JP2015136309A - 容器詰ミルク入りコーヒー飲料及びその製造方法、並びに容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法、及びベタつき感抑制方法 - Google Patents

容器詰ミルク入りコーヒー飲料及びその製造方法、並びに容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法、及びベタつき感抑制方法 Download PDF

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Abstract

【課題】加温状態で保存された場合であっても、ミルク成分の分散性に優れ、凝集、沈殿が生じ難く性状安定性に優れ、共に経時に伴う劣化酸味の増大も抑制され、ミルク成分に起因するベタつき(まったり感)も抑制され、良好な香味を保持しうる容器詰ミルク入りコーヒー飲料の提供。【解決手段】飲料液中における蛋白質含有量P(mg/100g)が800〜2100であり、飲用液中のナトリウムの内、乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、蛋白質含有量Pの比が85〜300の範囲とする。飲料液中のカリウム含有量K(mg/100g)が115〜200であり乳糖含有量L(mg/100g)が115〜200であり、脂質量F(mg/100g)に対する前記蛋白質Pの比率が1.5〜5.0である容器詰ミルク入りコーヒー飲料。【選択図】なし

Description

本発明は加温状態で保存された場合であっても、ミルク成分の分散性に優れ、凝集、沈殿発生が抑制され、性状が安定すると共に、ミルク成分に起因するベタつき(まったり感)が抑制され、深いコーヒー感と、優れた香味を備えた容器詰ミルク入りコーヒー飲料及びその製造方法、並びに容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法及びベタつき感抑制方法に関するものである。
コーヒーは茶と並び、古来より多くの人々に愛飲されている代表的な嗜好性飲料である。
家庭や飲食店等で直接提供される形態の他、小売店や自動販売機で容器詰コーヒー飲料の形態でも提供されている。
また、飲料以外のコーヒー関連製品の具体的な販売形態としては、例えば、焙煎前の生豆、焙煎コーヒー豆、若しくは焙煎コーヒー豆の粉砕物、前記コーヒー豆粉砕物を布、不織布、若しくは紙等の抽出用バッグに封入した抽出用バッグの形態、焙煎コーヒー豆抽出液の濃縮液の形態、または前記抽出液を湯水に簡単に溶解し得るよう、凍結乾燥等の手段によって固化し、粉末又は粒状とした所謂インスタントコーヒーの形態等がある。
加えて昨今では、食品の生理活性機能への関心の高まりに従い、カフェインやクロロゲン酸類等といったコーヒーの生理活性機能成分の分析研究も進み、コーヒー飲料は単なる嗜好性飲料だけではなく機能性飲料としての役割が注目されるようになってきた。
このような中、RTD(Ready to Drink)タイプの容器詰コーヒー飲料は、いつでも手軽にコーヒーを楽しむことができるという利便性により、清涼飲料市場において最大の市場規模を有しており、夫々の製品に求められる消費者のニーズも多様化してきている。
この多様化した消費者ニーズに応え、ブラックコーヒー(無糖、有糖)、ミルク入りコーヒー、各種フレーバー入りコーヒーをはじめ、多種多様なバリエーション製品が上市されており、提供される形態についてもコールド販売から加温販売まで様々である。
ところで、コーヒーは抽出後、時間の経過によって抽出液中に含まれるキナ酸ラクトン(QAL)等の酸味の前駆物質が、次第に酸化されることで劣化酸味が強くなるという共通の問題を抱えていた。
容器詰コーヒー飲料は、通常のコーヒー抽出液と比較して、殺菌、脱酸素等の処理が行われていることから、抽出後においても長期間に亘って品質を保持し易いという利点を有している。
しかしながら、加温販売品等、高温状態で長期間保存された場合においては、劣化酸味の増大を完全には回避できず、容器詰コーヒー飲料にとって加温保存における性状安定性は重要な課題の一つであった。
特に、コーヒー抽出液にミルクを加えたミルク入りコーヒー飲料の場合、コーヒー抽出液そのものの劣化酸味の他、ミルクの脂肪分等が酸化することによって、酸味が強く現れ易く、さらにはミルク成分が凝集、沈澱し易い等、性状安定性が悪く、コーヒー本来の香味の劣化が顕著に感受され易いという傾向があった。
また、容器詰ミルク入りコーヒー飲料の場合、凝集、沈殿の発生によって、香味のみならず、飲用液の外観品質も著しく低下し、特に加温状態で保存した場合にあっては、その傾向が更に顕著となるという課題を有していた。
一方、容器詰コーヒー飲料の品質保持や香味保持の点においては、レギュラーコーヒーの味わいに近いコーヒー感を出すための知見として、各種添加物や香料(フレーバー)を添加する手段が既に知られており、また、その他製造工程における様々な試みがこれまでにも提案されてきた。
例えば、コーヒー豆の焙煎工程において、450℃から520℃の熱風を15分から25分間吹込むことによりコーヒー豆の香味を強化して得られたコーヒー飲料の製造方法が記載されている(特許文献1)。
また、焙煎コーヒー豆の粉砕工程において、粉砕時にコーヒー豆の香味成分を空気中に揮散させず効率よく収集することにより、コーヒー豆の油分を過剰に溶出させない風味豊かなコーヒー飲料を得る製造方法が記載されている(特許文献2)。
更に、コーヒーの抽出工程において、焙煎して粉砕したコーヒー豆をミルクで抽出した後、温水で抽出することにより、コーヒーの香気成分を得ることができると共に、うま味や苦みを抽出するコーヒー飲料の製造方法が記載されている(特許文献3)。
また、香味の異なる複数種類の焙煎コーヒー豆を併用する工程において、それら複数種類の焙煎コーヒー豆粉末をコーヒー豆粉末毎に多段階抽出することにより、各種コーヒー豆特有の味覚を生かしたコーヒー液の製造方法が記載されている(特許文献4)。
