JP2015113914A - 無段変速機の制御装置 - Google Patents

無段変速機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015113914A
JP2015113914A JP2013256403A JP2013256403A JP2015113914A JP 2015113914 A JP2015113914 A JP 2015113914A JP 2013256403 A JP2013256403 A JP 2013256403A JP 2013256403 A JP2013256403 A JP 2013256403A JP 2015113914 A JP2015113914 A JP 2015113914A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
clutch
hydraulic pressure
engine
continuously variable
value
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013256403A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6053666B2 (ja
Inventor
佳延 川本
Yoshinobu Kawamoto
佳延 川本
若山 英史
Hidefumi Wakayama
英史 若山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Ltd
Original Assignee
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Ltd filed Critical JATCO Ltd
Priority to JP2013256403A priority Critical patent/JP6053666B2/ja
Publication of JP2015113914A publication Critical patent/JP2015113914A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6053666B2 publication Critical patent/JP6053666B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Control Of Vehicle Engines Or Engines For Specific Uses (AREA)
  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】エンジン停止制御実行後のエンジン再始動時に、無段変速機構のベルトスリップを防止することができる無段変速機の制御装置を提供すること。【解決手段】副変速機付き無段変速機の制御装置において、メカオイルポンプ10からローブレーキ32への油路途中位置に設けられ、ローブレーキ32への油圧を制御するローブレーキソレノイドバルブ113と、このローブレーキソレノイドバルブ113へのクラッチ油圧指示値PL/B*を出力する変速機コントローラ12と、を設ける。変速機コントローラ12は、コーストストップ制御/アイドルストップ制御後のエンジン再始動時、クラッチ油圧指示値PL/B*を、ローブレーキ32のトルク伝達容量が、バリエータ20のトルク伝達容量を超えない値にする。【選択図】図8

