JP2015124431A - マスキングテープ巻取装置及び巻取方法 - Google Patents

マスキングテープ巻取装置及び巻取方法 Download PDF

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正博 西岡
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真樹 小笹
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Tatsuya Jitsui
辰也 實井
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Abstract

【課題】、マスキングテープの巻き取り条件やオペレーターの習熟度に関わらず、条材から剥ぎ取られたマスキングテープを確実に巻き取る。【解決手段】走行する条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープMを巻き取る巻取装置1において、マスキングテープMを巻き取る巻取機9と、マスキングテープMの剥がれ位置を撮影する撮影装置17と、巻取機9の動作を制御する制御装置4とを備え、巻取機9には、マスキングテープMが巻き付けられるボビン12と、ボビン12を回転させる駆動装置13とが設けられ、制御装置4は、撮影装置17で撮影された剥がれ位置に基づいてボビン12の回転速度を変更させるように、駆動装置13を制御する。【選択図】図5

Description

本発明は、めっき処理前に条材に貼り付けたマスキングテープをめっき処理後に回収するための巻取装置に関する。
一般に、条材に対してめっき処理を行う場合、条材表面の所望の部分のみをめっきすることができるように、めっき処理が不要な部分にマスキングテープを貼り付けて、その状態でめっき処理を行う。
例えば、条材表面の一方の面のみにめっきを施す場合には、他方の面全体にマスキングテープを貼り付ける。また、条材に所謂ストライプめっきを施す場合には、条材表面の一部分にマスキングテープを貼り付ける。このようにマスキングテープを貼り付けた状態でめっき処理を行うと、条材表面のマスキングテープを貼り付けた部分を除く、その他の部分にめっきが施される。
条材に貼り付けたマスキングテープは、めっき処理後に剥ぎ取られて回収される。めっき処理の対象となる条材の長さは非常に長いため、マスキングテープの回収作業には、一般に、めっき処理ラインを走行する条材の走行速度に連動したマスキングテープ巻取装置が使用される。
従来のマスキングテープ巻取装置として、例えば特許文献1〜3に開示された装置がある。特許文献1には、金属フープ材の一部にマスキングテープを貼り、部分的に電気めっきを施した後にマスキングテープを巻き取るといった装置が開示されている。特許文献2には、素条に複数のマスキングテープを貼り、Agストライプめっきを施した後にマスキングテープを巻き取るといった装置が開示されている。特許文献3には、条材の両面に貼り付けられたマスキングテープを2つのボビンで巻き取る際に、一方のボビンが交換タイミングを迎えた場合に当該ボビンで巻き取っていたマスキングテープを他方のボビンで巻き取れるように構成された巻取装置が開示されている。
特開平5−78895号公報 特開平7−326698号公報 特開平11−6093号公報
条材表面からマスキングテープを剥ぎ取るために必要な引張荷重(以下、「必要荷重」という場合もある)は、条材の材質や強度、マスキングテープの種類による密着強度の相違や幅、本数、環境温度、マスキングテープを貼り付けてからの経過時間等の種々の条件(以下、「巻き取り条件」という場合もある)により異なってくる。
しかしながら、従来の巻取装置では、その荷重調整(例えばボビンの回転速度調整)をオペレーターの感覚で行っていた。このため、オペレーターの習熟度が低い場合には、必要荷重と実際の引張荷重との差が大きくなり、マスキングテープをうまく剥がすことができない場合があった。
例えば、必要荷重に対して、実際の引張荷重が小さい場合には、条材からマスキングテープが剥がれず、マスキングテープが貼り付いた状態のまま、めっき処理ラインの下流に条材が進行してしまう。一方、必要荷重に対して、実際の引張荷重が大きすぎる場合には、マスキングテープが途中で切れてしまう、あるいは条材がたわんでめっきの寸法や形状の精度が悪くなる等の恐れがある。このように、マスキングテープをうまく剥がすことができない場合には、製品にめっき不良が生じてしまうことにもなりかねない。
