JP2015110870A - 引戸 - Google Patents
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Abstract
【課題】手摺を設けた構造でありながらも、引戸の開閉操作性を損なうことなく手摺を戸幅方向に効率的に大きくし得る引戸を提供する。【解決手段】引戸1は、引戸本体10と、該引戸本体の高さ方向途中部位において戸幅方向に延びるように設けられた手摺部材20と、を備えており、前記手摺部材は、当該手摺部材に設けられた手摺部23を、前記引戸本体の戸厚方向一方側面11よりも突出させた手摺位置と該一方側面から突出させない非手摺位置とで保持される構成とされ、かつ当該手摺部材の戸厚方向一方側の戸先側端部に凹状の引手部22を設けた構成とされている。【選択図】図1
Description
本発明は、出入口を開閉する引戸に関する。
従来より、病院や福祉施設等の公共施設や、住居等の建物内の廊下等の共用スペースの壁等には、手摺が設置されている。しかしながら、共用スペース(室外)側と個室(室内)側とを連通させる出入口の箇所においては手摺が途切れてしまうという問題があった。
例えば、下記特許文献1には、引戸に対して突出させた使用可能状態と引戸内に収納させた状態との範囲を回動自在とされた手摺り本体を設け、この手摺り本体よりも戸先側に引手を設けた引戸が開示されている。
例えば、下記特許文献1には、引戸に対して突出させた使用可能状態と引戸内に収納させた状態との範囲を回動自在とされた手摺り本体を設け、この手摺り本体よりも戸先側に引手を設けた引戸が開示されている。
しかしながら、上記特許文献1に記載された引戸は、手摺り本体よりも戸先側に引手を設けた構成とされている。そのため、引戸の開閉操作は容易に行えるものではあるが、手摺り本体を戸幅方向に小さくする必要があり、更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、手摺を設けた構造でありながらも、引戸の開閉操作性を損なうことなく手摺を戸幅方向に効率的に大きくし得る引戸を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る引戸は、引戸本体と、該引戸本体の高さ方向途中部位において戸幅方向に延びるように設けられた手摺部材と、を備えており、前記手摺部材は、当該手摺部材に設けられた手摺部を、前記引戸本体の戸厚方向一方側面よりも突出させた手摺位置と該一方側面から突出させない非手摺位置とで保持される構成とされ、かつ当該手摺部材の戸厚方向一方側の戸先側端部に凹状の引手部を設けた構成とされていることを特徴とする。
本発明においては、前記手摺部材は、前記引戸本体に戸厚方向に貫通するように設けられた手摺開口部に配され、かつ前記手摺位置において前記手摺開口部の一部を通気用開口として開放する一方、前記非手摺位置において該通気用開口を含む前記手摺開口部を閉鎖する構成とされていてもよい。
また、本発明においては、前記手摺部材は、下端側を支点として上端側が前記手摺位置と前記非手摺位置との間を戸厚方向に変位するように揺動自在に保持されていてもよい。
また、本発明においては、前記手摺位置とされた前記手摺部材の非手摺位置側への揺動を抑止する抑止部が設けられていてもよい。
また、本発明においては、前記手摺部材は、下端側を支点として上端側が前記手摺位置と前記非手摺位置との間を戸厚方向に変位するように揺動自在に保持されていてもよい。
また、本発明においては、前記手摺位置とされた前記手摺部材の非手摺位置側への揺動を抑止する抑止部が設けられていてもよい。
本発明に係る引戸は、上述のような構成としたことで、手摺を設けた構造でありながらも、引戸の開閉操作性を損なうことなく手摺を戸幅方向に効率的に大きくすることができる。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本実施形態に係る引戸の一例を模式的に示す図である。
なお、以下の実施形態では、引戸を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る引戸1は、高さ方向(上下方向)に長尺な略矩形平板状とされており、壁体2に設けられた出入口5を開閉するように設置される。
壁体2は、図3に示すように、第一空間6側と第二空間7側とを区画するように設けられている。本実施形態では、第一空間6を廊下等の共用スペース(室外)6とし、第二空間7を個室(室内)7としている。
図1〜図3は、本実施形態に係る引戸の一例を模式的に示す図である。
なお、以下の実施形態では、引戸を設置した状態を基準として上下方向等の方向を説明する。
本実施形態に係る引戸1は、高さ方向(上下方向)に長尺な略矩形平板状とされており、壁体2に設けられた出入口5を開閉するように設置される。
壁体2は、図3に示すように、第一空間6側と第二空間7側とを区画するように設けられている。本実施形態では、第一空間6を廊下等の共用スペース(室外)6とし、第二空間7を個室(室内)7としている。
また、壁体2の室外6側に向く面に、手摺4を設けた例を示している。
手摺4は、歩行方向に沿って長尺状とされている。また、図例では、出入口5の両側のそれぞれに、出入口5の近傍に至るように手摺4,4を設けた例を示している。これら手摺4,4は、安定的に手を載せられ、また、手を滑らせながら伝い歩きし易いように、上面が略水平面とされたものとしてもよい。または、このような態様に代えて、略丸棒状とされた手摺4,4としてもよい。また、これら手摺4,4を、手を載せ易い高さ位置や、握り易い高さ位置に配設するようにしてもよく、例えば、成人の腰高さ付近(歩行面となる床面等から700mm〜900mm程度の高さ)に位置するように配設するようにしてもよい。
手摺4は、歩行方向に沿って長尺状とされている。また、図例では、出入口5の両側のそれぞれに、出入口5の近傍に至るように手摺4,4を設けた例を示している。これら手摺4,4は、安定的に手を載せられ、また、手を滑らせながら伝い歩きし易いように、上面が略水平面とされたものとしてもよい。または、このような態様に代えて、略丸棒状とされた手摺4,4としてもよい。また、これら手摺4,4を、手を載せ易い高さ位置や、握り易い高さ位置に配設するようにしてもよく、例えば、成人の腰高さ付近(歩行面となる床面等から700mm〜900mm程度の高さ)に位置するように配設するようにしてもよい。
