JP2015124259A - 泥汚れの洗浄性向上方法 - Google Patents

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佳則 尾谷
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Abstract

【課題】 高硬度の水を衣料の洗浄液として使用しても、低硬度の水を使用した場合と同等の泥汚れの洗浄性を維持でき、有機化合物を増やさなくても泥汚れの洗浄性を向上できる技術の提供。
【解決手段】 下記(A)成分と水を混合して得られる洗浄液で泥汚れが付着した衣料を洗濯洗浄する、泥汚れの洗浄方法であって、水のドイツ硬度が8°dH以上、11°dH未満であり、洗浄液中の(A)成分の濃度が300mg/kg以上1000mg/kg以下であるものにおいて、下記(B)成分を添加することにより水のドイツ硬度を3°dH以上、10°dH以下増加させる泥汚れの洗浄性向上方法。
(A)成分:スルホン酸基又は硫酸エステル基及びそれらの塩から選ばれる1種以上から選ばれるアニオン界面活性剤
(B)成分:マグネシウム塩及びカルシウム塩から選ばれる1種以上の化合物であって、水に対する溶解度が10℃において10重量%以上の化合物
【選択図】 なし

Description

本発明は泥汚れ洗浄方法に関し、特に衣料に付着した泥汚れを洗浄し除去する泥汚れの洗浄性向上方法に関する。
衣料に付着する汚れの種類の一つとして泥汚れがある。白物衣料に泥汚れが付着すると、汚れが目立ちやすく且つ落ちにくいことが知られている。衣料の洗浄に使用する水は水道水が一般的に使用される。日本国内の水道水の硬度は1〜5°dH(ドイツ硬度)が多い。しかしながら、日本国内の一部地域の水道水は高硬度であり、また井戸水や河川水を衣料の洗浄に使用する地域などでは、8〜11°dHの高い硬度の水が衣料の洗浄に使用される場合がある。衣料の洗浄に使用する水の硬度が高くなると、硬度成分として知られているカルシウムイオンとアニオン界面活性剤がスカムを形成し、洗浄力が低下することが知られている。
特許文献1には、泥汚れを除去する技術として、キレート剤と共にアミン系活性剤や第4級アンモニウム塩系活性剤を用いる技術が記載されている。特許文献2には、マグネシウム化合物やカルシウム化合物を用いて被覆することで、衣料用洗浄剤が冷水に分散しやすくなる技術が記載されている。
特開2005−206833号公報 特開2003−336094号公報
上記のように泥汚れは目立ちやすく落ちにくい汚れであるが、洗浄に使用する水の硬度が高くなると、より落ちにくくなることが懸念される。そこで高い硬度の水を使用しても、衣料に付着した泥汚れの洗浄性を硬度が低い場合と同様に維持できる技術が求められている。泥汚れを衣料から落とす技術として、特許文献1で開示されているキレート剤とアミン系活性剤を用いる技術は、水の硬度に起因する課題に関するものではない。また特許文献2に記載の技術は、マグネシウム塩やカルシウム塩を使用することで、洗剤の水への分散性を高める技術であり、硬度が高い水を使用した洗浄や、泥汚れに関する課題に関して記載はない。
本発明の課題は、8〜11°dHの高い硬度の水を衣料の洗浄液として使用しても、硬度が低い水を衣料の洗浄液として使用した場合と同等の泥汚れの洗浄性を維持できる、泥汚れの洗浄性を向上できる技術を提案することにある。
本発明者らは、硬度が高い水を使用した洗浄液の硬度を更に高めることで、硬度が低い水を使用した場合の泥汚れの洗浄性と同等の洗浄性を維持できることを見出し、本発明に至った。即ち本発明は、下記(A)成分であるアニオン界面活性剤と水を混合して得られる洗浄液で泥汚れが付着した衣料を洗浄する、泥汚れの洗浄方法であって、前記水の硬度がドイツ硬度で8°dH以上、11°dH未満であり、前記洗浄液中の前記アニオン界面活性剤の濃度が300mg/kg以上、1000mg/kg以下であるものにおいて、衣料の洗浄前又は衣料の洗浄開始時に下記(B)成分を添加することにより前記水のドイツ硬度を3°dH以上、10°dH以下増加させる、泥汚れの洗浄性向上方法に関する。
