以下、本発明に係る運動情報表示システムおよび運動情報表示方法、運動情報表示プログラムについて、実施形態を示して詳しく説明する。なお、以下の説明では、ユーザがランニング等の運動を行う場合について説明する。
<運動情報表示システム>
図1は、本発明に係る運動情報表示システムの一実施形態を示す概略構成図である。図2は、本実施形態に係る運動情報表示システムに適用されるセンサ機器の一例を示す概略構成図である。また、図3は、本実施形態に係る運動情報表示システムに適用される手首装着型のセンサ機器の一構成例を示すブロック図である。図4は、本実施形態に係る運動情報表示システムに適用される胸部装着型のセンサ機器の一構成例を示すブロック図である。図5は、本実施形態に係る運動情報表示システムに適用される情報通信端末の一構成例を示すブロック図である。図6は、本実施形態に係る運動情報表示システムに適用されるネットワークサーバの一構成例を示すブロック図である。
本実施形態に係る運動情報表示システムは、図1、図2に示すように、概略、被測定者であるユーザUSが身体に装着する手首装着型のセンサ機器(以下、便宜的に「リスト機器」と記す)100や胸部装着型のセンサ機器(以下、便宜的に「チェスト機器」と記す)200と、情報通信端末300と、ネットワーク400と、ネットワークサーバ500等のデータ処理装置と、ユーザ端末700と、を有している。
(リスト機器100)
リスト機器100は、図2(a)、(b)に示すように、ユーザUSの手首に装着する腕時計型またはリストバンド型のセンサ機器である。リスト機器100は、大別して、ユーザUSの運動状態や位置を検出するとともに、所定の情報をユーザUSに提供する機器本体101と、ユーザUSの手首に巻き付けることにより機器本体101を手首に装着するためのバンド部102と、を備えた外観構成を有している。
リスト機器100は、具体的には、例えば図3に示すように、概略、センサ部110と、GPS受信回路120と、入力インターフェース部130と、出力インターフェース部140と、通信機能部150と、演算回路160と、メモリ部170と、計時回路180と、動作電源190と、を備えている。
センサ部110は、人体の動作(特に、腕の振りや運動の周期、リスト機器100の傾斜状態等)を検出するためのモーションセンサであって、例えば図3に示すように、3軸加速度センサ111と、3軸角速度センサ(ジャイロセンサ)112と、3軸地磁気センサ(電子コンパス)113と、を有している。3軸加速度センサ111は、ユーザUSの運動中の動作速度の変化の割合(加速度)を検出して加速度データとして出力する。ここでは、互いに直交する3軸方向の加速度データが出力される。また、3軸角速度センサ112は、ユーザUSの運動中の動作方向の変化(角速度)を検出して角速度データとして出力する。ここでは、互いに直交する3軸方向の角速度データが出力される。また、3軸地磁気センサ113は、地球の磁場(磁界)を検出して地磁気データ、または、リスト機器100の水平、垂直方向を示す方向データとして出力する。ここでは、互いに直交する3軸方向の地磁気データが出力される。これらの各種センサ111〜113におけるセンシング動作は、例えば毎秒間隔(すなわち、1Hzのサンプリング周波数)で実行される。そして、検出されたセンサデータ(加速度データ、角速度データ、地磁気データ)は、後述する計時回路180により規定される時間データに関連付けられて、後述するメモリ部170のセンサデータ保存用メモリ171の所定の記憶領域に保存される。
GPS受信回路120は、複数のGPS衛星からの電波を、GPSアンテナ(図示を省略)を介して受信することにより、緯度、経度情報に基づく地理的な位置、および、その位置の高度(標高)を検出して、位置データおよび高度データとして出力する。このGPS受信回路120により検出された位置データに基づいて、後述する演算回路160によりユーザUSの移動距離が算出される。また、GPS受信回路120は、GPS衛星からの電波のドップラーシフト効果を利用して、ユーザUSの移動速度を検出して移動速度データとして出力する。GPS受信回路120におけるセンシング動作は、ランニング時には例えば毎秒間隔(すなわち、1Hzのサンプリング周波数)で実行され、また、ランニングよりも移動速度が遅いウォーキング時には例えば任意の間欠タイミングで実行される。この場合のセンシング動作の実行タイミングは、様々なアルゴリズムに基づいて、ユーザUSが任意に設定することができる。そして、検出された位置データや移動速度データを含むGPSデータは、上述したセンサデータと同様に、計時回路180により規定される時間データに関連付けられて、メモリ部170のセンサデータ保存用メモリ171の所定の記憶領域に保存される。ここで、GPS受信回路120により検出される位置データ等に基づいて取得されるユーザUSの移動距離や移動速度は、上述した3軸加速度センサ111や3軸角速度センサ112、3軸地磁気センサ113により検出されたセンサデータに基づいて取得される移動距離や移動速度と併用することにより、または、相互補完することにより、その精度が向上させられる。
なお、GPS受信回路120においては、上記のように、位置データに加えて高度データが取得されるが、現在のGPS受信信号の精度や技術仕様では、誤差が大きく、十分実用的な高度情報が得られないため、高度データを取得しないものであってもよい。この場合、例えばインターネット等のネットワーク400において提供されている地図情報サービス等を利用することにより、GPSデータに含まれる位置データに基づいて、より正確な高度データを取得することができる。
入力インターフェース部130は、例えば図3に示すように、操作スイッチ131と、タッチパネル132と、を有している。操作スイッチ131は、例えば図2(b)に示すように、機器本体101の側面に突出するように設けられた押しボタン型のスイッチであって、上述したセンサ部110に設けられた各種センサにおけるセンシング動作の制御操作や、表示部141に表示する項目の設定操作等の、各種の入力操作に用いられる。
また、タッチパネル132は、後述する出力インターフェース部140に設けられる表示部141の前面側(視野側)に配置、または、表示部141の前面側に一体的に形成され、表示部141に表示された情報に応じた領域をタッチ操作することにより、当該情報に対応する機能が選択的に実行される。ここで、タッチパネル132により実現される機能は、上記の操作スイッチ131により実現される機能と同等であってもよいし、タッチパネル132による入力操作特有の機能を有していてもよい。なお、入力インターフェース部130は、例えば、上記の操作スイッチ131およびタッチパネル132のうちの、いずれか一方のみを備えた構成を有しているものであってもよい。
出力インターフェース部140は、例えば図3に示すように、表示部141と、音響部142と、振動部143と、を有している。表示部141は、例えばカラー表示やモノクロ表示が可能な液晶方式や、有機EL素子等の発光素子方式の表示パネルを有し、少なくとも上述したセンサ部110により検出されたセンサデータや、GPS受信回路120により取得されたGPSデータ、これらのセンサデータやGPSデータに基づいて生成される各種の運動情報、あるいは、現在時刻等の時間情報等をリアルタイムに表示する。なお、出力インターフェース部140は、後述するチェスト機器200から送信されるセンサデータや心拍データ、これらのセンサデータや心拍データに基づいて生成される各種の運動情報や生体情報等を表示するものであってもよい。ここで、表示部141における各種の情報の表示形態は、上述した操作スイッチ131やタッチパネル132を操作することにより任意に設定される。
また、音響部142は、ブザーやスピーカ等の音響機器を有し、所定の音色や音パターン、音声メッセージ等の音情報を発生することにより、聴覚を通してユーザUSに各種の情報を提供または報知する。振動部143は、振動モータや振動子等の振動機器(バイブレータ)を有し、所定の振動パターンやその強弱等の振動情報を発生することにより、触覚を通してユーザUSに各種の情報を提供または報知する。なお、出力インターフェース部140は、例えば、上記の表示部141、音響部142、振動部143のうちの、少なくともいずれかを備えた構成を有しているものであってもよい。ここで、数値情報等の具体的な情報をユーザUSに提供する場合には、少なくとも表示部141または音響部142のうちの、いずれかを備えた構成を有していることが好ましい。
通信機能部150は、センサ部110により取得されたセンサデータ、および、GPS受信回路120により取得されたGPSデータ(以下、「センサデータ等」と総称する)を、後述する情報通信端末300に転送する際のインターフェースとして機能する。また、通信機能部150は、後述するチェスト機器200との間で、チェスト機器200において取得されるセンサデータや心拍データ等に関連付けられる時間データの同期を行うための同期信号を送信する際のインターフェースとしても機能する。さらに、通信機能部150は、チェスト機器200において取得されたセンサデータや心拍データ等を受信する際のインターフェースとして機能するものであってもよい。ここで、通信機能部150を介して、リスト機器100と情報通信端末300やチェスト機器200との間で、センサデータ等や同期信号を転送または送受信する手法としては、例えば各種の無線通信方式や、通信ケーブルを介した有線による通信方式を適用することができる。
上記センサデータ等を、無線通信方式により転送する場合には、例えばデジタル機器用の近距離無線通信規格であるブルートゥース(Bluetooth(登録商標))や、この通信規格において低消費電力型の通信規格として策定されたブルートゥースローエナジー(Bluetooth(登録商標) low energy(LE))、またはこれと同等の通信方式を良好に適用することができる。このような無線通信方式によれば、後述する動作電源190として、例えば環境発電技術等を用いて生成された小電力であっても良好にデータ伝送を行うことができる。また、上記センサデータ等を、有線通信方式により転送する場合には、例えばパーソナルコンピュータと周辺機器との接続に用いられるUSB(Universal Serial Bus)規格の通信ケーブル、またはこれと同等の通信方式の通信ケーブルを良好に適用することができる。
メモリ部170は、例えば図3に示すように、大別して、センサデータ保存用メモリ(以下、「センサデータメモリ」と記す)171と、プログラム保存用メモリ(以下、「プログラムメモリ」と記す)172と、作業データ保存用メモリ(以下、「作業用メモリ」と記す)173)と、を有している。
センサデータメモリ171は、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリを有し、上述したセンサ部110やGPS受信回路120により取得されたセンサデータ等を、相互に関連付けて所定の記憶領域に保存する。プログラムメモリ172は、ROM(読み出し専用メモリ)を有し、センサ部110やGPS受信回路120におけるセンシング動作や、通信機能部150におけるデータ伝送動作等の、各構成における所定の動作を実行するための制御プログラムを保存する。作業用メモリ173は、RAM(ランダムアクセスメモリ)を有し、上記制御プログラムを実行する際に使用する各種データや、生成される各種データを一時的に保存する。なお、センサデータメモリ171は、その一部または全部が、例えばメモリカード等のリムーバブル記憶媒体としての形態を有し、リスト機器100に対して着脱可能に構成されているものであってもよい。
演算回路160は、CPU(中央演算処理装置)やMPU(マイクロプロセッサ)等の演算装置であって、後述する計時回路180において生成される動作クロックに基づいて、上述したプログラムメモリ172に保存された所定の制御プログラムを実行する。これにより、演算回路160は、センサ部110の各種センサ111〜113やGPS受信回路120におけるセンシング動作、出力インターフェース部140における情報提供動作、通信機能部150におけるデータ伝送動作等の、各種の動作を制御する。なお、演算回路160において実行される制御プログラムは、予め演算回路160の内部に組み込まれているものであってもよい。
計時回路180は、基本クロックを生成する発振器を有するRTC(リアルタイムクロック)モジュールであって、リスト機器100の電源がオフの状態や、各種センサによりセンシング動作を行っていない状態であっても計時動作を継続する。そして、計時回路180は、生成した基本クロックに基づいて、リスト機器100の各構成の動作タイミングを規定する動作クロックや、後述するチェスト機器200や情報通信端末300との時間データの同期をとるための同期信号、また、現在時刻を示す時刻データ等を生成する。また、計時回路180は、上述したセンサ部110やGPS受信回路120におけるセンサデータ等の取得タイミングを計時して時間データとして出力する。これにより、時刻データがセンサデータ等に関連付けられて、センサデータメモリ171に保存される。また、時刻データは、上述した出力インターフェース部140の表示部141に表示されることにより、現在時刻等がユーザUSに提供される。
