JP2015136754A - 多孔質焼結板、これを用いた真空吸着パッド、及び多孔質焼結板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】真空吸着パッドの吸着板として、破損し易い撓んだワークでも安定して吸着可能な多孔質焼結板、これを用いた真空吸着パッド、及び多孔質焼結板の製造方法を提供する。【解決手段】一体板状の焼結組織を有する多孔質焼結板であって、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域で形成される複数の吸着作用部を有する多孔質焼結板とする。かかる多孔質焼結板を製造するには、高エネルギービームの照射と走査により、粉体を板厚方向に積層焼結するとともに、焼結度合いを変えることにより、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域を形成する。【選択図】図1
Description
本発明は、真空吸着パッドの吸着板としての多孔質焼結板、これを用いた真空吸着パッド、及び多孔質焼結板の製造方法に関する。
ワークの固定用あるいは搬送用の真空吸着パッドの吸着板として、多孔質材料の適用が提案されている。具体的には、特許文献1に、気体透過量の異なる2つの多孔質材料を一体化した吸着板(特許文献1ではパッド部)が開示されている。
特許文献1の吸着板は、気体透過量の異なる2つの多孔質材料を一体化し、吸着パッド上面の吸着速度に差を生じて、ワークを二段階にわたって吸着固定可能にしたものであり、ワークの過度の撓みを防止して、ワーク内部に過度の応力が集中することを防止したものである。言い換えれば、特許文献1の吸着板は、気体透過性が均一な真空吸着パッドの問題であった吸着初期にワークの接触部位のほぼ全部を固定し、その後、ワークの未接触部位に過度の変形応力が掛かり、ワークを破損してしまうことを防止したものである。
特許文献1には、2つの多孔質材料を得る技術として、自己焼結性炭素を型に入れ、加圧する際の成形面圧を調整して開気孔率及び平均気孔率が異なる2つの多孔質カーボンを得ることが開示されている。しかし、2つの多孔質材料を一体化するには、多孔質材料同士の接合や保持の手段が必要であり、多孔質材料同士の接合面の精度の確保や、接合体として強度の確保が必要となるので、製造性に問題がある。
そこで本発明では、真空吸着パッドの吸着板として、破損し易い撓んだワークでも安定して吸着可能な新規な多孔質焼結板、これを用いた真空吸着パッド、及び多孔質焼結板の製造方法を提供する。
本発明の多孔質焼結板は、真空吸着パッドの吸着板に用いられる一体板状の焼結組織を有する多孔質焼結板であって、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域で形成される複数の吸着作用部を有するものである。
また、本発明の多孔質焼結板では、前記複数の吸着作用部を隣接して配することが好ましい。
また、本発明の多孔質焼結板では、前記隣接する吸着作用部間において、気孔率が連続的に変化していることが好ましい。
また、本発明の真空吸着装置は、上記多孔質焼結板を吸着板として備えるものである。
また、本発明の多孔質焼結板の製造方法は、上記多孔質焼結板の製造方法であって、高エネルギービームの照射と走査により、粉体を板厚方向に積層焼結するとともに、焼結度合いを変えることにより、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域を形成するものである。
本発明の多孔質焼結板は、真空吸着パッドの吸着板として、破損し易い撓んだワークでも安定して吸着可能であり、また、製造性にも優れたものとなる。また、本発明の多孔質焼結板の製造方法は、積層焼結の適用により、吸着作用部の形状を自在に設定可能であり、たとえば複雑形状のワークを吸着する真空吸着パッドでも容易に作製することが出来る。
本発明では、真空吸着パッドに用いられる吸着板を、一体板状の焼結組織を有する多孔質焼結板とすることが第一の特徴である。これにより、多孔質焼結材料を一体化する工程を不要にして、段差と継ぎ目の無い吸着板にすることが出来る。
また、本発明では、上記多孔質焼結板の吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域で形成される複数の吸着作用部を配することが第二の特徴である。
