JP2015132193A - 排気弁駆動装置およびこれを備えた内燃機関 - Google Patents

排気弁駆動装置およびこれを備えた内燃機関 Download PDF

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Abstract

【課題】油圧管内の作動油を直接制御せずに排気弁の開閉タイミングを調整することができる排気弁駆動装置を提供する。
【解決手段】プランジャ11によって加圧された作動油によってピストン7が動作して排気弁5を開とし、加圧された作動油をプランジャ11によって減圧することによってピストン7が動作して排気弁5を閉とする排気弁駆動装置1である。排気弁駆動装置1は、供給されたエアの圧縮反力によって排気弁5を閉方向へ押し付けるエアスプリング部6を備え、エアスプリング部6に供給するエアの供給圧力を変更するエアコンプレッサ18を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、カムによって駆動される機械式とされた排気弁駆動装置およびこれを備えた内燃機関に関するものである。
例えば低速2ストロークサイクルディーゼル機関とされた舶用ディーゼル機関(内燃機関)は、油圧機構を用いて排気弁を駆動している。この油圧機構の油圧制御に電磁弁を用いる電子制御方式のエンジンでは、運転負荷に応じて排気弁の開閉タイミングが最適になるように制御されている。一方、機械式のエンジンは、カム駆動のプランジャによって発生された油圧の圧力変化に応じて排気弁アクチュエータを動作させるカム油圧駆動方式であるため、排気弁の開閉タイミングはカムプロファイルに依存してしまうため運転中に変更することが難しい。
これを解決するために、特許文献1では、排気弁を駆動する排気弁アクチュエータに作動油を供給する油圧管からバッファタンクに作動油を抜くことで、排気弁アクチュエータに導かれる作動油の油量を減少させる構成が採用されている。これにより、カムプロファイルにより定められた排気弁の開タイミングを遅らせ、かつ、閉タイミングを早めるようになっている。
また、特許文献2では、排気弁を駆動する排気弁アクチュエータに作動油を供給する作動油管に対して、別に設けた加圧作動油原から高圧の作動油を供給する構成が採用されている。具体的には、電子制御油圧弁を切り換えることによって、加圧作動油源からの作動油を作動油管に追加供給し、カムプロファイルにより定められるタイミングよりも排気弁を早く開くようになっている。また、カムの作動期間中に作動油を追加供給することによって、カムプロファイルにより定めるタイミングよりも排気弁を遅く閉鎖するようになっている。
特開平6−288210号公報 特開2010−106843号公報
上記特許文献1及び2のように、排気弁アクチュエータに作動油を供給する油圧管に対して、作動油を抜いたり追加供給したりして油圧管内の作動油を直接制御することは種々検討されている。しかし、本発明者等は、油圧管内の作動油を直接制御せずに排気弁の開閉タイミングを変更することができる代替手法についても検討することに着目した。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、油圧管内の作動油を直接制御せずに排気弁の開閉タイミングを調整することができる排気弁駆動装置およびこれを備えた内燃機関を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の排気弁駆動装置およびこれを備えた内燃機関は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる排気弁駆動装置は、内燃機関の排気弁を動作させるアクチュエータと、該アクチュエータに作動油を供給する油圧経路と、該油圧経路に接続されたプランジャと、該プランジャを収容するシリンダと、前記プランジャを往復動させるカムと、供給された流体によって前記排気弁を閉方向へ押し付ける押付手段と、を備え、前記プランジャによって加圧された前記作動油によって前記アクチュエータが動作して前記排気弁を開とする排気弁駆動装置において、前記押付手段に供給する前記圧縮性流体の供給圧力を変更する圧力変更手段を備えていることを特徴とする。
カムによってプランジャを動作させる機械式の排気弁駆動装置とされている。すなわち、カムの動作によって駆動されたプランジャの往復動に応じて排気弁が開閉される。
本発明では、流体の供給圧力を変更する圧力変更手段によって押付力を調整することにより、排気弁の開閉タイミングを変更することができる。
例えば、流体の供給圧力を上げて押付力を増大すると、プランジャが作動油を加圧して排気弁を開く行程では、押付力が反力として作用し、排気弁の開タイミングを遅らせることができる。一方、加圧後の作動油をプランジャが減圧して排気弁を閉じる行程では、押付力によって加勢されるため、排気弁の閉タイミングを早めることができる。
なお、流体としては、空気や窒素等の圧縮性流体を用い、圧縮性流体の圧縮反力を用いることが好ましい。
また、押付手段は、典型的には、排気弁の弁軸を押し付ける構成が採用されるが、排気弁の弁軸に接続されたアクチュエータを押し付ける構成とされていても良い。
さらに、本発明の排気弁駆動装置によれば、前記圧力変更手段は、前記内燃機関の負荷が低下するに従い前記流体の供給圧力を上昇させることを特徴とする。
