JP2015124764A - 内燃機関の制御システム - Google Patents

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Abstract

【課題】オゾンを燃焼室に導入することにより内燃機関の燃焼改善を図りつつ、ノッキングの発生を抑制することができる技術を提供する。
【解決手段】シリンダ軸方向から見て燃焼室2の中央部に配置された点火プラグ15と、燃焼室2に燃料を供給する燃料供給手段17と、前記燃焼室にオゾンを供給するオゾン供給手段16bと、を備え、点火プラグ15による点火時に、燃料供給手段17により供給された燃料を燃焼室2内に略均質に分布させるとともに、オゾン供給手段16bにより供給されたオゾンを燃焼室2の中央部近傍に成層化させて分布させる
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の制御システムに関し、特に、オゾンを燃焼室に供給可能な内燃機関の制御システムに関する。
従来より、オゾンを内燃機関の燃焼室に供給することによる燃焼改善効果が報告されている。また、近年は、効率良くオゾンを発生させることが可能になってきている。オゾン発生の高効率化を可能とする技術としては、例えば、立ち上がり時間が10ns以下のパルス電圧を電極間に印加して電極間でストリーマヘッドを等速で進展させ、電極間距離に応じてパルス持続時間及び印加電圧を選択し、進展するストリーマヘッドが電極に到達する時に放電を終了させる技術がある。このような技術の進展もあり、オゾンを内燃機関の燃焼室に大量に供給することによる燃焼の大幅な改善が期待されている。
これに関しては、例えば、燃焼室内における燃料の燃焼形態を成層燃焼に切り替えることが可能な火花点火式内燃機関において、燃焼室内にオゾンを供給するオゾン供給装置を備え、内燃機関の燃焼形態が成層燃焼の場合に燃焼室内で形成される燃料混合気にオゾンを供給することで、成層燃焼時の燃焼が、高濃度混合気の混合状態及び高濃度混合気に含まれる燃料の微粒化の悪化に伴って悪化することを抑制する技術が公知である。(特許文献1参照)。
しかしながら、内燃機関の燃焼室にオゾンを大量に供給した場合には、オゾンの存在によって燃焼室の側壁壁面の近傍の混合気がより早期に燃焼開始することにより、ノッキングの発生が促進されてしまう虞があった。特に高負荷の運転領域においては筒内温度及び筒内圧力が上昇するため、ノッキング発生の危険性がより高まる虞があった。なお、近年は、燃焼室内のタンブル流が強くなるように内燃機関が設計されることが多く、吸気にオゾンを供給した場合には、オゾンがタンブル流動によって燃焼室の側壁壁面の近傍に到達し易い傾向があり、このことからも、ノッキング発生の危険性が高まる傾向にあった。
特開2007−187130号公報 特開2007−332892号公報 特開2008−051008号公報 特開2002−276404号公報 特開平2−191858号公報 特開2008−051007号公報 特開2008−095614号公報 特開2012−137031号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、オゾンを燃焼室に供給することにより内燃機関の燃焼改善を図りつつ、ノッキングの発生を抑制することができる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、点火プラグによる点火時に、燃料噴射弁から噴射
された燃料を燃焼室内に略均質に分布させるとともに、燃焼効率改善のために供給されたオゾンを燃焼室内の平面視における中央部近傍に集中させて分布させることを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関のシリンダ軸方向から見て燃焼室の中央部に配置された点火プラグと、
前記燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、
前記燃焼室にオゾンを供給するオゾン供給手段と、
を備え、
前記点火プラグによる点火時に、前記燃料供給手段により供給された燃料を前記燃焼室内に略均質に分布させるとともに、前記オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室の前記中央部近傍に成層化させて分布させることを特徴とする。
