JP2015112412A - 毛髪処理方法 - Google Patents

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真主 山口
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Abstract

【課題】頭髪の一部のみを取り分けて、取り分けた頭髪に形付や染色・脱色といった処理を、同一部位に対して均一にかつ容易に行い得る方法を提供すること。
【解決手段】頭髪の根元を指でつまみ取って毛束をつくる工程と;頭髪をつまんだ指を、毛束の略先端までずらす工程と;毛束の先端域において、毛束維持手段によって毛束を束ねた状態を維持する工程と;毛髪処理組成物が充填された塗布具を片手で持つ工程と;塗布具から供給された毛髪処理組成物を、毛束の根元から先端に向かって塗布する塗布工程と;塗布具から供給された毛髪処理組成物を、毛束の根元から先端に向かって塗布しつつ毛束維持手段を解除して、毛髪処理組成物を前記毛束の最先端まで塗布する最後の塗布工程と;を有する。
【選択図】図10

Description

本発明は、塗布具を用いて毛髪に毛髪化粧料を筋状に塗布して処理する方法に関する。
毛髪、特に頭髪の一部のみを取り分けて形付や染色・脱色といった処理を施そうとした場合、処理しようとする部分を毛束として摘み上げ、その下にアルミホイル等のカバーをあてがう操作が従来行われてきた。しかしこの操作は、非常に手間がかかるとともに、自分ひとりで操作を行うことが著しく困難であった。そこで、少ない量の毛束であっても、容易かつ正確に毛束の根元から先端まで均一に処理できる手段として、特許文献1に記載の染毛用ノズルなどの技術が提案されている。
選択した毛束の根元から毛先までを均一に処理するためには、毛髪量が少ない毛束であっても必要かつ十分な量の毛髪化粧料を毛束に塗布する必要があるが、特許文献1に記載の技術では、そのような塗布を行うことは容易ではなかった。特に、肩を超す長さの後頭部頭髪を毛束として確実に保持しつつ、該毛束に毛髪化粧料を塗布することは困難であった。
特許文献2には、二重の入れ子構造の容器本体と、該容器本体の吐出口に接続される塗布具とを有する塗布具付き容器が記載されている。この塗布具付き容器を用いれば、あらゆる容器姿勢においても毛髪化粧料を吐出できるという利点がある。しかし同文献には、頭髪の一部のみを取り分けて毛束となし、該毛束を処理するときの具体的な操作についての提案はなされていない。したがって、頭髪の一部のみを取り分けて形付や染色・脱色といった処理を行うためには、更なる技術提案が求められていた。
特開平10−290712号公報 特開2000−16470号公報
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る毛髪処理方法を提供することにある。
本発明は、複数本の頭髪の根元を複数の指でつまみ取って毛束をつくる工程と;
前記頭髪をつまんだ指を、前記毛束の略先端までずらす工程と;
前記毛束の先端域において、毛束維持手段によって前記毛束を束ねた状態を維持する工程と;
毛髪処理組成物が充填された塗布具を片手で持つ工程と;
前記塗布具から供給された前記毛髪処理組成物を、前記毛束の根元から先端に向かって塗布する塗布工程と;
前記塗布具から供給された前記毛髪処理組成物を、前記毛束の根元から先端に向かって塗布しつつ前記毛束維持手段を解除して、前記毛髪処理組成物を前記毛束の最先端まで塗布する最後の塗布工程と;を有する毛髪処理方法を提供するものである。
本発明によれば、頭髪の一部のみを取り分けて、取り分けた頭髪に形付や染色・脱色といった処理を、同一部位に対して均一にかつ容易に行うことができる。
図1は、本発明の毛髪処理方法に用いられる毛髪化粧料塗布具の一実施形態を示す一部破断側面図である。 図2は、図1に示す毛髪化粧料塗布具の塗布部の拡大斜視図である。 図3は、図1に示す毛髪化粧料塗布具の塗布部の櫛歯台を、櫛部が突出する面側から見た平面図である。 図4は、図1に示す毛髪化粧料塗布具の塗布部と延長部との接続状態を示す部分断面図である。 図5は、本発明の毛髪処理方法の工程1を示す斜視図である。 図6は、本発明の毛髪処理方法の工程2を示す斜視図である。 図7は、本発明の毛髪処理方法の工程3において、毛束に留め具を取り付ける状態を示す斜視図である。 図8は、本発明の毛髪処理方法の工程3において、毛束に留め具を取り付けた後の状態を示す斜視図である。 図9は、本発明の毛髪処理方法の工程4を示す斜視図である。 図10は、本発明の毛髪処理方法の工程5を示す斜視図である。 図11は、図1に示す毛髪化粧料塗布具における筒状の櫛部の内側の空間内に毛髪化粧料を貯留させた状態を示す斜視図である。 図12は、本発明の毛髪処理方法の工程6を示す斜視図である。 図13は、本発明の毛髪処理方法に用いられる毛髪化粧料塗布具の別の実施形態を示す一部破断側面図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。本発明の毛髪処理方法は、毛髪化粧料とこれを塗布する毛髪化粧料塗布具とを具備する毛髪化粧品を用いて実施される。すなわち、本発明の毛髪処理方法の実施に用いる毛髪化粧品は、毛髪化粧料及び毛髪化粧料塗布具の少なくとも2つを要素とし、これらが1つのパッケージ内に収納されたキットの形態をなしている。
本明細書に言う「毛髪処理」とは、毛髪に対して何らの処理を施して、外見上、処理前と異なる状態にする操作を広く包含する。したがって、本発明の毛髪処理方法には、例えば、ヘアカラーやヘアマニキュア等による毛髪のカラーリング(ヘアカラーリング)、毛髪の脱色、毛髪の形付け(例えば起床時の寝癖直しや外出前のセットなど)、一時染毛料を用いたヘアカラーリングを伴う形付け等の毛髪化粧料を毛髪に塗布し、洗い流さずに毛髪形状を維持させる等の操作が含まれ得る。また、本発明の毛髪処理方法は、頭髪が主たる適用対象であり、頭髪のカラーリング等の各種用途に用いられ、その用途に適した毛髪化粧料が選択される。
本発明の毛髪処理方法は、以下の工程1−6に大別される。
・工程1:複数本の頭髪の根元を複数の指でつまみ取って毛束をつくる工程。
・工程2:頭髪をつまんだ指を、毛束の略先端までずらす工程。
・工程3:毛束の先端域において、毛束維持手段によって毛束を束ねた状態を維持する工程。
・工程4:毛髪処理組成物が充填された塗布具を片手で持つ工程。