流体の供給圧力を高くなるように制御すると、押付力が大きくなるため、排気弁が閉となるタイミングが早くなる。排気弁が閉となるタイミングが早くなるほど、排気弁が閉鎖された時に燃焼室内に密閉される空気量が多くなるため、圧縮される新気が多くなり内燃機関の圧縮圧力および燃焼圧力が高くなる。したがって、内燃機関の負荷が下がるに従い供給圧力が高くなるように制御することにより、低負荷であっても内燃機関の燃焼改善が行われて燃料消費率が改善される。
また、流体の供給圧力を上昇させるように制御して、排気弁が開となるタイミングを遅くすると、燃焼ガスと新気とのガス交換を筒内で行う時間が短くなるおそれがあるが、負荷が下がった部分負荷状態では内燃機関の回転数が低いためガス交換のための時間を十分にとることができる。また、排気弁の開タイミングを遅らせることで、開タイミングを遅らせた時間分だけ燃焼後の筒内圧力を低下させずに維持することができるので、この燃焼後の筒内圧力に維持された筒内ガスから軸回転力をより多く取り出すことができ、燃料消費率がさらに改善される。
また、本発明の排気弁駆動装置は、内燃機関の排気弁を動作させるアクチュエータと、該アクチュエータに作動油を供給する油圧経路と、該油圧経路に接続されたプランジャと、該プランジャを収容するシリンダと、前記プランジャを往復動させるカムと、供給された流体によって前記排気弁を閉方向へ押し付ける押付手段と、を備え、前記プランジャによって加圧された前記作動油によって前記アクチュエータが動作して前記排気弁を開とする排気弁駆動装置において、前記押付手段は、前記流体から圧力を受けて前記排気弁へと押付力を伝える受圧部材と、該受圧部材の受圧面積を変更可能とする受圧面積変更手段と、を備えていることを特徴とする。
カムによってプランジャを動作させる機械式の排気弁駆動装置とされている。すなわち、カムの動作によって駆動されたプランジャの往復動に応じて排気弁が開閉される。
本発明では、押付手段の受圧部材の受圧面積が変更可能として押付力を調整することにより、排気弁の開閉タイミングを変更することができる。
例えば、受圧面積を大きくして圧縮反力を増大すると、プランジャが作動油を加圧して排気弁を開く行程では、流体による押付力が反力として作用し、排気弁の開タイミングを遅らせることができる。一方、加圧後の作動油をプランジャが減圧して排気弁を閉じる行程では、流体による押付力によって加勢されるため、排気弁の閉タイミングを早めることができる。
なお、流体としては、空気や窒素等の圧縮性流体を用い、圧縮性流体の圧縮反力を用いることが好ましい。
さらに、本発明の排気弁駆動装置によれば、前記受圧面積変更手段は、前記内燃機関の負荷が低下するに従い前記受圧面積を上昇させることを特徴とする。
受圧面積が大きくなるように制御すると、流体による押付力が大きくなるため、排気弁が閉となるタイミングが早くなる。排気弁が閉となるタイミングが早くなるほど、排気弁が閉鎖された時に燃焼室内に密閉される空気量が多くなるため、圧縮される新気が多くなり内燃機関の圧縮圧力および燃焼圧力が高くなる。したがって、内燃機関の負荷が下がるに従い供給圧力が高くなるように制御することにより、低負荷であっても内燃機関の燃焼改善が行われて燃料消費率が改善される。
また、受圧面積が大きくなるように制御して、排気弁が開となるタイミングを遅くすると、燃焼ガスと新気とのガス交換を筒内で行う時間が短くなるおそれがあるが、負荷が下がった部分負荷状態では内燃機関の回転数が低いためガス交換のための時間を十分にとることができる。また、排気弁の開タイミングを遅らせることで、開タイミングを遅らせた時間分だけ燃焼後の筒内圧力を低下させずに維持することができるので、この燃焼後の筒内圧力に維持された筒内ガスから軸回転力をより多く取り出すことができ、燃料消費率がさらに改善される。
さらに、本発明の排気弁駆動装置によれば、前記押付手段は、前記受圧部材を複数有し、前記受圧面積変更手段は、前記排気弁へ押付力を伝える受圧部材の数を変更することを特徴とする。
排気弁へ圧縮反力を与える受圧部材の数を変更することにより、受圧面積を変更することができる。これにより、排気弁の開閉タイミングを任意に変更することができる。
また、本発明の内燃機関は、上記のいずれかに記載の排気弁駆動装置と、該排気弁駆動装置によって駆動される前記排気弁と、該排気弁を収容する燃焼室とを備えていることを特徴とする。
上記のいずれかの排気弁駆動装置を備えているので、簡便な構成で排気弁動作を調整することができる内燃機関を提供することができる。
圧縮性流体の圧縮反力によって排気弁を閉方向へ押し付ける押付手段の押付力を変更することにより、油圧管内の作動油を直接制御せずに排気弁の開閉タイミングを変更することができる。
本発明の第1実施形態にかかる排気弁駆動装置を示した概略構成図である。 図1の排気弁駆動装置を用いた場合の作動油の圧力変化および排気弁リフトの変化を示したグラフである。 本発明の第2実施形態にかかる排気弁駆動装置を示した概略構成図である。 図3の排気弁駆動装置の電子制御油圧弁を切り換えた状態を示した概略構成図である。 図3の排気弁駆動装置を用いた場合の作動油の圧力変化および排気弁リフトの変化を示したグラフである。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1実施形態]
