JP2015121449A - 充電状態推定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】強制充放電を実施することなく、リチウムイオン二次電池の充電状態を高精度に推定可能な充電状態推定装置を提供する。
【解決手段】リチウムイオン二次電池23の充電状態を推定する充電状態推定装置30であって、充電中又は放電中におけるリチウムイオン二次電池の電圧又はリチウムイオン二次電池に流れる電流に基づいて、リチウムイオン二次電池の活物質の表面における表面リチウム濃度を算出する。算出した表面リチウム濃度から平均リチウム濃度を算出する。算出した平均リチウム濃度からリチウムイオン二次電池の充電状態を推定する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、二次電池の充電状態を推定する充電状態推定装置に関する。
近年、低コスト且つ安全性の高いオリビン系リチウムイオン二次電池が、電気自動車やハイブリッド自動車に搭載される大型蓄電池として注目されている。オリビン系リチウムイオン二次電池は、バッテリの充電状態SOC(State Of Charge)の変化量に対する開路電圧OCV(Open Circuit Voltage)の変化量が小さい領域、すなわちプラトー領域が広い。プラトー領域では、OCVからSOCを一意に決めることができない。
そこで、特許文献1は、プラトー領域では、二次電池に流入及び流出する電流を積算してSOCを推定している。ただし、電流積算によるSOCの推定は、長時間行うと積算誤差が蓄積され、SOCの推定精度が低下する。そのため、特許文献1では、SOCの推定値がプラトー領域に属する期間が所定期間を超えた場合は、強制的に放電又は充電を行って、OCVに対してSOCが一意的に決まる領域に属するように、SOCを変化させている。これにより、SOCの推定誤差が連続的に増大していくことを防止している。
特許第4772137号公報
特許文献1では、プラトー領域におけるSOCの推定精度を低下させないために、電池の強制充放電を行っている。そのため、電池容量の利用効率が低下する問題がある。
本発明は、上記実情に鑑み、強制充放電を実施することなく、リチウムイオン二次電池の充電状態を高精度に推定可能な充電状態推定装置を提供することを主たる目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、リチウムイオン二次電池の充電状態を推定する充電状態推定装置であって、充電中又は放電中における前記電池の電圧又は前記電池に流れる電流に基づいて、前記電池の活物質の表面における表面リチウム濃度を算出し、算出した前記表面リチウム濃度に基づいて、前記電池の充電状態を推定する。
本発明によれば、充電中又は放電中における電池の電圧又は電池に流れる電流に基づいて、電池の活物質の表面における表面リチウム濃度が算出される。電池に電流が流れていない状態では、プラトー領域において、電池電圧からSOC及び表面リチウム濃度を一意に算出できない。しかしながら、充電中又は放電中に電池に電流が流れると、SOCは急激に変化しないのに対して、表面リチウム濃度は急激に変化する。これにより、SOCはプラトー領域内であっても、表面リチウム濃度は、電池電圧との相関関係から一意に算出できるようになる。また、表面リチウム濃度は、電池に流れる電流との相関関係からも一意に算出できる。
そして、表面リチウムイオン濃度とSOCとには相関があるため、表面リチウム濃度から電池のSOCが高精度に推定される。したがって、充放電中に電池の電圧又は電流に基づいて表面リチウム濃度を算出することにより、SOCを大きく変化させるような強制充放電を実施することなく、電池のSOCを高精度に算出することができる。
ハイブリッド車両の構成を示すブロック図。 SOCとOCVとの関係を示す図。 放電前及び放電中の正極活物質に含まれるリチウム濃度を示す図。 電池反応モデルを示す図。 SOCを補正する処理手順を示すフローチャート。
以下、充電状態推定装置をハイブリッド車両に適用した実施形態について、図面を参照して説明する。