・工程5:塗布具から供給された毛髪処理組成物を、毛束の根元から先端に向かって塗布する塗布工程。
・工程6:塗布具から供給された毛髪処理組成物を、毛束の根元から先端に向かって塗布しつつ毛束維持手段を解除して、毛髪処理組成物を前記毛束の最先端まで塗布する最後の塗布工程。
以上の工程においては、上述したとおり、毛髪化粧料とこれを塗布する毛髪化粧料塗布具とを具備する毛髪化粧品を用いる。毛髪化粧品を構成する毛髪化粧料塗布具は、毛髪化粧料を収容するための容器部、及び毛髪に対して毛髪化粧料を束状に塗布するための塗布部を有する。毛髪化粧料は、毛髪化粧料塗布具における容器部に収容される。
図1には、本発明で用いられる毛髪化粧料塗布具(以下、単に「塗布具」とも言う。)の一実施形態の一部破断側面図が示されている。塗布具1は、図1に示すように、剤吐出口21及び該剤吐出口21の周囲を囲むように略円環状に配置された複数の櫛歯22からなる櫛部23を有する塗布部2と、毛髪化粧料(図示せず)を収容し、該毛髪化粧料を塗布部2に供給可能な容器部4とを有する。また塗布具1は、毛髪化粧料を容器部4から塗布部2に供給するための液導出路51を持つ延長部5を有する。延長部5は、容器部4と塗布部2とを連結している。
塗布部2は、頭髪に接触する部分であり、頭髪を櫛部23で梳きながら該頭髪に毛髪化粧料を塗布可能になっている。塗布部2は、図2及び図3に示すように、平面視円形状の櫛歯台20を備えており、該櫛歯台20の中央部に、延長部5を通じて供給された毛髪化粧料が吐出される剤吐出口21が開口している。櫛歯22は、櫛歯台20に、剤吐出口21の周囲を囲むように略円環状に多数立設されている。これらの櫛歯22によって、櫛歯台20上に、円筒状の櫛部23が形成されている。櫛歯22及び櫛歯台20は、合成樹脂により一体に成形されている。櫛歯22は、図3に示すように、平面視形状及び横断面形状が円形状であり、剤吐出口21を囲む円形のライン24上に等間隔に配置されている。尤も、各櫛歯22は、それを配置した軌跡が等方性のある図形を描くように配置されていれば、円形のライン24上に配置されていることを要しない。例えば、正三角形、正六角形又は正八角形等の正多角形の軌跡を描くように各櫛歯22が配置されていればよい。本発明における「略円環状」とは、このような正多角形も含む概念である。
図4に示すように、延長部5の上端は開口しており、開口端に環状リブ52が突設されている。一方、塗布部2の櫛歯台20の下面部には、環状リブ52と相補形状をなす環状溝部26が凹設されている。そして、環状リブ52と環状溝部26とが嵌合することで、延長部5と塗布部2とが結合する。延長部5の下端については、以下に述べる接続キャップ45(図1参照)の上端と嵌合可能になっており、該嵌合によって延長部5と接続キャップ45とが結合している。
図1に戻ると、容器部4は、スクイズ可能な有底筒状の外容器42と、外容器42内に配置され、口部が外容器42の円筒状の口部内面に気密に接合された内袋43とを有する容器本体41と、容器本体41の口首部に取り付けられる逆止弁44付きの接続キャップ45とからなる二重構造の容器からなる。接続キャップ45の内面にはネジ山が設けられており、このネジ山は、容器本体41の口首部の外面に設けられたネジ山と螺合可能になっている。容器部4は、外容器42を片手で把持し、その片手で該外容器42をスクイズすることにより、外容器42自体又は外容器42と内袋43との間の空気が、内部の内袋43を押圧し、それにより内袋43内の毛髪化粧料が押し出されて液導出路51を介して剤吐出口21に供給される。接続キャップ45の上部には、容器部4と塗布部2との間に所定の間隔を形成する延長部5が結合しており、延長部5の他端は、前記の櫛歯台20の裏面側に結合している。延長部5は、内部に液導出路51を備え、液導出路51を介して、容器部4と剤吐出口21との間を連通している。
外容器42の円筒状の口部には、外容器42と内袋43との間の空間と、外容器42の外部とを連通する吸入孔42aが形成されている。そして、押圧されて変形した外容器42が、弾性復元力により元の状態に戻るときに、容器1の外部の空気が、接続キャップ45の下端と外容器42との間に設けた隙間42b及び前記の吸入孔42aを通って、外容器42と内袋43との間に流入する。容器部4は、このような構成を有することで、外周面を押圧して変形させる操作を繰り返すことにより、内容物である毛髪化粧料を徐々に剤吐出口21から吐出させることができる。
容器部4に、このような二重構造の容器を用いることにより、内部の毛髪化粧料の残量が減っても、容器部4がしぼんで把持しにくくなることを防止できる。また、接続キャップ45や、容器部4内の空間と剤吐出口21とを連通する液導出路51等に逆止弁44を設けて、剤の吐出後に空気が液導出路51や容器部4に逆流することを防止することにより、次回の吐出の際に、毛髪化粧料が出にくくなったり毛髪化粧料が飛び散ったりすることを防止することができる。更に逆止弁44を設けることで、塗布部2と容器部4との空間的な位置関係がいかなる場合であっても、毛髪化粧料を塗布部2へ供給することができる。容器部4の外容器42における接続キャップ45に覆われていない部分から櫛部23までの距離L(図1参照)は、頭髪への塗布状態の目視による確認性を高める観点及び塗布作業の容易等の観点から、40mm以上200mm以下であることが好ましく、より好ましくは60mm以上130mm以下であり、更に好ましくは70mm以上110mm以下である。
以上の構成を有する塗布具1は、本発明で用いる毛髪化粧品の使用前においては分解された状態になっている。例えば容器本体41と、塗布部2、延長部5及び接続キャップ45の3つが結合した部材との2パーツの状態になっている。