動作電源190は、リスト機器100の機器本体101内部の各構成に駆動用電力を供給する。動作電源190は、例えば市販のコイン型電池やボタン型電池等の一次電池、リチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池を適用することができる。また、動作電源190は、上記の一次電池や二次電池のほか、振動や光、熱、電磁波等のエネルギーにより発電する環境発電(エナジーハーベスト)技術による電源等を適用することもできる。なお、リスト機器100が、有線通信方式によりセンサデータ等を情報通信端末300に転送する構成を有している場合には、通信ケーブルを介して接続された情報通信端末300から駆動用電力が供給されたり、動作電源190の二次電池が充電されたりするものであってもよい。
(チェスト機器200)
チェスト機器200は、図2(a)、(c)に示すように、ユーザUSの胸部に装着する胸部装着型のセンサ機器である。チェスト機器200は、大別して、ユーザUSの運動状態や生体情報を検出する機器本体201と、ユーザUSの胸部に巻き付けることにより機器本体201を胸部に装着するためのベルト部202と、を有している。
チェスト機器200は、具体的には、例えば図4に示すように、概略、センサ部210と、心拍検出回路220と、操作スイッチ230と、通信機能部250と、演算回路260と、メモリ部270と、計時回路280と、動作電源290と、を備えている。ここで、上述したリスト機器100と同等の構成については、その説明を簡略化する。
センサ部210は、上述したリスト機器100と同様に、人体の動作(特に、運動姿勢や進行方向、ストライド等)を検出するためのモーションセンサであって、例えば図4に示すように、3軸加速度センサ211と、3軸角速度センサ212と、3軸地磁気センサ213と、を有している。これらの各種センサ211〜213におけるセンシング動作は、ランニング時には例えば毎秒200回(すなわち、200Hzのサンプリング周波数)で実行される。そして、検出されたセンサデータ(加速度データ、角速度データ、地磁気データ)は、後述する計時回路280により規定される時間データに関連付けられて、後述するメモリ部270のセンサデータメモリ271の所定の記憶領域に保存される。
心拍検出回路220は、チェスト機器200のベルト部202の内面側(人体側)に設けられ、ユーザUSの胸部に直接密着するように配置された電極(図示を省略)に接続され、当該電極から出力される心電位信号の変化を検出して、心拍データとして出力する。心拍データは、上述したセンサデータと同様に、計時回路280により規定される時間データに関連付けられて、メモリ部270のセンサデータメモリ271の所定の記憶領域に保存される。
操作スイッチ230は、少なくとも電源スイッチを有する入力インターフェースであって、ユーザUSにより当該操作スイッチ230が操作されることにより、動作電源290から各構成への駆動用電力の供給状態(供給または遮断)を制御して、チェスト機器200の電源のオン、オフを制御する。また、操作スイッチ230は、センサ制御用キースイッチを有し、ユーザUSにより当該操作スイッチ230が操作されることにより、センサ部210および心拍検出回路220におけるセンシング動作の開始または停止を制御する。
通信機能部250は、センサ部210により取得されたセンサデータ、および、心拍検出回路220により取得された心拍データ(以下、「センサデータ等」と総称する)を情報通信端末300やリスト機器100に転送する際や、リスト機器100との同期を行う際のインターフェースとして機能する。ここで、通信機能部250を介して、チェスト機器200と情報通信端末300やリスト機器100との間で、センサデータ等や同期信号を転送または送受信する手法としては、上述したリスト機器100と同様に、各種の無線通信方式や有線通信方式を適用することができる。
メモリ部270は、上述したリスト機器100と同様に、大別して、センサデータメモリ(センサデータ保存用メモリ)271と、プログラムメモリ(プログラム保存用メモリ)272と、作業用メモリ(作業データ保存用メモリ)273と、を有している。センサデータメモリ271は、上述したセンサ部210や心拍検出回路220により取得されたセンサデータ等を、相互に関連付けて所定の記憶領域に保存する。プログラムメモリ272は、センサ部210や心拍検出回路220におけるセンシング動作や、通信機能部250におけるデータ伝送動作等の、各構成における所定の動作を実行するための制御プログラムを保存する。作業用メモリ273は、上記制御プログラムを実行する際に使用する各種データや、生成される各種データを一時的に保存する。なお、センサデータメモリ271は、上述したリスト機器100と同様に、その一部または全部がリムーバブル記憶媒体としての形態を有し、チェスト機器200に対して着脱可能に構成されているものであってもよい。
演算回路260は、上述したリスト機器100と同様に、後述する計時回路280において生成される動作クロックに基づいて、上述したプログラムメモリ272に保存された所定の制御プログラムを実行する。これにより、演算回路260は、センサ部210の各種センサ211〜213や心拍検出回路220におけるセンシング動作、通信機能部250におけるデータ伝送動作等の、各構成における動作を制御する。なお、演算回路260において実行される制御プログラムは、予め演算回路260の内部に組み込まれているものであってもよい。
計時回路280は、基本クロックを生成する発振器を有するRTCモジュールであって、チェスト機器200の電源がオフの状態や、各種センサによりセンシング動作を行っていない状態であっても計時動作を継続する。そして、計時回路280は、生成した基本クロックに基づいて、チェスト機器200の各構成の動作タイミングを規定する動作クロックを生成する。また、計時回路280は、上述したセンサ部210や心拍検出回路220におけるセンサデータ等の取得タイミングを計時して時間データとして出力する。これにより、時刻データがセンサデータ等に関連付けられて、センサデータメモリ271に保存される。ここで、上述したリスト機器100から送信される同期信号に基づいて、チェスト機器200とリスト機器100との間で、時間データの同期が図られる。このリスト機器100とチェスト機器200との間の同期動作は、例えばリスト機器100とチェスト機器200において、電源がオンされた起動タイミングや、センサ部110、210におけるセンシング動作の開始タイミングで実行されるものであってもよい。また、この同期動作は、例えば一定の時間間隔や任意のタイミング、あるいは、常時実行されるものであってもよい。
動作電源290は、上述した操作スイッチ230が操作されることにより、チェスト機器200の機器本体201内部の各構成に駆動用電力を供給する。動作電源290は、一次電池や二次電池を適用することができるほか、環境発電技術による電源等を適用することもできる。なお、チェスト機器200が、有線通信方式によりセンサデータ等を情報通信端末300に転送する構成を有している場合には、通信ケーブルを介して接続された情報通信端末300から駆動用電力が供給されたり、動作電源290の二次電池が充電されたりするものであってもよい。
(情報通信端末300)
情報通信端末300は、図1に示すように、インターネット等のネットワーク400への接続機能を備え、閲覧用ソフトウェアであるウェブブラウザが組み込まれたネットワーク通信機器である。情報通信端末300は、例えばノートブック型やデスクトップ型のパーソナルコンピュータ301や携帯電話機302、高機能携帯電話機(以下、「スマートフォン」と記す)303、タブレット端末304、もしくは、専用端末(図示を省略)等のネットワーク通信機器が適用される。特に、携帯電話機302やスマートフォン303、タブレット端末304等のネットワーク通信機器においては、ネットワーク400への接続機能やウェブブラウザが標準的に備わっているので、所定の通信可能圏内であれば場所に関わりなく簡易にネットワーク400に接続することができる。なお、本実施形態において、情報通信端末300は、後述するユーザ端末700として適用することができるものである。
情報通信端末300は、具体的には、例えば図5に示すように、概略、入力操作部330と、表示部340と、通信機能部350と、演算回路360と、メモリ部370と、計時回路380と、動作電源390と、を備えている。ここで、上述したリスト機器100やチェスト機器200と同等の構成については、その説明を簡略化する。
入力操作部330は、パーソナルコンピュータ301や携帯電話機302、スマートフォン303、タブレット端末304等に付設される、キーボードやマウス、タッチパッド、ダイヤルキー、タッチパネル等の入力手段である。入力操作部330は、表示部340に表示される任意のアイコンやメニューを選択したり、画面表示中の任意の位置を指示したりすることにより、当該アイコンやメニュー、当該位置に対応する機能が実行される。
表示部340は、例えば液晶方式や発光素子方式のモニタや表示パネルを有し、少なくとも上述したリスト機器100やチェスト機器200において取得されたセンサデータ等を、後述するネットワーク400を介して、ネットワークサーバ500に転送する際の、通信状態や転送状況を表示する。また、情報通信端末300をネットワークサーバ500において分析、加工処理された各種の運動情報を閲覧するためのユーザ端末700として適用する場合には、表示部340には、上記センサデータ等や、その分析結果に基づいて生成された各種の運動情報が、数値やグラフ、地図、アニメーション等の形態で表示される。なお、ユーザ端末700の表示部に表示される運動情報の例については、詳しく後述する。
通信機能部350は、リスト機器100やチェスト機器200において取得されたセンサデータ等を、後述するネットワーク400を介して、ネットワークサーバ500に転送する際や、ネットワークサーバ500において分析、加工処理された運動情報を受信する際のインターフェースとして機能する。また、通信機能部350は、リスト機器100から送信され、リスト機器100やチェスト機器200との時間データの同期をとるための同期信号を受信する際のインターフェースとしても機能する。ここで、通信機能部350を介して、情報通信端末300とリスト機器100やチェスト機器200との間で、センサデータ等や同期信号を転送または送受信する手法としては、上述したように、各種の無線通信方式や有線通信方式を適用することができる。また、通信機能部350によりネットワークサーバ500にセンサデータ等を転送する際の、情報通信端末300とネットワーク400との接続方法としては、例えば光ファイバー回線網やADSL(非対称デジタル加入者)回線網等を経由して接続する有線接続方式や、携帯電話回線網や高速モバイル通信回線網等を経由して接続する無線接続方式を適用することができる。
メモリ部370は、上述したリスト機器100やチェスト機器200と同様に、大別して、センサデータメモリ371と、プログラムメモリ372と、作業用メモリ373と、を有している。センサデータメモリ371は、上述したリスト機器100やチェスト機器200から転送されたセンサデータ等を、相互に関連付けて所定の記憶領域に保存する。プログラムメモリ372は、表示部340における表示動作や、通信機能部350におけるデータ伝送動作等の、各構成における所定の動作を実行するための制御プログラムを保存する。作業用メモリ373は、上記制御プログラムを実行する際に使用する各種データや、生成される各種データを一時的に保存する。なお、情報通信端末300をネットワークサーバ500において分析、加工処理された運動情報を閲覧するためのユーザ端末700として適用する場合には、メモリ部370は、ネットワーク400を介して受信した運動情報を保存するための運動情報保存用メモリ(図示を省略)を有しているものであってもよい。また、センサデータメモリ371は、上述したリスト機器100やチェスト機器200と同様に、その一部または全部がリムーバブル記憶媒体としての形態を有し、情報通信端末300に対して着脱可能に構成されているものであってもよい。
演算回路360は、計時回路380において生成される動作クロックに基づいて、上述したプログラムメモリ372に保存された所定の制御プログラムを実行することにより、表示部340における表示動作や、通信機能部350におけるデータ伝送動作等の、各構成における動作を制御する。なお、演算回路360において実行される制御プログラムは、予め演算回路360の内部に組み込まれているものであってもよい。
計時回路380は、基本クロックに基づいて、情報通信端末300の各構成の動作タイミングを規定する動作クロックを生成する。そして、上述したリスト機器100から送信される同期信号に基づいて、情報通信端末300とリスト機器100およびチェスト機器200との間で、時間データの同期が図られる。
動作電源390は、情報通信端末300の各構成に駆動用電力を供給する。動作電源390は、携帯電話機302やスマートフォン303においては、リチウムイオン電池等の二次電池が適用される。また、ノートブック型のパーソナルコンピュータ301やタブレット端末304においては、リチウムイオン電池等の二次電池や、商用交流電源が適用される。また、デスクトップ型のパーソナルコンピュータにおいては、商用交流電源が適用される。
