JP2015118777A - 放電ランプ点灯装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】放電ランプから出力される光のちらつき(フリッカ)を従来よりも抑制することのできる点灯装置を提供する
【解決手段】 放電ランプの点灯装置は、放電ランプに対して交流電流を供給する給電部と、給電部に対して制御電力値に関する信号を出力する電力制御部と、給電部に対してパルス波を出力するパルス発生部を備える。給電部は、供給される直流電圧を、パルス波の周波数及び前記制御電力値に応じた交流電流に変換して放電ランプに供給する構成であり、電力制御部は、パルス波の極性に関わらず同一の制御電力値とした場合と比較して、パルス波が正極性の期間の放電ランプの平均光強度とパルス波が負極性の期間の放電ランプの平均光強度との差が縮まる方向に、パルス波が正極性の期間とパルス波が負極性の期間とで制御電力値を異ならせる制御を行う。
【選択図】 図2

Description

本発明はプロジェクタ等の光源に好適に使用される放電ランプの点灯装置に関する。
プロジェクタ装置の光源には、高い水銀蒸気圧の放電ランプが用いられている。このような高圧水銀ランプは、水銀蒸気圧を高くすることで、可視波長域の光を高い出力で得ることができる。
放電ランプは、放電容器によって形成されたほぼ球形の発光部を有し、この発光部の中には、一対の電極が例えば2mm以下という極めて小さい間隔で対向して配置されている。
このような放電ランプを長期間同じ状態で点灯した場合、高温により微小な突起が複数形成されたり、電極の先端表面部に微小な凹凸が発生したりすることがある。これらの微小突起や凹凸は、電極を構成する材料(例えばタングステン)が溶融し、発光部内に封入されたガスと結合して生じた化合物が凝集して生じたものであり、この存在が電極先端の表面部の形状を変化させる。これに伴ってアークの起点が移動し、放電位置が不安定となり、いわゆるフリッカと呼ばれる投射光のちらつきが発生することが問題となっていた。
このような問題を解決するため、下記特許文献1には、所定の周波数(基本周波数)のパルス波P1の電流を放電ランプに供給すると共に、基本周波数よりも低周波のパルス波P2の電流を前記基本周波数のパルス波に間欠的又は周期的に挿入する放電ランプの点灯方式が開示されている(図10参照)。
パルス波の周波数を低周波とすることで、一方の電極が陽極に、他方の電極が陰極に固定化される期間、つまり両電極間に高電圧が印加される期間が長くなる。この結果、電極に対する加熱の度合いが高まり、電極先端のみならず先端から離れた箇所に対しても熱を伝達させることができる。よって、低周波のパルス波が印加される間、電極先端から離れた箇所に対しても熱が伝達され、かかる箇所に生じていた微小突起や凹凸を溶融、蒸発させることができる。これにより、悪影響を及ぼし兼ねない電極先端部以外の突起や凹凸を消滅させることができ、アークの輝点を安定化させることができる。
特開2006−59790号公報
上記特許文献1に記載の技術によれば、放電ランプを点灯させた場合におけるフリッカを抑制する効果は得られる。しかし、本発明者らの鋭意研究によれば、放電ランプを凹面反射鏡の内側に配置し、放電ランプからの射出光を所定の位置に集光して投射した場合、投射光のちらつきが発生することを確認した。本発明者らは、この現象が発生した理由を以下のように推察している。
図11は、放電ランプ10を凹面反射鏡60の内側に配置した場合の構成を、放電光の光路と共に模式的に示した図である。放電ランプ10は、一対の電極20a及び20bを有し、両電極間に電圧が印加されて放電される。ここで、図10を参照して上述したように、放電ランプ10は交流電流によって点灯駆動されるため、電流の極性に応じて電極20aが陰極になったり、電極20bが陰極になったりする。陰極に高い電界を与え、陰極から陽極に向かって電子を供給し続けることにより、放電が持続される。このとき、最も高い電界が与えられている陰極の先端部分が最も明るく光る。つまり、陰極が電極20aであるか電極20bであるかによって、放電ランプ10で最も明るい箇所(輝点)の位置が異なることになる。
図11は、放電ランプ10からの光を凹面反射鏡60及び光学素子61を用いて、照射領域62に取り込む場合を図示しており、電極20aが陰極である場合の光線として光線73,74,75を、電極20bが陰極である場合の光線として光線76,77,78,79を図示している。
電極20a、すなわち凹面反射鏡60の開口領域側に配置された電極が陰極である場合、凹面反射鏡60によって反射された各光線73,74,75は、集光位置70aに集光される。一方、電極20b、すなわち凹面反射鏡60の開口領域とは反対側に配置された電極が陰極である場合、凹面反射鏡60によって反射された各光線76,77,78は、集光位置70aとは異なる集光位置70bに集光される。また、電極20bが陰極の場合には、凹面反射鏡60の反射面に入射されずに凹面反射鏡60外へと射出される光線79も存在する。