(A)成分:スルホン酸基又は硫酸エステル基及びそれらの塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤
(B)成分:マグネシウム塩及びカルシウム塩から選ばれる1種以上の化合物であって、水に対する溶解度が10℃において10重量%以上の化合物
本発明によれば、洗浄に使用する水の硬度が高く、泥汚れの洗浄性が懸念される環境において、自然環境に存在するような特定の無機塩を洗浄液中に追加的に用いることで、有機化合物の量を増やすことなしに泥汚れの洗浄性を向上させることができる。
本発明の方法によれば、硬度が8°dH以上の水を洗浄に使用した場合に、衣料の洗浄前又は衣料の洗浄開始時に(B)成分の添加によって泥汚れの洗浄性が向上する。一般的に(B)成分は水の硬度成分として知られており、水に含まれる硬度成分は洗浄液中で洗浄成分であるアニオン界面活性剤とスカム化し、洗浄効果を低下させると言われている。従って、8°dH以上と硬度が高い水の硬度を更に高めることで、泥汚れの洗浄性が向上する現象は、当業者が予期しない意外な効果である。硬度を更に高めることで、泥汚れの洗浄性が高くなる理由は必ずしも明らかではないが、本発明者は以下のように推測している。即ち(A)成分であるアニオン界面活性剤と(B)成分が洗浄水中で形成したコンプレックスが泥汚れに吸着しやすくなり、泥汚れを衣料から水中に分散させる効果が高まったものと考えている。
<(A)成分>
(A)成分は、スルホン酸基又は硫酸エステル基及びそれらの塩から選ばれる基を有するアニオン界面活性剤である。より具体的には、アニオン界面活性剤は、下記(a1)成分及び(a2)成分から選ばれる1種以上の化合物である。
(a1)成分:アルキル基の炭素数が10以上、16以下のアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩
(a2)成分:アルキル基の炭素数が10以上、16以下のアルキル硫酸エステル塩及びアルキル基の炭素数が10以上、16以下であり、炭素数2又は3のオキシアルキレン基の平均付加モル数が1モル以上、3モル以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩
(a1)成分のアルキルベンゼンスルホン酸又はその塩としては、特に限定されるものではないが、泥汚れの洗浄性の点で、アルキル基の炭素数が10以上、更に12以上、そして、15以下、更には14以下のアルキル基が好ましい。好ましくは直鎖アルキル基を有するアルキルベンゼンスルホン酸塩が挙げられる。化合物の入手がしやすい観点から、アルキルベンゼンスルホン酸の塩としては、ナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属塩、アルカノールアミン塩などを挙げることができる。(A)成分を含有する洗浄剤組成物を調製する場合、アルキルベンゼンスルホン酸(酸型)を組成物中に添加し、粉体成分の混合系内でアルカリと中和反応させアルキルベンゼンスルホン酸塩としてもよいし、予め中和した後、組成物中に添加してもよい。アルキルベンゼンスルホン酸の中和には、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化アンモニウムなどの塩基を用いることができる。
(a2)成分の具体例としては、アルキル基の炭素数が10以上、16以下のアルキル硫酸エステル塩及びアルキル基の炭素数が10以上、16以下であり、炭素数2又は3のオキシアルキレン基の平均付加モル数が1モル以上、3モル以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩が挙げられる。アルキル基は、炭素数10以上、そして16以下のアルキル基、好ましくは直鎖アルキル基が好ましい。より好ましいアルキル基は、泥汚れの洗浄性の点で、炭素数12以上、14以下のアルキル基である。ポリオキシアルキレン基としては、炭素数2又は3のオキシアルキレン基であり、エチレンオキシ基及びプロピレンオキシ基から選ばれる基が好ましく、エチレンオキシ基が最も好ましい。ポリオキシアルキレン基のポリとは前記オキシアルキレン基が平均で1以上、3モル以下付加していることを表す。