図1には、第1実施形態にかかる排気弁駆動装置1が示されている。排気弁駆動装置1は、船舶主機用ディーゼルエンジン(内燃機関)に設けられている。船舶主機用ディーゼルエンジン(以下「ディーゼルエンジン」という。)は、例えば低速2ストロークサイクル機関とされており、下方から給気して上方へ排気するように1方向に掃気されるユニフロー型が採用されている。ディーゼルエンジンからの出力は、図示しないプロペラ軸を介してスクリュープロペラに直接的または間接的に接続されている。
排気弁駆動装置1は、図1に示されているように、シリンダカバー3に形成された排気流路を開閉する排気弁5と、排気弁5を駆動するピストン(アクチュエータ)7と、エアスプリング部(押付手段)6と、ピストン7へ作動油を供給する油圧経路9と、油圧経路9に接続されたプランジャ11と、プランジャ11を往復動させるカム13とを備えている。
ピストン7は、上下方向に延在する排気弁5の軸部5aに接続されており、第1シリンダ15内を上下方向に往復動するようになっている。第1シリンダ15とピストン7とによって形成された油圧室17には、油圧経路9の一端9aが接続されている。
エアスプリング部6は、空気(圧縮性流体)が貯留されるエアシリンダ8と、エアピストン10とを備えている。エアシリンダ8には、エア供給経路12が接続されている。空気供給経路12には、逆止弁14が設けられており、その上流側にはバッファタンク16及びエアコンプレッサ(圧力変更手段)18が設けられている。エアコンプレッサ18によって加圧された空気がバッファタンク16内に蓄積されるようになっており、バッファタンク16内の空気が逆止弁14を介してエアシリンダ8内に供給される。エアシリンダ8内の空気圧力はバッファタンク16内の圧力によって決定され、バッファタンク16内の圧力は、図示しない制御部によって制御されるエアコンプレッサ18によって決定される。エアシリンダ8内に貯留された空気は、逆止弁14によってバッファタンク16側に逆流しないようになっている。この逆止弁14によってエアシリンダ8が閉じた空間となり、空気の圧縮性を用いたエアスプリング(空気ばね)が構成される。
エアピストン10は、直接的または間接的に排気弁5の軸部5aに固定されており、エアピストン10に加わる空気圧力が排気弁5に作用するようになっている。これにより、排気弁5は、図1における上方すなわち第1シリンダ15方向に押し付けられる。
油圧経路9には、第1分岐点9bから分岐したオリフィス用経路19が接続されている。オリフィス用経路19には固定絞りとされたオリフィス21が設けられている。
油圧経路9内の圧力が所定値以上となった場合に、オリフィス21から所定量の作動油が油圧経路9の外部へと排出されるようになっている。これにより、プランジャ11による加圧時に所定量の作動油を油圧経路9外へ排出し、プランジャ11による減圧時に油圧経路9に残存する油量を少なくしておくことで、ピストン7と排気弁5は加圧時に比べて上方(排気弁閉止方向)に保持される。そして、プランジャ11を押し下げて作動油を吸い込む際には加圧時と同量の油量を吸い込むことになるので、ピストン7はプランジャ11による減圧が完了するより前に確実に上方へ吸い上げられて排気弁5が安定的に閉とされるようになっている。
油圧経路9には、第2分岐点9cから分岐した低圧作動油供給経路23が接続されている。低圧作動油供給経路23には、排気弁5を開閉する際に用いるベースとなる油圧が図示しない低圧作動油源から供給されるようになっている。低圧作動油供給経路23には、逆止弁25が設けられており、油圧経路9内の油圧が所定値以下になった場合に、低圧作動油供給経路23から不足分の作動油が供給されるようになっている。これによりベースとなる油圧、具体的には図2(b)に示した最低作動油圧であるベース圧力が維持される。一方、逆止弁25は、油圧経路9内の圧力が所定値以上の場合には閉とされたままとされる。すなわち、プランジャ11による加圧行程の際には逆止弁25は閉とされる。
プランジャ11は、第2シリンダ27内を上下方向に往復動するようになっている。第2シリンダ27とプランジャ11とによって形成された加圧室(加圧空間)29には、油圧経路9の他端9dが接続されている。
プランジャ11の下部には、接続軸35が取り付けられており、この接続軸35の下端にはカムローラ37が設けられている。カムローラ37は、下方のカム13の外周面すなわちプロファイル上を転動するようになっている。
カム13は、カム軸39に固定されており、カム軸39とともに回転する。カム軸39は、ディーゼルエンジンのクランク軸と同期して回転するようになっている。
次に、上記構成の排気弁駆動装置1の動作について図2を用いて説明する。
先ず、エアシリンダ8に貯留される空気圧力が相対的に低い場合について説明し、次に空気圧力が相対的に高い場合について説明する。
<空気圧力;低>
エアシリンダ8内の空気圧力が相対的に低い場合は、主として、ディーゼルエンジンの負荷が高負荷の場合に用いられる。エアシリンダ8内の圧力は、図示しない制御部によって制御されるエアコンプレッサ18によって決定される。
図2には、(a)にカム13のリフト量、(b)に油圧経路9における作動油圧、(c)にエアシリンダ8内の圧力であるエアスプリング圧、(d)に排気弁5のリフト量が示されている。同図において、空気圧力が相対的に低い場合は、実線にて示されている。