本発明者らは、陰極が電極20aであるか電極20bであるかによって、凹面反射鏡60によって反射させられる光量や集光位置が異なる結果、照射領域62に照射される光量が変化することから、放電ランプ10に対して供給される電流の極性が反転するタイミングで照射領域62における光強度が異なり、この現象がちらつきとして視認され得ると推察した。
図10を参照して説明したような駆動方法の場合、放電ランプ10は、基本周波数のパルス波P1に基づく点灯期間(図10内における期間T1)と、それよりも低い周波数のパルス波P2に基づく点灯期間(図10内における期間T2)を有する。特に、期間T2においては、極性が維持される期間が長いため、極性が反転するタイミングで光量の変化が視認されやすい。一方、期間T1においては、極めて短い時間で極性が反転するため、極性が変化したことによる光強度の変化を視認できない場合もあるが、光強度差が大きい場合においては光強度の変化が視認されることも想定される。
以上の考察に鑑み、本発明は、交流電流によって放電ランプを駆動する場合において、極性反転に伴う光強度差の発生が抑制され、放電ランプから出力される光のちらつき(フリッカ)が従来よりも抑制される点灯装置を提供することを目的とする。
本発明の放電ランプの点灯装置は、
所定のガスが封入された放電容器内に一対の電極が対向配置された放電ランプに対して交流電流を供給する給電部と、
前記給電部に対して制御電力値に関する信号を出力する電力制御部と、
前記給電部に対してパルス波を出力するパルス発生部とを備える。
そして、前記給電部は、供給される直流電圧を、前記パルス波の周波数及び前記制御電力値に応じた交流電流に変換して前記放電ランプに供給する構成であり、
前記電力制御部は、前記パルス波の極性に関わらず同一の前記制御電力値とした場合と比較して、前記パルス波が正極性の期間の前記放電ランプの平均光強度と前記パルス波が負極性の期間の前記放電ランプの平均光強度との差が縮まる方向に、前記パルス波が正極性の期間と前記パルス波が負極性の期間とで前記制御電力値を異ならせる制御を行う。
従来、パルス波の極性に関わらず、給電部から放電ランプに対して同一の電力が供給されるように制御されていた。パルス波の極性、すなわち、一対の電極のうちのどちら側が陰極を構成しているかによって、照射領域における光強度に差が生じ得ることについては「発明が解決しようとする課題」の項で上述した通りである。
上記の課題は、陰極側が最も明るい輝点を構成することに伴い、極性が変化することで当該輝点の位置が移動することに起因するものと考えられる。本発明の放電ランプの点灯装置は、電力制御部からの制御に基づき、パルス波の極性に応じて給電部から放電ランプに供給される電力値を意図的に異ならせている。より詳細には、パルス波の極性に関わらず給電部から放電ランプに供給される電力値を等しくした場合と比較して、両極性間における平均光強度の差が縮まるように、極性毎に電力値を異ならせている。これにより、上述したような極性間での光強度差が縮まり、フリッカが抑制される。
従来の方法で点灯駆動をした場合において、パルス波が正極性である場合と負極性である場合のどちらにおいて光強度が高く視認されるかについては、放電ランプが備える電極の位置や、ランプと光学系の位置関係に依存するため、一概には決定されない。上記の方法によれば、パルス波が負極性の期間と比べて正極性の期間の方が光強度が高く視認される場合と低く視認される場合のいずれの場合であっても、フリッカを抑制する効果を得ることができる。
また、上記構成において、前記電力制御部は、前記パルス波の極性に関わらず同一の前記制御電力値とした場合と比較して、前記パルス波が正極性の期間の前記放電ランプの平均光強度と前記パルス波が負極性の期間の前記放電ランプの平均光強度との差が±2%以内の範囲内となるように、前記パルス波が正極性の期間と前記パルス波が負極性の期間とで前記制御電力値を異ならせる制御を行うものとしても構わない。
「発明を実施するための形態」の項で後述するように、パルス波が正極性の期間と負極性の期間の平均光強度の差を±2%以内に抑制した場合、フリッカとして視認される可能性を極めて低くすることができる。
また、上記構成において、前記電力制御部は、前記パルス波が正極性の期間の前記制御電力値と前記パルス波が負極性の期間の前記制御電力値の比率に関する情報を予め記憶しており、当該記憶された情報に基づいて、前記パルス波が正極性の期間と前記パルス波が負極性の期間とで前記制御電力値を異ならせる制御を行うものとしても構わない。
ここで、点灯装置及び放電ランプを出荷する前段階において、パルス波の極性に関わらず制御電力値を一定とし、パルス波の各極性の期間における平均光強度を測定すると共に、当該結果に基づいて両者の差を縮めるために各期間の入力電力の比率を決定し、その値を制御電力値に記憶させるものとすることができる。電力制御部は、パルス波が正極性の期間、負極性の期間のそれぞれにおいて、当該記憶された情報に基づく制御電力値を給電部に出力し、給電部がこの値に基づいて決定される入力電力を放電ランプに供給する。これにより、パルス波が正極性の期間とパルス波が負極性の期間とで平均光強度の差が縮まり、フリッカの視認が抑制される。
また、上記の構成において、
前記パルス発生部は、第一期間にわたって第一パルス波を出力した後、前記第一期間より短い第二期間にわたって前記第一パルス波よりも周波数の低い第二パルス波を出力するというサイクルを繰り返す構成であり、
