JP2015132020A - 多元金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法および金属ナノ粒子及び/又は多元金属ナノ粒子を担持した状態の担体 - Google Patents

多元金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法および金属ナノ粒子及び/又は多元金属ナノ粒子を担持した状態の担体 Download PDF

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佐藤 寛
Hiroshi Sato
佐藤  寛
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Yasuo Onishi
唐川安弘
Yasuhiro Karakawa
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Abstract

【課題】 親水性、疎水性の広範囲な溶媒に溶かした状態で利用可能な、高純度、高濃度の金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子、多金属ナノ粒子コロイド、多金属ナノ粒子の安価な製造方法の提供。
【解決手段】 減圧雰囲気あるいは真空中21で蒸発等24により金属移動可能状態にし、溶媒に溶解させずに流動状の膜状界面活性剤の移動体26に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返し、コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属ナノ粒子コロイド、それを用いて作製した多元金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子、多元金属ナノ粒子およびそれらの製造方法に関する。
近年、ナノ粒子すなわち粒子サイズが5nm(ナノメートル)とか30nmといった100nm以下のナノメートルオーダーの粒子の利用可能性が注目されている。燃料電池や排ガス浄化装置への利用をはじめとする触媒への利用の試み、磁気媒体への利用の試み、半導体への利用の試みなど多くの改善がなされようとしている。
金属ナノ粒子の製造方法にはいくつかの異なる方法が提案されている。それらを大別すると、溶液中での化学反応を利用した化学的な方法と真空中で金属粒子を蒸発などにより微粒子状態にさせて捕獲する物理的な方法がある。
それらの提案としては、還元反応を利用した化学的な製造に関する提案が圧倒的に多く、これらに関する研究も圧倒的に多い。
化学的な製造方法に基づいた金属ナノ粒子コロイドは、製造工程が多段階にわたり複雑であること、pHの精密な制御や熱処理が必要であること、製造コストが高く非能率的であることなどその製造上の難しさ、製造された金属ナノ粒子コロイド中に化合物が入るなど、いくつかの重要なことに関して物理的な製造方法に基づいた金属ナノ粒子コロイドとは事情が異なる。
本発明は、主として物理的な製造方法を利用する金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子、多元金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子およびそれらの製造方法に関するものであるが、本発明をより明確にするために、提案の多い化学的な製造方法に基づいた金属ナノ粒子コロイドについても簡単に記すことにする。
特許文献1には、アルカンチオール等のチオール化合物の存在下で、Co塩とPd塩など2種類の金属塩を高温でポリオール還元して得た二元金属ナノ粒子と製造方法が記載されている。
特許文献2には、溶媒中の金属塩を還元反応させてFe/Pd複合ナノ粒子を得る方法が記載されている。
特許文献3には、金属イオン含有液を還元するという化学的製造方法用いたAg/Pd等の複合ナノ粒子の製造方法が記載されている。
特許文献5には記載のナノ粒子コロイドは物理的な製造方法に基づいたナノ粒子コロイドの例が記載されている。これは、特許文献4に記載された磁性流体の製造装置と同様の装置を用いて、真空中で無機材料を蒸発させ、その蒸気を、円筒状の回転する真空チャンバーの内壁に沿って内壁とともに回転する界面活性剤を溶媒に溶かした膜状液体媒質に結合させ、コロイド状にして製造するものである。
特許文献1〜3に記載のナノ粒子の製造方法は、製造プロセスが複雑で、化学的還元反応を経由するため、還元剤や溶媒の濃度や温度などを精密に制御する必要があり、その制御が難しく、粒子サイズや結晶状態の均一なものを得るのが難しい。
特許文献1に記載のナノ粒子の化学的製造においてはチオール化合物が不可欠で、製造環境上の問題もある。
特許文献1に記載の方法は、金属塩がアセチルアセトナート塩、酢酸塩、塩化物、硫化物で、金属塩、貴金属塩に制約が大きい。また、アルカンチオールの炭素数が8以上で、溶解させる溶媒などにも制約がり、高沸点の溶媒が要求される。
特許文献1の段落0014に記載されているように、得られるナノ粒子として異方的に相分離した含硫黄CoPdナノ粒子(ナノドングリ)が得られ、これは硫化物よりなるナノ粒子である。
特許文献2に記載の方法は、Fe/Pd二元金属のナノ粒子であるが、化学的還元反応を経由して作製するため、反応温度、反応物の濃度などを精密に制御する必要があり、工程が複雑で非効率的である。また、高価な錯体原料を使用しなければならず、この面からの製造コストが高いことでも不利である。さらに、還元剤の種類によっては相分離せず、二相分離構造のナノ粒子を効率よく安価に製造することは困難である。
このように、この化学的な製造方法によるナノ粒子の製造は、製品の形態や金属の種類にも大きな制約があり、反応の制御に難しさがある。
特許文献5に記載のナノ粒子は純金属を回転する真空槽内で蒸発させて、それを真空槽内に装填した界面活性剤ポリブテニルコハク酸テトラミンイミドの7.1%アルキルナフタリン溶液120gを回転する真空槽内壁に沿って薄い膜状にして回転させた液体媒質に蒸発金属を結合させて製造したものである。
物理的な製造方法は工程数が少なく、コロイド製造後の分離・濃縮を入れても二工程でよいので簡単である。
しかし、特許文献5の方法は界面活性剤を溶媒で希釈して流動化させ、回転する真空槽内壁につけて真空槽内壁とともに回転させ、溶媒中の界面活性剤に結合させるという発想に基づいた製造方法であり、界面活性剤の溶媒は真空中で使える疎水性の溶媒きり使えず、真空中で使える油に希釈せざるを得ない。
特開2005−240099号公報 特開2008−138243号公報 特開2008−138243号公報 特開昭60−161490号公報 特開2008−150630号公報
以上説明したように、金属ナノ粒子コロイドの製造方法は種々提案されている。
多元金属ナノ粒子コロイドについては、現在のところ、化学的還元作用等の化学的製造方法で製造された多元金属ナノ粒子コロイドについて金属硫化物などの多元ナノ粒子コロイドを造る提案がなされているが、金属ナノ粒子の異方性相分離構造を作ることが難しい。
前記化学的方法で製造された多元金属ナノ粒子コロイドでは、多くの場合、化合物や副生成物の問題があり、さらに、製造プロセスが複雑で、製造に関する難しさ、製造コストが高いなどの問題がある。
一方、前記物理的方法で製造された金属ナノ粒子コロイドは、蒸発させた金属を収集する媒体として界面活性剤を高分子で蒸気圧の低い疎水性の溶媒で希釈したものを用いており、製造された金属ナノ粒子コロイドをユーザーに供給するときには、多くの場合、界面活性剤の前記溶媒を除去して供給するため、その手間とコストが大きな問題になっている。この溶媒が、前記のように高分子で蒸気圧の低い溶媒に限られることも実用上大きな制約を課している。
さらに、前記物理的方法で製造された金属ナノ粒子コロイドは、蒸発させた金属を、界面活性剤を溶媒に溶かした移動する膜状液体媒質に結合させて収集させているため、膜状液体媒質中の金属の濃度を高くすることができない。その大きな理由の一つは、溶媒に溶かして希釈した界面活性剤の濃度が薄いことにある。すなわち、蒸発した金属は界面活性剤によってナノコロイドとして収集できるが、界面活性剤を溶かしている溶媒では金属粒子を収集できない。このような方法を用いているのは、界面活性剤を溶媒に溶かして用いなければ回転する真空チャンバーの内壁に沿って移動する膜状液体媒質として用いることができない事情によるためと思われる。
また、特許文献5に記載の方法においては、膜状液体媒質中の金属粒子の濃度がある程度以上になると、前記回転する真空チャンバーの内壁上方で、金属粒子を含んだ膜状液体媒質が真空チャンバーの内壁から離れて落下してしまうことが多く、その落下物が蒸発源が入っているルツボ中に落ちて、製造中止を余儀なくされるという問題がある。
そして、金属ナノ粒子実用化が期待されている中において、この物理的方法で製造された金属ナノ粒子コロイドを用いて製造された多元金属ナノ粒子コロイドはまだない。
本発明はこのような解決すべき課題を解決せんとしてなされたもので、本発明の目的の一つは、余分なものを含まず、良質で、高濃度の金属ナノ粒子コロイドを量産可能な実用レベルで提供できるようにすることにあり、そして、そのための改良された製造方法を提供するところにある。
本発明の目的の一つは、ユーザのニーズに合わせて広範囲の溶媒に溶かした状態で、たとえば、親水性溶媒に溶かした状態でも疎水性溶媒に溶かした状態でも提供できる金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子、多元金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子を量産レベルで、安価に提供することにある。
本発明は前記の状況に鑑みて、金属ナノ粒子としての性能を充分に発揮することができる高品質の金属ナノ粒子コロイドおよび金属ナノ粒子を量産レベルで、安価に提供することを目的になされたもので、あわせてその製造方法を提供するものである。
