JP2019009271A - プラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法 - Google Patents

プラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法 Download PDF

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【課題】プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用してもパーティクルが発生しにくいプラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法を提供する。【解決手段】プラズマ処理装置用電極板は、板状の炭化珪素焼結体からなり、前記炭化珪素焼結体を厚さ方向に貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔の少なくとも一方の端部に形成されている直径が前記第1貫通孔よりも大きい拡張部を有する基材と、前記基材の前記拡張部が形成されている側の表面に形成されている緻密炭化珪素層と、前記緻密炭化珪素層を厚さ方向に貫通し、前記第1貫通孔に接続する第2貫通孔と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、プラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法に関する。
半導体デバイス製造プロセスに使用されるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等のプラズマ処理装置は、真空チャンバー内に、上下方向に対向配置された一対の電極が備えられている。一般に上側の電極には、プラズマ生成用のガスを通過させるための通気孔が形成されており、下側の電極は、架台となっており、ウェハなどの被処理基板が固定可能とされている。そして、上側電極の通気孔からプラズマ生成用のガスを下側電極に固定された被処理基板に供給しながら、その上側電極と下側電極間に高周波電圧を印加することによりプラズマを発生させ、被処理基板にエッチング等の処理を行う構成とされている。
上記の構成のプラズマエッチング装置では、電極がエッチング処理時にプラズマの照射を受けることにより、徐々に消耗する。このため、電極の耐プラズマ性を向上させるために、電極の表面にコーティング層を設けることが検討されている。
特許文献1には、プラズマエッチング装置用電極(ガス吹き出し板)のプラズマ生成用のガスが噴き出す側の表面に、緻密質炭化珪素層を形成することが開示されている。この特許文献1には、炭化珪素緻密質炭化珪素層として、化学気相成長法(CVD法)により形成された炭化珪素層(CVD−SiC層)と、緻密な炭化珪素焼結体からなる焼結体層が挙げられている。
特開2005−285845号公報
電極の表面にコーティング層を設けることは、電極表面の耐プラズマ性を向上させるためには有効である。しかしながら、プラズマ生成用ガスの通気孔の周囲は、相対的にプラズマの照射によるコーティング層の消耗が進行しやすい。すなわち、表面にコーティング層を設けた電極を、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用すると、プラズマ生成用ガスの通気孔の周囲のコーティング層が消耗し、電極の基材が露出しやすい。電極の基材が露出すると、基材とコーティング層との界面部分がプラズマによって弾けてパーティクルが発生することがある。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用してもパーティクルが発生しにくいプラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明のプラズマ処理装置用電極板は、板状の炭化珪素焼結体からなり、前記炭化珪素焼結体を厚さ方向に貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔の少なくとも一方の端部に形成されている直径が前記第1貫通孔よりも大きい拡張部を有する基材と、前記基材の前記拡張部が形成されている側の表面に形成されている緻密炭化珪素層と、前記緻密炭化珪素層を厚さ方向に貫通し、前記第1貫通孔に接続する第2貫通孔と、を有することを特徴としている。
このような構成とされた本発明のプラズマ処理装置用電極板においては、基材の第1貫通孔の端部に拡張部が設けられているので、プラズマの照射によって緻密炭化珪素層の第2貫通孔の周囲の消耗が進行しても基材の第1貫通孔は露出しにくい。したがって、本発明のプラズマ処理装置用電極板は、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用してもパーティクルが発生しにくくなる。