後述する毛髪処理方法を行う場合に、塗布部2を、頭部の頭頂部側から頭髪の毛先方向に向かって一回移動させる一度の塗布操作で、頭髪に、ある程度の塗布幅で、ある程度の長さにわたって毛髪化粧料を塗布できるようにする観点、及び櫛歯22間からの毛髪化粧料の漏れ防止の観点等から、頭髪長さが約20cm以上25cm以下のミディアムヘアの女性の場合には、櫛歯22の高さは、5mm以上35mm以下であることが好ましく、より好ましくは5mm以上30mm以下であり、更に好ましくは6mm以上25mm以下、更に好ましくは6.5mm以上23mm以下、一層好ましくは7mm以上20mm以下である。同様の観点等から、櫛歯22の基端部の断面中心が外接して通る円状ライン24の内径L4(図3参照)は、5mm以上30mm以下であることが好ましく、より好ましくは5mm以上20mm以下、更に好ましくは5mm以上15mm以下であり、一層好ましくは8mm以上13mm以下である。内径L4を前記の範囲内にすることで、自然な仕上がりを達成することができる。なお、本発明において、櫛部の内径とは、櫛歯22の基端部の断面中心が外接して通る円状ラインの内径をいう。また、櫛歯22の幅Wは、櫛歯22の機械的強度を上げるとともに、櫛歯22を毛髪に挿入させやすくさせる観点から、0.1mm以上5mm以下であることが好ましく、より好ましくは0.1mm以上3mm以下であり、更に好ましくは0.5mm以上2.5mm以下である。幅Wとは、剤吐出口中央部側から櫛歯を見たときの投影幅である(図3)。
櫛歯22は、先端22sを有する先端部22aと、該先端部22aよりも櫛歯台20寄りに位置する基端部22bとを有している。櫛歯22の先端22sは、図4に示す如き側面視において櫛歯22の軸方向外方に向けて凸の弧状をなしている。基端部22bは、その長さ方向の全長にわたって前記幅W(直径)が一定であるのに対し、先端部22aは、その先端から基端部22bに向かうに従って前記幅W(直径)が漸次減少しており、先端側が基端側に比して幅(直径)の大きい逆テーパー形状をなしている。先端部22aと基端部22bとの境界は、櫛歯22の長手方向(起立方向)の略中央か、該中央よりもやや櫛歯台20寄りに存する。櫛歯22がこのような形状を有していることで、後述する毛髪処理方法を行う場合に、該櫛歯22を備えた塗布部2が、毛髪を首尾よく束状に把持することができる。
以上の構成を有する塗布具1に毛髪処理組成物を充填してなる毛髪化粧品を用いて、上述した工程1ないし6を行う。以下、それぞれの工程を、図5ないし図12を参照しながら説明する。
〔工程1〕
本工程においては、図5に示すとおり、毛髪処理の対象者自身が、毛髪処理の作業者となり、作業者の頭髪のうち所定部位Aを選択し、選択された部位Aから複数本の頭髪の根元を複数の指でつまみ取る。複数本の頭髪をつまみ取ることで、一束の毛束60がつくられる。毛束60は、作業者の片手で複数本の頭髪をつまむことで形成される。図5においては、作業者の左手によって、作業者の左前部の頭髪から毛束60がつくられている状態が示されている。頭髪の根元とは、頭髪のうち地肌に隣接する部位だけでなく、毛束が形成可能な範囲で、地肌から所定の距離を隔てた部位までの位置を包含する。
〔工程2〕
本工程においては、図6に示すとおり、頭髪をつまんだ指を、毛束60の略先端までずらす。この場合、指によって頭髪をつまんでいる状態を維持したまま、指を毛束60の略先端まで移動させる。この間、工程1において形成された毛束60を構成する頭髪の本数を維持したままで指を移動させることが好ましいが、指を移動させている間に、毛束60を構成する頭髪の本数が若干増減することは許容される。また、工程1において頭髪を最初につまんだときの指の本数と、毛束60の略先端までずらしたときの指の本数とは同じであってもよく、あるいは異なっていてもよい。毛束60の略先端とは、毛束60の最先端の位置だけでなく、一束になっている複数本の頭髪を複数本の指で把持できる程度に、最先端の位置から若干根元側寄りの位置までの幅をもった領域のことである。
〔工程3〕
本工程においては、図7及び図8に示すとおり、毛束60の先端域61に毛束維持手段62を取り付けて、複数本の頭髪を一束の毛束60として束ねた状態を維持する。毛束維持手段62としては、例えば同図に示すとおり、クリップ等の留め具を用いることができる。留め具からなる毛束維持手段62を用いる場合には、工程2で説明したとおり、作業者の片手を毛束60の略先端に位置させて、その状態下に、作業者の他方の手で毛髪維持手段62を毛束60の先端域61に取り付ける。毛束60の先端域61とは、毛束60の最先端の位置から根元側寄りの所定の位置までの幅をもった領域のことである。例えば最先端の位置から毛束全長の1/4程度の根元側までの領域を先端域61と言うことができる。
なお図8においては、毛束60の先端域61に、留め具からなる毛束維持手段62を取り付けた後に、毛束60から作業者の手を離した状態が示されているが、本工程においては、毛束維持手段62を取り付けた後もそのまま、作業者の手を毛束60の先端域61に添えておいても差し支えない。また図7及び図8においては、毛束維持手段62としてクリップ等の留め具を用いた場合の例が示されているが、本工程においては、留め具に代えて工程1において頭髪を最初につまんだ複数の指を毛束維持手段62として用いてもよい。この場合には、工程2に関連して説明した図6に示す状態が維持されることになる。
〔工程4〕
本工程においては、図9に示すとおり、毛髪処理組成物が充填された塗布具1を、作業者の片手で把持する。塗布具1を把持する手は、左右どちらでも差し支えないが、一般には、先に述べた工程1において毛束60をつくった手と反対の手で塗布具1を把持すると、作業性が良好になりやすい。塗布具1を把持する場合、把持の位置は、塗布具1における外容器42とすることが作業性の点で有利である。
〔工程5〕
本工程においては、図10に示すとおり、塗布具1から供給された毛髪処理組成物を、毛束60の根元から先端に向かって塗布する。詳細には、塗布具1の外容器42を作業者の片手で把持し、該外容器42を1回又は2回以上繰り返しスクイズすることにより、容器部4内に収容されている毛髪化粧料を塗布部2に供給し、該塗布部2の剤吐出口21から毛髪化粧料を吐出させる。この場合、図11に示すように、筒状の櫛部23の内側に所望の量の毛髪化粧料3を溜めることができる。櫛部23の内側に溜める毛髪化粧料3の量は、例えば同図に示すとおり、毛髪化粧料3の上面の位置が、櫛歯22の先端22sの位置と同程度となるようにすることができる。
