JP2015110706A - 高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物及び高性能タイヤ - Google Patents

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秀一 坂本
隆行 永瀬
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隆行 永瀬
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Abstract

【課題】良好な操縦安定性能及びダンピング性能を得ながら、走行による剛性の変化を抑制できる高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したビードエイペックスを有する高性能タイヤを提供する。
【解決手段】天然ゴムと、水添スチレン系熱可塑性エラストマーとを含有し、ゴム成分100質量%中、前記天然ゴムの含有量が60〜95質量%、前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が5〜40質量%である高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物に関する。
【選択図】なし

Description

本発明は、高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したビードエイペックスを有する高性能タイヤに関する。
高性能タイヤのビードエイペックスゴム組成物には、操縦安定性能(剛性)及びダンピング性能に優れること、走行による剛性の変化が少ないことが強く求められており、これらの性能を確保するため、従来から様々な工夫がなされている。
例えば、剛性を高める方法としては、天然ゴム及びスチレンブタジエンゴムのブレンド、カーボンブラックなどのフィラーの微粒化や多量配合、熱硬化レジンの添加などが知られている。一方、走行による剛性の変化を抑制するためには、通常発熱を下げることが必要なため、前記の剛性を高める方法とは逆の手法が採用される。また、ダンピング性能を確保するためには、ゴムを柔軟にし、かつエネルギーロスを高める必要があるため、熱硬化性レジンの添加とは逆の手法が採用されることになる。このように、従来の方法では、良好な操縦安定性能及びダンピング性能を得ながら、走行による剛性の変化を抑制することは困難であった。
特許文献1には、ゴム成分、フェノール樹脂及び/又は変性フェノール樹脂、カーボンブラックを含有し、操縦安定性などが良好なビードエイペックス用ゴム組成物も開示されている。しかしながら、良好な操縦安定性能及びダンピング性能を得ながら、走行による剛性の変化を抑制する点については、更なる改善が求められている。
特開2009−127041号公報
本発明は、前記課題を解決し、良好な操縦安定性能及びダンピング性能を得ながら、走行による剛性の変化を抑制できる高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物、及び該ゴム組成物を用いて作製したビードエイペックスを有する高性能タイヤを提供することを目的とする。
本発明は、天然ゴムと、水添スチレン系熱可塑性エラストマーとを含有し、ゴム成分100質量%中、前記天然ゴムの含有量が60〜95質量%、前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が5〜40質量%である高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物に関する。
前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーの水素添加率が20〜100モル%であることが好ましい。
前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレンブロックを両末端に有し、ブタジエン、ブチレン及びエチレンからなる群より選択される少なくとも1種の共役ジエンと、スチレンとを含むブロックを主鎖に有するブロック共重合体の水素添加物であることが好ましい。
前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量が50,000〜500,000であることが好ましい。
充填剤としてカーボンブラックを含むことが好ましい。
23℃におけるJIS−A硬度が75〜95であることが好ましい。
本発明はまた、前記ゴム組成物を用いて作製したビードエイペックスを有する高性能タイヤに関する。
本発明によれば、天然ゴムと、水添スチレン系熱可塑性エラストマーとをそれぞれ所定量含有した高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物であるので、操縦安定性能及びダンピング性能に優れ、かつ走行による剛性の変化が少ない高性能タイヤを提供できる。