(ネットワーク400)
ネットワーク400は、上述した情報通信端末300とネットワークサーバ500との間で、センサデータ等や運動情報の送受信を行うことができるコンピュータネットワークが適用される。ここで、ネットワーク400は、インターネット等の公衆利用が可能なネットワークであってもよいし、企業や地域、教育機関等の特定の団体による限定的に利用可能なネットワークであってもよい。
(ネットワークサーバ500)
ネットワークサーバ500は、少なくとも、後述するデータの分析処理や加工処理の機能を備えたアプリケーションサーバである。ネットワークサーバ500は、図1に示すように、情報通信端末300からネットワーク400を経由して転送されたセンサデータ等を分析、加工処理して、ユーザUSの運動状態に関する各種の運動情報を生成する。また、ネットワークサーバ500は、情報通信端末300から転送されたセンサデータ等や、分析、加工処理において参照する各種データ、生成した運動情報等を保存、蓄積するためのメモリやデータベースを、内部または外部に備えている。なお、上述したネットワーク400およびネットワークサーバ500により構築されるコンピュータネットワークは、例えば商用のインターネットクラウドサービス等を利用するものであってもよい。
ネットワークサーバ500は、具体的には、例えば図6に示すように、入力操作部530と、表示部540と、通信機能部550と、演算回路560と、メモリ部570と、計時回路580と、動作電源590と、データベース600と、を備えている。ここで、上述したリスト機器100やチェスト機器200、情報通信端末300と同等の構成については、その説明を簡略化する。
入力操作部530は、例えばキーボードやマウス等の入力装置を有し、表示部540に表示される任意のアイコンやメニューの選択や、任意の位置の指示に用いられる。表示部540は、モニタや表示パネルを有し、ネットワークサーバ500における各種操作に関連する情報を表示する。
通信機能部550は、上述した情報通信端末300から転送されたセンサデータ等を受信する際や、ネットワークサーバ500において分析、加工処理された運動情報等をユーザ端末700に送信する際のインターフェースとして機能する。ここで、運動情報等が送信されるユーザ端末700は、センサデータ等の転送に用いた情報通信端末300であってもよいし、それ以外の任意のネットワーク通信機器であってもよい。
メモリ部570は、転送データメモリ571と、プログラムメモリ572と、作業用メモリ573と、を有している。転送データメモリ571は、上述した情報通信端末300から転送されたセンサデータ等(転送データ)を保存する。プログラムメモリ572は、表示部540や通信機能部550における所定の動作を実行するための制御プログラムや、転送されたセンサデータ等に基づいて所定の分析、加工処理を実行するためのアルゴリズムプログラムを保存する。作業用メモリ573は、上記制御プログラムやアルゴリズムプログラムを実行する際に使用する各種データや、生成される各種データを一時的に保存する。また、データベース600は、演算回路560においてセンサデータ等を分析、加工処理することにより生成される、ユーザUSの運動状態に関する各種の運動情報を保存、蓄積するとともに、当該分析、加工処理において参照する各種データを保存、蓄積する。なお、データベース600は、ネットワークサーバ500に内蔵されるものであってもよいし、ネットワークサーバ500に外付け、または、ネットワーク400に直接接続されるものであってもよい。
演算回路560は、計時回路580において生成される動作クロックに基づいて、プログラムメモリ572に保存された所定のアルゴリズムプログラムを実行することにより、転送データメモリ571に保存されたセンサデータ等に基づいて、所定の分析、加工処理を実行する。特に、本実施形態においては、演算回路560は、上記センサデータ等の分析結果に基づいて、ユーザUSの運動中の姿勢を示すフォームデータを生成する処理を実行する。これにより、演算回路560において、ユーザUSの運動状態に関する各種の運動情報が生成されて、データベース600の所定の記憶領域に保存される。また、ユーザUSがユーザ端末700を用いてネットワークサーバ500にアクセスすることにより、演算回路560は、データベース600からユーザUSの要求に応じた運動情報を適宜読み出して、ユーザ端末700において数値やグラフ、地図、アニメーション等を用いた表示形態で表示するためのウェブ表示データを生成する。なお、演算回路560において実行される制御プログラムやアルゴリズムプログラムは、予め演算回路560の内部に組み込まれているものであってもよい。また、動作電源590は、商用交流電源が適用される。
(ユーザ端末700)
ユーザ端末700は、上述した情報通信端末300と同等の構成(図5参照)を有するネットワーク通信機器である。ユーザ端末700は、ユーザUSがネットワークサーバ500にアクセスすることにより、ネットワークサーバ500において生成された運動情報等を含むウェブ表示データを、ネットワーク400を介して受信して、ウェブブラウザにより表示する。これにより、ユーザUSは、ランニング等の運動中に検出されたセンサデータ等に基づく各種の運動情報を、相互に連動させた表示形態で閲覧することができ、自己の運動状態を比較分析し、その後の運動方法の改善等に反映させることができる。なお、ユーザ端末700は、センサデータ等のネットワークサーバ500への転送に用いた情報通信端末300をそのまま適用するものであってもよいし、当該情報通信端末300とは別のネットワーク通信機器を適用するものであってもよい。後者の構成においては、例えば携帯電話機302やスマートフォン303を用いてセンサデータ等がネットワークサーバ500に転送され、例えばパーソナルコンピュータ301やタブレット端末304を用いて、ネットワークサーバ500にアクセスして運動情報等が閲覧される。
<運動情報表示方法>
次に、本実施形態に係る運動情報表示システムにおける制御方法(運動情報表示方法)について、図面を参照して説明する。
図7は、本実施形態に係る運動情報表示システムにおける運動情報表示方法の一例を示すフローチャートである。
本実施形態に係る運動情報表示方法においては、図7のフローチャートに示すように、大別して、センシング・データ収集手順と、データ分析・加工処理手順と、データ閲覧・活用手順と、が順次実行される。ここで、センシング・データ収集手順は、リスト機器100の演算回路160やチェスト機器200の演算回路260、情報通信端末300の演算回路360において実行される所定の制御プログラムに基づいて実現される。また、データ分析・加工処理手順は、ネットワークサーバ500の演算回路560において実行される所定のアルゴリズムプログラムに基づいて実現される。
センシング・データ収集手順においては、図7に示すように、まず、ユーザUSが身体に装着したリスト機器100やチェスト機器200の電源スイッチを操作して、リスト機器100やチェスト機器200を起動させる(ステップS101)。次いで、ユーザUSが運動開始と同時に、または、運動開始と前後してリスト機器100の入力インターフェース部130やチェスト機器200の操作スイッチ230を操作することにより、リスト機器100やチェスト機器200におけるセンシング動作が開始される(ステップS102)。このセンシング動作は、ユーザUSが運動終了と同時に、または、運動終了と前後して、リスト機器100の入力インターフェース部130やチェスト機器200の操作スイッチ230を操作して終了させるまで継続される(ステップS104)。これにより、ユーザUSの運動中の動作状態や生体情報を示すセンサデータ等が収集される(ステップS103)。
具体的には、図2(a)、図3に示したように、ユーザUSが手首に装着したリスト機器100において、センサ部110によりランニング等の運動中の加速度データや角速度データ、地磁気データを含むセンサデータが検出される。また、GPS受信回路120により位置データや移動速度データを含むGPSデータが検出される。これらのセンサデータおよびGPSデータは、それぞれ時間データに関連付けてセンサデータメモリ171の所定の記憶領域に保存される。
一方、図2(a)、図4に示したように、ユーザUSが胸部に装着したチェスト機器200において、センサ部210により運動中の加速度データや角速度データ、地磁気データを含むセンサデータが検出される。また、心拍検出回路220により心拍データが取得される。これらのセンサデータおよび心拍データは、それぞれ時間データに関連付けてセンサデータメモリ271の所定の記憶領域に保存される。
さらに、例えばリスト機器100において、GPS受信回路120によって検出されたデータのドップラーシフトによって、その時点の移動速度(ペース)が算出され、算出された移動速度がセンサデータ保存用メモリ171の所定の記憶領域に保存されている。ここで、移動速度は、演算回路160により時間データと位置データに基づいて、算出されるようにしてもよい。また、例えばチェスト機器200において、演算回路260により時間データ、心拍データ、ユーザUSの体重や年齢等に基づいて、カロリー消費量が算出される。これらの移動速度やカロリー消費量等の各種情報は、それぞれ時間データに関連付けてセンサデータメモリ171および271の所定の記憶領域に保存される。そして、運動中に収集されたセンサデータやGPSデータ、心拍データ、あるいは、これらのセンサデータ等に基づいて算出される各種情報は、例えばリスト機器100の表示部141に表示されることによりユーザUSにリアルタイムで提供される。ここで、チェスト機器200により取得されたセンサデータや心拍データは、通信機能部250を介して、例えばブルートゥース(登録商標)等の無線通信方式により常時、または、所定の時間間隔で、リスト機器100に送信されて表示部141に表示される。
次いで、図1に示すように、リスト機器100およびチェスト機器200を、例えばブルートゥース(登録商標)等の無線通信方式や、通信ケーブルを介した有線通信方式により情報通信端末300に接続する(ステップS105)。これにより、センサデータメモリ171および271に保存されたセンサデータ等が、リスト機器100およびチェスト機器200の通信機能部150、250により、情報通信端末300に送信され、一旦センサデータメモリ371に保存される。そして、情報通信端末300に送信されたセンサデータ等は、通信機能部350により、ネットワーク400を介してネットワークサーバ500に転送される(ステップS106)。情報通信端末300によりネットワークサーバ500に転送されたセンサデータ等(転送データ)は、メモリ部570の転送データメモリ571の所定の記憶領域に保存される。このような、センサデータ等のネットワークサーバ500への一連の転送処理は、例えば、ユーザUSがリスト機器100およびチェスト機器200を情報通信端末300に接続した状態で、情報通信端末300の入力操作部330を操作することにより手動で実行される。あるいは、一連の転送処理は、リスト機器100およびチェスト機器200が情報通信端末300に接続されることにより自動的に実行されるものであってもよい。
次いで、データ分析・加工処理手順においては、図7に示すように、まず、ネットワークサーバ500の演算回路560が、転送データメモリ571に保存されたセンサデータ等に基づいて、所定の分析、加工処理を実行して、ユーザUSの運動姿勢を示すフォームデータを含む各種の運動情報を生成する。
具体的には、例えば転送されたセンサデータ等に基づいて、ユーザUSの運動状態を示す各種の項目が分析される(ステップS107)。これにより、例えば運動中の心拍数やカロリー消費量の変化、移動経路、高度変化等が分析され、これらの分析結果は、時間データや、当該時間データに関連付けられた距離データに基づいて、時間や距離の経過に対する数値変化や変位がグラフや地図等により可視化されるように加工処理される。
また、ユーザUSの運動状態を示す各種の項目として、上記センサデータ等に基づいて、例えば運動中のピッチやストライド、体幹のブレやバラツキ、地面反力、接地時間、腕の振り、バネモデル、上下動、最大キック力、最大推進力、最大ブレーキ力、肩回転等が分析される(ステップS107)。これらの分析結果に基づいて、ユーザUSの運動姿勢を示すフォームデータが生成される(ステップS108)。ここで、ユーザUSの運動姿勢を示すフォームデータは、例えば当該運動姿勢の時間変化を反映したスケルトンモデルによるアニメーション(スケルトンアニメーションまたはスティックピクチャーアニメーション)により可視化されるように加工処理される。
そして、演算回路560は、上述した分析結果(分析データ)やフォームデータを相互に関連付けて、データベース600の所定の記憶領域に保存する(ステップS109)。
ここで、本実施形態に係るデータ分析・加工処理手順(センサデータ等の分析処理およびフォームデータの生成処理)において対象となる分析項目について、具体的に説明する。
