JP2015124255A - エレクトロスピニング用プロピレン系樹脂材料および当該材料を用いた繊維の製造方法 - Google Patents

エレクトロスピニング用プロピレン系樹脂材料および当該材料を用いた繊維の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】極細繊維を製造するための溶融紡糸型エレクトロスピニング法の適用が可能なポリプロピレン系樹脂材料の提供。
【解決手段】溶融紡糸型エレクトロスピニング法により、加熱溶融状態において連続押出紡糸を行い極細繊維を製造するためのポリプロピレン系樹脂材料であって、キシレン不溶分の量が95重量%以上であり、更に下記の特性を備える前記ポリプロピレン系樹脂材料。a)キシレン不溶分の極限粘度(IV)が0.3〜0.8dl/gである、b)キシレン不溶分のDSC(示差走査型熱量測定)法により測定される融解ピーク温度(Tm)が156〜170℃である、c)キシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜5.0である、d)キシレン不溶分の立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である。
【選択図】なし

Description

本発明はエレクトロスピニング用プロピレン系樹脂材料および当該樹脂材料を用いた繊維の製造方法に関する。詳細には、溶融紡糸型エレクトロスピニング法により紡糸することに適した、特定の特性パラメータを有するプロピレン系樹脂材料およびかかる樹脂材料を用いた繊維の溶融紡糸法、ならびに得られた極細繊維および繊維製品に関する。
従来、ポリプロピレン(PP)繊維は、一般的に溶融紡糸法により製造されていた。ところが溶融紡糸法では極細のPP繊維は困難であり、とりわけ直径20μm(単繊維繊度で約3dtex)以下の繊維を安定して得ることは困難であることが知られていた。
一方、極細繊維を製造する方法としてエレクトロスピニング法が知られている。紡糸の際に溶媒を使用しない溶融エレクトロスピニング法も提案されており(特許文献1:特開2007−321246号)、プロピレン系樹脂組成物を溶融エレクトロスピニング法に適用することも試行されている(特許文献2:特開2011−162636号ならびに特許文献3:特開2009−133039号)。しかしながら、当該方法によりポリプロピレンから極細繊維を得ることは困難であり、特許文献2ではこの理由は、ポリプロピレンは体積固有抵抗値が高いので電圧を印加しても電荷を持ち難く、効率よく伸張延伸できないためであると説明されている。したがってポリプロピレンを極細繊維化することは非常に困難であり、ポリプロピレンは溶融紡糸型のエレクトロスピニング法による紡糸には適さない樹脂であることが現在までの当業者の認識であった。そのためポリプロピレンを用いた溶融エレクトロスピニング法の開発は非常に少ない。
特開2007−321246号 特開2011−162636号 特開2009−133039号 特開平7−2925号
優れた極細繊維を得ることを目的として、発明者らは特許文献4に開示されている溶融流量の値が高い結晶質プロピレンポリマーを用いて溶融紡糸型エレクトロスピニング法を予備的に実施した。しかし、好適な繊維を得ることはできなかった。上記事情を鑑み、本発明は、溶融紡糸型エレクトロスピニング法の適用が可能なポリプロピレン系樹脂材料を提供することを目的とする。
発明者らは、従来、溶融紡糸型エレクトロスピニング法による紡糸法が適用困難であるとされてきたポリプロピレン系樹脂材料について鋭意検討したところ、特定の範囲の特性パラメータを併せ持つポリプロピレン系樹脂材料を用いれば溶融紡糸型エレクトロスピニング法の適用が可能であることを見出し、本発明を完成させるに至った。よって、前記課題は以下の本発明により解決される。
[1]溶融紡糸型エレクトロスピニング法により、加熱溶融状態において連続押出紡糸を行い極細繊維を製造するためのポリプロピレン系樹脂材料であって、
キシレン不溶分の量が95重量%以上であり、さらに下記の特性:
a)キシレン不溶分の極限粘度(IV)が0.3〜0.8dl/gである
b)キシレン不溶分のDSC(示差走査型熱量測定)法により測定される融解ピーク温度(Tm)が156℃を超え、170℃未満である
c)キシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜5.0である
d)キシレン不溶分の立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である
を備える前記ポリプロピレン系樹脂材料。
[2]キシレン不溶分の極限粘度(IV)が、0.3〜0.65dl/gである、[1]に記載の樹脂材料。
[3]キシレン不溶分の極限粘度(IV)が、0.3〜0.5dl/gである、[1]に記載の樹脂材料。
[4]前記ポリプロピレン系樹脂材料が、
(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびジエーテルから選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒成分;
(B)有機アルミニウム化合物;および
(C)ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、テキシルトリメトキシシランから選択されるケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物
を含む触媒を用いてプロピレンを重合することにより得た、
i)ポリプロピレン単独重合体、
ii)プロピレンとα−オレフィンとを重合して得た10mol%未満のα−オレフィン単位を含むポリプロピレン共重合体、
i)を含む樹脂組成物、
ii)を含む樹脂組成物、ならびに
i)とii)を含む樹脂組成物、からなる群より選択される、
[1]〜[3]のいずれかに記載の樹脂材料。
[5]i)ポリプロピレン単独重合体、
ii)プロピレンとα−オレフィンとを重合して得た10mol%未満のα−オレフィン単位を含むポリプロピレン共重合体、ならびに
i)とii)を含む樹脂組成物、からなる群より選択される、[4]に記載の樹脂材料。
[6]i)とその分解物を含む樹脂組成物、
ii)とその分解物を含む樹脂組成物、ならびに
i)と、ii)と、i)および/またはii)の分解物を含む樹脂組成物、からなる群より選択される、[4]に記載の樹脂材料。
[7]添加剤を含まない、[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂材料。
[8]添加剤を含有する、[1]〜[6]のいずれかに記載の樹脂材料。