本発明のゴム組成物は、天然ゴムと、水添スチレン系熱可塑性エラストマーとを所定量含む。これらの併用により、良好な操縦安定性能及びダンピング性能を得ながら、走行による剛性の変化を抑制することができる。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、水添スチレン系熱可塑性エラストマーを含有する。水添スチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレン系単量体及び共役ジエン単量体のブロック共重合体に水素添加して得られたものである。
スチレン系単量体としては、スチレンや、α−メチルスチレンなどのスチレンのアルキル置換体などが挙げられ、スチレンを用いることが好ましい。また、共役ジエン単量体としては、ブタジエン、イソプレン、ブチレン、エチレン、1,3−ペンタジエンなどが挙げられ、ブタジエン、ブチレン、エチレンを用いることが好ましく、ブタジエンを用いることがより好ましい。
水添スチレン系熱可塑性エラストマーは、スチレンブロックを両末端に有し、ブタジエン、ブチレン及びエチレンからなる群より選択される少なくとも1種の共役ジエンと、スチレンとを含むブロックを主鎖に有するブロック共重合体の水素添加物であることが好ましく、スチレンブロックを両末端に有し、スチレン及びブタジエンのランダム共重合体のブロックを主鎖に有するブロック共重合体の水素添加物であることがより好ましい。スチレンブロックを両末端に有しない場合、充分なダンピング性能が得られないおそれがある。また、主鎖がスチレンブロックのみであると、常温領域でゴムの硬度が高くなり、ダンピング性能が悪化するおそれがある。
市販されている水添スチレン系熱可塑性エラストマーとしては、例えば、旭化成(株)製のS.O.E.シリーズなどが挙げられる。
水添スチレン系熱可塑性エラストマーの水素添加率は、好ましくは20〜100モル%、より好ましくは30〜100モル%である。20モル%未満であると、充分なダンピング性能が得られないおそれがある。
本明細書において、水添スチレン系熱可塑性エラストマーの水素添加率は、水素が添加された共役ジエンブロックの二重結合の割合であり、日本電子(株)製のJNM−ECAシリーズの装置を用い、H−NMRの不飽和結合部のスペクトルの減少量から算出した値である。
水添スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量(Mw)は、好ましくは50,000以上、より好ましくは60,000以上、更に好ましくは70,000以上、特に好ましくは100,000以上、最も好ましくは130,000以上である。また、該Mwは、好ましくは500,000以下、より好ましくは450,000以下、更に好ましくは400,000以下である。50,000未満であると、操縦安定性が悪化したり、走行による剛性の変化が大きくなるおそれがあり、500,000を超えると、常温領域でのゴムの硬度が高くなり、ダンピング性能が悪化するおそれがある。
本明細書において、Mwは、ゲルパーミエーションクロマトグラフ(GPC)による測定値を基に標準ポリスチレン換算で測定した値である。
水添スチレン系熱可塑性エラストマーのガラス転移点(Tg)は、好ましくは−20℃以上、より好ましくは0℃以上である。また、該Tgは、好ましくは40℃以下、より好ましくは30℃以下である。−20℃未満であると、操縦安定性が悪化したり、走行による剛性の変化が大きくなるおそれがあり、40℃を超えると、ダンピング性能が悪化するおそれがある。
なお、本明細書において、Tgは、JIS K7121に従い、ティー・エイ・インスツルメント・ジャパン(株)製の示差走査熱量計(Q200)を用いて、昇温速度10℃/分で昇温しながら測定した値(中間点ガラス転移温度)である。
水添スチレン系熱可塑性エラストマーのスチレン含有量は、好ましくは20質量%以上、より好ましくは25質量%以上である。また、該スチレン含有量は、好ましくは70質量%以下、より好ましくは65質量%以下である。20質量%未満であると、ダンピング性能が悪化するおそれがあり、70質量%を超えると、破壊強度が悪化するおそれがある。
なお、本明細書において、スチレン含有量は、H−NMR測定により算出される値である。
水添スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量は、ゴム成分100質量%中、5質量%以上、好ましくは10質量%以上、より好ましくは15質量%以上である。また、該含有量は、40質量%以下、好ましくは35質量%以下、より好ましくは30質量%以下である。5質量%未満であると、充分なダンピング性能を発揮できず、40質量%を超えると、常温領域でのゴムの硬度が高くなり、ダンピング性能が悪化する。
本発明のゴム組成物は、ゴム成分として、天然ゴム(NR)を含有する。
NRとしては特に限定されず、例えば、SIR20、RSS#3、TSR20、脱タンパク質天然ゴム(DPNR)、高純度天然ゴム(HPNR)など、タイヤ工業において一般的なものを使用できる。