このため、マスキングテープの回収工程においては、必要荷重に対して小さすぎず、かつ、大きすぎない最適な引張荷重をマスキングテープにかけることで、マスキングテープを確実に巻き取っていく必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、マスキングテープの巻き取り条件やオペレーターの習熟度に関わらず、条材から剥ぎ取られたマスキングテープを確実に巻き取ることを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、走行する条材から剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る巻取装置であって、前記マスキングテープを巻き取る巻取機と、前記マスキングテープの剥がれ位置を撮影する撮影装置と、前記巻取機の動作を制御する制御装置とを備え、前記巻取機には、前記マスキングテープが巻き付けられるボビンと、前記ボビンを回転させる駆動装置とが設けられ、前記制御装置は、前記撮影装置で撮影された剥がれ位置に基づいて前記ボビンの回転速度を変更させるように、前記駆動装置を制御するように構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、走行する条材からマスキングテープが剥がれ始める位置を撮影装置で撮影し、撮影された剥がれ位置の位置情報に基づいて、マスキングテープが巻き付けられるボビンの回転速度を自動的に変更することができる。
また、別の観点による本発明は、走行する条材から剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る巻取方法であって、前記マスキングテープが巻き付けられるボビンで前記マスキングテープを巻き取る際に、撮影装置でマスキングテープの剥がれ位置を撮影し、前記撮影装置で撮影された剥がれ位置に基づいて、制御装置により前記ボビンの回転速度が変更されることを特徴とする。
本発明によれば、条材から剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る際に、マスキングテープを剥ぎ取るための引張荷重の大きさを自動的に変更することができる。これにより、マスキングテープの種類や幅、本数等の巻き取り条件やオペレーターの習熟度に関わらず、確実にマスキングテープを巻き取っていくことができる。
本発明の実施形態に係るマスキングテープ巻取装置の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るマスキングテープ巻取装置の概略構成を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る巻取機の平面図である。 図2中の矢印Zから見た図である。 本発明の実施形態に係るマスキングテープの巻取状態を示す斜視図である。 本発明の実施形態に係るマスキングテープの巻取状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る仮巻取機の使用状態を示す平面図である。 本発明の実施形態に係るマスキングテープの剥がれ位置の一例を示す説明図である。 本発明の実施形態に係るマスキングテープ除去時の巻取機の平面図である。 条材からマスキングテープを剥がす際の、走行する条材とマスキングテープの引張方向のなす角と、剥ぎ取るために必要な荷重との関係を示す図である。
本発明は、金属条材に連続的に全面めっき又は(ストライプ状の)部分めっきを行うフープめっき(リール to リールめっき)への適用が好ましい。このため、本発明の実施形態の説明は、フープめっきラインに設けられたマスキングテープを巻き取る巻取装置(以下、単に「巻取装置」という)に基づいて説明する。なお、フープめっきラインの具体的な工程は、金属条材の送り出し(アンコイラー)工程→めっき工程→マスキングテープの剥ぎ取り工程→金属条材の巻き取り(リール)工程となっている。また、本明細書および図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
図1,図2に示すように、本実施形態における巻取装置1は、アンコイラー(不図示)で帯状にされた条材Sが走行方向Tに沿って走行する条材走行部2、条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る巻取部3、巻取部3の動作を制御する制御装置4から構成されている。なお、本実施形態における条材Sは、条材Sの幅方向Wが鉛直方向に沿うような向きで走行している。
また、本実施形態においては、巻取部3が条材走行部2を挟んで2つ配置されており、第1巻取部3aで条材Sの一方の面のマスキングテープを、第2巻取部3bで他方の面のマスキングテープを巻き取るように構成されている。各巻取部3a,3bの構成は、それぞれ同等の構成を有しているため、以下の説明においては、第1巻取部3aと重複する内容の第2巻取部3bの説明については省略する。また、以下の説明において単に「巻取部」という場合には、第1巻取部3aを指す。
