JP2015133254A - 電気コネクタ用シール部材およびその取付方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】電気コネクタ用シール部材40は、筐体30内に収容された電気コネクタ1と、接続相手の電気コネクタと嵌合する電気コネクタ1の嵌合部11を突出させる筐体30に形成された開口部31との隙間を塞ぐものである。この電気コネクタ用シール部材40は、開口部31が形成された壁部321に装着されて、開口部31の周縁部と密着する鍔部41と、鍔部41から開口部31内に向かって突出して、電気コネクタ1と開口部31の内周面との間で、それぞれに密着するパッキン部42と、パッキン部42を支持する芯部43とを一体に備えている。電気コネクタ用シール部材40を、開口部31に取り付け、電気コネクタ1の嵌合部11を開口部31に挿入して、電気コネクタ1を筐体30に取り付ける。
【選択図】図3
Description
このような電気コネクタとして、特許文献1に記載されたものが知られている。
ケース1001のコネクタ孔1003には、カバー部材1004が取り付けられている。カバー部材1004は、相手コネクタとの電気的接続を担うコンタクト1005を保持する絶縁ハウジング1006がシール部材1007を挟んで嵌入される筒状部1008と、この筒状部1008を取り囲んで配置されたシール部材1009が設けられた鍔状部1010とを有する。
このシール部材1007は、ケース1001の内側に位置する筒状部1008と、筒状部1008に嵌入する絶縁ハウジング1006との隙間を塞ぐものであり、シール部材1009は、鍔状部1010とケース1001との隙間を塞ぐものである。
このように、特許文献1に記載の防水コネクタは、2つのシール部材により防水性を確保しているため、部品点数が多くなり、コスト高である。
ここで、一体とは、全部が1つの部材で構成されていることの他に、複数の部材が結合されて1つの部材により構成されていることを含む。
第1嵌合部111は、天面、底面および一方の側面(第2嵌合部112側の側面)に、
嵌合部11の取付方向に沿った直線状凸部11aが形成されている。また、第2嵌合部112にも、天面および一方の側面(第1嵌合部111とは反対側の側面)に直線状凸部11aが形成されている。
第1嵌合部111と第2嵌合部112とは、筐体30の幅方向に並べられ、接続相手の電気コネクタが挿入される嵌合穴113に、雄側のコネクタ端子13が突出している。
端子支持部12aは、角丸四角形状に形成され、嵌合部11が嵌合穴113を前方に向けるように設けられ、コネクタ端子13が挿通して、コネクタ端子13を支持している。スカート部12bは、端子支持部12aから後方に向かって延びてコネクタ端子13を保護するカバーである。スカート部12bの両側には、筐体30にねじ止めするための取付部12cが形成されている。
ピン部131は、嵌合部11に挿入される接続相手の電気コネクタにおける雌側のコネクタ端子に挿入されて接続される。接合部132は、その先端がプリント基板20に挿入され、プリント基板20に接合される。軸部133は、本体部12に挿通してピン部131および接合部132を支持する。
開口部31の周縁部には、開口部31を延長するように、開口部31と同じ輪郭形状の貫通孔を有する板厚部33が形成されている。板厚部33の4つの角部のそれぞれには、シール部材40を固定するためのねじ穴33aが形成されている。開口部31の周縁部であって、板厚部33の内周壁には、段差部33bが形成されている。
鍔部41には、嵌合部11を突出させるための突出口41bが形成されている。本実施の形態では、嵌合部11が第1嵌合部111と第2嵌合部112との2つから形成されているため、鍔部41には、仕切部41cにより突出口41bが2つ形成されている。
それぞれの突出口41bには、嵌合部11に形成された直線状凸部11aを通過させるための凹部41dが形成されている。
パッキン部42は、筐体30の開口部31に形成された板厚部33の周縁部に沿って角丸四角形状に形成されている。パッキン部42は、電気コネクタ1および開口部31への接触面42aが、凹凸面に形成されている。
パッキン部42は、パッキン部42を予め成形して芯部43に嵌め込むがことができ、また芯部43が設けられた鍔部41に金型を付け、加硫接合によりパッキン部42を芯部43に成形することもできる。
図9Aに示すように、まず、シール部材40を筐体30の開口部31が形成された壁部321に装着する。シール部材40を壁部321に装着するときには、パッキン部42を開口部31の内側へ位置させ、鍔部41の貫通孔41aを、板厚部33のねじ穴33a(図3参照)に合わせて、シール部材40を開口部31に嵌め込む。そして、ねじ44を、貫通孔41aを介してねじ穴33aにねじ込むことで、シール部材40を筐体30に固定することができる。
