JP2015133758A - 画像処理装置、画像処理方法およびそのプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびそのプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】被写体の指定色の色変換を行う際、従来の方法では色のみに頼ってしまっているため、背景や指定外の物体の色変換が行われてしまう。また、光源によって変化する被写体の彩度、輝度が指定色の領域外となり選択されていない問題が起こりうる。【解決手段】被写体を撮像した画像信号およびその撮像情報を取得するための画像取得手段と、撮像情報に基づいて被写体画像の距離情報を生成し、画像信号と関連付けて記憶して被写体の距離マップを生成するための距離マップ生成手段と、被写体の画像に対して色変換のための指定領域を決定するための領域決定手段と、決定された指定領域の画像信号および該画像信号に関連付けられた距離マップに基づいて指定領域の色情報および距離情報を抽出するための抽出手段と、抽出された色情報および距離情報に基づいて、被写体からの異なる距離に対して異なる色変換域を設定するための設定手段とを備える画像処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は距離情報を利用した色変換処理機能を有する画像処理装置に関する。
近年、デジタルカメラが普及して多くのユ−ザがデジタルカメラを使用する機会が増えてきている。このため、デジタルカメラに対するユーザのニーズもより多様化し、その一つとして被写体画像の色をユーザが希望する色に色変換を行うための方法がある。例えば、指定した色を色変換するためのスイッチカラーなどの技術が知られている。ユ−ザが希望する色変換を行う方法としては、例えば特許文献1などの方法がある。
特許文献1では、撮影時において色相、彩度、明度等のパラメ−タを変更する際、撮像装置の限られたユーザインターフェースでも変換元色と変換目標色を自由、明瞭且つ容易に設定することが可能となり、撮影時における所望の色変換を簡易な操作で実現できる。
特開2006−186594号公報
特許文献1は、撮影画像から変換元色を抽出し、それを変換目標色に色変換を行うことが可能な技術であるが、光源によって被写体の色に部分的に異なる範囲が存在する場合、被写体全体を期待通りに変換目標色に変換できないことがある。
更に、変換元色の色域を広げて被写体を変換目標色に色変換する事が可能であるが、同色系統の背景が存在する場合、背景も色変換されてしまう問題がある。
上記課題を解決する為の本発明の画像処理装置は、被写体を撮像した画像信号およびその撮像情報を取得するための画像取得手段と、撮像情報に基づいて被写体画像の距離情報を生成し、距離情報を画像信号と関連付ける距離マップを作成するための距離マップ作成手段と、前記被写体の画像に対して色変換のための指定領域を決定するための領域決定手段と、決定された指定領域の画像信号および画像信号と距離情報とを関連付ける距離マップに基づいて指定領域の色情報および距離情報を抽出するための抽出手段と、抽出された色情報および距離情報に基づいて、被写体からの距離に従って異なる大きさの色変換域を設定する設定手段とを備える。
本発明によれば、距離情報と色情報を用いることでよりユーザの意図に合った指定色の領域抽出を行うことができる。これにより、光源によって被写体の色に部分的に異なる範囲がある場合および同色系統の背景が存在する場合に起こる従来技術の色変換の不都合を回避することが可能となる。
本発明の実施形態に係わる撮像装置のブロック図 焦点検出用画素を含む撮像素子の画素配列を示す図 図2の画素配列を有する撮像素子からの画像信号に基づいて被写体距離を算出する方法を示す図 本発明の第1の実施例に係わる色変換処理を説明するための図 本発明の実施形態に係わる撮像装置、被写体、背景の位置関係を示す図 本発明の実施形態に係わる距離マップを説明するための図 本発明の実施形態に係わる色変換モードでの表示画面の例を示す図 本発明の実施形態の色変換処理部に係わる3次元ルックアップテーブルを説明するための図 本発明の第1の実施例に係わる色範囲の設定を説明するための図 本発明の第1の実施例に係わる色範囲の設定を説明するための図 本発明の第1の実施例に係わる被写体距離に従った色域レベルの設定例を示す図 本発明の第1の実施例に係わる被写体距離に従った色域レベルの他の設定例を示す図 本発明の第1の実施例に係わる被写体距離に従った色域レベルの他の設定を示す図 本発明の第1の実施例に係わる被写体距離に従った色域レベルの他の設定例を示す図 本発明の第1の実施例に係わる色変換処理部のルックアップテーブル(LUT)部を説明するための図 本発明の実施形態に係わる撮像装置の撮影モードの動作のフローチャートを示す図 本発明の実施形態に係わる色変換モードの動作のフローチャートを示す図 本発明の第2の実施例に係わるLUT部を説明する図 本発明の第2の実施例に係わる被写体距離に従った色域レベルの設定例を示す図
