JP2015118694A - 電子筆記装置及び電子筆記処理プログラム - Google Patents

電子筆記装置及び電子筆記処理プログラム Download PDF

Info

Publication number
JP2015118694A
JP2015118694A JP2014178568A JP2014178568A JP2015118694A JP 2015118694 A JP2015118694 A JP 2015118694A JP 2014178568 A JP2014178568 A JP 2014178568A JP 2014178568 A JP2014178568 A JP 2014178568A JP 2015118694 A JP2015118694 A JP 2015118694A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
stroke
position data
stroke data
writing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2014178568A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6315271B2 (ja
Inventor
珊珊 関
Shanshan Guan
珊珊 関
功一 近藤
Koichi Kondo
功一 近藤
和哉 中川
Kazuya Nakagawa
和哉 中川
鈴木 靖典
Yasunori Suzuki
靖典 鈴木
志鵬 于
zhi-peng Yu
志鵬 于
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP2014178568A priority Critical patent/JP6315271B2/ja
Publication of JP2015118694A publication Critical patent/JP2015118694A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6315271B2 publication Critical patent/JP6315271B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Pens And Brushes (AREA)
  • User Interface Of Digital Computer (AREA)

Abstract

【課題】生成されたデータのうち適宜のものを削除処理することで、操作者の利便性を向上する。
【解決手段】電子筆記装置2は、紙媒体70への筆記動作による座標データを取得し、紙媒体70への記載に対応した複数のストロークデータを生成し、ストロークデータをRAM203に一時的に記憶し、記憶されたストロークデータを、外部のサーバSVへ送信し記憶させる。そして、RAM203におけるメモリ消費量が、所定のしきい値に達したと判定されたことを契機に、RAM203に記憶された全ストロークデータに含まれる全座標データのうち隣接して連続する所定個数の座標データ単位に、それら所定個数の位置データを結んだストローク態様を検出し、その検出結果に応じてRAM203に記憶された全ストロークデータに含まれる全座標データついて、m段階の間引き処理を行う。
【選択図】図8

