JP2015115788A - 投射型表示装置および画像処理方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】回路規模が増大することなく、比較的簡単に高画質な画像を投射可能な画像表示装置を提供すること【解決手段】液晶プロジェクタ100は、フォーカスレンズ21aを有する投射レンズ21と、台形歪を補正するとともに鮮鋭度を高めるフィルタ処理を行う台形歪補正処理回路35と、台形歪補正がなされた画面における丸印と点Aにおける水平方向の長さの比D0/DAを取得し、この比に基づいて丸印におけるフィルタ処理に対応するフィルタ処理を点Aで得るためのフィルタ係数の情報を取得する制御部26と、を有し、台形歪補正処理回路は、制御部が取得したフィルタ係数の情報に基づいてフィルタ処理を行う。【選択図】図1
Description
本発明は、液晶プロジェクタ等の投射型表示装置に関する。
液晶プロジェクタの投射光学系の光軸が被投射面に直交しない場合、例えば、被投射面に対して斜めに投射した場合、投射画面は台形に歪むが、この台形歪を補正する台形歪補正(キーストーン(KS)補正)は従来から知られている。また、投射光学系の光軸が被投射面に直交しない場合は、画面の一部は焦点が合っているが、他の部分はデフォーカス状態となっている。このため、ユーザは投射光学系の鏡筒に設けられたマニュアルリングを手動で回転操作することによって投射光学系に含まれるフォーカスレンズを光軸方向に移動させて合焦させる領域を調整する。更に、画像処理によって鮮鋭度(シャープネス)を向上させるフィルタ(を決定するフィルタ係数)を、液晶表示部を別途手動で操作することによって決定する。従来は、ある投射角度で画像を投射する場合に、KS補正、焦点調節、鮮鋭度調整を行った後で合焦すべき領域を変更する場合には鮮鋭度調整を再度手動で行わなければならず操作性が悪かった。
そこで、特許文献1は、投射画像の部位ごとに異なる強調度で表示明瞭度を強調する鮮鋭度調整を行い、鮮鋭度調整における各部位の強調度を、あおり角と投射画像の合焦点位置とに基づいて決定する画像表示装置を提案している。
しかしながら、特許文献1に記載されている画像処理装置は、投射される画像の部位ごとに異なる強調度を設定可能な先鋭化処理回路による回路規模の増大と共に、合焦位置検出を目的とした撮像手段を搭載することによるコストの増大が懸念される。
そこで、本特許は、回路規模が増大することなく、比較的簡単に高画質な画像を投射可能な画像表示装置を提供することを例示的な目的とする。
本発明の投射型表示装置は、画像を投射する投射型表示装置であって、光軸方向に移動されて焦点調節を行うフォーカスレンズを有し、変調された光を投射する投射光学系と、前記画像の台形歪を補正するとともに前記画像に対して鮮鋭度を高めるフィルタ処理を行う台形歪補正手段と、前記投射光学系の前記光軸方向の第1の位置から第2の位置に前記フォーカスレンズが移動された場合、前記台形歪補正手段によって台形歪補正がなされた画面における第1の合焦位置と第2の合焦位置における水平方向の長さの比と垂直方向の長さの比の少なくとも一方を取得し、前記少なくとも一方に基づいて前記第1の合焦位置における前記台形歪補正手段による前記フィルタ処理に対応するフィルタ処理を第2の合焦位置で得るためのフィルタ係数の情報を取得する制御手段と、を有し、前記台形歪補正手段は、前記制御手段が取得した前記フィルタ係数の情報に基づいて前記フィルタ処理を行うことを特徴とする。
本発明によれば、回路規模が増大することなく、比較的簡単に高画質な画像を投射可能な画像表示装置を提供することができる。
図1は、画像を投射する本実施形態の液晶プロジェクタ(投射型表示装置)100のブロック図である。