これにより、撓んだワークを吸着する際、ワークの一部を吸着した後全体を段階的に吸着することが可能になり、ワークに過度の変形応力が作用して破損してしまう問題を解決することが出来る。
これにより、撓んだワークを吸着する際、ワークの一部を吸着した後全体を段階的に吸着することが可能になり、ワークに過度の変形応力が作用して破損してしまう問題を解決することが出来る。
また、本発明の多孔質焼結板では、前記複数の吸着作用部を隣接して配することが好ましい。なお、ここで言う隣接とは、吸着作用部間に吸着作用の無い領域、すなわち、気体透過性の無い領域が存在しないことを意味している。
本発明の多孔質焼結板では、吸着作用部間に気体透過性の無い領域を存在させることも出来るが、ワークの形状によっては、ワークのめくれや変形を生じる可能性があるので、前記複数の吸着作用部は隣接して配することが好ましいものである。
また、本発明の多孔質焼結板では、前記隣接する吸着作用部間において、気孔率が連続的に変化していることが好ましい。このようにすることで、吸着作用部間の吸着力変化を緩慢にしてワークへの応力集中をより抑制し、ワークの吸着を安定して、ワークの破損をより一層防止することが出来る。
本発明の多孔質焼結板では、吸着作用部間に気体透過性の無い領域を存在させることも出来るが、ワークの形状によっては、ワークのめくれや変形を生じる可能性があるので、前記複数の吸着作用部は隣接して配することが好ましいものである。
また、本発明の多孔質焼結板では、前記隣接する吸着作用部間において、気孔率が連続的に変化していることが好ましい。このようにすることで、吸着作用部間の吸着力変化を緩慢にしてワークへの応力集中をより抑制し、ワークの吸着を安定して、ワークの破損をより一層防止することが出来る。
上記多孔質焼結板は、たとえば、高エネルギービームの照射と走査により、粉体を板厚方向に積層焼結して形成することが可能であり、焼結層内の焼結度合いを変化させることにより、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域を有する多孔質焼結板を形成することが出来る。
高エネルギービームの照射と走査により、粉体を板厚方向に積層焼結すると、面方向厚さ方向ともに自在に焼結度合いを変化させることが可能であり、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域を形成することが出来る。
高エネルギービームの照射と走査により、粉体を板厚方向に積層焼結すると、面方向厚さ方向ともに自在に焼結度合いを変化させることが可能であり、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域を形成することが出来る。
なお、上記焼結度合いは、高エネルギービームの走査速度や照射エネルギーを変えることにより調整可能であり、気体透過率を高めたい領域は、高エネルギービームの走査速度を高速にするか、或いは、照射エネルギーを低くすることにより形成することが出来る。
また、本発明に用いられる高エネルギービームは、粉体の焼結を進行させるエネルギービームのことであり、具体的には、レーザや電子ビームを用いることが出来る。
また、本発明に用いられる高エネルギービームは、粉体の焼結を進行させるエネルギービームのことであり、具体的には、レーザや電子ビームを用いることが出来る。
以下、本発明の多孔質焼結板、及びその多孔質焼結板を用いた真空吸着パッド、及びその多孔質焼結板の製造方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態である多孔質焼結板の模式図であり、図1(a)は上面模式図、図1(b)は断面模式図である。
本実施形態の多孔質焼結板1は、一体板状の多孔質焼結板1であり、多孔質焼結板1の中央に、気孔率の異なる複数の吸着作用部1a〜1cを、一体の焼結組織として配している。なお、吸着作用部とは、多孔質焼結板1を真空吸着パッドの吸着板に用いた際、吸着面となる多孔質焼結体1表面の空気を、真空吸着パッド内部に吸引可能な部分のことを指す。