ここで、本発明のプラズマ処理装置用電極板において、前記拡張部は、前記基材の表面からテーパ状に先細った形状であることが好ましい。
この場合、拡張部が基材の表面からテーパ状に先細った形状とされているので、プラズマによって緻密炭化珪素層の第2貫通孔が消耗しても基材の第1貫通孔は確実に露出しにくくなる。よって、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用してもパーティクルがより発生しにくくなる。
本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法は、板状の炭化珪素焼結体からなり、厚さ方向に貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔の少なくとも一方の端部に形成されている直径が前記第1貫通孔よりも大きい拡張部とを有する基材を用意する工程と、前記基材の前記拡張部が形成されている側の表面に化学気相成長法により、緻密炭化珪素層を形成する工程と、前記緻密炭化珪素層に、前記第1貫通孔に接続する第2貫通孔を形成する工程と、を備えることを特徴としている。
このような構成とされた本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法においては、第1貫通孔と拡張部とを有する基材を用意し、この基材の拡張部が形成されている側の表面に化学気相成長法により、緻密炭化珪素層を形成するので、拡張部を含む基材の表面に対して緻密炭化珪素層を均一に形成することができる。したがって、本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法によれば、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用してもパーティクルが発生しにくいプラズマ処理装置用電極板を製造することができる。
本発明によれば、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用してもパーティクルが発生しにくいプラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法を提供することが可能となる。
本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板の概略説明図であり、(a)は、斜視図であって、(b)は、(a)のb−b線断面図である。 図1(b)の要部拡大図である。 本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板を用いたプラズマエッチング装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板の製造方法を説明する概略断面図である。
以下に、本発明の実施形態であるプラズマ処理装置用電極板およびプラズマ処理装置用電極板の製造方法について添付した図面を参照して説明する。
本実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板は、例えば、半導体デバイス製造プロセスに使用されるプラズマエッチング装置やプラズマCVD装置等のプラズマ処理装置の真空チャンバー内に備えられる一対の電極のうちの上側電極として用いられるものである。
図1は、本実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板の概略説明図であり、(a)は、斜視図であって、(b)は、(a)のb−b線断面図である。図2は、図1(b)の要部拡大図である。
図1において、プラズマ処理装置用電極板10は、円板状とされており、プラズマ生成用のガスを通過させる通気孔16が複数個形成されている。プラズマ処理装置用電極板10は、基材11と、基材11の表面に形成された緻密炭化珪素層14とを有する。基材11には第1貫通孔12が、緻密炭化珪素層14には第2貫通孔15がそれぞれ形成されていて、この第1貫通孔12と第2貫通孔15とでプラズマ生成用ガスの通気孔16を構成している。
基材11は、板状の炭化珪素(SiC)の焼結体からなる。炭化珪素焼結体は、SiC粉末単独の焼結体であってもよいし、SiC粉末と焼結助剤を含む混合物の焼結体であってもよい。焼結助剤の例としては、Y粉末、Al粉末およびAlN粉末を挙げることができる。これらの焼結助剤は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。焼結助剤の含有量は、3質量%以上10質量%以下の範囲にあることが好ましい。
基材11は、炭化珪素焼結体を厚さ方向に貫通する第1貫通孔12と、第1貫通孔12の緻密炭化珪素層14側の端部に形成されている拡張部13を有する。拡張部13は、直径が第1貫通孔12よりも大きい形状とされている。また、本実施形態では、拡張部13は、図2に示すように、基材11の表面からテーパ状に先細った形状とされている。