同図において、1はデジタルRGB入力端子、2はアナログRGB入力端子、3はビデオ入力端子である。4はデジタルRGB入力端子1からデジタルRGB入力信号を受信するレシーバ、5,6はアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換回路(AD変換回路)である。7はAD変換されたデジタルビデオ信号を入力し、輝度を表すデジタル信号及び2種類の色を表すデジタル信号を出力するビデオデコーダであり、ビデオデコーダ出力は、マトリクス回路8に入力され、デジタルRGB信号に変換される。レシーバ4の出力、AD変換回路5の出力、マトリクス回路8の出力、制御部(制御手段)26の出力RGB信号は、入力セレクタ回路9に入力される。
29はネットワーク端子、30は外部ネットワークとの通信を行うネットワークコントローラ、31はUSBコネクタ、32は外部USB機器とのUSB通信制御を行うUSBコントローラ、33は半導体メモリ入出力端子、34は半導体メモリコントローラである。ネットワーク端子29から入力される外部ネットワーク上の画像データは、ネットワークコントローラ30を通じて、制御部(制御手段)26に転送される。
USBコネクタ31から入力される外部USB機器上の画像データは、USBコントローラ32を通じて、制御部26に転送される。半導体メモリ入出力端子33から入力される半導体メモリ上の画像データは、半導体メモリコントローラ34を通じて、制御部26に転送される。
制御部26に転送された外部ネットワーク上や外部USB機器や半導体メモリの画像データは、入力セレクタ回路9へと送られる。入力セレクタ回路9により選択されたデジタルRGB信号は、解像度変換回路11に入力され、フレームメモリ10を介して、液晶パネル20の解像度/フレーム表示周波数に変換される。液晶パネル20は、ランプ18からの光を映像信号に基づいて変調する。
12は画像処理回路であり、制御部26の出力する制御信号に応じて解像度変換回路11の出力するRGB信号に対し、ゲイン変換/オフセット変換等の色補正処理およびOSD付加処理が行われる。
35は台形歪補正処理回路であり、台形歪補正処理および台形歪補正に伴う鮮鋭化処理を行う。
13は逆V−T補正回路であり、台形歪補正処理回路35出力RGB信号を入力し、液晶パネル20の入力電圧−光透過特性(V−T特性)を逆補正し、視覚特性に適応した階調特性となるRGB信号を出力する。
14はムラ補正回路であり、画像内全領域においてRGBデータが均一である画像が入力された時、投射画像が面内で均一な光量として投射され、パネル面内のムラを抑制するように座標毎のパネル駆動電圧の制御を行う。
15はパネル出力処理回路であり、ムラ補正回路14からの出力信号を液晶パネル駆動が可能な信号に変換する。
23はリモコン受光部であり、外部のリモコンからの液晶プロジェクタ制御用赤外線光等を受信し、制御部26により液晶プロジェクタ装置を制御する。
24はPC通信端子であり、PCからの液晶プロジェクタ装置の制御もしくは逆に液晶プロジェクタ装置からPCの制御を行う制御信号を送受信し、PCから液晶プロジェクタ装置が制御された場合には、制御部26によりその制御動作が行なわれる。
25は液晶プロジェクタ装置本体に搭載されている制御ボタンであり、制御ボタン25による制御信号は制御部26を経由して、液晶プロジェクタ装置を制御する。
27は同期信号入力端子であり、アナログRGB入力端子2からアナログRGB信号の水平/垂直同期信号が入力される。
28は同期処理回路であり、ビデオ入力端子3から入力されるビデオ信号からの同期分離処理、デジタルRGB入力端子1から入力されるデジタルRGB信号の同期信号処理を行う。さらには、同期信号入力端子27から入力されるアナログRGB信号の同期信号処理等を行い、処理結果を制御部26へ出力する。
16は電源であり、17は電源16より供給される電力からランプ18に供給する安定した高電圧を発生させるランプ駆動回路(バラスト)である。
19はインテグレータ光学系であり、ランプ18の出力する光の均一性を高める。インテグレータ光学系19を通過した均一性を高めた光はパネル出力処理回路15に制御される液晶パネル20を通過し、変調された光を投射レンズ(投射光学系)21を介して、壁22等の被投射面に投射する。