本実施形態の多孔質焼結板1は、一体板状の多孔質焼結板1であり、多孔質焼結板1の中央に、気孔率の異なる複数の吸着作用部1a〜1cを、一体の焼結組織として配している。なお、吸着作用部とは、多孔質焼結板1を真空吸着パッドの吸着板に用いた際、吸着面となる多孔質焼結体1表面の空気を、真空吸着パッド内部に吸引可能な部分のことを指す。
そして、本実施形態の多孔質焼結板1では、吸着作用部1a〜1bが異なる気孔率に焼結されていて、各吸着作用部が異なる気体透過度(気体透過性)に形成されている。
なお、上記気孔率は、吸着面の多孔質焼結板1を板厚方向に貫通する気孔の存在程度(割合)であり、上記気体透過度は、真空吸着パッドに用いた際、単位吸着面あたり透過する気体の量である。そして、多孔質焼結板1における気体の透過は、上記貫通する気孔に起因することから、両者の大小関係は一致するものになる。
なお、上記気孔率は、吸着面の多孔質焼結板1を板厚方向に貫通する気孔の存在程度(割合)であり、上記気体透過度は、真空吸着パッドに用いた際、単位吸着面あたり透過する気体の量である。そして、多孔質焼結板1における気体の透過は、上記貫通する気孔に起因することから、両者の大小関係は一致するものになる。
また、本実施形態の多孔質焼結板1は、吸着作用部1a〜1bの外周に非吸着作用部1dを配している。非吸着作用部1dは、気孔率と気体透過度がほぼゼロになるよう焼結された部分のことであり、多孔質焼結板1を真空吸着パッドに用いた際、多孔質焼結板1表面の空気を殆ど吸引しない部分となる。なお、非吸着作用部1dも、吸着作用部1a〜1cとの一体の焼結組織として配したものである。
また、本実施形態の多孔質焼結板1は、非吸着作用部1dに複数のネジ孔1eが形成されていて、真空吸着パッドを組み立てる際、多孔質焼結板1をネジ止め出来るようにしている。そして、これらネジ孔1eは、皿ネジに対応するザグリ形状に形成されていて、ネジ止めをした際、吸着面からネジ頭が突出しないようにしている。
なお、図1の模式図は、多孔質焼結板1が一体板状の焼結組織を有するものであって、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域で形成される複数の吸着作用部を配していることを例示的に示したものである。実際に真空吸着パッドで用いる多孔質焼結体1では、多孔質焼結板1、吸着作用部1a〜1c、非吸着作用部1dの形状を、吸着するワークの形状、撓みに合わせて適宜設定することが有効である。特に、吸着作用部1a〜1cの形状は、ワークの撓み形状に合わせた形状にすることが好ましい。
また、図1の模式図では、吸着作用部が3領域からなる多孔質焼結板1を例示しているが、吸着作用部の領域数はこれに限定されるものでなく、ワークの撓み形状に合わせ、適宜細かい吸着作用部を設定することが出来る。
また、図1の模式図では、吸着作用部が3領域からなる多孔質焼結板1を例示しているが、吸着作用部の領域数はこれに限定されるものでなく、ワークの撓み形状に合わせ、適宜細かい吸着作用部を設定することが出来る。
図2は、本実施形態である多孔質焼結板1を用いて組み立てた、真空吸着パッド2の断面模式図である。真空吸着パッド2は、一面が開放面になった真空箱3と、一端が真空箱3の内空間に接続され他端が不図示の真空ポンプに接続された真空ポート4を備えていて、多孔質焼結板1が不図示のパッキンを介して真空箱3にネジ止めされ、上記開放面がカバーされている。
そして、真空吸着パッド2は、不図示の真空ポンプにより真空箱3の内部を排気すると、真空吸着パッド2の内外に圧力差が生じ、真空吸着パッド2の外の空気を、多孔質焼結板1の吸着作用部1a〜1cを通して真空吸着パッド2内に吸引することが出来る。
そして、板状ワークWが、多孔質焼結板1の吸着面S上に載置され、且つ、板状ワークWの外周が非吸着作用部1d上に配されると、板状ワークWと吸着面Sとの間の空気が吸着作用部1a、1b、1cから吸引され、板状ワークWを吸着面Sに吸着することが出来る。
そして、板状ワークWが、多孔質焼結板1の吸着面S上に載置され、且つ、板状ワークWの外周が非吸着作用部1d上に配されると、板状ワークWと吸着面Sとの間の空気が吸着作用部1a、1b、1cから吸引され、板状ワークWを吸着面Sに吸着することが出来る。
また、上記の真空吸着パッド2は、一枚の多孔質焼結板1を真空箱3に固定するだけの簡単な構造であるとともに、気体透過度の異なる複数の吸着作用部を有することより、板状ワークWを段階的に吸着することが出来る。