Description

本発明は、操作者が筆記具を用いて筆記した内容を電子データ化する電子筆記装置及び電子筆記処理プログラムに関する。
従来、操作者が筆記具を用いて筆記した内容を電子データ化する電子筆記装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。この電子筆記装置(筆記入力装置)では、被筆記媒体(普通紙)が手書き入力部のステージ上に載置された状態で、操作者が筆記具(電磁ペン)を用いて被筆記媒体に対し所望の筆記を行うと、手書き入力部の検出回路が筆記具の位置データ(位置情報)を検出し、複数の位置データに基づき被筆記媒体への記載に対応するデータ(加筆データ)が生成される。筆記作業が終了すると、被筆記媒体への記載に対応するデータが、通信インタフェースを介して処理端末(パソコン)に送信され、保存される。
特開2001−147771号公報
上記のようにして筆記内容を電子データ化する場合において、例えば操作者がうっかり書き損じてしまったものに対応した位置データ等、電子データ化したくない記載が存在する場合がある。
また、通常、上記のようにしてデータの処理端末への送信が完了するまでは、当該データ(正確にはそのコピーデータ。以下同様)は、送信失敗時の再送信に備えて電子筆記装置内のメモリに保持されている。そして、送信が成功した後に、当該データがメモリから消去される。したがって、例えば通信環境の劣化等により上記のようなデータの送信の失敗が重なった場合には、消去されないままのデータがメモリに溜まっていき、ついにはメモリ消費量が限界に達してそれ以上新たなデータを記憶できなくなる。
上記の書き損じに対応したデータや、上記のようにメモリに溜まったデータを適宜に削除処理できれば非常に便利である。しかしながら、上記従来技術では、そのような点までは特に配慮されていなかった。
本発明の目的は、生成されたデータのうち適宜のものを削除処理することで、操作者の利便性を向上できる電子筆記装置及び電子筆記処理プログラムを提供することにある。
上記目的を達成するために、本願第1発明は、筆記具を用いた操作者の被筆記媒体への筆記動作に伴って移動する、前記筆記具の複数の位置データを取得する位置取得手段と、前記複数の位置データに係わる所定の位置データ削除条件が満たされたか否かを判定する条件判定手段と、前記条件判定手段により前記所定の位置データ削除条件が満たされたと判定された場合に、所定の位置データ削除処理を実行する、処理手段と、を有することを特徴とする。
本願第1発明の電子筆記装置においては、操作者が筆記具を用いて筆記した内容を電子データ化することができる。すなわち、操作者が、所定の紙媒体などからなる被筆記媒体に対し筆記具を用いて所望の記載を行うと、筆記動作により移動する筆記具の複数の位置データ(例えば座標データ)が位置取得手段によって取得される。
このとき、前述のような削除処理の利便性の観点から、本願発明においては、条件判定手段と、処理手段と、が設けられている。条件判定手段は、上記複数の位置データに係わる所定の位置データ削除条件が満たされたか否かを判定する。そして、処理手段は、上記位置データ削除処理条件が満たされたときに、所定の位置データ削除処理を実行する。これにより、例えば書き損じに対応したデータやメモリに溜まったデータを適宜に削除処理することができるので、操作者の利便性を向上することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記位置取得手段で取得された前記複数の位置データをそれぞれ含み、前記筆記具による前記被筆記媒体への記載に対応した、複数のストロークデータを生成するストロークデータ生成手段と、前記ストロークデータ生成手段により生成された前記複数のストロークデータを一時的に記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された前記複数のストロークデータを、外部記憶装置へ記憶するために通信により送信する第1送信手段と、を有し、前記条件判定手段は、前記所定の位置データ削除条件として、前記第1記憶手段における前記複数のストロークデータによるメモリ消費量が所定のしきい値に達したか否か、を判定する第1判断手段を備え、前記処理手段は、第1判断手段により前記メモリ消費量が前記しきい値に達したと判定されたことを契機に、前記位置データ削除処理の一部として、前記第1記憶手段に記憶された全ストロークデータそれぞれについて、含まれる全位置データのうち隣接して連続する所定個数の位置データ単位に、それら所定個数の位置データを結んだストローク態様の検出、を行うストローク態様検出手段と、前記ストローク態様検出手段の検出結果に応じて、前記位置データ削除処理の一部として、前記第1記憶手段に記憶された全ストロークデータに含まれる全位置データついて、m段階(mは1以上の整数)の間引き処理を行う間引き手段と、を備えることを特徴とする。
本願第2発明の電子筆記装置においては、被筆記媒体への記載に対応して、上記取得された複数の位置データをそれぞれ含む複数のストロークデータが、ストロークデータ生成手段によって生成される。これらの生成された複数のストロークデータは、第1記憶手段により一時的に記憶される。第1記憶手段に記憶されたそれら複数のストロークデータは、第1送信手段によって例えば無線通信により外部記憶装置へと送信される。これにより、外部記憶装置内の適宜の格納領域に、上記記載内容に対応したストロークデータ(あるいはそれに対応した画像データ)が、格納される。
通常、上記のようにして複数のストロークデータの外部記憶装置への送信が完了するまでは、当該複数のストロークデータ(正確にはそのコピーデータ。以下同様)は、送信失敗時の再送信に備えて上記第1記憶手段内に保持されている。そして、送信が成功した後に、当該複数のストロークデータが第1記憶手段から消去される。したがって、例えば通信環境の劣化等により上記のようなストロークデータの送信の失敗が重なった場合には、消去されないままのストロークデータが第1記憶手段に溜まっていき、ついには第1記憶手段のメモリ消費量が限界に達してそれ以上新たなストロークデータを記憶できなくなる。
そこで、本願第2発明では、上記のような場合に備え、第1記憶手段内において既に記憶されているストロークデータによるメモリ消費量を低減し、新たなストロークデータの記憶を可能とするために、ストロークデータの間引き処理が実行される。そのために、第1判断手段と、ストローク態様検出手段と、間引き手段と、が設けられる。
すなわち、まず、第1判断手段によって、第1記憶手段での、複数のストロークデータによるメモリ消費量が、予め定められた所定のしきい値に達したか否かが判定される。上記のようにしてメモリ消費量が限界に達したときは、上記第1判断手段による判定が満たされる結果、ストローク態様検出手段によるストローク態様の検出が行われる。そして、その検出結果に応じて、間引き手段が、第1記憶手段に記憶されている全データについての間引き処理を実行する。
具体的には、第1記憶手段内の全ストロークデータにそれぞれ含まれる、隣接して連続する所定個数の位置データ単位(例えば数個のデータごと)について、それら位置データを結んだ上記ストローク態様が、ストローク態様検出手段によって検出される。これにより、上記所定個数の位置データが、例えば、(少なくとも一部分が)略直線状に連続するように並んでいるか、(少なくとも一部分が)略曲線状に並んで連続しているか、等が検出される。そして当該検出結果に応じて、例えばストローク態様が直線部を含む場合には当該直線部の両端部以外に存在する位置データを間引く直線間引き処理が行われ、ストローク態様が曲線部を含む場合には、当該曲線部の中間部に位置する適宜の個数の位置データを間引く曲線間引き処理が行われる。
このような間引き手段での間引き処理が行われることにより、その時点で第1記憶手段に記憶されているストロークデータによるメモリ消費量を削減することができる。この結果、上記のようにストロークデータの送信失敗によりメモリ消費量が限界に達した場合であっても、新たなストロークデータを記憶可能とすることができ、操作者の利便性を向上することができる。
このとき、間引き処理を第1記憶手段に記憶された全データに対して一括して行うことにより、メモリ消費量を大きく削減することができる。また、上記間引き処理において、上記のようなストローク態様に応じた間引き処理を段階を踏んで行うことにより、上記メモリ消費量削減をさらに確実に行うことができる。)
第6発明は、上記第1発明において、前記位置取得手段により取得された前記複数の位置データを記憶する第2記憶手段と、を有し、前記条件判定手段は、前記所定の位置データ削除条件としての、前記第2記憶手段に記憶された前記複数の位置データに基づき前記被筆記媒体に記入された削除指示用図像、を検出する第2図像検出手段を備え、前記処理手段は、前記第2図像検出手段により前記削除指示用図像が検出された場合に、前記位置データ削除処理の一部として、前記第2記憶手段に記憶された前記複数の位置データのうち除外処理対象とする位置データの決定、を行う決定手段と、前記位置データ削除処理の一部として、前記第2記憶手段に記憶された、前記決定手段により決定された前記除外処理対象とする位置データ、及び、前記削除指示用図像に対応する複数の前記位置データ、の除外処理を行う除外処理手段と、を備え、かつ、前記電子筆記装置はさらに、前記第2記憶手段に記憶された、前記除外処理手段により除外処理されなかった複数の前記位置データ、若しくは、当該複数の位置データを用いて生成された画像データ、を処理端末へ送信する第2送信手段を有することを特徴とする。
本願第6発明においては、取得された複数の位置データは、第2記憶手段に記憶される。この記憶された複数の位置データ、若しくは、当該複数の位置データを用いて生成された画像データは、第2送信手段によって処理端末へ送信される。
ここで、本願第6発明では、被筆記媒体に、例えば操作者がうっかり書き損じてしまった等による電子データ化したくない記載がある場合に、当該電子データ化したくない記載に対応するデータが処理端末へ送信されるのを防止することが可能である。すなわち、操作者は、被筆記媒体に対し、上記のような電子データ化したくない記載を削除指示するための削除指示用図像を記入することにより、当該電子データ化したくない記載の削除指示を行う。
すると、第2記憶手段に記憶された複数の位置データに基づき、第2図像検出手段が削除指示用図像の記入を検出する。削除指示用図像の記入が検出されると、決定手段によって、第2記憶手段に記憶された複数の位置データのうち、除外処理対象とする位置データが自動的に決定、つまり電子データ化したくない記載に対応する複数の位置データが自動的に特定される。そして、除外処理手段によって、第2記憶手段に記憶された、上記除外処理対象とする位置データ(電子データ化したくない記載に対応する複数の位置データ)、及び、上記削除指示用図像に対応する複数の位置データが、除外処理される。これにより、第2送信手段によって、第2記憶手段に記憶された、上記除外処理されなかった複数の位置データ、若しくは、当該複数の位置データを用いて生成された画像データが、処理端末へ送信される。すなわち、上記除外処理された複数の位置データ(電子データ化したくない記載に対応する複数の位置データ)、若しくは、当該複数の位置データを用いて生成された画像データは、処理端末へ送信されない。
以上のようにして、本願第6発明では、操作者が被筆記媒体に対し削除指示用図像を記入して指示を行うだけで、電子データ化したくない記載を自動的に特定し、当該電子データ化したくない記載に対応するデータが処理端末へ送信されるのを防止することができる。これにより、操作者の利便性を向上することができる。
本発明によれば、生成されたデータのうち適宜のものを削除処理することで、操作者の利便性を向上することができる。
本発明の第1実施形態の電子筆記装置を備えた手書き入力システムの全体構成を表すシステム構成図である。 電子筆記装置の電気的構成を表す機能ブロック図である。 ストロークデータの一例を説明する説明図である。 ストロークデータにおけるペン位置番号と座標データとの対応付けの一例を説明する説明図である。 電子筆記装置で用いられる紙媒体の一例を表す説明図である。 ストロークデータのサーバへの保存を表す説明図である。 紙媒体の書き込み文字の例を表す説明図である。 第1書き込み文字のストロークデータ及び第2の書き込み文字のストロークデータに対する、直線間引き処理を表す説明図である。 直線間引き処理後の、第1書き込み文字のストロークデータ及び第2の書き込み文字のストロークデータに対する、曲線間引き処理を表す説明図である。 第1の書き込み文字のストロークデータ及び第2の書き込み文字のストロークデータに対する曲線間引き処理を表す説明図である。 曲線間引き処理後の、第1書き込み文字のストロークデータ及び第2の書き込み文字のストロークデータに対する、直線間引き処理を表す説明図である。 間引き処理によりRAMに空き領域が形成される様子を表す説明図である。 CPUの実行する制御手順を表すフローチャートである。 図13のステップS100の詳細手順を表すフローチャートである。 高優先度データを間引き処理から除外する変形例における、高優先度データの指定の一例を表す説明図である。 高優先度データの指定がない第1の書き込み文字の全ストロークデータの間引き処理を表す説明図、及び高優先度データの指定がある第2の書き込み文字の全ストロークデータの間引き処理からの除外を表す説明図である。 高優先度データの指定の別の例を表す説明図である。 間引き処理によりRAMに空き領域が形成される様子を表す説明図である。 CPUの実行する制御手順を表すフローチャートである。 高優先度でない座標データ全部を消去する変形例における、高優先度データの指定がない第1の書き込み文字の全ストロークデータの間引き処理によるデータ全部の消去を表す説明図、及び、高優先度データの指定がある第2の書き込み文字の全ストロークデータの間引き処理からの除外を表す説明図である。 間引き処理によりRAMに空き領域が形成される様子を表す説明図である。 本発明の第2実施形態の電子筆記装置を備えた手書き入力システムの概略構成を表すシステム構成図である。 電子筆記装置の電気的構成を表すブロック図である。 載置部に載置された紙媒体に対し、操作者が電子ペンを用いて所望の文字や図像等の記載を記入した場合の例を表す説明図である。 ストロークデータの削除について説明するための説明図である。 複数の座標データの座標変更について説明するための説明図である。 電子筆記装置のCPUが実行する制御手順を表すフローチャートである。 取り消し線により削除指示を行う変形例において、載置部に載置された紙媒体に対し、操作者が電子ペンを用いて所望の文字や図像等の記載を記入した場合の例を表す説明図である。 ストロークデータの削除について説明するための説明図である。
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1実施形態を図1〜図21により説明する。
<システム概略>
図1に、本実施形態の電子筆記装置2を備えた手書き入力システム1を示す。なお、以下の説明では、図1の紙面の上側、下側、右側、左側、手前側、奥行き側を、それぞれ、電子筆記装置2の上側、下側、右側、左側、手前側、奥行き側と定義して説明する。
図1に示すように、手書き入力システム1は、電子筆記装置2と、いわゆる電磁誘導式の電子ペン3(筆記具)と、ディスプレイ4とを備えている。
<電子筆記装置>
電子筆記装置2は、平面視で上下方向に長い薄型の直方体状の形状を備えている。電子筆記装置2の右上部には、種々の情報を表示可能な小型のディスプレイ21が設けられている。ディスプレイ21の左側には、ユーザ(操作者に相当)が電子筆記装置2を操作するための入力部22が設けられている。ディスプレイ21及び入力部22の下側に、電子筆記装置2の手前側の大部分を占めるように、凹部形状の載置部24が設けられている。載置部24には、紙媒体70(被筆記媒体に相当。後述の図5参照)が載置され、また当該載置部24とほぼ同一の範囲となるように座標検出部25が設けられている。座標検出部25は、電子ペン3の位置を表す座標データ(例えば載置部24の左上部を原点(0,0)とする。詳細は後述)を検出する。そして、載置部24は、紙媒体70を、この例では紙媒体70の左上の隅部が上記原点に一致する姿勢で保持する。なお、電子筆記装置2は、この例では、例えば無線(又は有線でもよい)通信により、ネットワークNWを介し、外部記憶装置としてのサーバSVに接続されている。
<電子ペン>
