JP7264762B2 - 野菜入り調味料ミックス - Google Patents

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本発明は、野菜入り調味料ミックスに関する。
食品の味付けや彩りに必要な複数の調味料を含む調味料ミックスが販売されている。通常、これらの調味料ミックスは、麺、飯、肉、魚等の食材に適量振りかけ、必要に応じてよく混ぜて付着させることで、食材を調味するために用いられる。料理の種類に合わせた様々な種類の調味料ミックスが提供されており、それらのミックスは、単体で必要な調味を施すことができるため、簡便な調理を可能にする。さらに近年の健康志向に合わせて、また食品に野菜の風味を付与するため、野菜の乾燥粉末を含有する調味料ミックスも提供されている。
一方、調味料ミックスは通常、吸湿性が高く、また多くの場合油脂分を多く含むため、凝集や固結を起こしやすい。凝集や固結したミックスは、製造の際の計量、包装などの工程、及び調理の際の食材への振りかけや食材と混ぜる操作などに支障をきたす。調味料の吸湿又はそれによる固結を防止するため、特許文献1には、食塩、又はガーリック、オニオン等の吸湿性スパイスを含む調味料又は食品に、小麦ファイバー、コーンファイバー等の水不溶性食物ファイバーの微細粒子を添加することが記載されている。特許文献2には、水溶性画分を、酵素処理後にエタノール沈殿して得られたエタノール不溶性画分に含まれる糖質を含有する粉末調味料が、吸湿性が低下しており保存安定性と溶解分散性が高いことが記載されている。特許文献3には、乳化食品粉末を含む原料にDE2~5のデキストリンを含有するバインダーを用いて造粒することで、流動性と溶解性に優れた顆粒粉末スープが得られることが記載されている。
特開平5-84048号公報 特開2008-61585号公報 特開2015-192639号公報
上述したとおり、従来の調味料ミックスには、吸湿や油脂分の含有に起因する凝集や固結の問題があった。さらに本発明者らは、乾燥野菜粉末を含有する調味料ミックスでは、該野菜粉末の吸湿性が高いために凝集や固結がさらに顕著になることを見出した。乾燥野菜粉末を含有する調味料ミックスの製造時及び使用時における操作性、例えば包装の容易性、食材への振りかけ易さや混ざり易さなどの向上が求められている。
本発明者らは、野菜の乾燥粉末を含有する調味料ミックスの安息角及び差角を適切な範囲に調整することで、包装が容易で、かつ食材への振りかけや混合も容易な野菜入り調味料ミックスが得られることを見出した。
したがって、本発明は、安息角45度以上、差角15度以下であり、かつ野菜の乾燥粉末を1~30質量%含有する野菜入り調味料ミックスを提供する。
本発明の野菜入り調味料ミックスは、野菜粉末を含んでいても凝集や固結が起こりにくく、そのため包装が容易でかつ食材への振りかけや混合も容易であるなど、製造及び使用際の操作性が良好である。さらに本発明の野菜入り調味料ミックスは、食品に野菜の彩りや風味を付与することができ、かつ近年の健康志向を満足させる。
本発明の野菜入り調味料ミックス(以下、単に本発明のミックスともいう)は、野菜の乾燥粉末を含有する粉状の調味料ミックスである。本発明のミックスは、粉状のまま食材又は食品に直接適用(例えば、ふりかけたりまぶしたり)してもよく、あるいは該ミックスと水との混合液を食材又は食品に適用してもよい。本発明のミックスは、食材の下ごしらえや、食材又は食品の調味に用いてもよく、あるいは調理した食品へのトッピングや風味づけとして用いてもよい。本発明のミックスに含まれる野菜の乾燥粉末の風味を活かすためには、本発明のミックスは、調理の終盤以降に用いられることが好ましい。本発明のミックスの使用法の好ましい例として、加熱調理した食材に本発明のミックスを加えてよく混ぜ、それ以降は加熱しないか短時間のみ加熱して食品を仕上げる調理法を挙げることができる。
本発明のミックスを適用し得る食材及び食品は、特に限定されず、例えば、飯類、麺類、パン類、穀類、肉類、魚介類、キノコ類、野菜類等の食材、ならびにそれらの食材を用いる焼き物、煮物、炒め物、揚げ物、蒸し物、サラダ、和え物などの料理が挙げられる。
本発明のミックスにより提供される風味は、食材又は食品の調味に使用することができるあらゆる風味を含み得、例えば、コンソメ風味、ホワイトソース風味、トマトソース風味、カレーソース風味、醤油ソース風味などが挙げられるが、これらに限定されない。