すなわち、一枚の多孔質焼結板1にして、気体透過度の大きい吸着作用部が先に吸着したい面部分を吸着し、気体透過度の小さい吸着作用部が遅れて吸着したい面部分を吸着するよう、吸着作用部を配することが出来、破損し易い板状ワークWでも安定して吸着することが可能な多孔質焼結板1にすることが出来る。
すなわち、一枚の多孔質焼結板1にして、気体透過度の大きい吸着作用部が先に吸着したい面部分を吸着し、気体透過度の小さい吸着作用部が遅れて吸着したい面部分を吸着するよう、吸着作用部を配することが出来、破損し易い板状ワークWでも安定して吸着することが可能な多孔質焼結板1にすることが出来る。
また、図2の真空吸着パッド2は、吸着作用部1a〜1cを隣接して配しているので、板状ワークWを吸着する際、吸着作用部間における気体透過度の変化を小さくすることが出来、上記板状ワークWをより安定して吸着することが出来る。
さらに、図2の真空吸着パッド2において、吸着作用部1aと1bの間、及び、吸着作用部1bと1cの間で、気孔率を連続して変化させれば、吸着作用部間における気体透過度の変化を緩慢な変化にすることが出来、破損し易い板状ワークWをより一層安定して吸着することが出来るようになる。
次に、図1の多孔質焼結板1の製造方法について説明する。
図3は、本実施形態の製造方法の説明する為の模式図である。多孔質焼結板1の作製には、例えば、金属粉体に高エネルギービームを照射して積層焼結する3次元プリンタを適用することが出来る。そのため、図3では、3次元プリンタ10を用いた製造方法について示す。
図3は、本実施形態の製造方法の説明する為の模式図である。多孔質焼結板1の作製には、例えば、金属粉体に高エネルギービームを照射して積層焼結する3次元プリンタを適用することが出来る。そのため、図3では、3次元プリンタ10を用いた製造方法について示す。
本実施形態で用いる3次元プリンタ10は、図3(a)のように、中央に造形チャンバ11、造形チャンバ11の右側に粉体供給箱12、造型チャンバ11の左側に粉体回収箱13を配していて、造形チャンバ11の上方には、高エネルギビームの出力ヘッド14を備えている。そして、粉体供給箱12の中には、多孔質焼結板1に積層焼結する金属粉体Pが収納されている。
本実施形態では、積層焼結する金属粉体Pとして、たとえばステンレス鋼のSUS316Lやチタン合金のTi−6Al−4Vの粉体を用いることが出来る。また、金属粉体Pの典型的な平均粒径は20〜50μmである。。
また、金属粉体Pに照射する高エネルギービームとしては、レーザビームや電子ビームを用いることが出来る。このとき、レーザビームを用いる場合には、ガルバノミラーの駆動によりレーザビームを走査することが出来、電子ビームを用いる場合には、偏向コイルの磁界により電子ビームを走査することが出来る。
また、金属粉体Pに照射する高エネルギービームとしては、レーザビームや電子ビームを用いることが出来る。このとき、レーザビームを用いる場合には、ガルバノミラーの駆動によりレーザビームを走査することが出来、電子ビームを用いる場合には、偏向コイルの磁界により電子ビームを走査することが出来る。
次に、図3(b)において、スキージ15を用い、粉体供給箱12の上部開口部12aから造型チャンバ11の台板11a上に、金属粉体Pを薄く平面状に広げるようにする。その際、余った金属材料Pは、同じくスキージ15を用いて粉体回収箱13に回収する。
次に、図3(c)において、台板11a上の平面上の金属粉体Pに対し、出力ヘッド14から高エネルギビームを照射しつつ多孔質焼結板1の形状に走査し、金属粉体Pの薄い多孔質焼結層B1を形成する。
その際、高エネルギービームは、多孔質焼結板1の吸着作用部1a〜1c、非吸着作用部1dに相当する部分ごとに照射エネルギー量を変え、金属粉体Pを所望の焼結度に焼結する。
すなわち、吸着作用部1a〜1cに相当する部分については、気孔率の大小関係が、1a>1b>1cの順になるよう、照射するエネルギー量を、1c>1b>1aの大きさに調整して、金属粉体Pを不完全焼結する。そして、非吸着作用部1dに相当する部分は、気孔率と気体透過度がほぼゼロになるよう、照射するエネルギー量を、吸着作用部1a〜1cより多くし、金属粉体Pを完全焼結する。
