JP2015117015A - 圧力レギュレータを備えた双方向自己膨張タイヤ - Google Patents

圧力レギュレータを備えた双方向自己膨張タイヤ Download PDF

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Abstract

【課題】ドライバーの介入を必要とせずにタイヤ圧の低下を補償する自己膨張機能をタイヤ内に組み込む。【解決手段】自己膨張タイヤ組立体が、タイヤと、タイヤの回転時に開閉しタイヤキャビティと連通する第1および第2の空気通路と、内部チャンバ320を有するレギュレータ装置300と、内部チャンバ320に取り付けられた出口ポート330を開閉し、タイヤキャビティと連通する圧膜550とを有する。レギュレータ本体は、内部通路を有する第1、第2、および第3の可撓性ダクト350,360,370を有する。第3の可撓性ダクト370は、外気と連通する第1の端部と、内部チャンバ320と連通する第2の端部とを有する。第1および第2の可撓性ダクト350,360は、第1および第2の空気通路の入口端部とそれぞれ連通する第1の端部と、出口ポート330と連通する第2の端部とをそれぞれ有する。【選択図】図4

Description

本発明は、概ね自己膨張タイヤに関し、特に、このようなタイヤのためのポンプ機構および圧力レギュレータに関する。
通常の空気拡散によって、タイヤ圧は経時的に低減する。タイヤの通常の状態は、膨張した状態である。そのため、ドライバーは、タイヤ圧を維持するために繰り返して作業する必要があり、さもなければ、燃費およびタイヤ寿命の低下と、乗物のブレーキ性能およびハンドリング性能の低下とを目の当たりにすることになる。タイヤ圧が著しく低いときにドライバーに警告するタイヤ圧監視システムが提案されている。
しかしながら、そのようなシステムは、依然として、推奨される圧力までタイヤを再び膨張させるように警告が発せられた場合にドライバーが回復措置を講じることに依存している。したがって、ドライバーの介入を必要とせずに経時的なタイヤ圧のあらゆる低下を補償するために、タイヤを自己膨張させる自己膨張機能をタイヤ内に組み込むことが望まれている。
本発明は、第1の態様において、自己膨張タイヤ組立体であって、リムに取り付けられ、タイヤキャビティと、第1および第2のタイヤビード領域からタイヤトレッド領域までそれぞれ延びている第1および第2のサイドウォールと、を有するタイヤと、それぞれが入口端部と出口端部とを有する第1および第2の空気通路であって、各空気通路が、可撓性材料からなり、タイヤが回転するときに開閉するように作動し、各々の空気通路の出口端部が、タイヤキャビティと流体連通する、第1および第2の空気通路と、内部チャンバを有するレギュレータ本体を有するレギュレータ装置と、内部チャンバを包み込むようにレギュレータ装置に取り付けられた圧膜と、を含み、圧膜が、内部チャンバに取り付けられた出口ポートを開閉するように配置された下面を有するとともに、タイヤキャビティの圧力と流体連通し、レギュレータ装置の本体が、それぞれが内部通路を有する第1、第2、および第3の可撓性ダクトを有し、第3の可撓性ダクトが、外気と流体連通する第1の端部と、レギュレータ装置の内部チャンバと流体連通する第2の端部と、を有し、第1の可撓性ダクトが、第1の空気通路の入口端部と流体連通する第1の端部と、レギュレータ装置の出口ポートと流体連通する第2の端部と、を有し、第2の可撓性ダクトが、第2の空気通路の入口端部と流体連通する第1の端部と、レギュレータ装置の出口ポートと流体連通する第2の端部と、を有する、自己膨張タイヤ組立体を提供する。
(定義)
タイヤの「アスペクト比」は、その断面幅(SW)に対する断面高さ(SH)の比を、百分率で表示するために100を乗じた値を意味する。
「非対称トレッド」は、タイヤの中心面すなわち赤道面EPを中心として対称でないトレッドパターンを有するトレッドを意味する。
「軸方向の」及び「軸方向に」は、タイヤの回転軸に平行なラインまたは方向を意味する。
「チェーファー」は、コードプライをリムとの接触による摩耗および切断から保護し、リム上方の湾曲を分散させる、タイヤビードの外側の周囲に配置されている細いストリップ材である。
「周方向」は、軸方向に対して直交し、表面の周囲に沿って延びるラインまたは方向を意味する。
「赤道中心面(CP)」は、トレッドの中心を通り、タイヤの回転軸に直交する面を意味する。
「フットプリント」は、速度がゼロかつ標準荷重及び標準圧力での、タイヤトレッドと平坦面との接触部分、すなわち接触領域を意味する。
「車内側」は、タイヤがホイールに取り付けられ、ホイールが乗物に取り付けられたときに、タイヤの、乗物に最も近い側を意味する。
「横方向」は、軸方向を意味する。
