JP2015109633A - 圧電振動素子と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスおよび、前記圧電振動素子の製造方法と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスの製造方法 - Google Patents

圧電振動素子と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスおよび、前記圧電振動素子の製造方法と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 周波数調整時の電極寸法の縮小を抑制するとともに、耐候性や耐熱性に優れた信頼性の高い圧電振動素子と、当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスおよび前記圧電振動素子の製造方法と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 水晶振動素子2は、水晶振動板の表裏主面に励振電極23a,23bが形成されている。前記励振電極は銀を主成分とし、添加剤としてスパッタリング率が銀よりも低く、かつエッチング液に対して腐食しにくい金属元素である第1添加剤と、銀と固溶体を形成する元素である第2添加剤と、を含有する3元系合金で構成されており、励振電極の外周部は第1添加剤がリッチな領域(9)となっている。
【選択図】 図1

Description

本発明は圧電振動素子と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスおよび、前記圧電振動素子の製造方法と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスの製造方法に関する。
水晶振動子等の圧電デバイスは移動体通信機器等、様々な分野に広く用いられている。例えば従来の表面実装型の水晶振動子は、図21に示すように水晶振動板に励振電極11a(裏面側は11b)等の電極が付加された水晶振動素子10と、水晶振動素子10を収容する凹部8を備えた容器3と、容器3との接合によって凹部8を気密に封止する蓋(図示省略)が主要構成部材となっている。水晶振動素子10は板状であり、その一端側が凹部8の内部に設けられた電極パッド5,5に導電性接着剤6,6によって片持ち接合されている。このような構成の水晶振動子は例えば特許文献1乃至2に開示されている。
例えば発振周波数が厚みに反比例するATカット水晶振動板を用いた場合、周波数調整は水晶振動板の表裏主面への励振電極の付加と、付加された励振電極の一部の削減によって行なわれる。まず、ATカット水晶振動板の表裏主面に所定の厚みの励振電極を付加することによって、目標とする周波数よりも少し低い周波数域まで周波数を低下させる。当該調整は周波数粗調整といわれる。そして「周波数粗調整」の後、水晶振動素子を容器内に導電接合し、この状態で例えばイオンビームを励振電極の全面に照射する。このように励振電極へイオンビームを照射することによって励振電極の質量を減少させ、目標とする周波数に近づくように周波数を上昇させる。当該調整は周波数微調整といわれる。
特開2000−332561号 特開2001−077652号
前記周波数微調整において、図22に矢印で示すイオンビーム(IB)は励振電極の上面だけでなく励振電極の稜部や側面にも照射される。励振電極の稜部や側面は、平坦な上面部分よりも削減される質量が相対的に多くなるため、周波数の調整レート(単位時間あたりの周波数調整量)は励振電極の外周部分の方が中央部分よりも高くなる。これより、励振電極の外形寸法は微視的には所望の寸法よりも小さくなってしまう。励振電極の外形寸法が所望の寸法よりも小さくなると、水晶振動子のパラメータ等が変化してしまい所望の特性を得られなくなることがある。
また励振電極の材料として銀(Ag)は金(Au)に比べて安価であるため広く使用されているが、銀の表面は酸化されやすく耐薬品性も良好ではないため耐候性能は金よりも劣る。