好ましくは、本発明のミックスは容器に充填されており、用時に該容器から取り出して食材に適用される。該容器の種類は特に限定されないが、該ミックスの吸湿防止の観点からは、密封可能な容器であることが好ましい。また該ミックスの風味の低下を防止するため、酸素や水蒸気に対するバリア性能を有するバリア素材で構成された容器であることが好ましい。バリア素材のバリア性能は水蒸気透過度、酸素透過度で示され、いずれも10g/m2/24h未満であることが好ましく、1g/m2/24h未満であることがより好ましい。例えば、一回使用分(例えば、一人分、二人分など)のミックスがバリア素材の密封容器(例えば小袋)に包装されていると、使用する直前まで密封状態が維持でき、かつ含有する乾燥野菜及び調味料の風味が損なわれないため好ましい。
本発明のミックスに含有される野菜の乾燥粉末は、原料となる野菜を乾燥、粉砕し、必要に応じて整粒や造粒を行うことによって調製することができる。該野菜の種類は、特に限定されず、例えば、ナス、トマト、ピーマン、カボチャ、ジャガイモ、サツマイモ、トウモロコシ、エンドウマメ、メロン、キウイ、コマツナ、シュンギク、ホウレンソウ、ネギ、タマネギ、ニンニク、ゴボウ、ニンジン、レンコン、シイタケ、エノキダケ等を含む果菜類、葉菜類、根菜類、キノコ類などが挙げられる。野菜の乾燥は、該野菜類の風味をなるべく壊さないよう常法を用いて行えばよい。例えば減圧乾燥、凍結乾燥、恒温乾燥等の乾燥法を用いることができる。あるいは、該野菜の乾燥粉末は、市販されているものであってもよい。
当該野菜の乾燥粉末の粒子径は、特に限定されない。ただし、後述のように所定の安息角や差角を有する調味料ミックスを調整する観点からは、該野菜の乾燥粉末が粗大粒子を含まないことが好ましい。より好ましくは、該野菜の乾燥粉末は、目開き1.7mm(10メッシュ)の篩を通過する粒子径を有する。そのような粒子径を有する野菜の乾燥粉末は、例えば、必要に応じて細分した野菜を、乾燥させた後、通常のミキサーで粉砕し、次いで目開き1.7mmの篩にかけ、篩を通過した画分を回収することで調製することができる。該野菜の乾燥粉末が市販品の場合、必要に応じて粉砕又は整粒して用いることができる。
本発明のミックスにおける当該野菜の乾燥粉末の含有量は、該ミックス全質量中1~30質量%であると好ましい。より好ましくは、該野菜の乾燥粉末の含有量は、該ミックス全質量中、3~22質量%、さらに好ましくは5~18質量%、さらに好ましくは7~14質量%である。含有量が1質量%未満であると、野菜の風味や栄養、機能性が充分に得られず、他方、含有量が30質量%を超えると、該乾燥野菜粉末の飛散や容器壁等への付着により、該ミックスの包装又は使用の際の操作性が低下する。また、野菜の乾燥粉末は吸湿しやすいため、該ミックス中での含有量が多すぎると、該ミックスの保存性が低下する。
本発明のミックスは、上述した野菜の乾燥粉末以外に、粉末調味料を含む。該粉末調味料は、各種調理で使用され得る調味料の粉末であればよく、例えば、砂糖、果糖等の糖類;塩;醤油、味噌、みりん等の発酵調味料粉末;アミノ酸系うまみ調味料;核酸系うまみ調味料;粉末だし;こしょう、しょうが、にんにく、クミン、ナツメグ、カレー粉等の粉末香辛料;肉エキス、魚介類エキス、野菜エキス等の粉末エキス;粉末油脂;穀粉類;澱粉類;及びそれらの混合物、などが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明のミックスは小麦粉の含有量が20質量%以下である。あるいは、該粉末調味料は、各種食品の調味に使用される調味料プレミックスであってもよく、その例としては、パエリヤ、ジャンバラヤ、チャーハン等の米食品調味用のプレミックス;酢豚、八宝菜、カレー、フライドチキン、ベークドポテト、マリネ等の肉、魚介又は野菜類の調味用のプレミックス;パスタソース用プレミックス;パスタ用シーズニング;コーンスープ、クリームスープ、中華スープ等のスープ用のプレミックス、などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明のミックスに含まれる該粉末調味料の種類や組成は特に限定されず、該ミックスの用途や所望される風味などに応じて適宜選択することができる。