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。
第1の実施例は、撮像装置における変換元色から変換目標色への色変換処理に本件発明を適用した例である。
図1は、本実施例に係わる画像処理装置を含む撮像装置100の構成を示すブロック図である。同図を参照して本実施例に係わる撮像画像での画像情報と距離情報の取得からそれらのメモリへの書き込みまでの構成について説明する。
実空間の被写体像が撮影レンズ101を通してから光学像として撮像素子102上に結像され、ここで電気信号に変換される。
A/D変換部103は撮像素子102から出力されたアナログ画像信号をデジタル信号に変換する。
A/D変換部103でデジタルデータに変換された撮像素子102の出力は、デジタル信号処理部104と瞳分割取得部105に入力される。
デジタル信号処理部104は、A/D変換部103から入力されたデータに対して画素補間処理などのデジタル信号処理を行い、システム制御部107に出力する。
瞳分割画像取得部105は、内部ROMに記録された焦点検出画素の位置情報(画素アドレス)に基づいて瞳分割された情報を取得し、更に、左右に視差のついた一対のステレオ画像(撮像情報)を生成する。
システム制御部107は、デジタル信号処理部104からの画像データをメモリ106に書き込む。なおシステム制御部107は、撮像装置全体の制御を行い、図示しない記憶装置に記憶された制御プログラムをロードして実行することにより制御を実現する。
距離演算部108は、瞳分割取得部105から送られてくる一対のステレオ画像(撮影情報)を複数領域(ブロック)に分割し、位相差検出方式でブロックごとの被写体画像の距離情報を算出し、ブロックに対する被写体画像の距離の分布データである距離マップを作成する。距離マップの詳しい作成方法に関しては、例えば特開2009−105681号の公開公報に記載されている。作成された距離マップはメモリ106に書き込まれ、画像データと関連付けられる(距離マップ取得)。
メモリ106は撮影した静止画像や動画像、距離マップなどを格納するためのメモリである。メモリ106は所定枚数の静止画像や所定時間の動画像などを格納するのに十分な記憶量を備えている。これにより、複数枚の静止画像を連続して撮影する連射撮影などに対しても大量の画像データの高速書き込みをメモリ106に対して行うことが可能となる。
指定部109は、色変換の設定を行うための指定領域を決定する指定領域決定手段である。指定領域の座標アドレスはシステム制御部107を介して抽出部110に出力される。
抽出部110は、指定部109で指定された座標アドレスからメモリ106内のRAWファイル(距離情報が関連付けられた画像)の距離情報および色情報の抽出を行う抽出手段である。
パラメータ決定部111は、抽出部110から入力された色情報および距離情報から色変換域のパラメータを決定し、前記パラメータをメモリ106に書き込む。書き込まれたパラメータは、色変換を行う際に色変換処理部114の3次元ルックアップテーブルに設定され、変換元色から変換目標色の色変換処理に使用される。
色変換処理部114では、3次元ルックアップテーブルに設定されたパラメータに基づいて被写体までの距離に応じた色変換を行う。
D/A変換部112は、メモリ106に書き込まれた画像から表示用に間引きされた画像データをアナログ信号に変換し、画像表示部113に出力する。
画像表示部113はLCD等で構成され、EVF表示などに使用される。本実施例では、ユーザが変換元色の指定、又は変換目標色の指定を行う際に使用される。
図4は、色変換処理部114の構成を示す図である。
ホワイトバランス処理部401はメモリ106から読み出された画像にホワイトバランス処理を行う。ホワイトバランスの方法は例えば特開2003―244723号公報に記載されている方法を用いる。画像信号処理部402は、補間処理、マトリックス演算処理、色差ゲイン演算処理、ガンマ処理、色相補正演算処理を行う。また、輝度信号作成処理部403は、色差信号変換処理、輝度信号作成処理、高域強調処理、ガンマ処理を行う。これらの処理の結果、画像信号がYUV信号に変換される。なお、これらの処理方法は例えば特開2006―186594公報に記述されている。RGB変換処理部404はYUV信号にRGB変換を行う。RGB変換されたデータは、LUT部405で3次元ルックアップテーブルに割り当てられる。LUT部405での処理の詳細は後述する。
次に、本実施例における距離算出方法について説明する。
