JP2015119838A - 情報処理装置及び情報処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ゴルフコースで打ったボールが転がっている途中にスコアを悪化させやすいエリアに捕まらないようにするために参考となる情報をプレイヤーに提供すること。【解決手段】要因取得手段101は、プレイヤーの打ったボールが最初に着地してから停止するまでに地面上を転がる可能性のある転がり領域を変化させる要因を示す要因情報を取得する。傾向取得手段102は、プレイヤーのショットの傾向を示す傾向情報を取得する。表示制御手段103は、ゴルフコースにおいてスコアを悪化させやすいエリアの配置を示す配置画像と、そのゴルフコースでプレーするプレイヤーによる転がり領域を表す領域画像とを表示部に表示させる。表示制御手段103は、傾向取得手段102により取得された傾向情報が示す傾向及び要因取得手段101により取得された要因情報が示す要因に応じた転がり領域を表す領域画像を表示させる。【選択図】図3

Description

本発明は、ゴルフコースでのプレーの参考になる情報を提供する技術に関する。
ゴルフコースでのプレーの参考になる情報を提供する技術がある。例えば、特許文献1には、ゴルフコース内における現在のボールの位置から打ったボールの到達可能領域を算出し、算出した到達可能領域の中から障害物が存在しない地区単位からアドバイスポイントを決定する技術が記載されている。
特開2003−190352号公報
ゴルフコースには、池及びバンカー等のハザードや、OB(Out of Bounds)ゾーン、ラフ、林などといった、そこにボールが捕まるとスコアを悪化させやすいエリア(以下「スコア悪化エリア」という)がある。プレイヤーは、そのようなスコア悪化エリアにボールが捕まらないように狙ってショットするが、打球の着地点がスコア悪化エリアでなくても、そこから転がってスコア悪化エリアに捕まってしまうことがある。特許文献1の技術では、このようなボールの転がりが考慮されていないため、スコア悪化エリアでない到達可能領域に向けてプレイヤーがボールを打ったとしても、その手前にあるスコア悪化エリアにボールが捕まってしまうおそれがある。
そこで、本発明は、ゴルフコースで打ったボールが転がっている途中にスコアを悪化させやすいエリアに捕まらないようにするために参考となる情報をプレイヤーに提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、本発明は、画像を表示する表示手段と、ゴルフコースでプレーするプレイヤーの打ったボールが当該ゴルフコースにおいて最初に着地してから停止するまでに地面上を転がる可能性のある領域を表す領域画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段とを備える情報処理装置を提供する。
また、前記表示制御手段は、前記領域画像に加え、前記ゴルフコースにおいてスコアを悪化させやすいエリアの配置を示す配置画像を表示させてもよい。
さらに、前記表示制御手段は、前記配置画像により前記エリアの配置が示されるゴルフコースでプレーする前記プレイヤーが打とうとするボールの位置を示す位置画像と、当該プレイヤーが当該ボールを打ち出そうとする方向を示す方向画像とを前記表示手段に表示させてもよい。
また、前記領域画像が表す領域には、前記プレイヤーがミスショットをしたときに前記ボールが転がる可能性のある領域が含まれていてもよい。
さらに、前記プレイヤーのショットの傾向を示す傾向情報を取得する傾向取得手段を備え、前記表示制御手段は、前記傾向取得手段により取得された傾向情報が示す傾向に基づいて、前記領域のうちの前記打たれたボールが転がる可能性の高い部分と当該可能性の低い部分とを異なる態様で表した前記領域画像を表示させてもよい。
また、前記プレイヤーのショットの傾向を示す傾向情報を取得する傾向取得手段を備え、前記表示制御手段は、前記傾向取得手段により取得された傾向情報が示す傾向に応じた前記領域を表す前記領域画像を表示させてもよい。
さらに、前記領域を変化させる要因を示す要因情報を取得する要因取得手段を備え、前記表示制御手段は、前記要因取得手段により取得された要因情報が示す要因に応じた前記領域を表す前記領域画像を表示させてもよい。
また、前記要因取得手段は、前記プレイヤーとショットの傾向が近い他のプレイヤーが前記ゴルフコースでプレーしたときの結果を示す情報を前記要因情報として取得してもよい。
さらに、前記要因取得手段は、前記プレイヤーの調子を示す情報を前記要因情報として取得してもよい。
本発明は、画像を表示する表示手段を備える情報処理装置が、ゴルフコースでプレーするプレイヤーの打ったボールが当該ゴルフコースにおいて最初に着地してから停止するまでに地面上を転がる可能性のある領域を表す領域画像を前記表示手段に表示させる表示制御ステップを備える情報処理方法を提供する。
本発明によれば、ゴルフコースで打ったボールが転がっている途中にスコアを悪化させやすいエリアに捕まらないようにするために参考となる情報をプレイヤーに提供することができる。
実施形態の情報処理システムの全体構成の一例を示す図 情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図 情報処理装置10の機能構成の一例を示す図 フェース開き角度及び軌道角度について説明するための図 領域画像及び方向画像を説明するための図 領域画像の一例を示す図 ヘッドスピードが異なる場合の領域画像の例を示す図 ゴルフクラブの種類が異なる場合の領域画像の例を示す図 領域画像の大きさと表示される位置とを説明するための図 傾向情報に基づく態様での表示方法を説明するための図 位置画像、方向画像、領域画像及びコース画像の一例を示す図 蓄積処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図 準備処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図 表示処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図 変形例のミスショット領域を含む領域画像の一例を示す図 ナイスショット領域及びミスショット領域を含む領域画像の一例を示す図
[1]実施形態
[1−1]全体構成
図1は、実施形態の情報処理システムの全体構成の一例を示す図である。この例では、情報処理装置10と、ネットワーク2と、スイング測定器3と、サーバ装置4とを備える情報処理システム1が示されている。ネットワーク2は、インターネット及び移動体通信網等を含んで通信を行うシステムであり、自システムに接続された装置同士(本実施形態では情報処理装置10及びサーバ装置4)のデータのやり取りを仲介する。
スイング測定器3は、ゴルフのプレイヤーのスイングの特徴を表す物理量を測定する機器である。スイング測定器3は、例えば、3軸の加速度センサ及び3軸の方位角センサを有し、ゴルフクラブのシャフトに取り付けられて、スイング中の加速度及び方位角をそれぞれ所定の時間の間隔(例えば0.01秒毎)で測定する。これらの物理量によって、例えば、スイング中のゴルフクラブの動きやクラブヘッドの動きのほか、ボールを打つ瞬間のヘッドスピードやクラブヘッドの軌道、クラブフェースの開き具合などのスイングの特徴を表す数値も表される。以下では、ボールを打つ、すなわちインパクトを迎える瞬間のことを「インパクト時」という。
スイング測定器3は、情報処理装置10とBluetooth(登録商標)等の規格に準拠した無線通信を行う機能を有し、測定した結果を示す測定結果データを、情報処理装置10に送信する。情報処理装置10は、スイングを行ったプレイヤーを識別するプレイヤー識別情報と、スイングに用いられたゴルフクラブの種類(ドライバーや3番ウッド、5番アイアン、56度のウェッジなど)を示す情報とを測定結果データに付加して、サーバ装置4に送信する。なお、ゴルフクラブの種類を示す情報として、クラブの番手の他に、ゴルフクラブのメーカーやシャフトのメーカー、シャフトのスペック(振動数やトルクなど)、ライ角、フェースアングルなどが含まれていてもよい。
サーバ装置4は、ネットワーク2に接続され、情報処理装置10から送信されてきた測定結果データが示す測定の結果を蓄えるコンピュータである。サーバ装置4は、情報処理装置10から繰り返し送信されてくる測定結果データを記憶することで、測定結果データを蓄積する。情報処理装置10は、例えば、プレイヤーにより操作された情報処理装置10から識別情報の通知とともに測定結果データを要求された場合に、その識別情報を含む測定結果データを抽出し、抽出した測定結果データをその情報処理装置10に送信する。