時刻t0にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が増大してプランジャ11が押し上げられ始めると、加圧室29すなわち油圧経路9の作動油圧が上昇し始める。時刻t1にて、カムリフト量が最大値に達してプランジャ11が上死点まで押し上げられ、作動油圧が最大値に達すると、時刻t2にて、ピストン7側の油圧室17における油圧が作用し、エアスプリング部6の押付力および筒内圧力に打ち勝ってピストン7を押し下げる。これにより、排気弁リフト量が増大して、排気弁5が開となる。このとき、ピストン7が押し下げられるに伴い、作動油が油圧室17に取り込まれるので、作動油圧は急激に減少する。また、排気弁リフト量が増大すると、エアピストン10が下方に移動してエアシリンダ8内の容積を減少させるに伴い、エアスプリング圧が上昇する。排気弁リフト量は、時刻t3にて最大値に達した後、所定期間そのままのリフト量を維持する。
そして、カム13のプロファイルに従いプランジャ11が上死点に維持されている時刻t5までの期間は、排気弁リフト量も最大で維持されており、排気弁5は開のままとされる。
時刻t5にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が減少してプランジャ11が下降し始めると、作動油圧が低下し始める。作動油圧が所定値を下回ると、エアスプリング部6の押付力および筒内圧力が打ち勝って時刻t6からピストン7が上方へと押し上げられることによって排気弁リフト量が減少し始める。排気弁リフト量が減少し始めると、エアピストン10が上方に移動してエアシリンダ8内の容積を増大させるに伴い、エアスプリング圧が低下する。
カムリフト量が最小値に達してプランジャ11が下死点まで下げられると、排気弁5が時刻t7にて全閉となる。
<空気圧力;高>
つぎに、ディーゼルエンジンの負荷が減少し、低負荷側となった場合には、図示しない制御部からの指示に従いエアコンプレッサ18の吐出圧力を増大させて、エアシリンダ8内の空気圧力を上昇させる。図2(c)に破線で示すように、エアスプリング圧力が上昇していることが分かる。
時刻t0にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が増大してプランジャ11が押し上げられ始めると、加圧室29すなわち油圧経路9の作動油圧が上昇し始める。時刻t1にて、カムリフト量が最大値に達してプランジャ11が上死点まで押し上げられ、作動油圧が最大値に達する。そして、時刻t2よりも遅れた時刻t2’にて、ピストン7側の油圧室17における油圧が作用し、エアスプリング部6の押付力および筒内圧力に打ち勝ってピストン7を押し下げる。これにより、排気弁リフト量が増大して、排気弁5が開となる。このように、エアシリンダ8内の空気圧力が相対的に高い場合は、相対的に低い場合に比べて排気弁5が開となる時刻が遅くなる。これは、エアシリンダ8内の空気圧力を上げてエアスプリングによる圧縮反力を増大させ、プランジャ11が作動油を加圧して排気弁5を開く行程では、増大された圧縮反力による押付力がより大きな反力として作用するからである。これは、図2(c)に示されているように、エアスプリング圧が実線(空気圧低)に比べて破線(空気圧大)の方が大きいことからも理解できる。排気弁リフト量は、時刻t3’にて最大値に達した後、所定期間そのままのリフト量を維持する。
そして、時刻t5にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が減少してプランジャ11が下降し始めると、作動油圧が低下し始める。このとき、エアシリンダ8内の空気圧力が相対的に高くなっているので(図2(c)の破線参照)、増大されたエアスプリング圧の圧縮反力による押付力が排気弁5を閉じる方向に加勢される。これにより、排気弁リフト量は時刻t6’にて時刻t6よりも早めに減少し出し、その結果として、時刻t7’にて時刻t7よりも早めに排気弁5は全閉となる。
このように、図2(d)の排気弁リフトの変化を参照すれば分かるように、エアシリンダ8内の空気圧力を増大することにより、排気弁5の開タイミングを遅くし、かつ、排気弁5の閉タイミングを早めることができる。また、図示しない制御部からの指令によって、空気圧力の増大量を適宜調整することにより、排気弁5の開閉タイミングを調整することができる。
本実施形態の排気弁駆動装置1によれば、以下の作用効果を奏することができる。
エアシリンダ8内に供給される空気の圧力を変更することによってエアスプリングの圧縮反力を変更して押付力を調整することにより、排気弁5の開閉タイミングを変更することができる。具体的には、エアスプリング圧力を上げて圧縮反力を増大させ、プランジャ11が作動油を加圧して排気弁を開く行程では、増大された圧縮反力による押付力を反力として作用させ、排気弁5の開タイミングを遅らせることができる。一方、加圧後の作動油をプランジャ11が減圧して排気弁5を閉じる行程では、増大された圧縮反力による押付力によって加勢させることにより、排気弁5の閉タイミングを早めることができる。
エアスプリング圧が高くなるように制御すると、圧縮反力による押付力が大きくなるため、排気弁5が閉となるタイミングが早くなる。排気弁5が閉となるタイミングが早くなるほど、排気弁が閉鎖された時に燃焼室内に密閉される空気量が多くなるため、圧縮される新気が多くなりディーゼルエンジンの圧縮圧力および燃焼圧力が高くなる。したがって、ディーゼルエンジンの負荷が下がるに従いエアスプリング圧が高くなるように制御することにより、低負荷であってもディーゼルエンジンの燃焼改善が行われて燃料消費率を改善することができる。