撮像素子102は図2に示すようなベイヤ−配列のRGB画素と焦点検出用画素で構成されている。Rの画素は赤色のカラーフィルター、Gは緑色のカラーフィルター、Bは青色のカラーフィルターを用いて構成されている。また、Sは距離情報を算出するために必要な、左目、右目の焦点検出画素を示している。図3には焦点検出画素が撮像素子よりも手前に焦点が結像している場合の図を示す。Aで示される射出瞳の左側(図の場合上)を通る半光束は撮像素子上で被写体像A’とし、Bで示される射出瞳の右側(図の場合下)を通る半光束は撮像素子上で被写体像B’とする。つまり、各画素において撮像光学系の瞳の半分ずつを通った光束から生成される一対の画像信号の位相は互いに左右でシフトしている。従って、2つの画像信号から被写体像の相対位置関係であるずれ量を求めることによってデフォーカス量(フォーカス情報)を算出する。更に、フォーカシングレンズの位置とデフォーカス量の和から対応する被写体の距離を距離演算部108で算出する。
尚、距離算出において、焦点検出画素の画素信号の検出方法は、瞳分割画像取得部105にて行われる。瞳分割画像取得部105内のROMに記録された焦点検出画素の位置情報(アドレス)に基づいて、焦点検出画素の画素信号と他の画素の画像信号を分離し、左右の視差のついた一対のステレオ画像を生成している。
本実施例においては、被写体705と背景706の距離の関係は図5に示す関係とする。図5は、被写体を横から見た図であり、図示されている距離Z、b、a、cは、それぞれZ=3.0m、b=0.5m、a=0.4m、c=0.3mであるとする。また、図示されているように背景706の距離は3.4m以上であり、被写体705は3.0m〜3.3mの範囲内であるとする。
次いで、画像情報と距離マップの関係について説明する。
本実施例では、図7に示すEVF画面700に表示される表示画像の距離マップをn×m画素のブロック単位で距離情報の位置情報(座標アドレス)が分布している。それぞれのブロックにおいて位置情報(座標アドレス)が設定されているので、指定部109で指定領域を選択すると、位置情報(座標アドレス)に対応する距離情報をメモリ106から読み出す。
また、図6は本実施例における図7の取り込み枠704近辺の距離マップの一部を示した図である。本図では取り込み枠704近辺の被写体705と背景706の距離分布を示めしている。取り込み枠704よって変換元色に対応する入力の指定領域が抽出され、距離を抽出することができる。被写体705を指定した取り込み枠704内の取得距離は各ブロックにおける距離情報の平均として算出している。本実施例の場合、距離Zを取得できる。また、本実施例では、25ブロック分の距離情報の平均から算出しているが、この方法に限定されるものではない。
下記に色変換を行う為のパラメータ設定方法について説明する。
パラメータ設定では、課題で示したように、光源の違いによって被写体が変換目標色に変換できないことや、更には、背景色に同色系統の色が使用されていることを考慮して、パラメータを決定する。具体的には、本実施例では入力の指定領域近辺(画面に垂直な方向(図5の横軸)の距離において)では光源の違いによる微妙な色の変化を許容した色変換が行われるように色変換域を広くし、指定領域から遠い(画面に垂直な方向の距離において)範囲では被写体と同系統の背景色が選択されないように色変換域を狭くする。また、パラメータの設定では、指定部109で指定された指定領域上の色情報と距離情報に応じて変換元色の色域の設定行う。これらは、前に述べたようにパラメータ決定部111が行う。
次に、色変換におけるパラメータについて説明を行う。
図8は、本実施例の3次元ルックアップテーブルの変換元色を概念的に示す図である。同図に示すように、本実施例では3次元ルックアップテーブルを用いて色変換パラメータを決めている。回路規模を減らすため、RGB空間をそれぞれ32分割し、33×33×33=35937個の3次元代表格子点におけるRGB値のルックアップテーブルを用意する。点a〜hまでを代表格子点とし、各RGB画素のデータが代表格子点内にある場合、その位置を補間演算としてそれぞれ求めていき、ルックアップテーブルを作成していく。代表格子点以外のデータはRGB信号の補間により求めるものとする。
更に、色変換におけるパラメータの色域設定では、パラメータ決定部111は抽出した色情報、距離情報に基づいて色域を決めるパラメータを決定する。パラメータの決め方としては、距離に応じて輝度範囲の異なる色域とするため、R:G:B=3:6:1の割合を基に自動変更し決定できるものとする。また、図8を用いて取り込み枠704内の変換元色、背景706のRGB値と変換元色の格子点について考える。
変換元色(R、G、B)=(90、5、116)、
背景 (R、G、B)=(100、21、118)
の時、変換元色の3次元ルックアップテーブルの格子点は、図8に示すように、
格子点a (88、0、112)
格子点b (96、0、112)
格子点c (88、0、120)
格子点d (88、8、112)
格子点e (96、0、120)
格子点f (88、8、120)