[9]前記[1]〜[8]のいずれかに記載の樹脂材料を用い、溶融紡糸型エレクトロスピニング法により、加熱溶融状態において連続押出紡糸を行って極細繊維を紡糸することを含む、ポリプロピレン系極細繊維の製造方法。
[10]前記樹脂材料が、重合パウダーの形状である、[9]に記載の製造方法。
[11]添加剤を使用しない、[10]に記載の方法。
[12]前記[9]〜[11]のいずれかに記載の製造方法により得られた、ポリプロピレン系極細繊維。
[13]前記[12]に記載の極細繊維から製造された、繊維製品。
本発明により、溶融紡糸型エレクトロスピニング法による極細繊維の製造に適するポリプロピレン系樹脂材料を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。本発明において「X〜Y」との記載は、両端の値すなわちXとYを含む。
1.本発明のポリプロピレン系樹脂材料
ポリプロピレン系樹脂材料とは、ポリプロピレン単独重合体、プロピレンと10mol%未満のα−オレフィンのポリプロピレン共重合体、当該単独重合体を含む組成物、または当該共重合体を含む組成物である。具体的には、i)ポリプロピレン単独重合体、およびii)プロピレンとα−オレフィンとを重合して得た10mol%未満のα−オレフィン単位を含むポリプロピレン共重合体からなる群より選択される樹脂、あるいは、
i)およびii)からなる樹脂組成物、i)を含む樹脂組成物、ii)を含む樹脂組成物、i)およびii)を含む樹脂組成物、i)とその分解物を含む樹脂組成物、ii)とその分解物を含む樹脂組成物、ならびにi)とii)とi)および/またはii)の分解物とを含む樹脂組成物、からなる群より選択される樹脂組成物である。当該組成物は、後述する添加剤を含んでもよい。
本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、溶融紡糸型エレクトロスピニング法により、加熱溶融状態において連続押出紡糸を行い極細繊維を紡糸するための材料である。極細繊維とは、最小繊維径が1μm以下である繊維をいう。
本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、キシレン不溶分の量が95重量%以上であり、さらに以下の特徴を有する。
a)キシレン不溶分の極限粘度(IV)が0.3〜0.8dl/gである。
b)キシレン不溶分のDSC(示差走査熱量計測定)法により測定される融解ピーク温度(Tm)が156℃を超え、170℃未満である。
c)キシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜5.0である。
d)キシレン不溶分の立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である。
本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、キシレン不溶分の量が95重量%以上であることを特徴とする。ポリプロピレンのキシレンに不溶な成分は、結晶性のあるアイソタクチック成分に相当する。これに対してポリプロピレン中に少量含まれるキシレンに可溶な成分は、結晶性のないアタクチック成分に相当し、キシレンに不溶な成分に比較して分子量も低い。従って、ポリプロピレン系樹脂材料の溶融特性や成形品の物性は、主にキシレンに不溶な成分に左右される。
ポリプロピレン系樹脂材料のキシレン不溶分の量が95重量%であるとは、ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分が95重量%以上であることを示す。キシレン不溶分の量は、96重量%以上がより好ましく、97重量%以上がさらに好ましい。ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分が95重量%未満の場合は、繊維同士が誤着し易く、紡糸が困難になる。
ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分は、極限粘度(IV)が0.3〜0.8dl/gである。極限粘度は0.3〜0.65dl/gが好ましく、0.3〜0.5dl/gがより好ましく、0.4〜0.5dl/gがさらに好ましい。ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分の極限粘度(IV)が0.3未満では、得られた繊維の強度が十分でなく、0.8を超えると、溶融粘度が高くなり紡糸が困難になる。
ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分は、DSC(示差走査熱量計測定)法により測定される融解ピーク温度(Tm)が156℃を超え、170℃未満である。Tmの下限は157℃以上が好ましく、158℃以上がより好ましく、159℃以上がさらに好ましい。Tmの上限は、165℃以下が好ましい。ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分のTmが156℃未満では繊維の耐熱性が十分でなく、170℃を超えると、より高温で結晶化する結果、紡糸が困難になる。
ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分は、分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜5.0である。ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分のMw/Mnが5.0を超えると、バラス効果により、極細繊維を得ることが困難になる。また、ポリプロピレン系樹脂材料の結晶性成分は、立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である。mmmmが97.5%未満では、繊維の強度と耐熱性が低下する。
上記特性を備える本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、溶融紡糸型エレクトロスピニング法による紡糸が可能となり、優れた性能の繊維が得られる。すなわち、溶融紡糸型エレクトロスピニング法による紡糸は、使用するポリマーの溶融流量が非常に重要となるが、特に結晶性成分の極限粘度、融解ピーク温度、分子量分布、ならびに立体規則性のバランスを取ることで、適切な溶融流量を達成するとともに、得られた繊維も強度と耐熱性に優れるので、幅広い用途に用いることができる。
