JP2015133280A - 電池用セパレータ - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の課題は、内部抵抗の優れた電池用セパレータを提供することである。【解決手段】セラミック微粒子を含有してなる多孔質セラミック層と支持体を複合した電池用セパレータにおいて、支持体の理論内部空隙率が60%以上、75%以下であり、多孔質セラミック層の乾燥塗工量が2.0g/m2以上、10.0g/m2以下であることを特徴とする電池用セパレータ。【選択図】なし

Description

本発明は、電池用セパレータに関するものである。
従来、リチウム二次電池のセパレータとしては、貫通した微細孔を有するポリオレフィンの多孔フィルムが用いられてきた。これらのセパレータは、電池が異常を起こして発熱した場合に、貫通した微細孔が溶融して閉塞し、電池の内部抵抗を高めることで、発熱を抑制し、電極剤であるコバルト酸リチウムの熱暴走による電池の爆発を抑制する仕組みを担ってきた。
しかし、ハイブリッド自動車用電池や無停電電源など、大電流による充放電が必要な用途では、電極剤組成の研究によって、熱暴走爆発の抑制が可能となったことや、逆に、急激な電池内温度の上昇によって、セパレータの熱収縮による電極接触を避けるために、耐熱性の高い、かつ内部抵抗の小さなセパレータの要望が高まっている。
この要望に対し、特許文献1及び2には、多孔フィルムの片面にセラミック微粒子を含有してなる多孔質セラミック層を設けて、耐熱性を付与する方法が提案されている。特に、特許文献2では、多孔質セラミック層にアルミナ、ジルコニア、シリカ、チタニア、チタン酸バリウム、チタン酸鉛、チタン酸ストロンチウムなどの酸化チタン及びその複合酸化物が有効であると記載されている。しかし、ポリオレフィンの多孔フィルムが用いられていることから、耐熱性が不十分であった。
一方、特許文献3〜8には、不織布などの孔の開いた支持体と多孔質のセラミック微粒子を含有してなる多孔質セラミック層を複合させて、耐熱性を付与して、電池が熱暴走を起こした場合でも、セパレータの熱収縮が引き起こさずに、電極接触を抑制することができる方法が提案されている。この方法は、多孔質セラミック層がセパレータの表面及び内部に浸透することが可能で、高い電解液の保持性や耐熱性を付与することが可能であり、優れた方法である。
特許文献3では、柔軟な支持体と多孔質セラミック層より構成された、35μmより薄いセパレータが提案されている。しかし、粒子の細密充填構造を避けるために、イソプロパノールなどの溶剤を用いて内部空隙の大きな多孔質セラミック層が形成されている。ところが、このような有機溶剤を用いた製造では、製造装置の制約が大きく、安価で大面積のセパレータを供給していくには、問題を残していた。
特許文献4では、粒子の充填構造を改善するために、柔軟な支持体を、あらかじめ特定の細孔分布を有する第一の多孔質セラミック層で埋めて、さらにこの細孔を別の第二の多孔質セラミック層で埋めるという複雑な構成が提案されている。多孔質セラミック層において、細孔分布を小さくするには、より小さな粒径を有するセラミック微粒子を用いるのが一般的な手法である。しかし、この方法では、第二の多孔質セラミック層を形成する材料が、第一の多孔質セラミック層の内部空間に浸透して、セパレータ内部の空隙を減少させて、電池の内部抵抗を増大させるという問題が発生することがあり、好ましい方法ではなかった。
これとは別に、特許文献5には、合成樹脂短繊維とフィブリル化したリヨセル繊維を必須成分とした支持体に、板状ベーマイトが塗工されたセパレータが開示されている。さらに、特許文献6には、ポリエステル系短繊維よりなる支持体に板状ベーマイトが塗工されたセパレータが提案されている。これらの文献には、支持体の理論空隙率が60%前後であり、これに片面あたり3μmの多孔質セラミック層が塗工されたセパレータが記載されているが、得られたセパレータの諸物性やセパレータを組み込んだ電池の諸物性の記載がない。特許文献7には、支持体の内部空隙率を70〜75%程度までに引き上げた支持体に板状ベーマイトが片面あたり3μm厚塗工されているセパレータが提案さているが、これではセパレータの厚みが30μmを超えており、これでは薄いセパレータとは言い難い。
特許文献8及び9には、支持体の理論空隙率が50%以上であることが好ましいとあるが、特許文献8では、作製されたセパレータの厚みや内部空隙に関する電池物性が記載されてなく、特許文献9では、セパレータの厚みが25μmを超えており、やはり薄いセパレータとは言い難い。