これによれば、点火プラグによる点火時に、オゾン供給手段により供給されたオゾンが燃焼室の側壁壁面の近傍に存在することを抑制できるので、オゾンの存在に起因するノッキングの発生を抑制することができる。なお、ここでオゾンを燃焼室の前記中央部近傍に成層化させて分布させるとは、内燃機関のシリンダ軸方向から見て燃焼室の中央部に、燃焼室の側壁壁面の近傍と比較して高い濃度で集中してオゾンを分布させることをいう。
また、本発明においては、前記内燃機関の運転状態が所定の高負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記燃料供給手段により供給された燃料を前記燃焼室内に略均質に分布させるとともに、前記オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室の前記中央部近傍に成層化させて分布させ、
前記内燃機関の運転状態が所定の低負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記オゾン供給手段により供給されたオゾンを前記燃焼室内に略均質に分布させるようにしてもよい。
ここで、上述のように、内燃機関が低負荷の状態であれば、点火プラグによる点火時に、オゾン供給手段から供給されたオゾンを燃焼室内に略均質に分布させたとしても、ノッキングは生じづらい。一方、内燃機関が高負荷の状態では、点火プラグによる点火時に、オゾン供給手段から供給されたオゾンを燃焼室内に略均質に分布させた場合には、ノッキングが生じ易くなる。そこで、本発明においては、内燃機関の運転状態が所定の高負荷運転領域に属する場合には、点火プラグによる点火時に、オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室の中央部近傍に成層化させて分布させることとし、内燃機関の運転状態が所定の低負荷運転領域に属する場合には、点火プラグによる点火時に、オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室内に略均質に分布させることとした。
これによれば、ノッキングの危険性が高い高負荷運転領域については、オゾンを燃焼室内の中央部に成層化させて分布させ、オゾンが燃焼室の側壁壁面の近傍に存在しづらくすることができるので、ノッキングの発生を可及的に抑制することが可能である。一方、ノッキングの危険性の低い低負荷運転領域については、オゾンを燃焼室の全体に均質に分布させて、充分な燃焼促進効果を得ることが可能である。その結果、平均的には内燃機関の燃焼改善を図りつつ、ノッキングの発生を抑制することが可能となる。
なお、ここで所定の高負荷運転領域とは、当該領域における機関回転数及び機関負荷で内燃機関を運転するために点火プラグによって点火する時に、燃料供給手段により供給された燃料を燃焼室内に略均質に分布させるとともに、オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室内に略均質に分布させた場合には、ノッキングの発生危険性が高まる運転領域であり、その範囲については予め実験的、理論的に定めておいてもよい。
また、所定の低負荷運転領域とは、当該領域における機関回転数及び機関負荷で内燃機関を運転するために点火プラグによって点火する時に、オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室内に略均質に分布させたとしても、ノッキングの発生危険性は充分に低い運転領域であり、その範囲についても予め実験的、理論的に定めておいてもよい。例えば、所定の低負荷運転領域は、前述の所定の高負荷運転領域以外の運転領域としてもよい。なお、一般に内燃機関の低負荷の運転領域においては、燃料供給手段により供給された燃料を燃焼室内に略均質に分布させる場合と、燃料供給手段により供給された燃料を成層化させて点火プラグの近傍に分布させる場合の両方が考えられるが、本発明における所定の低負荷運転領域は、いずれも場合をも含んでいる。
また、上記においてオゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室内に略均質に分布させるとは、オゾンを燃焼室内で完全に均一な濃度で分布させることを含むが、これに限られない。仮にオゾンの濃度にバラつきがあったとしても、例えば燃焼室の中心から周辺に向かうにつれてオゾンの濃度が極端に変化するなどの、特定の著しい傾向がなければ、略均質に分布させた状態に含まれるものとする。