このようなポリプロピレン系樹脂材料は、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびジエーテルから選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒成分;(B)有機アルミニウム化合物;および(C)ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、テキシルトリメトキシシランから選択されるケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物を含む触媒を用いてプロピレンを重合することにより得ることができる。
前記(A)成分である固体触媒成分は、マグネシウム、チタン、ハロゲンおよび電子供与体化合物を必須成分として含有する。この固体触媒成分については、多くの先行技術文献が、その製造方法を提示している。具体的には、この固体触媒成分は、マグネシウム化合物とチタン化合物ならびに電子供与体化合物を相互接触させることにより得られる。例えば、(1)マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物と電子供与体化合物の錯化合物を、電子供与体化合物、粉砕助剤等の存在下または不存在下、粉砕し、または粉砕することなく、電子供与体化合物および/または有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理し、又は予備処理せずに得た固体と反応条件下に液相をなすチタン化合物と反応させる方法;(2)マグネシウム化合物の液状物と、液状のチタン化合物を電子供与体化合物の存在下または不存在下で反応させて固体状のチタン複合体を析出させる方法;(3)固体状のマグネシウム化合物と液状のチタン化合物および電子供与体化合物と反応させる方法;(4)上記(2)や(3)で得られるものに、さらにチタン化合物を反応させる方法;(5)上記(1)や(2)や(3)で得られるものにさらに電子供与体化合物およびチタン化合物を反応させる方法;(6)マグネシウム化合物あるいはマグネシウム化合物と電子供与体化合物の錯化合物を、電子供与体化合物、粉砕助剤等の存在下または不存在下、およびチタン化合物の存在下に粉砕し、電子供与体化合物および/または有機アルミニウム化合物やハロゲン含有ケイ素化合物のような反応助剤で予備処理し、又は予備処理せずに得た固体をハロゲン又はハロゲン化合物または芳香族炭化水素で処理する方法;および(7)前記(1)〜(5)で得られる化合物をハロゲン又はハロゲン化合物又は芳香族炭化水素で処理する方法など、様々な方法にて、本発明で用いる(A)成分である固体触媒成分を得ることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物の製造で使用する固体触媒成分(A)の調製に用いられるチタン化合物として、一般式:Ti(OR)4−gで表される4価のチタン化合物が好適である。式中Rは、炭化水素基、Xはハロゲン、0≦g≦4である。より具体的には、TiCl、TiBr、TiIなどのテトラハロゲン化チタン;Ti(OCH)Cl、Ti(OC)Cl、Ti(O−C)Cl、Ti(OC)Br、Ti(OisoC)Brなどのトリハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−CCl、Ti(OCBrなどのジハロゲン化アルコキシチタン;Ti(OCHCl、Ti(OCCl、Ti(O−CCl、Ti(OCBrなどのモノハロゲン化トリアルコキシチタン;Ti(OCH、Ti(OC、Ti(O−Cなどのテトラアルコキシチタンなどが挙げられ、これらの中で好ましいものはハロゲン含有チタン化合物、とくにテトラハロゲン化チタンであり、とくに好ましいものは、四塩化チタンである。
前記成分(A)の調製に用いられるマグネシウム化合物としては、マグネシウム・炭素結合やマグネシウム・水素結合を有するマグネシウム化合物、例えばジメチルマグネシウム、ジエチルマグネシウム、ジプロピルマグネシウム、ジブチルマグネシウム、ジアミルマグネシウム、ジヘキシルマグネシウム、ジデシルマグネシウム、エチル塩化マグネシウム、プロピル塩化マグネシウム、ブチル塩化マグネシウム、ヘキシル塩化マグネシウム、アミル塩化マグネシウム、ブチルエトキシマグネシウム、エチルブチルマグネシウム、ブチルマグネシウムハイドライドなどが挙げられる。これらのマグネシウム化合物は、例えば有機アルミニウム等との錯化合物の形で用いることもでき、また、液状状態であっても固体状態であってもよい。さらに好適なマグネシウム化合物として、塩化マグネシウム、臭化マグネシウム、沃化マグネシウム、弗化マグネシウムのようなハロゲン化マグネシウム;メトキシ塩化マグネシウム、エトキシ塩化マグネシウム、イソプロポキシ塩化マグネシウム、ブトキシ塩化マグネシウム、オクトキシ塩化マグネシウムのようなアルコキシマグネシウムハライド;フェノキシ塩化マグネシウム、メチルフェノキシ塩化マグネシウムのようなアリロキシマグネシウムハライド;エトキシマグネシウム、イソプロポキシマグネシウム、ブトキシマグネシウム、n−オクトキシマグネシウム、2−エチルヘキソキシマグネシウムのようなアルコキシマグネシウム;フェノキシマグネシウム、ジメチルフェノキシマグネシウムのようなアリロキシマグネシウム;ラウリン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなマグネシウムのカルボン酸塩などを挙げることができる。
前記固体触媒成分を構成するハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素またはこれらの混合物をあげることができ、とくに塩素が好ましい。
前記成分(A)の調製に用いられる電子供与体化合物は、一般には「内部電子供与体」と称される。このような電子供与体化合物として、アルコール、フェノール類、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、有機酸又は無機酸のエステル、エーテル、酸アミド、酸無水物のような含酸素電子供与体、アンモニア、アミン、ニトリル、イソシアネートの如き含窒素電子供与体などを知られているが、本発明ではジエーテル系の電子供与体化合物を使用することが好ましい。
好適なジエーテル化合物は、以下の一般式で表される1,3−ジエーテルである。
C(CHOR
RはC〜C10のアルキル基、Rは少なくとも3つの炭素原子を有する直鎖または分岐鎖の第一級アルキル基、Rはイソプロピルとは異なる第2級アルキル基またはシクロアルキル基である。RとRの両者は任意成分としてヘテロ原子を含むことができる。1,3−ジエーテルを用いると分子量分布が狭く、アイソタクチック性が極めて高いポリプロピレンが得られる。