次に、毛髪化粧料を保持した塗布部2を、図10に示すように、作業者の頭部に移動し、櫛部23(図11参照)を頭髪側に向けて押し当てる。この押し当てによって、塗布部2に設けられている複数の櫛歯22(図11参照)の間に頭髪を挿入させ、かつ櫛歯22の間に頭髪を保持する。これによって複数本の頭髪からなる毛束60が櫛部23によって把持される。引き続き、塗布部2を、毛束60の根元から毛先方向に向けて移動させ、櫛部23(図11参照)で毛束60を梳きながら、隣接した櫛歯22(図11参照)間に挿入された頭髪に対して毛髪化粧料を塗布する。剤吐出口21の櫛歯22が、各櫛歯22によって描かれる軌跡が等方性の図形である略円環となるように配置されている場合、塗布部2の頭髪に押し当てるときの向きによらず、あるいは移動中に、該塗布部2の向きが意図せず変わったとしても、毛髪化粧料の塗布幅は実質的に変わらないので、毛髪化粧料を略一定の幅で容易に塗布することができる。このように、本工程においては、塗布部2で頭髪を把持しながら毛髪化粧料を頭髪に束状に塗布する。「毛髪化粧料を頭髪に束状に塗布する」とは、塗布部2の櫛部23によって把持された毛束を構成する個々の頭髪に対して、いちどきに毛髪化粧料を塗布することを言う。
本工程において塗布具1による毛髪化粧料の塗布を行っている間は、図10に示すとおり、塗布具1を把持している手と反対の手で、毛束60を維持している毛束維持手段62又はその近傍の位置を把持し、毛束60に適度な張力を付与しておくことが、毛髪化粧料を首尾よく塗布し得る点から好ましい。また、本工程における毛髪化粧料の塗布は、塗布具1を毛束60の根元から先端に向けて移動する操作を1回の動作としたとき、これを1回又は複数回繰り返すことができる。本工程によれば、毛髪化粧料を塗布している間にわたり継続して、毛束維持手段62によって複数本の頭髪を束ねて毛束60を維持しているので、同一部位へ毛髪化粧料を均一に塗布することができるという利点がある。これに対して、毛束60への毛髪化粧料の1回の塗布ごとに、毛束維持手段62による毛束60の維持を解除して、再び毛束60をつくるという操作を行った場合には、同一部位へ毛髪化粧料を均一に塗布することが容易でなくなる。
〔工程6〕
本工程は、工程5に引き続き毛髪化粧料を塗布する工程であり、かつ最後の塗布工程でもある。詳細には、図12に示すとおり、最後の塗布工程として、塗布具1から供給された毛髪処理組成物を、毛束60の根元から先端に向かって塗布する。そして塗布具1の塗布部2が、毛束60の先端域61に取り付けられている毛束維持手段62に近接してきたら、毛束維持手段60による毛束60の維持を解除して、毛髪化粧料を毛束60の最先端まで塗布する。図12には、毛束維持手段60を毛束60から取り外す直前の状態が示されている。本工程によって、毛束60の根元から最先端まで、頭髪の全長にわたって毛髪化粧料が塗布されることになる。
以上の工程1ないし6によって、一束の毛束について毛髪化粧料が塗布される。本発明においては、すべての頭髪から選択された一束の毛束について、本発明の毛髪処理方法を施してもよく、あるいはすべての頭髪から選択された二束以上の毛束について本発明の毛髪処理方法を施してもよい。二束以上の毛束について本発明の毛髪処理方法を施す場合には、上述した工程1ないし6を、各毛束について行えばよい。
以上の工程によって毛髪化粧料が塗布された毛束60には、該化粧料中に含まれている各成分に起因する所定の処理が施される。例えば、毛髪化粧料中に顔料や直接染料などの着色料が含まれている場合には、毛束にカラーリング処理が施される。毛髪化粧料中に脱色剤が含まれている場合には、毛束に脱色処理が施される。また、毛髪化粧料中に皮膜形成樹脂が含有されている場合には、毛束の形付け(スタイリング)処理が施される。以下、本発明で使用し得る毛髪化粧料の詳細について説明する。
〔二剤式又は三剤式の染毛剤又は脱色剤〕
本発明で使用し得る毛髪化粧料は、アルカリ剤を含有する第1剤と、過酸化水素を含有する第2剤とを含んで構成される二剤式の染毛剤又は脱色剤の形態で用いることができる。また毛髪化粧料は、第1剤及び第2剤に加えて更に第3剤を含んで構成される三剤式の染毛剤又は脱色剤の形態で用いることもできる。いずれの染毛剤又は脱色剤の形態であっても、第1剤、第2剤及び第3剤は、それぞれ独立して個別の容器内に収容されており、本発明の毛髪処理方法を行う前の状態においては、各剤は容器内に密封収容されている。そして、本発明の毛髪処理方法を行うのに際し、各剤を混合することで二剤式又は三剤式の染毛剤又は脱色剤からなる毛髪化粧料を生じさせる。
アルカリ剤(第1剤)としては、アンモニア及びその塩、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、モノエタノールアミン、イソプロパノールアミン、2−アミノ−2−メチルプロパノール、2−アミノブタノール等のアルカノールアミン及びその塩、1,3−プロパンジアミン等のアルカンジアミン及びその塩、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸グアニジン等の炭酸塩等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
第1剤中のアルカリ剤は、毛髪化粧料(二剤式又は三剤式の染毛剤又は脱色剤)中、十分な染毛効果の点から、合剤後(二剤式においては第1剤と第2剤との混合物、三剤式においては第1剤と第2剤と第3剤との混合物。以下同じ。)の合計量に対して0.05質量%以上、更には0.1質量%以上、更には0.2質量%以上の範囲で含有されていることが好ましい。また、毛髪損傷や頭皮刺激の低減の点から、15質量%以下、更には10質量%以下、更には8質量%以下の範囲で含有されていることが好ましい。
第2剤中の過酸化水素は、毛髪化粧料(二剤式又は三剤式の染毛剤又は脱色剤)中、十分な染毛効果の点から、合剤後の合計量に対して0.1質量%以上、更には0.5質量%以上、更には1.0質量%以上の範囲で含有されていることが好ましく、また、毛髪損傷や頭皮刺激の低減の点から、8.0質量%以下、更には7.0質量%以下、更には6.0質量%以下の範囲で含有されていることが好ましい。
三剤式の染毛剤又は脱色剤を構成する第3剤としては、例えば、脱色力向上のための酸化助剤として過硫酸塩(過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム等)、アルカリ剤として無水メタケイ酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等を含有することができる。
<染料>
毛髪化粧料を二剤式又は三剤式の染毛剤の形態で用いる場合、第1剤中に着色料として染料を含有させることができる。染料としては、酸化染料中間体及び直接染料が挙げられる。
