JP2015110869A - 木質板状建材の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】溝部の意匠性を向上し得る木質板状建材の製造方法を提供する。【解決手段】木質板状建材の製造方法は、木質系基材2に表面化粧板3を積層し表面7に該木質系基材の層内に達するように溝部8が形成された板状部材1Aにおける少なくとも前記木質系基材が露出する溝底側の溝部内面8aを除いた表面7aに塗着させるように、後に塗布されるオフセット印刷用塗料11を除去し易くするためのベース塗料10を塗布し、前記溝部内面を含む表面にオフセット印刷によって木目模様を施し、前記溝部内面に施された木目模様11Aを残すように、表面に塗布されたオフセット印刷用塗料を除去する。【選択図】図1

Description

本発明は、床材や天井材、壁材等として用いられる木質板状建材の製造方法に関する。
従来より、床材や天井材、壁材等として用いられる木質板状建材は、合板やMDF等からなる木質系基材に、突板等の表面化粧板を積層した構成とされ、その表面に化粧溝等の溝部が形成された構成とされている。このような溝部は、一般的には表面化粧板が比較的に薄いので木質系基材の層内に達するように形成されており、基材が露出して見栄えを損なうという問題があった。
例えば、下記特許文献1には、基材の表面に表面化粧材を貼着一体化した床板本体の表面に基材に至るまで切削加工して化粧溝を設け、該化粧溝の切削面を着色する構成とした化粧床材の製造方法が提案されている。
特開2009−263943号公報
しかしながら、上記のように化粧溝の切削面に着色塗料を塗布した場合には、特に溝底側では基材に塗布されることとなるため単調な色調となって自然感が薄れ、更なる改善が望まれる。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、溝部の意匠性を向上し得る木質板状建材の製造方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る木質板状建材の製造方法は、木質系基材に表面化粧板を積層し表面に該木質系基材の層内に達するように溝部が形成された板状部材における少なくとも前記木質系基材が露出する溝底側の溝部内面を除いた表面に塗着させるように、後に塗布されるオフセット印刷用塗料を除去し易くするためのベース塗料を塗布し、前記溝部内面を含む表面にオフセット印刷によって木目模様を施し、前記溝部内面に施された木目模様を残すように、表面に塗布されたオフセット印刷用塗料を除去することを特徴とする。
本発明においては、前記オフセット印刷用塗料を除去した後、前記溝部内面を除いた表面に塗着させるように着色用塗料を塗布するようにしてもよい。
また、本発明においては、前記溝部の建材厚さ方向に見た溝幅寸法を、2.5mm〜5.5mmとしてもよい。
本発明に係る木質板状建材の製造方法は、上述のような構成としたことで、溝部の意匠性を向上させることができる。
(a)〜(f)は、本発明の一実施形態に係る木質板状建材の製造方法の工程の一例をそれぞれ模式的に示し、図2におけるX−X線矢視に対応させた一部破断概略縦断面図である。 同製造方法を用いて製造された木質板状建材の一例を模式的に示す概略斜視図である。
以下に本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2は、本実施形態に係る木質板状建材の製造方法の一例及び同製造方法を用いて製造された木質板状建材の一例を模式的に示す図である。
なお、一部の図では、他図に付している詳細な符号の一部を省略している。
本実施形態に係る木質板状建材の製造方法は、木質系基材2に表面化粧板3を積層した板状部材1A(図1(a)参照)の表面7に、後記する塗装処理を施し、木質板状建材1(図1(f)参照)を製造する構成とされている。
本実施形態では、図2に示すように、本実施形態に係る木質板状建材の製造方法を用いて製造された木質板状建材を、床材1としている。
