JP2015116831A - 音響再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の接近を知らせる音響再生装置において、危険度の高い急発進時や急加速時においても、車両の接近の危険度合いを考慮して知らせることを目的とする。
【解決手段】音源部1と、音源部1から出力された信号を増幅する増幅器2と、増幅器2で増幅された信号を再生するスピーカ3とを有し、音源部1と増幅器2の間に、車両速度信号4と、車両の走行状態に応じて出力されるトルク要求信号5を入力し、これらの信号に連動して増幅器2を制御する制御部6を設けた構成により、車両の急発進時や急加速時にスピーカ3の音量を一時的に一定量大きくすることができるため、車両の急発進時や急加速時のような危険度がより高い場合でも、歩行者等に対して走行車両の接近を更に的確に知らせて注意喚起を図ることができるようになり、極めて高い安全性を確保することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は電気自動車やハイブリッドカー等に搭載され、車両がモータだけで走行する際に擬似的なエンジン音等を発生することにより、歩行者等に対して車両の接近を知らせるために使用される音響再生装置に関するものである。
近年、環境保護の観点から電気自動車やハイブリッドカー等が開発され、市販されているが、このような電気自動車やハイブリッドカー等がモータだけで走行する時には、エンジン音が発生しないために歩行者等が走行車両の接近に気付き難く、このために、結果として事故の原因となる可能性があり、危険であることが大きな問題となってきている。
従って、これらの問題を解決する目的で、車両にスピーカを取り付けて、このスピーカから擬似的なエンジン音等を鳴らすことにより、歩行者等に対して走行車両の接近を知らせるようにした音響再生装置が開発され、その一部が製品化されている。
図11はこの種の従来の音響再生装置の構成を示したブロック図、図12は同音響再生装置によるスピーカ音量を示した特性図であり、図11に示すように、従来の音響再生装置は音源部33と、増幅器34と、スピーカ35により構成され、歩行者等に対して走行車両の接近を知らせるために、エンジンルーム等にスピーカ35を配置して擬似的なエンジン音等を再生することが行われているものであった。
また、このようにしてスピーカ35から再生される擬似的なエンジン音等の音量は、図12に示すように、音響再生装置に設定された一定のスピーカ音量36で再生されるように構成されたものであった。
なお、この出願の発明に関連する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開2011−31865号公報
しかしながら上記従来の音響再生装置では、エンジンルーム内等にスピーカ35を配設し、エンジンルーム内等から擬似的なエンジン音等を再生する構成になっているために、車両の前方にいる歩行者等に対して走行車両の接近を知らせることには非常に有効であるが、以下のような課題を有するものであった。
すなわち、車両が緩やかに発進したり、また、緩やかに加速するような通常の場合には何ら問題ないものであるが、車両が急発進や急加速を行うような場合には、車両が歩行者等に対して接近する時間が極端に短くなるために危険度が増大し、これが原因で、車両の急発進時や急加速時に事故を引き起こす恐れが大きいという大きな課題を有しているものであった。
これは、従来の音響再生装置では、車両の走行状態に関わらず、常に一定のスピーカ音量36で擬似的なエンジン音等を再生するように構成されているために、急発進や急加速を行った場合においても、通常の発進時や加速時と何ら変わらないスピーカ音量36でしか再生できないという構成上の問題に起因しているものであった。
本発明はこのような従来の課題を解決し、危険度の高い急発進時や急加速時において、歩行者等に対して走行車両の接近の危険度合いを考慮して知らせることが可能な極めて安全性が高い音響再生装置を提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するために本発明は、音源部と、この音源部から出力された信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された信号を再生するスピーカと、を有し、上記音源部と上記増幅器の間に、車両の走行状態に応じて出力される車両速度信号と、車両の走行状態に応じて必要となるトルク値として出力されるトルク要求信号を入力し、これらの信号に連動して上記増幅器を制御する制御部を設けた構成としたものである。