酸化染料中間体としては、公知のプレカーサー及びカプラーを用いることができる。プレカーサー及びカプラーは、どちらか一方が単独で用いられるのではなく、両方を組み合わせて用いられる。プレカーサーとしては、例えばパラフェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン、N−フェニルパラフェニレンジアミン、N,N−ビス(ヒドロキシエチル)パラフェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチルパラフェニレンジアミン、パラアミノフェノール、パラメチルアミノフェノール、4−アミノ-メタクレゾール、オルトアミノフェノール、及びこれらの塩等が挙げられる。また、カプラーとしては、例えばレゾルシン、2−メチルレゾルシン、1−ナフトール、1,5−ジヒドロキシナフタレン、5−アミノオルトクレゾール、メタフェニレンジアミン、メタアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、2,6−ジアミノピリジン、2−メチル−5−ヒドロキシエチルアミノフェノール、2−アミノ−3−ヒドロキシピリジン、及びこれらの塩等が挙げられる。プレカーサー及びカプラーは、それぞれ2種以上を併用してもよい。
プレカーサー及びカプラーそれぞれの含有量は、毛髪化粧料(二剤式又は三剤式の染毛剤)中、合剤後の合計量に対して0.01質量%以上、更には0.1質量%以上が好ましく、また、5質量%以下、更には4質量%以下が好ましい。また、染料中間体の含有量は、毛髪化粧料(二剤式又は三剤式の染毛剤)中、合剤後の合計量に対して0.02質量%以上、更には0.2質量%以上が好ましく、また、8質量%以下、更には6質量%以下が好ましい。
直接染料としては、染毛剤に利用可能である公知の酸性染料、塩基性染料、分散染料、反応性染料等を用いることができる。酸性染料としては、例えば青色1号、紫色401号、黒色401号、だいだい色205号、赤色106号、赤色227号、黄色203号、酸性橙3等が挙げられる。塩基性染料としては、例えば塩基性青99、塩基性茶16、塩基性茶17、塩基性赤76、塩基性黄76、塩基性橙31、塩基性赤51等が挙げられる。酸性染料及び塩基性染料以外の直接染料としては、例えば2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、2-アミノ-6-クロロ-4-ニトロフェノール、3-ニトロ-p-ヒドロキシエチルアミノフェノール、4-ニトロ-o-フェニレンジアミン、4-アミノ-3-ニトロフェノール、4−ヒドロキシプロピルアミノ-3-ニトロフェノール、N,N-ビス-(2-ヒドロキシエチル)-2-ニトロ-p-フェニレンジアミン、分散紫1、分散青1、分散黒9、HC青2、HC橙1、HC赤1、HC赤3、HC黄2、HC黄4、HC黄5等が挙げられる。
直接染料の含有量は、毛髪化粧料(二剤式又は三剤式の染毛剤)中、0.001質量%以上、更には0.01質量%以上が好ましく、また、5質量%以下、更には3質量%以下が好ましい。
毛髪化粧料を二剤式又は三剤式の染毛剤又は脱色剤の形態で用いる場合、各剤を混合後の25℃におけるpHは、脱色・染毛効果と皮膚刺激性の点から、8以上11.5以下、更には8.5以上11以下、更には9以上10.5以下が好ましい。
毛髪化粧料のpHは、卓上pHメータF−51(株式会社堀場製作所製)を用いて、サンプルの温度を25℃に調整し、直接電極をサンプルに入れて測定する。
〔一剤式染毛料〕
本発明の毛髪処理方法に使用し得る毛髪化粧料は、一剤式染毛料の形態で用いることができる。毛髪化粧料を一剤式染毛料の形態で用いる場合、該一剤式染毛料中に、着色料として、直接染料及び顔料からなる群より選択される1種以上を含有させることができる。
一般に、着色料として染料(酸化染料中間体)を含有する染毛剤(二剤式又は三剤式の染毛剤)を用いた場合、それによる染色部分は水に強く、染毛効果が比較的長時間(1〜3か月程度)持続するのに対し、着色料として直接染料を含有する染毛剤(一剤式染毛料)を用いた場合、染毛効果が1〜4週間持続し、着色料として顔料を含有する染毛料(一剤式染毛料)を用いた場合、それによる染色部分は水洗いによって簡単に色落ちする。
したがって、本発明に係る毛髪化粧料(一剤式染毛料)を、染毛効果の持続性はそれほど要求しないが、一剤式という簡便な方法で用いたい場合は、着色剤として直接染料が好適であり、一方、染色部分が洗髪等の水洗いによって簡単に色落ちすることが要望される用途(例えば一時染毛料)で用いる場合は、着色剤として顔料が好適である。
<直接染料>
直接染料としては、前記二剤式又は三剤式の染毛剤の形態で用いられる直接染料を使用することができる。直接染料の含有量は、着色性、色移りのしにくさ、塗布後の感触と塗布しやすさの点から、毛髪化粧料(一剤式染毛料)中、0.01質量%以上30質量%以下、更に0.1質量%以上25質量%以下、特に1質量%以上20質量%以下が好ましい。
<顔料>
顔料としては、その形状(球状、針状、板状等)や粒子径、粒子構造(多孔質、無孔質等)を問わず、いずれのものも使用することができる。例えば無機顔料、有機顔料、パール顔料、金属粉末顔料、光輝性粉体等が挙げられる。顔料は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
無機顔料としては、具体的には、カーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン等の無機黒色系顔料;酸化鉄(べんがら)、水酸化鉄、チタン酸鉄等の無機赤色系顔料;γ−酸化鉄等の無機褐色系顔料;黄酸化鉄、黄土等の無機黄色系顔料;群青、紺青等の無機青色系顔料;マンガンバイオレット、コバルトバイオレット等の無機紫色系顔料;酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト等の無機緑色系顔料;酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム等の無機白色系顔料等が挙げられる。これらのうち、カーボンブラック、黒酸化鉄、黒酸化チタン、酸化鉄(べんがら)、黄酸化鉄、群青、紺青が好ましい。