硫酸エステル塩を構成する塩はナトリウム、カリウムなどのアルカリ金属の塩、アルカノールアミンの塩、及びマグネシウム、カルシウムなどのアルカリ土類金属の塩などを挙げることができるが、化合物の入手性の観点からアルカリ金属の塩が好ましく、ナトリウムの塩がより好ましい。本発明に記載の(A)成分の質量は、アニオン界面活性剤の対イオンをNa塩に換算した値を用いる。
<洗浄液中のアニオン界面活性剤の濃度>
洗浄液中の(A)成分、即ちアニオン界面活性剤の濃度は、300mg/kg以上、1000mg/kg以下であり、泥汚れの洗浄性の観点から、350mg/kg以上が好ましく、400mg/kg以上が好ましく、450mg/kg以上が好ましく、500mg/kg以上が更に好ましい。経済性の点から、900mg/kg以下が好ましく、800mg/kg以下がより好ましい。
<水の硬度>
本発明において、水の硬度はドイツ硬度を意味する。ドイツ硬度で1°dHとは水1リットル中のCaOの量が10mgであることを意味する。格別の記載がない限り、「硬度」はカルシウムイオンとマグネシウムイオンの合計の硬度をCaOに換算した値を意味する。本発明において、水の硬度はエチレンジアミン四酢酸二ナトリウムを用いたキレート滴定法で求めた値であるか、又は、水に添加した硬度成分の質量から計算で求めた値を意味する。
本発明の方法による泥汚れの洗浄性の向上を実感できる水の硬度は8°dH以上、11°dH未満であり、泥汚れの洗浄性の向上度合が大きく感じられる点において、10°dH以下が好ましい。泥汚れの洗浄性が高い点において、9°dH以上が好ましく、10°dH以上がより好ましい。
キレート滴定法による水の全硬度の測定は以下の方法により行うことが出来る。
〔試薬〕
・0.01M 滴定液(キレート滴定用試薬、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム溶液(0.01M)、(株)同仁化学研究所製)
・Universal BT指示薬(製品名:Universal BT、(株)同仁化学研究所製)
・硬度測定用アンモニア緩衝液(塩化アンモニウム67.5gを28w/v%アンモニア水570mlに溶解し、イオン交換水で全量を1リットルとした溶液)
〔全硬度の測定〕
(1)試料となる水50mlをホールピペットでコニカルビーカーに採取。
(2)硬度測定用アンモニア緩衝液1mL添加する。
(3)Universal BT指示薬を2滴添加する。
(4)コニカルビーカーをよく振り混ぜながら、ビュレットから0.01M 滴定液を滴下し、試料となる水の赤みが消える点を終点とした。
(5)全硬度は下記の算出式で求める。
全硬度 = a×(1000/b)×f×〔(56/100)÷10〕
全硬度:mgCaO/L
a:0.01M 滴定液の滴定量(mL)
b:50(mL、試料となる水の容量)
f:0.01M 滴定液のファクター
〔(56/100)÷10〕:上記に記載のキレート滴定法は、アメリカ硬度(水1リットル中に含まれるCaCO3のmg数)を求める方法であり、この係数はアメリカ硬度をドイツ硬度に換算する係数である。
<衣料の洗浄方法>
本発明において、泥汚れが付着した衣料を洗浄する方法は、典型的には衣料を手洗いする洗浄方法が好ましいが、機械的洗浄手段が排除されるものではない。より具体的には、泥汚れが付着した部分を手でもみ洗いする洗浄方法、手にブラシを持ち泥汚れを擦る洗浄方法、衣料の洗浄に用いる板に、泥汚れが付着した衣料を手で押し付けて擦る洗浄方法が挙げられる。
