JP2015121215A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】燃焼に好適な混合気の形成が可能な燃料噴射装置の提供。
【解決手段】燃料噴射装置100は、内燃機関に設けられた吸気管2内に気体燃料を噴射する。燃料噴射装置100は、気体燃料を噴射する噴孔60aが少なくとも一つ形成された噴孔ボデー60と、噴孔に気体燃料を供給する燃料通路15を形成する弁ボデー10と、弁ボデー10に対して変位することにより、噴孔60aへの気体燃料の流入を断続させる弁体40とを備えている。さらに、弁ボデー10と吸気管との接続部分には、抑制構造70が設けられている。抑制構造70は、噴孔60aから噴射される気体燃料の噴流について、当該噴流自身に伴う縮流により生じる気体燃料と空気との混合悪化を抑制する機能を有する。そのため、噴孔60aから噴射される気体燃料は、吸気管2内を流れる空気と適確に混ざるようになる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関に設けられた吸気管内に気体燃料を噴射する燃料噴射装置に関する。
従来、気体燃料を噴孔に供給する燃料通路を形成する供給本体と、供給本体に対する変位によって噴孔への気体燃料の流入を断続させる弁体とを備える燃料噴射装置が知られている。このような燃料噴射装置の一種として例えば特許文献1には、供給本体としてのノズルに接して噴射口を形成する噴射穴プレートと、噴射口と連続する二つの孔を形成する装入部材及び噴流分配部材とを備える構成が開示されている。
特開平8−42429号公報
さて、気体燃料を噴射する燃料噴射装置について、本発明の発明者らは、気体燃料と空気との混合改善について研究を重ねた。その結果、特許文献1に開示のような構成では、噴射口と繋がる二つ孔から噴射される気体燃料の噴流自身に縮流が生じ、この縮流によって混合悪化が引き起こされていることを、本発明の発明者らは見出したのである。
詳しく説明すると、噴孔から噴射される気体燃料の噴流の外縁は、高い流速によって周囲の空気よりも低圧となっている。そのため、周囲の空気が噴流の外縁に巻き込まれるように流入する。すると気体燃料の噴流は、噴孔から離間するに従って収縮するような縮流を伴う流れとなってしまう。こうして、空気との接触面積の減少した気体燃料は、周囲の空気と混ざり難くなってしまうのである。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、気体燃料と空気との混合悪化を抑制することにより、燃焼に好適な混合気の形成が可能な燃料噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、開示された一つの発明は、内燃機関に設けられた吸気管(2)内に気体燃料を噴射する燃料噴射装置であって、気体燃料を噴射する噴孔(60a,260a,460a,1260a)が少なくとも一つ形成された噴孔形成部材(60,260,360,460,560,660,760,860,960,1060,1160,1260,1360)と、噴孔に気体燃料を供給する燃料通路を形成する供給本体(10)と、供給本体に対して変位することにより、噴孔への気体燃料の流入を断続させる弁体(40)と、供給本体と吸気管との接続部分に位置し、噴孔から噴射される気体燃料の噴流について、当該噴流自身に伴う縮流により生じる気体燃料と空気との混合悪化を抑制する抑制構造(70,370,470,570,670,770,870,970,1070,1170,1270,1370)と、を備える燃料噴射装置とする。
この発明によれば、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化は、供給本体と吸気管との接続部分に位置する抑制構造によって抑制される。故に、噴孔から噴射される気体燃料は、吸気管内を流れる空気と適確に混ざり得る。以上によれば、燃焼に好適な混合気の形成が可能となる。
また、開示された他の一つの発明による抑制構造(70,370,670,1170)は、噴孔の周囲を囲むよう立設され、噴孔から噴射された噴流の内部に空気を導入する空気導入孔(71,371,1171a)を形成する周壁部(62,362,1162)、を有することを特徴としている。
この発明では、噴孔から噴射された噴流の外縁が周囲よりも低圧であるため、噴孔周囲に立設させた周壁部の空気導入孔を流通した空気が、噴流に吸い寄せられて、当該噴流の内部に導入され得る。こうして噴流内部に導入された空気は、噴流を広げるように作用するため、空気と噴流との接触面積の減少を妨げる。このように、空気導入孔を形成する周壁部を含む抑制構造は、噴流外縁の圧力低下を利用して、空気を噴流内部に導入することが可能となる。故に上述の抑制構造は、簡素な構成でありながら、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化の抑制効果を確実に発揮し得る。
また、開示された他の一つの発明による抑制構造(470,570,770)は、中心角が180°以上となるよう環状に延伸する噴孔(460a)と、噴孔の外周側を囲むよう立設される周壁部(460,562,762)と、を含むことを特徴とすることを特徴としている。
この発明のように、中心角が180°以上となるよう環状に延伸する噴孔から噴射される噴流は、周方向の一部が途切れた筒状となる。この筒状の噴流は、噴孔の外周側に位置する周壁部に引き寄せられることにより、噴流自身の形状を維持する。さらに、噴流の内周側には、当該噴流の途切れた部分から周囲の空気が導入される。そのため噴流は、内周側に導入された空気によって外周側に押し広げられ、空気との接触面積を確保されるようになる。よって、環状の噴孔と周壁部とが組み合わされた抑制構造でも、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化を抑制できる。
また、開示された他の一つの発明においては、噴孔形成部材(860,960,1060,1160,1360)には、環状に並ぶ複数の噴孔(60a)が形成され、抑制構造(870,970,1070,1170,1370)は、噴孔形成部材において複数の噴孔の内周側から立設され、各噴孔から噴射される噴流を誘導する内周誘導壁部(875,975,1075,1375)、を有することを特徴としている。
この発明のように、環状に並ぶ複数の噴孔の内周側に立設させた内周誘導壁部は、噴流と接触する又は噴流を引き寄せることにより、噴流の向きを誘導できる。こうした内周誘導壁部の誘導作用によって噴流を分散させて、縮流を抑えることにより、噴流と空気との接触面積の低減が防がれ得る。故に、各噴孔の内周側に位置する誘導壁部を用いた抑制構造でも、気体燃料と空気との混合悪化は抑制可能となる。
また、開示された他の一つの発明による抑制構造(1270,1370)は、噴孔形成部材(1260,1360)内にて噴孔としての第一噴孔(1260a)から外周側に延伸し、当該噴孔形成部材の側面(1264)に開口する第二噴孔(1277)、を含むことを特徴としている。
この発明では、第一噴孔から分岐した第二噴孔が噴孔形成部材の側面に開口しているため、第一噴孔だけでなく第二噴孔からも噴流が射出される。このように、形成される噴流の数を増加させることによれば、個々の噴流が縮流を伴っていたとしても、気体燃料と空気との接触面積は稼がれ得る。このように、噴孔を分岐させる構成を用いた抑制構造でも、気体燃料と空気との混合悪化は抑制される。
さらに開示された他の一つの発明は、内燃機関に設けられた吸気管(2)内に気体燃料を噴射する燃料噴射装置であって、吸気管に気体燃料を供給する燃料通路を形成する供給本体(10)と、供給本体から吸気管までの間に設けられて燃料通路を延長させる延長部材(90)と、供給本体に対して変位することにより、燃料通路における気体燃料の流通を断続させる弁体(40)と、延長部材と吸気管との接続部分に位置し、吸気管内に気体燃料を分散させる噴孔が少なくとも一つ形成される噴孔形成部材(1460,1560,1660)と、を備える燃料噴射装置とする。
この発明のように、供給本体と吸気管との間に延長部材を設けた形態では、吸気管内の空気の流れが弱いタイミングにおいて、吸気管内に気体燃料を供給する必要が生じ得る。このような場合でも、延長部材と吸気管との接続部分に噴孔形成部材を位置させる構成であれば、噴孔を通過した気体燃料は、吸気管内に分散されることで、流れの弱い空気とでも適確に混ざり得る。その結果、燃焼に好適な混合気の形成が可能となる。
尚、上記括弧内の参照番号は、本発明の理解を容易にすべく、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、本発明の範囲を何ら制限するものではない。
