JP2015125629A - フィルムセンサ、タッチ位置検出機能付き表示装置、およびフィルムセンサを作製するための積層体 - Google Patents

フィルムセンサ、タッチ位置検出機能付き表示装置、およびフィルムセンサを作製するための積層体 Download PDF

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【課題】視認性に優れたフィルムセンサを提供する。
【解決手段】フィルムセンサは、基材フィルムを含む支持体と、基材上に設けられた複数の検出パターンと、を備えている。検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線の間に開口部が形成されるよう網目状に配置された導線から構成されている。導線は、本体層および低反射層を含んでいる。このうち本体層は、90重量%以上の銅を含んでおり、また本体層の厚みは、0.2μm以下になっている。低反射層は、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含んでおり、低反射層の厚みは、20〜60nmの範囲内になっている。
【選択図】図4

Description

本発明は、タッチパネルを構成するためのフィルムセンサに関する。また本発明は、当該フィルムセンサから構成されたタッチパネルと表示装置とを組み合わせることによって得られるタッチ位置検出機能付き表示装置に関する。また本発明は、フィルムセンサを作製するための積層体に関する。
今日、入力手段として、タッチパネル装置が広く用いられている。タッチパネル装置は、タッチパネル、タッチパネル上への接触位置を検出する制御回路、配線およびFPC(フレキシブルプリント基板)を含んでいる。タッチパネル装置は、多くの場合、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイ等の表示装置が組み込まれた種々の装置等(例えば、券売機、ATM装置、携帯電話、ゲーム機)に対する入力手段として、表示装置とともに用いられている。このような装置においては、タッチパネルが表示装置の表示面上に配置されており、これによって、表示装置に対する極めて直接的な入力が可能になっている。タッチパネルのうち表示装置の表示領域に対面する領域は透明になっており、タッチパネルのこの領域が、接触位置(接近位置)を検出し得るアクティブエリアを構成するようになる。
タッチパネルとして、投影型容量結合方式のタッチパネルが知られている。容量結合方式のタッチパネルにおいては、位置を検知されるべき外部導体(典型的には、指)が誘電体を介してタッチパネルに接触(接近)する際、新たに奇生容量が発生する。この奇生容量に起因する静電容量の変化に基づいて、タッチパネル上における外部導体の位置が検出される。このような投影型容量結合方式のタッチパネルは例えば、PETなどの基材フィルムを含む支持体と、支持体上に設けられた複数の検出パターンと、を備えたフィルムセンサから構成されている。検出パターンは、例えば、透光性および導電性を有する透明導電材料から構成される。
また、検出パターンの電気抵抗値を低くし、これによってタッチ位置の検出精度を向上させるため、検出パターンを構成する材料として、透明導電材料よりも高い導電性を有する銀や銅などの金属材料を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。検出パターンが金属材料から構成される場合、検出パターンには、表示装置からの映像光を適切な比率で透過させるための開口部が形成されている。例えば検出パターンは、網目状に配置された導線によって構成されている。
特開2012−79238号公報
検出パターンが金属材料からなる導線によって構成される場合、金属材料が有する金属光沢に起因して検出パターンが観察者(ユーザー)に視認されてしまうことが考えられる。特に、導線の材料として銅が用いられる場合、検出パターンからの反射光として、銅に特有の、赤味を帯びた光が観察者に到達してしまい、これによって、映像の視認性が低下してしまう。
金属光沢に起因するこのような視認性の低下を防ぐため、特許文献1においては、導線の表面に酸化処理や硫化処理などの黒化処理を施して黒化処理層を設けることが提案されている。ところで、黒化処理によって形成される黒化処理層にはある程度の厚みが必要であり、このため、黒化処理層が形成される場合、導線の厚みは一般には1μm以上になる。一方、導線の幅は一般に数μm程度である。従って、黒化処理が実施される場合、導線の厚みは、導線の幅に対して無視できない程度の大きな比率で存在していると言える。この場合、導線の表面だけでなく導線の側面においても、無視できない程度の反射が生じたり、または導線の側面によって表示装置からの映像光が妨げられてしまったりすることが考えられる。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るフィルムセンサ、タッチ位置検出機能付き表示装置、およびフィルムセンサを作製するための積層体を提供することを目的とする。
本発明は、表示装置に組み合わされるフィルムセンサであって、基材フィルムを含む支持体と、前記支持体上に設けられた複数の検出パターンと、を備え、前記検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線の間に開口部が形成されるよう網目状に配置された導線から構成されており、前記導線が、下記(1)、(2)または(3)の構成を有する導線形成層を含んでおり、
(1)前記支持体側から順に、本体層/低反射層
(2)前記支持体側から順に、低反射層/本体層
(3)前記支持体側から順に、低反射層/本体層/低反射層
前記導線形成層が上記(1)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の観察者側に配置されており、前記導線形成層が上記(2)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の表示装置側に配置されており、前記本体層は、90重量%以上の銅を含み、前記本体層の厚みは、0.2μm以下になっており、前記低反射層は、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含み、前記低反射層の厚みは、20〜60nmの範囲内になっている、フィルムセンサである。
本発明によるフィルムセンサにおいて、前記支持体は、前記基材フィルムの観察者側に設けられた観察者側アンダーコート層をさらに含んでいてもよい。この場合、前記観察者側アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.75の範囲内になっていてもよい。
本発明によるフィルムセンサにおいて、前記観察者側アンダーコート層は、観察者側第1アンダーコート層と、前記観察者側第1アンダーコート層と前記基材フィルムとの間に設けられた観察者側第2アンダーコート層と、を含んでいてもよい。この場合、好ましくは、前記観察者側第1アンダーコート層の屈折率は、1.58〜1.75の範囲内になっており、前記観察者側第2アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.60の範囲内になっており、かつ、前記観察者側第1アンダーコート層の屈折率が、前記観察者側第2アンダーコート層の屈折率よりも大きくなっている。
本発明によるフィルムセンサにおいて、前記支持体は、前記基材フィルムの表示装置側に設けられた表示装置側アンダーコート層をさらに含んでいてもよい。この場合、前記表示装置側アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.75の範囲内になっていてもよい。
本発明によるフィルムセンサにおいて、前記表示装置側アンダーコート層は、表示装置側第1アンダーコート層と、前記表示装置側第1アンダーコート層と前記基材フィルムとの間に設けられた表示装置側第2アンダーコート層と、を含んでいてもよい。この場合、好ましくは、前記表示装置側第1アンダーコート層の屈折率は、1.58〜1.75の範囲内になっており、前記表示装置側第2アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.60の範囲内になっており、かつ、前記表示装置側第1アンダーコート層の屈折率が、前記表示装置側第2アンダーコート層の屈折率よりも大きくなっている。
本発明によるフィルムセンサにおいて、前記支持体は、前記導線に接するよう設けられ、酸化珪素または窒化銅からなる密着層をさらに含んでいてもよい。
本発明によるフィルムセンサにおいて、前記低反射層は、第1層と、前記第1層と前記本体層との間に設けられた第2層と、を含んでいてもよい。この場合、前記第1層は、酸化銅からなる銅化合物を含み、前記第2層は、窒化銅からなる銅化合物を含んでいてもよい。また、前記第1層の厚みおよび前記第2層の厚みをそれぞれd(nm)およびd(nm)とするとき、dは10〜30(nm)の範囲内であり、dは10〜30(nm)の範囲内であってもよい。
本発明は、表示装置と、前記表示装置の表示面上に配置されたフィルムセンサと、を備え、前記フィルムセンサは、上記記載のフィルムセンサを含む、タッチ位置検出機能付き表示装置である。
本発明は、フィルムセンサを作製するための積層体であって、基材フィルムを含む支持体と、前記支持体上に設けられ、下記(1)、(2)または(3)の構成を有する導線形成層と、を備え、
(1)前記支持体側から順に、本体層/低反射層
(2)前記支持体側から順に、低反射層/本体層
(3)前記支持体側から順に、低反射層/本体層/低反射層
前記導線形成層が上記(1)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の観察者側に配置されており、前記導線形成層が上記(2)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の表示装置側に配置されており、前記本体層は、90重量%以上の銅を含み、前記本体層の厚みは、0.2μm以下になっており、前記低反射層は、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含み、前記低反射層の厚みは、20〜60nmの範囲内になっている、積層体である。