その際、高エネルギービームは、多孔質焼結板1の吸着作用部1a〜1c、非吸着作用部1dに相当する部分ごとに照射エネルギー量を変え、金属粉体Pを所望の焼結度に焼結する。
すなわち、吸着作用部1a〜1cに相当する部分については、気孔率の大小関係が、1a>1b>1cの順になるよう、照射するエネルギー量を、1c>1b>1aの大きさに調整して、金属粉体Pを不完全焼結する。そして、非吸着作用部1dに相当する部分は、気孔率と気体透過度がほぼゼロになるよう、照射するエネルギー量を、吸着作用部1a〜1cより多くし、金属粉体Pを完全焼結する。
なお、高エネルギービームの照射エネルギー量は、出力ヘッド14の出力を一定に、照射時間の調整により調整することが出来るが、照射時間を調整すると、高エネルギービームの走査速度が下がり、焼結層の形成時間が長くなる可能性がある。従って、効率の良く積層焼結するためには、高エネルギービームの照射エネルギー量を、出力ヘッド14の出力調整により調整することが好ましい。
そして、焼結層B1の形成が終了した後、台板11a上の焼結に係わらなかった金属粉体Pを、スキージ15を用いて粉体回収箱13に回収し、その後、図3(d)のように、造形チャンバ11の台板11aを下降させる。その後、再度、図3(b)と同様にして、スキージ15を用い、粉体供給箱12の上部開口部12aから造型チャンバ11の台板11a上の焼結層B1上に、金属粉体Pを薄く平面状に広げる。次いで、平面状の金属粉体Pに対して、図3(c)と同様にして、焼結層B1上に焼結層B2(不図示)を形成する。
以上プロセスの繰返しにより、焼結層を積層して所望の厚さの多孔質焼結板を作製し、この焼結板を通常の機械加工で端面加工して、本発明の多孔質焼結板1を形成する。
以上プロセスの繰返しにより、焼結層を積層して所望の厚さの多孔質焼結板を作製し、この焼結板を通常の機械加工で端面加工して、本発明の多孔質焼結板1を形成する。
以上、本発明の真空吸着装置用の多孔質焼結体及びその製造方法の実施例について説明してきたが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは無い。
例えば、本発明の真空吸着装置用の多孔質焼結体は、金属粉体以外にも、セラミックス粉体を原料に作製することも可能である。
例えば、本発明の真空吸着装置用の多孔質焼結体は、金属粉体以外にも、セラミックス粉体を原料に作製することも可能である。
1: 多孔質焼結板
1a、1b、1c: 吸着作用部
1d: 非吸着作用部
1e: ネジ孔
2: 真空吸着装置
3: 真空箱
10: 3次元プリンタ
11: 造型チャンバ
11a: 台板
12: 粉体供給箱
13: 粉体回収箱
14:出力ヘッド
B1: 焼結層
S: 吸着面
W: 板状ワーク
1a、1b、1c: 吸着作用部
1d: 非吸着作用部
1e: ネジ孔
2: 真空吸着装置
3: 真空箱
10: 3次元プリンタ
11: 造型チャンバ
11a: 台板
12: 粉体供給箱
13: 粉体回収箱
14:出力ヘッド
B1: 焼結層
S: 吸着面
W: 板状ワーク
Claims (5)
- 真空吸着パッドの吸着板に用いられる一体板状の焼結組織を有する多孔質焼結板であって、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域で形成される複数の吸着作用部を有することを特徴とする多孔質焼結板。
- 前記複数の吸着作用部を隣接して配することを特徴とする請求項1に記載の多孔質焼結板。
- 前記隣接する吸着作用部間において、気孔率が連続的に変化していることを特徴とする請求項2に記載の多孔質焼結板。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の多孔質焼結板を吸着板として備えることを特徴とする真空吸着パッド。
- 請求項1乃至3のいずれかに記載の多孔質焼結板の製造方法であって、高エネルギービームの照射と走査により、粉体を板厚方向に積層焼結するとともに、焼結度合いを変えることにより、吸着面内に、気体透過性の異なる焼結組織領域を形成することを特徴とする多孔質焼結板の製造方法。
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