また、サーバ装置4は、ゴルフ場のコースを示すコース画像を記憶している。コース画像は、ゴルフ場の各ホールのティーグラウンドからフェアウェイを経てグリーンに至るまでのレイアウトと、スコア悪化エリア(池及びバンカー等のハザードや、OBゾーン、ラフ、林などといった、ゴルフコースにおいてスコアを悪化させやすいエリアのこと)の配置とを示す画像である。コース画像は、スコア悪化エリアの配置を示す配置画像の一例である。また、サーバ装置4は、コース画像上の各位置に対応する実際のゴルフコース上の各地点の緯度及び経度を示すコース地点データを記憶している。サーバ装置4は、例えば、プレイヤーにより操作された情報処理装置10から要求された場合に、そのプレイヤーがプレーするゴルフ場のコース画像及びコース地点データを情報処理装置10に送信する。
情報処理装置10は、ゴルフコースでのプレーの参考になる情報(以下「プレー参考情報」という)をプレイヤーに提供する機能を有する装置であり、例えば、スマートフォンやタブレット端末などである。また、ゴルフコースのラウンド中に使用できるものであれば、眼鏡型のウェアラブル端末が情報処理装置10として用いられてもよい。情報処理装置10は、ゴルフコースをラウンドするプレイヤーによって持ち運ばれ、サーバ装置4から提供された測定結果データ及びコース画像に基づいて、プレイヤーがボールを打つべき方向やゴルフクラブの種類を決定するために参考となる情報をプレー参考情報として表示する。情報処理装置10が表示するプレー参考情報の詳細については後述する。
[1−2]ハードウェア構成
図2は、情報処理装置10のハードウェア構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、制御部11と、記憶部12と、第1通信部13と、第2通信部14と、表示部15と、操作部16と、第1測定部17と、第2測定部18とを備えるコンピュータである。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びリアルタイムクロックを備え、CPUが、RAMをワークエリアとして用いてROMや記憶部12に記憶されたプログラムを実行することによって各部の動作を制御する。リアルタイムクロックは、現在の日時を算出してCPUに通知する。
記憶部12は、フラッシュメモリ等を備え、制御部11が制御に用いるデータやプログラムを記憶する。第1通信部13は、移動体通信等の規格に準拠した無線通信を行うための通信回路を備え、ネットワーク2を介したデータのやり取りを行う。第2通信部14は、Bluetooth(登録商標)等の規格に準拠した無線通信を行うための通信回路を備え、スイング測定器3とデータのやり取りを行う。表示部15は、例えば液晶ディスプレイ等を有し、制御部11からの制御に基づいて画像を表示する表示手段である。
操作部16は、ユーザによる操作を受け付ける。具体的には、操作部16は、表示部15の液晶ディスプレイに重ねて設けられた透過型のタッチスクリーンを有し、タッチスクリーンに対してユーザが操作を行った位置を示す位置データを制御部11に供給する。制御部11は、表示部15に操作子を表示させ、操作子を表示させている位置に対して操作が行われたことを示す位置データが供給されると、その操作子に応じた処理を行う。第1測定部17は、例えばGPS(Global Positioning System)の技術を用いて自装置の位置を例えば緯度及び経度によって測定する。第1測定部17は、測定した自装置の位置を示す測位データを制御部11に供給する。第2測定部18は、2軸や3軸の方位センサを有し、自装置の向いている方向を示す方位角を測定する。第2測定部18は、測定した方位角を示す方位角データを制御部11に供給する。
[1−3]機能構成
情報処理装置10の記憶部12には、上述したプレー参考情報をプレイヤーに提供するための参考情報提供プログラムが記憶されている。制御部11がこの参考情報提供プログラムを実行して各部を制御することで、以下に述べる各機能が実現される。
図3は、情報処理装置10の機能構成の一例を示す図である。情報処理装置10は、要因取得手段101と、傾向取得手段102と、表示制御手段103とを備える。
[1−3−1]要因取得手段101
要因取得手段101は、プレイヤーの打ったボールがゴルフコースにおいて最初に着地してから停止するまでに地面上を転がる可能性のある領域(以下「転がり領域」という)を変化させる要因を示す要因情報を取得する手段の一例である。ここでいう「転がる可能性」とは、プレイヤーがゴルフクラブをスイングして打った場合における可能性のことである。従って、例えばクラブヘッドでボールを軽くはじくといった、スイングとはいえない方法でボールが動いた場合にそのボールが転がった領域は転がり領域に含まれない。
要因取得手段101は、本実施形態では、プレイヤーがショットに用いるクラブの種類を示す情報を要因情報として取得する。例えば、ドライバーで打たれたボールは、ウェッジで打たれたボールに比べて転がる距離が長くなりやすい。つまり、ゴルフクラブの種類は、転がり領域を変化させる要因となる。要因取得手段101は、例えば、プレイヤーが操作部16を操作してショットに用いるゴルフクラブの種類を入力する操作を行った場合に、入力されたゴルフクラブの種類を取得する。要因取得手段101は、取得したゴルフクラブの種類を示す種類データを表示制御手段103に供給する。
[1−3−2]傾向取得手段102
傾向取得手段102は、プレイヤーのショットの傾向を示す傾向情報を取得する手段の一例である。傾向取得手段102は、例えば、ユーザが自装置を操作してプレイヤー識別情報を選択したときに、選択されたプレイヤー識別情報を含む測定結果データを要求する要求データをサーバ装置4に送信する。傾向取得手段102は、サーバ装置4が受信した要求データに応答して送信してくる測定結果データが示す測定結果から、例えば、インパクト時のヘッドスピード、クラブフェースの開き具合及びクラブヘッドの軌道というスイングの傾向を示す各数値を算出する。
まず、ヘッドスピードの取得方法について説明する。詳細には、傾向取得手段102は、例えば、ゴルフクラブの3軸の加速度から、各時刻におけるゴルフクラブのアドレス時の位置に対する相対的な位置と、その位置における速度とを算出し、ダウンスイングによりゴルフクラブがアドレス時の位置に再び近づいてきたときに急激に速度が変化した時刻(これはつまり、ボールがクラブベッドに衝突することで、ゴルフクラブの速度が瞬間的に変化する時刻である)をインパクト時と判断する。傾向取得手段102は、インパクト時に測定された速度と、スイングに用いられたゴルフクラブの種類(ゴルフクラブの長さを表し、長いほどヘッドスピードが大きくなる)とから、ヘッドスピード(単位は例えばm/s(メートル毎秒))を算出し、傾向情報として取得する。
次に、クラブフェースの開き具合及びクラブヘッドの軌道の取得方法について説明する。クラブフェースの開き具合は、例えば、アドレス時にプレイヤーがボールを打ち出す方向として目標にしている方向(以下「打ち出し目標方向」という)を基準とし、インパクト時のクラブフェースの向きがその打ち出し目標方向に対して成す角度(以下「フェース開き角度」という)によって表される。また、インパクト時のクラブヘッドの軌道は、インパクト時にクラブヘッドの移動している方向(以下「ヘッド移動方向」という)が打ち出し目標方向に対して成す角度(以下「軌道角度」という)によって表される。ここでいう「打ち出す方向」とは、クラブヘッドに衝突されたボールがクラブヘッドから離れた瞬間に飛び出していく方向のことである。フェース開き角度及び軌道角度について、図4を参照してより具体的に説明する。
図4は、フェース開き角度及び軌道角度について説明するための図である。なお、以下では、プレイヤーが右打ちの場合について説明するが、左打ちの場合には左右を反対にするだけでよい。図4(a)では、図示せぬプレイヤーが、ゴルフクラブ5のクラブヘッド6をボール8の後ろにソールし、クラブフェース7をボール8に向けてアドレスしている様子が示されている。このプレイヤーは、アドレス時にクラブフェース7が向いている方向を打ち出し目標方向A1としてスイングするものとする。このスイングにより、インパクト時のヘッド移動方向及びクラブフェースの向きの両方が打ち出し目標方向A1と一致すると、ボールは打ち出し目標方向A1に向けて打ち出され、左右に曲がらずに真っ直ぐ飛んでいく。
図4(b)では、プレイヤーがアウトサイドインの軌道でスイングした場合のインパクト時のゴルフクラブ5の状態の一例が示されている。この例では、クラブヘッド6がヘッド移動方向A2に向けて移動しながら、クラブフェース7を打ち出し目標方向A1に向けた状態で打球している。この場合、フェース開き角度は0°となり、軌道角度は打ち出し目標方向A1及びヘッド移動方向A2が成すθ1となる。