図1には省略されているが、インテグレータ光学系19を通過した光は、R(赤)G(緑)B(青)の各色光に分光され、RGB光源として使用される。RGB光源からの光が各々1枚の液晶パネル20を通過し、3枚の液晶パネルを通過したRGB光が集光されることにより、カラー画像となり、投射レンズ21を介して投射される。
投射レンズ21には、その光軸方向に移動されて焦点調節を行うフォーカスレンズ21aが組み込まれており、投射画像の焦点距離の変更が可能である。また、投射レンズ21の筺体には、フォーカスレンズ21aを手動で移動させて焦点調節を行うためのマニュアルリング21bが設けられている(マニュアルフォーカス:MF)。フォーカスレンズ21aは自動焦点調節機構(オートフォーカス:AF機構)によって不図示のステッピングモータなどの駆動手段によって駆動されてもよい。
AF方式は、被投射面の既定領域(例えば、後述する丸印)の結像状態を評価する評価値(例えば、コントラスト値)が最大になるようにフォーカスレンズ21aを駆動する駆動手段(ステッピングモータなど)を使用してもよい。あるいは、液晶プロジェクタ100から被投射面までの距離を測定する距離測定手段(赤外光を利用した距離測定手段)の測定結果に応じてフォーカスレンズ21aを駆動手段によって移動させてもよい。
検出手段36は、例えば、エンコーダから構成され、フォーカスレンズ21aの光軸鵬の位置を検出し、制御部26に検出結果を通知する。
図9は、液晶プロジェクタ装置100の不図示の液晶表示部に表示される台形歪補正メニュー110の一例を示す平面図である。左側の垂直方向の台形歪補正UI値の調整部112と、右側の水平方向の台形歪補正UI値の調整部114と、を操作することにより、投射画像の台形歪を補正する。本実施形態では、各UI値は±20以内の設定値で、投射角度±30度までの台形歪補正を行うとする。
図2は、ノート型PC200の画像を液晶プロジェクタ100で壁22に投射している状態を示す斜視図である。液晶プロジェクタ100の角度調整脚102の長さを調整することにより、投射角度、即ち、投射画像300、320、340の位置を変化させている。
図3は、図2の側面図であり、図3(a)に示す投射画像300は全面的に合焦している。しかしながら、角度調整脚102の高さ調整を行うと、液晶プロジェクタ100からの距離が投射画面上端部では大きく変化し、全面では合焦しなくなる。図3(b)および図3(c)に示す投射画像320、340の斜線領域322、342は、デフォーカス領域であり、白色領域324、344は合焦領域である。なお、デフォーカス領域は画面上側にない場合もある。一般には、液晶プロジェクタ100からの距離に影響し、画面の左右でもデフォーカス領域となることがある。
図3における破線310、330、350は、液晶プロジェクタ100が投射している投射光の中央を表し、実線311、331、351は投射画像の中央を表している。図3に示すように、台形歪補正量が大きくなると、実線311、331、351は下方向に変化する。図3(a)では、破線310と実線311は一致している。
図4は、図2、3の投射画像に対して台形歪補正回路35によって台形歪補正が行われた際の形状変化を表している。図4(a)は台形歪補正処理が行われていない画像である。図4(b)、(c)は、長方形状の破線が台形歪補正回路35への入力画像、台形形状の実線は台形歪補正回路35の出力画像である。台形歪補正回路35は、台形歪補正UI値に応じて、画像内の座標に応じて異なる縮小処理を行う。丸印は投射画像の中央を示し、図4(a)、(b)、(c)に示すように、台形歪補正量が大きくなると、投射画像の中央となる座標は下方向に変化する。
縮小処理時には、制御部26で演算される台形歪補正フィルタ係数に応じて画像の鮮鋭度を変化させ、台形歪補正処理を受けた画像が最適となるように画質調整が行われる。図4(a)、(b)、(c)における明度の異なる領域は、ほぼ同一の合焦精度である領域を示しているが、階段状に合焦精度が変化していることを表しているのではなく、連続的に合焦精度は変化している。つまり、図3(b)、(c)における斜線部322、344と同様に、デフォーカス領域は必ずしも上側にあるわけではない。
