JP2015118996A - プラズマ処理装置用電極板及びその製造方法 - Google Patents

プラズマ処理装置用電極板及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行わせることができるプラズマ処理装置用電極板及びその製造方法を提供する。
【解決手段】プラズマ処理装置用電極板の製造方法は、ドリル加工によって電極板3の厚さ方向に貫通する通気孔31を複数形成する通気孔加工工程と、通気孔31内の洗浄を行う洗浄工程と、その洗浄工程後に電極板3にエッチング処理を施すエッチング工程とを有し、洗浄工程は、電極板3の一方の表面の周縁部3aに開口端部を密接させた状態に箱体210を固定し、その箱体210と電極板3とで囲まれた空間部210aに洗浄液Fを加圧状態で供給することにより、洗浄液Fを通気孔31を通じて一方の表面(裏面3b)から他方の表面(表面3c)に流出させて行う。
【選択図】 図6

Description

本発明は、プラズマ処理装置において、プラズマ生成用ガスを厚さ方向に通過させながら放電するプラズマ処理装置用電極板及びその製造方法に関する。
半導体デバイス製造プロセスに使用されるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等のプラズマ処理装置は、チャンバー内に、高周波電源に接続される一対の電極を、例えば上下方向に対向配置し、その下側電極の上に被処理基板を配置した状態として、上部電極に形成した通気孔からエッチングガスを被処理基板に向かって流通させながら高周波電圧を印加することによりプラズマを発生させ、被処理基板にエッチング等の処理を行う構成とされている。
このプラズマ処理装置で使用される上部電極として、一般に、シリコン製の電極板を冷却板に固定し重ね合わせた積層電極板が用いられており、プラズマ処理中に上昇する電極板の熱は、冷却板を通じて放熱されるように構成されている。
この種の電極板として、例えば、特許文献1や特許文献2に記載されるような電極板が知られている。これらにおいては、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は一方向凝固組織を有する柱状晶シリコンからなるインゴットをダイヤモンドバンドソーなどで略円板状に薄く切断する。その後、厚さ方向に平行に通気孔が加工され、所定の研削加工が施された後にエッチング、ポリッシング加工されることで電極板に仕上げられる。
特開2001‐102357号公報 特開2012‐199429号公報
このような電極板に通気孔を設ける場合、円板状部材にドリル等を利用した機械加工により行われ、通気孔を形成した後にエッチング処理を施すことが一般的である。しかし、機械加工時に使用された切削油が通気孔内面に付着しているため、この切削油によってエッチング処理が阻害されることがあり、各通気孔の開口径にばらつきが生じて、プラズマ処理の面内均一性を損なう原因となっていた。この場合、電極板の通気孔を洗浄することが考えられるが、電極板には数mm〜10mm程度のピッチで数百〜3000個程度もの微細な通気孔が設けられるため、その全ての通気孔の洗浄を完全に行うことは難しく、完全には切削油を除去しきれないことが問題であった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされてものであり、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行わせることができるプラズマ処理装置用電極板及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法は、ドリル加工によって電極板の厚さ方向に貫通する通気孔を複数形成する通気孔加工工程と、前記通気孔内の洗浄を行う洗浄工程と、該洗浄工程後に前記電極板にエッチング処理を施すエッチング工程とを有し、前記洗浄工程は、前記電極板の一方の表面の周縁部に開口端部を密接させた状態に箱体を固定し、該箱体と前記電極板とで囲まれた空間部に洗浄液を加圧状態で供給することにより、前記洗浄液を前記通気孔を通じて前記一方の表面から他方の表面に流出させて行うことを特徴とする。
電極板には、複数の通気孔が設けられるため、電極板表面だけの洗浄では、通気孔内に入り込んだ切削油を完全に除去することが難しい。
本発明においては、電極板の通気孔に対して洗浄液を加圧状態で供給しながら、通気孔から洗浄液を流出させることにより、電極板の洗浄を行う。これにより、洗浄対象の各通気孔の洗浄を確実に行うことができるので、後のエッチング工程において、電極板全体にエッチング処理を均一に行うことが可能となり、通気孔の開口径のばらつきを小さくすることができる。