Description

本発明は、ベルトをプーリにより挟持する無段変速機構を備え、エンジン停止制御(コーストストップ制御/アイドルストップ制御)を行う車両に適用される無段変速機の制御装置に関するものである。
従来、油圧によってベルトをプーリにより挟持する無段変速機構と、油圧によって解放・締結が制御される複数の摩擦締結要素を有する副変速機構と、を備え、車両の走行中にエンジン停止するコーストストップ制御中、摩擦締結要素の伝達トルク容量を、無段変速機構で伝達可能なトルクよりも低減させる無段変速機の装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−204722号公報
ここで、従来の無段変速機の制御装置にあっては、コーストストップ制御時のエンジン停止に伴うメカオイルポンプ(エンジンによって駆動されて油圧を発生させるオイルポンプ)の停止に対し、電動オイルポンプ(電動モータによって駆動されて油圧を発生させるオイルポンプ)を用いることで、コーストストップ制御中に無段変速機構や副変速機構(発進クラッチ)へ供給する作動油の油圧を確保していた。しかしながら、コスト抑制のために電動オイルポンプを廃した場合、エンジン停止によって作動油の油圧を確保することができず、コーストストップ制御を実行することで、無段変速機構等に供給される作動油の油圧が低下する。このため、コーストストップ制御実行後の再発進時、無段変速機や発進クラッチにおけるトルク伝達容量を精度よく制御することが難しかった。
つまり、再発進のためにエンジン始動した際、発進クラッチへの油圧を制御するソレノイドバルブの異常等が発生すると、発進クラッチに供給される作動油の油圧が上昇しない場合がある。この場合であっても、エンジン回転数の上昇による変速機入力トルクの上昇に伴って発進クラッチのクラッチ油圧指示値を上昇させると、異常によりスタックしていたソレノイドバルブが何らかのきっかけにより作動可能になったときに発進クラッチが急締結され、この発進クラッチのトルク伝達容量が瞬間的に無段変速機構のトルク伝達容量を上回り、ベルトスリップが生じるという問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、エンジン停止制御実行後のエンジン再始動時に、無段変速機構におけるベルトスリップを防止することができる無段変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の無段変速機の制御装置は、エンジンと、前記エンジンと駆動輪との間に介装され、油圧によってベルトをプーリで挟持することでトルクを伝達する無段変速機構と、前記無段変速機構が介装された駆動系に設けられた発進クラッチと、前記エンジンにより駆動され、前記無段変速機構と前記発進クラッチへの油圧を供給するメカオイルポンプと、所定の開始条件が成立すると前記エンジンを停止し、所定の終了条件が成立するとエンジン停止制御を終了し、前記エンジンを再始動するエンジン停止制御手段と、を備える。
この無段変速機の制御装置において、前記メカオイルポンプから前記発進クラッチへの油路途中位置に設けられ、前記発進クラッチへの油圧を制御するソレノイドバルブと、前記ソレノイドバルブへのクラッチ油圧指示値を出力する変速機制御手段と、を設ける。
そして、前記変速機制御手段は、前記エンジン停止制御を終了して前記エンジンを再始動する際、前記クラッチ油圧指示値を、前記発進クラッチのトルク伝達容量が、前記無段変速機構のトルク伝達容量を超えない値にして前記発進クラッチの締結制御を行う。
よって、本発明の無段変速機の制御装置では、変速機制御手段によって、エンジン停止制御が終了して前記エンジンを再始動する際、発進クラッチへの油圧を制御するソレノイドバルブへのクラッチ油圧指示値が、この発進クラッチのトルク伝達容量が、無段変速機構のトルク伝達容量を超えない値にされる。
これにより、エンジン停止制御実行後の再発進時に、ソレノイドバルブの異常等により発進クラッチに供給された作動油の油圧が上昇しない場合であっても、クラッチ油圧指示値が、発進クラッチのトルク伝達容量が無段変速機構のトルク伝達容量を超えない値に制限されているので、スタックしていたソレノイドバルブが何らかのきっかけで作動可能になっても、作動油油圧が急上昇することはない。
この結果、エンジン停止制御実行後のエンジン再始動時に、無段変速機構のベルトスリップを防止することができる。
実施例1の制御装置が適用された副変速機付き無段変速機(無段変速機の一例)が搭載された車両の概略構成を示す全体システム図である。 実施例1の変速機コントローラを中心とする制御系構成を示す制御ブロック図である。 実施例1の変速機コントローラの記憶装置に格納されている変速マップの一例を示す変速マップ図である。 油圧制御回路のうちプライマリ油圧室とセカンダリ油圧室とローブレーキへの油圧回路構成を示す図である。 実施例1の変速機コントローラで実行されるコーストストップ対応変速機制御処理の流れを示すフローチャート1である。 実施例1の変速機コントローラで実行されるコーストストップ対応変速機制御処理の流れを示すフローチャート2である。 実施例1の変速機コントローラで実行されるコーストストップ対応変速機制御処理の流れを示すフローチャート3である。 実施例1の車両においてコーストストップ制御入り→解除におけるコーストストップ制御中フラグCS/FLG・エンジン回転数Ne・車速VSP・ロックアップクラッチ油圧L/U・ライン圧PL・ハイクラッチ油圧PH/C・ローブレーキへのクラッチ油圧指示値PL/B・プライマリ電流指示値PriSOL/Iの各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の無段変速機の制御装置を実施するための形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
(実施例1)
まず、構成を説明する。
実施例1の副変速機付き無段変速機(無段変速機の一例)の制御装置を、「全体システム構成」、「変速マップによる変速制御構成」、「コーストストップ制御構成」、「コーストストップ対応変速機制御構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の制御装置が適用された副変速機付き無段変速機が搭載された車両の概略構成を示し、図2は、変速機コントローラの内部構成を示す。以下、図1及び図2に基づき、全体システム構成を説明する。
なお、以下の説明において、ある変速機構の「変速比」は、当該変速機構の入力回転速度を当該変速機構の出力回転速度で割って得られる値である。また、「最ロー変速比」は当該変速機構の最大変速比を意味し、「最ハイ変速比」は当該変速機構の最小変速比を意味する。
前記副変速機付き無段変速機が搭載された車両は、動力源として、エンジン始動用のスタータモータ15を有するエンジン1を備える。エンジン1の出力回転は、ロックアップクラッチ9を有するトルクコンバータ2、リダクションギア対3、無段変速機(以下、単に「変速機4」という。)、ファイナルギア対5、終減速装置6を介して駆動輪7へと伝達される。ファイナルギア対5には、駐車時に変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。
また、車両には、エンジン1の動力により駆動されるメカオイルポンプ10と、メカオイルポンプ10からの吐出圧を調圧して変速機4の各部位に供給する油圧制御回路11と、油圧制御回路11を制御する変速機コントローラ12と、統合コントローラ13と、エンジンコントローラ14と、が設けられている。以下、各構成について説明する。
前記変速機4は、ベルト式無段変速機構(以下、「バリエータ20」という。)と、バリエータ20に対して直列に設けられる副変速機構30とを備える。ここで、「直列に設けられる」とは、動力伝達経路においてバリエータ20の下流側(セカンダリプーリ22)に副変速機構30の入力軸が直接接続されているという意味である。副変速機構30は、この例のようにバリエータ20の出力軸に直接接続されていてもよいし、その他の変速ないし動力伝達機構(例えば、ギア列)を介して接続されていてもよい。
前記バリエータ20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、プーリ21,22の間に掛け回されるVベルト(ベルト)23とを備えるベルト式無段変速機構である。プーリ21,22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され、固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させるプライマリ油圧室23aとセカンダリ油圧室23bを備える。プライマリ油圧室23aとセカンダリ油圧室23bに供給される作動油の油圧によってVベルト23をプーリ21,22により挟持することで、バリエータ20でトルクを伝達する。また、プライマリ油圧室23aとセカンダリ油圧室23bに供給される作動油の油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト23と各プーリ21,22との接触半径が変化し、バリエータ20の変速比(以下、「バリエータ変速比vRatio」という)が無段階に変化する。
前記副変速機構30は、前進2段・後進1段の変速機構である。副変速機構30は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニヨ型遊星歯車機構31と、ラビニヨ型遊星歯車機構31を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦締結要素(ローブレーキ32、ハイクラッチ33、リバースブレーキ34)とを備える。各摩擦締結要素32〜34へ供給される作動油の油圧を調整し、各摩擦締結要素32〜34の締結・解放状態を変更すると、副変速機構30の変速段が変更される。例えば、ローブレーキ32を締結し、ハイクラッチ33とリバースブレーキ34を解放すれば副変速機構30の変速段は1速となる。ハイクラッチ33を締結し、ローブレーキ32とリバースブレーキ34を解放すれば副変速機構30の変速段は1速よりも変速比が小さな2速となる。また、リバースブレーキ34を締結し、ローブレーキ32とハイクラッチ33を解放すれば副変速機構30の変速段は後進となる。なお、以下の説明では、副変速機構30の変速段が1速であるとき「変速機4が低速モードである」と表現し、2速であるとき「変速機4が高速モードである」と表現する。
前記変速機コントローラ12は、図2に示すように、CPU121と、RAM・ROMからなる記憶装置122と、入力インターフェース123と、出力インターフェース124と、これらを相互に接続するバス125とから構成される。
前記入力インターフェース123には、アクセルペダルの踏み込み開度(以下、「アクセル開度APO」という。)を検出するアクセル開度センサ41の出力信号、変速機4の入力回転速度(=プライマリプーリ21の回転速度、以下、「プライマリ回転数Npri」という。)を検出する回転数センサ42の出力信号、車両の走行速度(以下、「車速VSP」という。)を検出する車速センサ43の出力信号、変速機4のライン圧(以下、「ライン圧PL」という。)を検出するライン圧センサ44の出力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ45の出力信号、などが入力される。
前記記憶装置122には、変速機4の変速制御プログラム、この変速制御プログラムで用いる変速マップ(図3)が格納されている。CPU121は、記憶装置122に格納されている変速制御プログラムを読み出して実行し、入力インターフェース123を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して変速制御信号を生成し、生成した変速制御信号を、出力インターフェース124を介して油圧制御回路11に出力する。CPU121が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置122に適宜格納される。
前記油圧制御回路11は、複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路11は、変速機コントローラ12からの変速制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して作動油の供給経路を切り換える。つまり、メカオイルポンプ10で発生した吐出圧からライン圧PLを調圧し、さらに、ライン圧PLを元圧として調圧されたプーリ圧やクラッチ圧に調圧された作動油を変速機4の各部位に供給する。これにより、バリエータ変速比vRatio、副変速機構30の変速段が変更され、変速機4の変速が行われる。
なお、この実施例1では、作動油の油圧を作り出すオイルポンプとしては、エンジン1により駆動されるメカオイルポンプ10のみを有しており、電動モータによって駆動するいわゆる電動オイルポンプは搭載していない。
前記統合コントローラ13は、変速機コントローラ12による変速機制御やエンジンコントローラ14によるエンジン制御などが適切に担保されるように、複数の車載コントローラの統合管理を行う。この統合コントローラ13は、変速機コントローラ12やエンジンコントローラ14などの車載コントローラとCAN通信線25を介して情報交換が可能に接続されている。