表1は、制御部26に設けられたメモリ(記憶手段)26aに記憶されている合焦座標変化量テーブルであり、台形補正UI値(補正値)と、合焦距離変動比に応じた合焦座標変化量が記憶されている。なお、****は実際には同一又は異なる数値が入っているが、簡略化されたものである。
合焦座標変化量テーブルに入力される合焦距離変動比は、フォーカスレンズが駆動されたことによる合焦距離の変動量比率であり、フォーカスレンズが駆動されても、最終的に駆動前のフォーカスレンズ位置から変化がなければ、合焦座標変化量は0となる。
図5(a)は、合焦座標変化量を説明する側面図であり、図5(b)は図5(a)の投射画像の平面図である。図5では、図2(c)、3(c)、4(c)に示す状態で垂直方向+30度に投射され、図9に示す調整部112の垂直方向の台形歪補正UI値を+20に設定している場合を示している。簡単のため、図9に示す調整部114の水平方向の台形歪補正UI値は0のままである。
つまり、ユーザは、角度調整脚102の高さを調整した後で図9に示すメニュー110を手動で操作することによって台形歪が補正される垂直方向の台形歪補正UI値+20を取得する。これは表1に示すように、補正角度30度に対応している。
図5(a)において、丸印は投射画面の中央を示し、この部分は合焦している。また、丸印の垂直下方向の投射座標を点Aおよび点Bとする。つまり、ユーザは、KS補正の設定をした後で、MFまたはAFによって丸印の焦点調節を行う。続いて、ユーザは、不図示の液晶表示部を操作することによって丸印に適合する鮮鋭度向上フィルタを手動で設定する。
上記説明では、丸印、点A,点Bは図5(a)の白色領域に属しているために合焦しているとしたが、以下の説明では、丸印は合焦しているが点Aと点Bはデフォーカスしているものとする。ユーザは、丸印から点Aに合焦位置を変更する場合、例えば、MFによって点Aが合焦するように、マニュアルリング21bを操作する。その後、従来は、ユーザは、不図示の液晶表示部を再操作することによって点Aに適合する鮮鋭度向上フィルタを手動で設定していたが、これでは操作性が悪い。本実施形態では、丸印において設定された鮮鋭度調整を自動で点Aに対して設定するようにしている。
投射画面中央から点Aおよび点Bまでの距離をL(A)、L(B)とする。ここで、下方向への距離を正値で示し、上方向への距離は負値で示し、下端までの距離が+1.0上端までの距離が−1.0となるように正規化すると、L(A),L(B)は共に0以上1以下の正値となる。
液晶プロジェクタ100から被投射面の中央までの距離をLf、点Aおよび点Bまでの距離をLf(A),Lf(B)とする。フォーカスレンズ21aが駆動され、フォーカス位置が投射画面中央から点Aに変化した場合のLf(A)/Lf、フォーカス位置が投射画面中央から点Bに変化した場合のLf(B)/Lfを合焦距離変動比とする。
つまり、投射レンズ21の光軸方向の第1の位置から第2の位置にフォーカスレンズ21aが移動された場合を考える。すると、合焦距離変動比は、第1の位置にフォーカスレンズ21aがあるときの被投射面の第1の合焦位置までの距離と第2の位置にフォーカスレンズ21aがあるときの被投射面の第2の合焦位置までの距離の比である。
図5(b)は、台形歪補正処理により長方形状に投射されている投射画像を示している。図5(b)に示す丸印、点A、点Bは図5(a)における投射面上の座標位置に等しい。つまり、丸印は投射画像の中央部であり、合焦している。垂直方向+30度で投射されているために、投射画面全体を合焦させることは困難であり、丸印から離れた領域はデフォーカス領域となることがある。図5(b)の明度の異なる領域は、ほぼ同一の合焦精度である領域を示しているが、階段状に合焦精度が変化していることを表しているのではなく、連続的に合焦精度は変化している。