この床材1は、平面視して(建材厚さ方向に見て)略長方形状とされており、例えば、1尺(303mm)×6尺(1818mm)程度の長尺板状体とされている。
木質系基材2は、合板やLVL(単板積層材)等の木質積層板、パーティクルボード等の木質ボード、インシュレーションボードやMDF(中密度繊維板)等の木質繊維板などの木質系材料から形成されたものとしてもよい。また、木質系基材2は、合成樹脂系材料に、木粉や無機フィラー、相溶化剤、着色剤などを所定の含有割合で含有させた木粉・プラスチック複合材(WPC)から形成されたものとしてもよい。また、木質系基材2は、これら種々の材料からなる板材を積層した複層構造とされたものとしてもよい。
表面化粧板3は、天然銘木を薄くスライスして形成された単板(化粧単板)としてもよい。この表面化粧板3は、厚さ寸法が100μm〜0.25mm程度とされたいわゆる突板としてもよく、また、これよりも厚い厚単板としてもよい。この表面化粧板3の厚さ寸法は、コスト等の観点や木質感を付与する観点等から、例えば、0.2mm〜2.0mm程度としてもよい。また、表面化粧板3を構成する天然銘木としては、ブナやナラ、スギ、マカバ、バーチ、ビーチ、オーク、チーク、ハードメープル、チェリー、ウォールナット、アッシュ、マホガニー、その他の種々の樹種が挙げられる。
床材1の四周の側端部のうちの二側端部には、雄実部4,4が設けられ、他の二側端部には、雌実部5,5が設けられている。また、床材1の四周の表面側縁部には、面取り部6が設けられ、表面には、後記する塗装処理が施された複数の溝部(塗装済溝部、化粧溝)9が設けられている。これら実部4,5や面取り部6、塗装済溝部9を構成する溝部8(図1(a)参照)は、適宜、切削等によって形成される。
溝部8は、図1(a)に示すように、板状部材1Aの表面7に木質系基材2の層内に達するように形成されている。換言すれば、溝部8は、その溝底が表面化粧板3の層内で止まらず、木質系基材2の層内に達する深さとなるように形成されている。
本実施形態では、溝部8の建材厚さ方向に見た溝幅寸法Wを、建材厚さ方向に沿う溝深さ寸法Dよりも大きい寸法としている。このような構成とすれば、少なくとも木質系基材2が露出する溝底側の溝部内面としての溝底側内面8aへの後記する塗装処理を好適に行うことができる。例えば、溝幅寸法Wを、溝深さ寸法Dの1.5倍以上としてもよく、好ましくは、2倍以上としてもよい。本実施形態では、溝幅寸法Wを、2.5mm〜5.5mmとしている。つまり、一般的な床材の溝幅よりも大きい寸法としている。なお、溝深さ寸法Dは、0.5mm〜3.0mm程度としてもよい。このような溝幅寸法Wや溝深さ寸法Dは、当該木質板状建材1の施工箇所等に応じて、また、塗装処理が可能なように、適宜の寸法としてもよい。
また、図例では、溝部8を、溝長手方向に見て略V字溝形状としている。また、図例では、溝底側内面8aを構成する溝底に建材厚さ方向に向く細幅状の平坦面が形成されるように溝部8を設けた例を示している。また、溝底側内面8aを構成する溝幅方向両内側面を含む溝部8の溝幅方向両内側面を、凸湾曲面形状とした例を示している。なお、溝底に平坦面を設けないようにしてもよく、また、両内側面を凸湾曲面形状とせずに、平坦傾斜面としたり、多面形状としたり、凹湾曲面形状としたりしてもよい。また、溝部8の長手方向に見た形状は、このような形状に限られず、略U字溝形状、半円溝形状、逆台形溝状等、種々の形状としてもよい。
また、この溝部8は、例えば、複数枚の細長状(短冊状)の単板が接合されて表面化粧板3を構成しているような場合には、その継目に沿って形成するようにしてもよい。図例では、床材1の長手方向に延びる複数本(図例では2本)の縦溝部と、幅方向に延びる複数本(図例では4本)の横溝部とを設けた例を示している(図2参照)。
なお、溝部8の形成箇所や本数は、意匠性等の観点から適宜、選択可能である。
また、面取り部6は、上記した溝部8の断面形状に合わせた形状としてもよい。つまり、隣接する床材1,1同士が接合された際に、各床材1,1に形成された面取り部6,6によって、溝部8(塗装済溝部9)と概ね同寸同形状の溝部が形成されるように面取り部6,6を設けるようにしてもよい。
