JP2015108811A - 単焦点距離レンズ系及びそれを備えた撮像装置 - Google Patents

単焦点距離レンズ系及びそれを備えた撮像装置 Download PDF

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一輝 河村
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崇 藤倉
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健一 長澤
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Abstract

【課題】機動性に優れると共に、収差が良好に補正された単焦点距離レンズ系及びそれを備えた撮像装置を提供すること。
【解決手段】単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まない。
【選択図】図1

Description

本発明は、単焦点距離レンズ系及びそれを備えた撮像装置に関する。
望遠レンズや超望遠レンズ(以下、適宜、望遠レンズとする)を用いた撮影では、遠くの被写体や小さな被写体を撮影者の眼前に引き寄せる効果を得られる。そのため、望遠レンズは、スポーツシーンの撮影、野鳥などの野生動物の撮影、天体の撮影など、様々なシーンで幅広く用いられている。
このようなシーンの撮影に用いられる望遠レンズとして、特許文献1、2に開示された望遠レンズがある。
特開2008−145584号公報 特開平11−160617号公報
上述のシーンの撮影では、撮像装置の機動性の優劣が重要になる。ここで、機動性とは、例えば、持ち運びの容易性、手持ち撮影時の安定性、フォーカススピードの高速性などである。装置の機動性を優れたものにするためには、光学系は小型で軽量なものが望ましい。また、光学系がより早く被写体にフォーカスできるものであることも、機動性の優劣を左右する重要な要素である。
特許文献1に開示された望遠レンズ、例えば第1実施例の望遠レンズは、焦点距離に対して全長が長いため機動性が劣る。
また、特許文献2に開示された望遠レンズ、例えば第1実施例の望遠レンズは、焦点距離に対して全長が長いため機動性が劣る。また、主にテレフォトを構成する負レンズ群でフォーカスしているが、この負レンズ群(フォーカス群)の小径化には限界がある。よって、フォーカス群の軽量化が難しく、そのためにフォーカス機構の軽量化も難しくなる。このようなことから、機動性を高めること、すなわち、光学系の小型化や軽量化、フォーカススピードの高速化が難しくなる。
また、特許文献2に開示された望遠レンズ、例えば第5実施例の望遠レンズは、焦点距離に対して全長が短いため、光学系の小型化はある程度達成できている。しかしながら、第1実施例の望遠レンズと同様に、主にテレフォトを構成する負レンズ群でフォーカスしているため、光学系の軽量化とフォーカススピードの高速化は十分に達成されているとはいえない。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、機動性に優れると共に、収差が良好に補正された単焦点距離レンズ系及びそれを備えた撮像装置を提供することを目的とするものである。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、
前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、
光軸上に他のレンズ群を含まず、
後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、
合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まない。
また、本発明の別の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、
前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
光軸上に他のレンズ群を含まず、
前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まない。
また、本発明の撮像装置は、
光学系と、
撮像面を持ち且つ光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、
光学系が上述の単焦点距離レンズ系のいずれかであることを特徴とする。
本発明によれば、機動性に優れると共に、収差が良好に補正された単焦点距離レンズ系及びそれを備えた撮像装置を提供することができる。
本発明の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時のレンズ断面図であって、(a)は実施例1の単焦点距離レンズ系のレンズ断面図、(b)は実施例2の単焦点距離レンズ系のレンズ断面図である。 本発明の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時のレンズ断面図であって、(a)は実施例3の単焦点距離レンズ系のレンズ断面図、(b)は実施例4の単焦点距離レンズ系のレンズ断面図である。 本発明の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時のレンズ断面図であって、(a)は実施例5の単焦点距離レンズ系のレンズ断面図、(b)は実施例6の単焦点距離レンズ系のレンズ断面図である。 本発明の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時のレンズ断面図であって、実施例7の単焦点距離レンズ系のレンズ断面図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は実施例1の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時の収差図、(e)、(f)、(g)、(h)は近距離物体合焦時の収差図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は実施例2の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時の収差図、(e)、(f)、(g)、(h)は近距離物体合焦時の収差図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は実施例3の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時の収差図、(e)、(f)、(g)、(h)は近距離物体合焦時の収差図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は実施例4の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時の収差図、(e)、(f)、(g)、(h)は近距離物体合焦時の収差図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は実施例5の単焦点距離レンズ系の無限遠物体体焦時の収差図、(e)、(f)、(g)、(h)は近距離物体合焦時の収差図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は実施例6の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時の収差図、(e)、(f)、(g)、(h)は近距離物体合焦時の収差図である。 (a)、(b)、(c)、(d)は実施例7の単焦点距離レンズ系の無限遠物体合焦時の収差図、(e)、(f)、(g)、(h)は近距離物体合焦時の収差図である。 実施例1の単焦点距離レンズ系を組み込んだデジタルカメラの断面図である。 上記デジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。 上記デジタルカメラの後方斜視図である。 上記デジタルカメラの主要部の内部回路の構成ブロック図である。
以下に、本発明に係る単焦点距離レンズ系及びそれを備えた撮像装置の実施形態及び実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態及び実施例によりこの発明が限定されるものではない。
本実施形態の単焦点距離レンズ系の説明に先立って、本実施形態の単焦点距離レンズ系が有する基本構成について説明する。なお、以下、適宜、「単焦点距離レンズ系」を「レンズ系」とする。
第1の基本構成では、レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まない。
上述のように、レンズ系は、物体側から像側に順に、前側レンズ群と開口絞りを含む後側レンズ群とを有している。ここで、レンズ系は、光軸上に他のレンズ群、すなわち、前側レンズ群と後側レンズ群以外のレンズ群は含まない。よって、光軸上に配置されているレンズ群は、前側レンズ群と後側レンズ群のみである。カバーガラスや各種の光学フィルタはレンズ群ではないので、光軸上(光路中)に配置されていても良い。
後側レンズ群が開口絞りを含むことで、前側レンズ群よりも像側に、開口絞りを有する後側レンズ群が配置されることになる。このようにすることで、後側レンズ群の小径化ができる。また、後側レンズ群内のレンズ(レンズ群)でフォーカスを行うことで、フォーカスユニットを非常に小径化することが可能になる。
なお、開口絞りを後側レンズ群から独立した構成にしても良い。この場合も、前側レンズ群よりも像側に、開口絞りを有する後側レンズ群が配置されることになる。よって、後側レンズ群の小径化ができる。また、後側レンズ群内のレンズ(レンズ群)でフォーカスを行うことで、フォーカスユニットを非常に小径化することが可能になる。
レンズ系の全長を短縮するには、テレフォト構成を含むようにレンズ系を構成すると共に、テレフォト構成によってもたらされる作用(以下、適宜、「テレフォト構成による作用」とする)を強めることが必要である。テレフォト構成による作用を強めるためには、最も物体側に正屈折力のレンズ群を配置し、その像側に負屈折力のレンズ群を配置すればよい。このようにすることで、テレフォト構成による作用を強めつつ、主に、球面収差、コマ収差及び非点収差の補正が可能になる。
ここで、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有している。そこで、例えば、前側レンズ群の屈折力を正屈折力とし、正屈折力を大きくすることで、テレフォト構成による作用を強めることができる。その結果、レンズ系の全長を短縮することができる。
また、合焦レンズ群を開口絞りよりも像側に配置し、無限遠物体から近距離物体への合焦時に合焦レンズ群を光軸に沿って移動させている。このようにすることで、後側レンズ群でフォーカスを行うことができる。その結果、合焦レンズ群の小径化ができる。また、合焦レンズ群の小径化ができるので、フォーカスユニット(合焦レンズ群や移動機構を含む構成)も、非常に小径化することが可能になる。なお、合焦レンズ群は少なくとも1つあれば良いが、複数あっても良い。
また、合焦レンズ群の屈折力を大きくすることで、テレフォト構成による作用を強めることができる。これにより、合焦レンズ群の倍率も高められるので、フォーカス感度を高くすることができる。このようなことは、レンズ群を小径化できる後側レンズ群内に合焦レンズ群を配置するで、容易に実現できる。これにより、合焦レンズ群の軽量化ができると共に、合焦時の合焦レンズ群の移動量が少なくできるので、フォーカススピードの高速化ができる。
また、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含んでいない。すなわち、前側レンズ群は、常時静止している。前側レンズ群が光軸方向に移動するレンズを含んでいない場合、前側レンズ群の屈折力を大きくしても、前側レンズ群内の各レンズの収差補正作用を強めることで、前側レンズ群における球面収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正することができる。そして、前側レンズ群における収差を良好に補正できることから、後側レンズ群における収差補正の負担割合を減らすことができる。その結果、良好な結像性能を保ったまま、合焦レンズ群の屈折力を大きくしてテレフォト構成による作用を強められる。
なお、前側レンズ群内のレンズ(レンズ群)でフォーカス、ズームあるいは手ブレ補正などを行おうとすると、前側レンズ群内のレンズを移動させることになる。前側レンズ群内のレンズを移動させると、レンズの移動に伴って、球面収差、コマ収差及び非点収差が多く発生する(変動する)。
また、前側レンズ群では光線高が高いため、これらの収差の発生量は後側レンズ群に比べて多くなる。このようなことから、前側レンズ群内のレンズを移動させると、結像性能が劣化する。結像性能の劣化を防ぐためには、これらの収差の発生(変動)を少なくする必要がある。
このように、前側レンズ群内のレンズを移動させようとすると、前側レンズ群において、テレフォト構成による作用の維持と収差補正とを両立させる必要が生じる。そこで、移動するレンズを前側レンズ群内に配置しないことで、前側レンズ群における収差補正の負担割合が軽減される。その結果、例えば、前側レンズ群の屈折力を正屈折力とし、正屈折力を大きくした場合であっても、後側レンズ群内の負屈折力のレンズ群との組み合わせによって、テレフォト構成による作用をより強めることが可能になる。
また、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まない。このようにすることで、後側レンズ群の構成を簡素化できる。
第1−1実施形態の単焦点距離レンズ系について説明する。第1−1実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ少なくとも正レンズと負レンズとを有し、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
ただし、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
第1−1実施形態のレンズ系では、上述の第1の基本構成に加えて、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ少なくとも正レンズと負レンズとを有し、条件式(1)を満足する。
本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ正レンズと負レンズとを有する。
合焦レンズ群よりも像側に正屈折力の像側レンズ群を配置することで、合焦レンズ群の倍率を高められるので、フォーカス感度を高めることができる。これにより、合焦時の合焦レンズの移動量を減らすことができるので、フォーカススピードを高速化することができる。また、像側レンズ群が正レンズと負レンズとを有することで、像側レンズ群での色収差の発生を抑えることができる。その結果、合焦時の色収差の変動を少なくすることができる。
条件式(1)の下限値を下回ると、合焦レンズ群の屈折力が大きくなり過ぎる。この場合、合焦時、主に球面収差の発生量(変動量)が大きくなるので、合焦時に良好な結像性能が得られない。また、球面収差の低減はレンズ枚数の増加につながるので、フォーカスユニットの軽量化が難しくなる。
条件式(1)の上限値を上回ると、合焦時の合焦レンズ群の移動量が増加する。そのため、合焦レンズ群の移動に必要なスペースを確保しようとすると、レンズ系の全長の短縮が難しくなる。また、フォーカス感度を高めるために、前側レンズ群の正屈折力を大きくする必要がある。この場合、前側レンズ群において、球面収差、コマ収差及び非点収差が増大してしまうので、フォーカス域の全域で良好な結像性能が得られなくなる。
第1−2実施形態の単焦点距離レンズ系について説明する。第1−2実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、以下の条件式(1)を満足し、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、合焦レンズ群の像側に配置され、像側レンズ群は、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする。
0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
0.07<fR2/f<0.7 (3)
ただし、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
R2は、像側レンズ群の焦点距離、
である。
第1−2実施形態のレンズ系では、上述の第1の基本構成に加えて、条件式(1)を満足し、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、合焦レンズ群の像側に配置され、像側レンズ群は、条件式(3)を満足する。
条件式(1)の技術的意義については既に説明しているので、説明は省略する。
合焦レンズ群よりも像側に正屈折力の像側レンズ群を配置することで、合焦レンズ群の倍率を高められるので、フォーカス感度を高めることができる。これにより、合焦時の合焦レンズの移動量を減らすことができるので、フォーカススピードを高速化することができる。
なお、複数の正屈折力のレンズ群が、合焦レンズ群よりも像側に配置されている場合、複数の正屈折力のレンズ群の各々を像側レンズ群とみなすことができる。ただし、複数の正屈折力のレンズ群のうちの一つのレンズ群を像側レンズ群としても良い。この場合、像側レンズ群は、複数の正屈折力のレンズ群のうちで、合焦レンズ群の最も近くに位置するレンズ群であることが好ましい。
条件式(3)の下限値を下回ると、合焦レンズ群の倍率は高められるものの、像側レンズ群においてレンズ枚数が増加する。よって、条件式(3)の下限値を下回ることは、像側レンズ群の重量の増加につながる。
条件式(3)の上限値を上回ると、合焦レンズ群の倍率を高めることができないため、合焦時の合焦レンズ群の移動量が増加する。その結果、フォーカスユニットの小型化が困難になる。
なお、複数の正屈折力のレンズ群が、合焦レンズ群よりも像側に配置されている場合、複数の正屈折力のレンズ群の各々を像側レンズ群とみなすことができる。この場合、複数の正屈折力のレンズ群のうち、少なくとも合焦レンズ群の最も近くに位置する正屈折力のレンズ群が、条件式(3)を満足する像側レンズ群であることが好ましい。
第1−3実施形態の単焦点距離レンズ系について説明する。第1−3実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、正レンズと負レンズを含む負屈折力の第2レンズ群と、を有し、以下の条件式(2)を満足することを特徴とする。
−2.0<fG2/f<−0.08 (2)
ただし、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
G2は、第2レンズ群の焦点距離、
である。
第1−3実施形態のレンズ系では、上述の第1の基本構成に加えて、前側レンズ群は正屈折力を有すると共に、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、正レンズと負レンズを含む負屈折力の第2レンズ群と、を有し、条件式(2)を満足する。
本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群は正屈折力を有する。
前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。
また、前側レンズ群が正屈折力を有することで、前側レンズ群から射出する光は収束光になり、この収束光が開口絞りを有する後側レンズ群に導かれる。その結果、特に後側レンズ群のうち、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。
ここで、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群とを有している。よって、本実施形態のレンズ系においても、テレフォト構成による作用が強められているので、レンズ系の全長を短縮することができる。また、このように構成することで、テレフォト構成による作用を強めつつ、主に、球面収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正できる。
また、第2レンズ群が、正レンズと負レンズとを有することで、前側レンズ群における色収差の補正効果を高めることができる。よって、テレフォト構成による作用を強めても、良好な結像性能を得ることができる。
条件式(2)の下限値を下回ると、テレフォト構成による作用が弱くなるので、レンズ系の全長の短縮が困難になる。条件式(2)の下限値を下回った状態でレンズ系の全長の短縮をしようとすると、合焦レンズ群の負屈折力を大きくする必要がある。しかしながら、合焦レンズ群の負屈折力を大きくすると、合焦時の収差変動が大きくなる。あるいは、合焦レンズ群におけるレンズ枚数が増加するので、フォーカスユニットの軽量化が難しくなる。
条件式(2)の上限値を上回ると、第2レンズ群の屈折力が大きくなりすぎる。第2レンズ群の屈折力が大きい状態で良好な結像性能を確保しようとすると、口径が大きい前側レンズ群におけるレンズ枚数が増加する。このように、条件式(2)の上限値を上回ることは、前側レンズ群の重量の増加につながる。
次に、本実施形態の単焦点距離レンズ系が有する第2の基本構成について説明する。
第2の基本構成では、レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まない。
以下の説明において、第1の基本構成及び/または第1−1から第1−3実施形態と共通する構成は、同様の技術的意義があるため、説明は省略する。
また、合焦レンズ群を後側レンズ群に配置し、無限遠物体から近距離物体への合焦時に合焦レンズ群を光軸に沿って移動させている。このようにすることで、後側レンズ群でフォーカスを行うことができる。その結果、合焦レンズ群の小径化ができる。また、合焦レンズ群の小径化ができるので、フォーカスユニット(合焦レンズ群や移動機構を含む構成)も、非常に小径化することが可能になる。なお、合焦レンズ群は少なくとも1つあれば良いが、複数あっても良い。
また、前側レンズ群内のレンズを移動させようとすると、前側レンズ群において、テレフォト構成による作用の維持と収差補正とを両立させる必要が生じる。そこで、移動するレンズを前側レンズ群内に配置しないことで、前側レンズ群における収差補正の負担割合が軽減される。その結果、前側レンズ群において、テレフォト構成による作用を強めることが可能になる。
第2−1実施形態の単焦点距離レンズ系について説明する。第2−1実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、以下の条件式(18)、(7)を満足することを特徴とする。
0.4<DG1img/f<1.3 (18)
0.31<|fG1/fG2|<3.0 (7)
ただし、
G1imgは、無限遠物体合焦時における第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
G1は、第1レンズ群の焦点距離、
G2は、第2レンズ群の焦点距離、
である。
第2−1実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、条件式(18)、(7)を満足する。
また、後側レンズ群は第1の所定のレンズ群を有している。ここで、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有している。例えば、合焦レンズ群の屈折力が負屈折力の場合、第1の所定のレンズ群の屈折力は正屈折力である。第1の所定のレンズ群を後側レンズ群に配置することで、合焦レンズ群の倍率を高めることが可能になる。その結果、合焦時における合焦レンズ群の移動量を減らすことができる。
なお、第1の所定のレンズ群は、合焦時に光軸方向に移動しない。すなわち、第1の所定のレンズ群は、合焦時に静止している。このようにすることで、合焦時に移動するレンズ群の数を減らすことができる。
条件式(18)、(7)の技術的意義については、後述する。
第2−2実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、以下の条件式(18)、(1)を満足することを特徴とする。
0.4<DG1img/f<1.3 (18)
0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
ただし、
G1imgは、無限遠物体合焦時における第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
第2−2実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、条件式(18)、(1)を満足する。
第2−3実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、以下の条件式(18)、(5)を満足することを特徴とする。
0.4<DG1img/f<1.3 (18)
1.5<fG2/ffo<6.0 (5)
ただし、
G1imgは、無限遠物体合焦時における第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
G2は、第2レンズ群の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
第2−3実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、条件式(18)、(5)を満足する。
条件式(5)の技術的意義については、後述する。
なお、第2−1実施形態から第2−3実施形態のレンズ系では、前側レンズ群は開口絞りの直前に配置されていることが好ましい。
第2−4実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、開口絞りは、後側レンズ群中のどのレンズよりも物体側に配置されていることを特徴とする。
第2−4実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、第1の所定のレンズ群は、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、合焦時に光軸方向に移動せず、開口絞りは、後側レンズ群中のどのレンズよりも物体側に配置されている。
本実施形態のレンズ系では、開口絞りは、後側レンズ群中のどのレンズよりも物体側に配置されている。このようにすることで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。
第2−5実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、第1レンズ群、第2レンズ群及び後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(7)を満足することを特徴とする。
0.31<|fG1/fG2|<3.0 (7)
ただし、
G1は、第1レンズ群の焦点距離、
G2は、第2レンズ群の焦点距離、
である。
第2−5実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、第1レンズ群、第2レンズ群及び後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、条件式(7)を満足する。
また、レンズ群の移動は、フォーカスの他に、ズームや手ブレ補正でも行われる。ズームや手ブレ補正においても、前側レンズ群内に、ズームのためのレンズ群や手ブレ補正のためのレンズ群を配置しないことが好ましい。このようにすることで、前側レンズ群において、テレフォト構成による作用を更に強めることが可能になる。
なお、前側レンズ群の屈折力を正屈折力にしても良い。このようにすることで、レンズ系の全長の短縮がより容易となる。
