JP2015130423A - 熱処理装置および熱処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】フラッシュ光照射時における基板の割れをチャンバー内にて確実に検出することができる熱処理装置および熱処理方法を提供する。
【解決手段】ハロゲンランプHLから出射されて半導体ウェハーWの下面周縁部で反射された反射光を導光ロッド45で受光してフォトダイオード41に導く。導光ロッド45が1回転しつつ、フォトダイオード41で受光した反射光の強度を検出部20が測定することによって半導体ウェハーWの周縁部全周にわたって反射光強度を取得できる。このような反射光強度の測定をフラッシュ光照射の前後にそれぞれ行い、得られた反射光強度の差分からフラッシュ光照射における半導体ウェハーWの割れを検出する。半導体ウェハーWが割れるときには必ず周縁部に欠損が生じるため、周縁部からの反射光の強度を測定することによって確実にウェハー割れを検出することができる。
【選択図】図13

Description

本発明は、半導体ウェハー等の薄板状精密電子基板(以下、単に「基板」と称する)にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置および熱処理方法に関する。
半導体デバイスの製造プロセスにおいて、不純物導入は半導体ウェハー内にpn接合を形成するための必須の工程である。現在、不純物導入は、イオン打ち込み法とその後のアニール法によってなされるのが一般的である。イオン打ち込み法は、ボロン(B)、ヒ素(As)、リン(P)といった不純物の元素をイオン化させて高加速電圧で半導体ウェハーに衝突させて物理的に不純物注入を行う技術である。注入された不純物はアニール処理によって活性化される。この際に、アニール時間が数秒程度以上であると、打ち込まれた不純物が熱によって深く拡散し、その結果接合深さが要求よりも深くなり過ぎて良好なデバイス形成に支障が生じるおそれがある。
そこで、極めて短時間で半導体ウェハーを加熱するアニール技術として、近年フラッシュランプアニール(FLA)が注目されている。フラッシュランプアニールは、キセノンフラッシュランプ(以下、単に「フラッシュランプ」とするときにはキセノンフラッシュランプを意味する)を使用して半導体ウェハーの表面にフラッシュ光を照射することにより、不純物が注入された半導体ウェハーの表面のみを極めて短時間(数ミリ秒以下)に昇温させる熱処理技術である。
キセノンフラッシュランプの放射分光分布は紫外域から近赤外域であり、従来のハロゲンランプよりも波長が短く、シリコンの半導体ウェハーの基礎吸収帯とほぼ一致している。よって、キセノンフラッシュランプから半導体ウェハーにフラッシュ光を照射したときには、透過光が少なく半導体ウェハーを急速に昇温することが可能である。また、数ミリ秒以下の極めて短時間のフラッシュ光照射であれば、半導体ウェハーの表面近傍のみを選択的に昇温できることも判明している。このため、キセノンフラッシュランプによる極短時間の昇温であれば、不純物を深く拡散させることなく、不純物活性化のみを実行することができるのである。
このようなフラッシュランプを使用した熱処理装置においては、極めて高いエネルギーを有するフラッシュ光を瞬間的に半導体ウェハーの表面に照射するため、一瞬で半導体ウェハーの表面温度が急速に上昇する一方で裏面温度はそれ程には上昇しない。このため、半導体ウェハーの表面のみに急激な熱膨張が生じて半導体ウェハーが上面を凸として反るように変形する。そして、次の瞬間には反動で半導体ウェハーが下面を凸として反るように変形していた。
半導体ウェハーが上面を凸とするように変形したときには、ウェハーの端縁部がサセプターの衝突する。逆に、半導体ウェハーが下面を凸とするように変形したときには、ウェハーの中央部がサセプターの衝突することとなっていた。その結果、サセプターに衝突した衝撃によって半導体ウェハーが割れるという問題があった。
フラッシュ加熱時にウェハー割れが生じたときには、その割れを迅速に検出して後続の半導体ウェハーの投入を停止するとともに、チャンバー内の清掃を行う必要がある。また、ウェハー割れによって発生したパーティクルがチャンバー外に飛散して後続の半導体ウェハーに付着する等の弊害を防止する観点からも、フラッシュ加熱直後のチャンバーの搬出入口を開放する前にチャンバー内にて半導体ウェハーの割れを検出するのが好ましい。
このため、例えば特許文献1には、半導体ウェハーを支持する支持ピンに投光部および受光部を接続し、投光部から支持ピンに入射した光の反射光を受光部で受光し、その強度を判定することによって半導体ウェハーの割れを検出する熱処理装置が開示されている。フラッシュ加熱時に半導体ウェハーが割れた場合には、支持ピンに入射した光が半導体ウェハーの下面で反射しないため、受光部で受光する光の強度が大きく低下することを利用してウェハー割れを検出しているのである。
特開2009−278069号公報
しかしながら、特許文献1に開示される装置においては、半導体ウェハーの一部に光を当ててその反射光を測定している。このため、半導体ウェハーが大きく割れている場合には検出可能であるが、半導体ウェハーの周縁部の一部のみが小さく割れているような場合には、その割れを検出できないこともあった。
このような半導体ウェハーの周縁部の一部のみの欠損をも検出するためには、撮像カメラを設けて半導体ウェハーの全体を撮像し、その画像データを解析することが考えられる。しかし、半導体ウェハーの全体を視野に収めることができる位置にはランプが高密度で配置されているため、撮像カメラを設置することは困難であった。また、無理に撮像カメラを設置したとしても、撮像カメラ自体がフラッシュ光に曝されることとなり、撮像カメラにダメージを与えるという問題も生じる。さらに、予備加熱にハロゲンランプを用いている場合には、ハロゲンランプからの光も撮像カメラに入射することとなり、撮像した画像が著しく劣化するおそれもあった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、フラッシュ光照射時における基板の割れをチャンバー内にて確実に検出することができる熱処理装置および熱処理方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置において、基板を収容するチャンバーと、前記チャンバー内にて基板を保持する保持手段と、前記保持手段に保持された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプと、前記基板に光を照射する照明手段と、前記照明手段から出射されて前記基板の周縁部にて反射された光を受光する受光手段と、前記受光手段によって受光された光に基づいて前記基板の割れを検出する検出手段と、を備えることを特徴とする。
また、請求項2の発明は、請求項1の発明に係る熱処理装置において、前記検出手段は、前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射する前に前記受光手段によって受光した反射光とフラッシュ光の照射後に前記受光手段によって受光した反射光との比較から前記基板の割れを検出することを特徴とする。
また、請求項3の発明は、請求項1または請求項2の発明に係る熱処理装置において、前記受光手段は、前記保持手段に保持された基板の中心直下に配置され、当該基板の周縁部のうちの所定位置からの反射光を受光して導く導光部と、前記導光部を前記基板の中心線を回転中心として回転させる回転部と、を含むことを特徴とする。
また、請求項4の発明は、請求項3の発明に係る熱処理装置において、前記受光手段は、前記導光部によって導かれた反射光を受光して電気信号に変換して前記検出手段に伝達するフォトダイオードをさらに含むことを特徴とする。
また、請求項5の発明は、請求項4の発明に係る熱処理装置において、前記導光部にレーザ光を入射して前記保持手段に保持された基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させるレーザ光照射部と、前記基板の周縁部からの反射光を前記導光部から前記フォトダイオードに到達させる受光モードと前記レーザ光照射部から出射された光を前記導光部に入射させる照射モードとのいずれかに切り替える切替手段と、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項6の発明は、請求項4の発明に係る熱処理装置において、前記導光部にレーザ光を入射して前記保持手段に保持された基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させるレーザ光照射部と、前記基板の周縁部からの反射光を前記導光部から前記フォトダイオードに到達させるとともに、前記レーザ光照射部から出射された光を前記導光部に入射させる分岐ファイバーと、をさらに備えることを特徴とする。
また、請求項7の発明は、請求項1から請求項6のいずれかの発明に係る熱処理装置において、前記照明手段は、フラッシュ光照射前に前記基板を予備加熱するハロゲンランプであることを特徴とする。
