JP2015133483A - 固体撮像装置及び画像取得方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】位置ずれを防止でき、かつ高感度な画像を取得できる固体撮像装置を提供する。
【解決手段】第1電極11、強誘電体層12及び透明電極である第2電極13が積層され、前記強誘電体層12と前記第1電極11又は前記第2電極13との間にpn接合が形成された複数の固体撮像素子14を具備する固体撮像装置10において、撮像対象の輝度情報を取得して該輝度情報に基づいて個々の固体撮像素子14を高感度モードにするか低感度モードにするかを判定する制御手段33と、該判定に基づいて固体撮像素子14に電圧を印加して、固体撮像素子14を高感度モード又は低感度モードに設定する回路25と、を具備し、高感度モード又は低感度モードに設定された固体撮像素子14から、それぞれのモードに応じた光起電流Ihνを検出し、この検出の結果に基づいて画像を取得する。
【選択図】図6

Description

本発明は、固体撮像装置及び画像取得方法に関する。
従来、キャリア種類が異なる半導体同士を接合した半導体層に光を照射することで、光電子の励起による光起電流が得られることが知られている(内部光電効果)。この効果を利用したものとして、半導体イメージセンサーである固体撮像素子がある。
固体撮像素子は、デジタルスキャナーやデジタルカメラ等に代表されるデジタル画像の入力装置に広く用いられているが、アナログ写真等に用いられる銀塩フィルムと比較して入射光に対する検出可能領域(ダイナミックレンジ)が狭く、ある光量すなわち露光時間に対して良好な画像を取得できる範囲が狭いことが知られている。そこで、異なる露光時間ごとに複数の画像情報を得る方法がある。この方法によれば、複数の画像情報の併合により画像が構成される。
また、複数の画像情報を併合せずとも画像を構成できる方法として、感度の異なる2種の画素を一組とし、各組内の画素の電荷信号を別々に読み出す方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。受光素子の幾何学的な形状の中心を行方向及び列方向にピッチを半分ずらした、いわゆるハニカム配置の固体撮像装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平04−298175号公報 特開2000−125209号公報
しかしながら、異なる露光時間ごとに複数の画像情報を得る方法では、撮像タイミングの異なる画像情報を併合することとなるため、構成される画像に位置ずれが生じる可能性があった。
また、特許文献1の方法では、光感度の異なる2種の画素を混合する分、それぞれの画素を総画素数の半分しか配置できなくなるため、十分な光量が確保されにくく、高感度に撮像することが困難であった。さらに、特許文献2の装置では、ハニカム配置を実現する壁部材等によって有効画素面積が低下するため、十分な光量が確保されにくく、やはり高感度に撮像することが困難であった。このような問題は、特許文献1の方法や特許文献2の装置だけではなく、内部光電効果を利用した固体撮像素子を具備する固体撮像装置やそれを用いた画像取得方法においても同様に存在する。
本発明は上記状況に鑑みてなされたもので、画像の位置ずれを防止でき、かつ高感度な画像を取得できる固体撮像装置及び画像取得方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の態様は、第1電極、強誘電体層及び透明電極である第2電極が積層され、前記強誘電体層と前記第1電極又は前記第2電極との間にpn接合が形成された複数の固体撮像素子を具備する固体撮像装置であって、撮像対象の輝度情報を取得して該輝度情報に基づいて個々の前記固体撮像素子を高感度モードにするか低感度モードにするかを判定する制御手段と、前記判定に基づいて前記固体撮像素子に電圧を印加して、前記固体撮像素子を前記高感度モード又は前記低感度モードに設定する回路と、を具備し、前記高感度モード又は前記低感度モードに設定された前記固体撮像素子から、それぞれのモードに応じた光起電流を検出し、前記検出の結果に基づいて画像を取得することを特徴とする固体撮像装置にある。
かかる態様では、固体撮像素子が強誘電体特性及びpn接合ダイオード特性を両立したものとなり、強誘電体層の誘起双極子の分極方向を変化させることでpn接合ダイオード特性を変化させることが可能となる。このため、撮像対象の輝度情報に基づいて強誘電体層の分極方向を変化させ、これにより感度を変化させてダイナミックレンジを拡大できる。よって、一回の露光で画像を構成できるようになるため、複数の画像情報を併合することによる画像の位置ずれを防止でき、かつ高感度な画像を取得できるようになる。
ここで、前記制御手段は、前記輝度情報を所定の閾値と比較し、前記輝度情報が前記閾値を超える領域の前記固体撮像素子に対して前記低感度モードとなる電圧値又は分極方向を決定し、前記輝度情報が前記閾値以下の領域の前記固体撮像素子に対して前記高感度モードとなる電圧値又は分極方向を決定し、前記決定に基づいて、前記個々の固体撮像素子が高感度モード又は低感度モードになるように制御することが好ましい。これによれば、第2モード(高感度モード)で光量を確保でき、第1モード(低感度モード)で過剰な光量の取り込みを防止できるようになる。
また、前記高感度モードでは前記pn接合による空乏層が拡大し、前記低感度モードでは前記pn接合による空乏層が縮小するように、前記固体撮像素子の分極方向が制御されることが好ましい。これによれば、輝度情報に応じて、第2モードとしての高感度モード又は第1モードとしての低感度モードを選択できるようになる。
また、前記固体撮像素子を前記高感度モード又は前記低感度モードに設定する前に、前記複数の固体撮像素子のすべてが前記高感度モード又は前記低感度モードとなるように、前記複数の固体撮像素子の分極方向が予めリセットされていることが好ましい。これによれば、第1モード又は第2モードの何れか一方のみの分極方向を判定すれば足りるようになる。
また、前記強誘電体層がp型半導体であることが好ましい。これによれば、第2電極として例えばn型半導体である酸化インジウムスズを主成分とする透明電極(ITO)を用い、上記の固体撮像装置を容易に提供できるようになる。
また、前記強誘電体層がビスマス(Bi)及び鉄(Fe)を含むことが好ましい。これによれば、強誘電体層を、例えばビスマス(Bi)及び鉄(Fe)を含有するペロブスカイト構造の複合酸化物として構成することができる。よって、鉛を含まない非鉛材料を用いて環境への負荷を低減できる上記の固体撮像装置を提供できるようになる。
また、前記強誘電体層が、ランタン(La)、マンガン(Mn)及びチタン(Ti)からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。これによれば、リーク電流を低減させ、固体撮像装置の感度をより向上させることができる。