特表2008−503049号公報 特許第4499851号公報 特表2005−536857号公報 特許第4594098号公報 国際公開第2011/046066号パンフレット 国際公開第2011/030807号パンフレット 特開2009−230975号公報 特表2012−522352号公報 特開2013−196879号公報
本発明の課題は、薄く、内部抵抗の優れた電池用セパレータを提供することである。
本発明者は、鋭意検討をした結果、下記に示す本発明により上記課題を解決できることを見出した。
(1)セラミック微粒子を含有してなる多孔質セラミック層と支持体を複合した電池用セパレータにおいて、支持体の理論内部空隙率が60%以上、75%以下でかつ、セパレータの理論内部空隙率が60%以上であり、多孔質セラミック層の乾燥塗工量が2.0g/m以上、10.0g/m以下であることを特徴とする電池用セパレータ。
(2)セパレータの厚みが25μm以下である(1)記載の電池用セパレータ。
(3)多孔質セラミック層が、塩基性酸化物のセラミック微粒子を含有してなる(1)又は(2)記載の電池用セパレータ。
本発明では、内部抵抗の優れた電池用セパレータを得ることができる。
本発明の電池用セパレータは、セラミック微粒子を含有してなる多孔質セラミック層を有する。多孔質セラミック層は、電池用セパレータとして要望される重要な性能が要望される。例えば、電解液を保持できる充分な内部空間(これを「内部空隙」と呼ぶ)を形成すること、電解液との濡れ性が高いこと、電極材料同士の接触を抑制できるだけの細かな細孔分布を有していること、高い絶縁性を有しているなどが要望される。このような要望を満たすセラミック微粒子としては、例えば、シリカ、アルミナ、ベーマイトなどの両性酸化物、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウムなどの塩基性酸化物などが挙げられる。特に、酸化マグネシウムや水酸化マグネシウムの微粒子は、電解液の劣化時に発生するフッ化水素を素早く吸着して、安定なフッ化マグネシウムとして固定するので、有用な材料である。また、シリカは粒径15nmから30nmの超微粒子が得られ、微粒子間や支持体と微粒子間に介在して、セラミック層の強度を付与するので、本発明では有用なセラミック微粒子である。
シリカ微粒子としては、粒径30nm以下のコロイダルシリカが線状に結合した、異形シリカを用いることが好ましい。粒径は、透過型電子顕微鏡(Transmission Electron Microscope;TEM)で測定した微小粒子10個の平均値である。微小粒子の顕微鏡画像が円形でない場合、同面積に換算した真円の直径を使用する。異形シリカとは、原料シリカとなる活性珪酸に、塩基性酸化物を形成する塩を加えて水熱合成によって得られる、棒状、屈曲状、分岐状等の細長い形状のシリカである。活性珪酸とは、水ガラスに陽イオン交換処理を行い、pHを酸性雰囲気としたシリカゾルで、ここに塩基性酸化物を形成する塩を加える。このような塩としては、カルシウムやマグネシウムの塩化物、硝酸塩、スルファミン酸塩、ギ酸塩、酢酸塩等が好ましい材料である。塩の添加量は、CaO、MgO(塩基性酸化物)の換算量で0.15質量%から1.5質量%であることが好ましい。塩を添加して、pHを中性からアルカリ性に戻して、好ましくは、85℃から200℃の温度で0.5時間から20時間加熱して、異形シリカを得る。水熱合成時に、シリカ濃度を高くし過ぎると、シリカゾルがゲル化する場合や、急激に粒子の結合が起きて反応が制御できなくなるなどの問題が発生する場合があることから、好ましいシリカ濃度は10〜40質量%であり、さらに好ましくは15〜30質量%である。このような異形シリカは、例えば、日産化学工業製、商品名:スノーテックス(Snowtex、登録商標)の中で、特殊形状品であるST−UP、ST−UP−S、ST−UP−M、ST−OUP、ST−UP−SO、ST−UP−MOなどのグレードで入手できる。