格子点g (96、8、112)
格子点h (96、8、120)
である。なお、上記変換元色は、図8の位置802に対応する。
以上のような色変換域である場合、上述した距離Z(3.0m)では色域を広くする為、図9に示すように変換元色の代表格子点の領域を輝度方向に広げる(最大)。次に、2.6m、3.4mでは、図10に示すように背景706の領域が指定されないように色域を図9の色変換域に対して輝度方向に向かって狭くする。更に、本実施例では、色情報を輝度方向に可変させた領域をユーザが分かりやすいように色域レベルで表し、色域レベル0〜5を自動で設定する。0は色域なしを示し、5は色域が広い状態、つまり本実施例では変換元色が(90、5、116)である為、以下のようなパラメータ設定で行う。
色域レベル5 Rの領域 88〜112の領域、
Gの領域 0〜40の領域、
Bの領域 112〜120の領域
色域レベル4 Rの領域 88〜104の領域、
Gの領域 0〜32の領域、
Bの領域 112〜120の領域
色域レベル3 Rの領域 88〜104の領域、
Gの領域 0〜24の領域、
Bの領域 112〜120の領域
色域レベル2 Rの領域 88〜96の領域、
Gの領域 0〜16の領域、
Bの領域 112〜120の領域
色域レベル1 Rの領域 88〜96の領域、
Gの領域 0〜8の領域、
Bの領域 112〜120の領域
色域レベル0 Rの領域無し、
Gの領域無し、
Bの領域無し
本実施例では、変換元色(90、5、116)が色域レベル1〜5の領域に含まれ、背景706(100、21、118)が色域レベル3〜5に含まれている。
本実施例では、距離によって色変換域を決定する際に、2.6m、3.4mを境界領域と設定する。また、本実施例では、3.0mにおける色域レベルを5に設定し、距離2.6m、3.4mでは色域レベルを1に設定する。更に、2.5m、3.5mでは色域レベルを0とし、2.7m、3.3mでは色域レベル1〜5の範囲で設定できるようにする。本実施例では、2.7m、3.3mの色域レベルを2に設定する。このように設定した距離と色域レベルの関係を図11に示す。図12のグラフは2.6m〜3.4mの範囲で変換目標色に変換できる色変換域が離散的に設定されていることを示している。
更に、色変換における変換目標色のパラメータも同様に、上記に記載されている方法で色域レベル設定を行っている。色域レベルは、R:G:B=3:6:1の割合で輝度方向に広くし、自動でパラメータを決める。変換元色の色域レベルに対応するように変換目標色の色域レベル0〜5の領域の作成をおこない、すべてパラメータ決定部111で自動設定を行う。
また、本実施例では、色域を広げる際に、255を超える値にならないように設定を行っているが、これに限らない。色域を広げた際に、255を超えるパラメータになる場合、超える値はすべて255に設定する。例えば、(R、G、B)=(20、250、180)のとき、色域レベル2以上に対応するG領域は、248〜255としている。他方、R、B領域に対しては色域レベル2以上でR領域16〜32、B領域176〜192で常に一定になるように行うか、又は、R領域、B領域に対しては、変換元色同様に色域を広げてもよい。
また、本実施例では、色域を自動設定で行っているが、ユーザが好みで指定できるものとしてもよい。
また、本実施例では、距離によって色域の広さを変更したが、色の変化によって色域の広さを変更することも可能である。
次いて、3次元ルックアップテーブルにおける色変換を説明する。
3次元ルックアップテーブルでは変換元色と変換目標色の色域が決定されると、設定された色域レベルに対応する座標位置で変換目標色となるようにその立方格子を形成する各格子点の値を変更する。例えば、図8において決定された変換元色が点802のRGB値であった場合、補間処理の際に点802におけるRGB値を目標変換色のRGB値になるように、立方格子801の各格子点a〜hの値を変更する。
このように、指定された変換元色と変換目標色により3次元ルックアップテーブルでの格子点データを決定して色変換を行うので、再生する画像に対してユーザの好みの色設定を容易に与えることができる。また、上記の色変換処理では、3次元ルックアップテーブルにおいて、変換したい色およびその近傍の代表格子点のみが変更される。このため、画像中の色全体ではなく、一部の色のみをユーザの好みの色へと変換することを容易にできる。
ここで図4に示す本実施例の色変換処理部114のRGB変換処理部404およびLUT部405におけるデータ処理について具体的に説明する。
RGB変換処理部404は、YUVの色変換際のパラメータを用いて下記の式に従い入力されるデータのRGB変換を行う。
R=Y+0.000U+1.140V
G=Y―0.396U―0.581V
B=Y+2.029U―0.000V
RGB変換されたデータは、LUT部405で3次元ルックアップテーブルに割り当てられる。