第1貫通孔12の直径、すなわち通気孔16の直径(図2のA)は、0.3mm以上1.0mm以下の範囲にあることが好ましい。第1貫通孔12の直径Aがこの範囲にあると、プラズマ生成用のガスの流量が、一定でかつ安定する傾向がある。
拡張部13は、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用しても基材11の第1貫通孔12が露出しないように、通気孔16周囲の緻密炭化珪素層14の領域を広くする作用がある。すなわち、本実施形態のプラズマ処理装置用電極板10は、基材11の拡張部13の上に緻密炭化珪素層14が形成されていることによって、プラズマの照射によって緻密炭化珪素層14が消耗しても基材11の第1貫通孔12が露出するまでの時間が長くなる。
拡張部13の最大幅(図2のx)は、0.5mm以上2.0mm以下の範囲にあることが好ましい。
最大幅xが0.5mm未満であると、拡張部13の上に形成された緻密炭化珪素層14がプラズマの照射によって消耗して基材11が露出するまでの時間が短くなるおそれがある。一方、最大幅xが2.0mmを超えると、拡張部13が広くなりすぎて、拡張部13に緻密炭化珪素層14を均一に形成するのが難しくなり、緻密炭化珪素層14の厚みが不均一となるおそれがある。
なお、拡張部13の最大幅xは、例えば、下記の式より算出することができる。
最大幅x=(拡張部13の直径−第1貫通孔12の直径A)/2
拡張部13の深さ(図2のy)は、0.5mm以上2.0mm以下の範囲にあることが好ましい。
深さyが0.5mm未満であると、拡張部13の上に形成された緻密炭化珪素層14がプラズマの照射によって消耗して基材11が露出するまでの時間が短くなるおそれがある。一方、深さyが2.0mmを超えると、拡張部13が深くなりすぎて、拡張部13に緻密炭化珪素層14を形成するのが難しくなり、拡張部13が露出しやすくなるおそれがある。
緻密炭化珪素層14は、化学気相成長法(CVD法)によって形成された炭化珪素層(CVD−SiC層)であることが好ましい。
緻密炭化珪素層14の厚み(図2のt)は、0.1mm以上2.0mm以下の範囲にあることが好ましい。緻密炭化珪素層14の厚みがこの範囲にあると、プラズマの照射によって緻密炭化珪素層14が消耗して、拡張部13が露出するまでの時間を長くすることができ、プラズマ処理装置の電極としての使用時間を長くすることができる。
緻密炭化珪素層14は、緻密炭化珪素層14を厚さ方向に貫通している第2貫通孔15を有する。第2貫通孔は、基材11の第1貫通孔12に接続し、第1貫通孔12と第2貫通孔15とでプラズマ生成用ガスの通気孔16を構成する。第2貫通孔の直径は、基材11の第1貫通孔12と同じである。
プラズマ生成用ガスの通気孔16のアスペクト比(長さ/直径)は3以上であることが好ましい。通気孔16のアスペクト比が3以上であると、プラズマがプラズマ処理装置用電極板10の背面にまで到達しにくくなり、プラズマ処理装置用電極板10の背面に配置される部材(例えば、図3の冷却板18)の消耗を抑えることができる。また、プラズマ生成用のガスの逆流を防ぐためには、通気孔16のアスペクト比は50以下であることが好ましい。
図3は、本実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板を用いたプラズマエッチング装置の一例を示す概略構成図である。
プラズマエッチング装置100は、図3に示すように、真空チャンバー30内の上側に本実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板10(上側電極)が設けられるとともに、下側に上下動可能な架台(下側電極)20がプラズマ処理装置用電極板10と相互間隔をおいて平行に設けられる。この場合、上側のプラズマ処理装置用電極板10は絶縁体17により真空チャンバー30の壁に対して絶縁状態に支持されているとともに、架台20の上に、静電チャック21と、その周りを囲むシリコン製の支持リング22とが設けられており、静電チャック21上に支持リング22により周縁部を支持した状態でウェハ(被処理基板)40が載置されるようになっている。また、真空チャンバー30の上側には、エッチングガス供給管31が設けられ、このエッチングガス供給管31から送られてきたエッチングガスは、拡散部材32を経由した後、プラズマ処理装置用電極板10に設けられた通気孔16を通してウェハ40に向かって流され、真空チャンバー30の側部の排出口33から外部に排出される構成とされる。一方、プラズマ処理装置用電極板10と架台20との間には、高周波電源50により高周波電圧が印加されるようになっている。
また、プラズマ処理装置用電極板10の背面には、熱伝導性に優れるアルミニウム等からなる冷却板18が固定されている。この冷却板18にも、プラズマ処理装置用電極板10の通気孔16に連通するように、通気孔16と同じピッチで貫通孔19が形成されている。そして、プラズマ処理装置用電極板10は、背面が冷却板18に接触した状態でねじ止め等によってプラズマエッチング装置100内に固定される。