また、エアスプリング圧を高くなるように制御して、排気弁5が開となるタイミングを遅くすると、燃焼ガスと新気とのガス交換を筒内で行う時間が短くなるおそれがあるが、負荷が下がった部分負荷状態ではディーゼルエンジンの回転数が低いためガス交換のための時間を十分にとることができる。また、排気弁5の開タイミングを遅らせることで、開タイミングを遅らせた時間分だけ燃焼後の筒内圧力を低下させずに維持することができるので、この燃焼後の筒内圧力に維持された筒内ガスから軸回転力をより多く取り出すことができ、燃料消費率をさらに改善することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について、図3〜図5を用いて説明する。
本実施形態は、第1実施形態がエアスプリング圧を変更するものであったのに対し、エアスプリング圧が作用するエアピストンの受圧面積を変更する点で相違する。それ以外の構成であって共通する構成については、同一符号を付しその説明を省略する。
図3に示されているように、エアスプリング部6’は、主エアシリンダ8aと副エアシリンダ8bとを備えている。主エアシリンダ8aには主エアピストン(受圧部材)10aが嵌挿され、副エアシリンダ8bには副エアピストン(受圧部材)10bが嵌挿されている。主エアピストン10aと副エアピストン10bとは、接続部材40によって互いに固定されており、主エアピストン10aに加わる力だけでなく副エアピストン10bにも加わる力も排気弁5の軸部5aに伝達されるようになっている。すなわち、主エアシリンダ8a及び主エアピストン10aから構成される主エアスプリングと、副エアシリンダ8b及び副エアピストン10bから構成される副エアスプリングとの2つのエアスプリングが構成されており、いずれのエアスプリングも排気弁5に対して作用するようになっている。
主エアシリンダ8aには、第1実施形態と同様に、逆止弁14を介してエア供給経路12が接続されている。また、主エアシリンダ8aには、電磁弁(受圧面積変更手段)42に接続される第1連通経路44が接続されている。電磁弁42と副エアシリンダ8bとの間には、第2連通経路46が接続されている。さらに電磁弁42には、逆止弁14よりも上流側(バッファタンク16側)のエア供給経路12に接続された第3連通経路48が接続されている。
電磁弁42は、流路を切り換えるための切換弁であり、図示しない制御部によって制御される。具体的には、電磁弁42は、図3に示した状態では、第1連通経路44と第2連通経路46とを接続することによって主エアシリンダ8aと副エアシリンダ8bとを接続し、かつ、第2連通経路46と第3連通経路48とを遮断し、副エアシリンダ8bとエア供給経路12とを非接続とする。これにより、主エアシリンダ8a及び副エアシリンダ8bが逆止弁14によって閉じられた空間となり、主ピストン10a及び副ピストン10bの受圧面が受圧面積となるエアスプリングが構成され、大受圧面積状態が形成される。
一方、電磁弁42は、図4に示した状態では、第1連通経路44と第2連通経路46とを遮断することによって主エアシリンダ8aと副エアシリンダ8bとを非接続とし、かつ、第2連通経路46と第3連通経路48とを接続することによって副エアシリンダ8bとエア供給経路12とを接続する。これにより、逆止弁14によって閉じられた空間は主エアシリンダ8aのみとなり、主ピストン10aの受圧面のみが受圧面積となるエアスプリングが構成され、小受圧面積状態が形成される。副エアシリンダ8bについては、逆止弁14の上流側のエア供給経路12に連通されており、エアスプリングとして機能する閉空間を形成しないので、エアスプリングとして作用することはない。
このように、図示しない制御部によって電磁弁42を切り換えることによって、図3に示した大受圧面積状態として大きな圧縮反力が得られるエアスプリングを構成し、また、図4に示した小受圧面積状態として小さな圧縮反力が得られるエアスプリングを構成する。
次に、上記構成の排気弁駆動装置1’の動作について図5を用いて説明する。
先ず、エアスプリング部6’の受圧面積が相対的に小さい場合すなわち電磁弁42が図4の状態とされている場合について説明し、次に受圧面積が相対的に大きい場合すなわち電磁弁42が図3の状態とされている場合について説明する。
<受圧面積;小>
エアスプリング部6’の受圧面積が相対的に小さい場合は、主として、ディーゼルエンジンの負荷が高負荷の場合に用いられる。この場合、電磁弁42は、図4の状態とされ、主エアシリンダ8aと副エアシリンダ8bとが非接続とされ、主エアピストン10aの受圧面のみがエアスプリングの受圧面積となっている。これにより、排気弁5に作用する力は相対的に小さくなっている。
図5には、図2と同様に、(a)にカム13のリフト量、(b)に油圧経路9における作動油圧、(c)にエアシリンダ8内の圧力であるエアスプリング圧、(d)に排気弁5のリフト量が示されている。同図において、受圧面積が相対的に小さい場合は、実線にて示されている。