以下、課題を解決するためになした本発明についてさらに具体的に説明する。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第1の発明(以下、発明1という)は、粒子のサイズがナノメーターレベルの金属微粒子すなわち金属ナノ粒子を主成分として含む金属ナノ粒子コロイドの製造方法の発明で、前記金属ナノ粒子コロイドを、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造することを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明1を展開してなされた本発明の例としての第2の発明(以下、発明2という)は、発明1に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記金属ナノ粒子コロイドが溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/または溶媒として(すなわち、ポリオキシアルキレンアミンを分散剤としての役割または溶媒としての役割あるいはその両方の役割を持たせて)製造されることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明1または2を展開してなされた本発明の例としての第3の発明(以下、発明3という)は、発明1または2に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明1〜3を展開してなされた本発明の例としての第4の発明(以下、発明4という)は、発明1〜3のいずれかに記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明1〜4を展開してなされた本発明の例としての第5の発明(以下、発明5という)は、発明1〜4のいずれかに記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法として、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤の流動状態を制御することができる温度の液体をかけて前記界面活性剤の流動状態を制御する方法を用いていることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明5を展開してなされた本発明の例としての第6の発明(以下、発明6という)は、発明5に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法が、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤が流動化する温度よりも高い温度の液体をかけて前記界面活性剤を暖める方法であることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明5または6を展開してなされた本発明の例としての第7の発明(以下、発明7という)は、発明5または6に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記真空槽の外壁の少なくとも一部を浸す液だまりを備えた製造装置を用いて前記金属ナノ粒子コロイドを製造することを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
二元以上の金属ナノ粒子を有する金属ナノ粒子コロイドを多元金属ナノ粒子コロイドということにして、課題を解決するためになされた本発明の例としての第8の発明(以下、発明8という)は、粒子のサイズがナノメーターレベルの金属微粒子を含む金属ナノ粒子コロイドを用いて製造した多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法の発明であって、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは化学的還元作用等の化学的製造方法によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドであり、前記多元金属ナノ粒子コロイドは前記金属ナノ粒子コロイドを構成する金属の種類が異なる複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合し、熱処理を施す工程を経て製造されたものであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8を展開してなされた本発明の例としての第9の発明(以下、発明9という)は、発明8に記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、少なくとも1つの前記金属ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを移動する界面活性剤に結合させて金属ナノ粒子を収集する工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8または9を展開してなされた本発明の例としての第10の発明(以下、発明10という)は、発明8または9に記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは、蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜10を展開してなされた本発明の例としての第11の発明(以下、発明11という)は、発明8〜10のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドが溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/または溶媒として製造される金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜11を展開してなされた本発明の例としての第12の発明(以下、発明12という)は、発明8〜11のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜12を展開してなされた本発明の例としての第13の発明(以下、発明13という)は、発明8〜12のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜13を展開してなされた本発明の例としての第14の発明(以下、発明14という)は、発明8〜13のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合する方法が撹拌羽を用いる混合方法であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜14を展開してなされた本発明の例としての第15の発明(以下、発明15という)は、発明8〜14のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合する方法が超音波を用いることができる混合方法であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜15を展開してなされた本発明の例としての第16の発明(以下、発明16という)は、発明8〜15のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記熱処理にヒータによる加熱手段を用いることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜16を展開してなされた本発明の例としての第17の発明(以下、発明17という)は、発明8〜16のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記熱処理手段としてマイクロ波を用いることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜17を展開してなされた本発明の例としての第18の発明(以下、発明18という)は、発明8〜17のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、複数の前記金属ナノ粒子コロイドの界面活性剤が互いに異なることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明8〜18を展開してなされた本発明の例としての第19の発明(以下、発明19という)は、発明8〜18のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記多元金属ナノ粒子コロイドを作製するのに混合する複数種類の金属ナノ粒子コロイドを構成する金属ナノ粒子の固相反応の活性度が異なる場合、少なくとも2種類の金属ナノ粒子コロイドにおいて、固相反応の活性度の高い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量が固相反応の活性度の低い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量よりも大きい各界面活性剤を用いることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明10〜19を展開してなされた本発明の例としての第20の発明(以下、発明20という)は、発明10〜19のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法として、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤の流動状態を制御することができる温度の液体をかけて前記界面活性剤の流動状態を制御する方法を用いていることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明20を展開してなされた本発明の例としての第21の発明(以下、発明21という)は、発明20に記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法が、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤が流動化する温度よりも高い温度の液体をかけて前記界面活性剤を暖める方法であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