また、本発明においては、前記オゾン供給手段は、
前記内燃機関の吸気ポートにオゾンを噴射する第一オゾン噴射弁と、
前記内燃機関の燃焼室における点火プラグの近傍にオゾンを噴射する第二オゾン噴射弁と、を有し、
前記内燃機関の運転状態が所定の高負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記燃料噴射弁により供給された燃料を前記燃焼室内に略均質に分布させるとともに、前記第二オゾン噴射弁からオゾンを噴射させ、
前記内燃機関の運転状態が所定の低負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記第一オゾン噴射弁からオゾンを噴射させるようにしてもよい。
これによれば、内燃機関の運転状態が所定の高負荷運転領域に属する場合には、点火プラグによる点火時に、第二オゾン噴射弁からオゾンを燃焼室に直接噴射させることで、より確実に、オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室の中央部近傍に成層化させて分布させることが可能である。一方、内燃機関の運転状態が所定の低負荷運転領域に属する場合には、点火プラグによる点火時に、第一オゾン噴射弁からオゾンを吸気ポートに噴射させることで、より確実に、オゾンを燃焼室の全体に略均質に分布させることが可能となる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、オゾンを燃焼室に供給することにより内燃機関の燃焼改善を図りつつ、ノッキングの発生を抑制することができる。
本発明の実施例1に係る内燃機関とその吸排気系の一部及び制御系の概略構成を示す図である。 吸気絞り弁全開状態(WOT)におけるオゾン供給の有無と筒内圧との関係のグラフである。 本発明の実施例1におけるオゾン噴射弁切換え閾値について説明するための図である。 本発明の実施例1におけるオゾン噴射弁切換えルーチンについてのフローチャートである。 本発明の実施例2に係る内燃機関とその吸排気系の一部及び制御系の概略構成を示す図である。 本発明の実施例3における吸気ポートと燃焼室を上から見た平面図である。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
<実施例1>
図1は、本実施例における内燃機関1とその吸排気系の一部及び制御系の概略構成を示す図である。内燃機関1は、吸気行程、圧縮行程、爆発行程(膨張行程)及び排気行程の4サイクルを繰り返して出力を得る火花点火式内燃機関である。内燃機関1の内部には、燃焼室2が形成されている。燃焼室2で発生する燃料の爆発力は、ピストン3及びコンロッド4を介してクランクシャフト(図示略)の回転力に変換される。また、燃焼室2には、吸気管(不図示)の最下流部をなす吸気ポート11と、排気管(不図示)の最上流部をなす排気ポート8とが連結されている。吸気ポート11と燃焼室2との境界は吸気弁12によって開閉されるようになっており、排気ポート8と燃焼室2との境界は排気弁9によって開閉されるようになっている。
内燃機関1は、吸気ポート11内に燃料を噴射する燃料噴射弁17を備えている。燃料噴射弁17は、高圧ポンプ(不図示)等によって加圧された燃料を、適宜の量・適宜のタイミングで噴射供給する電磁駆動式開閉弁である。そして、本実施例では、燃料は燃料噴射弁17から吸気ポート11内に噴射されるため、後述する運転領域に拘わらず、燃料は吸気行程において燃焼室2に供給され燃焼室2内で略均質に分布する。また、燃焼室2の天井面の中央には、燃焼室2内の混合気に点火する点火プラグ15が設けられている。なお、この点火プラグ15の近傍の領域が、燃焼室2のシリンダ軸方向から見た中央部に相当する。
内燃機関1は、その機関回転数を検出するクランクポジションセンサ21及び、アクセルの踏み込み量を検出して要求負荷を算出するためのアクセルポジションセンサ22を備えている。このクランクポジションセンサ21及びアクセルポジションセンサ22によって、内燃機関1の運転状態が検出可能となっている。これら各種センサの信号は、電子制御ユニット(Electronic Control Unit:ECU)20に入力される。ECU20は、中央処理装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及びバックアップRAM等からなる論理演算回路を備え、各種センサの信号に基づいて内燃機関1の各種構成要素を統括制御する。