また、別の好適なジエーテルは、以下の一般式で表される1,3−ジエーテルである。
C(CHOR)(CHOR
およびRはC〜C18アルキル、C〜C18シクロアルキルまたはC〜C18アリール基で、互いに同じでも異なっていてもよく、RおよびRはC〜Cアルキル基で、互いに同じでも異なっていてもよい。
これらジエーテルの具体例として、例えば、2−メチル−2−イソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソブチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−シクロ−ペンチル−1,3−ジメトキシプロパン、2−イソプロピル−2−イソアミル−1,3−ジメトキシプロパン、2,2−ジイソプロピル−1,3−ジメトキシプロパン、9,9−ビス(メトキシメチル)フルオレンが挙げられる。
前記(B)成分である有機アルミニウム化合物は、例えば、トリエチルアルミニウム、トリブチルアルミニウムなどのトリアルキルアルミニウム、トリイソプレニルアルミニウムのようなトリアルケニルアルミニウム、ジエチルアルミニウムエトキシド、ジブチルアルミニウムブトキシドなどのジアルキルアルミニウムアルコキシド、エチルアルミニウムセスキエトキシド、ブチルアルミニウムセスキブトキシドなどのアルキルアルミニウムセスキアルコキシドのほかに、R 2.5Al(ORなどで表わされる平均組成を有する部分的にアルコキシ化されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムクロリド、ジブチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブロミドのようなジアルキルアルミニウムハロゲニド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルアルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキブロミドのようなアルキルアルミニウムセスキハロゲニド、エチルアルミニウムジクロリド、プロピルアルミニウムジクロリド、ブチルアルミニウムジブロミドなどのようなアルキルアルミニウムジハロゲニドなどの部分的にハロゲン化されたアルキルアルミニウム、ジエチルアルミニウムヒドリド、ジブチルアルミニウムヒドリドなどのジアルキルアルミニウムヒドリド、エチルアルミニウムジヒドリド、プロピルアルミニウムジヒドリドなどのアルキルアルミニウムジヒドリドなどの部分的に水素化されたアルキルアルミニウム、エチルアルミニウムエトキシクロリド、ブチルアルミニウムブトキシクロリド、エチルアルミニウムエトキシブロミドなどの部分的にアルコキシ化およびハロゲン化されたアルキルアルミニウム等から選択することができる。
前記(C)成分である電子供与体化合物は、一般に「外部電子供与体」と称される。このような電子供与体化合物として、ケイ素化合物、特に有機ケイ素化合物を用いることが好ましい。好ましい有機ケイ素化合物として、例えば、トリメチルメトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジメトキシシラン、t−ブチルメチルジエトキシシラン、t−アミルメチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ビスo−トリルジメトキシシラン、ビスm−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、ビスp−トリルジエトキシシラン、ビスエチルフェニルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、デシルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、γ−クロルプロピルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、n−ブチルトリエトキシシラン、iso−ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、クロルトリエトキシシラン、エチルトリイソプロポキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリエトキシシラン、2−ノルボルナントリメトキシシラン、2−ノルボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ケイ酸エチル、ケイ酸ブチル、トリメチルフエノキシシラン、メチルトリアリルオキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシシラン)、ビニルトリアセトキシシラン、ジメチルテトラエトキシジシロキサンなどが挙げられ、とりわけエチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、t−ブチルトリエトキシシラン、テキシルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリブトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ジシクロペンチルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、フェニルメチルジメトキシシラン、ビスp−トリルジメトキシシラン、p−トリルメチルジメトキシシラン、ジシクロヘキシルジメトキシシラン、シクロヘキシルメチルジメトキシシラン、2−ノネボルナントリエトキシシラン、2−ノルボルナンメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ケイ酸エチルなどが好ましい。特にジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、テキシルトリメトキシシランから選択される有機ケイ素化合物を用いることが好ましい。
本発明のポリプロピレン樹脂材料は、前述のとおりプロピレンとα−オレフィンとを重合して得た10mol%未満のα−オレフィン単位を含むポリプロピレン共重合体であってもよいが、プロピレンと共重合させるα−オレフィンとしては、エチレン、1−ブテン、4−メチル−ペンテン−1、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン等が挙げられる。