図4(c)では、プレイヤーがインサイドアウトの軌道でスイングした場合のインパクト時のゴルフクラブ5の状態の一例が示されている。この例では、クラブヘッド6がヘッド移動方向A3に向けて移動しながら、クラブフェース7を打ち出し目標方向A1に向けた状態で打球している。この場合、フェース開き角度は0°となり、軌道角度は打ち出し目標方向A1及びヘッド移動方向A3が成すθ2となる。以下では、θ1のように打ち出し目標方向に向かって左側を向いたヘッド移動方向が成す軌道角度を負の値(例えば−3°)で示し、θ2のように打ち出し目標方向に向かって右側に向いたヘッド移動方向が成す軌道角度を正の値(例えば+3°)で示すものとする。
傾向取得手段102は、まず、アドレス時に測定された3軸の方位角(南北方向、東西方向及び鉛直方向に対する傾きの角度)から、アドレス時のゴルフクラブのシャフトに沿った方向の方位角を算出する。シャフトの方向とクラブフェースが向く方向との関係は、ゴルフクラブの種類によって固定されている。傾向取得手段102は、算出した方位角とゴルフクラブの種類とから、アドレス時にクラブフェースが向いている方向の方位角を、打ち出し目標方向を示す方位角として算出する。
傾向取得手段102は、算出した打ち出し目標方向を示す方位角と、インパクト時に測定された3軸の方位角から算出されるクラブフェースが向く方向とが成す角度を、インパクト時のフェース開き角度として取得する。また、傾向取得手段102は、算出した打ち出し目標方向を示す方位角と、インパクト時の速度の方向、すなわちヘッド移動方向とが成す角度を、インパクト時の軌道角度として取得する。傾向取得手段102は、上記のとおり取得した傾向情報を示す傾向情報データを、その傾向情報によりショットの傾向が示されるプレイヤーのプレイヤー識別情報及びそのショットが行われたゴルフクラブの種類を示すクラブ種類情報とともに表示制御手段103に供給する。
以上のとおり、傾向取得手段102は、プレイヤー及びゴルフクラブの種類毎に傾向情報を取得する。なお、上述したインパクト時のヘッドスピードやクラブフェースの開き具合、クラブヘッドの軌道を示す数値を算出する方法は一例であり、これ以外の周知の技術などを用いて各数値が算出されてもよい。また、数値ではなく、「開き角度が大」、「開き角度が中」、「開き角度が小」といったショットの傾向の程度を表す文字列や、「Lv1」、「Lv2」、「Lv3」といった程度を表す記号が傾向情報として取得されてもよい。
[1−3−3]表示制御手段103
表示制御手段103は、ゴルフコースでプレーするプレイヤーによる上記の転がり領域(プレイヤーの打球がこのゴルフコースにおいて最初に着地してから停止するまでに地面上を転がる可能性のある領域)を表す領域画像を表示部15に表示させる手段の一例である。また、表示制御手段103は、本実施形態では、このゴルフコースのスコア悪化エリアの配置を示す配置画像と、配置画像によりスコア悪化エリアの配置が示されるゴルフコースでプレーするプレイヤーが打とうとするボールの位置を示す位置画像と、そのプレイヤーがそのボールを打ち出そうとする方向(上述した打ちだし目標方向のこと)を示す方向画像を表示部15に表示させる。
[1−3−3−1]配置画像
例えば、プレイヤーが、ゴルフコースをプレーする前に予め情報処理装置10を操作して、サーバ装置4からそのゴルフコースのコース画像及びコース地点データを提供させて情報処理装置10に記憶させておく。表示制御手段103は、そうして記憶されたコース画像を配置画像として表示させる。
[1−3−3−2]位置画像、領域画像及び方向画像
表示制御手段103は、前述のとおり記憶されたコース地点データが示す緯度及び経度のうち、例えば、第1測定部17により測定された自装置の位置を示す緯度及び経度に対応するコース画像上の位置に、位置画像を表示させる。位置画像が表示される位置は、プレイヤーが打とうとしているボールが所在するゴルフコース上の地点を表し、以下では「打球地点」という。また、表示制御手段103は、位置画像を表示させた位置に対応する位置に、領域画像及び方向画像を表示させる。領域画像及び方向画像の詳細について、図5及び図6を参照しながら説明する。
図5は、領域画像及び方向画像を説明するための図である。図5では、位置画像及び方向画像の一例として、P1及びU1が示されている。位置画像P1は、打球地点を中心とする円形の画像であり、方向画像U1は、打ち出し目標方向を指し示す矢印の形をした画像である。また、図5では、打ち出し目標方向に向けてボールが打ち出された場合に限った転がり領域を表すR1が示されている。つまり、このR1は、ボールの打ち出し方向を限定した場合の転がり領域であり、以下では「限定領域R1」という。
例えば、位置画像P1が示す打球地点から方向画像U1が示す打ち出し目標方向に真っ直ぐボールが飛び、且つ、曲がらなかった場合、ボールは図中のB1に示す軌道を描き、C1の地点に着地し、D1で示す経路を転がってE1の地点に停止する。以下では、B1のようにプレイヤーの打ったボールが空中を飛んでいくときの軌道を「飛球軌道」という。また、C1のように飛球軌道を描いたボールが最初に着地する地点のことを「着地点」といい、E1のように着地したボールが停止する地点を「停止地点」という。また、打球地点から着地点までの距離のことを「キャリー」といい、着地点から停止地点までの距離のことを「ラン」という。
図5の例では、打ち出し目標方向に真っ直ぐ飛んだボールが最も大きくフックした(左に曲がった)場合は、ボールが飛球軌道B2を描いて着地点C2に着地し、経路D2を転がって停止地点E2で停止する。また、打ち出し目標方向に真っ直ぐ飛んだボールが最も大きくスライスした(右に曲がった)場合は、ボールが飛球軌道B3を描いて着地点C3に着地し、経路D3を転がって停止地点E3で停止する。このように打球が曲がる場合のキャリー及びランの長さについて、図4を参照して説明する。
図4(b)及び(c)の例のように、アウトサイドインやインサイドアウトの軌道でスイングが行われてもインパクト時のフェース開き角度が0°となっている場合には、打ち出し目標方向A1にボールが打ち出されるが、ボールにサイドスピンがかかるため、図4(b)の例では打球がスライスし、図4(c)の例では打球がフックする。また、図4(b)の状態でインパクトを迎えると、クラブフェース7のロフト角がアドレス時よりも大きくなり、図4(a)の状態でインパクトを迎えたときよりも打球が高い角度で打ち出され、且つ、バックスピン量が多くなる。このため、クラブの番手を下げた(ロフト角の大きいクラブに変えた)ときのように、キャリーもランも短くなる。
図5の例でいえば、飛球軌道B3を描いてボールが飛んだときがこれに相当し、キャリーもランもボールが飛球軌道B1を描いて真っ直ぐ飛んだときよりも短くなっている。また、図4(c)の状態でインパクトを迎えると、クラブフェース7のロフト角がアドレス時よりも小さくなり、図4(a)の状態でインパクトを迎えたときよりも打球が低い角度で打ち出され、且つ、バックスピン量が少なくなる。このため、クラブの番手を上げた(ロフト角の小さいクラブに変えた)ときのように、キャリーもランも長くなる。図5の例でいえば、飛球軌道B2を描いてボールが飛んだときがこれに相当し、キャリーもランもボールが飛球軌道B1を描いて真っ直ぐ飛んだときよりも長くなっている。
続いて、ボールが打ち出し目標方向以外の方向に打ち出された場合の転がり領域も含む領域画像について、図6を参照して説明する。
図6は、領域画像の一例を示す図である。図6では、図5に示す真っ直ぐな飛球軌道B1及び限定領域R1が二点鎖線で示されている。それと同様に、ボールが打ち出し目標方向に対して左側に最も大きくずれた方向に打ち出された場合の真っ直ぐな飛球軌道B4及び限定領域R4と、ボールが打ち出し目標方向に対して右側に最も大きくずれた方向に打ち出された場合の真っ直ぐな飛球軌道B5及び限定領域R5とが二点鎖線で示されている。
図6では、これらの限定領域R1、R4及びR5を含む領域画像R10が示されている。領域画像R10は、これらの限定領域画像以外にも、飛球軌道B1に対して左右にずれる度合いが飛球軌道B4及びB5よりも小さい真っ直ぐな飛球軌道における限定領域画像を含んでいる。その結果、領域画像R10が表す転がり領域には、プレイヤーがナイスショットをしたときにボールが転がる可能性のある領域はもちろん、ひっかけやスライス、プッシュアウトといったミスショットをしたときにボールが転がる可能性のある領域も含まれている。
[1−3−3−3]領域画像の位置、形、大きさ