また、第2レンズ群よりも像側に開口絞りを配置しても良い。このようにすることで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。特に、第1レンズ群の正屈折力と第2レンズ群の負屈折力を大きくして、第2レンズ群よりも像側に開口絞りを配置することが好ましい。このようにすることで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を更に小径化できる。
条件式(7)の技術的意義については、後述する。
第2−6実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、第1レンズ群、第2レンズ群及び後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
ただし、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
第2−6実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、第1レンズ群、第2レンズ群及び後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、条件式(1)を満足する。
第2−7実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、第1レンズ群、第2レンズ群及び後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、開口絞りが、合焦レンズ群よりも物体側に配置され、以下の条件式(14)を満足することを特徴とする。
1<νG2nMAX−νG2pMIN<40 (14)
ただし、
νG2nMAXは、第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、
νG2pMINは、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数のうち、最小となるアッベ数、
である。
第2−7実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、第1レンズ群、第2レンズ群及び後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、開口絞りが、合焦レンズ群よりも物体側に配置され、条件式(14)を満足する。
本実施形態のレンズ系では、開口絞りが、合焦レンズ群よりも物体側に配置されている。この場合、合焦レンズ群は開口絞りよりも像側に位置する。このようにすることで、合焦レンズ群の倍率を高めることが容易となる。その結果、フォーカス感度をより高めることができるので、レンズ系の小型化と軽量化が可能になる。
また、前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。
条件式(14)の技術的意義については、後述する。
第2−8実施形態の単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、第1レンズ群と第2レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、合焦レンズ群は負屈折力を有し、以下の条件式(1)を満足することを特徴とする。
0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
ただし、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
第2−8実施形態のレンズ系では、上述の第2の基本構成に加えて、第1レンズ群と第2レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、合焦レンズ群は負屈折力を有し、以下の条件式(1)を満足する。
また、合焦レンズ群は負屈折力を有する。合焦レンズ群は後側レンズ群に含まれるので、前側レンズ群の像側に負屈折力の合焦レンズ群が配置されることになる。これにより、前側レンズ群内に合焦レンズ群が配置されないので、前側レンズ群内でのフォーカスによる収差変動の抑制が不要になる。その結果、前側レンズ群でテレフォト構成による作用を更に強めながら、前側レンズ群全体での収差発生を減らすことができる。
また、レンズ系の全長の短縮により前側レンズ群の正屈折力を大きくして、その像側に負屈折力のレンズ群を配置することで、更にテレフォト構成を得やすくなる。
また、上述したように、前側レンズ群全体での収差の発生を減らせるので、この負屈折力のレンズ群(合焦レンズ群)でフォーカスすることで、合焦レンズ群を軽くできフォーカス時の省電力化など効率的なフォーカスを行える。その結果、レンズ系の構成を、フォーカスによる球面収差や非点収差の変動が非常に少ない構成にすることができる。
また、上記の実施形態の単焦点距離レンズ系(以下、適宜、本実施形態のレンズ系とする)では、前側レンズ群は全体で正屈折力を有することが好ましい。
前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。
また、本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群は開口絞りの直前に配置されていることが好ましい。
このようにすると、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。
また、本実施形態のレンズ系では、像側レンズ群は、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
0.07<fR2/f<0.7 (3)
ただし、
R2は、像側レンズ群の焦点距離、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
である。
条件式(3)の技術的意義については既に説明しているので、説明は省略する。なお、像側レンズ群の屈折力は正屈折力であることが好ましい。また、像側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置されていることが好ましい。
合焦レンズ群よりも像側に正屈折力の像側レンズ群を配置することで、合焦レンズ群の倍率を高められるので、フォーカス感度を高めることができる。これにより、合焦時の合焦レンズの移動量を減らすことができるので、フォーカススピードを高速化することができる。
なお、複数の正屈折力のレンズ群が、合焦レンズ群よりも像側に配置されている場合、複数の正屈折力のレンズ群の各々を像側レンズ群とみなすことができる。この場合、複数の正屈折力のレンズ群のうち、少なくとも合焦レンズ群の最も近くに位置する正屈折力のレンズ群が、条件式(3)を満足する像側レンズ群であることが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ少なくとも正レンズと負レンズとを有することが好ましい。
合焦レンズ群よりも像側に正屈折力の像側レンズ群を配置することで、合焦レンズ群の倍率を高められるので、フォーカス感度を高めることができる。これにより、合焦時の合焦レンズの移動量を減らすことができるので、フォーカススピードを高速化することができる。また、像側レンズ群が正レンズと負レンズとを有することで、像側レンズ群での色収差の発生を抑えることができる。その結果、合焦時の色収差の変動を少なくすることができる。
なお、複数の正屈折力のレンズ群が、合焦レンズ群よりも像側に配置されている場合、複数の正屈折力のレンズ群の各々を像側レンズ群とみなすことができる。ただし、複数の正屈折力のレンズ群のうちの一つのレンズ群を像側レンズ群としても良い。この場合、像側レンズ群は、複数の正屈折力のレンズ群のうちで、合焦レンズ群の最も近くに位置するレンズ群であることが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、像側レンズ群は、合焦レンズ群の像側の直後に配置されていることが好ましい。
合焦レンズ群よりも像側に正屈折力の像側レンズ群を配置する効果は、既に説明したとおりである。像側レンズ群を合焦レンズ群の像側の直後に配置すること、すなわち、像側レンズ群と合焦レンズ群の間に他のレンズ群が存在しない状態にすることで、その効果をより高めることができる。
また、本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群が以下の条件式(4)を満足する正レンズを有することが好ましい。
80<νdFp<98 (4)
ただし、
νdFpは、前側レンズ群中の何れかの正レンズのアッベ数、
である。
前側レンズ群で発生する色収差は、後側レンズ群で拡大される。そのため、前側レンズ群で発生する色収差の量をなるべく少なくする必要がある。
条件式(4)の下限値を下回ると、前側レンズ群での色収差の残存量が増加するため、良好な結像性能が得られない。条件式(4)の上限値を上回ると、前側レンズ群での色収差が補正過剰となるので、低分散の硝材を使うメリットが少なくなる。
また、本実施形態のレンズ系は、以下の条件式(5)を満足することが好ましい。
1.5<fG2/ffo<6.0 (5)
ただし、
G2は、第2レンズ群の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
条件式(5)の下限値を下回ると、合焦レンズ群の屈折力が小さくなり過ぎる。この場合、合焦時の合焦レンズ群の移動量が増加する。そのため、合焦レンズ群の移動に必要なスペースを確保しようとすると、レンズ系の全長の短縮が難しくなる。
条件式(5)の上限値を上回ると、前側レンズ群での球面収差、コマ収差及び非点収差の補正が難しくなる。これらの収差を後側レンズ群で補正しようとすると、合焦レンズ群における収差補正の負担割合も増加するので、合焦時に良好な結像性能が得られなくなる。
なお、前側レンズ群において、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群とを、物体側から像側にこの順で配置することで、前側レンズ群内でもテレフォト構成による作用を強めることができる。その結果、レンズ系の全長の短縮が可能になる。また、第2レンズ群が、正レンズと負レンズとを有することで、前側レンズ群における色収差の補正効果を高めることができる。よって、テレフォト構成による作用を強めても、良好な結像性能を得ることができる。
また、本実施形態のレンズ系は、上述の条件式(1)を満足することが好ましい。
条件式(1)の技術的意義については既に説明しているので、説明は省略する。
また、本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、以下の条件式(7)を満足することが好ましい。
0.31<|fG1/fG2|<3.0 (7)
ただし、
G1は、第1レンズ群の焦点距離、
G2は、第2レンズ群の焦点距離、
である。
前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群とを有している。よって、本実施形態のレンズ系においても、テレフォト構成による作用が強められているので、レンズ系の全長を短縮することができる。また、このように構成することで、テレフォト構成による作用を強めつつ、主に、球面収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正できる。
条件式(7)の下限値を下回ると、レンズ系の全長の短縮に有利となるが、口径が大きい第1レンズ群の屈折力が大きくなり過ぎる。この場合、レンズ系全体の屈折力に占める第1レンズ群の屈折力の比率が大きくなるので、レンズ系全体の軽量化が困難になる。
条件式(7)の上限値を上回ると、第2レンズ群の屈折力が大きくなり過ぎる。この場合、レンズ系全体の屈折力に占める第2レンズ群の屈折力の比率が大きくなるので、レンズ系の全長の短縮が困難になる。
なお、前側レンズ群において、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群とを、物体側から像側にこの順で配置することで、前側レンズ群内でもテレフォト構成による作用を強めることができる。その結果、レンズ系の全長の短縮が可能になる。また、第2レンズ群が、正レンズと負レンズとを有することで、前側レンズ群における色収差の補正効果を高めることができる。よって、テレフォト構成による作用を強めても、良好な結像性能を得ることができる。
また、本実施形態のレンズ系では、第2レンズ群は、正レンズと負レンズとを含むことが好ましい。
第2レンズ群が、正レンズと負レンズとを有することで、前側レンズ群における色収差の補正効果を高めることができる。よって、テレフォト構成による作用を強めても、良好な結像性能を得ることができる。
また、本実施形態のレンズ系は、上述の条件式(2)を満足することが好ましい。
条件式(2)の技術的意義については既に説明しているので、説明は省略する。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群は、開口絞りの像側の直後に配置されることが好ましい。
前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。
また、開口絞りを前側レンズ群と後側レンズ群との間に配置することで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。開口絞りの直後では、前側レンズ群側から収束光が後側レンズ群に入射するので、後側レンズ群の小径化が最も図りやすい。そこで、開口絞りの直後を合焦レンズ群とすることで、合焦レンズ群においてレンズ径を小径化できる。
また、合焦レンズ群と前側レンズ群との間にレンズを含まない構成、すなわち、物体側から、前側レンズ群、開口絞り、合焦レンズ群、という構成にして、合焦レンズ群の屈折力を負屈折力とする。このようにすることで、効率的にテレフォト構成による作用をより強めることができる。
また、このような構成すると、光線が徐々に収束している位置に合焦レンズ群を配置できるため、合焦レンズ群においてレンズ径を小径化でき、その結果、フォーカスユニットの小型化や軽量化が可能になる。
また、このような構成にすると、合焦レンズ群の屈折力を大きくしても、合焦レンズ群を通過した後の光線の発散を少なくできる。よって、フォーカス感度を高めつつ、後側レンズ群全体を小径化できる。そして、後側レンズ群全体の小径化と合焦時の合焦レンズ群の移動量をより少なくできることで、フォーカスユニットの小型化と軽量化が更に可能となる。
また、合焦レンズ群よりも像側にレンズ群を配置し、このレンズ群の屈折力を、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力にすることが好ましい。このようにすることで、フォーカス感度をより容易に高めることができる。なお、このレンズ群は、合焦時の色収差の変動を抑えるために、正レンズと負レンズで構成されていることが望ましい。また、このレンズ群は2枚以下のレンズで構成することが好ましい。このようにすることで、レンズ系の軽量化が図れる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、
像側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ少なくとも正レンズと負レンズを有することが好ましい。
合焦レンズ群よりも像側に正屈折力の像側レンズ群を配置することで、合焦レンズ群の倍率を高められるので、フォーカス感度を高めることができる。これにより、合焦時の合焦レンズの移動量を減らすことができるので、フォーカススピードを高速化することができる。また、像側レンズ群が正レンズと負レンズとを有することで、像側レンズ群での色収差の発生を抑えることができる。その結果、合焦時の色収差の変動を少なくすることができる。
また、本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、第1レンズ群と第2レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群とを有している。よって、本実施形態のレンズ系においても、テレフォト構成による作用が強められているので、レンズ系の全長を短縮することができる。また、このように構成することで、テレフォト構成による作用を強めつつ、主に、球面収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正できる。
前側レンズ群においてテレフォト構成による作用を強めるにあたっては、第1レンズ群と第2レンズ群の各々が、少なくとも正レンズと負レンズとを有することが好ましい。このようにすることで、第1レンズ群と第2レンズ群の各々で、球面収差、コマ収差、非点収差及び色収差等の発生を減らすことができる。その結果、レンズ系を小型化しながらも良好な結像性能を得ることができる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
後側レンズ群に、少なくとも正レンズと負レンズを配置することで、後側レンズ群での球面収差とコマ収差の発生を抑えることができる。その結果、良好な結像性能が得られる。なお、正レンズと負レンズを配置する順番は問わない。
また、本実施形態のレンズ系では、第1レンズ群から合焦レンズ群の直前までの合成レンズ群全体が正屈折力を有し、合焦レンズ群が負屈折力を有し、以下の条件式(9)を満足することが好ましい。
−4.5<fFA/ffo<−1.5 (9)
ただし、
FAは、合成レンズ群全体の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
合成レンズ群全体の屈折力を正屈折力とし、合焦レンズ群の屈折力を負屈折力とすることで、レンズ系全体でテレフォト構成による作用を強めることができるので、レンズ系の全長の短縮が可能になる。
条件式(9)の下限値を下回ると、合焦レンズ群の屈折力が大きくなりすぎる。この場合、合焦レンズ群内で発生する球面収差が増加するので、フォーカス域の全域で良好な結像性能が得られない。
条件式(9)の上限値を上回ると、合焦レンズ群の屈折力が小さくなりすぎる。この場合、フォーカス感度が低下するので、合焦時の合焦レンズ群の移動量が増加する。その結果、レンズ系の全長の短縮が困難になる。
また、本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群が正屈折力を有し、合焦レンズ群が負屈折力を有し、以下の条件式(10)を満足することが好ましい。
−8.0<fFF/ffo<−1.8 (10)
ただし、
FFは、前側レンズ群の焦点距離、
foは、合焦レンズ群の焦点距離、
である。
前側レンズ群の屈折力を正屈折力とし、合焦レンズ群の屈折力を負屈折力とすることで、レンズ系全体でテレフォト構成による作用を強めることができるので、レンズ系の全長の短縮が可能になる。
条件式(10)の下限値を下回ると、合焦レンズ群の屈折力が大きくなりすぎる。この場合、合焦レンズ群内で発生する球面収差が増加するので、フォーカス域の全域で良好な結像性能が得られない。
条件式(10)の上限値を上回ると、合焦レンズ群の屈折力が小さくなりすぎる。この場合、フォーカス感度が低下するので、合焦時の合焦レンズ群の移動量が増加する。その結果、レンズ系の全長の短縮が困難になる。
また、本実施形態のレンズ系では、第1レンズ群は、物体側の第1−1副レンズ群と、像側の第1−2副レンズ群と、を有し、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群との光軸上空気間隔は、第1レンズ群中で最も長く、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群の各々は、正屈折力を有し、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(11)を満足することが好ましい。
0.35<DG1/fG1<1.3 (11)
ただし、
G1は、第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上での距離、
G1は、第1レンズ群の焦点距離、
である。
レンズ系の全長を短くするには、前側レンズ群において、物体側に正屈折力の第1レンズ群を配置すると共に、第1レンズ群の正屈折力を大きくする必要がある。しかしながら、第1レンズ群を単独の(1つの)正レンズで構成して、テレフォト構成による作用を強めようとすると、単独の正レンズのみが屈折力を負担するため、第1レンズ群において、球面収差の曲がり(発生量)が大きくなる。
そこで、第1レンズ群の正屈折力を、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群とに分ける。このようにすることで、第1レンズ群の屈折力を大きくしても、第1レンズ群の構成を球面収差の曲がりの少ない構成にすることが可能になる。更に、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群の各々を、正レンズと負レンズとを有する構成とする。このようにすることで、第1レンズ群における色収差の曲がり(発生量)も減らすことができる。
条件式(11)の下限値を下回ると、第1−2副レンズ群におけるレンズ径が大きくなる。そのため、レンズ系全体の軽量化が図れなくなる。更に、球面収差の曲がりが増加してしまうので、良好な結像性能の確保が困難になる。
条件式(11)の上限値を上回ると、レンズ系の全長の短縮が困難になる。
なお、前側レンズ群におけるテレフォト構成による作用を強めるには、前側レンズ群を、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群で構成し、第1レンズ群の正屈折力を大きくする必要がある。しかしながら、第1レンズ群を単独の(1つの)正レンズで構成して、テレフォト構成による作用を強めようとすると、単独の正レンズのみが屈折力を負担するため、第1レンズ群において、球面収差の曲がり(発生量)が大きくなる。よって、このようなことからも、上記のように第1レンズ群を2つの副レンズ群で構成すると共に、条件式(11)を満足することがこのましい。
また、本実施形態のレンズ系では、第1レンズ群は、物体側の第1−1副レンズ群と、像側の第1−2副レンズ群と、を有し、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群との光軸上空気間隔は、第1レンズ群中で最も長く、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群の各々は、正屈折力を有し、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、以下の条件式(12)を満足することが好ましい。
0.1<DG112/fG1<0.6 (12)
ただし、
G112は、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群との間の光軸上距離、
G1は、第1レンズ群の焦点距離、
である。
レンズ系の全長を短くするには、前側レンズ群において、物体側に正屈折力の第1レンズ群を配置すると共に、第1レンズ群の正屈折力を大きくする必要がある。しかしながら、第1レンズ群を単独の(1つの)正レンズで構成して、テレフォト構成による作用を強めようとすると、単独の正レンズのみが屈折力を負担するため、第1レンズ群において、球面収差の曲がり(発生量)が大きくなる。
そこで、第1レンズ群の正屈折力を、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群とに分ける。このようにすることで、第1レンズ群の屈折力を大きくしても、第1レンズ群の構成を球面収差の曲がりの少ない構成にすることが可能になる。更に、第1−1副レンズ群と第1−2副レンズ群の各々を、正レンズと負レンズとを有する構成とする。このようにすることで、第1レンズ群における色収差の曲がり(発生量)も減らすことができる。
条件式(12)の下限値を下回ると、第1−2副レンズ群におけるレンズ径が大きくなる。そのため、レンズ系全体の軽量化が図れなくなる。更に、球面収差の曲がりが増加してしまうので、良好な結像性能の確保が困難になる。
条件式(12)の上限値を上回ると、レンズ系の全長の短縮が困難になる。
なお、前側レンズ群におけるテレフォト構成による作用を強めるには、前側レンズ群を、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群で構成し、第1レンズ群の正屈折力を大きくする必要がある。しかしながら、第1レンズ群を単独の(1つの)正レンズで構成して、テレフォト構成による作用を強めようとすると、単独の正レンズのみが屈折力を負担するため、第1レンズ群において、球面収差の曲がり(発生量)が大きくなる。よって、このようなことからも、条件式(12)を満足することがこのましい。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群は、後側レンズ群中に1つのみ配置されることが好ましい。
前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。また、このような構成により、後側レンズ群を小径化できる。
そこで、後側レンズ群内に合焦レンズ群を配置することで、合焦レンズ群を小型に構成できる。これに伴い、フォーカスユニットの小型化と軽量化が可能になる。
更に、本実施形態の基本構成では、上述のように、前側レンズ群内で球面収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正できる。そのため、後側レンズ群内に合焦レンズ群を配置することで、合焦性能の安定性を向上させることができる。そして、合焦性能の安定性が向上することから、後側レンズ群内に配置した合焦レンズ群の数が一つであっても、安定した合焦性能が得られる。
また、合焦レンズ群よりも像側にレンズ群を配置し、このレンズ群の屈折力を、合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力にすることが好ましい。このようにすることで、フォーカス感度をより容易に高めることができる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、ブレ補正レンズ群を有し、ブレ補正レンズ群は、単焦点距離レンズ系のブレによる像のブレを軽減させるように光軸の方向とは異なる方向に移動することが好ましい。
屈折力を有するレンズ群をシフトさせることで、手ブレにより発生する結像位置のシフトを補正することができる。ここで、レンズ群のシフトとは、レンズ系のブレによる像のブレを軽減させるように、光軸の方向とは異なる方向にレンズ群を移動することである。このシフトさせるレンズ群は、小型で軽量であることが望ましい。
テレフォト構成を有するレンズ系では、後側レンズ群が、最もレンズ径が小さいレンズ群となる。そうすると、本実施形態のレンズ系もテレフォト構成を備えているので、シフトさせるレンズ群、すなわち、ブレ補正レンズ群を後側レンズ群内に配置することが好ましい。このようにすることで、ブレ補正レンズ群の小径化と軽量化ができるので、ブレ補正の応答性を高めるこができる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、ブレ補正レンズ群の直前に配置された第2の所定のレンズ群を有し、第2の所定のレンズ群は、ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することが好ましい。
このように構成することで、ブレ補正レンズ群の屈折力を大きくすることができる。その結果、ブレ補正レンズ群のシフト量に対する結像位置のシフト量を大きくすることができる。これにより、少ないシフト量でより高い精度のブレ補正を行うことができる。