時刻t0にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が増大してプランジャ11が押し上げられ始めると、加圧室29すなわち油圧経路9の作動油圧が上昇し始める。時刻t1にて、カムリフト量が最大値に達してプランジャ11が上死点まで押し上げられ、作動油圧が最大値に達すると、時刻t2にて、ピストン7側の油圧室17における油圧が作用し、エアスプリング部6’の押付力および筒内圧力に打ち勝ってピストン7を押し下げる。これにより、排気弁リフト量が増大して、排気弁5が開となる。このとき、ピストン7が押し下げられるに伴い、作動油が油圧室17に取り込まれるので、作動油圧は急激に減少する。また、排気弁リフト量が増大すると、主エアピストン10aが下方に移動してエアシリンダ8a内の容積を減少させるに伴い、エアスプリング圧が上昇する。一方、副エアシリンダ8bについては、図5(c)に一点鎖線で示しているように、副エアシリンダ8bがエア供給経路12に連通されているので、副エアピストン10bが下方に移動して副エアシリンダ8b内の容積を減少させてもエアスプリング圧は上昇しない。排気弁リフト量は、時刻t3にて最大値に達した後、所定期間そのままのリフト量を維持する。
そして、カム13のプロファイルに従いプランジャ11が上死点に維持されている時刻t5までの期間は、排気弁リフト量も最大で維持されており、排気弁5は開のままとされる。
時刻t5にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が減少してプランジャ11が下降し始めると、作動油圧が低下し始める。作動油圧が所定値を下回ると、エアスプリング部6’の押付力および筒内圧力が打ち勝って時刻t6からピストン7が上方へと押し上げられることによって排気弁リフト量が減少し始める。排気弁リフト量が減少し始めると、主エアピストン10aが上方に移動して主エアシリンダ8a内の容積を増大させるに伴い、エアスプリング圧が低下する。この場合、副エアシリンダ8bについては、副エアピストン10bが上方に移動して副エアシリンダ8b内の容積が増大しても、副エアピストン10bはエア供給経路12に接続されているため、エアスプリング圧は一定のままである。
カムリフト量が最小値に達してプランジャ11が下死点まで下げられると、排気弁5が時刻t7にて全閉となる。
<受圧面積;大>
つぎに、ディーゼルエンジンの負荷が減少し、低負荷側となった場合には、図示しない制御部からの指示に従い電磁弁42の位置が図3に示した状態に変更され、エアスプリング部6’の受圧面積を増大させる。具体的には、電磁弁42により、主エアシリンダ8aと副エアシリンダ8bとが接続され、主エアピストン10a及び副エアピストン10bの合計受圧面がエアスプリングの受圧面積となっている。これにより、排気弁5に作用する力は相対的に大きくなっている。なお、エアスプリング圧は、エアコンプレッサ18によって決まる圧力なので上述した<受圧面積;小>の場合と変わらないが、受圧面積が大きくなっているため排気弁5に作用する力が相対的に大きくなる。
時刻t0にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が増大してプランジャ11が押し上げられ始めると、加圧室29すなわち油圧経路9の作動油圧が上昇し始める。時刻t1にて、カムリフト量が最大値に達してプランジャ11が上死点まで押し上げられ、作動油圧が最大値に達する。そして、時刻t2よりも遅れた時刻t2’にて、ピストン7側の油圧室17における油圧が作用し、エアスプリング部6’の押付力および筒内圧力に打ち勝ってピストン7を押し下げる。これにより、排気弁リフト量が増大して、排気弁5が開となる。このように、エアスプリング部6’の受圧面積が相対的に大きい場合は、受圧面積が相対的に小さい場合に比べて排気弁5が開となる時刻が遅くなる。これは、エアスプリング部6’の受圧面積を大きくしてエアスプリングによる圧縮反力を増大させ、プランジャ11が作動油を加圧して排気弁5を開く行程では、増大された圧縮反力による押付力がより大きな反力として作用するからである。排気弁リフト量は、時刻t3’にて最大値に達した後、所定期間そのままのリフト量を維持する。
そして、時刻t5にてカム13のプロファイルに従いカムリフト量が減少してプランジャ11が下降し始めると、作動油圧が低下し始める。このとき、エアスプリング部6’の受圧面積が相対的に大きくなっているので、増大された圧縮反力による押付力が排気弁5を閉じる方向に加勢される。これにより、排気弁リフト量は時刻t6’にて時刻t6よりも早めに減少し出し、その結果として、時刻t7’にて時刻t7よりも早めに排気弁5は全閉となる。
このように、図5(d)の排気弁リフトの変化を参照すれば分かるように、エアスプリング部6’の受圧面積を大きくすることにより、排気弁5の開タイミングを遅くし、かつ、排気弁5の閉タイミングを早めることができる。
本実施形態の排気弁駆動装置1’によれば、以下の作用効果を奏することができる。
エアスプリング部6’の受圧面積を大きくして圧縮反力を増大すると、プランジャ11が作動油を加圧して排気弁5を開く行程では、圧縮反力による押付力が反力として作用し、排気弁5の開タイミングを遅らせることができる。一方、加圧後の作動油をプランジャ11が減圧して排気弁5を閉じる行程では、圧縮反力による押付力によって加勢されるため、排気弁5の閉タイミングを早めることができる。