本発明のミックスに含まれる該粉末調味料の含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは60~99質量%、より好ましくは65~99質量%、さらに好ましくは68~97質量%、さらに好ましくは73~97質量%、さらに好ましくは72~95質量%、さらに好ましくは77~95質量%、さらに好ましくは76~93質量%、さらに好ましくは81~93質量%である。
本発明のミックスに含まれる該粉末調味料は、好ましくは目開き1.7mm(10メッシュ)の篩を通過する粒子径を有する。より好ましくは、該粉末調味料は、目開き1.7mm(10メッシュ)の篩を通過し、かつ目開き0.3mm(50メッシュ)の篩を通過しない画分を、全質量中に70質量%以上、より好ましくは80質量%以上含む。
好ましくは、当該粉末調味料は顆粒状デキストリンを含有する。顆粒状デキストリンを含有すると、本発明のミックスの包装や食材又は食品との混合の際の操作性が向上する。該顆粒状デキストリンは、デキストリンを造粒することで得ることができ、又は市販品を使用することができる。デキストリンを造粒する場合、原料デキストリンは、DE値が好ましくは3~60、好ましくは4~50の、粉又は液状のデキストリンであればよい。該原料デキストリンを常法、例えば噴霧造粒法、流動層造粒法、凍結乾燥後粉砕する方法等により造粒することで、顆粒状デキストリンを得ることができる。
本発明のミックスに含まれる顆粒状デキストリンは、粒子径が小さ過ぎると、上述したミックスの操作性向上効果が低下し、一方で、粒子径が大き過ぎると、該ミックスに含まれる他の成分と分離しやすくなる。好ましくは、該顆粒状デキストリンは、目開き1.7mm(10メッシュ)の篩を通過し、かつ目開き0.3mm(50メッシュ)の篩を通過しない画分を含む。当該画分の含有量は、該顆粒状デキストリンの全質量中、好ましくは70質量%以上、より好ましくは80質量%以上である。当該粒子径の画分は、例えば上述の造粒したデキストリン又は市販のデキストリンを、必要に応じて粉砕した後、整粒することで得ることができる。
本発明のミックスに含まれる該顆粒状デキストリンの含有量は、該ミックス全質量中、好ましくは3~50質量%、より好ましくは7~50質量%、さらに好ましくは7~40質量%、さらに好ましくは12~30質量%である。含有量が3質量%未満であると、上述したミックスの操作性向上効果が充分に得られず、他方、含有量が50質量%を超えると、デキストリンの甘味やえぐみにより該ミックスを適用した食品の風味が悪くなることがある。
本発明のミックスに液体油脂を含有させると、該ミックスの包装や食材又は食品との混合の際の操作性が向上するため好ましい。さらに該ミックスが液体油脂を含有することにより、該ミックスの風味が向上する。該液体油脂としては、食用に供される脂肪油であれば特に限定されず、例えば、サラダ油、白絞油、コーン油、大豆油、ごま油、ナタネ油等が挙げられる。例えば、上述した野菜の乾燥粉末及び粉末調味料を混合し、次いで液体油脂を加えてよく混合して粉体成分に液体油脂を吸収させることで、液体油脂を含有する粉状の調味料ミックスを調製することができる。本発明のミックスにおける液体油脂の含有量は、該ミックスの全量中、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下である。該液体油脂の含有量が多すぎると、粉体成分に完全に吸収されなくなるため、ミックスの操作性が低下する。また、本発明のミックスにおける該液体油脂と他の油脂分(例えば粉末油脂)を合わせた油脂分の総量は、好ましくは15質量%以下、より好ましくは10質量%以下である。
本発明の野菜入り調味料ミックスは、ミックス全体として、45度以上、好ましくは45~58度、より好ましくは47~58度、さらに好ましくは47~54度の安息角を有する。また本発明のミックスは、ミックス全体として、15度以下、好ましくは9~15度、より好ましくは10~14度、さらに好ましくは11~13度の差角を有する。本発明のミックスの安息角が45度未満であるか、又は差角が15度を超える場合、該ミックスが飛散しやすくなり、包装や食材又は食品との混合における操作性が低下する。
本明細書において、安息角とは、以下の手順に従って測定された値である:試料粉体100gを、目開き1.7mmの篩かつ開口部の径5mmの漏斗を通して、振幅1.5mm、170秒間で、高さ7.5cmから直径8cmの円形テーブルの上に堆積させる。このとき、テーブルの端部から堆積物があふれる程度に堆積させる。テーブル上に堆積した堆積物の円錐の稜線と円形テーブル面との間に形成された角度をレーザー光で測定した値を、該紛体の安息角とする。安息角は、市販の測定装置、例えばパウダテスタPT-X(ホソカワミクロン製)を用いて測定することができる。
