JP2015109052A - 筆記データ処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】追記の直前に筆記された筆跡と追記された筆跡との両方を含むストロークデータを生成することが可能な筆記データ処理装置を提供する。【解決手段】読取装置のCPUは、電子ペンの位置を特定可能な座標データを取得する。CPUは、座標データが記入領域を示している場合、座標データをRAMに記憶する(S63)。CPUは、座標データが第1チェック領域を示している場合(S33:YES)、RAMに記憶された座標データに基づいて特定される点又は線画の画像ファイルを作成する(S37)。CPUは画像ファイルをテーブルに記憶する(S39)。CPUは、座標データが第2チェック領域を示している場合(S43:YES)、テーブルに記憶された画像ファイルのうち最も後で記憶された画像ファイルに対応する座標データを、RAMに記憶する(S47)。CPUは、最も後で記憶された画像ファイルをテーブルから削除する(S49)。【選択図】図7

Description

本発明は、紙媒体に筆記する動作に基づき、筆記具の移動の軌跡を電子化する筆記データ処理装置に関する。
台座上に載置された紙媒体に筆記具で筆記する場合の筆記具の動作に基づいて、筆記具の移動の軌跡を筆跡として電子化することが可能な筆記データ処理装置が知られている。特許文献1は、座標検出装置に固定されたノートに電子ペンで筆記が行われた場合に、ペン先の位置を示す複数の座標データを、筆跡を示すストロークデータとして生成する電子筆記装置を開示する。上記装置は、ページを送る操作又はページを戻す操作が行われた場合、ストロークデータと、ノートの複数のページのうち筆記されたページの番号とを対応付けて記憶する。これによって上記装置は、ページを遡って追記が行われた場合に、追記されたページに元々筆記されていた筆跡を示すストロークデータと、追記された筆跡を示すストロークデータとを対応付ける。
特開2012−38158号公報
追記されるページに元々筆記されていた筆跡のうち追記の直前に筆記された筆跡と、追記された筆跡との両方を含むストロークデータの生成を、ユーザが望む場合がある。このような場合の具体例として、ユーザが特定のページに対して筆記を行い、ページを送る操作を行った直後に、操作の直前の筆記では不十分で追記の必要があると気づいた場合が挙げられる。しかしながら上記装置では、特定のページに対して筆記された複数の筆記のうち追記の直前に筆記された筆跡を特定できない。従って上記装置は、追記の直前に筆記された筆跡と追記された筆跡との両方を含むストロークデータを生成できないという問題点がある。
本発明の目的は、追記の直前に筆記された筆跡と追記された筆跡との両方を含むストロークデータを生成することが可能な筆記データ処理装置を提供することである。
本発明の第1態様に係る筆記データ処理装置は、紙媒体が載置される所定領域の何れかの位置に近接した筆記具の位置を検出する検出部と、前記検出部によって検出された位置を特定可能な座標データを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記座標データが、所定の第1条件又は第2条件を満たすか判断する第1判断手段と、前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件及び前記第2条件の何れも満たさないと判断された場合、前記座標データを第1記憶部に記憶する第1記憶手段と、前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第1記憶部に前記座標データが記憶されている場合、前記第1記憶部に記憶された前記座標データに基づいて特定される点又は線画の画像ファイルを作成する作成手段と、前記作成手段によって作成された前記画像ファイルを第2記憶部に記憶し、前記第1記憶部から前記座標データを削除する第2記憶手段と、前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第2条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第2記憶部に少なくとも1つの画像ファイルが記憶されている場合、前記少なくとも1つの画像ファイルのうち最も後で前記第2記憶部に記憶された前記画像ファイルに対応する前記座標データを、前記第1記憶部に記憶する第3記憶手段と、前記第3記憶手段によって前記座標データが前記第1記憶部に記憶された後、最も後で前記第2記憶部に記憶された前記画像ファイルを削除する第1削除手段とを備えている。
第1態様によれば、筆記データ処理装置は、検出部によって検出された座標データが第1条件を満たす場合、第1記憶部に記憶された座標データに基づいて特定される点又は線画の画像ファイルを、第2記憶部に記憶する。これによって、筆記具によって筆記された点又は線画の画像ファイルが作成される。又、筆記データ処理装置は、検出部によって検出された座標データが第2条件を満たす場合、最も後で第2記憶部に記憶された画像ファイルに対応する座標データを、第1記憶部に記憶し、次いで、最も後で第2記憶部に記憶された画像ファイルを第2記憶部から削除する。これによって、一旦作成された画像ファイルに対応する座標データは、第1記憶部に再度記憶される。この状態で検出部によって検出された座標データが第1条件及び第2条件の何れも満たさない場合、検出された座標データは第1記憶部に記憶される。なお、第1記憶部には、画像ファイルに対応する座標データが記憶されている。従って第1記憶部には、最も後で第2記憶部に記憶された画像ファイルに対応する座標データ(第1座標データ)と、新たに取得された座標データ(第2座標データ)とが記憶された状態になる。この状態で、筆記データ処理装置は、第1座標データに対応する点又は線画に、第2座標データに対応する点又は線画が追加された画像の画像ファイルを作成できる。従って、筆記データ処理装置は、追記の直前に筆記された筆跡と、追記された筆跡との両方を含む画像の画像ファイルを作成できる。
本発明の第2態様に係る筆記データ処理装置は、紙媒体が載置される所定領域の何れかの位置に近接した筆記具の位置を検出する検出部と、前記検出部によって検出された位置を特定可能な座標データを取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記座標データが、所定の第1条件又は第2条件を満たすか判断する第1判断手段と、前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件及び前記第2条件の何れも満たさないと判断された場合、前記座標データを第1記憶部に記憶する第1記憶手段と、前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第1記憶部に前記座標データが記憶されている場合、前記第1記憶部に記憶された前記座標データに基づいてストロークデータを作成する作成手段と、前記作成手段によって作成された前記ストロークデータを第2記憶部に記憶し、前記第1記憶部から前記座標データを削除する第2記憶手段と、前記第2記憶手段によって前記第2記憶部に記憶された前記ストロークデータを送信する送信手段と、前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第2条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第2記憶部に前記ストロークデータが記憶されている場合、前記ストロークデータのうち最も後で前記第2記憶部に記憶された前記ストロークデータに対応する前記座標データを、前記第1記憶部に記憶する第3記憶手段と、前記第3記憶手段によって前記座標データが前記第1記憶部に記憶された後、最も後で前記第2記憶部に記憶された前記ストロークデータを削除する第1削除手段とを備えを備えている。
第2態様によれば、筆記データ処理装置は、検出部によって検出された座標データが第1条件を満たす場合、第1記憶部に記憶された座標データに基づいてストロークデータを作成し、第2記憶部に記憶する。又、筆記データ処理装置は、検出部によって検出された座標データが第2条件を満たす場合、最も後で第2記憶部に記憶されたストロークデータに対応する座標データを、第1記憶部に記憶し、次いで、最も後で第2記憶部に記憶されたストロークデータを第2記憶部から削除する。この状態で、検出部によって検出された座標データが第1条件及び第2条件の何れも満たさない場合、検出された座標データは第1記憶部に記憶される。なお、第1記憶部には、第2記憶部に一旦記憶されたストロークデータに対応する座標データが再度記憶されている。従って第1記憶部には、第2記憶部に一旦記憶されたストロークデータに対応する座標データ(第1座標データ)と、新たに取得された座標データ(第2座標データ)とが記憶された状態になる。この状態で、筆記データ処理装置は、第1座標データ及び第2座標データに基づいて新たにストロークデータを作成し、送信できる。従って、筆記データ処理装置から送信されたストロークデータを受信した機器は、第1座標データによって特定される点又は線画と、第2座標データによって特定される点又は線画とを含む画像ファイルを、受信したストロークデータに基づいて作成できる。
手書入力システム1の概要を示す図である。 読取装置2及びスマートフォン19の電気的構成を示すブロック図である。 用紙123を示す図である。 テーブル231を示す図である。 筆記の手順を示す図である。 メイン処理のフローチャートである。 メイン処理のフローチャートであって、図6の続きである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。図1を参照して、本実施形態に係る手書入力システム1の概要を説明する。以下の説明では、図1の左上側、右下側、上側、下側、右上側、左下側を、各々、読取装置2の左側、右側、前側、後側、上側、下側と定義して説明する。
図1に示すように、手書入力システム1は、読取装置2、電子ペン3、スマートフォン19等を主に備える。読取装置2は、折り畳んで携行可能な、薄型軽量の手書き入力装置である。手書入力システム1では、ユーザは電子ペン3を用いて、読取装置2に装着された紙媒体100の用紙111に点や線画を筆記する。以下では、線画が筆記される場合について説明する。線画には、文字、数値、記号、図形等が含まれる。読取装置2は、筆記の過程における電子ペン3の位置を取得する。読取装置2は、取得した位置に基づき、電子ペン3によって用紙111に筆記された線画を特定する。読取装置2は、特定された線画を含む画像の画像ファイルを作成する。読取装置2は、作成した画像ファイルをスマートフォン19に送信することができる。スマートフォン19は、画像ファイルを受信した場合、受信した画像ファイルに対応する画像を、ディスプレイ192に表示させる。これによってユーザは、電子ペン3によって用紙111に筆記された線画と同一形状の線画を、ディスプレイ192を介して視認できる。
読取装置2は、左右一対の左読取装置2L,右読取装置2R,及びカバー4を構成の主体とする。左読取装置2L及び右読取装置2Rは、矩形薄板状である。左読取装置2L及び右読取装置2Rは、カバー4の前面に左右方向に見開き可能に配置されている。左読取装置2L及び右読取装置2Rは、フラットケーブル(図示略)によって電気的に接続されている。右読取装置2Rは、3つのLED5を上端に備える。LED5は、読取装置2の状態をユーザに通知可能である。カバー4は、袋状の袋部4Aを左側に備える。左読取装置2Lは、袋部4A内に差し込まれることでカバー4に着脱可能に装着される。右読取装置2Rは、両面テープ及び粘着性を有する樹脂フィルム等によって、カバー4の右前面に貼り付けられる。
読取装置2の前面には紙媒体100が着脱可能に装着される。紙媒体100は、左右方向に見開き可能な冊子状である。紙媒体100では、一対の表紙(表表紙110L及び裏表紙110R)と複数の用紙111が、各々の縁部の一部で綴じられている。一例として、紙媒体100はA5サイズのノートである。用紙111に予め印刷された図柄のレイアウト等を示すフォーマットは、紙媒体100の種別毎に異なる。又、用紙111のフォーマットは、頁毎に異なる場合もある。以下、用紙111に予め印刷された図柄を、印刷図柄という。紙媒体100は、表表紙110Lが左読取装置2Lの前面に載置され、且つ、裏表紙110Rが右読取装置2Rの前面に載置されるように、読取装置2に装着される。本実施形態では、紙媒体100は、両面テープ及び粘着性を有する樹脂フィルム等によって、紙媒体100が読取装置2に位置決めされた状態で装着される。即ち、左読取装置2L及び右読取装置2Rは各々、表表紙110L及び裏表紙110Rと一体的に移動する。ユーザは電子ペン3を用いて紙媒体100の用紙111に線画を筆記できる。