以上のように本発明による音響再生装置は、車両速度信号とトルク要求信号に連動して増幅器を制御する制御部を設けた構成により、車両の急発進時や急加速時にスピーカの音量を一時的に一定量大きくすることができるため、歩行者等に対して走行車両の接近を知らせることができるばかりでなく、車両が急発進や急加速を行おうとするような危険度がより高い場合でも、歩行者等に対して走行車両の接近を更に的確に知らせて注意喚起を図ることができるようになり、極めて高い安全性を確保することができるようになるという効果を発揮することができるものである。
本発明の実施例1による音響再生装置の構成を示したブロック図 同音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図 本発明の実施例2による音響再生装置の構成を示したブロック図 同音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図 本発明の実施例3による音響再生装置の構成を示したブロック図 同音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図 本発明の実施例4による音響再生装置の構成を示したブロック図 同音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図 本発明の実施例5による音響再生装置の構成を示したブロック図 同音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図 従来の音響再生装置の構成を示したブロック図 同音響再生装置によるスピーカ音量を示した特性図
以下、実施例1を用いて、本発明の特に請求項1に記載の発明について説明する。
図1は本発明の実施例1による音響再生装置の構成を示したブロック図であり、図1において、1は音源部であり、この音源部1には走行車両の接近を知らせるための音として、例えば擬似的なエンジン音等の音が信号として備えられている。
そして、この音源部1から出力された音は制御部6および増幅器2を介してスピーカ3より再生される。
また、4は車両の速度に応じて出力される車両速度信号、5は車両の走行状態に応じて必要となるトルク値として出力されるトルク要求信号であり、これらの車両速度信号4とトルク要求信号5は上記制御部6へ入力されており、これらの信号に連動して増幅器2を制御してスピーカ3の音量を変化させるように構成されたものであり、このように構成された本実施例による音響再生装置の詳細を以下に説明する。
図2はこのように構成された本実施例の音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図であり、図中の符号7は時間経過に対するトルク要求信号(図1におけるトルク要求信号5と同じ)、8は上記トルク要求信号7に対するスピーカ3の音量、9は車両加速度の大きさを示したものであり、図2に示すように、車両が低速走行状態(停止状態から低速で発進する場合も含む)中に緩やかに加速しようとする場合には、トルク要求信号7が緩やかに上昇すると共に車両加速度9も徐々に上昇する。
このような状態の場合には、所定の大きさのスピーカ音量8でスピーカ3から擬似的なエンジン音等が再生される。
ここで、急加速を行おうとすると、上記トルク要求信号7は同図に示すように急峻な上昇を示し、これに伴って車両加速度9も急激に大きくなる。
このような急峻な上昇を示すトルク要求信号7が制御部6に入力された場合には、制御部6はスピーカ音量8を一時的に一定量、引き上げるように制御し、この信号を増幅器2に入力し、スピーカ3からの再生音が一時的に一定量、大きくなるように制御しているものである。
なお、図2において車両速度信号は記載していないが、本実施例においては、車両速度が速い場合はタイヤなどから発生するロードノイズが大きくなるため、歩行者等は走行車両の接近を知ることが出来るため、上述のような制御は不要となる。
従って、車両速度が速い、すなわち、車両速度信号が高い場合には上述のような制御(急峻な上昇を示すトルク要求信号7が制御部6に入力された場合に、制御部6はスピーカ音量8を一時的に一定量引き上げるように制御する)は行わず、車両速度信号が20km/h以下などの低い場合のみに上述のような制御を行うように構成されているものである。
このように構成された本実施例による音響再生装置は、歩行者等に対して走行車両の接近を的確に知らせることができるばかりでなく、車両が急発進や急加速を行おうとするような危険度がより高い場合に、スピーカ音量8を一時的に一定量、引き上げてスピーカ3の再生音を大きくすることができるため、歩行者等に対して走行車両の接近を更に的確に知らせて注意喚起を図ることができるようになり、極めて高い安全性を確保することができるようになるという格別の効果を奏するものである。