NRの含有量は、ゴム成分100質量%中、好ましくは60質量%以上、より好ましくは65質量%以上、更に好ましくは70質量%である。また、該含有量は、好ましくは95質量%以下、より好ましくは90質量%以下、更に好ましくは85質量%である。60質量%未満であると、充分な発熱特性が得られなくなったり、走行による剛性の変化を充分に抑制できないおそれがあり、95質量%を超えると、ダンピング性能が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、上述のNR及び水添スチレン系熱可塑性エラストマー以外に他のゴム成分を配合しても良い。他のゴム成分としては、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、スチレンイソプレンブタジエンゴム(SIBR)、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)、クロロプレンゴム(CR)、アクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)、ブチルゴム(IIR)、ハロゲン化ブチルゴム(X−IIR)などが挙げられる。
本発明のゴム組成物は、操縦安定性能の観点から、カーボンブラックを含むことが好ましい。カーボンブラックとしては、例えば、オイルファーネス法により製造されたカーボンブラックなどが挙げられ、2種類以上のコロイダル特性の異なるものを併用してもよい。具体的にはGPF、FEF、HAF、ISAF、SAFなどが挙げられるが、特に限定されない。
カーボンブラックのチッ素吸着比表面積(NSA)は、20m/g以上が好ましく、40m/g以上がより好ましく、70m/g以上が更に好ましい。また、該NSAは、300m/g以下が好ましく、200m/g以下がより好ましく、100m/g以下が更に好ましく、90m/g以下が特に好ましい。20m/g未満では、補強性が低下し、操縦安定性能が悪化するおそれがあり、300m/gを超えると、良好な分散が得られにくく、粘度が上昇し、加工しにくくなるおそれがある。
なお、カーボンブラックのチッ素吸着比表面積は、JIS K 6217−2:2001に準拠して求められる。
カーボンブラックのジブチルフタレート(DBP)吸油量は、50ml/100g以上が好ましく、90ml/100g以上がより好ましい。また、該DBPは、200ml/100g以下が好ましく、130ml/100g以下がより好ましく、120ml/100g以下が更に好ましく、110ml/100g以下が特に好ましい。50ml/100g未満では、補強性が低下し、操縦安定性能が悪化するおそれがあり、200ml/100gを超えると、粘度が上昇し、加工しにくくなるおそれがある。
なお、カーボンブラックのDBPは、JIS K 6217−4:2001に準拠して測定される。
カーボンブラックの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは50質量部以上、より好ましくは55質量部以上、更に好ましくは60質量部である。また、該含有量は、好ましくは80質量部以下、より好ましくは70質量部以下である。50質量部未満では、操縦安定性能が悪化するおそれがあり、80質量部を超えると、加工性が悪化するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、補強用充填剤として、カーボンブラックの他に、シリカ、炭酸カルシウム、アルミナ、クレー、タルクなど、従来タイヤ用ゴム組成物で慣用されるものも使用できる。
本発明のゴム組成物は、ダンピング性能の観点から、オイルを配合することが好ましい。オイルとしては、例えば、パラフィン系、アロマ系、ナフテン系プロセスオイルなどのプロセスオイルが挙げられる。
本発明において、オイルの含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは2質量部以上、より好ましくは4質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは10質量部以下である。2質量部未満では、添加による効果が得られないおそれがあり、20質量部を超えると、硬度が低く、操縦安定性が低下するおそれがある。
本発明のゴム組成物は、熱硬化性樹脂を配合することが好ましい。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂などが挙げられ、特に限定されないが、接着性、加硫速度の点で、フェノール樹脂が好ましい。
フェノール樹脂は、フェノール化合物とアルデヒド化合物を反応させて得られるものであり、例えば、上記2種類の化合物を酸性条件下で反応させて得られるノボラック型フェノール樹脂、アルカリ触媒下で反応させて得られるレゾール型フェノール樹脂などが挙げられる。また、フェノール樹脂をカシューワニスやオイルなどで変性した変性フェノール樹脂を用いることもできる。なかでも、ゴム成分との相溶性に優れるという点から、ノボラック型フェノール樹脂が好ましく、変性ノボラック型フェノール樹脂がより好ましく、カシュー変性ノボラック型フェノール樹脂が更に好ましい。
熱硬化性樹脂の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは1質量部以上、より好ましくは5質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。上記範囲内であれば、ゴム補強効果とエネルギーロスのバランスが良好であり、本発明の効果を良好に得ることができる。