なお、読取装置2は、右読取装置2Rのみを備えた構成であってもよい。この場合、読取装置2に装着可能な紙媒体100の一例として、A5サイズのレポート用紙が挙げられる。
電子ペン3は、電磁誘導式のノック式電子ペンであり、筒体30、芯体31、コイル32、可変容量コンデンサ33、基板34、コンデンサ35、インク収納部36、及び、図示外のノックカムを主に備える。筒体30は、円柱状の形状を有し、芯体31、コイル32,可変容量コンデンサ33,基板34,コンデンサ35,及びインク収納部36を内部に収容する。芯体31は、筒体30の延伸方向に沿って筒体30内を延びる。芯体31の一端部は、電子ペン3の先端側に配置され、芯体31の他端部は、インクが収納されているインク収納部36に接続される。インク収納部36は、芯体31にインクを供給する。芯体31は図示外の弾性部材によって、電子ペン3の先端側に付勢されている。
ノックカムは、図示外のカム本体、ノック棒39、及び図示外の回転子を有する。カム本体は、筒体30のうち電子ペン3の先端側と反対側の内壁に設けられている。ノック棒39は、筒体30の反対側の端部から外側に突出する。回転子は芯体31に接続する。ノック棒39が筒体30の内部に押し込まれた場合、回転子は回転し、カム本体のうち電子ペン3の先端側に引っ掛かる。芯体31は、弾性部材の付勢力に逆らって電子ペン3の先端側に移動し、芯体31の一端部が筒体30から外部に突出した状態でカム本体に保持される。芯体31の一端側が筒体30から外部に突出した状態で、ユーザが電子ペン3を用いて用紙111に筆記すると、インクによって用紙111に線画が形成される。ノック棒39が筒体30の内部に再度押し込まれた場合、回転子は更に回転し、カム本体から外れる。芯体31は弾性部材の付勢力によって電子ペン3の反対側に移動し、芯体31の一端部は筒体30内部に収容される。
コイル32は、インク収納部36の周囲に巻回された状態で、芯体31と可変容量コンデンサ33との間に保持されている。可変容量コンデンサ33は、基板34によって電子ペン3の内部に固定されている。基板34には、コンデンサ35が搭載されている。コンデンサ35及び可変容量コンデンサ33はコイル32に並列に接続され、周知の共振(同調)回路を構成する。
スマートフォン19は、タッチパネル191及びディスプレイ192を備える。タッチパネル191は、各種指示を入力するために使用される。ディスプレイ192は、画像ファイルに対応する画像を表示可能である。なお、スマートフォン19の代わりに汎用PCやタブレットPCが用いられてもよい。
図2を参照して、手書入力システム1の電気的構成を説明する。まず、読取装置2の電気的構成と、読取装置2が座標データを検出する原理の概要とを説明する。読取装置2は、センサ基板7L,7R,メイン基板20,センサ制御基板28,29、入力部25、及び3つのLED5を備える。センサ基板7L,7Rは、夫々、左読取装置2L,右読取装置2R内に設けられる。入力部25及び3つのLED5は、右読取装置2Rに設けられる。
メイン基板20は、CPU21、RAM22、フラッシュROM23、及び無線通信部24を備える。RAM22、フラッシュROM23、及び無線通信部24は、CPU21に電気的に接続されている。CPU21は、読取装置2の制御を行う。RAM22は、演算データ等の各種データを一時的に記憶する。フラッシュROM23には、CPU21が読取装置2を制御するために実行するプログラムが記憶される。又、フラッシュROM23には、後述するテーブル231(図4参照)が記憶される。又、フラッシュROM23には、用紙111のフォーマット毎にレイアウトデータが複数記憶される。無線通信部24は、外部の電子機器と近距離無線通信を実行するためのコントローラである。入力部25及び3つのLED5は、CPU21に電気的に接続されている。入力部25は、読取装置2に対する指示を入力するためのスイッチである。3つのLED5の夫々の色は、黄色、緑色、及び赤色である。
センサ基板7L、7Rには、上下方向及び左右方向の各々に細長いループコイルが多数配列されている。センサ基板7Lは、センサ制御基板28のASIC28Aに電気的に接続されている。ASIC28Aは、電子ペン3による筆記動作がセンサ基板7L上で行われた場合に、電子ペン3の位置を示す座標データを検出する。センサ基板7Rは、センサ制御基板29のASIC29Aに電気的に接続されている。ASIC29Aは、電子ペン3による筆記動作がセンサ基板7R上で行われた場合に、電子ペン3の位置を示す座標データを検出する。ASIC28A,29Aのうち、マスター側のASIC28AはCPU21に直接接続され、スレーブ側のASIC29AはASIC28Aを介してCPU21に接続されている。
センサ基板7L,7R上で電子ペン3による筆記動作が行われた場合に座標データが検出される原理を、概略的に説明する。CPU21は、ASIC28A,29Aを制御して、センサ基板7L,7Rの各々のループコイルに、一本ずつ特定の周波数の電流(励磁用送信電流)を流す。これにより、センサ基板7L,7Rの各々のループコイルから磁界が発生する。この状態で、例えばユーザが電子ペン3を用いて、読取装置2に装着された紙媒体100の用紙111に線画を筆記する動作を行うと、電子ペン3はセンサ基板7L,7Rに近接する。そのため、電子ペン3の共振回路は電磁誘導によって共振し、誘導磁界を生じる。
次に、CPU21はASIC28A,29Aを制御して、センサ基板7L,7Rの各々のループコイルからの磁界の発生を停止させる。センサ基板7L,7Rの各々のループコイルは、電子ペン3の共振回路から発せられる誘導磁界を受信する。CPU21はASIC28A,29Aを制御して、センサ基板7L,7Rの各々のループコイルに流れる信号電流(受信電流)を検出させる。ASIC28A,29Aがこの動作を全てのループコイルについて一本ずつ実行し、受信電流を検出することによって、電子ペン3の位置を示す座標データが検出される。
更に、電子ペン3を用いて用紙111に線画を筆記する動作が行われている状態では、芯体31に筆圧が付与される。コイル32のインダクタンスは、芯体31に付与される筆圧に応じて変化する。これにより、芯体31に付与される筆圧に応じて、電子ペン3の共振回路の共振周波数が変化する。CPU21は、共振周波数の変化(位相変化)を検出して、電子ペン3に付与された筆圧を特定する。つまりCPU21は、特定した筆圧によって、紙媒体100の用紙111に線画が筆記されている状態であるか否かを判断できる。
なお、上記実施形態における電子ペン3の位置の検出方法は、他の方法に変更できる。例えば読取装置2は、上面にタッチパネルを備えていてもよい。この場合、電子ペン3によって筆記された位置は、タッチパネルが押下された位置に相当する。従って、読取装置2のCPU21は、タッチパネルが押下された位置を示す座標データを、タッチパネルから取得できる。
なお、CPU21は、筆圧を特定する代わりに、ループコイルに流れる受信電流の強さを特定してもよい。CPU21は、受信電流の強さが所定以上の場合、紙媒体100の用紙111に電子ペン3で筆記が行われている状態であると判断し、受信電流の強さが所定未満の場合、電子ペン3による筆記が行われていないと判断してもよい。
次に、スマートフォン19の電気的構成を説明する。スマートフォン19は、CPU41,RAM42,フラッシュROM43,無線通信部44,入力回路45,出力回路46,タッチパネル191,及びディスプレイ192を主に備える。CPU41は、スマートフォン19の制御を行う。CPU41は、RAM42、フラッシュROM43、無線通信部44、入力回路45、及び出力回路46と電気的に接続している。
RAM42は、種々の一時データを記憶する。無線通信部44は、外部の電子機器と近距離無線通信を実行するためのコントローラである。入力回路45は、CPU41へタッチパネル191からの指示を送る制御を行う。出力回路46は、CPU41からの指示に応じてディスプレイ192に画像を表示する制御を行う。
フラッシュROM43には、CPU41が実行するプログラム、及び、読取装置2から受信した画像ファイルが記憶される。スマートフォン19は、図示外の媒体読取装置(例えば、メモリカードスロット)を備える。スマートフォン19は、記憶媒体(例えば、メモリカード)に記憶されているプログラムを、媒体読取装置で読み取ってフラッシュROM43にインストールできる。また、スマートフォン19に接続されている外部機器(図示外)又はネットワークからプログラムを受信して、フラッシュROM43にインストールしてもよい。
図3を参照し、紙媒体100の用紙111の一例である用紙123について説明する。図3の左側、右側、上側、下側を、夫々、用紙111の左側、右側、上側、下側と定義して説明する。なお、図3は、紙媒体100を見開き状態とした場合に向き合って配置する2頁分の用紙123を示している。
図3に示すように、用紙123は、メモを筆記するためのメモ用紙である。用紙123は、記入領域123A、第1チェックボックス124A、及び、第2チェックボックス124Bを有する。以下、第1チェックボックス124A及び第2チェックボックス124Bを総称して、チェックボックス124という。記入領域123Aには、左右方向に延びる複数の罫線が上下方向に等間隔に並んで印刷されている。上端部の2本の罫線の夫々の左上側に、「Title:」「Tags:」の文字が印刷されている。記入領域123Aは、ユーザがメモを筆記するための領域である。チェックボックス124は、記入領域123Aの右下に印刷されている。第1チェックボックス124A及び第2チェックボックス124Bは、横方向に並んでいる。第1チェックボックス124Aの形状は、矩形状の1重線である。第2チェックボックス124Bの形状は、矩形状の2重線である。第1チェックボックス124Aは、記入領域123Aに筆記された線画を確定させるためにユーザが線画を筆記する領域を示す。第2チェックボックス124Bは、第1チェックボックス124Aに線画を筆記する操作を取り消す場合に筆記される領域を示す。
なお、読取装置2において使用可能な用紙111は、図3の用紙123に限定されず、他のフォーマットの用紙111であってもよい。チェックボックス124の夫々の形状及び位置は変更できる。例えばチェックボックス124は円形であってもよい。チェックボックス124は、記入領域123Aの左上、左下、及び右上の何れかの位置に設けられていてもよい。第1チェックボックス124Aと第2チェックボックス124Bとは、図3の場合よりも更に大きく離隔していてもよい。例えば、記入領域123Aの左下に第1チェックボックス124Aが設けられ、記入領域123Aの右下に第2チェックボックス124Bが設けられていてもよい。
用紙123に筆記された線画に基づいて画像ファイルが作成される場合のCPU21の処理の概要について、図3〜図5を参照して説明する。読取装置2のCPU21は、電子ペン3に対して筆圧が付与されている間、ASIC28A,29Aを介して電子ペン3の位置を示す座標データを一定周期で繰り返し取得する。CPU21は、取得された複数の座標データの夫々に、座標データが取得された時刻を示す時間データを関連付けて、RAM22の第1領域に記憶する。電子ペン3に対する筆圧の付与が終了した時点でRAM22の第1領域に記憶されている複数の座標データ及び複数の時間データは、電子ペン3によって用紙123に筆記された線画を構成する1つの線分の位置を示す。以下、1つの線分の位置を示す複数の座標データ、及び、複数の座標データの夫々に関連付けられた複数の時間データを、総称して線分データという。
なお本実施形態では、電子ペン3によって線分を筆記する動作が行われる場合について説明しているが、電子ペン3によって点を筆記する動作、即ち、電子ペン3を用紙123に一瞬載置させる動作が行われる場合もある。このような場合、RAM22の第1領域には、筆記された点に対応する1つの座標データ及び1つの時間データが線分データとして記憶される場合もある。