前記エンジンコントローラ14は、コースト減速時からエンジン1を停止するコーストストップ制御、停車時にエンジン1を停止するアイドルストップ制御、スタータモータ15を用いたエンジン始動制御、などを行う。つまり、このエンジンコントローラ14は、所定の開始条件が成立するとエンジン1を停止し、所定の終了条件が成立するとエンジン停止制御を終了してエンジン1を再始動するエンジン停止制御手段に相当する。このエンジンコントローラ14には、エンジン1の回転数(以下、「エンジン回転数Ne」という。)を検出するエンジン回転数センサ46の出力信号、などが入力される。
[変速マップによる変速制御構成]
図3は、変速機コントローラの記憶装置に格納される変速マップの一例を示す。以下、図3に基づき、変速マップによる変速制御構成を説明する。
前記変速機4の変速比は、図3に示す変速マップ上の車速VSPとプライマリ回転数Npriにて決まる動作点に基づき決定される。変速機4の動作点と変速マップ左下隅の零点を結ぶ線の傾きが変速機4の変速比(以下、「スルー変速比Ratio」という。)を表している。ここで、スルー変速比Ratioとは、バリエータ変速比vRatioに、副変速機構30の変速比(以下「副変速機構変速比subRatio」という。)を掛けて得られる変速機4全体の変速比である。
この変速マップには、従来のベルト式無段変速機の変速マップと同様に、アクセル開度APO毎に変速線が設定されており、変速機4の変速はアクセル開度APOに応じて選択される変速線に従って行われる。なお、図3には簡単のため、全負荷線F/L(アクセル開度APO=8/8のときの変速線)、パーシャル線P/L(アクセル開度APO=4/8のときの変速線)、コースト線C/L(アクセル開度APO=0のときの変速線)のみが示されている。
前記変速機4が低速モードのときには、変速機4はバリエータ変速比vRatioを最大にして得られる低速モード最ロー線LL/Lと、バリエータ変速比vRatioを最小にして得られる低速モード最ハイ線LH/Lと、の間で変速することができる。このとき、変速機4の動作点はA領域とB領域内を移動する。一方、変速機4が高速モードのときには、変速機4はバリエータ変速比vRatioを最大にして得られる高速モード最ロー線HL/Lと、バリエータ変速比vRatioを最小にして得られる高速モード最ハイ線HH/Lと、の間で変速することができる。このとき、変速機4の動作点はB領域とC領域内を移動する。
前記副変速機構変速比subRatioは、変速段ごとの固定値であるが、低速モード最ハイ線LH/Lに対応する変速比(低速モード最ハイ変速比)が高速モード最ロー線HL/Lに対応する変速比(高速モード最ロー変速比)よりも小さくなるように設定される。これにより、低速モードでとり得る変速機4のスルー変速比Ratioの範囲である低速モードレシオ範囲LREと、高速モードでとり得る変速機4のスルー変速比Ratioの範囲である高速モードレシオ範囲HREと、が部分的に重複する。変速機4の動作点が高速モード最ロー線HL/Lと低速モード最ハイ線LH/Lで挟まれるB領域(重複領域)にあるときは、変速機4は低速モード、高速モードのいずれのモードも選択可能になっている。
前記変速機コントローラ12は、この変速マップを参照して、車速VSP及びアクセル開度APO(車両の運転状態)に対応するスルー変速比Ratioを到達スルー変速比DRatioとして設定する。この到達スルー変速比DRatioは、当該運転状態でスルー変速比Ratioが最終的に到達すべき目標値である。そして、変速機コントローラ12は、スルー変速比Ratioを所望の応答特性で到達スルー変速比DRatioに追従させるための過渡的な目標値である目標スルー変速比tRatioを設定し、スルー変速比Ratioが目標スルー変速比tRatioに一致するようにバリエータ20及び副変速機構30を制御する。
前記変速マップ上には、副変速機構30のアップ変速を行うモード切換アップ変速線MU/L(副変速機構30の1→2アップ変速線)が、低速モード最ハイ線LH/L上に略重なるように設定されている。モード切換アップ変速線MU/Lに対応するスルー変速比Ratioは、低速モード最ハイ変速比に略等しい。また、変速マップ上には、副変速機構30のダウン変速を行うモード切換ダウン変速線MD/L(副変速機構30の2→1ダウン変速線)が、高速モード最ロー線HL/L上に略重なるように設定されている。モード切換ダウン変速線MD/Lに対応するスルー変速比Ratioは、高速モード最ロー変速比に略等しい。
そして、変速機4の動作点がモード切換アップ変速線MU/L又はモード切換ダウン変速線MD/Lを横切った場合、すなわち、変速機4の目標スルー変速比tRatioがモード切換変速比mRatioを跨いで変化した場合やモード切換変速比mRatioと一致した場合には、変速機コントローラ12はモード切換変速制御を行う。このモード切換変速制御では、変速機コントローラ12は、副変速機構30の変速を行うとともに、バリエータ変速比vRatioを副変速機構変速比subRatioが変化する方向と逆の方向に変化させるというように2つの変速を協調させる「協調制御」を行う。
前記「協調制御」では、変速機4の目標スルー変速比tRatioがモード切換アップ変速線MU/LをB領域側からC領域側に向かって横切ったときや、B領域側からモード切換アップ変速線MU/Lと一致した場合に、変速機コントローラ12は、1→2アップ変速判定を出し、副変速機構30の変速段を1速から2速に変更するとともに、バリエータ変速比vRatioを最ハイ変速比からロー変速比側に変化させる。逆に、変速機4の目標スルー変速比tRatioがモード切換ダウン変速線MD/LをB領域側からA領域側に向かって横切ったときや、B領域側からモード切換ダウン変速線MD/Lと一致した場合、変速機コントローラ12は、2→1ダウン変速判定を出し、副変速機構30の変速段を2速から1速に変更するとともに、バリエータ変速比vRatioを最ロー変速比からハイ変速比側に変化させる。
前記モード切換アップ変速時又はモード切換ダウン変速時において、バリエータ変速比vRatioを変化させる「協調制御」を行う理由は、副変速機構変速比subRatioが段階的に変化することで発生する変速機4のスルー変速比Ratioの段差により生じる入力回転数の変化に伴う運転者の違和感を抑えることができるとともに、副変速機構30の変速ショックを緩和することができるからである。
[コーストストップ制御構成]
実施例1のエンジンコントローラ14は、燃料消費量をできる限り抑制するために、車両停止中にエンジン1を停止する「アイドルストップ制御」に加えて、車両のコースト走行(アクセルオフでの惰性走行中)からエンジン1を停止する「コーストストップ制御」を行う。なお、この「アイドルストップ制御」と「コーストストップ制御」は、いずれも所定の開始条件が成立するとエンジン1を停止し、所定の終了条件が成立するとエンジン停止制御を終了し、エンジン1を再始動するエンジン停止制御である。
前記「コーストストップ制御」では、低車速域で車両がコースト走行している間、エンジン1を自動的に停止させて燃料消費量を抑制する。なお、「コーストストップ制御」とアクセルオフ時に実行される「燃料カット制御」は、エンジン1への燃料供給を停止する点で共通する。しかしながら、通常の「燃料カット制御」は、比較的高速走行時において実行され、かつ、エンジンブレーキを確保するためにトルクコンバータ2のロックアップクラッチ9が係合されている。これに対し、「コーストストップ制御」は、車両停止直前の比較的低速でのコースト走行時に実行され、ロックアップクラッチ9を解放状態としてエンジン1の回転を停止させる点において相違する。
前記「コーストストップ制御」を実行するにあたって、エンジンコントローラ14は、例えば、以下に示す条件(a)〜(e)(以下、「コーストストップ制御の開始条件」という)を判断する。
(a):アクセルペダルから足が離されている(アクセル開度APO=0)
(b):ブレーキペダルが踏み込まれている(図示しないブレーキセンサがON)
(c):車速VSPが所定の低車速(例えば、15km/h)以下
(d):ロックアップクラッチ9が解放(例えば、車速13km/h)されている
(e):ハイクラッチ33の締結による高速モード(2速)が選択されている
なお、このコーストストップ制御の開始条件は、言い換えると運転者に停車意図があることを判断する条件である。
前記エンジンコントローラ14は、コーストストップ制御の開始条件が成立、つまり上記(a)〜(e)の全てが成立すると、エンジン1への燃料の供給を停止して、エンジン1の回転を停止させるコーストストップ制御の実行を開始する。これと同時に、コーストストップ制御の実行をあらわすコーストストップ制御中フラグCS/FLGを立て(CS/FLG=1)、統合コントローラ13と変速機コントローラ12へ出力する。なお、コーストストップ制御中、アクセル踏み込操作やブレーキ解除操作があり、(a)又は(b)の条件が不成立になると、これを終了条件(コーストストップ抜け条件)として、コーストストップ制御を終了し、コーストストップ制御中フラグCS/FLGを降ろす(CS/FLG=0)。
このコーストストップ制御が開始されると、エンジン1の駆動力によって作動油の油圧を発生させるメカオイルポンプ10もエンジン回転数の低下に伴って漸次停止し、メカオイルポンプ10からの吐出圧が油圧制御回路11に供給されなくなる。一方、エンジン1の停止中であっても、本来、バリエータ20の各プーリによるベルトの挟持力及び副変速機構30の摩擦締結要素の締結に油圧が必要である。このために、例えば、特開2013-204722号公報に記載されているように、オイルポンプとして、エンジン駆動のメカオイルポンプ以外に、エンジン停止中の油圧を補填する電動オイルポンプを搭載することがある。これに対し、実施例1では、主にシステムコストの低減を理由として電動オイルポンプを廃止し、メカオイルポンプ10のみを搭載したシステムとしている。このため、作動油の油圧が確保されないエンジン低回転〜停止領域において、コーストストップ対応変速機制御を行う必要が生じる。そこで、コーストストップ制御中フラグCS/FLGやエンジン回転数Neなどの入力情報に基づき、変速機コントローラ12側にてコーストストップ対応変速機制御を行うようにしている。つまり、この変速機コントローラ12は、後述するローブレーキソレノイドバルブ113へのクラッチ油圧指示値PL/Bを出力する変速機制御手段に相当する。
前記コーストストップ制御の開始条件には、上記のように、高速モード選択条件(e)が含まれるため、コーストストップ制御開始時にはハイクラッチ33が締結されており、コーストストップ制御を開始するときにこのハイクラッチ33が解放される。一方、車両停止状態にてコーストストップ制御を終了し、再発進する場合では、低速モードでの最ロー変速比による発進になるため、ローブレーキ32が発進クラッチとして締結される。
なお、このコーストストップ制御の開始条件には、高速モード選択条件(e)が含まれるため、走行中にローブレーキ32が締結されていると、コーストストップ制御は開始されない。このような状態で停止すると、アイドルストップ制御が実施される。前記アイドルストップ制御の場合、車両停止を条件として制御が開始されるため、停車後に、低速モードの選択により締結されているローブレーキ32が解放される。そして、アイドルストップ制御を終了し、再発進する場合では、コーストストップ制御の終了から再発進するときと同様に、低速モードでの最ロー変速比による発進になるため、ローブレーキ32が発進クラッチとして締結される。
次に、プライマリ油圧室23a及びセカンダリ油圧室23bへの油圧回路構成と、エンジン停止制御(コーストストップ制御/アイドルストップ制御)の終了後、発進クラッチとして締結されるローブレーキ32への油圧回路構成を、図4に基づき説明する。
前記ローブレーキ32は、多板摩擦締結要素構成であり、ブレーキピストン32aにより画成されるピストン油室32bを有する。そして、プライマリプーリ21のプライマリ油圧室23a及びセカンダリプーリ22のセカンダリ油圧室23bへ供給される作動油の変速油圧と、ローブレーキ32へ供給される作動油のクラッチ油圧は、エンジン1により駆動されるメカオイルポンプ10からの吐出圧に基づき油圧制御回路11により作り出される。この油圧制御回路11には、プレッシャレギュレータバルブ111と、パイロットバルブ112と、ローブレーキソレノイドバルブ113(ソレノイドバルブ)と、アキュムレータ114と、プライマリソレノイドバルブ118と、プライマリコントロールバルブ119と、を有する。
前記プレッシャレギュレータバルブ111は、ポンプ吐出圧からライン圧PLを調圧するバルブであり、ライン圧ポート111aと、閉鎖ポート111bと、ドレーンポート111cと、を有する。そして、バルブスプール111dの一端側にバネ力と図外のライン圧ソレノイドにて作り出される作動信号圧が作用し、他端側にフィードバック圧が作用する。ライン圧ポート111aには、ライン圧油路115が接続され、ライン圧油路115は、セカンダリ油圧室23bにバルブを介することなく接続される。また、ライン圧油路115は、パイロットバルブ112のライン圧ポート112aと、プライマリコントロールバルブ119のライン圧ポート119aに接続される。