熱硬化性樹脂は、硬化剤と併用することが好ましい。硬化剤としては、加硫工程でフェノール樹脂を硬化させるものであれば特に限定されないが、例えば、ヘキサメチレンテトラミン、メラミン、及びメラミンの誘導体(メチロールメラミン、ヘキサメトキシメチルメラミン、ヘキサメチロールメラミンペンタメチルエーテル、ヘキサメトキシメチロールメラミンなど)などが挙げられる。なかでも、フェノール樹脂の硬度を上昇させる作用に優れるという点から、ヘキサメチレンテトラミンが好ましい。
硬化剤の含有量は、熱硬化性樹脂100質量部に対して、好ましくは3質量部以上、より好ましくは7質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは20質量部以下、より好ましくは15質量部以下である。3質量部未満であると、熱硬化性樹脂を充分に硬化できないおそれがあり、20質量部を超えると、熱硬化性樹脂に対する硬化剤の量が多くなりすぎて、硬化が不均一になるおそれがある。
本発明のゴム組成物には、前記成分以外にも、タイヤ工業において一般的に用いられている配合剤、例えば、酸化亜鉛、ステアリン酸、老化防止剤、硫黄などの加硫剤、加硫促進剤などの材料を適宜配合してもよい。
加硫促進剤としては、スルフェンアミド系、チアゾール系、チウラム系、グアニジン系加硫促進剤などが挙げられ、なかでも、スルフェンアミド系加硫促進剤を好適に使用できる。
スルフェンアミド系加硫促進剤としては、例えば、N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(TBBS)、N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(CBS)、N,N’−ジシクロヘキシル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド(DZ)などが挙げられる。なかでも、スコーチタイム、加硫速度が適切であるという理由から、TBBSが好ましい。
加硫促進剤の含有量は、ゴム成分100質量部に対して、好ましくは0.1質量部以上、より好ましくは0.5質量部以上である。また、該含有量は、好ましくは10質量部以下、より好ましくは5質量部以下である。0.1質量部未満であると、充分な加硫を達成できないおそれがあり、10質量部を超えると、充分なスコーチタイムを確保できなくなるおそれがある。
本発明のゴム組成物(加硫後)の23℃におけるJIS−A硬度は、好ましくは75〜95、より好ましくは83〜90、更に好ましくは85〜88である。上記範囲内であることで、本発明の効果を充分に発揮することができる。
本発明のゴム組成物は、一般的な方法で製造される。すなわち、バンバリーミキサーやニーダー、オープンロールなどで前記各成分を混練りし、その後加硫する方法などにより製造できる。該ゴム組成物は、高性能タイヤのビードエイペックスに使用される。
本発明の高性能タイヤは、上記ゴム組成物を用いて通常の方法で製造される。
すなわち、前記成分を配合したゴム組成物を、未加硫の段階でビードエイペックスの形状にあわせて押出し加工し、他のタイヤ部材とともに、タイヤ成型機上にて通常の方法で成形することにより、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧することによりタイヤを得る。なお、本発明における高性能タイヤとは、操縦安定性能に特に優れたタイヤであり、競技車両に使用する競技用タイヤをも含む概念であり、該高性能タイヤは、レースなどの競技用タイヤに好適に適用できる。
実施例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例で使用した各種薬品について、まとめて説明する。
スチレンブタジエンゴム(SBR):JSR(株)製のSBR1502(スチレン含有量:23.5質量%)
天然ゴム(NR):TSR20
水添スチレン系熱可塑性エラストマー1:旭化成(株)製のS.O.E.S1611(両末端にスチレンブロックを、主鎖にスチレン及びブタジエンのランダム共重合体のブロックを有するブロック共重合体の水素添加物、スチレン含有量:60質量%、水素添加率:100モル%、Mw:1.7×10、Tg:9℃)
水添スチレン系熱可塑性エラストマー2:旭化成(株)製のS.O.E.L609(両末端にスチレンブロックを、主鎖にスチレン及びブタジエンのランダム共重合体のブロックを有するブロック共重合体の水素添加物、スチレン含有量:56質量%、水素添加率:35モル%、Mw:2.0×10、Tg:19℃)
カーボンブラック:キャボットジャパン(株)製のN330(NSA:75m/g、DBP:102ml/100g)
オイル:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−24
熱硬化性樹脂:住友ベークライト(株)製のPR−12686(カシュー変性ノボラック型フェノール樹脂)
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛
ステアリン酸:日油(株)製のステアリン酸「椿」