表示制御手段103は、傾向取得手段102により取得された傾向情報が示す傾向に応じた転がり領域を表す領域画像を表示させる。表示制御手段103は、具体的には、この傾向に応じて、転がり領域の位置、形及び大きさを変化させ、それらを変化させた転がり領域を表す領域画像を表示させる。本実施形態では、表示制御手段103は、上述した傾向のうち、ドライバーでスイングしたときのヘッドスピードに応じて位置、形及び大きさが変化する転がり領域を表す領域画像を表示させる。
他の種類のゴルフクラブでのヘッドスピードの大きさも、ドライバーでのヘッドスピードの大きさに比例することが多いためである。なお、これは一例であり、他の種類のゴルフクラブのヘッドスピードが用いられてもよいし、実際にショットに用いるゴルフクラブにおけるヘッドスピードが用いられてもよい。本実施形態では、単に「ヘッドスピード」と言った場合、ドライバーでのヘッドスピードを表すものとする。このような領域画像の表示方法について、図7を参照して説明する。
図7は、ヘッドスピードが異なる場合の領域画像の例を示す図である。図7(a)、(b)及び(c)の例では、表示制御手段103は、ヘッドスピードが最も速いプレイヤー甲、その次にヘッドスピードが速い乙及びヘッドスピードが最も遅い丙がそれぞれドライバーでショットしたときの領域画像R11、R21及びR31と位置画像P1とをそれぞれ表示させている。図7の例では、各領域画像の形は同じであるが、それらが表示される位置及び大きさが異なっている。
領域画像R11は、打球地点の打ち出し目標方向に位置する着地点のうち、打球地点との距離が最も短い着地点と打球地点との距離(以下「最短着地点距離」という)が200yd(ヤード)を示す位置に表示されている。また、領域画像R11は、打球地点の打ち出し目標方向に位置する着地点及び停止地点のうち、打球地点との距離が最も短い着地点と打球地点との距離が最も長い停止地点との距離(以下「最長停止地点距離」という)が40ydとなる大きさで表示されている。
同様に、領域画像R21は、最短着地点距離が175ydとなる位置に、最長停止地点距離が35ydとなる大きさで表示され、領域画像R31は、最短着地点距離が150ydとなる位置に、最長停止地点距離が30ydとなる大きさで表示されている。この最短着地点距離が長いプレイヤーほど、同じゴルフクラブで打った場合のキャリーが長く、最長停止地点距離が長いプレイヤーほど、同じゴルフクラブで打った場合のランが長いことになる。つまり、表示制御手段103は、ヘッドスピードの速いプレイヤー(例えば甲)のキャリーがヘッドスピードの遅いプレイヤー(例えば乙や丙)のキャリーよりも長いことを表す位置に領域画像を表示させる。また、表示制御手段103は、ヘッドスピードの速いプレイヤーのランがヘッドスピードの遅いプレイヤーのランよりも長いことを表す大きさの領域画像を表示させる。
また、表示制御手段103は、要因取得手段101により取得された要因情報が示す要因(本実施形態ではゴルフクラブの種類)に応じた転がり領域を表す領域画像を表示させる。この場合も、上記の傾向の場合と同様に、表示制御手段103は、この要因に応じて転がり領域の位置、形及び大きさを変化させ、それらを変化させた転がり領域を表す領域画像を表示させる。このような領域画像の表示方法について、図8及び図9を参照して説明する。
図8は、ゴルフクラブの種類が異なる場合の領域画像の例を示す図である。図8(a)、(b)及び(c)の例では、表示制御手段103は、ドライバー、5番アイアン及びサンドウェッジでプレイヤー甲がショットしたときの領域画像R11、R12及びR13をそれぞれ表示させている。領域画像R11、R12及びR13は、各々が表す転がり領域に含まれている限定領域の形が異なっている。領域画像R11が表す転がり領域には、図5で述べた限定領域R1が含まれている。
領域画像R12が表す転がり領域には、最もスライスしたときの曲がりの度合いが限定領域R1よりも小さい限定領域R2が含まれ、領域画像R13が表す転がり領域には、最もスライスしたときの曲がりの度合いが限定領域R2よりもさらに小さい限定領域R3が含まれている。このように、表示制御手段103は、ゴルフクラブの番手が下がるほど、言い換えると、ロフト角の大きなゴルフクラブになるほど、最もスライスしたときの曲がりの度合いが小さくなることを表す形の領域画像を表示させる。
また、領域画像R11、R12及びR13は、左右方向の長さがそれぞれW1、W2及びW3(W1>W2>W3)となっている。この領域画像の左右方向の長さは、最も左側まで飛んだ打球の停止地点と最も右側まで飛んだ打球の停止地点との左右方向の距離を表し、つまりは打球が左右にぶれる度合いを表している。つまり、表示制御手段103は、ゴルフクラブの番手が下がるほど、打球が左右にぶれる度合いが小さくなることを表す形の領域画像を表示させる。
また、表示制御手段103は、ゴルフクラブの種類に応じた位置に、それらの種類に応じた大きさの領域画像を表示させる。このような表示方法について、図9を参照して説明する。
図9は、領域画像の大きさと表示される位置とを説明するための図である。図9(a)では、図7(a)と同様に、領域画像R11が、最短着地点距離が200ydの位置に、最長停止地点距離が40ydとなる大きさで表示されている。図9(b)では、領域画像R12が、最短着地点距離が140ydの位置に、最長停止地点距離が20ydとなる大きさで表示され、図9(c)では、領域画像R13が、最短着地点距離が75ydの位置に、最長停止地点距離が5ydとなる大きさで表示されている。
このように、表示制御手段103は、ゴルフクラブの番手が下がるほどキャリーが短くなることを表す位置に、同じくゴルフクラブの番手が下がるほどランが短くなることを表す大きさの領域画像を表示させる。また、図9の例では、各領域画像において、最短着地点距離と最長停止地点距離との比率が異なっている。例えば領域画像R11では、最長停止地点距離を最短着地点距離で除した値が40÷200=0.20となっている。同様に、領域画像R12では20÷140=約0.14となり、領域画像R13では5÷75=約0.07となっている。このように、表示制御手段103は、ゴルフクラブの番手が上がるほど、キャリーに対するランの比率が大きくなることを表した位置及び大きさで領域画像を表示させる。
[1−3−3−4]領域画像の態様
また、表示制御手段103は、傾向取得手段102により取得された傾向情報が示す傾向に基づいて、転がり領域のうちの打たれたボールが転がる可能性(以下「転がり可能性」という)の高い部分とその転がり可能性の低い部分とを異なる態様で表した領域画像を表示させる。本実施形態では、表示制御手段103は、上述した傾向のうち、インパクト時のクラブフェースの開き具合及びクラブヘッドの軌道に基づく態様で転がり領域内の各部分を表す。この表示方法について、図10を参照して説明する。
図10は、傾向情報に基づく態様での表示方法を説明するための図である。図10(a)では、図6に示す領域画像R10を左右方向に4つに分割した分割領域Q1、Q2、Q3及びQ4が示されている。Q1が最も左側の分割領域であり、その右側がQ2、Q2の右側がQ3、そしてQ3の右側にあるQ4が最も右側の分割領域Q4である。図10(b)では、有るプレイヤーについて取得されたフェース開き角度及び軌道角度の表が示されている。この表では、上側の行から順番に「−0.5」及び「+1.5」、「+2.0」及び「−0.5」、「−1.0」及び「+3.5」、「−1.5」及び「+1.0」、「+0.5」及び「+1.5」、「−3.5」及び「+2.5」(単位は°)という各フェース開き角度及び軌道角度の組み合わせが示されている。
表示制御手段103は、各フェース開き角度及び軌道角度で打たれたボールが転がる分割領域を、例えば、フェース開き角度から軌道角度を減じた値に基づいて推定する。この値が小さいほど、打ち出し方向が左向きでフック回転がかかった打球になりやすく、この値が大きいほど、打ち出し方向が右向きでスライス回転がかかった打球になりやすい。表示制御手段103は、図10の例では、この値が−4.0未満だと分割領域Q4、−4.0以上0未満だと分割領域Q3、0以上4.0未満だとQ3、4.0以上だとQ4と推定する。その結果、図10(b)の表で一番上の行に示された「−0.5」及び「+1.5」という各フェース開き角度及び軌道角度だと、(−0.5)−(+1.5)=−2.0なので「Q2」と推定される。以下同様に、この表の2行目から順番に「Q3」、「Q1」、「Q2」、「Q2」、「Q1」と推定される。なお、この推定の方法は一例であり、これ以外の周知の技術などを用いて推定が行われてもよい。