また、請求項8の発明は、基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法において、フラッシュ光照射前に照明手段から出射されて基板の周縁部にて反射された光を受光する第1受光工程と、フラッシュランプから前記基板にフラッシュ光を照射するフラッシュ加熱工程と、フラッシュ光照射後に前記照明手段から出射されて前記基板の周縁部にて反射された光を受光する第2受光工程と、前記第1受光工程にて受光された反射光と前記第2受光工程にて受光された反射光との比較から前記基板の割れを検出する検出工程と、を備えることを特徴とする。
また、請求項9の発明は、請求項8の発明に係る熱処理方法において、前記第1受光工程および前記第2受光工程では、前記基板の中心直下に配置されて当該基板の周縁部のうちの所定位置からの反射光を受光して導く導光部を回転させることを特徴とする。
また、請求項10の発明は、請求項9の発明に係る熱処理方法において、前記導光部にレーザ光を入射して前記基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させる工程をさらに備えることを特徴とする。
請求項1から請求項7の発明によれば、照明手段から出射されて基板の周縁部にて反射された光を受光し、その受光した光に基づいて基板の割れを検出する。基板が割れるときには必ず周縁部に欠損が生じるため、基板の周縁部の反射光に基づいて割れを検出すれば、フラッシュ光照射時における基板の割れをチャンバー内にて確実に検出することができる。
特に、請求項2の発明によれば、フラッシュランプからフラッシュ光を照射する前に受光した反射光とフラッシュ光の照射後に受光した反射光との比較から基板の割れを検出するため、反射光測定時のバックグラウンドの影響を排除して基板の割れを正確に検出することができる。
特に、請求項3の発明によれば、基板の中心直下に配置され、当該基板の周縁部のうちの所定位置からの反射光を受光して導く導光部を基板の中心線を回転中心として回転させるため、簡易な構成にて基板の周縁部の全周にわたって反射光を受光することができる。
特に、請求項5および請求項6の発明によれば、導光部にレーザ光を入射して基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させるレーザ光照射部を備えるため、基板の面内温度分布の均一性を向上させることができる。
請求項8から請求項10の発明によれば、フラッシュ光照射前に照明手段から出射されて基板の周縁部にて反射された光を受光するとともに、フラッシュ光照射後に照明手段から出射されて基板の周縁部にて反射された光を受光し、それらの反射光の比較から基板の割れを検出する。基板が割れるときには必ず周縁部に欠損が生じるため、基板の周縁部の反射光に基づいて割れを検出すれば、フラッシュ光照射時における基板の割れをチャンバー内にて確実に検出することができる。また、フラッシュ光照射の前後での反射光を比較しているため、反射光測定時のバックグラウンドの影響を排除して基板の割れを正確に検出することができる。
特に、請求項9の発明によれば、基板の中心直下に配置されて当該基板の周縁部のうちの所定位置からの反射光を受光して導く導光部を回転させるため、簡易な構成にて基板の周縁部の全周にわたって反射光を受光することができる。
特に、請求項10の発明によれば、導光部にレーザ光を入射して基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させる工程をさらに備えるため、基板の面内温度分布の均一性を向上させることができる。
本発明に係る熱処理装置の構成を示す縦断面図である。 保持部の斜視図である。 サセプターの平面図である。 サセプターに半導体ウェハーが載置されたときの支持ピン近傍を拡大した図である。 移載機構の平面図である。 移載機構の側面図である。 複数のハロゲンランプの配置を示す平面図である。 受光部の構成を示す図である。 導光ロッドの縦断面図である。 検出部の構成を示すブロック図である。 図1の熱処理装置における処理手順を示すフローチャートである。 図1の熱処理装置における処理手順を示すフローチャートである。 受光モードが選択されて半導体ウェハーからの反射光の強度を測定する様子を示す図である。 照射モードが選択されて半導体ウェハーの周縁部にレーザ光を照射する様子を示す図である。 フラッシュ光照射前の反射光強度の一例を示す図である。 フラッシュ光照射後の反射光強度の一例を示す図である。 差分データの一例を示す図である。 分岐ファイバーを用いた場合の構成例を示す図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明に係る熱処理装置1の構成を示す縦断面図である。本実施形態の熱処理装置1は、基板として円板形状の半導体ウェハーWに対してフラッシュ光照射を行うことによってその半導体ウェハーWを加熱するフラッシュランプアニール装置である。処理対象となる半導体ウェハーWのサイズは特に限定されるものではないが、例えばφ300mmやφ450mmである。熱処理装置1に搬入される前の半導体ウェハーWには不純物が注入されており、熱処理装置1による加熱処理によって注入された不純物の活性化処理が実行される。なお、図1および以降の各図においては、理解容易のため、必要に応じて各部の寸法や数を誇張または簡略化して描いている。
熱処理装置1は、半導体ウェハーWを収容するチャンバー6と、複数のフラッシュランプFLを内蔵するフラッシュ加熱部5と、複数のハロゲンランプHLを内蔵するハロゲン加熱部4と、を備える。チャンバー6の上側にフラッシュ加熱部5が設けられるとともに、下側にハロゲン加熱部4が設けられている。また、熱処理装置1は、チャンバー6の内部に、半導体ウェハーWを水平姿勢に保持する保持部7と、保持部7と装置外部との間で半導体ウェハーWの受け渡しを行う移載機構10と、を備える。さらに、熱処理装置1は、ハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6に設けられた各動作機構を制御して半導体ウェハーWの熱処理を実行させる制御部3を備える。
チャンバー6は、筒状のチャンバー側部61の上下に石英製のチャンバー窓を装着して構成されている。チャンバー側部61は上下が開口された概略筒形状を有しており、上側開口には上側チャンバー窓63が装着されて閉塞され、下側開口には下側チャンバー窓64が装着されて閉塞されている。チャンバー6の天井部を構成する上側チャンバー窓63は、石英により形成された円板形状部材であり、フラッシュ加熱部5から出射されたフラッシュ光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。また、チャンバー6の床部を構成する下側チャンバー窓64も、石英により形成された円板形状部材であり、ハロゲン加熱部4からの光をチャンバー6内に透過する石英窓として機能する。
また、チャンバー側部61の内側の壁面の上部には反射リング68が装着され、下部には反射リング69が装着されている。反射リング68,69は、ともに円環状に形成されている。上側の反射リング68は、チャンバー側部61の上側から嵌め込むことによって装着される。一方、下側の反射リング69は、チャンバー側部61の下側から嵌め込んで図示省略のビスで留めることによって装着される。すなわち、反射リング68,69は、ともに着脱自在にチャンバー側部61に装着されるものである。チャンバー6の内側空間、すなわち上側チャンバー窓63、下側チャンバー窓64、チャンバー側部61および反射リング68,69によって囲まれる空間が熱処理空間65として規定される。
チャンバー側部61に反射リング68,69が装着されることによって、チャンバー6の内壁面に凹部62が形成される。すなわち、チャンバー側部61の内壁面のうち反射リング68,69が装着されていない中央部分と、反射リング68の下端面と、反射リング69の上端面とで囲まれた凹部62が形成される。凹部62は、チャンバー6の内壁面に水平方向に沿って円環状に形成され、半導体ウェハーWを保持する保持部7を囲繞する。
チャンバー側部61および反射リング68,69は、強度と耐熱性に優れた金属材料(例えば、ステンレススチール)にて形成されている。また、反射リング68,69の内周面は電解ニッケルメッキによって鏡面とされている。
また、チャンバー側部61には、チャンバー6に対して半導体ウェハーWの搬入および搬出を行うための搬送開口部(炉口)66が形設されている。搬送開口部66は、ゲートバルブ185によって開閉可能とされている。搬送開口部66は凹部62の外周面に連通接続されている。このため、ゲートバルブ185が搬送開口部66を開放しているときには、搬送開口部66から凹部62を通過して熱処理空間65への半導体ウェハーWの搬入および熱処理空間65からの半導体ウェハーWの搬出を行うことができる。また、ゲートバルブ185が搬送開口部66を閉鎖するとチャンバー6内の熱処理空間65が密閉空間とされる。