前記電力制御部は、前記第二期間内において前記制御電力値を異ならせる制御を行うものとしても構わない。
上述したように、高い周波数の第一パルス波とそれよりも低い周波数の第二パルス波とで放電ランプを駆動した場合、電極上におけるアークの輝点の移動に伴う投射光のちらつきが抑制される。しかし、第二パルス波が印加されている期間(第二期間)は、第一パルス波が印加されている期間(第一期間)と比べて、一方の極性に固定される期間が長い。この結果、パルス波の極性によって光強度に差が生じている場合には、ちらつきとして視認されやすい。
上記の構成によれば、パルス波の極性に応じた光強度の差に起因したちらつきが特に視認されやすい第二期間において、極性間での光強度差を縮めることができるため、フリッカの抑制効果が高い。
また、上記の構成に加えて、前記電力制御部は、前記第二期間内に加えて前記第一期間内においても前記制御電力値を異ならせる制御を行うものとしても構わない。
本発明の点灯装置によれば、極性反転に伴う光強度差の発生が抑制され、従来に比べて放電ランプから出力される光のちらつき(フリッカ)を抑制させることができる。
放電ランプの断面模式図である。 放電ランプの電極先端付近を拡大した断面模式図である。 放電ランプ点灯装置の構成を模式的に示す回路ブロック図である。 放電ランプ点灯装置から供給されるランプ電流波形の一例を示す図である。 ランプ電流波形と光強度の波形の一例を示す図である。 制御電力値の設定方法を説明する模式的な図面である。 光強度差とフリッカレベルの関係を示すグラフである。 ランプ電流波形と光強度の波形の別の一例を示す図である。 ランプ電流波形と光強度の波形の別の一例を示す図である。 ランプ電流波形と光強度の波形の別の一例を示す図である。 従来のランプ電流波形の一例を示す図である。 放電ランプを凹面反射鏡の内側に配置した場合の構成を放電光の光路と合わせて模式的に示した図である。
本発明の放電ランプ点灯装置の実施形態につき、図面を参照して説明する。ここで、点灯装置の構成に関する説明に先立ち、当該点灯装置によって交流電流が供給される対象となる放電ランプの構成について、図面を参照して説明する。なお、各図において図面の寸法比と実際の寸法比は必ずしも一致しない。
[ランプの構成]
図1A及び図1Bに、放電ランプの断面模式図を示す。図1Bは、図1Aの電極先端付近を拡大した断面模式図である。
放電ランプ10は、石英ガラスからなる放電容器によって形成された、ほぼ球形の発光部11を有する。放電容器の材料は石英ガラスに限定されず、他の材料で構成されていても構わない。
この発光部11の中には、一対の電極20a、20bが例えば2mm以下という極めて小さい間隔で対向配置している。
また、発光部11の両端部には封止部12が形成される。この封止部12には、モリブデン等で構成された導電用の金属箔13が、例えばシュリンクシールにより気密に埋設されている。金属箔13の一端には電極20a、20bの軸部が接合しており、金属箔13の他端には外部リード14が接合し、後述する本発明の放電ランプ点灯装置から電力が供給される。
放電ランプ10の発光部11には、水銀、希ガス、及びハロゲンガスが封入されている。
水銀は、必要な可視光波長、例えば、波長360〜780nmの放射光を得るためのものであり、具体的数値でいうと、0.20mg/mm以上封入されている。この封入量は温度条件によっても異なるが、点灯時における発光部内部の圧力を200気圧以上という高い蒸気圧を実現するものである。また、水銀をより多く封入することで点灯時の水銀蒸気圧250気圧以上、300気圧以上という高い水銀蒸気圧の放電ランプを作ることができ、水銀蒸気圧が高くなるほどプロジェクタに適した光源を実現できる。
希ガスとしては、例えばアルゴンガスが約13kPa封入される。その機能は点灯始動性を改善することにある。
また、ハロゲンガスとしては、ヨウ素、臭素、塩素などが水銀又はその他の金属との化合物形態で封入される。ハロゲンの封入量は、10−6μmol/mm〜10−2μmol/mmの範囲から選択される。ハロゲンを封入する最大の理由は、いわゆるハロゲンサイクルを利用した放電ランプの長寿命化のためである。また、放電ランプ10を極めて小型で且つ極めて高い点灯蒸気圧とした場合には、ハロゲンを封入することで放電容器の失透防止という作用も得られる。失透とは、準安定のガラス状態から結晶化が進行し、多くの結晶核から成長した結晶粒の集合体へと変化することをいう。仮にこのような現象が生じると、結晶の粒界で光が散乱されて放電容器が不透明になってしまう。
なお、同様の機能を実現できるのであれば、発光部11に封入されるガスは上記ガスに限定されるものではない。
放電ランプ10の一実施例としては、発光部の最大外径9.4mm、電極間距離1.0mm、放電容器内容積55mm、定格電圧70V、定格電力180Wであり交流方式で電力が供給される構成とすることができる。