ポリプロピレン単独重合体またはポリプロピレン共重合体は、重合した後に分解処理をせずに用いることもできるし、必要に応じて分解処理をしてもよい。分解処理とは、樹脂の分子量を低下させるための処理であり、この処理により、ポリプロピレン単独重合体とその分解物を含む組成物や、前記共重合体とその分解物を含む組成物、ポリプロピレン単独重合体と前記共重合体とそれらの分解物を含む組成物を調製できる。分解処理は、例えば対象となる樹脂を300℃〜500℃、好ましくは300℃〜400℃に加熱処理することで行うことができる。その他、例えば、有機過酸化物、硫黄系化合物等の分解剤の存在下に熱処理してもよい。ここで、使用できる有機過酸化物としては、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、1,3−ビス(t−ブチルパーオキシプロピル)ベンゼン、3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−1,4,7−トリパーオキソナン等が、硫黄系化合物としては、トリラウリルトリチオフォスファイト、トリステアリルトリチオフォスファイト等が挙げられる。上記の熱処理は、溶融紡糸装置に付帯された押出機中で溶融混練しながら行うのが好ましい。押出機としては単軸、二軸押出機が使用できる。押出機の設定温度は、原材料のIV、使用する分解剤の分解温度と半減期によるが、200〜250℃が適している。
本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、油展剤、酸化防止剤、造核剤、充填剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、帯電防止剤、難燃剤、有機および無機顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、発泡剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物などの、オレフィン重合体に通常用いられる慣用の添加剤および顔料を添加してもよい。ただし溶融紡糸型エレクトロスピニング法への適用を考慮すると、添加剤を含まないことがより好ましい。
本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、溶融紡糸型エレクトロスピニング法による紡糸に特に好適に用いることができる。かかる紡糸法への使用に好適な理由として、溶融流量が大きく、かつバラス効果を生じにくいために、極細繊維を製造することが可能となる点が挙げられる。従来、ポリプロピレンを用いて溶融紡糸型エレクトロスピニング法による紡糸を行うことは困難であると認識されていたが、特定の範囲の特性を有するポリプロピレン系樹脂材料を使用することにより、ポリプロピレン系の極細繊維を得ることができる。
2.本発明のポリプロピレン系樹脂材料の製造方法
本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、既存のスラリープロセス(液体モノマー中の重合)や気相重合等で得られる。また、各後続の重合が直前の重合反応中に形成された重合性物質の存在下で行われる少なくとも2つの逐次重合ステージを具備する逐次重合方法を用いてもよい。本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、前述のとおり、プロピレンと10mol%未満のα−オレフィンのポリプロピレン共重合体を含んでいてもよいが、当該共重合体は、プロピレンモノマー、エチレンモノマー、水素、触媒を供給し、プロピレンモノマーとエチレンモノマーとを共重合させて得ることができる。
本発明のポリプロピレン系樹脂材料を得る方法として、モノマー濃度や重合条件の勾配を有する重合器を用いて行う方法が挙げられる。これはいわゆる「重合器ブレンド」あるいは「リアクターブレンド」などと呼ばれる方法であり、複数の重合領域で複数のポリマーを製造しつつ、これらを混合し、最終的にブレンドされた樹脂材料を得ることができる。重合器では、例えば、少なくとも2つの重合領域が接続されたものを使用し、気相重合でモノマーを重合することができる。具体的には、触媒の存在下、上昇管からなる重合領域にてモノマーを供給して重合し、上昇管に接続された下降管にてモノマーを供給して重合し、上昇管と下降管とを循環しながら、ポリマー生成物を回収する。この方法では、上昇管中に存在する気体混合物が下降管に入るのを全面的または部分的に防止する手段を備える。また、上昇管中に存在する気体混合物とは異なる組成を有する気体および/または液体混合物を下降管中に導入する。上記の重合方法は、例えば、特表2002−520426号公報に記載された方法を適用することができる。
重合ステージは、立体特異的チーグラーナッタ(Ziegler−Natta)触媒の存在下で行われる。好ましい実施形態によれば、全重合ステージは、(A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびジエーテルから選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒成分;(B)有機アルミニウム化合物;および(C)ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、テキシルトリメトキシシランから選択されるケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物
を含む触媒成分の存在下で行われる。重合ステージは、液相中、気相中又は液−気相中で生じてもよい。ポリプロピレン系樹脂材料の調製用の重合ステージにおける反応温度は同一でも異なっていてもよく、好ましくは40〜100℃;より好ましくは50〜90℃の範囲であり、さらに好ましくは70〜80℃の範囲である。ポリプロピレン系樹脂材料を調製するための重合ステージの圧力は、液体モノマー中で行われる場合には、用いられる運転温度での液体プロピレンの蒸気圧と競合する圧力であり、触媒混合物を供給するために用いられる少量の不活性希釈剤の蒸気圧によって、任意のモノマーの過圧によっておよび分子量調節剤として用いられる水素によって調節されてもよい。
重合圧力は、液相中で行われる場合には好ましくは33〜45barの範囲であり、気相中で行われる場合には5〜30barの範囲である。連鎖移動剤(たとえば、水素又はジエチル亜鉛)などの当該分野で公知の慣用の分子量調節剤を用いてもよい。
上記の方法で製造されたポリプロピレン系樹脂材料は、さらなる熱分解処理や他の分子量を低下させる処理を行うことなくそのまま用いることができる。あるいは、好適な高い溶融流量を得るために、熱分解処理や他の分子量を低下させる処理を行うこともできる。さらにポリプロピレン系樹脂材料に通常用いられる添加剤(例えば、油展剤、酸化防止剤、造核剤、充填剤、塩酸吸収剤、耐熱安定剤、光安定剤、紫外線吸収剤、内部滑剤、外部滑剤、帯電防止剤、難燃剤、有機および無機顔料、染料、分散剤、銅害防止剤、中和剤、可塑剤、発泡剤、気泡防止剤、架橋剤、過酸化物等)を適宜添加することができ、添加することなくそのまま用いてもよい。