以下の説明では、電子ペン3において、ペン先31が設けられている方向を先端方向という。また、先端方向の反対方向を後端方向という。電子ペン3は、この例では、芯37と、検出スイッチ33と、ボタン型の電池34と、コイル35と、基板36と、を備えている。芯37は金属製であり、ペン先31とインク収納部32とで構成されている。また、芯37は、電子ペン3の先端部の内部に設けられ、そのペン先31が外部に突出している。インク収納部32にはインクが収納され、当該インクはペン先31に供給される。これにより、ユーザは、電子ペン3を使用して紙媒体70に所望の文字や図形等を記載することができる。
芯37の後端方向には、上記基板36が設けられている。基板36の先端部には上記検出スイッチ33が実装され、基板36の後端方向には上記電池34が設けられている。電池34は基板36に接続されており、電池34のマイナス側の電極は、基板36上の配線を介し上記コイル35に電気的に接続されている。また、電池34のプラス側の電極は、基板36上の配線を介し上記検出スイッチ33に電気的に接続されている。検出スイッチ33は、基板36上の配線を介しコイル35に電気的に接続されている。コイル35は、電子ペン3の内部の先端部において芯37の周囲に巻回されている。
<電子ペンの座標データの検出>
ここで、芯37は、図示しない弾性部材により常に先端方向に付勢されている。芯37は、ユーザが紙媒体70に文字等を記載する場合の押圧力によって、上記弾性部材の付勢力に抗して電子ペン3の内部にやや退入する。この退入によって、芯37の後端部が検出スイッチ33を押下し、検出スイッチ33がオン状態になる。これによって、電池34とコイル35とが導通して電池34からコイル35に向かって電流が流れ、コイル35に電流が流れることで磁界が発生する。
電子筆記装置2の座標検出部25は、上記のようにしてコイル35から発生する磁界を電磁誘導に基づき検出する。なお、この検出は公知の手法で足りるので、詳細な説明は省略する。この座標検出部25の検出結果に基づき、後述のCPU201は、ユーザが電子ペン3を用いて紙媒体70へ筆記動作を行ったときの電子ペン3の移動に対応する、複数の位置データ(すなわち、上記座標データ)を取得する。なお、前述したように、本実施形態では、座標検出部25の左上部の座標(X,Y)を原点(0,0)とし、右方向をX軸、下方向をY軸とする座標系を用いる。すなわち、X座標の値が座標検出部25(載置部24)における左右方向の位置を表し、Y座標の値が上下方向の位置を表す。
<ディスプレイ>
なお、ディスプレイ4は、電子筆記装置2に接続されており、ユーザが電子筆記装置2の載置部24に載置した紙媒体70の外観に相当する画像データや、ユーザによる紙媒体70への記載内容に相当する後述するストロークデータの集合体を表示することができる。
<電子筆記装置の電気的構成>
図2を参照して、電子筆記装置2の電気的構成について説明する。図2に示すように、電子筆記装置2は、電子筆記装置2の制御を行うCPU201(演算手段に相当)と、ROM202と、種々のデータが一時的に記憶されるRAM203(第1記憶手段に相当)と、フラッシュメモリ204と、入力部22と、駆動回路206,209,210と、前述のネットワークNWを介したサーバSVとの情報送受信の制御を行う通信制御部207(第1送信手段に相当)と、を備えている。
ROM202、RAM203、及びフラッシュメモリ204は、CPU201に電気的に接続されている。ROM202は、プログラム記憶領域2021と、画像データ記憶領域2023とを備えている。プログラム記憶領域2021には、CPU201が電子筆記装置2を制御するために実行する各種プログラム(後述の図13、図14、図19等に示す制御内容のデータ処理方法を実行する、本実施形態の電子筆記処理プログラム等)が記憶されている。画像データ記憶領域2023には、後述する紙媒体70のフォーマット情報に対応した画像のデータが記憶されている。
フラッシュメモリ204は、座標データ記憶領域2041を備えている。座標データ記憶領域2041には、座標データテーブルが記憶される。
入力部22及び駆動回路206,209,210は、CPU201と電気的に接続されている。駆動回路206,209は、それぞれ、上記ディスプレイ21及び上記座標検出部25を駆動するための電子回路である。駆動回路210は、上記ディスプレイ4に画像を表示させるための電子回路である。
<ストロークデータの生成>
次に、図3及び図4を用いて、ストロークデータについて説明する。ストロークデータは、上記座標検出部25の検出結果に基づきCPU201で取得された複数の座標データからなる、ペン位置データ列である。図3及び図4には、2つのストロークデータ「a」「b」の例を示している。
図3及び図4において、第1ストロークデータ「a」は、電子ペン3による文字「a」の書き始めから書き終わりまでの軌跡を表すデータであり、時系列に沿って、ペン位置番号T1,T2,・・,T11それぞれに対応した、11個の座標データ(X1,Y1),(X2,Y2),・・,(X11,Y11)を含む(図4参照)。また、第2ストロークデータ「b」は、電子ペン3による文字「b」の書き始めから書き終わりまでの軌跡を表すデータであり、時系列に沿って、ペン位置番号T12,T13,・・,T21それぞれに対応した、10個の座標データ(X12,Y12),(X13,Y13),・・(X21,Y21)を含む(図4参照)。このようにして、CPU201は、座標検出部25の検出結果に応じた複数の座標データを用いて、ユーザが電子ペン3を用いて紙媒体70へ記載した内容に対応した、ストロークデータを生成する。
<ストロークデータの保存>
本実施形態では、電子ペン3による紙媒体70への実際の記載に対応した上記ストロークデータは、ユーザが紙媒体70のチェックボックス(後述)にチェックをすることにより、サーバSV内の適宜の格納領域に自動的に保存される。以下、その詳細を順を追って説明する。
図5に、電子筆記装置2で用いられる紙媒体70の一例を示す。図示のように、この例では、紙媒体70には、ユーザが所望の文字・図形等(以下適宜、単に「書き込み文字」という)Rを自由に記載可能なフリー書き込み領域71と、紙媒体70の周縁部に位置する少なくとも1つのチェックボックス(この例では下端部近傍に1つの「保存」チェックボックス73a)とが、設けられている。この例では、書き込み文字Rとして、フリー書き込み領域71に、例えば8月6日の月日を表す「8/6」が左上に記載され、午前10時からの予定内容を表す「AM10:00〜A社プレゼン」と、午後2時からの予定内容を表す「PM2:00〜技術打合せ」との横書きの一群の文字列が上下2列に記載されている。「保存」チェックボックス73aには保存を実行させるチェック「レ」が記入されている。なお、図中には、前述のX座標及びY座標の値を表す目盛表記を(説明の便宜上)併せて示している。
前述したように、画像データ記憶領域2023には、図示のような紙媒体70のフォーマット(様式)を表すフォーマット情報が、予め記憶されている。したがって、ユーザが、紙媒体70を電子筆記装置2の載置部24に載置した状態で、電子ペン3を用いて紙媒体70の「保存」チェックボックス73aにチェック「レ」を記入すると、CPU201は、当該「保存」チェックボックス73aにユーザによってチェックがなされたことを認識する。そして、CPU201は、例えば、図6に示すように、フリー書き込み領域71への書き込み文字Rに対応したストロークデータを通信制御部207を介してサーバSVに送信し、送信されたストロークデータがサーバSV内に設けられた適宜の格納領域に格納される。
図6に示す例では、フリー書き込み領域71への書き込み文字Rとして、複数の書き込み文字R1,R2,R3,・・・が上から順に記載されている。例えば1段目の書き込み文字R1として、上述した、例えば月日を表す「8/6」が左上に記載され、「AM10:00〜A社プレゼン」及び「PM2:00〜技術打合せ」の横書きの文字列が上下2列に記載され、2段目の書き込み文字R2として、「A社NDA締結」及び「プレゼン資料」の横書きの文字列が上下2列に記載され、3段目の書き込み文字列R3として、「2011 4.29」及び「14:00〜N社打合せ」の横書きの文字列が上下2列に記載されている。紙媒体70の下端部の「保存」チェックボックス73aにチェック「レ」が記入されているので、上記複数の書き込み文字R1,R2,R3,・・・に対応したストロークデータがサーバSVに送信され格納される。なお、サーバSVに送信され格納されるのは、上記ストロークデータそのものではなく、当該ストロークデータに対応した画像データであってもよい。
<RAMのメモリ消費量の限界>
ここで、本実施形態では、上記のようにして複数のストロークデータのサーバSVへの送信が完了するまでは、当該複数のストロークデータ(正確にはそのコピーデータ。以下同様)は、送信失敗時の再送信に備えて、(ストロークデータを一時的に記憶可能な)上記RAM203内に保持されている。そして、送信が成功した後に、当該複数のストロークデータはRAM203から消去される(後述の図13のステップS35等参照)。したがって、例えば通信環境の劣化等により上記のようなストロークデータの送信の失敗が重なった場合には、消去されないままのストロークデータがRAM203に溜まっていき、ついにはRAM203のメモリ消費量が限界に達してそれ以上新たなストロークデータを記憶できなくなる。
<第1実施形態の特徴>
そこで、本実施形態では、上記のようなストロークデータの溜りによりRAM203のメモリ消費量が限界に達する場合に備え、RAM203での、上記複数のストロークデータによるメモリ消費量が、予め定められた所定のしきい値に達したと判定された場合に、ストロークデータのストローク態様を検出し、その検出結果に応じて、ストロークデータの間引き処理を実行する。これにより、RAM203内において既に記憶されているストロークデータによるメモリ消費量を低減し、新たなストロークデータの記憶が可能となる。以下、その詳細を図7〜図12により順を追って説明する。
例えば、図7に示す例では、紙媒体70に、「YES!」の文字列を四角枠で囲った第1書き込み文字R11と、第1書き込み文字R11の下の段の「NO」の文字列を楕円枠(横小判形枠)で囲った第2書き込み文字R12との、少なくとも2つが記載されている。上述したように、紙媒体70の下端部の「保存」チェックボックス73aには保存を実行させる上記チェック「レ」が記入されており、これによって第1書き込み文字R11及び第2書き込み文字R12に対応するストロークデータの、サーバSVへの送信及び格納が試行される。
<間引き処理>
このとき、上記紙媒体70の第1書き込み文字R11及び第2書き込み文字R12に対応するストロークデータは、前述したようにRAM203に一時的に記憶されている。そして、第1書き込み文字R11及び第2書き込み文字R12に対応するストロークデータのサーバSVへの送信及び格納が失敗した場合には、RAM203のメモリ消費量が予め定めたしきい値(例えば、メモリの規格上の容量の100%あるいはその近くの値である90%等)に達したかどうかが判定される。メモリ消費量がしきい値に達していた場合には、RAM203に記憶されている全ストロークデータ(この例では、第1書き込み文字R11及び第2書き込み文字R12に対応するストロークデータ)を対象として、それらを一括して本実施形態の間引き処理が行われる。この間引き処理は、第1次間引き、第2次間引き、・・のように、段階を追って行われる。なお、複数段階でなく、1段階だけの間引きを行ってもよい。すなわち、mを1以上の整数として、m段階の間引きが行われれば足りる。以下適宜、mを「規定値m」という。
<間引き処理の一例 直線間引き→曲線間引き>
上記間引き処理の手法の一例として、第1次間引きで直線間引き、その後の第2次間引きで曲線間引き、の2段階(m=2)の間引き処理を行う場合を図8及び図9により説明する。
<直線間引き>
図8(a)は、第1書き込み文字R11のストロークデータに対する直線間引き処理を表す説明図であり、図8(b)は、第2書き込み文字R12のストロークデータに対する直線間引き処理を表す説明図である。
図8(a)の左側に、第1書き込み文字R11の全ストロークデータ、すなわち、「Y」のストロークデータ、「E」のストロークデータ、「S」のストロークデータ、「!」のストロークデータ、及び、「Y」「E」「S」「!」を囲む四角枠のストロークデータ、を模式的に示す。「Y」のストロークデータは、時系列に沿って、ペン位置番号(上記図3も参照)1〜14それぞれに対応した14個の座標データを含む。「E」のストロークデータは、時系列に沿って、ペン位置番号1〜19それぞれに対応した19個の座標データを含む。「S」のストロークデータは、時系列に沿って、ペン位置番号1〜18それぞれに対応した18個の座標データを含む。四角枠のストロークデータは、時系列に沿って、ペン位置番号1〜74それぞれに対応した74個の座標データを含む。
直線間引き処理は、複数の座標データの描くストローク態様が直線部を含む場合に、当該直線部の両端部以外に存在する座標データを間引く処理である。具体的には、この例では、各ストロークデータに含まれる各ペン位置番号の座標データのうち、隣接して連続する所定個数の座標データ単位に(例えば3座標データごとに)、それら所定個数の座標データを結んだ上記ストローク態様が直線部を含むかどうかが判定される。そして、直線部が含まれる場合には、当該直線部の両端部を残しつつ、それ以外の座標データが間引かれる。この例では、第1書き込み文字R11の全ストロークデータのうち、直線部を含む「Y」、「E」、「!」、及び四角枠の各ストロークデータが一括して直線間引き処理の対象となる。
図8(a)の左側に示す上記第1書き込み文字R11のストロークデータに対し上記直線間引き処理が行われた場合、直線部の複数の座標データのうちの一部のデータが消去(削除)される。この結果、図8(a)の右側に示すように、「Y」のストロークデータは、ペン位置番号1,5,9,14それぞれに対応した4個の座標データのみが残されている。すなわち、この間引き処理により、差し引き、10個の座標データが間引かれたこととなる(以下適宜、「間引き個数10個」のように表記する)。同様に、「E」のストロークデータは、ペン位置番号1,5,8,14,15,19それぞれに対応した6個の座標データのみが残され(間引き個数13個)、「!」のストロークデータは、ペン位置番号1,8,9それぞれに対応した3個の座標データのみが残され(間引き個数6個)、四角枠のストロークデータは、ペン位置番号1,15,38,74それぞれに対応した4個の座標データのみが残されている(間引き個数70個)。
また図8(b)の左側には、第2書き込み文字R12の全ストロークデータ、すなわち、「N」のストロークデータ、「O」のストロークデータ、及び、「N」「O」を囲む楕円枠のストロークデータ、を模式的に示す。「N」のストロークデータは、時系列に沿って、ペン位置番号1〜24それぞれに対応した24個の座標データを含む。「O」のストロークデータは、時系列に沿って、ペン位置番号1〜20それぞれに対応した20個の座標データを含む。楕円枠のストロークデータは、時系列に沿って、ペン位置番号1〜54それぞれに対応した54個の座標データを含む。この例では、第2書き込み文字R12の全ストロークデータのうち、直線部を含む「N」及び楕円枠のストロークデータが、一括して上記直線間引き処理の対象となる。
図8(b)の左側に示す上記第2書き込み文字R12のストロークデータに対し上記直線間引き処理が行われた場合、直線部の座標データの一部が消去(削除)される。この結果、図8(b)の右側に示すように、「N」のストロークデータは、前述と同様、ペン位置番号1,8,17,24それぞれに対応した4個の座標データのみが残され(間引き個数20個)、楕円枠のストロークデータは、ペン位置番号1〜17,28〜44の34個の座標データのみが残される(間引き個数20個)。
<曲線間引き>
図9(a)は、上記直線間引き処理後の第1書き込み文字R11のストロークデータに対する曲線間引き処理を表す説明図であり、図9(b)は、上記直線間引き処理後の第2書き込み文字R12のストロークデータに対する曲線間引き処理を表す説明図である。
図9(a)の左側には、図8(a)の右側の図と同じ図を再掲する。図示のように、前述した直線間引き処理後の第1書き込み文字R11の全ストロークデータが模式的に表されている。曲線間引き処理は、複数の座標データの描くストローク態様が曲線部を含む場合に、当該曲線部の中間部に位置する適宜の個数の座標データを間引く処理である。具体的には、この例では、各ストロークデータに含まれる各ペン位置番号の座標データのうち、隣接して連続する所定個数の座標データ単位に(例えば3座標データごとに)、それら所定個数の座標データを結んだストローク態様が曲線部を含むかどうかが判定される。そして、曲線部が含まれる場合には、当該曲線部の中間部に位置する適宜の個数の座標データが間引かれる。この例では、上記直線間引き処理後の第1書き込み文字R11の全ストロークデータのうち、曲線部を含む「S」のストロークデータが曲線間引き処理の対象となる。