また、壁体2の出入口5に隣接する室内7側に引戸1を納める凹所が形成されるように袖壁3を設けている。また、単一の引戸1によって出入口5を開閉する態様とした例を示している。つまり、図例では、引戸1を、片引きで袖壁納めで配設した引戸構造を例示している。
出入口5は、引戸1が建て付けられる戸枠によって区画されている。このような戸枠としては、例えば、一対の縦枠と、これら一対の縦枠の上端部間に架設された上枠と、これら一対の縦枠の略中央部に設けられた中間縦枠(中方立)と、を備えたものとしてもよい。また、戸枠には、引戸1のスライド態様に応じて、適宜のガイド部材が設けられる。
出入口5は、引戸1が建て付けられる戸枠によって区画されている。このような戸枠としては、例えば、一対の縦枠と、これら一対の縦枠の上端部間に架設された上枠と、これら一対の縦枠の略中央部に設けられた中間縦枠(中方立)と、を備えたものとしてもよい。また、戸枠には、引戸1のスライド態様に応じて、適宜のガイド部材が設けられる。
引戸1は、戸幅方向にスライド自在に戸枠に建て付けられ、出入口5を開閉する構成とされている。この引戸1をスライド自在とする態様としては、上吊型としてもよく、下荷重型としてもよい。上吊型とする場合には、引戸1(引戸本体10)の上端部に、適宜、公知のランナー部材等を設け、引戸1の下端部に、下方に向けて開口し戸幅方向に延びる凹溝を設けるようにしてもよい。この場合は、戸枠の上枠等に、ランナー部材の転動体を収容保持するガイド部材としての上レール等を設け、床側に、引戸1の凹溝に挿入されるガイド部材としてのガイドピン等を設けるようにしてもよい。また、下荷重型とする場合には、引戸1(引戸本体10)の上端部に、ガイドピンや係合片等の係合部を設け、引戸1の下端部に、適宜、公知の戸車等を設けるようにしてもよい。この場合は、ガイド部材としての戸枠の上枠や上レールに、係合部を受け入れるガイド溝を設け、床側に、戸車が係合するガイド部材としての下レール等を設けるようにしてもよい。
また、引戸1は、図1に示すように、引戸本体10と、引戸本体10の高さ方向(上下方向)途中部位において戸幅方向に延びるように設けられた手摺部材20と、を備えている。手摺部材20は、当該手摺部材20に設けられた手摺部23を、引戸本体10の戸厚方向一方側面11よりも突出させた手摺位置と戸厚方向一方側面11から突出させない非手摺位置とで保持される構成とされている。
本実施形態では、手摺部材20を、引戸本体10に戸厚方向に貫通するように設けられた手摺開口部13に配した構成としている。
本実施形態では、手摺部材20を、引戸本体10に戸厚方向に貫通するように設けられた手摺開口部13に配した構成としている。
引戸本体10は、上下方向に沿って長尺な略矩形平板状とされている。本実施形態では、図3に示すように、引戸本体10の戸厚方向一方側面11を、室外6側に向けて配設して室外側面11とし、また、引戸本体10の戸厚方向他方側面12を、室内7側に向けて配設して室内側面12としている。つまり、手摺部材20の手摺部23は、手摺位置において、室外側面11から突出する構成、つまりは、室外6側において手摺として使用される構成とされている。また、この引戸本体10は、出入口5を開放させた状態で、室外側面11が袖壁3の室内側面に近接対面するように配される構成とされている。
この引戸本体10に設けられた手摺開口部13は、戸厚方向に見て略矩形状とされている(図2(c)も参照)。この手摺開口部13は、戸幅方向に延びるように長尺状とされている。図例では、この手摺開口部13を、引戸本体10における戸幅方向略中央部に設けた例を示している。なお、このような態様に代えて、手摺開口部13を、戸幅方向一方側に片寄らせるように設けるようにしてもよい。
この引戸本体10に設けられた手摺開口部13は、戸厚方向に見て略矩形状とされている(図2(c)も参照)。この手摺開口部13は、戸幅方向に延びるように長尺状とされている。図例では、この手摺開口部13を、引戸本体10における戸幅方向略中央部に設けた例を示している。なお、このような態様に代えて、手摺開口部13を、戸幅方向一方側に片寄らせるように設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、手摺部材20を、手摺位置において手摺開口部13の一部を通気用開口14として開放する一方、非手摺位置において通気用開口14を含む手摺開口部13を閉鎖する構成としている。
通気用開口14は、図1(a)及び図2(a)、(c)に示すように、戸厚方向に見て、略矩形状とされ、戸幅方向に延びるように細長状とされている。この通気用開口14は、本実施形態では、手指の挿入が可能とされている。
また、本実施形態では、この通気用開口14を、手摺位置とされた手摺部材20の下方側に設けられるものとしている。また、この通気用開口14は、手摺開口部13(手摺部材20)の戸幅方向の全体に亘って設けられている。この通気用開口14は、戸幅方向両側が、手摺開口部13の戸幅方向中央側に向く両内側面によって区画され、上下両側が、手摺位置とされた手摺部材20の下端及び手摺開口部13の上方に向く底面によって区画される構成とされている。
通気用開口14は、図1(a)及び図2(a)、(c)に示すように、戸厚方向に見て、略矩形状とされ、戸幅方向に延びるように細長状とされている。この通気用開口14は、本実施形態では、手指の挿入が可能とされている。
また、本実施形態では、この通気用開口14を、手摺位置とされた手摺部材20の下方側に設けられるものとしている。また、この通気用開口14は、手摺開口部13(手摺部材20)の戸幅方向の全体に亘って設けられている。この通気用開口14は、戸幅方向両側が、手摺開口部13の戸幅方向中央側に向く両内側面によって区画され、上下両側が、手摺位置とされた手摺部材20の下端及び手摺開口部13の上方に向く底面によって区画される構成とされている。