CPU21は、RAM22の第1領域に記憶された線分データに基づいて、用紙123の記入領域123A、第1チェックボックス124A、及び、第2チェックボックス124Bの何れに線画が筆記されたかを判断する。CPU21は、記入領域123Aに線画が筆記されたと判断した場合、RAM22の第1領域に記憶された線分データを、RAM22の第2領域に記憶し、RAM22の第1領域をクリアする。ユーザが電子ペン3を用いて記入領域123Aに線分を1つずつ筆記する毎に、RAM22の第2領域に線分データが順に記憶される。
CPU21は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断した場合、RAM22の第2領域に記憶された少なくとも1つの線分データを含むストロークデータを作成する。ストロークデータには、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されてから、次に第1チェックボックス124Aに線画が筆記されるまでに取得された少なくとも1つの線分データが含まれる。次に、CPU21は、作成したストロークデータに含まれる少なくとも1つの線分データを1つずつ抽出する。CPU21は、抽出した線分データに対応する複数の座標データによって示される複数の位置の間を、関連付けられた複数の時間データによって示される時刻の順番に直線で結ぶ。CPU21は、線分データ毎に1つずつ得られる線分を結合し、線画として特定する。CPU21は、特定した線画の近傍のみを含む画像の画像ファイルを作成する。画像ファイルは、線画をデシタル画像によって示すデータファイルである。デジタル画像の例として、ベクター画像やラスター画像が挙げられる。画像ファイルとしてJPEGファイル、GIFファイル、PNGファイル、BMPファイルが挙げられる。
具体例を挙げて説明する。図3に示すように、用紙123の記入領域123Aに文字列「ABCDE」(四角形53内)が筆記され、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合を例に挙げる。この場合、CPU21は、筆記された文字列「ABCDE」の最も上側、下側、左側、及び右側の夫々の位置を特定する。CPU21は、最も上側の位置を通って左右方向に延びる直線531、最も下側の位置を通って左右方向に延びる直線532、最も左側の位置を通って上下方向に延びる直線533、及び、最も右側の位置を通って上下方向に延びる直線534で囲まれる四角形53を特定する。CPU21は、特定した四角形53で囲まれた領域を示す画像の画像ファイルを作成する。
CPU21は、作成した画像ファイルを、図4に示すテーブル231に格納する。又、CPU21は、格納した画像ファイルに、画像ファイルの作成時に使用したストロークデータ、及び、画像ファイルを作成した作成日時を対応付けて、テーブル231に格納する。
更に、CPU21は、上記の処理に加え、RAM22の第1領域に記憶された線分データに基づいて、用紙123の第2チェックボックス124Bに1〜3つの何れかの数の線画が筆記されたか判断する。以下、第2チェックボックス124Bに筆記された1つ、2つ、3つの夫々の線画を、夫々、1重線、2重線、及び3重線という。CPU21は、第2チェックボックス124Bに1重線、2重線、及び3重線の何れかが筆記されたと判断した場合、以下の処理を行う。
図5(A)〜(D)を参照して具体的に説明する。はじめに、図5(A)を参照して説明する。用紙123の記入領域123Aに、「文字列ABCDE」が筆記される(図3、四角形541内参照)。この場合、CPU21は、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記される。この場合、CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータを作成する。CPU21は、作成したストロークデータに基づいて、文字列「ABCDE」を含む四角形541で囲まれた領域を示す画像の画像ファイルを作成する。CPU21は、作成した画像ファイルに、ストロークデータ及び作成日時を対応付け、テーブル231(図4参照)に格納する。以下、テーブル231に対応付けて記憶された画像ファイル、ストロークデータ、及び作成日時の単位を、レコードという。CPU21は、文字列「ABCDE」に対応するレコードをテーブル231に記憶した後、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域から削除する。
次いで、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記される。この場合、CPU21は、テーブル231のうち作成日時の最も新しいレコードのストロークデータに含まれる複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。図5(A)の場合、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記される直前に文字列「ABCDE」が筆記されているので、文字列「ABCDE」に対応するレコードのストロークデータに含まれる複数の線分データが、RAM22の第2領域に記憶される。第1チェックボックス124Aに線画が筆記されることによってRAM22の第2領域から削除された、文字列「ABCDE」に対応する線分データが、再度、RAM22の第2領域に記憶されることになる。その後、CPU21は、テーブル231のうち最も新しい作成日時のレコード、即ち、文字列「ABCDE」に対応するレコードを削除する。これによってテーブル231は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記される前の状態に戻る。
次いで、用紙123の記入領域123Aのうち、文字列「ABCDE」が筆記された部分の下側に、文字列「FGHIJ」が筆記される(図3、四角形542内参照)。この場合、CPU21は、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。なお、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記されたことに応じて、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶されている。従って、文字列「FGHIJ」が筆記されたことによって、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。
次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記される。この場合、CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータを作成する。CPU21は、作成したストロークデータに基づいて、文字列「ABCDE」「FGHIJ」を含む四角形542で囲まれた領域を示す画像の画像ファイルを作成する。CPU21は、作成した画像ファイルに、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応するストロークデータ及び作成日時を対応付け、テーブル231に格納する。CPU21は、画像ファイル、ストロークデータ、及び作成日時をテーブル231に記憶した後、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域から削除する。
以上のように、CPU21は、第2チェックボックス124Bにユーザが1重線を筆記したことに応じて、文字列「ABCDE」を含む画像の画像ファイルをテーブル231から削除する。第2チェックボックス124Bに対する線画の筆記は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたことに応じて作成された画像ファイルを削除させるために、ユーザが読取装置2に対して行う指示に相当する。
なお、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データは、RAM22の第2領域に再び記憶される。従って、電子ペン3を用いた筆記操作をユーザが更に行うことによって、文字列「ABCDE」に対して追記を行うことが可能な状態になる。例えば図5(A)に示すように、文字列「FGHIJ」が追記された場合、CPU21は、文字列「ABCDE」と文字列「FGHIJ」とを含む画像ファイルを新たに作成できる。これによってテーブル231には、文字列「ABCDE」「FGHIJ」を含む画像の画像ファイルが格納される。
なお上記において、CPU21は、文字列「ABCDE」「FGHIJ」を含む画像の画像ファイルを別の方法で作成してもよい。例えばCPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データに基づいて、文字列「ABCDE」を示す線画と、文字列「FGHIJ」を示す線画を別々に作成してもよい。次にCPU21は、別々に作成した線画を上下方向に並べて配置させ、周囲を囲む四角形を特定してもよい。CPU21は、特定した四角形で囲まれた領域のみを含む画像の画像ファイルを作成してもよい。
次に、図5(B)を参照して説明する。用紙123の記入領域123Aに「文字列ABCDE」が筆記されてから(図3、四角形541内参照)、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されるまでのCPU21の処理は、図5(A)の場合と同一であるので、説明を省略する。次いで、用紙123の記入領域123Aのうち、文字列「ABCDE」が筆記された部分の下側に、文字列「FGHIJ」が筆記される(図3、四角形542内参照)。CPU21は、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。なお、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたことに応じて、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データは、RAM22の第2領域から削除されている。従って、文字列「FGHIJ」が筆記されたことによって、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データのみがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。
次いで、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記される。CPU21は、テーブル231のうち作成日時の最も新しいレコードのストロークデータ、即ち、文字列「ABCDE」に対応するストロークデータに含まれる複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。なお、RAM22の第2領域には、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データが記憶されている。従って、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記されたことによって、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。その後、CPU21は、テーブル231のうち最も新しい作成日時のレコード、即ち、文字列「ABCDE」に対応するレコードを削除する。
次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記される。CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータを作成する。CPU21は、作成したストロークデータに基づいて、文字列「ABCDE」「FGHIJ」を含む四角形542で囲まれた領域を示す画像の画像ファイルを作成する。CPU21は、作成した画像ファイルに、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応するストロークデータ及び作成日時を対応付け、テーブル231に格納する。CPU21は、画像ファイル、ストロークデータ、及び作成日時をテーブル231に記憶した後、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域から削除する。