図9(a)の左側に示す、上記直線間引き後の第1書き込み文字R11のストロークデータに対し上記曲線間引き処理が行われた場合、曲線部の複数の座標データのうちの一部が消去(削除)される。この結果、図9(a)の右側に示すように、「S」のストロークデータは、ペン位置番号1,3,5,10,12,15,18それぞれに対応した7個の座標データのみが残される。すなわち、この間引き処理により、差し引き、11個の座標データが間引かれたこととなる(間引き個数11個)。
また、図9(b)の左側には、図8(b)の右側の図と同じ図を再掲する。図示のように、前述した直線間引き処理後の第2書き込み文字R12の全ストロークデータが模式的に表されている。この例では、上記直線間引き処理後の第2書き込み文字R12の全ストロークデータのうち、曲線部を含む「O」及び楕円枠のストロークデータが曲線間引き処理の対象となる。
図9(b)の左側に示す、上記直線間引き処理後の第2書き込み文字R12のストロークデータに対し上記曲線間引き処理が行われた場合、曲線部の座標データの一部が消去(削除)される。この結果、図9(b)の右側に示すように、「O」のストロークデータは、ペン位置番号1,3,5,9,14,17,19それぞれに対応した7個の座標データのみが残され(間引き個数13個)、楕円枠のストロークデータは、ペン位置番号1、4,7,12,15,17,28,30,33,37,41,44それぞれに対応した12個の座標データのみが残される(間引き個数22個)。
<間引き処理の他の例 曲線間引き→直線間引き>
上記間引き処理の他の例として、前述とは逆に、第1次間引きで曲線間引き、その後の第2次間引きで直線間引き、の2段階(m=2)の間引き処理を行う場合を図10及び図11により説明する。
<曲線間引き>
図10(a)は、第1書き込み文字R11のストロークデータに対する曲線間引き処理を表す説明図であり、図10(b)は、第2書き込み文字R12のストロークデータに対する曲線間引き処理を表す説明図である。
図10(a)の左側に、前述の図8(a)の左側と同じ、第1書き込み文字R11の「Y」「E」「S」「!」及び四角枠、それぞれのストロークデータを模式的に示す。前述したように「Y」のストロークデータはペン位置番号1〜14の座標データを含み、「E」のストロークデータはペン位置番号1〜19の座標データを含み、「S」のストロークデータはペン位置番号1〜18の座標データを含み、四角枠のストロークデータはペン位置番号1〜74の座標データを含む。これら第1書き込み文字R11の全ストロークデータのうち、曲線部を含む「S」のストロークデータが上記曲線間引き処理の対象となる。
図10(a)の左側に示す上記第1書き込み文字R11のストロークデータに対し上記曲線間引き処理が行われた場合、前述のようにして曲線部の座標データの一部が削除される。この結果、図10(a)の右側に示すように、「S」のストロークデータは、ペン位置番号1,3,5,10,12,15,18それぞれに対応した7個の座標データのみが残される(間引き個数11個)。
また図10(b)の左側に、前述の図8(b)の左側と同じ、第2書き込み文字R12の「N」「O」及び楕円枠、それぞれのストロークデータを模式的に示す。前述したように「N」のストロークデータはペン位置番号1〜24の座標データを含み、「O」のストロークデータはペン位置番号1〜20の座標データを含み、楕円枠のストロークデータはペン位置番号1〜54の座標データを含む。これら第2書き込み文字R12の全ストロークデータのうち、曲線部を含む「O」及び楕円枠のストロークデータが上記曲線間引き処理の対象となる。
図10(b)の左側に示す上記第2書き込み文字R12のストロークデータに対し上記曲線間引き処理が行われた場合、上記同様、曲線部の座標データの一部が削除される。この結果、図10(b)の右側に示すように、「O」のストロークデータは、ペン位置番号1,3,5,9,14,17,19それぞれに対応した7個の座標データのみが残され(間引き個数13個)、楕円枠のストロークデータは、ペン位置番号3,5,10,14,16〜27,29,32,36,40,42〜53それぞれに対応した32個の座標データのみが残される(間引き個数22個)。
<直線間引き>
図11(a)は、上記曲線間引き処理後の第1書き込み文字R11のストロークデータに対する直線間引き処理を表す説明図であり、図11(b)は、上記曲線間引き処理後の第2書き込み文字R12のストロークデータに対する直線間引き処理を表す説明図である。
図11(a)の左側には、図10(a)の右側と同じ図を再掲する。図示のように、前述した曲線間引き処理後の第1書き込み文字R11の全ストロークデータが模式的に表されている。この例では、上記曲線間引き処理後の第1書き込み文字R11の全ストロークデータのうち、直線部を含む「Y」、「E」、「!」、及び、四角枠のストロークデータが直線間引き処理の対象となる。
図11(a)の左側に示す上記曲線間引き処理後の第1書き込み文字R11のストロークデータに対し上記直線間引き処理が行われた場合、直線部の座標データの一部が消去(削除)される。この結果、図11(a)の右側に示すように、「Y」のストロークデータは、ペン位置番号1,5,9,14それぞれに対応した4個の座標データのみが残され(間引き個数10個)、「E」のストロークデータは、ペン位置番号1,5,8,14,15,19それぞれに対応した6個の座標データのみが残され(間引き個数13個)、「!」のストロークデータは、ペン位置番号1,8,9それぞれに対応した3個の座標データのみが残され(間引き個数6個)、四角枠のストロークデータは、ペン位置番号1,15,38,74それぞれに対応した4個の座標データのみが残される(間引き個数70個)。
また、図11(b)の左側には、図10(b)の右側の図と同じ図を再掲する。図示のように、前述した曲線間引き処理後の第2書き込み文字R12の全ストロークデータが模式的に表されている。この例では、上記曲線間引き処理後の第2書き込み文字R12の全ストロークデータのうち、直線部を含む「N」及び楕円枠のストロークデータが直線間引き処理の対象となる。
図11(b)の左側に示す、上記曲線間引き処理後の第2書き込み文字R12のストロークデータに対し上記直線間引き処理が行われた場合、直線部の座標データの一部が消去(削除)される。この結果、図11(b)の右側に示すように、「N」のストロークデータは、ペン位置番号1,8,17,24それぞれに対応した4個の座標データのみが残され(間引き個数20個)、楕円枠のストロークデータは、ペン位置番号3,5,10,14,16,27,29,32,36,40,42,53それぞれに対応した12個の座標データのみが残される(間引き個数20個)。
<メモリ消費領域の削減>
以上の間引き処理により、RAM203に空き領域が形成される様子を図12に模式的に示す。ストロークデータの記憶によってメモリ消費領域203aが上記しきい値(この例では前述したメモリ容量の100%)に達していたRAM203は、上記第1次段階及び第2次段階の間引き処理(一般的に表すと、N≦mとしたときのN次段階の間引き処理)において全ストロークデータにおける座標データが一部削除されることにより、メモリ消費領域203aが減り、RAM203に空き領域203bが生成される。
<制御フロー>
上記を実現するために、電子筆記装置2のCPU201が実行する制御手順を、図13により説明する。図13において、このフローは、例えば、電子筆記装置2の電源がオンされることを契機に開始される。
まず、ステップS5において、CPU201は、前述のようにしてユーザが筆記を行ったときの座標検出部25での検出結果に基づき、電子ペン3の座標データを取得する。この手順を実行するCPU201が、各請求項記載の位置取得手段として機能する。その後、ステップS10に移る。
ステップS10では、CPU201は、ステップS5で取得された座標データに基づき、前述のようにして、ユーザの書き込み文字Rの内容に対応するストロークデータを生成する。この手順を実行するCPU201が、各請求項記載のストロークデータ生成手段として機能する。その後、ステップS15に移る。
ステップS15では、CPU201は、上記ステップS10で生成されたストロークデータを上記RAM203に一時的に記憶する。その後、ステップS10に移る。
ステップS20では、CPU201は、上記ステップS5で取得された座標データと上記ステップS15で生成されたストロークデータとに基づき、紙媒体70に備えられた上記「保存」チェックボックス73aにチェック(前述の「レ」の記入)がされたか否かを判定する。「保存」チェックボックス73aにチェックがされていた場合には判定が満たされ(S20:YES)、ステップS25に移る。一方、「保存」チェックボックス73aにチェックがされていなかった場合には判定が満たされず(S20:NO)、ステップS5に戻って同様の手順を繰り返す。
ステップS25では、CPU201は、通信制御部207を制御し、ネットワークNWを介し上記サーバSVにアクセスし、上記ステップS15でRAM203に記憶されたストロークデータのサーバSVへの送信を試行する。その後、ステップS30に移る。
ステップS30では、CPU201は、上記ステップS25でのストロークデータのサーバSVへの送信が成功したか否かを公知の方法で検出する。ストロークデータの送信成功が検出された場合には判定が満たされ(ステップS30:YES)、ステップS35に移る。一方、ストロークデータの送信成功が検出されない場合には判定が満たされず(ステップS30:NO)、後述のステップS40に移る。
ステップS35では、CPU201は、ステップS25で送信されたストロークデータ(詳細にはそのコピーデータ)をRAM203から消去する消去処理を行う。その後、このフローを終了する。
ステップS40では、CPU201は、この時点でのRAM203のメモリ消費量が、予め定めた前述のしきい値未満か否かの判定を行う。RAM203のメモリ消費量が上記しきい値未満の場合(本実施形態における、所定の位置データ削除条件が満足された場合に相当)には判定が満たされ(ステップS40:YES)、その後、このフローを終了する。一方、RAM203のメモリ消費量がしきい値以上の場合には判定が満たされず(ステップS40:NO)、ステップS100に移ってストロークデータに対し座標データの間引き処理(後述の図14参照)を行った後、このフローを終了する。なお、このステップS40が、各請求項記載の判定手順に相当し、ステップS40の手順を実行するCPU201が、各請求項記載の第1判断手段として機能するとともに、本実施形態における条件判定手段としても機能する。
図14のフローにより、上記ステップS100のストロークデータに対する座標データの間引き処理を説明する。
まず、ステップS105において、CPU201は、間引き処理の次数Nに1を代入する。その後、ステップS110に移る。
ステップS110では、CPU201は、RAM203に記憶された全ストロークデータそれぞれについて、含まれる全座標データのうち隣接して連続する所定個数の座標データ単位に(例えば3座標データごとに)、それら所定個数の座標データを結んだストローク態様が直線か曲線か(曲線であれば急曲線か緩曲線か)を検出する。ステップS110が終了すると、ステップS115に移る。
ステップS115では、CPU201は、RAM203に記憶された全ストデータに対し第N次(N≧1)の間引き処理を実行する。
例えばN=1の場合には、前述の図8(a)、図8(b)に示した例では、第1及び第2書き込み文字R11,R12の全ストロークデータに対し、第1次の直線間引きが行われる。前述の図10(a)、図10(b)に示した例では、第1及び第2書き込み文字R11,R12の全ストロークデータに対し、第1次の曲線間引きが行われる。
後述のステップS130から戻っての繰り返しによって例えばN=2となっていた場合には、前述の図9(a)、図9(b)に示した例では、この時点で残存している第1及び第2書き込み文字R11,R12の全ストロークデータに対し第2次の曲線間引きが行われる。前述の図11(a)、図11(b)に示した例では、この時点で残存している第1及び第2書き込み文字R11,R12の全ストロークデータに対し第2次の直線間引きが行われる。
なお、上記ステップS1100が、各請求項記載のストローク態様検出手順に相当し、ステップS115が、間引き手順に相当する。また、上記ステップS110を実行するCPU201が、各請求項記載のストローク態様検出手段として機能し、またステップS115を実行するCPU201が、各請求項記載の間引き手段として機能し、これらステップS110及びステップS115を実行するCPU201が、本実施形態における処理手段として機能する。上記ステップS115が終了した後、ステップS120に移る。
ステップS120では、CPU201は、上記ステップS115での間引き処理により、この時点でのRAM203のメモリ消費量が上記しきい値未満になったか否かを判定する。RAM203のメモリ消費量がしきい値未満になっている場合には判定が満たされ(ステップS120:YES)、このルーチンを終了する。RAM203のメモリ消費量がしきい値未満になっていない場合には判定が満たされず(ステップS120:NO)、ステップS125に移る。
ステップS125では、CPU201は、間引き処理の次数Nを1増加(N=N+1)した後、ステップS130に移る。
ステップS130では、CPU201は、間引き処理の次数Nが、予め定められた上記規定値mに達した(N=m)か否かを判定する。間引き処理の次数Nが規定値mに達していない場合には判定が満たされず(ステップS130:NO)、上記ステップS110に戻って同様の手順を繰り返す。間引き処理の次数Nが上記規定値mに達していた場合には、判定が満たされ(ステップS130:YES)、ステップS135に移る。
ステップS135では、CPU201は、規定値mの次数まで間引き処理を実行したにもかかわらずRAM203のメモリー消費量がしきい値未満に減少していないことから、ディスプレイ4(又はディスプレイ21。以下同様)に制御信号を出力し、ディスプレイ4にエラー表示を行わせる。その後、このルーチンを終了する。
<第1実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態の電子筆記装置2においては、上記サーバSVへのストロークデータの送信失敗により、RAM203でのメモリ消費量が上記所定のしきい値に達したか否かが判定される(上記ステップS40参照)。メモリ消費量が限界に達し判定が満たされた場合はストローク態様の検出が行われる(上記ステップS110参照)。例えば所定個数の座標データが略直線状に連続するように並んでいるか、略曲線状に並んで連続しているか、等が検出される。そして、その検出結果に応じて、RAM203に記憶されている全データについての間引き処理が実行される(上記ステップS115参照)。例えばストローク態様が上記直線部を含む場合には当該直線部の両端部以外に存在する座標データを間引く上記直線間引き処理が行われ、ストローク態様が曲線部を含む場合には、当該曲線部の中間部に位置する適宜の個数の座標データを間引く上記曲線間引き処理が行われる。
このような間引き処理が行われることにより、その時点でRAM203に記憶されているストロークデータによるメモリ消費量を削減することができる(図12参照)。この結果、上記のようにストロークデータの送信失敗によりメモリ消費量が限界に達した場合であっても、新たなストロークデータを記憶可能とすることができ、操作者の利便性を向上することができる。
このとき、間引き処理をRAM203に記憶された全データに対して一括して行うことにより、メモリ消費量を大きく削減することができる。また、上記間引き処理において、上記のようなストローク態様に応じた間引き処理を段階を踏んで行うことにより、上記メモリ消費量削減をさらに確実に行うことができる。
また、本実施形態では特に、所定個数の座標データを結んだストローク態様が直線部を含む場合に、当該直線部の両端部以外に存在する座標データを間引く、上記直線間引き処理が行われる。これにより、直線部が含まれるようなストローク態様を備えた全ストロークデータについて、一斉に座標データの間引き処理を行うことができる(図8(a)、図8(b)、図11(a)、図11(b)参照)。特に、両端部の2つの座標データ以外の座標データがすべて消去されるので、(のちにストロークデータを画像化したときの視覚的な影響をほとんど与えることなく)メモリ消費量を確実に大きく削減することができる。