発明20または21を展開してなされた本発明の例としての第22の発明(以下、発明22という)は、発明20または21に記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記真空槽の外壁の少なくとも一部を浸す液だまりを備えた製造装置を用いて前記金属ナノ粒子コロイドを製造することを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第23の発明(以下、発明23という)は、金属ナノ粒子コロイドの発明で、前記金属ナノ粒子コロイドが、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造されたことを特徴とする金属ナノ粒子コロイドである。
発明23を展開してなされた本発明の例としての第24の発明(以下、発明24という)は、発明23に記載の金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記金属ナノ粒子コロイドが溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/または溶媒としていることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドである。
発明23または24を展開してなされた本発明の例としての第25の発明(以下、発明25という)は、発明23または24に記載の金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドである。
発明23〜25を展開してなされた本発明の例としての第26の発明(以下、発明26という)は、発明23〜25のいずれかに記載の金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドである。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第27の発明(以下、発明27という)は、金属ナノ粒子コロイドを用いて製造された多元金属ナノ粒子コロイドの発明であって、前記多元金属ナノ粒子コロイドは、前記金属ナノ粒子コロイドを構成する金属の種類が異なる複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合し、熱処理を施す工程を経て製造されたものであるとともに、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドが化学的還元作用等の化学的製造方法によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27を展開してなされた本発明の例としての第28の発明(以下、発明28という)は、発明27に記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを移動する界面活性剤に結合させて金属ナノ粒子を収集する工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27または28を展開してなされた本発明の例としての第29の発明(以下、発明29という)は、発明27または28に記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは、蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜29を展開してなされた本発明の例としての第30の発明(以下、発明30という)は、発明27〜29のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドが溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/また溶媒としている金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜30を展開してなされた本発明の例としての第31の発明(以下、発明31という)は、発明27〜30のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記熱処理にヒータによる加熱手段を用いたことを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜31を展開してなされた本発明の例としての第32の発明(以下、発明32という)は、発明27〜31のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記熱処理手段としてマイクロ波を用いたことを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜32を展開してなされた本発明の例としての第33の発明(以下、発明33という)は、発明27〜32のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜33を展開してなされた本発明の例としての第34の発明(以下、発明34という)は、発明27〜33のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜34を展開してなされた本発明の例としての第35の発明(以下、発明35という)は、発明27〜34のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、少なくとも一部の前記多元金属ナノ粒子コロイド中の多元金属ナノ粒子が単結晶化した多元金属ナノ粒子であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜35を展開してなされた本発明の例としての第36の発明(以下、発明36という)は、発明27〜35のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、少なくとも一部の前記多元金属ナノ粒子コロイド中の多元金属ナノ粒子が合金化した多元金属ナノ粒子であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜36を展開してなされた本発明の例としての第37の発明(以下、発明37という)は、発明27〜36のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、少なくとも一部の前記多元金属ナノ粒子コロイド中の多元金属ナノ粒子が異方的に相分離した構造の多元金属ナノ粒子であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜37を展開してなされた本発明の例としての第38の発明(以下、発明38という)は、発明27〜37のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、複数の前記金属ナノ粒子コロイドの界面活性剤が互いに異なることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
発明27〜38を展開してなされた本発明の例としての第39の発明(以下、発明39という)は、発明27〜38のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記多元金属ナノ粒子コロイドを作製するときの複数種類の金属ナノ粒子コロイドを構成する金属ナノ粒子の固相反応の活性度が異なる場合、少なくとも2種類の金属ナノ粒子コロイドにおいて、固相反応の活性度の高い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量が固相反応の活性度の低い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量よりも大きい各界面活性剤であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第40の発明(以下、発明40という)は、金属ナノ粒子コロイドを用いて製造する金属ナノ粒子の製造方法の発明で、前記金属ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造されたものであり、前記金属ナノ粒子はナノ粒子を担持する担体に前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子を担持させたものであることを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
発明40を展開してなされた本発明の例としての第41の発明(以下、発明41という)は、発明40に記載の金属ナノ粒子の製造方法において、前記金属ナノ粒子コロイドを、溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/または溶媒として製造することを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
発明40または41を展開してなされた本発明の例としての第42の発明(以下、発明42という)は、発明40または41に記載の金属ナノ粒子の製造方法において、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
