JP2015116986A - 船舶用捩れ舵及び捩れ舵を装備した船舶 - Google Patents

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Abstract

【課題】プロペラで回収できなかった非対称な流れ及びプロペラ面上を通り抜ける流れのエネルギーロスを舵翼断面が作る揚力として回収し、推進システム全体として最大の輸送効率を得ることができる船舶用捩れ舵、及び捩れ舵を装備した船舶を提供する。【解決手段】船舶のプロペラ3の後方の船尾部2に取り付けられる舵であって、舵を回転させる回転軸11をプロペラ軸3xを通る仮想垂直面Vに位置させ、舵の断面形状を翼型とし、船尾部2での非対称流れに対応するように、翼型の仮想垂直面Vに対する捩れ角θが、仮想垂直面Vの左右いずれか一方に、舵の高さ方向に連続的に変化することを特徴とする。【選択図】図4

Description

本発明は、船体の船尾に装着する船舶用捩れ舵、及び捩れ舵を装備した船舶に関する。
図8に示すように、非対称船尾又はツインスケグ船型の船舶では、その船型形状により、スケグの左右で非対称な流れが形成されるとともに、高さ方向でその非対称性が異なる流れが形成される。この流れはプロペラ面がある高さでは、プロペラの作動により非対称性の流れの一部がプロペラ回転方向のカウンターフローとなることで、非対称な流れが作るエネルギーロスを回収し、輸送効率の向上に寄与している。しかしながら、プロペラで回収できなかった非対称な流れ及びプロペラ面上を通り抜ける流れについては、回収されず、舵の後方に流れ去り、エネルギーロスとなっている。
ところで、特許文献1では、後縁が中心面から湾曲した船体において、ラダホーンの下端部で稜線を有するごとく屈曲され、下半分を傾斜させた舵が開示されている(公報第3ページ左上欄)。
また、特許文献2では、少なくとも1つの捩られた方向舵板を備えた船舶を開示している(段落番号(0012))。
また、特許文献3では、舵前縁がプロペラ回転方向と反対方向を指向する捻りを与えられ、かつ捻り量が下方と上方のほぼ中間位置で最大となる形状の高さ方向において部分的に捩りを有する舵を開示している。
また、特許文献4では、プロペラシャフト中心高さ位置の上下に互いに反対方向に捩られたリアクション舵が開示されている。
また、特許文献5では、二軸船において、下方に向かって船体幅方向外側に傾斜する左右一対の舵が開示されている。
特開昭59−137294号公報 特表2010−505683号公報 実願昭59−91952号(実開昭61−7500号)のマイクロフィルム 実願昭59−112753号(実開昭61−27798号)のマイクロフィルム 特開2012−35785号公報
しかし、特許文献1における舵は、舵の断面形状が翼型ではなく、船舶の船型形状によって形成される船尾部での非対称流れに対応するように、舵の回転軸をプロペラ軸面に位置させた上、翼型の捩れ角を舵の高さ方向に連続的に変化させているものではない。
また、特許文献2における舵は、舵の前部に回転中のスクリューを配置しないことを条件としている(段落番号(0012))。
また、特許文献3における舵は、プロペラボスよりも上方と下方とを逆方向に捩ったS型リアクション舵である。
また、特許文献4における舵は、プロペラシャフトの近傍で最大に捩られている上に、上下で互いに反対方向に捩られている。
また、特許文献5における舵は、左右一対の舵が、傾斜しているだけで、船舶の船型形状によって形成される船尾部での非対称流れに対応するように、舵の回転軸をプロペラ軸面に位置させた上、翼型の捩れ角を舵の高さ方向に連続的に変化させているものではない。
そこで、本発明は、プロペラで回収できなかった非対称な流れ及びプロペラ面上を通り抜ける流れのエネルギーロスを舵翼断面が作る揚力として回収し、推進システム全体として最大の輸送効率を得ることができる船舶用捩れ舵、及び捩れ舵を装備した船舶を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明に対応した船舶用捩れ舵においては、船舶のプロペラの後方の船尾部に取り付けられる舵であって、舵を回転させる回転軸をプロペラ軸を通る仮想垂直面に位置させ、舵の断面形状を翼型とし、船尾部での非対称流れに対応するように、翼型の仮想垂直面に対する捩れ角が、仮想垂直面の左右いずれか一方に、舵の高さ方向に連続的に変化することを特徴とする。請求項1に記載の本発明によれば、船尾部での非対称な流れを利用して揚力を発生させることで、抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、舵による排除効果の向上により有効伴流率を向上させることができる。