また、本実施形態では特に、所定個数の座標データを結んだストローク態様が曲線部を含む場合に、当該曲線部の中間部に位置する適宜の個数の座標データを間引く、上記曲線間引き処理が行われる。
これにより、曲線部が含まれるようなストローク態様を備えた全ストロークデータについて、一斉に座標データの間引き処理を行うことができる(図9(a)、図9(b)、図10(a)、図10(b)参照)。特に、曲線部の中間部に位置する座標データを適宜の個数だけ消去するので、(のちにストロークデータを画像化したときの視覚的な影響を最小限に抑えつつ)メモリ消費量を確実に大きく削減することができる。
なお、本実施形態は、上記の態様に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。なお、上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略又は簡略化する。
(1−1)高優先度データを間引き処理から除外する場合
本変形例では、データとして記憶する紙媒体70への記載内容のうち、例えば優先順位が高い書き込み文字のストロークデータについては、ユーザは、「保存」チェックボックス73aに対し、対応する識別用チェック(例えば「X」印。後述の図15参照)を記入する。CPU201は、この識別用チェックを検出することにより、RAM203に記憶する優先順位が高い(高優先度)データであると認識し、当該ストロークデータについては上記間引き処理の対象から除外する。
なお、この際、「保存」チェックボックス73aに「レ」印が記入された書き込み文字のストロークデータについては、CPU201は、RAM203に記憶する優先順位が高い上記高優先度データではないデータ(換言すれば、間引き処理の対象としてよい通常の低優先度データ)であると認識する。したがって、CPU201は、前述と同様、当該データを上記間引き処理の対象として扱う。
本変形例における識別用チェックが記入された紙媒体70の一例を図15に示す。図15に示すように、紙媒体70には、上記図7と同様、「YES!」の文字列を四角枠で囲った第1書き込み文字R11と、第1書き込み文字R11の下の段の「NO」の文字列を楕円枠で囲った第2書き込み文字R12との、少なくとも2つが記載されている。この例では、紙媒体70の第2書き込み文字R12の右側に設けられた「保存」チェックボックス73aに、上記チェック「X」が記入されている。これにより、第2書き込み文字R12のストロークデータが、RAM203に記憶する優先順位の高いデータであることが指定されている。この結果、上記したように、第2書き込み文字R12に対応するストロークデータは、前述の間引き処理の対象から除外される。
一方、紙媒体70の第1書き込み文字R11の右側に設けられた「保存」チェックボックス73aには、上記実施形態と同様のチェック「レ」が記入されている。これにより、上記第1書き込み文字R11に対応するストロークデータが、高優先度のデータでないデータ(間引き処理の対象としてよい通常の低優先度のデータ)であることが指定されている。
本変形例におけるストロークデータの間引き処理の例を図16(a)及び図16(b)に示す。前述の例に沿い、図16(a)は、高優先度データの指定がない上記第1書き込み文字R11の全ストロークデータに対する間引き処理を表している。なお、間引き処理は、上記実施形態と同様、直線間引きと曲線間引きの2段階を行っている。また図16(b)は、高優先度データの指定がある上記第2書き込み文字R12の全ストロークデータの、上記間引き処理からの除外を表している。
図16(a)の左側の図は、上記第1書き込み文字R11のストロークデータを示しており、上記実施形態の図8(a)の左側と同じ図となっている。第1書き込み文字R11のストロークデータは、上記図15に示したように、第1書き込み文字R11に対する「保存」チェックボックス73aにチェック「レ」が記入され、間引き処理の対象としてよい通常の低優先度のデータである。
第1書き込み文字R11のストロークデータに対し前述の直線間引き及び曲線間引きの2段階の間引き処理を行った結果、直線部の座標データの一部及び曲線部の座標データの一部が消去(削除)され、図16(a)の右側に示すように上記実施形態の図9(a)の右側の図と同じ態様とる。すなわち、図16(a)の右側に示すように、第1書き込み文字R11の「Y」のストロークデータは、ペン位置番号1,5,9,14それぞれに対応した4個の座標データのみが残され、「E」のストロークデータは、ペン位置番号1,5,8,14,15,19それぞれに対応した6個の座標データのみが残され、「S」のストロークデータは、ペン位置番号1,3,5,10,12,15,18それぞれに対応した7個の座標データのみが残され、「!」のストロークデータは、ペン位置番号1,8,9それぞれに対応した3個の座標データのみが残され、四角枠のストロークデータは、ペン位置番号1,15,38,74それぞれに対応した4個の座標データのみが残される。
また、図16(b)の左側は第2書き込み文字R12のストロークデータを示しており、上記実施形態の図8(b)の左側と同じ図となっている。第2書き込み文字R12のストロークデータは、上記図15に示したように、第2書き込み文字R12に対する「保存」チェックボックス73aにチェック「X」が記入され、間引き処理から除外する優先順位の高いデータである。したがって、上記のように本変形例の処理では第1書き込み文字R11の全ストロークデータは間引き処理されるが、第2書き込み文字R12の全ストロークデータは間引き処理が行われない。この結果、図16(b)の右側に示すように、第2書き込み文字R12の「N」のストロークデータ、「O」のストロークデータ、及び「N」、「O」を囲む楕円枠のストロークデータは、ペン位置番号それぞれに対応した座標データが元のまま維持される。
なお、図17に示すように、紙媒体70の1ページの複数の書き込み文字全体に対し一括して高優先度データの指定を行い、それら複数の書き込み文字の全ストロークデータを間引き処理から除外するようにしてもよい。すなわち、図17に示すように、紙媒体70には、上記図7と同様、「YES!」の文字列を四角枠で囲った第1書き込み文字R11と、第1書き込み文字R11の下の段の「NO」の文字列を楕円枠で囲った第2書き込み文字R12との、少なくとも2つが記載されている。紙媒体70の当該ページの下端部に設けられた「保存」チェックボックス73aにチェック「X」が記入されることで、第1書き込み文字R11の全ストロークデータ(「Y」のストロークデータ、「E」のストロークデータ、「S」のストロークデータ、「!」のストロークデータ、及び四角枠のストロークデータ)、及び第2書き込み文字R12の全ストロークデータ(「N」のストロークデータ、「O」のストロークデータ、及び楕円枠のストロークデータ)が、RAM203に記憶する優先順位の高い高優先度データであることが一括して指定されている。
これにより、例えば他のページの「保存」チェックボックス73aにはチェック「レ」が記入され当該ページの全ストロークデータは間引き処理の対象とされる一方で、上記図17に示すページの第1及び第2書き込み文字R11,R12に対応するストロークデータは、間引き処理に際して処理対象から除外され座標データが元のまま維持される。
<メモリ消費領域の削減>
本変形例による上記間引き処理により、RAM203に空き領域が形成される様子を図18に模式的に示す。(低優先度情報用メモリ消費領域203a1への上記低優先度データの記憶及び高優先度情報用メモリ消費領域203a2への上記高優先度データの記憶により)メモリ消費領域203aが上記しきい値(この例では前述したメモリ容量の100%)に達していたRAM203は、低優先度データの座標データの一部削除による上記間引き処理によって、低優先度情報用メモリ消費領域203a1が減少する。そして、その減った分だけ、RAM203には、空き領域203bが生成される。
<制御フロー>
本変形例において電子筆記装置2のCPU201が実行する制御手順は、上記ステップS100の座標データ間引き処理の内容が上記実施形態と異なる。本変形例において実行される上記ステップS100の詳細を図19に示す。
図19に示すフローは、上記図14の間引き処理において、ステップS105の前にステップS102及びステップS104を新たに付加した点が異なる。すなわち、上記図13のステップS40の判定が満たされなかった場合、まず、図19の新たなステップS102において、CPU201は、上記図13のステップS5で取得された電子ペン3の座標データと、上記図13のステップS10で生成されたストロークデータとに基づき、紙媒体70に備えられた「保存」チェックボックス73aに記入されたチェック内容を検出する。なお、このチェック内容の検出は、例えば紙媒体70の各ページごと(図17の例)、若しくは、各ページにおけるチェックボックス73aに対応する所定領域ごと(図15の例)に行われる。なお、このステップS102の手順を実行するCPU201が、各請求項記載の第1図像検出手段として機能する。
その後、新たに設けたステップS104で、CPU201は、上記ステップS102で検出した「保存」チェックボックス73aのチェックが「X」印であるか否かを判定する。
「保存」チェックボックス73aのチェックが「レ」印であれば判定が満たされず(ステップS104:NO)、上記ステップS105に移る。ステップS105〜ステップS135は、図14と同様の処理であり、説明を省略する。
一方、上記ステップS104において、「保存」チェックボックス73aのチェックが「X」印であった場合は判定が満たされ(ステップS104:YES)、この場合は、間引き処理を行わずに、このルーチンを終了する。
以上説明したように、本変形例では、ユーザは、データとして記憶する紙媒体70への記載内容について、優先順位を指定することができる。優先順位が高いものについては、対応する識別用図像(上記の例では「X」印)を「保存」チェックボックス73aに記入することで、当該ユーザの高優先順位指定に対応したストロークデータについては、上記間引き処理から除外される。この結果、上記ユーザの意図に対応して、優先順位が高い記載内容については、ストロークデータの消去を行わないようにすることができ、ユーザの利便性を向上することができる。
(1−2)高優先度でない座標データ全部を消去する場合
上記変形例(1−1)の一例では、高優先度データでない第1書き込み文字R11に対応する「保存」ボックス73aにチェック「レ」を記入することで、第1書き込み文字R11の全ストロークデータに対し間引き処理(直線間引きと曲線間引きの2段階の間引き処理)を行った(図15及び図16(a)参照)。これに対し、本変形例では、高優先度データでない第1書き込み文字R11に対応する「保存」ボックス73aに(図15に示したように)ユーザがチェック「レ」を記入すると、図20(a)に示すように、高優先度データでない(低優先度データの)第1書き込み文字R11の全ストロークデータについて、その座標データ全部が消去(削除)される。
一方、高優先度データの第2書き込み文字R12の全ストロークデータについては、第2書き込み文字R12に対応する「保存」ボックス73aに(図15に示したように)ユーザがチェック「X」を記入することで、図20(b)に示すように、ストロークデータの間引き処理が行われず全ストロークデータの元の座標データがそのまま維持される。
以上の処理により、本変形例では、図21に示すように、(低優先度情報用メモリ消費領域203a1への上記低優先度データの記憶及び高優先度情報用メモリ消費領域203a2への上記高優先度データの記憶により)メモリ消費領域203aが上記しきい値(この例では前述したメモリ容量の100%)に達していたRAM203は、低優先度データの座標データ全部の削除による間引き処理でメモリ消費領域203a1が消失する。そして、その消失した分だけ、RAM203には、空き領域203bが生成される。この結果、本変形例においても、上記(1−1)の変形例と同様の効果を得る。
(1−3)その他
以上においては、紙媒体70のフォーマットが、図5等に示す様式に一意的に定まっており、当該フォーマットに対応したフォーマット情報を用いてCPU201が「保存」チェックボックス73aにおけるチェックの有無を判定する場合を例にとって説明したが、これに限られない。例えば、電子筆記装置2において、レーザ加工又は印刷によって紙媒体70に形成されたフォーマット情報を、カメラシステム等が光学的に読み取り、その読み取り結果に基づき、CPU201が紙媒体70のフォーマットをその都度特定するようにしてもよい。この場合は、ユーザは、複数のフォーマットの紙媒体70を混在させて利用することができる。
次に、本発明の第2実施形態を図22〜図29により説明する。上記第1実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略又は簡略化する。
<システム概略構成>
本実施形態の電子筆記装置を備えた手書き入力システムの概略構成を図22に示す。図22に示すように、本実施形態の手書き入力システム1は、上記実施形態と同様の電子筆記装置2及び電子ペン3と、処理端末1400とを備えている。
<処理端末>
処理端末1400は、無線又は有線通信により電子筆記装置2と情報送受信可能に接続されている。この処理端末1400としては、例えば、デスクトップPC、ノートPC、タブレットPC、携帯電話・PHS等が使用可能である。本実施形態では、上記電子筆記装置2は、上記のようにして生成されたストロークデータを、処理端末1400へ送信することができる。
<電子筆記装置の電気的構成>
次に、図23を参照しつつ、本実施形態の電子筆記装置2の電気的構成について説明する。
図23に示すように、電子筆記装置2は、上記第1実施形態と同様のCPU201、ROM202、RAM203(第2記憶手段に相当)、フラッシュメモリ204、入力部22、及び駆動回路206,209と、上記処理端末1400との情報送受信の制御を行う上記通信制御部207とを備える。
ROM202の上記プログラム記憶領域2021には、CPU201が電子筆記装置2を制御するために実行する各種プログラム(後述の図27のフローに示す各手順を実行するプログラム等)が記憶されている。
フラッシュメモリ204は、座標データ記憶領域2041を備える。座標データ記憶領域2041には、上述のようにして座標検出部25の検出結果に基づきCPU201により取得される複数の座標データが順次記憶される。
RAM203には、座標データ記憶領域2041に記憶された複数の座標データに基づき生成された上記ストロークデータが一時的に記憶される。
<第2実施形態の特徴>
ここで、本実施形態の特徴は、紙媒体70に、例えば操作者がうっかり書き損じてしまった等による電子データ化したくない記載がある場合に、当該電子データ化したくない記載に対応するストロークデータが処理端末1400へ送信されるのを防止することにある。以下、その詳細を順を追って説明する。
図24に、上記載置部24に載置された紙媒体70に対し、操作者が電子ペン3を用いて所望の文字や図像等の記載を記入した場合の例を示す。
図24に示す例では、紙媒体70に、所望の文字や図像等の記載Rとして、「おくれてきてまことにもうしわけありません」という横書きの一群の文字列Tが、上下2段に亘って記入されると共に、文字列T「おくれてきてまことにもうしわけありません」のうち、文字列「まことに」を削除指示する(電子データ化したくない記載として指定する)ための×マークM(削除指示用図像、第1図像に相当)が、文字列「まことに」よりも時間的に後に記入されている。×マークMは、交差する2本の略直線状の線からなり、文字列「まことに」が紙媒体70の×マークMに係る所定の範囲S内になるように、文字列「まことに」に重畳して記入されている。この例では、紙媒体70の×マークMに係る範囲Sは、×マークMを構成する2本の線の端部を接続してなる四角形の範囲に設定されている。
このような場合において、操作者が所定の操作(例えば、紙媒体70に設けられた所定のチェックボックスにチェック「レ」を記入する、等)を行う。
すると、図25に示す例のように、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータのうち、文字列「まことに」(電子データ化したくない記載)に対応するデータ、及び、×マークMに対応するストロークデータの、RAM203からの削除(除外処理)が行われる。
