JP2015126697A - 米飯用顆粒状調味料及びその製造方法並びに米飯調味用食品 - Google Patents

米飯用顆粒状調味料及びその製造方法並びに米飯調味用食品 Download PDF

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Abstract

【課題】米飯用顆粒状調味料及びその製造方法並びに米飯調味用食品を提供することを課題とする。
【解決手段】酢酸と、糖類(グルコース、ショ糖及びフルクトース等)と、沸点又は昇華点が前記酢酸の沸点より50℃以上高い有機酸(コハク酸、フマル酸、酒石酸及びクエン酸)と、高甘味度甘味料(スクラロース等)と、が含有される米飯用顆粒状調味料である。また、酢酸、糖類、有機酸及び高甘味度甘味料を含有する原料を混合し、その後、混合物を押出造粒法により顆粒化する米飯用顆粒状調味料の製造方法である。更に、米飯用顆粒状調味料と、具材(ごま、じゃこ、のり等)とを含有するふりかけ等の米飯調味用食品である。
【選択図】なし

Description

本発明は、米飯用顆粒状調味料及びその製造方法並びに米飯調味用食品に関する。更に詳しくは、本発明は、酢酸、糖類、沸点又は昇華点が酢酸より50℃以上高い有機酸、及び高甘味度甘味料を含有する米飯用顆粒状調味料及びその製造方法並びに米飯用顆粒状調味料と、ごま、じゃこ、のり、鮭等の具材とを含有する米飯調味用食品に関する。
酢酸を含有する米飯専用粉末調味料は、すし飯などの製造に使用されているが、酢酸等と併用して配合されることの多い砂糖などの糖類の吸湿性が高いことに起因して、粉末同士が結着し、形状及び寸法が不揃いな塊状となってしまうことがある。このように塊状となってしまった場合、使用時に米飯に均一な味付けをすることが阻害され、問題となっている。このような問題に対して、酢酸以外の沸点等が高く揮発性の低い種々の有機酸又はその塩を酢酸と組み合わせて配合することで、保存中の結着現象が改善されることが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、一般的に、粒径の異なる複数の乾燥具材原料を併用した乾燥食品を製造し、流通させる場合、具材の寸法が大きく異なると、均一に混合し、袋状容器に充填し、その後、均一な状態を保ったまま流通させることは困難であった。特に粉末状調味料と具材との混合においては、具材の偏析が激しく、均一化が困難であるという問題があった。このような問題点を改善するため、粉末状調味料を顆粒化し、具材との均一性を高める方策が採られてきた。
しかし、酢酸、酢酸より沸点等が高く揮発し難い有機酸及び砂糖をはじめとする糖類を含有する粉末においては、有機酸、糖類等の粉末原料の吸湿性が高いため、顆粒化時の水分調整が当業者であっても難しく、安定的に顆粒化することができないという問題がある。そのため、顆粒状ではなく粉末状の商品形態とするか、顆粒化を容易にするため過剰な賦形剤を用いて、粉末原料の吸湿性を緩和し、生産の安定化を図る必要がある。しかし、実際には、過剰な賦形剤を用いて顆粒状の商品形態とすることはなされていない。
また、酢酸、酢酸より沸点等が高く揮発し難い有機酸及び砂糖をはじめとする糖類を含有する粉末の吸湿性が高いことに起因して、粉末状調味料を炊飯米に混合し、すし飯等の加工米飯とする際に、米飯が極めてべたつき易いという問題もある。そのため、過剰な水分を蒸散させることを目的として、適度に風乾させる付加的な方法等が採られている。しかし、近年、簡便化、即食化へのニーズが高まるなか、混合、風乾等の一連の作業は、ユーザーの負担となっている。
更に、高甘味度甘味料の1種であるスクラロースは、その甘味度が高く、低カロリーであることから、砂糖の代替として食品に幅広く活用されている。しかし、砂糖の代替として粉末状のスクラロースを配合した粉末状調味料を米飯に使用すると、米飯の味つきにムラが生じ易いという問題もある。