請求項2記載の本発明は、舵の翼後縁が、上端に向かって仮想垂直面から漸次離隔することを特徴とする。請求項2に記載の本発明によれば、プロペラ上部のプロペラ面上を通り過ぎる流れによるエネルギーロスを揚力として回収できる。
請求項3記載の本発明は、回転軸を中心として翼型を捩ることで捩り角を形成したことを特徴とする。請求項3に記載の本発明によれば、舵の設計を容易にする。
請求項4記載の本発明は、翼型がキャンバーを有することを特徴とする。請求項4に記載の本発明によれば、対称翼型の舵だけでなく、非対称翼型の舵についても適用でき、より大きな揚力を得ることができる。
請求項5記載の本発明は、キャンバーが舵の上方に向かうほど大きくなることを特徴とする。請求項5に記載の本発明によれば、キャンバーを大きくすることで、プロペラ上部のプロペラ面上を通り過ぎる流れによる揚力をより発生させるとともに舵による排除効果を向上できる。
請求項6記載の本発明は、仮想垂直面に対する翼後縁の成す角度が0°を越え12°以下であることを特徴とする。請求項6に記載の本発明によれば、抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を確実に向上させることができる。
請求項7記載の本発明は、舵の上部における翼型と舵の下部における翼型とを異なった断面形状とし、下部における翼型の断面形状から、上部における翼型の断面形状まで、高さ方向に滑らかに収束する形状であることを特徴とする。請求項7に記載の本発明によれば、船舶の船型形状によって形成される高さ方向の非対称な流れに対して効果的に揚力を発生させるとともに舵による排除効果を向上できる。
請求項8記載の本発明は、舵の下部における翼型の断面形状が対称翼型であることを特徴とする。請求項8に記載の本発明によれば、流れの非対称性が大きくない舵の下部では、対称翼型でプロペラの後の流れによるエネルギーロスを回収することができる。
請求項9記載の本発明に対応した船舶用捩れ舵を装備した船舶は、船舶用捩れ舵を装備したことを特徴とする。請求項9に記載の本発明によれば、船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させることができる船舶を提供できる。
請求項10記載の本発明は、船舶が船尾双胴型船舶であることを特徴とする。請求項10に記載の本発明によれば、船尾双胴型船舶では、特にその船型形状により左右で非対称な流れであるとともに高さ方向でもその非対称性が異なる流れとなるため、船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させる効果が高い。
請求項11記載の本発明は、船尾双胴型船舶がスケグを有したことを特徴とする。請求項11に記載の本発明によれば、スケグの左右で流れの非対称性が大きいため、船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させる効果が高い。
請求項12記載の本発明は、プロペラをスケグの後方に取り付けたことを特徴とする。請求項12に記載の本発明によれば、プロペラ効率比を改善し、さらに後方の船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させることができる船舶を提供できる。
本発明の船舶用捩れ舵によれば、船尾部での非対称な流れを利用して揚力を発生させることで、抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、舵による排除効果の向上により有効伴流率を向上させることができる。
また、舵の翼後縁が、上端に向かって仮想垂直面から漸次離隔する場合には、プロペラ上部のプロペラ面上を通り過ぎる流れによるエネルギーロスを揚力として回収できる。
また、回転軸を中心として翼型を捩ることで捩り角を形成した場合には、舵の設計を容易にする。
また、翼型がキャンバーを有する場合には、対称翼型の舵だけでなく、非対称翼型の舵についても適用でき、より大きな揚力を得ることができる。