多孔質セラミック層は、セラミック微粒子として、塩基性酸化物を少なくとも一種含有啜ることが好ましい。塩基性酸化物は、粒径が0.1μm以上1.0μm以下であることが好ましい。粒径は、TEM又は走査型電子顕微鏡(Scanning Electron Microscope;SEM)で測定したセラミック微粒子の粒径の平均値である。セラミック微粒子の顕微鏡画像が円形でない場合、同面積に換算した真円の直径を使用する。粒径が0.1μmを切る細かい粒子では、支持体中で他のセラミック微粒子と密なセラミック凝集体を形成してしまい、多孔質セラミック層が支持体全体に広がれず、支持体表面に局在して、最大細孔径が大きくなり過ぎて、電池特性を低下させる場合がある。また、粒径が1.0μmを超えると、電池特性を安定化させるために必要な多孔質セラミック層の塗工量が増加して、セパレータの厚みを増大させてしまう。より好ましい粒径は0.2μm以上1.0μm以下であり、さらに好ましい粒径は0.2μm以上0.8μm以下である。
本発明において、多孔質セラミック層は水溶性セルロース誘導体を含有することができる。セラミック微粒子は、水中で分散されて多孔質セラミック層を形成する塗液となる。この際に水溶性セルロース誘導体が含有されていると、水溶性セルロース誘導体が水中で分散性助剤となるほか、塗液を増粘させて、支持体上への塗液のセット性を向上させることができる。
本発明における水溶性セルロース誘導体とは、グリコシド結合によって直鎖に結合したβ−グルコース分子の水酸基の一部を変性し、水溶化が可能として合成されたセルロース誘導体であって、水酸基の一部が、カルボキシメトキシ基、メトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、ヒドロキシプロキシ基に変性されている化合物を示す。カルボキシメトキシ基で置換された誘導体はカルボキシメチルセルロース(CMC)と呼ばれ、ナトリウム塩やアンモニウム塩等にして水溶性化できる。メトキシ基のみを含有するメチルセルロースは、低温水にのみ溶解し、温度が上昇すると、水溶液をゲル化する熱ゲル性を有する。また、起泡性・発泡性に優れており、ノニオン性の高分子界面活性剤的な挙動が得られる。一般的にメトキシ基に、ヒドロキシエトキシ基やヒドロキシプロポキシ基を組み合わせることによって、溶解性や熱ゲル性をコントロールすることができる。その他水溶性カチオン化セルロースも用いることができる。しかし、酢酸セルロース、エチルセルロースなどのセルロース誘導体は、水には溶解しない非水溶性セルロース誘導体であるので、用いることができない。水溶性セルロース誘導体は、セラミック微粒子と併用されて多孔質セラミック層を形成し、内部抵抗を低減化させることができる。水溶性セルロース誘導体の含有量は、多過ぎると乾燥工程で空隙の周囲で成膜化して、独立した空隙を形成してしまうので、多孔質セラミック層の10質量%以下が好ましく、より好ましくは5質量%以下である。
セラミック微粒子間の接着性や、支持体とセラミック微粒子との接着性を改善させるために、有機バインダーとして、各種高分子結着剤を併用することができる。特に接着が難しいポリエステルやポリプロピレンが支持体に用いられている場合は、高分子結着剤としてラテックス系の高分子結着剤を使用することが好ましい。高分子結着剤としては、ポリオレフィン系、スチレン−ブタジエン系、アクリル系などを用いることができる。高分子結着剤の含有量は、多孔質セラミック層の0.5〜20質量%が好ましく、より好ましくは1〜6質量%である。さらに、セラミック微粒子の分散性や支持体との親和性を向上させるために、ノニオン性、アニオン性、カチオン性などの各種界面活性剤を併用することもできる。界面活性剤としては、ラウリン酸ナトリウムやドデシルベンゼンスルホン酸などが挙げられる。また、セラミック微粒子への荷電付与のための塩類などを併用することもできる。
本発明では、多孔質セラミック層が支持体上に形成される。支持体としては、多孔フィルム、織布、不織布、編物等が挙げられる。支持体の材質としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、アラミド、セルロース等を挙げることができる。多孔フィルムの場合では、多孔質セラミック層をフィルム内部に形成することが難しいので、支持体としては、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリアミド、アラミド、セルロース等の繊維を用いた不織布が好ましく、特に耐熱性に優れ、微細繊維の入手が容易な、ポリエステルやポリオレフィンの繊維を用いた不織布を用いるのがより好ましい。不織布は、湿式法、乾式法、静電紡糸法等の各種方法で製造することができる。支持体としては、下記式による理論空隙率が60%を超えるものが好ましい。