本発明の第一実施形態による燃料噴射装置を示す断面図である。 弁ボデーと吸気管との接続部分に設けられる抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図3のII−II線断面図である。 図2に示す矢印IIIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 抑制構造によって燃焼室内の混合気の均質化がなされたことを示す図である。 第二実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図6のV−V線断面図である。 図5に示す矢印VIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第三実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図8のVII−VII線断面図である。 図7に示す矢印VIIIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第四実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図10のIX−IX線断面図である。 図9に示す矢印Xの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第五実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図12のXI−XI線断面図である。 図11に示す矢印XIIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第六実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図14のXIII−XIII線断面図である。 図13に示す矢印XIVの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第七実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図16のXV−XV線断面図である。 図15に示す矢印XVIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第八実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図18のXVII−XVII線断面図である。 図17に示す矢印XVIIIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第九実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図20のXIX−XIX線断面図である。 図19に示す矢印XXの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第十実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図22のXXI−XXI線断面図である。 図21に示す矢印XXIIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第十一実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図24のXXIII−XXIII線断面図である。 図23に示す矢印XXIVの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第十二実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図26のXXV−XXV線断面図である。 図25に示す矢印XXVIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 第十三実施形態による抑制構造を拡大して示す拡大図であって、図28のXXVII−XXVII線断面図である。 図27に示す矢印XXVIIIの方向に見た抑制構造の詳細を示す図である。 本発明の第十四実施形態による燃料噴射装置を備えた気体燃料噴射システムを示す図である。 燃料ホースと吸気管との接続部分に配置されるアダプタの詳細を示す図である。 図30に示すアダプタに形成された噴孔の配置を示す図であって、図29の矢印XXXIの方向にアダプタの底部を見た底面図である。 内燃機関の過渡運転状態において、気体燃料の噴射タイミングを示す図である。 内燃機関の定常運転状態において、気体燃料の噴射タイミングを示す図である。 第十五実施形態のアダプタの詳細を示す図である。 図34に示すアダプタに形成された噴孔の配置を示す図である。 第十六実施形態のアダプタの詳細を示す図である。 図36に示すアダプタに形成された噴孔の配置を示す図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
図1に示す燃料噴射装置100は、車両に搭載され、内燃機関の燃焼に用いられる気体燃料(ガス燃料)を噴射する。気体燃料の具体例としては、CNG(Compressed Natural Gas)、LNG(Liquefied Natural Gas)、水素等が挙げられる。車両に搭載された燃料タンク(図示しない)には、気体燃料が圧縮された状態で貯蔵されている。燃料タンク内の気体燃料は、燃料レギュレータに設けられた圧力調整弁により圧力調整された後、燃料噴射装置100に供給される。
燃料噴射装置100は、内燃機関の吸気管2に取り付けられている。吸気管2は、一つの燃焼室に形成された複数の吸気ポートへ分岐する形状の吸気通路2aを形成している。燃料噴射装置100は、吸気管2のうち分岐部分の上流側に取り付けられている。燃料噴射装置100から吸気通路2aに噴射された気体燃料は、吸入空気と混合しつつ吸気通路2aに沿って分岐した後に、各吸気ポートから燃焼室(図4参照)に流入する。
燃料噴射装置100は、弁ボデー10、弁体40、及び噴孔ボデー60等によって構成されている。
弁ボデー10は、噴孔ボデー60に形成された噴孔60aに気体燃料を供給するための燃料通路15を形成している。弁ボデー10は、樹脂製ハウジング11、金属製ハウジング12、コアハウジング20、駆動部24、固定コア30、調整部材31、及び弾性部材32を備えている。
樹脂製ハウジング11及び金属製ハウジング12は共に筒状に形成されている。各ハウジング11,12の筒状内部には、コアハウジング20、固定コア30、駆動部24、及び弁体40等が収容されている。金属製ハウジング12において、吸気管2に接続される先端部分には、Oリング3が取り付けられている。Oリング3は、金属製ハウジング12と吸気管2との間をシールすることによって気密性を確保している。
コアハウジング20は、それぞれ円筒状に形成された上側磁性体21、非磁性体22、及び下側磁性体23を有している。磁性材によって形成された上側磁性体21及び下側磁性体23は、非磁性材によって形成された非磁性体22の軸方向の両側に配置されている。非磁性体22は、各磁性体21,23の間において、磁束の短絡を防止している。上側磁性体21、非磁性体22、及び下側磁性体23は、この順で軸方向に並べられており、互いに結合されることによって円筒状のコアハウジング20を形成している。コアハウジング20の内周側に燃料通路15が形成されている。
駆動部24は、コイル25、樹脂ボビン26、及び磁性ヨーク27を有している。コイル25は、樹脂ボビン26に金属線材を巻回すことにより形成されている。コイル25は、上側磁性体21及び非磁性体22の外周側に位置している。コイル25は、外部の制御回路と電気接続されており、当該制御回路によって通電制御される。コイル25の外周側には、磁性材によって形成された磁性ヨーク27が配置されている。
固定コア30は、磁性材によって円筒状に形成されている。固定コア30は、上側磁性体21及び非磁性体22の内周面に固定され、これらの同軸上に位置している。固定コア30には、その径方向中央部を軸方向に貫通する貫通孔30aが設けられている。貫通孔30aの内周面には、円筒状に形成された調整部材31が係止されている。
弾性部材32は、金属製の圧縮コイルスプリングである。弾性部材32は、スプリング収容室41に収容されている。スプリング収容室41は、固定コア30の貫通孔30a及び弁体40に設けられた貫通孔42(後述する)によって形成された空間である。弾性部材32は、調整部材31及び弁体40によって軸方向の圧縮されることにより、弾性変形する。弾性部材32が弾性変形によって発生する復原力は、弁体40を固定コア30から離間させる方向への付勢力となる。弾性部材32のセット荷重は、貫通孔30aへの調整部材31の圧入量によって調整されている。
弁体40は、弁ボデー10に対して変位することにより、噴孔60aへの気体燃料の流入を断続させる。弁体40は、可動コア44及びシール材50を備えている。
可動コア44は、磁性材によって円筒状に形成されている。可動コア44は、コアハウジング20の内周側に同軸上に配置されて燃料上流側の固定コア30と軸方向に対向している。可動コア44は、下側磁性体23の内周面によって案内されることで、軸方向に往復移動可能である。可動コア44には、貫通孔42及び連通孔43が形成されている。貫通孔42は、可動コア44の径方向中央部を軸方向に貫通し、固定コア30の貫通孔30aと共にスプリング収容室41を形成している。連通孔43は、可動コア44の円筒状の壁部を径方向に貫通し、当該壁部の内外を連通させている。連通孔43の外周側には、径方向において互いに間隔を開けて対向する可動コア44の外周面及び下側磁性体23の内周面により、燃料溜り室23aが区画されている。
シール材50は、弾性変形可能な例えばフッ素ゴム等によって円環状に形成されている。シール材50の径方向の中央には、円形状の貫通穴51が開口している。シール材50は、可動コア44の両端面のうちで固定コア30の反対側に位置する端面に、貫通孔42の開口と貫通穴51とが重なるように、取り付けられている。シール材50は、固定コア30から離間する方向への可動コア44の変位により、噴孔ボデー60と対向したシール面52を、噴孔60aの周囲に押し付ける。