「横方向縁部」は、タイヤが膨らんで標準荷重がかかった状態で求められた、軸方向の最も外側のトレッドの接触部分すなわちフットプリントの接線であって、赤道中心面に平行なラインを意味する。
「正味接触面積」は、トレッドの全周にわたって横方向縁部同士の間の地面に接触するトレッド部材の合計の面積を、横方向縁部同士の間のトレッド全体の総面積で割った値を意味する。
「非方向性トレッド」は、好ましい前進方向をもたないトレッドを意味し、トレッドパターンを好ましい走行方向に確実に合わせるために1つまたは複数の特定のホイール位置で乗物に配置する必要はない。これに対し、方向性トレッドパターンは好ましい走行方向を持っており、特定のホイール位置に配置することが要求される。
「車外側」は、タイヤがホイールに取り付けられ、ホイールが乗物に取り付けられたときに、タイヤの、乗物から最も遠い側を意味する。
「蠕動」は、空気などの内包物質をチューブ状の流路に沿って前進させる波状収縮による動作を意味する。
「半径方向の」及び「半径方向に」は、半径方向にタイヤの回転軸に向かう、または半径方向にタイヤの回転軸から離れる方向を意味する。
「リブ」は、少なくとも1つの周方向溝と、同様な第2の溝または横方向縁部とによって形成された、トレッド上の周方向に延びるゴムのストリップを意味し、そのストリップは、全深さの溝によって横方向に分割されてはいない。
「サイプ」は、タイヤのトレッド部材内に成形され、トレッド表面を細分し、トラクションを向上させる小さな長溝を意味する。サイプは一般に幅が狭く、タイヤのフットプリントで開いたままである溝とは異なり、タイヤのフットプリントでは閉じている。
「トレッド部材」または「トラクション部材」は、溝に隣接した形状を有することにより定義されるリブまたはブロック部材を意味する。
「トレッド弧幅」は、トレッドの横方向縁部同士の間で測定したトレッドの弧の長さを意味する。
ポンプとレギュレータとの組立体を示す、タイヤとリムとの組立体の等角図である。 二重ポンプとレギュレータとの組立体の概略図である。 動作中のシステムを示す、図1のタイヤの正面図である。 図1のタイヤの内側から示すレギュレータ組立体の正面図である。 レギュレータ組立体の分解図である。 図4のレギュレータ組立体の平面図である。 動作中に閉位置にあるレギュレータを示す、図5の方向6A−6Aにおける断面図である。 動作中に開位置にあるレギュレータを示す、図5の方向6A−6Aにおける断面図である。 タイヤが第1の方向に回転しているときの、動作中に開位置にあるレギュレータを示す、図5の方向7A−7Aにおける断面図である。 タイヤが第1の方向に回転しているときの、動作中に開位置にあるレギュレータと、ポンプ空気通路から出口弁を出る流れとを示す、図5の方向7A−7Aにおける断面図である。 タイヤが第1の方向と反対の第2の方向に回転しているときの、動作中に開位置にあるレギュレータを示す、図5の方向7A−7Aにおける断面図である。 タイヤが第1の方向と反対の第2の方向に回転しているときの、動作中に開位置にあるレギュレータと、ポンプ空気通路から出口弁を出る流れとを示す、図5の方向7A−7Aにおける断面図である。
本発明について、添付した図面を参照して、一例を挙げて説明する。
図1および図2を参照すると、タイヤ組立体10は、タイヤ12と、ポンプ組立体14と、タイヤリム16とを含んでいる。タイヤおよびリムは、タイヤキャビティ40を取り囲んでいる。図1および図3に示すように、ポンプ組立体14は、好ましくはビード領域近傍の、タイヤのサイドウォール領域15内に取り付けられていることが好ましい。
(ポンプ組立体14)
第1および第2のポンプ組立体14は、加硫中にタイヤのサイドウォール内に成形するか、あるいは硬化後に形成することができる第1および第2の空気通路43,44を含んでいる。各通路43,44は、ポンプとして機能する。図2Bに示すように、第1および第2の空気通路43,44がタイヤサイドウォール内に成形されている場合、各空気通路43,44は、タイヤの回転中心から測定されたそれぞれの角度Ψ1,Ψ2によって測定された弧長Lを有している。第1の実施形態では、角度Ψ1,Ψ2は、幅があってよく、少なくとも150°以上の範囲であることが好ましく、約150°〜190°の範囲であることがより好ましく、図示したものは約160°である。ポンプ空気通路43,44は、プラスチック、エラストマー、またはゴム化合物など、弾性および可撓性を有する材料で形成されたチューブ体で構成されている。ポンプ空気通路43,44は、チューブが外力を受けて平らな状態に変形し、その力が取り除かれると、断面がほぼ円形の元の状態に回復するという変形サイクルの繰り返しに耐えることができる。チューブは、本明細書に記載された目的のために十分な量の空気を動作可能に通過させるのに十分な直径であって、後述するように、タイヤ組立体内の動作可能な場所にチューブを配置可能にする直径を有している。好ましくは、チューブは円形断面を有しているが、楕円形などの他の形状を使用することもできる。チューブは、タイヤ製造中にタイヤ内に挿入される別個のチューブであってもよく、あるいは、取り除いたときに通路を形成する取り外し可能なストリップが存在することによって形作られてもよい。