手摺部材20は、手摺位置とされた手摺部23の高さが上記した壁体2に設けられた手摺4,4と略同高さとなるように、引戸本体10の高さ方向途中部位に設けられている。
この手摺部材20は、引戸本体10の戸幅方向の大半に亘って戸幅方向に延びるように設けられている。この手摺部材20の戸幅方向に沿う寸法を、引戸本体10の戸幅寸法の1/2以上としてもよく、好ましくは、2/3以上としてもよく、図例では、3/4程度とした例を示している。上記した手摺開口部13の戸幅方向に沿う寸法及び上下寸法は、非手摺位置における手摺部材20の戸幅方向に沿う寸法及び上下寸法に応じた寸法とされている。
この手摺部材20は、引戸本体10の戸幅方向の大半に亘って戸幅方向に延びるように設けられている。この手摺部材20の戸幅方向に沿う寸法を、引戸本体10の戸幅寸法の1/2以上としてもよく、好ましくは、2/3以上としてもよく、図例では、3/4程度とした例を示している。上記した手摺開口部13の戸幅方向に沿う寸法及び上下寸法は、非手摺位置における手摺部材20の戸幅方向に沿う寸法及び上下寸法に応じた寸法とされている。
また、この手摺部材20の室外6側の戸先側端部には、凹状の引手部22が設けられている。
引手部22は、手摺位置において、戸厚方向一方側となる室外6側に向けて開口するように設けられている。この引手部22は、手摺位置において当該引手部22に手掛けして室外6側から引戸1を開閉可能なように、深さ寸法やパネル面域方向に沿う寸法が適宜の寸法とされている。
また、本実施形態では、引手部22を、上下方向に延びるような凹溝状とした例を示している。また、この引手部22を、手摺部材20の室外6側の戸先側端部に、上下方向の概ね全体に亘って設けている。なお、引手部22を、このような凹溝状とした態様に代えて、手摺位置における戸厚方向に沿う方向に見て、略円形状や略正方形状等としてもよい。また、手摺部材20の戸先側端部に、室外6側及び戸先側に向けて開口し、手摺開口部13の戸尻側に向く内側面とによって凹状の引手部22を構成する切欠状の凹所を設けたような態様等としてもよい。
引手部22は、手摺位置において、戸厚方向一方側となる室外6側に向けて開口するように設けられている。この引手部22は、手摺位置において当該引手部22に手掛けして室外6側から引戸1を開閉可能なように、深さ寸法やパネル面域方向に沿う寸法が適宜の寸法とされている。
また、本実施形態では、引手部22を、上下方向に延びるような凹溝状とした例を示している。また、この引手部22を、手摺部材20の室外6側の戸先側端部に、上下方向の概ね全体に亘って設けている。なお、引手部22を、このような凹溝状とした態様に代えて、手摺位置における戸厚方向に沿う方向に見て、略円形状や略正方形状等としてもよい。また、手摺部材20の戸先側端部に、室外6側及び戸先側に向けて開口し、手摺開口部13の戸尻側に向く内側面とによって凹状の引手部22を構成する切欠状の凹所を設けたような態様等としてもよい。
また、本実施形態では、手摺部材20に、図1(b)に示すように、非手摺位置において、引戸本体10の室外側面11と略同一平面状となる室外側面21を設けている。このような構成とすれば、手摺部材20を非手摺位置とした状態の引戸1の室外6側の見栄えを向上させることができる。
この室外側面21は、非手摺位置における戸厚方向に沿う方向に見て、手摺開口部13に応じた略矩形状とされている。この室外側面21は、上記した引手部22が設けられた部位を除いて概ね全体に亘って平坦面状とされている。
この室外側面21は、非手摺位置における戸厚方向に沿う方向に見て、手摺開口部13に応じた略矩形状とされている。この室外側面21は、上記した引手部22が設けられた部位を除いて概ね全体に亘って平坦面状とされている。
手摺部23は、当該手摺部材20の戸幅方向に沿う方向の略全体に亘って設けられており、当該手摺部材20の上端部に設けられている。
また、本実施形態では、手摺部23を、図2(a)に示すように、安定的に手を載せられ、また、手を滑らせながら伝い歩きし易いように、手摺位置における上方に向く面が略水平面とされたものとしている。この手摺部23の手摺位置における上面が、上記した壁体2に設けられた手摺4,4の上面と略同高さとなるように、当該手摺部材20を引戸本体10の高さ方向途中部位に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、手摺部23を、図2(a)に示すように、安定的に手を載せられ、また、手を滑らせながら伝い歩きし易いように、手摺位置における上方に向く面が略水平面とされたものとしている。この手摺部23の手摺位置における上面が、上記した壁体2に設けられた手摺4,4の上面と略同高さとなるように、当該手摺部材20を引戸本体10の高さ方向途中部位に設けるようにしてもよい。
また、本実施形態では、手摺部材20を、下端側を支点として上端側が手摺位置と非手摺位置との間を戸厚方向に変位するように揺動自在に保持される構成としている。当該手摺部材20の下端側及び引戸本体10の対応する部位には、支点とその受部とを備えた回動部26,15が設けられている。また、当該手摺部材20の上端側及び引戸本体10の対応する部位には、手摺部材20の上端側の揺動をガイドし、手摺位置及び非手摺位置の各位置において手摺部材20を保持するガイド保持部27,16が設けられている。
上記のように非手摺位置において引戸本体10の室外側面11と略同一平面状となる手摺部材20の室外側面21は、手摺位置においては、図2(a)に示すように、室外6側に向く斜め下向きとなる構成とされている。また、上記のように手摺位置において上面が略水平面となる手摺部23の上面は、非手摺位置においては、図2(b)に示すように、室内7側に向く斜め上向きとなる構成とされている。
また、本実施形態では、手摺部材20を、図2(b)に示すように、非手摺位置において、上端側部位が引戸本体10の室内側面12よりも突出し、下端部が手摺開口部13内に配される構成としている。つまり、下端側を支点として上端側が手摺位置と非手摺位置との間を戸厚方向に変位する手摺部材20の上端側部位の戸厚方向に沿う寸法を、下端部の戸厚方向に沿う寸法よりも大きい寸法としている。