また、チャンバー6の内壁上部には熱処理空間65に処理ガス(本実施形態では窒素ガス(N))を供給するガス供給孔81が形設されている。ガス供給孔81は、凹部62よりも上側位置に形設されており、反射リング68に設けられていても良い。ガス供給孔81はチャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間82を介してガス供給管83に連通接続されている。ガス供給管83はガス供給源85に接続されている。また、ガス供給管83の経路途中にはバルブ84が介挿されている。バルブ84が開放されると、ガス供給源85から緩衝空間82に窒素ガスが送給される。緩衝空間82に流入した窒素ガスは、ガス供給孔81よりも流体抵抗の小さい緩衝空間82内を拡がるように流れてガス供給孔81から熱処理空間65内へと供給される。なお、処理ガスは窒素ガスに限定されるものではなく、アルゴン(Ar)、ヘリウム(He)などの不活性ガス、または、酸素(O)、水素(H)、塩素(Cl)、塩化水素(HCl)、オゾン(O)、アンモニア(NH)などの反応性ガスであっても良い。
一方、チャンバー6の内壁下部には熱処理空間65内の気体を排気するガス排気孔86が形設されている。ガス排気孔86は、凹部62よりも下側位置に形設されており、反射リング69に設けられていても良い。ガス排気孔86はチャンバー6の側壁内部に円環状に形成された緩衝空間87を介してガス排気管88に連通接続されている。ガス排気管88は排気部190に接続されている。また、ガス排気管88の経路途中にはバルブ89が介挿されている。バルブ89が開放されると、熱処理空間65の気体がガス排気孔86から緩衝空間87を経てガス排気管88へと排出される。なお、ガス供給孔81およびガス排気孔86は、チャンバー6の周方向に沿って複数設けられていても良いし、スリット状のものであっても良い。また、ガス供給源85および排気部190は、熱処理装置1に設けられた機構であっても良いし、熱処理装置1が設置される工場のユーティリティであっても良い。
また、搬送開口部66の先端にも熱処理空間65内の気体を排出するガス排気管191が接続されている。ガス排気管191はバルブ192を介して排気部190に接続されている。バルブ192を開放することによって、搬送開口部66を介してチャンバー6内の気体が排気される。
図2は、保持部7の斜視図である。保持部7は、基台リング70およびサセプター74を備えて構成される。基台リング70は、石英により形成され、円環形状のリング部71に複数の爪部72(本実施形態では4本)を立設して構成される。図3は、サセプター74の平面図である。サセプター74は石英にて形成された円形の平板状部材である。サセプター74の直径は半導体ウェハーWの直径よりも大きい。すなわち、サセプター74は、半導体ウェハーWよりも大きな平面サイズを有する。サセプター74の上面には複数個の支持ピン75が立設されている。本実施形態においては、サセプター74の外周円と同心円の周上に沿って60°毎に計6本の支持ピン75が立設されている。6本の支持ピン75を配置した円の径(対向する支持ピン75間の距離)は半導体ウェハーWの径よりも小さい。それぞれの支持ピン75は石英にて形成されている。なお、支持ピン75の個数は6本に限定されるものではなく、半導体ウェハーWを安定して支持可能な3本以上であれば良い。
また、サセプター74の上面には、6本の支持ピン75と同心円状に複数個(本実施形態では5個)のガイドピン76が立設されている。5個のガイドピン76を配置した円の径は半導体ウェハーWの径よりも若干大きい。各ガイドピン76は石英にて形成されている。なお、これら複数個のガイドピン76に代えて上側に向けて拡がるように水平面と所定の角度をなすテーパ面が形成された円環状部材を設けるようにしても良い。さらに、サセプター74には、後述する移載機構10のリフトピン12が半導体ウェハーWの受け渡しのために貫通する4個の貫通孔79が穿設されている。
リング部71が凹部62の底面に載置されることによって、基台リング70がチャンバー6に装着される。そして、サセプター74はチャンバー6に装着された基台リング70の爪部72に載置される。チャンバー6に搬入された半導体ウェハーWは基台リング70に保持されたサセプター74の上に水平姿勢にて載置される。
図4は、サセプター74に半導体ウェハーWが載置されたときの支持ピン75近傍を拡大した図である。基台リング70の各爪部72には支持棒73が立設されている。支持棒73の上端部がサセプター74の下面に穿設された凹部に嵌合することによって、サセプター74が位置ずれすることなく基台リング70に保持される。
また、支持ピン75およびガイドピン76もサセプター74の上面に穿設された凹部に嵌着されて立設されている。サセプター74の上面に立設された支持ピン75およびガイドピン76の上端は当該上面から突出する。半導体ウェハーWはサセプター74に立設された複数の支持ピン75によって点接触にて支持されてサセプター74上に載置される。半導体ウェハーWは複数の支持ピン75によってサセプター74の上面から所定間隔を隔てて支持されることとなる。また、ガイドピン76の上端の高さ位置は支持ピン75の上端よりも高く、複数のガイドピン76によって半導体ウェハーWの水平方向の位置ずれが防止される。なお、支持ピン75およびガイドピン76をサセプター74と一体に石英にて加工するようにしても良い。
また、ガイドピン76に代えて上記テーパ面が形成された円環状部材を設けた場合には、当該円環状部材によって半導体ウェハーWの水平方向の位置ずれが防止される。そして、サセプター74の上面のうち少なくとも複数の支持ピン75に支持された半導体ウェハーWに対向する領域は平面となる。
また、図2および図3に示すように、サセプター74には、上下に貫通して開口部78および切り欠き部77が形成されている。切り欠き部77は、熱電対を使用した接触式温度計130のプローブ先端部を通すために設けられている。一方、開口部78は、放射温度計120が保持プレート74に保持された半導体ウェハーWの下面から放射される放射光(赤外光)を受光するために設けられている。
図5は、移載機構10の平面図である。また、図6は、移載機構10の側面図である。移載機構10は、2本の移載アーム11を備える。移載アーム11は、概ね円環状の凹部62に沿うような円弧形状とされている。それぞれの移載アーム11には2本のリフトピン12が立設されている。各移載アーム11は水平移動機構13によって回動可能とされている。水平移動機構13は、一対の移載アーム11を保持部7に対して半導体ウェハーWの移載を行う移載動作位置(図5の実線位置)と保持部7に保持された半導体ウェハーWと平面視で重ならない退避位置(図5の二点鎖線位置)との間で水平移動させる。水平移動機構13としては、個別のモータによって各移載アーム11をそれぞれ回動させるものであっても良いし、リンク機構を用いて1個のモータによって一対の移載アーム11を連動させて回動させるものであっても良い。
また、一対の移載アーム11は、昇降機構14によって水平移動機構13とともに昇降移動される。昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて上昇させると、計4本のリフトピン12がサセプター74に穿設された貫通孔79(図2,3参照)を通過し、リフトピン12の上端がサセプター74の上面から突き出る。一方、昇降機構14が一対の移載アーム11を移載動作位置にて下降させてリフトピン12を貫通孔79から抜き取り、水平移動機構13が一対の移載アーム11を開くように移動させると各移載アーム11が退避位置に移動する。一対の移載アーム11の退避位置は、基台リング70のリング部71の直上である。リング部71は凹部62の底面に載置されているため、移載アーム11の退避位置は凹部62の内側となる。なお、移載機構10の駆動部(水平移動機構13および昇降機構14)が設けられている部位の近傍にも図示省略の排気機構が設けられており、移載機構10の駆動部周辺の雰囲気がチャンバー6の外部に排出されるように構成されている。
図1に戻り、チャンバー6の上方に設けられたフラッシュ加熱部5は、筐体51の内側に、複数本(本実施形態では30本)のキセノンフラッシュランプFLからなる光源と、その光源の上方を覆うように設けられたリフレクタ52と、を備えて構成される。また、フラッシュ加熱部5の筐体51の底部にはランプ光放射窓53が装着されている。フラッシュ加熱部5の床部を構成するランプ光放射窓53は、石英により形成された板状の石英窓である。フラッシュ加熱部5がチャンバー6の上方に設置されることにより、ランプ光放射窓53が上側チャンバー窓63と相対向することとなる。フラッシュランプFLはチャンバー6の上方からランプ光放射窓53および上側チャンバー窓63を介して熱処理空間65にフラッシュ光を照射する。
複数のフラッシュランプFLは、それぞれが長尺の円筒形状を有する棒状ランプであり、それぞれの長手方向がサセプター7に支持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように平面状に配列されている。よって、フラッシュランプFLの配列によって形成される平面も水平面である。