まず、図1を参照して、本実施形態に係るハイブリッド車両の概略構成について説明する。本実施形態に係るハイブリッド車両は、エンジン11(内燃機関)、MG1、MG2、インバータ21、昇圧コンバータ22、バッテリ23、電池ECU30(充電状態推定装置)、HVECU30、及びエンジンECU10を備える。
エンジン11は、車両の走行駆動力を発生する。MG1及びMG2は、モータジェネレータである。MG1は、エンジン始動時に、モータとして作動してエンジン11の始動をアシストする。また、MG1は、エンジン始動後に、エンジン11の駆動力により発電機として作動し、発電した交流電力をインバータ21へ供給する。MG2は、インバータ21から交流電力の供給を受けてモータとして作動し、車両の走行駆動力を発生する。また、MG2は、減速時に回生発電を行い、発電した交流電力をインバータ21へ供給する。
インバータ21は、昇圧コンバータ22から供給された直流電力を交流電力に変換する。そして、インバータ21は、エンジン始動時にMG1に交流電力を供給してMG1を駆動制御するとともに、エンジン始動後にMG2に交流電力を供給してMG2を駆動制御する。また、インバータ21は、MG1及びMG2から供給された交流電力を直流電力に変換し、直流電力を昇圧コンバータ22に供給する。
昇圧コンバータ22は、バッテリ23から受ける直流電圧を昇圧し、昇圧した直流電圧をインバータ21に印加する。また、昇圧コンバータ22は、インバータ21から受ける直流電圧をバッテリ23の充電に適切な電圧に変換して、変換した電圧をバッテリ23に印加する。
バッテリ23は、複数の電池セルが直列接続された組電池である。バッテリ23は、プラトー領域を有する電池であり、具体的には、正極がオリビン構造を有するリチウム金属リン酸塩の少なくとも1つを含むオリビン系リチウムイオン二次電池である。リチウム金属リン酸塩としては、例えば、LiMnPO4,LiFePO4,LiCoPO4,LiNiPO4が挙げられる。バッテリ23の負極には、例えばカーボンが用いられる。バッテリ23は、直流電力を昇圧コンバータ22に供給するとともに、昇圧コンバータ22から直流電力の供給を受けて充電される。
電池ECU30、HVECU20及びエンジンECU10は、それぞれ、CPU、メモリ、及びI/O等を備えたマイクロコンピュータとして構成されている。
電池ECU30は、電圧センサ31、電流センサ32、温度センサ33の検出値に基づいて、バッテリ23に含まれる各電池セルのSOC(充電状態)及びバッテリ23全体のSOCを推定する。電圧センサ31は、バッテリ23に含まれる各電池セルの電圧及びバッテリ23全体の電圧を測定する。電流センサ32は、バッテリ23を流れる電流を測定する。バッテリ23に含まれる電池セルは直列に接続されているので、各電池セルを流れる電流は等しい。温度センサ33は、各電池セルの温度及びバッテリ23全体の温度を測定する。また、電池ECU30は、推定した各電池セルのSOCのばらつきを所定範囲内とするための均等化処理を行う。さらに、電池ECU30は、バッテリ23全体のSOCの目標値であるSOC*を決定する。そして、電池ECU30は、推定したバッテリ全体のSOC、及び決定した目標値のSOC*をHVECU20へ送信する。
HVECU20は、電池ECU30から送信された推定SOCが、目標SOC*に一致するように、主としてMG1の発電量を調整する。すなわち推定SOCが目標SOC*よりも大きい場合は、バッテリ23から放電されるように、MG1の発電量よりもMG2の電力消費量が多くなるように、インバータ21及び昇圧コンバータ22の制御を行う。また、推定SOCが目標SOC*よりも小さい場合は、バッテリ23が充電されるように、MG1の発電量がMG2の電力消費量よりも多くなるように、インバータ21及び昇圧コンバータ22の制御を行う。また、HVECU20は、各種線センサからの信号に基づいて、運転状態に応じたエンジン11の要求回転速度NE*及び要求トルクTRを算出する。そして、HVECU20は、算出したエンジン11の要求回転速度NE*及び要求トルクTRを、エンジンECU10へ送信する。
エンジンECU10は、HVECU20から受信した要求回転速度NE*及び要求トルクTRに従って、エンジン11を制御するとともに、クランク角センサにより検出されたエンジン11の回転速度NEをHVECU20へ送信する。