そして、このように通気孔の開口径が均一に設けられた電極板においては、エッチングガスを均一に供給することができるので、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行うことができ、被処理基板の微細加工が可能となる。
本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法では、前記洗浄工程において、洗浄対象外の複数の前記通気孔を覆って閉鎖することにより、洗浄対象の複数の前記通気孔に前記洗浄液を通過させて行うこととするとよい。
電極板の全ての通気孔に対して一度に洗浄を行うのではなく、電極板の一部の通気孔を洗浄対象とし、洗浄対象外の通気孔からの洗浄液の流出を遮断し、洗浄対象の通気孔に洗浄液を集中させて通過させることにより洗浄する。これにより、電極板の全ての通気孔から洗浄液を通過させる場合よりも小さな加圧力で洗浄を行うことができるので、小規模な設備で洗浄を行うことが可能となる。
本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法において、前記洗浄液は、炭化珪素からなる研磨材を含有するものとされるとよい。
研磨材を含有する洗浄液で洗浄を行うことで、研磨材によって通気孔内の切削油を確実に除去することができ、短時間で電極板の洗浄を行うことができる。また、炭化珪素は、薬品等に侵されにくいため、優れた洗浄力を発揮させることができる。
本発明は、ドリル加工の後にエッチング加工を施すことにより厚さ方向に貫通する通気孔が複数設けられたプラズマ処理装置用電極板であって、前記通気孔は、前記被処理基板との対向面の開口径の標準偏差が0.003以下であることを特徴とする。
通気孔の被処理基板との対向面の開口径の標準偏差(分散の平方根)が0.003以下に形成された電極板においては、エッチングガスを均一に供給することができるので、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行うことができ、被処理基板の微細加工が可能となる。
本発明によれば、電極板の通気孔の大きさを均一に設けることができるので、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行わせることができる。
本発明の実施形態のプラズマ処理装置用電極板の平面図である。 図1のプラズマ処理装置用電極板が用いられるプラズマ処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法を説明するフローチャートである。 本発明のプラズマ処理装置用電極板の要部断面図であり、各通気孔の洗浄工程を説明する図である。 本発明のプラズマ処理装置用電極板の洗浄工程に使用される洗浄装置を示す平面図である。 図5のX‐X線に沿う洗浄装置の断面図である。 実施例のプラズマ処理装置用電極板の平面図である。
以下、本発明に係るプラズマ処理装置用電極板及びその製造方法の実施形態を、図面を参照しながら説明する。
まず、このプラズマ処理装置用電極板(以下、電極板と称す。)が用いられるプラズマ処理装置として、プラズマエッチング装置100について説明する。
プラズマエッチング装置100は、図2に示すように、真空チャンバー2内の上側に電極板(上側電極)3が設けられるとともに、下側に上下動可能な架台(下側電極)4が電極板3と相互間隔をおいて平行に設けられる。この場合、上側の電極板3は絶縁体5により真空チャンバー2の壁に対して絶縁状態に支持されているとともに、架台4の上に、静電チャック6と、その周りを囲むシリコン製の支持リング7とが設けられており、静電チャック6上に支持リング7により周縁部を支持した状態でウエハ(被処理基板)8が載置されるようになっている。また、真空チャンバー2の上側には、エッチングガス供給管21が設けられ、このエッチングガス供給管21から送られてきたエッチングガスは、拡散部材9を経由した後、電極板3に設けられた通気孔31を通してウエハ8に向かって流され、真空チャンバー2の側部の排出口22から外部に排出される構成とされる。一方、電極板3と架台4との間には、高周波電源10により高周波電圧が印加されるようになっている。
また、電極板3の背面には熱伝導性に優れるアルミニウム等からなる冷却板11が固定されている。この冷却板11にも、電極板3の通気孔31に連通するように、この通気孔31と同じピッチで貫通孔12が形成されている。そして、電極板3は、背面が冷却板11に接触した状態でねじ止め等によってプラズマエッチング装置100内に固定される。
そして、本実施形態の電極板3は、単結晶シリコン、柱状晶シリコン、又は多結晶シリコンにより、例えば厚さ12mm程度、直径300mm程度の円板に形成され、この電極板3には、数mm〜10mmピッチで数百〜3000個程度の通気孔31が縦横に整列した状態で厚さ方向に平行に貫通するように形成されている。