本実施例における内燃機関1は、燃焼室2内に燃焼改善のためのオゾンを供給することが可能に構成されている。オゾンを燃焼室2に供給するための構成は以下のとおりである。内燃機関1にはオゾン発生器18が備えられている。このオゾン発生器18においては、無声放電方式、電気分解方式、紫外線ランプ方式等の既存の方式のいずれか、または別の方式によってオゾンが生成される。オゾン発生器18は、オゾン移送管18aを介してオゾン経路切換え装置19に接続されており、オゾン発生器18によって生成されたオゾンは、オゾン移送管18aを通過してオゾン経路切換え装置19に導入されるようになっている。
また、オゾン経路切換え装置19は、第一オゾン供給管19aによって第一オゾン噴射弁16aと、また、第二オゾン供給管19bによって第二オゾン噴射弁16bと接続されており、上記のいずれかのオゾン噴射弁にオゾンを所定の圧力で導入することが可能になっている。また、オゾン発生装置18、オゾン経路切換え装置19、第一オゾン噴射弁1
6a及び第二オゾン噴射弁16bはECU20によって制御される。
すなわち、オゾン発生器18で生成されたオゾンは、オゾン経路切換え装置19によって、第一オゾン噴射弁16aに供給されるか第二オゾン噴射弁16bに供給されるかが切換えられ、このことで、オゾンを吸気ポート11に噴射するか燃焼室2に直接噴射するかを切換えることが可能になっている。
次に、内燃機関1の燃焼室2において燃料と一緒にオゾンを燃焼させた場合の作用効果について説明する。一般に、混合気におけるオゾン濃度が高い程、原理的には燃焼効率を高めることができる。しかしながら、機関負荷の高い運転状態においては、オゾンを燃焼室2の全体に均質に供給した場合には、点火プラグ15により点火された混合気の燃焼が正常に燃焼室2の全域に拡大せず、燃焼室2の側壁壁面の近傍の混合気が先に燃焼を開始することでノッキングが発生し易くなる。
図2には、吸気絞り弁全開状態(WOT)におけるオゾン供給の有無と筒内圧との関係のグラフを示す。なお、図2においては燃焼室に供給されたオゾンは燃焼室内に均質に分布しているものとする。図2において(1)の曲線は、オゾン供給が無い状態で、ノックが発生しないように点火時期を制御しながら点火時期を限界まで進角させてMBTに近付けた場合(点火時期をトレースノック点火時期とした場合)の筒内圧のグラフである。(2)の曲線はオゾン供給を行った状態で、点火時期をトレースノック点火時期とした場合の筒内圧である。(3)の曲線は、(2)の状態からオゾン供給を停止した場合の筒内圧である。
図2における(2)と(3)の曲線を比較すると分かるように、同一条件でオゾン供給が行われた場合には、燃焼効率が向上することで、ノッキングが発生しない範囲では筒内圧をより高くすることが可能である。しかしながら、(1)と(2)の曲線を比較すると分かるように、高負荷の運転状態では、燃焼室にオゾンを供給することによりノッキングが発生してしまうため、点火時期の遅角を行わざるを得ず、結局筒内圧はオゾンを供給しない場合と比較して低下してしまう。
従って、高負荷の運転状態においても、点火時期の遅角制御に頼らずオゾン供給に起因するノッキングを抑制し、より広い運転領域においてオゾン供給の効果を享受できる技術が求められていた。
これに対し、本実施例では、運転状態に応じて、第一オゾン噴射弁16aからオゾンを噴射するか、第二オゾン噴射弁16bからオゾンを噴射するかを切換え、燃焼室2におけるオゾンの分布の状態を変えることとした。より具体的には、比較的低負荷の運転領域においては、第一オゾン噴射弁16aから吸気ポート11にオゾンを噴射させ、混合気の燃焼時には燃焼室2の全体に略均質にオゾンを分布させるとともに、高負荷の運転領域においては、第二オゾン噴射弁16bから燃料室2に直接オゾンを噴射させ、点火プラグ15のプラグ付近にオゾンを高い濃度で集中して(以下、「成層化して」ともいう。)分布させることとした。これにより、高負荷の運転領域においては燃焼室2の側壁壁面の近傍のオゾン濃度を可及的に低下させ、ノッキングの発生を抑制することができる。その結果、内燃機関1のより広い運転領域において、燃焼室2にオゾンを供給することでより高い燃焼効率を得ることが可能となる。