図2Aに示すように、入口フィルタ組立体600は、ろ過された流入空気をレギュレータ組立体300に供給するために、レギュレータ組立体300に接続されている。レギュレータ組立体は、入口バンジョー継手(inlet banjo fitting)100を介して、第1のポンプ通路43の入口端部42に接続されている。第1のポンプ通路は、出口逆止弁400に接続された出口端部46を有している。レギュレータ組立体は、バンジョー継手200を介して、第2のポンプ通路44の入口端部48に接続されている。第2のポンプ通路44は、出口逆止弁500に接続された出口端部52を有している。
(レギュレータ装置)
図3から図8に、レギュレータ装置300が示されている。レギュレータ装置300は、空気通路43,44への空気の流れを調節するように機能する。レギュレータ装置300は、内部チャンバ320を内蔵する中央レギュレータハウジング310を有している。内部チャンバ320は、中央開口部312を有している。中央開口部312の反対側は出口ポート330である。出口ポートは、底面313から立ち上がり、チャンバ320の内部へと延びている。出口ポートは、圧膜550に係合するように配置されている。
圧膜は、実質的に平坦な上面551を有している。圧膜は、下面553を有し、下面からはプラグ555が延びている。圧膜は、上面から下方に延びる環状の側壁556をさらに有し、リップ557を形成している。リップ557は、環状であることが好ましく、外側のレギュレータハウジング310に形成された環状の切り欠き559にスナップ止めされている。圧膜は、例えば、ゴム、エラストマー、プラスチック、またはシリコーンなどであるが、これらには限定されない可撓性材料からなる円板状部材である。圧膜を覆うように、剛体蓋700が支持されている。蓋700は、圧膜の外面551がタイヤチャンバ40の圧力と流体連通することが可能になるように、上面702に複数の孔703を有している。圧膜の外面551は、タイヤチャンバ40の圧力と流体連通し、剛体蓋600と接触している。圧膜の下面553は、内部チャンバ320と流体連通している。プラグ555は、図6Aに示すように、出口ポート330を閉鎖するように配置されている。内部チャンバ320には、圧膜550を開位置に付勢するように、バネ580が配置されている。バネは、プラグ555の周りに支持された第1の端部582を有している。バネは、出口ポート330の外面に巻き付けられた第2の端部584を有している。バネの第1の端部582と圧膜550との間に、任意の第1のワッシャ586が受け入れられていてよい。バネの第2の端部584とチャンバ313の底部との間に、任意の第2のワッシャ588が受け入れられていてよい。蓋700は、剛体材料からなり、バネ力に抵抗し、したがって、圧膜550を介してバネに予め負荷を加えるように機能する。このため、圧膜の両側に作用する圧力のバランスによって、圧膜のプラグ555が作動して、出口ポート330を開閉させる。
第1、第2、および第3の可撓性ダクト350,360,370が中央レギュレータハウジング310から延びており、これらは、中央レギュレータハウジング310の両側に配置されている。各可撓性ダクト350,360,370は、図示したように、レギュレータハウジングと一体的に形成されていてもよく、あるいは、中央レギュレータハウジング310に接続された別個の部品であってもよい。各可撓性ダクト350,360,370は、流体を連通させる内部通路352,362,372を有している。
図7Aに示すように、第1の可撓性ダクト350の内部通路352は、出口ポート330に接続された第1の端部354を有している。第1の可撓性ダクト350は、入口バンジョー継手100の本体を受け入れる孔362を有する円形フランジ状の遠位端部360を有している。内部通路352は、入口バンジョー継手100の入口孔104と流体連通する出口孔356を有している。内部通路352から内部通路102へと流体を導くように、周方向溝105が入口孔104を取り囲んでいる。内部流路102は、ポンプ通路44の入口48に接続されている。バンジョー継手100は、内部通路を備えた内部解放ボルト(internally relieved bolt)または袋ネジに置き換えられてもよい。バンジョー継手100は、タイヤのサイドウォールに収容された外側ねじ切り面106を有している。