次に、木質板状建材としての床材1の製造方法の一例について説明する。
まず、木質系基材2を所定寸法となるように形成し、この木質系基材2の表面に、表面化粧板3を接着剤等によって積層する積層工程を実行し、また、図1(a)に示すように、木質系基材2の層内に達するように溝部8を形成する溝形成工程を実行する。
また、必要に応じて、実部4,5や面取り部6を形成する。なお、これら実部4,5及び面取り部6のいずれか一方を設けないようにしてもよい。
そして、図1(a)、(b)に示すように、溝部8が設けられた板状部材1Aにおける少なくとも木質系基材2が露出する溝底側の溝部内面(溝底側内面)8aを除いた表面(溝外表面)7aに塗着させるように、ベース塗料10を塗布する素地塗装工程を実行する。
このベース塗料10は、後に塗布されるオフセット印刷用塗料11を除去し易くするための塗料で、オフセット印刷用塗料11が馴染み難い(染み込み難い)塗料である。また、このベース塗料10は、表面化粧板3の木質感を阻害しないよう透明または半透明の塗料としてもよく、クリヤー塗料としてもよい。本実施形態では、後に塗布されるトップコート層(保護層)13(図1(f)参照)を形成する下塗り塗料と同タイプの塗料としている。
このベース塗料10は、溝底側内面8aに付着させないようにゴムロールを用いて塗布するようにしてもよい。つまり、周面にベース塗料10を付着させたゴムロールを、溝外表面7aのみに接触させるようにしてベース塗料10をロールコーター法によって塗布するようにしてもよい。
このゴムロールとしては、板状部材1Aの表面(溝外表面7a)への圧接(ニップ)態様等にもよるが、比較的にゴム硬度の高いものとしてもよく、例えば、JIS A(JIS K 6253タイプAデュロメータ)硬度が、40度〜80度程度のものとしてもよい。また、このゴムロールとしては、エチレン・プロピレンゴムや、クロロプレンゴム、ハイパロンゴム、ニトリルゴム、シリコーンゴム、ウレタンゴム、ブチルゴム等を適宜のロール芯に被覆させたものとしてもよい。
また、ベース塗料10は、単一のゴムロールによって塗布するようにしてもよく、または、第1ゴムロールで塗布した後に、リバースロールで掻き取り、第2ゴムロールで塗布するような態様としてもよい。このようなベース塗料10の塗布態様は、表面化粧板3の樹種や吸い込み易さ、ベース塗料10の種類等に応じて、適宜、設定するようにしてもよい。また、上記リバースロールとしては、鍍金処理が施された金属リバースロールや、ゴムロール等を採用するようにしてもよい。
また、溝底側内面8aへの垂れ落ち等による付着を抑制する粘度に調整されたベース塗料10を塗布するようにしてもよい。このベース塗料10の粘度は、表面化粧板3の樹種や吸い込み易さ等に応じて設定するようにしてもよい。例えば、40℃のベース塗料10を、ザーンカップNO.5を用いて計測した測定秒数が7〜20秒となるような粘度(概ね100〜330mPa・s程度)としてもよい。
また、ベース塗料10の一実施例として、100質量部の「IST3231下塗用(ナトコ株式会社製)」に対して、5質量部の「IST NO.15(ナトコ株式会社製)」を配合したものとしてもよい。また、このベース塗料10を、固形分で2.0g/尺程度となるように塗布するようにしてもよい。
また、図例では、溝部8の両開口縁部を溝底側に向けて緩やかに傾斜する凸湾曲面形状とし、両開口縁部にもベース塗料10を塗布した例を示している。つまりは、板状部材1Aの表面7の平坦面に加えて溝部8の両開口縁部も溝外表面7aとして把握している。また、溝部8の両内側面のうち表面化粧板3が露出する部位も溝外表面7aとして把握し、これらの部位にもベース塗料10を塗布した例を示している。なお、このような態様に代えて、溝部8の形状等によっては、溝部8の両内側面の略全面に付着させないようにベース塗料10を塗布する態様としてもよい。つまりは、板状部材1Aの表面7の平坦面のみを溝外表面7aとして把握するようにしてもよい。
