JP2015126030A - 電解コンデンサ用セパレータ、その製造方法、及びそれを用いた電解コンデンサ - Google Patents

電解コンデンサ用セパレータ、その製造方法、及びそれを用いた電解コンデンサ Download PDF

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聡 伊藤
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洋佑 山田
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Abstract

【課題】電極間での短絡の防止と高い耐熱性との両立に適した電解コンデンサ用セパレータを提供する。【解決手段】エポキシ樹脂で構成された三次元網目状骨格と、セパレータの表面と裏面との間でイオンが移動できるように連通している空孔と、を備えた、電解コンデンサ用セパレータを提供する。セパレータの厚さは、例えば5〜50μmの範囲とする。このセパレータは、例えば、エポキシ樹脂シートからポロゲンを除去することにより製造することができる。【選択図】図1B

Description

本発明は、電解コンデンサ用セパレータ、及び電解コンデンサに関し、詳しくは電解液を用いる電解コンデンサに適したセパレータ及び電解液を用いる電解コンデンサに関する。
電解コンデンサ用セパレータとしては、一般に電解紙が用いられている。電解紙の均一性及び緻密性の向上には限界があるため、電解コンデンサ用セパレータとして、セルロースフィルムを用いることが提案されている(特許文献1)。しかし、セルロースフィルムは、セルロース繊維の間の空隙を小さく制御することが難しいことから、孔径が大きくなる傾向がある。このため、セルロースフィルムは、電解コンデンサの電極間で生じうる短絡を防止する観点からは望ましいセパレータではない。
一方、ポリオレフィン系樹脂を用いれば、孔径の小さな多孔膜を形成できる。しかし、ポリオレフィン系樹脂はその融点が低い。このため、ポリオレフィン系樹脂を用いたセパレータでは、電解コンデンサ用セパレータに求められる耐熱性を満たせないことがあった。耐熱性は、例えばリフロー方式を用いて電解コンデンサをはんだ付けする際に求められる。
国際公開第2013/069146号
したがって、本発明は、電極間での短絡の防止と高い耐熱性との両立に適した電解コンデンサ用セパレータを提供することを目的とする。本発明の別の目的は、このような電解コンデンサ用セパレータの製造に適した方法を提供することにある。本発明の更に別の目的は、このような電解コンデンサ用セパレータを備えた電解コンデンサを提供することにある。
すなわち、本発明は、
電解コンデンサ用セパレータであって、
エポキシ樹脂で構成された三次元網目状骨格と、
前記セパレータの表面と裏面との間でイオンが移動できるように連通している空孔と、
を備えた、電解コンデンサ用セパレータ、を提供する。
別の側面において、本発明は、
エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲンを含むエポキシ樹脂組成物を調製する工程と、
エポキシ樹脂シートが得られるように、前記エポキシ樹脂組成物の硬化体をシート状に成形する又は前記エポキシ樹脂組成物のシート状成形体を硬化させる工程と、
前記エポキシ樹脂シートから前記ポロゲンを除去する工程と、
を含む、電解コンデンサ用セパレータの製造方法、を提供する。
別の側面において、本発明は、
陽極と、
陰極と、
前記陽極と前記陰極との間に配置された、本発明のセパレータと、
前記セパレータに含浸した電解液と、
を備えた、電解コンデンサ、を提供する。
エポキシ樹脂は、孔径の小さい多孔膜の形成に適し、耐熱性にも優れている。本発明によれば、電極間での電気的な短絡が生じにくく、耐熱性を有する電解コンデンサ用セパレータを得ることができる。また、このセパレータの優れた特性を活かした電解コンデンサを得ることができる。
本発明の一実施形態に係る電解コンデンサの概略断面図 図1Aの電解コンデンサの部品の構成を示すための図 切削工程の概略図
以下、添付の図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態に係る電解コンデンサ100は、陽極2、陰極3、セパレータ4(電解コンデンサ用セパレータ)を備えたアルミニウム電解コンデンサである。セパレータ4は、陽極2と陰極3との間に配置されている。陽極2、陰極3及びセパレータ4は、一体的に巻回されて素子本体10を構成している。陽極2及び陰極3は、それぞれアルミニウム箔により形成されている。陽極2の表面には、化成処理により誘電体層として酸化膜(Al23)が形成されている。セパレータ4は、エポキシ樹脂で構成された三次元網目状骨格と、当該セパレータの表面と裏面との間でイオンが移動できるように連通している空孔と、を備えている。