噴孔ボデー60は、一つの金属母材に対しプレス加工を行うことにより、有底の円筒状に形成されている。噴孔ボデー60は、下側磁性体23の軸方向の両端部のうち、非磁性体22とは反対側の端部に取り付けられている。図1及び図2に示すように、噴孔ボデー60には、円板状の底壁部61と、当該底壁部61の外縁から円筒状に立設された周壁部62とが形成されている。
底壁部61には、当該底壁部61を厚さ方向に貫通し、気体燃料を吸気管2内部に噴射する複数の噴孔60aが形成されている。図1及び図3に示すように、各噴孔60aは、弁体40の移動方向に沿って規定された中心軸線C(図2も参照)の周りに延びる円弧状のスリットである。各噴孔60aは、径方向の位置を揃えられており、且つ、周方向に等間隔で配置されている。外部に露出する底壁部61の外表面61bは、中心軸線Cに対して垂直に広がる平坦な形状である。外表面61bには、噴孔60aの流出口60oが開口している。一方で、図1及び図2に示すように、弁体40と対向する底壁部61の内表面61aは、シール材50に向けて突出するリップ部63を形成している。リップ部63は、噴孔60aの内周側及び外周側をそれぞれ囲むように延設されている。噴孔60aの流入口60iは、リップ部63に囲まれた領域に開口している。リップ部63は、シール面52との接触領域の面圧を高めることにより、弁体40及び噴孔ボデー60間のシール性を向上させている。周壁部62は、各噴孔60aの径方向外側に位置している。周壁部62と各噴孔60aとの間には、間隔が設けられている。
以上の燃料噴射装置100では、制御装置による通電制御によってコイル25への電力供給が開始されると、図1に示す上側磁性体21、固定コア30、可動コア44、下側磁性体23、金属製ハウジング12、及び磁性ヨーク27を巡る磁束が形成される。こうした磁気回路の形成により、固定コア30と可動コア44との間に、磁気吸引力が発生する。弁体40は、発生した磁気吸引力により固定コア30へ向けて移動した後、固定コア30との接触によって移動を停止する。こうしてリップ部63とシール面52との間に隙間が形成されることで、噴孔60aへの気体燃料の流入が可能となる。
以上説明した弁体40の開弁状態にあっては、燃料タンクから燃料噴射装置100に供給される燃料は、燃料通路15内において、上側磁性体21及び調整部材31の各内部、並びに固定コア30及び可動コア44の各貫通孔30a,42を順に流通する。貫通孔42に到達した気体燃料の一部は、連通孔43から燃料溜り室23aに流通した後、リップ部63及びシール面52間の隙間を通じて外周側から流入口60iに流入する。また、貫通孔42に到達した気体燃料の他の一部は、貫通穴51を通過した後、リップ部63及びシール面52間の隙間を通じて内周側から流入口60iに流入する。こうして流入口60iに流入した気体燃料は、流出口60oから周壁部62の内部空間へ噴射され、吸気通路2aを流れる吸入空気と混ざり合いつつ、燃焼室に流入する。
そして、コイル25への電力供給を停止する通電制御によれば、磁気吸引力が消失する。これにより弁体40は、弾性部材32の付勢力によって噴孔ボデー60へ向けて移動した後、噴孔ボデー60との接触によって移動を停止する。こうしてリップ部63とシール面52とが密着することにより、流入口60iは閉じられる。その結果、噴孔60aへの気体燃料の流入が遮断されて、弁体40は閉弁状態となる。
次に、燃料噴射装置100に設けられる抑制構造70を詳細に説明する。
抑制構造70は、弁ボデー10と吸気管2との接続部分、即ち吸気通路2aに露出した噴孔60aの燃料下流側に位置している。抑制構造70は、噴孔60aから噴射される気体燃料の噴流について、当該噴流自身に伴う縮流により生じる混合悪化を抑制する。具体的に第一実施形態による抑制構造70には、図2及び図3に示すように、噴孔ボデー60に形成された周壁部62が含まれている。周壁部62には、複数(二つ)の空気導入孔71が形成されている。
空気導入孔71は、周壁部62を貫通する円筒孔である。二つの空気導入孔71は、中心軸線Cを挟んで対向している。空気導入孔71の延伸方向を規定している導入孔軸線Ciは、中心軸線Cに沿って噴孔60aから離間する従い、内周側に傾斜した姿勢に規定されている。空気導入孔71は、周方向において、複数のうちで隣接する二つの噴孔60aの間に位置している。こうした各空気導入孔71の配置により、空気導入孔71において空気の出口側となる内周側の出口開口71oは、隣接する二つの噴孔60aから噴射される噴流の間に向いている。
以上の構成では、各噴孔60aから噴射される気体燃料の噴流は、周方向に部分的に途切れた筒状となる。この気体燃料の噴流において、外縁は、高い流速によって周囲の空気よりも低圧となっている。そのため、周囲の空気を巻き込もうとする噴流外縁の作用により、空気導入孔71を通じて、周壁部62の外周側の空気が、周壁部62の内周側の空間へと吸引される。こうした導入空気は、噴流と衝突することなく、噴流の途切れた領域から当該噴流の内部空間に導入され、この噴流を外周側に向けて広げようとする(図3の矢印参照)。その結果、気体燃料の噴流が噴孔60aから離間するに従って収縮するような縮流を伴っていても、導入空気によって押し広げられた噴流は、吸気通路2a(図1参照)にて分散することが可能となる。
ここまで説明した第一実施形態では、抑制構造70によって気体燃料と空気との接触面積の減少が防がれるため、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化は、抑制される。以上によれば、噴孔60aから噴射される気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混ざり得る。故に、燃焼に好適となる均質な混合気の形成が可能となる。
その具体的な実験結果を、図4に示す。図4には、エンジン回転速度 1600r/min、軸トルク 55Nmの運転条件下において、吸気側と排気側とを分断する横断面における燃焼室内の混合気濃度が示されている。抑制構造70が設けられない場合、燃焼室の各所において、混合気濃度は、大きく異なる。一方で、抑制構造70が設けられた場合では、混合悪化を抑制する効果によって混合気濃度のばらつきが低減されている。その結果、内燃機関の熱効率は、32.5%から34%まで向上することとなった。
加えて第一実施形態のように、噴孔60a周囲の周壁部62に空気導入孔71を形成する抑制構造70の採用によれば、噴流外縁の圧力低下を利用して、空気を噴流内部に導入することが可能となる。このように、上述した抑制構造70の構成は、簡素な構成でありながら、混合悪化を抑制する効果を確実に発揮できる。
また第一実施形態のように、隣接する二つの噴孔60aから噴射される噴流の間に空気導入孔71の出口開口71oが向けられていれば、空気導入孔71から導入される空気は、噴流に衝突することなく、噴流の内周側に入り込むことができる。故に、噴流の勢いを削ぐことなく、導入空気によって噴流を押し広げる作用が獲得可能となる。その結果、噴流の分散がいっそう促進されるため、空気と噴流との混合悪化は、さらに抑制される。
さらに第一実施形態では、円筒状の周壁部62と円弧状のスリットである各噴孔60aとの組み合わせにより、噴孔60aから噴射される噴流は、周壁部62の内周面に沿ったものとなる。そのため噴流は、コアアンダ効果によって周壁部62に引き寄せられ、外周側に広がろうとする。以上のように、周壁部62が噴流を引き寄せる作用と、導入空気が噴流を押し広げる作用とが合わせて発揮されることにより、噴流の分散は、さらに促進される。そして、上述の効果は、径方向における噴孔60aの形成位置が底壁部61の中心よりも周壁部62に近接している構成により、いっそう向上する。
また加えて第一実施形態のように、導入孔軸線Ciが燃料下流側に傾斜していれば、空気導入孔71を流通した空気の流れは、噴流と対向するような移動方向とはならない。故に、導入空気は、噴流に円滑に吸い込まれて、この噴流を押し広げる作用を発揮することができる。したがって、噴流の分散は、いっそう促進されるようになる。
尚、第一実施形態において、噴孔ボデー60が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当し、弁ボデー10が特許請求の範囲に記載の「供給本体」に相当する。
(第二実施形態)
図5及び図6に示す本発明の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態による燃料噴射装置200の噴孔ボデー260には、第一実施形態におけるスリット状の噴孔60a(図3参照)に替えて、円筒孔状の噴孔260aが複数形成されている。噴孔260aは、中心軸線Cを中心とした仮想の基準円RC上に等間隔で並んでいる。加えて、抑制構造70に含まれる周壁部62の二つの空気導入孔71は、周方向において、隣接する二つの噴孔260aの間に位置している。これにより、空気導入孔71の出口開口71oは、隣接する二つの噴孔260aから噴射される噴流の間に向けられている。
以上の構成において、円筒孔状の各噴孔260aから噴射される噴流であっても、その外縁は、周囲の空気よりも低圧となる。そのため、周壁部62の外周側の空気は、周囲の空気を巻き込もうとする噴流外縁の作用により、空気導入孔71を通じて周壁部62の内周側の空間へと吸引される(図6の矢印参照)。こうして、空気導入孔71を通じて導入された空気は、二つの噴流の間を通過して、各噴流によって囲まれた空間に導入され、各噴流を外周側に向けて広げようとする。故に噴流は、吸気通路2a(図1参照)において分散し易くなる。