支持体の理論内部空隙率(%)
=[1−{Σ(繊維目付量(g)/繊維真比重)}/支持体厚み]×100
ここで繊維は不織布を構成する繊維であって、ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維の場合の真比重は1.38、セルロースの場合は1.45である。
湿式抄造された不織布を支持体として用いた場合、支持体の表面は抄造時に繊維表面に残留している界面活性剤により親水化されており、この表面に、セラミック微粒子の凝集構造が出現する。この凝集構造のサイズはサブミクロンから数ミクロン程度で、セラミック微粒子により繊維表面に密着しながら成長する。このために、支持体の理論内部空隙率が60%を切ると、凝集構造間が密になり過ぎて、内部抵抗が増加してしまう。また、75%を超えると、凝集構造間の距離が開いて、支持体からの多孔質セラミック層の脱離や、ピンホールの生成の原因となるので好ましくはない。
支持体の厚みは、13〜23μmであることが好ましく、14〜18μmであることがより好ましい。支持体の厚みが23μmを超えると、セパレータの厚みが25μm以上となる場合がある。また、支持体の厚みが13μm未満となると、セパレータの機械的強度が低下する場合がある。
多孔質セラミック層は、支持体に、セラミック微粒子を含有する塗液を塗布又は流延し、場合によってはゲル化させた後、乾燥させて得ることができる。塗布又は流延の方法としては、エアドクターコーター、ブレードコーター、ナイフコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、含浸コーター、グラビアコーター、キスロールコーター、ダイコーター、リバースロールコーター、トランスファーロールコーター、スプレーコーター等を用いた方法を使用することができる。多孔質セラミック層の塗工量は、乾燥質量で2.0〜10.0g/mであることが好ましく、より好ましくは3.0〜8.0g/mである。セパレータの厚みは、厚くなると電池体積が増加するために、好ましくは12〜25μmであり、より好ましくは15〜25μmである。
得られた電池用セパレータは、裁断されてリチウム二次電池用の電極材料間に挟み込まれて、電解液を注入し、電池を封止して、リチウム二次電池となる。正極を構成する材料は主に、活物質とカーボンブラックなどの導電剤、ポリフッ化ビニリデンやスチレンブタジエンゴム等のバインダーであって、活物質としては、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(NMC)やアルミニウムマンガン酸リチウム(AMO)などのリチウムマンガン複合酸化物、鉄リン酸リチウムなどが用いられる。これらは混合されて、集電体であるアルミニウム箔上に塗布されて正極となる。
負極を構成する材料は主に、活物質と導電剤、バインダーであって、活物質としては、黒鉛、非晶質炭素材料、ケイ素、リチウム、リチウム合金などが用いられる。これらは混合されて、集電体である銅箔上に塗布されて負極となる。リチウム二次電池は、正極、負極間にセパレータを挟み込み、ここに電解液を含浸させて、イオン伝導性を持たせて導通させる。リチウム二次電池では非水系電解液が用いられるが、一般的に、これは溶媒と支持電解質で構成させる。溶媒として用いられるのは、例えばエチレンカーボネイト(EC)、プロピレンカーボネイト(PC)、ジエチルカーボネイト(DEC)、ジメチルカーボネイト(DMC)、エチルメチルカーボネイト(EMC)及び添加剤的な働きを有するビニレンカーボネイト、ビニルエチレンカーボネイト等のカーボネイト系である。ジメトキシエタン(DME)を用いることもできる。支持電解質としては、六フッ化リン酸リチウム、四フッ化ホウ酸リチウムのほかに、LiN(SOCFなどの有機リチウム塩なども用いられる。イオン液体も利用できる。また、ポリエチレングリコールやその誘導体、ポリメタクリル酸誘導体、ポリシロキサンやその誘導体、ポリフッ化ビニリデンなどのゲル状ポリマーにリチウム塩を溶解させたゲル状の電解質を使用することもできる。
外装体としては、アルミニウムやステンレススチール等の金属円筒缶や角形缶、アルミニウム箔をポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどでラミ加工したラミネートフィルムを用いたシート型の外装体が利用できる。また、積層化してスタッキングして用いることや、円柱状に回旋して用いることもできる。