発明40〜42を展開してなされた本発明の例としての第43の発明(以下、発明43という)は、発明40〜42のいずれかに記載の金属ナノ粒子の製造方法において、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
発明40〜43を展開してなされた本発明の例としての第44の発明(以下、発明44という)は、発明40〜43のいずれかに記載の金属ナノ粒子の製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法として、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤の流動状態を制御することができる温度の液体をかけて前記界面活性剤の流動状態を制御する方法を用いていることを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
発明44を展開してなされた本発明の例としての第45の発明(以下、発明45という)は、発明44に記載の金属ナノ粒子の製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法が、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤が流動化する温度よりも高い温度の液体をかけて前記界面活性剤を暖める方法であることを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
発明44または45を展開してなされた本発明の例としての第46の発明(以下、発明46という)は、発明44または45に記載の金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、前記真空槽の外壁の少なくとも一部を浸す液だまりを備えた製造装置を用いて前記金属ナノ粒子コロイドを製造することを特徴とする金属ナノ粒子の製造方法である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第47の発明(以下、発明47という)は、金属ナノ粒子コロイドを複数種類用いて製造する多元金属ナノ粒子の製造方法であって、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは化学的還元作用等の化学的製造方法によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドであり、前記多元金属ナノ粒子コロイドは前記金属ナノ粒子コロイドを構成する金属の種類が異なる複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合し、熱処理を施して多元金属ナノ粒子コロイドを製造する工程を経て製造されたものであり、前記ナノ粒子を担持する担体に前記多元金属ナノ粒子コロイド中の前記多元金属ナノ粒子を担持させることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47を展開してなされた本発明の例としての第48の発明(以下、発明48という)は、発明47に記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを移動する界面活性剤に結合させて金属ナノ粒子を収集する工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47または48を展開してなされた本発明の例としての第49の発明(以下、発明49という)は、発明47または48に記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは、蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜49を展開してなされた本発明の例としての第50の発明(以下、発明50という)は、発明47〜49のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドを、溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/または溶媒として製造する金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜50を展開してなされた本発明の例としての第51の発明(以下、発明51という)は、発明47〜50のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、
前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜51を展開してなされた本発明の例としての第52の発明(以下、発明52という)は、発明47〜51のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜52を展開してなされた本発明の例としての第53の発明(以下、発明53という)は、発明47〜52のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合する方法が撹拌羽を用いる混合方法であることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜53を展開してなされた本発明の例としての第54の発明(以下、発明54という)は、発明47〜53のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合する方法が超音波を用いることができる混合方法であることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜54を展開してなされた本発明の例としての第55の発明(以下、発明55という)は、発明47〜54のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、前記熱処理にヒータによる加熱手段を用いることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜55を展開してなされた本発明の例としての第56の発明(以下、発明56という)は、発明47〜55のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、前記熱処理手段としてマイクロ波を用いることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜56を展開してなされた本発明の例としての第57の発明(以下、発明57という)は、発明47〜56のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、複数の前記金属ナノ粒子コロイドの界面活性剤が互いに異なることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜57を展開してなされた本発明の例としての第58の発明(以下、発明58という)は、発明47〜57のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、前記多元金属ナノ粒子コロイドを作製するときの複数種類の金属ナノ粒子コロイドを構成する金属ナノ粒子の固相反応の活性度が異なる場合、少なくとも2種類の金属ナノ粒子コロイドにおいて、固相反応の活性度の高い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量が固相反応の活性度の低い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量よりも大きい各界面活性剤を用いることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明47〜58を展開してなされた本発明の例としての第59の発明(以下、発明59という)は、発明47〜58のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法として、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤の流動状態を制御することができる温度の液体をかけて前記界面活性剤の流動状態を制御する方法を用いていることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明59を展開してなされた本発明の例としての第60の発明(以下、発明60という)は、発明59に記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに所定の流動状態にする方法が、前記金属ナノ粒子コロイドを作製する真空槽の外壁に前記界面活性剤が流動化する温度よりも高い温度の液体をかけて前記界面活性剤を暖める方法であることを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
発明59または60を展開してなされた本発明の例としての第61の発明(以下、発明61という)は、発明59または60に記載の多元金属ナノ粒子の製造方法において、前記真空槽の外壁の少なくとも一部を浸す液だまりを備えた製造装置を用いて前記金属ナノ粒子コロイドを製造することを特徴とする多元金属ナノ粒子の製造方法である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第62の発明(以下、発明62という)は、金属ナノ粒子コロイドを用いて製造する金属ナノ粒子の発明で、前記金属ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造されたものであり、前記金属ナノ粒子は、前記ナノ粒子を担持する担体に前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子を担持させたものであることを特徴とする金属ナノ粒子前記金属ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造されたものであり、前記金属ナノ粒子は、前記ナノ粒子を担持する担体に前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子を担持させたものであることを特徴とする金属ナノ粒子である。