本実施形態において、素子本体10は円筒形のケース6に収容されている。すなわち、電解コンデンサ100は円筒の形状を有している。しかし、電解コンデンサ100の形状は特に限定されない。電解コンデンサ100は、例えば、扁平な角型の形状を有していてもよい。また、素子本体10は巻回構造を必須としない。陽極2、セパレータ4及び陰極3が単に積層されることによって、板状の素子本体が形成されていてもよい。ケース6は、ステンレス、アルミニウム等の金属で作られている。ケース6の側面は、樹脂フィルムからなるスリーブ7により覆われている。ただし、ケース6は、樹脂材料により形成されていてもよい。
電解コンデンサ100は、さらに、陽極リード2a、陰極リード3a、陽極リード線2b、陰極リード線3b、および封口ゴム9を備えている。陽極リード2aは、陽極2に接続された一端と、陽極リード線2bに接続された他端とを有する。陰極リード3aは、陰極3に電気的に接続された一端と、陰極リード線3bに接続された他端とを有する。素子本体10には電解液が含浸されている。封口ゴム9は、ケース6内を密閉するとともに、陽極リード2a及び陰極リード3aを固定し、さらには、リード2a、3aに接続した素子本体10をケース6内に固定している。
電解コンデンサ100を構成する陽極2、陰極3及びその他の部材は、従来から知られていたものを特に制限することなく使用できる。
上記では、アルミニウム電解コンデンサを例に挙げたが、本発明は、これに限らず、電解液とセパレータとを用いる電解コンデンサに適用できる。電解コンデンサは、化成処理等の化学処理により電極の表面に形成した被膜を誘電体層とするコンデンサである。
次に、セパレータ4について詳しく説明する。
本実施形態において、セパレータ4は、三次元網目状骨格と、空孔とを備えたエポキシ樹脂多孔膜で構成されている。セパレータ4の表面と裏面との間でイオンが移動できるように、つまり、陽極2と陰極3との間をイオンが移動できるように、隣り合う空孔は互いに連通していてもよい。セパレータ4は、例えば、5〜50μmの範囲の厚さを有する。セパレータ4が厚すぎると、陽極2と陰極3との間のイオンの移動が困難となる。5μm未満の厚さのセパレータ4を製造することは不可能ではないが、電解コンデンサ100の信頼性を確保するうえで、5μm、特に10μm以上の厚さが好ましい。
セパレータ4は、例えば、20〜80%、好ましくは20〜60%の範囲の空孔率を有し、0.02〜1μmの範囲の平均孔径を有する。空孔率及び平均孔径がこのような範囲に調節されていると、セパレータ4は、必要とされる機能を十分に発揮しうる。
空孔率は、以下の方法で測定できる。まず、測定対象を一定の寸法(例えば、直径6cmの円形)に切断し、その体積及び重量を求める。得られた結果を次式に代入して空孔率を算出する。
空孔率(%)=100×(V−(W/D))/V
V:体積(cm3
W:重量(g)
D:構成成分の平均密度(g/cm3
平均孔径は、走査型電子顕微鏡でセパレータ4の断面を観察して求めることができる。具体的には、視野幅60μm、かつ表面から所定の深さ(例えば、セパレータ4の厚さの1/5〜1/100)までの範囲内に存在する空孔のそれぞれについて、画像処理を行って孔径を求め、それらの平均値を平均孔径として求めることができる。画像処理は、例えば、フリーソフト「Image J」又はAdobe社製「Photoshop」を使用して行える。
また、セパレータ4は、1〜1000秒/100cm3の範囲の通気度(ガーレー値
)を有していてもよい。セパレータ4がこのような範囲に通気度を有していることにより、セパレータ4の内部をイオンが容易に移動しうる。通気度は、日本工業規格(JIS)P8117に規定された方法に従って測定できる。
本実施形態の電解コンデンサ用セパレータ(セパレータ4)は、微多孔構造を有するエポキシ樹脂多孔膜を備えるため、電極間における短絡が生じにくい。このセパレータは、薄くしても短絡が生じにくいため電解コンデンサの高容量化に適している。
本実施形態の電解コンデンサ用セパレータは、エポキシ樹脂多孔膜を備えているため、電解液の浸透性にも優れている。その結果、電解コンデンサ中での内部抵抗を抑制して、電解コンデンサの特性を向上できる。さらに、セパレータに電解液を含浸させる工程において、セパレータ中に電解液が満たされるまでの時間を短縮できるため、電解コンデンサの生産性を向上できる。