以下、実施例2を用いて、本発明の特に請求項2に記載の発明について説明する。
本実施例は、上記実施例1において図1、図2を用いて説明した音響再生装置の制御部に入力される信号の一部が異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施例1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
図3は本発明の実施例2による音響再生装置の構成を示したブロック図であり、図3において、1は音源部、2は増幅器、3はスピーカ、4は車両速度信号、10は制御部を夫々示し、これらの構成は上記実施例1と同様のものである。
また、11はハイブリッドカーが急発進や急加速をするためにモータのみによる走行からエンジンを加えた走行に切り換える際に車両から出力されるエンジンオン信号であり、このエンジンオン信号11は上記車両速度信号4と共に上記制御部10へ入力されており、これらの信号に連動して制御部10を制御してスピーカ3の音量を変化させるように構成されたものであり、このように構成された本実施例による音響再生装置の詳細を以下に説明する。
図4はこのように構成された本実施例の音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図であり、図中の符号12は時間経過に対するエンジンオン信号(図3におけるエンジンオン信号11と同じ)、13は上記エンジンオン信号12に対するスピーカ3の音量、14は車両加速度の大きさを示したものであり、図4に示すように、ハイブリッドカーがモータのみで低速走行(エンジンは停止状態で、車両が停止している状態も含む)し、車両加速度14も徐々に大きくなる状態の場合には、所定の大きさのスピーカ音量13でスピーカ3から擬似的なエンジン音等が再生される。
ここで、急発進や急加速を行おうとすると、車両はモータのみによる走行からエンジンを加えた走行に切り換えを行い、これに伴ってエンジンオン信号12が車両から出力されると共に車両加速度14も急激に大きくなる。
このようにエンジンオン信号12が制御部10に入力された場合には、制御部10はスピーカ音量13を一時的に一定量引き上げるように制御し、この信号を増幅器2に入力し、スピーカ3からの再生音が一時的に一定量大きくなるように制御しているものである。
なお、図4において車両速度信号は記載していないが、本実施例においては、車両速度が速い場合はタイヤなどから発生するロードノイズが大きくなるため、歩行者等は走行車両の接近を知ることが出来るため、上述のような制御は不要となる。
従って、車両速度が速い、すなわち、車両速度信号が高い場合には上述のような制御(エンジンオン信号12が制御部10に入力された場合に、制御部10はスピーカ音量13を一時的に一定量引き上げるように制御する)は行わず、車両速度信号が20km/h以下などの低い場合のみに上述のような制御を行うように構成されているものである。
このように構成された本実施例による音響再生装置は、歩行者等に対して走行車両の接近を的確に知らせることができるばかりでなく、車両が急発進や急加速を行おうとするような危険度がより高い場合に、スピーカ音量13を一時的に一定量引き上げてスピーカ3の再生音を大きくすることができるため、歩行者等に対して走行車両の接近を更に的確に知らせて注意喚起を図ることができるようになり、極めて高い安全性を確保することができるようになるという、上記実施例1と同様の格別の効果を奏するものである。
以下、実施例3を用いて、本発明の特に請求項3に記載の発明について説明する。
本実施例は、上記実施例1において図1、図2を用いて説明した音響再生装置の制御部に入力される信号の一部が異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施例1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
図5は本発明の実施例3による音響再生装置の構成を示したブロック図であり、図5において、1は音源部、2は増幅器、3はスピーカ、4は車両速度信号、15は制御部を夫々示し、これらの構成は上記実施例1と同様のものである。
また、16は運転者がアクセルを踏み込むことによって変化する車両のスロットル位置を示すスロットルポジション信号であり、このスロットルポジション信号16は上記車両速度信号4と共に上記制御部15へ入力されており、これらの信号に連動してスピーカ3の音量を変化させるように構成されたものであり、このように構成された本実施例による音響再生装置の詳細を以下に説明する。
