JP2015120958A - 希土類−鉄−窒素系磁性合金とその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐候性に優れ湿度環境下で保磁力低下を抑制し、希土類−鉄−窒素系磁性合金とその製造方法の提供。【解決手段】希土類元素(Yを含むランタノイド元素のいずれか1種又は2種以上)14〜26質量%と、窒素2.0質量%以上と、残部鉄とする合金であって、Th2Zn17型の結晶構造の合金内部に、0.001〜0.1質量%のCaと0.01〜1質量%のCuを含有する希土類−鉄−窒素系磁性合金。希土類酸化物粉末、鉄粉末、銅粉末、及び該希土類酸化物の還元剤である金属カルシウム又は水素化カルシウムを混合し、還元拡散法により非酸化性雰囲気中で加熱焼成して希土類−鉄母合金を含む還元拡散反応生成物を得る。得られた希土類−鉄母合金の窒化処理を含む希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法。前記還元拡散生成物を得る還元温度が1050〜1150℃で、かつ保持時間が8〜10時間である希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、希土類−鉄−窒素系磁性合金とその製造方法に関し、より詳しくは、耐候性に優れ湿度環境下での保磁力低下をさらに抑制しうる磁性材料用の希土類−鉄−窒素系磁性合金とその製造方法に関する。
近年、菱面体晶系または六方晶系の結晶構造をもつ金属間化合物に窒素を導入させた希土類−鉄−窒素系磁性材料が、特に永久磁石材料や高周波磁性材料として優れた磁気特性をもつことから注目されている。
希土類−鉄−窒素系磁性材料としては、例えば、特許文献1には、Fe−R−N(R:Y、Thおよびすべてのランタノイド元素からなる群の中から選ばれた一種または二種以上)で表される永久磁石が記載され、また、特許文献2には、六方晶系あるいは菱面体晶系の結晶構造をもつR−Fe−N−H(R:イットリウムを含む希土類元素のうちの少なくとも一種)で表される磁気異方性材料が記載されている。
また、これらの材料に対して、磁気特性などを改善することを目的として、さまざまな添加物が検討されている。
例えば、特許文献3には、六方晶系あるいは菱面体晶系の結晶構造をもつR−Fe−N−H−M(R:Yを含む希土類元素のうちの少なくとも一種;M:Li、Na、K、Mg、Ca、Sr、Ba、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Mn、Pd、Cu、Ag、Zn、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Pb、Biの元素およびこれらの元素並びにRの酸化物、フッ化物、炭化物、窒化物、水素化物、炭酸塩、硫酸塩、ケイ酸塩、塩化物、硝酸塩のうち少なくとも一種)で表される磁性材料が記載されている。
また、特許文献4には、Fe−R−M−N(R:Y、Thおよびすべてのランタノイド元素;M:Ti、Cr、V、Zr、Nb、Al、Mo、Mn、Hf、Ta、W、Mg、Si)で表される永久磁石材料が記載され、さらに、特許文献5には、六方晶系あるいは菱面体晶系の結晶構造をもつR−Fe−N−H−O−M(R:Yを含む希土類元素のうちの少なくとも一種;M:Mg、Ti、Zr、Cu、Zn、Al、Ga、In、Si、Ge、Sn、Pb、Biの元素およびこれらの元素並びにRの酸化物、フッ化物、炭化物、窒化物、水素化物のうち少なくとも一種)で表される磁性材料が記載されている。
一方、特許文献6には、希土類元素(Yを含むランタノイド元素のいずれか1種または2種以上)と、鉄と、窒素と、M(MはTi、V、Cr、Mn、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Al、Si、Cの少なくとも一種以上)とを主構成成分とする合金にLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、SrまたはBaの少なくとも一種以上を含有させた磁性材料が提案されている。
これらの磁性材料を製造するには、まず希土類−鉄系の母合金粉末を製造し、その後窒素原子を導入するための窒化処理を行う方法が挙げられる。
この母合金粉末を製造する方法としては、例えば、希土類金属、鉄、および必要ならばその他の金属を所定比率で調合し不活性ガス雰囲気中で高周波溶解し、得られた合金インゴットを均一化熱処理してから、ジョークラッシャーなどで所定の粒度に粉砕する方法がある。また、該合金インゴットを使って液体急冷法により合金薄帯を製造し、粉砕する方法や、さらには、希土類酸化物粉末、還元剤、鉄粉、および必要ならばその他の金属粉を出発原料とした還元拡散法によって製造する方法もある。
前記窒化処理としては、例えば、希土類−鉄系の母合金粉末を窒素またはアンモニア、あるいはこれらと水素との混合ガス雰囲気中で200〜700℃に加熱する方法がある。
こうして得られた希土類−鉄−窒素系磁性材料は、600°C程度の低温で分解するため、粉末冶金的な手法で焼結することができない。そこで実用材料としては、この分解温度より融点が低いZnやSnなどの金属、ポリアミド樹脂やポリフェニレンサルファイド樹脂などの熱可塑性樹脂、またはエポキシ樹脂やフェノール樹脂などの熱硬化性樹脂をバインダーとするボンド磁性材料として取り扱う。
ボンド磁性材料の代表的なものはボンド磁石である。希土類−鉄−窒素系磁性材料を用いたボンド磁性材料は、高温多湿雰囲気下で錆の発生や磁気特性の低下を起こし易いため、例えば、成形体表面に熱硬化性樹脂等のコーティング膜を形成することで発錆を抑制したり、また、特許文献7に提案されているように、成形体表面に燐酸塩含有塗料による被膜処理を施すことで発錆を抑制しているが、難発錆特性や保磁力等の磁気特性の点で十分に満足できるものではない。