本実施形態の電解コンデンサ用セパレータはフィラーを含んでいない。このため、電解コンデンサの軽量化及び薄型化が容易となる。
本実施形態の電解コンデンサ用セパレータは、エポキシ樹脂多孔膜を備えているため、耐熱性に優れている。したがって、セパレータ中の孔が温度の変化によって塞がりにくく、電解コンデンサ中の温度が上昇してもセパレータにおける内部抵抗が変動しにくい。
次に、セパレータ4に使用されたエポキシ樹脂多孔膜の製造方法を説明する。
エポキシ樹脂多孔膜は、例えば、下記(a)(b)及び(c)のいずれかの方法で製造することができる。方法(a)及び(b)は、エポキシ樹脂組成物をシート状に成形した後で硬化工程を実施する点で共通している。方法(c)は、エポキシ樹脂のブロック状の硬化体を作り、その硬化体をシート状に成形することを特徴としている。
方法(a)
エポキシ樹脂組成物のシート状成形体が得られるように、エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲンを含むエポキシ樹脂組成物を基板上に塗布する。その後、エポキシ樹脂組成物のシート状成形体を加熱してエポキシ樹脂を三次元架橋させる。その際、エポキシ樹脂架橋体とポロゲンとの相分離により共連続構造が形成される。その後、得られたエポキシ樹脂シートからポロゲンを洗浄によって除去し、乾燥させることにより、三次元網目状骨格と連通する空孔とを有するエポキシ樹脂多孔膜が得られる。基板の種類は特に限定されず、プラスチック基板、ガラス基板、金属板等を基板として使用できる。
方法(b)
エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲンを含むエポキシ樹脂組成物を基板上に塗布する。その後、塗布したエポキシ樹脂組成物の上に別の基板を被せてサンドイッチ構造体を作製する。なお、基板と基板との間に一定の間隔を確保するために、基板の四隅にスペーサー(例えば、両面テープ)を設けてもよい。次に、サンドイッチ構造体を加熱してエポキシ樹脂を三次元架橋させる。その際、エポキシ樹脂架橋体とポロゲンとの相分離により共連続構造が形成される。その後、得られたエポキシ樹脂シートを取り出し、ポロゲンを洗浄によって除去し、乾燥させることにより、三次元網目状骨格と連通する空孔とを有するエポキシ樹脂多孔膜が得られる。基板の種類は特に制限されず、プラスチック基板、ガラス基板、金属板等を基板として使用できる。特に、ガラス基板を好適に使用できる。
方法(c)
エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲンを含むエポキシ樹脂組成物を所定形状の金型内に充填する。その後、エポキシ樹脂を三次元架橋させることによって、円筒状又は円柱状のエポキシ樹脂組成物の硬化体を作製する。その際、エポキシ樹脂架橋体とポロゲンとの相分離により共連続構造が形成される。その後、エポキシ樹脂組成物の硬化体を円筒軸又は円柱軸を中心に回転させながら、硬化体の表層部を所定の厚さに切削して長尺状のエポキシ樹脂シートを作製する。そして、エポキシ樹脂シートに含まれたポロゲンを洗浄によって除去し、乾燥させることにより、三次元網目状骨格と連通する空孔とを有するエポキシ樹脂多孔膜が得られる。
方法(c)を詳細に説明する。なお、エポキシ樹脂組成物を調製する工程、エポキシ樹脂を硬化させる工程、ポロゲンを除去する工程等は、各方法に共通している。また、使用できる材料も各方法に共通である。
方法(c)によれば、エポキシ樹脂多孔膜は、以下の主要な工程を経て製造されうる。
(i)エポキシ樹脂組成物を調製する。
(ii)エポキシ樹脂組成物の硬化体をシート状に成形する。
(iii)エポキシ樹脂シートからポロゲンを除去する。
まず、エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲン(細孔形成剤)を含むエポキシ樹脂組成物を調製する。具体的には、エポキシ樹脂及び硬化剤をポロゲンに溶解させて均一な溶液を調製する。