以上のように、CPU21は、文字列「FGHIJ」を筆記するタイミングが、第2チェックボックス124Bに1重線を筆記するタイミングより早い場合でも、図5(A)の場合と同様、文字列「ABCDE」を含む画像の画像ファイルを削除できる。図5(B)の過程を経てテーブル231に記憶される画像ファイルの画像は、図5(A)の場合と同様、文字列「ABCDE」「FGHIJ」を含む画像になる。
次に、図5(C)を参照して説明する。用紙123の記入領域123Aに「文字列ABCDE」が筆記されてから(図3、四角形551内参照)、第1チェックボックス124Aに線画が筆記され、文字列「FGHIJ」が筆記されるまでのCPU21の処理は、図5(B)の場合と同一であるので、説明を省略する。次いで、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記される。CPU21は、1重線が筆記された場合と同様、テーブル231のうち作成日時の最も新しいレコードのストロークデータ、即ち、文字列「ABCDE」に対応するストロークデータに含まれる複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。なお、RAM22の第2領域には、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データが記憶されている。従って、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたことによって、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。その後、CPU21は、テーブル231のうち、最も新しい作成日時のレコード、即ち、文字列「ABCDE」に対応するレコードを削除する。
次いで、CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データのうち、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたことに応じて記憶された複数の線分データ(文字列「ABCDE」に対応する線分データ)以外の複数の線分データ、即ち、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データを削除する。これによって、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データのみがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。
次いで、用紙123の記入領域123Aのうち、文字列「FGHIJ」が筆記された部分の下側に、文字列「KLMNO」が筆記される(図3、四角形552内参照)。CPU21は、文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。なお、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたことに応じて、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶され、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域から削除されている。従って、文字列「KLMNO」が筆記されたことによって、文字列「ABCDE」「KLMNO」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。
次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記される。CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータを作成する。CPU21は、作成したストロークデータに基づいて、文字列「ABCDE」「KLMNO」を含む四角形552で囲まれた領域を示す画像の画像ファイルを作成する。なお、四角形552内のうち、文字列「ABCDE」と文字列「KLMNO」との間の部分、即ち、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたことに応じて削除された文字列「FGHIJ」が筆記されていた部分には、空白552Aが形成される。CPU21は、作成した画像ファイルに、文字列「ABCDE」「KLMNO」に対応するストロークデータ及び作成日時を対応付け、テーブル231に格納する。CPU21は、画像ファイル、ストロークデータ、及び作成日時をテーブル231に記憶した後、文字列「ABCDE」「KLMNO」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域から削除する。
以上のように、CPU21は、第2チェックボックス124Bにユーザが2重線を筆記したことに応じて、1重線が筆記された場合と同じように、文字列「ABCDE」を含む画像の画像ファイルをテーブル231から削除する。第2チェックボックス124Bに対して線画が筆記された場合、線画の態様に関わらず、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたことに応じて作成された画像ファイルは削除されることになる。加えて、CPU21は、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記された場合には、2重線が筆記されたときにRAM22の第2領域に記憶されていた、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データも削除する。このため、第2チェックボックス124Bに対する2重線の筆記は、記入領域123Aに線画が筆記されることに応じてRAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを削除させるために、ユーザが読取装置2に対して行う指示に相当する。
なお、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データは、RAM22の第2領域に再び記憶される。従って、電子ペン3を用いた筆記操作をユーザが更に行うことによって、削除された文字列「FGHIJ」を除く文字列「ABCDE」に対して追記を行うことが可能な状態になる。例えば図5(C)に示すように、文字列「KLMNO」が追記された場合、CPU21は、文字列「ABCDE」と文字列「KLMNO」とを含む画像ファイルを新たに作成することができる。これによってテーブル231には、文字列「ABCDE」「KLMNO」を含む画像の画像ファイルが格納される。
なお、上記では、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線画データが削除された結果、作成された画像ファイルの画像には、空白552Aが形成された。これに対し、CPU21は、空白552Aのない画像の画像ファイルを作成してもよい。具体的には、例えばCPU21は、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記された後で文字列「KLMNO」が筆記された場合、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されることによって削除された文字列「FGHIJ」の位置に、文字列「KLMNO」が配置されるように、文字列「KLMNO」に対応する複数の座標データを変換し、RAM22の第2領域に記憶してもよい。これによって、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合に、文字列「ABCDE」「KLMNO」が隙間なく隣接した画像の画像ファイルが作成される。
又、例えばCPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データに基づいて、文字列「ABCDE」を示す線画と、文字列「KLMNO」を示す線画を別々に作成してもよい。次にCPU21は、別々に作成した線画を上下方向に並べて配置させ、周囲を囲む四角形を特定してもよい。CPU21は、特定した四角形で囲まれた領域のみを含む画像の画像ファイルを作成してもよい。
次に、図5(D)を参照して説明する。用紙123の記入領域123Aに「文字列ABCDE」が筆記されてから(図3、四角形551内参照)、第1チェックボックス124Aに線画が筆記され、文字列「FGHIJ」が筆記されるまでのCPU21の処理は、図5(B)(C)の場合と同一であるので、説明を省略する。次いで、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記される。この場合、CPU21は、1重線及び2重線が筆記された場合と同様、テーブル231のうち作成日時の最も新しいレコードのストロークデータ、即ち、文字列「ABCDE」に対応するストロークデータに含まれる複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。なお、RAM22には、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データが記憶されている。従って、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記されたことによって、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データが記憶された状態になる。その後、CPU21は、テーブル231のうち、最も新しい作成日時のレコード即ち、文字列「ABCDE」に対応するレコードを削除する。
次いで、CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線画データのうち、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記されたことに応じて記憶された複数の線分データ(文字列「ABCDE」に対応する線分データ)に、第1フラグデータを付加する。又、CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データのうち、第1フラグデータが付加された複数の線分データ以外の複数の線分データ(文字列「FGHIJ」に対応する線分データ)に、第3フラグデータを付加する。
次いで、用紙123の記入領域123Aのうち、文字列「FGHIJ」が筆記された部分の下側に、文字列「KLMNO」が筆記される(図3、四角形552内参照)。CPU21は、文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域に記憶する。なお、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記されたことに応じて、文字列「ABCDE」に対応する線分データに第1フラグデータが付加され、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データに第3フラグデータが付加されている。この場合、CPU21は、文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データに第2フラグデータを付加する。従って、文字列「KLMNO」が筆記されたことによって、第1フラグデータが付加された複数の線分データ(文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データ)、第2フラグデータが付加された複数の線分データ(文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データ)、及び、第3フラグデータが付加された複数の線分データ(文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データ)が、RAM22の第2領域に記憶された状態になる。
次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記される。CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータを作成する。ここで、CPU21は、第1フラグデータが付加された複数の線分データに対応する文字列「ABCDE」と、第3フラグデータが付加された複数の線分データに対応する文字列「FGHIJ」との間に、第2フラグデータが付加された複数の線分データに対応する文字列「KLMNO」が挿入されるように、夫々の複数の座標データを変更し、ストロークデータを作成する。