次に、電池ECU30によるバッテリ23に含まれる電池セルのSOCの推定方法について説明する。各電池セルのSOCは、それぞれ同様の推定方法で推定される。なお、バッテリ23全体のSOCは、各電池セルのSOCに基づいて均等化処理等を行った結果として、SOCの少ないセルに合わせた値となる。以下、バッテリ23に含まれる電池セルのSOC、開路電圧OCV及び閉路電圧CCV(Closed Circuit Voltage)を、それぞれバッテリ23のSOC、OCV及びCCVという。
図2に、バッテリ23のSOCと開路電圧OCVとの関係を示す。バッテリ23は、オリビン系リチウムイオン二次電池であるため、SOCの変化量に対してOCVの変化量が非常に小さいプラトー領域(SOC30%〜95%)が広い。このプラトー領域では、電圧センサ31により検出されたOCVの値から、SOCを高精度に推定することは難しい。図2に示すように、例えば、電圧センサ31により検出されたOCVに基づいてSOCを40%と推定した場合に、実際のSOCは60%であることがある。SOC60%に対応するOCVと、SOC40%に対応するOCVとの差は微小であるため、一般的な検出精度の電圧センサ31によりその差を検出することは難しい。一方、プラトー領域よりもSOCが小さい領域A1(SOC30%以下)、及びプラトー領域よりもSOCが大きい領域A2(SOC95%以上)では、SOCの変化量に対してOCVの変化量が大きいため、電圧センサ31により検出されたOCVの値から、SOCを高精度に推定することができる。
ここで、SOCは、バッテリ23の活物質内の平均リチウム濃度を最大リチウム濃度で除したものになる。最大リチウム濃度は、活物質に理論上挿入することが可能なリチウムの最大濃度である。図3(a)に示すように、バッテリ23に電流が流れていない場合は、正極活物質内のリチウム濃度の分布は、平均リチウム濃度で均一に分布している。そのため、正極活物質内の平均リチウム濃度と正極活物質の表面における表面リチウム濃度は等しい。同様に、負極活物質内のリチウム濃度も、平均リチウム濃度で均一に分布している。
一方、図3(b)に示すように、バッテリ23から電流を流すと、すなわちバッテリ23を放電させると、リチウムイオンは正極活物質へ移動する。電池反応は正極活物質の表面から起こるため、放電直後(放電から数十秒以内)に正極活物質の表面における表面リチウム濃度は急激に増加する。これに対して、放電直後の正極活物質内の平均リチウム濃度は放電前と比べて変化が小さい。同様に、放電直後の負極活物質の表面における表面リチウム濃度は急激に減少するのに対して、放電直後の負極活物質内の平均リチウム濃度は放電前と比べて変化が小さい。すなわち、表面リチウム濃度は放電前の濃度から急激に変化するのに対して、バッテリ23のSOCは放電前からほとんど変化しない。なお、バッテリ23を充電する場合は、正極活物質と負極活物質との関係が放電する場合と逆になる。以下、活物質という場合は、正極活物質と負極活物質の両方を指す。
放電中におけるバッテリ23の電圧、すなわちバッテリ23の閉路電圧CCVは、活物質の表面リチウム濃度に依存する。そのため、表面リチウム濃度が急激に変化すると、バッテリ23のCCVも大きく変化する。また、表面リチウム濃度の急激な変化に伴い、活物質表面における局所的なSOCも変化する。活物質表面における局所的なSOCは、表面リチウム濃度を最大リチウム濃度で除したものになる。
バッテリ23のCCVと活物質表面における局所的なSOCとの関係は、図2に示すバッテリ23のSOCとOCVとの関係と同様になる。図2に矢印で示すように、バッテリ23のSOCがプラトー領域に属する場合に、バッテリ23を放電させると、放電直後の平均リチウム濃度の変化量は小さく、バッテリ23のSOCはプラトー領域に属するままである。これに対して、放電直後の表面リチウム濃度の変化量は大きく、活物質表面における局所的なSOCは、領域A1に属するようになる。よって、放電直後に電圧センサ31により検出されたCCVと表面リチウム濃度とは、一対一の相関を持つ。また、バッテリ23のSOCがプラトー領域に属する場合に、バッテリ23を充電させると、充電直後の活物質表面における局所的なSOCは、領域A2に属するようになる。