各通気孔31は、ドリル加工の後にエッチング加工を施すことにより形成され、例えば厚さ12mmとされる電極板3に対して穴径が0.5mmで形成される。また、各通気孔31は、ウエハ8との対向面の開口径の標準偏差(分散の平方根)が0.003以下に形成されている。
このように構成される電極板3は、図3のフローチャートに示すように、ドリル加工によって電極板3の厚さ方向に貫通する通気孔31を複数形成する通気孔加工工程と、通気孔31内の洗浄を行う洗浄工程と、洗浄工程後に電極板3にエッチング処理を施すエッチング工程とを経て製造される。
(通気孔加工工程)
図示は省略するが、まず、単結晶シリコン、多結晶シリコン、又は一方向凝固組織を有する柱状晶シリコンからなるインゴットを、ダイヤモンドバンドソーなどで略円板状に薄く切断することにより、電極板原板を形成する。そして、その電極板原板の一方の表面側から、厚さ方向に平行にドリルを下降させることにより、通気孔31を1つずつ加工する。また、このドリルによる切削時においては、切りくずを円滑に排出して切削抵抗を低減するために、加工部に切削油が供給される。
(洗浄工程)
次に、図4に示すように、電極板3の一方の表面に、洗浄液Fを加圧状態で供給しながら、各通気孔31から洗浄液Fを噴出させて洗浄を行う。この洗浄液Fには、水等の液体に炭化珪素からなる研磨材を含有したものを用いることが好ましい。
なお、洗浄工程は、例えば、図5及び図6に示す洗浄装置200を用いて行われる。洗浄装置200の詳細構造と、洗浄装置200を用いた洗浄工程の詳細については、後述する。
(エッチング工程)
そして、洗浄後の電極板3をエッチング液に一定時間浸漬してエッチングすることにより、ドリル加工により通気孔31の内面に多数発生するいわゆるマイクロクラックを除去して仕上げる。
次に、洗浄工程に用いる洗浄装置200について、説明する。
洗浄装置200は、電極板3の厚さ方向に貫通して形成された複数の通気孔31に、洗浄液Fを通過させることにより洗浄を行う装置である。この洗浄装置200は、図5及び図6に示すように、電極板3の周縁部3aが密接させられる開口端部を有する箱体210と、その箱体210と電極板3とで囲まれた空間部210aに所望の圧力で洗浄液Fを供給する流体供給装置204と、電極板3の複数の通気孔31のうち一部の通気孔31を覆って閉鎖する閉鎖板205とを備える。
また、箱体210は、有底円筒状の胴体部201と、円形の開口部202aが形成された天板202とを有し、天板202には、開口部202aに円環状のパッキン206が取り付けられ、パッキン206の外側にクランプ207が固定されている。なお、クランプ207は、操作レバーとクランプ片とをトグルリンクにより接続した構成であり、図6の実線で示すクランプ位置と、鎖線で示す開放位置との間で操作される。
そして、電極板3は、周縁部3aがパッキン206に当接するように載置されて、クランプ207によりパッキン206に向けて押圧される。これにより、電極板3は、通気孔31が閉鎖されない状態で箱体210に固定され、電極板3の一方の表面(裏面3b)により空間部210aの一面を形成する。
流体供給装置204は、配管208を介して箱体210の側面に接続される圧送装置(図示せず)を備え、洗浄液Fを空間部210aに供給する。洗浄液Fが供給される空間部210aの内圧は、配管208に備えられた圧力ゲージ209により確認される。
また、図5及び図6に二点鎖線で示す閉鎖板205は、一列に並ぶ複数の通気孔31を臨ませる窓部205aが形成されたアクリル板であり、電極板3上に載置されて一部の通気孔31を覆うことにより、その一部の通気孔31を閉鎖して洗浄液Fの流出を遮断するとともに、窓部205aの内側及び閉鎖板205の外側に位置する通気孔31に集中させて洗浄液Fを噴出させる。
以上のように構成された洗浄装置200を用いて電極板3を製造する方法について説明する。
まず、図5及び図6に示すように、電極板3の周縁部3aをパッキン206に当接させ、開口部202aを塞ぐように載置した状態の電極板3をクランプ207により固定することにより、電極板3を箱体210に装着する。
次に、液体供給装置204から洗浄液Fを空間部210aに供給する。このとき、空間部210aの内圧を予め確認しておき、圧力ゲージ209により空間部210aの内圧が適切な大きさとなるように洗浄液Fの供給を調整する。これにより、空間部210aに供給された洗浄液Fは、開口部202aに装着された電極板3の各通気孔31を通じて電極板3の裏面3bから表面3cに流出し、空間部210aの内圧に応じた高さで噴出される。