有機顔料としては、赤色201号、赤色202号、赤色203号、赤色204号、赤色205号、赤色206号、赤色207号、赤色208号、赤色219号、赤色220号、赤色221号、赤色228号、赤色404号、赤色405号、だいだい色203号、だいだい色204号、だいだい色401号、黄色205号、黄色401号、青色404号等が挙げられ、このうち、赤色202号、赤色404号、黄色205号、黄色401号、青色404号が好ましい。
パール顔料としては、パール粉末、オキシ塩化ビスマス、雲母、金属酸化物被覆雲母(例えば、雲母チタン、酸化鉄被覆雲母、酸化鉄被覆雲母チタン、黒酸化鉄被覆雲母、黒酸化鉄被覆雲母チタン、黄酸化鉄被覆雲母、酸化鉄・黒酸化鉄被覆雲母チタン、紺青被覆雲母チタン、酸化鉄・紺青被覆雲母チタン、カルミン被覆雲母チタン、硫酸バリウム被覆雲母チタンなど)、金属酸化物被覆アルミナフレーク、金属酸化物被覆シリカフレーク、多層コートパール顔料(例えば、TiO2-SiO2-TiO2-Mica等)等が挙げられる。
金属粉末顔料としては、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、真鍮粉等が挙げられる。光輝性粉体としては、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層体、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム体等が挙げられる。
顔料の含有量は、着色性、色移りのしにくさ、塗布後の感触と塗布しやすさの点から、毛髪化粧料(一剤式染毛料)中、0.01質量%以上30質量%以下、更に0.1質量%以上25質量%以下、特に1質量%以上20質量%以下が好ましい。
毛髪化粧料を一剤式染毛料の形態で用いる場合、該一剤式染毛料の25℃におけるpHは、1以上、更には2.5以上が好ましく、また、11以下、更には7以下、更には5.5以下、更には4.5以下が好ましい。
〔整髪料〕
本発明の毛髪処理方法に使用し得る毛髪化粧料は、皮膜形成樹脂を含有する整髪料の形態で用いることができる。皮膜形成樹脂は、毛髪化粧料を毛髪に施すことで、常温にて水及びその他の揮発成分が揮発した後に毛髪の表面に皮膜を形成することが可能な樹脂、つまり皮膜形成能を有する樹脂である。毛髪化粧料が皮膜形成樹脂を含有することで、該毛髪化粧料を毛髪に施すと、該皮膜形成樹脂の作用によって毛髪のスタイリング効果が発現する。皮膜形成樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、ビニル系樹脂、縮合系樹脂、天然樹脂、シリコーン系樹脂、含フッ素樹脂を用いることができる。具体例としては、以下の皮膜形成樹脂を挙げることができる。それらの皮膜形成樹脂は、いずれかを単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記アクリル系樹脂としては、例えばアクリル酸とその誘導体、メタクリル酸とその誘導体、クロトン酸とその誘導体、アクリルアミド、アクリルアルキルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド及びメタクリルアミドから選ばれる1種又は2種以上の単量体を含む単量体の(共)重合体を用いることができる。これらの中でも、アクリル酸とその誘導体、メタクリル酸とその誘導体から選ばれる1種又は2種以上の単量体の(共)重合体が好ましく、カルボマー、(メタクリル酸/メチルメタクリレート/ブチルアクリレート)コポリマーを好適に用いることができる。
前記ビニル系樹脂としては例えばエイコセン、塩化ビニル、酢酸ビニル、スチレン、ネオデカン酸ビニル、ビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ビニルピロリドン、ビニルブチラール、ブタジエン及びヘキサデセンから選ばれる1種又は2種以上の単量体を含む単量体の(共)重合体を用いることができる。これらの中でも、酢酸ビニル、ビニルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上の単量体の(共)重合体が好ましく、VP(ビニルピロリドン)/VA(酢酸ビニル)コポリマー、PVP(ポリビニルピロリドン)を好適に用いることができる。
前記縮合系樹脂としては例えば酸と、アルコール又はアルコール誘導体との縮合反応により生成したもの、又はその変性体がある。かかる酸としては例えば無水マレイン酸、フタル酸、イタコン酸、無水シトラコン酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、テトラクロロ無水フタル酸及びヘット酸から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
前記アルコール又はアルコール誘導体としては例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン及びエピクロルヒドリンから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
前記シリコーン樹脂としては例えば高重合メチルポリシロキサン(例えば信越シリコーン X-21-7501G)、メチルシロキサン網状重合体、架橋型メチルポリシロキサン(例えば信越シリコーン KSG16、KSG17、Grant Industries 社製 Gransil SR 5CYCゲル、Gransil SR DMF10ゲル、Gransil SR DC556ゲル、SF1204、JK113)、架橋型フェニルポリシロキサン、ステアロキシ変性シリコーン(例えば信越シリコーン KF7002)、N−プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体(ポリシリコーン−9)(特開平7−133352号公報)及びトリメチルシロキシケイ酸から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。これらの中でも、N−プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体(ポリシリコーン−9)を好適に用いることができる。
前記含フッ素樹脂としては例えば四弗化エチレン樹脂、ステアリルメタクリレート・パーフルオロアルキルメタクリレート共重合体(特開平4−100534号公報)、フッ素変性シリコーン(特開平9−67240号公報)から選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。