本発明において、導線は、90重量%以上の銅を含む本体層と、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含む低反射層と、を含んでいる。このため、銅の金属光沢に起因して、赤味を帯びた光が観察者に到達してしまうことを、低反射層によって抑制することができる。また、本体層および低反射層のいずれもが銅を含むため、積層体からフィルムセンサを作製する際、銅を選択的に溶かすことができるエッチング液を用いることにより、積層体の本体層および低反射層を同時にエッチングして導線を形成することができる。このため、フィルムセンサを作製するために必要になる工数を少なくすることができる。また本発明において、導線の本体層の厚みは、0.2μm以下になっている。このため、導線の幅に対する導線の厚みの比率を小さくすることができ、これによって、導線の側面で光の反射が生じることや、導線の側面によって表示装置からの映像光が妨げられてしまうことを抑制することができる。従って本発明によれば、タッチ位置の高い検出精度を確保しながら、映像の視認性を十分に確保することができる。
図1は、本発明の第1の実施の形態において、フィルムセンサを示す平面図。 図2Aは、図1において符号IIが付された一点鎖線で囲まれた部分における検出パターンを拡大して示す平面図。 図2Bは、検出パターンの一変形例を示す図。 図3は、フィルムセンサを図2AのIII線に沿って切断した場合を示す断面図。 図4は、図3に示す支持体および導線を拡大して示す断面図。 図5(a)〜(d)は、フィルムセンサの製造方法を説明するための図。 図6は、本発明の第1の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層の一変形例を示す断面図。 図7は、本発明の第1の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層の一変形例を示す断面図。 図8は、本発明の第2の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層を示す断面図。 図9は、本発明の第2の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層の一変形例を示す断面図。 図10は、本発明の第2の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層の一変形例を示す断面図。 図11は、本発明の第3の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層を示す断面図。 図12は、本発明の第3の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層の一変形例を示す断面図。 図13は、本発明の第3の実施の形態におけるフィルムセンサの導線の導線形成層の一変形例を示す断面図。 図14は、本発明の第4の実施の形態において、タッチ位置検出機能付き表示装置を示す展開図。 図15は、図14のタッチ位置検出機能付き表示装置におけるタッチパネルを示す平面図。 図16は、図15において符号XVIが付された一点鎖線で囲まれた部分における検出パターンを拡大して示す平面図。 図17は、タッチパネルを図16のXVII線に沿って切断した場合を示す断面図。 図18は、図17に示すタッチパネルの一部を拡大して示す断面図。 図19は、本発明の第4の実施の形態におけるタッチパネルの一変形例を示す断面図。 図20は、本発明の第4の実施の形態におけるタッチパネルの一変形例を示す断面図。 図21は、本発明の第4の実施の形態におけるタッチパネルの一変形例を示す断面図。 図22は、本発明の第4の実施の形態におけるタッチパネルの一変形例を示す断面図。 図23は、表示装置側に配置される導線の断面形状の一変形例を示す図。 図24は、本発明の第5の実施の形態におけるフィルムセンサを示す断面図。 図25は、図24に示すフィルムセンサの一部を拡大して示す断面図。 図26は、図25に示すフィルムセンサを作製するための積層体を示す断面図。 図27は、実施例1および2における積層体のサンプルの層構成を示す断面図。 図28は、実施例1における積層体のサンプルの反射率の測定結果を示す図。 図29は、実施例2における積層体のサンプルの反射率の測定結果を示す図。 図30は、実施例3における積層体のサンプルの層構成を示す断面図。 図31は、実施例3における積層体のサンプルの反射率の測定結果を示す図。 図32は、実施例4および5における積層体のサンプルの層構成を示す断面図。 図33は、実施例4における積層体のサンプルの反射率の測定結果を示す図。 図34は、実施例5における積層体のサンプルの反射率の測定結果を示す図。 図35は、実施例6における積層体のサンプルの層構成を示す断面図。 図36は、実施例6における積層体のサンプルの反射率の測定結果を示す図。
第1の実施の形態
以下、図1乃至図5(a)〜(d)を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。まず図1により、本実施の形態におけるタッチパネルを構成するためのフィルムセンサ31について説明する。図1は、観察者側から見た場合のフィルムセンサ31を示す平面図である。
フィルムセンサ
ここでは、フィルムセンサ31が、投影型の静電容量結合方式のタッチパネル用に構成される例について説明する。なお、「容量結合」方式は、タッチパネルの技術分野において「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等とも呼ばれており、本件では、これらの「静電容量」方式や「静電容量結合」方式等と同義の用語として取り扱う。典型的な静電容量結合方式のフィルムセンサは、導電性のパターンを有しており、外部の導体(典型的には人間の指)がフィルムセンサ31に接近することにより、外部の導体とフィルムセンサ31の導電性のパターンとの間でコンデンサ(静電容量)が形成される。そして、このコンデンサの形成に伴った電気的な状態の変化に基づき、フィルムセンサ31上において外部導体が接近している位置の位置座標が特定される。
図1に示すように、フィルムセンサ31は、支持体32と、支持体32上に設けられた複数の検出パターン41と、を備えている。図1に示すように、各検出パターン41はそれぞれ帯状に延びている。また、複数の検出パターン41は、各検出パターン41が延びる方向に直交する方向において、一定の配列ピッチで並べられている。検出パターン41の配列ピッチは、タッチ位置の検出に関して求められる分解能に応じて定められるが、例えば数mmになっている。
図1に示すように、フィルムセンサ31の支持体32は、タッチ位置を検出され得る領域に対応する矩形状のアクティブエリアAa1と、アクティブエリアAa1の周辺に位置する矩形枠状の非アクティブエリアAa2と、を含んでいる。アクティブエリアAa1および非アクティブエリアAa2はそれぞれ、後述するタッチ位置検出機能付き表示装置10の表示装置のアクティブエリアおよび非アクティブエリアに対応して区画されたものである。
上述の検出パターン41は、アクティブエリアAa1内に配置されている。また非アクティブエリアAa2には、各検出パターン41に電気的に接続された複数の額縁配線43と、支持体32の外縁近傍に配置され、各額縁配線43に電気的に接続された複数の端子部44と、が設けられている。
次に図2Aを参照して、検出パターン41のパターン形状について説明する。図2Aは、図1において符号IIが付された一点鎖線で囲まれた部分における検出パターン41を示す平面図である。図2Aに示すように、検出パターン41は、遮光性および導電性を有する導線51であって、各導線51の間に開口部51aが形成されるよう網目状に配置された導線51から構成されている。
検出パターン41全体の面積のうち開口部51aによって占められる面積の比率(以下、開口率と称する)が十分に高くなり、これによって、表示装置からの映像光が適切な透過率でフィルムセンサ31のアクティブエリアAa1を透過することができる限りにおいて、導線51の寸法や形状が特に限られることはない。例えば図2Aに示す例において、検出パターン41は、矩形状に形成された導線51を所定の方向に沿って並べることによって構成されている。開口率は、表示装置から放出される映像光の特性などに応じて適宜設定される。
導線51の線幅は、求められる開口率などに応じて設定されるが、例えば導線51の幅は1〜10μmの範囲内、より好ましくは2〜7μmの範囲内に設定されている。また、互いに平行に延びる各導線51の配列ピッチP1も、求められる開口率などに応じて設定される。これによって、観察者が視認する映像に対して導線51が及ぼす影響を、無視可能な程度まで低くすることができる。
なお図2Aにおいては、検出パターン41が、矩形状に形成された導線51を所定の方向に沿って並べることによって構成されている例を示したが、これに限られることはない。例えば図2Bに示すように、検出パターン41は、菱形状に形成された導線51を所定の方向に沿って並べることによって構成されていてもよい。
次に図3および図4を参照して、フィルムセンサ31の層構成について説明する。図3は、フィルムセンサ31を図2AのIII線に沿って切断した場合を示す断面図であり、図4は、図3に示す支持体32および導線51を拡大して示す断面図である。図3に示すように、フィルムセンサ31は、支持体32と、支持体32の面上に設けられた導線51と、を含んでいる。
(支持体)