表示制御手段103は、ボールが転がると推定した回数が多い分割領域ほど、すなわち、転がり領域のうちの転がり可能性の高い部分を表す分割領域ほど、例えば色を濃くして表示させる。図10の例では、「Q2」が3回、「Q1」が2回、「Q3」が1回、ボールが転がると推定されているので、表示制御手段103は、分割領域Q2の色を最も濃くして表示させ、次いでQ1、Q3、Q4の順番で次第に色を薄くしながら表示させている。このように、表示制御手段103は、転がり可能性に応じた態様で領域画像を表示させる。
表示制御手段103は、図10に示すドライバーで打った場合の領域画像と同様に、他の種類のゴルフクラブで打った場合の領域画像についても、各ゴルフクラブの種類毎に取得された傾向情報が示す傾向に基づいて、転がり可能性に応じた態様で表示させる。なお、傾向情報が取得されていない種類のゴルフクラブがある場合は、表示制御手段103は、例えば傾向情報が取得されている最も番手が近いゴルフクラブにおける転がり可能性に応じた態様で領域画像を表示させればよい。
[1−3−3−5]各画像の表示方法
表示制御手段103は、上述した位置画像、方向画像及び領域画像を、コース画像とともに表示させる。これらの各画像の表示方法について、図11を参照して説明する。
図11は、表示された位置画像、方向画像、領域画像及びコース画像の一例を示す図である。図11では、表示制御手段103は、自装置の表示部15にコース画像K1を表示させている。コース画像K1は、フェアウェイF1と、グリーンG1と、ティーグラウンドH1と、バンカーJ1、池J2及びラフJ3というスコア悪化エリアとの配置を示す画像である。表示制御手段103は、このコース画像K1のうち、上述した打球地点(この例ではティーグラウンドH1)を示す位置に、位置画像P1を表示させ、以下のルール(1)〜(4)に従って領域画像を表示させる。
(1)最長停止地点距離がグリーンG1を超えない最も大きな番手のクラブを選択する(図11の例ではドライバー)。
(2)転がり可能性が最も高い分割領域(図10の例ではQ2)のうち可能な限り多くの部分がフェアウェイF1またはグリーンG1に重なる位置またはその範囲を特定する。
(3)(2)の「可能な限り多くの部分」が全体であった場合、転がり可能性が2番目に高い分割領域(図10の例ではQ1)のうち可能な限り多くの部分がフェアウェイF1またはグリーンG1と重なる位置またはその範囲を特定する。
(4)以下、(3)と同様に、「可能な限り多くの部分」が全体という場合が続く限り、転がり可能性が次に高い分割領域のうち可能な限り多くの部分がフェアウェイF1またはグリーンG1と重なる位置またはその範囲を特定する、ということを繰り返す。
図11の例では、ルール(1)によりドライバーショットにおける領域画像である図10に示すR10が選択され、ルール(2)〜(4)により分割領域Q2及びQ1の全体がフェアウェイF1と重なり、且つ、分割領域Q3のうち、右上を除いた部分がフェアウェイF1と重なる位置が特定される。表示制御手段103は、こうして選択して領域画像R10を特定した位置に表示させる。また、表示制御手段103は、こうして特定した領域画像の位置と位置画像の位置から打ち出し目標方向を示すベクトルを算出し、そのベクトルに沿った方向、すなわち打ち出し目標方向を指し示すように方向画像U1を表示させる。
[1−4]動作
情報処理システム1が備える各装置は、以上の構成に基づき、上述した測定結果データを蓄積するための蓄積処理と、領域画像等が表示できるように準備する準備処理と、領域画像等を表示するための表示処理とを行う。
図12は、蓄積処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図である。蓄積処理は、例えばプレイヤーがゴルフ練習場でゴルフの練習をするときに行われる処理である。蓄積処理は、ユーザが例えば蓄積処理を開始させる操作を情報処理装置10に対して行うことを契機に開始される。
ユーザは、ゴルフクラブにスイング測定器3を取り付け、情報処理装置10を操作して、スイング測定器3を取り付けたゴルフクラブの種類を選択または入力する。その上でプレイヤーがそのゴルフクラブをスイングすると、スイング測定器3が、スイング中の加速度及び方位角を測定する(ステップS11)。スイング測定器3が測定結果データを情報処理装置10に送信すると(ステップS12)、情報処理装置10は測定結果データにプレイヤー識別情報及びゴルフクラブの種類を示す情報を付加してサーバ装置4に送信する(ステップS13)。サーバ装置4は、受信した測定結果データを記憶する(ステップS14)。ステップS11からS14までの動作が繰り返されることで、測定結果データが蓄積される。
図13は、準備処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図である。準備処理は、例えばプレイヤーがプレーするゴルフコースを決定してから実際のプレーを開始するまでの間に行われる処理である。準備処理は、プレイヤーが情報処理装置10を操作して、プレーするゴルフコースとプレイヤー識別情報とを選択すること(ステップS21)を契機に開始される。情報処理装置10は、この選択の操作を受け付けると、選択されたゴルフコースのコース画像及びコース地点データと、選択されたプレイヤー識別情報を含む測定結果データとを要求する要求データをサーバ装置4に送信する(ステップS22)。
サーバ装置4は、送信されてきた要求データにより要求されたコース画像、コース地点データ及び測定結果データを抽出し(ステップS23)、それらを情報処理装置10に送信する(ステップS24)。情報処理装置10は、サーバ装置4から送信されてきた測定結果データに基づいて傾向情報を取得する(ステップS25)。ステップS25は傾向取得手段102が行う動作である。
図14は、表示処理における各装置の動作の一例を示すシーケンス図である。表示処理は、プレイヤーが実際にゴルフコースをプレーするときに行われる処理である。表示処理は、例えばゴルフコースを訪れたユーザが表示処理を開始させる操作を情報処理装置10に対して行うことを契機に開始される。まず、ユーザは、ゴルフコースにおいてボールを打つ前に、これから打とうとするゴルフクラブの種類を選択または入力する操作を情報処理装置10に対して行い、情報処理装置10は、この操作に基づいてゴルフクラブの種類を示す要因情報を取得する(ステップS31)。ステップS31は要因取得手段101が行う動作である。次に、情報処理装置10は、準備処理でサーバ装置4から受け取ったコース画像と、位置画像、方向画像及び領域画像とを、例えば図11に示すように表示する(ステップS32)。ステップS32は表示制御手段103が行う動作である。
[1−5]実施形態による効果
本実施形態では、プレイヤーの打球が転がる可能性のある領域(転がり領域)を表す領域画像が表示される。例えば図11に示す領域画像が表示されれば、プレイヤーは、打球をよほど大きくスライスさせない限りは、普通のスイングをすれば、打球が着地して転がっているときにスコア悪化エリアに捕まらないということを把握した上でショットに望むことができる。このように、本実施形態によれば、ゴルフコースで打ったボールが転がっている途中にスコア悪化エリアに捕まらないようにするために参考となる情報をプレイヤーに提供することができる。
また、位置画像が表示されることで、プレイヤーがゴルフコースにおけるボールの位置を知ることができる。また、方向画像が表示されることで、プレイヤーがボールを打ち出す目標とする方向を知ることができる。また、本実施形態の領域画像には、上述したとおりミスショットしたときの転がり領域が含まれている。これにより、プレイヤーは、ミスショットをした場合に次にどのような場所からショットをすればよいかということや、ミスショットをしても大きなトラブルにならないのか、反対にミスショットが許されない状況なのか、といったことなどをショットの前に把握することができる。また、その結果、こういったミスショットの結果が把握できない場合よりも、自分が打つべきショットのイメージを明確にした上でショットに望むことができる。
また、例えば図10に示すように転がり可能性に応じた態様で領域画像が表示されることで、プレイヤーは、領域画像が表す転がり領域のうち特に自分の打球が転がりそうな部分を把握した上でショットに望むことができる。例えば図11の例であれば、プレイヤーは打ち出し目標方向よりも左側に打つ傾向があるが、方向画像U1が示す打ち出し目標方向に向けてショットをすれば、その傾向通りに左にミスしたとしても大きなミスにならないということが分かるので、リラックスしてショットに望むことができる。