上記課題を解決する本発明の他の態様は、第1電極、強誘電体層及び透明電極である第2電極が積層され、前記強誘電体層と前記第1電極又は前記第2電極との間にpn接合が形成された複数の固体撮像素子を具備する固体撮像装置を用いた画像取得方法であって、撮像対象の輝度情報を取得し、該輝度情報に基づいて個々の前記固体撮像素子を高感度モードにするか低感度モードにするかを判定し、前記判定に基づいて、前記固体撮像素子を前記高感度モード又は前記低感度モードに設定し、前記高感度モード又は前記低感度モードに設定された前記固体撮像素子から、それぞれのモードに応じた光起電流を検出し、前記検出の結果に基づいて画像を取得することを特徴とする画像取得方法にある。
かかる態様では、固体撮像素子が強誘電体特性及びpn接合ダイオード特性を両立したものとなり、強誘電体層の誘起双極子の分極方向を変化させることでpn接合ダイオード特性を変化させることが可能となる。このため、撮像対象の輝度情報に基づいて強誘電体層の分極方向を変化させ、これにより感度を変化させてダイナミックレンジを拡大できる。よって、一回の露光で画像を構成できるようになるため、複数の画像情報を併合することによる位置ずれを防止でき、かつ高感度な画像を取得できるようになる。
実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示す図。 実施形態に係る固体撮像装置の概略構成を示す図。 固体撮像素子の概略構成を示す図。 固体撮像素子の動作等を説明する図。 固体撮像素子の動作等を説明する図。 実施形態に係る固体撮像装置のブロック図。 実施形態に係る固体撮像装置による画像取得プロセスを説明する概念図。 実施形態に係る固体撮像装置による画像取得方法を説明するフロー図。 固体撮像素子の製造方法の一例を示す図。 変形例に係る固体撮像素子の概略構成を示す図。 電流密度(J)−電圧(E)の関係を示す図。 分極量(P)−電圧(E)の関係を示す図。 光の照射による光起電流を観測するための図。
(実施形態)
図1及び図2は、本発明の実施形態に係る固体撮像装置の構成例を示す図である。
図示するように、本実施形態の固体撮像装置10は、第1電極11、強誘電体層12及び第2電極13が積層された複数の固体撮像素子14と、固体撮像素子14からの電荷信号を転送する転送回路15と、を具備して構成される。
固体撮像素子14は、第2電極13が透明電極であり、強誘電体層12と第2電極13との間でpn接合16が形成されたものである。これによれば、固体撮像素子14が強誘電体特性及びpn接合ダイオード特性を両立したものとなり、強誘電体層12の誘起双極子の分極(単に「強誘電体層の分極」と略記することがある。)の方向を変化させることで、そのpn接合ダイオード特性を変化させることが可能となる。
転送回路15は、固体撮像素子14に接続される垂直転送回路17と、垂直転送回路17にその転送端部で接続される水平転送回路18と、からなる。水平転送回路18は制御手段(図6に示す33)に接続されており、固体撮像素子14からの電荷信号が転送可能となっている。
上記の固体撮像素子14及び垂直転送回路17を含んで画素19が構成されている。本実施形態では、複数の垂直転送回路17のそれぞれに沿って画素19が二次元的に配列されているが、一次元的に配列されても構わない。
本実施形態では、例えば図1に示すCCD型の構成を採用できる。これによれば、複数の画像情報を併合することによる画像の位置ずれを防止でき、かつ高感度な画像を取得できる上、画素19aの大型化を回避しやすい固体撮像装置10Aを提供できる。
かかる構成では、水平転送回路18に、固体撮像装置10からの電荷信号を増幅する公知の増幅器20を必要に応じて配置できる。本発明の要旨を変更しない範囲において、他の構成を追加し、又は省略しても構わない。
このような固体撮像装置10Aでは、画素19a内の固体撮像素子14において光が電荷信号に変換されて蓄積される。全ての固体撮像素子14に蓄積された電荷信号が垂直転送回路17に同時に転送され、この垂直転送回路17を経由し、水平転送回路18に転送される。その後、必要に応じて配置される増幅器20によって電荷信号が増幅処理され、制御手段に送られる。
また、本実施形態では、例えば図2に示すCMOS型の構成も採用できる。これによれば、複数の画像情報を併合することによる位置ずれを防止でき、かつ高感度な画像を取得できる上、消費電力が低く高速化が容易な固体撮像装置10Bを提供できる。
かかる構成では、固体撮像素子14及び垂直転送回路17の間に、増幅器20や画素選択用スイッチング素子21を必要に応じて配置できる。また、垂直転送回路17及び水平転送回路18の間に、所定の列回路22や列選択用スイッチング素子23を必要に応じて配置できる。本発明の要旨を変更しない範囲において、他の構成を追加し、又は省略しても構わない。
このような固体撮像装置10Bでは、画素19b内の固体撮像素子14において光が電荷信号に変換されて蓄積される。蓄積された電荷信号が、画素19b内に配置された増幅器20によって増幅され、画素選択用スイッチング素子21のONによりライン毎(行毎)に垂直転送回路17に転送される。そして、垂直転送回路17毎に配置された列回路22によりノイズが除去され、一時的に保管される。その後、保管された電荷信号が列選択用スイッチング素子23のONにより水平転送回路18に転送され、制御手段(図6等に示す33)に送られる。
このように本実施形態では、上記の固体撮像素子14及び垂直転送回路17からなる画素19aや、これに加えて増幅器20や画素選択用スイッチング素子21を含んだ画素19bを構成する何れの態様にも適用でき、用途や使用態様に応じて多様な構成を実現できる。このため構成の自由度が高く、簡易構成も実現しやすくなっている。
次に、本実施形態の固体撮像装置10に搭載される固体撮像素子14の構成例について、図3を用いて詳述する。図示するように、本実施形態の固体撮像素子14は、第1電極11、強誘電体層12及び第2電極13がこの順で基板24上に積層されたものである。
基板24としては、例えばシリコン(Si)基板やガラス基板を用いることができるが前記の例に制限されない。ここでは図示が省略されているものの、基板24及び第1電極11の間に絶縁層や密着層が設けられても構わない。第1電極11、強誘電体層12又は第2電極13等が基板24を兼ねるように構成される場合には基板24を省略してもよい。
第1電極11は導電性を有する材料であればよく、白金(Pt)、イリジウム(Ir)、金(Au)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、チタン(Ti)、ステンレス鋼等の金属材料や導電性ポリマー等を用いて構成することができる。複数の金属層や金属酸化物層を積層して第1電極11を構成してもよい。
第2電極13は透明電極として構成されており、入射光が透過可能となっている。このような第2電極13としては、強誘電体層12の材料等に応じて変わってくるが、例えばスズを数%程度添加した酸化インジウム(In2O)を主成分とする透明電極(ITO)を用いて構成することができる。この透明電極(ITO)は、n型半導体として機能することが知られている。