ここまで説明した第二実施形態でも、抑制構造70による分散作用が発揮されることで、気体燃料と空気との接触面積の減少は防がれ得る。故に、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。尚、第二実施形態では、噴孔ボデー260が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第三実施形態)
図7及び図8に示す本発明の第三実施形態は、第一実施形態の別の変形例である。第三実施形態による燃料噴射装置300の噴孔ボデー360において、周壁部362には、四つの空気導入孔371と四つのガイド372が形成されている。各空気導入孔371は、中心軸線Cまわりに90°間隔で配置されている。各空気導入孔371は、径方向において四つの噴孔60aと重ならないよう、これら噴孔60aに対して周方向にずれて位置している。各ガイド372は、各空気導入孔371の内周側に位置し、導入孔軸線Ciに沿って周壁部362の内周面から円筒状に突出している。ガイド372は、空気導入孔371を内周側に延長させることにより、空気導入孔371の出口開口371oを隣接する二つの噴孔60aから噴射される噴流の間に位置させている。各噴孔60aの外周面60bを結ぶ仮想の円筒面をCyとすると、各出口開口371oは、径方向において仮想円筒面Cyの内周側に位置している。
以上の構成のように、ガイド372によって空気導入孔371が延長されていても、周壁部362の外周側の空気は、噴流外縁部分に生じる低圧によって周壁部362の内周側へ吸引される。そして、仮想円筒面Cyよりも内周側に出口開口371oを位置させる構成であれば、空気導入孔371を流通した空気は、円筒状の噴流の内周側に確実に導入される(図8の矢印参照)。そして導入空気は、円筒状の噴流を外周側に向けて広げる作用を発揮し、噴流を分散容易にすることができる。
ここまで説明した第三実施形態では、空気導入孔371に加えてガイド372を形成する周壁部362が抑制構造370に含まれている。こうした構成であっても、第一実施形態と同様の効果を奏し、気体燃料と空気との接触面積の減少は、防がれ得る。故に、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。
加えて第三実施形態のように、隣接する二つの噴流の間に出口開口371oを位置させれば、導入空気は、各噴流の内周側に確実に入り込み得る。そのため各噴流は、導入された空気によって外周側に押し広げられることとなり、周囲の空気との接触面積を確実に確保されるようになる。よって、気体燃料と空気との混合悪化は、いっそう抑制可能となる。
また第三実施形態のように、各ガイド372と各噴孔60aが周方向において互いにずらされているため、各噴孔60aから噴射される噴流は、内周側に突出しているガイド372を避けつつ、分散することができる。以上によれば、気体燃料と空気との混合は、いっそう促進されるようになる。尚、第三実施形態では、噴孔ボデー360が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第四実施形態)
図9及び図10に示す本発明の第四実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第四実施形態による燃料噴射装置400では、噴孔460aが周壁部462と共に抑制構造470に含まれている。噴孔460aは、噴孔ボデー460に形成された円弧状のスリットであって、中心軸線Cまわりの中心角が180°以上となるよう環状に延伸している。第四実施形態において噴孔460aの中心角は、例えば270°程度に規定されている。こうした噴孔460aの形状により、流入口460i及び流出口460oは共に、馬蹄形の開口形状となっている。周壁部462は、C字状の環状長穴である噴孔460aの外周側を囲むよう、底壁部461の外縁から立設されている。周壁部462は、第一実施形態の周壁部62(図2参照)と実質同一である。
以上の構成において、C字状に延伸する流出口460oから噴射される気体燃料の噴流は、周方向の一部が途切れた円筒状となる。そのため、周囲の空気を巻き込もうとする噴流外縁の作用により、噴流の両縁間に形成される当該噴流の途切れた領域を通じて、噴孔ボデー460近傍の空気が、噴流の内周側の空間に吸引される(図10の矢印参照)。こうして、噴流の内周側に導入された空気によって外周側に向けて押し広げられる噴流は、分散容易となる。
ここまで説明した第四実施形態のように、馬蹄形の噴孔460aが抑制構造470としての機能を発揮する構成であっても、第一実施形態と同様の効果を奏し、気体燃料と空気との接触面積の減少は、防がれ得る。故に、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。
加えて第四実施形態では、噴孔460aから噴射された筒状の噴流は、コアアンダ効果によって周壁部462に引き寄せられる。そのため、概ね円筒状である噴流自身の形状は、維持され易くなる。このように、周壁部462の作用によって噴流の形状維持がなされることにより、噴流内周側への空気の導入が確実に行われ得る。その結果、内周側に導入された空気によって噴流を外周側に押し広げる作用が確実に発揮され、気体燃料と空気との接触面積のいっそうの確保が可能となる。このように、環状に延びる噴孔460aと円筒状の周壁部462とが組み合わされた抑制構造470は、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化をさらに抑制できる。尚、第四実施形態では、噴孔ボデー460が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第五実施形態)
図11及び図12に示す本発明の第五実施形態は、第四実施形態の変形例である。第五実施形態による燃料噴射装置500において、噴孔ボデー560の周壁部562には、一組の空気導入孔571及びガイド572が形成されている。空気導入孔571及びガイド572は、第三実施形態における空気導入孔371及びガイド372(図7参照)と実質同一の構成である。空気導入孔571及びガイド572は、周方向において、噴孔460aの延伸方向における一方の端部から他方の端部までの区間に配置している。空気導入孔571は、ガイド572によって中心軸線Cに向けて延長されることにより、その出口開口571oを、噴孔460aから噴射される噴流の両縁間に位置させる。出口開口571oは、径方向において、噴孔460aの外周面460bの位置に規定される仮想円筒面Cyよりも内周側に位置している。
以上の構成では、周囲の空気を巻き込もうとする噴流外縁の作用により、周壁部562の外周側の空気は、空気導入孔571を通じて周壁部562の内周側へと吸引される。そして、上述した出口開口571oの配置によれば、噴流の両縁間に形成される当該噴流の途切れた領域を通じて、空気導入孔571を流通した空気が噴流の内周側に導入される(図12の矢印参照)。この導入空気は、円筒状の噴流を外周側に向けて広げる作用を発揮し、噴流を分散容易にする。
ここまで説明した第五実施形態のように、馬蹄形の噴孔460aに空気導入孔571を組み合わせることにより抑制構造570が構成されていても、第四実施形態と同様に、気体燃料と空気との接触面積の減少は、防がれ得る。故に、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。尚、第五実施形態では、噴孔ボデー560が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第六実施形態)
図13及び図14に示す本発明の第六実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第六実施形態による燃料噴射装置600の噴孔ボデー660では、四つの切り欠き673が周壁部662形成されている。切り欠き673は、周壁部662の立設方向先端の端面662aから、中心軸線Cに沿って底壁部661に向けて窪む凹部である。切り欠き673は、中心軸線Cまわりに90°間隔で配置されている。切り欠き673は、周方向において四つの噴孔60aに対しずれて位置している。切り欠き673は、空気導入孔671と、空気導入孔671を端面662aまで拡大させる拡大開口674とを一体的に形成している。
ここまで説明した第六実施形態では、切り欠き673によって形成された空気導入孔671が、抑制構造670としての機能を発揮する。こうした抑制構造670であっても、噴流の内部に空気を導入することが可能であるため、導入空気による噴流を押し広げる作用が発揮され、気体燃料と空気との接触面積の減少は、防がれ得る。その結果、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。
加えて第六実施形態のように、拡大開口674によって空気導入孔671が周壁部662の端面662aまで拡大されることによれば、噴流の内部にさらに多くの空気を導入することが可能となる。こうして、多量の空気によって押し広げられた噴流は、分散することによって、さらに空気と混合容易となる。尚、第六実施形態では、噴孔ボデー660が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第七実施形態)
図15及び図16に示す本発明の第七実施形態は、第五実施形態の変形例である。第七実施形態による燃料噴射装置700の噴孔ボデー760において、周壁部762には、切り欠き773がガイド772と共に設けられている。切り欠き773は、第六実施形態における切り欠き673(図13参照)と実質同一であって、空気導入孔771及び空気導入孔771と連続する拡大開口774を形成している。空気導入孔771は、ガイド772により、径方向に沿って中心軸線Cの位置する内周側に延長されている。加えて空気導入孔771は、拡大開口774によって端面762aまで拡大されている。