図1,図2に示すように、条材走行部2には、走行する条材Sの下方に設けられた台5と、その台5の上面に設けられ、走行する条材Sを挟み込むように互い違いに配置された回転可能な3つのロール7を備えている。各ロール7は、走行する条材Sに接するように配置されており、走行方向Tの前方側(めっき処理ラインの下流側)から2つ目までのロール7は、後述のマスキングテープの巻き取り時において、条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープが引っ掛けられるロール(以下、「剥ぎ取り用ロール7a」という)である。
また、台5の上面には、走行する条材Sの表面を加熱するヒーター8(パネルヒーター等)が設けられている。これにより、マスキングテープの粘着力を弱めることができ、条材Sからマスキングテープが剥がしやすくなる。
巻取部3には、条材走行部2の台5と同等の高さを有する台6が設けられている。その台6の上面には、マスキングテープを巻き取る巻取機9と、剥ぎ取り用ロール7aと巻取機9との間のマスキングテープを中継する中継ロール10と、中継ロール10と巻取機9との間のマスキングテープを中継するトラバーサー11とが設けられている。中継ロール10は、マスキングテープを巻き取る際に従動して回転するように構成されている。
図3の平面図に示すように、巻取機9は、略円筒状のボビン12と、ボビン12の中心部に設けられた駆動装置13とを備えている。ボビン12は、瓦状の4つのボビン部材12aから構成されており、各ボビン部材12aは、1つの略円筒部材を形成するように配置されている。各ボビン部材12aの内側面には、ボビン12の半径方向Rに伸縮するシリンダー14(エアシリンダー等)が接続されている。駆動装置13は、各シリンダー14を半径方向Rに伸縮させる機能を有すると共に、中央の回転部15をボビン12の周方向Cに回転させることで各シリンダー14を介して、ボビン12を回転させる。なお、回転部15を回転させる動力源として、例えばトルクモーターが用いられる。
図4は、図2の矢印Z(水平)方向から見たトラバーサー11を示す図である。トラバーサー11はマスキングテープを引っ掛けるテープ支持部16が上下動するように構成されている。なお、テープ支持部16は、非正弦波の1つである三角波を描くように移動速度が変化し、上下動する。
また、図1,図2に示すように、巻取部3には、走行する条材Sと剥ぎ取り用ロール7aとの間を撮影する撮影装置17(ビデオカメラ等)が設けられている。撮影装置17は、条材表面のマスキングテープが剥がれる位置(以下、単に「剥がれ位置」という場合もある)を撮影する。このとき撮影される画像は、動画であっても静止画であっても良い。
また、巻取部3には、条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープを一時的に巻き付ける仮巻取機18が設けられている。仮巻取機18には、マスキングテープを巻き付ける仮巻取用ボビン19が設けられている。仮巻取用ボビン19は、巻取機9の駆動装置13と異なる他の駆動装置(不図示)により回転するように構成されている。
図1,図2に示すように、制御装置4は、撮影装置17で撮影されたマスキングテープの剥がれ位置が予め設定された許容範囲内の位置にあるか否か判定する。そして、撮影された剥がれ位置が許容範囲外にある場合には、撮影された剥がれ位置に基づいて、ボビン12の回転速度を変更するように駆動装置13を制御する。また、ヒーター8の出力制御等も行う。なお、本実施形態においては、第1巻取部3a及び第2巻取部3bを1つの制御装置4で制御する構成としている。
本実施形態における巻取装置1は以上のように構成されている。次に、上記構成の巻取装置1を用いて、条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る巻取方法について説明する。
なお、本実施形態においては、図5に示すように、条材Sの第1巻取部3a側の面の一部に2本のマスキングテープMを貼り付け、第2巻取部3b側の面においては全面に1本のマスキングテープMを貼り付けている。即ち、走行する条材Sは、第1巻取部3a側の面にストライプ状のめっきPLが施され、第2巻取部3b側の面にはめっきが施されていない状態にある。