支持体32は、上述の検出パターン41や額縁配線43などのパターンや配線を支持するためのものである。この支持体32は、表示装置からの映像光を透過させることができる基材フィルム33を含んでいる。また図4に示すように、支持体32は、基材フィルム33と検出パターン41の導線51との間に設けられたアンダーコート層35aをさらに含んでいてもよい。また支持体32は、基材フィルム33のうち導線51に向かい合う側とは反対の側に設けられたアンダーコート層35bをさらに含んでいてもよい。また、基材フィルム33と各アンダーコート層35a,35bとの間には、基材フィルム33とアンダーコート層35aおよびアンダーコート層35bとの間の密着性を向上させるためのプライマー層34aおよびプライマー層34bが介在されていてもよい。
〔基材フィルム〕
基材フィルム33を構成する材料としては、透明性および可撓性を有する材料が用いられ、例えば合成樹脂(プラスチック)が用いられる。合成樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー(COP)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)またはトリアセチルセルロース(TAC)などの可撓性及び透明性を有する樹脂が用いられる。
〔アンダーコート層〕
アンダーコート層35a,35bは、擦り傷などに対する耐擦傷性を高めるという機能や、フィルムセンサ31の透過率や反射率などの光学特性を調整するという機能を実現するために設けられる層である。
耐擦傷性を高める機能が求められる場合、アンダーコート層35a,35bを構成する材料としては、例えばアクリル樹脂などの、十分な硬度を有する材料が用いられる。この場合、アンダーコート層は、いわゆるハードコート層として機能することになる。
なお、アンダーコート層35a,35bのうち基材フィルム33の観察者側に位置するアンダーコート層のことを「観察者側アンダーコート」と称し、反対側に位置するアンダーコート層のことを「表示装置側アンダーコート」と称することもある。なお後述するように、導線51は、支持体32の観察者側に位置することもあれば、支持体32の表示装置側に位置することもある。従って、アンダーコート層35aが「観察者側アンダーコート」になりアンダーコート層35bが「表示装置側アンダーコート」になることもあれば、アンダーコート層35bが「観察者側アンダーコート」になりアンダーコート層35aが「表示装置側アンダーコート」になることもある。
(導線)
次に導線51の層構成について説明する。図4に示すように、導線51は、支持体32側から順に配置された本体層53および低反射層54を有する導線形成層52Aを含んでいる。
〔本体層〕
本体層53は、導線51における導電性を主に実現するための層である。この本体層53は、その厚みが0.2μm以下になるよう、より具体的には0.02〜0.2μmの範囲内になるよう構成されている。これによって、導線51全体の厚みが大きくなることを抑制することができ、このことにより、導線51の側面において外光や映像光が反射されてしまうことを抑制することができる。このため、フィルムセンサ31が取り付けられる表示装置における視認性を十分に確保することができる。
一方、本体層53の厚みを小さくすることは、導線51の電気抵抗値が大きくなってしまうことを導き得る。ここで本実施の形態においては、本体層53を構成する材料として、その比抵抗が所望の値以下である金属材料を用いており、例えばその比抵抗が4.0×10−6(Ωm)以下である金属材料を用いている。これによって、導線51の電気抵抗値を十分に低くすることができる。例えば、本体層53のシート抵抗値を0.3Ω/□以下にすることができる。本体層53を構成するための、その比抵抗が4.0×10−6(Ωm)以下である金属材料としては、例えば、90重量%以上の銅を含む材料を用いることができる。
ところで銅などの金属材料は、高い導電性を有する一方で、金属光沢を示す。このため、未処理の金属材料が導線51として用いられると、表示装置からの映像光の視認性が、導線の金属光沢によって妨げられることになる。特に銅は、銅に特有の赤味を帯びた色を示すため、銀などのその他の金属材料に比べて目立ち易く、このため表示装置からの映像光の視認性がより妨げられることになる。このような銅特有の金属光沢を和らげるため、例えば上述の特許文献1においては、導線に酸化処理を施して導線の表面に酸化銅からなる黒化処理層を形成し、これによって導線の表面を黒色化(黒化)することが提案されている。しかしながら、黒化処理を実現するためには、本体層53が有る程度の厚み、例えば1μm程度の厚みを有することが必要になる。この場合、導線51全体の厚みが大きくなり、この結果、導線51の側面において外光や映像光が無視できない程度に生じてしまうことになる。
このような課題を考慮し、本件発明者らは、導線51の本体層53を黒化処理するのではなく、本体層53の面上に、本体層53に比べて金属光沢が抑制された薄い低反射層54を設けることにより、導線51の金属光沢を軽減することを提案する。以下、低反射層54について説明する。
〔低反射層〕
低反射層54は、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含む層である。酸化銅としては、銅原子と酸素原子とがほぼ一対一で結合することによって構成されるCuOが用いられ得る。窒化銅としては、数アトミック%(例えば2〜5アトミック%)の窒素と、約90アトミック%またはそれ以上の銅を含む銅化合物が用いられ得る。このような銅化合物を用いて構成される低反射層54においては、その金属光沢が、本体層53における金属光沢に比べて軽減されており、特に、銅に特有の赤味を帯びた色が軽減されている。このため、導線51からの反射光によって映像の視認性が低下することを抑制することができる。
また低反射層54は、本体層53に比べて小さな厚みを有している。具体的には、低反射層54の厚みは、20〜60nmの範囲内になっており、例えば約50nmになっている。このため、導線51全体の厚みが大きくなることを抑制することができ、このことにより、導線51の側面において外光や映像光が反射されてしまうことを抑制することができる。
また後述の実施例によって支持されるように、低反射層54の厚みを20〜60nmの範囲内に設定することにより、導線51における光の反射率を低くすることができる。この理由としては、限定はされないが例えば、低反射層54において生じる薄膜干渉を挙げることができる。薄膜干渉とは、低反射層54の一方の面で反射された光と、低反射層54の他方の面で反射された光とが干渉するという現象である。低反射層54の厚みを上述の20〜60nmの範囲内に設定することにより、反射光を弱めるように薄膜干渉が生じ、これによって、導線51における光の反射率が低減されたことが考えられ得る。
上述のような薄い低反射層54を形成するための方法が特に限られることはなく、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム法などの公知の薄膜形成法を用いることができる。例えばスパッタリング法が用いられる場合、所定の分圧に制御された酸素ガスおよび窒素ガスが存在する環境下で、銅からなるターゲットに放電電力を印加することによって、所望の組成を有する上述の銅化合物を得ることができる。
なお上述の酸化銅は、窒素や炭素などの軽元素や、その他の不可避の不純物をさらに含んでいてもよい。同様に上述の窒化銅は、酸素や炭素などの軽元素や、その他の不可避の不純物をさらに含んでいてもよい。この場合、酸化銅は、例えばスパッタリングの際に酸素ガスに加えて窒素ガスや二酸化炭素ガスをさらに導入することにより、形成され得る。同様に窒化銅は、例えばスパッタリングの際に窒素ガスに加えて酸素ガスや二酸化炭素ガスをさらに導入することにより、形成され得る。ところで二酸化炭素ガスは、プラズマを安定化するという作用を有することが知られている。このため、スパッタリングの際に二酸化炭素ガスを導入することにより、安定した環境下で高品質の酸化銅膜または窒化銅膜からなる低反射層54を得ることができる。
なお上述のアンダーコート層35aは、複数の層から構成されていてもよい。例えば、図示はしないが、アンダーコート層35aは、第1アンダーコート層と、第1アンダーコート層と基材フィルム33との間に設けられた第2アンダーコート層と、を含んでいてもよい。この場合、好ましくは、第1アンダーコート層の屈折率は、1.58〜1.75の範囲内になっており、第2アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.60の範囲内になっており、かつ、第1アンダーコート層の屈折率は、第2アンダーコート層の屈折率よりも大きくなっている。これによって、アンダーコート層35aに、上述のハードコート層としての機能だけでなく、透過率や反射率などの光学特性を調整する機能を持たせることができる。第1アンダーコート層を構成する材料としては、アクリル樹脂などのベースとなる樹脂材料の中に、酸化ニオブやジルコニウムなどの高屈折率材料からなる粒子やフィラーを分散させたものが用いられ得る。また、第2アンダーコート層を構成する材料としては、アクリル樹脂などが用いられ得る。
同様にアンダーコート層35bも、複数の層から構成されていてもよい。例えば、図示はしないが、アンダーコート層35bは、第1アンダーコート層と、第1アンダーコート層と基材フィルム33との間に設けられた第2アンダーコート層と、を含んでいてもよい。この場合、好ましくは、第1アンダーコート層の屈折率は、1.58〜1.75の範囲内になっており、第2アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.60の範囲内になっており、かつ、第1アンダーコート層の屈折率は、第2アンダーコート層の屈折率よりも大きくなっている。これによって、アンダーコート層35aの場合と同様に、アンダーコート層35bに、上述のハードコート層としての機能だけでなく、透過率や反射率などの光学特性を調整する機能を持たせることができる。第1アンダーコート層および第2アンダーコート層を構成する材料としては、アンダーコート層35aの場合と同様の材料が用いられ得る。
なお本明細書において示されている屈折率は、特に断らない限り、波長500nmの光に対する屈折率を意味している。
