JP2015124503A - 注入方法 - Google Patents

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則雄 高橋
Norio Takahashi
則雄 高橋
了三 吉田
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了三 吉田
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誠 福山
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【課題】止水や地盤強化等を目的としてセメント系の注入材を使用する場合において、地盤や岩盤への浸透性を大幅に高めることができる注入方法を提供すること。【解決手段】セメント微粉末及び高炉スラグ微粉末を含み、かつ平均粒径が5μm以下であるセメント系水硬性組成物と、分散剤とを含有する水性スラリーを加熱することによって、自然流下浸透試験による浸透性を15%以上改善させることを特徴とする注入方法である。【選択図】図1

Description

本発明は、地盤や岩盤等にセメント系注入材を用いて止水や地盤強化を行う注入方法に関する。
止水や軟弱地盤の改質、空洞充填や岩盤空隙充填のために注入材が使用されている。セメント系の注入材は、一般に、水ガラス系やシリカゾル系の注入材よりも材料コストが安い上に、高い強度発現性が得やすく、経年耐久性に優れるといった特長がある。さらに浸透性の高い注入材として、超微粒子注入材が注目されており、例えば、構成物質の配合比率および構成物質それぞれの最大粒径等を限定することによって、浸透性を飛躍的に改善したセメント系超微粒子注入材が開示されている(特許文献1)。
一方、水性スラリーを加熱して注入するシステムが提案されている(特許文献2)。本注入システムは、スラリーの貯蔵器又は混練器と、スラリー圧送ポンプ、スラリー排出管及びスラリー輸送経路に設けられた加熱装置から構成されるシステムであり、本システムを用いて、水性スラリーの温度を加熱前のスラリー温度から少なくとも10℃高い温度まで昇温加熱することで、注入材作製後においても可使時間を所望の時間だけ確保でき、また容易に設定し直すことができることから、一剤型のセメント系注入材でも支障なく、注入施工作業を行うことができることが開示されている。しかしながら、本システムを用いて検討されているのは、温度の影響を受けて凝結時間が大きく変動するアルミナセメント等を含む水性スラリーを使用した場合の効果であり、水性スラリーの浸透性への効果についての示唆はない。
特開平9−255378号公報 特開2012−107492号公報
本発明は、止水や地盤強化等を目的としてセメント系の注入材を使用する場合において、地盤や岩盤への浸透性を大幅に高めることができる注入方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、セメント系水硬性組成物を含有する水性スラリーの浸透性を改善する方法について鋭意検討した結果、上記の課題を解決する方法を見出し、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、〔1〕セメント微粉末及び高炉スラグ微粉末を含みかつ平均粒径が5μm以下であるセメント系水硬性組成物と、分散剤とを含有する水性スラリーを加熱することによって、自然流下浸透試験による流下時間の改善率が15%以上であることを特徴とする注入方法。
ただし、
改善率(%)=(t−t)÷t×100
;加熱前の水性スラリーの流下時間(秒)
;加熱後の水性スラリーの流下時間(秒)
さらに〔2〕前記水性スラリーの加熱方法が、誘導加熱によることを特徴とする〔1〕の注入方法。
本発明によれば、セメント系水硬性組成物を含む水性スラリーを加熱するだけで浸透性をより高めることができ、注入圧による地盤隆起や地盤の割裂を減らすことができる。また、水性スラリーの加圧脱水によるセメント粒子の地盤間隙への目詰まりが少なくなるため、より広い範囲の浸透が可能になり、また浸透の均一性を高めることができる。
自然流下浸透試験装置の概略図
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明は、セメント微粉末及びスラグ微粉末を含むセメント系水硬性組成物と、分散剤とを含有する水性スラリー(以下、単に水性スラリーという)を作液した後、加熱することにより、スラリー温度を高くして注入する方法である。