ところで希土類−鉄−窒素系磁性材料粉末を樹脂と混練してボンド磁性材料として使用する場合、高い磁気特性を得るためには磁性材料を数μmに粉砕する必要がある。粉砕は、通常、不活性ガス中または溶剤中で行なわれるが、粉砕後の微粉末は極めて活性が高いため、成形体に被膜処理を施す前に大気に触れると酸化発錆が急激に進んで磁気特性が劣化するという問題がある。この問題を解決するために、例えば、磁性材料を数μmに粉砕した後に僅かな酸素を不活性雰囲気中に導入して微粉末を徐酸化したり、また、特許文献8で提案されているように、粉砕後の微粉末に燐酸塩による被膜処理を施すことが行なわれている。
しかしながら、粉砕後の微粉末は互いに凝集しており、凝集粉表面が皮膜で保護されていたとしても個々の微粉末に対する保護が十分ではないためか、このようにして得られた微粉末は、乾燥環境下での耐候性は向上しているものの、実用上重要な湿度環境下での耐候性は満足できるほど改善されないという問題がある。
そこで本出願人は、特許文献9で、燐酸を添加した有機溶剤中で磁性材料を粉砕することにより、耐候性に優れ、湿度環境下での保磁力低下を抑制した微粉末を得たが、その効果はまだ十分でない。
このような状況下、耐候性に優れるだけでなく、湿度環境下での保磁力低下をさらに抑制しうる希土類−鉄−窒素系磁性材料粉末が必要とされていた。
特開昭60−131949号公報 特開平2−57663号公報 特開平3−16102号公報 特開平4−99848号公報 特開平3−153852号公報 特開平9−143636号公報 特開2000−208321号公報 特開平11−251124号公報 特開2002−124406号公報
そこで本発明は、耐候性に優れ湿度環境下での保磁力低下をさらに抑制しうる磁性材料用の希土類−鉄−窒素系磁性合金とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的の達成のため、希土類−鉄−窒素系磁性材料への元素添加を種々検討した結果、Cuを含む原料混合物を還元拡散法により非酸化性雰囲気中で加熱焼成して希土類−鉄母合金を含む還元拡散反応生成物を得る工程において、特定の還元温度、かつ前記還元温度の保持時間に設定し、ThZn17型の結晶構造を有する合金内部に特定量のCaとCuを含有させるようにすると、耐候性が向上し湿度環境下での保磁力低下を抑制しうることを見いだし、本発明に至った。
すなわち、本発明の第1の発明によれば、希土類元素(Yを含むランタノイド元素のいずれか1種または2種以上)14〜26質量%と、窒素2.0質量%以上と、残部鉄を主構成成分とする合金であって、ThZn17型の結晶構造を有する合金内部に一様に、0.001〜0.1質量%のCaと0.01〜1質量%のCuを含有することを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金が提供される。
また、本発明の第2の発明によれば、第1の発明において、希土類元素が、Sm、Nd又はCeから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金が提供される。
また、本発明の第3の発明によれば、希土類酸化物粉末、鉄粉末、銅粉末、及び該希土類酸化物の還元剤である金属カルシウムもしくは水素化カルシウムを混合し、この混合物を還元拡散法により非酸化性雰囲気中で加熱焼成して希土類−鉄母合金を含む還元拡散反応生成物を得る工程、得られた希土類−鉄母合金を窒化処理する工程を含む希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法において、
前記還元拡散生成物を得る還元温度が1050℃以上1150℃以下で、かつ前記還元温度の保持時間が8時間以上10時間以下であることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法が提供される。
また、本発明の第4の発明によれば、第3の発明において、希土類酸化物粉末の平均粒径が、10μm以下であることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法が提供される。
また、本発明の第5の発明によれば、第3の発明において、鉄粉末の粒度が、150メッシュ(目開き106μm)以下であることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法が提供される。
また、本発明の第6の発明によれば、第3の発明において、銅粉末の平均粒径が、10μm以下であることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法が提供される。
また、本発明の第7の発明によれば、第3の発明において、還元剤の粒度が、4メッシュ(目開き4.75mm)以下であることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法が提供される。
本発明の磁性合金粉末は、高温度高湿度下における粉末磁気特性の低下や耐食性を改善することができ、永久磁石材料や高周波磁性材料として優れた特性を発揮することから、その工業的価値は極めて大きい。
以下、本発明の希土類−鉄−窒素系磁性合金とその製造方法について実施形態を詳細に説明する。
1.希土類−鉄−窒素系磁性合金
本発明の磁性合金は、優れた磁気特性を発現するために、ThZn17型の結晶構造をもつ合金であることが望ましい。