一般に圧電デバイスの製造時に発生する熱応力や歪を低減させるために、高温下に圧電デバイスを晒す熱処理(アニール処理)が行われる。このとき励振電極が銀のみで構成されていると(下地層を除く)、高温下で銀粒子の凝集が生じて電極の剥離や断線に至ることがあるため、あまり高い温度に設定することはできない。また、励振電極から引き出される引出電極等が水晶振動板の小型化によって近接して形成されている場合、励振電極が銀のみで構成されているとマイグレーション(Migration)によって絶縁不良が発生する虞がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、周波数調整時の電極寸法の縮小を抑制するとともに、耐候性や耐熱性に優れた信頼性の高い圧電振動素子と、当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスおよび前記圧電振動素子の製造方法と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスの製造方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために請求項1に係る発明は、圧電振動板を駆動させるための励振電極が形成された圧電振動素子であって、前記励振電極が銀を主成分とし、添加剤としてスパッタリング率が銀よりも低く、かつエッチング液に対して腐食しにくい金属元素である第1添加剤と、銀と固溶体を形成する元素である第2添加剤と、を含有する3元系の合金で構成され、前記励振電極の外周部において前記第1添加剤がリッチな状態となっている。ここで第1添加剤がリッチな状態とは、励振電極の外周部の方が励振電極の外周部よりも内側の領域に比べて単位体積あたりの第1添加剤の濃度が高い状態のことをいう。
上記発明によれば、励振電極の外形寸法の微視的な縮小を抑制することができる。これは前記励振電極の外周部において第1添加剤がリッチな状態となっていることによる。前記第1添加剤はスパッタリング率が銀よりも低い金属元素であるため、例えばスパッタリングによって励振電極の質量を減少させて圧電振動素子の周波数調整を行う際に本発明における励振電極の外周部は、従来の励振電極の外周部(銀のみ)に比べて相対的にスパッタリングされ難い。これにより、励振電極の外形寸法の縮小を抑制することができる。なおスパッタリング率(スパッタレート)とは、例えばイオンビームによるスパッタリングの場合、スパッタリングされた原子の数を照射されたイオンの数で除したものである。
また、励振電極の外周部において第1添加剤がリッチな状態となっていることによって、微細な配線構造の場合であっても第1添加剤が「障壁」のように機能してマイグレーションを抑制することができる。
また上記発明によれば、エッチング液に対して腐食しにくい第1添加剤が銀に添加されることによって表面が酸化されにくくなるため、耐酸化性および耐薬品性を向上させることができる。これにより、例えばフォトリソグラフィ技術を用いて各種電極を所定形状にパターン形成する場合、メタルエッチング時にレジストの下にある金属膜の側面部分を第1添加剤がリッチな状態とすることができ、エッチング(サイドエッチング)が過剰になるのを抑制することができる。これは銀に第1添加剤が添加された合金を用いる方が、純銀を用いる場合よりもメタルエッチング時のエッチングレートを相対的に低くすることができるからである。これにより、励振電極を含む各種電極のパターン形成を効率的に行うことができる。
また上記発明によれば、第2添加剤は銀と固溶体を形成する元素であるので、第2添加剤の原子が銀の結晶格子の隙間に侵入して固溶体を形成する。その結果、銀原子の移動が阻害されるため、熱履歴による銀粒子の凝集を防止することができる。これにより前述のアニール処理工程において高い温度に設定することが可能となり、耐熱性が向上する。
また、上記目的を達成するために請求項2に係る発明は、前記合金が、前記第1添加剤としてパラジウムを、前記第2添加剤として銅をそれぞれ含有している。
上記発明によれば、前記第1添加剤としてパラジウムを含有することによって表面が酸化されにくくなるため、耐酸化性および耐薬品性を向上させることができる。これにより、例えばフォトリソグラフィ技術を用いて各種電極を所定形状にパターン形成する場合、メタルエッチング時にレジストの下にある金属膜の側面部分はパラジウムがリッチな状態となっているため、サイドエッチングが過剰になるのを抑制することができる。これはパラジウム自体が耐酸化性や耐薬品性等の耐候性能に優れた物質であり、これを含有する銀合金においても優れた耐候性能を得ることができるからである。
また、パラジウムはスパッタリング率が銀よりも低い金属元素であるとともに、スパッタリングでのターゲット形成においてパラジウムは銀と均一に混じり合うため、電極の外周部においてパラジウムリッチな状態とするのに好適である。