特開昭60−164475号公報
本発明は、酢酸、糖類、沸点又は昇華点が酢酸より50℃以上高い有機酸(以下、「低揮発性有機酸」ということもある。)、及び高甘味度甘味料を含有し、すし飯等の米飯加工食品を製造する際の作業性を向上させることができる米飯用顆粒状調味料、及び製造安定性、経済性に優れた米飯用顆粒状調味料の製造方法を提供することを目的とする。また、顆粒状調味料と具材とが均一に混合され、含有される米飯調味用食品を提供することを目的とする。
本発明者等は、上述の課題を解決するため鋭意検討した結果、酢酸、糖類、低揮発性有機酸に、更にスクラロース等の高甘味度甘味料を配合することで、これらの粉末を米飯へ混合する際のべたつきが改善されることを見出した。また、この混合粉末を顆粒化して提供することで、具材入りの米飯調味用食品とした場合でも、具材と顆粒とを均一に混合することが容易であり、加工時、米飯に均一に混合させることも容易であることを見出した。
更に、顆粒化の際、原料素材を混錬し、均一に分散させ、その後、顆粒化することで、粉末状調味料におけるスクラロース等の高甘味度甘味料の不均一化も生じ難く、米飯の味付けにムラが発生し易いという問題も解消されることを見出した。また、スクラロース等の高甘味度甘味料の利用により、顆粒化の弊害となる吸湿性の高い砂糖等の糖類の使用量を削減することができる効果が発現され、これにより、従来、大量に用いる必要があった賦形剤の使用量をも減少させることができ、経済的にも極めて有利であることも見出された。
本発明は、上述のような知見に基づいてなされたものである。
本発明は以下のとおりである。
1.酢酸と、糖類と、沸点又は昇華点が前記酢酸の沸点より50℃以上高い有機酸と、高甘味度甘味料と、が含有されることを特徴とする米飯用顆粒状調味料。
2.前記糖類が、グルコース、ショ糖及びフルクトースから選ばれる少なくとも1種であり、前記糖類を100質量部とした場合に、前記高甘味度甘味料は0.1〜1.0質量部である前記1.に記載の米飯用顆粒状調味料。
3.前記有機酸が、コハク酸、フマル酸、酒石酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種であり、前記有機酸を100質量部とした場合に、前記高甘味度甘味料は0.1〜5.0質量部である前記1.又は2.に記載の米飯用顆粒状調味料。
4.前記高甘味度甘味料がスクラロースである前記1.乃至3.のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料。
5.顆粒の全量を100質量%とした場合に、最大径が0.5mm以上の顆粒が50質量%以上である前記1.乃至4.のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料。
6.前記酢酸、前記糖類、前記有機酸及び前記高甘味度甘味料を含有する原料が混合され、その後、押出造粒法により顆粒化されてなる前記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料。
7.前記1.乃至5.のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料の製造方法であって、
前記酢酸、前記糖類、前記有機酸及び前記高甘味度甘味料を含有する原料を混合し、その後、混合物を押出造粒法により顆粒化することを特徴とする米飯用顆粒状調味料の製造方法。
8.前記1.乃至6.のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料と、具材とを含有することを特徴とする米飯調味用食品。
本発明の米飯用顆粒状調味料によれば、酢酸、糖類、低揮発性有機酸、及び高甘味度甘味料を含有するため、少量の賦形剤でも安定して且つ経済的に顆粒化することができ、米飯に混合する際、米飯の過剰なベタつきが生じず、味付けのムラも起こらず、容易に且つ均一に混合することができる。