そして、図26に示す例のように、RAM203に記憶された、記載Rに対応するストロークデータのうちの上記で削除されなかった文字列「おくれてきて」「もうしわけありません」に対応するストロークデータのうち、上記で削除された文字列「まことに」に対応するストロークデータに後続する文字列「もうしわけありません」に対応するストロークデータに含まれる複数の座標データの座標変更(シフト処理)が行われる。具体的には、文字列「もうしわけありません」に対応するストロークデータのうち、文字列「まことに」が削除されることで生じる寸法Lの空白領域Bに配置可能な寸法分の文字列「もうしわ」に対応するストロークデータが、空白領域Bに配置されるように、文字列「もうしわ」に対応するストロークデータに含まれる複数の座標データ(特定の座標データに相当)のX座標の値及びY座標の値の変更が行われると共に、文字列「もうしわ」に対応するストロークデータに後続する文字列「けありません」に対応するストロークデータが、文字列「もうしわ」に対応するストロークデータが座標変更されることで生じる空白領域を詰めて配置されるように、文字列「けありません」に対応するストロークデータに含まれる複数の座標データのX座標の値の変更が行われる。
その後、RAM203に記憶された、記載Rに対応するストロークデータのうちの上記で削除されなかった上記で複数の座標データの座標変更が行われた後の文字列「おくれてきてもうしわけありません」に対応するストロークデータ(図26中右側参照)が、処理端末1400へ送信される。処理端末1400では、電子筆記装置2から上記ストロークデータが受信されると、そのストロークデータに対しOCR処理等の所定の処理が行われることによって、対応する画像データが生成され、適宜のメモリ(例えばHDD等)に保存される。
<制御手順>
次に、図27を参照しつつ、上記の内容を実現するために、本実施形態の電子筆記装置2のCPU201が実行する制御手順を説明する。
図27において、このフローに示す処理は、例えば、電子筆記装置2の電源がオンされ、所定のトリガー、つまり公知の手段により電子ペン3による筆記動作が検出されることを契機に開始される。
まず、ステップS1010で、CPU201は、操作者が紙媒体70に筆記を行ったときの座標検出部25の検出結果に基づき、前述のようにして電子ペン3の複数の座標データを取得する。このステップS1010の手順を実行するCPU201が、位置取得手段として機能する。なお、取得された複数の座標データは、座標データ記憶領域2041に記憶される。
その後、ステップS1015で、CPU201は、操作者によって上記所定の操作が行われたか否かを判定する。所定の操作が行われるまではステップS1015の判定は満たされず(S1015:No)、上記ステップS1010に戻り同様の手順を繰り返す。所定の操作が行われるとステップS1015の判定が満たされて(S1015:Yes)、ステップS1020に移る。
ステップS1020では、CPU201は、座標データ記憶領域2041に記憶された複数の座標データに基づき、前述のようにして操作者による紙媒体70への記載Rに対応するストロークデータを生成する。なお、生成されたストロークデータは、RAM203に一時的に記憶される。
そして、ステップS1030に移り、CPU201は、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータ内に、×マークMに対応するストロークデータが含まれているか否かを判定することによって、紙媒体70に記入された×マークMを検出する。このステップS1030の手順を実行するCPU201が、第2図像検出手段として機能するとともに、本実施形態における条件判定手段としても機能する。記載Rに対応するストロークデータ内に、×マークMに対応するストロークデータが含まれていなかった場合、つまり紙媒体70に×マークMが記入されていなかった場合には、ステップS1030の判定は満たされず(S1030:No)、ステップS1040に移る。
ステップS1040では、CPU201は、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータを、通信制御部207を介して処理端末1400へ送信する。その後、このフローに示す処理が終了される。
一方、上記ステップS1030において、記載Rに対応するストロークデータ内に、×マークMに対応するストロークデータが含まれていた場合、つまり紙媒体70に記入された×マークMが検出された場合には、ステップS1030の判定が満たされて(S1030:Yes)、ステップS1050に移る。
ステップS1050では、CPU201は、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータ内に、上記範囲S内に×マークMよりも時間的に前に記入された記載に対応するストロークデータが含まれているか否かを判定することによって、上記範囲S内に、×マークMよりも時間的に前に記入された記載が存在するか否かを判断する。このステップS1050の手順を実行するCPU201が、第2判断手段として機能する。上記範囲S内に×マークMよりも時間的に前に記入された記載に対応するストロークデータが含まれていなかった場合、つまり上記範囲S内に、×マークMよりも時間的に前に記入された記載が存在しなかった場合には、ステップS1050の判定は満たされず(S1050:No)、上記ステップS1040に移り同様の手順を実行する。一方、上記範囲S内に×マークMよりも時間的に前に記入された記載に対応するストロークデータが含まれていた場合、つまり上記範囲S内に、×マークMよりも時間的に前に記入された記載が存在した場合には、ステップS1050の判定が満たされて(S1050:Yes)、ステップS1070に移る。
ステップS1070では、CPU201は、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータのうち、上記範囲S内に×マークMよりも時間的に前に記入された記載に対応するストロークデータ(言い換えれば、複数の座標データ)を、除外処理対象とするストロークデータ(言い換えれば、複数の座標データ)として決定する。
その後、ステップS1080で、CPU201は、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータのうち、除外処理対象とするストロークデータ(上記範囲S内に×マークMよりも時間的に前に記入された記載に対応するストロークデータ)、及び、×マークMに対応するストロークデータを、RAM203から削除する。なお、上記ステップS1070の手順を実行するCPU201が、決定手段として機能し、ステップS1080の手順を実行するCPU201が、除外処理手段として機能し、またこれら2つの手順を実行するCPU201は、本実施形態における処理手段として機能する。
そして、ステップS1085に移り、CPU201は、RAM203に記憶された、記載Rに対応するストロークデータのうちの上記ステップS1080で削除されなかったストロークデータのうち、上記ステップS1080で削除されたストロークデータに後続するストロークデータに含まれる複数の座標データを、前述のようにして座標変更する。このステップS1085の手順を実行するCPU201が、シフト処理手段として機能する。
その後、ステップS1090で、CPU201は、RAM203に記憶された、記載Rに対応するストロークデータのうちの上記ステップS1080で削除されなかった上記ステップS1085で複数の座標データの座標変更が行われた後のストロークデータを、通信制御部207を介して処理端末1400へ送信する。このステップS1090の手順を実行するCPU201が、第2送信手段として機能する。その後、このフローに示す処理が終了される。
<第2実施形態による効果>
以上説明したように、本実施形態においては、操作者は、紙媒体70に対し、電子データ化したくない記載を削除指示するための×マークMを記入することにより、当該電子データ化したくない記載の削除指示を行う。
すると、RAM203に記憶されたストロークデータに基づき、×マークMの記入が検出される(この検出されたことが、本実施形態における、所定の位置データ削除条件が満足されたことに相当している)。×マークMの記入が検出されると、RAM203に記憶されたストロークデータのうち、除外処理対象とするストロークデータが自動的に決定、つまり電子データ化したくない記載に対応するストロークデータが自動的に特定される(位置データ削除処理の一部に相当)。そして、RAM203に記憶された、除外処理対象とするストロークデータ(電子データ化したくない記載に対応するストロークデータ)、及び、×マークMに対応するストロークデータが、削除される(位置データ削除処理の一部に相当)。これにより、RAM203に記憶された、上記で削除されなかったストロークデータが、処理端末1400へ送信される。すなわち、上記で削除されたストロークデータ(電子データ化したくない記載に対応するストロークデータ)は、処理端末1400へ送信されない。
以上のようにして、本実施形態では、操作者が紙媒体70に対し×マークMを記入して指示を行うだけで、電子データ化したくない記載を自動的に特定し、当該電子データ化したくない記載に対応するストロークデータが処理端末1400へ送信されるのを防止することができる。これにより、操作者の利便性を向上することができる。
また、本実施形態では特に、RAM203に記憶された、上記で削除されなかったストロークデータのうち、上記で削除されたストロークデータに後続するストロークデータに含まれる特定の複数の座標データを、対応するストロークデータが、ストロークデータが削除されることにより生じる、ストロークデータの空白領域Bに配置されるように、座標変更する。これにより、上述のようにストロークデータが削除されることにより生じる、ストロークデータの空白領域Bに、当該ストロークデータに後続するストロークデータを詰めて配置することができる。この結果、ストロークデータを受信した処理端末1400によって、上記電子データ化したくない記載の位置に、その記載に後続する(例えばその記載の右側や下側に記入された)記載が配置された、整理された画像データを生成することが可能となるので、操作者の利便性をさらに向上することができる。
また、本実施形態では特に、上述のように×マークMの記入が検出された場合に、紙媒体70の×マークMに係る範囲S内に、当該×マークMよりも時間的に前の記載が存在するか否かを判断する。そして、上記範囲S内に×マークMよりも時間的に前の記載が存在すると判断された場合に、RAM203に記憶されたストロークデータのうち、上記範囲S内の×マークMよりも時間的に前の記載に対応するストロークデータを、除外処理対象とするストロークデータとして決定する。これにより、操作者が紙媒体70に対し×マークMを、電子データ化したくない記載が範囲S内となるように、記入して指示を行うだけで、電子データ化したくない記載を確実に特定することができる。この結果、電子データ化したくない記載に対応するストロークデータが処理端末1400へ送信されるのを確実に防止することができる。また、本実施形態によれば、紙媒体70に対し×マークMと同様の形状の図像が記入された場合でも、その図像が×マークMであると誤認識され、対応するストロークデータが削除されるのを防止することが可能となる。この結果、紙媒体70に記入された×マークMと同様の形状の図像を確実に電子データ化することができるので、操作者の利便性をさらに向上することができる。
また、本実施形態では特に、紙媒体70への記載に重畳して記入された、交差する2本の略直線状の線からなる×マークMを検出する。これにより、操作者が、紙媒体70に対し×マークMを記入して指示を行うだけで、電子データ化したくない記載を自動的に特定し、当該電子データ化したくない記載に対応するストロークデータが処理端末1400へ送信されるのを防止することができる。
<変形例等>
なお、上記第2実施形態は、上記の態様に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。以下、そのような変形例を順を追って説明する。
(2−1)取り消し線により削除指示を行う場合
上記実施形態では、操作者は、紙媒体70への記載に対し×マークMを重畳して記入することにより削除指示を行っていたが、これに限定されない。例えば、操作者は、紙媒体70への記載に対し取り消し線を重畳して記入することにより削除指示を行ってもよい。
前述の図24に対応する図28に示す例では、文字列T「おくれてきてまことにもうしわけありません」のうち、文字列「まことに」を削除指示する(電子データ化したくない記載として指定する)ための取り消し線M′(削除指示用図像、第2図像に相当)が、文字列「まことに」よりも時間的に後に記入されている。取り消し線M′は、少なくとも1本(この例では1本。2本以上でもよい)の筆記方向と略平行な略直線状の線からなり、文字列「まことに」が紙媒体70の取り消し線M′に係る所定の範囲(例えば取り消し線M′によって貫かれた範囲)内になるように、文字列「まことに」に重畳して記入されている。
このような場合において、操作者が前述の所定の操作を行う。
すると、前述の図25に対応する図29に示す例のように、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータのうち、文字列「まことに」(電子データ化したくない記載)に対応するデータ、及び、取り消し線M′に対応するストロークデータの、RAM203からの削除が行われる。なお、その後の処理は、上記第2実施形態と同様である。
本変形例によれば、上記第2実施形態と同様の効果を得ることができる。また、本変形例によれば、操作者が、紙媒体70に対し取り消し線M′を記入して指示を行うだけで、電子データ化したくない記載を自動的に特定し、当該電子データ化したくない記載に対応するストロークデータが処理端末1400へ送信されるのを防止することができる。
(2−2)電子筆記装置において画像データの生成を行う場合
上記実施形態では、ストロークデータを用いて画像データを生成する機能を、処理端末1400側が備えていたが、これに限られず、当該機能を、電子筆記装置2側が備えていてもよい。この場合、電子筆記装置2のCPU201は、RAM203に記憶されたストロークデータに対し、OCR処理等の所定の処理を行うことによって、対応する画像データを生成し、その画像データを、通信制御部207を介して処理端末1400へ送信すればよい。
本変形例によれば、上記第2実施形態と同様、操作者が紙媒体70に対し×マークMを記入して指示を行うだけで、電子データ化したくない記載を自動的に特定し、当該電子データ化したくない記載に対応する画像データが処理端末1400へ送信されるのを防止することができる。これにより、操作者の利便性を向上することができる。
(2−3)その他
上記第2実施形態では、RAM203に記憶された記載Rに対応するストロークデータのうち、除外処理対象とするストロークデータ、及び、×マークMに対応するストロークデータを、RAM203から削除していたが、これに限られない。例えば、除外処理対象とするストロークデータ、及び、×マークMに対応するストロークデータを、処理端末1400への送信対象から除外するように設定(除外処理)してもよい。この場合も、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、以上の第1実施形態、第2実施形態、及びそれぞれの変形例においては、電子ペン3からの磁界を座標検出部25で検出することにより操作者の筆記動作による電子ペン3の移動を検出したが、これに限られない。すなわち、操作者の筆記動作時における電子ペン3の先端の動きを、超音波や赤外線やカメラ撮像結果を用いて検知する方式を用いてもよい。また、電子筆記装置2の載置部24に公知の感圧手段を設け、操作者の筆記動作時において電子ペン3の先端が紙媒体70を押圧する力を上記感圧手段で検出することにより、電子ペン3の先端の動きを検出してもよい。この場合には、電子ペン3として、上記のような磁界を発生するためのコイル35を備えたペンではなく、通常のボールペンなどの汎用のペンを用いることができる。
なお、以上において、図2及び図23に示す矢印は信号の流れの一例を示すものであり、信号の流れ方向を限定するものではない。
また、図13、図14、図19、図27に示すフローチャートは上記第1及び第2実施形態を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記第1及び第2実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
2 電子筆記装置
3 電子ペン(筆記具)
70 紙媒体(被筆記媒体)
73a 「保存」チェックボックス
203 RAM(第1記憶手段;第2記憶手段)
207 通信制御部(第1送信手段)
1400 処理端末
M ×マーク(削除指示用図像、第1図像)
M′ ×マーク(削除指示用図像、第2図像)
S 所定の範囲
SV サーバ(外部記憶装置)