さらに前記第2添加剤として銅を含有することにより、銅原子が銀の結晶格子の隙間に侵入して侵入型固溶体を形成する。その結果、銀原子の移動が阻害されるため、熱履歴による銀粒子の凝集を防止することができる。これによって耐熱性が向上し、電極の剥離や断線を防止することができる。
また、上記目的を達成するために請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の圧電振動素子が容器に収容され、当該容器に蓋が接合されることによって前記圧電振動素子が気密に封止された圧電デバイスとなっている。
上記発明によれば、上述した作用効果を有する圧電振動素子が容器内に気密に封止された圧電デバイスであるため、良好な特性を有する圧電デバイスを得ることができる。
また、上記目的を達成するために請求項4に係る発明は、圧電振動板を駆動させるための励振電極が形成された圧電振動素子の製造方法であって、銀を主成分とし、添加剤としてスパッタリング率が銀よりも低く、かつエッチング液に対して腐食しにくい金属元素である第1添加剤と、銀と固溶体を形成する元素である第2添加剤と、を含有する3元系の合金から成る金属膜を、圧電振動板の表裏に形成する金属膜形成工程と、前記金属膜の上面にレジストを形成した後に、銀に対して腐食性を有するエッチング液を用いてエッチングすることによって、励振電極の外周部を前記第1添加剤がリッチな状態とするメタルエッチング工程と、を有する圧電振動素子の製造方法となっている。
上記発明によれば、励振電極の外周部において前記第1添加剤がリッチな状態となった圧電振動素子を製造することができる。これは金属膜形成工程において前記3元系の合金から成る金属膜を圧電振動板の表裏に形成し、前記金属膜の上面にレジストを形成した後に、メタルエッチング工程において銀に対して腐食性を有するエッチング液を用いてエッチングすることによって、上面をレジストで覆われた金属膜の側面部分の銀を選択的にエッチングすることができるからである。なお前記エッチング液は銀だけでなく第2添加剤に対しても腐食性を有していてもよい。
また、上記目的を達成するために請求項5に係る発明は、前記合金に含有される前記第1添加剤がパラジウムであり、前記第2添加剤が銅となっている。
上記発明によれば、前述した請求項2における作用効果を有する圧電振動素子を製造することができる。
また、上記目的を達成するために請求項6に係る発明は、圧電デバイスの製造方法であって、請求項4または請求項5に記載の製造方法で得られた圧電振動素子を、容器の内部に接合する接合工程と、圧電振動素子の前記励振電極に対してイオンビームを照射することによって、励振振動子電極の質量を減少させて圧電振動素子の周波数の微調整を行う微調整工程と、前記容器に蓋を接合することによって圧電振動素子を気密に封止する封止工程と、を有する圧電デバイスの製造方法となっている。
上記発明によれば、周波数調整時の励振電極の外形寸法の微視的な縮小が抑制された圧電デバイスを製造することができる。これは圧電振動素子の励振電極の外周部において第1添加剤がリッチな状態となっているとともに第1添加剤がスパッタリング率が銀よりも低い金属元素であるため、イオンビームの照射に対して銀よりもスパッタリングされ難いことによる。
以上のように本発明によれば、周波数調整時の電極寸法の縮小を抑制するとともに、耐候性や耐熱性に優れた信頼性の高い圧電振動素子と、当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスおよび前記圧電振動素子の製造方法と当該圧電振動素子を用いた圧電デバイスの製造方法を提供することができる。
本発明の実施形態を示す水晶振動子の上面模式図 図1のA−A線における断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動素子の製造方法を示す断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動素子の製造方法を示す断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動素子の製造方法を示す断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動素子の製造方法を示す断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動素子の製造方法を示す断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動素子の製造方法を示す断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動素子の製造方法を示す断面模式図 