希土類元素(Yを含むランタノイド元素のいずれか1種または2種以上)としては、Y、La、Ce、Pr、Nd、およびSmの群から選ばれる少なくとも1種以上、あるいは、これらの少なくとも1種と、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、およびYbの群から選ばれる少なくとも1種とからなるものであることが磁気特性を高める上で望ましいが、特には、Pr、Nd、Sm、Ceを用いたものは磁性材料の磁気特性が極めて高くなる。希土類元素の含有量は、合金中で14〜26質量%であることが磁気特性の点で望ましく、15〜25質量%が好ましい。
鉄は、磁気特性を損なうことなく温度特性や耐食性を改善する目的で、その一部をCoまたはNiの一種以上で置換してもよい。
窒素は2.0質量%以上含まれていればよい。これより少ないと磁性材料の磁気特性が劣るからである。好ましい窒素の量は2.5〜4質量%である。
本発明の磁性合金には、添加元素としてTi、V、Cr、Mn、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Al、Si、Cの少なくとも一種以上を含有させるとThZn17型の結晶構造が安定化し磁気特性が向上する。ただし磁気特性、特に飽和磁化が低下するためその含有量は12質量%以下であることが望ましい。その含有量は5〜10質量%であることが好ましい。
前記ThZn17型の結晶構造をもつ金属間化合物としては、SmFe17合金、NdFe17合金、CeFe17合金、PrFe17合金などがある。
Caの合金内部への含有量は、0.001〜0.1質量%であることが必要である。0.001質量%未満では耐候性を高める効果がなく、0.1質量%を超えると合金の飽和磁気分極が低下するので好ましくないからである。Caの含有量は0.003〜0.08質量%であることが好ましい。
Caと共に必要な添加元素であるCuについては、合金内部への含有量は0.01〜1質量%であることが必要である。0.01質量%未満および1質量%を超えると耐候性を高める効果がないからである。Cuの含有量は0.02〜0.9質量%であることが好ましい。
本発明における耐候性向上のメカニズムは、Feに対して貴なCuによる置換による金属間化合物の標準電極電位の上昇によるものと推定されるが、Cuの上限量が1質量%であることやCaの共存が必要な点を含めて、まだ詳細は明らかでない。
本発明において、これらが合金中に一様に存在するとは、合金断面のCaとCuをEPMAで複数個所定量分析したときに、その最大値を最小値で割った値が2倍以内になることである。
本発明においては、CaおよびCuをThZn17型の結晶構造をもつ金属間化合物相内部に偏在することなく導入することが、本質的に重要なことである。
前記のとおり、特許文献6(特開平09−143636)では、希土類元素(Yを含むランタノイド元素のいずれか1種または2種以上)と、鉄と、窒素と、M(Mは Ti、V、Cr、Mn、Cu、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta、W、Al、Si、Cの少なくとも一種以上)とを主構成成分とする合金であって、該合金内部にLi、Na、K、Rb、Cs、Mg、Ca、SrまたはBaの少なくとも一種以上を0.001〜0.1質量%含有する希土類−鉄−窒素系磁石用合金が提案されており、CuとCaを含有する点で本発明に類似している。
しかしながら、この文献でThZn17型の結晶構造を持つ金属間化合物相内部に導入されるのはCaのみである。そして、Cuが存在する相については特に記載がなく、含有量の上限も12質量%(実施例のM元素含有量は約5〜10質量%)である点で本発明とは異なり、またM元素の機能は、菱面体晶系または六方晶系または単斜晶系または正方晶系の結晶構造を持つ金属間化合物を安定化し、磁気特性を向上させる点でも相違する。そのため、特許文献6の合金では、十分な耐候性の向上、湿度環境下での保磁力低下の抑制を期待することはできない。
2.希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法
本発明の合金の製造方法は、特に制限されず、従来法の溶解鋳造法、液体急冷法、還元拡散法などで希土類−鉄系母合金粉末を製造し窒化すればよい。
この中でも還元拡散法で母合金を製造する方法は、安価な希土類酸化物を原料とすること、還元剤として水素化カルシウムや金属カルシウムを使用し均一に混合すれば、その投入量と還元拡散反応の還元温度を不活性ガス雰囲気下で1050℃以上1150℃以下、保持時間8時間以上10時間以下に調整することによりCaとCuを合金内に適量取り込むことができる点で好ましい。
また、還元拡散法を採用すると、合金が粉末で得られるため粗粉砕工程が不要であること、磁気特性を劣化させる残留鉄相が少ないため均一化熱処理が不要であること、などから他の方法に比べてコスト的に有利である。
本発明では、CaとCuがThZn17型結晶構造を持つ主相内部に均一に存在するような条件に設定することが必要である。還元拡散反応後に生成した主相粒子のそれぞれにおいて、CaとCu量が上記の含有量となるようにし、また一個の粒子内においてもそれぞれが偏在することなく一様に存在することが必要である。
これらを還元拡散法において実現するため、原料のFe粉末、希土類酸化物粉末、Cu粉末は粒度の小さなものが望ましい。Fe粉末の粒度が150メッシュ(目開き106μm)以下、好ましくは270メッシュ(目開き53μm)以下、さらには500メッシュ(目開き25μm)以下であることが好ましい。なお、メッシュと目開きの関係は、JIS Z 8801−1:2000に準拠している。希土類酸化物粉末は、平均粒径が10μm以下で、5μm以下であるのが好ましい。
Cu粉末は、最終的に合金中の含有量を0.01〜1質量%とすることから、Fe粉に対して十分微細なものが望ましく、平均粒径が10μm以下、好ましくは5μm以下で、さらには1μm以下とするのがより好ましい。また微細なCuの一部または全部を酸化銅粉末の形で使用してもよい。