Claims (10)

  1. 筆記具を用いた操作者の被筆記媒体への筆記動作に伴って移動する、前記筆記具の複数の位置データを取得する位置取得手段と、
    前記複数の位置データに係わる所定の位置データ削除条件が満たされたか否かを判定する条件判定手段と、
    前記条件判定手段により前記所定の位置データ削除条件が満たされたと判定された場合に、所定の位置データ削除処理を実行する、処理手段と、
    を有することを特徴とする電子筆記装置。
  2. 請求項1記載の電子筆記装置において、
    前記位置取得手段で取得された前記複数の位置データをそれぞれ含み、前記筆記具による前記被筆記媒体への記載に対応した、複数のストロークデータを生成するストロークデータ生成手段と、
    前記ストロークデータ生成手段により生成された前記複数のストロークデータを一時的に記憶する第1記憶手段と、
    前記第1記憶手段に記憶された前記複数のストロークデータを、外部記憶装置へ記憶するために通信により送信する第1送信手段と、
    を有し、
    前記条件判定手段は、
    前記所定の位置データ削除条件として、前記第1記憶手段における前記複数のストロークデータによるメモリ消費量が所定のしきい値に達したか否か、を判定する第1判断手段を備え、
    前記処理手段は、
    前記第1判断手段により前記メモリ消費量が前記しきい値に達したと判定されたことを契機に、前記位置データ削除処理の一部として、前記第1記憶手段に記憶された全ストロークデータそれぞれについて、含まれる全位置データのうち隣接して連続する所定個数の位置データ単位に、それら所定個数の位置データを結んだストローク態様の検出、を行うストローク態様検出手段と、
    前記ストローク態様検出手段の検出結果に応じて、前記位置データ削除処理の一部として、前記第1記憶手段に記憶された全ストロークデータに含まれる全位置データついて、m段階(mは1以上の整数)の間引き処理を行う間引き手段と、
    を備える
    ことを特徴とする電子筆記装置。
  3. 請求項2記載の電子筆記装置において、
    前記間引き手段は、
    前記m段階に含まれる1つの段階において、前記所定個数の位置データを結んだストローク態様が直線部を含む場合に、当該直線部の両端部以外に存在する前記位置データを間引く、直線間引き処理を行う
    ことを特徴とする電子筆記装置。
  4. 請求項2又は請求項3記載の電子筆記装置において、
    前記間引き手段は、
    前記m段階に含まれる1つの段階において、前記所定個数の位置データを結んだストローク態様が曲線部を含む場合に、当該曲線部の中間部に位置する適宜の個数の前記位置データを間引く、曲線間引き処理を行う
    ことを特徴とする電子筆記装置。
  5. 請求項2乃至請求項4のいずれか1項記載の電子筆記装置において、
    前記位置取得手段により取得された前記位置データに基づき、前記被筆記媒体の所定の位置に記入された、前記被筆記媒体への記載内容の優先順位を指定するための識別用図像を検出する第1図像検出手段を有し、
    前記間引き手段は、
    前記第1図像検出手段での前記識別用図像の検出結果に応じ、前記第1記憶手段に記憶された全ストロークデータのうち一部を、前記間引き処理の対象から除外する
    ことを特徴とする電子筆記装置。
  6. 請求項1記載の電子筆記装置において、
    前記位置取得手段により取得された前記複数の位置データを記憶する第2記憶手段と、
    を有し、
    前記条件判定手段は、
    前記所定の位置データ削除条件としての、前記第2記憶手段に記憶された前記複数の位置データに基づき前記被筆記媒体に記入された削除指示用図像、を検出する第2図像検出手段を備え、
    前記処理手段は、
    前記第2図像検出手段により前記削除指示用図像が検出された場合に、前記位置データ削除処理の一部として、前記第2記憶手段に記憶された前記複数の位置データのうち除外処理対象とする位置データの決定、を行う決定手段と、
    前記位置データ削除処理の一部として、前記第2記憶手段に記憶された、前記決定手段により決定された前記除外処理対象とする位置データ、及び、前記削除指示用図像に対応する複数の前記位置データ、の除外処理を行う除外処理手段と、
    を備え、
    かつ、前記電子筆記装置はさらに、
    前記第2記憶手段に記憶された、前記除外処理手段により除外処理されなかった複数の前記位置データ、若しくは、当該複数の位置データを用いて生成された画像データ、を処理端末へ送信する第2送信手段を有する
    ことを特徴とする電子筆記装置。
  7. 請求項6記載の電子筆記装置において、
    前記除外処理されなかった複数の位置データのうち、前記除外処理手段により除外処理された複数の前記位置データに後続する特定の複数の位置データを、対応するストロークデータが、前記複数の位置データが前記除外処理されることにより生じる、前記ストロークデータの空白領域に配置されるように、シフト処理するシフト処理手段をさらに有することを特徴とする電子筆記装置。
  8. 請求項6又は請求項7記載の電子筆記装置において、
    前記第2図像検出手段により前記削除指示用図像が検出された場合に、前記被筆記媒体の前記削除指示用図像に係る所定の範囲内に、当該削除指示用図像よりも時間的に前の記載が存在するか否かを判断する第2判断手段をさらに有し、
    前記決定手段は、
    前記第2判断手段により前記所定の範囲内に前記記載が存在すると判断された場合に、前記第2記憶手段に記憶された前記複数の位置データのうち、前記記載に対応する複数の位置データを、前記除外処理対象とする位置データとして決定する
    ことを特徴とする電子筆記装置。
  9. 請求項6乃至請求項8のいずれか1項記載の電子筆記装置において、
    前記第2図像検出手段は、
    前記削除指示用図像として、前記被筆記媒体への記載に重畳して記入された、交差する2本の略直線状の線からなる第1図像、若しくは、前記被筆記媒体への記載に重畳して記入された、少なくとも1本の筆記方向と略平行な略直線状の線からなる第2図像、を検出する
    ことを特徴とする電子筆記装置。
  10. 筆記具を用いた操作者の被筆記媒体への筆記動作に伴って移動する前記筆記具の複数の位置データをそれぞれ含み、前記筆記具による前記被筆記媒体への記載に対応した、複数のストロークデータを一時的に記憶する第1記憶手段と、前記第1記憶手段に記憶された前記複数のストロークデータを、外部記憶装置へ記憶するために通信により送信する第1送信手段と、を有する電子筆記装置に備えられた、演算手段に対し、
    前記第1記憶手段における、前記複数のストロークデータによるメモリ消費量が、所定のしきい値に達したか否かを判定する判定手順と、
    前記判定手順で前記メモリ消費量が前記しきい値に達したと判定されたことを契機に、前記第1記憶手段に記憶された全ストロークデータそれぞれについて、含まれる全位置データのうち隣接して連続する所定個数の位置データ単位に、それら所定個数の位置データを結んだストローク態様を検出するストローク態様検出手順と、
    前記ストローク態様検出手順での検出結果に応じて、前記第1記憶手段に記憶された全ストロークデータに含まれる全位置データついて、m段階(mは1以上の整数)の間引き処理を行う間引き手順と、
    を実行させるための電子筆記処理プログラム。
JP2014178568A 2013-11-13 2014-09-02 電子筆記装置及び電子筆記処理プログラム並びにデータ処理方法 Active JP6315271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014178568A JP6315271B2 (ja) 2013-11-13 2014-09-02 電子筆記装置及び電子筆記処理プログラム並びにデータ処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013234687 2013-11-13
JP2013234687 2013-11-13
JP2014178568A JP6315271B2 (ja) 2013-11-13 2014-09-02 電子筆記装置及び電子筆記処理プログラム並びにデータ処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015118694A true JP2015118694A (ja) 2015-06-25
JP6315271B2 JP6315271B2 (ja) 2018-04-25