また、糖類が、グルコース、ショ糖及びフルクトースから選ばれる少なくとも1種であり、糖類を100質量部とした場合に、高甘味度甘味料が0.1〜1.0質量部であるときは、米飯等へ混合する際のべたつきがより改善され、米飯等の味つきにムラが生じることがない。
更に、有機酸が、コハク酸、フマル酸、酒石酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種であり、有機酸を100質量部とした場合に、高甘味度甘味料が0.1〜5.0質量部であるときは、米飯へ混合する際のべたつきを十分に改善することができる。
また、高甘味度甘味料がスクラロースである場合は、顆粒化の弊害となる吸湿性の高い砂糖等の糖類の使用量を十分に削減することができる。
更に、顆粒の全量を100質量%とした場合に、最大径が0.5mm以上の顆粒が50質量%以上である場合は、保存中に粒子が結着して粒径が不均一化することが防止されるとともに、具材等の他の食品素材との均一性を高めることもできる。
また、酢酸、糖類、有機酸及び高甘味度甘味料を含有する原料が混合され、その後、押出造粒法により顆粒化されてなる場合は、より均一な粒径の顆粒状調味料とすることができる。
本発明の米飯用顆粒状調味料の製造方法によれば、酢酸、糖類、低揮発性有機酸及び高甘味度甘味料を含有する原料を混合し、その後、混合物を押出造粒法により顆粒化するため、均一な粒径の顆粒からなる米飯用顆粒状調味料を容易に製造することができる。
本発明の米飯調味用食品によれば、本発明の米飯用顆粒状調味料と、ごま、のり、じゃこ、鮭等の一般にふりかけ用として使用される原料素材とを組み合わせて使用しても、具材の偏析が抑制され、均一化が容易である。
本発明の米飯用顆粒状調味料には、酢酸、糖類、沸点又は昇華点が酢酸の沸点より50℃以上高い有機酸、及び高甘味度甘味料が含有される。
酢酸としては、食品添加物として利用される酢酸が用いられる。また、酢酸の他、酢酸ナトリウム等の酢酸塩が含有されていてもよい。更に、酢酸としては、醸造酢を原料として粉末化された粉末等に含有される酢酸を用いることができる。この酢酸を含有する粉末は、食品として利用可能な酢酸含有の粉末素材であれば特に制限されることなく使用することができる。醸造酢を粉末化するにあたっては、定法に従えばよく、賦形剤としてデキストリンなどを用いたスプレードライ法等が適用可能である。このように、醸造酢を粉末化した粉末酢を用いることが、風味の観点から最も好ましい。
糖類としては、ショ糖、グルコース、フルクトース等を用いることが好ましい。また、これらの糖類を含有する食品として用いられる原料素材として、上白糖、グラニュー糖、ブドウ糖などが挙げられ、糖類は、これらの原料素材を配合することにより米飯用顆粒状調味料に含有させることができる。
低揮発性有機酸としては、コハク酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸から選ばれる少なくとも1種を用いることが好ましい。更に、米飯用顆粒状調味料には、これらの有機酸と併せてナトリウム塩、カリウム塩等の有機酸塩が含有されていてもよい。低揮発性有機酸を含有させることにより、他の成分との混合粉末及び顆粒化した後の課粒の各々の粒子の保存時の結着が抑制される。この結着抑制の作用は、低揮発性有機酸の種類によって異なるため、十分な結着抑制作用が奏されるように、低揮発性有機酸を選択し、1種又は2種以上を組み合わせて用いることが好ましい。例えば、フマル酸、酒石酸及びクエン酸を組み合わせて用いることが好ましい。