また、図1(b)〜(f)では、ベース塗料10の塗膜層が形成されたように図示しているが、溝外表面7aに概ね全体が浸透されたものとしてもよい。
また、ベース塗料10を塗布した後、適宜、乾燥、硬化させるようにしてもよい。このベース塗料10を乾燥、硬化させる態様としては、ベース塗料10の種類に応じて適宜の態様とすればよく、例えば、紫外線硬化型であれば、紫外線照射ランプ等によって硬化させるようにしてもよく、温風乾燥や自然乾燥等としてもよい。
次いで、図1(b)、(c)に示すように、溝外表面7aにベース塗料10が塗布された板状部材1Bの溝底側内面8aを含む表面に、オフセット印刷によって木目模様を施すオフセット印刷工程を実行する。
このオフセット印刷工程では、溝外表面7aには、ベース塗料10が塗布されているので、当該部分へのオフセット印刷用塗料(インク)11の浸透が抑制されることとなる。
このオフセット印刷工程は、適宜、公知の印刷装置を用いて実行するようにすればよい。例えば、版胴、この版胴にオフセット印刷用塗料11を供給するローラーや水(ベース)を供給するローラー、オフセット印刷用塗料11と水(ベース)とによって形成された木目模様が版胴から転写されるブランケット等を備えたものを用いるようにしてもよい。この際、溝底側内面8aにも木目模様の転写が可能なブランケットを用いるようにすればよい。
また、このオフセット印刷工程によって印刷される木目模様は、表面化粧板3の木目模様に応じたものとしてもよい。
また、オフセット印刷用塗料11としては、着色成分としての顔料や染料を含む水性または油性の合成樹脂着色剤を必要に応じて希釈剤で希釈した水性または油性の合成樹脂塗料としてもよい。例えば、一実施例として、オフセット印刷用塗料11を、ナトコ株式会社製の水性顔料系着色剤フローラとしてもよい。
また、このオフセット印刷工程は、上記したベース塗料10を乾燥、硬化させることなく実行するようにしてもよい。
また、図1(c)〜(f)では、オフセット印刷用塗料11の塗膜層が形成されたように図示しているが、溝底側内面8aに概ね全体が浸透されたものとしてもよい。
次いで、図1(c)、(d)に示すように、溝底側内面8aに木目模様11Aを残すように、表面の全面に亘って木目模様が施された板状部材1Cの表面に塗布された木目模様を構成するオフセット印刷用塗料11を除去する塗料除去(掻き取り)工程を実行する。
この塗料除去工程は、木目模様を構成するオフセット印刷用塗料11が乾燥硬化する前になされる。上記したように、溝外表面7aへはベース塗料10が塗布されてオフセット印刷用塗料11の浸透が抑制されており、オフセット印刷用塗料11の除去が可能となる。つまりは、溝外表面7aにおいては、言わば、木目模様を構成するオフセット印刷用塗料11が浸透することなく表層に留まったような状態となり、当該部位からのオフセット印刷用塗料11の除去が可能となる。
また、この塗料除去工程は、上記同様のリバースロールを用い、少なくとも溝底側内面8aに施された木目模様11Aを残すように、表面(溝外表面)に塗布されたオフセット印刷用塗料11を掻き取るようにして除去するようにしてもよい。または、正転ロールに転写させて除去するような態様としてもよい。なお、図1(d)では、溝部8のベース塗料10が塗布された両開口縁部にも木目模様11Aを残したような図示としているが、これらの部位に塗布されたオフセット印刷用塗料11も除去するようにしてもよい。つまりは、少なくとも溝底側内面8aに施された木目模様11Aが残るように、塗料除去工程を実行するようにしてもよい。
この塗料除去工程の実行により、溝底側内面8aには木目模様11Aが施され、溝外表面には、ベース塗料10が塗布された表面化粧板3の地色が露出した状態となる。
また、この塗料除去工程によって、オフセット印刷用塗料11に加え、ベース塗料10の一部も除去するようにしてもよい。
また、この塗料除去工程を実行した後、適宜、乾燥工程を実行するようにしてもよい。