以上の構成による第七実施形態の抑制構造770では、切り欠き773によって空気導入孔771が拡大されることにより、噴流の内周側にいっそう多くの空気が導入可能となる(図16の矢印参照)。故に、噴孔460aから噴射された噴流を導入空気によって押し広げる作用が強められ、気体燃料と空気との接触面積の減少は、さらに防がれ得る。その結果、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化がいっそう抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。尚、第七実施形態では、噴孔ボデー760が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第八実施形態)
図17及び図18に示す本発明の第八実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第八実施形態による燃料噴射装置800の噴孔ボデー860には、内周誘導壁部875が設けられている。内周誘導壁部875は、第八実施形態の抑制構造870に含まれる構成であり、底壁部861において各噴孔60aの内周側の領域から中心軸線Cに沿って立設されている。内周誘導壁部875は、周壁部862よりも高く形成されており、当該周壁部862よりも噴流の移動方向に突き出している。内周誘導壁部875は、底壁部861から離間するに従って外周側に傾斜する円錐状の内周斜面875aを形成している。内周斜面875aの最外縁は、環状に並ぶ各噴孔60aの内周面860cを結ぶ仮想円筒面Cyよりも、僅かに内周側に位置している。こうした構成により、各噴流の内周斜面875aへの直接的な衝突が回避されている。内周誘導壁部875は、中心軸線Cに沿って噴孔60aから離間するに従いテーパ面状に拡大する内周斜面875aにより、各噴孔60aから噴射される噴流を外周側へと誘導する。
以上の構成のように、抑制構造870として内周誘導壁部875が用いられた形態では、内周誘導壁部875は、噴流との接触し、その移動方向を外周側に向けることによって噴流を誘導する。こうした内周誘導壁部875の誘導作用により、各噴孔60aから噴射された噴流は、外周側に向けて広げられる。その結果、第八実施形態による抑制構造870でも第一実施形態のものと同様に、気体燃料と空気との接触面積の減少が妨げられる。故に、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。尚、第八実施形態では、噴孔ボデー860が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第九実施形態)
図19及び図20に示す本発明の第九実施形態は、第八実施形態の変形例である。第九実施形態による燃料噴射装置900の噴孔ボデー960において、内周誘導壁部975は、噴流の移動方向に向けて外径を拡大させる拡大円筒状に形成されている。こうした構成により、内周誘導壁部975は、内周斜面975aの内周側にエアポケット975cを形成している。エアポケット975cは、噴流の移動方向に向けて開口する凹部である。エアポケット975cは、内周誘導壁部975の突出方向における端面975bから底壁部961まで形成されており、空気を溜めておく機能を有する。
以上の構成のように、噴流を外周側に誘導している内周斜面975aの内周側にエアポケット975cが形成されていれば、エアポケット975c内の空気が、噴流の移動方向に向けられた開口から、噴流の内周側へと供給される。こうして噴流の内部に空気が供給されれば、噴流は、内周斜面975aの誘導に従って外周側へと広がり易くなる。その結果、第九実施形態による抑制構造970によっても、第八実施形態のものと同様に、気体燃料と空気との接触面積の減少が妨げられる。故に、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。尚、第九実施形態では、噴孔ボデー960が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当し、エアポケット975cが特許請求の範囲に記載の「凹部」に相当する。
(第十実施形態)
図21及び図22に示す本発明の第十実施形態は、第八実施形態の別の変形例である。第十実施形態による燃料噴射装置1000において、噴孔ボデー1060には、外周誘導壁部1076及び内周誘導壁部1075が設けられている。外周誘導壁部1076及び内周誘導壁部1075は、第十実施形態における抑制構造1070に含まれている。径方向における各噴孔60aの各流出口60oの位置は、内周誘導壁部1075よりも外周誘導壁部1076に近接している。
外周誘導壁部1076は、複数の噴孔60aの外周側を囲むよう底壁部1061から立設される周壁部である。外周誘導壁部1076は、中心軸線Cに沿って噴孔60aから離間するに従い外周側に傾斜する円錐状の外周斜面1076aを形成している。外周誘導壁部1076は、噴孔60aから離間するに従いテーパ面状に拡大する外周斜面1076aにより、各噴孔60aから噴射される噴流を外周側へと誘導する。
一方、内周誘導壁部1075は、中心軸線Cに沿って噴孔60aから離間するに従い内周側に傾斜する円錐状の内周斜面1075aを形成している。内周誘導壁部1075は、テーパ面状に縮小する内周斜面1075aにより、各噴孔60aから噴射される噴流を内周側へと誘導する。
以上の構成において、外周誘導壁部1076と内周誘導壁部1075との間に形成される筒状の空間は、中心軸線Cに沿って噴孔60aから離間するに従い横断面の面積を漸増させている。こうしたデュフューザ形状によれば、噴流は、コアアンダ効果によって径方向の内外に位置する外周斜面1076a及び内周斜面1075aの両方に引き寄せられる。このように、噴孔60aの下流に設けたディフューザが抑制構造1070の機能を発揮する構成でも噴流の分散が促進されるため、第八実施形態と同様に、拡散した気体燃料と空気との接触面積の減少は、防がれ得る。よって、縮流によって生じる気体燃料と空気との混合悪化が抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。
加えて十実施形態では、径方向における噴孔60aの位置が外周側の外周誘導壁部1076に寄せられているため、噴流を外周側に誘導する作用が強く発揮される。故に噴流は、主に外周側に押し広げられることにより、広範囲に分散するようになる。そのため、気体燃料と空気との混合悪化は、いっそう抑制可能となる。尚、第十実施形態では、噴孔ボデー1060が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第十一実施形態)
図23及び図24に示す本発明の第十一実施形態は、第九実施形態の変形例である。第十一実施形態による燃料噴射装置1100の噴孔ボデー1160には、抑制構造1170に含まれる周壁部1162及び内周誘導壁部975が設けられている。
周壁部1162には、四つの空気導入孔1171aが形成されている。空気導入孔1171aは、周壁部1162を貫通する貫通孔であって、周壁部1162の外周側と内周側とを連通させている。空気導入孔1171aは、周壁部1162の外周側の空気を、当該周壁部1162の内周側に導入させる。一方、内周誘導壁部975には、四つの空気導入孔1171bが形成されている。空気導入孔1171bは、内周斜面975aに開口し、エアポケット975cと内周誘導壁部975の外周側とを連通させている。空気導入孔1171bは、エアポケット975c内の空気を噴流の内周側に導入させる。以上の各空気導入孔1171a,1171bは、中心軸線Cまわりに90°間隔で配置されている。各空気導入孔1171a,1171bは、周方向において四つの噴孔60aに対しずれて位置している。各空気導入孔1171a,1171bは、中心軸線Cと直交する径方向に沿って延伸している。
以上の構成のように、噴流を外周側に誘導している内周斜面975aにエアポケット975cと連通する空気導入孔1171bが形成されていれば、エアポケット975c内の空気は、内周斜面975aに沿って流れる噴流の内周側に供給される。加えて、周壁部1162の外周側の空気が、空気導入孔1171aを通じて噴流に供給される。このように、噴流の内周側及び外周側から空気が供給されることにより、噴流は、いっそう収縮に難くなり、内周斜面975aに沿って外周側へと広がり易くなる。その結果、気体燃料と空気との混合悪化が確実に抑制され、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。尚、第十一実施形態では、噴孔ボデー1160が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第十二実施形態)
図25及び図26に示す本発明の第十二実施形態は、第一実施形態のさらに別の変形例である。第十二実施形態による燃料噴射装置1200の噴孔ボデー1260は、円板状に形成されている。噴孔ボデー1260には、当該噴孔ボデー1260を厚さ方向に貫通する第一噴孔1260aと、当該噴孔ボデー1260内にて第一噴孔1260aから分岐する第二噴孔1277とが設けられている。第一噴孔1260aは、第一実施形態の噴孔60a(図2参照)と同様に、中心軸線C周りに円弧状に延伸するスリットである。第二噴孔1277は、第十二実施形態の抑制構造1270に含まれる構成である。第二噴孔1277は、第一噴孔1260aの中間から外周側に延伸しており、噴孔ボデー1260の側面1264に流出口1277oを開口させている。第二噴孔1277は、スリット状に形成されている。