なお、第1の所定のレンズ群と第2の所定のレンズ群とが同一であっても良い。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、ブレ補正レンズ群の直後に配置された第3の所定のレンズ群を有し、前記第3の所定のレンズ群は、ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することが好ましい。
このように構成することで、ブレ補正レンズ群の屈折力を大きくすることができる。その結果、ブレ補正レンズ群のシフト量に対する結像位置のシフト量を大きくすることができる。これにより、少ないシフト量でより高い精度のブレ補正を行うことができる。
なお、第1の所定のレンズ群と第3の所定のレンズ群とが同一であっても良い。
また、本実施形態のレンズ系では、ブレ補正レンズ群は、複数のレンズと、所定のレンズと、を有し、複数のレンズは、ブレ補正レンズ群と符号が同じ屈折力を有し、所定のレンズは、ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することが好ましい。
ブレが生じた時に発生する収差は、主に、球面収差・像面湾曲及び倍率色収差である。ブレに対する補正性能の劣化を軽減するには、これらの収差の発生量を軽減することが必要である。ここで、ブレ補正レンズ群では、屈折力の負担割合が大きくなっている(屈折力が大きい)ので、収差が発生し易い。
そこで、ブレ補正レンズ群を、複数のレンズと所定のレンズとで構成する。そして、複数のレンズがブレ補正レンズ群の屈折力と符号が同じ屈折力を有することで、球面収差や像面湾曲の発生を軽減することができる。さらに、所定のレンズがブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することで、色収差を良好に補正することができる。
なお、複数のレンズの枚数を2枚とし、所定のレンズの枚数を1枚とし、合計3枚のレンズでブレ補正レンズ群を構成することが望ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、ブレ補正レンズ群の直前に配置された第2の所定のレンズ群と、ブレ補正レンズ群の直後に配置された第3の所定のレンズ群と、を有し、第2の所定のレンズ群と第3の所定のレンズ群の各々は、ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することが好ましい。
このように構成することで、収差の発生を抑えながら、ブレ補正レンズ群の屈折力をより大きくすることができる。その結果、ブレ補正レンズ群のシフト量に対する結像位置のシフト量を、より大きくすることができる。これにより、少ないシフト量でより高い精度のブレ補正を行うことができる。
また、本実施形態のレンズ系では、ブレ補正レンズ群は負屈折力を有することが好ましい。
ブレ補正では、ブレ補正レンズ群をシフトさせている。このブレ補正にあたっては、ブレ補正レンズ群の移動量を小さくする(移動範囲を狭くする)ことが好ましい。移動量を小さくするためには、レンズ径がより小さいレンズ群(レンズ)をブレ補正レンズ群とすることが望ましい。ブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力とすることで、ブレ補正レンズ群のレンズ径を小さくしやすい光学的なレイアウトを採用でき好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群のみが光軸方向に移動可能なレンズ群であることが好ましい。
光軸方向に移動可能なレンズ群を合焦レンズ群のみとすることで、移動させるレンズの枚数を減らすことができる。これにより、合焦時に移動させるレンズ群を軽量化することができる。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群とブレ補正レンズ群のみが移動可能なレンズ群であることが好ましい。
移動可能なレンズ群を、合焦レンズ群とブレ補正レンズ群のみとすることで、移動させるレンズの枚数を減らすことができる。これにより、合焦時やブレ補正時に移動させるレンズ群を軽量化することができる。
また、本実施形態のレンズ系では、第2レンズ群は前側レンズ群中の最も像側に配置されたレンズ群であることが好ましい。
このようにすることは、テレフォト構成による作用を強めやすくなるので好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、第2レンズ群が以下の条件式(13)を満足する負レンズを有することが好ましい。
37<νG2nMAX<60 (13)
ただし、
νG2nMAXは、第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、
である。
条件式(13)の下限値を下回ると、負レンズの分散が大きくなりすぎるため、軸上色収差が補正不足になりやすい。条件式(13)の上限値を上回ると、軸上色収差の補正が過剰傾向となるので、軸上色収差を良好に補正することが困難になる。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群が開口絞りよりも像側に配置されており、以下の条件式(14)を満足することが好ましい。
1<νG2nMAX−νG2pMIN<40 (14)
ただし、
νG2nMAXは、第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、
νG2pMINは、第2レンズ群中の正レンズのアッベ数のうち、最小となるアッベ数、
である。
合焦レンズ群が開口絞りよりも像側に配置されることで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。
また、前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。
条件式(14)の下限値を下回ると、第2レンズ群で発生する軸上色収差と倍率色収差が大きくなるので、前側レンズ群内での良好な色収差の補正が困難となる。この場合、後側レンズ群における色収差の負担割合が増加するが、この増加分を負担しきれないので、後側レンズ群において色収差を十分に補正することが困難になる。そのため、合焦時、後側レンズ群内での色収差の発生が顕著になる。
条件式(14)の上限値を上回ると、軸上色収差又は倍率色収差の補正が過剰となるので、前側レンズ群内での良好な色収差補正が困難となる。その結果、合焦時、後側レンズ群内での色収差の発生が顕著になる。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群は2枚以下のレンズからなることが好ましい。
本実施形態の基本構成では、上述のように、前側レンズ群内で球面収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正できる。そのため、後側レンズ群内に合焦レンズ群を配置することで、合焦性能の安定性を向上させることができる。そして、合焦性能の安定性が向上することから、合焦レンズ群を2枚以下の少ない枚数で構成しても、高い合焦性能の確保と合焦レンズ群の軽量化が可能になる。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群は、1つの正レンズと1つの負レンズとの2つのレンズからなることが好ましい。
合焦レンズ群を1つの正レンズと1つの負レンズとで構成することで、合焦レンズ群での色収差の発生を減らすことができる。その結果、合焦時に安定した合焦性能を確保できる。また、色収差の補正を最小枚数の2枚のレンズで行うことで、高い合焦性能の確保と合焦レンズ群の軽量化の両立ができる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、物体側から順に、負屈折力の合焦レンズ群と、正屈折力のレンズ群と、負屈折力のブレ補正レンズ群と、正屈折力のレンズ群と、を有することが好ましい。
レンズ系の全長の短縮を考えると、合焦レンズ群よりも物体側に位置するレンズ群の屈折力は正屈折力とし、合焦レンズ群の屈折力を負屈折力とすることが好ましい。このようにすることは、テレフォト構成による作用をより強めることになるので、レンズ系の全長の短縮に有効である。また、このような構成にすると、光線が徐々に収束している位置に合焦レンズ群を配置できるため、合焦レンズ群においてレンズ径を小径化できる。その結果、フォーカスユニットの小型化と軽量化が可能になる。
また、このような構成にすると、合焦レンズ群の屈折力を大きくしても、合焦レンズ群を通過した後の光線の発散を少なくできる。よって、フォーカス感度を高めつつ、後側レンズ群全体を小径化できる。そして、後側レンズ群全体の小径化と合焦時の合焦レンズ群の移動量をより少なくできることで、フォーカスユニットの小型化と軽量化が更に可能となる。
そこで、合焦レンズ群の屈折力を負屈折力とし、合焦レンズ群よりも像側に正レンズ群を配置することが好ましい。このようにすることで、合焦レンズ群の倍率を高められるので、フォーカス感度をより容易に高めることができる。これにより、合焦時の合焦レンズの移動量を減らすことができるので、フォーカススピードを高速化することができる。
また、ブレ補正では、ブレ補正レンズ群をシフトさせている。このブレ補正にあたっては、ブレ補正レンズ群の移動量を小さくする(移動範囲を狭くする)ことが好ましい。移動量を小さくするためには、レンズ径がより小さいレンズ群(レンズ)をブレ補正レンズ群とすることが望ましい。ブレ補正レンズ群の屈折力を負屈折力とすることで、ブレ補正レンズ群のレンズ径を小さくしやすい光学的なレイアウトを採用でき好ましい。
そこで、ブレ補正レンズ群よりも物体側に正屈折力のレンズ群を配置すると共に、ブレ補正レンズ群よりも像側に正屈折力のレンズ群を配置する。このように構成することで、ブレ補正レンズ群の屈折力を大きくすることができる。その結果、ブレ補正レンズ群のシフト量に対する結像位置のシフト量を大きくすることができる。これにより、少ないシフト量でより高い精度のブレ補正を行うことができる。
なお、ブレ補正レンズ群のシフトによって、コマ収差が発生する。そのため、合焦レンズ群をブレ補正レンズ群よりも像側に配置すると、このコマ収差に対する補正効果がフォーカスにより大きく変動することになる。よって、合焦レンズ群をブレ補正レンズ群よりも像側に配置することは好ましくない。
また、ブレ補正レンズ群よりも物体側に配置された正屈折力のレンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置された正レンズ群でもある。このように、ブレ補正レンズ群よりも物体側に配置されたレンズ群と合焦レンズ群よりも像側に配置されたレンズ群とを共通化すると、後側レンズ群の光学的なレイアウトをシンプルにできる。
また、後側レンズ群を構成する全てのレンズ群を開口絞りよりも像側に配置することで、後側レンズ群をより小径化することができる。
また、合焦時に発生する収差は、主に球面収差と軸上色収差である。合焦性能の劣化を軽減するには、これらの収差の発生量を軽減することが必要である。そこで、合焦レンズ群は、少なくとも正レンズと負レンズを有することが望ましい。更に、合焦レンズ群で発生した収差は、合焦レンズ群とブレ補正レンズ群の間に配置された正屈折力のレンズ群によってリレーされる。よって、この正屈折力のレンズ群も正レンズと負レンズを有することが望ましい。
また、ブレが生じた時に発生する収差は、主に、球面収差、像面湾曲及び倍率色収差である。ブレに対する補正性能の劣化を軽減するには、これらの収差の発生量を軽減することが必要である。ここで、ブレ補正レンズ群では、屈折力の負担割合が大きくなっている(屈折力が大きい)ので、収差が発生し易い。
そこで、ブレ補正レンズ群を、複数のレンズと所定のレンズとで構成する。そして、複数のレンズがブレ補正レンズ群の屈折力と符号が同じ屈折力を有することで、球面収差や像面湾曲の発生を軽減することができる。さらに、所定のレンズがブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することで、色収差を良好に補正することができる。
なお、複数のレンズを負レンズ、所定のレンズを正レンズとし、1枚の正レンズと2枚の負レンズを少なくとも有することが望ましい。
また、合焦レンズ群を2枚のレンズで構成し、合焦レンズ群とブレ補正レンズ群との間に配置された正屈折力のレンズ群を2枚以下のレンズで構成し、ブレ補正レンズ群を3枚のレンズで構成することが好ましい。このようにすることで、レンズ枚数が少なく、合焦性能やブレに対する補正性能が良好なレンズ系を得ることができる。
また、本実施形態のレンズ系では、以下の条件式(15)を満足するブレ補正レンズ群を有することが好ましい。
0.8<|MGISback×(MGIS−1)|<5.0 (15)
ただし、
MGISは、任意の合焦状態でのブレ補正レンズ群の横倍率、
MGISbackは、任意の合焦状態での、ブレ補正レンズ群と像面との間の光学系全体の横倍率、
である。
条件式(15)の下限値を下回ると、ブレ補正レンズ群のシフトによるブレ補正の効果が十分得られなくなる。条件式(15)の上限値を上回ると、ブレ補正レンズ群における屈折力の負担割合が大きくなるので、ブレに対する補正性能の劣化が大きくなる。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群が以下の条件式(16)を満足することが好ましい。
1.5<|(MGfoback2×{(MGfo2−1}|<8.0 (16)
ただし、
MGfoは、任意の合焦状態での合焦レンズ群の横倍率、
MGfobackは、任意の合焦状態での、合焦レンズ群と像面との間の光学系全体の横倍率、
である。
条件式(16)の下限値を下回ると、合焦レンズ群の移動量が大きくなりすぎるので、レンズ系の全長の短縮が困難になる。条件式(16)の上限値を上回ると、合焦レンズ群の位置制御が困難になるので、正確なフォーカスができなくなる。
また、本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群は、第1レンズ群と、第2レンズ群と、からなることが好ましい。
レンズ系の全長を短縮するには、テレフォト構成を含むようにレンズ系を構成すると共に、テレフォト構成による作用を強めることが必要である。テレフォト構成による作用を強めるためには、最も物体側に正屈折力のレンズ群を配置し、その像側に負屈折力のレンズ群を配置すればよい。このようにすることで、より効率的にテレフォト構成による作用を強めつつ、主に、球面収差、コマ収差及び非点収差の補正が可能になる。
ここで、前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と負屈折力の第2レンズ群とからなる。これにより、テレフォト構成による作用が強められているので、レンズ系の全長を短縮することができる。また、このように構成することで、テレフォト構成による作用を強めつつ、主に、球面収差、コマ収差及び非点収差を良好に補正できる。
また、本実施形態のレンズ系では、開口絞りは、後側レンズ群中の何れのレンズよりも物体側に配置されることが好ましい。
このようにすることで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、開口絞りの直前に配置された正レンズ群を有することが好ましい。
このようにすることで、開口絞りの開口径をより小さくできる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群中の開口絞りの直前に配置された正レンズ群は単レンズであることが好ましい。
このようにすることで、レンズ群を軽量化でき、また、絞りユニットも軽量化できる。
また、本実施形態のレンズ系は、以下の条件式(17)を満足することが好ましい。
0<MGG2 (17)
ただし、
MGG2は、無限遠物体合焦時の第2レンズ群の横倍率、
である。
条件式(17)の下限値を下回ると、第2レンズ群の屈折力が大きくなるので、球面収差と非点収差の補正が困難になる。また、第2レンズ群から出射する光束を発散させることになるので、後側レンズ群におけるレンズ径が大きくなる。そのため、第2レンズ群よりも像側に位置するレンズ群の小型化が困難になる。
また、本実施形態のレンズ系は、以下の条件式(18)を満足することが好ましい。
0.4<DG1img/f<1.3 (18)
ただし、
G1imgは、無限遠物体合焦時における第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
である。
条件式(18)は、レンズ系全系の焦点距離とレンズ系の全長(レンズ系の最も物体側の入射面から像面までの距離)との好ましい比を特定するものである。条件式(18)を満足することは、レンズ系の小型化と良好な結像性能の確保の両立に有利となる。条件式(18)を満足すると、特に、レンズ系を全画角が28°以下、更には、20°以下の望遠レンズ系として構成したときに、レンズ系の構成が小型化と結像性能の確保との両立のためにより好ましい構成となる。
条件式(18)の下限値を下回ることは、レンズ系の更なる短縮化を行うことを意味する。レンズ系の更なる短縮化を行おうとすると、良好な結像性能を確保するために、レンズ系の総レンズ枚数を増やしたり、特殊な硝材を使用したりしなくてはならない。よって、条件式(18)の下限値を下回ると、使用するレンズの低減や硝材コストの低減が難しくなってくる。
条件式(18)の上限値を上回ると、レンズ系全系の焦点距離に対してレンズ系の全長が長くなるので、レンズ系の重量が大きくなりやすくなる。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群は負屈折力を有し、後側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置された正屈折力の像側レンズ群を有することが好ましい。
レンズ系の全長の短縮を考えると、合焦レンズ群よりも物体側に位置するレンズ群の屈折力は正屈折力とし、合焦レンズ群の屈折力を負屈折力とすることが好ましい。このようにすることは、テレフォト構成による作用をより強めることになるので、レンズ系の全長の短縮に有効である。また、このような構成にすると、光線が徐々に収束している位置に合焦レンズ群を配置できるため、合焦レンズ群においてレンズ径を小径化できる。その結果、フォーカスユニットの小型化と軽量化が可能になる。
また、このような構成にすると、合焦レンズ群の屈折力を大きくしても、合焦レンズ群を通過した後の光線の発散を少なくできる。よって、フォーカス感度を高めつつ、後側レンズ群全体を小径化できる。そして、後側レンズ群全体の小径化と合焦時の合焦レンズ群の移動量をより少なくできることで、フォーカスユニットの小型化と軽量化が更に可能となる。
また、合焦レンズ群よりも像側に正レンズ群を配置することで、フォーカス感度をより容易に高めることができる。
また、本実施形態のレンズ系では、前側レンズ群は全体で正屈折力を有し、合焦レンズ群は負屈折力を有することが好ましい。
前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。
また、合焦レンズ群の屈折力を負屈折力とすることで、主点をより物体側に近づける作用を強めることができる。その結果、レンズ系の全長短縮がより容易となる。
また、本実施形態のレンズ系では、絞りユニットは、レンズを有していないことが好ましい。
このようにすることで、前側レンズ群と後側レンズ群の間での製造誤差(チルト・シフト)の影響を減らすことができる。
また、本実施形態のレンズ系では、絞りユニットは、後側レンズ群の最も物体側に配置されていることが好ましい。
前側レンズ群ではテレフォト構成による作用を強めつつ、前側レンズ群全体で正屈折力を持たせることが望ましい。これにより、後側レンズ群における屈折力の負担割合を減らすことができるので、レンズ系の全長を短縮できると共に、後側レンズ群で発生する収差を低減できる。その結果、良好な結像性能を確保できる。
ここで、開口絞りは、後側レンズ群を構成する要素の一つとみなすことや、前側レンズ群や後側レンズ群とは独立した要素とみなすことができる。後者の場合、開口絞りは絞りユニットを構成する要素になる。
そこで、絞りユニットを独立した構成物とした場合、絞りユニットは、後側レンズ群の最も物体側に配置することが好ましい。あるいは、絞りユニットは、前側レンズ群の直後に配置することが好ましい。このようにすることで、絞りユニット(開口絞り)よりも像側のレンズ群において径を小径化できる。
また、このようにすると、絞りユニットは、前側レンズ群と後側レンズ群との間に配置されることになる。この場合も、開口絞りは前側レンズ群と後側レンズ群との間に配置されることになるので、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。
また、本実施形態のレンズ系では、絞りユニットは開口絞り位置よりも物体側のみに正屈折力のレンズ群を有し、正屈折力のレンズ群は開口絞りに近接して配置されていることが好ましい。
上述のように、絞りユニットがレンズ群を有さない場合、前側レンズ群と後側レンズ群と間での製造誤差(チルト・シフト)の影響を減らすことができる。これに対して、絞りユニットが開口絞りの物体側に正屈折力のレンズ群を有することで、開口絞りの開口径をより小さくできる。
更には、正屈折力の群は正レンズ1枚で構成することが好ましい。このようにすることで、レンズ群を軽量化できる。
なお、単焦点距離レンズ系は、光軸に沿って物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、後側レンズ群は、合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、上述の条件式(1)、(3)を満足しても良い。
なお、単焦点距離レンズ系を、光軸に沿って物体側から像側に順に、開口絞りを含む前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、光軸上に他のレンズ群を含まず、後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、合焦レンズ群は、開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まない構成にしても良い。そして、この構成において、必要に応じて、上述した好ましい実施形態の構成を備えるようにしても良く、また、条件式を満足するようにしても良い。
また、本実施形態のレンズ系では、開口絞りは第2レンズ群よりも像側に配置されていることが好ましい。
このようにすることで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小型化できる。
また、本実施形態のレンズ系では、像側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、合焦レンズ群の直前に配置された開口絞りを有することが好ましい。
このようにすることで、開口絞りよりも像側のレンズ群においてレンズ径を小径化できる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、像側レンズ群は、合焦レンズ群よりも像側に配置されていることが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、後側レンズ群中の何れのレンズよりも物体側に配置された開口絞りを有することが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群は、開口絞りと、開口絞りの直前に配置された正折力のレンズ群と、を有することが好ましい。
このようにすることで、開口絞りの開口径をより小さくできる。
また、本実施形態のレンズ系では、後側レンズ群中の開口絞りの直前に配置された正屈折力のレンズ群は1つの単レンズで構成されていることが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群は、絞りユニットの直後に配置されていることが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群の屈折力は負屈折力であり、合焦レンズ群は絞りユニットの直後に配置されていることが好ましい。
また、合焦レンズ群を絞りユニットのすぐ像側に配置することで、合焦レンズ群の倍率を高めることが容易となり、フォーカス感度をより高めることができる。その結果、フォーカスユニットの小型化と軽量化が更に可能になる。
また、本実施形態のレンズ系では、絞りユニットは、後側レンズ群の最も物体側に配置されていることが好ましい。あるいは、本実施形態のレンズ系では、絞りユニットは、前側レンズ群の直後に配置されていることが好ましい。
また、本実施形態のレンズ系は、以下の条件式(19)を満足することが好ましい。
0≦|f/rG2b|<7.0 (19)
ただし、
fは、無限遠物体合焦時における単焦点距離レンズ系の焦点距離、
G2bは、合焦レンズ群の物体側直前のレンズ面の近軸曲率半径、
である。
条件式(19)の上限値を上回ると、合焦レンズ群の物体側直前のレンズ面において、球面収差やコマ収差の発生量が増える。これらの収差に対する補正の影響が合焦レンズ群に及ぶので、合焦時に安定した結像性能が確保できなくなる。なお、合焦レンズ群の物体側直前のレンズ面は、合焦レンズ群よりも物体側に位置するレンズ面で、且つ、合焦レンズ群に対して最も近くに位置するレンズ面である。
また、本実施形態のレンズ系は、以下の条件式(20)を満足することが好ましい。
0.5≦Φfo/ΦLa≦0.92 (20)
ただし、
Φfoは、合焦レンズ群を構成するレンズの有効口径のうち、最大となる有効口径、
ΦLaは、単焦点距離レンズ系の中で最も像側に位置するレンズにおける最大有効口径、
である。
条件式(20)の下限値を上回ると、合焦レンズ群の屈折力が大きくなることを抑制し、合焦レンズ群を構成するレンズの枚数を少なくすることができる。その結果、合焦レンズ群を軽量化することができる。条件式(20)の上限値を下回ると、合焦レンズ群の屈折力が小さくなり過ぎることを抑制し、合焦レンズ群の径を小さくできる。また、合焦時の合焦レンズ群の移動量を小さくできる。この結果、フォーカスユニットを小型化し、光学系の全長を短くすると共に、鏡枠の径を小さくすることができる。
なお、合焦レンズ群が複数のレンズから構成される場合、Φfoは、各レンズの面の有効口径のうちで、最大の有効口径である。また、最も像側に位置するレンズは、物体側面と像側面を有する。よって、ΦLaは、物体側面の有効口径と像側面の有効口径のうち、最大の有効口径である。
また、本実施形態のレンズ系は、以下の条件式(21)を満足することが好ましい。
0.023≦Dsfo/DLTL≦0.110 (21)
ただし、
sfoは、開口絞りから合焦レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
LTLは、単焦点距離レンズ系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離であって、
いずれの距離も無限遠物体合焦時の距離、
である。
本実施形態のレンズ系では、開口絞りの前に位置するレンズ群の正屈折力を使って、光束を収束させている。条件式(21)の下限値を上回ると、この光束を収束させる効果を十分得ることができる。そのため、合焦レンズ群の径が大きくなることを抑制できる。条件式(21)の上限値を下回ると、光学系の全長を短縮することができる。
また、本実施形態のレンズ系は、以下の条件式(22)を満足することが好ましい。
0.2≦Dsfo/φs≦0.8 (22)
ただし、
sfoは、開口絞りから合焦レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離であって、無限遠物体合焦時の距離、
φsは、開口絞りの最大直径、
である。
本実施形態のレンズ系では、開口絞りの前に位置するレンズ群の正屈折力を使って、光束を収束させている。条件式(22)の下限値を上回ると、この光束を収束させる効果を十分得ることができる。そのため、合焦レンズ群の径を小さくすることができる。条件式(22)の上限値を下回ると、光学系の全長を短縮することができる。