次に、本発明の一実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板の製造方法を、図4を参照して説明する。
本実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板は、基材11を用意する基材用意工程と、基材11に緻密炭化珪素層を形成する緻密炭化珪素層形成工程と、緻密炭化珪素層に第2貫通孔を形成する第2貫通孔形成工程とを備えている。
(基材用意工程)
まず、図4(a)に示すように、基材11の原料となる板状の炭化珪素焼結体11aを準備する。
板状の炭化珪素焼結体11aは、例えば、ホットプレスを用いて作製することができる。具体的には、SiC粉末もしくはSiC粉末と焼結助剤とを含む混合物を、成形型に充填し、ホットプレスを用いて加圧焼結することによって作製することができる。
次に、準備した炭化珪素焼結体11aを用いて、図4(b)に示す基材11を作製する。
すなわち、炭化珪素焼結体11aに対して、厚さ方向に貫通する第1貫通孔12と、第1貫通孔12の一方の端部(図4(b)では上側端部)に直径が第1貫通孔12よりも大きい拡張部13とを形成する。第1貫通孔12および拡張部13を形成する加工方法としては、レーザ加工を用いることができる。
(緻密炭化珪素層形成工程)
緻密炭化珪素層形成工程では、図4(c)に示すように、基材11の拡張部13が形成されている側の表面に緻密炭化珪素層14を形成する。緻密炭化珪素層14は、拡張部13を含む基材11の表面全体に形成されている。緻密炭化珪素層14を形成方法としては、化学気相成長法(CVD法)を用いることができる。
(第2貫通孔形成工程)
第2貫通孔形成工程では、図4(d)に示すように、上記緻密炭化珪素層形成工程にて形成した緻密炭化珪素層14に、第1貫通孔12に接続する第2貫通孔15を形成する。これによって、プラズマ生成用ガスの通気孔16を有するプラズマ処理装置用電極板10が製造される。第2貫通孔15を形成する加工方法としては、レーザ加工を用いることができる。
以上のような構成とされた本実施形態であるプラズマ処理装置用電極板によれば、基材11の第1貫通孔12の端部に拡張部13が設けられているので、プラズマによって第2貫通孔15(すなわち、通気孔16の表面)の緻密炭化珪素層14が消耗しても基材11の第1貫通孔12は露出しにくい。したがって、本実施形態のプラズマ処理装置用電極板を用いてプラズマエッチング処理を長時間にわたって実施してもパーティクルが発生しにくくなる。
また、本実施形態においては、拡張部13が基材11の表面からテーパ状に先細った形状とされているので、プラズマによって第2貫通孔15の緻密炭化珪素層が消耗しても基材の第1貫通孔は確実に露出しにくくなる。よって、プラズマエッチング処理を長時間にわたって実施してもよりパーティクルが発生しにくくなる。
また、本実施形態に係るプラズマ処理装置用電極板の製造方法によれば、第1貫通孔12と拡張部13とを有する基材11を用意し、この基材11の拡張部13が形成されている側の表面に化学気相成長法により、緻密炭化珪素層14を形成するので、拡張部13を含む基材の表面に均一に緻密炭化珪素層を形成することができる。したがって、本発明のプラズマ処理装置用電極板の製造方法によれば、プラズマエッチング処理を長時間にわたって実施してもパーティクルが発生しにくいプラズマ処理装置用電極板を製造することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることはなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施形態では、プラズマ処理装置用電極板10を円板状としたが、プラズマ処理装置用電極板10の形状には特には制限はなく、角板状としてもよい。
また、本実施形態では、基材11の拡張部13が基材11の表面からテーパ状に先細った形状としたが、拡張部13の形状は直径が前記第1貫通孔12よりも大きくされていれば特には制限はない。例えば、拡張部13は、基材11の表面から丸み帯びて先細った形状であってもよいし、基材11の表面から階段状に先細った形状であってもよい。
さらに、本実施形態のプラズマ処理装置用電極板は、使用後に再生使用してもよい。再生使用とは、使用後のプラズマ処理装置用電極板の表面に緻密炭化珪素層14を形成し、次いで緻密炭化珪素層14に第2貫通孔15を形成してプラズマ処理装置用電極板10として再生して、使用することを意味する。
以下に、本発明に係るプラズマ処理装置用電極板の作用効果について評価した評価試験の結果について説明する。
[本発明例1]
粉末(純度:99.9質量%、平均粒子径:0.5μm)とSiC粉末(純度:99.9質量%、平均粒子径:0.6μm)とを用意した。用意したY粉末とSiC粉末とを、質量比で1:99(Y粉末:SiC粉末)の割合でボールミルを用いて混合して、粉末混合物を得た。得られた粉末混合物を成形型に充填し、ホットプレスを用いて2000℃、40MPaの条件で加圧焼結した。得られた焼結体を研磨加工して、直径390mm、厚さ11mmの円板状のY含有SiC焼結体を作製した。