また、近年において小型化が進行するプロジェクタに放電ランプ10を内蔵して利用することを想定した場合、放電ランプ10は全体寸法として極めて小型化が要請され、その一方で高い発光光量も要求される。このため、発光部内の熱的影響は極めて厳しいものとなり、ランプの管壁負荷値は0.8〜2.5W/mm、具体的には2.4W/mmとなる。このように、高い水銀蒸気圧や管壁負荷値を有する放電ランプ10が、プロジェクタやオーバーヘッドプロジェクタのようなプレゼンテーション用機器に搭載されることで、プレゼンテーション用機器に演色性の良い放射光を提供することができる。
[電極先端の形状]
図1Bに示すように、電極20aは頭部29aと軸部30aによって構成され、電極20bは頭部29bと軸部30bによって構成される。そして、電極20a及び電極20bには、いずれも先端に突起21が形成されている。この突起21は、ランプ点灯時、電極先端において溶融した電極材料が凝集して形成されるものである。本実施形態では、電極20a及び電極20bがいずれもタングステンで構成されるものとして説明するが、材料はこれに限定されるものではない。
電極20a及び電極20bに対して通電がされると、白熱して高温化され、これらを構成するタングステンが昇華する。昇華したタングステンは、比較的に低温部である発光部11の内壁面領域において、封入されていたハロゲンガスと結合して、ハロゲン化タングステンを形成する。ハロゲン化タングステンの蒸気圧は比較的高いことから、ガスの状態で再び電極20a及び電極20bの先端付近に再び移動する。そして、この箇所で再度加熱されると、ハロゲン化タングステンはハロゲンとタングステンに分離される。このうちタングステンは、電極20a及び電極20bの先端に戻って凝集され、ハロゲンは発光部11内のハロゲンガスとして復帰する。これが上記の「ハロゲンサイクル」に対応する。なお、この凝集されたタングステンが、電極20a及び電極20bの先端近傍に付着することで、突起21が形成される。
[点灯装置の構成]
図2は、本発明の放電ランプ点灯装置の構成を模式的に示す回路ブロック図である。図2に示すように、点灯装置1は、給電部3と制御部4を含んで構成される。制御部4は、パルス発生部41、電力制御部42、及び周波数制御部43を備え、周波数制御部43からの信号に基づいて決定された周波数を有するパルス波Pがパルス発生部41から給電部3に供給される。そして、給電部3は、電力制御部42から出力される制御電力値に関する信号(図2内におけるゲート信号Gxに対応する)と、パルス発生部41から出力されたパルス波Pとに基づいて交流電流を生成し、放電ランプ10に供給する。放電ランプ10は、この交流電流が供給されることで点灯する。
〈給電部3〉
給電部3は、降圧チョッパ部31、DC/AC変換部32、及びスタータ部33を備える。
降圧チョッパ部31は、供給される直流電圧Vdcを所望の低電圧に降圧し、後段のDC/AC変換部32に出力する。図2では、具体的な構成例として、降圧チョッパ部31は、スイッチング素子Qx、リアクトルLx、ダイオードDx、平滑コンデンサCx、抵抗Rx、及び分圧抵抗Vxを有するものが図示されている。
スイッチング素子Qxは、直流電圧Vdcが供給される+側電源端子に一端が接続され、他端がリアクトルLxの一端に接続される。ダイオードDxは、カソード端子がスイッチング素子Qx及びリアクトルLxの接続点に接続され、アノード端子が−側電源端子に接続される。平滑コンデンサCxは、一端(+側端子)がリアクトルLxの出力側端子に接続され、他端(−側端子)が抵抗Rxの出力側端子に接続される。抵抗Rxは、平滑コンデンサCxの−側端子とダイオードDxのアノード端子の間に接続され、電流検出の機能を実現している。また、分圧抵抗Vxは、平滑コンデンサCxの−側端子と+側端子の間に接続され、電圧検出の機能を実現している。
スイッチング素子Qxは、電力制御部42が出力するゲート信号Gxによって駆動される。このゲート信号Gxのデューティにより、降圧チョッパ部31は入力直流電圧Vdcをこのデューティに応じた電圧に降圧して後段のDC/AC変換部32に出力する。
DC/AC変換部32は、入力された直流電圧を所望の周波数の交流電圧に変換して、後段のスタータ部33に出力する。図2では、具体的な構成例として、DC/AC変換部32が、ブリッジ状に接続したスイッチング素子Q1〜Q4から構成されたものが図示されている(フルブリッジ回路)。
スイッチング素子Q1は、ドライバ35から出力されるゲート信号G1によって駆動される。同様に、スイッチング素子Q2はゲート信号G2によって駆動され、スイッチング素子Q3はゲート信号G3によって駆動され、スイッチング素子Q4はゲート信号G4によって駆動される。ドライバ35は、対角に配置されたスイッチング素子Q1及びQ4の組と、スイッチング素子Q2及びQ3の組に対して、交互にオン/オフを繰り返すようにゲート信号を出力する。これにより、スイッチング素子Q1及びQ2の接続点と、スイッチング素子Q3及びQ4の接続点の間に、矩形波状の交流電圧が発生する。