高甘味度甘味料とは、甘味度の高い甘味料のことを指し、具体的にはショ糖の甘さと比較して大幅に(例えば、100倍以上)甘い甘味料のことを指す。このような高甘味度甘味料の具体例としては、スクラロース(甘味度:600倍)、ステビア(甘味度:300倍)、アセスルファムカリウム(甘味度:200倍)、サッカリン及びサッカリンナトリウム(甘味度:300倍)、アスパルテーム(甘味度:200倍)、ソーマチン(甘味度:2500倍)、カンゾウ抽出物(甘味度:250倍)、ネオテーム(甘味度:9000倍)等が挙げられるが、これらに限定されるわけではない。尚、甘味度とは、ショ糖1gを1とした場合の甘味料1g当たりの甘味強度をいうと定義する。上述の高甘味度甘味料は1種のみ用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、酢酸、糖類、低揮発性有機酸及び高甘味度甘味料を含有する本発明の米飯用顆粒状調味料そのもの、及びこの米飯用顆粒状調味料を米飯に配合して用いる場合の風味バランスの観点から、スクラロースを用いることが最も好ましい。このスクラロースとしては、ツルヤ化成工業株式会社(商品名「プレジロンSU」シリーズ)、三栄源エフ・エフ・アイ株式会社などが販売しているスクラロース製剤を使用することができる。
高甘味度甘味料は、糖類を100質量部とした場合に、0.1〜1.0質量部用いられることが好ましく、0.2〜0.5質量部用いられることがより好ましい。また、高甘味度甘味料は、低揮発性有機酸を100質量部とした場合に、0.1〜5.0質量部用いられることが好ましく、0.5〜2.5質量部用いられることがより好ましい。高甘味度甘味料の糖類及び低揮発性有機酸に対する質量割合が上述の範囲内であれば、米飯用顆粒状調味料を米飯等へ混合する際のべたつきがより改善され、米飯等の味つきにムラが生じることがない。
米飯用顆粒状調味料には、酢酸、糖類、低揮発性有機酸及び高甘味度甘味料を除く他の成分が含有されていてもよい。この他の成分としては、例えば、食塩、粉末昆布、粉末生姜等の調味料、グルタミン酸ソーダ等の旨み成分などが挙げられる。更に、酸化防止剤、防腐剤、着色料等の食品用添加剤を必要に応じて所要量添加することもできる。
本発明の米飯用顆粒状調味料では、酢酸、糖類、低揮発性有機酸及び高甘味度甘味料を含有する粉末を顆粒化することが必須である。この顆粒とは、粉末よりも粒径の大きい粒子、特に多数の粉末粒子を固めて大径の粒子に成形したものをいう。本発明の米飯用顆粒状調味料では、複数の成分を含有する粒状物であって、顆粒の全量を100質量%とした場合に、最大径が0.5mm以上の課粒が50質量%以上含有されることが好ましい。尚、顆粒化するときには、酢酸、糖類、低揮発性有機酸及び高甘味度甘味料等の各々の粉末を予め適度に分散させて配合することができる。そのため、米飯等の味付きにムラが生じ難く、この観点でも課粒化することは好ましい。
また、顆粒は過度に大径であることは好ましくなく、顆粒の最大径は5.0mm以下であることが好ましい。従って、米飯用顆粒状調味料には、最大径が0.5〜5.0mmの顆粒が、顆粒の全量を100質量%とした場合に、50質量%以上含有されることが好ましい。この最大径が0.5〜5.0mmの顆粒の含有割合は80質量%以上であることがより好ましく、全量が最大径が0.5〜5.0mmの顆粒であることが特に好ましい。
顆粒の最大径、及びこの最大径を有する顆粒の質量割合が上述の範囲内であれば、他の食品素材と混合して使用する場合、保存中に粒子が結着して粒径が不均一化することが防止されるとともに、他の食品素材との結着を抑制することもでき、好適な径及び質量割合であるといえる。更に、他の原料素材と組み合わせて利用する場合は、他の原料素材の形状、寸法を勘案して、上述の範囲内で顆粒の最大径及び質量割合を適宜調整することが好ましい。
酢酸、糖類、低揮発性有機酸及び高甘味度甘味料を含有する原料を混合した粉末を顆粒化する際には賦形剤が用いられる。この賦形剤は特に限定されず、一般に食品に利用される乳糖、でん粉、小麦粉、デキストリン等を用いことができる。本発明の米飯用顆粒状調味料では、酢酸、糖類等の吸湿性の高い原料を用いることが前提であることから、これらの原料と比較して、吸湿性の低い乳糖、でん粉、小麦粉などを用いることが好ましい。