エポキシ樹脂としては、芳香族エポキシ樹脂及び非芳香族エポキシ樹脂のいずれも使用可能である。芳香族エポキシ樹脂としては、ポリフェニルベースエポキシ樹脂、フルオレン環を含むエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートを含むエポキシ樹脂、複素芳香環(例えば、トリアジン環)を含むエポキシ樹脂等が挙げられる。ポリフェニルベースエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、テトラキス(ヒドロキシフェニル)エタンベースエポキシ樹脂等が挙げられる。非芳香族エポキシ樹脂としては、脂肪族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂肪族グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、脂環族グリシジルエステル型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、芳香族グリシジルアミン型エポキシ樹脂、フルオレン環を含むエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートを含むエポキシ樹脂、脂環族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環族グリシジルアミン型エポキシ樹脂及び脂環族グリシジルエステル型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つが好適であり、これらの中でも6000以下のエポキシ当量を有するものを好適に使用できる。これらのエポキシ樹脂を使用すると、均一な三次元網目状骨格及び均一な空孔を形成できるとともに、エポキシ樹脂多孔膜に優れた耐薬品性及び高い強度を付与できる。
本発明の一実施形態では、エポキシ樹脂組成物は、グリシジルアミン型エポキシ樹脂を含み、例えばグリシジルアミン型エポキシ樹脂とビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノール
AD型エポキシ樹脂、フルオレン環を含むエポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレートを含むエポキシ樹脂、脂環族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、及び脂環族グリシジルエステル型エポキシ樹脂からなる群より選ばれる少なくとも1つのエポキシ樹脂とを含む。
グリシジルアミン型エポキシ樹脂は、アミン化合物のアミノ基の水素原子がグリシジル基で置換された構造を有するエポキシ樹脂であり、グリシジルアミン型エポキシ樹脂は、特に高い架橋性の観点から2個以上のジグリシジルアミノ基を有することが好ましい。このようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂の具体例としては、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン(三菱ガス化学株式会社から商品名「TETRAD(登録商標)−C」として市販されている)、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン(三菱ガス化学株式会社から商品名「TETRAD(登録商標)−X」として市販されている)等の2個のジグリシジルアミノ基を有するエポキシ樹脂等が挙げられる。グリシジルアミン型エポキシ樹脂を使用すると、均一な三次元網目状骨格及び均一な空孔を形成できるとともに、硬化後の架橋密度が向上し、エポキシ樹脂多孔膜に高い強度と耐熱性及び耐薬品性を付与できる。グリシジルアミン型エポキシ樹脂は単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
硬化剤としては、芳香族硬化剤及び非芳香族硬化剤のいずれも使用可能である。芳香族硬化剤としては、芳香族アミン(例えば、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ベンジルジメチルアミン、ジメチルアミノメチルベンゼン)、芳香族酸無水物(例えば、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸)、フェノール樹脂、フェノールノボラック樹脂、複素芳香環を含むアミン(例えば、トリアジン環を含むアミン)等が挙げられる。非芳香族硬化剤としては、脂肪族アミン類(例えば、エチレンジアミン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、イミノビスプロピルアミン、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、1,3,6−トリスアミノメチルヘキサン、ポリメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ポリエーテルジアミン)、脂環族アミン類(例えば、イソホロンジアミン、メンタンジアミン、N−アミノエチルピペラジン、3,9−ビス(3−アミノプロピル)2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカンアダクト、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、これらの変性品)、ポリアミン類とダイマー酸とを含む脂肪族ポリアミドアミン等が挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、分子内に一級アミンを2つ以上有する硬化剤を好適に使用できる。