本発明におけるセメント系水硬性組成物は、セメント微粉末と高炉スラグ微粉末を含有する。ここで、セメント微粉末とは、普通、早強、超早強、低熱及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、高炉セメントやフライアッシュセメントのような混合セメント、スラグを主成分とする特殊セメント等のセメント、あるいはこれらの各種セメントクリンカを粉砕して微粉末化したものをいう。また、高炉スラグ微粉末とは、高炉水砕スラグを粉砕したものをいう。
さらに、石膏微粉末、珪石微粉末、炭酸カルシウム微粉末等の無機成分を含むことを妨げない。また、凝結や硬化を促進するようなアルミナセメント、カルシウムアルミネート類、アルカリ金属アルミン酸塩などいわゆる急硬性成分は、浸透性を妨げない範囲で使用できる。
セメント系水硬性組成物の平均粒径は、5μm以下であることが好ましい。5μmを超えると粗大粒の含有も多くなるので浸透経路閉塞の虞が強まり、加熱しても浸透に支障が生じるので好ましくない。平均粒径は、例えばレーザー回折・散乱型粒度分布測定装置を用いて測定された粒度分布曲線の50体積%における粒径が用いられる。
セメント系水硬性組成物中のセメント微粉末の量としては、加熱による水性スラリー中の粒子の分散性や粘性の観点から、1質量%以上50質量%以下が好ましく、3質量%以上40質量%以下がより好ましい。1質量%未満では注入した地盤の初期強度が低下しやすく、50質量%を超えると浸透性が低下しやすい。
セメント系水硬性組成物の製造方法としては、セメント微粉末と高炉スラグ微粉末をそれぞれ粒度調整したものを混合する方法、あるいはセメント粉末又はセメントクリンカと高炉スラグ又は高炉スラグ微粉末を混合して粉砕・分級し、粒度調整する方法が挙げられる。さらに無機成分など第3成分を加える場合も、セメント系水硬性組成物の粒度調製前後いずれに混合してもかまわない。なお、粉砕、分級等の粒度調製の手段は、公知の装置を使用して行うことができる。
本発明における水性スラリーは、セメント系水硬性組成物を含有してなる水性スラリーである。水性スラリー中の水とセメント系水硬性組成物の質量比は100〜4000質量%が好ましく、150〜3000質量%がより好ましい。100%未満では浸透性が乏しくなりやすく、4000%を超えると注入しても地盤改良効果が小さく、施工効率が低下しやすい。
本発明における水性スラリーは、さらに分散剤を含有する。分散剤としては、一般にセメント用として使用されている分散剤であればいずれも使用できる。本発明においては、水性スラリーの加熱によって、分散剤による分散効果を大きく高めることができる。例えばポリカルボン酸系、メラミンスルホン酸系、ナフタレンスルホン酸系等が挙げられ、30℃以上の比較的高いスラリー温度では分散効果に優れた遅延形が好ましい。分散剤の添加量はセメント系水硬性組成物に対して0.1〜7.0質量%が好ましい。0.1質量%未満ではスラリー中の微粒子凝集抑制効果が小さくなり浸透性が低下しやすく、また7質量%を超えると凝結時間が遅延し、初期強度発現性が低下しやすい。分散剤は、セメント系水硬性組成物製造時に、あらかじめ所定量を粉末の状態で配合して調製することができる。あるいは、水性スラリー作製時に添加して調製することもできる。
本発明における水性スラリーは、加熱によって自然流下浸透試験による流下時間の改善率が15%以上となる。自然流下浸透試験による流下時間の改善率は、水性スラリーの加熱前と加熱後を測定し、次式で求める。
改善率(%)=(t−t)÷t×100
;加熱前の水性スラリーの流下時間(秒)
;加熱後の水性スラリーの流下時間(秒)
ここで自然流下浸透試験とは、底面に空気穴を設けた円筒状の容器に乾燥した砂を所定の高さと間隙率となるように締め固めたものを供試体として用い、供試体上面を乱さないようにロートを用いて水性スラリーを流し込み、流し込み開始から水性スラリーが供試体を浸透して底面から流出し始めるまでの時間を流下時間として測定する試験である。自然流下浸透試験に用いる装置を図1に示す。加熱前後の改善率が15%未満の場合、注入施工現場での地盤改良改善効果が明瞭でないので好ましくない。さらに好ましくは改善率が20%以上である。加熱温度については限定されるものではないが、概ね上昇温度幅が10℃以上であることが好ましい。20℃以上がさらに好ましい。