前記の各先行技術文献に記載された発明は、容器詰コーヒー飲料、及び容器詰ミルク入りコーヒー飲料の香味を向上させることに一定の効果を奏するといえる。
しかしながら容器詰ミルク入りコーヒー飲料を好む消費者は、本格的なコーヒー感と共に、濃厚なミルクの味わい、所謂ミルク感を味わえることを期待する。
コーヒー感や、濃厚なミルク感は、当然ながら抽出する焙煎豆の量を増やす等してコーヒー量を増大させる及び/又は、ミルク(牛乳)の添加量を増加させることによって得やすくなるが、ミルク量を増やした場合は、前記の通り沈殿や凝集の発生により性状安定性が悪くなり、これに伴い飲用時のベタつき感が強くなる。
また、コーヒー量を増やした場合にはコーヒー抽出液中に含まれるカリウムに起因する塩味の増大や、前記の通りキナ酸ラクトン(QAL)等の酸味の前駆物質による劣化酸味の懸念が高まるという課題が更に顕著となる問題があった。
従って、容器詰ミルク入りコーヒー飲料の場合、濃厚なミルク感を出しながら、コーヒーの香味も良好に保持し、且つ性状劣化を抑制することは、ブラックコーヒーと比較して非常に困難性が高く、前記の先行技術文献に記載された知見では不十分であり、新たな知見を見出す必要があった。
特開2000−217514 特開2000−333612 特開平10−136892 特開2006−014645
本発明の目的は、加温状態で保存された場合であっても、ミルク成分の分散性に優れ、凝集、沈殿が生じにくく性状安定性に優れると共に経時に伴う劣化酸味の増大も抑制され、更にミルク成分に起因するベタつき(まったり感)も抑制され、良好な香味を保持しうる容器詰ミルク入りコーヒー飲料及びその製造方法を提供することにある。
一般的に容器詰コーヒー飲料や容器詰ミルク入りコーヒー飲料には、飲料液のpHを調整するために重曹(炭酸水素ナトリウム)が所定量添加されている。
飲用液中には、上記重曹由来のナトリウムの他に、乳成分及びコーヒー由来のナトリウムが所定量含有されている。
重曹由来のナトリウムはいわゆる1価のナトリウムイオンとして飲料液中に存在していると考えられている。
上記重曹由来のナトリウムと、乳由来及びコーヒー由来のナトリウムの飲用液中における具体的な存在態様(化学構造式等)の具体的な差異については不明である。
しかしながら、本願の発明者は、容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定性は、飲用液中のたんぱく質含有量と、飲料液中の全ナトリウム含有量のうち、重曹由来のナトリウムを差し引くことにより求められる、乳由来及びコーヒー由来のナトリウム含有量の合計値との間に、顕著な相関が存在することを見出した。
具体的には、飲用液中のたんぱく質含有量を所定の範囲に調整すると共に、飲料液中の全ナトリウム含有量から、重曹由来のナトリウムを除外した、乳由来及びコーヒー由来ナトリウム含有量の値を所定の範囲に調整することにより、性状安定性が良く、劣化酸味の増大も抑制されるという優れた品質保持性が発揮されると共に、ミルク成分のベタつきも抑制され、良好な香味を備えた容器詰ミルク入りコーヒー飲料を提供できるという全く新しい知見を見出ことができた。
なお、重曹の量は調整するpH値等により変化するが、その添加量に関わらず、上記の相関は存在する。
即ち、本発明は、詳述すれば以下の通りである。
(1)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100であると共に、飲用液中のナトリウムの内、乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量Pの比が85〜300の範囲であることを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(2)
飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)が115〜200であることを特徴とする1の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(3)
飲料液中における乳糖含有量L(mg/100g)に対するたんぱく質含有量Pが1.5〜5.0であることを特徴とする1又は2の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(4)
飲料液中におけるたんぱく質含有量Pが1000〜2100であることと特徴とする1〜3いずれか1の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(5)
飲用液中における脂質量F(mg/100g)に対する前記たんぱく質量Pの比率が1.5〜5.0であることを特徴とする1〜4いずれか1の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(6)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満であると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲であることを特徴とする1〜5いずれか1の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(7)
加温販売品であることを特徴とする1〜6いずれか1の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(8)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100に調整すると共に、飲用液中のナトリウムの内、乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
(9)
飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)が115〜200に調整することを特徴とする8の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
(10)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする8又は9の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
(11)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100に調整すると共に、飲用液中のナトリウムの内、乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法。
(12)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする11の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法。
(13)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100に調整すると共に、飲用液中のナトリウムの内、乳由来のナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料のベタつき感抑制方法。
(14)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする13の容器詰ミルク入りコーヒー飲料のベタつき感抑制方法。
本発明によれば、加温状態で保存された場合であっても、ミルク成分の分散性に優れ、凝集、沈殿が生じにくく性状安定性に優れると共に経時に伴う劣化酸味の増大も抑制され、更にミルク成分に起因するベタつき(まったり感)も抑制され、良好な香味を保持しうる容器詰ミルク入りコーヒー飲料及びその製造方法を提供することができる。
本願発明の実施形態について、以下詳述するが、本願発明の技術的範囲から逸脱しない限りにおいて、以下に示す実施形態以外の公知手法を適宜選択することも可能である。
1.コーヒー抽出液の調製
本実施形態において、コーヒー抽出液は、原料となるコーヒー豆を所定時間焙煎した後に粉砕し、これを熱湯により抽出する抽出工程を経て得られるコーヒー抽出液を、単体若しくは複数種混合して得られる。
クロロゲン酸類及びカフェインの含有量は、豆種や焙煎度、ならびに粉砕粒度によっても異なるが、例えば使用するコーヒー豆の品種は、単独及び/又は2以上の豆種を混合して用いることもでき、その混合比率も所望の値に適宜変更することが可能である。
加えて、前記抽出工程においては、任意の公知方法を選択することができるが、紙製若しくは布製のフィルターによるろ過抽出を用いる方法が好ましい。
尚本実施形態にあっては、飲用液中のクロロロゲン酸類の含有量CQ(ppm)は1000未満であることが好ましく、200〜900がより好ましく、300〜850がさらに好ましい。
また、コーヒー抽出液は、前記の抽出工程に加えて濃縮や希釈等の工程を経ることも可能であり、更に、前記抽出工程に加え、濾過工程や遠心分離工程などの清澄化工程、殺菌工程等を経ることができる。
なお、抽出液においてクロロゲン酸類の含有量を高める方法としては、L値が大きい、即ち浅煎り豆の使用比率を上げることによって調整することが可能である。
浅煎り豆の使用比率を上げる他、必要に応じ、浅煎り豆若しくは生豆の抽出エキスを添加する等の方法を適宜選択することができる。
また、カフェイン量については、低カフェインの豆種の選択、抽出時間の調整の他、公知の脱カフェイン方法を使用して調整することもできる。
カフェインの含有量CA(ppm)に対するクロロゲン酸類の含有量CQ(ppm)は0.3〜1.5の範囲であることが好ましく、0.3〜1.1の範囲であることがより好ましく、0.4〜1.1の範囲であることが更に好ましい。
2.原料豆
前記抽出工程に用いるコーヒー豆の産地としては、ブラジル、コロンビア、タンザニア、エチオピア等が挙げられるが、特に限定されない。また、コーヒー豆の品種としては、アラビカ種、ロブスタ種等が挙げられる。コーヒー豆は、1種類で用いても、2種以上をブレンドして用いてもよい。コーヒー豆の焙煎は公知の方法を用いて行い、各成分の調整に必要な抽出物を得るために焙煎度(L値)についても適宜調整することができる。
3.ミルク成分
本実施形態において、ミルク成分とは、生乳、牛乳、全粉乳、脱脂粉乳、生クリーム、濃縮乳、脱脂乳、部分脱脂乳、乳たんぱく、練乳等の乳成分全般の他、乳成分を原料とする乳化剤を含む概念とする。
(乳たんぱく)
乳たんぱくとは、カゼインを主な成分とし、その他、所謂乳清たんぱくと称され、牛乳のホエー部分に含まれるたんぱく質を言い、ラクトアルブミン,ラクトグロブリンなどが含まれる。
本実施形態にあっては、飲用液中のたんぱく質量P(mg/100g)は800〜2100の範囲であり、1000〜2100であることが好ましく、1000〜1800であることが更に好ましい。
4.ミルク入りコーヒー飲料
また、本実施形態に係るミルク入りコーヒー飲料とは、前記のコーヒー抽出液に、前記ミルク成分が添加された形態のコーヒー飲料を示すものとする。
なお、本願発明の技術的範囲を逸脱しない限りにおいて、ショ糖、グルコース、フルクトース、キシロース、果糖ブドウ糖液、糖アルコール等の糖分の他、抗酸化剤、pH調整剤、乳化剤、香料等の添加物を添加することができる。
5.添加物
(抗酸化剤)
また、前記ミルク入りコーヒー飲料に添加する添加物のうち、抗酸化剤としては、アスコルビン酸又はその塩、エリソルビン酸又はその塩等が挙げられるが、このうちアスコルビン酸又はその塩等が特に好ましい。
(乳化剤)
また、前記乳化剤としては、公知の乳化剤を使用することが可能であり、ショ糖脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン類、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル等一般的な乳化剤をいずれも本願発明の範囲を逸脱しない範囲で選択することができる。