CPU21は、作成したストロークデータに基づいて、文字列「ABCDE」「KLMNO」「FGHIJ」を含む四角形552で囲まれた領域を示す画像の画像ファイルを作成する。四角形552内には、文字列「ABCDE」「KLMNO」「FGHIJ」が上から下に順番に並んでいる。図3の四角形552内の文字列の並びと異なり、図5(D)では、文字列「FGHIJ」と文字列「KLMNO」との上下方向の位置が入れ替わっている。CPU21は、作成した画像ファイルに、文字列「ABCDE」「KLMNO」「FGHIJ」に対応するストロークデータ及び作成日時を対応付け、テーブル231に格納する。CPU21は、画像ファイル、ストロークデータ、及び作成日時をテーブル231に記憶した後、文字列「ABCDE」「FGHIJ」「KLMNO」に対応する複数の線分データを、RAM22の第2領域から削除する。
以上のように、CPU21は、第2チェックボックス124Bにユーザが3重線を筆記したことに応じて、1重線及び2重線が筆記された場合と同じように、文字列「ABCDE」を含む画像の画像ファイルをテーブル231から削除する。加えて、CPU21は、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記された場合には、3重線が筆記されたときにRAM22に記憶されていた複数の線画データに対応する文字列「FGHIJ」と、3重線が筆記された後で記入領域123Aに筆記された文字列「KLMNO」との位置を入れ替える。従って、第2チェックボックス124Bに対する3重線の筆記は、記入領域123Aに筆記された文字列「FGHIJ」の前に、別の文字列「KLMNO」を挿入させるために、ユーザが読取装置2に対して行う指示に相当する。
なお、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データは、RAM22の第2領域に再び記憶される。従って、文字列「KLMNO」は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されることに応じて一旦作成された画像ファイルの画像に含まれる文字列「ABCDE」と、第1チェックボックス124Aに対する線画の筆記の後で筆記された文字列「FGHIJ」との間に挿入されることになる。CPU21は、文字列「ABCDE」「KLMNO」「FGHIJ」を含む画像ファイルを新たに作成することができる。
なお上記において、CPU21は、文字列「ABCDE」「KLMNO」「FGHIJ」を含む画像の画像ファイルを別の方法で作成してもよい。例えばCPU21は、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データに基づいて、文字列「ABCDE」を示す線画、文字列「KLMNO」を示す線画、及び、文字列「FGHIJ」を示す線画を別々に作成してもよい。次にCPU21は、別々に作成した線画を上下方向に並べて配置させ、周囲を囲む四角形を特定してもよい。CPU21は、特定した四角形で囲まれた領域のみを含む画像の画像ファイルを作成してもよい。
なお、図5では、第2チェックボックス124Bに対して、横方向に延びる1〜3つの線分が筆記される例を挙げて説明した。第2チェックボックス124Bに対して筆記される線画は変更できる。例えば第2チェックボックス124Bには、1〜3つの任意の記号、例えばチェックマークが筆記されてもよい。又例えば、第2チェックボックス124Bに電子ペン3の芯体31を1〜3回押し付ける動作であってもよい。
図6及び図7を参照し、読取装置2のCPU21によって実行されるメイン処理を説明する。CPU21は、電源がONされた場合に、フラッシュROM23に記憶されたプログラムに基づいて動作することで、メイン処理を開始する。
はじめにCPU21は、次の初期化処理を実行する(S10)。CPU21は、RAM22に記憶されたデータをクリアする。CPU21は、ASIC28A,29Aの制御を開始する。これによってCPU21は、読取装置2に装着された紙媒体100の用紙111に電子ペン3を用いて線画が筆記されているか否かを判断できる状態になる。又、CPU21は、電子ペン3を用いて線画が筆記されている状態であると判断した場合に、電子ペン3の位置を示す座標データを取得できる状態になる。
CPU21は、読取装置2に装着された紙媒体100の用紙111のフォーマットを特定する(S11)。具体的には、CPU21は次のようにしてフォーマットを特定する。CPU21は、用紙111のフォーマットが特定されていないことをユーザに通知するために、赤色のLED5を点灯させる。ユーザは、用紙111の隅に印刷された図示外の複数のキャリブレーションマークの位置に、用紙111のフォーマットに対応する順番で電子ペン3によって線画を筆記する。CPU21は、線画が筆記された位置を示す複数の座標データを順番に取得し、線画が筆記された位置、及び、線画が筆記された順番を特定する。CPU21は、特定した位置及び順番に対応する用紙111のフォーマットを特定する。
CPU21は、特定された用紙111のフォーマットを示すフォーマット情報をRAM22に記憶する(S11)。CPU21は、用紙111のフォーマットが特定されたことをユーザに通知するために、緑色のLED5を点灯させる。以下、用紙123(図3参照)が読取装置2に装着され、用紙123のフォーマットが特定された場合を例に挙げて具体的に説明する。
CPU21は、特定したフォーマットに対応する情報であって、用紙123の記入領域123A及びチェックボックス124の夫々の位置を特定することが可能なデータ(以下、レイアウトデータという。)を、フラッシュROM23から読み出してRAM22に記憶する(S12)。CPU21は、用紙123が装着される領域、即ち読取装置2の前面のうち、チェックボックス124に対応する領域を、S12でRAM22に記憶したレイアウトデータに基づいて特定する。以下、チェックボックス124を構成する矩形状の領域に対応する読取装置2の前面の領域を、チェック領域という。第1チェックボックス124Aを構成する矩形状の領域に対応する読取装置2の前面の領域を、第1チェック領域という。第2チェックボックス124Bを構成する矩形状の領域に対応する読取装置2の前面の領域を、第2チェック領域という。
CPU21は、入力部25に対する入力操作を検出したか判断する(S13)。CPU21は、入力部25に対する入力操作を検出したと判断した場合(S13:YES)、検出した入力操作に対応する処理の内容を特定する。処理の内容の具体例は、異常発生時のリスタート処理、用紙111のフォーマットを再度特定する処理等である。CPU21は、特定した処理の内容に基づいて処理を実行する(S15)。CPU21は、処理をS13に戻す。
CPU21は、入力部25に対する入力操作を検出しないと判断した場合(S13:NO)、電子ペン3に付与された筆圧に基づいて、用紙123に線画が筆記されている状態であるかを判断する(S17)。CPU21は、用紙123に線画が筆記されている状態であると判断した場合(S17:YES)、座標データを取得する。CPU21は、更に、取得された座標データが検出された時刻を示す時間データを取得する。CPU21は、取得した座標データ及び時間データを関連付け、RAM22の第1領域に記憶する。CPU21は、電子ペン3による1つの線分の筆記が終了するまで、取得した座標データ及び時間データをRAM22の第1領域に記憶する処理を繰り返す。
又、CPU21は、1つの線分の筆記が終了した後、所定の時間間隔よりも短い間隔で連続的に次の線分の筆記が開始された場合、次の線分に対応する複数の線分データも、RAM22の第1領域に続けて記憶する。その理由は、後述するS51、S53、S59(図7参照)で、第2チェックボックス124Bに1重線〜3重線が筆記されたかを判断するためである。詳細は後述する。電子ペン3による線分の筆記が終了し、所定の時間間隔以上、次の線分の筆記が行われなかった場合、少なくとも1つの線分データがRAM22の第1領域に記憶された状態になる(S31)。
図7に示すように、CPU21は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたかを、S31で取得した少なくとも1つの線分データに基づいて判断する(S33)。具体的には、CPU21は、取得した少なくとも1つの線分データの複数の座標データの少なくとも1つが、第1チェック領域内の位置を示している場合、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断する(S33:YES)。一方、CPU21は、複数の座標データの全てが、第1チェック領域外の位置を示している場合、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されていないと判断する(S33:NO)。
CPU21は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されていないと判断した場合(S33:NO)、次に、第2チェックボックス124Bに線画が筆記されたかを判断する(S43)。具体的には、CPU21は、取得した少なくとも1つの線分データの複数の座標データの少なくとも1つが、第2チェック領域内の位置を示している場合、第2チェックボックス124Bに線画が筆記されたと判断する(S43:YES)。一方、CPU21は、複数の座標データの全てが、第2チェック領域外の位置を示している場合、第2チェックボックス124Bに線画が筆記されていないと判断する(S43:NO)。
CPU21は、第2チェックボックス124Bに線画が筆記されていないと判断した場合(S43:NO)。記入領域123Aに線画が筆記されたと判断する。CPU21は、S31で取得した少なくとも1つの線分データを、RAM22の第2領域に記憶する(S63)。CPU21は、RAM22の第1領域をクリアする。
例えば、図5(A)〜(D)に示すように、用紙123の記入領域123Aに文字列「ABCDE」が筆記された場合、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データが取得され(S31)、RAM22の第2領域に記憶される(S63)。
図7に示すように、CPU21は、後述のS61の処理によって第1フラグデータが付加された線分データ、及び、第3フラグデータが付加された線分データがRAM22の第2領域に記憶されているかを判断する(S65)。CPU21は、第1フラグデータが付加された線分データ、及び、第3フラグデータが付加されている線分データがRAM22の第2領域に記憶されていると判断した場合(S65:YES)、S63の処理によってRAM22の第2領域に記憶した線分データに第2フラグデータを付加する(S67)。又、CPU21は、CPU21は処理をS13(図6参照)に戻す。一方、CPU21は、第1フラグデータが付加された線分データ、及び、第3フラグデータが付加されている線分データがRAM22の第2領域に記憶されていないと判断した場合(S65:NO)、処理をS13(図6参照)に戻す。
CPU21は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断した場合(S33:YES)、少なくとも1つの線分データがRAM22の第2領域に記憶されているかを判断する(S35)。CPU21は、RAM22の第2領域に線分データが記憶されていないと判断した場合(S35:NO)、処理をS13に戻す。一方、CPU21は、少なくとも1つの線分データがRAM22の第2領域に記憶されていると判断した場合(S35:YES)RAM22の第2領域に記憶された少なくとも1つの線分データを含むストロークデータを作成する。CPU21は、作成したストロークデータに含まれる少なくとも1つの線分データによって示される線画を示す画像の画像ファイルを作成する(S37)。CPU21は、作成した画像ファイルを作成した日時を特定する。CPU21は、作成した画像ファイル、画像ファイルを作成するときに使用したストロークデータ、及び、特定した作成日時を対応付けてテーブル231に記憶する(S39)。CPU21は、作成したストロークデータに含まれる少なくとも1つの線分データを、RAM22の第2領域から削除する(S41)。CPU21は処理をS13に戻す。