キセノンフラッシュランプFLは、その内部にキセノンガスが封入されその両端部にコンデンサーに接続された陽極および陰極が配設された棒状のガラス管(放電管)と、該ガラス管の外周面上に付設されたトリガー電極とを備える。キセノンガスは電気的には絶縁体であることから、コンデンサーに電荷が蓄積されていたとしても通常の状態ではガラス管内に電気は流れない。しかしながら、トリガー電極に高電圧を印加して絶縁を破壊した場合には、コンデンサーに蓄えられた電気がガラス管内に瞬時に流れ、そのときのキセノンの原子あるいは分子の励起によって光が放出される。このようなキセノンフラッシュランプFLにおいては、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが0.1ミリセカンドないし100ミリセカンドという極めて短い光パルスに変換されることから、ハロゲンランプHLの如き連続点灯の光源に比べて極めて強い光を照射し得るという特徴を有する。すなわち、フラッシュランプFLは、1秒未満の極めて短い時間で瞬間的に発光するパルス発光ランプである。なお、フラッシュランプFLの発光時間は、フラッシュランプFLに電力供給を行うランプ電源のコイル定数によって調整することができる。
また、リフレクタ52は、複数のフラッシュランプFLの上方にそれら全体を覆うように設けられている。リフレクタ52の基本的な機能は、複数のフラッシュランプFLから出射されたフラッシュ光を熱処理空間65の側に反射するというものである。リフレクタ52はアルミニウム合金板にて形成されており、その表面(フラッシュランプFLに臨む側の面)はブラスト処理により粗面化加工が施されている。
チャンバー6の下方に設けられたハロゲン加熱部4の内部には複数本(本実施形態では40本)のハロゲンランプHLが内蔵されている。複数のハロゲンランプHLはチャンバー6の下方から下側チャンバー窓64を介して熱処理空間65への光照射を行う。図7は、複数のハロゲンランプHLの配置を示す平面図である。本実施形態では、上下2段に各20本ずつのハロゲンランプHLが配設されている。各ハロゲンランプHLは、長尺の円筒形状を有する棒状ランプである。上段、下段ともに20本のハロゲンランプHLは、それぞれの長手方向が保持部7に保持される半導体ウェハーWの主面に沿って(つまり水平方向に沿って)互いに平行となるように配列されている。よって、上段、下段ともにハロゲンランプHLの配列によって形成される平面は水平面である。
また、図7に示すように、上段、下段ともに保持部7に保持される半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域におけるハロゲンランプHLの配設密度が高くなっている。すなわち、上下段ともに、ランプ配列の中央部よりも端部側の方がハロゲンランプHLの配設ピッチが短い。このため、ハロゲン加熱部4からの光照射による加熱時に温度低下が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部により多い光量の照射を行うことができる。
また、上段のハロゲンランプHLからなるランプ群と下段のハロゲンランプHLからなるランプ群とが格子状に交差するように配列されている。すなわち、上段の各ハロゲンランプHLの長手方向と下段の各ハロゲンランプHLの長手方向とが直交するように計40本のハロゲンランプHLが配設されている。
ハロゲンランプHLは、ガラス管内部に配設されたフィラメントに通電することでフィラメントを白熱化させて発光させるフィラメント方式の光源である。ガラス管の内部には、窒素やアルゴン等の不活性ガスにハロゲン元素(ヨウ素、臭素等)を微量導入した気体が封入されている。ハロゲン元素を導入することによって、フィラメントの折損を抑制しつつフィラメントの温度を高温に設定することが可能となる。したがって、ハロゲンランプHLは、通常の白熱電球に比べて寿命が長くかつ強い光を連続的に照射できるという特性を有する。すなわち、ハロゲンランプHLは少なくとも1秒以上連続して発光する連続点灯ランプである。また、ハロゲンランプHLは棒状ランプであるため長寿命であり、ハロゲンランプHLを水平方向に沿わせて配置することにより上方の半導体ウェハーWへの放射効率が優れたものとなる。
また、本実施形態においては、保持部7よりも下方に受光部40が設けられている。図8は、受光部40の構成を示す図である。図8においては、図示の便宜上、ハロゲン加熱部4およびチャンバー6の構成を簡略化して描いている。受光部40は、導光ロッド45、回転モータ44およびフォトダイオード41を備える。また、受光部40に付随してレンズ43、切替ミラー46およびレーザユニット48が設けられている。受光部40は、保持部7に保持された半導体ウェハーWの下面周縁部からの光を導光ロッド45の上端で受光してフォトダイオード41へと導く。
図9は、導光ロッド45の縦断面図である。導光ロッド45は、石英によって形成された略棒状の光学部材である。導光ロッド45は、上端に位置する受光ヘッド部45aと、その下側に鉛直方向に沿って設けられた導光部45bと、を備えて構成される。導光部45bは円柱形状を有しており、本実施形態ではその径がφ15mmとされている。受光ヘッド部45aには、反射面45cおよび入射面45dが形成されている。本実施形態においては、入射面45dは鉛直方向に沿って形成され、反射面45cと水平面とのなす角度αは56.7°とされている。なお、導光ロッド45は、1本の円柱状石英ロッドから反射面45cおよび入射面45dを切り出して作製するようにしても良いし、受光ヘッド部45aと導光部45bとを別体の石英部材として接着するようにしても良い。
導光ロッド45は、保持部7に保持された半導体ウェハーWの中心直下に配置されている。具体的には、保持部7が水平姿勢にて保持する半導体ウェハーWの中心を鉛直方向に貫く中心線CX(図8)と円柱形状の導光部45bの中心軸とが一致するように導光ロッド45が設けられている。
図8に示すように、導光ロッド45は、ハロゲン加熱部4の下方に設けられた回転モータ44によって導光部45bの中心軸(つまり、半導体ウェハーWの中心線CX)を回転中心として回転可能とされている。本実施形態の回転モータ44は、モータ軸が中空となっている中空モータであり、その中空部分に導光部45bの下端が挿通されている。そして、導光部45bの下端面に対向する位置にレンズ43が配置され、さらにレンズ43の下側に切替ミラー46が配置されている。切替ミラー46は姿勢制御モータ47によって姿勢変更される。フォトダイオード41は切替ミラー46の側方に設けられている。
導光ロッド45の導光部45bの上端側は、ハロゲン加熱部4の底壁、および、図示を省略するハロゲンランプHL用のリフレクタを貫通している。導光部45bがハロゲン加熱部4の底壁を貫通する部位にはベアリングを設けるようにしても良い。導光部45bは、さらにハロゲンランプHLの配置の隙間を通り抜け(図7参照)、その上端が少なくとも上段のハロゲンランプHLよりも上側に位置するように設けられる。そして、導光部45bの上端に受光ヘッド部45aが連設される。このため、導光ロッド45が回転したときにも、導光ロッド45とハロゲンランプHLとの接触が防止される。
ハロゲン加熱部4のハロゲンランプHLが非常に弱い出力(例えば1%程度の出力)で点灯している場合には、それらハロゲンランプHLが照明手段として機能し、保持部7に保持された半導体ウェハーWの下面を照らすこととなる。なお、保持部7のサセプター74および支持ピン75は石英にて形成されているため、ハロゲンランプHLからの光を透過する。
ハロゲンランプHLから出射されて半導体ウェハーWの下面周縁部にて反射された光の一部は、図9に示すように、導光ロッド45の入射面45dに入射する。半導体ウェハーWの周縁部からの反射光は、入射面45dに入射する際に若干屈折されて反射面45cへと導かれる。そして、その光は反射面45cで全反射されて導光部45bへと向かう。本実施形態では、反射面45cと水平面とのなす角度αが56.7°とされており、この場合、半導体ウェハーWの下面周縁部からの光のうち水平面とのなす角度βが約35°となる光が入射面45dに入射すると、その光は反射面45cで全反射されて鉛直方向下方へと向かう。なお、この角度βは熱処理装置1の配置構成(導光ロッド45と半導体ウェハーWとの位置関係等)に応じて適宜の値とすることができ、具体的には反射面45cと水平面とのなす角度αによって調整することができる。
受光ヘッド部45aから鉛直方向下方に向かって進む光は、鉛直方向に沿って設けられた導光部45bの内部をその長手方向に沿って、すなわち導光部45bの中心軸と平行に直進する。そして、導光部45b内を導かれた光は導光部45bの下端面から出射される。鉛直方向下方に進む光の導光部45b下端面に対する入射角は0°であるため、当該下端面から出射されるときに屈折は生じない。従って、導光ロッド45の下端から出射した光は、そのまま鉛直方向下方へと進行する。
導光ロッド45の下端面から出射された光はレンズ43を透過して切替ミラー46に到達する。受光部40が半導体ウェハーWの下面周縁部からの反射光を受光するときには、切替ミラー46の法線が水平面から45°をなす姿勢とされている。よって、導光ロッド45の下端面から鉛直方向下方に向けて出射された光は切替ミラー46で反射されて水平方向に進み、フォトダイオード41に到達する(図13参照)。
ハロゲンランプHLから微弱な出力にて半導体ウェハーWの下面に光を照射しつつ、回転モータ44が中心線CXを回転中心として導光ロッド45を回転させることにより、受光部40は半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたって反射光を受光することができる。