LUT部405には、パラメータ決定部111で範囲設定された情報が3次元ルックアップテーブルに書き込まれている。本実施例では図15に示すようにLUT405が構成されており、3次元ルックアップテーブルは色域レベル0〜5ごとに分かれている。RGB変換部404から出力されたデータは各色域レベルの3次元ルックアップテーブルで変換され、それらの結果から距離情報に従って選択された変換結果が出力される。
最終的に、R、G、Bはルックアップテーブル変換した結果R´、G´、B´とすると、以下のように色変換処理が実行される。
(R´、G´、B´)=LUT[(R、G、B)]
R、G、Bのデータは、各色域レベルの3次元ルックアップテーブルで色変換処理を受け、距離情報に色域レベルの変換結果がR´、G´、B´として出力され、メモリ106に書き込まれる。
次に、撮影モードにおいて目標元色を目標変換色に変更する処理について図16のフローチャートを参照して説明する。
まず、ユーザがデジタルカメラで撮影を開始すると、ステップS1601においてシステム制御部107は露出制御部開始タイミングか否かを判定する。露出制御開始タイミングであればステップS1602へ進み露出制御処理を行う。この露出制御処理はEVFに撮像画像を表示する為の露出設定である。
次に、ステップS1603においてシステム制御部167はホワイトバランス制御の開始タイミングか否かを判定する。ホワイトバランス制御の開始タイミングであればステップS1604に進み、ホワイトバランス制御処理が行われる。ホワイトバランス制御処理では、ホワイトバランス処理をするためのホワイトバランス係数を求め、色変換処理部114が用いるホワイトバランス係数を更新する。
ステップS1605では、変換元色から変換目標色に変換する色変換モードが実行され、処理が終わると再度、ステップS1601に戻る。
色変換モードにおけるサブルーチン内の処理を図17のフローチャートを参照して説明する。
ステップS1701では、ステップS1602、ステップS1604によって処理された画像データをEVFで表示し、画像表示部113のLCD上には図7示すEVF画面700が表示される。図7に示すように、色変換モードにおいては、LCD上にEVF画面700、EVF画面700内の取り込み枠704、変換元色表示枠703、変換目標色表示枠701が表示される。
ユーザは変換元色を指定する為、カメラの方向および光学ズームを動作させ、取り込み枠一杯に所望の色が入るように画角を設定する。例えば、図示しないカメラの十字ボタンの左が押されると、ステップS1703で変換元色の取り込み指示が入力されたとして、ステップS607へ進む。ステップS1707では、その時点における取り込み枠704内の画像の画素データが取得され、ステップS1708ではその平均値が算出され変換元色(Src色)と距離情報が決定される。変換元色が決定されると変換元色を表すパッチが変換元色表示枠703に表示され、距離表示枠702に距離が表示される。
同様にユーザは変換目標色を決定する為に、EVF画面700の中央付近に固定された取り込み枠704一杯に所望の色が入るようにして、図示しない十字ボタンの右ボタンを押す。十字ボタンの右ボタンが押されると変換目標色の取り込み指示が入力されたとしてからステップS1709に移動する。ステップS1709では、その時点における取り込み枠704内の画像の色情報が取得され、ステップS1710では、取り込み枠704内においての色の平均値が算出され、変換目標色(Dst色)が決定される。変換目標が決定されると、変換目標色を表すパッチが指定した変換目標色に変換される。
ステップS1708、又は、ステップS1710にて変換元色或は変換目標色が決定されると、ステップS1711では変換元色から変換目標色に変換する為の、パラメータの色域レベルの設定が行われる。本実施例では上記に述べたように、Z(3.0m)付近の色域レベルを5とし、2.6m、3.4m付近では色域レベルを1とすることで、被写体705と背景706が同色系統でも被写体705の色変換領域のみを選択することが可能となる。これは上記で述べたように、被写体705が色域レベル1〜5、背景706が色域レベル3〜5に含まれているため、背景の色域が選択されないためである。
処理はステップS612に進む。ステップS1712では、変換元色から変換目標色に色変換される。
更に、変換目標色に変換された後、撮影を行う場合、ステップS1705でシャッターボタンが押されたか否かの判定をし、ステップS1706にて撮影が行われる。
なお、本実施例では、被写体705が距離2.7m〜3.3m内に含まれ、背景706の距離が3.4m以上範囲としているが、これに限定されるものではない。被写体705が距離2.6m〜3.4m内に含まれ、背景706の距離が3.5m以上である場合、背景色のRGBが取り込み枠704内の変換元色RGBと全くの同成分であっても、被写体705のみ色変換が可能である。