前記パイロットバルブ112は、ライン圧PLの油圧上限が規制されたパイロット圧Ppを作り出すバルブであり、ライン圧ポート112aと、パイロット圧ポート112bと、ドレーンポート112cと、を有する。そして、バルブスプール112dの一端側にバネ力が作用し、他端側にフィードバック圧が作用する。パイロット圧ポート112bには、パイロット圧油路116が接続される。なお、パイロット圧油路116には、オリフィス116aと一方向弁116bが並列に設けられる。
前記ローブレーキソレノイドバルブ113は、パイロット圧Ppを元圧とし、ローブレーキ32へ供給される作動油の油圧(以下、「ローブレーキ油圧PL/B」という)を調圧するバルブであり、パイロット圧ポート113aと、ローブレーキ圧ポート113bと、ドレーンポート113cと、を有する。そして、バルブスプール113dの一端側にバネ力とフィードバック圧が作用し、他端側にソレノイド力が作用する。ソレノイド力の作用が無いと、ローブレーキ圧ポート113bとドレーンポート113cが連通状態になる。一方、ソレノイド力を変速機コントローラ12からのクラッチ油圧指示値PL/Bにより作用させると、パイロット圧ポート113aとローブレーキ圧ポート113bが連通状態になる。ローブレーキ圧ポート113bには、ローブレーキ圧油路117が接続される。なお、ローブレーキ圧油路117には、オリフィス117aが設けられる。
前記アキュムレータ114は、ローブレーキ圧油路117の途中位置に設けられ、ローブレーキ32のピストン油室32bへの油圧供給と油圧排出に遅れを持たせ、ローブレーキ32への油圧が急上昇するのを抑える。
前記プライマリソレノイドバルブ118は、パイロット圧Ppを元圧とし、プライマリコントロールバルブ119の作動信号圧を調圧するバルブであり、パイロット圧ポート118aと、作動信号圧ポート118bと、ドレーンポート118cと、を有する。そして、バルブスプール118dの一端側にバネ力が作用し、他端側にソレノイド力とフィードバック圧が作用する。ソレノイド力の作用が無いと、バネ力によりパイロット圧ポート118aと作動信号圧ポート118bが連通状態になる。一方、バネ力に打ち勝つソレノイド力を変速機コントローラ12からのプライマリ電流指示値PriSOL/Iにより作用させると、作動信号圧ポート118bとドレーンポート118cが連通し、パイロット圧ポート118aは閉じられる。
前記プライマリコントロールバルブ119は、ライン圧PLを元圧とし、プライマリ油圧室23aへのプライマリ圧Ppriを調圧するバルブであり、ライン圧ポート119aと、プライマリ圧ポート119bと、ドレーンポート119cと、を有する。そして、バルブスプール119dの一端側にバネ力とフィードバック圧が作用し、他端側にプライマリソレノイドバルブ118からの作動信号圧が作用する。作動信号圧の作用が無いと、バネ力によりプライマリ圧ポート119bとドレーンポート119cが連通し、ライン圧ポート119aは閉じられる。一方、作動信号圧の作用があると、ライン圧ポート119aとプライマリ圧ポート119bが連通状態になる。プライマリ圧ポート119bには、プライマリ圧油路120が接続される。
[コーストストップ対応変速機制御構成]
図5〜図7は、実施例1の変速機コントローラにて実行されるコーストストップ対応変速機制御処理流れを示す(変速機制御手段)。以下、コーストストップ対応変速機制御処理構成をあらわす図5〜図7の各ステップについて説明する。なお、コーストストップ制御の略称を「CS」といい、アイドルストップ制御の略称を「IS」という。
ステップS1では、コーストストップ制御への入りが許可であるか否かを判断する。YES(CS入り許可)の場合はステップS2へ進み、NO(CS入り不許可)の場合はエンドへ進む。
ここで、CS入り許可の判断は、コーストストップ制御中フラグCS/FLGが、CS/FLG=0(CS非制御:コーストストップ制御の開始条件が未成立)からCS/FLG=1(CS制御中:コーストストップ制御の開始条件が成立)に切り替わったことで行う。なお、CS入り許可のとき、エンジン制御側では、コーストストップ制御の開始条件が成立すると、燃料噴射をカットし、エンジン1の回転数を低下させた後、エンジン停止状態とするコーストストップ制御の実行が開始される。
ステップS2では、ステップS1でのCS入り許可であるとの判断、或いは、ステップS3でのエンジン回転数>所定値であるとの判断に続き、コーストストップ制御からの抜け判定が有りか否かを判定する。YES(CS抜け判定有り)の場合はステップS9へ進み、NO(CS抜け判定無し)の場合はステップS3へ進む。
ここで、CS抜け判定有りの判断は、コーストストップ制御中フラグCS/FLGが、CS/FLG=1(CS制御中:コーストストップ制御の終了条件が未成立)からCS/FLG=0(CS非制御:コーストストップ制御の終了条件が成立)に切り替わったことで行う。なお、CS抜け判定有りのとき、エンジン制御側では、コーストストップ制御の終了条件が成立した場合、エンジン回転数Neが所定回転数(例えば、1000rpm)以上であれば、スタータモータ15を用いることなく、燃料噴射と点火によりエンジン1を再始動(リカバ復帰)させる。エンジン回転数Neが所定回転数(例えば、1000rpm)より低く、リカバ復帰できない場合、エンジン回転数Neが十分に低下してから、スタータモータ15を用いてエンジンクランキングを行い、燃料噴射を再開してエンジン1を始動させるスタータ始動が行われる。
ステップS3では、ステップS2でのCS抜け判定無しであるとの判断に続き、エンジン回転数Neが、所定値(例えば、800rpm)以下であるか否かを判断する。YES(Ne≦所定値)の場合はステップS4へ進み、NO(Ne>所定値)の場合はステップS2へ戻る。
ここで、エンジン回転数Neの所定値は、コーストストップ制御の開始時点で締結しているハイクラッチ33を解放したときのショックの発生を抑えつつ、アクセル踏み込み操作介入によるエンジン再始動に備えることができる回転数に設定される。また、このエンジン回転数Neの所定値(例えば、800rpm)は、エンジン1がリカバ復帰を開始するギリギリの回転数(例えば、1000rpm)でリカバ復帰して、リカバ復帰後に、エンジン回転数Neがアンダーシュートして、この回転数(1000rpm)を下回っても、エンジン1がリカバ復帰したにもかかわらず、ハイクラッチ33を解放しないようにする回転数(800rpm)でもある。
ステップS4では、ステップS3でのNe≦所定値であるとの判断に続き、締結されているハイクラッチ33の解放を開始し、ステップS5へ進む。
ステップS5では、ステップS4でのハイクラッチ解放、或いは、ステップS6でのハイクラッチ完全解放未完了であるとの判断に続き、ステップS2と同様に、コーストストップ制御からの抜け判定が有りか否かを判定する。YES(CS抜け判定有り)の場合はステップS9へ進み、NO(CS抜け判定無し)の場合はステップS6へ進む。
ステップS6では、ステップS5でのCS抜け判定無しであるとの判断に続き、ハイクラッチ33の完全解放が完了したか否かを判断する。YES(ハイクラッチ完全解放完了)の場合はステップS7へ進み、NO(ハイクラッチ完全解放未完了)の場合はステップS5へ戻る。
ステップS7では、ステップS6でのハイクラッチ完全解放完了であるとの判断に続き、CS/IS時変速制御を実行し、ステップS8へ進む。
ここで、CS/IS時変速制御では、
(a) 目標バリエータレシオ固定
(b) 目標スルーレシオ変化量制限無効化
(c) 副変速ギア位置2速→1速
(d) プライマリ電流指示値=CS/IS中指示電流値
の各制御が行われる。
ステップS8では、ステップS7でのCS/IS時変速制御、或いは、ステップS8でのCS抜け判定無しであるとの判断に続き、ステップS2やステップS5と同様に、コーストストップ制御からの抜け判定が有りか否かを判定する。YES(CS抜け判定有り)の場合はステップS9へ進み、NO(CS抜け判定無し)の場合はステップS8の判断を繰り返す。
ステップS9では、ステップS2又はステップS5又はステップS8でのCS抜け判定有りであるとの判断に続き、エンジン1の再始動がスタータエンジン始動であるか否かを判断する。YES(スタータエンジン始動)の場合はステップS11へ進み、NO(リカバ復帰)の場合はステップS10へ進む。
ここで、スタータエンジン始動であるかリカバ復帰であるかは、CS抜け判定有りの判断タイミングでのエンジン回転数で決まる。例えば、CS抜け判定があった時に、所定回転数(1000rpm)以上のエンジン回転数Neが保たれている場合は、燃料噴射と点火によりリカバ復帰できるが、エンジン回転数Neが所定回転数(1000rpm)未満まで低下すると、スタータモータ15を用いたスタータ始動となる。
ステップS10では、ステップS9でのリカバ復帰であるとの判断に続き、ハイクラッチ33の締結中以外か否かが判断される。YES(クラッチ締結中以外)の場合はステップS11へ進み、NO(クラッチ締結中)の場合はステップS26へ進む。
ここで、クラッチ締結中以外とは、ハイクラッチ33の状態が完全締結状態(ハイクラッチ33が滑っていない状態)をいう。
ステップS11では、ステップS9でのスタータエンジン始動であるとの判断、或いは、ステップS10でのクラッチ締結中以外であるとの判断に続き、解放されるハイクラッチ33へのクラッチ油圧指示値が0MPaであるか否かを判断する。YES(クラッチ油圧指示値=0MPa)の場合はステップS13へ進み、NO(クラッチ油圧指示値≠0MPa)の場合はステップS12へ進む。
ステップS12では、ステップS11でのクラッチ油圧指示値≠0MPaであるとの判断に続き、解放されるハイクラッチ33へのクラッチ油圧指示値を0MPaに切り替え(クラッチ油圧指示値=0MPa)、ステップS13へ進む。
ステップS13では、ステップS11でのクラッチ油圧指示値=0MPaであるとの判断、或いは、ステップS12でのクラッチ油圧指示値=0MPaへの切り替えに続き、プライマリ電流指示値PriSOL/Iを、1A(1アンペア)にするとともに、クラッチ油圧指示値PL/Bを、0MPaからストローク開始圧程度指示値に変更し、ステップS14へ進む。
ここで、1Aというプライマリ電流指示値PriSOL/Iは、プライマリソレノイドへ供給される基圧がない状態において、プライマリソレノイドのバネ付勢力に抗してプライマリ油圧室23aへの油圧回路を閉じることができる電流指示値である。
ステップS14では、ステップS13でのプライマリ電流指示値PriSOL/Iの設定とクラッチ油圧指示値PL/Bの変更に続き、エンジン回転数Neが所定値(例えば、500rpm)以上であるか否かを判断する。YES(Ne≧500rpm)の場合はステップS15へ進み、NO(Ne<500rpm)の場合はステップS14の判断を繰り返す。
ここで、エンジン回転数Neの所定値は、エンジン駆動のメカオイルポンプ10が、ローブレーキ32を締結する油圧制御が可能なライン圧PLを発生することができる回転数に設定される。
ステップS15では、ステップS14でのNe≧500rpmであるとの判断、或いは、ステップS16でのタイマ値<所定値であるとの判断に続き、ライン圧センサ44により検出される実際のライン圧(実ライン圧rPL)が所定値(例えば、0.5MPa)以上であるか否かを判断する。YES(rPL≧所定値)の場合はステップS17へ進み、NO(rPL<所定値)の場合はステップS16へ進む。
ステップS16では、ステップS15でのrPL<所定値であるとの判断に続き、Ne≧500rpmと判断された時点から起動され、時間の経過とともに加算されるタイマ値が、所定値以上であるか否かを判断する。YES(タイマ値≧所定値)の場合はステップS17へ進み、NO(タイマ値<所定値)の場合はステップS15へ戻る。
ステップS17では、ステップS15でのrPL≧所定値であるとの判断、或いは、ステップS16でのタイマ値≧所定値であるとの判断に続き、プライマリ電流指示値PriSOL/Iとして出力していた1A(1アンペア)を解除するとともに、クラッチ油圧指示値PL/Bを、ストローク開始圧程度指示値から油圧充填指示値に変更し、ステップS18へ進む。このプライマリ電流指示値PriSOL/Iの1A(1アンペア)の解除により、プライマリプーリ21のプライマリ油圧シリンダ23aには、目標油圧に基づいた油圧が供給されるようになる。
ステップS18では、ステップS17でのプライマリ電流指示値PriSOL/Iの解除とクラッチ油圧指示値PL/Bの変更に続き、再発進時に締結されるローブレーキ32への油圧充填が完了したか否かを判断する。YES(油圧充填完了)の場合はステップS19へ進み、NO(油圧充填未完了)の場合はステップS18の判断を繰り返す。
ステップS19では、ステップS18での油圧充填完了であるとの判断に続き、ステップS7にて固定された目標バリエータレシオのレシオ固定をクリアし、ステップS20へ進む。