図5,図6は、条材Sの走行速度に合わせてマスキングテープMが自動的に巻き取られている状態を示している。このような状態とするための手順としては、まず、走行する条材Sが第1巻取部3aに到達した後、作業者が条材Sに貼り付けられた2本のマスキングテープMの前端部を剥ぎ取る。そして、マスキングテープMの前端部を引っ張りながら、後続のマスキングテープMを剥がしていく。剥がしたマスキングテープMがある程度の長さとなったら、剥ぎ取り用ロール7a、中継ロール10、トラバーサー11の順にマスキングテープMを引っ掛けていき、最後に巻取機9のボビン12にマスキングテープMを巻き付ける。
その後、駆動装置13を作動させてボビン12を回転させる。これにより、条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープMは、走行する条材Sの走行速度に合わせて自動的に剥ぎ取られ、ボビン12に巻き取られていく。なお、同様の作業を第2巻取部3bにおいても行う。
ただし、複数の巻取部3(例えば3a、3b)がある場合には、マスキングテープMをボビン12に巻き付ける作業に時間がかかることがある。あるいは、マスキングテープMをボビン12に巻き付ける前に作業者が一時的に現場を離れたりする場合もある。この場合、条材Sは走行し続けているために、マスキングテープMが剥がされないまま、条材Sがめっき処理ラインの下流に進行してしまう恐れがある。
そこで、そのような場合には、マスキングテープMを一時的に仮巻取機18の仮巻取用ボビン19に巻き付けると良い。例えば、図7に示すように、走行する条材Sが巻取装置1に到達した際に、第1巻取部3aよりも先に第2巻取部3bにおいてマスキングテープMをボビン12に巻き付ける場合には、まず、第1巻取部3a側の条材表面のマスキングテープMの前端部を剥ぎ取り、剥ぎ取ったマスキングテープMを仮巻取機18の仮巻取用ボビン19に巻き付ける。そして、仮巻取用ボビン19を一定の速度で回転させる。これにより、第1巻取部3a側の条材表面のマスキングテープMは、仮巻取用ボビン19に自動的に巻き取られることになる。
その後、第2巻取部3bにおいて、マスキングテープMをボビン12に巻き付ける作業を行う。そして、第2巻取部3bにおいてマスキングテープMを自動的に巻き取れる状態にした後、第1巻取部3aの仮巻取用ボビン19に巻き付けていたマスキングテープMをほどくか、途中で切断して、走行する条材Sに繋がるマスキングテープMの前端部を第1巻取部3aのボビン12に巻き付ける。こうして第1巻取部3a及び第2巻取部3bの双方において、マスキングテープMが自動的に巻き取られる状態となる。
また、マスキングテープMが自動的に巻き取られている間は、上下動するトラバーサー11がマスキングテープMを中継しているために、ボビン12に巻き取られていくマスキングテープMがボビン12の一部に集中的に巻き取られることがなくなり均一に巻き取ることができる。このため、より多くのマスキングテープMをボビン12に巻き付けることができる。
なお、条材Sにストライプめっきを施す場合、めっきPLの形成位置によっては、本実施形態のように条材Sから剥ぎ取るマスキングテープMの太さが異なることがある。この場合、太い方のマスキングテープM1を剥ぎ取るための必要荷重に合わせてボビン12の回転速度が設定されることになるため、細い方のマスキングテープM2に対しては、条材Sから剥ぎ取るための必要荷重より大きな引張荷重がかかることになり、切れやすくなってしまう。
しかしながら、本実施形態のようにトラバーサー11を用いることで、太さの異なる2本のマスキングテープM1,M2を束ねることが可能となる。これにより、細い方のマスキングテープM2がトラバーサー11や中継ロール10において撚れることになり、強度が向上する。即ち、細い方のマスキングテープM2を直接ボビン12に巻き付けるより、大きな引張荷重に耐えられるようになる。このため、太い方のマスキングテープM1を剥ぎ取るために設定されたボビン12の回転速度であっても、細い方のマスキングテープM2が途中で切れることなく巻き取られるようになる。
マスキングテープMが自動的に巻き取られる状態であっても、ボビン12の回転速度を一定にしていると、条材SのマスキングテープMの剥がれ位置が異なる場合がある。これは、環境温度やマスキングテープMを貼り付けてからの経過時間等の巻き取り条件により、条材SとマスキングテープMとの密着度合が走行する条材全体で均一でないことに起因する。
そこで、本実施形態においては、マスキングテープMが自動的に巻き取られる状態となった後は、図8(a)に示すように、撮影装置17によりマスキングテープMの剥がれ位置周辺が撮影される。そして、制御装置4は、撮影された剥がれ位置Pが予め設定した剥がれ位置の許容範囲Aからどの程度ずれているか判定する。なお、剥がれ位置の許容範囲Aとは、巻き取り条件や装置の仕様等により適宜設定される。