発明62を展開してなされた本発明の例としての第63の発明(以下、発明63という)は、発明62に記載の金属ナノ粒子において、前記金属ナノ粒子コロイドが溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/または溶媒とすることを特徴とする金属ナノ粒子である。
発明62または63を展開してなされた本発明の例としての第64の発明(以下、発明64という)は、発明62または63に記載の金属ナノ粒子において、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする金属ナノ粒子である。
発明62〜64を展開してなされた本発明の例としての第65の発明(以下、発明65という)は、発明62〜64のいずれかに記載の金属ナノ粒子において、前記金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする金属ナノ粒子である。
課題を解決するためになされた本発明の例としての第66の発明(以下、発明66という)は、金属ナノ粒子コロイドを用いて製造された多元金属ナノ粒子の発明で、前記多元金属ナノ粒子コロイドは、前記金属ナノ粒子コロイドを構成する金属の種類が異なる複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合し、熱処理を施して多元金属ナノ粒子コロイドを製造する工程を経て製造されたものであり、前記ナノ粒子を担持する担体に前記多元金属ナノ粒子コロイド中の前記多元金属ナノ粒子を担持させたものであることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66を展開してなされた本発明の例としての第67の発明(以下、発明67という)は、発明66に記載の多元金属ナノ粒子において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドが、減圧雰囲気中あるいは真空中で蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを移動する界面活性剤に結合させて金属ナノ粒子を収集する工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66または67を展開してなされた本発明の例としての第68の発明(以下、発明68という)は、発明66または67に記載の多元金属ナノ粒子において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドは、蒸発等により金属を移動可能状態にしたものを、溶媒に溶解させずに流動状にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜68を展開してなされた本発明の例としての第69の発明(以下、発明69という)は、発明66〜68のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドが溶媒に希釈されていないポリオキシアルキレンアミンを分散剤および/また溶媒としている金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜69を展開してなされた本発明の例としての第70の発明(以下、発明70という)は、発明66〜69のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記熱処理にヒータによる加熱手段を用いたことを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜70を展開してなされた本発明の例としての第71の発明(以下、発明71という)は、発明66〜70のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記熱処理手段としてマイクロ波を用いたことを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜71を展開してなされた本発明の例としての第72の発明(以下、発明72という)は、発明66〜71のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の粒子サイズが20nm以下で任意のサイズに制御されていることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜72を展開してなされた本発明の例としての第73の発明(以下、発明73という)は、発明66〜72のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記多元金属ナノ粒子コロイドをつくるのに用いる金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の平均粒子サイズが2〜6nmであることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜73を展開してなされた本発明の例としての第74の発明(以下、発明74という)は、発明66〜73のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記多元金属ナノ粒子コロイド中の多元金属ナノ粒子が単結晶化した金属ナノ粒子であることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜74を展開してなされた本発明の例としての第75の発明(以下、発明75という)は、発明66〜74のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記多元金属ナノ粒子コロイド中の多元金属ナノ粒子が合金化した金属ナノ粒子であることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜75を展開してなされた本発明の例としての第76の発明(以下、発明76という)は、発明66〜75のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記多元金属ナノ粒子コロイド中の多元金属ナノ粒子が異方的に相分離した構造の金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜76を展開してなされた本発明の例としての第77の発明(以下、発明77という)は、発明66〜76のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、複数の前記金属ナノ粒子コロイドの界面活性剤が互いに異なることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
発明66〜77を展開してなされた本発明の例としての第78の発明(以下、発明78という)は、発明66〜77のいずれかに記載の多元金属ナノ粒子において、前記多元金属ナノ粒子コロイドを作製するときの複数種類の金属ナノ粒子コロイドを構成する金属ナノ粒子の固相反応の活性度が異なる場合、少なくとも2種類の金属ナノ粒子コロイドにおいて、固相反応の活性度の高い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量が固相反応の活性度の低い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量よりも大きい各界面活性剤であることを特徴とする多元金属ナノ粒子である。
原出願である特願2014―024196においては、課題を解決するのに効果のある請求項として、特願2014―024196の特許請求の範囲に記載した次の請求項1〜7の7項目(以下、原出願の請求項という)を提案した。
原出願の請求項1に記載の多元金属ナノ粒子コロイドは、粒子のサイズがナノメーターレベルの2種類以上の金属ナノ粒子を含有する金属ナノ粒子コロイドを多元金属ナノ粒子コロイドということにして、前記多元金属ナノ粒子コロイドは、前記多元金属ナノ粒子コロイドを構成する金属の種類が異なる複数種類の金属ナノ粒子コロイドを混合し、熱処理を施す工程を経て製造されたものであるとともに、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドが化学的還元作用によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴としており、前記化学的還元作用によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中において、粒子のサイズがナノメーターレベルの移動可能状態にした金属ナノ粒子を、前記減圧雰囲気中あるいは真空中で、界面活性剤の温度を界面活性剤の融点以上の温度に制御して前記界面活性剤をその溶媒に溶解させずに流動状にし、回転する減圧雰囲気室あるいは真空室の内壁に沿って移動する前記界面活性剤による膜状移動体にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであり、前記金属ナノ粒子コロイドが前記膜状界面活性剤の溶剤を含まない界面活性剤と前記金属ナノ粒子から成り、前記溶剤を含まない界面活性剤自体が前記金属ナノ粒子の分散剤および/または溶剤になっていることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