洗浄液の温度は、泥汚れの洗浄性の点で、5℃以上、40℃以下が好ましく、10℃以上が好ましく、15℃以上がより好ましく、20℃以上が更に好ましい。手洗い洗浄において、衣料の傷みが少ない点で、35℃以下が好ましい。手洗い洗浄は一般的に、洗面器などの容器内で、衣料と洗浄液を接触させて手で衣料を洗う洗浄方法が挙げられる。洗浄液の容量(L)と衣料の質量(Kg)の比で表される浴比は、手洗い洗浄が行い易い点で、〔洗浄液の容量(L)〕/〔衣料の質量(Kg)〕が、1以上が好ましく、2以上が好ましく、3以上がより好ましい。泥汚れの洗浄性の点で10以下が好ましく、7以下が好ましく、5以下がより好ましい。
<泥汚れの洗浄性の向上方法>
本発明の方法によればは、スルホン酸基又は硫酸エステル基及びそれらの塩から選ばれる基を有するアニオン界面活性剤を300mg/kg以上、1000mg/kg以下の量で含有し、ドイツ硬度が8°dH以上、11°dH未満の水を用いて、泥汚れが付着した衣料を洗浄する洗浄工程において、更にドイツ硬度を3°dH以上、10°dH以下増加させることによって、泥汚れの洗浄性の向上が図られる。ドイツ硬度を3°dH以上、10°dH以下増加させる方法は、カルシウム塩及びマグネシウム塩から選ばれる1種以上であって、水に対する溶解度が10℃において10重量%以上の化合物を添加する方法である。
具体的にカルシウム塩を用いて水の硬度を1°dH増加させる方法を例示すると、水の全硬度において1°dH向上させるとは、水1リットル中のCaOの含有量を10mg増加させることである。例えば塩化カルシウム(CaCl2、分子量111)で、1リットルの水の硬度を1°dH増加させる為に必要な塩化カルシウムの必要量は以下の式で求められる。
L1=10×M1/N1
L1:水1リットルの硬度を1°dH向上させるのに必要な塩化カルシウムの添加量(mg)
M1:塩化カルシウムの分子量(111)
N1:CaO分子量(56)
塩の種類が変わった場合には、前記式のM1を種々の塩に特有の値に置き換えて算出する。また、複数の塩を併用する場合でも、それぞれの塩の質量比を決めることで、上記の式を用いて同様に求めることができる。
本発明の方法によれば、洗浄液の硬度を3°dH以上、10°dH以下増加させることで、泥汚れの洗浄性を高めることが出来る。増加させる硬度は泥汚れの洗浄性の点で3.5°dH以上が好ましく、4.0°dH以上が好ましく、4.5°dH以上が好ましく、5.0°dH以上が好ましく、5.5°dH以上が好ましく、6.0°dH以上が好ましく、6.5°dH以上が好ましく、また9.0°dH以下が好ましく、8.0°dH以下がより好ましい。
洗浄液の硬度を増加させる成分は、(B)成分、すなわちマグネシウム塩及びカルシウム塩から選ばれる1種以上の化合物であって、水に対する溶解度が10℃において10重量%以上の化合物である。本発明における水に対する溶解度は「化学便覧 基礎編II 改訂3版、財団法人 日本化学協会編、昭和63年11月20日、第4刷」に記載の溶解度を用いた。水への溶解性及び化合物の入手性の点から、カルシウム塩としては、塩化カルシウム(溶解度:39重量%(10℃))が好ましい。マグネシウム塩としては、塩化マグネシウム(溶解度:35重量%(10℃))、硫酸マグネシウム(溶解度:22重量%(10℃))及び硝酸マグネシウム(溶解度:40重量%(10℃))が好ましい。カルシウム塩及びマグネシウム塩は無水物を使用しても良いし、水和物を使用しても良い。
アニオン界面活性剤中の(a1)成分と(a2)成分の質量比が、(a1)/(a2)の比で、5/1を超え、10/0以下の場合には、泥汚れの洗浄性の増加の度合がより高い点で、洗浄液の硬度を増加させる成分はカルシウム塩が好ましい。また、(B)成分としてカルシウム塩と共にマグネシウム塩を併用しても良いが、泥汚れの洗浄性の増加の度合がより高い点で、(B)成分中のマグネシウムイオンとカルシウムイオンの質量比が、マグネシウムイオン/カルシウムイオンで、4/6未満が好ましく、3/7以下がより好ましく、2/8以下がより好ましく、1/9以下がより好ましく、そして0/10以上が好ましい。