またCaは、希土類酸化物粉末の還元剤であると共に、主相に0.001〜0.1質量%導入することから、上記原料粉末と同様に微細なものが望ましい。金属カルシウムや水素化カルシウムとして粒度が4メッシュ(目開き4.75mmm)以下、好ましくは12メッシュ(目開き1.40mm)以下、さらには18メッシュ(目開き850μm)以下であるのがより好ましい。ただし0.1mm以下の粒が10質量%を超えて含まれると、希土類元素のFe粉末への拡散が進みにくくなるので、0.1mm以下の粒が10質量%以下であるのが望ましい。
還元拡散熱処理において、これらの原料粉末と金属カルシウム等の混合物は、それぞれが偏在することなく、十分分散されていることが好ましい。
また熱処理条件としては、温度1000°C以上1150°C以下、好ましくは1050°C以上1150°C以下で、実施例に示すようにCuとCaが主相内に一様に導入される保持時間をとるのが望ましい。
3.希土類−鉄−窒素系磁性合金の用途
本発明の希土類−鉄−窒素系磁性合金は、磁石材料や高周波磁性材料として利用される。
磁石材料としては、たとえば特開昭60−131949号公報などには希土類元素としてSmを含有するものが開示され、また高周波磁性材料としては、たとえば再表2008−136391号公報に希土類元素としてNdやDyを含有するものが開示されている。
本発明では、これら従来技術をベースに、いずれも10μm以下の微粉末を樹脂バインダーと混合したボンド磁性材料として圧縮成形、射出成形、押出成形、圧延成形される。
次に実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明は、以下に説明する実施例に必ずしも限定されるものではない。なお得られた磁性材料粉末のCaとCuの含有量、磁気特性は、次の要領で測定した。
(CaとCuの含有量)
得られた磁性材料粉末を樹脂に埋め込み、エメリー紙と羽布(バフ)で研磨して生じた粒子の研磨面について、CaとCuの含有量を島津製作所製EPMA装置(EPMA−2300、ビーム径約1μm)で定量分析した。ここで1試料についてランダムに3粒子を選び、1粒子について3か所を定量分析している。なお検出感度を高めるために、加速電圧20kV、試料電流1×10−7A、積算時間を60秒とした。
(磁気特性)
微粉砕処理した乾燥後の微粉を最大磁界1194kA/m(15kOe)の振動試料型磁力計にかけ、飽和磁気分極Jm(0)と保磁力Hc(0)を測定した。
このとき、微粉をパラフィンワックスと共にサンプルケースに詰め、ドライヤーでパラフィンワックスを溶融させてから1592kA/m(20kOe)の配向磁界でその磁化容易軸をそろえ、着磁磁場5570kA/m(70kOe)でパルス着磁した。また飽和磁気分極については、SmFe17金属間化合物相の真密度を7.67g/cmとし反磁場補正せずに評価した。
(実施例1)
純度99.9質量%で粒度270メッシュ(目開き53μm)以下の電解鉄粉2.0kgと、純度95質量%で平均粒径0.4μmの銅粉1gと、純度99質量%で平均粒径3μmの酸化サマリウム粉末0.84kgと、純度99質量%で粒度12メッシュ(目開き1.40mm)以下の粒状金属Ca0.35kgとを、アルゴン雰囲気中で十分にミキサー混合した。
混合物を鋼製容器に入れアルゴン雰囲気下、1150℃で10時間にわたって加熱し還元拡散反応を施した。
冷却後に得られた反応生成物を管状炉に装填し、アンモニア分圧0.35のアンモニア−水素混合ガス気流中460℃で4時間加熱(窒化処理)し、その後アルゴンガス中で1時間加熱(アニール処理)した。
冷却後に回収された反応生成物を水中に投入してスラリー化し、攪拌とデカンテーションを繰り返して上澄みに浮遊する水酸化カルシウムを除去した。さらに残留する水酸化カルシウムとSm組成が40質量%を超えるSmリッチ相を除去するために、酢酸を用いてスラリーのpHが5になるまで酸洗浄した。
その後、スラリーを再び水洗浄しエタノール置換後にろ過して170℃で真空乾燥することにより、Sm−Fe−N系磁性材料粉末を得た。この粉末はX線回折より、ThZn17型結晶構造の回折線(SmFe17金属間化合物)のみ観測され、単相粒子であることを確認した。また、前記の方法でCaとCuの含有量を測定した。
さらに粉末1.0kgを、オルト燐酸23gを添加したエタノールを溶媒として媒体攪拌ミルにて平均粒径2.3μmまで微粉砕し、減圧下ミキサー中140℃で乾燥した。乾燥後の微粉を前記の要領で振動試料型磁力計にかけ、飽和磁気分極Jm(0)と保磁力Hc(0)を測定した。
次に、この粉末の耐候性を調べるために、粉末10gを80℃90%RHの恒温恒湿槽に入れて120時間保持後、同様にして再び保磁力Hc(120)を測定した。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(実施例2)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1100℃とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1と同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(実施例3)
銅粉の投入質量を16g、還元温度を1050℃、還元拡散の保持時間を8時間とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(実施例4)
銅粉の投入質量を27g、還元温度を1050℃とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(従来例)