表1に示す合焦座標変化量テーブルでは、台形歪補正UI値が+20である時、フォーカスレンズが画面中央から点Aまで駆動された場合の合焦距離変動比Lf(A)/Lfが0.96であった場合、合焦座標変化量はL(A)であることを示している。同様に、合焦距離変動比がLf(B)/Lfが0.92となった場合は、合焦座標変化量がL(B)であることを示している。
図6は、台形歪補正処理回路35のブロック図である。同図において、901は制御信号入力端子、902は同期信号入力端子、903は画像データ入力端子、904はフィルタ処理回路である。また、905は台形歪補正処理用フレームメモリ、906は書込アドレス制御回路、907は読出アドレス制御回路、908は画像データ出力端子である。
制御信号入力端子901から入力される台形歪補正UI値に応じた制御信号は、書込アドレス制御回路906、読出アドレス制御回路に入力される。前記アドレス制御回路は、同期信号入力端子902から入力される同期信号に応じたデータ座標に応じて、台形歪補正UI値に応じた出力形状となるように台形歪補正処理用フレームメモリ905の書込/読出アドレスを制御する。フィルタ処理回路904では、台形歪補正処理用フレームメモリ905読出データを、台形歪補正UI値に応じた制御信号により制御されるフィルタ係数によりフィルタ処理し、画像データ出力端子908から出力する。
図7は台形歪補正処理回路説明図である。図7(a)は、台形歪補正処理回路35への入力画像であり、図7(b)は、台形歪補正処理回路35からの出力画像である。図7(a)における丸印、点A、点Bは、図5に示す座標と同様である。図7(b)における丸印は投射画像の中央部を示し、P(A)、P(B)は投射画像における点A、点Bに相当する座標である。
図7(a)の太い実線で示される長方形状の画像データは、台形歪補正処理用フレームメモリ905に書き込まれ、読出アドレス制御により、図7(b)の太い実線のような台形状の画像データとして読み出される。
フィルタ処理回路904では、合焦距離変動量が0である時には、画面中央を示す丸印座標における縮小率に応じたフィルタ係数でフィルタ処理が施される。しかしながら、合焦座標変化量がL(A)である場合には、点Aの座標の縮小率に応じたフィルタ係数、合焦座標変化量がL(B)である場合には、点Bの座標の縮小率に応じたフィルタ係数でフィルタ処理される。つまり、図7(b)における台形形状の台形歪補正処理用フレームメモリ905読出データに対し、P(A)もしくはP(B)座標が最適な鮮鋭度となるフィルタ処理が施される。
図8は、主として制御部26によって行われる動作(画像処理方法)を説明するための説明フローチャートであり、「S」はステップ(工程)を表す。制御部26は、マイクロコンピュータとして構成可能であり、図8に示す画像処理方法は、コンピュータに各ステップ(手順)を実行させるためのプログラムとして具現化が可能である。ユーザは、丸印のKS設定、焦点調節、鮮鋭度調整が終わった後で点Aへ合焦領域を変更する場合、不図示の操作部を操作することによって鮮鋭度自動調整処理を開始する。この画像処理は、上述したように、丸印で得られた鮮鋭度調整と同じ効果を自動で点Aにおいて得るための処理である。
まず、ユーザは点Aが合焦するように焦点調節を行う。制御部26は、AFまたはMFによってフォーカスレンズ21aが駆動したかどうかを検出手段36の検出結果に基づいて判断する(S11)。所定時間以内にフォーカスレンズ21aが駆動されなければ本画像処理を終了する。
フォーカスレンズ21aが駆動されると、フォーカスレンズ21aの現在の位置を検出手段36から取得してメモリ26aに記憶する(S12)。次に、制御部26は、フォーカスレンズ21aの駆動前のフォーカスレンズ21aの位置から演算される焦点距離と、現在のフォーカスレンズ21aの位置から演算される焦点距離を取得し、合焦距離変動比を演算する(S13)。ここでは、制御部26は、Lf(A)/Lfを演算する。ここでは、Lf(A)/Lfは0.96である。