以上の構成では、第一噴孔1260aの流出口1260oだけでなく、第二噴孔1277の流出口1277oからも噴流が射出される。こうして噴孔ボデー1260に形成される流出口1260o,1277oの数を増加させることによれば、個々の噴流が縮流を伴っていたとしても、気体燃料と空気との接触面積は稼がれ得る。このように、第一噴孔1260aから第二噴孔1277を分岐させる構成の抑制構造1270でも、噴流の高分散化が図られることにより、気体燃料と空気との混合悪化は抑制される。したがって気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合される。尚、第十二実施形態では、噴孔ボデー1260が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第十三実施形態)
図27及び図28に示す本発明の第十三実施形態は、第十二実施形態の変形例である。第十三実施形態による燃料噴射装置1300において、噴孔ボデー1360には、第十一実施形態の内周誘導壁部975(図23参照)と実質同一の内周誘導壁部1375が設けられている。第十三実施形態の抑制構造1370には、第二噴孔1277に加えて内周誘導壁部1375が含まれている。内周誘導壁部1375は、噴孔ボデー1360の円板状の本体部1361から、噴流の移動方向に向け中心軸線Cに沿って立設されている。内周誘導壁部1375は、各流出口1260oの内周側の領域に設けられている。内周誘導壁部1375には、内周斜面975aに開口する空気導入孔1171bと、エアポケット975cが形成されている。
ここまで説明した第十三実施形態でも、流出口1277oから噴流が外周側に向けて射出されることに加えて、第一噴孔1260aから射出された噴流も、内周誘導壁部1375に誘導されて、外周側に広がり得る。こうした各噴流の分散により、気体燃料と空気との接触面積が稼がれるため、気体燃料と空気との混合悪化はいっそう抑制される。したがって、気体燃料は、吸気管2(図1参照)内を流れる空気と適確に混合されるようになる。
尚、第十三実施形態では、噴孔ボデー1360が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当する。
(第十四実施形態)
図29には、本発明の第十四実施形態による燃料噴射装置1400を備える気体燃料噴射システムが示されている。燃料噴射装置1400は、内燃機関において吸気ポート5の上流側に位置する吸気管2に取り付けられている。吸気ポート5及び吸気管2によって形成された吸気通路2aに燃料噴射装置1400から噴射された気体燃料は、吸入空気と混合しつつ、吸気弁6の開弁する吸気行程時に燃焼室4内に流入する。燃料噴射装置1400が設けられる内燃機関には、この燃料噴射装置1400とは別に、ガソリン及びエタノール等の液体燃料を噴射する液体燃料噴射装置110が設けられている。内燃機関は、燃焼室4に供給する燃料を気体燃料及び液体燃料のうちで切り替えることができる。
燃料噴射装置1400は、内燃機関に設けられた圧力レギュレータ130及びエンジンコントロールユニット(以下、「ECU」)120と接続されている。圧力レギュレータ130は、圧縮状態で燃料タンクに貯蔵された気体燃料の圧力を調整しつつ、燃料噴射装置1400に供給する。ECU120は、燃料噴射装置1400の弁体40(図1参照)の変位を制御する制御信号を生成する。ECU120から出力された制御信号が燃料噴射装置1400に入力される。
燃料噴射装置1400は、第一実施形態と実質同一の弁ボデー10及び弁体40(図1参照)に加えて、燃料ホース90及びアダプタ1460を備えている。
燃料ホース90は、柔軟性を有するエラストマ等の材料によって管状に形成されている。燃料ホースは90、多層構造とされることにより、内周側を通過する気体燃料を外周側に透過させないよう、高い耐燃料透過性を有している。燃料ホース90は、高い可撓性を有することにより、弁ボデー10の搭載位置及び搭載姿勢の自由度を高めている。燃料ホース90の各端部には、それぞれ本体接続部91及びアダプタ接続部92が形成されている。本体接続部91は、弁ボデー10に外嵌されている。アダプタ接続部92は、アダプタ1460に外嵌されている。
アダプタ1460は、図30及び図31に示すように、金属材料等によって有底の円筒状に形成されている。アダプタ1460は、噴孔形成部1461、鍔部1465、ホース接続部1464、及び吸気管接続部1466を有している。
噴孔形成部1461は、半球状に形成されたアダプタ1460の底部に設けられている。噴孔形成部1461には、複数(例えば5つ)の貫通孔が噴孔1460aとして形成されている。噴孔形成部1461には、一つの中央噴孔1461acと複数の側方噴孔1461asとが設けられている。中央噴孔1461acは、噴孔形成部1461の中央に位置し、アダプタ1460の中心軸線Cに沿って円筒穴状に延伸している。各側方噴孔1461asは、中央噴孔1461acの周囲に相互に等しい間隔を開けて配置されている。各側方噴孔1461asの軸方向を規定する噴孔軸線Chは、アダプタ1460の軸方向に沿った中心軸線Cに対して傾斜した方向に設定されている。各側方噴孔1461asは、中心軸線Cに対して傾斜した方向に円筒穴状に延伸している。
鍔部1465は、アダプタ1460の軸方向における中間の部分から外周側に突出した円盤状の部位である。ホース接続部1464は、鍔部1465からアダプタ1460の開口1462までの間に形成された円筒状の部位である。アダプタ1460は、アダプタ接続部92(図29参照)の端面に鍔部1465が突き当たるまで、ホース接続部1464を燃料ホース90内に押し込まれる。こうしてホース接続部1464に外嵌されたアダプタ接続部92は、ホースクランプ等の留め具によってアダプタ1460に固定される。
吸気管接続部1466は、鍔部1465よりも噴孔形成部1461側に形成されている。吸気管接続部1466の外周面には、雄ねじ部が形成されている。吸気管接続部1466は、吸気管2に形成された雌ねじ部に締結される。アダプタ1460は、吸気管2の壁面に対して実質垂直な姿勢にて、雌ねじ部を形成する吸気管2の取付孔に固定される。吸気管接続部1466の吸気管2への取り付けにより、ドーム状に形成された噴孔形成部1461が吸気通路2aに突出した配置となる。
以上の気体燃料噴射システムが吸気管2内に気体燃料を噴射する制御の詳細を、図32及び図33を用いて説明する。図32及び図33には、気体燃料の噴射開始時期及び噴射修了時期が、吸気弁6及び排気弁7(図29参照)の各開弁時期(IVO,EVO)及び各閉弁時期(IVC,EVC)と、ピストン9(図29参照)と連繋するクランク角と共に示されている。
図32には、スロットル開度等の変更によってクランク軸トルクの増減が生じている過渡運転時の噴射制御を示している。弁ボデー10と吸気管2との間に燃料ホース90が設けられることにより、弁ボデー10から燃焼室4までの距離が拡大される。その結果、燃料噴射装置1400から供給した気体燃料の一部が燃焼室4に到達せずに、吸気管内に残留し得る。故に過渡運転時には、実際の燃焼室4内の空燃比が目標とする空燃比からずれ易くなる。
こうした空燃比の制御性の悪化を回避するため、内燃機関が過渡運転状態にある場合、特定の1サイクルにおける吸気管2内への気体燃料の噴射は、排気行程が開始される下死点(BDC)後に開始される。そして、気体燃料の噴射は、吸気行程が開始される上死点(TDC)よりも前であって、吸気弁6の開弁時期(IVO)よりも前に完了される。その結果、燃料噴射装置1400から噴射された気体燃料は、吸気行程の開始前に吸気ポート5へと到達し、吸気弁6の開弁によって筒内へと流入する。以上によれば、吸気ポート5内の残留ガスを低減できるため、目標の空燃比を実現するために燃料噴射装置1400から供給された気体燃料が、過不足なく燃焼室4内に流入し得る。よって、空燃比制御性の悪化を回避し、ドライバビリティ性能を向上させることが可能となる。
しかし、吸気管2への気体燃料の噴射が吸気行程よりも前に実施されるため、吸気管2内の空気の流れが弱いタイミングで、吸気管2内に気体燃料を供給する必要が生じ得る。そこで第十四実施形態では、燃料ホース90と吸気管2との接続部分にアダプタ1460を位置させている。その結果、吸気流を用いて気体燃料を拡散させて気体燃料と空気との混合を促進させることが困難な状況でも噴孔1460aを通過した気体燃料は、吸気管2内に分散される。以上により、噴孔1460aから噴射された気体燃料は、吸気流に頼ることなく、流れの弱い空気とでも適確に混ざるようになる。
一方、図33は、クランク軸トルクが実質一定となる定常運転時の噴射制御を示している。定常運転時であれば、吸気管2内に気体燃料が残留しても、残留した気体燃料が次回のサイクルに使用されることで、総括的には目標とする空燃比(例えば理論空燃比)での運転が可能となる。故に、内燃機関が定常運転状態にある場合、吸気管2内への気体燃料の噴射は、吸気弁6の開弁後に開始され、吸気行程の下死点前に完了される。このように吸気行程にて吸気管2内に高分散に配置された気体燃料は、噴孔1460aの拡散作用に加えて、吸気通路2aを流れる強い吸気流によっても拡散されるため、空気の混合がさらに促進される。