また、受光部40に付随して設けられているレーザユニット48は、例えば出力が80W〜120Wの非常に高出力の半導体レーザであり、波長が800nm〜820nmの可視光レーザを放出する。レーザユニット48から放出されたレーザ光は光ファイバー49によって受光部40へと導かれる。
切替ミラー46は光ファイバー49の出射端とレンズ43との間に設けられている。姿勢制御モータ47は、切替ミラー46を法線が水平方向に沿う姿勢と水平面から45°をなす姿勢とに姿勢変更することができる。上述したように、受光部40が半導体ウェハーWの下面周縁部からの反射光を受光するときには、切替ミラー46の法線が水平面から45°をなす姿勢とされてその反射光を導光ロッド45からフォトダイオード41に到達させる。一方、切替ミラー46を法線が水平方向に沿う姿勢のときには、光ファイバー49の出射端から出射されたレーザ光はレンズ43に入射する(図14参照)。レンズ43を透過したレーザ光は、導光ロッド45の下端に入射し、上述したのとは逆の光路を通って半導体ウェハーWの下面周縁部へと導かれるのである。すなわち、切替ミラー46は、半導体ウェハーWの周縁部からの反射光を導光ロッド45からフォトダイオード41に到達させて受光部40で受光する受光モードと、レーザユニット48から出射されたレーザ光を導光ロッド45に入射させる照射モードとのいずれかに切り替える。
受光モードにて半導体ウェハーWの周縁部からの反射光を受光したフォトダイオード41は、光起電力効果によって受光した光の強度に応じた光電流を発生し、当該反射光を電気信号に変換する。フォトダイオード41は応答時間が極めて短いという特性を有する。図8に示すように、フォトダイオード41は検出部20と電気的に接続されており、受光に応答して生じた電気信号を検出部20に伝達する。
図10は、検出部20の構成を示すブロック図である。検出部20は、電流電圧変換回路21、増幅回路22、高速A/Dコンバータ23および判定部24を備える。電流電圧変換回路21は、フォトダイオード41にて発生した微弱な電流を取り扱いの容易な電圧の信号に変換する回路である。電流電圧変換回路21は、例えばオペアンプを用いて構成することができる。
増幅回路22は、電流電圧変換回路21から出力された電圧信号を増幅して高速A/Dコンバータ23に出力する。高速A/Dコンバータ23は、増幅回路22によって増幅された電圧信号をデジタル信号に変換する。判定部24は、CPUやメモリなどを備えたマイクロコンピュータにて構成されている。判定部24は、予め設定された処理プログラムを実行することによって、高速A/Dコンバータ25から出力されたデジタル信号を所定間隔でサンプリングしてフォトダイオード41が受光した反射光の強度データを集積する。そして、判定部24は、フラッシュ光照射前後の反射光の強度を比較することによって半導体ウェハーWの割れを検出するのであるが、この処理についてはさらに後述する。
検出部20は制御部3と通信回線を介して接続されている。制御部3は、熱処理装置1に設けられた上記の種々の動作機構を制御する。制御部3のハードウェアとしての構成は一般的なコンピュータと同様である。すなわち、制御部3は、各種演算処理を行うCPU、基本プログラムを記憶する読み出し専用のメモリであるROM、各種情報を記憶する読み書き自在のメモリであるRAMおよび制御用ソフトウェアやデータなどを記憶しておく磁気ディスクを備えている。制御部3のCPUが所定の処理プログラムを実行することによって熱処理装置1における処理が進行する。
上記の構成以外にも熱処理装置1は、半導体ウェハーWの熱処理時にハロゲンランプHLおよびフラッシュランプFLから発生する熱エネルギーによるハロゲン加熱部4、フラッシュ加熱部5およびチャンバー6の過剰な温度上昇を防止するため、様々な冷却用の構造を備えている。例えば、チャンバー6の壁体には水冷管(図示省略)が設けられている。また、ハロゲン加熱部4およびフラッシュ加熱部5は、内部に気体流を形成して排熱する空冷構造とされている。また、上側チャンバー窓63とランプ光放射窓53との間隙にも空気が供給され、フラッシュ加熱部5および上側チャンバー窓63を冷却する。
次に、熱処理装置1における半導体ウェハーWの処理手順について説明する。ここで処理対象となる半導体ウェハーWはイオン注入法により不純物(イオン)が添加された半導体基板である。その不純物の活性化が熱処理装置1によるフラッシュ光照射加熱処理(アニール)により実行される。図11および図12は、熱処理装置1における処理手順を示すフローチャートである。以下に説明する熱処理装置1の処理手順は、制御部3が熱処理装置1の各動作機構を制御することにより進行する。
まず、処理に先立って、給気のためのバルブ84が開放されるとともに、排気用のバルブ89,192が開放されてチャンバー6内に対する給排気が開始される。バルブ84が開放されると、ガス供給孔81から熱処理空間65に窒素ガスが供給される。また、バルブ89が開放されると、ガス排気孔86からチャンバー6内の気体が排気される。これにより、チャンバー6内の熱処理空間65の上部から供給された窒素ガスが下方へと流れ、熱処理空間65の下部から排気される。
また、バルブ192が開放されることによって、搬送開口部66からもチャンバー6内の気体が排気される。さらに、図示省略の排気機構によって移載機構10の駆動部周辺の雰囲気も排気される。なお、熱処理装置1における半導体ウェハーWの熱処理時には窒素ガスが熱処理空間65に継続的に供給されており、その供給量は処理工程に応じて適宜変更される。
続いて、ゲートバルブ185が開いて搬送開口部66が開放され、装置外部の搬送ロボットにより搬送開口部66を介してイオン注入後の半導体ウェハーWがチャンバー6内の熱処理空間65に搬入される(ステップS1)。搬送ロボットによって搬入された半導体ウェハーWは保持部7のサセプター74の直上位置まで進出して停止する。そして、移載機構10の一対の移載アーム11が退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12が貫通孔79を通ってサセプター74の上面から突き出て半導体ウェハーWを受け取る。このとき、リフトピン12はサセプター74の支持ピン75の上端よりも上方にまで上昇する。
半導体ウェハーWがリフトピン12に載置された後、搬送ロボットが熱処理空間65から退出し、ゲートバルブ185によって搬送開口部66が閉鎖される。そして、一対の移載アーム11が下降することにより、半導体ウェハーWは移載機構10からサセプター74に載置されて水平姿勢にて下方より支持される(ステップS2)。
半導体ウェハーWは、サセプター74の上面に立設された6本の支持ピン75によって点接触にて支持されて保持部7に載置される。半導体ウェハーWは、その中心が円形のサセプター74の中心軸と一致するように(つまり、サセプター74の上面の中央に)、6本の支持ピン75によって支持される。また、半導体ウェハーWは、パターン形成がなされて不純物が注入された表面を上面としてサセプター74に支持される。複数の支持ピン75によって支持された半導体ウェハーWの裏面(表面とは反対側の主面)とサセプター74の上面との間には所定の間隔が形成され、半導体ウェハーWはサセプター74の上面と平行に支持される。サセプター74の下方にまで下降した一対の移載アーム11は水平移動機構13によって退避位置に退避する。
半導体ウェハーWが保持部7によって水平姿勢にて下方より支持された後、ハロゲン加熱部4の40本のハロゲンランプHLが点灯する(ステップS3)。このときには、制御部3の制御によってハロゲンランプHLは微弱な出力(例えば1%程度の出力)にて点灯する。この程度の微弱な出力であってもハロゲンランプHLは照明手段としては十分な照度で発光しており、ハロゲンランプHLからの光によってサセプター74に支持された半導体ウェハーWの下面が照らされる。そして、ハロゲンランプHLから出射されて半導体ウェハーWの下面周縁部にて反射された光の一部は受光部40の導光ロッド45に入射する。その反射光は導光ロッド45によってフォトダイオード41に導かれ、検出部20が当該反射光の強度を測定してフラッシュ前データとして取得する(ステップS4)。このときには、導光ロッド45からフォトダイオード41に光を到達させる受光モードが選択されている。
図13は、受光モードが選択されて半導体ウェハーWからの反射光の強度を測定する様子を示す図である。半導体ウェハーWの下面周縁部からの反射光のうち所定の入射角で導光ロッド45の入射面45dに入射した光(図9の角度βが約35°となる光)は反射面45cで全反射されて鉛直方向下方へと向かう。受光モードが選択されているときには、導光ロッド45の下端から出射された反射光はレンズ43を透過して切替ミラー46で反射されてフォトダイオード41に到達する。なお、レンズ43は、導光ロッド45から出射された光がフォトダイオード41に集光する位置に配置されている。
導光ロッド45によって導かれた半導体ウェハーWからの反射光を受光したフォトダイオード41は光電流を発生して検出部20に電気信号を出力する。フォトダイオード41から伝達された電気信号は、電流電圧変換回路21によって取り扱いの容易な電圧信号に変換され、増幅回路22によって増幅された後、高速A/Dコンバータ23によってデジタル信号に変換される。そして、高速A/Dコンバータ23から出力されたデジタル信号が判定部24によってサンプリングされることにより、当該デジタル信号のレベルが半導体ウェハーWの下面周縁部の反射光の強度として取得される。