銅粉(平均粒径 30μm)の投入質量を240g、還元温度を1180°Cとした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(比較例1)
銅粉は添加せず、還元拡散の保持時間を8時間とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(比較例2)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1050℃、還元拡散の保持時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(比較例3)
銅粉は添加せず、還元温度を1050℃、還元拡散の保持時間を4時間とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(比較例4)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1200℃、還元拡散の保持時間を12時間とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
(比較例5)
銅粉の投入質量を35g、還元拡散の保持時間を8時間とした以外は、実施例1と同様にしてSm−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例1同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表1に、EPMAによるCaとCu分析値、SmとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表2に、飽和磁気分極Jm(0)、初期の保磁力Hc(0)と120時間の耐候性試験後の保磁力Hc(120)を表3に示す。
Figure 2015120958
Figure 2015120958
Figure 2015120958
「評価」(実施例1〜4、および従来例、比較例1〜5の比較)
表2,3に示す結果から次のことが分かる。実施例1〜4の磁性材料粉末は、その粒子内部に0.001〜0.1質量%のCaと0.01〜1質量%のCuを含有し、しかも各粒子内3か所の分析値の(最大値)/(最小値)が2以下であり、これらの成分が一様に含まれている。このような粉末から作製した微粉の初期保磁力Hc(0)は780〜867kA/mである。これを80℃90%RHの高温高湿度下に120時間放置する耐候性試験を行った後の保磁力は525〜740kA/mとなっており、初期特性の60%以上の性能を維持している。
これに対して従来例は、Cuの含有量が多く還元温度も1180°Cと高く設定されている。その粉末内部にはCuリッチな析出物が確認され、そのためEPMAによるCu含有量の最大値と最小値の比率は15で、それらの平均7.4質量%だった。そして飽和磁気分極Jm(0)は0.81Tと低く、また682kA/mの保磁力は耐候性試験後に351kA/mまで低下した。
比較例1の磁性材料粉末は、その粒子内部にCuを含有しないものであるが、891kA/mの初期保磁力Hc(0)は耐候性試験後に223kA/mまで大きく低下した。
比較例2の粉末は、粒子内部にCaを含有しないものであるが、836kA/mの保磁力は耐候性試験後に334kA/mまで大きく低下した。
比較例3の粉末は、粒子内部にCaもCuも含有しないものであるが、812kA/mの保磁力は耐候性試験後に183kA/mまで大きく低下した。
比較例4の粉末は、粉末内部のCa含有量が0.1質量%を超えるものであり初期の飽和磁気分極Jm(0)が、実施例1〜4では1.36〜1.44Tだったのに対して、1.13Tと大幅に低いものとなっている。
比較例5の粉末は、粉末内部のCu含有量が1質量%を超えるものであるが、748kA/mの初期保磁力は耐候性試験後に422kA/mまで大きく低下した。
(実施例5)
純度99.9質量%粒度270メッシュ(目開き53μm)以下の電解鉄粉2.0kgと、純度95質量%平均粒径0.4μmの銅粉1gと、純度99質量%平均粒径3μmの酸化ネオジウム粉末0.85kgと、純度99質量%粒度12メッシュ(目開き1.40mm)以下の粒状金属Ca0.35kgとを、アルゴン雰囲気中で十分にミキサー混合した。
混合物を鋼製容器に入れアルゴン雰囲気下1150℃で10時間にわたって加熱し還元拡散反応を施した。
冷却後に得られた反応生成物を管状炉に装填し、アンモニア分圧0.34のアンモニア−水素混合ガス気流中450℃で4時間加熱(窒化処理)し、その後アルゴンガス中で1時間加熱(アニール処理)した。
冷却後に回収された反応生成物を水中に投入してスラリー化し、攪拌とデカンテーションを繰り返して上澄みに浮遊する水酸化カルシウムを除去した。さらに残留する水酸化カルシウムとNd組成が40質量%を超えるNdリッチ相を除去するために、酢酸を用いてスラリーのpHが5になるまで酸洗浄した。
その後、スラリーを再び水洗浄しエタノール置換後にろ過して170℃で真空乾燥することにより、Nd−Fe−N系磁性材料粉末を得た。この粉末のX線回折より、ThZn17型結晶構造の回折線(NdFe17金属間化合物)のみ観測され、単相粒子であることを確認した。
次に、この磁性材料粉末を樹脂に埋め込み、実施例1と同様にして粒子の研磨面について、CaとCuの含有量を定量分析した。
さらに得られた粉末1.0kgを、オルト燐酸23gを添加したエタノールを溶媒として媒体攪拌ミルにて平均粒径2.0μmまで微粉砕し、減圧下ミキサー中140℃で乾燥してNd−Fe−N系微粉末を得た。乾燥後の微粉末を最大磁界1194kA/m(15kOe)の振動試料型磁力計で飽和磁気分極Jm(0)を測定した。このとき、微粉をパラフィンワックスと共にサンプルケースに詰め、ドライヤーでパラフィンワックスを溶融させてから1592kA/m(20kOe)の配向磁界でその磁化容易面をそろえ、また飽和磁気分極については、NdFe17金属間化合物相の真密度を7.55g/cmとし実施例1と同様に反磁場補正せずに評価した。