また、キャンバーが舵の上方に向かうほど大きくなる場合には、キャンバーを大きくすることで、プロペラ上部のプロペラ面上を通り過ぎる流れによる揚力をより発生させるとともに舵による排除効果を向上できる。
また、仮想垂直面に対する翼後縁の成す角度が0°を越え12°以下である場合には、抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を確実に向上させることができる。
また、舵の上部における翼型と舵の下部における翼型とを異なった断面形状とし、下部における翼型の断面形状から、上部における翼型の断面形状まで、高さ方向に滑らかに収束する形状である場合には、船舶の船型形状によって形成される高さ方向の非対称な流れに対して効果的に揚力を発生させるとともに舵による排除効果を向上できる。
また、舵の下部における翼型の断面形状が対称翼型である場合には、流れの非対称性が大きくない舵の下部では、対称翼型でプロペラの後の流れによるエネルギーロスを回収することができる。
本発明の船舶用捩れ舵を装備した船舶によれば、船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させることができる船舶を提供できる。
また、船舶が船尾双胴型船舶である場合には、船尾双胴型船舶では、特にその船型形状により左右で非対称な流れであるとともに高さ方向でもその非対称性が異なる流れとなるため、船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させる効果が高い。
また、船尾双胴型船舶がスケグを有した場合には、スケグの左右で流れの非対称性が大きいため、船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させる効果が高い。
また、プロペラをスケグの後方に取り付けた場合には、プロペラ効率比を改善し、さらに後方の船舶用捩れ舵により抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、有効伴流率を向上させることができる船舶を提供できる。
本発明の一実施形態による船舶用捩れ舵を取り付けた状態を示す船舶の要部斜視図 同船舶を後方から前方視した状態を示す要部正面図 同船舶の要部側面図 同船舶用捩れ舵の構造を示す説明図 本発明の他の実施形態による船舶用捩れ舵の構造を示す説明図 図2の要部拡大図であり、二軸船尾双胴型の船舶において、プロペラが内回りの回転である場合の船舶用捩れ舵を示す図 水槽実験による通常舵に対する本実施形態による船舶用捩れ舵の効果を示す特性図 ツインスケグ船型の船舶における非対称な流れを示す説明図
本発明の一実施形態による船舶用捩れ舵について図を用いて説明する。
図1は同船舶用捩れ舵を取り付けた状態を示す船舶の要部斜視図、図2は同船舶を後方から前方視した状態を示す要部正面図、図3は同船舶の要部側面図である。なお、本実施形態では、船尾双胴型船舶を用いて説明するが、本船舶用捩れ舵は非対称船尾のように、船型形状が船尾部2で非対称な流れを形成する単胴型等の船舶にも適用することができる。
特に図1に示すように、本実施形態による船舶用捩れ舵10は、船体1の船尾部2に取り付けたプロペラ3の後方に取り付けられる。
また、図2及び図3に示すように、船舶用捩れ舵10を回転させる舵用の回転軸11は、プロペラ軸3xを通る仮想垂直面Vに位置させている。なお、回転軸11の中心とプロペラ軸3xの中心とを完全に一致させる必要はなく、プロペラ軸3xの直径内に、回転軸11の一部でも重なっていればよい。すなわち、仮想垂直面Vは、プロペラ軸3xの直径内に位置すればよく、この仮想垂直面Vに対して回転軸11の少なくとも一部が位置すればよい。
図4は、同船舶用捩れ舵の構造を示す説明図である。
図4(a)は図3の要部拡大図であり、図4(b)は図4(a)に示す位置での船舶用捩れ舵の翼型の断面形状と捩れを示し、図4(c)は図4(a)に示す位置での船舶用捩れ舵の回転軸に対する翼後縁を示している。
船舶用捩れ舵10は、舵の断面形状を翼型とし、特に船舶の船型形状によって形成される船尾部2での非対称流れに対応するように、舵の翼型の仮想垂直面Vに対する捩れ角θが、仮想垂直面Vの左右いずれか一方に、舵の高さ方向に連続的に変化する。