また、半導体ウェハーWの下面周縁部の反射光強度を測定するときには、回転モータ44が導光ロッド45を回転させる。回転モータ44は、半導体ウェハーWの中心線CXを回転中心として導光ロッド45を1回転させる。導光ロッド45が一定速度で1回転しつつ、検出部20の判定部24が所定間隔で高速A/Dコンバータ23から出力されたデジタル信号をサンプリングすることによって、半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたって反射光強度を測定することができる。すなわち、導光ロッド45の入射面45dに入射した光のうちフォトダイオード41に到達するのは、半導体ウェハーWの下面周縁部の特定領域からの反射光であり、導光ロッド45が1回転することによって測定領域が半導体ウェハーWの下面周縁部に沿って周回し、その下面周縁部の全周にわたって反射光強度を測定することができるのである(ステップS5)。取得された半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたる反射光強度はフラッシュ前データ27として判定部24のメモリ等の記憶部に格納される(図10参照)。
図15は、上述のようにして測定されたフラッシュ光照射前の反射光強度(つまり、フラッシュ前データ27)の一例を示す図である。図15の縦軸には検出部20の判定部24によって測定された反射光強度を示し、横軸には導光ロッド45の回転角度を示している。導光ロッド45の入射面45dに所定角度で入射する光には半導体ウェハーWの下面周縁部以外で反射された光(例えば、チャンバー6の壁面や石英のサセプター74で反射された光)も含まれている。また、多くの場合、半導体ウェハーWの下面周縁部で反射された光は保持部7のサセプター74を透過して導光ロッド45に入射する。このため、検出部20によって実測される反射光強度には種々の外乱要素がバックグラウンドとして含まれているのである。図15に示すのは、そのようなバックグラウンドを含んだデータである。反射光強度が大きくなっている箇所は、サセプター74の切り欠き部77を通過した反射光の測定値であり、石英のサセプター74を透過していないために見かけの反射光強度が大きくなっているのである。
半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたって反射光強度が測定された後、40本のハロゲンランプHLの出力が大きく増大して予備加熱(アシスト加熱)が開始される(ステップS6)。ハロゲンランプHLから出射されたハロゲン光は、石英にて形成された下側チャンバー窓64およびサセプター74を透過して半導体ウェハーWの下面から照射される。ハロゲンランプHLからの光照射を受けることによって半導体ウェハーWが予備加熱されて温度が上昇する。なお、移載機構10の移載アーム11は凹部62内側の退避位置に退避しているため、ハロゲンランプHLによる加熱の障害となることは無い。
ハロゲンランプHLによる予備加熱を行うときには、半導体ウェハーWの温度が接触式温度計130によって測定されている。すなわち、熱電対を内蔵する接触式温度計130が保持部7に保持された半導体ウェハーWの下面にサセプター74の切り欠き部77を介して接触して昇温中のウェハー温度を測定する。測定された半導体ウェハーWの温度は制御部3に伝達される。制御部3は、ハロゲンランプHLからの光照射によって昇温する半導体ウェハーWの温度が所定の予備加熱温度T1に到達したか否かを監視する。予備加熱温度T1は、半導体ウェハーWに添加された不純物が熱により拡散する恐れのない、200℃ないし800℃程度、好ましくは350℃ないし600℃程度とされる(本実施の形態では600℃)。なお、ハロゲンランプHLからの光照射によって半導体ウェハーWを昇温するときには、放射温度計120による温度測定は行わない。これは、ハロゲンランプHLから照射されるハロゲン光が放射温度計120に外乱光として入射し、正確な温度測定ができないためである。
半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した後、制御部3は半導体ウェハーWをその予備加熱温度T1に暫時維持する。具体的には、温度センサーによって測定される半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達した時点にて制御部3がハロゲンランプHLの出力を制御して半導体ウェハーWの温度をほぼ予備加熱温度T1に所定時間維持している。
このようなハロゲンランプHLによる予備加熱を行うことによって、半導体ウェハーWの全体を予備加熱温度T1に均一に昇温している。ハロゲンランプHLによる予備加熱の段階においては、より放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部の温度が中央部よりも低下する傾向にあるが、ハロゲン加熱部4におけるハロゲンランプHLの配設密度は、半導体ウェハーWの中央部に対向する領域よりも周縁部に対向する領域の方が高くなっている(図7参照)。このため、放熱が生じやすい半導体ウェハーWの周縁部に照射される光量が多くなり、予備加熱段階における半導体ウェハーWの面内温度分布を均一なものとすることができる。さらに、チャンバー側部61に装着された反射リング69の内周面は鏡面とされているため、この反射リング69の内周面によって半導体ウェハーWの周縁部に向けて反射する光量が多くなり、予備加熱段階における半導体ウェハーWの面内温度分布をより均一なものとすることができる。
それでもなお半導体ウェハーWの周縁部の温度が中央部よりも低い場合には、レーザユニット48および導光ロッド45によって半導体ウェハーWの周縁部にレーザ光を照射して予備加熱を補助する。このときには、レーザユニット48から出射されたレーザ光を導光ロッド45に入射させる照射モードが選択される。
図14は、照射モードが選択されて半導体ウェハーWの周縁部にレーザ光を照射する様子を示す図である。レーザユニット48は、波長800nm〜820nmの可視光レーザを出力80W〜120Wにて放出する。照射モードが選択されているときには、レーザユニット48から放出されて光ファイバー49によって導かれたレーザ光は切替ミラー46に当たることなくレンズ43に入射される。レンズ43を透過したレーザ光は、導光ロッド45の下端に入射される。レンズ43からは鉛直方向上方に向けてレーザ光が出射され、そのレーザ光がそのまま導光ロッド45の下端面に入射される。
導光ロッド45の導光部45bの下端面に垂直に入射したレーザ光は上側の受光ヘッド部45aへと導かれ、反射面45cにて反射された後に入射面45dから保持部7に保持された半導体ウェハーWの周縁部に向けて(斜め上方に向けて)出射される。導光ロッド45の受光ヘッド部45aから出射されたレーザ光は、半導体ウェハーWの下面周縁部に到達して吸収され、その照射領域の温度を上昇させる。
また、導光ロッド45から半導体ウェハーWの下面周縁部に向けてレーザ光を出射しつつ、回転モータ44が導光ロッド45を回転させる。回転モータ44は、半導体ウェハーWの中心線CXを回転中心として導光ロッド45を1回転させる。その結果、導光ロッド45から出射されたレーザ光の照射領域が半導体ウェハーWの下面周縁部に沿って円形軌道を描くように旋回する。これにより、相対的な温度低下が生じていた半導体ウェハーWの周縁部にレーザ光を照射し、その周縁部を昇温して面内温度分布の均一性をより向上させることができる。
予備加熱によって半導体ウェハーWの温度が予備加熱温度T1に到達して所定時間が経過した時点にてフラッシュ加熱部5のフラッシュランプFLが半導体ウェハーWの表面にフラッシュ光照射を行う(ステップS7)。このとき、フラッシュランプFLから放射されるフラッシュ光の一部は直接にチャンバー6内へと向かい、他の一部は一旦リフレクタ52により反射されてからチャンバー6内へと向かい、これらのフラッシュ光の照射により半導体ウェハーWのフラッシュ加熱が行われる。
フラッシュ加熱は、フラッシュランプFLからのフラッシュ光(閃光)照射により行われるため、半導体ウェハーWの表面温度を短時間で上昇することができる。すなわち、フラッシュランプFLから照射されるフラッシュ光は、予めコンデンサーに蓄えられていた静電エネルギーが極めて短い光パルスに変換された、照射時間が0.1ミリセカンド以上100ミリセカンド以下程度の極めて短く強い閃光である。そして、フラッシュランプFLからのフラッシュ光照射によりフラッシュ加熱される半導体ウェハーWの表面温度は、瞬間的に1000℃以上の処理温度T2まで上昇し、半導体ウェハーWに注入された不純物が活性化された後、表面温度が急速に下降する。このように、熱処理装置1では、半導体ウェハーWの表面温度を極めて短時間で昇降することができるため、半導体ウェハーWに注入された不純物の熱による拡散を抑制しつつ不純物の活性化を行うことができる。なお、不純物の活性化に必要な時間はその熱拡散に必要な時間に比較して極めて短いため、0.1ミリセカンドないし100ミリセカンド程度の拡散が生じない短時間であっても活性化は完了する。