3.溶融紡糸型エレクトロスピニング法
溶融紡糸型エレクトロスピニング法とは、溶融ポリマーを充填したシリンジとコレクタ電極間に高電圧を印可し、シリンジから押出された溶融ポリマーが電荷を帯び、細かな繊維となってコレクタに生成する、紡糸方法である。溶融紡糸型エレクトロスピニング法については、公知の装置を用いて、公知の方法を適宜実施することができる。代表的な溶融紡糸型エレクトロスピニング法として、例えば「繊維と工業」Vol.64.No.2(2008)に開示された方法が挙げられる。
本発明で得られた極細繊維は、電池のセパレーター、フィルター、人工皮革、人工血管等の繊維製品として有用である。
以下に実施例を掲げ本発明についてさらに説明する。実施例における各分析は以下のように行った。
[ポリプロピレン系樹脂材料のキシレン不溶分の量]
2.5gのポリマーを撹拌しながら135℃において250mlのキシレンに溶解させた。20分後溶液を撹拌しながら25℃に冷却し、次いで30分間静止させた。沈殿物を濾紙で濾過し、溶液を窒素流中で蒸発させ、残留物を一定の重量に達するまで真空下80℃において乾燥した。このようにして25℃におけるキシレンに可溶性のポリマーの重量%を計算した。キシレン不溶分の量(25℃におけるキシレンに不溶性のポリマーの重量%)は、(100−可溶性のポリマーの重量%)で求められ、ポリマーのアイソタクチック成分の量と考えられる。
キシレン不溶分は、沈殿物に残留したキシレンをメタノールで十分に洗い流した後、真空下80℃において乾燥させて採取した。
[キシレン不溶分の極限粘度(IV)]
上記の方法で得たキシレン不溶分の分子量の指標である極限粘度(IV)は、ウベローデ型粘度計を用いてテトラヒドロナフタレン中135℃で測定した。
[キシレン不溶分の融点]
上記の方法で得たキシレン不溶分の融点は、パーキンエルマー社製のダイヤモンドDSCを用い、サンプルを230℃で5分間保持した後、降温速度10℃/分で30℃まで冷却して結晶化し、30℃で5分間保持した後、昇温速度10℃/分で230℃まで加熱した際に得られる融解曲線のピーク位置により決定した。なお、低分子量ポリプロピレンの場合、メインの融解ピークの高温側に昇温中の融解再結晶化によって生じた結晶の融解によるサブの融解ピークが生じることがあるが、本発明で用いる融点は、メインの融解ピークの位置より求めた。
[キシレン不溶分の分子量分布Mw/Mn]
上記の方法で得たキシレン不溶分の分子量分布(M/M)は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(ポリマーラボラトリーズ社製PL−GPC220)により測定した。本発明におけるGPC測定では、酸化防止剤を含む1,2,4−トリクロロベンゼンを移動相とし、重合体の試料溶液の溶媒としては移動相と同じものを使用し、1mg/mLの試料濃度で、150℃の温度で振とうさせながら2時間溶解して試料を調整する。これにより得た試料溶液の200μLをカラムに注入し、流速1.0mL/分、温度140℃、データ取り込み間隔1秒で測定した。
[キシレン不溶分のタクティシティーmmmm]
上記の方法で得たキシレン不溶分のmmmmは、1,2,4−トリクロロベンゼン/重水素化ベンゼンの混合溶媒に溶解したサンプルについて、日本電子社製JNM LA−400(13C共鳴周波数 100MHz)を用い13C−NMR法で測定したスペクトルから、プロピレンモノマーのメソ(m)結合シークエンスが4つ連続したペンタッドに相当するピークの強度の割合を、A.Zambelli,Macromolecules,6,925(1973)に記載された方法に従って求めた。
[最細繊維径]
日本電子社製JSM−6510LA(低真空分析走査電子顕微鏡装置)を用いて紡糸した繊維径の観察を行い、最細繊維径(最小繊維径)を測定した。
[実施例1]
(1)固体触媒成分の調製
特開平7−2925号の実施例1に記載の調製法に概ね従い、固体触媒成分を調製した。具体的には以下のとおりに調製した。
多孔性のバリヤーを完備する500mlの反応器に0℃において225mlのTiClを導入した。内容物を撹拌しながら、以下のようにして得られる微小球状のMgCl・2.1COH 10.3gを15分間で添加した。添加の終了時に温度を70℃とし、9ミリモルの2−イソプロピル−2−イソアミル−1,3−ジメトキシプロパンを添加し、内容物を100℃に加熱し、この温度で2時間反応させた。その後、TiClを濾過して除去した。新たに200mlのTiClを添加し、内容物を120℃で1時間反応させた後、濾過して全ての塩素イオンが炉液に存在しなくなるまで60℃において無水ヘプタンで洗浄した。固体成分を分析し、17.4重量%のMg、2.8重量%のTi、および164重量%のジエーテルを含有することを確認した。
微小球状のMgCl・2.1COH付加物は以下のようにして調製した。48gのMgCl、77gの無水COH、および830gのケロシンを、不活性ガス雰囲気下周囲温度において、タービン撹拌器および浸漬パイプを完備する2リットルのオートクレーブに導入した。内容物を撹拌しながら120℃に加熱すると、MgClおよびアルコール間に付加物が形成された。当該付加物は融解し分散剤と混合していた。オートクレーブ内を15気圧の窒素圧に保持した。オートクレーブの浸漬パイプは加熱ジャケットにより外部から120℃に加熱した。加熱ジャケットの内径は1mmで、端から端までの長さは3mであった。混合物を7m/秒の速度でパイプ中を循環させた。分散液を撹拌しながら5リットルのフラスコに集めた。前記フラスコは2.5リットルのケロシンを含み、−40℃の初期温度に保持されているジャケットにより外部から冷却した。乳濁液の最終温度は0℃であった。乳濁液の分散相を構成する球状固体生成物を沈降および濾過により分離し、次いでヘプタンで洗浄して乾燥させた。前記の作業は全て不活性雰囲気中で実施した。最大直径が50μ未満の固体球状粒子の形で130gのMgCl・2.1COHが得られた。次いで生成物から、アルコール含量がMgCl1モル当たり2.1モルとなるまで窒素流中で50℃から100℃に徐々に温度を上昇させてアルコールを除去した。
(2)プロピレンの重合および樹脂組成物の製造
本発明のポリプロピレン系樹脂材料は、以下の方法で製造した。