船舶用捩れ舵10の翼後縁10rは、少なくとも舵の下部では仮想垂直面Vから離隔しない部分があり、上端に向かって仮想垂直面Vから漸次離隔する。
この翼後縁10rが仮想垂直面Vから漸次離隔することにより、船舶用捩れ舵10の上端に向かって非対称性が次第に大きくなる非対称流れに的確に対応ができる。
船舶用捩れ舵10は、上部において回転軸11を中心として翼型を捩ることで捩り角θを形成している。
仮想垂直面Vに対する翼後縁10rの成す角度δは、0°を越え12°以下としている。なお、本実施形態に示すように、翼型の断面形状が全ての高さにおいて対称翼型である場合には、仮想垂直面Vに対する翼後縁10rの成す角度δは、翼厚の中心線10cの仮想垂直面Vに対する捩れ角θと等しい。
本実施形態に示す船舶用捩れ舵10は、上部位置Hhにおける翼型と、下部位置Hlにおける翼型とを異なった寸法の断面形状とし、下部位置Hlにおける翼型の断面形状から、上部位置Hhにおける翼型の断面形状まで、高さ方向に滑らかに収束する形状としている。なお、本実施形態では、下部位置Hlから中間位置Hmまでの翼型の断面形状を寸法的に同じとし、中間位置Hmから上部位置Hhまで、高さ方向に滑らかに漸次翼型を大きくしている。ここで、中間位置Hmは、プロペラ軸3xの高さよりも上方に設定している。上部位置Hhは船舶用捩れ舵10の上端でよく、下部位置Hlは船舶用捩れ舵10の下端でよい。
また、本実施形態では、翼厚の中心線10cは回転軸11と一致しているが、翼厚の中心線10cは回転軸11と必ずしも一致していなくてもよい。
図5は、他の実施形態による船舶用捩れ舵の構造を示す説明図である。
なお、図4と異なる構成だけを説明し、その他の構成については同一符号を付して説明を省略する。
本実施形態による船舶用捩れ舵10は、上部が非対称翼型であり、キャンバー10cを有している。
キャンバー10cは、舵の上方に向かうほど大きくしている。
本実施形態に示す船舶用捩れ舵10は、中間位置Hmから上部位置Hhまでを非対称翼型とし、高さ方向に滑らかに漸次翼型を大きくするとともにキャンバー10cを大きくしている。また、下部位置Hlから中間位置Hmまでを対称翼型としている。
本実施形態では、仮想垂直面Vに対する翼後縁10rの成す角度δが捩れ角θであり、0°を越え12°以下としている。
船舶用捩れ舵10は、非対称翼型である場合には、キャンバー10cを変化させずに翼型を回転軸11の周りに徐々に捩ることで、又はキャンバー10cを徐々に変化させて翼型を捩ることで捩り角θを形成している。また、キャンバー10cを徐々に変化させるとともに、翼型を回転軸11の周りに徐々に捩ることで捩り角θを形成することもできる。
なお、捩り角θを下端から徐々に高さ方向に連続的に変化させて形成することも可能である。
図6は、図2の要部拡大図であり、二軸船尾双胴型の船舶において、プロペラ3が内回りの回転である場合の船舶用捩れ舵10を示している。
プロペラ3が内回りの回転である場合には、右舷側のプロペラ3は反時計回り、左舷側のプロペラ3は時計回りである。
この場合には、右舷側の船舶用捩れ舵10は、仮想垂直面Vに対する捩れ角θを仮想垂直面Vの左舷側(船体1内側)に、舵の高さ方向に連続的に変化させている。また左舷側の船舶用捩れ舵10は、仮想垂直面Vに対する捩れ角θを仮想垂直面Vの右舷側(船体1内側)に、舵の高さ方向に連続的に変化させている。
特に、船尾双胴型船舶がスケグを有し、プロペラ3をスケグの後方に取り付けた場合には、一対のプロペラ3間での上昇流が、船体1の側部の流れよりも大きいため、船舶用捩れ舵10は、仮想垂直面Vに対する捩れ角θが仮想垂直面Vの船体1内側に、舵の高さ方向に連続的に変化させることが有効である。
捩じれ角θを付けることは、結果的に船尾部での非対称流れに対応するように舵の迎角を付けることに他ならない。
翼型の仮想垂直面Vに対する捩れ角を、仮想垂直面Vの左右いずれか一方に舵の高さ方向に連続的に変化させることにより、非対称流に対して適切な迎角を付け、船舶用捩れ舵10に揚力を発生させ、抵抗低減及び推力減少係数の向上と有効伴流率の向上を図る効果に繋がる。
非対称船尾又は二軸船尾双胴型の船舶では、船型形状は左右方向の流れ、すなわち、例えばスケグを有する船尾双胴型船舶では、スケグの左右で非対称な流れを誘起する。これがそのまま船体1の後方に流れ去ると、この流れを作るために船体1が使ったエネルギーはそのまま失われ、抵抗状態では抵抗増加として表れる。