この第2電極13は光学的に完全に透明である必要はなく、実質的に透明であればよい。例えば第2電極13は、入射光が第2電極13を透過してpn接合16に達する程度の透過率を有するものであればよい。第2電極13は、膜厚が厚くなるとキャリア濃度が上昇するため導電性が向上する一方、pn接合16に達するまでの光の透過距離が長くなるため透過率が低下しやすくなる。このため第2電極13の膜厚は、用途や強度等を踏まえ、導電性や透過率等を考慮して適宜選択することが好ましい。
強誘電体層12は、電圧(分極用電圧)を印加することで誘起双極子が自発的に分極する強誘電体特性を有するものである。ここでの分極用電圧は、強誘電体層12の強誘電性に基づいて、その誘起双極子を所定方向に分極させることができる程度の電圧をいう。
強誘電体層12は例えばp型半導体として構成することができる。これによれば、n型半導体として機能する透明電極(ITO)により構成された第2電極13との間でpn接合16を形成できる。透明電極(ITO)は取り扱い性や経済性に有利であるため、固体撮像装置10の製造容易性を向上させる上で好ましい態様の一つである。この場合、効率的な光電変換の観点からは、第2電極13側に+(プラス)の電荷が誘起される方向に強誘電体層12を分極させることができる。
尚、強誘電体層12はn型半導体として構成することもでき、この場合、第2電極13はp型半導体として構成されることとなる。このとき、効率的な光電変換の観点からは、第2電極13側に−(マイナス)の電荷が誘起される方向に強誘電体層12を分極させることができる。
また、強誘電体層12は、ビスマス(Bi)及び鉄(Fe)を含むように構成することができる。これによれば、Bi及びFeを含有するペロブスカイト構造の複合酸化物として強誘電体層12を構成することができる。すなわち、強誘電体層12は、代表的には鉄酸ビスマス系のペロブスカイト構造の複合酸化物として構成することができる。このような複合酸化物は、環境への負荷が懸念される鉛を含まないため、非鉛材料を用いて環境への負荷を低減できる固体撮像装置10を実現できる。
かかるペロブスカイト構造の複合酸化物は、Aサイトには酸素が12配位しており、また、Bサイトには酸素が6配位して8面体(オクタヘドロン)をつくっている。AサイトのBi、BサイトのFeの一部を各種元素で置換したものを用いてもよい。
例えば、強誘電体層12は、ランタン(La)、マンガン(Mn)及びチタン(Ti)からなる群から選択される少なくとも一種を含むことが好ましい。これによれば、例えば非鉛材料を用いる態様においてリーク電流を低減させ、固体撮像装置10の信頼性を向上させることができる。また、強誘電体層12を構成する材料の自由度も増加させることができる。
具体的には、AサイトのBiを置換する元素としてはLaが挙げられ、BサイトのFeを置換する元素としてはMnが挙げられる。このような複合酸化物は、鉄酸マンガン酸ビスマスランタン(BLFM)と称され、以下の組成式(1)で表される。
[式1]
(Bi1-x,La)(Fe1-y,Mn)O (1)
(式中、x及びyは、いずれも0より大きく1より小さい値をとる。)
また、BLFMの強誘電体層12のBサイトのFeを、Tiで置換するようにしてもよい。このような複合酸化物は、以下の組成式(2)で表される。
[式2]
(Bi1-x,La)(Fe1-y-z,Mn,Ti)O (2)
(式中、x、y及びzは、いずれも0より大きく1より小さい値をとる。)
ただし、強誘電体層12の組成は前記の例に制限されず、欠損・過剰により化学量論の組成からずれたものや、元素の一部が他の元素に置換されたものも含まれる。
強誘電体層12のAサイトのBiをサマリウム(Sm)、セリウム(Ce)等で置換するようにしてもよく、BサイトのFeをアルミニウム(Al)、コバルト(Co)等で置換するようにしてもよい。これら他の元素を含む複合酸化物である場合も、ペロブスカイト構造を有するように構成されることが好ましい。
すなわち、強誘電体層12としては、鉄酸ビスマス(BiFeO)、鉄酸アルミニウム酸ビスマス(Bi(Fe,Al)O)、鉄酸マンガン酸ビスマス(Bi(Fe,Mn)O)、鉄酸マンガン酸ビスマスランタン((Bi,La)(Fe,Mn)O)、鉄酸コバルト酸ビスマス(Bi(Fe,Co)O)、鉄酸ビスマスセリウム((Bi,Ce)FeO)、鉄酸マンガン酸ビスマスセリウム((Bi,Ce)(Fe,Mn)O)、鉄酸ビスマスランタンセリウム((Bi,La,Ce)FeO)、鉄酸マンガン酸ビスマスランタンセリウム((Bi,La,Ce)(Fe,Mn)O)、鉄酸ビスマスサマリウム((Bi,Sm)FeO)、鉄酸クロム酸ビスマス(Bi(Cr,Fe)O)等を例示することができる。
このような固体撮像素子14への分極用電圧の印加(分極処理)は、回路25により行うことができる。回路25は、例えば電圧印加手段26と、電圧印加手段26及び固体撮像素子14の間に設けられる電界効果トランジスタ(TFT)等のスイッチング素子27と、を具備して構成され、各部が制御手段(図6に示す33)に接続されている。スイッチング素子27は省略しても構わない。
電圧印加手段26は、制御信号に応じて分極用電圧を生成する部分であり、公知の電源装置を用いることができる。電圧印加手段26は、スイッチング素子27を介して第1電極11及び第2電極13に電気的に接続可能となっており、例えば配線28,29によって固体撮像素子14に接続固定することができる。これにより、構造安定性を向上させることができる。
一方、電圧印加手段26は、本発明の要旨を変更しない範囲で固体撮像素子14から分離可能であって、露光前の所定のタイミングでのみ固体撮像素子14に電気的に接続する態様とされていてもよい。これによれば、修理やメンテナンス作業が容易となる。
次に、本実施形態の固体撮像素子14に関する動作等について、図4〜図5を用いて説明する。図4〜図5は、固体撮像素子14のpn接合16近傍を示す拡大図である。
図4に示すように、一般にp型半導体及びn型半導体を接合してpn接合を形成した場合、p型半導体を正としn型半導体を負とする内部電界によって、p型半導体の正孔がn型半導体側に移動し、n型半導体の電子がp型半導体側に移動する。その結果、pn接合近傍に、キャリア(正孔や電子)がほとんど存在しない所定幅Aの空乏層30が形成される。
空乏層30は、固体撮像素子14のpn接合ダイオード特性に影響を与える部分であり、これが拡大すると静電容量が低下して、光の照度に対して直線性の高い電気出力が得られるようになる。つまり、固体撮像素子14を高感度なものとすることができる。
ここで、図5(a)に示すように、強誘電体層12に対して、p型半導体である強誘電体層12側に−(マイナス)の電荷、n型半導体である第2電極13側に+(プラス)の電荷が誘起される方向に分極処理を施すことができる。これによれば、pn接合16近傍に下向き(第2電極13側から強誘電体層12側への向き)の電場がかかったような状態となり、拡大した空乏層30が得られるようになる(図5(a)に示す幅B>図4に示す
幅A)。つまり、固体撮像素子14の高感度モードが得られるようになる。