具体的には、メタフェニレンジアミン、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジフェニルスルホン、ポリメチレンジアミン、ビス(4−アミノ−3−メチルシクロヘキシル)メタン、ビス(4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,4−ブチレンジアミン、1,5−ペンタンジアミン、1,6−ヘキサンジアミン、1,7−ヘプタンジアミン、1,8−オクタンジアミン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、及びテトラエチレンペンタミンからなる群より選ばれる少なくとも1つを好適に使用できる。これらの硬化剤を使用すると、均一な三次元網目状骨格及び均一な空孔を形成できるとともに、エポキシ樹脂多孔膜に高い強度及び適切な弾性を付与できる。得られるエポキシ樹脂多孔膜の架橋密度の高さ、より高い化学的安定性、並びに入手及び取り扱いの容易さから1,6−ヘキサンジアミンが好ましい。
エポキシ樹脂と硬化剤との組み合わせとしては、芳香族エポキシ樹脂と脂肪族アミン硬化剤との組み合わせ、芳香族エポキシ樹脂と脂環族アミン硬化剤との組み合わせ、又は脂環族エポキシ樹脂と芳香族アミン硬化剤との組み合わせが好ましい。これらの組み合わせにより、エポキシ樹脂多孔膜に優れた耐熱性を付与できる。
ポロゲンは、エポキシ樹脂及び硬化剤を溶かすことができる溶剤でありうる。ポロゲンは、また、エポキシ樹脂と硬化剤とが重合した後、反応誘起相分離を生じさせることができる溶剤として使用される。具体的には、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のセロソルブ類、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート等のエステル類、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のグリコール類、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル、ポリオキシエチレンジメチルエーテル等のエーテル類をポロゲンとして使用できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらの中でも、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、分子量600以下のポリエチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル及びポリオキシエチレンジメチルエーテルからなる群より選ばれる少なくとも1つを好適に使用できる。特に、分子量200以下のポリエチレングリコール、分子量500以下のポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレンモノメチルエーテル及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートからなる群より選ばれる少なくとも1つを好適に使用できる。これらのポロゲンを使用すると、均一な三次元網目状骨格及び均一な空孔を形成できる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、個々のエポキシ樹脂又は硬化剤と常温で不溶又は難溶であっても、エポキシ樹脂と硬化剤との反応物が可溶となる溶剤についてはポロゲンとして使用可能である。このようなポロゲンとしては、例えば、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂(ジャパンエポキシレジン社製「エピコート5058」)が挙げられる。
エポキシ樹脂多孔膜の空孔率、平均孔径及び孔径分布は、原料の種類、原料の配合比率及び反応条件(例えば、反応誘起相分離時における加熱温度及び加熱時間)に応じて変化する。そのため、目的とする空孔率、平均孔径、孔径分布を得るために、最適な条件を選択することが好ましい。また、相分離時におけるエポキシ樹脂架橋体の分子量、分子量分布、溶液の粘度、架橋反応速度等を制御することにより、エポキシ樹脂架橋体とポロゲンとの共連続構造を特定の状態で固定し、安定した多孔質構造を得ることができる。