(分析項目の具体例)
本実施形態においては、上述したセンシング・データ収集手順において取得したセンサデータ等に基づいて、例えば以下に示すように、分析処理が行われる。
本実施形態に係るランニング中のピッチの分析においては、チェスト機器200により取得された3軸方向の加速度データに基づいて、例えば1分間当たりの歩数(単位:bpm)が計測される。そして、このピッチの数値が適切な範囲内であれば、現在のペース(走行速度)を維持することができると判断される。
また、ランニング中のストライドの分析においては、チェスト機器200により取得された3軸方向の加速度データ、3軸方向の角速度データ、および、リスト機器100により取得されたGPSデータに基づいて、所定のタイミングにおける歩幅(単位:cm)と右足と左足のいずれであるかが計測される。そして、このストライドの数値が最適または良好な範囲内であれば、現在のペースを維持することができると判断される。ここで、一般にランニング中に疲労が蓄積すると、ストライドが短くなるため、ピッチを上げてペースを維持する傾向があるため、上記のピッチと関連付けて運動状態が判断される。
また、ランニング中の体幹のブレの分析においては、チェスト機器200により取得された3軸方向の加速度データに基づいて、特定の時間(例えばランニング動作における1周期)内における体幹の基準軸の角度の前後、左右、上下の各方向における変化(最大値および最小値)が算出される。ここで、体幹とは、身体の中心を意味し、四肢を除いた身体の主要部分を言う。本実施形態においては、体幹のブレとして、身体の頭部の位置を固定した場合の、身体(体幹)の前後、左右、上下の各方向における体幹の基準軸の角度が最小であるとき、および、最大であるときのずれを角度として算出する。そして、この体幹のブレの数値が小さいまたは所定の範囲内であれば、効率的な走りができると判断される。
また、ランニング中の体幹のバラツキの分析においては、チェスト機器200により取得された3軸方向の加速度データに基づいて、体幹の前後、左右の各方向における基準軸の傾きのバラツキが算出される。ここで、ランニング等の走りの動作においては、一方の足の蹴り出しから、他方の足の蹴り出しを経て、再び一方の足の蹴り出しを行う、左右2歩を1周期(ランニング周期)として定義することができる。本実施形態においては、体幹のバラツキとして、1周期ごとに算出される体幹の基準軸の傾きの平均値について、互いに異なる複数の周期の間での相互のバラツキを角度として算出する。そして、この体幹のバラツキの数値が小さいまたは所定の範囲内であれば、安定した姿勢の走りができると判断される。
また、ランニング中の地面反力の分析においては、チェスト機器200により取得された3軸方向の加速度データに基づいて、足を着地したときに地面から上方向に受ける反力(単位:NまたはsecまたはN/sec)が算出される。ここで、地面反力とは、足を着地したときに地面に対して下方向に加重が加わるが、このとき、力の作用、反作用の法則により、足裏に地面から上方向に受ける反力を言う。そして、ランニング中には、この地面反力を利用して、走行方向への推進力が得られていること、また、地面反力は、地面に対して下方向に加わる加重に比例することが判明している。本実施形態においては、3軸加速度センサ211により検出される3軸方向の加速度データの上下方向成分を観測することにより下方向の加重を計測して、地面反力を算出する。そして、この地面反力の数値が大きいまたは所定値以上であれば、効率的で力強い走りができると判断される。
また、ランニング中の接地時間の分析においては、チェスト機器200により取得された3軸方向の加速度データに基づいて、足の着地から離地までの時間(単位:msecまたは%)が算出される。本実施形態においては、3軸加速度センサ211により検出される3軸方向の加速度データの上下方向成分を観測することにより、右足と左足のそれぞれについて接地時間を個別に算出する。そして、この接地時間の数値が短いまたは所定値以下であれば、速い走りができると判断される。
また、ランニング中の上下動、最大キック力、最大推進力、最大ブレーキ力および肩回転の分析においては、チェスト機器200により取得された3軸方向の加速度データに基づいて、ランニング中の体の上下動(単位:cm)、ランニングの垂直成分(これは、地面反力と同じ意味である。)(単位:N/kg)、前方への加速度推進成分(単位:N/kg)、後方への加速度ブレーキ成分(単位:N/kg)、および、状態のひねり(単位:deg)が算出される。
また、ランニング中の腕の振りの分析においては、リスト機器100により取得された3軸方向の加速度データおよび角速度データに基づいて、腕の振りの角度が計測される。本実施形態においては、腕の振りのパラメータとして、リスト機器100を装着した腕(例えば左腕)を、最大前方に振り出した状態から最大後方に引き戻した状態までの腕の角度と、腕振りの支点である肩の関節から腕の先端までの長さを計測する。そして、この腕の振りの数値が大きいまたは所定値以上であれば、効率的で力強い走りができると判断される。
これらの分析項目は、いずれもユーザUSのランニング中の運動姿勢(ランニングフォーム)の構成要素を示すものである。すなわち、リスト機器100およびチェスト機器200により取得されるセンサデータ等を分析、加工処理して、上記の各分析項目を数値化することにより、ユーザUSのランニング中の運動姿勢を、分析項目ごとに比較的正確に再現することができる。なお、ここに示した分析項目は、本実施形態に適用可能な一例を示したものに過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明に係る運動情報表示方法においては、運動姿勢(ランニングフォーム)の構成要素となり得るものであれば、上述した分析項目に追加して、あるいは、上述した分析項目に替えて、他の分析項目を適用するものであってもよい。
(フォームデータの生成例)
そして、本実施形態においては、上述したステップS107おいて取得した分析結果に基づいて、例えば以下に示すように、ユーザUSの運動姿勢を示すフォームデータが生成される。
本実施形態においては、まず、上述したセンシング・データ収集手順において取得したセンサデータ等を、ユーザUSが行った運動の1周期分の動作ごとに切り出す。具体的には、例えばランニング等の走りにおける1周期分の動作は、右足と左足を交互に1回ずつ動かす一連の動作(例えば、右足の接地→左足の接地→右足の接地)で規定することができる。したがって、この一連の動作に基づいて、センサデータ等を1周期分ごとに区切る処理を行う。
次いで、上記の切り出された1周期分のセンサデータ等を、運動の動作要素に応じた数で分割する処理を行う。具体的には、ランニングを行う場合の1周期分の動作は、大別して、右足の「接地」、右足による「支持」、右足の「離地」、右足の後方への蹴り出し後の「フォロー」、右足の「遊脚」、右足の前方への振り出しによる「スイング」の各局面を有する一連の動作要素により構成されている。そして、本実施形態においては、上記のようなランニング(走り)の動作を示す各局面に対応付けて、上記の切り出された1周期分のセンサデータ等をさらに分割する処理を行う。
次いで、上記の分割された各局面のセンサデータ等について、上記のステップS107に示した分析処理を行い、各分析項目の分析結果に基づいて、ランニング動作を示す一連のスケルトンアニメーション(動画像)を生成する。具体的には、データベース600に、予め、上述した分析処理により各分析項目について得られる分析結果に含まれる特徴に対応付けて、スケルトンアニメーションの単位画像データ(静止画像、あるいは、短時間の動画像)を多数保存しておく。そして、分割された各センサデータ等について、各分析項目の分析結果に基づいてデータベース600を参照することにより、予め保存されている多数の単位画像データの中から、分析結果に含まれる特徴が一致または類似する単位画像データを抽出する。そして、分析結果に基づいて抽出された単位画像データを時系列的に合成することにより、ランニング動作を示す一連のスケルトンアニメーション(動画像)が生成される。これにより、ランニングの1周期分の動作について、ユーザUSの実際の運動姿勢(ピッチやストライド、体幹のブレ、腕の振り等)を反映したスケルトンアニメーションが生成される。ここで、スケルトンアニメーションで再現されたユーザUSの運動姿勢を示すフォームデータは、運動中の移動経路を示す地図データや、移動距離や経過時間に基づいてグラフ化されたセンサデータ等の他の運動情報に相互に関連付けが行われる。
次いで、データ閲覧・活用手順においては、図7に示すように、まず、ユーザUSが情報通信端末300またはユーザ端末700を操作して、ネットワーク400を介してネットワークサーバ500にアクセスする。そして、ユーザUSが任意の運動情報の表示を要求(リクエスト)する操作を行うことにより、ネットワークサーバ500は、演算回路560によりデータベース600に保存された各種の運動情報を読み出して、上記の要求に応じた所定の表示形態を有するウェブ表示データに加工処理する。ここでは、情報通信端末300を介して転送されたセンサデータ等(転送データ)や、上述した各種の項目における分析結果に基づく分析データが、グラフや地図、スケルトンアニメーション等に関連付けられて、所定の配置や表現方法で表示されるように設定されたウェブ表示データが生成される。特に、本実施形態に係る運動情報表示方法においては、ユーザUSの要求に応じて、異なる条件(異なる運動日時や移動経路、地形等)におけるセンサデータ等や分析データに基づくグラフや地図、スケルトンアニメーション等を、ウェブブラウザにおける同一の表示画面に比較可能な配置や表現方法で表示されるようにウェブ表示データが生成される。生成されたウェブ表示データは、図1に示すように、通信機能部550によりネットワーク400を介して、情報通信端末300やユーザ端末700に送信され、情報通信端末300やユーザ端末700において、ウェブブラウザを用いて表示部340に表示される(ステップS110)。
そして、ユーザUSは、情報通信端末300やユーザ端末700の表示部340に表示された地図やグラフ、スケルトンアニメーション等の運動情報を閲覧することにより、運動中の位置や経路、地形、運動姿勢等を、視覚を通じて把握して自己分析する(ステップS111)。ここで、表示部340には、ユーザUSが所望する任意の条件におけるセンサデータ等や分析データが、グラフや地図、スケルトンアニメーション等により相互に連動した形態で表示されるとともに、異なる条件におけるセンサデータ等や分析データが、比較可能な配置や表現方法で表示される。これにより、ユーザUSは自己の運動状態の変化や差異を、視覚を通じて的確に把握して分析することができるので、その後の運動方法の改善等に反映させることができる。
(運動情報の表示例)
次に、本実施形態に係る運動情報表示方法に適用される運動情報の表示例について、図面を参照して説明する。ここでは、ユーザUSがランニングを行った場合の運動情報の表示例を示して説明する。
図8は、本実施形態に係る運動情報表示システムに適用されるユーザ端末等に表示される運動情報の第1の表示例(センサデータ表示)を示す概略図であり、図9〜図13は、本実施形態に係る運動情報表示システムに適用されるユーザ端末等に表示される運動情報の第2の表示例(比較表示)を示す概略図である。
なお、以下に示す表示例(図8〜図13)は、本発明に係る運動情報表示システムに適用可能な一例を示すものに過ぎず、表示されるメニューや運動情報の種類、表示方法、表示位置等は、任意に設定されるものであってもよい。また、以下に示す表示例においては、図示の都合上、タブ表示領域730がウェブブラウザの表示画面(ウェブ画面710)のフレームFRからはみ出すように示されているが、実際には、タブ表示領域730はフレームFR内に表示される。ここで、タブ表示領域730がフレームサイズ(ウェブ画面710の表示範囲)に収まらない場合には、その一部分のみがフレームFR内に表示される。そして、ユーザがフレームサイズを拡大操作することにより、あるいは、フレームFRのスクロールバーを上下、左右方向に適宜スクロール操作することにより、未表示部分(すなわち、タブ表示領域730全域)が閲覧可能となる。
上述したデータ分析・加工処理手順において生成され、データベース600に保存された各種の運動情報は、ステップS110において、ユーザUSが情報通信端末300またはユーザ端末700(以下、「ユーザ端末700等」と略記する)を操作してネットワークサーバ500にアクセスすることにより、所望する分析項目に応じて、以下に示すような表示形態で表示される。ここで、ユーザ端末700等は、上述したように、ネットワーク400への接続機能を備え、閲覧用ソフトウェアであるウェブブラウザが組み込まれているので、ネットワークサーバ500においてウェブ表示データとして生成された運動情報を、ウェブ画面で表示させることができる。
(第1の表示例)
まず、過去の特定の日時に行ったランニングにおいて取得された運動情報の表示例を示す。
本実施形態に係る運動情報の第1の表示例においては、例えば図8に示すように、ユーザ端末700等の表示部340に表示されるウェブ画面710に、少なくともメニュー表示領域720と、タブ表示領域730と、が設けられている。