また、本実施形態のレンズ系では、合焦レンズ群より像側に位置する光学系は、少なくとも正レンズ2枚と負レンズ1枚を有することが好ましい。
合焦レンズ群の小径化を行うと、合焦レンズ群の屈折力が大きくなる。そのため、合焦レンズ群では、主に球面収差、軸上色収差及び非点収差の発生量が増加する傾向となる。ここで、合焦レンズ群より像側に位置する光学系は、正屈折力を有している。フォーカス時におけるこれらの収差変動を抑えるには、合焦レンズ群より像側の光学系でこれらの収差の発生量を小さくしておくことが好ましい。
合焦レンズ群より像側に位置する光学系を、1枚の正レンズと1枚の負レンズで構成する。この時、共に、負レンズのアッベ数を正レンズのアッベ数よりも小さくすることで、色収差と球面収差の発生を抑えることが可能になる。そして、更に正レンズを一枚使うことで、非点収差の発生を容易に抑えることが可能になる。なお、これらの収差の発生をより小さくするには、合焦レンズ群より像側に位置する光学系は、少なくとも2枚の正レンズを有することが好ましい。
また、本実施形態の撮像装置は、光学系と、撮像面を持ち且つ光学系により撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、光学系が上述の実施形態のいずれか一つの単焦点距離レンズ系であることを特徴とする。
機動性に優れると共に、解像度の高い撮影が行える撮像装置を実現できる。
上述の各構成は、複数を同時に満足することがより好ましい。
また、各条件式について、下限値、上限値の何れかまたは双方を限定することで、その機能をより確実にできるので好ましい。
条件式(1)について、
下限値を0.08、更には0.1とすることがより好ましい。
上限値を0.3、更には0.25とすることがより好ましい。
条件式(2)について、
下限値を−1.5、更には−1.0とすることがより好ましい。
上限値を−0.1、更には−0.12とすることがより好ましい。
条件式(3)について、
下限値を0.1、更には0.15とすることがより好ましい。
上限値を0.5、更には0.34とすることがより好ましい。
条件式(5)について、
下限値を2.0とすることがより好ましい。
上限値を4.5とすることがより好ましい。
条件式(7)について、
下限値を0.35とすることがより好ましい。
上限値を1.0とすることがより好ましい。
条件式(9)について、
下限値を−4.0、更には−3.5とすることがより好ましい。
上限値を−1.7、更には−1.8とすることがより好ましい。
条件式(10)について、
下限値を−6.0、更には−3.5とすることがより好ましい。
上限値を−1.9、更には−2.0とすることがより好ましい。
条件式(14)について、
下限値を6、更には11とすることがより好ましい。
上限値を30、更には27とすることがより好ましい。
条件式(15)について、
下限値を1.3とすることがより好ましい。
上限値を3.5とすることがより好ましい。
条件式(16)について、
下限値を2.5とすることがより好ましい。
上限値を6.5とすることがより好ましい。
条件式(18)について、
下限値を0.5とすることがより好ましい。
上限値を1.0とすることがより好ましい。
条件式(19)について、
上限値を6.5、更には4.0、更には2.0とすることがより好ましい。
条件式(20)について、
下限値を0.6とすることがより好ましい。
上限値を0.88、更には0.85とすることがより好ましい。
条件式(21)について、
下限値を0.025、更には0.04とすることがより好ましい。
上限値を0.1、更には0.090とすることがより好ましい。
条件式(22)について、
下限値を0.3、更には0.45とすることがより好ましい。
上限値を0.75、0.7とすることがより好ましい。
なお、上述の単焦点距離レンズ系や撮像装置は、複数の構成を同時に満足してもよい。このようにすることが、良好な単焦点距離レンズ系や撮像装置を得る上で好ましい。また、好ましい構成の組み合わせは任意である。また、各条件式について、より限定した条件式の数値範囲の上限値あるいは下限値のみを限定しても構わない。
以下に、本発明に係る単焦点距離レンズ系の実施例を、図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、単焦点距離レンズ系の実施例1〜7について説明する。実施例1〜7の無限遠物体合焦時のレンズ断面図を、それぞれ図1〜図4に示す。いずれも、無限遠物体合焦時のレンズ断面図である。
レンズ断面図において、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、開口絞り(明るさ絞り)はS、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、第5レンズ群はG5、第6レンズ群はG6、第7レンズ群はG7、像面はIで示してある。なお、図示しないが、最終レンズ群と像面Iとの間に、ローパスフィルタを構成する平行平板や、電子撮像素子のカバーガラスが配置されていても良い。なお、平行平板の表面に、赤外光を制限する波長域制限コートを施しても良い。また、カバーガラスの表面に波長域制限用の多層膜を施してもよい。また、そのカバーガラスにローパスフィルタ作用を持たせるようにしてもよい。また、像面Iには、撮像素子が配置されている。
各実施例では、単焦点距離レンズ系は、物体側から像側に順に、前側レンズ群GFと、後側レンズ群GRと、で構成されている。ここで、後側レンズ群GRは開口絞りSを含んでいる。しかしながら、単焦点距離レンズ系を、物体側から像側に順に、前側レンズ群GFと、絞りユニットと、後側レンズ群GRと、で構成しても良い。このような構成の場合、実施例1〜3、5、7のレンズ系では、絞りユニットは開口絞りSのみで構成され、実施例4のレンズ系では、絞りユニットは第3レンズ群G3と開口絞りとで構成されることになる。
実施例1の単焦点距離レンズ系は、図1(a)に示すように、物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群GFと、負屈折力の後側レンズ群GRと、で構成されている。後側レンズ群GRは開口絞りを含んでいる。なお、r15は開口絞り、r23は仮想面である。
前側レンズ群GFは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、で構成されている。後側レンズ群GRは、負屈折力の第3レンズ群G3と、正屈折力の第4レンズ群G4と、負屈折力の第5レンズ群G5と、正屈折力の第6レンズ群G6と、で構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、両凸正レンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、両凸正レンズL5と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と両凸正レンズL5とが接合されている。
また、第1−1副レンズ群は、正メニスカスレンズL1と、両凸正レンズL2と、負メニスカスレンズL3と、で構成されている。第1−2副レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、両凸正レンズL5と、で構成されている。
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、両凹負レンズL8と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、で構成されている。第3レンズ群G3は合焦レンズ群であって、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、光軸に沿って像側へ移動する。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸正レンズL12と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL11と両凸正レンズL12とが接合されている。
第5レンズ群G5は、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、両凹負レンズL15と、で構成されている。第5レンズ群G5はブレ補正レンズ群であって、ブレ補正時、光軸方向とは異なる方向、例えば、光軸と直交する方向に移動する。
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL16と、両凸正レンズL17と、で構成されている。
実施例2の単焦点距離レンズ系は、図1(b)に示すように、物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群GFと、負屈折力の後側レンズ群GRと、で構成されている。後側レンズ群GRは開口絞りを含んでいる。なお、r14は開口絞りで、仮想面はない。
前側レンズ群GFは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、で構成されている。後側レンズ群GRは、負屈折力の第3レンズ群G3と、正屈折力の第4レンズ群G4と、負屈折力の第5レンズ群G5と、正屈折力の第6レンズ群G6と、で構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL2と負メニスカスレンズL3とが接合されている。また、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
また、第1−1副レンズ群は、正メニスカスレンズL1と、正メニスカスレンズL2と、負メニスカスレンズL3と、で構成されている。第1−2副レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、正メニスカスレンズL5と、で構成されている。
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、両凹負レンズL8と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。
第3レンズ群G3は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL9と、両凹負レンズL10と、で構成されている。第3レンズ群G3は合焦レンズ群であって、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、光軸に沿って像側へ移動する。
第4レンズ群G4は、両凸正レンズL11と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、両凸正レンズL13と、で構成されている。第4レンズ群G4はブレ補正レンズ群であって、ブレ補正時、光軸方向とは異なる方向、例えば、光軸と直交する方向に移動する。
第5レンズ群G5は、両凸正レンズL14と、両凹負レンズL15と、で構成されている。
第6レンズ群G6は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL16で構成されている。
実施例3の単焦点距離レンズ系は、図2(a)に示すように、物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群GFと、負屈折力の後側レンズ群GRと、で構成されている。後側レンズ群GRは開口絞りを含んでいる。なお、r18は開口絞り、r9、r13、r17及びr26は仮想面である。
前側レンズ群GFは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、で構成されている。後側レンズ群GRは、負屈折力の第3レンズ群G3と、正屈折力の第4レンズ群G4と、負屈折力の第5レンズ群G5と、正屈折力の第6レンズ群G6と、で構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、両凸正レンズL2と、両凹負レンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、両凸正レンズL5と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL2と両凹負レンズL3とが接合されている。また、負メニスカスレンズL4と両凸正レンズL5とが接合されている。
また、第1−1副レンズ群は、正メニスカスレンズL1と、両凸正レンズL2と、両凹負レンズL3と、で構成されている。第1−2副レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、両凸正レンズL5と、で構成されている。
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、両凸正レンズL8と、両凹負レンズL9と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。また、両凸正レンズL8と両凹負レンズL9とが接合されている。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL10と、両凹負レンズL11と、で構成されている。第3レンズ群G3は合焦レンズ群であって、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、光軸に沿って像側へ移動する。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、両凸正レンズL13と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL12と両凸正レンズL13とが接合されている。
第5レンズ群G5は、両凸正レンズL14と、両凹負レンズL15と、両凸正レンズL16と、で構成されている。第5レンズ群G5はブレ補正レンズ群であって、ブレ補正時、光軸方向とは異なる方向、例えば、光軸と直交する方向に移動する。
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL17と、両凸正レンズL18と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL19と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL18と負メニスカスレンズL19が接合されている。
実施例4の単焦点距離レンズ系は、図2(b)に示すように、物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群GFと、負屈折力の後側レンズ群GRと、で構成されている。後側レンズ群GRは開口絞りを含んでいる。なお、r16は開口絞り、r9、13及びr24は仮想面である。
前側レンズ群GFは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、で構成されている。後側レンズ群GRは、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5と、負屈折力の第6レンズ群G6と、正屈折力の第7レンズ群G7と、で構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL2と負メニスカスレンズL3とが接合されている。また、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
また、第1−1副レンズ群は、正メニスカスレンズL1と、正メニスカスレンズL2と、負メニスカスレンズL3と、で構成されている。第1−2副レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、正メニスカスレンズL5と、で構成されている。
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8で構成されている。両凸正レンズL8は開口絞りSと共に、絞りユニットを形成している。
第4レンズ群G4は、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、で構成されている。第4レンズ群G4は合焦レンズ群であって、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、光軸に沿って像側へ移動する。
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL12と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL12とが接合されている。
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、両凸正レンズL15と、で構成されている。第6レンズ群G6はブレ補正レンズ群であって、ブレ補正時、光軸方向とは異なる方向、例えば、光軸と直交する方向に移動する。
第7レンズ群G7は、両凸正レンズL16と、両凸正レンズL17と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL18と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL17と負メニスカスレンズL18が接合されている。
実施例5の単焦点距離レンズ系は、図3(a)に示すように、物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群GFと、負屈折力の後側レンズ群GRと、で構成されている。後側レンズ群GRは開口絞りを含んでいる。なお、r13は開口絞りで、仮想面はない。
前側レンズ群GFは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、で構成されている。後側レンズ群GRは、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、負屈折力の第5レンズ群G5と、正屈折力の第6レンズ群G6と、で構成されている。
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、両凸正レンズL2と、両凹負レンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
また、第1−1副レンズ群は、両凸正レンズL1と、両凸正レンズL2と、両凹負レンズL3と、で構成されている。第1−2副レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、正メニスカスレンズL5と、で構成されている。
第2レンズ群G2は、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。ここで、正メニスカスレンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。
第3レンズ群G3は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL8と、両凸正レンズL9と、で構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL10と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL11と、で構成されている。第4レンズ群G4は合焦レンズ群であって、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、光軸に沿って像側へ移動する。
第5レンズ群G5は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL12と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL13と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL12と正メニスカスレンズL13とが接合されている。
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL14と、像側に凸面を向けた負メニスカスレンズL15と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL14と負メニスカスレンズL15とが接合されている。
実施例6の単焦点距離レンズ系は、図3(b)に示すように、物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群GFと、負屈折力の後側レンズ群GRと、で構成されている。後側レンズ群GRは開口絞りを含んでいる。なお、r15は開口絞り、r23は仮想面である。
前側レンズ群GFは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、負屈折力の第2レンズ群G2と、で構成されている。後側レンズ群GRは、負屈折力の第3レンズ群G3と、正屈折力の第4レンズ群G4と、負屈折力の第5レンズ群G5と、正屈折力の第6レンズ群G6と、で構成されている。
第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL1と、両凸正レンズL2と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、両凸正レンズL5と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と両凸正レンズL5とが接合されている。
また、第1−1副レンズ群は、正メニスカスレンズL1と、両凸正レンズL2と、負メニスカスレンズL3と、で構成されている。第1−2副レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、両凸正レンズL5と、で構成されている。
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、両凹負レンズL8と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL9と、両凹負レンズL10と、で構成されている。第3レンズ群G3は合焦レンズ群であって、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、光軸に沿って像側へ移動する。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL11と、両凸正レンズL12と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL11と両凸正レンズL12とが接合されている。
第5レンズ群G5は、両凸正レンズL13と、両凹負レンズL14と、両凹負レンズL15と、で構成されている。第5レンズ群G5はブレ補正レンズ群であって、ブレ補正時、光軸方向とは異なる方向、例えば、光軸と直交する方向に移動する。
第6レンズ群G6は、両凸正レンズL16と、両凸正レンズL17と、で構成されている。
実施例7の単焦点距離レンズ系は、図4に示すように、物体側から像側に順に、正屈折力の前側レンズ群GFと、正屈折力の後側レンズ群GRと、で構成されている。前側レンズ群GFは開口絞りを含んでいる。
前側レンズ群GFは、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群G1と、開口絞りSと、負屈折力の第2レンズ群G2と、で構成されている。後側レンズ群GRは、正屈折力の第3レンズ群G3と、負屈折力の第4レンズ群G4と、正屈折力の第5レンズ群G5と、で構成されている。
第1レンズ群G1は、両凸正レンズL1と、両凸正レンズL2と、両凹負レンズL3と、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL4と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズL5と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL4と正メニスカスレンズL5とが接合されている。
また、第1−1副レンズ群は、両凸正レンズL1と、両凸正レンズL2と、両凹負レンズL3と、で構成されている。第1−2副レンズ群は、負メニスカスレンズL4と、正メニスカスレンズL5と、で構成されている。
第2レンズ群G2は、両凸正レンズL6と、両凹負レンズL7と、で構成されている。ここで、両凸正レンズL6と両凹負レンズL7とが接合されている。
第3レンズ群G3は、両凸正レンズL8で構成されている。
第4レンズ群G4は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL9と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズ10と、両凹負レンズL11と、で構成されている。ここで、負メニスカスレンズL9と正メニスカスレンズL10とが接合されている。第4レンズ群G4は合焦レンズ群であって、無限遠物体から近距離物体への合焦時に、光軸に沿って像側へ移動する。
第5レンズ群G5は、両凸正レンズL12で構成されている。
以下に、上記各実施例の数値データを示す。記号は上記の外、rは各レンズ面の曲率半径、dは各レンズ面間の間隔、ndは各レンズのd線の屈折率、νdは各レンズのアッベ数である。また、fは全系の焦点距離、FNO.はFナンバー、ωは半画角、IHは像高、FBはバックフォーカス、全長は、単焦点距離レンズ系の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの距離である。なお、FB(バックフォーカス)は、レンズ最終面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。また、各数値の長さの単位はmm、角度の単位は°(度)である。
また、無限遠は無限遠物体合焦時、近距離は近距離物体合焦時を表している。ここで、近距離の欄における数値は、至近距離物体合焦状態での値である。至近距離物体合焦状態での具体的な物像間距離は、実施例1、2、3、4、5、7では1.4m、実施例6では2mである。
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 132.985 6.746 1.48749 70.23
2 833.805 6.500
3 56.824 13.500 1.49700 81.54
4 -18692.587 0.100
5 2292.831 2.000 1.83481 42.71
6 194.055 22.000
7 58.436 2.000 1.79952 42.22
8 31.339 11.474 1.43875 94.93
9 -283.074 1.600
10 114.275 6.289 1.75520 27.51
11 -67.671 2.000 1.91082 35.25
12 130.501 2.322
13 -202.441 1.500 1.78590 44.20
14 1233.704 16.000
15(絞り) ∞ 可変
16 282.863 2.200 1.84666 23.78
17 -124.870 0.100
18 -110.471 0.900 1.80139 45.45
19 38.312 可変
20 39.801 1.000 1.92286 18.90
21 22.065 4.963 1.58267 46.42
22 -136.632 0.100
23 ∞ 3.000
24 112.013 3.000 1.84666 23.78
25 -47.684 0.100
26 -51.871 0.900 1.80400 46.57
27 24.988 5.044
28 -37.965 0.800 1.69680 55.53
29 77.357 3.300
30 95.000 3.393 1.72342 37.95
31 -82.082 0.100
32 55.512 5.500 1.51633 64.14
33 -51.010
像面 ∞