(額縁配線および端子部)
検出パターン41に接続されている額縁配線43および端子部44は、検出パターン41からの信号をフィルムセンサ31の外部に取り出すために設けられたものである。信号を適切に伝達することができる限りにおいて、額縁配線43および端子部44の具体的な構成が特に限られることはない。例えば額縁配線43および端子部44は、導線51と同一の層構成で導線51と同時に形成されるものであってもよい。
フィルムセンサの製造方法
次に、以上のような構成からなるフィルムセンサ31を製造する方法について、図5(a)〜(d)を参照して説明する。
はじめに図5(a)に示すように、フィルムセンサ31を作製するための元材としての積層体60(ブランクとも呼ばれる)を準備する。積層体60は、支持体32と、支持体32上に設けられた導線形成層52Aと、を備えている。支持体32は、上述のように、基材フィルム33と、基材フィルム33の両側の面にそれぞれ設けられたアンダーコート層35aおよびアンダーコート層35bと、基材フィルム33とアンダーコート層35aおよびアンダーコート層35bとの間に設けられたプライマー層34aおよびプライマー層34bと、を含んでいる。また導線形成層52Aは、支持体32側から順に配置された本体層53および低反射層54を含んでいる。
以下、積層体60を作製する方法の一例について説明する。はじめに、両側の面にプライマー層34aおよびプライマー層34bが設けられた長尺状の基材フィルム33を準備する。次に、プライマー層34a上にアンダーコート層35aを形成し、プライマー層34b上にアンダーコート層35bを形成する。例えば、アクリル樹脂を含む塗工液を、コーターを用いてプライマー層34a,34b上にコーティングすることにより、アンダーコート層35a,35bを形成することができる。この際、コーターとしては、好ましくは、アンダーコート層35a,35bの平坦性を十分に確保することができるものが用いられ、例えばダイコーターが用いられる。なおアンダーコート層35a,35bを形成するための塗工液には、アンダーコート層35a,35bの平坦性を高めるためのレベリング剤が含まれていてもよい。これによって、例えば、アンダーコート層35a上に導線51の層や後述する密着層36を形成する際にピンホールなどの欠陥が生じてしまうことを抑制することができる。
次に、支持体32上に本体層53および低反射層54を順に形成する。本体層53および低反射層54を形成するための方法としては、上述のように、スパッタリング法などの薄膜形成法を用いることができる。
積層体60を準備した後、図5(b)に示すように、導線形成層52A上に感光層71を所定のパターンで形成する。感光層71は、特定波長域の光、例えば紫外線に対する感光性を有している。感光層71のタイプが特に限られることはない。例えば光溶解型の感光層が用いられてもよく、若しくは光硬化型の感光層が用いられてもよい。ここでは、光溶解型の感光層が用いられる例について説明する。
感光層71は、導線51のパターンに対応したパターンで形成されている。感光層71は、例えば、はじめに、積層体60の表面上にコーターを用いて感光性材料をコーティングし、次に、感光性材料を所定のパターンで露光して現像することによって形成される。
次に図5(c)に示すように、感光層71をマスクとして低反射層54および本体層53をエッチングする。なお上述のように、低反射層54および本体層53のいずれも、銅を含むよう構成されている。このため、銅を溶解させることができるエッチング液を用いて、低反射層54および本体層53を同時にエッチングすることができる。エッチング液としては、例えば塩化第2鉄溶液が用いられる。
次に、低反射層54上に残っている感光層71に対して露光光を照射する。その後、感光層71を現像する。これによって、図5(d)に示すように、感光層71を除去することができる。このようにして、本体層53および低反射層54を有する導線形成層52Aから構成された導線51を備えるフィルムセンサ31を得ることができる。
ここで本実施の形態によれば、上述のように、導線51は、90重量%以上の銅を含む本体層53と、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含む低反射層54と、を含んでいる。このため、銅の金属光沢に起因して、赤味を帯びた光が観察者に到達してしまうことを、低反射層54によって抑制することができる。また、本体層53および低反射層54のいずれもが銅を含むため、積層体60からフィルムセンサ31を作製する際、銅を選択的に溶かすことができるエッチング液を用いることにより、積層体60の本体層53および低反射層54を同時にエッチングして導線51を形成することができる。このため、フィルムセンサ31を作製するために必要になる工数を小さくすることができる。また本実施の形態において、導線51の本体層53の厚みは、0.2μm以下になっている。このため、導線51の幅に対する導線51の厚みの比率を小さくすることができ、これによって、導線51の側面に光の反射が生じることや、導線51の側面によって表示装置からの映像光が妨げられてしまうことを抑制することができる。従って本実施の形態によれば、タッチ位置の高い検出精度を確保しながら、映像の視認性を十分に確保することができる。
なお、上述した本実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した本実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(密着層が設けられる例)
例えば図6に示すように、支持体32は、導線51に接するようアンダーコート層35a上に設けられた密着層36をさらに含んでいてもよい。密着層36を構成する材料としては、アンダーコート層35aおよび導線形成層52Aに対する高い密着性を備える材料が用いられ、例えば酸化珪素や窒化銅が用いられる。このような密着層36を設けることにより、支持体32と導線形成層52Aとの間の密着性を向上させることができる。
密着層36を形成する方法が特に限られることはなく、様々な方法を用いることができる。例えば、導線形成層52Aの各層53,54を形成する場合と同様に、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、イオンプレーティング法、電子ビーム法などの薄膜形成法を用いることができる。また、密着層36が酸化珪素から構成される場合、酸化珪素ゾルを含むゾル液から酸化珪素ゲル膜を形成する方法によって、密着層36を作製してもよい。酸化珪素からなる密着層36の厚みは、好ましくは2〜20nmの範囲内になっており、例えば約5nmになっている。
なお図6においては、密着層36が全域にわたって、すなわち導線51が存在する領域以外の領域にも存在している例を示したが、これに限られることはない。例えば、感光層71を現像するための現像液としてアルカリ系の液が用いられる場合、密着層36のうち導線51と重なる部分が現像液に溶解して除去されることがある。この場合、密着層36は、導線51と重なる部分にのみ存在することになる。例えば窒化銅のように光の透過率が低い材料によって密着層36が構成される場合、図示はしないが、密着層36は、基材フィルム33の法線方向から見て導線51と重なる領域にのみ設けられていてもよい。
ところで、密着層36が窒化銅から構成される場合、密着層36は、密着性を向上させるという機能(第1機能)だけでなく、反射率を低減するという機能(第2機能)も発揮することができる。密着層36に対して第1機能のみが求められる場合、密着層36を構成する窒化銅の厚みは、少なくとも2nmあればよい。一方、密着層36に対して第1機能および第2機能が求められる場合、密着層36を構成する窒化銅の厚みは、20〜60nmの範囲内、例えば40nmに設定される。
(低反射層が複数の層を含む例)
また上述の本実施の形態においては、低反射層54が単層からなる例を示したが、これに限られることはなく、低反射層54が複数層で構成されていてもよい。例えば図7に示すように、低反射層54は、第1層54aと、第1層54aと本体層53との間で第1層54aに接するよう設けられた第2層54bと、を含んでいてもよい。以下、第1層54aおよび第2層54bについて説明する。
第1層54aは、酸化銅からなる銅化合物を含む層であり、一方、第2層54bは、窒化銅からなる銅化合物を含む層である。上述の本実施の形態の場合と同様に、第1層54aの酸化銅としては、銅原子と酸素原子とがほぼ一対一で結合することによって構成されるCuOが用いられ得る。第2層54bの窒化銅としては、数アトミック%(例えば2〜5アトミック%)の窒素と、約90アトミック%またはそれ以上の銅を含む銅化合物が用いられ得る。また、第1層54aの厚みは10〜30(nm)の範囲内に設定されており、第2層54bの厚みは10〜30(nm)の範囲内に設定されている。このような2つの層54a,54bを低反射層54が含む場合にも、後述する実施例によって支持されているように、導線51における光の反射率を低減することができる。
上述の本実施の形態の場合と同様に、第1層54aの酸化銅は、窒素や炭素などの軽元素や、その他の不可避の不純物をさらに含んでいてもよい。同様に第2層54bの窒化銅は、酸素や炭素などの軽元素や、その他の不可避の不純物をさらに含んでいてもよい。
なお、上述した本実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
第2の実施の形態
次に図8を参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。図8に示す第2の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(導線)
図8は、本実施の形態によるフィルムセンサ31を拡大して示す断面図であり、上述の第1の実施の形態における図4に対応する図である。図8に示すように、本実施の形態において、導線51は、支持体32側から順に配置された低反射層54、本体層53および防錆層55を有する導線形成層52Bを含んでいる。