例えば、図8(a)に示すように、撮影された剥がれ位置Pが予め設定された剥がれ位置の許容範囲Aの範囲内にあれば、制御装置4は、マスキングテープMを適切な荷重で引っ張っていると判断し、ボビン12の回転速度を現在の速度で一定に維持するように駆動装置13を制御する。
これに対して、図8(b)に示すように、撮影された剥がれ位置Pが許容範囲Aに対して走行方向Tの前方側(めっき処理ラインの下流側)に位置している場合には、制御装置4は、マスキングテープMを剥ぎ取るために必要な引張荷重よりも小さな荷重でマスキングテープMを引っ張っていると判断する。このとき、制御装置4は、ボビン12の回転速度を上げるように駆動装置13を制御し、マスキングテープMにかかる引張荷重を大きくすることで、剥がれ位置を許容範囲Aの範囲内に収めようとする。
一方、図8(c)に示すように、撮影された剥がれ位置Pが許容範囲Aに対して走行方向Tの後方側(めっき処理ラインの上流側)に位置している場合には、制御装置4は、マスキングテープMを剥ぎ取るために必要な引張荷重よりも大きな荷重で引っ張っていると判断する。このとき、制御装置4は、ボビン12の回転速度を下げるように駆動装置13を制御し、マスキングテープMにかかる引張荷重を小さくすることで、剥がれ位置を許容範囲Aの範囲内に収めようとする。
なお、ボビン12の回転速度は、走行する条材SのマスキングテープMが剥がされた表面とマスキングテープMの引張方向TDとのなす角θが60°〜150°となるように制御されることが好ましい。より好ましい範囲は、90°〜135°である。そうすれば、後述の実施例で示すようにマスキングテープMを剥ぎ取るために必要な引張荷重を下げることができ、マスキングテープMが剥がしやすくなる。なお、本明細書における「マスキングテープの引張方向」とは、平面視において、条材表面のマスキングテープMの剥がれ位置Pから剥ぎ取り用ロール7aの外周面に引いた接線の方向をいう。
このように、ボビン12の回転速度が撮影装置17で撮影されたマスキングテープMの剥がれ位置に基づいて適宜変更されることで、常に最適な引張荷重がかかった状態でマスキングテープMを巻き取ることができる。
その後、ボビン12に巻き取られるマスキングテープMの巻き取り量が所定量に達したら、一度ボビン12の回転を停止させる。続いて、条材Sからボビン12にまで繋がるマスキングテープMを途中で切断し、ボビン12からマスキングテープの束MBを取り除く。このとき、図9に示すように、駆動装置13により、4つのボビン部材12aにそれぞれ接続された各シリンダー14が半径方向Rに沿って縮められる。これにより、ボビン12に巻き付いているマスキングテープの束MBを容易に取り除くことが可能となる。また、マスキングテープの束MBを取り除く作業の間、マスキングテープの剥ぎ取りは仮巻取機で行えばよい。
ボビン12からマスキングテープの束MBを取り除いた後、各シリンダー14が半径方向Rに沿って伸ばされ、各ボビン部材12aは元の位置に戻る。そして、マスキングテープMを仮巻取機18の仮巻取用ボビン19から再度ボビン12に巻き付けた後、ボビン12の回転を再開させることで、条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープMが再度自動的に巻き取られる状態となる。
以上の通り、本実施形態によれば、走行する条材Sから剥ぎ取られたマスキングテープMを巻き取る際に、マスキングテープMの剥がれ位置が撮影装置17で撮影され、その剥がれ位置に基づいてボビン12の回転速度が自動的に変更される。これにより、マスキングテープMの種類や幅等の巻き取り条件に関わらず、常に最適な引張荷重でマスキングテープMを巻き取ることができる。このため、条材Sに貼り付けられたマスキングテープMが剥がれなかったり、あるいは、剥ぎ取られたマスキングテープMが途中で切れたりすることがなくなり、確実にマスキングテープMを巻き取ることができる。これにより、条材表面にマスキングテープMが残存することに起因するめっき不良を製品に生じさせないようにすることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、条材走行部2に配置したロール7を3本、巻取部3に配置した中継ロール10を1本としたが、各ロールの本数や配置は、装置の仕様や設置スペース等により適宜変更されるものである。
また、上記実施形態では、略円筒形状のボビン12を4つの瓦状のボビン部材12aで構成することとしたが、ボビン部材12aが半径方向Rに移動可能に構成されていれば、ボビン部材12aの数はこれに限定されない。例えば、ボビン12を2つのボビン部材12aで構成することとしても、各ボビン部材12aにシリンダー14を接続することで、ボビン12の外径を変化させることができる。