原出願の請求項2に記載の多元金属ナノ粒子コロイドは、原出願の請求項1に記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記多元金属ナノ粒子コロイドを構成する全ての金属ナノ粒子コロイドが前記化学的還元作用によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
原出願の請求項3に記載の多元金属ナノ粒子コロイドは、原出願の請求項1または2に記載の多元金属ナノ粒子コロイドにおいて、前記多元金属ナノ粒子コロイドを作製するときの複数種類の金属ナノ粒子コロイドを構成する金属ナノ粒子の固相反応の活性度が異なる場合、少なくとも2種類の金属ナノ粒子コロイドにおいて、固相反応の活性度の高い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量が固相反応の活性度の低い金属ナノ粒子コロイドにおけるリガンドの分子量よりも大きい各界面活性剤であることを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドである。
原出願の請求項4に記載の担体は、減圧雰囲気中あるいは真空中において、粒子のサイズがナノメーターレベルの移動可能状態にした金属ナノ粒子を、前記減圧雰囲気中あるいは真空中で、界面活性剤の温度を界面活性剤の融点以上の温度に制御して前記界面活性剤をその溶媒に溶解させずに流動状にし、回転する減圧雰囲気室あるいは真空室の内壁に沿って移動する前記界面活性剤による膜状移動体にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された金属ナノ粒子コロイドであり、前記金属ナノ粒子コロイドが前記膜状界面活性剤の溶剤を含まない界面活性剤と前記金属ナノ粒子から成り、前記溶剤を含まない界面活性剤自体が前記金属ナノ粒子の分散剤および/または溶剤になっていることを特徴とする金属ナノ粒子コロイドに含まれる金属ナノ粒子及び/又は請求項1〜3のいずれか1項に記載の多元金属ナノ粒子コロイドに含まれる多元金属ナノ粒子を担持した状態の担体である。
原出願の請求項5に記載の担体は、原出願の請求項4に記載の前記担体が酸化物、カーボン、テフロン(登録商標)のうちの少なくとも1つであることを特徴とする担体である。
原出願の請求項6に記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、粒子のサイズがナノメーターレベルの2種類以上の金属ナノ粒子を含有する金属ナノ粒子コロイドを多元金属ナノ粒子コロイドということにして、前記多元金属ナノ粒子コロイドは、前記多元金属ナノ粒子コロイドを構成する金属の種類が異なる複数種類の金属ナノ粒子コロイドを利用して製造されたものであるとともに、少なくとも1種類の前記金属ナノ粒子コロイドが化学的還元作用によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドであることを特徴としており、前記多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、前記化学的還元作用によらずに製造された金属ナノ粒子コロイドの製造方法として、
減圧雰囲気中あるいは真空中において、
粒子のサイズがナノメーターレベルの移動可能状態の金属ナノ粒子を用意する工程と、
減圧雰囲気室もしくは真空室を回転させる工程と、
界面活性剤の温度を制御して減圧雰囲気室内もしくは真空室内で前記界面活性剤を溶媒に溶解させずに流動状にする工程と、
回転する減圧雰囲気室もしくは真空室の内壁に沿って移動する前記界面活性剤による膜状移動体によって金属ナノ粒子を収集することを繰り返して金属ナノ粒子コロイド中の金属ナノ粒子の濃度を高める工程
を含むことを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
原出願の請求項7に記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法は、原出願の請求項6に記載の多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法において、常温で固体である界面活性剤を用いる工程を有することを特徴とする多元金属ナノ粒子コロイドの製造方法である。
そして、今回の分割出願においては、課題を解決するのに効果のある請求項として、特許請求の範囲に記載した次の請求項1〜5の5項目を提案した。
請求項1に記載の無機物ナノ粒子コロイドは、減圧雰囲気中あるいは真空中において、粒子のサイズがナノメーターレベルの移動可能状態にした金属以外の無機物ナノ粒子を、前記減圧雰囲気中あるいは真空中で、界面活性剤の温度を制御して前記界面活性剤をその溶媒に溶解させずに流動状にし、回転する減圧雰囲気室あるいは真空室の内壁に沿って移動する前記界面活性剤による膜状移動体にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて前記金属以外の無機物ナノ粒子を収集することを繰り返してナノ粒子コロイド中の前記金属以外の無機物ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された無機物ナノ粒子コロイドであって、前記金属以外の無機物ナノ粒子コロイドが前記膜状界面活性剤の溶剤を含まない界面活性剤と前記金属以外の無機物ナノ粒子から成り、前記溶剤を含まない界面活性剤自体が前記無機物ナノ粒子の分散剤および/または溶剤になっていることを特徴とする無機物ナノ粒子コロイドである。
請求項2に記載の無機物ナノ粒子コロイドは、粒子のサイズがナノメーターレベルの2種類以上の無機物ナノ粒子を含有する無機物ナノ粒子コロイドを多元無機物ナノ粒子コロイドということにして、前記多元無機物ナノ粒子コロイドは、前記多元無機物ナノ粒子コロイドを構成する無機物の種類が異なる複数種類の無機物ナノ粒子コロイドを混合して製造されたものであるとともに、少なくとも1種類の請求項1に記載の無機物ナノ粒子コロイドを含んでいることを特徴とする無機物ナノ粒子コロイドである。
請求項3に記載の無機物ナノ粒子コロイドは、請求項1または2に記載の無機物ナノ粒子コロイドにおいて、前記界面活性剤が常温において固体であることを特徴とする無機物ナノ粒子コロイドである。
請求項4に記載の無機物ナノ粒子は、請求項1〜3のいずれか1項に記載の無機物ナノ粒子コロイドのナノ粒子を担体に担持させたことを特徴とする無機物ナノ粒子である。
以上説明したように、 本発明によれば、還元反応を用いる化学的な方法によらずに、コロイド中に硫化物のような化合物、不純物、副生成物の混入を心配しなくても良い、高純度で、高濃度の金属ナノ粒子コロイドおよび多元金属ナノ粒子コロイドを安価に提供でき、量産することができる。
さらに、本発明の金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子、多元金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子は、それらの製造過程において、金属ナノ粒子を収集する界面活性剤に関して、界面活性剤を溶媒で希釈せずに界面活性剤だけで金属ナノ粒子を結合して収集するのに用いることができるので、界面活性剤だけで製造した金属ナノ粒子コロイドを溶媒に溶かさずにそのままで、あるいは、ユーザーの要望に合わせて広範囲の溶媒に溶かした状態で、たとえば、親水性の溶媒や疎水性の溶媒に溶かして提供することができる。
そして、本発明による金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子を担体に担持させた金属ナノ粒子、多元金属ナノ粒子は、極めて高い触媒作用を示すなど、これまでには実現できなかった金属ナノ粒子としての高い物性を示し、自動車、電池、エレクトロニクス、バイオテクノロジーの各業界等広い分野の工業的発展に大きく寄与するという多大な効果を奏するものである。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態例について説明する。なお、説明に用いる各図は本発明の例を理解できる程度に各構成成分の寸法、形状、配置関係などを概略的に示してある。そして本発明の説明の都合上、部分的に拡大率を変えて図示する場合もあり、本発明の例の説明に用いる図は、必ずしも実施例などの実物や記述と相似形でない場合もある。また、各図において、同様な構成成分については同一の番号を付けて示し、説明の重複を避けることもある。
前記のように本発明に用いている技術の基本思想の特筆すべき特徴は、多元金属ナノ粒子コロイドを造る基礎となる金属ナノ粒子コロイドを、従来の金属ナノ粒子コロイド製造の主流ともいうべき化学的還元作用等の化学的製造方法を用いずに、さらに、減圧雰囲気中あるいは真空中(以下、代表して真空中ともいう)において蒸発させた金属粒子を、界面活性剤を溶媒に溶かして希釈することによって流動化させた膜状移動体によって収集する従来の物理的な製造方法とは異なり、界面活性剤の溶媒を用いずに流動化させた界面活性剤そのものによる膜状移動体によって捕捉するすなわち収集することにより製造したところにある。この従来とは異なる製造方法を用いたことによって、従来は無理と思われていたほどの高純度で高濃度で粒径の極めて高度に制御された金属ナノ粒子コロイドを量産できるようになったことである。そして、この優れた金属ナノ粒子コロイドを複数種類混合して熱処理することによって、粒径のそろった、多元金属ナノ粒子を安定して量産できるようになったことである。