予備接触容器内で、80mlの無水n−ヘキサン中、上記で得た固体触媒成分7mgに、0.56ミリモルのジシクロペンチルメトキシシラン(DCPMS)および7ミリモルのトリエチルアルミニウム(TEAL)を、10℃において20分間接触させた。得られた触媒系を、馬蹄形撹拌器を具備し、1時間窒素流でパージした4リットルのステンレス鋼製オートクレーブに導入し、液体プロピレン中懸濁状態で20℃において10分間保持することによって予備重合を行った。続いて液体プロピレンに水素(IV調整の目的で使用)を表1に示す濃度になる様に供給し、重合温度を70℃とし、得られた予備重合物を用いて内容物をこの温度で2時間重合させた。その後未反応モノマーを除去し、ポリマーを回収し、窒素流下70℃のオーブン中で3時間乾燥させ、次いで特性を決定した。
[実施例2]
実施例1で製造した樹脂材料を分解処理することにより、分子量を低下させた樹脂材料を製造した。具体的な製造方法は以下のとおりである。
実施例1の樹脂材料に2.5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(化薬アクゾ社製カヤヘキサAD)を0.1重量%加え、225℃に温度設定された短軸押出機で溶融混練して分子量を低下させることにより、実施例2の樹脂材料を製造した。
[実施例3]
水素(IV調整の目的で使用)の濃度を表1に示す値になるように増加した以外は実施例1と同様にして、分子量を低下させた樹脂材料を製造した。
[比較例1]
本発明の範囲に入らない樹脂材料を製造した。比較例1は、キシレン不溶分の極限粘度(IV)ならびに分子量分布の値が本発明の範囲を満たさない。比較例1の具体的な製造方法は以下のとおりである。
(1)固体触媒成分の調製
ポリプロピレンの製造にフタレート系の触媒を用いた。使用した固体触媒は、欧州特許第674991号の実施例1に記載された方法により得た。該固体触媒は、MgCl上にTiと内部ドナーとしてのジイソブチルフタレートを上記の特許公報に記載された方法で担持させたものである。
(2)プロピレンの重合
上記固体触媒と、TEALおよびDCPMSを、固体触媒に対するTEALの質量比が11であり、TEAL/DCPMSの質量比が3となるような量で、−5℃において5分間接触させた。得られた触媒系を実施例1と同様の重合反応器を導入し、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予備重合を行った。得られた予備重合物を用いてプロピレンを重合させた。その際、重合反応器中の水素(IV調整の目的で使用)の濃度を表1に示す値にするとともに、70℃の重合温度で重合圧力を調整することによって、目的のポリプロピレンを得た。その後は実施例1と同様にして組成物を得た。
(3)組成物のペレタイズ
得られた樹脂(顆粒状の重合パウダー)に、酸化防止剤(BASF社製B225)を0.24重質量%、中和剤(カルシウムステアレート)を0.05重質量%配合し、短軸押出機を用いて230℃で溶融混練して比較例1の組成物(ペレット)を得た。
[比較例2]
本発明の範囲に入らない樹脂材料を製造した。比較例2は、キシレン不溶分の分子量分布の値が本発明の範囲を満たさない。比較例2の具体的な製造方法は以下のとおりである。
(1)固体触媒成分の調製
特開2011−500907号の実施例に記載の調製法に従い、固体触媒成分を調製した。具体的には以下のとおりに調製した。
窒素でパージした500mLの4つ口丸底フラスコ中に、250mLのTiClを0℃において装入した。撹拌しながら、10.0gの微細球状MgCl・1.8COHおよび9.1ミリモルのジエチル−2,3−(ジイソプロピル)スクシネートを加えた。MgCl・1.8COHは、米国特許第4,399,054号の実施例2に記載の方法に従って、しかしながら10000rpmに代えて3000rpmで運転して製造した。温度を100℃に上昇し、120分間保持した。次に、撹拌を停止し、固体生成物を沈降させ、上澄み液を吸い出した。次に、以下の操作を2回繰り返した。
250mLの新しいTiClを加え、混合物を120℃において60分間反応させ、上澄み液を吸い出した。固体を、60℃において無水ヘキサン(6×100mL)で6回洗浄した。
(2)プロピレンの重合
上記固体触媒と、TEALおよびDCPMSを、固体触媒に対するTEALの質量比が11であり、TEAL/DCPMSの質量比が3となるような量で、12℃において24分間接触させた。得られた触媒系を実施例1と同様の重合反応器に導入し、液体プロピレン中において懸濁状態で20℃において5分間保持することによって予備重合を行った。得られた予備重合物を用いてプロピレンを重合させた。その際、重合反応器中の水素の(IV調整の目的で使用)濃度を表1に示す値にするとともに、70℃の重合温度で重合圧力を調整することによって、ポリプロピレンを得た。その後は実施例1と同様にして比較例2の樹脂材料を得た。
[比較例3]
本発明の範囲に入らない樹脂材料を製造した。比較例3は、キシレン不溶分の融点ならびに分子量分布の値が本発明の範囲を満たさない。比較例3の具体的な製造方法は以下のとおりである。
(1)固体触媒成分の調製
使用したメタロセン触媒は、特表2003−517010号の実施例1に記載されたメタロセン錯体とメチルアルモキサン(MAO)を含有し、上記特許公報の実施例49に記載された方法で担持させたものであった。
(2)ポリプロピレン系共重合体の重合
ポリプロピレン系共重合体(プロピレン・エチレン共重合体)の重合は、上記の特許公報の実施例55〜57に記載された方法により行った。トリイソブチルアルミニウム(TIBA)を含むヘキサン溶液とプロピレンを20Lのオートクレーブに充填した後、上記担持型メタロセン触媒を注入した。重合温度と圧力が所定の値に達した後、エチレンを供給して重合させた。その際、オートクレーブに注入するエチレン量、重合温度、重合圧力を調整することによって、エチレン含量が1.6重量%でキシレン不溶分のIVが0.78のポリプロピレン共重合体を得た。その後は実施例1と同様にして比較例3の樹脂材料を得た。
[比較例4]
本発明の範囲に入らない樹脂材料を製造した。比較例4は、キシレン不溶分の立体規則性mmmmの値が本発明の範囲を満たさない。比較例4の製造方法は特開平7−2925号の実施例1に準拠した。具体的な方法は以下のとおりである。
(1)固体触媒成分の調製
実施例1と同様に行った。
(2)プロピレンの重合
馬蹄形攪拌器を具備し、すでに70℃において1時間窒素流でパージした4リットルのステンレス鋼製オートクレーブに、7mgの固体触媒成分を含む80mlの無水n−ヘキサン、および7ミリモルのTEALをプロピレン流下30℃で導入した。液体プロピレンに水素(IV調整の目的で使用)を表1に示す濃度になる様に供給し、温度を5分間70℃とし、内容物をこの温度で2時間重合させ、その後未反応モノマーを除去し、ポリマーを回収し、窒素流下70℃のオーブン中で3時間乾燥させ、次いで特性を決定した。