各種データ
無限遠 近距離
f 293.568 211.066
FNO. 4.059 2.907
2ω(画角) 4.3
IH 11.15 11.15
FB 39.180 39.180
全長 198.6775 198.6775
d15 6.000 24.855
d19 25.067 6.212
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 129.053 6.500 1.48749 70.23
2 524.363 9.000
3 54.665 11.500 1.49700 81.54
4 227.526 2.000 1.83481 42.71
5 127.067 22.000
6 65.938 2.000 1.80100 34.97
7 30.235 11.510 1.49700 81.54
8 333.862 13.109
9 101.957 6.630 1.84666 23.78
10 -55.370 2.000 1.80100 34.97
11 150.959 1.850
12 -226.650 1.500 1.80000 29.84
13 137.511 18.804
14(絞り) ∞ 可変
15 -172.777 2.409 1.84666 23.78
16 -40.436 0.100
17 -42.309 0.900 1.77250 49.60
18 40.347 可変
19 68.843 3.787 1.88300 40.76
20 -129.270 0.954
21 -70.637 1.000 1.92286 18.90
22 -1887.125 0.100
23 65.708 4.000 1.60311 60.64
24 -108.573 2.500
25 123.098 3.866 1.71736 29.52
26 -41.995 0.100
27 -41.898 1.000 1.88300 40.76
28 43.554 16.332
29 -94.313 2.610 1.60342 38.03
30 -44.999
像面 ∞