また、上記実施形態では、各ボビン部材12aの内側面に各シリンダー14を接続することとしたが、各ボビン部材12aの外側面に各シリンダー14を接続する構成としても良い。
また、上記実施形態では、仮巻取用ボビン19を巻取機9の駆動装置13とは異なる他の駆動装置で回転させることとしたが、巻取機9の駆動装置13で仮巻取用ボビン19を回転させるように構成しても良い。
また、上記実施形態では、2つの巻取部3(第1巻取部3aと第2巻取部3b)にそれぞれ巻取機9を設けることとしたが、巻取部3の数はこれに限定されない。即ち、巻取機9の数は、マスキングテープMの本数や幅、めっきの形成位置や条材Sの幅に応じて変更しても良い。例えば、条材Sの一方の面の全面にめっきPLを施し、他方の面にはめっきを施さない場合には、巻取機9の数は1つで良い。また、マスキングテープMの本数が多い場合や条材Sの幅が広い場合には、3つ以上の巻取機9を設けても良い。特に、条材Sの幅が広い場合には、例えば巻取機9を上下2段構成として、マスキングテープMをそれらの巻取機9で分担して巻き取っても良い。
また、マスキングテープMを剥ぎ取るために必要な引張荷重の大きさは、マスキングテープMの幅にほぼ比例するため、複数の特に幅の異なるマスキングテープMを剥がす場合には、マスキングテープMを剥ぎ取るための引張荷重がマスキングテープMごとに異なることとなる。このため、同じ巻取り速度(引張荷重)でも、各マスキングテープMの剥がれ位置をそれぞれ所定の範囲内に収めることができるように巻取機の数を設定することが好ましい。なお、巻取機9の数が多ければ多いほど、マスキングテープMを各巻取機9のボビン12に巻き付ける時間が長くなるため、上記実施形態で説明した仮巻取機18を使用する効果が顕著となる。また、巻取部3が複数ある場合、別々の制御装置4で制御することが好ましい。
また、上記実施形態では、条材Sの幅方向Wが鉛直方向に沿うようにして条材Sを走行させる装置構成としたが、条材Sの幅方向Wが水平方向に沿うようにして条材Sを走行させる装置構成としても良い。撮影装置17や巻取機9等を適宜配置することで、上記実施形態で説明した効果を享受することができる。
図8(a)〜(c)に示すように、走行する条材のマスキングテープが剥がされた表面とマスキングテープの引張方向とのなす角θを試験により変えていき、各場合におけるマスキングテープを剥ぎ取るための必要荷重について測定した。その結果を図10に示す。なお、条材はCu(銅)で形成されたものを使用し、マスキングテープは条材表面全体に貼り付けられている。
図10に示す通り、角θを180°とした場合には、マスキングテープを剥ぎ取るための必要荷重が大きくなり、マスキングテープが剥がしくいことがわかる。一方、角θを45°、90°、135°とした場合には、角θを180°とした場合に比べて必要荷重が小さくなることがわかる。即ち、これらの角度の場合には、ボビンの回転速度を遅くすることができ、巻取機への負担を軽減することができるとともに、テープが切れるのを抑制することができる。特に、角θを90°、135°とした場合には、角θを45°とした場合に比べて更に必要荷重を小さくすることができる。
一方で、角θを45°とした場合には、マスキングテープの剥がれ位置を撮影する撮影装置の配置スペースが制限されてしまうと共に、ボビンにマスキングテープを巻き付ける作業中に、マスキングテープと撮影装置が干渉してしまう恐れもある。したがって、本実施例の結果によれば、走行する条材の表面とマスキングテープの引張方向とのなす角θが60°〜150°の間、さらには90°〜135°となるように各ロールや巻取機等を配置したり、巻き取り速度を制御することが好ましいことがわかる。
本発明は、走行する条材から剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る際に適用することができる。
1 巻取装置
2 条材走行部
3 巻取部
3a 第1巻取部
3b 第2巻取部
4 制御装置
5 台
6 台
7 ロール
7a 剥ぎ取り用ロール
8 ヒーター
9 巻取機
10 中継ロール
11 トラバーサー
12 ボビン
12a ボビン部材
13 駆動装置
14 シリンダー
15 回転部
16 テープ支持部
17 撮影装置
18 仮巻取機
19 仮巻取用ボビン
A 許容範囲
C ボビンの周方向
M マスキングテープ
M1 太いマスキングテープ
M2 細いマスキングテープ
MB マスキングテープの束
P マスキングテープの剥がれ位置
TD マスキングテープの引張方向
PL めっき
R ボビンの半径方向
S 条材
T 条材の走行方向
W 条材の幅方向