フラッシュ加熱処理が終了した後、所定時間経過後にハロゲンランプHLが消灯する。また、レーザユニット48から半導体ウェハーWの周縁部にレーザ光照射を行っていた場合には、そのレーザ光照射も停止する。これにより、半導体ウェハーWが予備加熱温度T1から急速に降温する。そして、半導体ウェハーWの冷却中に再びハロゲンランプHLが微弱な出力にて点灯する(ステップS8)。このときのハロゲンランプHLの出力はフラッシュ光照射前の反射光強度測定時におけるハロゲンランプHLの出力(ステップS3での出力)と全く同じである。なお、ハロゲンランプHLを一旦消灯するのに代えて、ハロゲンランプHLの出力を予備加熱時の出力(ステップS6の値)からフラッシュ光照射前の反射光強度測定時におけるハロゲンランプHLの出力に減少させるようにしても良い。40本のハロゲンランプHLは、1%程度の微弱な出力であれば、照明手段としては機能しても加熱手段としてはほとんど機能しないため、半導体ウェハーWの温度は予備加熱温度T1から降温する。
フラッシュ光照射前と同様に、ハロゲンランプHLから出射されて半導体ウェハーWの下面周縁部にて反射された光の一部は受光部40の導光ロッド45に入射する。そして、その反射光は導光ロッド45によってフォトダイオード41に導かれ、検出部20が当該反射光の強度を測定してフラッシュ後データとして取得する(ステップS9)。このときには、導光ロッド45からフォトダイオード41に光を到達させる受光モードが選択されている。
上述と同様に、半導体ウェハーWの下面周縁部からの反射光の一部は反射面45cで全反射されて鉛直方向下方へと向かう。受光モードが選択されているときには、導光ロッド45の下端から出射された反射光はレンズ43を透過して切替ミラー46で反射されてフォトダイオード41に到達する。半導体ウェハーWからの反射光を受光したフォトダイオード41は光電流を発生して検出部20に電気信号を出力する。フォトダイオード41から伝達された電気信号は、電流電圧変換回路21によって取り扱いの容易な電圧信号に変換され、増幅回路22によって増幅された後、高速A/Dコンバータ23によってデジタル信号に変換される。そして、高速A/Dコンバータ23から出力されたデジタル信号が判定部24によってサンプリングされることにより、当該デジタル信号のレベルが半導体ウェハーWの下面周縁部の反射光の強度として取得される。
また、フラッシュ光照射後に反射光強度を測定するときにも、回転モータ44が導光ロッド45を回転させる。回転モータ44は、半導体ウェハーWの中心線CXを回転中心として導光ロッド45を1回転させる。導光ロッド45が一定速度で1回転しつつ、検出部20の判定部24が所定間隔で高速A/Dコンバータ23から出力されたデジタル信号をサンプリングすることによって、半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたって反射光強度を測定することができる(ステップS10)。取得された半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたる反射光強度はフラッシュ後データ28として判定部24のメモリ等の記憶部に格納される(図10参照)。
図16は、測定されたフラッシュ光照射後の反射光強度(つまり、フラッシュ後データ28)の一例を示す図である。図15と同様に、図16の縦軸には検出部20の判定部24によって測定された反射光強度を示し、横軸には導光ロッド45の回転角度を示している。フラッシュ光照射前の測定と同じく、フラッシュ光照射後に検出部20によって実測される反射光強度にも種々の外乱要素がバックグラウンドとして含まれている。但し、チャンバー6の壁面での反射やサセプター74の形状等の因子はフラッシュ光照射の前後で同じであるため、バックグラウンドのデータに変化は無い。
フラッシュ光照射後に半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたって反射光強度が測定された後、40本のハロゲンランプHLが完全に消灯する(ステップS11)。保持部7に保持されたフラッシュ加熱後の半導体ウェハーWは継続して降温する。
次に、検出部20の判定部24がフラッシュ光照射前後の反射光強度データの比較を行う(ステップS12)。具体的には、判定部24は、図16に示すようなフラッシュ後データ28から図15に示すようなフラッシュ前データ27を減算して差分データ29を取得する(図10参照)。
図17は、差分データ29の一例を示す図である。上述したように、実測される反射光強度にはバックグラウンドのデータが含まれているのであるが、そのバックグラウンドのデータについてはフラッシュ光照射の前後で変化が無い。従って、フラッシュ前データ27とフラッシュ後データ28との差分を取得することにより、バックグラウンドの影響を排除することができる。すなわち、差分データ29は、フラッシュ光照射の前後における純粋な半導体ウェハーWの反射光強度の変化である。
判定部24は、差分データ29に含まれる反射光強度の絶対値が所定の閾値を超えているか否かを判定することによって半導体ウェハーWの割れを検出する(ステップS13)。図17に示すように、差分データ29に含まれる反射光強度の絶対値が大きな値を示している場合には、フラッシュ光照射の前後で半導体ウェハーWの周縁部に大きな異常が生じたことを意味している。具体的には、フラッシュ光照射によって半導体ウェハーWの周縁部に割れが生じたことが想定される。
このため、判定部24は、差分データ29に含まれる反射光強度の絶対値が所定の閾値を超えている場合には、フラッシュ光照射時に半導体ウェハーWに割れが生じたと判定する。この場合には、ステップS14に進み、異常対応処理が行われる。異常対応処理としては、例えば、検出部20からウェハー割れ検出信号を伝達された制御部3が警告を発報したり、或いは熱処理装置1の動作を停止させたりする。
一方、判定部24は、差分データ29に含まれる反射光強度の絶対値が所定の閾値以下である場合には、半導体ウェハーWに割れは生じておらず、正常にフラッシュ光照射が行われたと判定する。この場合には、ステップS15に進み、半導体ウェハーWの搬出処理が行われる。搬出処理に際しては、放射温度計120および/または接触式温度計130によって測定される半導体ウェハーWの温度が所定以下にまで降温した後、移載機構10の一対の移載アーム11が再び退避位置から移載動作位置に水平移動して上昇することにより、リフトピン12がサセプター74の上面から突き出て熱処理後の半導体ウェハーWをサセプター74から受け取る。続いて、ゲートバルブ185により閉鎖されていた搬送開口部66が開放され、リフトピン12上に載置された半導体ウェハーWが装置外部の搬送ロボットにより搬出され、熱処理装置1における半導体ウェハーWの一連の加熱処理が完了する。
本実施形態においては、半導体ウェハーWの周縁部における反射光を受光してその強度を測定し、その測定結果に基づいてフラッシュ光照射時における半導体ウェハーWの割れを検出している。周知のように、半導体ウェハーWは単結晶シリコンであり、フラッシュ光照射時に割れるときには特定の結晶方位に沿って割れる。従って、単結晶シリコンの半導体ウェハーWが割れるときには、中央部分のみが抜けるように割れるというようなことはあり得ず、必ずいずれかの周縁部領域を含むように割れる。但し、半導体ウェハーWの周縁部の一部のみが割れることはあり得るが、この場合も周縁部領域のいずれかに欠損が生じることとなる。これらのことは、半導体ウェハーWの全面を検査しなくても、周縁部における反射光強度の異常を検知することによって半導体ウェハーWの割れを確実に検出できることを意味している。
そこで、本実施形態の熱処理装置1では、半導体ウェハーWの周縁部からの反射光の強度を測定することによってフラッシュ光照射時における半導体ウェハーWの割れを確実に検出するようにしているのである。半導体ウェハーWが中心近傍から大きく2分するように割れた場合であっても、周縁の一部のみが小さく割れた場合であっても、周縁部のいずれかに欠損が生じて反射光強度に異常が生じるため、如何なる形態の割れであっても確実に検出することができる。
また、半導体ウェハーWの全面を検査する必要がないため、撮像カメラ等は不要であり、簡易な構成の受光部40によって半導体ウェハーWの周縁部からの反射光を受光して割れを検出することができる。導光ロッド45を主たる要素とする受光部40は高密度でハロゲンランプHLが配置されたハロゲン加熱部4に付設することが可能であり、フラッシュ光照射時に半導体ウェハーWに割れが生じたとしても、その割れをチャンバー6内にて検出することができる。フラッシュ光照射後にゲートバルブ185を開く前にチャンバー6内にてウェハー割れを検出することができれば、搬送開口部66からウェハー割れにともなうパーティクルが飛散するのを防止することができる。
また、本実施形態では、フラッシュ光照射の前後それぞれにて半導体ウェハーWの下面周縁部からの反射光強度を測定してフラッシュ前データ27およびフラッシュ後データ28として取得し、それらの差分を求めることによって反射光強度の異常を検知している。このように、フラッシュ光照射前後の反射光強度の差分を取ることによって、反射光強度の測定時に不可避的に含まれるバックグラウンドの影響を排除して反射光強度の異常を確実に検知することができる。