本明細書において、差角とは、以下の手順に従って測定された値である:上述の手順にて試料粉体の安息角を測定した後、試料粉体の乗ったテーブルを3回タッピング(ストローク長18mm、1回/秒)して規定の振動を与える。振動後、テーブル上に残った堆積物の円錐の稜線と円形テーブル面との間に形成された角度をレーザー光で測定した値を、該紛体の崩潰角とする。前記安息角と崩潰角の差を該紛体の差角とする。差角は、市販の測定装置、例えばパウダテスタPT-X(ホソカワミクロン製)を用いて測定することができる。
調味料ミックスの安息角及び差角を上記範囲に調整する手法としては、ミックス全体としての安息角及び差角が所望の範囲になるように、その中に含まれる粉体成分の表面性状や組成を調整する方法が挙げられる。例えば、野菜の乾燥粉末及び粉末調味料を含む調味料ミックスに液体油脂や粉末油脂を添加したり、又はショ糖脂肪酸エステル、二酸化ケイ素などの流動化剤を適宜加えたりすることによって粉体の流動性を変更することで、該ミックスの安息角及び差角を所望の範囲に調整することができる。また、安息角や差角を調整する観点からは、好ましくは本発明のミックスは、目開き1.7mm(10メッシュ)の篩を通過する粒子径を有する。
本発明のミックスに流動性が著しく不良な成分、例えば吸着性や帯電性を有する原料を含む場合など、本発明のミックスの流動性を高めたい場合、本発明のミックスは流動化剤をさらに含有していてもよい。流動化剤を用いることにより、該ミックスの安息角及び差角を調整し易くなる。該流動化剤の好ましい例としては、ショ糖脂肪酸エステル及び二酸化ケイ素からなる群より選択される1種以上が挙げられ、これらを単独又は組み合わせて使用することができる。ショ糖脂肪酸エステルとしては、食用に利用可能なものであればいずれの種類を使用してもよいが、HLB11以下、例えばHLB3~11のものが好ましく、HLB3~8のものがより好ましい。二酸化ケイ素も、食用に利用可能なものであればいずれの種類を使用してもよい。本発明のミックスにおける流動化剤の含有量は、上述した野菜の乾燥粉末、粉末調味料、及び液体油脂の合計量100質量部に対して、好ましくは0.02~3質量部、より好ましくは0.05~2質量部、さらに好ましくは0.05~1質量部である。含有量が3質量部を超えるとミックスに苦味が出ることがある。
次に本発明をさらに具体的に説明するために実施例を掲げるが、本発明は以下の実施例のみに限定されるものではない。以下の実施例において、紛体の安息角及び差角はパウダテスタPT-X(ホソカワミクロン製)を用いて測定された値である。
参考例1 顆粒状デキストリンの調製
市販のデキストリン粉末(三晶製)をスプレードライヤーを用いて造粒し、目開き1.7mm(10メッシュ)の篩及び目開き0.3mm(50メッシュ)の篩で分画し、目開き1.7mm(10メッシュ)の篩を通過し、かつ目開き0.3mm(50メッシュ)の篩を通過しない画分を70質量%以上含む顆粒状デキストリンを製造した。
参考例2 顆粒状澱粉の調製
参考例1と同様の手順で市販の馬鈴薯澱粉を造粒及び分画し、目開き1.7mm(10メッシュ)の篩を通過し、かつ目開き0.3mm(50メッシュ)の篩を通過しない画分を70質量%以上含む顆粒状澱粉を製造した。
参考例3 野菜の乾燥粉末の調製
ニンジン、ゴボウ、トウモロコシ又はトマトの乾燥粉末を製造した。ニンジンとゴボウは皮を剥いて厚さ1mmにスライスした。トウモロコシは種子を取り出しバラバラにした。トマトは皮を剥き、種を除いた果肉部分を厚さ3mmにスライスした。各野菜を30℃で48時間風乾した後、ミキサーで粉砕し、目開き1.7mmの篩を通過する画分を回収した。
試験例1
1)調味料ミックスの製造
表1~4に示す原料を混合し、目開き1.7mmの篩で整粒して調味料ミックスを製造した。得られた調味料ミックスの安息角及び差角を測定した。
2)包装容易性の評価
高速ロータリー充填包装機(SR500;三光機械)を用いて、調味料ミックスを30gずつ計量マスに量り取り3方シール袋に個別充填する操作を100回繰り返した。その際の、調味料ミックスの計量マスからの落下不良(計量マス内へのミックスの残留)及び袋内充填不良(袋口部へのミックスの付着、又は規定量が充填されない)の有無を下記の基準で評価した。評価は10回行い、10回分の評価点の平均値を求めた。