アニオン界面活性剤中の(a1)成分と(a2)成分の質量比が、(a1)/(a2)の比で、0/10以上、5/1以下、更に2/1以下、更に1/1以下、更に33/67以下、更に3/7以下、更に2/8以下の場合には、泥汚れの洗浄性の増加の度合がより高い点で、洗浄液の硬度を増加させる成分はマグネシウム塩を含む(B)成分が好ましい。より好ましくは、(B)成分中のマグネシウムイオンとカルシウムイオンとの質量比が、マグネシウムイオン/カルシウムイオンで、4/6以上、更に5/5以上、更に6/4以上、更に7/3以上、更に8/2以上、更に9/1以上、そして10/0以下の質量比である(B)成分が好ましい。
本発明において、洗浄液の硬度を増加させるに際して(B)成分を添加する好ましい方法としては、下記〔1〕〜〔3〕の方法が挙げられる。
〔1〕衣料の洗浄前又は衣料の洗浄開始時に(B)成分を(A)成分のアニオン界面活性剤が混合された洗浄液に別途添加する方法。
〔2〕衣料の洗浄前又は衣料の洗浄開始時に(B)成分と(A)成分のアニオン界面活性剤を含有する混合物を衣料の洗浄に使用する水に添加する方法。
〔3〕洗浄に使用する水と(B)成分を予め混合しておき、衣料の洗浄前又は衣料の洗浄開始時に(A)成分を後から混合する方法。
衣料の洗浄前とは、衣料と洗浄液を接触させて、衣料を手洗い又は機械的洗浄手段により洗浄する操作を行う前を意味する。衣料の洗浄開始時とは、衣料と洗浄液を接触させて、衣料を手洗い又は機械的洗浄手段で洗浄する操作を始めるのと同時であることを意味する。
アニオン界面活性剤を含有する組成物を種々選択できる点で、〔1〕に記載の方法が好ましい。また、洗浄方法が簡便になる点で〔2〕記載の方法が好ましい。
<任意成分>
本発明の方法においては、上記(A)成分及び(B)成分の他に、下記の成分を使用可能である。これらの成分は好ましくは(A)成分と共に添加される。
〔キレート剤:(C)成分〕
本発明の効果を阻害しない程度にキレート剤を使用することが出来る。キレート剤としてはゼオライト及びトリポリ燐酸塩から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。ゼオライトは結晶性アルミノ珪酸塩とも呼ばれる。具体的なゼオライトとしては、A型、X型、P型ゼオライトが選ばれる。トリポリ燐酸塩の対イオンとしては、ナトリウムイオン及びカリウムイオンから選ばれるイオンが挙げられる。泥汚れの洗浄性の向上効果を得やすい点で、洗浄液中の(C)成分であるキレート剤の含有量は、(C)成分の質量と(B)成分中のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンから選ばれる1種以上のイオンとの質量((B1)と称する)との質量比で、(C)/(B1)=15以下が好ましく、12以下がより好ましく、10以下がより好ましく、8.0以下がより好ましく、5.0以下がより好ましく、3.0以下がより好ましく、2.0以下がより好ましく、0.8以下がより好ましく、0即ち(C)成分は含まないことが好ましい。
〔1価のアルカリ金属塩:(D)成分〕
本発明の方法による泥汚れの洗浄性を更に高める為に、(D)成分として、1価のアルカリ金属塩を洗浄液中に含有させることが出来る。1価のアルカリ金属塩として具体的な化合物は、1価のアルカリ金属炭酸塩(d1)、1価のアルカリ金属塩化物(d2)、及び1価のアルカリ金属硫酸塩(d3)からなる群から選ばれる1種以上の化合物である。
1価のアルカリ金属炭酸塩(d1)は、アルカリ剤として洗浄液中に添加することで、泥汚れの洗浄力を高める効果を有する。具体的な化合物としては、炭酸ナトリウム、及び炭酸カリウムから選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
1価のアルカリ金属塩化物(d2)、1価のアルカリ金属硫酸塩(d3)は、本発明の洗浄液中に添加されると、洗浄液中のイオン強度を高め、それによって泥汚れの洗浄性を高めることができる。1価のアルカリ金属塩化物(d2)の具体的な化合物としては、塩化ナトリウム、及び塩化カリウムから選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。また、1価のアルカリ金属硫酸塩(d3)の具体的な化合物としては、硫酸カリウム、及び硫酸ナトリウムから選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