また、本実施形態では、手摺部材20を、図2(b)に示すように、非手摺位置において、上端側部位が引戸本体10の室内側面12よりも突出し、下端部が手摺開口部13内に配される構成としている。つまり、下端側を支点として上端側が手摺位置と非手摺位置との間を戸厚方向に変位する手摺部材20の上端側部位の戸厚方向に沿う寸法を、下端部の戸厚方向に沿う寸法よりも大きい寸法としている。
また、本実施形態では、手摺部材20に、図2(a)に示すように、手摺位置において、引戸本体10の室内側面12と概ね同一平面状となる室内側面24を設けている。このような構成とすれば、手摺部材20を手摺位置とした状態の引戸1の室内7側の見栄えを向上させることができる。図例では、手摺部材20の室内7側の上端部に、手摺開口部13よりも上方に向けて突出する突片部25を設け、手摺位置における室内側面24を、上方に向かうに従い引戸本体10の室内側面12から戸厚方向に離間する方向に僅かに傾斜する傾斜面としている。この突片部25は、手摺部材20の戸幅方向に沿う方向の全体に亘って設けられている。なお、この突片部25は、手摺位置において引戸本体10の室内側面12に当接されるものとしてもよい。この場合は、この突片部25を、当該手摺部材20を手摺位置において保持するガイド保持部を構成するものとして把握するようにしてもよい。または、この突片部25を、手摺位置において引戸本体10の室内側面12との間に手指の挿入可能な隙間を隔てて配されるものとしてもよい。この場合は、突片部25を、室内7側において、手摺位置とされた手摺部材20を非手摺位置に変位させる際における手掛部として機能するものとしてもよい。
上記のように、手摺部材20は、手摺位置において、室外側面21が室外6側に向く斜め下向きとなり、室内側面24が引戸本体10の室内側面12と概ね同一平面状となり、上面が上方に向く略水平面となる構成とされている。つまり、当該手摺部材20を、戸幅方向に沿う方向に見て、室外側面21を斜辺としたような概ね直角三角形状としている。つまりは、手摺位置において、下方側に通気用開口14の形成が可能なように手摺部材20の室内側面24側部位(図例では突片部25を除く室内側面24側部位)の上下寸法を、手摺開口部13の上下寸法よりも小さい寸法としている。また、非手摺位置において、手摺開口部13の閉鎖が可能なように手摺部材20の室外側面21側部位の上下寸法を、手摺開口部13の上下寸法に応じた寸法としている。
上記した回動部26,15及びガイド保持部27,16は、このような構成とされた手摺部材20の手摺位置における下方側に通気用開口14が形成されるように、手摺部材20を手摺位置と非手摺位置とに変位可能に保持する構成とされている。
回動部26,15は、手摺部材20の下端側を、支点を構成する戸幅方向に沿う軸廻りに回動自在とし、かつ上下動自在とする構成とされている。ガイド保持部27,16は、手摺部材20の上端側を、下端側の上下動に伴い斜め上下戸厚方向に変位させるようにガイドする構成とされている。つまり、図2(b)に示す非手摺位置とされた手摺部材20を手摺位置とする際には、手摺部材20の下端側の上方側への移動に伴い上端側が斜め上方に変位するように室外6側に向けて突出し、図2(a)に示す手摺位置となる。これにより、手摺部材20の下方側に通気用開口14が形成される。一方、図2(a)に示す手摺位置とされた手摺部材20を非手摺位置とする際には、手摺部材20の下端側の下方側への移動に伴い上端側が斜め下方に変位するように室内7側に向けて突出し、図2(b)に示す非手摺位置となる。これにより、手摺部材20によって通気用開口14を含む手摺開口部13が閉鎖される。
回動部26,15は、手摺部材20の下端側を、支点を構成する戸幅方向に沿う軸廻りに回動自在とし、かつ上下動自在とする構成とされている。ガイド保持部27,16は、手摺部材20の上端側を、下端側の上下動に伴い斜め上下戸厚方向に変位させるようにガイドする構成とされている。つまり、図2(b)に示す非手摺位置とされた手摺部材20を手摺位置とする際には、手摺部材20の下端側の上方側への移動に伴い上端側が斜め上方に変位するように室外6側に向けて突出し、図2(a)に示す手摺位置となる。これにより、手摺部材20の下方側に通気用開口14が形成される。一方、図2(a)に示す手摺位置とされた手摺部材20を非手摺位置とする際には、手摺部材20の下端側の下方側への移動に伴い上端側が斜め下方に変位するように室内7側に向けて突出し、図2(b)に示す非手摺位置となる。これにより、手摺部材20によって通気用開口14を含む手摺開口部13が閉鎖される。
本実施形態では、回動部26,15として、図2に示すように、手摺部材20に、戸幅方向に突出して支点となる突起部26,26を設け、引戸本体10に、突起部26,26を受ける受部となる凹部15,15を設けた構成としている。図例では、手摺部材20の戸幅方向に沿う方向の両側端面の下端側で室内側部位に、互いに略同軸状に戸幅方向外方側に向けてそれぞれに突出する突起部26,26を設けた例を示している。また、引戸本体10の手摺開口部13の室内7側の戸幅方向両開口縁に、手摺部材20の突起部26,26をそれぞれに受ける凹部としての凹段部15,15を設けた例を示している。これら凹段部15,15は、室内7側及び互いに向き合う方向に開口するように凹段状にかつ対状に設けられており、図例では、手摺開口部13の上下方向の全体に亘って設けられている。
これら凹段部15,15の室内7側に向く凹段底面に、手摺部材20の突起部26,26が当接して手摺部材20の下端側の戸厚方向への変位が抑制され、これらに沿って上下動しながら当該手摺部材20が突起部26,26廻りに回動する構成とされている。
なお、手摺位置とされた手摺部材20の下端側の室内7側への移動は、後記するガイド保持部27,16による抑制に加え、手摺部材20の上端部(上面や突片部25)と引戸本体10(手摺開口部13の天面や室内側面12)との当接等によって抑制されるものとしてもよい。また、非手摺位置とされた手摺部材20の下端側の室内7側への移動は、後記するガイド保持部27,16による抑制に加え、手摺部材20の自重や、手摺部材20の下端部と引戸本体10の手摺開口部13の底面との当接等によって抑制されるものとしてもよい。