(包装容易性)
5点:100回の充填で計量マスからの調味料ミックスの落下不良及び袋内充填不良は全くなかった、極めて良
4点:100回の充填で計量マスからの調味料ミックスの落下不良及び袋内充填不良はないが、終了後の計量マスにわずかにミックスの残留があった、良
3点:100回の充填の最後の方で調味料ミックスの計量のぶれが生じたが、装置の設定の調整で改善可能であった、やや良
2点:100回の充填の途中で調味料ミックスが固着し、充填不良が生じた、不良
1点:開始当初から調味料ミックスの充填不良が生じた、極めて不良
3)調理における操作性の評価
調味料ミックスを用いてピラフを製造した。フライパンに油大さじ1を入れて加熱し、スライスニンニク3枚を入れ、さらに鶏腿肉の細切れ30gを入れて炒めた。鶏肉の表面が焼けたら中火にして、ご飯150gを入れ、ここに2)で製造した調味料ミックス30gを含む袋の中身全量を振りかけ、加熱しながら3分間全体に均一になるまでよくかき混ぜてピラフを製造した。その際の調味料ミックスの袋からの出しやすさ、及びかき混ぜた際の食材と調味料ミックスの混ざり方を、下記の基準で評価した。評価は10回行い、10回分の評価点の平均値を求めた。
(調理における操作性)
5点:粉状の調味料ミックスが振り出され、袋内でのミックスの残留はほとんどなく、かつ食材全体にミックスが均一に混合された、極めて良
4点:粉状の調味料ミックスが振り出され、袋内でのミックスの残留はほとんどなく、かつ食材全体にミックスがほぼ均一に混合された、良
3点:一部に塊を含む調味料ミックスが振り出されたが、袋内でのミックスの残留はほとんどなく、食材と混合したときにミックスのダマやムラがわずかにあった、やや良
2点:塊を多く含む調味料ミックスが振り出され、袋内でのミックスの残留がわずかにあり、食材とミックスの混ざり具合にムラがあり、不良
1点:塊状の調味料ミックスが振り出され、袋内でのミックスの残留があり、食材とミックスの混ざり具合にムラが多く、極めて不良
製造した調味料ミックスの組成、安息角及び差角、ならびに包装容易性と調理における操作性の評価結果を表1~4に示す。
Figure 0007264762000001
Figure 0007264762000002
表1、2に示すとおり、安息角が45度以上、及び差角が15度以下の両方の条件を満たさない調味料ミックスは、包装容易性と調理における操作性が低下した。また調味料ミックスの成分が同等の場合でも、安息角又は差角が所定の範囲を外れた場合、包装容易性と調理における操作性が低下した。調味料ミックスに少量の液体油脂を加えることで、該ミックスの差角が減少し、食材との混合性が良くなり、調理での操作性が向上する傾向がみられた。ただし液体油脂の量がさらに増加すると、包装容易性と調理での操作性はかえって低下する方向に転じた。
Figure 0007264762000003
表3に示すように、所定量の顆粒状デキストリンを含む調味料ミックスは、包装容易性と調理における操作性がともに向上した。一方、同じ量の顆粒状澱粉含む調味料ミックスは、安息角又は差角が所定の範囲を外れ、包装容易性及び操作性がむしろ低下した。
Figure 0007264762000004
表4に示すように、乾燥野菜粉末の含有量が多い調味料ミックスでは包装容易性及び操作性が低下した。また乾燥野菜粉末が同じであっても安息角又は差角が所定の範囲を外れた場合、包装容易性及び操作性は低下した。一方、乾燥野菜粉末を含まない参考の調味料ミックスは、安息角又は差角が所定の範囲を外れていても良好な包装容易性及び操作性を有していた。

Claims (3)

  1. 安息角45度以上、差角15度以下であり、かつ野菜の乾燥粉末を1~30質量%及び顆粒状デキストリンを3~50質量%含有する野菜入り調味料ミックス。
  2. 前記ミックスの全質量中、油脂を10質量%以下含む、請求項記載の調味料ミックス。
  3. 前記顆粒状デキストリンが、1.7mm(10メッシュ)の篩を通過し、0.3mm(50メッシュ)の篩を通過しない画分を70質量%以上含む、請求項1又は2記載の調味料ミックス。
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