放電前のSOC20%及び10%の場合、SOCが領域A1に属するため、OCVからSOCを一意に決定することができる。一方、放電前のSOC90%のバッテリ23におけるOCVと、放電前のSOC80%のバッテリ23におけるOCVとの差は小さいため、OCVからSOCを一意に決定することは難しい。しかしながら、バッテリ23を放電させると、時間の経過とともに、放電前のSOC90%のバッテリ23におけるCCVと、放電前のSOC80%のバッテリ23におけるCCVとの差が広がる。また、放電前のSOC60%のバッテリ23におけるOCVと、放電前のSOC40%のバッテリ23におけるOCVとの差も小さい。しかしながら、放電開始からの時間の経過とともに、放電前のSOC60%のバッテリ23におけるCCVと、放電前のSOC80%のバッテリ23におけるCCVとの差も広がる。そして、放電開始から所定時間(例えば、数秒〜数十秒)後には、放電前の各SOCのバッテリ23におけるCCVがそれぞれ異なる。
次に、図4を参照して、電池反応モデルの一例について簡単に説明する。図4(a)に、バッテリ23の内部構成の概略を示す。バッテリ23は、正極と、セパレータと、負極とを含む。セパレータは、正極と負極との間に設けられた樹脂に電解液を浸透させて構成される。正極及び負極のそれぞれは、球状の活物質の集合体で構成される。正極活物質の界面上では、放電時にはリチウムイオン及び電子を吸収する化学反応が行われ、充電時にはリチウムイオン及び電子を放出する化学反応が行われる。一方、負極活物質の界面上では、放電時にはリチウムイオン及び電子を放出する化学反応が行われ、充電時にはリチウムイオン及び電子を吸収する化学反応が行われる。セパレータを介したリチウムイオンの授受によって、充電電流又は放電電流が生じる。
図4(b)に、実際にバッテリ23内部の挙動を計算するために用いる電池反応モデルを示す。この電池反応モデルでは、演算負荷軽減のため、正極及び負極を、それぞれ活物質の集合体を平均した特性を有する単一の球状活物質で表現している。図4(c)に、液相、固相、固相と液相間におけるそれぞれの支配方程式、及びバッテリ23の電圧と電流との関係式を示す。図4(d)に、図4(c)の各方程式で用いられる変数及び定数の一覧を示す。
式(1)は液相部分を流れる電流を規定する式であり、式(2)は液相部分におけるリチウムイオンの収支を規定する式である。式(3)は固相部分を流れる電流を規定する式であり、式(4)は固相部分におけるリチウムの濃度分布を規定する拡散方程式である。式(5)は固相と液相間におけるファラデー電流を規定する式であり、式(6)は固相と液相間における電流収支を規定する式である。式(7)はバッテリ23の電圧とバッテリ23を流れる電流との関係式である。式(1)〜(6)に放電開始時の初期値を与え、所定時間ごとに式(1)〜(6)を一括で解き進めると、表面リチウム濃度を算出することができる。
電池ECU30は、充電中又は放電中におけるバッテリ23のCCVに基づいて、表面リチウム濃度を算出し、算出した表面リチウム濃度に基づいて、バッテリ23のSOCを推定する。詳しくは、充電又は放電中におけるバッテリ23のCCVの変化と電池反応モデルとから、充電又は放電開始から所定時間(例えば4秒)経過した時点における表面リチウム濃度を算出する。さらに、その時点の表面リチウム濃度と電池反応モデルとから、充電又は放電開始時点の平均リチウム濃度を算出し、算出した平均リチウム濃度を最大リチウム濃度で除してバッテリ23のSOCを算出する。
特に、バッテリ23に流れる電流が所定値(例えばCレートで5C以上)を超える場合は、バッテリ23のCCVの変化も大きくなるので、電池ECU30は、バッテリ23に流れる電流が所定値を超える場合に、バッテリ23のCCVと電池反応モデルとから、バッテリ23のSOCを算出するとよい。
上記のように算出したSOCは、充電又は放電開始時点のSOCであるが、充電又は放電開始してから所定時間経過した時点のSOCとの差は小さい。なお、表面リチウム濃度と電池反応モデルとから、充電又は放電開始から所定時間経過した時点の平均リチウム濃度を算出すれば、充電又は放電開始から所定時間経過した時点のSOCが算出される。