本発明の実施形態を示す水晶振動子の製造方法を示す断面模式図 従来の水晶振動子のエージング特性を示すグラフ 本発明に係る水晶振動子のエージング特性を示すグラフ 従来の水晶フィルタの高温保存性を示すグラフ 本発明に係る水晶フィルタの高温保存性を示すグラフ 従来の水晶フィルタの冷熱衝撃性を示すグラフ 本発明に係る水晶フィルタの冷熱衝撃性を示すグラフ 従来の水晶振動子の励振電力依存性を示すグラフ 従来の水晶振動子の励振電力依存性を示すグラフ 本発明に係る水晶振動子の励振電力依存特性を示すグラフ 本発明に係る水晶振動子の励振電力依存特性を示すグラフ 従来の水晶振動子の上面模式図 従来の水晶振動素子の励振電極の断面模式図
以下、本発明の実施形態を圧電デバイスとして水晶振動子を例に挙げ、図面を参照しながら説明する。本実施形態において水晶振動子1は略直方体状のパッケージ構造からなる表面実装型の水晶振動子である。なお図1乃至2では説明の便宜上、後述する蓋を取り除いた状態で表している。水晶振動子1は、凹部8を有する容器3と、水晶振動素子2と、凹部8を封止する平板状の蓋(図示省略)が主な構成部材となっている。水晶振動素子2は蓋と容器3とが接合されることによって凹部8に気密に封止されるようになっている。本実施形態では容器3と蓋とはシーム溶接法によって接合される。なお容器3と蓋との接合はシーム溶接法だけでなく、他の接合方法も適用可能である。例えばガラス樹脂を加熱雰囲気下で溶融させて蓋と容器とを接合する方法や、金錫(AuSn)等の合金を加熱雰囲気下で溶融させて蓋と容器とを接合する融着法も適用可能である。
図1乃至2において、容器3はアルミナ等のセラミックを主体とした絶縁性材料からなる箱状体であり、セラミックグリーンシートを積層して一体焼成することによって成形されている。容器3は平面視環状の堤部30の内側に平面視矩形状の凹部8を有しており、凹部8の内底面301の一端側には段部4が形成されている。そして段部4の上面には水晶振動素子搭載用パッド(電極)5,5が一対で並列して形成されている。この一対の水晶振動素子搭載用パッド5,5は、例えばタングステンメタライズ層の上面にニッケル、金の順でメッキ等の手法により金属層を積層することによって形成されている。一対の水晶振動素子搭載用パッド5,5は、容器3の内部に形成された内部配線(図示省略)を経由して、容器3の外底面に設けられた複数の外部接続端子7の一部と電気的に接続されている。
図1において、堤部30の上面300には図示しない接合材が平面視環状に形成されている。本実施形態では前記接合材は3層から成り、下から順にタングステンメタライズ層、ニッケルメッキ層、金メッキ層の構成となっている。なお、タングステンの代わりにモリブデンを用いてもよい。前記接合材は図示しない蓋の外周部分と対応している。
前述の蓋はコバールを基体とする平面視矩形状の金属性の蓋体であり、当該蓋の表裏面にはニッケルメッキ層が形成されている。また蓋の容器との接合面側には、前記ニッケルメッキ層の上に金属からなるロウ材(図示せず)が全面に亘って形成されている。本実施形態では前記ロウ材として銀ロウが使用されている。
図1乃至2に示すように、水晶振動素子2は平面視矩形状のATカット水晶振動板の表裏主面に各種電極が付加された圧電振動素子である。水晶振動板には、振動部である中央部分が周囲よりも薄肉に加工された平面視矩形状の薄肉部20と、薄肉部20の外側に薄肉部よりも厚肉で枠状の厚肉部21とが形成されている(いわゆる逆メサ形状)。厚肉部21と薄肉部20の間には薄肉部20に向かって漸次薄肉となる傾斜部22が形成されている。このような水晶振動板の外形形状は湿式エッチング(ウエットエッチング)によって成形されており、前述の傾斜面22はATカット水晶振動板を湿式エッチングすることによって現れた結晶面となっている。
図1乃至2に示すように、水晶振動板の薄肉部20の表裏主面の略中央には、平面視略矩形の一対の励振電極23a,23bが薄肉部20を挟んで対向形成されている。薄肉部20の一主面201に設けられた励振電極23aの角部を含む領域からは、引出電極24aが水晶振動板の一短辺側211の一方の角部に向かって斜め方向に引き出されており、引出電極24aの終端は接着電極25aとなっている。