スタータ部33は、放電ランプ始動時にDC/AC部32から供給される交流電圧を昇圧して放電ランプ10に供給するための回路部である。図2では、具体的な構成例として、スタータ部33が、コイルLh及びコンデンサChで構成されたものが図示されている。放電ランプ始動時に、コイルLh、コンデンサChからなるLC直列回路の共振周波数近傍の高いスイッチング周波数(例えば数百kHz)の交流電圧をDC/AC部32から印加することで、スタータ部33の二次側において放電ランプの始動に必要な高い電圧が生成され、これが放電ランプ10に供給される。なお、放電ランプが点灯した後はDC/AC部32から供給される交流電圧の周波数を定常周波数(例えば60〜1000Hz)に移行し、定常点灯動作が行われる。この定常周波数は、後述するパルス波P1の周波数に対応する。
なお、上記回路において、スタータ部33に供給される交流電圧の周波数の変更は、DC/AC部32におけるスイッチング素子Q1及びQ4の組と、スイッチング素子Q2及びQ3の組のオン/オフ切替の周期を調整することで達成できる。また、スタータ部33に供給される交流電圧の波高値の変更は、降圧チョッパ部31におけるスイッチング素子Qxの動作デューティを調整することで達成できる。
すなわち、降圧チョッパ部31のスイッチング素子Qxは、電力制御部42が出力するゲート信号Gxのデューティに応じたスイッチング周波数でオン/オフし、これによって放電ランプ10に供給される電力が変化する。例えば放電ランプ10への供給電力を上昇させたい場合、電力制御部42は、所望の電力値となるようにゲート信号Gxのデューティを上げる制御を行う。
〈制御部4〉
上述したように、制御部4は、パルス発生部41、電力制御部42及び周波数制御部43を備える。パルス発生部41は、発生したパルス信号PをDC/AC部32のドライバ35に出力する。前述したように、このパルス信号に基づいて、DC/AC部32のスイッチング素子Q1〜Q4に対するスイッチング制御が行われる。
パルス発生部41は、周波数制御部43から指定された周波数のパルス信号を生成する。周波数制御部43は、上述した電力制御部42と共に、マイコン等によって構成されるものとして構わない。
パルス発生部41から発生されるパルス波Pにつき、図3を参照して説明する。図3は、パルス発生部41から出力されるパルス信号Pの波形、すなわち放電ランプ10のランプ電流波形の一例を示す図である。パルス発生部41から発生されるパルス波Pは、基本周波数f1のパルス波P1(「第一パルス波」に対応)を所定期間T1の間出力した後、基本周波数よりも低い周波数f2のパルス波P2(「第二パルス波」に対応)をそれよりも短時間の所定期間T2の間出力するというサイクルを繰り返す。この点については、図10を参照して上述した内容と共通である。なお、図3及び図10では、説明の都合上、期間T1と期間T2の長さに大きな違いを設けていないが、実際には期間T2の長さに比べて期間T1の長さが十分に長いものとしても構わない。
しかし、本実施形態においては、パルス波P(P1,P2)が正極性を示す期間の波高値を、パルス波Pが負極性を示す期間の波高値よりもΔPだけ低く設定している。つまり、パルス波Pが正極性を示す期間(以下、「正極性期間」と呼ぶ。)とパルス波Pが負極性を示す期間(以下、「負極性期間」と呼ぶ。)とで電力制御部42から給電部3に対して指定される制御電力値の値を異ならせている。この例では、正極性期間における電力値が、負極性期間における電力値よりも低くなるように、電力制御部42からスイッチング素子Qxに対してゲート信号Gxが供給されている。より詳細には、正極性期間において、負極性期間よりもゲート信号Gxのデューティ比を低下させることで、正極性期間における放電ランプ10への供給電力を負極性期間よりも低下させている。
電力制御部42は、給電部3の抵抗Rxを流れる電流値及び分圧抵抗Vxが示す電圧値に基づいてゲート信号Gxのデューティ比を適宜変更し、入力される電力を目標とする電力値(制御電力値)に維持させるためのフィードバック制御を行う。また、制御部4において、パルス波Pの極性の切り替えのタイミングに関する信号が与えられると、電力制御部42は、当該信号に基づいて制御電力値を変更する。そして、前記フィードバック制御により入力される電力値を設定された制御電力値に一致させるべく、電力制御部42はゲート信号Gxのデューティ比を変更する。なお、正極性期間及び負極性期間における制御電力値に関する情報については、予め電力制御部42が記憶しているものとして構わない。このとき、正極性期間及び負極性期間それぞれにおける制御電力値そのものに関する情報を記憶しているものとしても構わないし、一方の期間と他方の期間との間の制御電力値の比率に関する情報を記憶しているものとしても構わない。
周波数制御部43は、パルス波Pが図3に示すような周波数変動を示すよう、所定のタイミングでパルス波Pの周波数に関する情報をパルス発生部41に出力する。例えば、周波数制御部43は、パルス波Pの出力を開始してからの経過時間を測定するタイマと、パルス波P1の周波数f1、パルス波P1の連続出力時間T1、パルス波P2の周波数f2、及びパルス波P2の連続出力時間T2に関する情報を記憶したメモリを備えることができる。このとき、周波数決定部43は、タイマから与えられる経過時間に関する情報と、メモリに記憶されている情報に基づいて、パルス波Pの周波数を決定してパルス発生部41に出力する。パルス発生部41は、周波数制御部43からの制御信号に基づいて決定された周波数のパルス波Pを給電部3に出力する。