各実施例および比較例にて得られた各ポリプロピレン系樹脂材料を用いて、溶融紡糸型エレクトロスピニング法による紡糸を行った。紡糸法は具体的に以下の方法で行った。
溶融紡糸型エレクトロスピニング法は、1.樹脂材料を溶融する工程、2.吐出ノズルから溶融した樹脂材料を吐出すると同時に、ノズルから吐出する溶融樹脂材料を高速エアーで延伸する工程、3.延伸された繊維を捕集する工程からなる。
まず工程1において、樹脂材料を、粘度が十分に低下するまで加熱して溶融させた。次に工程2で、溶融樹脂材料を吐出ノズルから吐出すると同時に、別のエアーノズルから高速で高温エアーを噴出し溶融樹脂材料を延伸した。さらに同時に電極と吐出ノズルの間に高電圧を印加することによって電荷を発生させ、溶融樹脂材料を同極帯電させた。この同極の電荷が互いにクーロン力で反発することで、溶融樹脂材料が更に延伸され、極細繊維が生成された。
溶融紡糸型エレクトロスピニング法では、溶融樹脂材料を延伸する力は高速高温エアーが支配的である。高速高温エアーは、周りのエアーを巻き込むことで、高速高温エアーを中心に緩やかな気圧差の流れを構成する。エアーノズルを最適な位置に配置することで、溶融樹脂材料が、高速高温エアーによって巻き込まれた緩やかな気圧差が少ないエアーに乗って中心部の高速高温エアーに向かって延伸されながら進み、中心の高速高温エアーで高速に引き伸ばされ繊維化された。このようして、単純な装置構成で極細繊維の大量生産が可能となった。また、溶融樹脂材料の延伸動作中に高速エアーによる熱の放出により冷却されるのを防ぐため、エアーノズルの前段にヒーターを使用した。また、これよって圧縮エアーを急激に加熱して熱膨張を起こすことで、圧縮エアーが発生する高速高温エアーを更に加速することができた。
吐出量(生産性)は繊維径と紡糸速度と共に増加すると考えられるので、エアーノズルから発生するエアーを高速高温とすることで、生産量を減少させずに安定的に極細繊維を生成することができた。
工程3の荷電極細繊維の捕集は、以下のように行った。工程1で溶融された樹脂材料を、工程2で高電圧を印加した吐出ノズルから吐出する際、溶融樹脂材料は帯電される。これによって帯電した溶融樹脂材料の同極電荷による反発力(クーロン力)によって高速高温エアーの延伸力と相まって更に細線化する。このとき、電極によってコレクタの捕集ドラムに荷電極細繊維の異極の電荷を発生させることで、帯電した荷電極細繊維を捕集ドラム(逆電極)に向かって引き寄せ、捕集ドラムに堆積した薄い極細繊維の層を形成させて捕集した。
各実施例および比較例の結果を、表1にまとめる。
Figure 2015124255
本発明のポリプロピレン系樹脂材料を用いて、溶融紡糸型エレクトロスピニング法による紡糸により、極細繊維を得ることができた。比較例のポリプロピレン系樹脂材料は、紡糸自体ができないか、あるいは紡糸は可能であっても細い繊維を得ることが困難であった。また、比較例のポリプロピレン系樹脂材料では、細い繊維が製造できた場合においても、融点や強度が低いので用途が限定される。

Claims (13)

  1. 溶融紡糸型エレクトロスピニング法により、加熱溶融状態において連続押出紡糸を行い極細繊維を製造するためのポリプロピレン系樹脂材料であって、
    キシレン不溶分の量が95重量%以上であり、さらに下記の特性:
    a)キシレン不溶分の極限粘度(IV)が0.3〜0.8dl/gである
    b)キシレン不溶分のDSC(示差走査型熱量測定)法により測定される融解ピーク温度(Tm)が156℃を超え、170℃未満である
    c)キシレン不溶分の分子量分布(Mw/Mn)が2.5〜5.0である
    d)キシレン不溶分の立体規則性(mmmm)が97.5〜99.5%である
    を備える前記ポリプロピレン系樹脂材料。
  2. キシレン不溶分の極限粘度(IV)が、0.3〜0.65dl/gである、請求項1に記載の樹脂材料。
  3. キシレン不溶分の極限粘度(IV)が、0.3〜0.5dl/gである、請求項1に記載の樹脂材料。
  4. 前記ポリプロピレン系樹脂材料が、
    (A)マグネシウム、チタン、ハロゲンおよびジエーテルから選択される電子供与体化合物を必須成分として含有する固体触媒成分;
    (B)有機アルミニウム化合物;および
    (C)ジシクロペンチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、テキシルトリメトキシシランから選択されるケイ素化合物から選択される外部電子供与体化合物
    を含む触媒を用いてプロピレンを重合することにより得た、
    i)ポリプロピレン単独重合体、
    ii)プロピレンとα−オレフィンとを重合して得た10mol%未満のα−オレフィン単位を含むポリプロピレン共重合体、
    i)を含む樹脂組成物、
    ii)を含む樹脂組成物、ならびに
    i)とii)を含む樹脂組成物
    からなる群より選択される、
    請求項1〜3のいずれかに記載の樹脂材料。
  5. i)ポリプロピレン単独重合体、
    ii)プロピレンとα−オレフィンとを重合して得た10mol%未満のα−オレフィン単位を含むポリプロピレン共重合体、ならびに
    i)とii)を含む樹脂組成物からなる群より選択される、請求項4に記載の樹脂材料。
  6. i)とその分解物を含む樹脂組成物、
    ii)とその分解物を含む樹脂組成物、ならびに
    i)と、ii)と、i)および/またはii)の分解物を含む樹脂組成物、からなる群より選択される、請求項4に記載の樹脂材料。
  7. 添加剤を含まない、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂材料。
  8. 添加剤を含有する、請求項1〜6のいずれかに記載の樹脂材料。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の樹脂材料を用い、溶融紡糸型エレクトロスピニング法により、加熱溶融状態において連続押出紡糸を行って極細繊維を紡糸することを含む、ポリプロピレン系極細繊維の製造方法。
  10. 前記樹脂材料が、重合パウダーの形状である、請求項9に記載の製造方法。
  11. 添加剤を使用しない、請求項10に記載の方法。
  12. 請求項9〜11のいずれかに記載の製造方法により得られた、ポリプロピレン系極細繊維。
  13. 請求項12に記載の極細繊維から製造された、繊維製品。
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