図6はこのように構成された本実施例の音響再生装置によるスピーカ音量の変化を示した特性図であり、図中の符号17は時間経過に対するスロットルポジション信号(図5におけるスロットルポジション信号16と同じ)、18は上記スロットルポジション信号17に対するスピーカ3の音量、19は車両加速度の大きさを示したものであり、図6に示すように、車両が低速走行状態(停止状態から低速で発進する場合も含む)中に緩やかに加速しようとする場合には、運転者がアクセルを踏み込むことによってスロットルポジション信号17が緩やかに上昇すると共に車両加速度19も徐々に上昇する。このような状態の場合には、所定の大きさのスピーカ音量18でスピーカ3から擬似的なエンジン音等が再生される。
ここで、急加速を行おうとすると、運転者がアクセルを強く踏み込むことによって上記スロットルポジション信号17は同図に示すように急峻な上昇を示し、これに伴って車両加速度19も急激に大きくなる。
このように急峻な上昇を示すスロットルポジション信号17が制御部15に入力された場合には、制御部15はスピーカ音量18を一時的に一定量引き上げるように制御し、この信号を増幅器2に入力し、スピーカ3からの再生音が一時的に一定量大きくなるように制御しているものである。
なお、図6において車両速度信号は記載していないが、本実施例においては、車両速度が速い場合はタイヤなどから発生するロードノイズが大きくなるため、歩行者等は走行車両の接近を知ることが出来るため、上述のような制御は不要となる。
従って、車両速度が速い、すなわち、車両速度信号が高い場合には上述のような制御(急峻な上昇を示すスロットルポジション信号17が制御部15に入力された場合に、制御部15はスピーカ音量18を一時的に一定量引き上げるように制御する)は行わず、車両速度信号が20km/h以下などの低い場合のみに上述のような制御を行うように構成されているものである。
このように構成された本実施例による音響再生装置は、歩行者等に対して走行車両の接近を的確に知らせることができるばかりでなく、車両が急発進や急加速を行おうとするような危険度がより高い場合に、スピーカ音量18を一時的に一定量引き上げてスピーカ3の再生音を大きくすることができるため、歩行者等に対して走行車両の接近を更に的確に知らせて注意喚起を図ることができるようになり、極めて高い安全性を確保することができるようになるという、上記実施例1と同様の格別の効果を奏するものである。
以下、実施例4を用いて、本発明の特に請求項4に記載の発明について説明する。
本実施例は、上記実施例1において図1、図2を用いて説明した音響再生装置の制御部に入力される信号の一部が異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施例1と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
図7は本発明の実施例4による音響再生装置の構成を示したブロック図であり、図7において、1は音源部、2は増幅器、3はスピーカ、4は車両速度信号、20は制御部を夫々示し、これらの構成は上記実施例1と同様のものである。
また、21は車両のアクセル位置を示すアクセル開度信号であり、アクセル開度信号21は上記車両速度信号4と共に上記制御部20へ入力されており、これらの信号に連動して制御部20を制御してスピーカ3の音量を変化させるように構成されたものであり、このように構成された本実施例による音響再生装置の詳細を以下に説明する。
図8はこのように構成された本実施例の音響再生装置によるスピーカ音量変化を示した特性図であり、図中の符号22は時間経過に対するアクセル開度信号(図7におけるアクセル開度信号21と同じ)、23はアクセル開度信号21に対するスピーカ3の音量、24は車両加速度の大きさを示したものであり、図8に示すように、車両が低速走行状態(停止状態から低速で発進する場合も含む)中に緩やかに加速しようとする場合には、運転者がアクセルを踏み込むことによってアクセル開度信号22が緩やかに上昇すると共に車両加速度24も徐々に上昇する。
このような状態の場合には、所定の大きさのスピーカ音量23でスピーカ3から擬似的なエンジン音等が再生される。
ここで、急加速を行おうとすると、運転者がアクセルを強く踏み込むことによって上記アクセル開度信号22は同図に示すように急峻な上昇を示し、これに伴って車両加速度24も急激に大きくなる。このように急峻な上昇を示すアクセル開度信号22が制御部20に入力された場合には、制御部20はスピーカ音量23を一時的に一定量引き上げるように制御し、この信号を増幅器2に入力し、スピーカ3からの再生音が一時的に一定量大きくなるように制御しているものである。