なお、手摺位置とされた手摺部材20の下端側の室内7側への移動は、後記するガイド保持部27,16による抑制に加え、手摺部材20の上端部(上面や突片部25)と引戸本体10(手摺開口部13の天面や室内側面12)との当接等によって抑制されるものとしてもよい。また、非手摺位置とされた手摺部材20の下端側の室内7側への移動は、後記するガイド保持部27,16による抑制に加え、手摺部材20の自重や、手摺部材20の下端部と引戸本体10の手摺開口部13の底面との当接等によって抑制されるものとしてもよい。
なお、回動部26,15としては、上記したような構成に限られない。例えば、凹段部15,15を、手摺開口部13の上下の全体に亘って設けずに、手摺部材20の手摺位置と非手摺位置との変位に伴う突起部26,26の上下動が可能なように手摺開口部13の上下の途中部位に設けるようにしてもよい。また、図例では、組付け性等の観点から、受部を構成する凹部を、室内7側及び互いに向き合う方向に開口する凹段部15,15とした例を示しているが、このような態様に代えて、互いに向き合う方向に開口し、上下方向に延びる凹溝状とされたものとしてもよい。さらには、手摺部材20側に支点となる突起部を設け、引戸本体10側に受部となる凹部を設けた態様に代えて、引戸本体10側に支点となる突起部を設け、手摺部材20側に受部となる凹部を設けた態様等としてもよい。その他、種々の構成とされた回動部26,15の採用が可能である。
また、本実施形態では、ガイド保持部27,16として、図2に示すように、引戸本体10に、ガイド部としての戸幅方向に突出するガイド突起部16,16を設けた構成としている。また、手摺部材20に、これらガイド突起部16,16を受け入れてガイドされる被ガイド部としてのガイド溝部27,27を設けた構成としている。図例では、引戸本体10の手摺開口部13の互いに向き合う両内側面の上端部近傍部位に、互いに略同軸状となるように、互いに向き合う方向に向けてそれぞれに突出するガイド突起部16,16を設けた例を示している。また、手摺部材20の戸幅方向に沿う方向の両側端面の上端部に、戸幅方向外方側に向けて開口し、引戸本体10のガイド突起部16,16をそれぞれに受け入れるガイド溝部27,27を設けた例を示している。
これらガイド溝部27,27は、概ね戸厚方向に延びるようにかつ対状に設けられている。また、これらガイド溝部27,27は、戸幅方向に見て、手摺部23の上面と平行状となるように設けられている。つまり、これらガイド溝部27,27は、図2(a)に示すように手摺位置では概ね水平方向に延びるように配され、図2(b)に示すように非手摺位置では引戸本体10から戸厚方向に離間するに従い下方側に向けて傾斜する傾斜状に延びるように配される構成とされている。
これらガイド溝部27,27のそれぞれに引戸本体10のガイド突起部16,16が挿入され、手摺位置と非手摺位置とに変位する手摺部材20の上端側のガイドがなされる。つまり、これらガイド溝部27,27のそれぞれに挿入されたガイド突起部16,16による規制を受けながら、非手摺位置からは手摺部材20の上端側が室外6側の斜め上方に変位するようにガイドされる一方、手摺位置からは手摺部材20の上端側が室内7側の斜め下方に変位するようにガイドされる構成とされている。
これらガイド溝部27,27のそれぞれに引戸本体10のガイド突起部16,16が挿入され、手摺位置と非手摺位置とに変位する手摺部材20の上端側のガイドがなされる。つまり、これらガイド溝部27,27のそれぞれに挿入されたガイド突起部16,16による規制を受けながら、非手摺位置からは手摺部材20の上端側が室外6側の斜め上方に変位するようにガイドされる一方、手摺位置からは手摺部材20の上端側が室内7側の斜め下方に変位するようにガイドされる構成とされている。
また、これらガイド溝部27,27の長手方向一端部としての室外側端部の内壁に、引戸本体10のガイド突起部16,16が当接して規制され、非手摺位置とされた手摺部材20の上端側の室内7側への更なる変位が抑制される(図2(b)参照)。なお、これに代えて、または加えて、手摺部23が手摺開口部13の天面に当接して規制され、非手摺位置とされた手摺部材20の上端側の室内7側への更なる変位が抑制されるものとしてもよい。また、本実施形態では、手摺部材20を非手摺位置において上端側部位が引戸本体10の室内側面12よりも突出する構成としているので、当該手摺部材20の自重によって上端側の室外6側への変位が抑制されるものとしてもよい。
また、これらガイド溝部27,27の長手方向他端部としての室内側端部の内壁に、引戸本体10のガイド突起部16,16が当接して規制され、手摺位置とされた手摺部材20の上端側の室外6側への更なる変位が抑制される(図2(a)参照)。また、この際、上端側部位に設けられた手摺部23が突出するので、当該手摺部材20の自重によって上端側の室内7側への変位が抑制されるものとしてもよい。
また、これらガイド溝部27,27の長手方向他端部としての室内側端部の内壁に、引戸本体10のガイド突起部16,16が当接して規制され、手摺位置とされた手摺部材20の上端側の室外6側への更なる変位が抑制される(図2(a)参照)。また、この際、上端側部位に設けられた手摺部23が突出するので、当該手摺部材20の自重によって上端側の室内7側への変位が抑制されるものとしてもよい。
なお、ガイド保持部27,16としては、上記したような構成に限られない。例えば、手摺開口部13の両内側面及び手摺部材20の戸幅方向両側端面のそれぞれに両端部が回動自在に連結されたアーム状部材としてもよい。また、このようなアーム状部材としては、長手方向途中部位を支点として折り畳み展開自在とされたようなものとしてもよい。その他、種々の構成とされたガイド保持部27,16の採用が可能である。
また、図例では、上記のように変位する手摺部材20の上面と手摺開口部13の天面との干渉を抑制すべく、手摺部材20の手摺部23と突片部25との間の上面を、凹湾曲面形状とした例を示している。
また、図例では、上記のように変位する手摺部材20の上面と手摺開口部13の天面との干渉を抑制すべく、手摺部材20の手摺部23と突片部25との間の上面を、凹湾曲面形状とした例を示している。