各種データ
無限遠 近距離
f 293.991 214.486
FNO. 3.794 2.747
2ω(画角) 4.3
IH 11.15 11.15
FB 38.733 38.733
全長 228.5778 228.5778
d14 6.000 33.785
d18 35.785 8.000
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 80.000 6.500 1.48749 70.23
2 163.286 8.700
3 67.218 12.000 1.48749 70.23
4 -1613.765 2.000 1.77250 49.60
5 219.580 26.200
6 65.771 2.000 1.80440 39.59
7 35.383 11.500 1.43875 94.93
8 -297.854 1.000
9 ∞ 0.100
10 46.341 7.300 1.43875 94.93
11 -244.075 2.000 1.75500 52.32
12 86.236 1.600
13 ∞ 1.000
14 -155.994 2.000 1.83400 37.16
15 43.082 6.005 1.74000 28.30
16 -186.865 0.000
17 ∞ 10.058
18(絞り) ∞ 可変
19 151.273 2.200 1.84666 23.78
20 -169.720 0.100
21 -169.720 0.900 1.80400 46.57
22 27.611 可変
23 31.737 1.000 1.92286 18.90
24 22.839 4.900 1.57135 52.95
25 -187.931 0.100
26 ∞ 3.272
27 78.111 3.300 1.84666 23.78
28 -49.169 0.100
29 -49.169 0.900 1.77250 49.60
30 19.331 4.379
31 -27.665 0.800 1.72916 54.68
32 188.751 3.300
33 71.535 3.850 1.66680 33.05
34 -73.227 1.000
35 51.022 8.100 1.53172 48.84
36 -24.541 1.500 1.92286 18.90
37 -35.734
像面 ∞