また、本実施例において、色域レベルは2.6m〜3.4mの範囲では0以外で記述されているが、これに限定されるものではない。光源の違いによって2.6m〜3.4mの範囲で色域レベルを0にしても良い。
色域レベルの他の設定の例を示す。
図12は距離Zが0.3mの場合を色域レベルの設定例を示す。図12は、距離Zが近い場合に、同じ色域レベルが設定される被写体距離の間隔を狭めていることを示している。このような色域の設定はマクロ撮影の際に有効である。また、図13のように、距離Zが近い場合(図では0.3mの場合)でも、0.3m以内の距離では等色域レベルの距離間隔を狭く、0.3m以上の距離では等色域レベルの距離間隔を広く設定してもよい。それぞれの図13におけるグラフの距離の関係は、b>d>e>a>cである。ここでは、入力の指定領域が近い距離にある場合、図12と同様であるが距離Z(0.3m)から遠くなるほど1間隔を広くしている。
距離Zが遠い場合(図では15mの場合)の色域について同じレベルの設定例を領域を図14に示す。同色域における間隔は図12と同様に、各レベルが同じ間隔であるが、図12に比べて1間隔は距離Zが大きいため広くしている。
図12〜図14のように距離Zの遠近によって領域を限定しているが、これ以外の設定も可能である。
また、本実施例では、図11のように色域レベルをZ+a(3.4m)、Z−a(2.6m)では小さく、距離Z(3.0)では大きく、Z+b(3.5m)、Z−b(2.5m)では0にしているが、これに限られるものではない。
次に、本発明の第2の実施例を説明する。本実施例は、第1の実施例での色変換処理部114のLUT部403の変形例である。
図18は本実施例のLUT部1801の構造を示す。なお、図18において第1の実施例と同じ構成要素は同じ参照符号を付し、ここでの説明は省略する。本実施例のLUT部1801は、第1の実施例のセレクター部1501をMIX部1801に変更して補間処理を行える構成としている。MIX部1801は、隣り合う色域レベルの間の位置に対する色域レベルを補間により決定し、第1の実施例に比べてより連続的な変換データを生成する。図19は、補間によって決定した距離に対する色域レベルを示す。この場合、第1の実施例の色域レベル0〜5に対応させると、2.7m、3.3mの領域では色域レベル3になる。従って、例えば色域レベル1と色域レベル2の領域に位置するデータに対しては、両レベルの補間に応じて決まる色域レベルに従って変換結果R´、G´、B´が生成される。
なお、本実施例では2.7m、3.3mの領域では色域レベル3と記述しているが、これに限定するものではなく、他の補間構成でもよい。
上述した実施例1〜2では、3次元ルックアップテーブルをRGB空間で示しているが、これに限定することなく他の色空間でも良い。
また、実施例1〜2では、色域の広さを輝度方向に変更しているが、これに限定されるものでく、例えば彩度方向に変更してもよい。
また、実施例1〜2では、色域レベルを0〜5で指定して色変換を行っているが色域レベルの値はこれに限定されるものではない。0〜10など更に大きくしても良い。
また、実施例1〜2では、ユーザが指定する色変換モードにも例えば撮影モードに応じてバリエーションを持たせる方法など容易に設定することも可能である。例えば、逆光モードでは、入力の指定領域に近い距離では色域を狭くし、遠くなるほど色域を広くするなど事前に設定コマンドを用意しておく方法なども可能である。
また、実施例1〜2では、変換元色および変換目標色の取り込みを行うあたり十字ボタンの左右ボタンを用いたが、これに限られるものではない。他のボタンを当てても良いし、もしくは専用ボタンも設けても良い。
また、実施例1〜2において変換元色/変換目標色取り込み時のEVF画面700中の取り込み枠は中央付近に固定されているが、ユーザの指定により取り込み枠をEVF画面700中の任意の場所に移動することが可能なようにすることも可能である。また、同様に色取り込み枠の大きさもユーザの指定により変化可能なようにすることも可能である。
なお、上記実施例においては、指定色を1色しか設定しない例について説明したが、これに限られるものではない。
また、実施例1〜2において、変換元色から変換目標色への変換を行っているが、変換元色のみを残してもよい。
また、実施例1〜2において、撮像装置に限定しているが、これに限られるものではない。
また、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラに適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されない。すなわち、本発明は、タッチパネルを用いたパーソナルコンピュータやPDAといった機器に適用してもよい。さらに、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、プリンタ装置に設けられた印刷画像選択および確認のためのディスプレイ、デジタルフォトフレームなど、タッチパネルを用いた表示制御装置であれば、本発明は適用可能である。