次に、制御部26は、液晶表示部110の調整部112から入力された台形歪補正UI値を取得する(S14)。
次に、制御部26は、合焦距離変動比と台形歪補正UI値と表1に基づいて合焦座標変化量を取得する(S15)。ここでは、表1において+20と0.96に対応する合焦座標変化量がL(A)である。つまり、図5(b)に示すように、点Aは丸印から距離L(A)だけ垂直下向きに配置されていること意味する。
表1に記載されていない合焦距離変動比であるときには、近傍の合焦距離変動比を用いた線形補間等の補間処理演算により合焦座標変化量を演算する。例えば、Lf(A)/Lfが0.97であれば、0.98のUI値+20に対応する値と0.96のUI値+20に対応するL(A)の平均値が合焦座標変化量として利用されてもよい。
次に、制御部26は、鮮鋭度向上フィルタのフィルタ係数の情報を取得する(第2のステップ:S16)。図10は、フィルタ特性図であり、横軸は周波数(f)であり、縦軸はゲイン(G)である。図10に示すフィルタ特性図もメモリ26aに記憶されている。なお、フィルタ特性は表など他の形態でもよい。数値は、KS補正後の水平方向の長さの比である。
図7(b)を参照すると、長さの比はDA/D0である。制御部26は、S14の情報と丸印と点Aの座標に基づいてD0とDAを取得する(第1のステップ)。今、DA/D0が1.1であるとすると、制御部26は、図10において、1.1に対応するフィルタを選択する。対応するフィルタがなければ、補間によって求めてもよい。フィルタ特性とフィルタ係数の関係も予めメモリ26aに記憶されている。メモリ26aは長さの比とフィルタ係数の関係を直接格納してもよい。制御部26は、これによって、画像データの画素値に乗算される係数であるフィルタ係数を取得する。
合焦座標変化後のフィルタ係数を用いて、台形歪補正処理回路35内のフィルタ処理回路は、画面全体の画像データに対してフィルタ処理を施し、画像全体の鮮鋭化処理を行う(S17)。
本実施形態は、垂直方向の台形歪補正を使用しているが、これに限定されず、水平方向の台形歪補正、もしくは垂直及び水平方向の台形歪補正を使用してもよい。光軸方向の第1の位置から第2の位置にフォーカスレンズ21aが移動された場合を考える。この時、制御部26は、台形歪補正処理回路35によって台形歪がなされた画面における第1の合焦位置(丸印)と第2の合焦位置(点A)における水平方向の長さの比と垂直方向の長さの比の少なくとも一方を取得する。そして、制御部26は、この少なくとも一方に基づいて第1の合焦位置におけるフィルタ処理に対応するフィルタ処理を第2の合焦位置で得るためのフィルタ係数を取得する。そして、制御部26が取得したフィルタ係数の情報に基づいて台形歪補正回路35がフィルタ処理を行う。メモリ26aは、前記少なくとも一方とフィルタ係数との関係(第1の関係)を更に記憶してもよい。また、メモリ26aは、合焦距離変動比と台形歪補正UI値との関係(第2の関係)を記憶してもよい。また、メモリ26aは、周波数とゲインと前記少なくとも一方の関係を示すフィルタ特性図とフィルタ係数との関係(第3の関係)を記憶してもよい。
本発明は、液晶プロジェクタなどの投射型表示装置の用途に適用可能である。
100…液晶プロジェクタ(投射型表示装置)、21…投射レンズ(投射光学系)、21a…フォーカスレンズ、26…制御部(制御回路)、35…台形歪補正処理回路(台形歪補正手段)、丸印…第1の位置、点A…第2の位置
Claims (8)
- 画像を投射する投射型表示装置であって、
光軸方向に移動されて焦点調節を行うフォーカスレンズを有し、変調された光を投射する投射光学系と、
前記画像の台形歪を補正するとともに前記画像に対して鮮鋭度を高めるフィルタ処理を行う台形歪補正手段と、
前記投射光学系の前記光軸方向の第1の位置から第2の位置に前記フォーカスレンズが移動された場合、前記台形歪補正手段によって台形歪補正がなされた画面における第1の合焦位置と第2の合焦位置における水平方向の長さの比と垂直方向の長さの比の少なくとも一方を取得し、前記少なくとも一方に基づいて前記第1の合焦位置における前記台形歪補正手段による前記フィルタ処理に対応するフィルタ処理を第2の合焦位置で得るためのフィルタ係数の情報を取得する制御手段と、