老化防止剤:住友化学(株)製のアンチゲン6C(N−フェニル−N’−(1,3−ジメチル)−p−フェニレンジアミン)
硫黄:軽井沢硫黄(株)製の粉末硫黄
硬化剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーH(ヘキサメチレンテトラミン)
加硫促進剤:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリルスルフェンアミド)
<実施例及び比較例>
表1に示す配合処方に従い、神戸製鋼(株)製1.7Lバンバリーを用いて硫黄及び加硫促進剤以外の配合材料を混練りした。得られた混練り物に硫黄及び加硫促進剤を添加し、オープンロールを用いて練り込み、未加硫ゴム組成物を得た。
得られた未加硫ゴム組成物を150℃の条件下で30分間プレス加硫し、加硫ゴム組成物を得た。
また、得られた未加硫ゴム組成物をビードエイペックスの形状に成形し、タイヤ成形機上で他のタイヤ部材とともに貼り合わせ、150℃の条件下で30分間加硫し、試験用タイヤ(タイヤサイズ:195/65R15)を得た。
得られた加硫ゴム組成物及び試験用タイヤについて、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(操縦安定性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、テストコースにて実車走行を行った。その際における操縦安定性能をテストドライバーが官能評価した。評価は10点を満点とし、比較例1を5点として相対評価した。数値が大きいほど、操縦安定性能が高いことを示す。
(ダンピング性能)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、テストコースにて実車走行を行った。その際におけるダンピング性能をテストドライバーが官能評価した。評価は10点を満点とし、比較例1を5点として相対評価した。数値が大きいほど、ダンピング性能が高いことを示す。
(走行による剛性の変化)
上記試験用タイヤを排気量2000ccの国産FR車に装着し、テストコースにて20分間実車走行を行い、走行による剛性の変化を官能評価した。評価は10点を満点とし、比較例1を4点として相対評価した。数値が大きいほど、走行による剛性の変化が少なく、良好であることを示す。
(ゴム硬度)
JIS K6253の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法」に従って、タイプAデュロメーターにより、加硫ゴム組成物(試験片)の硬度を測定した(JIS−A硬度)。測定は23℃で行った。
Figure 2015110706
表1より、NR及び水添スチレン系熱可塑性エラストマーをそれぞれ所定量配合した実施例では、比較例1と比較して、操縦安定性能及びダンピング性能が顕著に改善されるとともに、走行による剛性の変化も充分に抑制された。

Claims (7)

  1. 天然ゴムと、水添スチレン系熱可塑性エラストマーとを含有し、
    ゴム成分100質量%中、前記天然ゴムの含有量が60〜95質量%、前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーの含有量が5〜40質量%である高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物。
  2. 前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーの水素添加率が20〜100モル%である請求項1記載の高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物。
  3. 前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーが、スチレンブロックを両末端に有し、ブタジエン、ブチレン及びエチレンからなる群より選択される少なくとも1種の共役ジエンと、スチレンとを含むブロックを主鎖に有するブロック共重合体の水素添加物である請求項1又は2記載の高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物。
  4. 前記水添スチレン系熱可塑性エラストマーの重量平均分子量が50,000〜500,000である請求項1〜3のいずれかに記載の高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物。
  5. 充填剤としてカーボンブラックを含む請求項1〜4のいずれかに記載の高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物。
  6. 23℃におけるJIS−A硬度が75〜95である請求項1〜5のいずれかに記載の高性能タイヤ用ビードエイペックスゴム組成物。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のゴム組成物を用いて作製したビードエイペックスを有する高性能タイヤ。
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