(pH調整剤)
また、前記pH調整剤としては公知のものを適宜選択できるが、劣化酸味の抑制に対しては、炭酸水素ナトリウム(重曹)が好ましい。
重曹の添加量は、飲料液に対して、0.10〜0.15%程度が好ましい。
6.乳由来及びコーヒー由来のナトリウム
本願発明の構成要件でもある、「乳由来及びコーヒー由来のナトリウム」とは、ミルク入りコーヒー飲料の飲用液中に含まれるナトリウムの合計含有量から、重曹由来のナトリウムを除いた量を示すものとする。
本実施形態にあっては乳由来及びコーヒー由来のナトリウム量N(mg/100g)に対する、飲用液中のたんぱく質量P(mg/100g)が85〜300の範囲であり、95〜200範囲であることがより好ましく、140〜200の範囲であることが更に好ましい。
なお、飲用液中のナトリウム量の測定方法は、原子吸光光度分析法(AAS)、ガスクロマトグラフィー質量分析法(GS−MS)、イオンクロマトグラフィー法(IC)、高速液体クロマトグラフィー法(HPLC)等公知の測定方法を適宜選択して使用することができるが、本実施形態にあっては、原子吸光光度分析法(AAS)を用いて測定を行った。
7.容器
本実施形態に係るミルク入りコーヒー飲料の容器としては、PETボトル、缶(アルミニウム、スチール)、紙、プラスチック、レトルトパウチ、瓶(ガラス)等が挙げられるが、レトルト殺菌処理への耐熱性や、加温販売などを考慮する必要がある場合には、缶(アルミニウム、スチール)、若しくは強化層や酸素吸収層などを有する強化型プラスチック容器を用いることが好ましい。
また、本実施形態に係るコーヒー飲料の殺菌処理は、例えば金属缶のように容器に充填後加熱殺菌できる場合にあっては、食品衛生法に定められた殺菌条件で行われる。殺菌方法としては、レトルト殺菌等が挙げられる。
以下本実施形態における、ミルク入りコーヒー飲料の含有成分について詳述する。
8.クロロゲン酸類
本実施形態においてクロロゲン酸類とは、前述の通りモノカフェオイルキナ酸、ジカフェオイルキナ酸、及びフェルラキナ酸の総称とし、クロロゲン酸類の含有量CQ(ppm)は、以下表1に示す各成分の含有量の総計とする。
Figure 2015136309
本実施形態にあっては、飲料液の形態におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)は、1000未満であることが好ましく、200〜900の範囲であることがより好ましく、300〜900の範囲であることが更に好ましい。
上記範囲内にあることによって、苦味と酸味のバランスが良好で且つ、コーヒー感がより向上する。
(クロロゲン酸類の定量方法)
本実施例にあっては、下記方法によってクロロゲン酸類の含有量の定量分析を行った。
測定対象試料を、移動相Aにて適量希釈し、メンブレンフィルターにて濾過後、分析に供した。
=装置構成=
・UV検出器:2487 デュアル λ UV/VIS 検出器(日本ウォーターズ(株))
・HPLC:アライアンス2695 セパレーションモジュール(日本ウォーターズ(株))
・カラム:Cadenza CD−C18 内径4.6mm×長さ150mm、粒子径3μm(インタクト(株))
=分析条件=
・サンプル注入量:10μL
・流量:1.0mL/min
・検出波長:325nm
・カラムオーブン設定温度:35℃
・溶離液A:0.05M酢酸、10mM酢酸ナトリウム、5(V/V)%アセトニトリル溶液
・溶離液B:アセトニトリル
=濃度勾配条件=
・100%Aから90%Bへのグラジェント法
=定量方法=
・モノカフェオイルキナ酸、フェルラキナ酸、ジカフェオイルキナ酸の合計9種のクロロゲン酸類の面積値から5−カフェオイルキナ酸を標準物質として濃度を算出した。
9.カフェイン
プリン環を有する有機化合物であり、強心・興奮作用、覚醒作用を備えることが従来から知られている。
また、コーヒーの他、茶、チョコレート等にも含有され、苦味を呈し、コーヒーにおいても苦味成分の一つであるが、カフェインを除いた、所謂デカフェコーヒーにおいても変わらず苦味を有することから、コーヒーの苦味自体は、カフェインの他にも複数の成分が複雑に関与して形成されていると考えられる。
本実施形態にあっては、飲料液の形態におけるカフェイン含有量CA(ppm)が100〜1000であることが好ましく、400〜950の範囲であることがより好ましく、500〜900の範囲であることが更に好ましい。
10.キナ酸
キナ酸は、キナ酸ラクトンのエステル結合が加水分解した構造を有する環式ヒドロキシ酸である。キナ酸とコーヒー酸がエステル結合した場合に上述のクロロゲン酸類が生成される。
本実施形態にあっては、キナ酸の含有量は特に限定されるわけではないが、キナ酸含有量QA(ppm)は、500〜1700が好ましく、600〜1600がより好ましく、700〜1500が更に好ましい。
キナ酸と後述のクエン酸では、クエン酸量がより酸味の強さに寄与し易いことから、キナ酸含有量が上記範囲内にあることにより、過度に酸味が強調され難くなる。
11.クエン酸
3つのカルボキシル基を有する有機酸であり、柑橘類、梅類に多く含まれ、コーヒーにも含まれることが知られている。
レモン様の強めの酸味を有し、従来から食品添加物としても用いられている。
コーヒー抽出液には、キナ酸、クエン酸の他にも複数種の有機酸が含まれているが、クエン酸とキナ酸の含有量は他の有機酸と比較して多く、有機酸全体の6〜7割程度を占めている。
本実施形態にあっては、クエン酸の含有量は特に限定されるわけではないが、300〜800が好ましく、350〜700がより好ましく、400〜650が更に好ましい。
また、クエン酸含有量とキナ酸の含有量の合計含有量は、1000〜2200ppmが好ましく、1000〜2000ppmより好ましく、1000〜1900ppmが更に好ましい。