例えば、周波数決定部43は、まず、パルス発生開始時において、パルス発生部41に対して周波数f1のパルス波を出力させるよう設定する。次に、タイマによって時間T1の経過を検知すると、周波数決定部43は、メモリからパルス波P2の周波数f2に関する情報を読み出し、この周波数f2のパルス波を出力させるように設定する。更に、タイマによって時間T2の経過を検知すると、メモリからパルス波P1の周波数f1に関する情報を読み出し、再び周波数f1のパルス波を出力させるよう設定する。周波数制御部43は、以下このような制御を繰り返す。
なお、周波数決定部43が上記のようにタイマを備えている場合、周波数決定部43が電力制御部42に対して極性が反転するタイミングに関する信号を出力するものとしても構わない。
パルス波P1の周波数(基本周波数)とは、放電ランプ10を定常的に点灯する際の基本周波数に相当し、例えば60〜1000Hzの範囲から選択された一の周波数である。また、パルス波P2は、期間T1経過後に間欠的に挿入される低周波であり、その周波数は、基本周波数よりも低周波の、例えば5〜200Hzの範囲から選択された一の周波数である。
なお、図3の例では、パルス波P2が出力される期間T2は、当該パルス波P2の1周期の期間に設定されている。つまり、この期間T2内において、パルス発生部41は、正極性と負極性のパルス波P2を1回ずつ出力する構成である。しかし、パルス波P2の出力態様は、このような形態に限られるものではない。
例えば、パルス発生部41が所定期間T1だけパルス波P1を出力した後、低周波のパルス波P2を半周期長T2だけ出力し、更に時間T1だけパルス波P1を出力した後、パルス波P2を先ほどと極性を変えて半周期長T2だけ出力する構成を採用しても構わない。更には、パルス発生部41から出力されるパルス信号に含まれる低周波のパルス波P2を、パルス波P2の1.5周期など、1周期以上の時間にわたって含ませる構成としても構わない。ただし、低周波のパルス波P2の印加時間を伸ばし過ぎると、電極が加熱され過ぎてアーク起点となる突起21の形状が変化してしまうおそれがあるので、1サイクル内には低周波のパルス波P2を1周期以内に留めるのが好適である。
[作用]
図4は、図3に示すランプ電流の波形に合わせて投射光の光強度の変化を示したグラフである。図4において、(a)は図3と同一のランプ電流の波形であり、(b)は投射光の光強度の変化を示す波形である。
図3を参照して上述したように、本実施形態の点灯装置1は、電力制御部42からの制御によって、給電部3から放電ランプ10に対する入力電力が、パルス波Pの負極性期間よりもパルス波Pの正極性期間の方が低くなるように設定される。この結果、図4(b)に示すように、パルス波Pの正極性期間における光強度の定常値W2は、パルス波Pの負極性期間における光強度の定常値W1よりもΔWだけ低くなっている。
「発明が解決しようとする課題」の項において図11を参照して上述したように、電極20a及び電極20bのいずれが陰極であるかによって光強度が異なる結果、フリッカとして視認される可能性が生じる。一例として上記図4に示したパルス電流によれば、極性によらず同一電力を入力した状況において、パルス波Pが正極性である期間がパルス波Pが負極性である期間よりも光強度が高くなるような場合に、極性間の光強度差を抑制させることができる。これにより、正極性期間と負極性期間の両期間にわたってほぼ同一出力の光として視認され、フリッカが視認されにくくなる。
[電力制御部42における設定方法]
上述したように、電力制御部42は、正極性期間及び負極性期間における制御電力値を予め記憶しているものとした。以下、かかる制御電力値の設定方法の一例について説明する。なお、この制御電力値の設定は、点灯装置1及び放電ランプ10を出荷する前の段階で行われるものとして構わない。
図5は、制御電力値の設定方法を説明する模式的な図面である。放電ランプ10及び光学系を含む投影装置51からの光を、高感度センサ等で構成される光検出部53に向けて照射させ、光検出部53で検出された光強度の時間変化が、オシロスコープ54によって確認される。このとき、点灯装置1は、まず正極性期間と負極性期間の双方において、制御電力値を一定とした状態で放電ランプ10に対して電流を供給する。オシロスコープ54は、この状態の下での光強度の変化態様を取得すると共に、正極性期間及び負極性期間のそれぞれの平均光強度を演算によって算出する。
そして、正極性期間及び負極性期間のいずれか一方又は双方において、点灯装置1から放電ランプ10に対する入力電力を変えながら、上記と同様の処理を行い、両者の平均光強度の差が所定の閾値以内となるような条件を見い出す。そして、かかる条件が成立したときの入力電力の値を、電力制御部42に記憶させる。
ここで、上述の「所定の閾値」としては、±2%以内とするのが好適であり、±1%以内とするのが更に好適である。図6は、光強度差とフリッカレベルの関係を示すグラフである。ここで、主横軸(下側の横軸)は光強度差であり、以下の(数1)で算定された値である。
(数1)
光強度差=(正極性期間における平均光強度−負極性期間における平均光強度)/両期間にわたる平均光強度