〔低反射層および本体層〕
本体層53および低反射層54は、支持体32との間の位置関係が異なる点を除いて、上述の第1の実施の形態における本体層53および低反射層54と同一である。
〔防錆層〕
防錆層55は、本体層53の表面が錆びて変質し、これによって本体層53の電気的特性などが低下してしまうことを防ぐために設けられるものである。防錆層55を構成する材料としては、本体層53を構成する材料よりも錆びにくいものが用いられる。なお防錆層55は、本体層53の表面が錆びることを防ぐという機能だけでなく、導線51による光の反射を防ぐという機能をも発揮するよう構成されていてもよい。すなわち防錆層55は、その金属光沢が、本体層53における金属光沢に比べて軽減されるよう構成されていてもよい。
防錆層55を構成するための具体的な材料は、防錆性や反射防止特性など、防錆層55に対して求められる特性に応じて適宜選択される。例えば防錆層55は、CuNi,CuCr,CuWおよびCuTiからなる群から選択される少なくとも1種の銅化合物を含んでいる。このうちCuNiは、例えば、20重量%のNiを含む、いわゆる白銅として構成されていてもよい。
本実施の形態によれば、導線51は、本体層53と支持体32との間に設けられた低反射層54に加えて、本体層53の面のうち支持体32に向かい合う面とは反対側の面上に設けられた防錆層55を含んでいる。このため、本体層53の表面が錆びて変質し、これによって本体層53の電気的特性などが低下してしまうことを防ぐことができる。また、防錆層55が反射防止特性をも有する場合、光の反射が生じることを本体層53の両面において抑制することができる。このため、導線51の高い導電性を維持し、かつ映像の視認性を十分に確保することができる。
(密着層が設けられる例)
なお本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、図9に示すように、支持体32は、導線51に接するようアンダーコート層35a上に設けられた密着層36をさらに含んでいてもよい。これによって、支持体32と導線形成層52Bとの間の密着性を向上させることができる。
(低反射層が複数の層を含む例)
また本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、低反射層54が複数層で構成されていてもよい。例えば図10に示すように、低反射層54は、第1層54aと、第1層54aと本体層53との間で第1層54aに接するよう設けられた第2層54bと、を含んでいてもよい。これによって、低反射層54における反射防止効果をさらに向上させることができる。
なお、上述した本実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
第3の実施の形態
次に図11を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。図11に示す第3の実施の形態において、上述の第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、第1の実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(導線)
図11は、本実施の形態によるフィルムセンサ31を拡大して示す断面図であり、上述の第1の実施の形態における図4に対応する図である。図11に示すように、本実施の形態において、導線51は、支持体32側から順に配置された低反射層54、本体層53および低反射層54を有する導線形成層52Cを含んでいる。
〔低反射層および本体層〕
本体層53および低反射層54は、支持体32との間の位置関係が異なる点を除いて、上述の第1の実施の形態における本体層53および低反射層54と同一である。
本実施の形態によれば、導線51は、本体層53と支持体32との間に設けられた低反射層54に加えて、本体層53の面のうち支持体32に向かい合う面とは反対側の面上に設けられた低反射層54を含んでいる。このため、光の反射が生じることを本体層53の両側において抑制することができる。このことにより、映像の視認性を十分に確保することができる。
(密着層が設けられる例)
なお本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、図12に示すように、支持体32は、導線51に接するようアンダーコート層35a上に設けられた密着層36をさらに含んでいてもよい。これによって、支持体32と導線形成層52Cとの間の密着性を向上させることができる。
(低反射層が複数の層を含む例)
また本実施の形態においても、上述の第1の実施の形態の場合と同様に、低反射層54が複数層で構成されていてもよい。例えば図13に示すように、各低反射層54は、第1層54aと、第1層54aと本体層53との間で第1層54aに接するよう設けられた第2層54bと、を含んでいてもよい。これによって、低反射層54における反射防止効果をさらに向上させることができる。なお図13においては、本体層53の両側に設けられる低反射層54がいずれも複数層で構成される例を示したが、これに限られることはなく、本体層53の一方の側に設けられる低反射層54のみが複数層で構成され、本体層53の他方の側に設けられる低反射層54は単層で構成されていてもよい。
なお、上述した本実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
第4の実施の形態
次に図14乃至18を参照して、本発明の第4の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、上述のフィルムセンサ31から構成されたタッチパネルと表示装置とを組み合わせることによって得られるタッチ位置検出機能付き表示装置について説明する。本実施の形態において、上述の各実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、各実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
タッチ位置検出機能付き表示装置
図14は、タッチ位置検出機能付き表示装置10を示す展開図である。図1に示すように、タッチ位置検出機能付き表示装置10は、タッチパネル30と、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置15とを組み合わせることによって構成されている。図示された表示装置15は、フラットパネルディスプレイとして構成されている。表示装置15は、表示面16aを有した表示パネル16と、表示パネル16に接続された表示制御部(図示せず)と、を有している。表示パネル16は、映像を表示することができるアクティブエリアA1と、アクティブエリアA1を取り囲むようにしてアクティブエリアA1の外側に配置された非アクティブエリア(額縁領域とも呼ばれる)A2と、を含んでいる。表示制御部は、表示されるべき映像に関する情報を処理し、映像情報に基づいて表示パネル16を駆動する。表示パネル16は、表示制御部の制御信号に基づいて、所定の映像を表示面16aに表示する。すなわち、表示装置15は、文字や図等の情報を映像として出力する出力装置としての役割を担っている。
なお図14に示すように、タッチパネル30の観察者側、すなわち表示装置15とは反対の側に、透光性を有する保護板12がさらに設けられていてもよい。保護板12は例えば、タッチパネル30の観察者側の面に接着層などによって接着されている。この保護板12は、指などの外部導体との接触によってタッチパネル30のパターンや表示装置15が損傷することを防ぐためのものであり、いわゆる前面板とも称されるものである。
タッチパネル
図14に示すように、タッチパネル30は、表示装置15の表示面16aに、例えば接着層(図示せず)を介して接着されている。このタッチパネル30は、2枚のフィルムセンサ31を組み合わせることによって構成されている。図14においては、観察者側に配置されたフィルムセンサが符号31Aで表されており、フィルムセンサ31Aよりも表示装置側に配置されたフィルムセンサが符号31Bで表されている。以下の説明において、符号31Aおよび符号31Bが付されたフィルムセンサをそれぞれ第1フィルムセンサ31Aおよび第2フィルムセンサ31Bとも称する。
図15は、観察者側から見た場合のタッチパネル30を示す平面図である。図15においては、第1フィルムセンサ31Aの構成要素が実線で表され、第2フィルムセンサ31Bの構成要素が点線で表されている。
図15に示すように、第1フィルムセンサ31Aおよび第2フィルムセンサ31Bはそれぞれ、所定の方向に延びる複数の検出パターン41を備えている。ここで、第1フィルムセンサ31Aおよび第2フィルムセンサ31Bは、各々の検出パターン41が互いに交差する方向に延びるよう、配置されている。例えば第1フィルムセンサ31Aは、その検出パターン41が第1方向D1に沿って延びるよう、配置されている。一方、第2フィルムセンサ31Bは、その検出パターン41が、第1方向D1に直交する第2方向D2に沿って延びるよう、配置されている。
図16は、図15において符号XVIが付された一点鎖線で囲まれた部分における検出パターン41を拡大して示す平面図である。図16に示すように、第1フィルムセンサ31Aの検出パターン41および第2フィルムセンサ31Bの検出パターン41はそれぞれ、網目状に配置された導線51から構成されている。
図17は、タッチパネル30を図16のXVII線に沿って切断した場合を示す断面図である。図17に示すように、タッチパネル30は、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51のいずれもが支持体32の観察者側に位置するよう第1フィルムセンサ31Aおよび第2フィルムセンサ31Bを組み合わせることによって構成されている。なお第1フィルムセンサ31Aと第2フィルムセンサ31Bとの間には接着層38などが介在されていてもよい。