を有し、
前記台形歪補正手段は、前記制御手段が取得した前記フィルタ係数の情報に基づいて前記フィルタ処理を行うことを特徴とする投射型表示装置。 - 前記制御手段は、前記投射型表示装置から前記第1の合焦位置までの距離と前記投射型表示装置から前記第2の合焦位置までの距離の比である合焦距離変動比と、前記フォーカスレンズが前記第1の位置にあるときに設定された台形歪補正手段の補正値と、に基づいて前記第2の合焦位置の情報を取得することを特徴とする請求項1に記載の投射型表示装置。
- 前記少なくとも一方と前記フィルタ係数との第1の関係を更に記憶する記憶手段を更に有し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第1の関係に基づいて前記フィルタ係数を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の投射型表示装置。 - 前記合焦距離変動比と前記補正値との第2の関係を記憶する記憶手段を更に有し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第2の関係に基づいて前記第2の合焦位置の情報を取得し、取得した前記第2の合焦位置の情報に基づいて前記フィルタ係数を取得することを特徴とする請求項2に記載の投射型表示装置。 - 周波数とゲインと前記少なくとも一方の関係を示すフィルタ特性図と、前記フィルタ係数の情報との第3の関係を記憶する記憶手段を更に有し、
前記制御手段は、前記記憶手段に記憶された前記第3の関係に基づいて前記少なくとも一方に対応するフィルタ特性を取得し、前記フィルタ特性に対応する前記フィルタ係数を取得することを特徴とする請求項1または2に記載の投射型表示装置。 - 被投射面の既定領域の結像状態を評価する評価値が最大になるように前記フォーカスレンズを前記光軸方向に駆動する駆動手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の投射型表示装置。
- 前記投射型表示装置から前記画面までの距離を測定する距離測定手段と、
前記距離測定手段の測定結果に応じて前記フォーカスレンズを駆動する駆動手段と、
を更に有することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか1項に記載の投射型表示装置。 - 画像を投射する投射型表示装置に使用される画像処理方法であって、
前記投射型表示装置は、光軸方向に移動されて焦点調節を行うフォーカスレンズを有し、変調された光を投射する投射光学系と、前記画像の台形歪を補正するとともに前記画像に対して鮮鋭度を高めるフィルタ処理を行う台形歪補正手段と、を有し、
前記投射光学系の前記光軸方向の第1の位置から第2の位置に前記フォーカスレンズが移動された場合、前記台形歪補正手段によって台形歪補正がなされた画面における第1の合焦位置と第2の合焦位置における水平方向の長さの比と垂直方向の長さの比の少なくとも一方を取得する第1のステップと、
前記第1のステップによって取得された、前記少なくとも一方に基づいて前記第1の合焦位置における前記台形歪補正手段による前記フィルタ処理に対応するフィルタ処理を第2の合焦位置で得るためのフィルタ係数の情報を取得する第2のステップと、
を有し、
前記台形歪補正手段は、前記第2のステップが取得した前記フィルタ係数の情報に基づいて前記フィルタ処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2013256594A JP2015115788A (ja) | 2013-12-12 | 2013-12-12 | 投射型表示装置および画像処理方法 |
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