各種データ
無限遠 近距離
f 296.636 216.939
FNO. 4.133 2.996
2ω(画角) 4.3
IH 11.45 11.45
FB 32.811 32.811
全長 205.0604 205.0604
d18 12.186 28.886
d22 20.399 3.700
数値実施例4
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 211.537 5.200 1.48749 70.23
2 2910.618 18.098
3 65.000 11.000 1.48749 70.23
4 588.917 2.000 1.77250 49.60
5 212.141 31.500
6 69.815 2.000 1.80440 39.59
7 37.924 9.200 1.43875 94.93
8 434.246 1.711
9 ∞ 0.100
10 43.603 8.500 1.43875 94.93
11 -161.049 2.000 1.77250 49.60
12 55.257 2.000
13 ∞ 9.352
14 307.448 3.000 1.80810 22.76
15 -274.895 10.557
16(絞り) ∞ 可変
17 280.313 2.600 1.83400 37.16
18 -65.868 0.100
19 -65.868 0.900 1.75500 52.32
20 30.383 可変
21 26.080 1.000 1.84666 23.78
22 19.668 4.900 1.53996 59.46
23 168.839 0.100
24 ∞ 4.218
25 97.746 3.300 1.84666 23.78
26 -40.187 0.100
27 -40.187 0.900 1.77250 49.60
28 22.475 3.722
29 -33.295 0.800 1.72916 54.68
30 241.876 5.718
31 52.470 5.500 1.63980 34.46
32 -54.148 3.779
33 57.978 7.000 1.53172 48.84
34 -31.015 1.500 1.92286 18.90
35 -71.450
像面 ∞

各種データ
無限遠 近距離
f 294.032 229.457
FNO. 4.086 3.160
2ω(画角) 4.4
IH 11.45 11.45
FB 36.300 36.300
全長 228.4685 228.4685
d16 8.545 26.113
d20 21.268 3.700
数値実施例5
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 192.006 5.529 1.48749 70.23
2 -759.266 0.479
3 75.914 11.157 1.43875 94.93
4 -749.613 0.849
5 -1141.990 1.958 1.88300 40.76
6 393.624 18.621
7 69.365 1.968 1.83481 42.71
8 43.544 9.367 1.49700 81.54
9 346.336 20.517
10 -251.866 3.284 1.74077 27.79
11 -72.652 1.902 1.65412 39.68
12 309.545 8.777
13(絞り) ∞ 7.438
14 98.462 1.092 1.67790 50.72
15 29.008 0.000
16 29.008 5.718 1.51633 64.14
17 -311.324 可変
18 252.739 0.979 1.67003 47.23
19 22.588 0.000
20 22.588 2.505 1.76182 26.52
21 33.442 可変
22 72.342 0.944 1.70154 41.24
23 24.365 2.571 1.72825 28.46
24 42.042 36.154
25 624.538 6.081 1.85026 32.27
26 -45.882 1.142 1.80810 22.76
27 -117.152
像面 ∞