本発明の米飯用顆粒状調味料の製造方法は特に限定されず、例えば、本発明の米飯用顆粒状調味料の製造方法により製造することができる。
本発明の米飯用顆粒状調味料の製造方法では、酢酸、糖類、有機酸及び高甘味度甘味料を含有する原料を混合し、その後、混合物を押出造粒法により顆粒化する。
上述の製造方法において、酢酸、糖類、有機酸及び高甘味度甘味料の各々については、前述の米飯用顆粒状調味料おけるそれぞれの成分に係る記載をそのまま適用することができる。また、調味料、旨み成分、酸化防止材、防腐剤、着色料等についても同様である。更に、顆粒の最大径、この特定の最大径を有する顆粒の質量割合、及び顆粒化の際に用いる賦形剤についても、各々、前述の記載をそのまま適用することができる。
顆粒化は、酢酸、糖類、低揮発性有機酸及び高甘味度甘味料を含有する原料を混合した粉末状の混合物に水分を加えて混錬し、その後、混錬物を造粒用スクリーンに押し当てて造粒し、所定の水分含量になるまで乾燥させて顆粒とする押出造粒法によりなされる。造粒用スクリーンの透孔の径は特に限定されないが、0.5〜4.0mm、特に1.0〜2.5mmであることが好ましい。また、顆粒化の他の方法として、攪拌造粒法、流動造粒法等の種々の顆粒化方法が挙げられるが、これらの顆粒化方法のうちでは、最も均一な粒径に造粒することができるため、押出造粒法が特に好ましい。
本発明の米飯用顆粒状調味料の用途は特に限定されず、例えば、うるち玄米、うるち白米、もち玄米、もち米等の炊飯米飯に用いることができる。更に、ばら寿司用の飯、握り寿司等の成形寿司用の飯などにも利用することができる他、味つき飯、おにぎり等にも用いることができる。
また、本発明の米飯用顆粒状調味料を、ごま、のり、じゃこ、鮭、海老、しそ、梅、人参、椎茸、玉子、鶏そぼろ、油揚げ等のふりかけなどの具材として一般的に用いられる食品素材と混合し、すし様の味付けがなされたふりかけ等の米飯調味用食品とすることもできる。この本発明の米飯調味用食品のように、ごま、のり、じゃこ、鮭等の一般にふりかけ用として使用される径の小さい原料素材と組み合わせて使用する場合が、本発明の米飯用顆粒状調味料の、具材が偏析してしまうことを抑制するという作用が、最も効果的に発揮される実施形態であるともいえる。
比較例1(粉末状調味料の製造と食味の評価)
酢酸、糖類、低揮発性有機酸を含有し、顆粒化しない米飯用粉末状調味料を調製した。具体的には、粉末酢0.4g、上白糖65.4g、食塩25.1g、フマル酸3.0g、クエン酸3.0g、酒石酸1.5g、グルタミン酸ソーダ1.3g、及び粉末昆布0.4gを混合し、粉末状調味料を調製した。この粉末状調味料では、粉末酢を1質量部とした場合に、粉末総質量は248.5質量部と算出される。
比較例2(粉末状調味料の製造と食味の評価)
酢酸、糖類、低揮発性有機酸、及びスクラロースを含有し、顆粒化しない米飯用粉末状調味料を調製した。具体的には、粉末酢当たりの甘味度が比較例1の米飯用粉末状調味料と一致するように、粉末酢0.7g、上白糖42.6g、食塩41.5g、フマル酸4.9g、クエン酸4.9g、酒石酸2.4g、グルタミン酸ソーダ2.2g、粉末昆布0.7g、及びスクラロース0.1gを混合し、粉末状調味料を調製した。この粉末状調味料では、粉末酢を1質量部とした場合に、粉末総質量は152.5質量部と算出される。
上述のようにして調製した比較例1、2の粉末状調味料を、炊飯米当たりの粉末酢の含有量が一致するように、炊飯米200gに対して、それぞれ6.3g、3.6g添加し、そのときの米飯のべたつき、混ぜ易さを評価し、更には米飯の食味を評価した。
比較例3(高甘味度甘味料を含有しない顆粒状調味料の製造と食味の評価)