次に、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに何ら限定されるものではない。
[各種支持体の作製]
延伸レギュラーポリエチレンテレフタレート(PET)繊維
(0.06dtex、長さ3mm) 45質量部
延伸レギュラーポリエチレンテレフタレート(PET)繊維
(0.1dtex、長さ3mm) 20質量部
未延伸PET繊維(0.2dtex、長さ4mm) 35質量部
上記の構成で、湿式法により各種目付量のウェッブを作製した。この時の乾燥温度は130℃であった。次に、220℃で熱カレンダー処理をウェッブに施し、厚み15μmの支持体を作製した。
作製した支持体の一覧は以下のとおりである。
目付量 厚み 理論内部空隙率
支持体1 4.6g/m 15μm 78%
支持体2 5.6g/m 15μm 73%
支持体3 7.3g/m 15μm 65%
支持体4 7.9g/m 15μm 62%
支持体5 9.3g/m 15μm 55%
[塗液の作製]
水 100質量部
ラウリン酸ナトリウム 0.03質量部
異形シリカ(セラミック微粒子、日産化学工業製、商品名:スノーテックス(登録商標)ST−UP、細長い形状、微小粒子の粒径30nm以下、動的散乱法による異形シリカの粒径40〜100nm、濃度20質量%) 100質量部
水酸化マグネシウム(セラミック微粒子、協和化学工業製、商品名:200−06H、
粒径0.6μm) 20質量部
以上の材料を、特殊機化工業製、商品名:T.K.HOMO MIXERを使い、回転数7000rpmで60分撹拌して、分散液を作製した。この分散液に、下記の材料を添加して、塗液を作製した。
0.6質量%濃度カルボキシメチルセルロースナトリウム
(日本製紙製、商品名:サンローズ(登録商標)MAC500LC) 100質量部
40質量%濃度アクリルラテックス(JSR製、商品名:TRD202A) 3質量部
(実施例1〜3)
支持体2〜4に、セパレータ厚みが20μmとなるように、塗液を塗工して、100℃で乾燥させて、セパレータを作製した。
(比較例1〜2)
支持体1と5に、セパレータ厚みが20μmとなるように、塗液を塗工してセパレータを作製し、これを比較例1と2とした。
(実施例4)
支持体4に乾燥塗工量を2.2g/mとしてセパレータを作製した。セパレータの厚みは18μmであった。
(比較例3)
支持体4に乾燥塗工量を1.8g/mとしてセパレータを作製した。セパレータの厚みは18μmであった。
(実施例5)
支持体4に乾燥塗工量を9.5g/mとしてセパレータを作製した。一部支持体が収縮し、製造にやや問題を生じた。セパレータの厚みは30μmであった。
(比較例4)
支持体4に乾燥塗工量を11g/mとしてセパレータを作製した。支持体が収縮して、セパレータの製造ができなかった。
(実施例6)
[塗液の作製]
水 100質量部
ラウリン酸ナトリウム 0.03質量部
異形シリカ(セラミック微粒子、日産化学工業製、商品名:スノーテックス(登録商標)ST−UP、細長い形状、微小粒子の粒径30nm以下、動的散乱法による異形シリカの粒径40〜100nm、濃度20質量%) 100質量部
粒状ベーマイト(セラミック微粒子、大明化学工業製、商品名:C06、粒径0.7μm) 20質量部
以上の材料を、特殊機化工業製、商品名:T.K.HOMO MIXERを使い、回転数7000rpmで60分撹拌して、分散液を作製した。この分散液に、下記の材料を添加して、塗液を作製した。
0.6質量%濃度カルボキシメチルセルロースナトリウム
(日本製紙製、商品名:サンローズ(登録商標)MAC500LC) 100質量部
40質量%濃度アクリルラテックス(JSR製、商品名:TRD202A) 3質量部
支持体4に乾燥塗工量を2.0g/mとしてセパレータを作製した。セパレータの厚みは18μmであった。
[支持体及びセパレータの目付量と厚み]
JIS C 2111に準拠して、支持体及びセパレータの厚さ(μm)を、マイクロメータを用いて幅方向10点測定し、その平均値を算出した。また、JIS P 8124に準拠して、支持体及びセパレータの目付量(g/m)を測定した。結果を表1に与えた。
[セパレータの理論内部空隙率]
セパレータの目付量と厚みを上述した方法で測定して、下記式によりセパレータの理論内部空隙率を計算した。結果を表1に与えた。
セパレータの理論内部空隙率(%)
=[1−{Σ(構成要素重量(g)/構成要素比重)}/セパレータ厚み]×100