Family

ID=53531313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014178568A Active JP6315271B2 (ja) 2013-11-13 2014-09-02 電子筆記装置及び電子筆記処理プログラム並びにデータ処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6315271B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017027556A (ja) * 2015-07-28 2017-02-02 ブラザー工業株式会社 電子筆記処理プログラム及び電子筆記装置

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03175523A (ja) * 1989-12-04 1991-07-30 Seiko Instr Inc 筆跡情報処理装置
JPH0944456A (ja) * 1995-08-02 1997-02-14 Sharp Corp 電子メモ装置
JPH0991404A (ja) * 1995-09-21 1997-04-04 Minolta Co Ltd 画像編集装置
US6278445B1 (en) * 1995-08-31 2001-08-21 Canon Kabushiki Kaisha Coordinate input device and method having first and second sampling devices which sample input data at staggered intervals
JP2002312115A (ja) * 2001-04-16 2002-10-25 Toho Business Kanri Center:Kk 携帯端末装置
JP2004046838A (ja) * 1992-12-04 2004-02-12 Sony Corp 形状入力表示装置
JP2004152040A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Hitachi Ltd 手書き入力装置、プログラムおよび手書き入力方法システム
WO2013015283A1 (ja) * 2011-07-25 2013-01-31 ブラザー工業株式会社 電子筆記装置及び電子筆記システム
JP2013127692A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Kyocera Corp 電子機器、削除プログラムおよび削除制御方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH03175523A (ja) * 1989-12-04 1991-07-30 Seiko Instr Inc 筆跡情報処理装置
JP2004046838A (ja) * 1992-12-04 2004-02-12 Sony Corp 形状入力表示装置
JPH0944456A (ja) * 1995-08-02 1997-02-14 Sharp Corp 電子メモ装置
US6278445B1 (en) * 1995-08-31 2001-08-21 Canon Kabushiki Kaisha Coordinate input device and method having first and second sampling devices which sample input data at staggered intervals
JPH0991404A (ja) * 1995-09-21 1997-04-04 Minolta Co Ltd 画像編集装置
JP2002312115A (ja) * 2001-04-16 2002-10-25 Toho Business Kanri Center:Kk 携帯端末装置
JP2004152040A (ja) * 2002-10-31 2004-05-27 Hitachi Ltd 手書き入力装置、プログラムおよび手書き入力方法システム
WO2013015283A1 (ja) * 2011-07-25 2013-01-31 ブラザー工業株式会社 電子筆記装置及び電子筆記システム
JP2013127692A (ja) * 2011-12-19 2013-06-27 Kyocera Corp 電子機器、削除プログラムおよび削除制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017027556A (ja) * 2015-07-28 2017-02-02 ブラザー工業株式会社 電子筆記処理プログラム及び電子筆記装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6315271B2 (ja) 2018-04-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5790931B2 (ja) 電子筆記装置
US20120256956A1 (en) Display control device, display control method, and program
EP2813939A1 (en) Handwriting input apparatus, non-transitory computer-readable storage medium and control method
US20150212713A1 (en) Information processing apparatus, information processing method, and computer-readable recording medium
KR101690656B1 (ko) 미디어 신호 생성 방법 및 장치
US20130229341A1 (en) Handwriting input device and computer-readable medium
JP2013097509A (ja) 電子筆記装置及び筆記データ処理装置
US9753548B2 (en) Image display apparatus, control method of image display apparatus, and program
JP6315271B2 (ja) 電子筆記装置及び電子筆記処理プログラム並びにデータ処理方法
US9811177B2 (en) Electronic writing device
CN114360047A (zh) 举手手势识别方法、装置、电子设备及存储介质
CN109165626A (zh) 电子白板的书写笔画处理方法、装置、设备和存储介质
JP2015069556A (ja) 電子筆記装置、筆記情報処理プログラム、電子筆記システム
WO2016136309A1 (ja) 電子筆記処理プログラム及び記録媒体
JP2012203138A (ja) 採点システム
EP2237145A2 (en) Image processing apparatus, image forming apparatus, image processing method and program
JP2015102875A (ja) 表示システム及び表示制御装置
JP4748280B1 (ja) コンピュータ装置およびそのプログラム
JP6155893B2 (ja) 画像処理装置、及びプログラム
JP2012014216A (ja) 情報処理装置、情報処理システム、情報処理プログラム、及び情報処理方法
JP6468151B2 (ja) 筆記処理プログラム及び電子筆記装置
CN116188628B (zh) 一种自由绘画跨页绘制及显示方法和服务器
US20120023414A1 (en) Method and apparatus for processing e-mail
JP2013250477A (ja) コンピュータ装置及びプログラム
JP5983136B2 (ja) 電子ペンシステム及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170214

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20171124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180213

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180301

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180314

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6315271

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150