開口部31には、まだ電気コネクタ1が取り付けられていないため、シール部材40を抵抗なく開口部31に装着することができる。また、シール部材40の鍔部41に形成された段差部41eを、筐体30の開口部31に形成された段差部33bに、しっかりと嵌め込ませた状態で、電気コネクタ1を筐体30の開口部31に位置させることができる。
また、電気コネクタ1の嵌合部11をシール部材40の突出口41bに挿通させる際に、突出口41bの凹部41d(図7参照)に、嵌合部11の直線状凸部11aを通過させながら、電気コネクタ1を進行させて、筐体30の開口部31から、電気コネクタ1の嵌合部11を突出させる。そうすることで、電気コネクタ1をまっすぐ筐体30の開口部31へ進行させることができるので、電気コネクタ1を偏りなくシール部材40を接触させることができる。
そして、プリント基板20をねじ止めすることで、電気コネクタ1を筐体30に固定する。
反対に、特許文献1に記載の防水コネクタ(図10Aおよび図10B参照)では、環状のシール部材1007が設けられた防水型コネクタ1000が先にケース1001に固定され、シール部材1009が設けられたカバー部材1004が後に装着される。これは、防水型コネクタ1000に設けられたシール部材1007と、カバー部材1004に設けられたシール部材1009とは、別体の部材により形成されているため、このような順序でも可能である。
従って、筐体30に取り付けた電気コネクタ1を、1つのシール部材40で防水することができるので、防水性を確保しつつ、部品点数を削減してコストの低減を図ることができる。
10 ハウジング
11 嵌合部
11a 直線状凸部
111 第1嵌合部
112 第2嵌合部
113 嵌合穴
12 本体部
12a 端子支持部
12b スカート部
12c 取付部
13 コネクタ端子
131 ピン部
132 接合部
133 軸部
20 プリント基板
21 スルーホール
30 筐体
31 開口部
321 壁部
322 床部
33 板厚部
33a ねじ穴
33b 段差部
34 支持脚部
35 支柱部
40 電気コネクタ用シール部材
41 鍔部
41a 貫通孔
41b 突出口
41c 仕切部
41d 凹部
41e 段差部
42 パッキン部
42a 接触面
43 芯部
44 ねじ
ここで、一体とは、全部が1つの部材で構成されていることの他に、複数の部材が結合されて1つの部材により構成されていることを含む。
Claims (7)
- 筐体内に収容された電気コネクタと、接続相手の電気コネクタと嵌合する前記電気コネクタの嵌合部を突出させる前記筐体に形成された開口部との隙間を塞ぐ電気コネクタ用シール部材において、
前記開口部が形成された壁部に装着されて、該開口部の周縁部と密着する鍔部と、
前記鍔部から前記開口部内に向かって突出して、前記電気コネクタと前記開口部の内周面との間で、それぞれに密着するパッキン部とを一体に備えた電気コネクタ用シール部材。 - 前記鍔部に、前記パッキン部を支持する芯部が設けられている請求項1記載の電気コネクタ用シール部材。
- 前記鍔部と前記芯部とが、樹脂成形されたものである請求項2記載の電気コネクタ用シール部材。
- 前記鍔部に、前記開口部の周縁部の段差に対応した段差部が形成された請求項1から3のいずれかの項に記載の電気コネクタ用シール部材。
- 前記パッキン部は、前記電気コネクタおよび前記開口部への接触面が、凹凸面に形成されている請求項1記載の電気コネクタ用シール部材。
- 前記鍔部に対し、前記電気コネクタの前記嵌合部が前記筐体に形成された前記開口部に挿入されるときに、前記嵌合部を取付方向に案内するために、前記嵌合部の取付方向に沿って形成された直線状凸部または直線状凹部に対応させた凹部または凸部が形成された請求項1記載の電気コネクタ用シール部材。
- 筐体内に収容された電気コネクタと、接続相手の電気コネクタと嵌合する前記電気コネクタの嵌合部を突出させる前記筐体に形成された開口部との隙間を塞ぐ電気コネクタ用シール部材の取付方法において、
前記開口部が形成された壁部に装着されて、該開口部の周縁部と密着する鍔部と、前記鍔部から前記開口部内に向かって突出して、前記電気コネクタと前記開口部の内周面との間で、それぞれに密着するパッキン部とを一体に備えた電気コネクタ用シール部材を、前記開口部に取り付けるシール部材装着工程と、
前記電気コネクタの嵌合部を前記開口部に挿入して、前記電気コネクタを前記筐体に取り付ける電気コネクタ取付工程とを含む電気コネクタ用シール部材の取付方法。
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