(D)成分としては、泥汚れの洗浄性の点で、1価のアルカリ金属炭酸塩(d1)及び1価のアルカリ金属硫酸塩(d3)から選ばれる1種以上の化合物が好ましい。洗浄液に添加して含有される1価のアルカリ金属塩の量は、泥汚れの洗浄性の点で、洗浄液中に500mg/kg以上が好ましく、600mg/kg以上がより好ましく、700mg/kg以上がより好ましい。経済性の点で、3000mg/kg以下が好ましく、2500mg/kg以下が好ましく、2000mg/kg以下がより好ましい。(D)成分の含有量は無水物換算とする。
実施例に使用した成分を下記に示す。
〔(A)成分〕
(a1−1):ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム〔(a1)成分〕
(a2−1):アルキル硫酸ナトリウム〔(a2)成分、アルキル基の組成:ラウリル基/ミリスチル基/パルミチル基=67/28/5(質量比)〕
〔(B)成分〕
(b−1):硫酸マグネシウム
(b−2):塩化カルシウム
〔(C)成分〕
(c−1):ゼオライト〔4A型ゼオライト、平均粒子径3μm(東ソー(株)製)〕
(c−2):トリポリリン酸ナトリウム
〔(D)成分〕
(d1−1):炭酸ナトリウム
(d3−1):硫酸ナトリウム
・泥汚れ洗浄力評価
<泥汚染布の調製>
10cm×10cmの綿メリヤス(綿100%、谷頭商店より購入)を用いて、特開平10−204769号の段落0030〜0038に記載の製法により泥汚染布を調製し、人工汚染布として使用した。
<洗浄力試験操作>
試験例1
(B)成分を添加しない場合の洗浄力
温度が30℃であり、硬度が10°dH(Ca/Mg=6/4、質量比)の水5Lを直径36cm、深さ13cm、容量11Lのポリプロピレン製洗面器に投入した。洗面器内の水に、(A)成分、(C)成分及び(D)成分を投入し、(A)成分、(C)成分、(D)成分が表1に示す濃度で含有されるようにした。水が洗面器より飛散しないように洗面器の内壁を擦るように10回/5秒の回転数で30秒間、手で攪拌し、各成分を均一に分散又は溶解させ、洗浄液を調製した。泥汚染布1枚をLサイズのグンゼYG肌着1枚に縫い付けた。この肌着を5枚用意し、前記洗浄液中に30分間浸漬した。浸漬後に、洗濯者が、肌着に縫い付けられた泥汚染布同士を擦り合わせながら、50回手で擦った。その時の擦り力は、比較試験例1において(B)成分を含有しない洗浄液を用いて、同様に擦り合わせたときの泥汚染布に対する洗浄力、即ち表1の「洗浄率1(%):(B)成分添加なし」の値が60%になる擦り力である。その後、肌着を、前記と同様の別の洗面器に入れた、温度が30℃で硬度が10°dH(Ca/Mg=6/4、質量比)の水5Lに入れた。1枚の肌着の首部をつかみ、水から出し入れするすすぎ操作を10回行った。5枚の肌着それぞれに前記操作を行った。肌着を手で絞った後、泥汚染布を肌着から取り外し、プレス乾燥機で乾燥後、泥汚染布に対する洗浄力を測定した。
洗浄力は、汚染前の原布、及び泥汚染布の洗浄前後の550nmにおける反射率を測色色差計(日本電色株式会社製 Z−300A)にて測定し、次式によって洗浄率(%)を求めることによって評価した(洗浄率1)。洗浄率は50%以上が合格ラインであり、数値が高い方がより好ましい。
洗浄率(%)=100×[(洗浄後の泥汚染布の反射率−洗浄前の泥汚染布の反射率)/(原布の反射率−洗浄前の泥汚染布の反射率)]
(B)成分を添加した場合の洗浄力
次いで、前記の「(B)成分を添加しない場合の洗浄力」の操作において(A)成分、(C)成分、(D)成分と共に(B)成分を投入することによって洗浄液が(B)成分を表1に示す割合で含有するようにした。それ以外は同様にして、上記の洗浄液の調製、肌着の浸漬、擦り、すすぎ操作を行い、泥汚染布に対する洗浄力を評価し(洗浄率2)、洗浄率1からの洗浄力の向上度合いを求めた。