また、本実施形態では、図7の説明で述べたように、プレイヤー毎のスイングの傾向に応じた転がり領域を表す領域画像が表示され、また、図8及び図9の説明で述べたように、転がり領域を変化させる要因であるゴルフクラブの種類に応じた転がり領域を表す領域画像が表示される。これらの傾向及び要因によらず画一的な領域画像が表示されると、プレイヤーによっては、領域画像が表す転がり領域よりも手前に打球が着地したり、転がり領域を超えて打球が転がっていったりしやすくなる。本実施形態によれば、傾向及び要因に応じて領域画像を表示させることで、画一的な領域画像が表示される場合に比べて、領域画像によって表される転がり領域以外の場所をプレイヤーの打球が転がるということが起こりにくいようにすることができる。言い換えると、同様の場合に比べて、領域画像が表す転がり領域の精度が向上する効果(以下「精度向上効果」という)が得られる。
[2]変形例
上述した実施形態は、本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、上述した実施形態及び以下に示す各変形例は、必要に応じてそれぞれ組み合わせて実施してもよい。
[2−1]他のプレイヤーに関する情報
実施形態では、プレイヤー自身に関する情報(ショットの傾向)に応じて領域画像が表示されたが、他のプレイヤーに関する情報に応じて領域画像が表示されてもよい。本変形例では、要因取得手段101が、プレイヤーとショットの傾向が近い他のプレイヤーがゴルフコースでプレーしたときの結果を示す情報(以下「プレー結果情報」という)を要因情報として取得する。プレー結果情報は、例えば次のように取得される。まず、サーバ装置4が、GPSの機能を有してゴルフ場でプレイヤーがショットする位置を記録することができる記録装置から、記録された位置をプレー結果情報として取得し、そのプレイヤーを識別するプレイヤー識別情報に対応付けて記憶しておく。なお、情報処理装置10がここでいう記録装置として用いられてもよい。
サーバ装置4は、図13のステップS22で要求データが送信されてくると、要求データが示すプレイヤー識別情報を含む測定結果データに加え、その測定結果データが示す測定結果と類似する測定結果を示す他のプレイヤーのプレイヤー識別情報に対応付けて記憶したプレー結果情報のうち、コース画像を要求されたゴルフコースでのプレー結果情報を抽出して情報処理装置10に送信する。ここでいう類似する測定結果とは、例えば、互いのフェース開き角度及び軌道角度の平均値の差が閾値以下の測定結果である。
表示制御手段103は、例えば、図10に示すような傾向を有するプレイヤーが或るホールのティーグラウンドにいるときに、そのプレイヤーと傾向の類似する他のプレイヤーのそのホールでのプレー結果が、分割領域Q1及びQ2よりも、Q3及びQ4が表す場所で第2打を打つことが多いというものであった場合には、そのホールのティーグラウンドに位置画像を表示させる場合に限り、Q1及びQ2よりもQ3及びQ4の方が転がり可能性の高い部分を表すという態様で表示させる。
ゴルフコースでプレーするプレイヤーは、ハザード等のスコア悪化エリアやコースのレイアウトを見ることで心理的な影響を受け、いつもとは異なるスイングをすることがある。例えば、いつもはスライスしないプレイヤーが左にある池から受ける圧迫感によってスライスさせたり、左ドッグレッグのホールでショートカットさせたいという気持ちが強くなっていつもよりもボールが左側に出たりするという具合である。ショットの傾向が類似するプレイヤー同士だと、このような心理的な影響の受け方も類似する場合が多い。
例えば、打球がスライスする傾向のあるプレイヤーは左側のスコア悪化エリアよりも右側のスコア悪化エリアの方が圧迫感を受けやすいといった具合である。本変形例では、ショットの傾向が類似する他のプレイヤーがゴルフコースにおいて心理的な影響を受けることでショットの傾向が変化した場合に、同じゴルフコースをプレーするプレイヤーに同様のショットの傾向の変化が生じたとしても打球が転がっている途中にスコア悪化エリアに捕まらないようにするために参考となる情報をプレイヤーに提供することができる。
[2−2]プレイヤーの調子に関する情報
上記変形例の他に、プレイヤーの調子に関する情報に応じて領域画像が表示されてもよい。本変形例では、要因取得手段101が、プレイヤーの調子を示す情報(以下「調子情報」という)を要因情報として取得する。調子情報とは、例えば、プレイヤーの体調を示す情報(体調情報)や練習量を示す情報(練習量情報)、当日の身体のほぐれ具合を示す情報(ウォーミングアップ情報)などである。
体調情報は例えば次のように取得される。例えばプレイヤーがクラウドサービスなどで体重や血圧、飲酒量、睡眠時間、運動量などの情報を記録している場合に、要因取得手段101は、プレイヤーが記録したそれらの情報を、そのクラウドサービスから体調情報として取得する。例えば前日や数日間の睡眠時間の合計が吻値以上であれば体調が良く、吻値未満(睡眠不足)であれば体調が悪いことが表される。また、運動量であれば、第1閾値以上第2閾値未満であれば体調が良く、第1閾値未満(運動不足)か第2閾値以上(運動のしすぎ)であれば体調が悪いことが表される。当然ながら、体調が良いほど調子も良いことが表される。なお、上記以外にも、プレイヤーの家からゴルフコースまでの距離を体調情報として用いてもよい。この距離が長いほど、ゴルフコースに着くまでの移動の時間が長くなり、寝不足になったり疲れたりするため、体調が悪いことが表される。
練習量情報は次のように取得される。要因取得手段101は、例えば情報処理装置10から測定結果データが送信されてきた日時を示す日時情報を測定結果データに対応付けて記憶する。この日時情報は、その日時に練習が行われたことを表し、日時情報に対応付けられた測定結果データが示す測定結果の件数が、スイングされた回数、すなわち練習量を表す。この場合、要因取得手段101は、記憶した日時情報及び測定結果データを練習量情報として取得する。また、要因取得手段101は、上述した蓄積処理を開始させた時刻と終了させた時刻とを練習量情報として取得してもよい。蓄積処理が行われている時間は、プレイヤーが練習を行っている時間、すなわち練習量を表す。この練習量が多いほど、体調が良いことが表される。
ウォーミングアップ情報は次のように取得される。例えば準備処理及び表示処理が開始されたあと、要因取得手段101は、自装置の位置を一定の時間の間隔(例えば1分毎)に測定し、ゴルフコースの練習場の位置が測定された時刻に基づいて、練習場にいた時間の長さをウォーミングアップ情報として取得する。この時間が長いほど、体がほぐれて調子が良くなることが表される。また、要因取得手段101は、同じく測定された位置から、ゴルフコースに到着した時刻からスタートホールのティーグラウンドに到着した時刻までに経過した時間の長さをウォーミングアップ情報として取得してもよい。この時間が長いほど、練習や準備運動をする時間が長く取れるため、体がほぐれて調子が良くなることが表される。また、要因取得手段101は、スタートホールのティーグラウンドに到着した時刻から経過し時間をウォーミングアップ情報として取得してもよい。スタートしてから時間が経過するほど、体がほぐれて調子が良くなることが表される。
表示制御手段103は、要因取得手段101により取得された調子情報が表す調子が良いほど、例えば最短着地点距離が長い転がり領域を表す領域画像を表示させる。これにより、プレイヤーの調子が良いほどキャリーが長くなる場合に、上述した精度向上効果(領域画像が表す転がり領域の精度が向上する効果)が得られる。また、表示制御手段103は、この調子情報が表す調子が良いほど、例えば転がり可能性の高い部分を左側または右側にずらして領域画像を表示させてもよい。プレイヤーによっては、調子が良くなるほどボールの捕まりが良くなり、スライスが少なくなったり、反対に体が回らず引っかけが出ていた状態から体が回って真っ直ぐ飛ぶようになったりすることがある。本変形例によれば、このような場合にも、上記の精度向上効果が得られる。
[2−3]ゴルフコースに関する情報
上記変形例の他に、ゴルフコースの起伏や芝の状態、芝の種類など、ゴルフコースに関する情報に応じて領域画像が表示されてもよい。本変形例では、要因取得手段101が、ゴルフコースに関する情報(以下「コース情報」という)を要因情報として取得する。表示制御手段103は、コース情報に基づいて、例えば上り傾斜や芝が逆目の場所、洋芝の場所ではランを短くし、下り傾斜や芝が順目の場所ではランを長くした転がり領域を表す領域画像を表示させる。これにより、コースの場所によってランが長くなりやすかったり短くなりやすかったりする場合に、上記の精度向上効果が得られる。
[2−4]気象に関する情報