図18は、図17に示すタッチパネル30の一部を拡大して示す断面図である。図18に示すように、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51はいずれも、上述の導線形成層52Aを含んでいる。ここで図18に示すように、導線形成層52Aは、本体層53と、本体層53の観察者側に設けられた低反射層54と、を含んでいる。このため、観察者側からタッチパネル30に入射した外光が導線51によって反射されて観察者側に戻ってしまうことを抑制することができる。これによって、導線51が観察者から視認されてしまうことを抑制することができ、このことにより、表示装置15からの映像の視認性が導線51によって妨げられることを抑制することができる。
また上述のように、導線形成層52Aの本体層53は、その厚みが0.2μm以下になるよう構成されている。このため、支持体32の法線方向から傾斜した方向に沿ってタッチパネル30に入射した光が導線形成層52Aの側面によって反射してしまうことを抑制することができる。このことにより、導線51の側面が観察者から視認されてしまうことや、導線51の側面によって表示装置からの映像光が妨げられてしまうことを抑制することができる。従って、映像の視認性を向上させることができる。
なお、上述した本実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した本実施の形態と同様に構成され得る部分について、上述の実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いることとし、重複する説明を省略する。また、上述した実施の形態において得られる作用効果が変形例においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
(用いられる導線形成層の種類に関する変形例)
図18においては、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51のいずれもが導線形成層52Aを含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、第1フィルムセンサ31Aの導線51は、上述の導線形成層52Bまたは導線形成層52Cを含んでいてもよい。すなわち、第1フィルムセンサ31Aの導線51は、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。同様に、第2フィルムセンサ31Bの導線51も、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。
例えば図19には、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51のいずれもが導線形成層52Bを含む例が示されている。図19に示すように、導線形成層52Bは、本体層53と、本体層53の観察者側に設けられた防錆層55と、を含んでいる。このため、本体層53の表面が錆びて変質し、これによって本体層53の電気的特性などが低下してしまうことを防ぐことができる。また、防錆層55が反射防止特性をも有する場合、観察者側からタッチパネル30に入射した外光が導線51によって反射されて観察者側に戻ってしまうことを抑制することができる。
また、導線形成層52Bは、本体層53の表示装置側に設けられた低反射層54を含んでいる。このため、タッチパネル30に入射した表示装置15からの映像光が導線51によって反射されて表示装置15側に戻り、その後、表示装置15の構成要素によって再び反射されてノイズ光として観察者に到達してしまうことを抑制することができる。
また図20には、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51のいずれもが導線形成層導線形成層52Cを含む例が示されている。図20に示すように、導線形成層52Cは、本体層53と、本体層53の観察者側および表示装置側の両方にそれぞれ設けられた低反射層54と、を含んでいる。このため、光の反射が生じることを本体層53の両側において抑制することができる。このことにより、映像の視認性を十分に確保することができる。
(導線の配置に関する変形例)
また上述の本実施の形態および上述の各変形例において、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51のいずれもが支持体32の観察者側に位置する例を示したが、これに限られることはない。例えば図21に示すように、第1フィルムセンサ31Aの導線51は、支持体32の観察者側に位置し、一方、第2フィルムセンサ31Bの導線51は、支持体32の表示装置側に位置していてもよい。
図21に示す例においても、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51を構成する導線形成層の種類が特に限られることはない。すなわち、第1フィルムセンサ31Aの導線51は、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。同様に、第2フィルムセンサ31Bの導線51も、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。なお図21に示す例において、第2フィルムセンサ31Bの導線51を構成する導線形成層としては、好ましくは導線形成層52Bまたは導線形成層52Cが採用される。この場合、導線51の本体層53と支持体32との間に低反射層54が存在するため、観察者側からタッチパネル30に入射した外光が、第2フィルムセンサ31Bの導線51の本体層53によって反射されて観察者側に戻ってしまうことを抑制することができる。
また図22に示すように、第1フィルムセンサ31Aの導線51は、支持体32の表示装置側に位置し、一方、第2フィルムセンサ31Bの導線51は、支持体32の観察者側に位置していてもよい。
図22に示す例においても、第1フィルムセンサ31Aの導線51および第2フィルムセンサ31Bの導線51を構成する導線形成層の種類が特に限られることはない。すなわち、第1フィルムセンサ31Aの導線51は、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。同様に、第2フィルムセンサ31Bの導線51も、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。なお図22に示す例において、第1フィルムセンサ31Aの導線51を構成する導線形成層としては、好ましくは導線形成層52Bまたは導線形成層52Cが採用される。この場合、導線51の本体層53と支持体32との間に低反射層54が存在するため、観察者側からタッチパネル30に入射した外光が、第1フィルムセンサ31Aの導線51の本体層53によって反射されて観察者側に戻ってしまうことを抑制することができる。
(導線の断面形状の変形例)
次に、導線51が支持体32の表示装置側に設けられている場合における、導線51の断面形状の好ましい一例について、図23を参照して説明する。なお図23においては、導線51が導線形成層52Cから構成されている例について説明するが、これに限られることはなく、導線51が導線形成層52Aまたは導線形成層52Bから構成されていてもよい。
図23に示すように、導線51の導線形成層52Cは、表示装置15に向かうにつれて先細になるテーパ形状を有している。この場合、支持体32の法線方向から傾斜した方向に沿ってタッチパネル30に入射した外光Lは、導線形成層52Cのテーパ形状のため、導線51の側面に入射することなく表示装置15側へ抜けていくことができる。このため、外光が導線51によって反射されて観察者側に戻ってしまうことをさらに抑制することができる。
導線形成層52Cの具体的なテーパ形状は、想定される外光の傾斜の程度などに応じて適切に設定されるが、例えば、支持体32の法線方向と導線51の側面とが成す角は10〜30°の範囲内となっている。
なお、上述した本実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
第5の実施の形態
次に図24乃至26を参照して、本発明の第5の実施の形態について説明する。本実施の形態においては、支持体32の両側に導線51が設けられる例について説明する。本実施の形態において、上述の各実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。また、各実施の形態において得られる作用効果が本実施の形態においても得られることが明らかである場合、その説明を省略することもある。
フィルムセンサ
図24に示すように、フィルムセンサ31は、支持体32と、支持体32の観察者側の面(第1面)32a上に設けられた導線51と、支持体32の表示装置側の面(第2面)32b上に設けられた導線51と、を備えている。第1面32a側の導線51および第2面32b側の導線51は、互いに交差するように設けられている。このため本実施の形態によれば、1枚のフィルムセンサ31によってタッチパネル30を構成することができる。
図25は、図24に示すフィルムセンサ31の一部を拡大して示す断面図である。図25に示すように、支持体32の第1面32a上に設けられた導線51は、上述の導線形成層52Aを含んでいる。また、支持体32の第2面32b上に設けられた導線51は、上述の導線形成層52Bを含んでいる。このため、観察者側からタッチパネル30に入射した外光が導線51によって反射されて観察者側に戻ってしまうことを抑制することができる。これによって、導線51が観察者から視認されてしまうことを抑制することができ、このことにより、表示装置15からの映像の視認性が導線51によって妨げられることを抑制することができる。
図26は、図25に示すフィルムセンサ31を作製するための積層体60を示す断面図である。図26に示すように、積層体60は、支持体32と、支持体32の第1面32a上に設けられた導線形成層52Aと、支持体32の第2面32b上に設けられた導線形成層52Bと、を備えている。