試験例2〜10及び比較試験例1
(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分及びそれらの割合として表1に示すものを用い、試験例1と同様に(B)成分を添加しない場合及び添加した場合のそれぞれについて洗浄力を測定した。結果をまとめて表1に示す。
「洗浄力2−洗浄力1(%)」の値が2以上が合格であり、値が大きい方がより好ましい。
Figure 2015124259

Claims (8)

  1. 下記(A)成分であるアニオン界面活性剤と洗浄に使用する水を混合して得られる洗浄液で泥汚れが付着した衣料を洗浄する、泥汚れの洗浄方法であって、前記洗浄に使用する水の硬度がドイツ硬度で8°dH以上、11°dH未満であり、前記洗浄液中の前記アニオン界面活性剤の濃度が300mg/kg以上、1000mg/kg以下であるものにおいて、衣料の洗浄前又は衣料の洗浄開始時に下記(B)成分を添加することにより前記水のドイツ硬度を3°dH以上、10°dH以下増加させる、泥汚れの洗浄性向上方法。
    (A)成分:スルホン酸基又は硫酸エステル基及びそれらの塩から選ばれる1種以上のアニオン界面活性剤
    (B)成分:マグネシウム塩及びカルシウム塩から選ばれる1種以上の化合物であって、水に対する溶解度が10℃において10重量%以上の化合物
  2. 前記アニオン界面活性剤が、下記(a1)及び(a2)から選ばれる1種以上の化合物である、請求項1に記載の泥汚れの洗浄性向上方法。
    (a1)成分:アルキル基の炭素数が10以上、16以下のアルキルベンゼンスルホン酸塩
    (a2)成分:アルキル基の炭素数が10以上、16以下のアルキル硫酸エステル塩及びアルキル基の炭素数が10以上、16以下であり、炭素数2又は3のオキシアルキレン基の平均付加モル数が1モル以上、3モル以下である、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸エステル塩
  3. (B)成分が、硫酸マグネシウム、塩化マグネシウム、硝酸マグネシウム及び塩化カルシウムから選ばれる1種以上の化合物である、請求項1又は2記載の泥汚れの洗浄性向上方法。
  4. 洗浄液中にキレート剤〔(C)成分〕を含有し、その含有量が、(C)成分の質量と(B)成分中のカルシウムイオン及びマグネシウムイオンから選ばれる1種以上のイオンとの質量((B1)と称する)との質量比で、(C)/(B1)=15以下となる量である、請求項1〜3の何れかに記載の泥汚れの洗浄性向上方法。
  5. (A)成分が(a1)成分及び(a2)成分を、(a1)成分と(a2)との質量比で、0/10以上、5/1以下含むアニオン界面活性剤であり、(B)成分が、マグネシウムイオンとカルシウムイオンとの質量比が、マグネシウムイオン/カルシウムイオンの比で、4/6以上、10/0以下の質量比で含む、請求項2に記載の泥汚れの洗浄性向上方法。
  6. (A)成分が(a1)成分及び(a2)成分を、(a1)成分と(a2)との質量比で、5/1を超え、10/0以下の質量比で含むアニオン界面活性剤であり、(B)成分が、マグネシウムイオンとカルシウムイオンとの質量比が、マグネシウムイオン/カルシウムイオンの比で、0/10以上、4/6未満の質量比で含む、請求項2に記載の泥汚れの洗浄性向上方法。
  7. (B)成分が下記〔1〕〜〔3〕のいずれかの方法によって洗浄液に添加される、請求項1〜6の何れかに記載の泥汚れの洗浄性向上方法。
    〔1〕(A)成分とは別に洗浄液に添加する方法。
    〔2〕(A)成分と(B)成分を含有する混合物を洗浄液に添加する方法。
    〔3〕(B)成分を水と予め混合する方法。
  8. 洗浄方法が衣料と洗浄液を接触させて手で衣料を洗う洗浄方法である、請求項1〜7の何れかに記載の泥汚れの洗浄性向上方法。
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