なお、RAM22の第2領域に記憶された少なくとも1つの線分データにフラグデータが付加されている場合(S61、S67参照)、線画の位置が変更された画像の画像ファイルが、S37の処理によって作成される。詳細は後述する。
例えば、図5(A)〜(D)に示すように、用紙123の記入領域123Aに文字列「ABCDE」が筆記された後、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合(S33:YES)、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータが作成される。又、作成されたストロークデータに基づいて、文字列「ABCDE」を示す画像の画像ファイルが作成される(S37)。作成された画像ファイルを含むレコードは、テーブル231に記憶される(S39)。レコードがテーブル231に記憶された後、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データは、RAM22の第2領域から削除される(S41)。
図7に示すように、CPU21は、第2チェックボックス124Bに線画がチェックされたと判断した場合(S43:YES)、少なくとも1つのレコードがテーブル231に記憶されているかを判断する(S44)。CPU21は、レコードがテーブル231に記憶されていないと判断した場合(S44:NO)、処理をS13に戻す。CUP21は、少なくとも1つのレコードがテーブル231に記憶されていると判断した場合(S44:YES)、テーブル231に記憶された少なくとも1つのレコードのうち、作成日時の最も新しいレコードを取得する(S45)。CPU21は、取得したレコードのストロークデータに含まれている少なくとも1つの線分データを取得し、RAM22の第2領域に記憶する(S47)。CPU21は、S45で取得したレコードを、テーブル231から削除する(S49)。
CPU21は、第2チェックボックス124Bに筆記された線画が、1重線、2重線、及び3重線の何れかであるかを、S31で取得した少なくとも1つの線分データに基づいて判断する(S51、S53、S59)。具体的には次の通りである。CPU21は、S31の処理によって1つの線分に対応する1つの線分データを取得し、且つ、1つの線分データの複数の座標データの少なくとも1つが、第2チェック領域内の位置を示している場合、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記されたと判断する(S51:YES)。又、CPU21は、S31の処理によって2つの線分に対応する2つの線分データを取得し、且つ、2つの線分データの夫々の複数の座標データの少なくとも1つが、第2チェック領域内の位置を示している場合、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたと判断する(S51:NO、S53:YES)。又、CPU21は、S31の処理によって3つの線分に対応する3つの線分データを取得し、且つ、3つの線分データの夫々の複数の座標データの少なくとも1つが、第2チェック領域内の位置を示している場合、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記されたと判断する(S53:NO、S59:YES)。CPU21は、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記されたと判断した場合(S51:YES)、処理をS13に戻す。
例えば、図5(A)〜(D)に示すように、用紙123の記入領域123Aに文字列「ABCDE」が筆記されて第1チェックボックス124Aに線画が筆記された後、第2チェックボックス124Bに1重線〜3重線の何れかが筆記された場合(S43:YES)、テーブル231のうち作成日時が最も新しいレコード(文字列「ABCDE」に対応するレコード)のストロークデータに含まれる複数の線分データが、RAM22の第2領域に記憶される(S47)。又、文字列「ABCDE」に対応するレコードは、テーブル231から削除される(S49)。
又、図5(A)に示すように、第2チェックボックス124Bに1重線が筆記された場合(S51:YES)であって、次いで、用紙123の記入領域123Aに文字列「FGHIJ」が筆記された場合、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データが取得され(S31)、RAM22の第2領域に記憶される(S63)。文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合(S33:YES)、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータが作成され、文字列「ABCDE」「FGHIJ」を示す画像の画像ファイルが作成される(S37)。作成された画像ファイルを含むレコードは、テーブル231に記憶される(S39)。画像ファイルがテーブル231に記憶された後、文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データは、RAM22の第2領域から削除される(S41)。
図7に示すように、CPU21は、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたと判断した場合(S51:NO、S53:YES)、S47の処理によってRAM22の第2領域に記憶された少なくとも1つの線分データ、即ち、S45の処理によって取得したレコードのストロークデータに含まれている少なくとも1つの線分データの他に、RAM22の第2領域に線分データが追加されて記憶されているかを判断する(S55)。例えば、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されることによってRAM22の第2領域に記憶された線分データが削除された(S41)後、記入領域123Aに線画が新たに筆記されて少なくとも1つの線分データが取得された場合(S31)には、S63の処理によってRAM22の第2領域に少なくとも1つの線分データが記憶される。この場合、RAM22の第2領域に少なくとも1つの線分データが追加されて記憶されていると判断される。CPU21は、RAM22の第2領域に少なくとも1つの線分データが追加されて記憶されてないと判断された場合(S55:NO)、処理をS13に戻す。一方、CPU21は、RAM22の第2領域に少なくとも1つの線分データが追加されて記憶されていると判断した場合(S55:YES)、追加されて記憶された少なくとも1つの線分データを、RAM22の第2領域から削除する(S57)。CPU21は処理をS13(図6参照)に戻す。
例えば図5(C)に示すように、用紙123の記入領域123Aに文字列「ABCDE」が筆記されて第1チェックボックス124Aに線画が筆記され、次いで、記入領域123Aに文字列「FGHIJ」が筆記された場合、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データは、RAM22の第2に領域に追加されて記憶される(S63)。次いで、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記された場合(S43:YES)、文字列「ABCDE」に対応するレコードのストロークデータに含まれる複数の線分データが、RAM22の第2領域に記憶される(S47)。文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。第2チェックボックス124Bに筆記された線画が2重線の場合(S53:YES)、RAM22の第2領域に記憶された文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データは削除される(S57)。
次いで、記入領域123Aに文字列「KLMNO」が筆記された場合、文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データが取得され(S31)、RAM22の第2領域に記憶される(S63)。文字列「ABCDE」「KLMNO」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合(S33:YES)、RAM22の第2領域に記憶された複数の線分データを含むストロークデータが作成され、文字列「ABCDE」「KLMNO」を示す画像の画像ファイルが作成される(S37)。作成された画像ファイルを含むレコードは、テーブル231に記憶される(S39)。
図7に示すように、CPU21は、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記されたと判断した場合(S53:NO、S59:YES)、S47の処理によってRAM22の第2領域に記憶された少なくとも1つの線分データ、即ち、S45の処理によって取得したレコードのストロークデータに含まれる少なくとも1つの線分データの他に、RAM22の第2領域に少なくとも1つの線分データが追加されて記憶されているかを判断する(S60)。CPU21は、少なくとも1つの線分データが追加されてRAM22の第2領域に記憶されてないと判断された場合(S60:NO)、処理をS13に戻す。一方、CPU21は、少なくとも1つの線分データが追加されてRAM22の第2領域に記憶されていると判断した場合(S60:YES)、S47の処理によってRAM22の第2領域に記憶された少なくとも1つの線分データに第1フラグデータを付加し、追加されて記憶された少なくとも1つの線分データに第3フラグデータを付加する(S61)。CPU21は処理をS13に戻す。一方、CPU21は、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記されていないと判断した場合(S59:NO)、処理をS13に戻す。
なお、既述のように、第1フラグデータ、及び、第3フラグデータ付加された少なくとも1つの線分データがRAM22の第2領域に記憶された後、用紙123の記入領域123Aに線画が筆記されたことに応じて少なくとも1つの線分データが取得され(S31、図6参照)、RAM22の第2領域に記憶された場合(S63参照)、CPU21は、RAM22の第2領域に記憶した少なくとも1つの線分データに第2フラグデータを付加する((S65:YES、S67)。3種類のフラグデータ(第1フラグデータ、第2フラグデータ、及び第3フラグデータ)が付加された少なくとも1つの線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。
この状態で、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合を例に挙げる。CPU21は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断した場合(S33:YES)、3種類のフラグデータが付加された少なくとも1つの線分データを含むストロークデータを作成する。ここでCPU21は、第3フラグデータが付加された少なくとも1つの線分データに対応する線画が筆記された位置に、第2フラグデータが付加された少なくとも1つの線分データに対応する線画が配置され、第2フラグデータが付加された少なくとも1つの線分データに対応する線画が配置された位置の下側に、第3フラグデータが付加された少なくとも1つの線分データに対応する線画が配置されるように、夫々の複数の座標データを変換する。
具体的には次の通りである。以下、第1フラグデータが付加された少なくとも1つの線分データを第1線分データといい、第1線分データに対応する線画を第1線画という。第2フラグデータが付加された少なくとも1つの線分データを第2線分データといい、第2線分データに対応する線画を第2線画という。第2フラグデータが付加された少なくとも1つの線分データを第3線分データといい、第3線分データに対応する線画を第3線画という。