ステップS20では、ステップS19での目標バリエータレシオ固定クリアに続き、ライン圧センサ44により検出される実ライン圧rPLに基づき、ローブレーキ32へのクラッチ油圧指示値PL/Bの上限値を規制するクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxを演算し、ステップS21へ進む。
ここで、クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxは、下記式(1)により演算される。
PL/Bmax=T(PL)−α …(1)
ここで、“T(PL)”は、実ライン圧rPLに基づき算出されたバリエータ20のベルト容量算出値(バリエータ20のトルク伝達容量)であり、“α”は所定のマージンである。
つまり、クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxは、バリエータ20のベルト容量Tを実ライン圧rPLに基づき算出し、このベルト容量算出値T(PL)から所定のマージンα分を差し引いた値となる。
ステップS21では、ステップS20でのクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxの演算に続き、発進クラッチであるローブレーキ32の後述するクラッチ締結指示油圧による締結を開始し、ステップS22へ進む。
ステップS22では、ステップS21でのクラッチ締結開始、或いは、ステップS25でのクラッチ締結未完了であるとの判断に続き、発進クラッチであるローブレーキ32へのローブレーキ油圧PL/Bを制御するクラッチ油圧指示値PL/Bが、クラッチ油圧上限規制値PL/Bmax未満であるか否かを判断する。YES(クラッチ油圧指示値<クラッチ油圧上限規制値)の場合はステップS23へ進み、NO(クラッチ油圧指示値≧クラッチ油圧上限規制値)の場合はステップS24へ進む。
ステップS23では、ステップS22でのクラッチ油圧指示値<クラッチ油圧上限規制値であるとの判断に続き、クラッチ油圧指示値PL/Bを、クラッチ締結指示油圧とし、ステップS25へ進む。
ここで、クラッチ締結指示油圧は、下記式(2)にて求められる。
クラッチ締結指示油圧=τNe2×t×ギア比+(回転低下に必要なトルク) …(2)
ここで、“τ”はトルク容量係数であり、“t”はトルク比であり、“τNe2×t”はタービントルクをあらわす。“ギア比”はリダクションギア比であり、“回転低下に必要なトルク”は、バリエータ20のイナーシャトルクに相当する。
ステップS24では、ステップS22でのクラッチ油圧指示値≧クラッチ油圧上限規制値であるとの判断に続き、クラッチ油圧指示値PL/Bを、クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxとし、ステップS25へ進む。
ステップS25では、ステップS23又はステップS24でのクラッチ油圧指示値PL/Bの設定に続き、発進クラッチであるローブレーキ32の締結が完了したか否かを判断する。YES(クラッチ締結完了)の場合はステップS26へ進み、NO(クラッチ締結未完了)の場合はステップS22へ戻る。
ステップS26では、ステップS25でのクラッチ締結完了であるとの判断、或いは、ステップS10でのクラッチ締結中であるとの判断に続き、クラッチ油圧指示値PL/Bを、クラッチ締結維持指示油圧とし、エンドへ進む。
次に、作用を説明する。
実施例1の副変速機付き無段変速機の制御装置における作用を、「コーストストップ対応変速機制御の全体作用」、「再発進時におけるローブレーキ締結制御作用」に分けて説明する。
[コーストストップ対応変速機制御の全体作用]
図8は、コーストストップ対応変速機制御によるタイムチャートを示す。以下、図5〜図8に基づき、コーストストップ対応変速機制御の全体作用を説明する。
コーストストップ制御条件の成立後、アクセル操作などの介入により車両停止前にCS抜けをすることなく、コーストストップ制御からアイドルストップへ移行し、その後、車両が発進する場合には、図5〜図7に示すフローチャートにおいて、下記のように進む。
コーストストップ制御への入り許可であり、かつ、コーストストップ制御からの抜け判定が無しのとき、図5のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3へと進む。そして、エンジン回転数Neが所定値(例えば、800rpm)を超えている間、ステップS2→ステップS3へと進む流れが繰り返される。
エンジン回転数Neが所定値以下になったと判断されると、ステップS3からステップS4へと進み、コーストストップ制御への入り許可が出力された時点で締結されているハイクラッチ33の解放が開始される。ハイクラッチ33の解放中、コーストストップ制御からの抜け判定が無いと、ステップS4からステップS5→ステップS6へと進み、ハイクラッチ33が完全解放を完了するまでの間、ステップS5→ステップS6へと進む流れが繰り返される。
ハイクラッチ33の完全解放が完了したと判断されると、ステップS6からステップS7へと進み、CS/IS時変速制御が実行される。すなわち、下記(a)〜(d)の各制御が行われる。
(a) 目標バリエータレシオ固定
(b) 目標スルーレシオ変化量制限無効化
(c) 副変速ギア位置2速→1速
(d) プライマリ電流指示値=CS/IS中指示電流値
そして、エンジン停止で停車している状況、つまり、リカバ復帰ではなくスタータ始動が行われる状況においてステップS8にてCS抜け判定有りと判断されると、ステップS9→ステップS11→ステップS13へと進む。ステップS13では、プライマリ電流指示値PriSOL/Iが、1A(1アンペア)にされるとともに、クラッチ油圧指示値PL/Bが、0MPaからストローク開始圧程度指示値に変更される。続いて、ステップS14へと進み、エンジン回転数Neが所定値(例えば、500rpm)以上であるか否かが判断される。そして、スタータ始動によりエンジン回転数Neが所定値以上になると、ステップS14からステップS15→ステップS17、或いは、ステップS14からステップS15→ステップS16→ステップS17へと進む。ステップS17では、プライマリ電流指示値PriSOL/Iとして出力していた1A(1アンペア)が解除されるとともに、クラッチ油圧指示値PL/Bが、ストローク開始圧程度指示値から油圧充填指示値に変更される。そして、ステップS18において、再発進時に締結されるローブレーキ32への油圧充填が完了したか否かが判断され、ローブレーキ32への油圧充填が完了すると、ステップS19へ進み、ステップS19では、ステップS7にて目標バリエータレシオの固定がクリアされる。
ローブレーキ32への油圧充填が完了し、目標バリエータレシオの固定がクリアされると、ステップS20へと進み、ライン圧センサ44により検出される実ライン圧rPLに基づいてローブレーキ32へのクラッチ油圧指示値PL/Bの上限値を規制するクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxが演算される。そして、次のステップS21では、発進クラッチであるローブレーキ32の締結が開始される。ローブレーキ32の締結開始後、クラッチ油圧指示値<クラッチ油圧上限規制値である間は、ステップS22→ステップS23→ステップS25へと進む流れが繰り返され、ステップS23では、クラッチ油圧指示値PL/Bが、クラッチ締結指示油圧とされる。一方、ローブレーキ32の締結開始後、クラッチ油圧指示値≧クラッチ油圧上限規制値になると、ステップS22→ステップS24→ステップS25へと進む流れが繰り返され、ステップS24では、クラッチ油圧指示値PL/Bが、クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxとされる。そして、ステップS25にて、発進クラッチであるローブレーキ32の締結が完了したと判断されると、ステップS25からステップS26へ進み、ステップS26では、クラッチ油圧指示値PL/Bが、クラッチ締結維持指示油圧とされ、エンドへ進んでコーストストップ対応変速機制御を終了する。
図8に示すタイムチャートにおいて、時刻t0はCS入り許可判定時刻、時刻t1はクラッチ解放開始時刻、時刻t2はクラッチ完全解放完了時刻、時刻t3は車両停止時刻である。そして、時刻t4はCS抜け判定時刻、時刻t5はストローク開始圧指示終了時刻、時刻t6は充填油圧指示終了時刻である。そして、時間T1はクラッチ解放時間、時間T2はクラッチ解放維持時間、時間T3はクラッチ元圧立ち上がり待ち時間、時間T4はクラッチ油圧充填時間、時刻T5はクラッチ締結時間である。
すなわち、時刻t0にてCS入り許可判定がなされると、エンジン回転数Neの低下を監視し、ハイクラッチ油圧PH/Cの特性に示すように、エンジン回転数Neが所定値以下となる時刻t1(矢印D点)からハイクラッチ33の解放を開始する。そして、時刻t2になるとハイクラッチ33の完全解放を完了する。このように、時刻t1から時刻t2までの時間がクラッチ解放時間T1となる。なお、ロックアップクラッチ9は、ロックアップクラッチ油圧L/Uの特性に示すように、ハイクラッチ33の解放開始とほぼ同時に解放が完了する。
クラッチ完全解放完了時刻t2になると、車両停止時刻t3を経過し、CS抜け判定時刻t4になるまでをクラッチ解放維持時間T2とし、CS/IS時変速制御が実行される。CS/IS時変速制御が実行されると、副変速ギア位置2速→1速に切り替えられ、クラッチ解放維持時間T2の間、プライマリ電流指示値PriSOL/Iが、IS/CS中油圧指示値(=0A)とされる。また、目標バリエータレシオが固定され、目標スルーレシオ変化量制限が無効化されることで最ロー変速比が維持される。この最ロー変速比維持時間T6は、クラッチ解放維持時間T2に、クラッチ元圧立ち上がり待ち時間T3とクラッチ油圧充填時間T4を加えた時間とされる。
CS抜け判定時刻t4になると、エンジン1のスタータ始動が開始されることで、時刻t4より少し遅れた時刻t4’にてエンジン回転数Neが上昇を開始し、さらに、エンジン1により駆動されるメカオイルポンプ10からの吐出圧に基づきライン圧PLが立ち上がる。そして、CS抜け判定時刻t4からストローク開始圧指示終了時刻t5までをクラッチ元圧立ち上がり待ち時間T3とし、クラッチ油圧指示値PL/Bが、ストローク開始圧程度指示値とされ、プライマリ電流指示値PriSOL/Iが、電流飛ばし指示値(1A)とされる。
ストローク開始圧指示終了時刻t5になると、エンジン回転数Neがさらに上昇し、ライン圧PLも目標圧まで立ち上がる。そして、ストローク開始圧指示終了時刻t5から充填油圧指示終了時刻t6までをクラッチ油圧充填時間T4とし、クラッチ油圧指示値PL/Bが、油圧充填指示値とされ、プライマリ電流指示値PriSOL/Iが、電流飛ばし指示値(1A)から目標プライマリ圧を得る指示値へと斜め下げされる。
充填油圧指示終了時刻t6になり、ローブレーキ32への油圧充填が完了すると、ローブレーキ32が実際に締結し始め、実ライン圧rPLからクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxが演算され、クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxを超えることがないクラッチ油圧指示値PL/Bを出力する。これにより、充填油圧指示終了時刻t6以降、ローブレーキ32の締結が進行し、ローブレーキ32の伝達トルク容量TL/Bが大きくなり、これに伴ってエンジン1の駆動力が駆動輪7へと伝達されて車速VSPも立ち上がる。つまり、ほぼ充填油圧指示終了時刻t6になるタイミングから車両の再発進が開始される。
[再発進時におけるローブレーキ締結制御作用]
エンジン停止制御(コーストストップ制御/アイドルストップ制御)を行う車両であって、バリエータと発進クラッチを備えたものにおいて、電動オイルポンプを廃止し、オイルポンプとして、エンジン駆動のメカオイルポンプのみを備えた車両を比較例とする。
この比較例の場合、電動オイルポンプの廃止により、エンジン停止制御中の油圧を確保することができず、エンジン停止制御終了後、発進クラッチを締結して再発進するときには、油路に残っている作動油の状態が不明である。つまり、エンジン停止時間が長ければ油路内に作動油が無く、エンジン停止時間が短ければ油路に作動油がある程度残っている。このため、再発進のために停止しているエンジンを再始動したとき、発進クラッチの伝達トルク管理と、バリエータの伝達トルク管理を精度よく行うことができない。
すなわち、再発進時に、発進クラッチへの油圧を制御するソレノイドバルブの異常等が発生し、発進クラッチに供給される作動油の油圧が上昇しない場合において、エンジン回転数Neが上昇することで変速機入力トルクが上昇したとき、この変速機入力トルクを車両の駆動力として駆動輪へと伝達すべく発進クラッチのクラッチ油圧指示値を上昇させる。このとき、異常によりスタックしていたソレノイドバルブが何らかのきっかけにより作動可能になると、発進クラッチに供給される作動油の油圧がクラッチ油圧指示値に合うように急上昇する。これにより、発進クラッチが急締結され、この発進クラッチのトルク伝達容量が瞬間的に無段変速機構のトルク伝達容量を上回り、ベルトスリップが生じることがある。