次いで、図1(d)、(e)に示すように、本実施形態では、塗料除去工程が実行された板状部材1Dの溝底側内面を除いた表面に塗着させるように着色用塗料12を塗布する着色工程を実行するようにしている。つまり、この着色工程では、木目模様11Aが施された溝底側内面を除いた溝外表面に塗着させるように着色用塗料12を塗布するようにしている。
この着色工程は、素地塗装工程と概ね同様、木目模様11Aが施された溝底側内面に着色用塗料12を付着させないようにゴムロールを用いて塗布するようにしてもよい。また、素地塗装工程と概ね同様、適宜の硬度のゴムロールを用いて塗布するようしてもよく、また、適宜の粘度に調整された着色用塗料12を塗布するようにしてもよい。また、単一のゴムロールを用いて塗布する態様に限られず、例えば、ゴムロール、リバースロール及びゴムロールを用いて塗布するようにしてもよい。
また、この着色工程では、表面化粧板3の地色を阻害しないような微着色塗装を行うようにしてもよい。
また、着色用塗料12は、上記したオフセット印刷用塗料11と同タイプの馴染みの良い(親和性のある)塗料としてもよい。例えば、着色用塗料12としては、着色成分としての顔料や染料を含む水性または油性の合成樹脂着色剤を希釈剤で希釈した水性または油性の合成樹脂塗料としてもよい。また、一実施例として、着色用塗料12を、ナトコ株式会社製の水性顔料系着色剤フローラを希釈剤(フローラベース)で希釈した塗料としてもよい。
この着色工程の実行により、図1(e)に示すように、板状部材1Eは、その溝底側内面8aに木目模様11Aが施され、溝外表面に着色が施された状態となる。
なお、図1(e)、(f)では、着色用塗料12の塗膜層が形成されたように図示しているが、このような態様に限られない。
また、溝底側内面8aに施された木目模様11Aを阻害しないように、低濃度に希釈された着色用塗料12とし、溝底側内面8aにも塗布するような態様等としてもよい。
また、着色工程を実行した後、適宜、着色用塗料12を乾燥硬化させる乾燥工程を実行するようにしてもよい。
そして、着色工程が実行された板状部材1Eの溝底側内面を含む表面の全体に、図1(f)に示すように、必要に応じて、透明または半透明のトップコート層(保護層)13を形成する仕上げ塗装工程を実行し、床材(木質板状建材)1を製造するようにしてもよい。
この仕上げ塗装工程では、下塗り塗装、中塗り塗装及び上塗り塗装を施すようにしてもよい。
また、この仕上げ塗装工程は、上記同様、ロールコーター法によって透明または半透明の塗料を塗布するようにしてもよい。また、適宜、消泡剤や減摩材などが含有された塗料を塗布するようにしてもよい。
また、透明または半透明の塗料を塗布した後、上記同様、適宜、塗料を乾燥、硬化させるようにしてもよい。
上記のような構成により、床材1の表面には、塗装処理がなされ、塗装済溝部9が設けられることとなる。なお、面取り部6が形成されている場合には、この面取り部6も溝部8と同様の処理、つまり、少なくとも木質系基材2が露出する裏面側部位(裏面側面取り部)にオフセット印刷によって木目模様を施すようにしてもよい。この場合は、溝底側内面8aに加え、裏面側面取り部に付着させないように上記したベース塗料10を塗布するようにすればよい。また、この裏面側面取り部に木目模様を残すように、上記塗料除去工程を実行するようにすればよい。また、木目模様が施された裏面側面取り部に着色用塗料12を付着させないように、上記着色工程を実行するようにしてもよい。
本実施形態に係る木質板状建材の製造方法は、上述のような構成としたことで、溝部(塗装済溝部)9の意匠性を向上させることができる。
つまり、板状部材1Aの溝底側内面8aを除いた表面7aに塗着させるように、後に塗布されるオフセット印刷用塗料11を除去し易くするためのベース塗料10を塗布し、溝底側内面8aを含む板状部材1Aの表面7にオフセット印刷によって木目模様を施すようにしている。また、溝底側内面8aに木目模様11Aを残すように、表面に塗布されたオフセット印刷用塗料11を除去するようにしている。従って、木質系基材2が露出する溝底側内面8aに、木目模様11Aを施すことができ、塗装済溝部9の意匠性を向上させることができる。つまりは、塗装済溝部9の溝部内面によって木質感(自然感)が分断されたような外観となるようなことを抑制することができる。また、溝底側内面8aを除いた表面に塗布されたオフセット印刷用塗料11を除去するようにしているので、溝底側内面8a以外の表面の意匠性、つまりは表面化粧板3の木質感を損なうようなことを防止することができる。