本実施形態では、充電又は放電開始前に推定したSOCを、充電又は放電開始前の真のSOCに補正する。詳しくは、充電又は放電開始後に電圧センサ31により測定されたCCV、電流センサ32により測定されたバッテリ23を流れる電流、温度センサ33により測定されたバッテリ23の温度、及び電池反応モデルを用いて、SOCを補正する。
本実施形態におけるSOCの補正方法の概要を、放電開始前における真のSOCが60%で、放電開始前に推定したSOCが40%の場合を例として説明する。まず、放電開始前の推定SCO40%と電池反応モデルとから、放電を開始してから数秒経過した時点におけるバッテリ23のCCVを推定する。推定したCCVと電圧センサ31によりこの時点において測定されたCCVとを比較する。放電開始前の推定SOCと真のSOCが等しい場合は、放電を開始してから数秒経過した時点において、推定したCCVと測定したCCVとは等しくなる。しかしながら、放電開始前の推定SOCが40%で真のSOCが60%の場合、放電を開始してから数秒経過した時点において、推定したCCVは測定したCCVよりも小さくなる。
この場合、推定したSOC40%を所定量増加させるように補正する。そして、補正後のSOCと電池反応モデルとからCCVを推定し、推定したCCVと測定したCCVとを再度比較する。これを繰り返して、推定したCCVと測定したCCVとがほぼ一致するまで、推定したSOCを所定量ずつ増加させていく。このようにすると、推定SOCを真のSOCに補正したときに、推定したCCVと測定したCCVとがほぼ一致する。よって、放電後のCCVの挙動に基づいて、推定SOCを真のSOCに補正できる。
次に、SOCを補正する詳しい処理手順について、図5に示すフローチャートを参照して説明する。本処理手順は、電池ECU30が実行する。なお、推定SOCと真のSOCが異なる場合でも、充電又は放電を開始した時点では、推定したCCVと測定したCCVとの差が非常に小さく、SOCを正しく補正できないおそれがある。そのため、充電又は放電を開始してから数秒(例えば4秒)経過して電圧差が広がる時点で、本処理手順の実行を開始する。
まず、充電又は放電開始時点の推定SOCから、充電又は放電開始時点の平均リチウム濃度を算出する。推定SOCは、充電又は放電開始前にバッテリ23のOCVから推定したSOCでもよいし、前回の充電又は放電終了時に推定したSOCでもよいし、電流を積算して推定したSOCでもよい。
そして、算出した平均リチウム濃度、電流センサ32により測定された電流、温度センサ33により測定された温度、及び電池反応モデルから、この時点の表面リチウム濃度を算出する(S10)。続いて、算出した表面リチウム濃度と、電流センサ32により測定された電流、温度センサ33により測定された温度、及び電池反応モデルから、この時点の推定CCVを算出する(S11)。
続いて、電圧センサ31により測定された測定CCVと、S11で推定した推定CCVとから、電圧誤差ΔVn(nは本フローチャートのループ回数)=測定CCV−推定CCVを算出する(S12)。
続いて、推定SOCの補正実施をするか否かを判定する。詳しくは、S12で算出した電圧誤差ΔVnの絶対値が閾値よりも大きいか否か判定する(S13)。電圧誤差ΔVnの絶対値が閾値よりも大きい場合は(S13:YES)、推定SOCと真のSOCとの誤差が大きいので、推定SOCを補正する。具体的には、推定SOCをαn=2%×n分増加又は減少させる。電圧誤差ΔVnが正の場合は、推定SOCが真のSOCよりも小さいので、推定SOCをαn分増加させるように補正し、電圧誤差ΔVnが負の場合は、推定SOCが真のSOCよりも大きいので、推定SOCをαn分減少させるように補正する(S14)。続いて、nを1つ増加させて、S10〜S13の処理を繰り返し実行する。
一方、電圧誤差ΔVnの絶対値が閾値以下の場合は(S13:NO)、推定SOCと真のSOCとの誤差が十分に小さいので、推定SOCを充電又は放電開始時点の真のSOCと決定する(S15)。以上で本処理を終了する。