また、上述した実施の形態の処理は、各機能を具現化したソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或いは装置に提供してもよい。そして、そのシステム或いは装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによって、前述した実施形態の機能を実現することができる。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピィ(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどを用いることができる。或いは、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリーカード、ROMなどを用いることもできる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけではない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施例の機能が実現される場合も含まれている。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書きこまれてもよい。その後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も含むものである。

Claims (15)

  1. 被写体を撮像した画像信号を取得する画像取得手段と、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定される領域に色変換を施す画像処理手段と、
    前記画像処理手段で前記色変換が行われた画像を表示媒体に表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 被写体を撮像した画像信号を取得する画像取得手段と、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の色範囲にある領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定される領域に色変換を施す画像処理手段と、
    前記画像処理手段で前記色変換が行われた画像を表示媒体に表示する表示手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  3. 被写体を撮像した画像信号を取得する画像取得手段と、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定される領域に画像処理を施す画像処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  4. 被写体を撮像した画像信号を取得する画像取得手段と、
    前記画像信号における被写体の位置と前記被写体の距離情報とが関連付けられた距離マップを取得する距離マップ取得手段と、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の色範囲にある領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定される領域に画像処理を施す画像処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  5. 被写体を撮像した画像信号を取得する画像取得手段と、
    前記画像信号に含まれる位相差を有する対の画像信号に基づいて生成される、前記画像信号における被写体の位置と前記被写体の距離情報とが関連付けられた距離マップを取得する距離マップ取得手段と、
    前記画像信号の色情報及び前記距離マップに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定する設定手段と、
    前記設定手段により設定される領域に画像処理を施す画像処理手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  6. 被写体を撮像した画像信号を取得するステップと、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定するステップと、
    設定される領域に色変換を施すステップと、
    前記色変換が行われた画像を表示媒体に表示するステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  7. 被写体を撮像した画像信号を取得するステップと、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の色範囲にある領域を設定するステップと、