次にこの微粉末の耐候性を調べるために、粉末10gを80℃90%RHの恒温恒湿槽に入れて120時間保持後、150℃で真空乾燥して質量及びJmの変化を測定した。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率(試験前の質量に対する増加分を%表示)と飽和磁気分極Jmの初期値Jm(0)と120時間後の値Jm(120)を表6に示す。
(実施例6)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1100℃とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
(実施例7)
銅粉の投入質量を15g、還元温度を1050℃、保持時間を8時間とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
(実施例8)
銅粉の投入質量を25g、還元温度を1050℃とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
(比較例6)
銅粉は添加せず、還元拡散の保持時間を8時間とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
(比較例7)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1050℃、還元拡散の保持時間を4時間とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
(比較例8)
銅粉は添加せず、還元温度を1050℃、還元拡散の保持時間を4時間とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
(比較例9)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1200℃、還元拡散の保持時間を12時間とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
(比較例10)
銅粉の投入質量を35g、還元拡散の保持時間を8時間とした以外は、実施例5と同様にしてNd−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例5同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表4に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表5に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表6に示す。
Figure 2015120958
Figure 2015120958
Figure 2015120958
「評価」(実施例5〜8および比較例6〜10の比較)
表5,6に示す結果から次のことが分かる。実施例5〜8の磁性材料粉末は、その粒子内部に0.001〜0.1質量%のCaと0.01〜1質量%のCuを含有し、しかも各粒子内3か所の分析値の(最大値)/(最小値)が2以下であり、これらの成分が一様に含まれている。このような粉末から作製した微粉末の飽和磁気分極Jm(0)は1.42〜1.54Tである。これを80℃90%RHの高温高湿度下に120時間放置する耐候性試験を行った後の飽和磁気分極は1.41〜1.51Tとなっており、初期特性の98%以上の性能を維持している。また質量変化率(質量増加率)は2%以下である。
これに対して比較例6の磁性材料粉末は、その粒子内部にCuを含有しないものであるが、1.53Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.39Tまで大きく低下した。
比較例7の粉末は、粒子内部にCaを含有しないものであるが、1.52Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.43Tまで大きく低下した。
比較例8の粉末は、粒子内部にCaもCuも含有しないものであるが、1.55Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.34Tまで大きく低下した。
比較例9の粉末は、粉末内部のCa含有量が0.1質量%を超えるものであり初期の飽和磁気分極Jm(0)が、実施例5〜8では1.42〜1.54Tだったのに対して、1.29Tと大幅に低いものとなっている。加えて、1.29Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.17Tまで大きく低下した。
比較例10の粉末は、粉末内部のCu含有量が1質量%を超えるものであるが、1.35Tの初期飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.20Tまで大きく低下した。
なお質量変化率に注目すると、実施例5〜8が2%以下であるのに対して比較例6〜9では3%を超えている。これは80℃90%RHの高温度高湿度下に放置したことによって、比較例の粉末は酸化増量したと理解される。
(実施例9)
純度99.9質量%粒度270メッシュ(目開き53μm)以下の電解鉄粉2.0kgと、純度95質量%平均粒径0.4μmの銅粉5gと、純度99質量%平均粒径5μmの酸化セリウム粉末0.88kgと、純度99質量%粒度12メッシュ(目開き1.40mm)以下の粒状金属Ca0.47kgとを、アルゴン雰囲気中で十分にミキサー混合した。