また、本実施形態では、手摺位置とされた手摺部材20の非手摺位置側への揺動を抑止する抑止部28を設けている。本実施形態では、抑止部28を、手摺部材20に設けており、上記した戸幅方向両側のガイド溝部27,27のそれぞれに連なるように設けられた係止溝部28,28としている。
これら係止溝部28,28は、ガイド溝部27,27の室内側端部に上方側に向けて延出するように連成されている。手摺部材20が手摺位置とされれば、手摺部材20の自重による下方側への移動に伴い、これら係止溝部28,28に引戸本体10のガイド突起部16,16がそれぞれ係止され、手摺位置とされた手摺部材20の上端側の戸厚方向への変位が抑止される。
これら係止溝部28,28は、ガイド溝部27,27の室内側端部に上方側に向けて延出するように連成されている。手摺部材20が手摺位置とされれば、手摺部材20の自重による下方側への移動に伴い、これら係止溝部28,28に引戸本体10のガイド突起部16,16がそれぞれ係止され、手摺位置とされた手摺部材20の上端側の戸厚方向への変位が抑止される。
なお、上記した突片部25を、係止溝部28,28へのガイド突起部16,16の係止に伴う下方側への手摺部材20の移動によって形成される手摺部材20の上端と手摺開口部13の天面との隙間を覆う構成としてもよい。
また、抑止部28としては、上記したような構成に限られない。例えば、手摺部材20の戸幅方向両側端面等から戸幅方向や上下方向に進退自在とされ、引戸本体10の室外側面11に当接されて手摺位置とされた手摺部材20の非手摺位置側への揺動を抑止するストッパー状等とされたものとしてもよい。その他、種々の構成とされた抑止部28の採用が可能である。
また、抑止部28としては、上記したような構成に限られない。例えば、手摺部材20の戸幅方向両側端面等から戸幅方向や上下方向に進退自在とされ、引戸本体10の室外側面11に当接されて手摺位置とされた手摺部材20の非手摺位置側への揺動を抑止するストッパー状等とされたものとしてもよい。その他、種々の構成とされた抑止部28の採用が可能である。
上記構成とされた引戸1の手摺部材20を手摺位置と非手摺位置とに切り替える際には、例えば、以下のようにしてもよい。
室外6側から手摺位置とされた手摺部材20を非手摺位置とする際には、例えば、手摺部材20の室外側面21を上方に押し上げるようにして手摺部材20を持ち上げ、係止溝部28,28へのガイド突起部16,16の係止を解除させる。なお、手摺部材20の室外側面21に手摺部材20の持ち上げを容易とする手掛部等を設けるようにしてもよい。また、このような態様に代えて、通気用開口14に手指を挿入して手摺部材20を持ち上げるようにしてもよい。そして、手摺部材20の上端側を室内7側に向けて押し込むことで非手摺位置に変位させるようにしてもよい。この状態では、引戸本体10の室外側面11から手摺部材20が突出せず、図3(b)に示すように、室外6側において、引手部22に手掛けして当該引戸1の開閉が可能となる。
一方、室外6側から非手摺位置とされた手摺部材20を手摺位置とする際には、引戸1を戸先側に手指の挿入が可能となるように僅かに開放させて手摺部材20の上端側を室外6側に向けて押し込み、手摺部材20を手摺位置に変位させるようにしてもよい。なお、手摺部材20の室外側面21に、手摺部材20の上端側を室外6側に向けて変位させるための手掛部を設けるようにしてもよい。
室外6側から手摺位置とされた手摺部材20を非手摺位置とする際には、例えば、手摺部材20の室外側面21を上方に押し上げるようにして手摺部材20を持ち上げ、係止溝部28,28へのガイド突起部16,16の係止を解除させる。なお、手摺部材20の室外側面21に手摺部材20の持ち上げを容易とする手掛部等を設けるようにしてもよい。また、このような態様に代えて、通気用開口14に手指を挿入して手摺部材20を持ち上げるようにしてもよい。そして、手摺部材20の上端側を室内7側に向けて押し込むことで非手摺位置に変位させるようにしてもよい。この状態では、引戸本体10の室外側面11から手摺部材20が突出せず、図3(b)に示すように、室外6側において、引手部22に手掛けして当該引戸1の開閉が可能となる。
一方、室外6側から非手摺位置とされた手摺部材20を手摺位置とする際には、引戸1を戸先側に手指の挿入が可能となるように僅かに開放させて手摺部材20の上端側を室外6側に向けて押し込み、手摺部材20を手摺位置に変位させるようにしてもよい。なお、手摺部材20の室外側面21に、手摺部材20の上端側を室外6側に向けて変位させるための手掛部を設けるようにしてもよい。
室内7側から手摺位置とされた手摺部材20を非手摺位置とする際には、突片部25を把持したり、上記同様、通気用開口14に手指を挿入して手摺部材20を非手摺位置に変位させるようにしてもよい。この状態では、引戸本体10の室内側面12から手摺部材20が突出した状態となり、図3(b)に示すように、室内7側において、手摺部材20の突出部に手掛けして当該引戸1の開閉を行うようにしてもよい。なお、手摺部材20の室内側面24や引戸本体10の室内側面12の適所に引手部を設けた態様としてもよい。
一方、室内7側から非手摺位置とされた手摺部材20を手摺位置とする際には、引戸1を閉鎖状態とし、手摺部材20の上端側を室外6側に向けて押し込み、手摺部材20を手摺位置に変位させるようにしてもよい。
一方、室内7側から非手摺位置とされた手摺部材20を手摺位置とする際には、引戸1を閉鎖状態とし、手摺部材20の上端側を室外6側に向けて押し込み、手摺部材20を手摺位置に変位させるようにしてもよい。
本実施形態に係る引戸1は、上述のような構成としたことで、手摺を設けた構造でありながらも、引戸1の開閉操作性を損なうことなく手摺を戸幅方向に効率的に大きくすることができる。