なお、前記キナ酸及びクエン酸の定量は、例えば以下の方法により行うことができ、その他公知方法を選択することもできる。
キナ酸及びクエン酸等の有機酸は以下の方法によって定量することができる。
(有機酸の定量方法)
測定対象試料を純水にて任意の割合で希釈し、メンブレンフィルターにて濾過後、分析に供する。
=装置構成=
・UV−VIS検出器:L−7420 (日立ハイテク(株))
・ポンプ:1525Binary HPLC Pump (日本ウォーターズ(株))
・オートサンプラー:717Plus (日本ウォーターズ(株))
・カラム:RSpak KC-LG (8.0mmID×50mm) + DE-613 (6.0mmID×150mm) + KC-811 (8.0mmID×300mm) x 2(昭和電工(株))
=分析条件=
・サンプル注入量:30μL
・流量:1.0mL/min
・検出波長:430nm
・カラムオーブン設定温度:50℃
・移動相:2.5mM過塩素酸
・反応試薬:ST3−R(昭和電工(株))
・反応試薬流速:1.0mL/min
なお、前記の方法の他、任意の公知方法を選択することもできる。
12.焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー
(RCPO:Roasted Coffee Polyphenol Oligomer)
焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマーとは以下のように定義される成分の集合体である。
焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー(RCPO)は特定の単一成分を指し示すものではなく、その定量値は、以下の条件における高速液体クロマトグラフィー(HPLC)の分析で得られたクロマトグラフにおいて、前駆体である5−カフェオイルキナ酸(5−CQA)を指標物質として、得られた検量線を用いて定量される(単位:ppm)。
本実施形態にあっては、焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー(RCPO)の含有量R(ppm)は特に問わないが、雑味が過度とならないためには1000未満であることが好ましく。100〜600がなお好ましく、100〜500が更に好ましい。
焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー(RCPO)は以下の方法によって定量する。
(焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー(RCPO)の定量方法)
=HPLC条件=
・カラム: Cadenza CD−C18
(4.6mmΦx150mm、インタクト株式会社)
・移動相:
A:0.05M酢酸水溶液
B:アセトニトリル
・流速:0.8ml/min
・カラム温度:40℃
・グラジェント条件:
分析開始から5分後まではB液7%
5分から11分まででB液20%
11分から17分まででB液20%保持
17分から18分まででB液90%
18分から23分まで90%保持
23分から24分まででB液7%に戻す
24分から30分までで7%保持
・検出:280nm
(データ採取時間は30分)、ピーク面積で定量
・注入量:10μL
標準物質:5−カフェオイルキナ酸(略称:5−CQA)
前記測定条件において、焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー(RCPO)は18分から23分までの保持時間で得られるピークである。
前記焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー(RCPO)の含有量は5−カフェオイルキナ酸(5−CQA)の検量線をもとに、5−カフェオイルキナ酸(5−CQA)相当量として算出される値である(単位:ppm)。
なお、前記焙煎コーヒーポリフェノールオリゴマー(RCPO)には、5−カフェオイルキナ酸の加熱生成物の他、コーヒー豆の焙煎過程において生じるその他複数の生成物を含有することから、個々の成分について個別に定量することは困難であるが、焙煎度の指標であるL値が低くなる、即ち深煎りとなるにつれて増大する傾向がある事が確認されており、それ単一では、コーヒー飲料中において苦味や雑味の要因物質であると考えられる。
13.その他成分
本実施形態において、コーヒー飲料に含有される成分としては、前記の他、香気に関与するピラジン類などの各種化合物、及びニコチン酸などが含有されていてもよい。
上述の各成分の含有量は、コーヒー飲料を混合することによって変動しても、本願発明の要件を満たす限りにおいては、本願発明の効果を享受することができる。
本実施形態にあっては上記以外の成分値については以下の通りとした。
(pH)
本実施形態におけるコーヒー飲料及び/又はコーヒー飲料のpHは中性〜弱酸領域である5.0〜7.0であることが好ましく、5.4〜7.0であることがより好ましく、6.0〜6.9であることが更に好ましい。
以下実施例により、容器詰ミルク入りコーヒー飲料に係る本発明を具体的に説明するが、本発明は実施例の態様に限定されるものではない。
1.容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造
本実施例における各試料(実施例試料1〜7及び比較例試料1〜3)を以下の方法によって調整した。