これらの皮膜形成樹脂のうち、アクリル酸とその誘導体及びメタクリル酸とその誘導体から選ばれる1種又は2種以上の単量体の(共)重合体、酢酸ビニル及びビニルピロリドンから選ばれる1種又は2種以上の単量体の(共)重合体、N−プロピオニルポリエチレンイミン・メチルポリシロキサン共重合体(ポリシリコーン−9)が、ヘアスタイルを維持する効果と自然な感触の達成を両立する観点から好ましい。
皮膜形成樹脂の重量平均分子量(ゲルろ過クロマトグラフィー(ポリエチレングリコール換算)による)は、重合条件を選択すれば1,000以上1,000,000以下に制御でき、本発明においては、重量平均分子量10,000以上700,000以下、更には20,000以上500,000以下のものが好ましい。
皮膜形成樹脂は、高い整髪力とごわつきのなさとを両立させる観点から、毛髪化粧料(整髪料)中、好ましくは0.01質量%以上20質量%以下、更に好ましくは0.1質量%以上15質量%以下、更に好ましくは0.5質量%以上10質量%以下含有する。
毛髪化粧料を整髪料の形態で用いる場合、該整髪料の25℃におけるpHは、2以上9以下が好ましく、更には3以上8以下が好ましい。
毛髪化粧料には、その用途を問わず、化粧料用油剤、界面活性剤、溶媒等を添加することができる。化粧料用油剤としては、ヒマシ油、カカオ油、ミンク油、アボカド油、オリーブ油等のグリセライド類;ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナウバロウ等のロウ類;セチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラウリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;ミリスチン酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、乳酸セチル、モノステアリン酸プロピレングリコール、オレイン酸オレイル、2−エチルヘキサン酸ヘキサデシル、ミリスチン酸オクチルドデシル酸のエステル類;流動パラフィン、ワセリン、スクワラン、水添ポリイソブテン等の炭化水素油類;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ポリエーテル変性シリコーンオイル、エポキシ変性シリコーンオイル、アミノ変性シリコーンオイル、アルキル変性シリコーンオイル等のシリコーン誘導体;ポリプロピレングリコール等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。界面活性剤としては、アニオン性、両性、カチオン性、非イオン性のいずれの界面活性剤も使用することができる。
また、毛髪化粧料には、その用途を問わず、商品価値の向上を目的として香料、毛髪化粧料の経日的変質防止を目的として防腐剤、酸化防止剤を添加することができ、更に必要に応じて、グリセリン、プロピレングリコール等の調湿剤、硬化剤、帯電防止剤、消泡剤、分散剤、増粘剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、有色染料、染料定着剤、噴射剤等を添加することもできる。
更に、毛髪化粧料は、その用途を問わず、その粘度が、30℃において3Pa・s以上30Pa・s以下であることが好ましく、5Pa・s以上20Pa・s以下であることが更に好ましく、7Pa・s以上15Pa・s以下であることが一層好ましく、8.5Pa・s以上13Pa・s以下であることが更に一層好ましい。毛髪化粧料の粘度をこの範囲に設定することで、該毛髪化粧料の吐出性が良好になるばかりでなく、塗布時に毛髪化粧料が垂れ落ちることが効果的に防止され、かつ頭髪上での毛髪化粧料のび性も良好になる。毛髪化粧料の30℃における粘度は、粘度計(東機産業株式会社製 モデルTVB−10R、T-BAR STAGE TS-10)を用い、スピンドルNo.T−C、回転数10rpmの条件下に30℃で1分間回転させた後の値とする。ただし、2Pa・s以下の場合は、粘度計(東機産業株式会社製 モデルTVB-10M)を用い、スピンドルNo.4、回転数30rpmの条件下に30℃で1分間測定された値である。ただし、粘度が2Pa・sを超える場合は、
本発明の毛髪処理方法においては、図1ないし図4に示す形態の塗布具1に代えて、他の形態の塗布具を用いることもできる。図13にはその一例としての塗布具1Aが示されている。同図に示す塗布具1Aに関し、先に図1ないし図4に基づき説明した塗布具1と同じ部材には同じ符号を付して、その説明を省略する。図13に示す塗布具1Aは、図1ないし図4に示す塗布具1と異なり、延長部5(図1参照)を有していない点以外は、塗布具1と同じ構造を有している。塗布具1Aにおいては、接続キャップ45の上端に、略截頭錐体形の連結部46が連設されている。連結部46の内部は中空になっており、その中空の空間が液導出路51となっている。連結部46の上部において液導出路51は開口しており、その開口が塗布部2の剤吐出口21と接続されている。その結果、塗布具1Aの容器部4に収容された毛髪化粧料は、連結部46の液導出路51を通じて、塗布部2の剤吐出口21へ供給されるようになっている。本発明の毛髪処理方法においては、毛髪化粧料の種類や、毛髪化粧料を施す頭髪の部位に応じて、図1ないし図4に示す塗布具1を用いることもでき、また図13に示す塗布具1Aを用いることもできる。
以上、本発明をその好ましい実施形態に基づき説明したが、本発明は前記の実施形態に制限されない。例えば前記の実施形態で用いた塗布具1,1Aにおける塗布部2の櫛歯22は略円環状に配置されていたが、これに代えて、各櫛歯22が剤吐出口21を囲繞するように配置されている限り、各櫛歯22は略円環状以外の配置状態になっていてもよい。例えば各櫛歯22の描く軌跡が長円形や楕円形等の異方性を有する形状となるような配置状態になっていてもよい。
また塗布具1,1Aにおける櫛歯22は、先端側が基端側に比して幅(直径)の大きい逆テーパー形状部分(先端部22a)を有していたが、逆テーパー形状部分を有していなくてもよく、櫛歯22の全長にわたって幅(直径)が一定であってもよい。
以上述べた実施形態に関し、以下に本発明の好ましい態様を更に開示する。
<1> 複数本の頭髪の根元を複数の指でつまみ取って毛束をつくる工程と;
前記頭髪をつまんだ指を、前記毛束の略先端までずらす工程と;