また、縦軸はフリッカレベルを示し、人の視認できる周波数でのスクリーンのちらつき度合いを数値化したものである。ここで、「軽微なフリッカ」とは視認する人間又は環境によってはフリッカとして視認される場合があるレベルを指し、「重度のフリッカ」とは視認した人間や環境によらずフリッカとして視認されるレベルを指す。また、「フリッカなし」とは、視認した人間や環境によらずフリッカとして視認されないレベルを指す。
図6によれば、光強度差が±2%を超えると視認者の多くがフリッカとして視認できるレベル(重度のフリッカ)となることが分かる。一方、この光強度差を±2%以内に留めることで、フリッカとして視認される確率を低下させることができ、更に±1%以内に留めることで、完全にフリッカとして視認できない状態とすることができる。
出荷前の段階で、上記のような方法で、正極性期間及び負極性期間のそれぞれの平均光強度の差が±2%以内となるような各期間の入力電力の値を、各期間における制御電力値として電力制御部42に記憶させておく。電力制御部42においてかかる設定がされた状態の点灯装置1によれば、電極20a及び20bのいずれが陰極を構成する場合であっても、ほぼ同等の光強度が実現できているため、放電ランプ10によって照明された箇所(照明領域62)における光強度のちらつき(フリッカ)は抑制される。
[別実施形態]
以下、別実施形態について説明する。
〈1〉 上述の実施形態では、電力制御部42において、正極性期間を負極性期間よりも入力電力を低くする制御が行われる場合を採り上げて説明した(図4参照)。しかし、電極20a及び20bの配置位置によっては、入力電力を一定とした場合において、正極性期間が負極性期間よりも平均光強度が低くなる場合があり得る。このような場合には、図4の場合とは逆に、電力制御部42において、正極性期間を負極性期間よりも入力電力を高くする制御を行うものとしてよい(図7参照)。
〈2〉 上述の実施形態では、電力制御部42において、期間T1及び期間T2の双方において、正極性期間を負極性期間よりも入力電力を低くする制御が行われる場合を採り上げて説明した(図4参照)。しかし、一方の極性で固定化される期間の長い期間T2において光強度差に起因したフリッカが視認されやすいことから、期間T2の間のみで上記の制御を行うものとしても構わない(図8参照)。
この場合、電力制御部42は、制御部4より、パルス波Pの極性の反転タイミングに加えて、期間T1と期間T2の切り替えのタイミングに関する信号が与えられる構成とすることができる。より詳細には、この期間T1と期間T2の切り替えのタイミングに関する信号は、周波数制御部43から供給されるものとすることができる。
なお、この別実施形態においても、入力電力を一定とした場合において、正極性期間が負極性期間よりも平均光強度が低くなる場合には、電力制御部42において、期間T2において正極性期間を負極性期間よりも入力電力を高くする制御を行うものとして構わない。
更に、期間T1と期間T2とで、電力制御部42が、正極性期間と負極性期間の入力電力の比率を異ならせる制御を行うものとしても構わない(図9参照)。例えば図9(b)の例の場合、期間T1においてはパルス波Pの正極性期間における光強度の定常値W2が、パルス波Pの負極性期間における光強度の定常値W1よりもΔW1だけ低くなり、期間T2においてはパルス波Pの正極性期間における光強度の定常値W3が、パルス波Pの負極性期間における光強度の定常値W1よりもΔW2だけ低くなる。
〈3〉 上述の実施形態では、高い周波数のパルス波P1とそれよりも低い周波数のパルス波P2が交互に供給されることで、放電ランプ10が駆動されるものとして説明した。しかし、本発明は、このように異なる周波数のパルス波Pを用いて放電ランプ10を駆動する場合に限らず、一定の周波数のパルス波Pによって放電ランプ10を駆動する場合にも利用可能である。
〈4〉 上述の実施形態では、放電ランプ10を含む投影装置51によって光検出部53に対して直接投射光を照射し、その光強度をオシロスコープ54で検出することで、パルス波Pの正極性期間及び負極性期間における制御電力値を決定するものとして説明した。しかし、この方法はあくまで一例であり、パルス波Pの正極性期間及び負極性期間の平均光強度が算定できれば、どのような方法を用いても構わない。
例えば、点灯装置1によって点灯制御される放電ランプ10を積分球の内側に配置し、積分球の外壁の一部領域の光強度を光検出部53によって検出して、その検出結果をオシロスコープ54に出力する構成としてもよい。光検出部53によって検出できる領域の面積と、積分球の表面積の比率により、放電ランプ10から出力される光強度の大きさを演算で求めることができる。オシロスコープ54は、光検出部53によって得られた光強度に、前記比率を乗じることで、パルス波Pの正極性期間及び負極性期間の平均光強度を算出することができる。
なお、光検出部53によって検出された光強度に関する情報に基いて、パルス波Pの正極性期間及び負極性期間の平均光強度を算出する手段としては、オシロスコープ54に限定されず、同様の機能が実現できるものであればどのようなものを用いても構わない。