一方、図5(b)に示すように、強誘電体層12に対して、p型半導体である強誘電体層12側に+(プラス)、n型半導体である第2電極13側に−(マイナス)の電荷が誘起される方向に分極処理を施すこともできる。これによれば、pn接合16近傍に上向き(強誘電体層12側から第2電極13側への向き)の電場がかかったような状態となり、縮小した空乏層30が得られるようになる(図5(b)に示す幅C<図4に示す幅A)。
つまり、固体撮像素子14の低感度モードが得られるようになる。
このような固体撮像素子14では、n型半導体である第2電極13を透過した光がpn接合16に達すると、光が強誘電体層12や第2電極13で吸収されてキャリアが生成される。生成されたキャリアは、強誘電体層12や第2電極13によって形成される内部電界によって電子や正孔が移動し、これにより光起電流Ihνが生じる。
光起電流Ihνを検出するには、例えば配線31により、公知の電流検出装置32と第1電極11及び第2電極13とを接続すればよい。電流検出装置32は制御手段(図6に示す33)に接続されており、検出される光起電流Ihνが画像処理に用いられるようになっている。
固体撮像素子14の高感度モードと低感度モードとでは、ある光量すなわち露光時間に対して検出される光起電流Ihνの量が異なってくる。すなわち光起電流Ihνは、図5(a)の分極方向では幅Bに拡大された空乏層30のため高感度で検出され、図5(b)の分極方向では幅Cに縮小された空乏層30のため低感度で検出される。
従って、強誘電体層12の分極方向を調節することで、輝度情報が低い領域に対しては高感度モードによってより多くの光量を取り込み、情報の欠落(いわゆる黒つぶれ)なく画像情報を取得できる。また、輝度情報が高い領域に対しては低感度モードによって過剰な光量の取り込み(いわゆる白とび)を抑えることができる。従って、ダイナミックレンジを拡大できる。このような高感度モード及び低感度モードの選択、すなわち強誘電体層12の分極方向の判定は、図6に示す制御手段33において行うことができる。
図6は、本実施形態の固体撮像装置10のブロック図である。また、図7(a)は、本実施形態の固体撮像装置10による画像取得のプロセスを概念的に説明する模式図である。図7(b)は、異なる露光時間ごとに複数の画像情報を得る従来の方法を説明するものである。尚、撮像対象として、静止している太陽及び山と、高速移動している車両と、を含む野外風景を例にとって説明する。
まず、図6に示すように、固体撮像装置10は、制御手段33と、固体撮像素子14と、電流検出装置32とを含む。また、固体撮像装置10は、シャッター装置36と、回路25とを含む。制御手段33は、公知のマイクロコンピューターを中心に構成されており、回路25や電流検出装置32に接続されている。
制御手段33は、輝度情報を取得し、当該輝度情報に基づいて、領域毎に、固体撮像素子14を低感度モードとするか高感度モードとするかを判定する。輝度情報は、例えば公知のシャッター装置36を介して取得できる。シャッター装置36は、通常は開放されており、撮像者による撮像ONの指令(例えば、撮像者によるシャッターボタンONの操作)を受けると所定時間閉じる、又は開閉するように作動する。制御手段33は、シャッター装置36が開放されているときに、撮像対象の輝度情報(図7(a)の(a2)を参照)を、固体撮像素子14及び配線31を介して取得することができる。
取得される輝度情報の例としては、例えば輝度値が挙げられるが、これに制限されず、輝度値に相関する値であればよい。各種検出値を用い、取得される輝度情報を補正してもよい。閾値を固定値とすれば演算負荷を抑えることができるが、撮像環境の変化に対応できるよう、各種検出値を用いて画像取得の度に閾値を決定してもよい。
輝度情報を取得するタイミングは、例えば撮像者による撮像ON信号を受信した時点とすることができる。撮像ON信号としては、例えば、撮像者によるシャッターボタンON信号を用いることができる。シャッターボタンが押されてから固体撮像装置10が画像を取得するまでの処理期間よりも、シャッターボタンが押されてから分極用電圧の印加による分極反転に要する期間のほうが十分短いことが一般的であるため、撮像者によるシャッターボタンON信号を上記の撮像ON信号として用いることができる。その他、固体撮像装置10がライブビュー機能を具備している場合には、そのライブビュー機能が発揮されていることを撮像ON信号として扱うこともできる。
制御手段33は、このようにして取得した輝度情報を所定の閾値と比較し、領域毎に、固体撮像素子14を第1モード(低感度モード)にするか、第2モード(高感度モード)にするかを判定する(図7(a)の(a3)を参照)。そして、前者の領域に位置する固定撮像装置を第1モード(低感度モード)の分極方向にし、後者の領域に位置する固体撮像素子14を第2モード(高感度モード)の分極方向にすることを決定する。さらに、制御手段33は、上記の決定に基づいて、回路25に指示信号を出力する。回路25は、当該指示信号に基づいて、固体撮像素子14に必要な電圧(以下、「分極用電圧」という)を印加する。これによって、輝度情報が閾値を超える領域に位置する固体撮像素子14を第1モード(低感度モード)に設定し、輝度情報が閾値以下となる領域に位置する固体撮像素子14を第2モード(高感度モード)に設定することが可能となる。
分極用電圧を印加する際には、すべての固体撮像素子14に対して高感度モード又は低感度モードの分極用電圧を付与しても良いが、例えば、後述するリセットが実施された後のように、固体撮像素子14があらかじめ高感度モード又は低感度モードのどちらかの状態となっている場合には、高感度モードから低感度モード、あるいは、低感度モードから高感度モードに変更する固体撮像素子14にのみ、分極用電圧を印加すれば足りる。このように、必要な固体撮像素子14にのみ分極用電圧を印加することも、分極用電圧を印加することに含まれるものとする。
撮像対象の輝度情報が閾値以下の領域に位置する固体撮像素子14は、より多くの光量を確保するため、高感度モードとなるように制御される。すなわち、図5(a)に示す幅Bのような拡大した空乏層30となるように制御される。このような制御を実施するために、制御手段33は、強誘電体層12の分極方向が、p型半導体である強誘電体層12側に−(マイナス)の電荷が誘起される方向(図5(a)に示す方向)となるように、回路25に指示信号を出力する。
一方、撮像対象の輝度情報が閾値を超える領域に位置する固体撮像素子14は、過剰な光量の取り込みを防ぐため、低感度モードとなるように制御される。すなわち、図5(b)に示す幅Cのような縮小した空乏層30となるように制御される。このような制御を実施するために、制御手段33は、強誘電体層12の分極方向が、p型半導体である強誘電体層12側に+(プラス)の電荷が誘起される方向(図5(b)に示す方向)となるように、回路25に指示信号を出力する。