混合物を鋼製容器に入れアルゴン雰囲気下1150℃で10時間にわたって加熱し還元拡散反応を施した。
冷却後に得られた反応生成物を管状炉に装填し、アンモニア分圧0.34のアンモニア−水素混合ガス気流中450℃で4時間加熱(窒化処理)し、その後アルゴンガス中で1時間加熱(アニール処理)した。
冷却後に回収された反応生成物を水中に投入してスラリー化し、攪拌とデカンテーションを繰り返して上澄みに浮遊する水酸化カルシウムを除去した。さらに残留する水酸化カルシウムとCe組成が40質量%を超えるCeリッチ相を除去するために、酢酸を用いてスラリーのpHが5になるまで酸洗浄した。
その後、スラリーを再び水洗浄しエタノール置換後にろ過して170℃で真空乾燥することにより、Ce−Fe−N系磁性材料粉末を得た。この粉末のX線回折より、ThZn17型結晶構造の回折線(CeFe17金属間化合物)のみ観測され、単相粒子であることを確認した。
次に、この磁性材料粉末を樹脂に埋め込み、実施例1と同様にして粒子の研磨面について、CaとCuの含有量を定量分析した。
さらに得られた粉末1.0kgを、オルト燐酸23gを添加したエタノールを溶媒として媒体攪拌ミルにて平均粒径2.1μmまで微粉砕し、減圧下ミキサー中140℃で乾燥してCe−Fe−N系微粉末を得た。乾燥後の微粉末を最大磁界1194kA/m(15kOe)の振動試料型磁力計で飽和磁気分極Jm(0)を測定した。このとき、微粉をパラフィンワックスと共にサンプルケースに詰め、ドライヤーでパラフィンワックスを溶融させてから1592kA/m(20kOe)の配向磁界でその磁化容易面をそろえ、CeFe17金属間化合物相の真密度を7.55g/cmとし実施例1と同様に反磁場補正せずに評価した。
次に、この微粉末の耐候性を調べるために、粉末10gを80℃90%RHの恒温恒湿槽に入れて120時間保持後、150℃で真空乾燥して質量及びJmの変化を測定した。原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表7に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表8に、120時間の耐候性試験後の質量変化率(試験前の質量に対する増加分を%表示)と飽和磁気分極Jmの初期値Jm(0)と120時間後の値Jm(120)を表9に示す。
(実施例10)
銅粉の投入質量を15g、還元温度を1050℃、保持時間を8時間とした以外は、実施例9と同様にしてCe−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例9同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表7に、EPMAによるCaとCu分析値、NdとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表8に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表9に示す。
(比較例11)
銅粉は添加せず、還元拡散の保持時間を8時間とした以外は、実施例9と同様にしてCe−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例9同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表7に、EPMAによるCaとCu分析値、CeとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表8に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表9に示す。
(比較例12)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1050℃、還元拡散の保持時間を4時間とした以外は、実施例9と同様にしてCe−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例9同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表7に、EPMAによるCaとCu分析値、CeとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表8に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表9に示す。
(比較例13)
銅粉は添加せず、還元温度を1050℃、還元拡散の保持時間を4時間とした以外は、実施例9と同様にしてCe−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例9同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表7に、EPMAによるCaとCu分析値、CeとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表8に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表9に示す。
(比較例14)
銅粉の投入質量を5g、還元温度を1200℃、還元拡散の保持時間を12時間とした以外は、実施例9と同様にしてCe−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例9同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表7に、EPMAによるCaとCu分析値、CeとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表8に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表9に示す。