なお、例えば特開2013-204722号公報(以下、「文献1」という)には、コーストストップ制御中に、バリエータトルク伝達容量(ベルト容量)よりも、クラッチトルク伝達容量を低減させることが開示されている。さらに、この文献1には、車両がエンジンを駆動した状態での走行中にクラッチトルク伝達容量を減少させると、エンジン駆動力が伝達できなくなる可能性があるため、走行中はクラッチトルク伝達容量を低減することができない旨の記載がある。つまり、文献1では、車両が停車しようとしているコーストストップ制御中には、エンジン駆動力を伝達する必要がないため、クラッチトルク伝達容量を低減することが可能であるとしている。
また、上記文献1には、コーストストップ制御実行後の再発進時におけるクラッチトルク伝達容量とバリエータトルク伝達容量については一切記載がない。さらに、電動オイルポンプを廃した比較例の場合に生じうる課題についても何ら開示されていない。
そして、上記のように、電動オイルポンプを廃止したシステムとした場合、再発進時の油圧管理が困難なことから、ベルトスリップが懸念される。以下、これを反映する再発進時におけるローブレーキ締結制御作用を説明する。
実施例1では、コーストストップ制御が終了し、エンジン1を再始動するとともに、発進クラッチであるローブレーキ32を締結する際、このローブレーキ32に供給されるローブレーキ油圧PL/Bを制御するクラッチ油圧指示値PL/Bを、ローブレーキ32のトルク伝達容量が、バリエータ20のトルク伝達容量を超えない値とする。
すなわち、クラッチ油圧指示値PL/Bの上限値を、実ライン圧rPLから算出したベルト容量算出値T(PL)から所定のマージンα分を差し引いた値であるクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxによって規制する。
ここで、ローブレーキ32の締結途中におけるトルク伝達容量は、クラッチ油圧指示値PL/Bとなる。一方、バリエータの20のトルク伝達容量は、実ライン圧rPLから算出したベルト容量算出値T(PL)である。そして、このクラッチ油圧指示値PL/Bをクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxによって規制することで、ローブレーキ32を締結する際のクラッチ油圧指示値PL/Bは、ローブレーキ32のトルク伝達容量が、バリエータ20のトルク伝達容量を超えない値になる。
これにより、ローブレーキ32の締結途中で、副変速機構30がニュートラル状態になっているとき、仮にブレーキング等で駆動輪7からトルクが入力されたとしても、このトルクが副変速機構30(ローブレーキ32)を介してバリエータ20に伝達されることはなく、ベルトスリップを防止することができる。
また、ローブレーキ32の締結途中に、ローブレーキソレノイドバルブ113の異常等によってローブレーキ32に供給されるローブレーキ油圧PL/Bが上昇しないなど、実際のローブレーキ油圧PL/Bとクラッチ油圧指示値PL/Bが乖離している場合において、何らかのきっかけでローブレーキ油圧PL/Bが急上昇しても、ローブレーキ32のトルク伝達容量がバリエータ20のトルク伝達容量を超えることはなく、ベルトスリップを防止することができる。
また、この実施例1では、クラッチ油圧指示値PL/Bの上限値を、実ライン圧rPLから算出したベルト容量算出値T(PL)から所定のマージン分αを差し引いた値であるクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxによって規制している。これにより、クラッチ油圧指示値PL/Bがベルト容量算出値T(PL)を超えてしまうことを確実に防止することができる。
しかも、実施例1では、クラッチ油圧指示値PL/Bがクラッチ油圧上限規制値PL/Bmax未満のときには、このクラッチ油圧指示値PL/Bをクラッチ締結指示油圧に設定する。そして、クラッチ油圧指示値PL/Bがクラッチ油圧上限規制値PL/Bmax以上のときには、このクラッチ油圧指示値PL/Bをクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxに設定する。
そのため、クラッチ油圧指示値PL/Bが比較的低いとき(クラッチ油圧上限規制値PL/Bmax未満のとき)では、ローブレーキ32の締結に必要なトルクが制限されず、クラッチ締結を速やかに進行することができる。そして、クラッチ油圧指示値PL/Bが高くなり、クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxを超えた場合に規制し、ベルトスリップを確実に防止することができる。
さらに、この実施例1では、エンジン1の再始動開始後、ローブレーキ32への油圧充填が完了したら、クラッチ油圧指示値PL/Bをクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxによって規制するローブレーキ締結制御を行う。これにより、油圧充填前段階(図8に示すタイムチャートにおけるクラッチ油圧充填時間T4)の間は、クラッチ油圧指示値PL/Bは何ら制限を受けない。
そのため、このクラッチ油圧充填時間T4でのローブレーキ32の制御を適切に行うことで、再発進タイムラグを小さく抑えることができる。
そして、実施例1では、発進クラッチを、バリエータ20に組み合わされる副変速機構30の変速段を変更する摩擦締結要素のうち、前進1速にて締結されるローブレーキ32とする構成とした。
この構成により、電動オイルポンプを廃止した副変速機付き無段変速機を搭載した車両において、エンジン停止制御(コーストストップ制御/アイドルストップ制御)の終了後、ベルトスリップを防止しつつ、再発進を行うことができる。
次に、効果を説明する。
実施例1の無段変速機の制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジン1と、
前記エンジン1と駆動輪7との間に介装され、油圧によってベルト(Vベルト23)をプーリ(プライマリプーリ21,セカンダリプーリ22)で挟持してトルクを伝達する無段変速機構(バリエータ20)と、
前記無段変速機構(バリエータ20)が介装された駆動系に設けられた発進クラッチ(ローブレーキ32)と、
前記エンジン1により駆動され、前記無段変速機構(バリエータ20)と前記発進クラッチ(ローブレーキ32)への油圧を供給するメカオイルポンプ10と、
所定の開始条件が成立すると前記エンジン1を停止し、所定の終了条件が成立するとエンジン停止制御(アイドルストップ制御,コーストストップ制御)を終了して前記エンジン1を再始動するエンジン停止制御手段(エンジンコントローラ14)と、
を備えた無段変速機の制御装置において、
前記メカオイルポンプ10から前記発進クラッチ(ローブレーキ32)への油路途中位置に設けられ、前記発進クラッチ(ローブレーキ32)への油圧を制御するソレノイドバルブ(ローブレーキソレノイドバルブ113)と、
前記ソレノイドバルブ(ローブレーキソレノイドバルブ113)へのクラッチ油圧指示値PL/Bを出力する変速機制御手段(変速機コントローラ12)と、を設け、
前記変速機制御手段(変速機コントローラ12)は、前記エンジン停止制御(アイドルストップ制御,コーストストップ制御)を終了して前記エンジン1を再始動する際、前記クラッチ油圧指示値PL/Bを、前記発進クラッチ(ローブレーキ32)のトルク伝達容量が、前記無段変速機構(バリエータ20)のトルク伝達容量を超えない値にして前記発進クラッチ(ローブレーキ32)の締結制御を行う構成とした(図7)。
このため、エンジン停止制御実行後のエンジン再始動時に、無段変速機構(バリエータ20)におけるベルトスリップを防止することができる。
(2) 前記変速機制御手段(変速機コントローラ12)は、前記発進クラッチ(ローブレーキ32)の締結制御を行う際、前記クラッチ油圧指示値PL/Bをクラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxによって制限し(図7)、
前記クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxを、実際のライン圧PLに基づいて算出された前記無段変速機構(バリエータ20)のトルク伝達容量(ベルト容量算出値T(PL))から所定のマージンαを差し引いた値に設定する(式(1))構成とした。
このため、(1)の効果に加え、クラッチ油圧指示値PL/Bがベルト容量算出値T(PL)を超えてしまうことを確実に防止することができる。
(3) 前記変速機制御手段(変速機コントローラ12)は、前記クラッチ油圧指示値PL/Bが前記クラッチ油圧上限規制値PL/Bmax未満のとき、前記クラッチ油圧指示値PL/Bをクラッチ締結指示油圧(式(2))に設定し、
前記クラッチ油圧指示値PL/Bが前記クラッチ油圧上限規制値PL/Bmax以上のとき、前記クラッチ油圧指示値PL/Bを前記クラッチ油圧上限規制値PL/Bmaxに設定する構成とした(図7)。
このため、(2)の効果に加え、ローブレーキ32の締結時間が増長することを防止しつつ、ベルトスリップを確実に防止することができる。
(4) 前記変速機制御手段(変速機コントローラ12)は、前記エンジン1の再始動開始後、前記発進クラッチ(ローブレーキ32)への油圧充填が完了したら、前記発進クラッチ(ローブレーキ32)の締結制御を開始する構成とした(図6,図7)。
このため、(1)〜(3)のいずれかの効果に加え、ベルトスリップを確実に防止しつつ、再発進タイムラグを小さく抑えることができる。
(5) 前記発進クラッチを、前記無段変速機構(バリエータ20)組み合わされる副変速機構30の変速段を変更する摩擦締結要素のうち、前進1速にて締結されるローブレーキ32とする構成とした。
このため、(1)〜(4)のいずれかの効果に加え、電動オイルポンプを廃止した副変速機付き無段変速機を搭載した車両において、エンジン停止制御(コーストストップ制御/アイドルストップ制御)の終了後、ベルトスリップを防止しつつ、再発進を行うことができる。
以上、本発明の無段変速機の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、発進クラッチとして、副変速機構30に有するローブレーキ32を用いる例を示した。しかし、発進クラッチとしては、同じシステムを用いる場合であっても、副変速機構30に有するハイクラッチ33を用いる例としても良い。さらに、発進クラッチは、副変速機構30以外に設けられたクラッチ、つまり、無段変速機構が介装された駆動系に設けられたクラッチであれば良い。
実施例1では、エンジン停止制御として、コーストストップ制御とアイドルストップ制御の両方を行う例を示した。しかし、エンジン停止制御としては、コーストストップ制御のみを行う例、或いは、アイドルストップ制御のみを行う例であっても良い。
実施例1では、エンジン回転数Neが所定値以下になると、解放するクラッチとして、ハイクラッチ33とする例を示した。しかし、解放するクラッチとしては、燃料噴射をカットするとき、駆動力伝達のために締結されているクラッチであれば良い。
実施例1では、バリエータ20として、ベルト式無段変速機構を備えたものを示した。しかし、バリエータ20としては、Vベルト23の代わりにチェーンがプーリ21、22の間に掛け回される無段変速機構であってもよい。あるいは、バリエータ20としては、入力ディスクと出力ディスクの間に傾転可能なパワーローラを配置するトロイダル式無段変速機構であってもよい。
実施例1では、副変速機構30として、前進用の変速段として1速と2速の2段を有する変速機構を示した。しかし、副変速機構30としては、前進用の変速段として3段以上の変速段を有する変速機構としても構わない。
実施例1では、副変速機構30として、ラビニヨ型遊星歯車機構を用いて構成を示した。しかし、副変速機構30としては、通常の遊星歯車機構と摩擦締結要素を組み合わせて構成してもよいし、あるいは、ギア比の異なる複数の歯車列で構成される複数の動力伝達経路と、これら動力伝達経路を切り換える摩擦締結要素とによって構成してもよい。
実施例1では、バリエータ20のプーリ21、22の可動円錐板を軸方向に変位させるアクチュエータとして、油圧シリンダ23a、23bを備えたものを示した。しかし、バリエータのアクチュエータとしては、油圧で駆動されるものに限らず電気的に駆動されるものであってもよい。
実施例1では、変速機として、副変速機付き無段変速機を用いる例を示した。しかし、無段変速機としては、副変速機無しの無段変速機を用いる例であっても良い。
実施例1では、本発明の制御装置を、副変速機付き無段変速機を搭載したエンジン車に適用する例を示した。しかし、本発明の無段変速機の制御装置は、ハイブリッド車両に対しても適用することができる。駆動トルクを制御するにあたり、最低回転数(アイドル回転数)が必要な駆動源(例えば、エンジン)を有する車両であれば適用できる。
1 エンジン
4 変速機(副変速機付き無段変速機)
7 駆動輪
10 メカオイルポンプ
20 バリエータ(無段変速機構)
30 副変速機構
32 ローブレーキ(発進クラッチ)
33 ハイクラッチ
34 リバースブレーキ
11 油圧制御回路
113 ローブレーキソレノイドバルブ(ソレノイドバルブ)
12 変速機コントローラ(変速機制御手段)
13 統合コントローラ
14 エンジンコントローラ(エンジン停止制御手段)