図3には、オゾン噴射弁を切換えるための閾値の例を示す。図3において、オゾン噴射弁切換え閾値より低負荷側で、通常運転に使用される運転領域であるパーシャル領域では、経路切換え装置19は、第一オゾン噴射弁16aからオゾンが噴射されるように経路を切換える。これにより、オゾンは吸気ポート11に噴射され、次回の吸気行程において吸
気ポート11から燃焼室2に導入され、燃焼室2において略均質に分布する。
一方、オゾン噴射弁切換え閾値より高負荷側で、加速・高速運転時に使用される運転領域である高負荷加速領域では、経路切換え装置19は、第二オゾン噴射弁16bからオゾンが噴射されるように経路を切換える。これにより、オゾンは燃焼室2に直接噴射され、点火プラグ15のプラグ近傍に成層化して分布する。これにより、高負荷加速領域において燃焼室2の側壁壁面の近傍に分布するオゾン濃度を低下させ、ノッキングの発生を抑制する。
図4には、本実施例におけるオゾン噴射弁切換えルーチンのフローチャートを示す。このルーチンはECU20のROMに記憶されたプログラムであって、内燃機関1の稼働中には所定期間毎あるいは、所定のクランク角度(例えば、30度毎)にECU20によって実行されるルーチンである。
本ルーチンが実行されると、先ずS101において機関回転数が取得される。具体的にはクランクポジションセンサ21からの出力信号より機関回転数が算出される。S101の処理が終了するとS102に進む。S102においては、機関負荷が取得される。具体的にはアクセルポジションセンサ22の出力に基づいて、予めROMに記憶されたマップから対応する機関負荷が読み出される。S102の処理が終了するとS103に進む。
S103においては、機関負荷の値がαより小さいか否かが判定される。このαの値は、S101において取得された機関回転数に対応する、図3に示すオゾン噴射弁切換え閾値であり、機関回転数とαの関係のマップから読み出された値である。そして、S103において機関負荷がαより小さいと判定された場合には、その時点での運転状態は図3におけるパーシャル領域に属すると判断されるので、S104に進む。一方、S103において機関負荷がα以上であると判定された場合には、その時点での運転状態は図3における高負荷加速領域に属すると判定されるので、S105に進む。
S104においては、第一オゾン噴射弁16aが選択される。これにより、以降のオゾン噴射は第一オゾン噴射弁16aから吸気ポート11に対して行われ、混合気の燃焼時においては、オゾンは燃焼室2の全体に略均質に分布される。一方、S105においては、第二オゾン噴射弁16bが選択される。これにより、以降のオゾン噴射は第二オゾン噴射弁16bから燃焼室2の点火プラグ15のプラグ付近に噴射されるとともに、噴射時期がピストン3の上死点に近い時期に設定される。このことで、混合気の燃焼時においては、オゾンが点火プラグ15のプラグ近傍に成層化して分布される。S104またはS105の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
なお、本実施例において、燃料供給手段は燃料噴射弁17を含んで構成される。また、オゾン供給手段は、オゾン発生装置18、オゾン移送管18a、オゾン経路切換え装置19、第一オゾン供給管19a、第二オゾン供給管19b、第一オゾン噴射弁16a、第二オゾン噴射弁16bを含んで構成される。また、内燃機関の制御システムは上記の構成の他、点火プラグ15及びECU20を含んで構成される。また、本実施例において、高負荷加速領域は所定の高負荷運転領域に相当する。また、パーシャル領域は所定の低負荷運転領域に相当する。
<実施例2>
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、実施例1にように、オゾン噴射弁を2つ備え、運転状態に応じていずれの噴射弁からオゾンを噴射するかを切換えるのではなく、一つのオゾン噴射弁からのオゾンの噴射タイミングを切換えることで、混合気の燃焼時における、燃焼室内のオゾンの分布状態を変更する例について説明する
図5には、本実施例における内燃機関1、吸排気系の一部及び制御系について示す。図5と図1の相違点は、図5においては、オゾン発生装置18において生成されたオゾンがオゾン移送管28を介してオゾン噴射弁26に供給され、オゾン噴射弁26から燃焼室2に直接オゾンが噴射される点である。また、上述のように本実施例においては、図3に示すパーシャル領域と高負荷加速領域とで、オゾン噴射弁26からのオゾンの噴射タイミングを切換えることで、混合気の燃焼時における、燃焼室内のオゾンの分布状態を変更する点が実施例1とは異なる。