酢酸、糖類、低揮発性有機酸を含有する米飯用顆粒状調味料を調製した。具体的には、粉末酢当たりの甘味度が比較例1の粉末状調味料と一致するように、粉末酢0.24g、上白糖39g、食塩15g、フマル酸1.77g、クエン酸1.77g、酒石酸0.87g、グルタミン酸ソーダ0.89g、粉末昆布0.24g、及び賦形剤として乳糖40.36gを混合した。その後、混合物を100質量%としたときの水分量が3〜5%となるように水を加えて混錬し、次いで、透孔の径が1.5mmの造粒用スクリーンを備える押出造粒機(不二パウダル社製、型式「BR−150」)を用いて顆粒化し、水を加える前の水分量(約1%)となるまで乾燥し、高甘味度甘味料を含有しない比較例3の顆粒状調味料を調製した。この顆粒状調味料では、粉末酢を1質量部とした場合に、顆粒総質量は416.7質量部と算出される。
実施例1(高甘味度甘味料を含有する顆粒状調味料の製造と食味の評価)
酢酸、糖類、低揮発性有機酸、及び高甘味度甘味料であるスクラロースを含有する米飯用顆粒状調味料を調製した。具体的には、粉末酢当たり甘味度が比較例1の粉末状調味料と一致するように、粉末酢0.6g、上白糖39g、食塩38g、フマル酸4.5g、クエン酸4.5g、酒石酸2.2g、グルタミン酸ソーダ2.0g、粉末昆布0.6g、スクラロース0.1g、及び賦形剤として乳糖8.5gを混合した。その後、比較例3と同様にして顆粒化し、顆粒状調味料を調製した。
この実施例1の顆粒状調味料では、加工段階で微細化してしまう顆粒も一部認められたが、少なくとも50質量%以上が最大径1.0mm以上の顆粒径を保持していることが確認された。この実施例1の顆粒状調味料では、粉末酢を1質量部とした場合に、顆粒総質量は166.7質量部と算出される。このように、粉末酢を1質量部とした場合、スクラロースを含有する実施例1の顆粒状組成物では、スクラロースを含有しない比較例3の顆粒状調味料と比較して、1/2.5の質量となることが分かった。このことから、実施例1の顆粒状調味料では、高甘味度甘味料であるスクラロースを用いたことのみならず、賦形剤を大幅に減量することができたことで、顆粒総質量を低減させることができ、経済的且つ利用し易い形態であることが分かる。
比較例3及び実施例1の顆粒状調味料の顆粒化に当たって、使用した賦形剤の配合量は、予備試験により賦形剤の適正な配合量を複数回検討し、条件設定をしたものである。条件設定段階で、スクラロースを配合したときと、配合しないときとの試行を複数回行ったが、スクラロースを配合した場合のほうが、造粒前に水を添加して混錬するときの水の添加量の許容幅が広く、スクラロースを配合しない場合は、水の添加量の微妙な差が混錬時のべたつきに顕著に影響し、顆粒化が容易でないことがあり、顆粒調製上の難易度が高かった。
上述のようにして調製した比較例3の顆粒状調味料、及び実施例1の顆粒状調味料について、比較例1、2の粉末状調味料のときと同様にして、炊飯米当たりの粉末酢の含有量が一致するように、炊飯米200gに対して、それぞれ10.5g、4.2g添加し、そのときの米飯のべたつき、混ぜ易さを評価し、更には米飯の食味を評価した。
以上の評価結果を表1に記載する。
Figure 2015126697
表1によれば、比較例1の粉末状調味料を米飯に混合した場合は、混合時に米飯が過度にべたつき、このべたつきを解消するため、風乾しながら比較的長時間混ぜる作業が必要であった。そのため、米粒に若干の潰れが認められた。また、食味は、従来のすし飯と同じであり、問題のない品質であった。一方、比較例2の粉末状調味料を米飯に混合した場合は、比較例1の粉末状調味料と比較して混合時のべたつきが低減されており、混ぜ易く、風乾させる必要も殆どなかった。しかし、食味は、若干味付きのムラがあり、スクラロース由来の甘味が強い部分があった。