(実施例試料1)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルクとして成分無調整乳7.0重量%と乳たんぱく0.84%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.12重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(実施例試料2)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルクとして成分無調整乳15.0重量%と乳たんぱく1.2重量%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.1重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(実施例試料3)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆(自社焙煎)を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルクとして成分無調整乳6.7重量%と乳たんぱく0.92%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.12重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(実施例試料4)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆(自社焙煎)を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルクとして成分無調整乳16.0重量%と乳たんぱく1.05重量%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.11重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(実施例試料5)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆(自社焙煎)を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルクとして成分無調整乳10.6%と乳たんぱく0.24重量%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.11重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(実施例試料6)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆(自社焙煎)を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルク成分として成分無調整乳14重量%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.12重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(実施例試料7)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆(自社焙煎)を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルク成分として成分無調整乳18重量%と乳たんぱく1.6重量%添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.12重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(比較例試料1)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルクとして成分無調整乳7.0重量%と脱脂粉乳0.84%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.12重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(比較例試料2)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルク成分として成分無調整乳25重量%添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.1重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
(比較例試料3)
ミルク入りコーヒー飲料を以下の方法より製造した。まず、焙煎コーヒー豆を粉砕し、抽出機にて抽出。抽出にて得た液に乳化剤とミルクとして成分無調整乳15.0重量%と脱脂粉乳1.2%を添加した。pH調整剤として、飲料全体に対し0.12重量%の炭酸水素ナトリウムを添加してpH6.8のコーヒー飲料を得た。
更に得たコーヒー飲料を容器に詰め、高温高圧(124℃、20分)にて殺菌した。
前述の通り、コーヒー抽出液におけるクロロゲン酸類、カフェインの含有量は、豆種や焙煎条件等によって夫々異なり、また乳由来及びコーヒー由来ナトリウムについても、生乳、乳たんぱくの添加量を調整することにより、所望の値に調整することができることから、上記各試料の配合の他、公知の手段を用いて混合、希釈、濃縮、脱カフェインを行うと共に、添加するミルク成分(生乳、乳たんぱく、乳化剤等)についてあらかじめ成分組成を測定しておくことによって、これを所定量添加することによって、本願発明の所望の成分構成にミルク入りコーヒー飲料を容易に調製することができる。
なお、各成分の測定方法については特に制約はないが、本実施例にあっては上述した各測定方法によって含有量の定量分析等を行った。
上述の方法で調整した各実施例試料及び比較例試料の測定結果を表2に示す。
Figure 2015136309
2.官能評価
前記表3の通りに調製された実施例試料1〜7、及び比較例試料1〜3について、以下の評価項目により官能評価試験を実施した。
官能評価試験は、7人のパネラーに委託して行い、各項目を以下に示す基準で評価したものである。ここで、表中の数値は、7人のパネラーの評価の平均値を算出(小数点以下は四捨五入)したものである。
<コーヒー感>
1点:あまり感じない
2点:やや感じる