前記毛束の先端域において、毛束維持手段によって前記毛束を束ねた状態を維持する工程と;
毛髪処理組成物が充填された塗布具を片手で持つ工程と;
前記塗布具から供給された前記毛髪処理組成物を、前記毛束の根元から先端に向かって塗布する塗布工程と;
前記塗布具から供給された前記毛髪処理組成物を、前記毛束の根元から先端に向かって塗布しつつ前記毛束維持手段を解除して、前記毛髪処理組成物を前記毛束の最先端まで塗布する最後の塗布工程と;を有する毛髪処理方法。
<2> 最後の塗布工程を行う前に、塗布工程を複数回繰り返す、<1>に記載の毛髪処理方法。
<3> 前記毛髪維持手段が前記頭髪を最初につまんだ複数の指である、<1>又は<2>に記載の毛髪処理方法。
<4> 前記毛髪維持手段が留め具である、<1>又は<2>に記載の毛髪処理方法。
<5> 前記塗布具が、複数の櫛歯からなる櫛部を有する塗布部、及び毛髪処理組成物を収容し得る容器部を有する<1>〜<4>のいずれか1に記載の毛髪処理方法。
<6> 前記塗布具が、前記容器部と前記塗布部の間に連結部を有し、該連結部を介して該容器部から該塗布部に前記毛髪化粧料を供給するようになっている<5>に記載の毛髪処理方法。
<7> 前記櫛歯の高さが、好ましくは5mm以上、より好ましくは6mm以上、更に好ましくは7mm以上であり、好ましくは35mm以下、より好ましくは30mm以下、更に好ましくは25mm以下、更に好ましくは23mm以下、更に好ましくは20mm以下である<5>又は<6>に記載の毛髪処理方法。
<8> 前記櫛歯の基端部の断面中心が外接して通る円状ラインの内径が、好ましくは5mm以上、より好ましくは8mm以上であり、好ましくは30mm以下、より好ましくは20mm以下、更に好ましくは15mm以下、更に好ましくは13mm以下である<5>ないし<7>のいずれか1に記載の毛髪処理方法。
<9> 前記櫛歯の幅が、好ましくは0.1mm以上、より好ましくは0.5mm以上であり、好ましくは5mm以下、より好ましくは3mm以下、更に好ましくは2.5mm以下である<5>ないし<8>のいずれかに記載の毛髪処理方法。
<10> 前記毛髪化粧料の30℃における粘度が、好ましくは3Pa・s以上、より好ましくは5Pa・s以上、更に好ましくは7Pa・s以上、更に好ましくは8.5Pa・s以上、好ましくは30Pa・s以下、より好ましくは20Pa・s以下、更に好ましくは15Pa・s以下、更に好ましくは13Pa・s以下である<1>ないし<9>のいずれか1に記載の整髪方法。
以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、かかる実施例に制限されない。特に断らない限り、「%」は「質量%」を意味する。
〔実施例〕
以下の表2ないし11に示す組成を有する組成物AないしJを調製した。組成物A、B及びCを、質量比A:B:C=35:50:15で混合したものを毛髪化粧料1とした。また組成物D及びEを質量比D:E=1:1.5で混合したものを毛髪化粧料2とした。更に、組成物FないしJをそれぞれ毛髪化粧料3ないし7とした。
それぞれの毛髪化粧料を、図1ないし4に示す構造の塗布具に充填した(この塗布具の寸法は表1に示すとおりである)。この塗布具を用いて、図5ないし10及び12に示す工程1ないし6を、マネキンヘッドの毛髪に対して行った。工程5の塗布工程は5回繰り返した。また、2束の毛束について毛髪処理を行った。一方の毛束については、毛束維持手段として作業者の複数本の指を用いた。他方の毛束については、毛束維持手段として図8に示す留め具を用いた。
以上の操作を、染毛、脱色及びスタイリング等の施術経験の豊富な5人のパネラーに行わせ、同一部位への毛髪化粧料の均一塗布という観点から、本処理方法が、次の比較例で示す処理方法よりも優れていると思うか否かの評価を行わせた。その結果を表12に示す。
〔比較例〕
実施例で用いた毛髪化粧料1ないし7を、実施例で用いた塗布具に充填し、この塗布具を用いて、図5ないし10及び12に示す工程1ないし6を、マネキンヘッドの毛髪に対して行った。工程5の塗布工程は5回繰り返した。また、1束の毛束について毛髪処理を行った。毛束維持手段として作業者の複数本の指を用いた。ただし、工程5の塗布工程においては、塗布工程1回ごとに指を離し、毛束を維持しなおすこととした。
以上の操作を、実施例1と同じ、染毛、脱色及びスタイリング等の施術経験の豊富な5人のパネラーに行わせ、同一部位への毛髪化粧料の均一塗布という観点から、本処理方法が、先に述べた実施例で示す処理方法よりも優れていると思うか否かの評価を行わせた。その結果を表13に示す。
Figure 2015112412
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表12及び13に示す結果から明らかなとおり、実施例及び比較例で用いた毛髪化粧料1ないし7のすべてにおいて、本発明の毛髪処理方法は、同一部位への毛髪化粧料の均一塗布という観点から優れた処理方法であることが判る。
1 毛髪化粧料塗布具
2 塗布部
21 剤吐出口
22 櫛歯
3 毛髪化粧料
4 容器部
41 容器本体
45 接続キャップ
5 延長部
51 液流出路
60 毛束
61 先端域
62 毛束維持手段

Claims (4)

  1. 複数本の頭髪の根元を複数の指でつまみ取って毛束をつくる工程と;
    前記頭髪をつまんだ指を、前記毛束の略先端までずらす工程と;
    前記毛束の先端域において、毛束維持手段によって前記毛束を束ねた状態を維持する工程と;
    毛髪処理組成物が充填された塗布具を片手で持つ工程と;
    前記塗布具から供給された前記毛髪処理組成物を、前記毛束の根元から先端に向かって塗布する塗布工程と;
    前記塗布具から供給された前記毛髪処理組成物を、前記毛束の根元から先端に向かって塗布しつつ前記毛束維持手段を解除して、前記毛髪処理組成物を前記毛束の最先端まで塗布する最後の塗布工程と;を有する毛髪処理方法。
  2. 最後の塗布工程を行う前に、塗布工程を複数回繰り返す、請求項1に記載の毛髪処理方法。
  3. 前記毛髪維持手段が前記頭髪を最初につまんだ複数の指である、請求項1又は2記載の毛髪処理方法。
  4. 前記毛髪維持手段が留め具である、請求項1又は2記載の毛髪処理方法。
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