(用いられる導線形成層の種類に関する変形例)
図25においては、支持体32の第1面32a上に設けられる導線51が導線形成層52Aを含み、支持体32の第2面32b上に設けられる導線51が導線形成層52Bを含む例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、支持体32の第1面32a上に設けられる導線51は、上述の導線形成層52Bまたは導線形成層52Cを含んでいてもよい。すなわち、支持体32の第1面32a上に設けられる導線51は、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。同様に、支持体32の第2面32b上に設けられる導線51も、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれによって構成されていてもよい。
同様に、積層体60に関しても、支持体32の第1面32a上に設けられる導線形成層および支持体32の第2面32b上に設けられる導線形成層として、導線形成層52A、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cのいずれかを任意に用いることができる。
好ましくは、支持体32の第2面32b上に設けられる導線51を構成する導線形成層としては、導線形成層52Bまたは導線形成層52Cが採用される。この場合、導線51の本体層53と支持体32との間に低反射層54が存在するため、観察者側からタッチパネル30に入射した外光が、第2フィルムセンサ31Bの導線51の本体層53によって反射されて観察者側に戻ってしまうことを抑制することができる。
なお、上述した本実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
次に、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例の記載に限定されるものではない。
(予備評価)
低反射層54を構成するための酸化銅および窒化銅をスパッタリングで製造するための条件を探索する予備評価を実施した。具体的には、スパッタリング装置内に導入するアルゴンガス、酸素ガス、窒素ガスおよびスパッタリング装置内の圧力を様々に変更して、酸化銅または窒化銅などの銅化合物を基材フィルム上に形成した。また、形成された銅化合物の組成を、X線光電子分光法(ESCA)を用いて分析した。9通りのスパッタリングの条件、および、得られた銅化合物の組成分析結果を表1に示す。表1には、左側の列から順に、「ターゲットの銅に印加された電力」、「アルゴンガスの流量」、「酸素ガスの流量」、「窒素ガスの流量」、「装置内の圧力」、「基材フィルムの搬送速度」、「銅化合物中の銅濃度の分析結果」、「銅化合物中の酸素濃度の分析結果」、「銅化合物中の窒素濃度の分析結果」および「銅化合物中の炭素濃度の分析結果」が示されている。
Figure 2015125629
表1のNo.1〜3に示すように、アルゴンガスおよび酸素ガスを導入してスパッタリングを実施した結果、46.6〜47.2アトミック%の酸素を含む酸化銅が得られた。後述する各実施例においては、酸化銅として、表1のNo.1に示されているものを用いた。また表1のNo.4〜9に示すように、アルゴンガスおよび窒素ガスを導入してスパッタリングを実施した結果、2.6〜4.8アトミック%の窒素を含む窒化銅が得られた。後述する各実施例においては、窒化銅として、表1のNo.7に示されているものを用いた。
(実施例1)
図27に示すように、支持体32と、支持体32の第1面32aに設けられた導線形成層52Aと、を含む積層体のサンプルを準備した。導線形成層52Aは、支持体32側から順に配置された本体層53および反射防止層54を含んでいる。支持体32の基材フィルム32を構成する材料としては、PETを用いた。支持体32のアンダーコート層35a,35bを構成する材料としては、アクリル樹脂を用いた。本体層53を構成する材料としては、銅を用いた。反射防止層54を構成する材料としては、酸化銅からなる銅化合物を用いた。具体的なサンプルとしては、反射防止層54の厚みが異なる以下の3種類のものを準備した。
サンプル11:厚み30nmの酸化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル12:厚み40nmの酸化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル13:厚み50nmの酸化銅からなる反射防止層54を含む積層体
また比較のため、反射防止層54が設けられていない積層体をサンプル01として準備した。
各サンプルに光Lを入射させた際の、各サンプルからの反射光L’を測定した。光Lは、導線形成層52A側から各サンプルに入射させた。この結果に基づいて、各サンプルにおける光の反射率を算出した。測定は、光波長360〜740nmの範囲内において、10nm刻みで行った。測定器としては、コニカミノルタ製のCM−3600Dを用いた。サンプル01,11,12および13における反射率の測定結果を図28に示す。
図28に示すように、反射防止層54が設けられていないサンプル01においては、360〜740nmの波長域全域において反射率が30%以上となっていた。特に、約600nm以上の波長域においては、反射率が90%以上となっていた。約600nm以上の波長域における高い反射率は、本体層53を構成する銅に起因していると考えられる。
一方、反射防止層54が設けられているサンプル11〜13においては、360〜740nmの波長域全域において、サンプル01の場合よりもよりも低い波長率が測定された。特にサンプル12および13においては、約600〜700nmの波長域において、反射率が20%以下に低減された。銅に特有の赤味を帯びた光が観察者によって視認されてしまうことを防ぐ上で、反射防止層54は極めて有効であると言える。
(実施例2)
反射防止層54を構成する材料として、窒化銅からなる銅化合物を用いたこと以外は、実施例1の場合と同様にして、反射防止層54を含む積層体の反射率を測定した。具体的なサンプルとしては、反射防止層54の厚みが異なる以下の3種類のものを準備した。
サンプル21:厚み20nmの窒化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル22:厚み40nmの窒化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル23:厚み60nmの窒化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル21,22および23における反射率の測定結果を、上述のサンプル01における反射率の測定結果と併せて図29に示す。
図29に示すように、窒化銅からなる反射防止層54を備えたサンプル21〜23においても、360〜740nmの波長域全域において、サンプル01の場合よりも低い波長率が測定された。特にサンプル22および23においては、約600〜700nmの波長域において、反射率が30%前後に低減された。このように窒化銅を用いた本実施例においても、酸化銅を用いた上述の実施例1の場合と同様に、銅に特有の赤味を帯びた光を抑制することができた。
(実施例3)
反射防止層54が図30に示す第1層54aおよび第2層54bを含むこと以外は、実施例1の場合と同様にして、反射防止層54を含む積層体の反射率を測定した。第1層54aおよび第2層54bを構成する材料としてはそれぞれ、酸化銅からなる銅化合物および窒化銅からなる銅化合物を用いた。具体的なサンプルとしては、第1層54aの酸化銅の厚みが20nmであり、第2層54bの窒化銅の厚みが20nmであるサンプル31を用いた。
実施例1の場合と同様にして、導線形成層52A側からサンプル31に光を入射させた場合の、光の反射率を測定した。サンプル31における反射率の測定結果を、上述のサンプル01における反射率の測定結果と併せて図31に示す。
図31に示すように、第1層54aおよび第2層54bを含む反射防止層54を備えたサンプル31においても、360〜740nmの波長域全域において、サンプル01の場合よりも低い波長率が測定された。特に約500〜700nmの波長域においては、反射率が10%以下に低減された。
(実施例4)
図32に示すように、支持体32と、支持体32の第2面32bに設けられた導線形成層52Bと、を含む積層体のサンプルを準備した。導線形成層52Bは、支持体32側から順に配置された反射防止層54および本体層53を含んでいる。支持体32の構成、および本体層53を構成する材料は、実施例1の場合と同一である。反射防止層54を構成する材料としては、酸化銅からなる銅化合物を用いた。具体的なサンプルとしては、反射防止層54の厚みが異なる以下の3種類のものを準備した。
サンプル41:厚み30nmの酸化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル42:厚み40nmの酸化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル43:厚み50nmの酸化銅からなる反射防止層54を含む積層体
また比較のため、反射防止層54が設けられていない積層体をサンプル02として準備した。
各サンプルに光Lを入射させた際の、各サンプルからの反射光L’を測定した。光Lは、支持体32側から各サンプルに入射させた。この結果に基づいて、各サンプルにおける光の反射率を算出した。測定は、光波長360〜740nmの範囲内において、10nm刻みで行った。測定器としては、コニカミノルタ製のCM−3600Dを用いた。サンプル02,41,42および43における反射率の測定結果を図33に示す。
図33に示すように、反射防止層54が設けられていないサンプル02においては、360〜740nmの波長域のほぼ全域において反射率が30%以上となっていた。特に、約600nm以上の波長域においては、反射率が90%以上となっていた。約600nm以上の波長域における高い反射率は、本体層53を構成する銅に起因していると考えられる。このように、光が入射される側とは反対側に本体層53が設けられている場合であっても、反射防止層54が設けられていなければ、本体層53に起因する赤味を帯びた反射光が観察者によって視認されてしまうことになる。