本発明における水性スラリーの加熱方法は、特に制限されるものでなく、例えば、電気抵抗加熱、ガス加熱、誘電加熱、誘導加熱、アーク加熱、マイクロ波加熱、プラズマ加熱等を用いることができる。特に誘導加熱による方法が好ましい。誘導加熱は熱効率に優れ、比較的低温加熱でも精度良く加熱温度を調整できる。
また、実施工においては、注入操作と並行して加熱操作を行うことが有効であることから、スラリーを滞留・停流させずに移動中の流れのあるスラリーに対して加熱を行うことができる方法が好ましい。例えば、水性スラリーの移動配管の外側に電気抵抗発熱体を有する加熱装置を用いることができるが、誘導加熱によりスラリーが通流する容器自体を発熱させて加熱する方法が特に好ましい。比較的短時間でスラリーを均質に加温できる。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。
以下に示すA〜Dから選定される材料を表1の配合割合となるよう作製した。即ち、本水性スラリーは、セメント系水硬性組成物(普通ポルトランドセメント微粉末及び高炉水砕スラグ微粉末)、分散剤及び水を用いて、水性スラリーを作液し、水性スラリーの加熱前と加熱後の自然流下浸透試験による流下時間を測定し、改善率を求めた。結果を表2に記す。
<使用材料>
(1)セメント系水硬性組成物
A;普通ポルトランドセメント微粉末(太平洋セメント社製)
A1;平均粒径3.2μm(試製品)
A2;平均粒径4.5μm(試製品)
A3;平均粒径5.5μm(試製品)
B;高炉水砕スラグ微粉末(新日本製鉄社製)
B1;平均粒径3.6μm(試製品)
B2;平均粒径4.7μm(試製品)
B3;平均粒径6.5μm(試製品)
(2)分散剤
C;ナフタレンスルホン酸系分散剤(商品名「MCヘルパー」、太平洋マテリアル社製)
D;ポリカルボン酸系減水剤(商品名「NT1000」、BASFジャパン社製)
<自然流下浸透試験>
表1で表される配合をミキサで約2分間混練し、水性スラリーを作製した。得られた水性スラリー1は、底面に140メッシュの網2を取り付けた内径φ54mm、長さ200mmのアクリルパイプ3に高さ100mmになるように間隙率41%で豊浦砂を締固めて供試体4を作製し、豊浦砂の上面からロート5を用いて各水性スラリー250mlを締固めた豊浦砂に流下浸透させた。各水性スラリーの温度は流下直前に調整し、流し込み開始から水性スラリー1が供試体4を浸透して底面の網2から流出し始めるまでの時間を測定した。
Figure 2015124503
Figure 2015124503
表2の結果から、平均粒径が5μmを超える場合(比較例1)、高炉スラグ微粉末を含まない場合(比較例2)、分散剤を含まない場合(比較例3)、加熱による水性スラリーの温度上昇が僅かな場合(比較例4)、水とセメント系水硬性組成物の質量比が小さい場合(比較例5)には、水性スラリーを加熱しても、浸透性の改善効果が小さく、自然流下浸透試験による加熱前後の流下時間の改善率は15%未満となった。これに対し、本発明の注入工法は、水性スラリーを加熱すれば、加熱前に比べて大幅に浸透性を高めることがわかる。
1 水性スラリー
2 メッシュの網
3 アクリルパイプ
4 供試体(豊浦砂)
5 ロート
6 受け台

Claims (2)

  1. セメント微粉末及び高炉スラグ微粉末を含みかつ平均粒径が5μm以下であるセメント系水硬性組成物と、分散剤とを含有する水性スラリーを加熱することによって、自然流下浸透試験による浸透性を15%以上改善させることを特徴とする注入方法。
    ただし、
    改善率(%)=(t−t)÷t×100
    ;加熱前の水性スラリーの流下時間(秒)
    ;加熱後の水性スラリーの流下時間(秒)
  2. 前記水性スラリーの加熱方法が、誘導加熱によることを特徴とする請求項1の注入方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US4761183A (en) * 1987-01-20 1988-08-02 Geochemical Corporation Grouting composition comprising slag
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