同様に、薄肉部20の他主面202に設けられた励振電極23bの角部を含む領域からは、引出電極24bが水晶振動板の一短辺側211の他方の角部に向かって斜め方向に引き出されており、引出電極24bの終端は接着電極25bとなっている。
引出電極24aと24bおよび、接着電極25aと25bとはそれぞれ一対となっており、平面視では重ならないように配置されている。
本実施形態では一対の引出電極24a,24bは同一の幅で形成されておらず、励振電極23aまたは23bの角部から接着電極25aまたは25bに向かって漸次幅広となるように形成されている。このような形状によりスプリアスの発生を効果的に抑制することができる。
本実施形態では励振電極23a,23b、引出電極24a,24b、接着電極25a,25bはクロム(Cr)を下地として、その上層に銀合金が積層された構成となっており、これらの金属膜はスパッタリングによって成膜されている。なお励振電極と引出電極と接着電極はフォトリソグラフィ技術とエッチング技術を用いてパターン形成されている。フォトリソグラフィ技術を用いることによって、水晶振動板の外形サイズが微小となっても高精度に各種電極を形成することができる。
前記銀合金は、銀を主成分とし、添加剤としてスパッタリング率が銀よりも低く、かつエッチング液に対して腐食しにくい金属元素である第1添加剤と、銀と固溶体を形成する元素である第2添加剤とを含有する3元系の銀合金で構成されている。具体的には前記銀合金は、銀を主成分として第1添加剤にパラジウム(Pd)、第2添加剤に銅(Cu)を含有した合金となっている(Ag−Pd−Cu合金)。本実施形態ではAg−Pd−Cu合金全体に対するPdの重量比率は1〜2%であり、Cuの重量比率は1%以下となっている。なお前記銀合金の組成は銀とパラジウムと銅に限定されるものではなく、他の組成であってもよい。例えば銀を主成分とし、第1添加剤にチタン(Ti)、第2添加剤に炭素(C)を含有した合金であってもよい。また、第1添加剤としてネオジウム(Nd)を用いることも可能である。
前記第1添加剤としてパラジウムを含有することによって表面が酸化されにくくなるため、耐酸化性および耐薬品性を向上させることができる。これにより、例えばフォトリソグラフィ技術を用いて各種電極を所定形状にパターン形成する場合、メタルエッチング時にレジストの下にある金属膜の側面部分はパラジウムがリッチな状態となっているため、サイドエッチングが過剰になるのを抑制することができる。これはパラジウム自体が耐酸化性や耐薬品性等の耐候性能に優れた物質であり、これを含有する銀合金においても優れた耐候性能を得ることができるからである。
また、パラジウムはスパッタリング率が銀よりも低い金属元素であるとともに、スパッタリングでのターゲット形成においてパラジウムは銀と均一に混じり合うため、電極の外周部においてパラジウムリッチな状態とするのに好適である。
さらに前記第2添加剤として銅を含有することにより、銅原子が銀の結晶格子の隙間に侵入して侵入型固溶体を形成する。その結果、銀原子の移動が阻害されるため、熱履歴による銀粒子の凝集を防止することができる。これによって耐熱性が向上し、電極の剥離や断線を防止することができる。
図1において、一対の励振電極23(23a,23b)と一対の引出電極24(24a,24b)と一対の接着電極25(25a,25b)の外周部は第1添加剤であるパラジウムがリッチな状態となっている。これを図1では第1添加剤リッチ領域9として表示している。
水晶振動素子2の長辺方向の一端側に設けられた接着電極25a,25bは、導電性接着剤6,6を介して水晶振動素子搭載用パッド5,5の上に導電接合される。本実施形態では導電性接着剤6としてシリコーン系の導電性樹脂接着剤が用いられているが、シリコーン系以外の導電性接着剤を用いてもよい。なお、水晶振動素子と水晶振動素子搭載用パッドとの導電接合の手段は導電性接着剤に限定されるものではなく、他の接合手段であってもよい。例えば、導電性のバンプを介して、超音波を印加した熱圧着(いわゆるFCB法(Flip Chip Bonding))によって水晶振動素子と水晶振動素子搭載用パッドとを導電接合してもよい。
次に本発明に係る水晶振動素子2の製造方法について図3乃至9を参照しながら説明する。なお図3乃至9では簡略化のため水晶振動板の形状は平板で表示するとともに、引出電極と接着電極の記載は省略して励振電極のみを表示している。
−金属膜形成工程−