一方、反射防止層54が設けられているサンプル41〜43においては、360〜740nmの波長域全域において、サンプル02の場合よりもよりも低い波長率が測定された。約600〜700nmの波長域に関しても、サンプル42および43においては、反射率が約30%以下に低減された。光が入射される側とは反対側に反射防止層54が設けられる場合にも、反射防止層54は、銅に特有の赤味を帯びた光が観察者によって視認されてしまうことを防ぐ上で極めて有効に機能すると言える。
(実施例5)
反射防止層54を構成する材料として、窒化銅からなる銅化合物を用いたこと以外は、実施例4の場合と同様にして、反射防止層54を含む積層体の反射率を測定した。具体的なサンプルとしては、反射防止層54の厚みが異なる以下の3種類のものを準備した。
サンプル51:厚み20nmの窒化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル52:厚み40nmの窒化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル53:厚み60nmの窒化銅からなる反射防止層54を含む積層体
サンプル51,52および53における反射率の測定結果を、上述のサンプル02における反射率の測定結果と併せて図34に示す。
図34に示すように、窒化銅からなる反射防止層54を備えたサンプル51〜53においても、360〜740nmの波長域全域において、サンプル02の場合よりも低い波長率が測定された。特にサンプル52および53においては、約600〜700nmの波長域において、反射率が20%以下に低減された。このように窒化銅を用いた本実施例においても、酸化銅を用いた上述の実施例4の場合と同様に、銅に特有の赤味を帯びた光を抑制することができた。
(実施例6)
反射防止層54が図35に示す第1層54aおよび第2層54bを含むこと以外は、実施例4の場合と同様にして、反射防止層54を含む積層体の反射率を測定した。第1層54aおよび第2層54bを構成する材料としてはそれぞれ、酸化銅からなる銅化合物および窒化銅からなる銅化合物を用いた。具体的なサンプルとしては、第1層54aの酸化銅の厚みが20nmであり、第2層54bの窒化銅の厚みが20nmであるサンプル61を用いた。
実施例4の場合と同様にして、支持体32側からサンプル61に光を入射させた場合の、光の反射率を測定した。サンプル61における反射率の測定結果を、上述のサンプル02における反射率の測定結果と併せて図36に示す。
図36に示すように、第1層54aおよび第2層54bを含む反射防止層54を備えたサンプル61においても、360〜740nmの波長域全域において、サンプル02の場合よりも低い波長率が測定された。特に約500〜700nmの波長域においては、反射率が十数%以下に低減された。
10 タッチ位置検出機能付き表示装置
15 表示装置
30 タッチパネル
31 フィルムセンサ
32 支持体
33 基材フィルム
34a,34b プライマー層
35a,35b アンダーコート層
36 密着層
41 検出パターン
51 導線
52A 導線形成層
52B 導線形成層
52C 導線形成層
53 本体層
54 低反射層
54a 第1層
54b 第2層
55 防錆層
60 積層体

Claims (12)

  1. 表示装置に組み合わされるフィルムセンサであって、
    基材フィルムを含む支持体と、
    前記支持体上に設けられた複数の検出パターンと、を備え、
    前記検出パターンは、遮光性および導電性を有する導線であって、各導線の間に開口部が形成されるよう網目状に配置された導線から構成されており、
    前記導線が、下記(1)、(2)または(3)の構成を有する導線形成層を含んでおり、
    (1)前記支持体側から順に、本体層/低反射層
    (2)前記支持体側から順に、低反射層/本体層
    (3)前記支持体側から順に、低反射層/本体層/低反射層
    前記導線形成層が上記(1)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の観察者側に配置されており、
    前記導線形成層が上記(2)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の表示装置側に配置されており、
    前記本体層は、90重量%以上の銅を含み、前記本体層の厚みは、0.2μm以下になっており、
    前記低反射層は、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含み、
    前記低反射層の厚みは、20〜60nmの範囲内になっている、フィルムセンサ。
  2. 前記支持体は、前記基材フィルムの観察者側に設けられた観察者側アンダーコート層をさらに含み、
    前記観察者側アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.75の範囲内になっている、請求項1に記載のフィルムセンサ。
  3. 前記観察者側アンダーコート層は、観察者側第1アンダーコート層と、前記観察者側第1アンダーコート層と前記基材フィルムとの間に設けられた観察者側第2アンダーコート層と、を含み、
    前記観察者側第1アンダーコート層の屈折率は、1.58〜1.75の範囲内になっており、前記観察者側第2アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.60の範囲内になっており、かつ、前記観察者側第1アンダーコート層の屈折率が、前記観察者側第2アンダーコート層の屈折率よりも大きくなっている、請求項2に記載のフィルムセンサ。
  4. 前記支持体は、前記基材フィルムの表示装置側に設けられた表示装置側アンダーコート層をさらに含み、
    前記表示装置側アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.75の範囲内になっている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のフィルムセンサ。
  5. 前記表示装置側アンダーコート層は、表示装置側第1アンダーコート層と、前記表示装置側第1アンダーコート層と前記基材フィルムとの間に設けられた表示装置側第2アンダーコート層と、を含み、
    前記表示装置側第1アンダーコート層の屈折率は、1.58〜1.75の範囲内になっており、前記表示装置側第2アンダーコート層の屈折率は、1.50〜1.60の範囲内になっており、かつ、前記表示装置側第1アンダーコート層の屈折率が、前記表示装置側第2アンダーコート層の屈折率よりも大きくなっている、請求項4に記載のフィルムセンサ。
  6. 前記支持体は、前記導線に接するよう設けられ、酸化珪素または窒化銅からなる密着層をさらに含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のフィルムセンサ。
  7. 前記導線の前記導線形成層は、下記(1)の構成を有している、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のフィルムセンサ。
    (1)前記基材側から順に、本体層/低反射層
  8. 前記導線の前記導線形成層は、下記(2)の構成を有している、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のフィルムセンサ。
    (2)前記基材側から順に、低反射層/本体層
  9. 前記導線は、前記支持フィルムの観察者側に配置されており、
    前記導線の前記導線形成層は、下記(3)の構成を有している、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のフィルムセンサ。
    (3)前記基材側から順に、低反射層/本体層/低反射層
  10. 前記低反射層は、第1層と、前記第1層と前記本体層との間に設けられた第2層と、を含み、
    前記第1層は、酸化銅からなる銅化合物を含み、前記第2層は、窒化銅からなる銅化合物を含み、
    前記第1層の厚みおよび前記第2層の厚みをそれぞれd(nm)およびd(nm)とするとき、dは10〜30(nm)の範囲内であり、dは10〜30(nm)の範囲内である、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のフィルムセンサ。
  11. 表示装置と、
    前記表示装置の表示面上に配置されたタッチパネルセンサと、を備え、
    前記タッチパネルセンサは、請求項1乃至10のいずれか一項に記載のフィルムセンサを含む、タッチ位置検出機能付き表示装置。
  12. フィルムセンサを作製するための積層体であって、
    基材フィルムを含む支持体と、
    前記支持体上に設けられ、下記(1)、(2)または(3)の構成を有する導線形成層と、を備え、
    (1)前記支持体側から順に、本体層/低反射層
    (2)前記支持体側から順に、低反射層/本体層
    (3)前記支持体側から順に、低反射層/本体層/低反射層
    前記導線形成層が上記(1)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の観察者側に配置されており、
    前記導線形成層が上記(2)の構成を有する場合、前記導線は、前記支持体の表示装置側に配置されており、
    前記本体層は、90重量%以上の銅を含み、前記本体層の厚みは、0.2μm以下になっており、
    前記低反射層は、酸化銅または窒化銅からなる銅化合物を含み、
    前記低反射層の厚みは、20〜60nmの範囲内になっている、積層体。
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