θ 条材表面とマスキングテープの引張方向とのなす角













Claims (16)

  1. 走行する条材から剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る巻取装置であって、
    前記マスキングテープを巻き取る巻取機と、
    前記マスキングテープの剥がれ位置を撮影する撮影装置と、
    前記巻取機の動作を制御する制御装置とを備え、
    前記巻取機には、
    前記マスキングテープが巻き付けられるボビンと、
    前記ボビンを回転させる駆動装置とが設けられ、
    前記制御装置は、前記撮影装置で撮影された剥がれ位置に基づいて前記ボビンの回転速度を変更させるように、前記駆動装置を制御するように構成されている、マスキングテープ巻取装置。
  2. 前記巻取機は、前記ボビンの外径を変化させる機構を備える、請求項1に記載のマスキングテープ巻取装置。
  3. 前記ボビンは、少なくとも2つのボビン部材から構成され、
    前記駆動装置には、各ボビン部材を半径方向に移動させるシリンダー機構を備える、請求項2に記載のマスキングテープ巻取装置。
  4. 前記マスキングテープを巻き取る仮巻取機を備え、
    前記仮巻取機には、前記マスキングテープが巻き付けられる仮巻取用ボビンが設けられ、
    前記仮巻取用ボビンは、前記駆動装置又は他の駆動装置により回転可能に構成されている、請求項1〜3のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取装置。
  5. 走行する条材の前記マスキングテープが剥がされた表面と前記マスキングテープの引張方向とのなす角が60°〜150°となるように構成されている、請求項1〜4のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取装置。
  6. 前記マスキングテープを中継するトラバーサーを備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取装置。
  7. 前記トラバーサーは、複数本の前記マスキングテープを中継する、請求項6に記載のマスキングテープ巻取装置。
  8. 前記マスキングテープが貼り付けられた条材を加熱するヒーターを備える、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取装置。
  9. 走行する条材から剥ぎ取られたマスキングテープを巻き取る巻取方法であって、
    前記マスキングテープが巻き付けられるボビンで前記マスキングテープを巻き取る際に、
    撮影装置でマスキングテープの剥がれ位置を撮影し、
    前記撮影装置で撮影された剥がれ位置に基づいて、制御装置により前記ボビンの回転速度が変更される、マスキングテープ巻取方法。
  10. 前記ボビンに巻き付いた前記マスキングテープの束を取り除く際に、前記ボビンの外径を小さくして前記マスキングテープの束を取り除く、請求項9に記載のマスキングテープ巻取方法。
  11. 前記ボビンを少なくとも2つのボビン部材で構成し、各ボビン部材を半径方向に移動させるシリンダー機構を用いて、前記ボビンの外径を小さくして前記マスキングテープの束を取り除く、請求項10に記載のマスキングテープ巻取方法。
  12. 前記ボビンに前記マスキングテープを巻き付ける際に、駆動装置により回転可能に構成された仮巻取用ボビンに一時的に前記マスキングテープを巻き付ける、請求項9〜11のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取方法。
  13. 走行する条材の前記マスキングテープが剥がされた表面と前記マスキングテープの引張方向とのなす角が60°〜150°となるような状態で前記マスキングテープを巻き取る、請求項9〜12のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取方法。
  14. 前記マスキングテープをトラバーサーで中継して前記ボビンに巻き付ける、請求項9〜13のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取方法。
  15. 複数本の前記マスキングテープを前記トラバーサーで束ねて1本とした後、前記ボビンに巻き付ける、請求項14に記載のマスキングテープ巻取方法。
  16. 前記マスキングテープが貼り付けられた条材を加熱する、請求項9〜15のいずれか一項に記載のマスキングテープ巻取方法。














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