図7Aに示すように、第2の可撓性ダクト360の内部通路362は、内部チャンバ320の出口ポート330と、第1の可撓性ダクト350の内部通路352とに接続された状態で示されている。内部通路362は、バンジョー継手200と流体連通する出口364を有している。第2の可撓性ダクトは、円形フランジ368に形成された遠位端部を有している。円形フランジは、バンジョー継手200の本体を受け入れる孔369を有している。バンジョー継手200は、第2の可撓性ダクト360の内部通路362の出口孔364からの流れを受け入れる入口孔204を備えた内部通路202を有している。内部通路202は、第1のポンプ通路43の入口端部42に流れを伝達する。バンジョー継手200は、内部通路を備えたネジを有していてよく、タイヤサイドウォールに収容された外側ねじ切り面206を有している。
図5および図6Aに示すように、第3の可撓性ダクト370の内部通路372は、入口フィルタ組立体600の出口ポート642に接続された第1の開口部374を有している。第1の可撓性ダクト370の内部通路372は、レギュレータ300の入口チャンバ320に開口する第2の端部376を有している。第3の可撓性ダクトは、入口フィルタ組立体600を受け入れる内部孔379を有する円形フランジ状の遠位端部378を有している。
(入口フィルタ組立体)
図6Aおよび図6Bに、入口フィルタ組立体600が示されている。入口フィルタ組立体600は、中空であるとともに内部ネジ穴614を有する挿入スリーブ612を含んでいる。挿入スリーブ612の第1の端部が、一般的にはサイドウォール15の外面において、タイヤ内に挿入されている。挿入スリーブ612は、タイヤの硬化後にタイヤ内に挿入されてもよく、あるいは、タイヤ内に成形されてもよい。空気通路ネジ620は、挿入スリーブの第2の端部624にねじ込まれた外側ネジ体622を有している。空気通路ネジ620は、バンジョーネジ(banjo screw)または内部解放ボルトであってよい。空気通路ネジ620は、挿入スリーブ612の穴614と流体連通する内部通路630を有している。挿入スリーブ612の穴614の内部にフィルタ640が受け入れられ、フィルタ640は、内部通路630内に配置されていてもよい。内部通路630は、内部通路630から第3の可撓性ダクト370の内部通路372の入口374へと、ろ過された空気を伝達する出口ポート642を有している。内部通路372は、ろ過された空気を入口チャンバ320に伝達する。
(ポンプ出口逆止弁)
ポンプ通路43の出口端部46は、ポンプ出口弁400に接続されている。ポンプ出口弁は、図7Aおよび図7Bに示されている。ポンプ出口弁400は、タイヤのサイドウォールの内部に取り付けられた外側ねじ切り面412を有する弁体410を含んでいる。弁体410は、第1のポンプ通路43の出口端部46と流体連通する第1の開口部418を有する中央通路415を有している。中央通路415は、タイヤキャビティ40に流れを伝達する出口端部417を有している。出口端部417は、可撓性スリーブ419で覆われている。可撓性部材419は、図7Bに示すように、空気流がポンプを出てタイヤキャビティ40内に入ることが可能になるように開口している。可撓性部材は、図7Aでは閉鎖された状態で示されており、タイヤキャビティからポンプ通路43への空気の流れを妨げている。
図8Aおよび図8Bに示すように、第2のポンプ通路44の出口端部52は、ポンプ出口弁500にも接続されている。ポンプ出口弁500は、タイヤのサイドウォールの内部に受け入れられた外側ねじ切り面512を有する弁体510を含んでいる。弁体510は、ポンプ通路44の出口端部52と流体連通する第1の開口部518を有する中央通路515を有している。中央通路515は、可撓性部材519で覆われた出口端部517を有している。可撓性スリーブ519は、図8Bに示すように、空気流がポンプを出てタイヤキャビティ40内に入ることが可能になるように開口している。可撓性部材は、図8Aでは閉鎖された状態で示されており、タイヤキャビティからポンプ通路44への空気の逆流を防いでいる。
(システム動作)
図1および図2は、第1および第2のポンプ組立体43,44を示している。システムは双方向性であり、それにより、所定のタイヤ方向に対して1つだけのポンプ組立体がポンプ動作する。したがって、図2Bから見てタイヤが時計回りに回転する場合、ポンプ空気通路44がタイヤ内に空気を送り込む。タイヤが反時計回りに回転すると、ポンプ空気通路43がタイヤ内に空気を送り込む。図2Aおよび図2Bに示すように、レギュレータ装置300は、各ポンプ通路43,44の各入口端部42,48と流体連通している。タイヤが回転すると、地面に接するフットプリントが形成される。圧縮力Fが、フットプリントからタイヤ内に向けられ、ポンプ通路43,44を平らにするように機能する。ポンプ通路43,44が平らになることで、圧縮空気がそれぞれのポンプ出口装置400,500に向けて押し進められる。ポンプ出口46,52の圧力の増大により、その圧力は、ポンプ出口弁の開口部417,517からスリーブ419,519を開放し、これにより、送り出された空気がタイヤキャビティ40内へ出ていくことが可能になる。