Claims (5)

  1. エンジンと、
    前記エンジンと駆動輪との間に介装され、油圧によってベルトをプーリで挟持してトルクを伝達する無段変速機構と、
    前記無段変速機構が介装された駆動系に設けられた発進クラッチと、
    前記エンジンにより駆動され、前記無段変速機構と前記発進クラッチへの油圧を供給するメカオイルポンプと、
    所定の開始条件が成立すると前記エンジンを停止し、所定の終了条件が成立するとエンジン停止制御を終了して前記エンジンを再始動するエンジン停止制御手段と、
    を備えた無段変速機の制御装置において、
    前記メカオイルポンプから前記発進クラッチへの油路途中位置に設けられ、前記発進クラッチへの油圧を制御するソレノイドバルブと、
    前記ソレノイドバルブへのクラッチ油圧指示値を出力する変速機制御手段と、を設け、
    前記変速機制御手段は、前記エンジン停止制御を終了して前記エンジンを再始動する際、前記クラッチ油圧指示値を、前記発進クラッチのトルク伝達容量が、前記無段変速機構のトルク伝達容量を超えない値にして前記発進クラッチの締結制御を行う
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載された無段変速機の制御装置において、
    前記変速機制御手段は、前記発進クラッチの締結制御を行う際、前記クラッチ油圧指示値をクラッチ油圧上限規制値によって制限し、
    前記クラッチ油圧上限規制値を、実際のライン圧に基づいて算出された前記無段変速機構のトルク伝達容量から所定のマージンを差し引いた値に設定する
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
  3. 請求項2に記載された無段変速機の制御装置において、
    前記変速機制御手段は、前記クラッチ油圧指示値が前記クラッチ油圧上限規制値未満のとき、前記クラッチ油圧指示値をクラッチ締結指示油圧に設定し、
    前記クラッチ油圧指示値が前記クラッチ油圧上限規制値以上のとき、前記クラッチ油圧指示値を前記クラッチ油圧上限規制値に設定する
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された無段変速機の制御装置において、
    前記変速機制御手段は、前記エンジンの再始動開始後、前記発進クラッチへの油圧充填が完了したら、前記発進クラッチの締結制御を開始する
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された無段変速機の制御装置において、
    前記発進クラッチを、前記無段変速機構に組み合わされる副変速機構の変速段を変更する摩擦締結要素のうち、前進1速にて締結されるローブレーキとする
    ことを特徴とする無段変速機の制御装置。
JP2013256403A 2013-12-11 2013-12-11 無段変速機の制御装置 Active JP6053666B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013256403A JP6053666B2 (ja) 2013-12-11 2013-12-11 無段変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013256403A JP6053666B2 (ja) 2013-12-11 2013-12-11 無段変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015113914A true JP2015113914A (ja) 2015-06-22
JP6053666B2 JP6053666B2 (ja) 2016-12-27