3点:十分感じる
4点:強く感じる
5点:非常に強く感じる
<ミルク感>
1点:あまり感じない
2点:やや感じる
3点:十分感じる
4点:強く感じる
5点:非常に強く感じる
<ベタつき>
1点:非常に強く感じる
2点:強く感じる
3点:十分感じる
4点:やや感じる
5点:あまり感じない
<ミルク成分の沈殿・凝集>
1点:著しく生じる
2点:多く生じる
3点:やや多く生じる
4点:わずかに生じる
5点:沈殿が生じない
<総合評価>
各評価項目を総合的に勘案して、商品としての適性を評価した。
×:商品としての適性に劣っている(10点未満又は1点評価項目有り)
△:商品としての適性は標準的である(12点〜10点)
○:商品としての適性に優れている(14〜13点)
◎:商品としての適性に非常に優れている(15点以上)
前記の各評価項目について実施例及び比較例の評価を行った結果を表3に示す。
Figure 2015136309
(考察)
コーヒー飲料液中のたんぱく質含有量を所定の範囲に調整すると共に、コーヒー飲料液中に含有されるナトリウムのうち、重曹由来のナトリウム含有量を除いた含有量、即ち乳由来及びコーヒー由来のナトリウムの合計含有量Nの値を所定の範囲に調整することにより、沈殿が生じにくく、ミルク成分にベタつき感も抑制されることで、優れた品質保持性が発揮されると共に、良好な香味を備えた容器詰ミルク入りコーヒー飲料を提供できることが確認できた。
本発明は、加温状態で保存された場合であっても、ミルク成分の分散性に優れ、沈殿が生じにくく、合わせて経時に伴う劣化酸味の増大も抑制され、更にミルク成分に起因するベタつき(まったり感)が抑制された容器詰ミルク入りコーヒー飲料及びその製造方法、並びに容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法及びベタつき感抑制方法に利用可能である。
即ち、本発明は、詳述すれば以下の通りである。
(1)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100であると共に、飲用液中のナトリウムの合計含有量から、重曹由来のナトリウムを除いた含有量(乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量)N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量Pの比が85〜300の範囲であると共に、飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)が115〜200であることを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(2)
飲料液中における乳糖含有量L(mg/100g)に対するたんぱく質含有量Pが1.5〜5.0であることを特徴とするの容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(3)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が1000〜2100であることと特徴とする1または2の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(4)
飲用液中における脂質量F(mg/100g)に対する前記たんぱく質量Pの比率が1.5〜5.0であることを特徴とする1〜いずれか1の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(5)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満であると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲であることを特徴とする1〜いずれか1の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(6)
加温販売品であることを特徴とする1〜5いずれかの容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
(7)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)800〜2100に調整すると共に、飲用液中のナトリウムの合計含有量から、重曹由来のナトリウムを除いた含有量(乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量)N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整すると共に、飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)を115〜200に調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
(8)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする7の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
(9)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)800〜2100に調整すると共に、飲用液中のナトリウムの合計含有量から、重曹由来のナトリウムを除いた含有量(乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量)N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整すると共に、飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)を115〜200に調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法。