メニュー表示領域720は、例えばウェブ画面710のフレームFRの左辺に沿った領域(図面、左方側領域)に設定されている。メニュー表示領域720には、例えばランニングを行った月日が記録されたカレンダー、各ランニングにおける基本情報、ランニングのラップごとの詳細情報、センサデータのアニメーションと動画の選択、比較方法(同一コース、同一地形、時間、プロとの比較;特定の比較要素)の選択、ランニングコースの作成、トレーニングの日程を示す運動プログラム、マラソンレース等のシミュレーション等の、各種の表示メニューが配置されている。そして、ユーザUSが入力操作部330を操作して任意の表示メニューを選択することにより、タブ表示領域730に当該表示メニューに対応する表示動作が実行される。ここで、本実施形態においては、これらの各種の表示メニューのうち、特に、運動情報の比較に関連する表示方法に特徴を有している。
また、タブ表示領域730は、例えばウェブ画面710のメニュー表示領域720に隣接する領域(図面、略中央および右方側領域を含む領域)に設定されている。センサデータのタブ712を選択した状態では、タブ表示領域730には、各種のセンサにより取得されたセンサデータ等そのもの(いわゆる、生データ)や、当該センサデータ等を地図やグラフ、スケルトンアニメーション等により可視化したデータが表示される。本実施形態においては、タブ表示領域730に、過去に行ったランニングから任意に選択したランニングについて、コースマップ732やコース地形図734、センサデータ等や分析データ(第2の情報)に基づくグラフ736、738、フォームデータ(第1の情報)に基づく運動画像740等の各種の運動情報が表示される。
コースマップ732は、ランニングにより移動した経路(ランニングコース)RTが表示される。また、コース地形図734は、ランニングコースRTにおける高度変化が表示される。具体的には、リスト機器100のGPS受信回路120により取得されたGPSデータに基づいて、ランニングコースRTが測定され、得られたランニングコースRTが地図上に重ね合わされてコースマップ732として表示される。また、上記のランニングコースRTにおける高度変化が移動距離(または地点)に対応して折れ線グラフの形態でコース地形図734として表示される。ここで、コースマップ732に適用される地図は、例えばGoogle(登録商標)社がインターネット上で提供するGoogle Maps地図サービス(登録商標)のように、インターネット等のネットワーク400上で入手が可能な地図データ(高度情報を含む)を用いることができる。また、コースマップ732に適用される地図は、地図ディスクのような記憶媒体の形態で市販されている地図データをネットワークサーバ500やデータベース600に取り込んで用いるものであってもよい。
グラフ736、738は、ランニング中に取得されたセンサデータ等や、当該センサデータ等に基づいて運動状態を示す各種の項目について分析した結果(分析データ)が、上記のランニングコースRTにおける地点や経過時間に対応して折れ線グラフの形態で表示される。図8においては、リスト機器100により取得された3軸方向の各加速度データ(図中、「加速度センサ」と表記)のグラフ736と、3軸方向の各角速度データ(図中、「角速度センサ」と表記)のグラフ738の一例を示す。
また、運動画像740は、ランニング時のセンサデータ等や分析データに基づいて生成された、運動姿勢を示すフォームデータが、上記のランニングコースRTにおける地点や経過時間に対応してスケルトンアニメーションの形態で表示される。図8においては、例えばユーザUSのランニングフォームの横(側方)、後ろ(後方)、上(上方)の各方向に対応したスケルトンアニメーションが運動画像740として表示される。ここで、運動画像740は、アニメーションの形態に限定されるものではなく、例えばランニング時の映像(撮影画像)を表示するものであってもよい。具体的には、ランニング時の映像を撮影してデータベース600等に保存しておき、センサデータ等や分析データ(あるいは、ランニングコースRTにおける地点や経過時間)と映像データとの同期処理を行うことにより、対応するランニング映像を運動画像740として表示する。また、運動画像740は、ユーザUSのランニングフォームの横(側方)、後ろ(後方)、上(上方)の3方向に画像に限定されるものではなく、ユーザUSがランニングフォームを容易に把握できるものであれば、任意の1方向または2方向の画像であってもよいし、4方向以上の画像であってもよい。
なお、図8においては、センサデータのタブ712を選択した状態の表示例を示したが、加速度データや角速度データ以外のセンサデータ等や分析データ、さらに他の項目を示すタブを選択するものであってもよい。例えば図示を省略したが、ピッチ・ストライドのタブ712を選択した場合には、図8に示した加速度データおよび角速度データのグラフ736、738に替えて、ランニングコースRTにおける地点や経過時間に対応して折れ線グラフの形態でピッチやストライドのグラフが表示される。
上述したような運動情報の第1の表示例において、ユーザUSは、次のような操作を行うことによりランニング時の運動状態を把握することができる。まず、ユーザUSがユーザ端末700等の入力操作部330を操作して、図8に示したウェブ画面710に表示されたメニュー表示領域720のカレンダー表示を選択して、過去に行ったランニングの記録から任意の日時のランニングを指定する。これにより、指定されたランニングに関する運動情報を含むウェブ表示データがネットワークサーバ500(具体的にはデータベース600)から提供されて、例えば図8に示したように、ウェブ画面710のタブ表示領域730に、コースマップ732およびコース地形図734、加速度データのグラフ736、角速度データのグラフ738、運動画像740が表示される。
そして、ユーザUSが入力操作部330を操作(例えばマウスポインタによる指示操作やタッチパネルにおけるタップ操作等)して、例えばコースマップ732に表示されたランニングコースRT上の任意の地点PAを指示することにより、コース地形図734のグラフ中に、当該地点PAに対応する高度を示すマーカーポイント(指示点)やマーカーライン(指示線)MAが表示される。また、これに連動して、センサデータ等や分析データ(加速度データ、角速度データ)のグラフ736、738中に、指示された地点PA(または経過時間)に対応するセンサデータ等や分析データの値を示すマーカーポイントやマーカーラインMC、MDが表示される。さらに、指示された地点PA(または経過時間)に対応するセンサデータ等や分析データに基づいて生成されたフォームデータに対応するスケルトンアニメーション、または、対応する映像が運動画像740として表示される。
あるいは、ユーザUSが入力操作部330を操作して、例えばコース地形図734のグラフ中に表示された任意の高度位置をマーカーラインMAで指示することにより、コースマップ732に表示されたランニングコースRT上に、当該高度位置に対応する地点PAを示すマーカーポイントが表示される。また、これに連動して、センサデータ等や分析データのグラフ736、738中に、指示された高度位置(マーカーラインMA)に対応するセンサデータ等や分析データの値を示すマーカーポイントやマーカーラインMC、MDが表示される。さらに、指示された高度位置(マーカーラインMA)に対応するセンサデータ等や分析データに基づいて生成されたフォームデータに対応するスケルトンアニメーション、または、対応する映像が運動画像740として表示される。
このように、本表示例においては、ユーザUSのランニング(運動)中に種々のセンサデータ等が収集され、当該センサデータ等やその分析結果に基づいて生成された各種の運動情報が、数値やグラフ、地図、アニメーション等の形態でユーザ端末700等に表示される。特に、第1の表示例においては、タブ表示領域に、ランニングコースやコース地形上の任意の地点における、センサデータ等や分析データ、ランニングフォームを示す複数の方向からの運動画像が一括して(一画面で)表示されるとともに、これらの運動情報が相互に連動して表示される。
したがって、第1の表示例によれば、ユーザUSはユーザ端末700等の表示部340に表示された各種の運動情報を、相互に連動させながら閲覧することにより、ランニング時の運動状態を一目で簡易かつ的確に把握することができる。すなわち、ユーザUSは視覚を通じて、運動中のどの時点でどのような運動状態であったかを把握したり、どの項目に問題があるか等の良否を判断したりして、客観的に自己分析を行うことができる。これにより、ユーザは、運動時の特徴やくせ等を容易に把握することができ、その後の運動方法の改善等に反映させることができる。
(第2の表示例)
次に、過去に行った複数かつ多様なランニングにおいて取得された運動情報を比較する場合の表示例を示す。
上述した運動情報の第1の表示例において、ユーザUSは、次のような操作を行うことによりランニング時の運動状態を項目ごとに比較して、さらに詳細に把握することができる。すなわち、ユーザUSがユーザ端末700等の入力操作部330を操作して、図8に示したウェブ画面710のメニュー表示領域720に表示された比較方法の中から任意の表示メニューを選択することにより、過去に行った複数のランニングに対する比較方法を指定する。次いで、ユーザUSが入力操作部330を操作して、タブ表示領域730に表示された各種の比較項目の中から任意の項目のタブ712を選択する。そして、選択された項目のタブ712において、ユーザUSが入力操作部330をさらに操作して、比較表示の対象を指定する。これにより、比較対象となるランニングに関する運動情報がネットワークサーバ500から提供されて、例えば図9〜図13に示すように、ウェブ画面710のタブ表示領域730に、コースマップ732やコース地形図734、センサデータ等や分析データのグラフ737、運動画像740が、相互に比較可能な配置や表現方法で表示される。
ここで、本実施形態に係る運動情報の第2の表示例について具体的に説明する。
本実施形態に係る運動情報の第2の表示例においては、例えば図9〜図13に示すように、ユーザ端末700等の表示部340に表示されるウェブ画面710のタブ表示領域730の左方側領域に、比較表示の対象として指定されたランニングコースのコースマップ732やコース地形図734または734−1、734−2が表示される。また、タブ表示領域730の左方側領域には、過去に行った複数かつ種々のランニングから比較表示の対象となるコースを指定するためのドロップダウンリストボックス741または741−1、741−2が表示される。また、タブ表示領域730の左方側領域には、過去に行った複数のランニングから比較表示の対象となるランニングの日時(日付)や総走行時間(タイム)、コース名等の情報が情報リスト735として表示される。
タブ表示領域730の略中央領域には、比較表示の対象数を指定するためのドロップダウンリストボックス742が表示される。また、タブ表示領域730の略中央領域には、比較表示の対象となるセンサデータ等や分析データを指定するためのドロップダウンリストボックス743、744、または、比較表示の対象として指定されたランニングの日時やコース名等を明示するためのネームボックス745が、比較対象の数に対応して表示される。また、タブ表示領域730の略中央領域には、比較表示の対象となるセンサデータ等や分析データのグラフ737が、ドロップダウンリストボックス743、744やネームボックス745に対応してそれぞれ表示される。
タブ表示領域の右方側領域には、比較表示の対象となるセンサデータ等や分析データに基づいて生成されたフォームデータに対応するスケルトンアニメーション、または、対応する映像からなる運動画像740が、ドロップダウンリストボックス743、744やネームボックス745に対応してそれぞれ表示される。例えば図9〜図13においては、タブ表示領域730の略中央および右方側領域の上段の比較表示領域AR1に、第1の比較対象を選択するためのドロップダウンリストボックス743と、第1の比較対象であるセンサデータ等や分析データのグラフ737と、フォームデータに対応する運動画像740が隣接するように表示される。また、タブ表示領域730の略中央および右方側領域の下段の比較表示領域AR2には、第2の比較対象を選択するためのドロップダウンリストボックス744と、第2の比較対象であるセンサデータ等や分析データのグラフ737と、フォームデータに対応する運動画像740が隣接するように表示される。ここで、図9〜図13においては、運動画像740として、例えばユーザUSのランニングフォームの横(側方)、後ろ(後方)、上(上方)の各方向に対応したスケルトンアニメーション、または、対応する映像が表示される。また、運動画像740には、比較表示の対象として指定されたランニングにおけるセンサデータ等や分析データの数値や、ガイド線、矢印等が適宜重ね合わせて表示される。