なお、図8においては車両速度信号は記載していないが、本実施例においては、車両速度が速い場合はタイヤなどから発生するロードノイズが大きくなるため、歩行者等は走行車両の接近を知ることが出来るため、上述のような制御は不要となる。従って、車両速度が速い、すなわち、車両速度信号が高い場合には上述のような制御(急峻な上昇を示すアクセル開度信号22が制御部20に入力された場合に、制御部20はスピーカ音量23を一時的に一定量引き上げるように制御する)は行わず、車両速度信号が20km/h以下などの低い場合のみに上述のような制御を行うように構成されているものである。
このように構成された本実施例による音響再生装置は、歩行者等に対して走行車両の接近を的確に知らせることができるばかりでなく、車両が急発進や急加速を行おうとするような危険度がより高い場合に、スピーカ音量23を一時的に一定量引き上げてスピーカ3の再生音を大きくすることができるため、歩行者等に対して走行車両の接近を更に的確に知らせて注意喚起を図ることができるようになり、極めて高い安全性を確保することができるようになるという、上記実施例1と同様の格別の効果を奏するものである。
以下、実施例5を用いて、本発明の特に請求項5に記載の発明について説明する。
本実施例は、上記実施例1〜実施例4において図1〜図8を用いて説明した音響再生装置の音源部の構成の一部が異なるようにしたものであり、これ以外の構成は実施例1〜実施例4と同様であるために同一部分には同一の符号を付与してその詳細な説明は省略し、異なる部分についてのみ以下に図面を用いて詳細に説明する。
図9は本発明の実施例5による音響再生装置の構成を示したブロック図であり、図9において、25は音源部であり、この音源部25には車両の接近を知らせるための音として、例えば擬似的なエンジン音等や警告音等の少なくとも2つ以上の異なる音が信号として備えられており、かつ、これらの複数の信号から一つを選択することができるように構成されている。
そして、この音源部25から出力された音は増幅器2を介してスピーカ3より再生される。
また、4は車両の速度に応じて出力される車両速度信号であり、上記音源部25に入力されている。
また、5は車両の走行状態に応じて必要となるトルク値として出力されるトルク要求信号、11はハイブリッドカーのエンジンが始動する際に出力されるエンジンオン信号、16は車両のスロットル位置によるスロットルポジション信号、21は車両のアクセル開度によるアクセル開度信号であり、これらの車両からの各種信号も上記音源部25に少なくともひとつ入力されている。
そして、これらの各種信号に連動して音源部25から出力する信号を選択するように構成されたものであり、このように構成された本実施例による音響再生装置の詳細を以下に説明する。
図10はこのように構成された本実施例の音響再生装置によるスピーカ音量変化を示した特性図であり、図中の符号26は時間経過に対するトルク要求信号(図9におけるトルク要求信号5と同じ)、27は同エンジンオン信号(図9におけるエンジンオン信号11と同じ)、28は同スロットルポジション信号(図9におけるスロットルポジション信号16と同じ)、29は同アクセル開度信号(図9におけるアクセル開度信号21と同じ)、30および31はこれらの信号に対するスピーカ3の音量、32は車両加速度の大きさを示したものである。
従って、図10に示すように、車両が低速走行状態(停止状態から低速で発進する場合も含む)中に緩やかに加速しようとする場合には、所定の大きさのスピーカ音量でスピーカ3から通常の車両の接近を知らせる音30(例えば、擬似的なエンジン音等)を再生すると共に、車両加速度32が徐々に上昇する。
ここで、車両が急発進や急加速を行おうとする場合には、上記各種信号は同図に示すように夫々急峻な上昇を示したり、またオンになったりし、これに伴って車両加速度32も急激に大きくなる。
このように急峻な上昇を示す各種信号やオン信号が音源部25に入力された場合には、音源部25は複数設けられた信号の中から一つを選択して、例えば警告音等の信号31を再生するように制御しているものである。
なお、図10においては車両速度信号は記載していないが、本実施例においては、車両速度が速い場合はタイヤなどから発生するロードノイズが大きくなるため、歩行者等は走行車両の接近を知ることが出来るため、上述のような制御は不要となる。従って、車両速度が速い、すなわち、車両速度信号が高い場合には上述のような制御(急峻な上昇を示す各種信号が音源部25に入力された場合に、音源部25はスピーカ3から再生する再生音を選択する)は行わず、車両速度信号が20km/h以下などの低い場合のみに上述のような制御を行うように構成されているものである。