このように、制御手段33による判定結果に応じて回路25に指示信号が出力され、回路25によって固体撮像素子14に分極用電圧が印加される。その結果、第2モード(高感度モード)の指示を受けた領域に位置する固体撮像素子14では、pn接合16による空乏層30が拡大する。第1モード(低感度モード)の指示を受けた領域に位置する固体撮像素子14では、pn接合16による空乏層30が縮小する。以下、制御手段33が輝度情報を取得してから、固体撮像素子14が領域毎に高感度モード又は低感度モードに設定されるまでの一連の制御を、「分極方向のモード制御」と言う。
上記の説明は、第2電極13がn型半導体として構成される場合の例であり、第2電極13がp型半導体として構成される場合には、前記の指示とは逆の指示信号が出力されることとなる。つまり、第2電極13がp型半導体として構成される場合において、制御手段33は、輝度情報が閾値を超える領域には低感度モードが好ましいと判定し、分極方向が図5(b)に示す方向となるように指示信号を出力する。一方、輝度情報が閾値以下の領域には高感度モードが好ましいと判定し、分極方向が図5(a)に示す方向となるように指示信号を出力する。
輝度情報及び閾値が等しい場合の扱いについては、予め試験等により好ましい態様を定めておくことが可能であり、輝度情報より閾値が大きいほうに含める態様にしてもよく、輝度情報より閾値が小さいほうに含める態様にしてもよい。上記の説明では、輝度情報と閾値が等しい場合は、閾値が小さいほうに含めている。
ここで、分極方向のモード制御を実施する前に、すべての固体撮像素子14について、分極方向が高感度モード又は低感度モードの少なくとも一方の方向となるように、予め分極処理を施す(以下、この処理を「リセット」と言う)ことが好ましい。これによれば、分極方向のモード制御において、制御手段33による判定結果が、予め保持されている高感度モード又は低感度モードの分極方向と一致する固体撮像素子14については、分極方向を変更する必要が無くなり、判定結果と予め保持されている分極方向とが異なる固体撮像素子14についてのみ、分極方向を変更すれば足りるようになる。
すなわち、すべての固体撮像素子14が高感度モードとなるようにリセットされている場合には、輝度情報に応じて低感度モードとする領域に位置する固体撮像素子14にのみ、分極用電圧を印加すれば良い。
一方、すべての固体撮像素子14が低感度モードとなるようにリセットされている場合には、輝度情報に応じて高感度モードとする領域に位置する固体撮像素子14にのみ、分極用電圧を印加すれば良い。
リセットは、例えば、制御手段33からリセット信号を出力し、回路25を介して、固体撮像素子14の分極方向が高感度モード又は低感度モードのいずれか一方となるようにすることによって実施できる。また、リセットは、分極方向のモード制御を実施する前であれば、どのようなタイミングで実施しても良い。例えば、撮像者が固体撮像装置10の電源スイッチをONにしたときに実施することができる。また、分極方向のモード制御を実施すべきタイミングで、リセットと分極方向のモード制御とを、この順番で、連続して実施するようにしても良い。
先の説明では、制御手段33は、固体撮像素子14の分極方向をどちらにすべきかを決定していたが、分極方向ではなく、個々の固体撮像素子14に付与する電圧値を決定するようにしてもよい。
この場合、制御手段33は、輝度情報を所定の閾値と比較し、輝度情報が閾値を超える領域の固体撮像素子14に対しては、第1モード(低感度モード)となる電圧値を決定するように構成できる。また、輝度情報が閾値以下の領域の固体撮像素子14に対しては、第2モード(高感度モード)となる電圧値を決定するように構成できる。そして、回路25は、決定された電圧値に基づいて固体撮像素子14に対し分極用電圧を印加する。先に説明した例では制御手段33の判定結果が分極方向であり、ここに説明した例では判定結果が電圧値である点において異なっているが、制御手段33が、輝度情報に基づいて、領域毎に、固体撮像素子14を低感度モードとするか高感度モードとするかを判定し、これに基づいて固体撮像素子14の分極方向を制御する点については、先に説明した例と同じである。
以上のようにして、分極方向のモード制御が行われた後は、固体撮像素子14から、それぞれのモードに応じた光起電流Ihνが発生する。そして、この光起電流Ihνが電流検出装置32によって検出される。制御手段33は、この検出値を取得する。
制御手段33に画像処理機能が付与されている場合は、輝度情報に応じた分極方向に応じて異なってくる光起電流Ihνの検出値に基づいて、制御手段33が画像を処理することによって、画像(図7(a)の(a4)を参照)が取得できる。制御手段33に画像処理機能が付与されていない場合は、制御手段33とは別に設けた画像処理手段(図示省略)に光起電流Ihνの検出値を転送し、当該画像処理手段によって画像を処理することによって、画像が取得できる。
図7(b)に示す従来の方法では、露光時間の異なる、すなわち撮像タイミングの異なる画像情報を併合することとなるため、特に図中の高速移動する車両については、異なるタイミングで撮像することによる画像情報のずれが大きなものとなる。このため、構成される画像に位置ずれが生じる可能性があった。
これに対し、図7(a)に示す本実施形態のプロセスでは、実際の野外風景に対して輝度情報が取得され、例えば山の頂上部分、太陽及び背景について輝度情報が閾値より高く、山のふもと部分、車体及び車輪について輝度情報が閾値以下であると判定される。
そして、輝度情報が閾値を超える領域には、過剰な光量の取り込みを防ぐため、幅Cのような縮小した空乏層30が好ましい、すなわち低感度モードが好ましいとして、強誘電体層12が、図5(b)に示す分極方向に調節される。
また、輝度情報が閾値以下の領域には、より多くの光量を確保するため、幅Bのような拡大した空乏層30が好ましい、すなわち高感度モードが好ましいとして、強誘電体層12が、図5(a)に示すような分極方向に調節される。
このように、輝度が低い領域は高感度モードによってより多くの光量を取り込み、輝度が高い領域は低感度モードによって過剰な光量の取り込みを抑えることができ、これによりダイナミックレンジを拡大できる。輝度情報に応じた分極方向に応じて異なる光起電流Ihνの検出値が得られ、これに基づいて画像が構成される。
よって、一回の露光で画像を構成できるようになるため、複数の画像情報を併合することによる画像の位置ずれを防止でき、かつ高感度な画像を取得できるようになる。
次に、本実施形態の固体撮像装置10による画像取得方法につき、図8を用いて説明する。図8は、実施形態の画像取得方法の一例を示すフローチャート図である。
ステップS1で、制御手段33は、例えば撮像者による撮像ON信号を受信する。ステップS2で、制御手段33は、撮像対象の輝度情報を、固体撮像素子14及び配線31を介して取得する。ステップS3で、ステップS2において取得された輝度情報と閾値と比較して、各固体撮像素子を高感度モードにするか低感度モードにするかを判定する。ステップS3は、制御手段33ではなく、外部のプロセッサーによって実施しても良い。外部のプロセッサーを利用する場合は、輝度情報を外部のプロセッサーに送り、このプロセッサーで判定した結果を、制御手段33に入力するようにしても良い。ステップS2〜S3により、輝度情報を取得し該輝度情報に基づき強誘電体層12のモードを判定する工程が実現される。