具体的には、図9に示すウェブ画面710は、メニュー表示領域720において同一コースの比較表示を選択した場合の表示例である。同一コースの比較表示は、同一のランニングコースにおける日時の異なるランニングにおいて取得した運動情報を比較可能な形態で表示するものである。タブ表示領域730には、例えば心拍(数)、ピッチ・ストライド、体幹のブレ、体幹のバラツキ、地面反力、接地時間、腕の振り等の各種の比較項目がタブ712として設定されている。
ユーザUSがユーザ端末700等の入力操作部330を操作して、図9に示したタブ表示領域730の、各種の比較項目の中から任意の項目のタブ712を選択することにより、比較項目を変更して、タブ表示領域730に表示される運動情報の内容を切り替えることができる。図9においては、ピッチ・ストライドのタブ712を選択した場合のタブ表示領域730の一例を示す。
図9に示すタブ表示領域730には、コースマップ732やコース地形図734、情報リスト735、センサデータ等や分析データ(図9ではピッチ・ストライド)のグラフ737、運動画像740、比較対象となるランニングの日時やコース名等を指定するためのドロップダウンリストボックス741〜744が表示されている。
ドロップダウンリストボックス741において、ユーザUSが比較表示の対象となる任意のコース名を選択することにより、選択されたランニングコースのコースマップ732およびコース地形図734が表示される。ここで、ドロップダウンリストボックス741には、データベース600に保存された、過去に行った全てまたは一部のランニングのコース名がドロップダウンリストとして一覧表示される。そして、ドロップダウンリストボックス741において、比較表示を行うコース名を選択することにより、当該コースにおいて過去に行ったランニングの日時(日付)と総走行時間(タイム)がデータベース600から読み出されて情報リスト735に一覧表示される。この情報リスト735に表示された過去のランニングの情報(例えば日時)は、比較表示領域AR1、AR2の各ドロップダウンリストボックス743、744に表示される。
ドロップダウンリストボックス742において、ユーザUSが比較表示を行うコースにおける日付の対象数(比較対象の数;2以上)を選択することにより、選択された対象数に応じて、比較表示領域AR1、AR2、・・・が設定される。図9においては、比較対象の数を「2」に設定した場合のタブ表示領域730の一例を示す。
比較表示領域AR1に表示されたドロップダウンリストボックス743において、ユーザUSが1つ目の比較対象となるランニングの日時を選択することにより、選択された日時のピッチとスライドのグラフ737、および、当該ランニングの運動画像740が隣接して表示される。また、比較表示領域AR2に表示されたドロップダウンリストボックス744において、ユーザUSが2つ目の比較対象となる(上記の1つ目とは異なる)ランニングの日時を選択することにより、選択された日時のピッチとスライドのグラフ737、および、当該ランニングの運動画像740が隣接して表示される。
そして、タブ表示領域730に表示されたコースマップ732やコース地形図734において、ユーザUSが比較表示を行う任意の地点や範囲を指示する。図9においては、コース地形図734の2つの地点を指示することにより、2本のマーカーラインMA1、MA2に囲まれた範囲(地点間)の運動情報を、ドロップダウンリストボックス743、744において選択した、異なる日時で比較表示する場合を示す。これにより、比較対象として選択した、異なる日時のランニングについて、それぞれ、指示された範囲に対応するピッチやストライドのグラフ737、あるいは、当該範囲が強調されたグラフ737が、各比較表示領域AR1、AR2に表示される。また、このとき、当該範囲のピッチやストライドに対応する、複数の方向から見た運動画像740が、各比較表示領域AR1、AR2に表示される。
すなわち、図9に示した表示例においては、まず、ユーザUSがドロップダウンリストボックス741に表示された、過去に行ったランニングの一覧から比較表示の対象となる任意のランニングコースを選択する。これにより、タブ表示領域730に、選択されたランニングコースのコースマップ732やコース地形図734、当該ランニングを行った日時や総走行時間の情報リスト735が表示される。次いで、ユーザUSが当該ランニングコースについて、比較表示する対象の数をドロップダウンリストボックス742において指定することにより、タブ表示領域730に、当該対象数に応じた比較表示領域AR1、AR2、・・が設定される。次いで、ユーザUSが比較表示するランニングコースを、各ドロップダウンリストボックス743、744に表示されたリスト(上述した情報リスト735と同等のリスト)から選択する。これにより、指定された対象数に応じた各比較表示領域に、ピッチやストライドのグラフ737や、当該範囲のピッチやストライドに対応する運動画像740が表示される。次いで、ユーザUSがタブ表示領域730に表示されたコースマップ732やコース地形図734において、比較表示を行う任意の地点や範囲を指示することにより、当該地点や範囲に対応するピッチやストライドのグラフ737、運動画像740が、各比較表示領域AR1、AR2に表示される。ここで、グラフ737や運動画像740は、ユーザUSが指示する地点や範囲を変えることにより、連動して表示される。
このように、図9においては、タブ表示領域730に設定された各比較表示領域AR1、AR2、・・・に、同一コースについて異なる日時に行った複数のランニングにおけるピッチやストライドのグラフ737、および、対応する運動画像740が、比較可能なように隣接して配置され一括して(一画面で)表示されるとともに、これらの運動情報が相互に連動して表示される。
図10、図11に示すウェブ画面710は、メニュー表示領域720において同一地形の比較表示を選択した場合の表示例である。同一地形の比較表示は、部分的に同一の地形成分を有する異なるランニングコースの、当該同一の地形成分におけるランニングで取得した運動情報を比較可能な形態で表示するものである。タブ表示領域730には、上述した図9と同様に、例えば心拍(数)、ピッチ・ストライド、体幹のブレ、体幹のバラツキ、地面反力、接地時間、腕の振り等の各種の比較項目がタブ712として設定されている。
ユーザUSは、タブ表示領域730の各種の比較項目の中から任意の項目のタブ712を選択することにより、比較項目を変更して、タブ表示領域730に表示される運動情報の内容を切り替えることができる。図10においては、ピッチ・ストライドのタブ712を選択した場合のタブ表示領域730の一例を示し、図11においては、体幹のブレのタブ712を選択した場合のタブ表示領域730の一例を示す。
図10、図11に示すタブ表示領域730には、コース地形図734−1、734−2や情報リスト735、センサデータ等や分析データのグラフ737、運動画像740、ドロップダウンリストボックス741−1、741−2、742、ネームボックス745が表示されている。
ドロップダウンリストボックス742において、ユーザUSが比較表示を行うコースの対象数(比較対象の数;2以上)を選択することにより、選択された対象数に応じて、比較表示領域AR1、AR2、・・・が設定される。図10、図11においては、比較対象の数を「2」に設定した場合のタブ表示領域730の一例を示す。
ドロップダウンリストボックス741−1において、ユーザUSが比較表示の対象となる1つ目(基準)のコースを選択することにより、選択されたランニングコースのコース地形図734−1が表示される。ここで、ドロップダウンリストボックス741−1には、データベース600に保存された、過去に行った全てまたは一部のランニングの日時やコース名がドロップダウンリストとして一覧表示される。そして、選択されたランニングコースのコース地形図734−1において、ユーザUSが比較表示を行う任意の地点や範囲を指示する。図10、図11においては、コース地形図734−1の2つの地点を指示することにより、2本のマーカーラインMA1、MA2に囲まれた範囲(地点間)の運動情報を表示する場合を示す。これにより、1つ目の比較対象として選択したランニングについて、指示された地点や範囲に対応するピッチやストライドのグラフ737、あるいは、体幹のブレ(前後、左右、上下の各方向)のグラフ737と、当該地点や範囲に対応する運動画像740が、比較表示領域AR1に表示される。そして、コース地形図734−1において、比較表示を行う任意の地点や範囲を指示することにより、当該地点や範囲の地形成分を含むランニングの日時やコース名がデータベース600から読み出されて情報リスト735に一覧表示される。この情報リスト735に表示された過去のランニングの情報(例えば日時)は、2つ目以降のコースを選択するためのドロップダウンリストボックス741−2に表示される。なお、ドロップダウンリストボックス741−1、741−2に表示されるリストについては、詳しく後述する。
ドロップダウンリストボックス741−2において、ユーザUSが比較表示の対象となる2つ目のコースを選択することにより、選択されたランニングコースのコース地形図734−2が表示される。ここで、ドロップダウンリストボックス741−2には、1つ目のコース地形図734−1において指示された地点や範囲の地形成分を含むランニングの日時やコース名が、ドロップダウンリストとして一覧表示される。また、コース地形図734−2には、1つ目のコース地形図734−1において指示された地形成分の地点や範囲が表示される。また、2つ目の比較対象として選択したランニングについて、1つ目のコース地形図734−1において指示された地点や範囲に対応するピッチやストライドのグラフ737、あるいは、体幹のブレ(前後、左右、上下の各方向)のグラフ737と、当該地点や範囲に対応する運動画像740が、比較表示領域AR2に表示される。図10、図11においては、コース地形図734−1において指示されたマーカーラインMA1、MA2に対応する2本のマーカーラインMB1、MB2に囲まれた範囲(地点間)の運動情報を表示する場合を示す。
また、比較表示領域AR1、AR2に表示された各ネームボックス745には、ドロップダウンリストボックス741−1、741−2において選択されたコースの日時やコース名が表示される。
図12、図13に示すウェブ画面710は、メニュー表示領域720において時間の比較表示を選択した場合の表示例である。時間の比較表示は、異なるランニングコースの任意の時間でのランニングにおいて取得した運動情報の変化を比較可能な形態で表示するものである。タブ表示領域730には、上述した図9〜図11と同様に、例えば心拍(数)、ピッチ・ストライド、体幹のブレ、体幹のバラツキ、地面反力、接地時間、腕の振り等の各種の比較項目がタブ712として設定されている。図12においては、ピッチ・ストライドのタブ712を選択した場合のタブ表示領域730の一例を示し、図13においては、地面反力のタブ712を選択した場合のタブ表示領域730の一例を示す。
図12、図13に示すタブ表示領域730には、上述した図10、図11と同様に、コース地形図734−1、734−2や情報リスト735、センサデータ等や分析データのグラフ737、運動画像740、ドロップダウンリストボックス741−1、741−2、742、ネームボックス745が表示されている。
ドロップダウンリストボックス741−1において、ユーザUSが比較表示の対象となる1つ目(基準)のコースを選択することにより、選択されたランニングコースのコース地形図734−1が表示される。そして、選択されたランニングコースのコース地形図734−1において、ユーザUSが比較表示を行う任意の時点や時間を指示する。図12、図13においては、コース地形図734−1の2つの時点を指示することにより、2本のマーカーラインMA1、MA2に囲まれた範囲(時間)の運動情報を表示する場合を示す。これにより、1つ目の比較対象として選択したランニングについて、指示された時点や時間に対応するピッチやストライドのグラフ737、あるいは、地面反力のグラフ737と、当該時点や時間に対応する運動画像740が、比較表示領域AR1に表示される。そして、ドロップダウンリストボックス741−1において、比較表示を行う1つ目のコースの日時やコース名を指示することにより、過去に行ったランニングの日時やコース名がデータベース600から読み出されて情報リスト735に一覧表示される。この情報リスト735に表示された過去のランニングの情報は、2つ目以降のコースを選択するためのドロップダウンリストボックス741−2に表示される。
ドロップダウンリストボックス741−2において、ユーザUSが比較表示の対象となる2つ目のコースを選択することにより、選択されたランニングコースのコース地形図734−2が表示される。ここで、ドロップダウンリストボックス741−2には、ドロップダウンリストボックス741−1において選択された1つ目のコース以外のランニングの日時やコース名が、ドロップダウンリストとして一覧表示される。そして、選択されたランニングコースのコース地形図734−2において、ユーザUSが比較表示を行う任意の時点や時間を指示する。図12、図13においては、コース地形図734−2の2つの時点を指示することにより、2本のマーカーラインMB1、MB2に囲まれた範囲(時間)の運動情報を表示する場合を示す。これにより、2つ目の比較対象として選択したランニングについて、指示された時点や時間に対応するピッチやストライドのグラフ737、あるいは、地面反力のグラフ737と、当該時点や時間に対応する運動画像740が、比較表示領域AR2に表示される。