上記変形例の他に、雨量や風速、風向き、気温など、気象に関する情報に応じて領域画像が表示されてもよい。本変形例では、要因取得手段101が、気象に関する情報(以下「気象情報」という)を要因情報として取得する。表示制御手段103は、気象情報に基づいて、例えば雨量が多い、アゲインストの風が強いまたは気温が低いほどキャリー及びランを短くし、フォローの風が強いまたは気温が高いほどキャリー及びランを長くした転がり領域を表す領域画像を表示させる。これにより、気象の状況によってキャリー及びランが長くなりやすかったり短くなりやすかったりする場合に、上記の精度向上効果が得られる。
[2−5]プレーの上達度に関する情報
上記変形例の他に、プレイヤーのショットの上達度を示す情報(上達度情報)に応じて領域画像が表示されてもよい。上達度情報は、例えばサーバ装置4が蓄積した測定結果データによって示される。フェース開き角度及び軌道角度のバラつき(例えば両角度の分散で表される)が小さくなると、飛球軌道が安定し、狙ったところにボールを打てるようになってくる。つまり、このバラつきの変化の仕方によって、プレイヤーが上達度が表される。具体的には、上達している場合にはバラつきが小さくなるように変化し、上達していない場合にはバラつきが増減を繰り返す。
傾向取得手段102は、例えば、サーバ装置4から送信されてきた測定結果データからフェース開き角度及び軌道角度の分散を算出し、算出した分散の値を上達度情報として取得する。そして、傾向取得手段102は、取得された上達度情報により上達度が閾値以上のプレイヤーの場合、より最近に蓄積された測定結果データが示す測定結果を用いて傾向情報を取得する。ショットが上達していないプレイヤーの場合は、古い測定結果から取得される傾向と最近の測定結果から取得される傾向とが変わらないことが多いが、ショットが上達しているプレイヤーの場合は、これらの傾向が異なったものになりやすい。本変形例によれば、このような上達度の高いプレイヤーについては最近の測定結果に基づくショットの傾向を用いることで、上記の精度向上効果が得られる。
[2−6]方向画像
方向画像は、図5等で示したものに限らない。例えば、表示制御手段103は、打球地点から打ち出し目標方向を向いたときに目印となる物(木や建物、ハザードの端部など)が存在する場合に、その目印となる物を示す画像を方向画像として表示させてもよいし、その物の説明を表す文字列(例えば「正面の杉の木を狙ってください」という文字列)を方向画像として表示させてもよい。また、表示制御手段103は、方向画像を、3次元の画像で表示させてもよいし、AR(Augmented Reality:拡張現実)の技術を用いて実際のコースの映像に重ねて表示させてもよい。いずれの場合も、方向画像は、プレイヤーが打ち出し目標方向を正確に把握することができるものであることが望ましい。なお、方向画像は、表示されていなくてもよい。その場合でも、例えば図6に示す領域画像R10であれば、その中央あたりに向かう方向が打ち出し目標方向を表すので、プレイヤーは打ち出し目標方向の見当を付けることができる。
[2−7]配置画像
配置画像は、図11に示したものに限らない。例えば、図11に示したバンカーJ1、池J2及びラフJ3に加え、木や林の配置を示す画像であってもよいし、OBゾーンや1ペナルティが与えられるゾーンの配置を示す画像であってもよい。他にも、傾斜がきつくスイングしにくいエリアや、フェアウェイであっても木がスタイミーになってグリーンが見えないエリアなどの配置を示す画像であってもよい。要するに、配置画像は、ショットが難しくなったり、ペナルティが与えられたりしてスコアを悪化させやすいエリア(すなわちスコア悪化エリア)であれば、どのようなエリアの配置を示す画像であってもよい。
また、配置画像は、プレイヤーによって異なっていてもよい。この場合、表示制御手段103は、取得された傾向情報により示されるショットの傾向に応じたスコア悪化エリアの配置を示す配置画像を表示させる。例えば、傾向情報によりスライスしやすい傾向が示されているプレイヤーの場合、打ち出し目標方向の左側に木が並んでいるエリアαからのショットが難しくなる。表示制御手段103は、そのような傾向情報が取得された場合は、エリアαの配置を示す配置画像を表示させる。一方、傾向情報によりフックしやすい傾向が示されているプレイヤーの場合、エリアαからのショットは簡単だが、反対に打ち出し目標方向の右側に木が並んでいるエリアβからのショットが難しくなる。
表示制御手段103は、そのような傾向情報が取得された場合は、エリアβの配置を示す配置画像を表示させる。また、打ち出し目標方向に木が立っているエリアγの場合、弾道が高いプレイヤーにとってはショットが難しくなくても、弾道が低いプレイヤーにとってはショットが難しくなる場合もある。表示制御手段103は、弾道が低いという傾向を示す傾向情報が取得された場合は、エリアγの配置を示す配置画像を表示させ、弾道が高いという傾向を示す傾向情報が取得された場合は、エリアγの配置を示す配置画像を表示させない。これにより、プレイヤーは、自分のショットの傾向に合ったスコア悪化エリアに捕まらないようにプレーすることができる。
なお、配置画像は、表示されていなくてもよい。その場合、表示制御手段103は、例えば、ティーグラウンド、フェアウェイ及びグリーンといったスコア悪化エリア以外のエリアのレイアウトを、転がり領域とともに表示させればよい。これにより、表示制御手段103は、配置画像を表示させなくても、プレイヤーがプレーするゴルフコースにおける転がり領域を表示させることになる。この場合、プレイヤーは、スコア悪化エリア以外のエリアに転がり領域が収まっていれば、スコア悪化エリアに捕まらないということを把握した上でショットに望むことができる。このように、表示制御手段103がプレイヤーのプレーするゴルフコースにおける転がり領域を表示させることによって、ゴルフコースで打ったボールが転がっている途中にスコア悪化エリアに捕まらないようにするために参考となる情報をプレイヤーに提供することができる。
[2−8]位置画像
表示制御手段103は、実施形態とは異なる方法で位置画像を表示させてもよい。例えば、表示制御手段103は、プレイヤーがコース画像上で選択した位置に位置画像を表示させてもよい。また、表示制御手段103は、第1測定部17により測定された自装置の位置に基づいて表示させた位置画像を、プレイヤーの操作に応じて移動させて表示させてもよい。これにより、プレイヤーが例えば次のショットでグリーンをどのように狙うかということを検討する場合に、参考となる情報を提供することができる。なお、位置画像は、表示されていなくてもよい。その場合でも、プレイヤーは、領域画像の位置、大きさ及び形や、配置画像により配置が示されているスコア悪化エリアの位置などから、自分の位置を把握することができる。
[2−9]ミスショット
転がり領域には、実施形態で述べたミスショット(引っかけ、スライス、プッシュアウト)以外のミスショットをしたときにボールが転がる可能性のある領域(以下「ミスショット領域」という)が含まれていてもよい。そのようなミスショットとしては、トップやテンプラ、ダフリ、チョロ、シャンクなどがある。
図15は、本変形例のミスショット領域を含む領域画像の一例を示す図である。図15では、ショートアイアンでショットした場合の転がり領域を表す領域画像R40を示している。領域画像R40には、R41からR45までの5つのミスショット領域(色を付けた部分)が含まれている。各ミスショット領域は、R41が引っかけ、R42がスライス、R43がトップ及びテンプラ、R44がチョロ、R45がシャンクのミスショットをした場合を表している。
また、表示制御手段103は、取得された傾向情報が示す傾向からプレイヤーのレベルを判断し、そのレベルに応じたミスショット領域を転がり領域に含ませるようにしてもよい。例えば、レベルが低いプレイヤーの場合はスライス、トップ、テンプラ、ダフリ、チョロを含ませるようにして、レベルが高いプレイヤーの場合は引っかけ、プッシュアウト、シャンクを含ませるといった具合である。また、転がり領域に含ませるミスショット領域の種類を、プレイヤーが自分の腕前に応じて選択できるようにしてもよい。本変形例では、ミスショットが出た場合における精度向上効果が得られる。
[2−10]ナイスショット領域
表示制御手段103は、上記のミスショット領域と、ナイスショットをしたときにボールが転がる可能性のある領域(以下「ナイスショット領域」という)とを異なる態様で表した領域画像を表示させてもよい。
図16は、ナイスショット領域及びミスショット領域を含む領域画像の一例を示す図である。図16では、図15に示す領域画像R40のうちミスショット領域R41及びR42を含む部分が示されている。表示制御手段103は、領域画像R40のうち、ナイスショット領域R46の色を濃くし、ミスショット領域R41及びR42の色を薄くし、ナイスショット領域ともミスショット領域ともいえない中間の領域R47の色をそれらの中間の濃さにして表示させている。