ここで構成要素とはセパレータを構成する繊維、セラミック微粒子を示す。本発明ではPET繊維が用いられているので、構成要素としてのPET繊維の比重は1.38、セラミック微粒子の比重はシリカが2.2、水酸化マグネシウムが2.36の値を用いた。
[透気度と平均細孔径の測定]
得られたセパレータの透気度は東洋精機製ガーレー式デンソメーターで測定した。また平均細孔径はPorous Materials Inc.製Capillary Flow Porometer CEP−1500Aで測定した。結果を表1に与えた。
[電池特性の評価]
アルミニウム箔上に、マンガン酸リチウム、アセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデンを100/5/3の質量比で200g/m塗工し、溶剤を乾燥して、さらにプレスをかけて正極を作製した。一方、銅箔上に、球状人造黒鉛、アセチレンブラック、ポリフッ化ビニリデンを85/15/5の質量比で100g/m塗工し、乾燥後プレスをかけて負極を作製した。
得られた両電極間にセパレータを挟み込み、95℃、0.01MPa以下の減圧下で12時間加熱した後、宇部興産製のリチウム二次電池用電解液(商品名:ピュアライト、溶媒:EC/DEC/DME=1/1/1(体積比)、支持電解質:六フッ化リン酸リチウム1mol/l)を滴下し、減圧下でアルミニウム箔ラミネートフィルム中に封止して、リチウム二次電池を作製した。次に、作製したリチウム二次電池を0.2Cで4.2Vまで充電し、その後0.2Cで放電を行った。この時、最初に0.2Cの条件で行った放電容量の充電容量に対する比率(充放電効率)を測定した。また、0.2C(300分の放電時間)の条件での放電開始から30分後の電圧時を電圧降下値として内部抵抗を測定した。結果を表1に与えた。
Figure 2015133280
実施例1〜3及び比較例1〜2から、比較例2のように、支持体の理論内部空隙率が60%を切ると、電池の内部抵抗が上昇することが判明した。比較例1のように、理論内部空隙率が75%を超えると、内部抵抗は低いが、ガーレー透気度が低下して、細孔分布が大きくなり、充放電効率が低下して、セパレータとしては好ましいとは言い難い。実施例4及び比較例3から、多孔質セラミック層の乾燥塗工量が減少して、2.0g/m未満となると、同じようにガーレー透気度の低下、細孔分布の拡大が見られ、充放電効率が低下することが判明した。さらに、実施例5及び比較例4から、多孔質セラミック層の乾燥塗工量が増大して、多孔質セラミック層の乾燥塗工量が10.0g/mを超えると、乾燥工程で表面の多孔質セラミック層が凝集するために、セパレータの収縮が起き、安定的な製造ができないことが判明した。これらの結果、良好な性能を得るセパレータとしては、支持体の理論空隙率が60%から75%であり、塗工量が2.0g/mから10.0g/mであることが判明した。
また、実施例4及び実施例6で得られたセパレータについて、アルミニウム箔ラミネートフィルム中に封止して作製した電池を、90℃で3日間加熱放置したところ、実施例6のセパレータを用いて作製された電池では、電池の膨張が生じていることが判った。この実施例4と実施例6の比較から、塩基性酸化物により、電池の熱劣化が抑制していることが明らかとなった。
本発明の電池用セパレータは、リチウム二次電池用セパレータのほか、キャパシター用セパレータとして利用できる。

Claims (3)

  1. セラミック微粒子を含有してなる多孔質セラミック層と支持体を複合した電池用セパレータにおいて、支持体の理論内部空隙率が60%以上、75%以下であり、多孔質セラミック層の乾燥塗工量が2.0g/m以上、10.0g/m以下であることを特徴とする電池用セパレータ。
  2. セパレータの厚みが25μm以下である請求項1記載の電池用セパレータ。
  3. 多孔質セラミック層が、塩基性酸化物のセラミック微粒子を含有してなる請求項1又は2記載の電池用セパレータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20220181606A1 (en) * 2019-03-26 2022-06-09 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Secondary battery

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