また、例えば、オフセット印刷を含み他の印刷態様(例えば、インクジェット印刷等)によって溝底側内面8aのみに木目模様を施すようなことも考えられる。この場合は、比較的に大判となる傾向がある板状部材1A(木質板状建材1)の表面積に対して微小な部位となる溝底側内面8aのみに木目模様を施すには、印刷装置と板状部材1Aとの位置決めや板状部材1Aの搬送速度等の制御を高精度に行う必要等が生じることが考えられる。本実施形態によれば、このような態様とした場合と比べて、簡易に溝底側内面8aに木目模様を施すことができる。つまりは、板状部材1Aの溝底側内面8aを含む表面7の全面に亘ってオフセット印刷によって木目模様を施せばよいので、高精度の位置決め等が不要となる。
また、本実施形態では、オフセット印刷用塗料11を除去した後、溝底側内面8aを除いた表面に塗着させるように着色用塗料12を塗布するようにしている。従って、溝底側内面8aの木目模様11Aを阻害することなく溝底側内面8aを除いた表面の仕上げの自由度を向上させることができる。なお、このような着色用塗料12を塗布しないようにしてもよい。
また、本実施形態では、溝部8の建材厚さ方向に見た溝幅寸法Wを、2.5mm〜5.5mmとしている。従って、溝幅が大きくなり、小割無垢材を突き合わせたような外観を呈することができる。また、このように溝幅を大きくしながらも、溝底側内面8aには木目模様11Aが施されているので、木質感が損なわれるようなことを抑制することができる。なお、溝幅寸法Wを、2.5mm未満としたり、5.5mm超としたりしてもよい。
また、本実施形態に係る木質板状建材の製造方法を用いて製造された木質板状建材1としては、床材1に限らず、天井材や壁材、建具材、家具材等としてもよい。
また、ベース塗料10や、オフセット印刷用塗料11、着色用塗料12の種類や塗布態様等は、上記した例に限られず、適宜の変形が可能である。
1 木質板状建材
1A 板状部材
2 木質系基材
3 表面化粧板
7 表面(溝部内面を含む表面)
7a 溝外表面(少なくとも木質系基材が露出する溝底側の溝部内面を除いた表面)
8 溝部
8a 溝底側内面(少なくとも木質系基材が露出する溝底側の溝部内面)
10 ベース塗料
11 オフセット印刷用塗料
11A 木目模様
12 着色用塗料
W 溝幅寸法

Claims (3)

  1. 木質系基材に表面化粧板を積層し表面に該木質系基材の層内に達するように溝部が形成された板状部材における少なくとも前記木質系基材が露出する溝底側の溝部内面を除いた表面に塗着させるように、後に塗布されるオフセット印刷用塗料を除去し易くするためのベース塗料を塗布し、
    前記溝部内面を含む表面にオフセット印刷によって木目模様を施し、
    前記溝部内面に施された木目模様を残すように、表面に塗布されたオフセット印刷用塗料を除去することを特徴とする木質板状建材の製造方法。
  2. 請求項1において、
    前記オフセット印刷用塗料を除去した後、前記溝部内面を除いた表面に塗着させるように着色用塗料を塗布することを特徴とする木質板状建材の製造方法。
  3. 請求項1または2において、
    前記溝部は、建材厚さ方向に見た溝幅寸法が2.5mm〜5.5mmとされていることを特徴とする木質板状建材の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019073959A (ja) * 2017-10-19 2019-05-16 パナソニックIpマネジメント株式会社 建材及びその製造方法

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