本実施形態では、舵の翼厚の中心線10cの仮想垂直面Vに対する捩れ角θを、仮想垂直面Vの左右いずれか一方に、舵の高さ方向に連続的に変化させ、上下方向の舵の断面分布を最適化することでこのエネルギーロスを揚力として回収する。プロペラ3が作動した状態では、この非対称な流れの一部はプロペラ3の回転方向のカウンターフローとなることでプロペラ3により回収されるが、プロペラ3上部のプロペラ面上を通り過ぎる流れは回収されない。よって、舵高さ方向の上部の翼形状を仮想垂直面Vから捩る量を大とする舵形状とすることにより強い揚力が発生し、プロペラ3により回収されなかった流れ及びプロペラ3の作る流れによる回転流が作る舵の揚力を含め、舵全体が出す推力が最大化され通常舵と比べて推力減少係数が改善される。
図7に水槽実験による通常舵に対する本実施形態による船舶用捩れ舵の効果を示す。
非対称な流れの強さとプロペラ3の作る流れの干渉の程度に合うよう捩れ角θ及び舵角(あて舵)を調整(図中3°)して比較すると、通常舵と比較し船舶用捩れ舵を装備することで2.9%推力減少係数が改善し、また通常舵の舵角(あて舵)無しの場合と比較しても2%以上改善する。する。また、このときの有効伴流率は、舵の排除効果が通常舵に比べ向上することにより有効伴流係数も0.5%改善する。さらに、舵角(あて舵)分の効果は捩れ角θを調整することで、舵角(あて舵)無しでも同様の効果が得られる。
以上のように本実施形態によれば、船型形状によって形成される非対称な流れを利用して揚力を発生させることで、抵抗低減及び推力減少係数を向上させ、舵による排除効果の向上により有効伴流率を向上させることができる。
本発明は、非対称船尾又はツインスケグ船型等の船型形状が船尾部で非対称な流れを形成する船舶に適用することで、最大の輸送効率を得ることができる。
1 船体
2 船尾部
3 プロペラ
3x プロペラ軸
10 船舶用捩れ舵
10r 翼後縁
10c 中心線(キャンバー)
11 回転軸
Hh 上部位置
Hm 中間位置
Hl 下部位置
V 仮想垂直面
θ 捩れ角
δ 翼後縁の成す角度

Claims (12)

  1. 船舶のプロペラの後方の船尾部に取り付けられる舵であって、前記舵を回転させる回転軸をプロペラ軸を通る仮想垂直面に位置させ、前記舵の断面形状を翼型とし、前記船尾部での非対称流れに対応するように、前記翼型の前記仮想垂直面に対する捩れ角が、前記仮想垂直面の左右いずれか一方に、前記舵の高さ方向に連続的に変化することを特徴とする船舶用捩れ舵。
  2. 前記舵の翼後縁が、上端に向かって前記仮想垂直面から漸次離隔することを特徴とする請求項1に記載の船舶用捩れ舵。
  3. 前記回転軸を中心として前記翼型を捩ることで前記捩り角を形成したことを特徴とする請求項2に記載の船舶用捩れ舵。
  4. 前記翼型がキャンバーを有することを特徴とする請求項1から請求項3のうちの1項に記載の船舶用捩れ舵。
  5. 前記キャンバーが前記舵の上方に向かうほど大きくなることを特徴とする請求項4に記載の船舶用捩れ舵。
  6. 前記仮想垂直面に対する前記翼後縁の成す角度が0°を越え12°以下であることを特徴とする請求項2から請求項5のうちの1項に記載の船舶用捩れ舵。
  7. 前記舵の上部における前記翼型と前記舵の下部における前記翼型とを異なった前記断面形状とし、前記下部における前記翼型の前記断面形状から、前記上部における前記翼型の前記断面形状まで、前記高さ方向に滑らかに収束する形状であることを特徴とする請求項1から請求項6のうちの1項に記載の船舶用捩れ舵。
  8. 前記舵の前記下部における前記翼型の前記断面形状が対称翼型であることを特徴とする請求項7に記載の船舶用捩れ舵。
  9. 請求項1から請求項8のうちの1項に記載の船舶用捩れ舵を装備したことを特徴とする捩れ舵を装備した船舶。
  10. 前記船舶が船尾双胴型船舶であることを特徴とする請求項9に記載の捩れ舵を装備した船舶。
  11. 前記船尾双胴型船舶がスケグを有したことを特徴とする請求項10に記載の捩れ舵を装備した船舶。
  12. 前記プロペラを前記スケグの後方に取り付けたことを特徴とする請求項11に記載の捩れ舵を装備した船舶。
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