具体的には、パーシャル領域においては、オゾン噴射弁26からのオゾン噴射時期を吸気行程または圧縮行程における早い時期である第一噴射時期に設定する。この第一噴射時期は、必ずしも常に一定の時期でなくても良いが、この時期に燃焼室内にオゾンを噴射することで、点火プラグ15による混合気の点火時期には燃焼室2内に充分に均質にオゾンを分布させることができるオゾンの噴射時期である。
また、本実施例では、高負荷加速領域においては、オゾン噴射弁26からのオゾン噴射弁を圧縮行程における遅い時期である第二噴射時期に設定する。この第二噴射時期は、必ずしも常に一定の時期でなくても良いが、この時期に燃焼室内にオゾンを噴射することで、図5に示すように、オゾン噴射弁26から噴射されたオゾンが、ピストン3の頂面のリップ3aを利用して、点火プラグ15のプラグ近傍に集中的に押し上げられ、点火プラグ15のプラグ近傍に成層化して分布することができるオゾンの噴射時期である。
以上、説明したように、本実施例によれば、一つのオゾン噴射弁を用い、そのオゾン噴射時期を変更するだけで、混合気の燃焼の際に、燃焼室内に略均質にオゾンを分布させるか、燃焼室内の点火プラグのプラグ近傍に成層化してオゾンを分布させるか、を切換えることができる。従って、内燃機関のコストダウンと制御の簡略化を促進することが可能である。
<実施例3>
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例においては、吸気ポートにオゾンを噴射するオゾン噴射弁を一つだけ備え、燃焼室に生じるスワールを利用して、オゾンを点火プラグのプラグ近傍に成層化して分布させる例について説明する。
図6には、本実施例における吸気ポート31a、31bと燃焼室32を上から見た平面図を示す。図6において、2つの吸気ポート31a、31bのうちの片方の吸気ポート31aには、スワールコントロール弁33が設けられている。また、吸気ポート31aにのみ、オゾン噴射弁36が設けられている。また、このオゾン噴射弁36は吸気ポート31aにおいて、上から見て燃焼室32の中心側に偏って配置されている。そして、オゾン噴射弁36からオゾンを噴射する場合には、スワールコントロール弁33を閉弁側に作動させて、吸気ポート31bからの吸気の量を相対的に増加させ、吸気ポート31aからの吸気の量を相対的に減少させる。
このことにより、燃焼室32内には、図6中反時計回りのスワールが発生する。そして、オゾン噴射弁36から噴射され燃焼室32に導入されたオゾンはスワールの中心すなわち、図示しない点火プラグのプラグ近傍に成層化して分布することになる。
本実施例では、この原理を利用して、内燃機関の運転状態がパーシャル領域に属する場合には、オゾン噴射弁36からのオゾン噴射時にスワールコントロール弁33の開度を増加させる。これにより、燃焼室32内に生じるスワールを弱めることができ、燃焼室内に
導入されたオゾンを燃焼室32の全体に略均質に分布させることができる。一方、内燃機関の運転状態が高負荷加速領域に属する場合には、スワールコントロール弁33の開度を減少させる。これにより、燃焼室32内に生じるスワールを強化することができ、燃焼室内に導入されたオゾンを燃焼室32の中心部分に成層化して分布させることができる。
これにより、一つのオゾン噴射弁36によって、混合気の燃焼の際に、燃焼室内に略均質にオゾンを分布させるか、燃焼室内の点火プラグのプラグ近傍に成層化してオゾンを分布させるか、を切換えることができる。従って、内燃機関のコストダウンと制御の簡略化を促進することが可能である。
なお、上記の実施例では、基本的に内燃機関の運転領域を高負荷加速領域とパーシャル領域の2つの領域に分け、内燃機関の運転状態がいずれの領域に属するかで、燃焼室内にオゾンを略均質に分布させるか、成層化して分布させるかを二段階で切換えることとした。しかしながら、上記の切換えは二段階には限られない。例えば、内燃機関の運転領域を負荷に応じて三つ以上の領域に区分し、各々の領域において燃焼室内におけるオゾン分布を異ならせるようにしてもよい。より具体的には、例えば区分の数を三つとした場合には、最も低負荷の領域では燃焼室内にオゾンを略均質に分布させ、高負荷の区分になるにつれ、燃焼室に直接オゾンを噴射するノズルの噴射タイミングを換えることで、点火プラグのプラグ近傍におけるオゾンの濃度、集中の度合いを調整してもよい。