その後、ステップS4で、制御手段33は、ステップS3において得られた判定に基づいて回路25に指示信号を出力し、回路25は、当該指示信号に基づいて、固体撮像素子14に分極用電圧を印加する。このステップS4により、上記の判定に基づき強誘電体層12に分極用電圧を印加する工程が実現される。
ステップS5で、制御手段33は、分極方向のモード制御が行われた状態の固体撮像素子14から、電流検出装置32を介して、光起電流Ihνの検出値を取得する。ステップS6で、制御手段33、又は制御手段33とは別に設けた画像処理手段(図示省略)は、ステップS5において得られた光起電流Ihνに基づいて画像を構成する。
ステップS1において、ライブビュー機能が発揮されていることを撮像ON信号として扱う場合は、ステップS4とステップS5の間に、撮像者によるシャッターボタンON信号に基づいて、シャッター装置36を介して固体撮像装置10内に撮像対象を取り込む工程が追加される。すなわち、ステップS2で輝度情報を取得する際と、ステップS5で画像構成用の光起電流Ihνを取得する際の、2つのタイミングで、撮像対象を固体撮像装置10内に取り込むことになる。一方、撮像者によるシャッターボタンON信号を撮像ON信号として扱う場合は、ステップS2で輝度情報を取得する際にのみ、撮像対象を固体撮像装置10内に取り込めば良い。
固体撮像素子14をリセットする工程を設ける場合には、例えばステップS1で撮像者による撮像ON信号を受信した直後に、制御手段33から回路25を介して固体撮像素子14をリセットする工程を追加し、その後、ステップS2〜ステップS4の工程を実施すれば良い。又は、固体撮像素子14をリセットする工程は、撮像者が固体撮像装置10の電源スイッチをONにしたことを検知して、ステップS1〜S6の処理を実施する前に、あらかじめ実施しておくようにしてもよい。
このような本実施形態の画像取得方法によれば、上記の固体撮像素子14を具備した固体撮像装置10を用いるため、撮像対象の輝度情報に基づいて強誘電体層の分極方向を変化させ、これにより感度を変化させてダイナミックレンジを拡大できる。
次に、本実施形態の固体撮像装置10の製造方法の一例について、図9(a)〜(d)を参照して説明する。図9(a)〜(d)は、特に、固体撮像装置10に搭載される固体撮像素子14の製造例を示す断面図である。
図9(a)に示すように、シリコン(Si)基板24の表面に、絶縁層34として機能する二酸化シリコン(SiO)膜を熱酸化等で形成し、この二酸化シリコン膜上に、酸化チタン等からなる密着層35を、スパッタリング法や熱酸化等で形成する。そして、この密着層35の上に、白金、イリジウム、酸化イリジウム又はこれらの積層構造等からなる第1電極11を、スパッタリング法や蒸着法等により全面に形成する。尚、絶縁層34や密着層35は省略されても構わない。
次に、図9(b)に示すように、形成した第1電極11上に所定形状のレジスト(図示なし)をマスクとして、絶縁層34、密着層35及び第1電極11を同時にパターニングする。
次いで、第1電極11上に強誘電体層12を積層する。強誘電体層12の製造方法は特に限定されないが、例えば、金属錯体を含む溶液を塗布乾燥し、さらに高温で焼成することで金属酸化物からなる強誘電体の膜を得るMOD(Metal−Organic Decomposition)法やゾル−ゲル法等の化学溶液法を用い、製造することができる。その他、レーザーアブレーション法、スパッタリング法、パルス・レーザー・デポジション法(PLD法)、CVD法、エアロゾル・デポジション法など、液相法でも固相法でも、強誘電体層12を製造することが可能である。
具体的には、強誘電体層12を形成するための前駆体溶液を、スピンコート法などを用いて第1電極11上に塗布して前駆体膜を形成し(塗布工程)、この前駆体膜を所定温度(例えば150〜200℃)に加熱して一定時間乾燥させる(乾燥工程)。次に、乾燥した前駆体膜を所定温度(例えば、350〜450℃)に加熱して一定時間保持することにより脱脂して(脱脂工程)、その後に前駆体膜を所定温度(例えば600〜850℃)に加熱し、例えば1〜10分間保持することによって結晶化させる(焼成工程)。これにより、第1電極11上に、例えばBi及びFeを含むペロブスカイト構造を有する複合酸化物からなる強誘電体層12を形成する。
次いで、形成した強誘電体層12上に、酸化インジウムスズ等からなる透明電極(ITO)としての第2電極13をスパッタリング法等で形成し、図9(c)に示すように、必要に応じて強誘電体層12及び第2電極13を同時にパターニングする。そして、基板24を所定の厚さに薄くしたり、不要部分をダイシング等によって切断したりして、図9(d)に示すように、第1電極11、強誘電体層12及び第2電極13が積層された固体撮像素子14を形成する。必要に応じて、所定温度(例えば600〜850℃)でアニールを行うこともできる。これにより、強誘電体層12と第1電極11や第2電極13との良好な界面を形成でき、かつ、強誘電体層12の結晶性を改善することができる。その後、製造された固体撮像素子14や転送回路15等を組み合わせてパッケージすれば、本実施形態の固体撮像装置10を製造することができる。
(変形例)
先に説明した固体撮像素子14は、強誘電体層12と第2電極13との間でpn接合16が形成されていたが、代わりに、強誘電体層と第1電極との間でpn接合が形成される固体撮像素子を採用しても良い。図10は、このような固体撮像素子44の概略構成を示す図である。
図10に示すように、本実施形態の固体撮像素子44は、第1電極41、強誘電体層42及び第2電極43が積層されてなり、第2電極43が透明電極であって、強誘電体層42と第1電極41との間でpn接合46が形成されているものである。第1電極41、強誘電体層42及び第2電極43はこの順で基板24上に積層されている。基板24の種類は制限されず、省略することも可能である。
第1電極41は、例えば所定の第5族元素をドナーとして微量に添加し、n型半導体としての機能を有するように構成することができる。これによれば、強誘電体層42をp型半導体として構成し、第1電極41と強誘電体層42との間にpn接合46を形成できるようになる。
ただし、第1電極41は、例えば所定の第3族元素をアクセプタとして微量に添加し、p型半導体としての機能を有するように構成することも可能である。これによれば、強誘電体層42をn型半導体として構成し、第1電極41と強誘電体層42との間にpn接合46を形成できるようになる。また本実施形態の第2電極43は、先に説明した固体撮像素子14の第2電極13と同様に透明電極として構成することができるが、必ずしもn型半導体やp型半導体としての機能を具備する必要性はない。
ここで、強誘電体層42は、強誘電体特性を有し、かつ透明性(光透過性)を有する材料を用いて構成されている。これによれば、第2電極43を透過した光が強誘電体層42をさらに透過して、強誘電体層42と第1電極41との間に形成されるpn接合46に達するようになる。