(具体的な操作方法)
次に、上述した第2の表示例(図10〜図13)に示したウェブ画面における比較表示について、具体的な操作方法と関連付けて説明する。ここでは、図10、図11に示した同一地形の比較表示を行う場合について説明する。
まず、第2の表示例(例えば図10、図11)に示した比較表示において、ドロップダウンリストボックス741−1、741−2に、比較表示の対象として選択されるランニングコースの一覧を表示する手法について説明する。
図14は、第2の表示例に示した比較表示において、比較表示の対象として選択されるランニングコースの一覧を表示するための手法の一例を示すフローチャートである。
例えば図10、図11に示したウェブ画面710において、まず、図14に示すように、タブ表示領域730に表示されたドロップダウンリストボックス741−1において、ユーザUSが比較表示の対象となる1つ目(基準)のコースを選択する(ステップS121)。ここで、ドロップダウンリストボックス741−1には、データベース600に保存された、過去のランニングの日時やコース名の全てまたは一部がドロップリストとして一覧表示される。ユーザUSはこの一覧から、比較表示の対象となる任意のランニングの日時やコース名を選択する。これにより、選択された1つ目のコースのコース地形図734−1がタブ表示領域730に表示される。
そして、ユーザUSがタブ表示領域730に表示された1つ目のコース地形図734−1において、比較表示を行う任意の地形成分を比較対象箇所として指定する(ステップS121)。図10、図11においては、1つ目のコース地形図734−1の任意の2つの地点を、2本のマーカーラインMA1、MA2により指示することにより、当該マーカーラインMA1、MA2に囲まれた範囲(地点間)の地形成分を比較対象箇所として指定する場合を示す。これにより、ネットワークサーバ500の演算回路560において、比較対象箇所として指定された地形成分、すなわちコース地形図734−1においてマーカーラインMA1、MA2により囲まれた範囲の距離と傾斜(または高度差)が算出されて、作業用メモリ573に一時保存される(ステップS122)。
次いで、演算回路560は、データベース600を参照して、過去に行ったランニングのコースを順次選択して、各コースに含まれる地形成分をサーチする(ステップS123)。ここでは、データベース600から選択された各コースについて、距離と傾斜(または高度差)からなる地形成分を抽出して、上記の比較対象箇所の地形成分と比較する。そして、演算回路560により、抽出された地形成分が比較対象箇所の地形成分と一致または類似すると判定された場合(ステップS124のYes)には、当該地形成分を含むランニングコースの日時およびコース名を、2つ目のコースを選択するためのリスト(コース選択リスト)に追加する(ステップS125)。このコース選択リストに追加されたランニングコースの日時およびコース名は、作業用メモリ573に保存される。一方、抽出された地形成分が比較対象箇所の地形成分と一致または類似しないと判定された場合(ステップS124のNo)には、次のステップS126の処理を実行する。演算回路560は、このような地形成分の一致または類似を判定する処理(ステップS123〜S125)を、データベース600に保存された全てのコースに対して、繰り返し実行する(ステップS126)。これにより、比較対象箇所の地形成分と一致または類似する地形成分を含むランニングコースの日時およびコース名が、コース選択リストに順次追加されて作業用メモリ573に保存される。そして、全てのコースについて地形成分を判定する処理が終了した場合(ステップS126のYes)には、演算回路560は作業用メモリ573に保存された最新(直近)のコース選択リストを確定して、タブ表示領域730の情報リスト735に表示する(ステップS127)。ここで、情報リスト735には、比較対象箇所の地形成分と同等の地形成分を含む各ランニングコースの日時(日付)やコース名が表示される。この情報リスト735に表示された各コースの情報は、2つ目のコース地形図734−2を選択するためのドロップダウンリストボックス741−2に表示される。
なお、上述した比較表示の対象となるコース選択リストの生成処理においては、図10、図11に示した同一地形の比較表示に適用し、基準となる1つ目のコース地形において比較対象箇所を指定する場合について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、図12、図13に示した時間の比較表示、あるいは、さらに他の比較表示に適用するものであってもよい。この場合、基準となる1つ目のコース地形において比較対象箇所を指定するものであってもよいし、基準となる1つ目のコースマップにおいて比較対象箇所を指定するものであってもよい。
このように、本実施形態においては、比較表示を行う複数の対象のうち、まず、基準となる1つ目のコースを選択して、当該コースのコース地形図やコースマップにおいて比較対象箇所を指定する。これにより、データベース600に保存された過去に行ったランニングの全コースから、当該比較対象箇所に一致または類似する箇所が含まれているコースのみが抽出されて、コース選択リストが生成される。そして、当該コース選択リストが情報リストに表示されるとともに、2つ目以降の比較対象を選択するためのドロップダウンリストボックスに表示される。
次に、第2の表示例(例えば図10、図11)に示した比較表示における具体的な操作方法について説明する。
図15は、第2の表示例に示した比較表示を実現するための操作方法の一例を示すフローチャートである。
まず、図14に示すように、ユーザUSがユーザ端末700等の入力操作部330を操作して、ウェブ画面710のメニュー表示領域720に表示された比較方法の中から任意の表示メニューを選択することにより、過去に行った複数のランニングに対する比較方法を指定する(ステップS131)。例えば図10、図11においては、メニュー表示領域720に表示された表示メニューの中から、同一地形の比較表示を選択する。これにより、ウェブ画面710には、同一地形の比較表示のためのタブ表示領域730が表示される(ステップS132)。ここで、タブ表示領域730には、例えば心拍(数)、ピッチ・ストライド、体幹のブレ、体幹のバラツキ、地面反力、接地時間、腕の振り等の各種の比較項目がタブ712として設定されている。
次いで、ユーザUSがタブ表示領域730の、各種の比較項目の中から任意の項目のタブ712を選択することにより(ステップS133)、比較項目を変更して、タブ表示領域730に表示される運動情報の内容を切り替えられる。例えば図10においては、ピッチ・ストライドのタブ712が選択され、例えば図11においては、体幹のブレのタブ712が選択される。これにより、タブ表示領域730には、選択された比較項目に対応して、コース地形図734−1、734−2や情報リスト735、センサデータ等や分析データのグラフ737、運動画像740、ドロップダウンリストボックス741−1、741−2、742、ネームボックス745が表示される(ステップS134)。
次いで、ユーザUSがドロップダウンリストボックス742において、比較表示を行うコースの対象数を選択する(ステップS135)。例えば図10、図11においては、比較対象の数が2に選択される。これにより、タブ表示領域730には、選択された比較対象の数に応じて、比較表示領域の段数が決定されて、当該比較対象数分の比較表示領域AR1、AR2が設定される(ステップS136)。各比較表示領域AR1、AR2には、それぞれ上述したセンサデータ等や分析データのグラフ737や運動画像740、ネームボックス745が表示される。
次いで、ユーザUSがドロップダウンリストボックス741−1にドロップダウンリストとして表示された、過去に行った全てのランニングの日時やコース名の中から、比較表示の基準となる1つ目のコースを選択する(ステップS137)。これにより、タブ表示領域730には、選択された1つ目のコースのコース地形図734−1が表示される(ステップS138)。そして、ユーザUSが1つ目のコース地形図734−1において、比較表示の対象となる箇所を選択する(ステップS139)。例えば図10、図11においては、コース地形図734−1中の任意の2つの地点をマーカーラインMA1、MA2により指示することにより、当該マーカーラインMA1、MA2に囲まれた範囲(地点間)が比較対象箇所として選択される。これにより、1つ目のコース地形図734−1において、マーカーラインMA1、MA2により比較対象箇所が表示される(ステップS140)。また、このとき、比較表示領域AR1に、比較対象箇所に対応したセンサデータ等や分析データのグラフ737と、スケルトンアニメーションや映像からなる運動画像740が表示される(ステップS141)。例えば図10においては、1つ目のコースのランニングにおける、比較対象箇所に対応するピッチやストライドのグラフ737と、当該比較対象箇所に対応する運動画像740が表示される。また、例えば図11においては、1つ目のコースのランニングにおける、比較対象箇所に対応する体幹のブレ(前後、左右、上下の各方向)のグラフ737と、当該比較対象箇所に対応する運動画像740が表示される。
次いで、上述した図14に示した手法(コース選択リストの生成処理)を用いて、比較表示の対象として選択可能な2つ目以降のコースが、データベースに保存された過去のランニングから抽出されてコース選択リストに追加され、情報リスト735に表示される(ステップS142)。例えば図10、図11においては、1つ目のコースのコース地形図734−1において選択された比較対象箇所の地形成分と一致または類似する地形成分を含む全てのランニングコースの日時およびコース名が情報リスト735に表示される。また、ここで生成されたコース選択リスト(2つ目以降のコース)は、ドロップダウンリストボックス741−2にドロップダウンリストとして表示される。
次いで、ユーザUSがドロップダウンリストボックス741−2にドロップダウンリストとして表示されたコース選択リストの中から、比較表示の対象となる2つ目のコースを選択する(ステップS143)。これにより、タブ表示領域730には、選択された2つ目のコースのコース地形図734−2が表示される(ステップS144)。この2つ目のコース地形図734−2には、1つ目のコース地形図734−1において選択された比較対象箇所に対応する箇所に、比較対象箇所候補が表示される(ステップS145)。例えば図10、図11においては、1つ目のコース地形図734−1においてマーカーラインMA1、MA2により指示された比較対象箇所に対応して、2つ目のコース地形図734−2中に2つの地点を指示するマーカーラインMB1、MB2が表示される。このマーカーラインMB1、MB2に囲まれた範囲が比較対象箇所候補に相当する。そして、ユーザUSが2つ目のコース地形図734−2に表示された比較対象箇所候補を選択することにより(ステップS146)、当該候補が比較対象箇所として確定される。これにより、2つ目のコース地形図734−2において、マーカーラインMB1、MB2により比較対象箇所が表示される(ステップS140)。また、このとき、比較表示領域AR2に、マーカーラインMB1、MB2による比較対象箇所に対応したセンサデータ等や分析データのグラフ737と、スケルトンアニメーションや映像からなる運動画像740が表示される(ステップS148)。例えば図10においては、2つ目のコースのランニングにおける、比較対象箇所に対応するピッチやストライドのグラフ737と、当該比較対象箇所に対応する運動画像740が表示される。また、例えば図11においては、2つ目のコースのランニングにおける、比較対象箇所に対応する体幹のブレ(前後、左右、上下の各方向)のグラフ737と、当該比較対象箇所に対応する運動画像740が表示される。演算回路560は、このような、比較表示の対象となる2つ目以降のコースを表示し、選択された比較表示の対象となるコースのコース地形図734−2、および、比較対象箇所に対応するセンサデータ等や分析データのグラフ737、運動画像740を表示する処理(ステップS142〜S148)を、比較表示を行うコースの対象数に達するまで繰り返し実行する(ステップS149)。
これにより、タブ表示領域730に設定された各比較表示領域AR1、AR2、・・・に、同一地形について異なるコースで行った複数のランニングにおける運動情報が、比較可能なように隣接して配置され一括して(一画面で)表示されるとともに、これらの運動情報が相互に連動して表示される。例えば図10においては、基準となる1つ目のランニングコースと、比較対象となる2つ目以降のコースとにおいて、同一の地形成分を有する比較対象箇所におけるピッチやストライドのグラフ737と運動画像740が、比較可能なように隣接して配置され一括して(一画面で)表示されるとともに、これらの運動情報が相互に連動して表示される。また、例えば図11においては、基準となる1つ目のランニングコースと、比較対象となる2つ目以降のコースとにおいて、同一の地形成分を有する比較対象箇所における体幹のブレ(前後、左右、上下の各方向)のグラフ737と運動画像740が、比較可能なように隣接して配置され一括して(一画面で)表示されるとともに、これらの運動情報が相互に連動して表示される。