つまり、引戸本体10に、手摺部23を引戸本体10の戸厚方向一方側面(室外側面)11よりも突出させた手摺位置と室外側面11から突出させない非手摺位置とで保持される構成とされた手摺部材20を設けている。従って、手摺部材20を手摺位置とすることで、手摺部材20の手摺部23を、出入口5における手摺として機能させることができ、出入口5の両側に設けられた手摺4,4とによって概ね連なるような手摺を構成することが可能となる。これにより、伝い歩き用の手摺が出入口5において途切れるようなことを防止でき、好適なものとなる。また、引戸1を、その室外側面11を袖壁3等の壁面や他の引戸の戸厚方向他方面に対面させて納められるものとした場合には、引戸1を開放側へスライドさせれば、手摺位置とされた手摺部材20が出入口5の内側面(縦枠)や他の引戸に当接することとなる。これにより、引戸1の更なる開放側へのスライドを抑制することができ、手摺部23を使用している際の安全性を向上させることができる。また、手摺部材20を非手摺位置とすることで、引戸1を、その室外側面11を袖壁3等の壁面や他の引戸の戸厚方向他方面に対面させて開放させることができる。
つまり、引戸本体10に、手摺部23を引戸本体10の戸厚方向一方側面(室外側面)11よりも突出させた手摺位置と室外側面11から突出させない非手摺位置とで保持される構成とされた手摺部材20を設けている。従って、手摺部材20を手摺位置とすることで、手摺部材20の手摺部23を、出入口5における手摺として機能させることができ、出入口5の両側に設けられた手摺4,4とによって概ね連なるような手摺を構成することが可能となる。これにより、伝い歩き用の手摺が出入口5において途切れるようなことを防止でき、好適なものとなる。また、引戸1を、その室外側面11を袖壁3等の壁面や他の引戸の戸厚方向他方面に対面させて納められるものとした場合には、引戸1を開放側へスライドさせれば、手摺位置とされた手摺部材20が出入口5の内側面(縦枠)や他の引戸に当接することとなる。これにより、引戸1の更なる開放側へのスライドを抑制することができ、手摺部23を使用している際の安全性を向上させることができる。また、手摺部材20を非手摺位置とすることで、引戸1を、その室外側面11を袖壁3等の壁面や他の引戸の戸厚方向他方面に対面させて開放させることができる。
また、手摺部材20の戸厚方向一方側(室外6側)の戸先側端部に凹状の引手部22を設けているので、引手部22に手掛けして、室外6側から引戸1を開放させることができる。また、引手部22を手摺部材20に設けているので、手摺部材20の手摺部23を効率的に戸幅方向に大きくすることができる。また、手摺部23を戸幅方向に大きくすべく、例えば、引手部を手摺部材よりも上側や下側等に設けることも考えられるが、このようなものと比べて、引戸1の開閉操作性を向上させることができる。つまりは、引手部22が手掛けし易い手摺部23と概ね同高さに位置することとなり、引戸1の開閉操作性を損なうようなことを防止することができる。
また、本実施形態では、手摺部材20を、手摺開口部13に配されるものとし、かつ手摺位置において手摺開口部13の一部を通気用開口14として開放する一方、非手摺位置において通気用開口14を含む手摺開口部13を閉鎖する構成としている。従って、手摺部材20を手摺位置とすれば、引戸本体10の厚さ方向に通気が可能となり、手摺部材20を換気窓として機能させることができる。
また、本実施形態では、手摺部材20を、下端側を支点として上端側が手摺位置と非手摺位置との間を戸厚方向に変位するように揺動自在に保持されたものとしている。従って、例えば、手摺部材20を引戸本体10から取り外して引戸本体10に設けられた引掛部等に手摺位置と非手摺位置とに引っ掛けて保持させる態様とされたようなものと比べて、取扱性及び操作性を向上させることができる。
また、本実施形態では、手摺位置とされた手摺部材20の非手摺位置側への揺動を抑止する抑止部28を設けている。従って、手摺位置から非手摺位置側への揺動を抑止することができ、安全性を向上させることができる。なお、このような抑止部28を設けずに、手摺部材20が自重によって手摺位置に保持されるものとしてもよい。
また、本実施形態では、手摺位置とされた手摺部材20の非手摺位置側への揺動を抑止する抑止部28を設けている。従って、手摺位置から非手摺位置側への揺動を抑止することができ、安全性を向上させることができる。なお、このような抑止部28を設けずに、手摺部材20が自重によって手摺位置に保持されるものとしてもよい。
なお、本実施形態では、引戸本体10の戸厚方向一方側面11を、室外6側に向けて配設した例を示しているが、室内7側に向けて配設するようにしてもよい。
また、本実施形態では、引戸1の配設態様として、片引きで袖壁納めとした態様を例示しているが、このような態様に限られない。例えば、出入口の両側に袖壁を設けて2枚の引戸1を引き分け状(両引き状)に配設した態様としてもよい。また、このような袖壁納めに限られず、壁体の壁面に沿って納められるいわゆるアウトセット納めで配設した態様としてもよい。また、複数枚の引戸1を、引き違い状に配設した態様としてもよい。この場合は、複数枚の引戸のうちの戸厚方向一方側の最外方側に位置する引戸の戸厚方向一方側面に固定的に手摺を設けたようなものとし、他の引戸を本実施形態に係る引戸1としてもよい。また、手摺部材20の態様、例えば、非手摺位置において概ね引戸1の厚み内に配されるようなものとした場合には、当該引戸1を、戸袋納めで配設するようにしてもよい。本実施形態に係る引戸1の配設態様としては、その他、種々の配設態様の採用が可能である。
また、本実施形態では、引戸1の配設態様として、片引きで袖壁納めとした態様を例示しているが、このような態様に限られない。例えば、出入口の両側に袖壁を設けて2枚の引戸1を引き分け状(両引き状)に配設した態様としてもよい。また、このような袖壁納めに限られず、壁体の壁面に沿って納められるいわゆるアウトセット納めで配設した態様としてもよい。また、複数枚の引戸1を、引き違い状に配設した態様としてもよい。この場合は、複数枚の引戸のうちの戸厚方向一方側の最外方側に位置する引戸の戸厚方向一方側面に固定的に手摺を設けたようなものとし、他の引戸を本実施形態に係る引戸1としてもよい。また、手摺部材20の態様、例えば、非手摺位置において概ね引戸1の厚み内に配されるようなものとした場合には、当該引戸1を、戸袋納めで配設するようにしてもよい。本実施形態に係る引戸1の配設態様としては、その他、種々の配設態様の採用が可能である。