このように、排気弁5が閉となるタイミングが早くなると、ディーゼルエンジンの燃焼空間に新気を取り入れる期間が長くなるため圧縮される新気が多くなりディーゼルエンジンの圧縮圧力および燃焼圧力が高くなる。したがって、ディーゼルエンジンの負荷が下がるに従い受圧面積が大きくなるように制御することにより、低負荷であってもディーゼルエンジンの燃焼改善が行われて燃料消費率が改善される。
また、受圧面積が大きくなるように制御して、排気弁5が開となるタイミングを遅くすると、燃焼ガスと新気とのガス交換を筒内で行う時間が短くなるおそれがあるが、負荷が下がった部分負荷状態ではディーゼルエンジンの回転数が低いためガス交換のための時間を十分にとることができる。また、排気弁5の開タイミングを遅らせることで、開タイミングを遅らせた時間分だけ燃焼後の筒内圧力を低下させずに維持することができるので、この燃焼後の筒内圧力に維持された筒内ガスから軸回転力をより多く取り出すことができ、燃料消費率がさらに改善される。
また、排気弁5へ圧縮反力を与えるエアシリンダ及びエアピストンの数を変更することにより、受圧面積を変更することとしたので、排気弁5の開閉タイミングを簡便に変更することができる。なお、本実施形態では、主エアシリンダ8a及び主エアピストン10aと、副エアシリンダ8b及び副エアピストン10bとの2組の組合せとしたが、この組合せの数を3以上として、さらに任意に排気弁5の開閉タイミングを変更するようにしても良い。
なお、上述した各実施形態の排気弁駆動装置1,1’は、ディーゼルエンジンの気筒毎に設けてもよいし、あるいは、ピストン7、第1シリンダ15、カム13及びプランジャ11、逆止弁14を各気筒に設けた上で、バッファタンク16を複数の気筒に対して共通化しても良い。
また、第1実施形態と第2実施形態を組み合わせて、図3に示した受圧面積が大の状態で第1実施形態のようにエア供給圧力を変化させてもよいし、図4に示した受圧面積が小の状態で第1実施形態のようにエア供給圧を変化させてもよい。
また、上記各実施形態では、圧縮性流体の一例としてエア(空気)を用いて説明したが、例えば窒素等の他の圧縮性流体であってもよい。
1,1’ 排気弁駆動装置
3 シリンダカバー
5 排気弁
6,6’ エアスプリング部(押付手段)
7 ピストン
8 エアシリンダ
8a 主エアシリンダ
8b 副エアシリンダ
9 油圧経路
10 エアピストン
10a 主エアピストン
10b 副エアピストン
11 プランジャ
12 エア供給経路
13 カム
14 逆止弁
15 第1シリンダ
16 バッファタンク
17 油圧室
18 エアコンプレッサ(圧力変更手段)
19 オリフィス用経路
21 オリフィス
23 低圧作動油供給経路
25 逆止弁
27 第2シリンダ
29 加圧室
35 接続軸
37 カムローラ
40 接続部材
42 電磁弁(受圧面積変更手段)
44 第1連通経路
46 第2連通経路
48 第3連通経路
上記課題を解決するために、本発明の排気弁駆動装置およびこれを備えた内燃機関は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明の参考例にかかる排気弁駆動装置は、内燃機関の排気弁を動作させるアクチュエータと、該アクチュエータに作動油を供給する油圧経路と、該油圧経路に接続されたプランジャと、該プランジャを収容するシリンダと、前記プランジャを往復動させるカムと、供給された流体によって前記排気弁を閉方向へ押し付ける押付手段と、を備え、前記プランジャによって加圧された前記作動油によって前記アクチュエータが動作して前記排気弁を開とする排気弁駆動装置において、前記押付手段に供給する前記圧縮性流体の供給圧力を変更する圧力変更手段を備えていることを特徴とする。
さらに、本発明の参考例の排気弁駆動装置によれば、前記圧力変更手段は、前記内燃機関の負荷が低下するに従い前記流体の供給圧力を上昇させることを特徴とする。
さらに、本発明の排気弁駆動装置によれば、前記押付手段は、前記受圧部材を複数有し、前記受圧面積変更手段は、前記排気弁へ押付力を伝える前記受圧部材の数を変更することを特徴とする。
本発明の参考実施形態にかかる排気弁駆動装置を示した概略構成図である。 図1の排気弁駆動装置を用いた場合の作動油の圧力変化および排気弁リフトの変化を示したグラフである。 本発明の第実施形態にかかる排気弁駆動装置を示した概略構成図である。 図3の排気弁駆動装置の電子制御油圧弁を切り換えた状態を示した概略構成図である。 図3の排気弁駆動装置を用いた場合の作動油の圧力変化および排気弁リフトの変化を示したグラフである。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
参考実施形態]
図1には、本参考実施形態にかかる排気弁駆動装置1が示されている。排気弁駆動装置1は、船舶主機用ディーゼルエンジン(内燃機関)に設けられている。船舶主機用ディーゼルエンジン(以下「ディーゼルエンジン」という。)は、例えば低速2ストロークサイクル機関とされており、下方から給気して上方へ排気するように1方向に掃気されるユニフロー型が採用されている。ディーゼルエンジンからの出力は、図示しないプロペラ軸を介してスクリュープロペラに直接的または間接的に接続されている。
[第実施形態]
次に、本発明の第実施形態について、図3〜図5を用いて説明する。
本実施形態は、参考実施形態がエアスプリング圧を変更するものであったのに対し、エアスプリング圧が作用するエアピストンの受圧面積を変更する点で相違する。それ以外の構成であって共通する構成については、同一符号を付しその説明を省略する。