後述するように、本発明の金属ナノ粒子コロイドは、界面活性剤を流動状態で減圧あるいは真空状態の回転する真空室(真空チャンバー)の内壁に沿って、内壁の回転とともに回転させ、蒸発した金属ナノ粒子を真空チャンバー内壁の前記界面活性剤によって収集してコロイド状態にするものである。本発明によって、界面活性剤を希釈剤としての溶媒で溶かして希釈するという手段を用いなくても金属ナノ粒子コロイドを製造することができるため、金属ナノ粒子コロイドの製造能力を従来の十倍以上にすることができ、その製造コストを従来のコストより大幅に低減することができる。
以下、本発明の実施の形態例を図を用いて詳細に説明する。本発明は、金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子、多元金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子およびそれらの製造方法に関する発明であるが、説明の重複を避けるために、以下の説明において、たとえば金属ナノ粒子コロイドの製造の説明で金属ナノ粒子コロイドや金属ナノ粒子の説明も兼ねるなど、誤解を生じない範囲において、1つの形態の説明で他の形態の説明も兼ねることがある。
図1は、本発明の金属ナノ粒子コロイドを製造する装置の要部の断面を模式的に示す図である。符号21は真空チャンバー、21aは真空チャンバー(真空槽)の内壁、21bは真空チャンバーの外壁、22は金属を蒸発させる坩堝(ルツボ)、23は蒸発させる原料金属、24はルツボから蒸発した金属線束、25と26は界面活性剤、27は金属ナノ粒子コロイド、28と29は矢印である。
図1において、真空チャンバー21の下方に、適量の界面活性剤25を液状にしてためておき、真空チャンバー21をルツボ内の原料金属を蒸発させるのに適した所定の真空度に排気し、真空チャンバー21を矢印28の方向に回転させる。液状になっている界面活性剤25は、回転する真空チャンバー21の内壁21aについて膜状の界面活性剤26となって液状で真空チャンバーの内壁21aに沿って矢印28方向に移動する。ルツボ22の発熱源(図示せず)に電流を通じると、ルツボ内の原料金属が蒸発し、蒸発した金属は金属線束24となって真空チャンバー21の上方に向けて飛んで、真空チャンバー21の内壁21aに沿って移動している膜状の界面活性剤26の位置に到達し、界面活性剤26に結合して金属ナノ粒子コロイドの状態となる。金属ナノ粒子と結合した膜状の界面活性剤26はそのまま矢印29の方向に移動し続け、真空チャンバー21の下方にたまっている液状の界面活性剤25にとけ込む。
前記界面活性剤25にとけ込んだ金属ナノ粒子コロイドを含んだ界面活性剤は、回転する真空チャンバー21の内壁21aについて金属ナノ粒子コロイドを含んだ膜状の界面活性剤26となって真空チャンバーの内壁21aに沿って矢印28方向に移動する。
この操作を所定時間続け、移動する膜状の界面活性剤26は蒸発してくる金属を収集し続けて、界面活性剤中の金属ナノ粒子コロイドの金属ナノ粒子の濃度が高められる。
ルツボ22に製造計画に合わせた量の原料金属を入れ、真空チャンバー21の下方に製造計画に合わせた量の界面活性剤を入れて前記工程を行うが、従来の方法とは異なり、界面活性剤25と26中の金属ナノ粒子の濃度が、従来ならば溶媒に希釈された界面活性剤が真空チャンバー21の上方に達したときに界面活性剤が真空チャンバー21の内壁についていることができずに落下してしまう恐れのある濃度を大幅に上まわる濃度になっても、本願の方法では落下させずに生産を続けることができ、金属ナノ粒子コロイドの金属ナノ粒子の濃度を従来に比較して大幅に高め続けることができる。
ルツボ内の原料金属が所定量の残量になるまで装置の作動を止めないで界面活性剤による金属ナノ粒子の収集を続けることができるので、段取り工程が短時間で済み、製造コストを大幅に低減することができる。そして、この方法により製造した金属ナノ粒子コロイドは、不純物が少なく高濃度の金属ナノ粒子コロイドであり、製造後市場に出すときに、界面活性剤だけで製造した金属ナノ粒子コロイドを溶媒に溶かさずにそのままで供給することができ、あるいは、ユーザの要望に合わせて、ヘキサンやトルエンなどの疎水性溶媒に溶かしたり、水やアルコールなどの親水性溶媒に溶かしたり、多くの溶媒を用いて供給することができる。これは、従来の物理的製造方法による金属ナノ粒子コロイドに比べて大きな利点である。
界面活性剤25,26は適切な粘度の液状にするのが好ましい。このための界面活性剤の流動状態を制御することができる制御手段を用いることが好ましい。その簡便な一つの方法として、界面活性剤の流動状態を制御することができる温度の液体を利用することができる。たとえば、前記温度の液体を真空チャンバー21の外壁21bの上方からかける方法がる。また、後述の浴槽(液貯め)の温度を制御する方法もある。いずれも安価で、製造条件の的確な制御ができる。
前記実施の形態例における界面活性剤の特に好ましい例として、ポリオキシアルキレンアミンを用いることができる。この界面活性剤は常温において固体であるが、融点以上の温度に制御することによって適度な粘度を有する液状になる。この方法を用いて、界面活性剤を低粘度の液状にすることができ、所定量の界面活性剤が真空チャンバー21の下部にたまっている状態にすることができる。液状の界面活性剤25の量を造りたい金属ナノ粒子コロイドに適した量にして真空チャンバー21の下部に入れ、真空チャンバー21を所定の速度で回転させると、界面活性剤25の一部が真空チャンバー21の内壁21aに引っ張られて、内壁21aとともに図1の矢印28の方向に膜状の界面活性剤26として真空チャンバー21内を移動する。
界面活性剤ポリオキシアルキレンアミンを前記のような液状にするにはいくつかの方法がある。安価で簡便な方法の一例は、真空チャンバー21の外側下方に、真空チャンバー21の下部の界面活性剤25が入っている部分に対応する真空チャンバー21の外壁21bの少なくとも一部が浸るような浴槽(液貯め)を設け、真空チャンバー21の外壁21bの上方から界面活性剤が流動化する温度よりも高い温度の液体をかけて温度の制御をすることによって実現することができる。
この実施の形態例における検討の結果、初期状態における界面活性剤の粘度は、真空チャンバー21の内壁についていることができる範囲内で100センチポアズ以下にするのが好ましいことがわかった。これを超えた粘度にすると、蒸発金属と結合した膜状の界面活性剤26が真空チャンバーの上部内壁から落下しやすくなり、膜状の界面活性剤26の厚みの均一性など最善ではなくなる恐れがある。
ルツボから蒸発した金属は、真空チャンバー21上部内壁の液状で膜状の界面活性剤26の位置に到達し、界面活性剤26と結合する。界面活性剤26は、移動しながら蒸発金属を収集し、真空チャンバー21の下方に溜まっている液状の界面活性剤25に混ざる。これを繰り返し、粒径がそろった極めて均質で濃度の高い金属ナノ粒子コロイドを製造することができる。
本発明の一つの好適な例では、前記界面活性剤と結合した金属ナノ粒子の量は、界面活性剤100%の分散剤の量に対して、径が2〜6nmのナノ粒子が20%の含有量で得られた。これは、特許文献5に記載された製造方法と比較して、10倍以上の高い割合いで、得られたナノ粒子コロイドの品質の良さのみならず、量産コストの大幅な低減をもたらすものである。
さらに、蒸発した金属を収集するのに、従来の界面活性剤を溶媒で希釈したものを使用せずに界面活性剤100%のものを使用した効果として、ナノ粒子の粒子サイズの制御効果を上げることができる。
従来の界面活性剤を溶媒で希釈したものを使用した場合は粒子の形状と粒子サイズのバラツキが大きく、真空チャンバーの回転速度を高速にしてナノ粒子のサイズを揃えることが特許文献5に記載されている。特許文献5には、金属が金の場合、真空チャンバーの回転速度を遅くすると粒子の形状が細長く大きい状態でバラツキが大きいが、回転速度を高めて81mm/sにすると線状のものが減り5〜7nmの球状のものが多くなり、100mm/sにすると5〜7nmの球状のものになり、金属が銅の場合、回転速度を190mm/sに高めると粒径が2nmに収束すると記載されている。内径が200〜300mmの円筒型の真空チャンバーの場合、この回転速度は真空系としてかなり高速であり、真空系を良好に保つための部品寿命が短くなること、粒子サイズのばらつきを充分に押さえることが難しいことなど、大きな問題があり、量産は難しい。
これに対して、本発明の界面活性剤100%のものを使用した製造方法によると、たとえば前記真空チャンバーと同じ内径の円筒型の真空チャンバーを用いる場合を比較すると、本発明の場合の回転速度を従来の半分以下にしても粒子サイズの成長現象を効果的に制御することができ、たとえば、20nm以下で粒子サイズが極めてよく制御された金や錫などのナノ粒子コロイドを量産レベルで得ることができた。
本発明の好ましい例では、コバルト、ニッケル、白金について界面活性剤としてポリオキシアルキレンアミンを用いて、前記の条件を制御して粒径が2〜3nmのナノ粒子コロイドを安定して得ることができた。
白金、パラジウム、鉄、コバルト、ニッケル、銅、金、銀、ゲルマニウム、インジウム、錫など多くの金属ナノ粒子コロイドを作製し、各コロイド中の金属ナノ粒子の粒径を電子顕微鏡により調べたところ、2〜6nmの粒径のよく揃った、高濃度の金属ナノ粒子コロイドを量産レベルで作製できることがわかった。
本発明におけるナノ粒子の種類はこれらの金属に限定されるものではなく、前記金属以外の多くの金属のナノ粒子コロイドを作製することができる。さらに、金属の他に、酸化亜鉛など蒸発させることができる多くの無機物のナノ粒子コロイドを作製することができる。
図2は、本発明の実施の形態例として、蒸発金属の結合媒体として100%界面活性剤を用いて製造した金属ナノ粒子コロイドの例の透過型電子顕微鏡写真で、倍率は30万倍である。図中に5nmの指標が記載されており、概ね3nm以下の極めてよくそろった粒径の金属ナノ粒子が界面活性剤中に均質に分布しているのがわかる。この場合の界面活性剤はポリオキシアルキレンアミンで、金属は図2(A)がニッケル、図2(B)が白金の場合である。