(10)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする9の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法。
(11)
飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)800〜2100に調整すると共に、飲用液中のナトリウムの合計含有量から、重曹由来のナトリウムを除いた含有量(乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量)N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整すると共に、飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)を115〜200に調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料のベタつき感抑制方法。
(12)
飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする11の容器詰ミルク入りコーヒー飲料のベタつき感抑制方法。

Claims (14)

  1. 飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100であると共に、飲用液中のナトリウムの内、乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量Pの比が85〜300の範囲であることを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
  2. 飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)が115〜200であることを特徴とする請求項1記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
  3. 飲料液中における乳糖含有量L(mg/100g)に対するたんぱく質含有量Pが1.5〜5.0であることを特徴とする請求項1又は2に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
  4. 飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が1000〜2100であることと特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
  5. 飲用液中における脂質量F(mg/100g)に対する前記たんぱく質量Pの比率が1.5〜5.0であることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
  6. 飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満であると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲であることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
  7. 加温販売品であることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料。
  8. 飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100に調整すると共に、
    飲用液中のナトリウムの内、乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
  9. 飲用液中のカリウム含有量K(mg/100g)が115〜200に調整することを特徴とする請求項8記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
  10. 飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする請求項8又は9に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の製造方法。
  11. 飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100に調整すると共に、
    飲用液中のナトリウムの内、乳由来及びコーヒー由来ナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法。
  12. 飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする請求項11に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料の性状安定方法。
  13. 飲料液中におけるたんぱく質含有量P(mg/100g)が800〜2100に調整すると共に、
    飲用液中のナトリウムの内、乳由来のナトリウムの合計含有量N(mg/100g)に対する、たんぱく質含有量P(mg/100g)の比が85〜300の範囲となるように調整することを特徴とする容器詰ミルク入りコーヒー飲料のベタつき感抑制方法。
  14. 飲用液中におけるクロロゲン酸類含有量CQ(ppm)が1000未満に調整すると共に、カフェイン含有量CA(ppm)に対する前記クロロゲン酸類含有量CQが、0.3〜1.5の範囲となるように調整することを特徴とする請求項13に記載の容器詰ミルク入りコーヒー飲料のベタつき感抑制方法。
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