レギュレータ装置300は、ポンプ内への外気の流入を制御する。タイヤ圧が予め設定された閾値を上回る場合、図6Aに示すように、圧膜のプラグ555が中央出口ポート330を密閉して、空気がポンプ通路に入ることはない。予め設定される圧力閾値は、タイヤサイズに基づいて予め定められていてよく、圧膜の材料特性、バネの予負荷、およびバネ定数が、予め設定される閾値の圧力を決定するために選択可能である。タイヤ圧が予め設定された閾値を下回る場合、図6Bに示すように、圧膜550のプラグ555が中央出口ポート330から退避して、出口ポート330を開放する。中央出口ポート330が開くことによりチャンバ320の圧力が低下すると、外気がフィルタ組立体600を通って内部チャンバ320へと吸い込まれる。図8Aおよび図8Bに示すように、タイヤが時計方向に回転する場合、ろ過された空気は、内部チャンバを出て出口ポート330を通り、第1の可撓性ダクト360に入る。その後、ろ過された空気は、図8Aに示すように、バンジョー継手100を通ってポンプ入口48内に入る。そして、その流れは、ポンプ通路44によって圧縮された後、図8Bに示すように、ポンプ出口弁400を出てタイヤキャビティ40内に入る。ポンプは、タイヤが回転するごとに空気を送る。ポンプ通路44は、ポンプシステムがフットプリントにないときには空気で満たされている。
図7Aおよび図7Bに示すように、タイヤが反時計方向に回転する場合、ろ過された空気は、内部チャンバ320を出て出口ポート330を通って、第2の可撓性ダクト360に入り、その後、バンジョー継手200を通ってからポンプ入口42内に入る。そして、その流れは、ポンプ通路43によって圧縮された後、ポンプ出口弁400を出てタイヤキャビティ40内に入る。ポンプは、タイヤが回転するごとに空気を送る。ポンプ通路43は、ポンプシステムがフットプリントにないときには空気で満たされている。
タイヤ内のポンプ組立体の位置は、図1、図2A、および図3から理解されるであろう。一実施形態では、ポンプ組立体14は、リムフランジ面の半径方向外側でタイヤサイドウォール内に配置されている。そのように配置されていると、空気通路43,44は、タイヤフットプリントより半径方向内側にあり、したがって、上記のようにタイヤフットプリントから向けられた力によって平らにされるように配置されている。空気通路43,44は、具体的にはタイヤのビード領域の近傍の領域内に配置されているように示されているが、これに限定されるものではなく、周期的に圧縮されるタイヤの任意の領域に配置されていてもよい。空気通路43,44の断面形状は、楕円形、円形、または任意の所望の形状であってよい。
各ポンプ通路の角度Ψによって表される長さは、約160°で示されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、要求に応じてより短くても長くてもよい。
ポンプ組立体14は、システムの故障検出器として機能する従来同様の構成の補助的なタイヤ圧監視システム(TPMS)(図示せず)と共に使用することもできる。TPMSは、タイヤ組立体の自己膨張システムにおける何らかの故障を検出して、そのような状態をユーザに警告するために使用することができる。
本明細書に記載された説明を考慮すると、本発明の変形例が可能である。本発明を説明するために、特定の代表的な実施形態および詳細を示しているが、当業者には、本発明の範囲から逸脱することなくさまざまな変更および修正を行うことができることが明らかであろう。したがって、前述の特定の実施形態において、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明の対象となる全範囲内での変更が可能であることを理解されたい。
10 タイヤ組立体
12 タイヤ
14 ポンプ組立体
15 サイドウォール領域
40 タイヤキャビティ
42 入口端部
43 第1の空気通路
44 第2の空気通路
46 出口端部
48 入口端部
52 出口端部
300 レギュレータ装置
310 中央レギュレータハウジング
312 中央開口部
320 内部チャンバ
330 出口ポート
350 第1の可撓性ダクト
360 第2の可撓性ダクト
370 第3の可撓性ダクト
352,362,372 内部通路
400 出口逆止弁
500 出口逆止弁
550 圧膜
600 入口フィルタ組立体