まず図3に示すように、水晶振動板2を多数固形成するための水晶ウエハ200の表裏主面(201,202)の全面にスパッタリングによって金属膜Mを成膜する(金属膜形成工程)。なお図3乃至9においては一単位の水晶振動板の形成領域についてのみ表示しているとともに、前述した引出電極や接着電極は簡略化のため表示を省略している。
前記金属膜Mはクロムを下地として、その上に銀を主成分する微量のパラジウム(第1添加剤)と微量の銅(第2添加剤)とを含有した銀合金(Ag−Pd−Cu合金)が積層された層構成となっている。第1添加剤であるパラジウムはスパッタリング率が銀よりも低く、かつエッチング液に対して腐食しにくい金属元素となっており、第2添加剤である銅は銀と固溶体を形成する元素となっている。なおクロム層の厚さは銀合金層の厚さに比べて極薄であるため、全ての断面図においてクロム層の記載は省略している。
−レジスト形成工程−
次に水晶振動板200の表裏主面全体に形成された金属膜Mの上にレジストRを形成する(図4)。本実施形態ではレジストRにポジ型レジストが用いられている。
−露光・現像工程−
次に図5に示すように所定形状に開口したフォトマスクPMを介して光(紫外線)を照射してフォトマスクのパターンを転写する(露光工程)。なお図5では片面側への露光を行なっている状態を表示している。そして現像を行うことにより、図6に示すように感光した領域のレジストが除去され、当該領域下の金属膜Mが露出する(現像工程)。
−メタルエッチング工程−
次に図7に示すように、銀および銅に対して腐食性を有するエッチング液EL(メタルエッチング液)が入った容器EBに水晶振動板を浸漬することによって、残存したレジストRで覆われていない領域(以下、露出領域と略記)の金属膜Mを除去する(メタルエッチング工程)。本実施形態ではエッチング液ELは硝酸系のものが用いられているが他の系統のエッチング液を用いてもよい。
前記メタルエッチング工程によって、露出領域の金属膜Mに含まれる銀および銅が溶解していき、前記金属膜Mに含まれるパラジウムはエッチング液に溶解されにくいことから金属膜M中のパラジウムの比率が高くなっていく。これにより、残存したレジストの下にある金属膜Mの側面部分においては、金属膜Mに含まれるパラジウムの量が金属膜Mの側面部分以外の領域に比べて相対的に多くなる。つまり励振電極の外周部の方がが、励振電極の側面部分よりも内側の領域に比べて単位体積あたりのパラジウムの濃度が高い状態(パラジウムリッチ)となる(図8)。なお図8乃至9ではパラジウムがリッチな領域を符号9で表示している。
−レジスト剥離工程−
最後に、残存していたレジストRを剥離することによって、外周部がパラジウムリッチな状態となった励振電極23a,23bを有する多数固の水晶振動素子2,2,・・・,2が一体となった水晶ウエハ210が得られる(図9)。
上述した本発明に係る水晶振動素子の製造方法によれば、励振電極の外周部においてパラジウムがリッチな状態となった水晶振動素子を製造することができる。これは金属膜形成工程において前述した3元系の合金から成る金属膜Mを水晶振動板の表裏に形成し、金属膜Mの上面にレジストを形成した後に、メタルエッチング工程において銀および銅に対して腐食性を有するエッチング液を用いてエッチングすることによって、上面をレジストで覆われた金属膜の側面部分の銀を選択的にエッチングすることができるからである。
次に本発明に係る水晶振動子1の製造方法について図10に基づいて説明する。前述の製造方法によって得られた水晶ウエハ210から水晶振動素子2を個片化し、容器3の段部4の上面に設けられた水晶振動素子搭載用パッド(電極)5,5の上に導電性接着剤6,6を介して導電接合する(接合工程)。
前記接合工程の後、励振電極の平面視の面積よりも大きく開口したパーシャルマスクIMを介して、水晶振動子の励振電極23aに向けてイオンガンIGからイオンビームIB(アルゴンイオンAr)を照射する(図10)。アルゴンイオンがパーシャルマスクの開口径以上の照射径で照射されることによって、励振電極全体にアルゴンイオンが衝突する。これにより励振電極の質量が削減(いわゆるイオンミリング)されて水晶振動素子の周波数の微調整が行なわれる(微調整工程)。前記イオンビームには、アルゴン以外の不活性ガスをイオン化したものを用いてもよい。なお本実施形態において微調整工程以外に粗調整工程が存在する。粗調整工程とは、ATカット水晶振動板の表裏主面に励振電極等の電極を形成することによって所望の周波数範囲まで周波数を低下させるように調整する工程であり、微調整工程に先立って行なわれる工程である。粗調整工程は微調整工程に比べて調整される周波数の量が多くなっている。