エポキシ樹脂に対する硬化剤の配合比率は、例えば、エポキシ基1当量に対して硬化剤当量が0.6〜1.5である。適切な硬化剤当量は、エポキシ樹脂多孔膜の耐熱性、化学的耐久性、力学特性等の特性の向上に寄与する。
硬化剤の他に、目的とする多孔質構造を得るために、溶液中に硬化促進剤を添加してもよい。硬化促進剤としては、トリエチルアミン、トリブチルアミン等の三級アミン、2−フェノール−4−メチルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−フェノール−4,5−ジヒドロキシイミダゾール等のイミダゾール類が挙げられる。
エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲンの総重量に対して、例えば40〜80重量%のポロゲンを使用できる。適切な量のポロゲンを使用することにより、所望の空孔率、平均孔径及び通気度を有するエポキシ樹脂多孔膜を形成しうる。
エポキシ樹脂多孔膜の平均孔径を所望の範囲に調節する方法の1つとして、エポキシ当量の異なる2種以上のエポキシ樹脂を混合して用いる方法が挙げられる。その際、エポキシ当量の差は100以上であることが好ましく、常温で液状のエポキシ樹脂と常温で固形のエポキシ樹脂とを混合して用いる場合もある。
次に、エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲンを含む溶液からエポキシ樹脂組成物の硬化体を作製する。具体的には、溶液を金型に充填し、必要に応じて加熱する。エポキシ樹脂を三次元架橋させることによって、所定の形状を有する硬化体が得られる。その際、エポキシ樹脂架橋体とポロゲンとが相分離することにより、共連続構造が形成される。
硬化体の形状は特に限定されない。円柱状又は円筒状の金型を使用すれば、円筒又は円柱の形状を有する硬化体を得ることができる。硬化体が円筒又は円柱の形状を有していると、後述する切削工程(図2参照)を実施しやすい。
エポキシ樹脂組成物を硬化させるために必要な温度及び時間は、エポキシ樹脂及び硬化剤の種類に応じて変化するので特に限定されない。均一な分布及び均一な孔径を持った空孔を有するエポキシ樹脂多孔膜を得るために、室温にて硬化処理を実施することができる。室温硬化の場合、温度は20〜40℃程度であり、時間は3〜100時間程度、好ましくは20〜50時間程度である。加熱硬化の場合、温度は40〜120℃程度、好ましくは60〜100℃程度であり、時間は10〜300分程度、好ましくは30〜180分程度である。硬化処理後、エポキシ樹脂架橋体の架橋度を高めるためにポストキュア(後処理)を行ってもよい。ポストキュアの条件は特に制限されないが、温度は室温又は50〜160℃程度であり、時間は2〜48時間程度である。
硬化体の寸法は特に限定されない。硬化体が円筒又は円柱の形状を有している場合、エポキシ樹脂多孔膜の製造効率の観点から、硬化体の直径は、例えば20cm以上であり、好ましくは30〜150cmである。硬化体の長さ(軸方向)も、得るべきエポキシ樹脂多孔膜の寸法を考慮して適宜設定することができる。硬化体の長さは、例えば20〜200cmであり、取扱いやすさの観点から20〜150cmであることが好ましく、20〜120cmであることがより好ましい。
次に、硬化体をシート状に成形する。円筒又は円柱の形状を有する硬化体は、以下の方法でシート状に成形されうる。具体的には、図2に示すように、硬化体12をシャフト14に取り付ける。長尺の形状を有するエポキシ樹脂シート16が得られるように、切削刃18(スライサー)を用いて、硬化体12の表層部を所定の厚さで切削(スライス)する。詳細には、硬化体12の円筒軸O(又は円柱軸)を中心として、切削刃18に対して硬化体12を相対的に回転させながら硬化体12の表層部を切削する。この方法によれば、効率的にエポキシ樹脂シート16を作製することができる。
硬化体12を切削するときのライン速度は、例えば2〜70m/minの範囲にある。エポキシ樹脂シート16の厚さは、エポキシ樹脂多孔膜の目標厚さ(10〜50μm)に応じて決定される。ポロゲンを除去して乾燥させると厚さが若干減少するので、エポキシ樹脂シート16は、通常、エポキシ樹脂多孔膜の目標厚さよりも若干厚い。エポキシ樹脂シート16の長さは特に限定されないが、エポキシ樹脂シート16の製造効率の観点から、例えば100m以上であり、好ましくは1000m以上である。