また、本実施形態では、手摺部材20に、非手摺位置において引戸本体10の一方側面11と略同一平面状となる一方側面21や、手摺位置において引戸本体10の他方側面12と概ね同一平面状となる他方側面24を設けた例を示しているが、このような態様に限られない。
また、本実施形態では、手摺部材20の手摺部23を、手を載せ易い形状とした例を示しているが、握り易い形状としてもよい。この場合は、例えば、手摺部23を略丸棒状等とされたものとし、その両端に引戸本体10に回動自在に連結されるアーム状部材を連結したような態様等としてもよい。また、この場合は、手摺部23の戸先側端部や、戸先側のアーム状部材に引手部22を設けたような態様等としてもよい。
また、本実施形態では、手摺部材20の手摺部23を、手を載せ易い形状とした例を示しているが、握り易い形状としてもよい。この場合は、例えば、手摺部23を略丸棒状等とされたものとし、その両端に引戸本体10に回動自在に連結されるアーム状部材を連結したような態様等としてもよい。また、この場合は、手摺部23の戸先側端部や、戸先側のアーム状部材に引手部22を設けたような態様等としてもよい。
また、本実施形態では、手摺位置とされた手摺部材20の下方側に通気用開口14が形成されるものとした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、手摺部材20を板状とし、その下端部を、引戸本体10に対して固定的に設けられた軸廻りに回動自在に連結した態様とし、手摺位置において手摺部材20の上端側に通気用開口14が形成されるようなものとしてもよい。さらには、このような通気用開口14が形成されないものとしてもよい。例えば、引戸本体10に手摺部材20が配される手摺開口部13を設けた態様に代えて、引戸本体10の一方側に、手摺部材20が配される掘り込み状の凹所を設けたような態様等としてもよい
また、本実施形態では、手摺部材20を、下端側を支点として上端側が手摺位置と非手摺位置との間を戸厚方向に変位するように揺動自在に保持されたものとした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、手摺部材20を引戸本体10から取り外して引戸本体10に設けられた引掛部等に手摺位置と非手摺位置とに引っ掛けて保持させる態様とされたようなもの等としてもよい。
また、本実施形態では、手摺部材20を、下端側を支点として上端側が手摺位置と非手摺位置との間を戸厚方向に変位するように揺動自在に保持されたものとした例を示しているが、このような態様に限られない。例えば、手摺部材20を引戸本体10から取り外して引戸本体10に設けられた引掛部等に手摺位置と非手摺位置とに引っ掛けて保持させる態様とされたようなもの等としてもよい。
1 引戸
5 出入口
10 引戸本体
11 室外側面(戸厚方向一方側面)
13 手摺開口部
14 通気用開口
20 手摺部材
22 引手部
23 手摺部
28 係止溝部(抑止部)
5 出入口
10 引戸本体
11 室外側面(戸厚方向一方側面)
13 手摺開口部
14 通気用開口
20 手摺部材
22 引手部
23 手摺部
28 係止溝部(抑止部)
Claims (4)
- 引戸本体と、該引戸本体の高さ方向途中部位において戸幅方向に延びるように設けられた手摺部材と、を備えており、
前記手摺部材は、当該手摺部材に設けられた手摺部を、前記引戸本体の戸厚方向一方側面よりも突出させた手摺位置と該一方側面から突出させない非手摺位置とで保持される構成とされ、かつ当該手摺部材の戸厚方向一方側の戸先側端部に凹状の引手部を設けた構成とされていることを特徴とする引戸。 - 請求項1において、
前記手摺部材は、前記引戸本体に戸厚方向に貫通するように設けられた手摺開口部に配され、かつ前記手摺位置において前記手摺開口部の一部を通気用開口として開放する一方、前記非手摺位置において該通気用開口を含む前記手摺開口部を閉鎖する構成とされていることを特徴とする引戸。 - 請求項1または2において、
前記手摺部材は、下端側を支点として上端側が前記手摺位置と前記非手摺位置との間を戸厚方向に変位するように揺動自在に保持されていることを特徴とする引戸。 - 請求項3において、
前記手摺位置とされた前記手摺部材の非手摺位置側への揺動を抑止する抑止部が設けられていることを特徴とする引戸。
Priority Applications (1)
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JP2013253039A JP2015110870A (ja) | 2013-12-06 | 2013-12-06 | 引戸 |
Applications Claiming Priority (1)
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017095956A (ja) * | 2015-11-24 | 2017-06-01 | 三井住友建設株式会社 | 手摺部付き引戸装置 |
JP2021080721A (ja) * | 2019-11-19 | 2021-05-27 | 学校法人明星学苑 | 戸および引き戸装置 |
CN114976107A (zh) * | 2022-06-14 | 2022-08-30 | 广东电网有限责任公司广州供电局 | 燃料电池系统工作余热可调节利用装置、燃料电池系统 |
-
2013
- 2013-12-06 JP JP2013253039A patent/JP2015110870A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP7260168B2 (ja) | 2019-11-19 | 2023-04-18 | 学校法人明星学苑 | 戸および引き戸装置 |
CN114976107A (zh) * | 2022-06-14 | 2022-08-30 | 广东电网有限责任公司广州供电局 | 燃料电池系统工作余热可调节利用装置、燃料电池系统 |
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