ここまで説明した第十四実施形態によれば、アダプタ1460の噴孔1460aによって気体燃料が分散されることで、流れの弱い空気への気体燃料の混合が促進される。その結果、燃焼室4内における当量比の偏りが改善され、燃焼に好適となる均質な混合気の形成が実現される。
加えて第十四実施形態のように、内燃機関が過渡運転状態にある場合に気体燃料の噴射が吸気弁6の開弁前に完了される構成であれば、吸気流による気体燃料の分散作用が発揮され難くなる。故に、噴孔1460aによる気体燃料の分散作用が、均質な混合気の形成にさらに効果的に寄与できる。
また第十四実施形態では、燃料ホース90の追加に起因した空燃比の制御性悪化が生じ難い状態にある場合に、気体燃料の噴射が吸気行程中に実施される。以上によれば、噴孔1460aによる気体燃料の分散作用が吸気流による分散作用を共に発揮されるため、均質な混合気の形成がさらに確実に形成可能となる。
さらに第十四実施形態では、中心軸線Cに対して傾斜した姿勢に形成された複数の側方噴孔1461asが、中心軸線Cから離れる方向に向けて気体燃料を噴射する。故に、気体燃料を吸気通路2aに分散させる作用がいっそう強く発揮され得る。したがって、燃焼室4内の混合気は、さらに均質になり易くなる。
尚、第十四実施形態では、燃料ホース90が特許請求の範囲に記載の「延長部材」に相当し、ECU120が特許請求の範囲に記載の「制御部」に相当する。また、アダプタ1460が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当し、噴孔形成部1461が特許請求の範囲に記載の「底部」に相当する。
(第十五実施形態)
図34及び図35に示す本発明の第十五実施形態は、第十四実施形態の変形例である。第十五実施形態による燃料噴射装置では、アダプタ1560の形状が第十四実施形態のものと異なっている。アダプタ1560には、第十四実施形態と実質同一のホース接続部1464、鍔部1465、及び吸気管接続部1466に加えて、噴孔形成部1561が形成されている。
噴孔形成部1561は、円板状に形成されたアダプタ1560の底部に設けられている。噴孔形成部1561に形成された複数の噴孔1560aには、一つの中央噴孔1561acと、中央噴孔1561acの周囲に等間隔で配置された四つの側方噴孔1561asとが含まれている。各側方噴孔1561asの軸方向を規定する噴孔軸線Chは、第十四実施形態と同様に、アダプタ1460の軸方向に沿った中心軸線Cに対して傾斜した方向に設定されている。
以上のアダプタ1560は、吸気管2の壁面に対して実質垂直な姿勢にて、吸気管2の取付孔に固定される。噴孔形成部1561の板面方向が中心軸線Cに実質垂直であることにより、噴孔形成部1561の吸気通路2aへの突き出し量が抑制される。以上により、筒内へ向かう空気の流れを噴孔形成部1561が妨げることに起因する吸気損失の増加は、回避可能となる。
ここまで説明した第十五実施形態でも、各噴孔1560aが気体燃料を分散する作用を発揮することにより、気体燃料の空気への混合は促進され得る。加えて、噴孔形成部1561の吸気通路2aへの突出量を低減する構成により、筒内への充填効率の低下が生じに難くなる。
尚、第十五実施形態では、アダプタ1560が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当し、噴孔形成部1561が特許請求の範囲に記載の「底部」に相当する。
(第十六実施形態)
図36及び図37に示す本発明の第十六実施形態は、第十四実施形態の別の変形例である。第十六実施形態による燃料噴射装置では、アダプタ1660の形状が第十四実施形態のものと異なっている。アダプタ1660には、第十四実施形態と実質同一のホース接続部1464、鍔部1465、及び吸気管接続部1466に加えて、噴孔形成部1661が形成されている。
噴孔形成部1661は、半球状に形成されたアダプタ1660の底部に設けられている。噴孔形成部1661には、第十四実施形態の各噴孔1461ac,1461as(図30参照)と実質同一である一つの中央噴孔1661acと、複数(四つ)の側方噴孔1661asとが形成されている。加えてアダプタ1660の多数の噴孔1660aには、複数(四つ)の周壁噴孔1661arが含まれている。各周壁噴孔1661arは、中央噴孔1661ac及び側方噴孔1661asの周囲に相互に等しい間隔を開けて配置されている。各周壁噴孔1661arは、ドーム状の底部と円筒状の周壁部とに跨って形成されている。各周壁噴孔1661arは、周方向の位置を各側方噴孔1661asに対してずらして配置されており、隣接する二つの側方噴孔1661asから等しい距離に位置しいている。各周壁噴孔1661arの軸方向を規定する噴孔軸線は、アダプタ1660の中心軸線Cに対して実質直交した方向に設定されている。
ここまで説明した第十六実施形態でも、各噴孔1660aが気体燃料を分散する作用を発揮することにより、気体燃料の空気への混合は促進され得る。加えて、各周壁噴孔1661arから外周側に向けて気体燃料が噴射される構成により、気体燃料の分散作用は、いっそう確実に発揮可能となる。
尚、第十六実施形態では、アダプタ1660が特許請求の範囲に記載の「噴孔形成部材」に相当し、噴孔形成部1661が特許請求の範囲に記載の「底部」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本発明による複数の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記第一〜第十三実施形態において、弁ボデーは、Oリングを介して樹脂製ハウジング11を吸気管に固定される構成であった。しかし、弁ボデーのうち、弁体及び駆動部等を収容している主要構成は、上記第十四〜十七実施形態のように、吸気管から離間した位置に設置可能である。
具体的に、第十四〜十七実施形態では、例えばゴムホース等の可撓性の管状部材よりなる燃料ホースを弁ボデーと接続し、当該管状部材の一端をコアハウジング又は樹脂製ハウジングに接続する。さらに管状部材の他端を吸気管に固定された噴孔ボデーに接続する。こうした構成であれば、弁ボデーの搭載位置の自由度を高めることが可能となる。加えて管状部材の撓みを許容することにより、弁ボデーの搭載姿勢の自由度を高めることがさらに可能となる。
そして、上述の構成における気体燃料は、コアハウジング及びゴムホースの各内部に連続して形成された燃料通路を経由してアダプタに供給され、噴孔から吸気通路2a(図1参照)に噴射される。これらの変形例であっても、管状部材と吸気管との接続部分に上述の抑制構造が設けられれば、気体燃料と空気との混合悪化は、抑制可能となる。即ち、第一〜第十三実施形態の噴孔ボデーの構成は、上記第十四〜十七実施形態のアダプタに適用可能である。同様に、上記第十四〜十七実施形態のアダプタの構成も、第一〜第十三実施形態の噴孔ボデーに適用可能である。
上記実施形態において、噴孔を形成する噴孔ボデーと周壁部及び内周誘導壁部等とは、一つの部材によって一体的に形成されていた。しかし、抑制構造に含まれる各構成は、噴孔ボデーとは別の部材によって形成され、噴孔ボデーに接合されていてもよい。或いは、抑制構造に含まれる各構成を形成する部材は、噴孔ボデーとは異なる構成に取り付けることができる。
また、噴孔ボデー及びアダプタに形成される噴孔の配置、形状、数等は、適宜変更可能である。例えば噴孔は、流路面積が拡大するようなテーパ状に形成可能である。また、上記第十二,第十三実施形態の第二噴孔についても、配置、形状、数等は、第一噴孔の形態に応じて適宜変更可能である。
上記第一実施形態等では、空気導入孔の出口開口は、各噴孔に対し周方向にずらされており、噴流の途切れた領域に向けて導入空気を射出可能な配置とされていた。しかし、出口開口は、各噴孔の外周側に配置され、噴孔から射出される噴流の外周部分に向けて導入空気を射出してもよい。こうした構成であっても、噴流の外縁部分への空気供給により、縮流の低減作用が発揮される。
上記第三,第五実施形態等において、出口開口は、ガイドによる空気導入孔の延長により、噴孔の外周面を結ぶ仮想円筒面Cyよりも内周側に設けられていた。こうした出口開口は、内周側へのガイドさらなる延長により、噴孔の内周面を結ぶ仮想円筒面よりも内周側に位置させることが可能である。また出口開口は、噴孔の外周面を結ぶ仮想円筒面Cyと交差するような配置でもよく、或いは当該仮想円筒面Cyの外周側に設けられていてもよい。
上記第一,第三実施形態等において、導入孔軸線Ciは、噴孔から離間する従い内周側に傾斜した姿勢に規定されていた。しかし、導入孔軸線Ciの向きは、適宜変更可能であり、中心軸線Cに沿って噴孔から離間するに従い、外周側に傾斜した姿勢であってもよい。加えて導入孔軸線Ciは、中心軸線Cと交差するように径方向に沿って延伸していたが、中心軸線Cに対してねじれの位置関係となるよう、周方向に傾斜していてもよい。
以上の導入孔軸線Ciによって延伸方向を規定される空気導入孔について、流路面積、配置、個数等は、適宜変更可能である。また、空気導入孔を形成する周壁部の形状は、上述のような円筒状に限定されず、楕円筒状及び横断面が多角形の筒状等とされてよい。さらに、周壁部は、各噴孔の周囲の全周を完全に囲んでいなくてもよく、部分的に途切れた筒状に形成可能である。
上記第十四〜十七実施形態の各アダプタは、吸気管に形成された取付孔に螺子留めされる構成であった。しかし、アダプタを吸気管に取り付ける取付方法は、適宜変更可能である。また、アダプタの吸気管への取り付け姿勢は、吸気管に対して実質垂直に規定される必要はなく、適宜変更可能である。例えばアダプタは、中心軸線の方向を吸気通路の下流側に向けた傾斜姿勢にて、吸気管に固定することができる。こうした取付姿勢によれば、気体燃料は、吸気管内の吸気流の流れに沿って各噴孔から噴射される。その結果、気体燃料と空気との混合は、いっしょう促進可能となる。