前記微調整工程において、励振電極の外周部は第1添加剤であるパラジウムがリッチな状態となっている。パラジウムは銀よりもスパッタリング率が低いため、イオンビームの照射に対して銀よりもスパッタリングされ難い。これにより、励振電極の外形寸法の縮小を抑制することができる。
前記微調整工程の後、容器3に蓋を接合することによって水晶振動素子2を凹部8に気密に封止する(封止工程)。以上が本発明に係る水晶振動子の製造方法である。
上述した本発明に係る水晶振動子によれば、銀にパラジウムが添加されることによって表面が酸化されにくくなるため耐候性能を向上させることができる。また、銅は銀と固溶体を形成する元素であるので電極の硬度が向上し、当該水晶振動素子を用いた水晶振動子の耐熱性を向上させることができる。これらの作用効果を示す例として、従来例と比較した信頼性試験の結果を図11乃至16に示す。図11乃至12はエージング試験のデータを、図13乃至14は高温保存性試験のデータを、図15乃至16は冷熱衝撃性試験のデータをそれぞれ表している。
図11乃至12は、逆メサ形状のATカット水晶振動素子(公称周波数は基本波振動モードで165.719MHz)を用いた水晶振動子における+85℃でのエージング試験(寿命試験)の結果を従来(図11)と本発明(図12)とで比較したグラフとなっている。エージング試験は+85℃に設定された試験槽中に水晶振動子を所定時間放置した後の発振周波数の変化を測定する試験である。図12においては励振電極はCrを下地として、その上にAgを主成分として第1添加剤にPd、第2添加剤にCuを含有した合金(Ag−Pd−Cu合金)が積層された層構成となっている。一方、図11に示す従来例における励振電極はCrを下地としてその上にAgのみが積層された層構成となっている(以下、従来例を示す図13および図15においても同じ)。図11乃至12に示すように本発明に係る水晶振動子は、従来例に比べてエージング時間の経過に伴う周波数偏差の低下が緩やかで、かつそのバラツキも小さく良好である。
図13乃至14は、逆メサ形状のATカット水晶振動素子を用いたモノリシック水晶フィルタ(公称周波数は156.525MHz)における+125℃での高温保存試験の結果を従来(図13)と本発明(図14)とで比較したグラフとなっている。高温保存試験は+125℃に設定された試験槽中に水晶振動子を所定時間放置した後に発振周波数の変化を測定する試験である。図14においては励振電極はCrを下地として、その上に前記Ag−Pd−Cu合金が積層された層構成となっている。図13乃至14に示すように、本発明に係る水晶フィルタは従来例に比べて、時間の経過に伴う通過帯域のマイナス側周波数の低下が緩やかで、かつそのバラツキも小さく良好である。
図15乃至16は、逆メサ形状のATカット水晶振動素子を用いたモノリシック水晶フィルタ(公称周波数は156.525MHz)における冷熱衝撃試験の結果を従来(図15)と本発明(図16)とで比較したグラフとなっている。冷熱衝撃試験は所定の温度プロファイルで−55℃から+125℃まで温度変化させたものを1サイクルとして、これを200サイクル、500サイクル、1000サイクルとそれぞれ繰り返し行なったときの通過帯域のマイナス側の周波数の変化を測定する試験である。図16においては励振電極はCrを下地として、その上に前記Ag−Pd−Cu合金が積層された層構成となっている。図15乃至16に示すように、本発明に係る水晶フィルタは従来例に比べて、時間の経過に伴う通過帯域のマイナス側周波数の低下が僅かで、かつそのバラツキも小さく良好である。
以上のように本発明によれば耐熱性や耐候性に優れた圧電デバイスを得ることができる。
図17乃至20は、逆メサ形状のATカット水晶振動素子を用いた水晶振動子(公称周波数は156.525MHz)における励振電力依存性(ドライブレベル特性)の結果を従来(図17、19)と本発明(図18、20)とで比較したグラフとなっている。励振電力依存性は低い励振電力(ドライブレベル)から高い励振電力まで段階的に印加レベルを変化させた際の発振周波数および等価直列抵抗値の変化を測定するものある。図17乃至18は励振電力の変化に伴う周波数偏差の変化を表しており、図19乃至20は励振電力の変化に伴う等価直列抵抗値の変化を表している。図18と図20において励振電極はCrを下地として、その上に前記Ag−Pd−Cu合金が積層された層構成となっている。図17乃至20に示すように、本発明に係る水晶振動子は従来例(Crを下地としてその上にAgのみが積層された層構成からなる励振電極)に比べて、励振電力の増大に伴う周波数偏差の変化量が小さく、かつそのバラツキも小さくなっている。また等価直列抵抗値においても、本発明に係る水晶振動子は従来例に比べて励振電力の増大に伴う等価直列抵抗値の変動が小さく抑えられている。