この際、各通気孔31の洗浄状態に応じて、それぞれの通気孔31から噴出する洗浄液Fの噴出高さは異なり、各通気孔31からの噴出高さを比較することによって、各通気孔31の洗浄度合を確認することができる。例えば、図4に示すように、洗浄対象の通気孔31のうち、洗浄液Fの噴出高さが低い通気孔31Aは、部分的に直径が小さい通気孔であると考えられ、切削油の付着が考えられる。このため、各通気孔31からの噴出高さが所定高さに到達するまで続けて洗浄を行うことにより、通気孔31から切削油を完全に除去した状態で洗浄を完了することができる。
また、電極板3の全ての通気孔31に対して一度に洗浄を行うのではなく、電極板3の一部の通気孔31を洗浄対象とし、洗浄対象外の通気孔31を覆って閉鎖することにより、洗浄対象外の通気孔31からの洗浄液Fの流出を遮断し、洗浄対象の通気孔31に洗浄液Fを集中させて通過させることにより洗浄を行うこともできる。
例えば、図5及び図6に二点鎖線で示すように、電極板3上に閉鎖板205を載置することにより、窓部205aの内側及び閉鎖板205の外側に位置する通気孔31だけを洗浄対象とすることができ、洗浄対象の通気孔31の周辺に開口する洗浄対象外の通気孔31からの洗浄液Fの流出を遮断し、洗浄対象の通気孔31から洗浄液Fを集中して噴出させることができる。
この場合、洗浄対象の通気孔31の洗浄を完了したら、閉鎖板205を図5の白抜き矢印で示す方向に移動し、洗浄対象となる通気孔31を変更して、新たな洗浄対象の各通気孔31の洗浄を行うことにより、全ての通気孔31を洗浄することができる。
このように、本実施形態の電極板の製造方法においては、電極板3の通気孔31に対して洗浄液Fを加圧状態で供給しながら、各通気孔31から洗浄液Fを流出させることにより、電極板3の洗浄を行う。これにより、洗浄対象の各通気孔31の洗浄を確実に行うことができるので、後のエッチング工程において、電極板3全体にエッチング処理を均一に行うことが可能となり、通気孔31の開口径の標準偏差を0.003以下に小さくすることができる。
そして、このように通気孔31の開口径が均一に設けられた電極板3においては、エッチングガスを均一に供給することができるので、被処理基板に面内均一なプラズマ処理を行うことができ、被処理基板の微細加工が可能となる。
また、上記実施形態の洗浄装置200のように、閉鎖板205を用いることにより、電極板3の全ての通気孔31に対して一度に洗浄を行うのではなく、電極板3の一部の通気孔31を洗浄対象とし、洗浄対象外の通気孔31からの洗浄液Fの流出を遮断し、洗浄対象の通気孔31に洗浄液Fを集中させて通過させることにより、電極板3の全ての通気孔31から洗浄液Fを通過させる場合よりも小さな加圧力で洗浄を行うことができ、小規模な設備で洗浄を行うことが可能となる。
さらに、本実施形態のように、研磨材を含有する洗浄液Fで洗浄を行うことで、研磨材によって通気孔31内の切削油を確実に除去することができ、短時間で電極板3の洗浄を行うことができる。また、炭化珪素は、薬品等に侵されにくいため、優れた洗浄力を発揮させることができる。
本発明の効果を確認するために、洗浄工程の洗浄時間を異なる設定として複数の電極板を製造し、各電極板の通気孔の開口径のばらつきを評価した。また、作製した各電極板を用いて、ウエハ(被処理基板)のエッチング均一性を評価した。
電極板は、外径300mm、厚さ12mmの単結晶シリコンの円板を用いて作製し、その単結晶シリコンの円板に、ダイヤモンドドリルによって、穴径を0.5mmとする通気孔を102個形成した(通気孔加工工程)。そして、ドリル加工後に、表1に示す洗浄時間の条件で洗浄を行い(洗浄工程)、その後にエッチング処理を施すことにより(エッチング工程)、電極板を作製した。また、表1の洗浄時間を「なし」とする電極板については、洗浄工程を行わなかった。
なお、通気孔加工工程において、ドリルの切削油には、水溶性の切削油を用いた。また、洗浄工程の洗浄液には、純水40lに、株式会社フジミインコーポレーティド社製の緑色炭化珪素研磨材(GC#1000)2.5kgを撹拌させたものを用いた。そして、洗浄装置の空間部の内圧が0.01MPa〜0.5MPaとなるように洗浄液の供給を調整し、各通気孔に切削油が付着していない状態とした場合に、各通気孔から噴出される洗浄液の噴出高さ(電極板の表面からの高さ)が20mm〜50mmとなるように設定して、各電極板の洗浄を行った。
また、エッチング工程では、フッ酸と硝酸の混合液からなるエッチング液を用いてエッチング処理を施し、電極板の仕上げを行った。
次に、以上のようにして作製した各電極板について、図7に示す電極板30に、符号a〜tで示す位置にある通気孔31の開口径を計測し、通気孔31の開口径の標準偏差を評価した。
また、各電極板を、図2に示されるようなプラズマエッチング装置100に取り付けるとともに、予めCVD法によりSiO層を形成したウエハを対向して取り付け、以下の条件でエッチング試験を実施した。