上記第十四〜十七実施形態において、内燃機関の定常運転時に吸気行程において実施されていた気体燃料の噴射は、さらに早いタイミングで開始されてもよい。例えば、気体燃料の噴射は、吸気弁の開弁時期よりも前に開始され、吸気弁の開弁途中に完了する。こうした噴射制御が実施されても、アダプタの分散作用によって燃焼室内の混合気の均質化が可能となる。
2 吸気管、6 吸気弁、10 弁ボデー(供給本体)、40 弁体、60,260,360,460,560,660,760,860,960,1060,1160,1260,1360 噴孔ボデー(噴孔形成部材)、1460,1560,1660 アダプタ(噴孔形成部材)60a,260a,460a,1260a 噴孔、62,362,460,562,662,762,1162 周壁部、662a,762a 端面、1264 側面、1461,1561,1661 噴孔形成部(底部)70,370,470,570,670,770,870,970,1070,1170,1270,1370 抑制構造、71,371,571,771,1171a,1171b 空気導入孔、71o,371o,571o 出口開口(開口)、372,572,772 ガイド、674,774 拡大開口、875,975,1075,1375 内周誘導壁部、875a,975a,1075a 内周斜面、975c エアポケット(凹部)、1076 外周誘導壁部、1076a 外周斜面、1277 第二噴孔、90 燃料ホース(延長部材)、120 ECU(制御部)100,200,300,400,500,600,700,800,900,1000,1100,1200,1300,1400 燃料噴射装置

Claims (18)

  1. 内燃機関に設けられた吸気管(2)内に気体燃料を噴射する燃料噴射装置であって、
    気体燃料を噴射する噴孔(60a,260a,460a,1260a)が少なくとも一つ形成された噴孔形成部材(60,260,360,460,560,660,760,860,960,1060,1160,1260,1360)と、
    前記噴孔に気体燃料を供給する燃料通路を形成する供給本体(10)と、
    前記供給本体に対して変位することにより、前記噴孔への気体燃料の流入を断続させる弁体(40)と、
    前記供給本体と前記吸気管との接続部分、又は前記供給本体から前記吸気管までの間に設けられて前記燃料通路を延長させる延長部材(90)と前記吸気管との接続部分に位置し、前記噴孔から噴射される気体燃料の噴流について、当該噴流自身に伴う縮流により生じる気体燃料と空気との混合悪化を抑制する抑制構造(70,370,470,570,670,770,870,970,1070,1170,1270,1370)と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記抑制構造(70,370,670,1170)は、前記噴孔の周囲を囲むよう立設され、前記噴孔から噴射された噴流の内部に空気を導入する空気導入孔(71,371,1171a)を形成する周壁部(62,362,1162)、を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  3. 前記噴孔形成部材(60,260,660,1160)には、複数の前記噴孔(60a,260a)が形成され、
    前記空気導入孔における空気の出口側となる開口(71o)は、複数の前記噴孔のうちで隣接する二つから噴射される噴流の間に向けられることを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記噴孔形成部材(360)には、環状に並ぶ複数の前記噴孔(60a)が形成され、
    前記周壁部(362)は、
    前記噴孔形成部材において複数の前記噴孔の外周側から立設され、
    前記空気導入孔を内周側に延長させることにより、当該空気導入孔において空気の出口側となる開口(371o)を隣接する二つの前記噴孔から噴射される噴流の間に位置させるガイド(372)、を形成することを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記抑制構造(470,570,770)は、
    中心角が180°以上となるよう環状に延伸する前記噴孔(460a)と、
    前記噴孔の外周側を囲むよう立設される周壁部(462,562,762)と、を含むことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記周壁部(562,762)には、当該周壁部を貫通し、前記噴孔から噴射された噴流の内周側に空気を導入する空気導入孔(571,771)が形成されることを特徴とする請求項5に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記周壁部(662,762)には、当該周壁部における立設方向の端面(662a,762a)まで前記空気導入孔を拡大させる拡大開口(674,774)が形成されることを特徴とする請求項2〜6のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  8. 前記噴孔形成部材(860,960,1060,1160,1360)には、環状に並ぶ複数の前記噴孔(60a)が形成され、
    前記抑制構造(870,970,1070,1170,1370)は、前記噴孔形成部材において複数の前記噴孔の内周側から立設され、各前記噴孔から噴射される噴流を誘導する内周誘導壁部(875,975,1075,1375)、を有することを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  9. 前記内周誘導壁部(875,975,1375)は、前記噴孔から離間するに従って外周側に傾斜する内周斜面(875a,975a)を形成し、複数の前記噴孔から噴射される各噴流を前記内周斜面によって外周側に誘導することを特徴とする請求項8に記載の燃料噴射装置。
  10. 前記内周誘導壁部(975,1375)は、噴流の移動方向に向けて開口する凹部(975c)を前記内周斜面の内周側に形成することを特徴とする請求項9に記載の燃料噴射装置。
  11. 前記抑制構造(1070)は、複数の前記噴孔の外周側を囲むよう立設され、前記噴孔から離間するに従って外周側に傾斜する外周斜面(1076a)により噴流を外周側に誘導する外周誘導壁部(1076)、をさらに有し、
    前記内周誘導壁部(1075)は、前記噴孔から離間するに従って内周側に傾斜する内周斜面(1075a)により噴流を内周側に誘導することを特徴とする請求項8に記載の燃料噴射装置。
  12. 前記内周誘導壁部(1175,1375)には、当該内周誘導壁部を貫通し、前記噴孔から噴射された噴流の内周側に空気を導入する空気導入孔(1171b)、が形成されることを特徴とする請求項8〜11のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  13. 前記抑制構造(1270,1370)は、前記噴孔形成部材(1260,1360)内にて前記噴孔としての第一噴孔(1260a)から外周側に延伸し、当該噴孔形成部材の側面(1264)に開口する第二噴孔(1277)、を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  14. 内燃機関に設けられた吸気管(2)内に気体燃料を噴射する燃料噴射装置であって、
    前記吸気管に気体燃料を供給する燃料通路を形成する供給本体(10)と、
    前記供給本体から前記吸気管までの間に設けられて前記燃料通路を延長させる延長部材(90)と、
    前記供給本体に対して変位することにより、前記燃料通路における気体燃料の流通を断続させる弁体(40)と、
    前記延長部材と前記吸気管との接続部分に位置し、前記吸気管内に気体燃料を分散させる噴孔が少なくとも一つ形成される噴孔形成部材(1460,1560,1660)と、
    を備えることを特徴とする燃料噴射装置。
  15. 前記弁体の変位を制御する制御信号が前記内燃機関の制御部(120)から入力される燃料噴射装置であって、
    前記内燃機関が過渡運転状態にある場合、前記吸気管内への気体燃料の噴射は、前記内燃機関の吸気弁(6)の開弁前に完了されることを特徴とする請求項14に記載の燃料噴射装置。
  16. 前記弁体の変位を制御する制御信号が前記内燃機関の制御部(120)から入力される燃料噴射装置であって、
    前記内燃機関が定常運転状態にある場合、前記吸気管内への気体燃料の噴射は、前記内燃機関の吸気弁(6)の開弁後、且つ、吸気行程の下死点前に完了されることを特徴とする請求項14又は15に記載の燃料噴射装置。
  17. 前記内燃機関が定常運転状態にある場合、前記吸気管内への気体燃料の噴射は、前記吸気弁の開弁後に開始されることを特徴とする請求項16に記載の燃料噴射装置。
  18. 前記噴孔形成部材は、有底の筒状に形成され、
    前記噴孔は、前記噴孔形成部材の底部(1461,1561,1661)に形成され、前記噴孔形成部材の軸方向に沿う中心軸線に対して傾斜した方向に延びる筒穴状であることを特徴とする請求項14〜17のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
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