また、受光部40の導光ロッド45を1回転させることによって、半導体ウェハーWの下面周縁部の全周にわたって反射光を受光してその強度を測定している。このような簡易な構成で半導体ウェハーWの周縁部の全周にわたって反射光強度を測定することができるため、高密度でハロゲンランプHLが配置されたハロゲン加熱部4に受光部40を付設することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、この発明はその趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能である。例えば、上記実施形態においては、切替ミラー46によって受光モードと照射モードとのいずれかに切り替えるようにしていたが、これ代えて分岐ファイバーを用いて両モードを並行して行えるようにしても良い。図18は、分岐ファイバーを用いた場合の構成例を示す図である。上記実施形態(図8)の切替ミラー46に代えて分岐ファイバー149を設けている。図18において、上記実施形態と同一の要素については同一の符号を付している。
分岐ファイバー149の先端側はレンズ43に対向するように設けられている。分岐ファイバー149の基端側は二叉に分岐されて一方がレーザユニット48に接続されるとともに、他方はフォトダイオード41に対向するように設けられている。分岐ファイバー149は、複数の光ファイバー素線を束ねたものであり、基端側においてはそれらのうちの一群がレーザユニット48に接続され、残りがフォトダイオード41に対向される。分岐ファイバー149の先端側では、レーザユニット48に接続された一群の光ファイバー素線とフォトダイオード41に対向する光ファイバー素線とが混合されて束ねられている。
このような分岐ファイバー149は、導光ロッド45の下端から出射された半導体ウェハーWの周縁部の反射光を導いて分岐された一方からフォトダイオード41に到達させることができる。また、分岐ファイバー149は、レーザユニット48から出射されたレーザ光を分岐された他方から導いて導光ロッド45に入射されることもできる。すなわち、分岐ファイバー149は、半導体ウェハーWの周縁部からの反射光を導光ロッド45からフォトダイオード41に到達させて受光部40で受光させるとともに、レーザユニット48から出射されたレーザ光を導光ロッド45に入射させることができるのである。このような分岐ファイバー149を用いたとしても上記実施形態と同様の処理を行うことができる。
なお、予備加熱時にレーザ光照射による補助を行わない場合には、レーザユニット48は必ずしも必須ではない。この場合は、切替ミラー46または分岐ファイバー149を設ける必要は無い。レーザユニット48を設けた場合には、半導体ウェハーWからの反射光を受光する導光ロッド45をレーザ光の出射部としても使用することができ好適である。
また、上記実施形態においては、反射光強度の測定を行う際に予備加熱のためのハロゲンランプHLによって半導体ウェハーWの下面を照らすようにしていたが、これに代えて専用の照明手段を設け、それによって半導体ウェハーWの下面周縁部を照らすようにしても良い。
また、上記実施形態においては、判定部24が差分データ29を取得して半導体ウェハーWの割れを検出するようにしていたが、フラッシュ前データ27およびフラッシュ後データ28に基づいて制御部3がウェハー割れを検出するようにしても良い。このときに制御部3が実行する演算処理の内容は上記実施形態の判定部24と同じである。
また、上記実施形態においては、フラッシュ加熱部5に30本のフラッシュランプFLを備えるようにしていたが、これに限定されるものではなく、フラッシュランプFLの本数は任意の数とすることができる。また、フラッシュランプFLはキセノンフラッシュランプに限定されるものではなく、クリプトンフラッシュランプであっても良い。また、ハロゲン加熱部4に備えるハロゲンランプHLの本数も40本に限定されるものではなく、任意の数とすることができる。
また、本発明に係る熱処理装置によって処理対象となる基板は半導体ウェハーに限定されるものではなく、液晶表示装置などのフラットパネルディスプレイに用いるガラス基板や太陽電池用の基板であっても良い。また、本発明に係る技術は、金属とシリコンとの接合、或いはポリシリコンの結晶化に適用するようにしても良い。
1 熱処理装置
3 制御部
4 ハロゲン加熱部
5 フラッシュ加熱部
6 チャンバー
7 保持部
10 移載機構
20 検出部
24 判定部
27 フラッシュ前データ
28 フラッシュ後データ
29 差分データ
40 受光部
41 フォトダイオード
44 回転モータ
45 導光ロッド
46 切替ミラー
48 レーザユニット
65 熱処理空間
74 サセプター
75 支持ピン
149 分岐ファイバー
HL ハロゲンランプ
FL フラッシュランプ
W 半導体ウェハー

Claims (10)

  1. 基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理装置であって、
    基板を収容するチャンバーと、
    前記チャンバー内にて基板を保持する保持手段と、
    前記保持手段に保持された基板にフラッシュ光を照射するフラッシュランプと、
    前記基板に光を照射する照明手段と、
    前記照明手段から出射されて前記基板の周縁部にて反射された光を受光する受光手段と、
    前記受光手段によって受光された光に基づいて前記基板の割れを検出する検出手段と、
    を備えることを特徴とする熱処理装置。
  2. 請求項1記載の熱処理装置において、
    前記検出手段は、前記フラッシュランプからフラッシュ光を照射する前に前記受光手段によって受光した反射光とフラッシュ光の照射後に前記受光手段によって受光した反射光との比較から前記基板の割れを検出することを特徴とする熱処理装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の熱処理装置において、
    前記受光手段は、
    前記保持手段に保持された基板の中心直下に配置され、当該基板の周縁部のうちの所定位置からの反射光を受光して導く導光部と、
    前記導光部を前記基板の中心線を回転中心として回転させる回転部と、
    を含むことを特徴とする熱処理装置。
  4. 請求項3記載の熱処理装置において、
    前記受光手段は、前記導光部によって導かれた反射光を受光して電気信号に変換して前記検出手段に伝達するフォトダイオードをさらに含むことを特徴とする熱処理装置。
  5. 請求項4記載の熱処理装置において、
    前記導光部にレーザ光を入射して前記保持手段に保持された基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させるレーザ光照射部と、
    前記基板の周縁部からの反射光を前記導光部から前記フォトダイオードに到達させる受光モードと前記レーザ光照射部から出射された光を前記導光部に入射させる照射モードとのいずれかに切り替える切替手段と、
    をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
  6. 請求項4記載の熱処理装置において、
    前記導光部にレーザ光を入射して前記保持手段に保持された基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させるレーザ光照射部と、
    前記基板の周縁部からの反射光を前記導光部から前記フォトダイオードに到達させるとともに、前記レーザ光照射部から出射された光を前記導光部に入射させる分岐ファイバーと、
    をさらに備えることを特徴とする熱処理装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれかに記載の熱処理装置において、
    前記照明手段は、フラッシュ光照射前に前記基板を予備加熱するハロゲンランプであることを特徴とする熱処理装置。
  8. 基板にフラッシュ光を照射することによって該基板を加熱する熱処理方法であって、
    フラッシュ光照射前に照明手段から出射されて基板の周縁部にて反射された光を受光する第1受光工程と、
    フラッシュランプから前記基板にフラッシュ光を照射するフラッシュ加熱工程と、
    フラッシュ光照射後に前記照明手段から出射されて前記基板の周縁部にて反射された光を受光する第2受光工程と、
    前記第1受光工程にて受光された反射光と前記第2受光工程にて受光された反射光との比較から前記基板の割れを検出する検出工程と、
    を備えることを特徴とする熱処理方法。
  9. 請求項8記載の熱処理方法において、
    前記第1受光工程および前記第2受光工程では、前記基板の中心直下に配置されて当該基板の周縁部のうちの所定位置からの反射光を受光して導く導光部を回転させることを特徴とする熱処理方法。
  10. 請求項9記載の熱処理方法において、
    前記導光部にレーザ光を入射して前記基板の周縁部に向けてレーザ光を出射させる工程をさらに備えることを特徴とする熱処理方法。
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