本変形例によれば、グリーンを狙うショットにおいて、ミスショットを考慮せずにナイスショットすることだけを考えて思い切ってピンを狙うといった場合に、ゴルフクラブの種類や打ち出し目標方向を適切に選択するために参考になる情報をプレイヤーに提供することができる。なお、表示制御手段103は、ナイスショット領域、ミスショット領域及び中間の領域のうちの1つだけを表示させてもよいし、2つだけを表示させてもよい。要するに、領域画像は、プレイヤーにとって、打球がスコア悪化エリアに捕まらないように参考となる情報となっていればよい。
[2−11]領域画像の表示方法
表示制御手段103が領域画像を表示させる方法は、実施形態で述べたルールに従う方法に限られない。例えば、ルール(1)において、最も大きな番手のクラブを選択するのではなく、転がり領域がグリーンに届かない場合は、例えばグリーンまでの残り距離が所定の距離(例えば150yd)以下になり、且つ、領域画像のうちフェアウェイに重なる部分の割合が最も大きいクラブを選択してもよい。これにより、スコア悪化エリアに捕まりにくい安全なクラブで且つグリーンまでの距離が残りすぎないクラブでグリーンの手前に刻むことができる。また、転がり可能性が最も高い分割領域が例えばミスショット領域(図10の例ではQ1やQ4)でもあった場合には、ルール(2)を、その分割領域ではなく、ナイスショット領域のうち可能な限り多くの部分がフェアウェイF1またはグリーンG1に重なる位置またはその範囲を特定するものと代えてもよい。これにより、せっかくナイスショットを打ったのにスコア悪化エリアに捕まるということが起こりにくくなる。
[2−12]領域画像の操作
表示制御手段103は、プレイヤーの操作に応じた領域画像を表示させてもよい。例えば、表示制御手段103は、表示した領域画像を拡大、縮小、変形または移動させる操作をプレイヤーが行った場合に、それらの操作に応じて拡大、縮小、変形または移動させた領域画像を表示させる。また、表示制御手段103は、その操作の内容を記憶しておき、次回以降も同じ操作が行われたものとして領域画像を表示させてもよい。これにより、例えば実際のショットが行われた結果、表示された領域画像には収まらない場所まで打球が転がった場合に、領域画像が表す転がり領域の精度を向上させることができる。
[2−13]領域画像における異なる態様
表示制御手段103が領域画像の各部(転がり可能性が異なる部分やナイスショット領域、ミスショット領域など)を異なる態様で表示させる方法は、上記のように色の濃さを異ならせる方法に限らない。例えば、表示制御手段103は、各部の色(赤、青、黄など)や模様を異ならせてもよいし、異なる文字列(「A」、「B」、「C」や「Lv1」、「Lv2」、「Lv3」など)を重ねることで態様を異ならせてもよい。要するに、表示制御手段103は、プレイヤーが各部を見分けられるように態様を異ならせて表示させればよい。
[2−14]アドレス時のクラブフェースの開き補正補正
プレイヤーによっては、アドレス時に、打ち出し目標方向に対してクラブフェースを真っ直ぐ向けるのではなく少し傾けることがある。また、その傾きの大きさがゴルフクラブの種類によって異なることもある。この場合に、傾向取得手段102は、そのようなプレイヤーの癖を示す癖データを記憶しておくことで、算出した方位角を癖データに基づいて補正した値を、打ち出し目標方向の方位角として算出してもよい。この癖データは、プレイヤーが入力したデータであってもよいし、蓄積された測定結果データのうちのナイスショットをしたときのデータにおけるアドレス時のクラブフェースの向きとインパクト時のフェース開き角度とが成す角度を示すデータであってもよい。これにより、プレイヤーにそのような癖がある場合であっても、そのプレイヤーがイメージする方向に領域画像や方向画像を表示させることができる。
[2−15]発明のカテゴリ
本発明は、情報処理装置の他に、情報処理装置、スイング測定器及びサーバ装置を備える情報処理システムとしても捉えられる。また、本発明は、情報処理装置や情報処理システムが備える各装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられる。ここでいう処理とは、例えば、図12の蓄積処理、図13の準備処理及び図14の表示処理である。また、本発明は、情報処理装置のようなコンピュータを、図3に示す各手段として機能させるためのプログラムとしても捉えられるものである。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されたり、インターネット等のネットワークを介して、コンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態でも提供されたりするものであってもよい。
1…情報処理システム、2…ネットワーク、3…スイング測定器、4…サーバ装置、10…情報処理装置、11…制御部、12…記憶部、13…第1通信部、14…第2通信部、15…表示部、16…操作部、17…第1測定部、18…第2測定部、101…要因取得手段、102…傾向取得手段、103…表示制御手段。

Claims (10)

  1. 画像を表示する表示手段と、
    ゴルフコースでプレーするプレイヤーの打ったボールが当該ゴルフコースにおいて最初に着地してから停止するまでに地面上を転がる可能性のある領域を表す領域画像を前記表示手段に表示させる表示制御手段と
    を備える情報処理装置。
  2. 前記表示制御手段は、前記領域画像に加え、前記ゴルフコースにおいてスコアを悪化させやすいエリアの配置を示す配置画像を表示させる
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記表示制御手段は、前記配置画像により前記エリアの配置が示されるゴルフコースでプレーする前記プレイヤーが打とうとするボールの位置を示す位置画像と、当該プレイヤーが当該ボールを打ち出そうとする方向を示す方向画像とを前記表示手段に表示させる
    請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記領域画像が表す領域には、前記プレイヤーがミスショットをしたときに前記ボールが転がる可能性のある領域が含まれる
    請求項1から3までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記プレイヤーのショットの傾向を示す傾向情報を取得する傾向取得手段を備え、
    前記表示制御手段は、前記傾向取得手段により取得された傾向情報が示す傾向に基づいて、前記領域のうちの前記打たれたボールが転がる可能性の高い部分と当該可能性の低い部分とを異なる態様で表した前記領域画像を表示させる
    請求項1から4までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記プレイヤーのショットの傾向を示す傾向情報を取得する傾向取得手段を備え、
    前記表示制御手段は、前記傾向取得手段により取得された傾向情報が示す傾向に応じた前記領域を表す前記領域画像を表示させる
    請求項1から5までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記領域を変化させる要因を示す要因情報を取得する要因取得手段を備え、
    前記表示制御手段は、前記要因取得手段により取得された要因情報が示す要因に応じた前記領域を表す前記領域画像を表示させる
    請求項1から6までのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記要因取得手段は、前記プレイヤーとショットの傾向が近い他のプレイヤーが前記ゴルフコースでプレーしたときの結果を示す情報を前記要因情報として取得する
    請求項7に記載の情報処理装置。
  9. 前記要因取得手段は、前記プレイヤーの調子を示す情報を前記要因情報として取得する
    請求項7または8に記載の情報処理装置。
  10. 画像を表示する表示手段を備える情報処理装置が、ゴルフコースでプレーするプレイヤーの打ったボールが当該ゴルフコースにおいて最初に着地してから停止するまでに地面上を転がる可能性のある領域を表す領域画像を前記表示手段に表示させる表示制御ステップ
    を備える情報処理方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP7362885B1 (ja) 2022-12-23 2023-10-17 楽天グループ株式会社 ゴルフ支援システム、端末装置、ゴルフ支援方法、及びゴルフ支援プログラム

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