    設定される領域に色変換を施すステップと、
    前記色変換が行われた画像を表示媒体に表示するステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  8. 被写体を撮像した画像信号を取得するステップと、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定するステップと、
    設定される領域に画像処理を施すステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  9. 被写体を撮像した画像信号を取得するステップと、
    前記画像信号における被写体の位置と前記被写体の距離情報とが関連付けられた距離マップを取得するステップと、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の色範囲にある領域を設定するステップと、
    設定される領域に画像処理を施すステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  10. 被写体を撮像した画像信号を取得するステップと、
    前記画像信号に含まれる位相差を有する対の画像信号に基づいて生成される、前記画像信号における被写体の位置と前記被写体の距離情報とが関連付けられた距離マップを取得するステップと、
    前記画像信号の色情報及び前記距離マップに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定するステップと、
    設定される領域に画像処理を施すステップと、
    を有することを特徴とする画像処理方法。
  11. 画像処理装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    被写体を撮像した画像信号を取得するステップ、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定するステップ、
    設定される領域に色変換を施すステップ、
    前記色変換が行われた画像を表示媒体に表示するステップ、
    として機能させるためのプログラム。
  12. 画像処理装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    被写体を撮像した画像信号を取得するステップ、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の色範囲にある領域を設定するステップ、
    設定される領域に色変換を施すステップ、
    前記色変換が行われた画像を表示媒体に表示するステップ、
    として機能させるためのプログラム。
  13. 画像処理装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    被写体を撮像した画像信号を取得するステップ、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定するステップ、
    設定される領域に画像処理を施すステップ、
    として機能させるためのプログラム。
  14. 画像処理装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    被写体を撮像した画像信号を取得するステップ、
    前記画像信号における被写体の位置と前記被写体の距離情報とが関連付けられた距離マップを取得するステップ、
    ユーザ操作に応じて、前記画像信号の色情報と、前記画像信号における被写体の位置に対応する前記被写体の距離情報とに基づいて、所定の色範囲にある領域を設定するステップ、
    設定される領域に画像処理を施すステップ、
    として機能させるためのプログラム。
  15. 画像処理装置のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    被写体を撮像した画像信号を取得するステップ、
    前記画像信号に含まれる位相差を有する対の画像信号に基づいて生成される、前記画像信号における被写体の位置と前記被写体の距離情報とが関連付けられた距離マップを取得するステップ、
    前記画像信号の色情報及び前記距離マップに基づいて、所定の距離範囲にある領域を設定するステップ、
    設定される領域に画像処理を施すステップ、
    として機能させるためのプログラム。
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