図3は、本発明の実施の形態例として、図2の金属ナノ粒子コロイドの例を150度Cで2時間加熱処理したものの透過型電子顕微鏡写真で、倍率は30万倍である。10nm以下の粒子が大半で、均質に分布している。
なお、本発明の溶媒に希釈していない移動状態にある流動状の界面活性剤を用いて移動状態の金属微粒子を収集する金属コロイドの製造方法において、金属を移動状態にする方法は前記蒸発が安定して安価に製造するのに好ましい方法であるが、本発明はこれに狭く限定されるものではなく、従来の金属微粒子を移動状態にする手段を用いることができる。
図4は、本発明の実施の形態例として、図1を用いて説明した本発明の製造方法で製造した金属の種類が異なる2種類の金属コロイドを混合し、熱処理をして二元金属ナノ粒子コロイドを作成する方法をモデル的に説明する図である。図4(A)でそれぞれ容器に入れた第一の金属ナノ粒子コロイド31と第二の金属ナノ粒子コロイド32を用意し、図4(B)で1つの容器に第一の金属ナノ粒子コロイド31と第二の金属ナノ粒子コロイド32を混合したものである混合金属ナノ粒子コロイド33を入れて撹拌羽で撹拌し、図4(C)で矢印34の方向から加熱する。
加熱方法として、ヒーターによる加熱手段とマイクロ波による加熱手段を用いた。ヒーターを用いて加熱する方法は簡単にできコストが安いという利点がある。また、マイクロ波を用いると、多元金属ナノ粒子の形状、サイズを制御しやすい。
図5と図6は、本発明の実施の形態例として、図4で説明をしたような方法で、本発明の多元金属ナノ粒子コロイドを造る方法をさらに詳しく説明する模式図で、説明をわかりやすくするために二元金属ナノ粒子コロイドを造る場合を説明する図である。
符号35は第一の金属ナノ粒子、36は第一の金属ナノ粒子35と結合している配位子としての界面活性剤(以下、リガンドともいう)、37は第二の金属ナノ粒子、38は第二の金属ナノ粒子37と結合しているリガンド、39は第一の金属ナノ粒子35と第二の金属ナノ粒子37でできた合金ナノ粒子、40は合金ナノ粒子39と結合しているリガンド、41は第三の金属ナノ粒子、42は第三の金属ナノ粒子41と結合しているリガンド、43は第四の金属ナノ粒子、44は第四の金属ナノ粒子43と結合しているリガンド、50は異方性相分離金属ナノ粒子である。
図5は、リガンド36とリガンド38として同じ界面活性剤を用いた場合の例で、さらに、熱処理条件を制御して、第一の金属ナノ粒子35と第二の金属ナノ粒子37が均質に混合されて合金ナノ粒子を形成した例を示している。
図6は、例えば第三の金属ナノ粒子41の固相反応の活性度にくらべて第四の金属ナノ粒子43の固相反応の活性度が明確に高い場合に、本発明により前者のリガンドを後者のリガンドより短いものすなわち分子量の小さいものを用いた場合の例を示している。
図7は図6で説明した異方性相分離構造を説明する図で、符号45は多元ナノ粒子の例としての二元ナノ粒子を構成する異方性相分離構造を示す最小単位としての単位ナノ粒子、45aは二元ナノ粒子45を形成する、たとえば、第一の金属部分、45bは二元ナノ粒子45を形成する第二の金属部分で、第一の金属と第二の金属が均等に分布するのではなく、第一の金属が分布している部分である第一の金属部分45aと第二の金属が分布している部分である第二の金属部分45bとが偏って分布する異方性相分離構造の単位ナノ粒子45が界面活性剤中に分布するコロイドになっている。
たとえば、固相反応の活性度が大きく異なる性質を利用して、これら2種類の金属ナノ粒子に対して、図6で説明したようなリガンドの分子量の異なる界面活性剤を用いて2種類の金属ナノ粒子コロイドを作製し、図4の方法を用いてこの2種類の金属ナノ粒子コロイドを混合し、熱処理を行い図6のような二元金属ナノ粒子を作製することができた。
固相反応の活性度が大きく異なる第一の金属と第二の金属について、第一の金属部分45aと第二の金属部分45bを形成し、固相反応の活性度を調べたところ、合金化した場合に比べて良好な固相反応の活性度を示すことが確認できた。
図8は担体により金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子が担持されている様子を説明する模式図で、符号46は金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子を担持した状態の担体、47は担体、48は金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子である。
図8は担体により金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子が担持されている様子を説明する模式図で、符号46は金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子を担持した状態の担体、47は担体、48は金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子である。
担体中に本発明の金属ナノ粒子コロイドあるいは多元金属ナノ粒子コロイドを入れて金属ナノ粒子を担体に担持させ、その担体を、たとえば自動車の排気ガス処理装置に使用し触媒作用で排ガス浄化を行うことができる。
以上、本発明により改善された金属ナノ粒子コロイドあるいは多元金属ナノ粒子コロイド、金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子の例とその物理的製造方法を説明した。
前記説明で明かなように、本発明は前記実施の形態例に狭く限定されるものでなく、多くのバリエーションを可能とするものである。例えば、本発明によって、高純度で高濃度の三元金属ナノ粒子コロイドを安価に提供することができ、また、金属に限定されず、無機物を用いた高品質の多元ナノ粒子コロイド、多元無機物ナノ粒子を安価に提供することができる。
本発明の金属ナノ粒子コロイド、多元金属ナノ粒子コロイドは、自動車、電池をはじめ、配線・電極形成、電磁波シールド、半導体などのエレクトロニクス、バイオセンサ−、バイオマーカーなどバイオテクノロジー、印刷など広い分野で活用し、各分野に多大なる工業的進歩をもたらすことができる。
本発明の実施の形態例としての金属ナノ粒子コロイドを製造する装置の要部の断面図である。 本発明の実施の形態例としてのナノ粒子コロイドの透過型電子顕微鏡写真である。 本発明の実施の形態例として、図2のナノ粒子コロイドを150度Cで2時間加熱処理をしたものの透過型電子顕微鏡写真である。 本発明の実施の形態例としての二元金属ナノ粒子コロイドを作成する方法をモデル的に説明する図である。 本発明の実施の形態例として、多元ナノ粒子コロイドを造る方法をさらに詳しく説明する模式図である。 本発明の実施の形態例として、多元ナノ粒子コロイドを造る方法をさらに詳しく説明する模式図である。 異方性相分離構造を説明する図である。 担体により金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子が担持されている様子を説明する模式図である。
21:真空チャンバー
21a:真空チャンバーの内壁
22:坩堝(ルツボ)
23:原料金属
24:蒸発金属線束
25,26:界面活性剤
27:金属ナノ粒子コロイド
28,29,34:矢印
31:第一の金属ナノ粒子コロイド
32:第二の金属ナノ粒子コロイド
33:混合金属コロイド
35:第1の金属ナノ粒子
36,38,40,42,44:リガンド
37:第2の金属ナノ粒子
39:第1の金属ナノ粒子35と第2の金属ナノ粒子37でできた合金ナノ粒子
41:第3の金属ナノ粒子
43:第4の金属ナノ粒子
45:異方性相分離構造を示す単位ナノ粒子
45a:第1の金属部分
45b:第2の金属部分
46:金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子を担持した状態の担体
47:担体
48:担持された金属ナノ粒子あるいは多元金属ナノ粒子
50:異方性相分離金属ナノ粒子

Claims (4)

  1. 減圧雰囲気中あるいは真空中において、粒子のサイズがナノメーターレベルの移動可能状態にした金属以外の無機物ナノ粒子を、前記減圧雰囲気中あるいは真空中で、界面活性剤の温度を制御して前記界面活性剤をその溶媒に溶解させずに流動状にし、回転する減圧雰囲気室あるいは真空室の内壁に沿って移動する前記界面活性剤による膜状移動体にした膜状界面活性剤の移動体に結合させて前記金属以外の無機物ナノ粒子を収集することを繰り返してナノ粒子コロイド中の前記金属以外の無機物ナノ粒子の濃度を高める工程を経て製造された無機物ナノ粒子コロイドであって、前記金属以外の無機物ナノ粒子コロイドが前記膜状界面活性剤の溶剤を含まない界面活性剤と前記金属以外の無機物ナノ粒子から成り、前記溶剤を含まない界面活性剤自体が前記無機物ナノ粒子の分散剤および/または溶剤になっていることを特徴とする無機物ナノ粒子コロイド。
  2. 粒子のサイズがナノメーターレベルの2種類以上の無機物ナノ粒子を含有する無機物ナノ粒子コロイドを多元無機物ナノ粒子コロイドということにして、前記多元無機物ナノ粒子コロイドは、前記多元無機物ナノ粒子コロイドを構成する無機物の種類が異なる複数種類の無機物ナノ粒子コロイドを混合して製造されたものであるとともに、少なくとも1種類の請求項1に記載の無機物ナノ粒子コロイドを含んでいることを特徴とする無機物ナノ粒子コロイド。
  3. 請求項1または2に記載の無機物ナノ粒子コロイドにおいて、前記界面活性剤が常温において固体であることを特徴とする無機物ナノ粒子コロイド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の無機物ナノ粒子コロイドのナノ粒子を担体に担持させたことを特徴とする無機物ナノ粒子。
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