主エアシリンダ8aには、参考実施形態と同様に、逆止弁14を介してエア供給経路12が接続されている。また、主エアシリンダ8aには、電磁弁(受圧面積変更手段)42に接続される第1連通経路44が接続されている。電磁弁42と副エアシリンダ8bとの間には、第2連通経路46が接続されている。さらに電磁弁42には、逆止弁14よりも上流側(バッファタンク16側)のエア供給経路12に接続された第3連通経路48が接続されている。
電磁弁42は、流路を切り換えるための切換弁であり、図示しない制御部によって制御される。具体的には、電磁弁42は、図3に示した状態では、第1連通経路44と第2連通経路46とを接続することによって主エアシリンダ8aと副エアシリンダ8bとを接続し、かつ、第2連通経路46と第3連通経路48とを遮断し、副エアシリンダ8bとエア供給経路12とを非接続とする。これにより、主エアシリンダ8a及び副エアシリンダ8bが逆止弁14によって閉じられた空間となり、主ピストン10a及び副ピストン10bの受圧面が受圧面積となるエアスプリングが構成され、大受圧面積状態が形成される。
一方、電磁弁42は、図4に示した状態では、第1連通経路44と第2連通経路46とを遮断することによって主エアシリンダ8aと副エアシリンダ8bとを非接続とし、かつ、第2連通経路46と第3連通経路48とを接続することによって副エアシリンダ8bとエア供給経路12とを接続する。これにより、逆止弁14によって閉じられた空間は主エアシリンダ8aのみとなり、主ピストン10aの受圧面のみが受圧面積となるエアスプリングが構成され、小受圧面積状態が形成される。副エアシリンダ8bについては、逆止弁14の上流側のエア供給経路12に連通されており、エアスプリングとして機能する閉空間を形成しないので、エアスプリングとして作用することはない。
このように、図示しない制御部によって電磁弁42を切り換えることによって、図3に示した大受圧面積状態として大きな圧縮反力が得られるエアスプリングを構成し、また、図4に示した小受圧面積状態として小さな圧縮反力が得られるエアスプリングを構成する。
なお、上述した各実施形態の排気弁駆動装置1,1’は、ディーゼルエンジンの気筒毎に設けてもよいし、あるいは、ピストン7、第1シリンダ15、カム13及びプランジャ11、逆止弁14を各気筒に設けた上で、バッファタンク16を複数の気筒に対して共通化しても良い。
また、参考実施形態と第実施形態を組み合わせて、図3に示した受圧面積が大の状態で参考実施形態のようにエア供給圧力を変化させてもよいし、図4に示した受圧面積が小の状態で参考実施形態のようにエア供給圧を変化させてもよい。
また、上記各実施形態では、圧縮性流体の一例としてエア(空気)を用いて説明したが、例えば窒素等の他の圧縮性流体であってもよい。

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気弁を動作させるアクチュエータと、
    該アクチュエータに作動油を供給する油圧経路と、
    該油圧経路に接続されたプランジャと、
    該プランジャを収容するシリンダと、
    前記プランジャを往復動させるカムと、
    供給された流体によって前記排気弁を閉方向へ押し付ける押付手段と、
    を備え、
    前記プランジャによって加圧された前記作動油によって前記アクチュエータが動作して前記排気弁を開とする排気弁駆動装置において、
    前記押付手段に供給する前記流体の供給圧力を変更する圧力変更手段を備えていることを特徴とする排気弁駆動装置。
  2. 前記圧力変更手段は、前記内燃機関の負荷が低下するに従い前記流体の供給圧力を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の排気弁駆動装置。
  3. 内燃機関の排気弁を動作させるアクチュエータと、
    該アクチュエータに作動油を供給する油圧経路と、
    該油圧経路に接続されたプランジャと、
    該プランジャを収容するシリンダと、
    前記プランジャを往復動させるカムと、
    供給された流体によって前記排気弁を閉方向へ押し付ける押付手段と、
    を備え、
    前記プランジャによって加圧された前記作動油によって前記アクチュエータが動作して前記排気弁を開とする排気弁駆動装置において、
    前記押付手段は、前記流体から圧力を受けて前記排気弁へと押付力を伝える受圧部材と、
    該受圧部材の受圧面積を変更可能とする受圧面積変更手段と、
    を備えていることを特徴とする排気弁駆動装置。
  4. 前記受圧面積変更手段は、前記内燃機関の負荷が低下するに従い前記受圧面積を上昇させることを特徴とする請求項3に記載の排気弁駆動装置。
  5. 前記押付手段は、前記受圧部材を複数有し、
    前記受圧面積変更手段は、前記排気弁へと押付力を伝える受圧部材の数を変更することを特徴とする請求項4に記載の排気弁駆動装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の排気弁駆動装置と、
    該排気弁駆動装置によって駆動される前記排気弁と、
    該排気弁を収容する燃焼室と、
    を備えていることを特徴とする内燃機関。
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