〈5〉 上述の実施形態では、パルス波P1を連続して出力した後、パルス波P2に変更するタイミングについては、固定されているものとして説明した。パルス波P2とパルス波P1を切り替えながら放電ランプ10を点灯駆動する場合において、パルス波P1からパルス波P2に切り替えるタイミングについては適宜変更しても構わない。また、パルス波P2を挿入するタイミングが固定されている場合において、パルス波P2を挿入するタイミングで、例外的に1周期〜2周期程度のパルス波P1を挿入する構成としても構わない。これは、例えば以下のような目的である。
図2に示したように、AC/DC部32がフルブリッジ・インバータ回路である場合には、ハイサイドのスイッチQ1及びQ4を駆動するための電源が必要となる。この電源としては例えばブートストラップ回路を用いることができ、ハイサイドのスイッチQ1及びQ4がOFF時に、不図示のブートストラップ用コンデンサに充電を行う。ただし、このコンデンサの充電量が不足すると、電源電圧が不足することでスイッチQ1及びQ4をON駆動できなくなる。このため、当該コンデンサを充電する目的で、例外的に1周期〜2周期程度のパルス波P1を挿入する構成とするものとして構わない。
別の目的としては、本発明の点灯装置を含む光源が例えばDLP(登録商標)方式のプロジェクタに用いられる場合に関するものである。DLP方式のプロジェクタにおいては、映し出される映像に悪影響が及ばないよう、カラーホイールの動きに応じて極性を反転させる制御が行われるのが通常であり、この極性反転時にコンデンサへの充電が行われる。上記と同様の理由により、点灯開始からの経過時間が長くなり、コンデンサへの充電量が不足してきた場合には、パルス波P2の出力中に、コンデンサへの充電を目的として、例外的に1周期〜2周期程度のパルス波P1を挿入する構成としても構わない。
1 : 点灯装置
3 : 給電部
4 : 制御部
10 : 放電ランプ
11 : 発光部
12 : 封止部
13 : 金属箔
14 : 外部リード
20a、20b : 電極
21 : 突起
22 : 放電アーク
23 : 微小突起
29a、29b : 電極の頭部
30a、30b : 電極の軸部
31 : 降圧チョッパ部
32 : DC/AC変換部
33 : スタータ部
35 : ドライバ
41 : パルス発生部
42 : 電力制御部
43 : 周波数制御部
51 : 投影装置
53 : 光検出部
54 : オシロスコープ
60 : 凹面反射鏡
61 : 光学素子
62 : 照射領域
70a,70b : 集光位置
73,74,75,76,77,78,79 : 光線

Claims (5)

  1. 所定のガスが封入された放電容器内に一対の電極が対向配置された放電ランプに対して交流電流を供給する給電部と、
    前記給電部に対して制御電力値に関する信号を出力する電力制御部と、
    前記給電部に対してパルス波を出力するパルス発生部とを備え、
    前記給電部は、供給される直流電圧を、前記パルス波の周波数及び前記制御電力値に応じた交流電流に変換して前記放電ランプに供給する構成であり、
    前記電力制御部は、前記パルス波の極性に関わらず同一の前記制御電力値とした場合と比較して、前記パルス波が正極性の期間の前記放電ランプの平均光強度と前記パルス波が負極性の期間の前記放電ランプの平均光強度との差が縮まる方向に、前記パルス波が正極性の期間と前記パルス波が負極性の期間とで前記制御電力値を異ならせる制御を行うことを特徴とする放電ランプの点灯装置。
  2. 前記電力制御部は、前記パルス波の極性に関わらず同一の前記制御電力値とした場合と比較して、前記パルス波が正極性の期間の前記放電ランプの平均光強度と前記パルス波が負極性の期間の前記放電ランプの平均光強度との差が±2%以内の範囲内となるように、前記パルス波が正極性の期間と前記パルス波が負極性の期間とで前記制御電力値を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の放電ランプの点灯装置。
  3. 前記電力制御部は、前記パルス波が正極性の期間の前記制御電力値と前記パルス波が負極性の期間の前記制御電力値の比率に関する情報を予め記憶しており、当該記憶された情報に基づいて、前記パルス波が正極性の期間と前記パルス波が負極性の期間とで前記制御電力値を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の放電ランプの点灯装置。
  4. 前記パルス発生部は、第一期間にわたって第一パルス波を出力した後、前記第一期間より短い第二期間にわたって前記第一パルス波よりも周波数の低い第二パルス波を出力するというサイクルを繰り返す構成であり、
    前記電力制御部は、前記第二期間内において前記制御電力値を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の放電ランプの点灯装置。
  5. 前記電力制御部は、前記第一期間内において前記制御電力値を異ならせる制御を行うことを特徴とする請求項4に記載の放電ランプの点灯装置。
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