更に、比較例3の顆粒状調味料を米飯に混合した場合は、比較例1の粉末状調味料と同様に、混合時に米飯が過度にべたつき、このべたつきを解消するため、風乾しながら比較的長時間混ぜる作業が必要であった。そのため、米粒に若干の潰れが認められた。また、食味は、従来のすし飯と同じであり、問題のない品質であった。一方、実施例1の顆粒状調味料を米飯に混合した場合は、比較例2の粉末状調味料と同様に、比較例1の粉末状調味料及び比較例3の顆粒状調味料と比較して混合時のべたつきが低減されており、混ぜ易く、風乾させる必要も殆どなかった。更に、食味についても、比較例2の粉末状調味料のときに感じられた味のムラが解消されており、良好な品質となっていた。
実施例2(具材を含有する米飯調味用食品の製造と食味の評価)
実施例1の顆粒状調味料に、具材として、ごま、大きさ1.0〜4.0mmのじゃこ(目開き4mmのメッシュをパスし、目開き1mmのメッシュにオンしたじゃこを用いた。)、2.0mm角ののりを混合した米飯調味用食品を調製した。この米飯調味用食品を一旦110×190mmサイズのパウチに封入し、振動試験を実施した後、開封し、炊飯米200gにふりかけ、混合し、食味を評価した。このパウチ入り粉末食品は、パウチ開封後、そのまま米飯にふりかけて使用したが、顆粒状調味料と具材とが不均一になることなく分散しており、良好に均一にふりかけることができた。また、実施例1の顆粒状調味料と同様に、混合時の炊飯米のべたつき、味付きについても何ら問題なく良好な評価結果であった。
本発明は、保存中に粒子の結着等により不均一な粒径分布となってしまうことが防止される米飯用顆粒状調味料、及びこの米飯用顆粒状調味料とごま、じゃこ、のり等の具材とを含有するふりかけなどの米飯調味用食品の製品分野において利用することができる。

Claims (8)

  1. 酢酸と、糖類と、沸点又は昇華点が前記酢酸の沸点より50℃以上高い有機酸と、高甘味度甘味料と、が含有されることを特徴とする米飯用顆粒状調味料。
  2. 前記糖類が、グルコース、ショ糖及びフルクトースから選ばれる少なくとも1種であり、前記糖類を100質量部とした場合に、前記高甘味度甘味料は0.1〜1.0質量部である請求項1に記載の米飯用顆粒状調味料。
  3. 前記有機酸が、コハク酸、フマル酸、酒石酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも1種であり、前記有機酸を100質量部とした場合に、前記高甘味度甘味料は0.1〜5.0質量部である請求項1又は2に記載の米飯用顆粒状調味料。
  4. 前記高甘味度甘味料がスクラロースである請求項1乃至3のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料。
  5. 顆粒の全量を100質量%とした場合に、最大径が0.5mm以上の顆粒が50質量%以上である請求項1乃至4のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料。
  6. 前記酢酸、前記糖類、前記有機酸及び前記高甘味度甘味料を含有する原料が混合され、その後、押出造粒法により顆粒化されてなる請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料。
  7. 請求項1乃至5のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料の製造方法であって、
    前記酢酸、前記糖類、前記有機酸及び前記高甘味度甘味料を含有する原料を混合し、その後、混合物を押出造粒法により顆粒化することを特徴とする米飯用顆粒状調味料の製造方法。
  8. 請求項1乃至6のうちのいずれか1項に記載の米飯用顆粒状調味料と、具材とを含有することを特徴とする米飯調味用食品。
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