これは次の理由によるものと考えられる。従来例(下地層の上がAgのみ)の場合、引出電極の表面は酸化膜が形成されているため、引出電極と導電性接着剤との密着性が低下して不安定な状態と成り易い。これにより引出電極と導電性接着剤との接合界面における導通抵抗が増大して水晶振動子の等価抵抗値が悪化し易くなる。その結果、励振電力依存性において不安定な特性となる。
これに対して本発明によれば、引出電極には第1添加剤であるPdが含有されているため引出電極の表面が酸化され難い。その結果、引出電極と導電性接着剤との密着性が高まって安定した状態と成り易い。これにより引出電極と導電性接着剤との接合界面における導通抵抗が減少して水晶振動子の等価抵抗値を低く抑えることができる。その結果、良好な励振電力依存性を有する水晶振動子を得ることができる。
本発明の実施形態では表面実装型の水晶振動子を例に挙げているが、水晶振動子以外に水晶フィルターや水晶発振器など他の圧電デバイスへも適用可能である。
本発明は、その精神または主要な特徴から逸脱することなく、他のいろいろな形で実施することができる。そのため、上述の実施の形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈してはならない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文には、なんら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
圧電振動素子および圧電デバイスの量産に適用できる。
1 水晶振動子
2 水晶振動素子
3 容器
23、23a、23b 励振電極
9 第1添加剤リッチ領域

Claims (6)

  1. 圧電振動板を駆動させるための励振電極が形成された圧電振動素子であって、
    前記励振電極が銀を主成分とし、添加剤としてスパッタリング率が銀よりも低く、かつエッチング液に対して腐食しにくい金属元素である第1添加剤と、銀と固溶体を形成する元素である第2添加剤と、を含有する3元系の合金で構成され、
    前記励振電極の外周部において前記第1添加剤がリッチな状態となっていることを特徴とする圧電振動素子。
  2. 前記合金が、前記第1添加剤としてパラジウムを、前記第2添加剤として銅をそれぞれ含有していることを特徴とする請求項1に記載の圧電振動素子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の圧電振動素子が容器に収容され、当該容器に蓋が接合されることによって前記圧電振動素子が気密に封止された圧電デバイス。
  4. 圧電振動板を駆動させるための励振電極が形成された圧電振動素子の製造方法であって、
    銀を主成分とし、添加剤としてスパッタリング率が銀よりも低く、かつエッチング液に対して腐食しにくい金属元素である第1添加剤と、銀と固溶体を形成する元素である第2添加剤と、を含有する3元系の合金から成る金属膜を、圧電振動板の表裏に形成する金属膜形成工程と、
    前記金属膜の上面にレジストを形成した後に、銀に対して腐食性を有するエッチング液を用いてエッチングすることによって、励振電極の外周部を前記第1添加剤がリッチな状態とするメタルエッチング工程と、
    を有する圧電振動素子の製造方法。
  5. 前記合金に含有される前記第1添加剤がパラジウムであり、前記第2添加剤が銅であることを特徴とする請求項4に記載の圧電振動素子の製造方法。
  6. 圧電デバイスの製造方法であって、
    請求項4または請求項5に記載の製造方法で得られた圧電振動素子を、容器の内部に接合する接合工程と、
    圧電振動素子の前記励振電極に対してイオンビームを照射することによって、励振振動子電極の質量を減少させて圧電振動素子の周波数の微調整を行う微調整工程と、
    前記容器に蓋を接合することによって圧電振動素子を気密に封止する封止工程と、
    を有する圧電デバイスの製造方法。
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