(比較例15)
銅粉の投入質量を35g、還元拡散の保持時間を8時間とした以外は、実施例9と同様にしてCe−Fe−N系磁性材料粉末を得て、実施例9同様に評価を行った。
原料の投入質量、還元拡散の反応温度と保持時間を表7に、EPMAによるCaとCu分析値、CeとNの化学分析値、CaとCuの分析値の最大値と最小値の比率を表8に、120時間の耐候性試験後の質量変化率、初期の飽和磁気分極Jm(0)と120時間の耐候性試験後の飽和磁気分極Jm(120)を表9に示す。
Figure 2015120958
Figure 2015120958
Figure 2015120958
「評価」(実施例8、9および比較例11〜15の比較)
表8,9に示す結果から次のことが分かる。実施例9、10の磁性材料粉末は、その粒子内部に0.001〜0.1質量%のCaと0.01〜1質量%のCuを含有し、しかも各粒子内3か所の分析値の(最大値)/(最小値)が2以下であり、これらの成分が一様に含まれている。このような粉末から作製した微粉末の飽和磁気分極Jm(0)は1.39、1.34Tである。これを80℃90%RHの高温高湿度下に120時間放置する耐候性試験を行った後の飽和磁気分極は1.35、1.32Tとなっており、初期特性の97%以上の性能を維持している。また質量変化率(質量増加率)は3%以下である。
これに対して比較例11の磁性材料粉末は、その粒子内部にCuを含有しないものであるが、1.40Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.29Tまで大きく低下した。また耐候性試験後の質量変化率は8%を超え、(質量増加)粉末が赤褐色に変化した。
比較例12の粉末は、粒子内部にCaを含有しないものであるが、1.38Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.31Tまで大きく低下した。また耐候性試験後の質量変化率は6%を超え、(質量増加)粉末が赤褐色に変化した。
比較例13の粉末は、粒子内部にCaもCuも含有しないものであるが、1.40Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.13Tまで大きく低下した。また耐候性試験後の質量変化率は10%を超え、(質量増加)粉末が赤褐色に変化した。
比較例14の粉末は、粉末内部のCa含有量が0.1質量%を超えるものであり初期の飽和磁気分極Jm(0)が、実施例9、10では1.39、1.34Tだったのに対して、1.25Tと大幅に低いものとなっている。加えて、1.25Tの飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.19Tまで大きく低下した。
比較例15の粉末は、粉末内部のCu含有量が1質量%を超えるものであるが、初期の飽和磁気分極Jm(0)が、実施例9、10では1.39、1.34Tだったのに対して、1.15Tと大幅に低いものとなっている。加えて、1.15Tの初期飽和磁気分極Jm(0)は耐候性試験後に1.02Tまで大きく低下した。
本発明の希土類−鉄−窒素系磁性合金は、従来よりも耐候性に優れ湿度環境下での保磁力低下をさらに抑制しうることから、磁石材料や高周波磁性材料として好適に使用される。

Claims (7)

  1. 希土類元素(Yを含むランタノイド元素のいずれか1種または2種以上)14〜26質量%と、窒素2.0質量%以上と、残部鉄を主構成成分とする合金であって、ThZn17型の結晶構造を有する合金内部に一様に、0.001〜0.1質量%のCaと0.01〜1質量%のCuを含有することを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金。
  2. 希土類元素が、Sm、Nd又はCeから選ばれる1種または2種以上であることを特徴とする請求項1に記載の希土類−鉄−窒素系磁性合金。
  3. 希土類酸化物粉末、鉄粉末、銅粉末、及び該希土類酸化物の還元剤である金属カルシウムもしくは水素化カルシウムを混合し、この混合物を還元拡散法により非酸化性雰囲気中で加熱焼成して希土類−鉄母合金を含む還元拡散反応生成物を得る工程、得られた希土類−鉄母合金を窒化処理する工程を含む希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法において、
    前記還元拡散生成物を得る還元温度が1050℃以上1150℃以下で、かつ前記還元温度の保持時間が8時間以上10時間以下であることを特徴とする希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法。
  4. 希土類酸化物粉末の平均粒径が、10μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法。
  5. 鉄粉末の粒度が、150メッシュ(目開き106μm)以下であることを特徴とする請求項3に記載の希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法。
  6. 銅粉末の平均粒径が、10μm以下であることを特徴とする請求項3に記載の希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法。
  7. 還元剤の粒度が、4メッシュ(目開き4.75mm)以下であることを特徴とする請求項3に記載の希土類−鉄−窒素系磁性合金の製造方法。
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