最後に、エポキシ樹脂シート16からポロゲンを抽出し、除去する。具体的には、溶剤にエポキシ樹脂シート16を浸漬することによって、エポキシ樹脂シート16からポロゲンを除去することができる。これにより、セパレータ4として利用できるエポキシ樹脂多孔膜が得られる。溶剤としては、環境に対する負荷が大きくないハロゲンフリーの溶剤が好ましい。
エポキシ樹脂シート16からポロゲンを除去するためのハロゲンフリーの溶剤として、水、DMF(N,N−ジメチルホルムアミド)、DMSO(ジメチルスルホキシド)及びTHF(テトラヒドロフラン)からなる群より選ばれる少なくとも1つをポロゲンの種類に応じて使用できる。また、水、二酸化炭素等の超臨界流体もポロゲンを除去するための溶剤として使用できる。エポキシ樹脂シート16からポロゲンを積極的に除去するために、超音波洗浄を行ってもよく、また、溶剤を加熱して用いてもよい。
ポロゲンを除去するための洗浄装置も特に限定されず、公知の洗浄装置を使用できる。エポキシ樹脂シート16を溶剤に浸漬することによってポロゲンを除去する場合には、洗浄槽を複数備えた多段洗浄装置を好適に使用できる。洗浄の段数としては、3段以上がより好ましい。また、カウンターフローを利用することによって、実質的に多段洗浄を行ってもよい。さらに、各段の洗浄で、溶剤の温度を変えたり、溶剤の種類を変えたりしてもよい。
ポロゲンを除去した後、エポキシ樹脂多孔膜の乾燥処理を行う。乾燥条件は特に限定されず、温度は通常40〜120℃程度であり、50〜100℃程度が好ましく、乾燥時間は10秒〜5分程度である。乾燥処理には、テンター方式、フローティング方式、ロール方式、ベルト方式等の公知のシート乾燥方法を採用した乾燥装置を使用できる。複数の乾燥方法を組み合わせてもよい。
本実施形態の方法によれば、セパレータ4として使用できる微多孔構造を有するエポキシ樹脂多孔膜を極めて簡単に製造できる。ポリオレフィン多孔膜の製造時に必要である工程、例えば延伸工程を省略できるため、高い生産性でエポキシ樹脂多孔膜を製造できる。
なお、セパレータ4は、エポキシ樹脂多孔膜のみで構成されていてもよいし、エポキシ樹脂多孔膜と他の多孔質材料との積層体で構成されていてもよい。他の多孔質材料としては、ポリエチレン多孔膜、ポリプロピレン多孔膜等のポリオレフィン多孔膜、セルロース多孔膜、フッ素樹脂多孔膜等が挙げられる。他の多孔質材料は、エポキシ樹脂多孔膜の片面にのみ設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。
同様に、セパレータ4は、エポキシ樹脂多孔膜と補強材との積層体で構成されていてもよい。補強材としては、織布、不織布等が挙げられる。補強材は、エポキシ樹脂多孔膜の片面にのみ設けられていてもよいし、両面に設けられていてもよい。
以下、実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明は、これら実施例に限定されるものではない。物性は以下の方法を用いて測定した。なお、以下において、RO水は逆浸透膜を用いて処理して得た純水を意味する。
(空孔率)
空孔率は、以下の方法で測定した。まず、測定対象を一定の寸法(例えば、直径6cmの円形)に切断し、その体積及び重量を求める。得られた結果を次式に代入して空孔率を算出する。
空孔率(%)=100×(V−(W/D))/V
V:体積(cm3
W:重量(g)
D:構成成分の平均密度(g/cm3
(短絡率)
厚さ20μmのアルミニウム箔を30mm角の正方形に切り出した。セパレータを40mm角の正方形に切り出し、電解液である0.5mol/Lのアジピン酸アンモニウム/プロピレンカーボネート溶液に浸漬した後、アルミニウム箔の間に挟み込み、電極群を作製した。次いで、厚さ5mm、35mm角の正方形形状のアルミニウム板を用いて両側から電極群を挟んだ。このアルミニウム板の端面には端子接続部が準備されている。さらにアルミニウム板を、シリコンゴムシートを用いて両側から挟み込んだ。こうして得られた電極群を加圧装置にセットし、上記端子接続部2か所に交流抵抗測定機(日置株式会社製LCRハイテスター3522−50、10kHz)を接続した上で、加圧を実施した。面圧0.2MPaが電極群にかかるまで加圧し、抵抗値より短絡発生の有無を確認した。この試験を各実施例につき計10回実施し、短絡率X/10(10回中、短絡した回数X回)とした。
(耐熱性試験)