CPU21は、第2線画を囲む最少の四角形の4つの頂点のうち右上の頂点の座標を、第2座標として特定する。CPU21は、第3線画を囲む最少の四角形の4つの頂点のうち右上の頂点の座標を、第3座標として特定する。CPU21は、第2座標を第3座標まで移動させたときの移動量を算出する。CPU21は、第2線分データに含まれる複数の座標データを、算出した移動量分移動させることによって、第2線分データに含まれる複数の座標データを変換する。次いで、CPU21は、第2線画を囲む最小の四角形の上下方向の長さを特定する。CPU21は、第3線分データに含まれる複数の座標データに、特定した上下方向の長さを加算することによって、第3線分データに含まれる複数の座標データを変換する。以上のようにしてCPU21は、第2線画と第3線画との夫々の位置を入れ替える。第2線画は、第1線画と第3線画との間に挿入される。
CPU21は、第1線分データ、変換された第2線分データ、及び、変換された第3線分データを含むストロークデータを作成する。CPU21は、作成したストロークデータに含まれる複数の線分データによって示される複数の線画を示す画像の画像ファイルを作成する(S37)。CPU21は、作成した画像ファイル、画像ファイルを作成するときに使用したストロークデータ、及び、特定した作成日時を対応付けてテーブル231に記憶する(S39)。CPU21は、作成されたストロークデータに含まれる複数の線分データを、RAM22から削除する(S41)。
例えば図5(D)に示すように、用紙123の記入領域123Aに文字列「ABCDE」が筆記されて第1チェックボックス124Aに線画が筆記され、次いで、用紙123の記入領域123Aに文字列「FGHIJ」が筆記された場合、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データが取得され(S31)、RAM22の第2領域に記憶される(S63)。次いで、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記された場合(S43:YES)、文字列「ABCDE」に対応するレコードのストロークデータに含まれる複数の線分データが、RAM22の第2領域に記憶される(S47)。文字列「ABCDE」「FGHIJ」に対応する複数の線分データがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。第2チェックボックス124Bに3重線が筆記された場合(S59:YES)、文字列「ABCDE」に対応する複数の線分データに第1フラグデータが付加され、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データに第3フラグデータが付加される(S61)。次いで、記入領域123Aに文字列「KLMNO」が筆記された場合、文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データが取得され(S31)、RAM22の第2領域に記憶される(S63)。RAM22の第2領域には、第1フラグデータ及び第3フラグデータが付加された複数の線分データが記憶されているので(S65:YES)、文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データに第2フラグデータが付加される(S67)。文字列「ABCDE」に対応する線分データ(第1フラグデータ付加)、文字列「FGHIJ」に対応する複数の線分データ(第3フラグデータ付加)、及び、文字列「KLMNO」に対応する複数の線分データ(第2フラグデータ付加)がRAM22の第2領域に記憶された状態になる。
次いで、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合(S33:YES)、第2フラグデータが付加された複数の線分データ(文字列「KLMNO」)、及び、第3フラグデータが付加された複数の線分データ(文字列「FGHIJ」)の夫々の複数の座標データが変換される。文字列「KLMNO」の位置は、文字列「FGHIJ」が筆記された位置に変更され、文字列「FGHIJ」の位置は、変更後の文字列「KLMNO」の下側に変更される。文字列「KLMNO」は、文字列「ABCDE」と文字列「FGHIJ」との間に挿入された状態になる。変換された複数の座標データに対応する線分データを含むストロークデータが作成され、文字列「ABCDE」「KLMNO」「FGHIJ」を示す画像の画像ファイルが作成される(S37)。作成された画像ファイルを含むレコードは、テーブル231に記憶される(S39)。
一方、図6に示すように、CPU21は、S17の処理において、用紙123に線画が筆記されていない状態であると判断した場合(S17:NO)、スマートフォン19から無線送信されたデータ要求コマンドを、無線通信部24を介して受信したか判断する(S19)。CPU21は、データ要求コマンドを受信していないと判断した場合(S19:NO)、処理をS13に戻す。CPU21は、データ要求コマンドを受信したと判断した場合(S19:YES)、S39でテーブル231に記憶した画像ファイルを、無線通信部24を介してスマートフォン19に無線送信する(S21)。CPU21は処理をS13に戻す。
なお、スマートフォン19のCPU41は、読取装置2から画像ファイルを取得するための操作がタッチパネル191を介して行われた場合、無線通信部44を介して読取装置2との間で近距離無線通信を実行し、読取装置2に対してデータ要求コマンドを送信する。読取装置2のフラッシュROM23のテーブル231に格納された画像ファイルは、読取装置2からスマートフォン19に無線送信される。CPU41は、読取装置2から無線送信された画像ファイルを受信し、フラッシュROM43に記憶する。CPU41は、フラッシュROM43に記憶した画像ファイルに基づいて、電子ペン3によって用紙123に筆記された線画と同一形状の線画を含む画像をディスプレイ192に表示させる。なお、読取装置2からスマートフォン19に対して画像ファイルが送信される場合の通信は、無線通信に限定されず有線通信であってもよい。
以上説明したように、読取装置2のCPU21は、取得した線分データに含まれる複数の座標データに基づいて、チェックボックス124に線画が筆記されたかを判断する(S33、S43)。CPU21は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断した場合(S33:YES)、RAM22の第2領域に記憶された少なくとも1つの線分データに基づいて特定される線画の画像ファイルを作成し、ストロークデータ、及び作成日時を対応付けて、フラッシュROM23に記憶されたテーブル231に格納する。これによって、電子ペン3によって用紙111に筆記された線画の画像ファイルが作成される。
又、CPU21は、第2チェックボックス124Bに線画が筆記されたと判断した場合(S43:YES)、テーブル231に記憶されたレコードのうち作成日時が最も新しいレコード、即ち、最も後でテーブル231に格納された画像ファイルを含むレコードを取得する(S45)。CPU21は、取得したレコードのストロークデータに含まれる複数の座標データを、RAM22の第2領域に記憶し(S47)、次いで、取得されたレコードをテーブル231から削除する(S49)。これによって、一旦作成された画像ファイルに対応する複数の座標データは、RAM22の第2領域に再度記憶される。
この状態で、CPU21は、記入領域123Aに線画が筆記されたと判断した場合(S63)、検出された線分データはRAM22の第2領域に記憶される(S63)。なお、RAM22の第2領域には、一旦作成された画像ファイルに対応する複数の座標データが記憶されている。従って、最も後でテーブル231に記憶された画像ファイルに対応する複数の座標データと、新たに取得された複数の座標データとがRAM22の第2領域に記憶された状態になる。この状態で、CPU21は、夫々の複数の座標データに対応する線画の画像ファイルを作成できる。従ってCPU21は、図5(A)(B)に示すように、文字列「ABCDE」に対して文字「FGHIJ」の追記を行った場合、文字列「FGHIJ」の筆記の直前に筆記された文字列「ABCDE」と、追記された文字列「FGHIJ」との両方を含む画像の画像ファイルを作成できる。
CPU21は、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたと判断した場合(S53:YES)、RAM22の第2領域に記憶された線分データを削除する(S57)。これによってCPU21は、ユーザが電子ペン3を使用して読取装置2に行った筆記操作を無効化できる。従って、例えばユーザは、図5(C)に示すように、文字列「ABCDE」を筆記して第1チェックボックス124Aに線画を筆記した後、誤って文字列「FGHIJ」を追記した場合、第2チェックボックス124Bに2重線を筆記することによって、文字列「FGHIJ」に対応する線分データを、RAM22から削除させることができる。なお、第2チェックボックス124Bに2重線が筆記されたことに応じて、RAM22には、一旦作成された画像ファイルに対応する線分データが記憶される(S47)。従ってユーザは、第2チェックボックス124Bに2重線を筆記した後、別の文字列「KLMNO」を筆記することによって、誤って追記した文字列「FGHIJ」の直前に筆記された文字列「ABCDE」と、文字列「KLMNO」との両方を含む画像の画像ファイルを、読取装置2に作成させることができる。
CPU21は、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記されたと判断した場合(S59)、RAM22に記憶された線分データのうち、一旦作成された画像ファイルに対応する線分データ(第1線分データ)以外の線分データ(第3線分データ)に、第3フラグデータを付加する(S61)。又、CPU21は、第2チェックボックス124Bに3重線が筆記された後で、線分データを検出してRAM22に記憶する場合、線分データ(第2線分データ)に第2フラグデータを付加する(S67)。CPU21は、その後、第1チェックボックス124Aに線画が筆記された場合、第1線分データに対応する第1線画と、第2線分データに対応する第3線画との間に、第2線分データに対応する第2線画が挿入された画像の画像ファイルを作成する。例えば図5(C)に示すように、ユーザは、文字列「ABCDE」を筆記して第1チェックボックス124Aに線画を筆記し、次いで、文字列「FGHIJ」を筆記したところで誤って筆記操作を行ったことに気づいた場合、第2チェックボックス124Bに3重線を筆記し、次いで、新たに文字列「KLMNO」を筆記して第1チェックボックス124Aに線画を筆記することができる。これによって、ユーザは、文字列「ABCDE」と文字列「FGHIJ」との間に文字列「KLMNO」が挿入された画像の画像ファイルを、読取装置2に作成させることができる。
なお、用紙123には、第1チェックボックス124Aと第2チェックボックス124Bとが別々の位置に印刷されている(図3参照)。この場合、ユーザは、用紙123の異なる領域に電子ペン3で線画を筆記する操作を行うことによって、画像ファイルを作成させるための指示(第1チェックボックス124A)と、作成された画像ファイルを含むレコードをテーブル231から削除させるための指示(第2チェックボックス124B)とを、読取装置2に対して行うことができる。従ってユーザは、読取装置2に対して異なる指示を容易に区別して適切に行うことができる。
又、CPU21は、第2チェックボックス124Bに1重線〜3重線の何れが線画として筆記されたかを判断し、線画の種類に応じた処理を実行する。この場合、用紙123に共通の第2チェックボックス124Bを設ければよいので、用紙123に複数の第2チェックボックス124Bを設ける必要がない。このため、第2チェックボックス124Bの設けられるスペースを小さくできるので、用紙123の記入領域123Aのスペースをより大きくできる。又、ユーザは、電子ペン3によって第2チェックボックス124Bに筆記する線分の本数を変えることによって、読取装置2に異なる処理を容易に実行させることができる。