このように構成された本実施例による音響再生装置は、歩行者等に対して走行車両の接近を的確に知らせることができるばかりでなく、車両が急発進や急加速を行おうとするような危険度がより高い場合に、スピーカ3から再生する再生音を選択することができるため、歩行者等に対して走行車両の接近を更に的確に知らせて注意喚起を図ることができるようになり、極めて高い安全性を確保することができるようになるという格別の効果を奏するものである。
なお、本実施例においては、車両が低速走行状態時には擬似的なエンジン音等を再生し、急発進時や急加速時には警告音等を再生することを一例として説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、必要とされる複数の音を音源部25に設け、これらの中から車両の走行状態に応じて適宜選択して再生するようにすれば良いことは言うまでもない。
本発明による音響再生装置は、車両が急発進や急加速を行う際に出力される車両からの信号に連動してスピーカ音量を大きくしたり、更にはスピーカからの再生音を切り換えることができるため、歩行者等に対して急発進や急加速の場合でも走行車両の接近を的確に知らせて注意喚起を図ることができるという極めて安全性の高いものであり、特に、電気自動車やハイブリッドカー等に有用である。
1、25 音源部
2 増幅器
3 スピーカ
4 車両速度信号
5、7、26 トルク要求信号
6、10、15、20 制御部
8、13、18、23 スピーカ音量
9、14、19、24、32 車両加速度
11、12、27 エンジンオン信号
16、17、28 スロットルポジション信号
21、22、29 アクセル開度信号
30 疑似エンジン音などのスピーカ音量
31 警告音などのスピーカ音量
33 従来の音源部
34 従来の増幅器
35 従来のスピーカ
36 従来のスピーカ音量

Claims (5)

  1. 音源部と、この音源部から出力された信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された信号を再生するスピーカと、を有し、上記音源部と上記増幅器の間に、車両の走行状態に応じて出力される車両速度信号と、車両の走行状態に応じて必要となるトルク値として出力されるトルク要求信号を入力し、これらの信号に連動して上記増幅器を制御する制御部を設けた音響再生装置。
  2. 音源部と、この音源部から出力された信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された信号を再生するスピーカと、を有し、上記音源部と上記増幅器の間に、車両の走行状態に応じて出力される車両速度信号と、ハイブリッドカーのエンジンが始動する際に出力されるエンジンオン信号を入力し、これらの信号に連動して上記増幅器を制御する制御部を設けた音響再生装置。
  3. 音源部と、この音源部から出力された信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された信号を再生するスピーカと、を有し、上記音源部と上記増幅器の間に、車両の走行状態に応じて出力される車両速度信号と、車両のスロットル位置を示すスロットルポジション信号を入力し、これらの信号に連動して上記増幅器を制御する制御部を設けた音響再生装置。
  4. 音源部と、この音源部から出力された信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された信号を再生するスピーカと、を有し、上記音源部と上記増幅器の間に、車両の走行状態に応じて出力される車両速度信号と、車両のアクセル開度によるアクセル開度信号を入力し、これらの信号に連動して上記増幅器を制御する制御部を設けた音響再生装置。
  5. 少なくとも2種類の異なる信号を設けた音源部と、この音源部から出力された信号を増幅する増幅器と、この増幅器で増幅された信号を再生するスピーカと、を有し、上記音源部に車両の走行状態に応じて出力される車両速度信号を入力し、更に、車両の走行状態に応じて必要となるトルク値として出力されるトルク要求信号、ハイブリッドカーのエンジンが始動する際に出力されるエンジンオン信号、車両のスロットル位置を示すスロットルポジション信号、車両のアクセル開度によるアクセル開度信号のうち少なくとも1つを入力し、これらの車両からの信号により上記音源部に設けられた信号を選択すると共に、選択された信号を制御して出力するようにした音響再生装置。
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