厚さ1mm、直径10mmのステンレス片と、厚さ1mm、直径20mmのステンレス片とを準備した。電解液として1mol/LのLiBF4/プロピレンカーボネート溶液を準備し、この電解液に直径26mmに打抜いたセパレータを浸漬させた。電解液を含浸させたセパレータを上記ステンレス片の間に挟み、面圧2kg/cm2で加圧した状態で両ステンレス片間の抵抗を交流抵抗測定機(日置株式会社製LCRハイテスター3522−50)を用いて10kHzの交流抵抗を測定した。測定はヒーターを用いて両ステンレス板を160℃に加熱して実施した。内部抵抗値が大きい場合には、高温にさらされた場合にコンデンサとして機能しなくなる。
(実施例1)
3Lの円筒形のポリ容器にjER(登録商標)828(ビスフェノールA型エポキシ樹脂、三菱化学株式会社製、エポキシ当量184〜194g/eq.)100重量部とTETRAD(登録商標)−C(グリシジルアミン型エポキシ樹脂、三菱ガス化学株式会社製、エポキシ当量95〜110g/eq.)25.0重量部をポリプロピレングリコール(株式会社ADEKA製、アデカポリエーテルP−400)211.9重量部に溶解させ、エポキシ樹脂/ポリプロピレングリコール溶液を調製した。その後、このポリ容器に1,6−ヘキサンジアミン22.3重量部を添加し、エポキシ樹脂/アミン/ポリプロピレングリコール溶液を調製した。その後、遊星撹拌装置(株式会社シンキー製、商品名「あわとり練太郎(登録商標)」)を用い、約0.7kPaで真空脱泡すると同時に自/公転比率3/4の条件下、公転800rpmの比率で10分間撹拌する手順を2回繰り返した。
その後、数日間自然冷却させ、ポリ容器からエポキシ樹脂ブロックを取り出し、切削旋盤装置を用いて50μmの厚みで連続的にスライスしてエポキシ樹脂シートを得た。該エポキシ樹脂シートをRO水とDMFとの混合溶媒(体積比でRO水/DMF=1/1)中で10分間超音波洗浄した後、RO水のみで10分間超音波洗浄し、RO水に12時間浸漬させてポリプロピレングリコールを除去した。その後、80℃雰囲気下で乾燥を2時間行って、厚み48μmのエポキシ樹脂多孔膜(セパレータ)を得た。
(実施例2)
切削旋盤装置を用いて22μmの厚みで連続的にスライスした以外は実施例1と同様に実施し、21μmの厚みを有するエポキシ樹脂多孔膜(セパレータ)を得た。
(比較例1)
エポキシ樹脂多孔膜の代わりに、セルロース微多孔膜TF40−30(ニッポン高度紙工業株式会社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施し、評価を行った。
(比較例2)
エポキシ樹脂多孔膜の代わりに、セルガード2400(ポリプロピレン多孔質膜、ポリポア株式会社製)を用いた以外は実施例1と同様に実施し、評価を行った。
実施例及び比較例についての評価結果を表1に示す。
Figure 2015126030
比較例1(セルロース微多孔膜)では、短絡率が2/10であった。比較例2(ポリオレフィン系多孔膜)では、耐熱性試験による内部抵抗の値が非常に大きくなった。これに対し、実施例1及び2で得られた膜は、電極間の短絡が生じず、耐熱性にも優れていた。
本発明によって提供されたセパレータは、アルミニウム電解コンデンサ等の電解コンデンサに好適に使用できる。本発明によって提供されたセパレータは、コンデンサの小型化、高容量化に寄与し、さらに高温耐久性も有するため、高い信頼性能を特に要求されるコンデンサに有用である。
2 陽極
3 陰極
4 セパレータ
10 素子本体
12 硬化体
16 エポキシ樹脂シート
18 切削刃
100 電解コンデンサ

Claims (5)

  1. 電解コンデンサ用セパレータであって、
    エポキシ樹脂で構成された三次元網目状骨格と、
    前記セパレータの表面と裏面との間でイオンが移動できるように連通している空孔と、
    を備えた、電解コンデンサ用セパレータ。
  2. 前記セパレータの厚さが5〜50μmの範囲にある、
    請求項1に記載の電解コンデンサ用セパレータ。
  3. エポキシ樹脂、硬化剤及びポロゲンを含むエポキシ樹脂組成物を調製する工程と、
    エポキシ樹脂シートが得られるように、前記エポキシ樹脂組成物の硬化体をシート状に成形する又は前記エポキシ樹脂組成物のシート状成形体を硬化させる工程と、
    前記エポキシ樹脂シートから前記ポロゲンを除去する工程と、
    を含む、電解コンデンサ用セパレータの製造方法。
  4. 陽極と、
    陰極と、
    前記陽極と前記陰極との間に配置された、請求項1または2に記載のセパレータと、
    前記セパレータに含浸した電解液と、
    を備えた、電解コンデンサ。
  5. アルミニウム電解コンデンサである、請求項4に記載の電解コンデンサ。
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