ここでの透明性(光透過性)を有する強誘電体材料としては、例えばチタン酸鉛(PbTiO)、チタン酸ジルコン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O;PZT)、ニオブ酸カリウム(KNbO)、ニオブ酸ナトリウム(NaNbO)、チタン酸ビスマスナトリウム((Bi,Na)TiO;BNT)、チタン酸ビスマスカリウム((Bi,K)TiO;BKT)が挙げられる。
強誘電体層42がp型半導体として構成される場合、効率的な光電変換の観点からは、n型半導体である第1電極41側に−(マイナス)の電荷、p型半導体である強誘電体層42側に+(プラス)の電荷が誘起される方向に分極処理を施すことができる。これにより高感度モードが実現される。
尚、強誘電体層42がn型半導体として構成される場合、効率的な光電変換の観点からは、p型半導体である第1電極41側に+(プラス)の電荷、p型半導体である強誘電体層42側に−(マイナス)の電荷が誘起される方向に分極処理を施すことができる。これにより低感度モードが実現される。
以上説明した固体撮像装置においても、強誘電体層42と第1電極41との間でpn接合46が形成されているため、固体撮像素子44が、強誘電体特性及びpn接合ダイオード特性を両立したものとなり、強誘電体層42の分極方向を変化させることでpn接合ダイオード特性を変化させることが可能となる。
従って、撮像対象の輝度情報に基づき強誘電体層42の分極方向を判定することで、撮像対象の輝度に応じて感度を調節でき、ダイナミックレンジを拡大できる。よって、複数の画像情報を併合することによる位置ずれを防止でき、高感度な画像を取得できる固体撮像装置を提供できる。
(実施例1)
<溶液調製>
強誘電体層12を形成するためのBLFMT前駆体溶液を下記の手順で調製した。まず、ビーカーにプロピオン酸を測り取り、それに酢酸ビスマス、酢酸ランタン、酢酸鉄、酢酸マンガン、及びテトライソプロポキシチタンをモル比80:20:96:1:3で混合した。次に、ホットプレート上にて140℃で1時間加熱攪拌した後、プロピオン酸で0.3mol/Lに調節することでBLFMT前駆体溶液を調製した。
<固体撮像装置作製>
6inchシリコン(Si)基板24の表面に、絶縁層34としての二酸化シリコン膜を熱酸化により形成し、この二酸化シリコン膜上に、窒化アルミニウムチタン、イリジウム、酸化イリジウム及び白金を積層することで第1電極11を形成した。
第1電極11上に、上記のBLFMT前駆体溶液をスピンコート法にて1500rpmで塗布した。次に、ホットプレート上で2分間180℃加熱した後に3分間350℃で加熱した。この塗布〜加熱工程を4回繰り返した後に、RTA(Rapid Thermal Annealing)を使用し、窒素下、5分間650℃で加熱した。この一連の工程を2回繰り返すことで、強誘電体層12を形成した。
強誘電体層12上に、メタルスルーマスクを使用し、スパッタ法にて酸化インジウムスズ(ITO)からなる第2電極13を形成した。以上のように、固体撮像素子14を作製した。作製した固体撮像素子14を具備して、常法により実施例1の固体撮像装置10を作製した。
(比較例1)
第2電極を白金とした以外は実施例1と同様の手法にて、比較例1の固体撮像装置を作製した。
<pn接合ダイオード特性>
実施例1及び比較例1の固体撮像装置に搭載される固体撮像素子について、ヒューレットパッカード社製「4140B」を用い、大気下(湿度40〜50%)にて外界光を遮蔽した状態で、電流密度J(μA/cm)と電圧E(V)との関係(J−E Curve)を求めた。
図11にJ−E Curveを示す。点線で表される比較例1では、電流密度Jが電圧Eに正比例するオーミック接合の特性が観測されたのに対し、実線で表される実施例1では、一方向、例えば負の電圧方向においてのみ電流が流れやすいpn接合に特有のダイオードに特徴的な特性が観測された。そして、図11に示されるダイオード特性より、実施例1では、強誘電体層12がp型半導体であり、第2電極43すなわち透明電極(ITO)がn型半導体であることが明らかとなった。
また、実施例1に搭載される固体撮像素子14は、第2電極13を除いて比較例1に搭載される固体撮像素子と同様に作製したことから、実施例1で観測されるpn接合ダイオード特性は、n型半導体である第2電極13に起因していることが分かった。
<P−E loop測定>
実施例1及び比較例1の固体撮像装置に搭載される固体撮像素子について、東陽テクニカ社製「FCE−1A」を用い、φ=500μmの電極パターンを使用し、室温で周波数
1kHzの三角波形を印加して、分極量P(μC/cm)と電圧E(V)の関係(P−E loop)を求めた。
図12にP−E loopを示す。点線で表される比較例1及び実線で表される実施例1の両者とも、強誘電体に特徴的な履歴曲線(ヒステリシス)を示したことから、いずれも強誘電体であり、例えば分極用電圧を印加することで生じる分極を保持できることが明らかとなった。
ただし、点線で表される比較例1では左右対称なヒステリシスが観測されたのに対し、実線で表される実施例1では左右非対称なヒステリシスが観測された。これは、実施例1は、上記のようにpn接合ダイオード特性を有するため、正電圧領域及び負電圧領域で電気的特性が異なるからである。この結果から、実施例1では、強誘電体層12が強誘電体特性及びpn接合ダイオード特性を両立していることが明らかとなった。
<光電変換特性>
実施例1に搭載される固体撮像素子14について、東陽テクニカ社製「FCE−1A」及びKeithley社製6514型エレクトロメーターを使用し、そのpn接合ダイオード特性、特に光電変換特性を評価した。具体的には、FCE−1Aを使用し、φ=500μmの電極パターンに室温で周波数1kHzの+20V又は−20Vのユニポーラ三角波形を印加することで強誘電体層12の分極処理を行った。次に、ピコアンペアメーターを使用し、2mVの電位(不可避な回路電位)下で蛍光灯の点灯及び消灯を繰り返しながら光起電流を測定した。
かかる測定は、p型半導体である強誘電体層12側に−(マイナス)の電荷、n型半導体側である第2電極13側に+(プラス)の電荷が誘起される下方向に該強誘電体層12を分極させたときと、p型半導体である強誘電体層12側に+(プラス)の電荷、n型半導体側である第2電極13側に−(マイナス)の電荷が誘起される上方向に該強誘電体層12に分極させたときと、の両者について行った。
図13に光電変換特性を示す。図示するように、実施例1では光起電流密度が観測された。これにより、照射された蛍光灯の光が、可視光領域で透明である第2電極13を透過して空乏層30に到達し、内部光電効果が発現したことが分かった。
また、一点鎖線で表されるように、強誘電体層12を上方向に分極させたときに得られる光起電流は、−30nA/cmであった。一方、実線で表されるように、強誘電体層12を下方向に分極させたときに得られる光起電流は、−133nA/cm、すなわち一点鎖線で表される測定結果と比べ、その絶対値が約4.4倍と高い値を示した。