上記フローチャートにおいて、SOCを決定したループと同じループで算出した表面リチウム濃度は、充電中又は放電中におけるバッテリ23のCCVの変化と電池反応モデルとから算出された、補正時点における表面リチウム濃度に相当する。また、SOCを決定したループと同じループで算出した平均リチウム濃度は、補正時点における表面リチウム濃度と電池反応モデルとから算出した、充電又は放電開始時点の平均リチウム濃度に相当する。また、真のSOCと決定した推定SOCは、充電又は放電開始時点の平均リチウム濃度から算出したSOCに相当する。
なお、S10の処理において、充電又は放電開始時点の推定SOC、電流センサ32により測定された電流、温度センサ33により測定された温度、及び電池反応モデルから、この時点の平均リチウム濃度及び表面リチウム濃度を算出してもよい。
充電又は放電開始直後に推定SOCを補正した後は、電流センサ32により測定された電流を積算してSOCを算出する。充電又は放電をする度に推定SOCを補正するため、充放電電流の積算による誤差が蓄積されない。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果を奏する。
・リチウムイオン二次電池のSOCは、活物質の平均リチウム濃度を最大リチウム濃度で除したものである。最大リチウム濃度は、活物質に挿入される理論上の最大リチウム濃度であり、予め決まっている。よって、充電中又は放電中におけるバッテリ23のCCVから表面リチウム濃度を算出し、電池反応モデルに基づいて表面リチウム濃度から平均リチウム濃度を算出することにより、電池のSOCを高精度に推定することができる。
・バッテリ23に電流が流れると、電池のSOCすなわち平均リチウム濃度は急激に変化しないのに対して、表面リチウム濃度は急激に変化する。そして、表面リチウム濃度の急激な変化に伴いバッテリ23のCCVも変化する。このとき、バッテリ23のCCVは、電流が流れる前のSOCによって異なる変化をするため、電流が流れてから所定時間経過した時点では、バッテリ23のCCVから一意にその時点の表面リチウム濃度を算出できる。そして、電流が流れてから所定時間経過した時点の表面リチウム濃度から、平均リチウム濃度を算出できる。したがって、強制充放電させた場合のようにSOCを大きく変化させることなく、SOCを高精度に推定できる。
・バッテリ23に所定値を超える電流が流れる際には、表面リチウム濃度の変化量が所定量よりも大きくなり、バッテリ23のCCVの変化量も大きくなる。そのため、バッテリ23の変化に基づいて、電池のSOCをより高精度に推定することができる。
・電池反応モデルを用いることにより、バッテリ23のCCVから表面リチウム濃度算出するとともに、表面リチウム濃度から平均リチウム濃度を算出できる。
(他の実施形態)
・充電状態推定装置をPHVや電気自動車に適用してもよい。
・充電中又は放電中におけるバッテリ23に流れる電流に基づいて、表面リチウム濃度を算出するとともに、算出した表面リチウム濃度から平均リチウム濃度を算出し、算出した平均リチウム濃度からSOCを推定してもよい。
23…バッテリ、30…電池ECU、31…電圧センサ、32…電流センサ。

Claims (5)

  1. リチウムイオン二次電池(23)の充電状態を推定する充電状態推定装置(30)であって、
    充電中又は放電中における前記電池の電圧又は前記電池に流れる電流に基づいて、前記電池の活物質の表面における表面リチウム濃度を算出し、算出した前記表面リチウム濃度に基づいて、前記電池の充電状態を推定する充電状態推定装置。
  2. 前記表面リチウム濃度から前記活物質の平均リチウム濃度を算出し、算出した前記平均リチウム濃度から前記電池の充電状態を推定する請求項1に記載の充電状態推定装置。
  3. 充電中又は放電中における前記電池の電圧の変化に基づいて、前記表面リチウム濃度を算出し、算出した前記表面リチウム濃度から前記平均リチウム濃度を算出する請求項2に記載の充電状態推定装置。
  4. 前記電池に流れる電流は、所定値を超えた電流である請求項3に記載の充電状態推定装置。
  5. 前記表面リチウム濃度及び前記平均リチウム濃度は、電池反応モデルを用いて算出する請求項2〜4のいずれかに記載の充電状態推定装置。
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