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。上記のメイン処理の一部は、スマートフォン19のCPU41によって実行されてもよい。例えば、上記実施形態では、読取装置2のCPU21によって画像ファイルが作成され、スマートフォン19からの要求に応じて、作成された画像ファイルがスマートフォン19に送信された。これに対し、画像ファイルは、スマートフォン19のCPU41によって作成されてもよい。例えばCPU21は、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断した場合(S33:YES、S35:YES)、S37の処理において、画像ファイルを作成せずストロークデータのみを作成し、テーブル231に記憶してもよい(S39)。CPU21は、スマートフォン19から無線送信されたデータ要求コマンドを受信した場合(S19:YES)、テーブル231に記憶したストロークデータを、スマートフォン19に送信してもよい。スマートフォン19のCPU41は、読取装置2からストロークデータを受信した場合、受信したストロークデータに基づいて画像ファイルを作成してもよい。CPU41は、作成した画像ファイルに基づいて、電子ペン3によって用紙123に筆記された線画と同一形状の線画を含む画像をディスプレイ192に表示させてもよい。この場合、読取装置2のCPU21の処理負荷を軽減できるので、電子ペン3によって筆記された線画を示す画像をスマートフォン19のディスプレイ192に短い時間でスムーズに表示させることができる。
用紙123には、第1チェックボックス124Aと第2チェックボックス124Bとが共通化された1つの共通チェックボックスが印刷されてもよい。CPU21は、共通チェックボックスに筆記された線画の態様に応じて、S33、S43、S51、S53、S59の判断を行ってもよい。例えば、共通チェックボックスに4重線が筆記された場合、CPU21は、RAM22の第2領域に記憶された線分データに基づいて画像ファイルを作成し、テーブル231に記憶してもよい。
又、第1チェックボックス124A及び第2チェックボックス124Bは用紙123に設けられていなくてもよい。CPU21は、S31で取得した線分データに対応する複数の座標データによって示される位置が所定の条件を満たす場合(例えば、用紙123の四隅の何れかの位置に筆記された場合)、S33、S43、S51、S53、S59の判断を行ってもよい。又CPU21は、S31で取得した線分データに対応する線分の形状に応じて、S33、S43、S51、S53、S59の判断を行ってもよい。又CPU21は、電子ペン3が用紙123の特定の位置に押し付けられた状態の継続時間に応じて、S33、S43、S51、S53、S59の判断を行ってもよい。
CPU21は、S31の処理を行う場合と、S63の処理を行う場合とで、異なる記憶装置に線分データを記憶してもよい。例えばCPU21は、S63の処理を行う場合、線分データをフラッシュROM23に記憶してもよい。又、例えばCPU21は、S31の処理を行う場合、RAM22とは異なるRAM(例えば、CPU21に内蔵されたRAM)に線分データを記憶してもよい。又、CPU21は、RAM22の第3領域にテーブル231を記憶してもよい。
CPU21は、S33の処理において、少なくとも1つの線分データの複数の座標データの少なくとも1つが第1チェック領域内の位置を示している場合、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断した。これに対して、CPU21は、少なくとも1つの線分データの複数の座標データの全てが、第1チェック領域内の位置を示している場合、第1チェックボックス124Aに線画が筆記されたと判断してもよい。又、CPU21は、S43の処理において、少なくとも1つの線分データの複数の座標データの少なくとも1つが、第2チェック領域内の位置を示している場合、第2チェックボックス124Bに線画が筆記されたと判断した。これに対して、CPU21は、少なくとも1つの線分データの複数の座標データの全てが、第2チェック領域内の位置を示している場合、第2チェックボックス124Bに線画が筆記されたと判断してもよい。
CPU21は、第2チェックボックス124Bに線画が筆記された場合、線画が1重線〜3重線の何れの場合も、S49までの処理のみを行い、S51〜S61の処理を行わなくてもよい。CPU21は、スマートフォン19から受信したデータ要求コマンドに応じて画像ファイルをスマートフォン19に送信した場合、送信した画像ファイルを含むレコードをテーブル231から削除してもよい。
センサ基板7L、7R、ASIC28A、29Aは本発明の「検出部」の一例である。S31の処理を行うCPU21は本発明の「取得手段」の一例である。RAM22は本発明の「第1記憶部」の一例である。テーブル231を記憶したフラッシュROM23は本発明の「第2記憶部」の一例である。S33、S43の処理を行うCPU21は本発明の「第1判断手段」の一例である。S63の処理を行うCPU21は本発明の「第1記憶手段」の一例である。S37の処理を行うCPU21は本発明の「作成手段」の一例である。S39、S41の処理を行うCPU21は本発明の「第2記憶手段」の一例である。S47の処理を行うCPU21は本発明の「第3記憶手段」の一例である。S49の処理を行うCPU21は本発明の「第1削除手段」の一例である。S53、S57の処理を行うCPU21は本発明の「第2判断手段」の一例である。S57の処理を行うCPU21は本発明の「第2削除手段」の一例である。第1チェック領域が本発明の「第1領域」の一例である。第2チェック領域が本願発明の「第2領域」の一例である。S21の処理を行うCPU21は本発明の「送信手段」の一例である。
1 手書入力システム
2 読取装置
2L 左読取装置
2R 右読取装置
3 電子ペン
7L センサ基板
7R センサ基板
19 スマートフォン
21 CPU
22 RAM
23 フラッシュROM
28A ASIC
29A ASIC
41 CPU
100 紙媒体
111 用紙
123 用紙
123A 記入領域
124 チェックボックス
124A 第1チェックボックス
124B 第2チェックボックス
I21 CPU

Claims (6)

  1. 紙媒体が載置される所定領域の何れかの位置に近接した筆記具の位置を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出された位置を特定可能な座標データを取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記座標データが、所定の第1条件又は第2条件を満たすか判断する第1判断手段と、
    前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件及び前記第2条件の何れも満たさないと判断された場合、前記座標データを第1記憶部に記憶する第1記憶手段と、
    前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第1記憶部に前記座標データが記憶されている場合、前記第1記憶部に記憶された前記座標データに基づいて特定される点又は線画の画像ファイルを作成する作成手段と、
    前記作成手段によって作成された前記画像ファイルを第2記憶部に記憶し、前記第1記憶部から前記座標データを削除する第2記憶手段と、
    前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第2条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第2記憶部に少なくとも1つの画像ファイルが記憶されている場合、前記少なくとも1つの画像ファイルのうち前記第2記憶部に記憶された日時が最も新しい前記画像ファイルに対応する前記座標データを、前記第1記憶部に記憶する第3記憶手段と、
    前記第3記憶手段によって前記座標データが前記第1記憶部に記憶された後、最も後で前記第2記憶部に記憶された前記画像ファイルを削除する第1削除手段と
    を備えたことを特徴とする筆記データ処理装置。
  2. 前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第2条件を満たすと判断された場合、前記座標データが所定の第3条件又は第4条件を更に満たすかを判断する第2判断手段と、
    前記第2判断手段によって前記第3条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第1記憶手段によって記憶された前記座標データが前記第1記憶部に記憶されている場合、前記第1記憶部から前記座標データを削除する第2削除手段と
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載の筆記データ処理装置。
  3. 前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第2条件を満たすと判断された場合、前記座標データが所定の第3条件又は第4条件を更に満たすかを判断する第2判断手段を備え、
    前記作成手段は、
    前記第2判断手段によって、前記第4条件を満たすと判断された後、前記第1判断手段によって前記座標データが前記第1条件を満たすと判断された場合、前記第3記憶手段によって前記第1記憶部に記憶された前記座標データに基づいて特定される第1点線画、前記第2判断手段によって前記第4条件を満たすと判断された後で、前記第1記憶手段によって前記第1記憶部に記憶された前記座標データに基づいて特定される第2点線画、及び、前記第2判断手段によって前記第4条件を満たすと判断されたときに前記第1記憶部に記憶されていた前記座標データであって前記第3記憶手段によって記憶された前記座標データを除く前記座標データに基づいて特定される第3点線画を、前記第1点線画、前記第2点線画、及び、前記第3点線画の順に示した画像ファイルを作成することを特徴とする請求項1に記載の筆記データ処理装置。
  4. 前記第1判断手段は、
    前記所定領域のうち前記紙媒体の種別に応じて決定される特定の領域である第1領域の中の何れかの位置と、前記取得手段によって取得された座標データによって特定される位置とが一致する場合、前記第1条件を満たすと判断し、
    前記所定領域のうち前記紙媒体の種別に応じて決定される特定の領域であって第1領域とは異なる第2領域の中の何れかの位置と、前記取得手段によって取得された座標データによって特定される位置とが一致する場合、前記第2条件を満たすと判断することを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の筆記データ処理装置。
  5. 前記第2判断手段は、
    座標データに基づいて特定される線分の数に応じて、前記第3条件又は前記第4条件を更に満たすかを判断することを特徴とする請求項2又は3に記載の筆記データ処理装置。
  6. 紙媒体が載置される所定領域の何れかの位置に近接した筆記具の位置を検出する検出部と、
    前記検出部によって検出された位置を特定可能な座標データを取得する取得手段と、
    前記取得手段によって取得された前記座標データが、所定の第1条件又は第2条件を満たすか判断する第1判断手段と、
    前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件及び前記第2条件の何れも満たさないと判断された場合、前記座標データを第1記憶部に記憶する第1記憶手段と、
    前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第1条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第1記憶部に前記座標データが記憶されている場合、前記第1記憶部に記憶された前記座標データに基づいてストロークデータを作成する作成手段と、
    前記作成手段によって作成された前記ストロークデータを第2記憶部に記憶し、前記第1記憶部から前記座標データを削除する第2記憶手段と、
    前記第2記憶手段によって前記第2記憶部に記憶された前記ストロークデータを送信する送信手段と、
    前記第1判断手段によって、前記座標データが前記第2条件を満たすと判断された場合であり、且つ、前記第2記憶部に前記ストロークデータが記憶されている場合、前記ストロークデータのうち前記第2記憶部に記憶された日時が最も新しい前記ストロークデータに対応する前記座標データを、前記第1記憶部に記憶する第3記憶手段と、
    前記第3記憶手段によって前記座標データが前記第1記憶部に記憶された後、最も後で前記第2記憶部に記憶された前記ストロークデータを削除する第1削除手段と、
    を備えたことを特徴とする筆記データ処理装置。
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