作製したY含有SiC焼結体について、レーザ加工により、最大幅xが0.07mm、深さyが0.36mmのテーパ状の拡張部を有する直径0.5mmの第1貫通孔を10mmの間隔で形成して、プラズマ処理装置用電極の基材を作製した。
作製した基材の拡張部が形成されている側の表面に、CVD法により、緻密炭化珪素層(CVD−SiC層)を、その層の厚みが0.61mmとなるように形成した。次いで、CVD法により形成した緻密炭化珪素層(CVD−SiC層)について、レーザ加工により、第1貫通孔に接続する第2貫通孔(直径は第1貫通孔と同じ)を形成して、プラズマ処理装置用電極板を製造した。
[本発明例2〜10]
第1貫通孔の直径、拡張部の最大幅xと深さy、およびCVD−SiC層の厚みを表1に記載の値としたこと以外は、本発明例1と同様にしてプラズマ処理装置用電極を製造した。
[比較例1〜2]
基材に拡張部を形成しなかったこと、第1貫通孔の直径とCVD−SiC層の厚みを表1に記載の値としたこと以外は、本発明例1と同様にしてプラズマ処理装置用電極を製造した。
[評価]
本発明例1〜10および比較例1〜2で製造したプラズマ処理装置用電極板について、耐プラズマ性を、以下のようにして評価した。
本発明例1〜10および比較例1〜2で製造したプラズマ処理装置用電極板と、被処理対象物としてウェハ(直径:200mm)とを、図3に示したプラズマエッチング装置に装着して、以下の条件でプラズマエッチング処理を実施した。
チャンバー内圧力:10−1Torr
エッチングガス組成:90sccmCHF+4sccmO+150sccmHe
高周波電力:2kW
周波数:20kHz
プラズマエッチング処理を開始してから、所定の経過時間毎にプラズマエッチング装置からウェハを取出して、ウェハ表面に付着しているパーティクル(直径65μm以上のパーティクル)の発生数を、パーティクルカウンターを用いて計測した。その結果を、表1に示す。
Figure 2019009271
基材に拡張部を形成しなかった比較例1〜2のプラズマ処理装置用電極板は、プラズマエッチング処理を開始してから50時間後の時点で、パーティクルの発生数が100個を大きく超えることが確認された。
これに対して、基材に拡張部を形成した本発明例1〜10のプラズマ処理装置用電極板はいずれも、プラズマエッチング処理を開始してから50時間後の時点ではパーティクルの発生数が10個以下であり、プラズマ処理装置の電極として長時間にわたって使用してもパーティクルの発生数が顕著に低減することが確認された。
特に、拡張部の最大幅xが0.5mm以上2.0mm以下の範囲にあって、かつ深さyが0.5mm以上2.0mm以下の範囲にある本発明例4〜6のプラズマ処理装置用電極板は、パーティクルの発生数が100個を超えたのが、プラズマエッチング処理を開始してから400時間後であり、パーティクルの発生数が顕著に低減することが確認された。
10 プラズマ処理装置用電極板
11 基材
11a 炭化珪素焼結体
12 第1貫通孔
13 拡張部
14 緻密炭化珪素層
15 第2貫通孔
16 プラズマ生成用ガスの通気孔
17 絶縁体
18 冷却板
19 貫通孔
20 架台(下側電極)
21 静電チャック
22 支持リング
30 真空チャンバー
31 エッチングガス供給管
32 拡散部材
33 排出口
40 ウェハ(被処理基板)
50 高周波電源
100 プラズマエッチング装置

Claims (3)

  1. 板状の炭化珪素焼結体からなり、前記炭化珪素焼結体を厚さ方向に貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔の少なくとも一方の端部に形成されている直径が前記第1貫通孔よりも大きい拡張部を有する基材と、
    前記基材の前記拡張部が形成されている側の表面に形成されている緻密炭化珪素層と、
    前記緻密炭化珪素層を厚さ方向に貫通し、前記第1貫通孔に接続する第2貫通孔と、
    を有することを特徴とするプラズマ処理装置用電極板。
  2. 前記拡張部は、前記基材の表面からテーパ状に先細った形状であることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置用電極板。
  3. 板状の炭化珪素焼結体からなり、厚さ方向に貫通する第1貫通孔と、前記第1貫通孔の少なくとも一方の端部に形成されている直径が前記第1貫通孔よりも大きい拡張部とを有する基材を用意する工程と、
    前記基材の前記拡張部が形成されている側の表面に化学気相成長法により、緻密炭化珪素層を形成する工程と、
    前記緻密炭化珪素層に、前記第1貫通孔に接続する第2貫通孔を形成する工程と、
    を備えることを特徴とするプラズマ処理装置用電極板の製造方法。
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