(エッチング条件)
ウエハサイズ:φ300mm
チャンバー内圧力:26.7Pa(200mTorr)
エッチングガス組成:90sccmCHF+4sccmO+150sccmHe
高周波電力:2kW
周波数:20kHz
処理時間:200時間
なお、sccmとは。standard cc/minの略であり、1atm(大気圧1013Pa)で、0℃あるいは25℃などの一定温度で規格化された1分間あたりの流量(cc)をいう。
そして、このような条件でウエハ表面のSiO層のエッチングを行った後のウエハについて、中央部のエッチング深さA及び外周部のエッチング深さBをそれぞれ測定した。ウエハのエッチング均一性は、これらのエッチング深さX,Yの測定値から(X‐Y)/X×100(%)の値を求めた。
各電極板の通気孔の開口径及びその標準偏差と、ウエハのエッチング均一性の評価結果を表1に示す。なお、標準偏差は、各通気孔の開口径により算出される分散の平方根である。また、表1に示す「表面口径」とは、電極板のウエハに対向する面に開口する通気孔の開口径のことを示し、「裏面口径」とは、電極板のウエハに対向する面とは反対側の面に開口する通気孔の開口径のことを示す。
Figure 2015118996
表1からわかるように、洗浄時間を長くするほど、通気孔の開口径の標準偏差を小さくすることができる。本実施例では、洗浄時間を15分以上とすることによって、通気孔の開口径の標準偏差を0.003以下とすることができた。この通気孔の開口径の標準偏差が0.003以下となる電極板においては、エッチング均一性の値を0.80%より小さくすることができ、ウエハに対してプラズマ処理を均一に行うことができる。
なお、上記実施例においては、通気孔の「表面口径」と「裏面口径」とで標準偏差の値に大きな差はみられなかったが、エッチング均一性の値には、ウエハのプラズマ処理の際にウエハに向かってエッチングガスを供給する側の開口径(表1では、表面口径)のばらつきが大きく影響する。このため、エッチングガスを均一に供給可能とするために、少なくともウエハとの対向面の開口径の標準偏差を0.003以下とすることが望ましい。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記実施例においては、洗浄液に含有される研磨材が緑色炭化珪素研磨剤とされたが、これに限定されるものではない。
また、洗浄装置200の閉鎖板205は、洗浄対象外の通気孔31からの洗浄液Fの噴出を抑えやすい剛性や重量を有することが好ましく、例えば金属等で形成されていてもよい。さらに、閉鎖板205の窓部205aの大きさ、形状についても特に限定されるものではない。
2 真空チャンバー
3,30 電極板(プラズマ処理装置用電極板)
4 架台
5 絶縁体
6 静電チャック
7 支持リング
8 ウエハ(被処理基板)
9 拡散部材
10 高周波電源
11 冷却板
12 貫通孔
21 エッチングガス供給管
22 排出口
31 通気孔
100 プラズマエッチング装置
200 洗浄装置
201 胴体部
202 天板
202a 開口部
204 流体供給装置
205 閉鎖板
205a 窓部
206 パッキン
207 クランプ
208 配管
209 圧力ゲージ
210 箱体
210a 空間部

Claims (4)

  1. ドリル加工によって電極板の厚さ方向に貫通する通気孔を複数形成する通気孔加工工程と、前記通気孔内の洗浄を行う洗浄工程と、該洗浄工程後に前記電極板にエッチング処理を施すエッチング工程とを有し、前記洗浄工程は、前記電極板の一方の表面の周縁部に開口端部を密接させた状態に箱体を固定し、該箱体と前記電極板とで囲まれた空間部に洗浄液を加圧状態で供給することにより、前記洗浄液を前記通気孔を通じて前記一方の表面から他方の表面に流出させて行うことを特徴とするプラズマ処理装置用電極板の製造方法。
  2. 前記洗浄工程において、洗浄対象外の複数の前記通気孔を覆って閉鎖することにより、洗浄対象の複数の前記通気孔に前記洗浄液を通過させて行うことを特徴とする請求項1記載のプラズマ処理装置用電極板の製造方法。
  3. 前記洗浄液は、炭化珪素からなる研磨材を含有するものとされることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置用電極板の製造方法。
  4. ドリル加工の後にエッチング加工を施すことにより厚さ方向に貫通する通気孔が複数設けられたプラズマ処理装置用電極板であって、前記通気孔は、前記被処理基板との対向面の開口径の標準偏差が0.003以下であることを特徴とするプラズマ処理装置用電極板。
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