これにより、強誘電体層12を下方向又は上方向に分極させることで、空乏層30領域が拡大又は縮小し、検出される光起電流に差異が生じるため、この光起電流に基づいて分極方向を判定でき、高感度モード及び低感度モードを選択できることが分かった。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態を説明したが、その基本的構成は上述したものに限定されるものではない。
上記の実施形態では、上部電極としての第2電極13,43が透明性を有するn型半導体である構造(表面照射構造)である固体撮像装置10を例にとり説明したが、光電変換機能の観点からはpn接合に光が当たればよく、受光面について上下方向の制約はない。例えば、下部電極に透明性を有するn型半導体を用い、この下部電極が露出するように基板を形成して、研磨やエッチングをした構造(裏面照射構造)であってもよい。さらに、適宜図示を省略した各種配線等の接続態様についても実施形態の例に制限されない。
そして、本実施形態の固体撮像装置10に搭載される固体撮像素子14,44の強誘電体層12,42は、種々の光学素子に好適に用いることができる。例えば強誘電体層12,42がp型半導体として構成される場合、この強誘電体層12の分極方向によって、強誘電体層12,42との間でpn接合16,46を形成する第2電極13(n型半導体),第1電極41等のキャリア濃度を制御することができる。その結果、強誘電体層12,42の強誘電体特性に応じて光学特性を変化させることができるようになる。
好適に用いることができる光学素子としては、光スイッチ、波長変換器、光導波路、屈折率制御素子、電子シャッター機構、ハーフミラー、周波数制御フィルター(ローパスフィルター、ハイパスフィルター)、赤外線等の有害光線の遮断フィルター、光干渉フィルター、光干渉計、量子ドット形成によるフォトニック結晶効果を使用した光学フィルター及び光熱変換フィルター等が挙げられる。
また、本実施形態の固体撮像装置10に搭載される固体撮像素子14,44は、強誘電体素子として好適に用いることもできる。好適に用いることができる強誘電体素子としては、強誘電体トランジスター(FeFET)、強誘電体演算回路(FeLogic)及び固体撮像素子等が挙げられる。
また、本実施形態の固体撮像装置10に搭載される固体撮像素子14,44は、良好な圧電特性を示すことから、圧電素子にも好適に用いることができる。好適に用いることができる圧電素子としては、液体噴射装置、超音波モーター、超音波発信器、超音波検出器、振動式ダスト除去装置、圧電トランス、加速度センサー、圧力センサー、圧電スピーカー、圧電ポンプ及び圧力電気変換機器が挙げられる。
さらに、本実施形態の固体撮像装置10に搭載される固体撮像素子14,44は、良好な焦電特性を示すことから、焦電素子に好適に用いることができる。好適に用いることができる焦電素子としては、温度検出器、生体検出器、赤外線検出器、テラヘルツ検出器及び熱電気変換器等が挙げられる。
10,10A,10B 固体撮像装置、 11,41 第1電極、 12,42 強誘電体層、 13,43 第2電極、 14,44 固体撮像素子、 15 転送回路、 16,46 pn接合、 17 垂直転送回路、 18 水平転送回路、 19 画素、 20 増幅器、 21 画素選択用スイッチング素子、 22 列回路、 23 列選択用スイッチング素子、 24 基板、 25 回路、 26 電圧印加手段、 27 スイッチング素子、 28,29,31 配線、 30 空乏層、 32 電流検出装置、 33 制御手段、 34 絶縁層、 35 密着層、 36 シャッター装置

Claims (8)

  1. 第1電極、強誘電体層及び透明電極である第2電極が積層され、前記強誘電体層と前記第1電極又は前記第2電極との間にpn接合が形成された複数の固体撮像素子を具備する固体撮像装置であって、
    撮像対象の輝度情報を取得して該輝度情報に基づいて個々の前記固体撮像素子を高感度モードにするか低感度モードにするかを判定する制御手段と、
    前記判定に基づいて前記固体撮像素子に電圧を印加して、前記固体撮像素子を前記高感度モード又は前記低感度モードに設定する回路と、を具備し、
    前記高感度モード又は前記低感度モードに設定された前記固体撮像素子から、それぞれのモードに応じた光起電流を検出し、前記検出の結果に基づいて画像を取得する
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 前記制御手段は、
    前記輝度情報を所定の閾値と比較し、
    前記輝度情報が前記閾値を超える領域の前記固体撮像素子に対して前記低感度モードとなる電圧値又は分極方向を決定し、
    前記輝度情報が前記閾値以下の領域の前記固体撮像素子に対して前記高感度モードとなる電圧値又は分極方向を決定し、
    前記決定に基づいて、前記個々の固体撮像素子が高感度モード又は低感度モードになるように制御する
    ことを特徴とする請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. 前記高感度モードでは前記pn接合による空乏層が拡大し、前記低感度モードでは前記pn接合による空乏層が縮小するように、前記固体撮像素子の分極方向が制御される
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記固体撮像素子を前記高感度モード又は前記低感度モードに設定する前に、前記複数の固体撮像素子のすべてが前記高感度モード又は前記低感度モードとなるように、前記複数の固体撮像素子の分極方向が予めリセットされている
    ことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  5. 前記強誘電体層がp型半導体である
    ことを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  6. 前記強誘電体層がビスマス(Bi)及び鉄(Fe)を含む
    ことを特徴とする請求項1〜5の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  7. 前記強誘電体層が、ランタン(La)、マンガン(Mn)及びチタン(Ti)からなる群から選択される少なくとも一種を含む
    ことを特徴とする請求項1〜6の何れか一項に記載の固体撮像装置。
  8. 第1電極、強誘電体層及び透明電極である第2電極が積層され、前記強誘電体層と前記第1電極又は前記第2電極との間にpn接合が形成された複数の固体撮像素子を具備する固体撮像装置を用いた画像取得方法であって、
    撮像対象の輝度情報を取得し、
    該輝度情報に基づいて個々の前記固体撮像素子を高感度モードにするか低感度モードにするかを判定し、
    前記判定に基づいて、前記固体撮像素子を前記高感度モード又は前記低感度モードに設定し、
    前記高感度モード又は前記低感度モードに設定された前記固体撮像素子から、それぞれのモードに応じた光起電流を検出し、
    前記検出の結果に基づいて画像を取得する
    ことを特徴とする画像取得方法。
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