Claims (15)

  1. 自己膨張タイヤ組立体であって、
    リムに取り付けられ、タイヤキャビティと、第1および第2のタイヤビード領域からタイヤトレッド領域までそれぞれ延びている第1および第2のサイドウォールと、を有するタイヤと、
    それぞれが入口端部と出口端部とを有する第1および第2の空気通路であって、各空気通路が、可撓性材料からなり、前記タイヤが回転するときに開閉するように作動し、各々の前記空気通路の前記出口端部が、前記タイヤキャビティと流体連通する、第1および第2の空気通路と、
    内部チャンバを有するレギュレータ本体を有するレギュレータ装置と、
    前記内部チャンバを包み込むように前記レギュレータ装置に取り付けられた圧膜と、を有し、
    前記圧膜が、前記内部チャンバに取り付けられた出口ポートを開閉するように配置された下面を有するとともに、前記タイヤキャビティの圧力と流体連通し、
    前記レギュレータ装置の前記レギュレータ本体が、それぞれが内部通路を有する第1、第2、および第3の可撓性ダクトを有し、
    前記第3の可撓性ダクトが、外気と流体連通する第1の端部と、前記レギュレータ装置の前記内部チャンバと流体連通する第2の端部と、を有し、
    前記第1の可撓性ダクトが、前記第1の空気通路の前記入口端部と流体連通する第1の端部と、前記レギュレータ装置の前記出口ポートと流体連通する第2の端部と、を有し、
    前記第2の可撓性ダクトが、前記第2の空気通路の前記入口端部と流体連通する第1の端部と、前記レギュレータ装置の前記出口ポートと流体連通する第2の端部と、を有する、
    ことを特徴とする、自己膨張タイヤ組立体。
  2. 前記圧膜を開位置に付勢するバネが、前記内部チャンバ内に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  3. 前記第1の空気通路が、前記タイヤの前記サイドウォール内に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  4. 前記第2の空気通路が、前記タイヤの前記サイドウォール内に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  5. 前記レギュレータ装置の前記出口ポートが、前記第1の可撓性ダクトの前記第2の端部に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  6. 前記レギュレータ装置の前記出口ポートが、前記第2の可撓性ダクトの前記第2の端部に接続されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  7. 前記レギュレータ本体が、前記タイヤに直接取り付けられていないことを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  8. 入口装置がフィルタであることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  9. 前記空気通路の断面が、実質的に楕円形であることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  10. 前記空気通路が、タイヤビード領域と、前記タイヤトレッド領域の半径方向内側の前記リムのタイヤ取り付け面との間に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  11. 前記第1の空気通路の前記出口端部と前記タイヤキャビティとの間に逆止弁が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  12. 前記第2の空気通路の前記出口端部と前記タイヤキャビティとの間に逆止弁が配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  13. 前記レギュレータ装置が、前記タイヤの内面に固定された第1および第2のバンジョー継手によって、前記タイヤの内側に取り付けられていることを特徴とする、請求項1に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  14. 前記逆止弁が、該逆止弁の出口ポートを覆うように配置された可撓性スリーブを有することを特徴とする、請求項12に記載の自己膨張タイヤ組立体。
  15. 前記逆止弁が、該逆止弁の出口ポートを覆うように配置された可撓性スリーブを有することを特徴とする、請求項11に記載の自己膨張タイヤ組立体。
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