Family

ID=53527916

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013256403A Active JP6053666B2 (ja) 2013-12-11 2013-12-11 無段変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6053666B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017013693A1 (ja) * 2015-07-23 2017-01-26 日産自動車株式会社 エンジン制御方法及び車両走行制御装置
WO2017057666A1 (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 ジヤトコ株式会社 車両の制御装置、及び車両の制御方法
KR20180035235A (ko) * 2015-08-25 2018-04-05 쟈트코 가부시키가이샤 차량용 구동 제어 장치 및 차량용 구동 제어 장치의 제어 방법
EP3348870A4 (en) * 2015-09-09 2018-10-10 Jatco Ltd Control device and control method for continuously variable transmission mechanism for vehicle
CN110345246A (zh) * 2018-04-05 2019-10-18 本田技研工业株式会社 车辆、无级变速机及其控制装置与控制方法

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011196497A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Daihatsu Motor Co Ltd アイドルストップ車の制御装置
JP2011247370A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Daihatsu Motor Co Ltd 発進クラッチ制御装置
JP2012031892A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Daihatsu Motor Co Ltd アイドルストップ車の発進クラッチ制御装置
JP2012036781A (ja) * 2010-08-05 2012-02-23 Jatco Ltd アイドルストップ車両

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011196497A (ja) * 2010-03-23 2011-10-06 Daihatsu Motor Co Ltd アイドルストップ車の制御装置
JP2011247370A (ja) * 2010-05-28 2011-12-08 Daihatsu Motor Co Ltd 発進クラッチ制御装置
JP2012031892A (ja) * 2010-07-29 2012-02-16 Daihatsu Motor Co Ltd アイドルストップ車の発進クラッチ制御装置
JP2012036781A (ja) * 2010-08-05 2012-02-23 Jatco Ltd アイドルストップ車両

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017013693A1 (ja) * 2015-07-23 2017-01-26 日産自動車株式会社 エンジン制御方法及び車両走行制御装置
JPWO2017013693A1 (ja) * 2015-07-23 2018-06-07 日産自動車株式会社 エンジン制御方法及び車両走行制御装置
KR20180035235A (ko) * 2015-08-25 2018-04-05 쟈트코 가부시키가이샤 차량용 구동 제어 장치 및 차량용 구동 제어 장치의 제어 방법
KR102021250B1 (ko) 2015-08-25 2019-09-11 쟈트코 가부시키가이샤 차량용 구동 제어 장치 및 차량용 구동 제어 장치의 제어 방법
EP3348870A4 (en) * 2015-09-09 2018-10-10 Jatco Ltd Control device and control method for continuously variable transmission mechanism for vehicle
WO2017057666A1 (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 ジヤトコ株式会社 車両の制御装置、及び車両の制御方法
KR20180054771A (ko) * 2015-10-02 2018-05-24 쟈트코 가부시키가이샤 차량의 제어 장치 및 차량의 제어 방법
JPWO2017057666A1 (ja) * 2015-10-02 2018-07-19 ジヤトコ株式会社 車両の制御装置、及び車両の制御方法
KR102000895B1 (ko) 2015-10-02 2019-07-16 쟈트코 가부시키가이샤 차량의 제어 장치 및 차량의 제어 방법
US10495221B2 (en) 2015-10-02 2019-12-03 Jatco Ltd Control device for vehicle and control method for vehicle
RU2723012C1 (ru) * 2015-10-02 2020-06-08 Ниссан Мотор Ко., Лтд. Устройство управления источником приведения в движение и автоматической трансмиссией транспортного средства и соответствующий способ управления
CN110345246A (zh) * 2018-04-05 2019-10-18 本田技研工业株式会社 车辆、无级变速机及其控制装置与控制方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP6053666B2 (ja) 2016-12-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5526005B2 (ja) コーストストップ車両及びコーストストップ車両の制御方法
US8696515B2 (en) Coast stop vehicle and control method thereof
JP6106287B2 (ja) 無段変速機の制御装置
US8585550B2 (en) Coast stop vehicle and control method for coast stop vehicle
JP5728422B2 (ja) ベルト式無段変速機の変速制御装置
US8771141B2 (en) Coast stop vehicle and coast stop method
US9022901B2 (en) Coast stop vehicle and control method thereof
JP6053666B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP6584892B2 (ja) 車両のセーリングストップ制御方法及び制御装置
JP5768188B2 (ja) 自動変速機の制御装置及び制御方法
JP5948623B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP6084155B2 (ja) 車両用変速機の制御装置
JP6084154B2 (ja) 車両用変速機の制御装置
JP5860150B2 (ja) 車両用の自動変速機
JP6124828B2 (ja) 車両用変速機の制御装置
JP6242835B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6598712B2 (ja) 車両のセーリングストップ制御方法及び制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150707

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160426

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160627

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160627

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161129

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161129

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6053666

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150