このように、本表示例においては、過去に行った複数かつ多様なランニングにおいて取得された運動情報が、同一コースや同一地形、時間変化等に対して、分析項目ごとに比較可能なように隣接して配置され一括して(一画面で)表示されるとともに、これらの運動情報が相互に連動して表示される。
したがって、第2の表示例によれば、ユーザUSはユーザ端末700等の表示部340に一括して表示された複数の比較対象における運動情報を、分析項目ごとに相互に見比べながら閲覧することにより、ランニング時の運動状態の変化や差異を一目で簡易かつ的確に把握することができる。すなわち、ユーザUSは視覚を通じて、心拍数やピッチ・ストライド、体幹のブレやバラツキ等の特定の項目について、日時やコース、地形等の条件の違いによりどのような変化や差異があるかを比較することにより、どの項目に問題があるか等の良否を判断して、客観的に自己分析を行うことができる。
以上のように、本実施形態においては、身体に装着したセンサ機器によりランニング(運動)中の動作状態に関連するデータ(センサデータ等)が取得され、ランニングコースごとに当該データに基づいて運動姿勢を示すフォームデータを含む各種の運動情報が生成されて、データベースに登録(蓄積)される。そして、登録された各ランニングにおける運動情報を参照する際に、特定の日時やコースにおけるランニング時の運動情報のみに限らず、異なる日時やコースにおける運動情報が、同一のコースごとや、同一の地形成分、時間の変化等に対して、比較可能な形態で表示される。さらに、上記の比較表示の際に、センサデータ等に基づいて算出された、ピッチ・ストライド、体幹のブレ、体幹のバラツキ、地面反力、接地時間、腕の振り等の、運動姿勢を示すフォームデータに関連する分析項目ごとに、運動情報が比較可能な形態でウェブ画面上に表示される。
したがって、本実施形態によれば、過去に行った複数かつ多様なランニング(運動)において取得した運動情報が、様々な視点から単独で、または、比較可能な形態でユーザ端末等に表示されるので、ユーザは自己の詳細な運動状態やその変化等を容易かつ的確に把握して分析することができる。これにより、ユーザは、運動時の特徴やくせ等を容易に把握することができ、その後の運動方法の改善等に反映させることができる。特に、本実施形態においては、取得した運動情報が、センサデータ等や分析データとともに、運動姿勢を示す運動画像(スケルトンアニメーションや映像)として相互に連動して表示され、さらに、分析項目の切り替えに応じて、これらの運動情報が連携して切り替え表示される。これにより、ユーザは参照したい運動情報を迅速に表示させて閲覧することができるとともに、自己の詳細な運動状態やその変化を直感的かつ多面的に把握して分析することができる。
また、本実施形態においては、ネットワーク400に接続されたネットワークサーバ500により、センサデータ等の分析処理や、フォームデータの生成処理等が実行され、ユーザ端末700等からの要求に応じて、ウェブ画面上に各種の運動情報が相互に連動し、かつ比較可能な表示形態で表示される。ここで、ユーザUSが利用するユーザ端末700等は、閲覧用ソフトウェアであるウェブブラウザが組み込まれた汎用のネットワーク通信機器、または、それと同等の構成を有していればよく、センサデータ等の分析処理やフォームデータの生成処理等に関わるハードウェアやソフトウェアを備えている必要がない。したがって、本実施形態に係る運動情報表示システムを簡易な構成で実現することができる。また、本実施形態に係る運動情報表示方法に係る複雑な分析、加工処理等を、ネットワークサーバ500により短時間で実現することができるので、ユーザ端末700等における処理負担を軽減することができるとともに、運動状態についてより詳細かつ的確な情報を迅速にユーザ端末700等に提供することができる。
(変形例)
次に、上述した実施形態における変形例について説明する。
図16は、上述した実施形態に係る運動情報表示システムの一変形例を示す概略構成図である。ここで、上述した実施形態(図1参照)と同等の構成については同一の符号を付してその説明を簡略化する。
上述した実施形態においては、リスト機器100やチェスト機器200において取得したセンサデータ等を、ネットワーク400を介してネットワークサーバ500に転送して蓄積し、センサデータ等を分析、加工処理した後、ネットワーク400を介してユーザ端末700等に提供する、いわゆるクラウドコンピューティング型のシステムを有する場合について説明した。本発明はこれに限定されるものではなく、リスト機器100やチェスト機器200において取得したセンサデータ等を、情報通信端末300において直接分析、加工処理した後、ユーザ端末700または情報通信端末300の表示部に表示して、ユーザUSに提供する構成を有するものであってもよい。
具体的には、本変形例に係る運動情報表示システムは、図16に示すように、概略、リスト機器100やチェスト機器200と、情報通信端末300と、ユーザ端末700と、を有している。ここで、情報通信端末300は、上述した実施形態に示したネットワークサーバ500において実行されるセンサデータ等の分析、加工処理と同等の処理機能を備えている。
このような運動情報表示システムにおいて、図16に示すように、まず、リスト機器100やチェスト機器200によりセンサデータ等が取得され、情報通信端末300に転送されて蓄積される。次いで、情報通信端末300の演算回路360において、転送されたセンサデータ等を分析、加工処理して、フォームデータを含む各種の運動情報を生成する。これにより、情報通信端末300の表示部340に、各種の運動情報が、例えば上述した表示例に示したような所定の表示形態で表示される。また、情報通信端末300に所定の通信方式により接続された携帯電話機701やスマートフォン702、タブレット端末703等のユーザ端末700に対して、フォームデータを含む各種の運動情報が送信され、ユーザ端末700の表示部に所定の表示形態で表示される。この場合、情報通信端末300からユーザ端末700への各種の運動情報の送信方法は、無線通信や赤外線通信、通信ケーブル等により相互を直接接続して送信するものであってもよいし、携帯電話回線網やインターネット等のネットワークを介して送信するものであってもよい。
これによれば、リスト機器100やチェスト機器200において取得されたセンサデータ等が情報通信端末300に転送されて、当該情報通信端末300において分析、加工処理が行われるので、センサデータ等の転送に必要とする時間を短縮することができる。また、ネットワーク接続環境を必要としないので、ネットワーク接続機能を備えていない情報通信端末300や、ネットワークへの接続ができないような状況であっても、センサデータ等の分析処理や、フォームデータを含む各種の運動情報の生成を行うことができ、ユーザに適切な情報を提供することができる。
なお、本変形例においては、リスト機器100やチェスト機器200から転送されたセンサデータ等を分析、加工処理する情報通信端末300として、図16に示したように、演算処理能力が比較的高いパーソナルコンピュータ301を適用することが好ましい。ここで、情報通信端末300が、十分な演算処理能力を備えている場合には、スマートフォンやタブレット端末等の他の端末を適用するものであってもよい。
なお、上述した実施形態および変形例においては、センサ機器として手首に装着するリスト機器100や、胸部に装着するチェスト機器200を適用した場合を示したが、本発明はこれに限定されない。本発明は、運動中の人体における動作状態や生体情報を示すセンサデータ等を取得することができるものであれば、他のセンサ機器であってもよく、例えば、上腕部や足首、腰部や靴紐等に装着するものであってもよい。
また、上述した実施形態においては、運動情報表示システムを適用する運動としてランニングを例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えばウォーキングやサイクリング、トレッキング、登山等の種々の運動に適用するものであってもよい。
以上、本発明のいくつかの実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲を含むものである。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
(付記)
[1]
運動中の人体の動作状態に関連するデータを取得するセンサ機器と、
前記センサ機器により互いに異なる第1の期間及び第2の期間の各期間において取得された第1の前記データ及び第2の前記データに基づいて、複数種類の第1の運動情報及び複数種類の第2の運動情報を生成する運動情報生成部と、
前記運動における特定の比較要素に基づいて、前記第1の運動情報と前記第2の運動情報とを、相互に比較可能な表示形態の表示データに加工する表示データ生成部と、
前記表示データを表示する閲覧機器と、
を備えることを特徴とする運動情報表示システムである。
[2]
前記表示データ生成部は、少なくとも、前記運動における移動経路、前記移動経路における地形、前記運動における経過時間のいずれかを前記比較要素として含み、前記比較要素に基づいて、前記第1の運動情報と前記第2の運動情報とを前記表示データに加工することを特徴とする[1]に記載の運動情報表示システムである。
[3]
前記運動情報生成部は、前記センサ機器により取得された前記データを、前記運動中の人体の姿勢の構成要素を示す複数の分析項目について分析し、
前記表示データ生成部は、前記複数の分析項目の項目ごとに、前記第1の運動情報と複数種類の第2の運動情報を、相互に比較可能な表示形態の前記表示データに加工することを特徴とする[1]又は[2]に記載の運動情報表示システムである。
[4]
前記運動情報生成部は、前記センサ機器により取得された前記データに基づいて、少なくとも前記運動中の人体の姿勢を示す第1の情報と、前記第1の情報に関連付けられた第2の情報と、を前記運動情報として生成し、
前記表示データ生成部は、前記第1の情報と、前記第2の情報と、を相互に連動させた表示形態の前記表示データを生成することを特徴とする[1]乃至[3]のいずれかに記載の運動情報表示システムである。
[5]
前記表示データ生成部は、前記複数の分析項目の項目ごとに、前記運動中の人体の姿勢を反映した動画像を、前記第1の情報として生成することを特徴とする[4]に記載の運動情報表示システムである。
[6]
前記表示データ生成部は、前記複数の分析項目の項目ごとに前記第1の情報を生成する際に使用した前記データの時間変化を示すグラフを、前記第2の情報として生成することを特徴とする[4]又は[5]に記載の運動情報表示システムである。
[7]
前記センサ機器は、少なくとも、前記人体の前記運動時の3軸方向の加速度を検出して第1のセンサデータを出力する加速度センサと、前記人体の前記運動時の3軸方向の角速度を検出して第2のセンサデータを出力する角速度センサと、を有し、
前記運動情報生成部は、前記第1のセンサデータおよび前記第2のセンサデータに基づいて前記第1の情報および前記第2の情報を生成することを特徴とする[4]乃至[6]のいずれかに記載の運動情報表示システムである。
[8]
前記表示データ生成部は、前記閲覧機器からの要求に応じて、前記表示データを前記閲覧機器に送信することを特徴とする[1]乃至[7]のいずれかに記載の運動情報表示システムである。
[9]
前記運動情報生成部と前記表示データ生成部は、データ処理装置を構成し、
前記センサ機器、前記データ処理装置および前記閲覧機器は、ネットワークに接続され、
前記データ処理装置は、前記センサ機器により取得され、前記ネットワークを介して送信された前記データに基づいて、前記運動情報および前記表示データを生成し、
前記閲覧機器は、前記データ処理装置から前記ネットワークを介して送信された前記表示データを表示することを特徴とする[1]乃至[8]のいずれかに記載の運動情報表示システムである。
[10]
運動中の人体の動作状態に関連するデータを取得し、
互いに異なる第1の期間及び第2の期間の各期間において取得された第1の前記データ及び第2の前記データに基づいて、複数種類の第1の運動情報及び複数種類の第2の運動情報を生成し、
前記運動における特定の比較要素に基づいて、前記第1の運動情報と前記第2の運動情報とを、相互に比較可能な表示形態の表示データに加工し、
前記表示データを表示する、
ことを特徴とする運動情報表示方法である。
[11]
コンピュータに、
運動中の人体の動作状態に関連するデータを取得させ、
互いに異なる第1の期間及び第2の期間の各期間において取得された第1の前記データ及び第2の前記データに基づいて、複数種類の第1の運動情報及び複数種類の第2の運動情報を生成させ、
前記運動における特定の比較要素に基づいて、前記第1の運動情報と前記第2の運動情報とを、相互に比較可能な表示形態の表示データに加工させ、
前記表示データを表示させる、
ことを特徴とする運動情報表示プログラムである。