なお、上記の実施例において、燃焼室内に供給されたオゾンを燃焼室の全体に略均質に分布させる場合と、燃焼室内に供給されたオゾンを燃焼室の中心部分に成層化して分布させる場合とで、オゾンの供給量を同じにしてもよいし、変更してもよい。例えば、両方の場合について、オゾン発生器で発生可能なオゾンを全て供給するようにすれば、内燃機関の運転状態に拘わらず、平均的には最大限の燃焼改善効果が期待できる。また、例えば、高負荷加速領域では、燃焼室内に供給されたオゾンを燃焼室の中心部分に成層化して分布させるとともに、供給するオゾンの量を減少させることで、より確実にノッキングの発生を抑制することが可能となる。
また、上記の実施例においては、燃料噴射弁が吸気ポートに燃料を噴射する例について説明したが、本発明が適用されるのはそのような内燃機関に限定されない。燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備え成層燃焼を実施する内燃機関であっても、高負荷加速領域においては所謂均質燃焼を実施するものであれば、本発明を適用することが可能である。すなわち、本発明においては、高負荷加速領域では高出力を得るために所謂均質燃焼を実施することを前提としているが、パーシャル領域では所謂成層燃焼を実施する場合と所謂均質燃焼を実施する場合の両方を含んでいる。
また、上記の実施例においては、内燃機関の運転領域に応じて、燃焼室内にオゾンを略均質に分布させるか、成層化して分布させるかを切換える例について説明したが、本発明は、内燃機関の運転領域に拘わらず、点火プラグによる点火時に、燃焼室内にオゾンを成層化して分布させる場合も含んでいる。これによれば、パーシャル領域においては、燃焼効率の向上の度合いが若干低下する可能性があるものの、運転領域に拘わらず燃焼効率を高めるとともにノッキングの発生を抑制することが可能となる。
1・・・内燃機関
2・・・燃焼室
16a・・・第一オゾン噴射弁
16b・・・第二オゾン噴射弁
18・・・オゾン発生器
18a・・・オゾン移送管
19・・・オゾン経路切換え装置
19a・・・第一オゾン供給管
19b・・・第二オゾン供給管
20・・・ECU
26、36・・・オゾン噴射弁
33・・・スワールコントロール弁

Claims (3)

  1. 内燃機関のシリンダ軸方向から見て燃焼室の中央部に配置された点火プラグと、
    前記燃焼室に燃料を供給する燃料供給手段と、
    前記燃焼室にオゾンを供給するオゾン供給手段と、
    を備え、
    前記点火プラグによる点火時に、前記燃料供給手段により供給された燃料を前記燃焼室内に略均質に分布させるとともに、前記オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室の前記中央部近傍に成層化させて分布させることを特徴とする内燃機関の制御システム。
  2. 前記内燃機関の運転状態が所定の高負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記燃料供給手段により供給された燃料を前記燃焼室内に略均質に分布させるとともに、前記オゾン供給手段により供給されたオゾンを燃焼室の前記中央部近傍に成層化させて分布させ、
    前記内燃機関の運転状態が所定の低負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記オゾン供給手段により供給されたオゾンを前記燃焼室内に略均質に分布させることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の制御システム。
  3. 前記オゾン供給手段は、
    前記内燃機関の吸気ポートにオゾンを噴射する第一オゾン噴射弁と、
    前記内燃機関の燃焼室における点火プラグの近傍にオゾンを噴射する第二オゾン噴射弁と、を有し、
    前記内燃機関の運転状態が所定の高負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記燃料供給手段により供給された燃料を前記燃焼室内に略均質に分布させるとともに、前記第一オゾン噴射弁からオゾンを噴射させ、
    前記内燃機関の運転状態が所定の低負荷運転領域に属する場合には、前記点火プラグによる点火時に、前記第二オゾン噴射弁からオゾンを噴射させることを特徴とする請求項2に記載の内燃機関の制御システム。
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