各種データ
無限遠 近距離
f 295.915 229.691
FNO. 4.101 3.172
2ω(画角) 4.3
IH 11.45 11.45
FB 26.611 26.611
全長 202.5992 202.5992
d17 2.105 19.275
d21 24.852 7.682
数値実施例6
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 226.165 11.472 1.48749 70.23
2 1418.036 11.054
3 96.639 22.959 1.49700 81.54
4 -31790.114 0.170
5 3899.372 3.401 1.83481 42.71
6 330.026 37.415
7 99.381 3.401 1.79952 42.22
8 53.297 19.514 1.43875 94.93
9 -481.418 2.721
10 194.345 10.696 1.75520 27.51
11 -115.087 3.402 1.91082 35.25
12 221.940 3.949
13 -344.287 2.551 1.78590 44.20
14 2098.137 27.211
15(絞り) ∞ 可変
16 481.059 3.741 1.84666 23.78
17 -212.365 0.170
18 -187.876 1.531 1.80139 45.45
19 65.157 可変
20 67.689 1.701 1.92286 18.90
21 37.526 8.440 1.58267 46.42
22 -232.367 0.170
23 ∞ 5.102
24 190.499 5.102 1.84666 23.78
25 -81.096 0.170
26 -88.216 1.531 1.80400 46.57
27 42.496 8.578
28 -64.567 1.361 1.69680 55.53
29 131.560 5.612
30 161.565 5.770 1.72342 37.95
31 -139.595 0.170
32 94.408 9.354 1.51633 64.14
33 -86.751
像面 ∞

各種データ
無限遠 近距離
f 499.265 325.022
FNO. 4.059 2.630
2ω(画角) 2.6
IH 11.15 11.15
FB 66.633 66.633
全長 337.887 337.887
d15 10.204 51.386
d19 42.631 1.449
数値実施例7
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 210.940 7.500 1.49700 81.54
2 -594.912 0.300
3 84.134 12.000 1.49700 81.54
4 -376.138 0.500
5 -435.916 3.500 1.88300 40.76
6 571.205 43.110
7 54.718 2.500 1.84020 33.38
8 35.511 9.240 1.49700 81.54
9 113.892 7.000
10(絞り) ∞ 3.500
11 204.348 5.980 1.80810 22.76
12 -112.102 2.570 1.88300 40.76
13 50.433 15.000
14 55.276 5.390 1.49700 81.54
15 -447.250 可変
16 80.000 2.000 1.54711 53.00
17 32.225 4.000 1.85818 27.52
18 36.616 5.209
19 -570.008 1.000 1.49700 81.55
20 34.412 可変
21 77.042 4.500 1.49700 81.55
22 -77.403
像面 ∞

各種データ
無限遠 近距離
f 293.998 241.182
FNO. 3.735 3.055
2ω(画角) 4.3
IH 11.15 11.15
FB 34.733 34.733
全長 223.5778 223.5778
d15 2.000 27.373
d20 52.046 26.671
以上の実施例1〜7の収差図を、それぞれ図5〜図11に示す。各図中、”FIY”は最大像高を示す。
これらの収差図において、(a)、(b)、(c)、(d)は、それぞれ、無限遠物体合焦時における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示している。
また、(e)、(f)、(g)、(h)は、それぞれ、近距離物体合焦時における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示している。
次に、各実施例における条件式(1)〜(22)の値を掲げる。なお、ハイフン(−)は、該当する構成がないことか、条件式を満足しないことを示している。
条件式 実施例1 実施例2 実施例3
(1)|ffo/f| 0.19 0.16 0.15
(2)fG2/f -0.5 -0.7 -1.03
(3)fR2/f 0.28 0.16 0.20
0.10 0.48 0.09
(4)νdFp 81.54 81.54 94.93
94.93 81.54 94.93
(5)fG2/ffo 2.67 4.38 7.01
(7)|fG1/fG2| 0.64 0.61 0.36
(9)fFA/ffo -2.35 -3.46 -2.87
(10)fFF/ffo -2.35 -3.46 -2.87
(11)DG1/fG1 0.69 0.51 0.63
(12)DG112/fG1 0.24 0.18 0.24
(13)νG2nMAX 44.2 34.97 52.32
(14)νG2nMAXG2pMIN 16.69 11.19 24.02
(15)|MGISback×(MGIS-1)| 2 1.449 2.06
(16)|(MGfoback)2×{(MGfo)2-1}| 4.49 3.284 5.0659
(17)MGG2 1.38 1.28 1.15
(18)DG1img/f 0.68 0.78 0.69
(19)|f/rG2b| 0.24 2.14 1.59
(20)ΦfoLa 0.82 0.83 0.76
(21)Dsfo/DLTL 0.030 0.026 0.059
(22)Dsfos 0.25 0.25 0.47

条件式 実施例4 実施例5 実施例6 実施例7
(1)|ffo/f| 0.17 0.21 0.19 0.16
(2)fG2/f -0.69 -0.87 -0.50 -0.24
(3)fR2/f 0.24 0.37 0.28 0.27
0.11 - 0.10 -
(4)νdFp 94.93 94.93 94.93 81.54
94.93 81.54 81.54 -
(5)fG2/ffo 4.17 4.09 2.67 1.52
(7)|fG1/fG2| 0.67 0.42 0.64 1.66
(9)fFA/ffo -2.67 -1.91 -2.35 -3.26
(10)fFF/ffo -3.89 -2.19 -2.35 -6.47
(11)DG1/fG1 0.58 0.46 0.69 0.66
(12)DG112/fG1 0.23 0.17 0.24 0.36
(13)νG2nMAX 49.6 39.68 44.2 40.76
(14)νG2nMAXG2pMIN -45.33 11.89 16.69 18.00
(15)|MGISback×(MGIS-1)| 2.01 - 1.996 -
(16)|(MGfoback)2×{(MGfo)2-1}| 4.603 4.851 4.49 3.36
(17)MGG2 1.39 2.56 1.27 1.38
(18)DG1img/f 0.78 0.68 0.68 0.76
(19)|f/rG2b| 1.07 0.95 0.24 0.66
(20)ΦfoLa 0.90 1.05 1.10 0.86
(21)Dsfo/DLTL 0.037 0.081 0.030 0.154
(22)Dsfos 0.34 0.52 0.25 0.96
図12は、電子撮像装置としての一眼ミラーレスカメラの断面図である。図12において、一眼ミラーレスカメラ1の鏡筒内には撮影レンズ系2が配置される。マウント部3は、撮影レンズ系2を一眼ミラーレスカメラ1のボディに着脱可能とする。マウント部3としては、スクリュータイプのマウントやバヨネットタイプのマウント等が用いられる。この例では、バヨネットタイプのマウントを用いている。また、一眼ミラーレスカメラ1のボディには、撮像素子面4、バックモニタ5が配置されている。なお、撮像素子としては、小型のCCD又はCMOS等が用いられている。
そして、一眼ミラーレスカメラ1の撮影レンズ系2として、例えば上記実施例1〜7に示した本発明の単焦点距離レンズ系が用いられる。
図13、図14は、本発明に係る撮像装置の構成の概念図を示す。図13は撮像装置としてのデジタルカメラ40の外観を示す前方斜視図、図14は同後方斜視図である。このデジタルカメラ40の撮影光学系41に、本発明の単焦点距離レンズ系が用いられている。
この実施形態のデジタルカメラ40は、撮影用光路42上に位置する撮影光学系41、シャッターボタン45、液晶表示モニター47等を含み、デジタルカメラ40の上部に配置されたシャッターボタン45を押圧すると、それに連動して撮影光学系41、例えば実施例1の単焦点距離レンズ系を通して撮影が行われる。撮影光学系41によって形成された物体像が、結像面近傍に設けられた撮像素子(光電変換面)上に形成される。この撮像素子で受光された物体像は、処理手段によって電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター47に表示される。また、撮影された電子画像は記憶手段に記録することができる。
図15は、デジタルカメラ40の主要部の内部回路を示すブロック図である。なお、以下の説明では、前述した処理手段は、例えばCDS/ADC部24、一時記憶メモリ17、画像処理部18等で構成され、記憶手段は、記憶媒体部19等で構成される。
図15に示すように、デジタルカメラ40は、操作部12と、この操作部12に接続された制御部13と、この制御部13の制御信号出力ポートにバス14及び15を介して接続された撮像駆動回路16並びに一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定情報記憶メモリ部21を備えている。
上記の一時記憶メモリ17、画像処理部18、記憶媒体部19、表示部20、及び設定情報記憶メモリ部21は、バス22を介して相互にデータの入力、出力が可能とされている。また、撮像駆動回路16には、CCD49とCDS/ADC部24が接続されている。
操作部12は、各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部13に通知する。制御部13は、例えばCPUなどからなる中央演算処理装置であって、不図示のプログラムメモリを内蔵し、プログラムメモリに格納されているプログラムにしたがって、デジタルカメラ40全体を制御する。
CCD49は、撮像駆動回路16により駆動制御され、撮影光学系41を介して形成された物体像の画素ごとの光量を電気信号に変換し、CDS/ADC部24に出力する撮像素子である。
CDS/ADC部24は、CCD49から入力する電気信号を増幅し、かつ、アナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ17に出力する回路である。
一時記憶メモリ17は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部24から出力されるRAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部18は、一時記憶メモリ17に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部19に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部13にて指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
記憶媒体部19は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、これらのフラッシュメモリに、一時記憶メモリ17から転送されるRAWデータや画像処理部18で画像処理された画像データを記録して保持する。
表示部20は、液晶表示モニター47などにて構成され、撮影したRAWデータ、画像データや操作メニューなどを表示する。設定情報記憶メモリ部21には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、操作部12の入力操作によってROM部から読み出された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。
このように構成されたデジタルカメラ40は、撮影光学系41として本発明の単焦点距離レンズ系を採用することで、光学系全体の重量の軽量化とフォーカススピードを上げることが可能になるため、機動性に優れると共に、解像度の高い撮影が行える。なお、本発明の単焦点距離レンズ系は、クイックリターンミラーを持つタイプの撮像装置にも用いることができる。
以上のように、本発明に係る単焦点距離レンズ系では、光学系の全長の短縮と合焦レンズ群の軽量化が可能になるので、光学系全体の重量の軽量化が実現できる。また、合焦レンズ群の軽量化により、フォーカスユニットの小型化や軽量化が可能になり、これによりフォーカススピードの高速化が容易になる。このようなことから、本発明係る単焦点距離レンズ系は、機動性に優れると共に、収差が良好に補正された単焦点距離レンズ系に適している。特に、本発明に係る単焦点距離レンズ系は、望遠レンズ・超望遠レンズに有用である。また、本発明に係る撮像装置は、機動性に優れると共に、解像度の高い撮影が行える撮像装置に適している。
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
G5…第5レンズ群
G6…第6レンズ群
G7…第7レンズ群
S…明るさ(開口)絞り
I…像面
1…一眼ミラーレスカメラ
2…撮影レンズ系
3…鏡筒のマウント部
4…撮像素子面
5…バックモニタ
12…操作部
13…制御部
14、15…バス
16…撮像駆動回路
17…一時記憶メモリ
18…画像処理部
19…記憶媒体部
20…表示部
21…設定情報記憶メモリ部
22…バス
24…CDS/ADC部
40…デジタルカメラ
41…撮影光学系
42…撮影用光路
45…シャッターボタン
47…液晶表示モニター
49…CCD

Claims (107)

  1. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、前記開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、
    前記像側レンズ群は、前記合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ少なくとも正レンズと負レンズとを有し、
    以下の条件式(1)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  2. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    正屈折力の前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、前記開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    以下の条件式(1)を満足し、
    前記後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、
    前記像側レンズ群は、前記合焦レンズ群の像側に配置され、
    前記像側レンズ群は、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
    0.07<fR2/f<0.7 (3)
    ただし、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    R2は、前記像側レンズ群の焦点距離、
    である。
  3. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    正屈折力の前側レンズ群と、開口絞りを含む後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記後側レンズ群は、負屈折力の合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、前記開口絞りよりも像側に配置され、且つ無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、正レンズと負レンズを含む負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    以下の条件式(2)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    −2.0<fG2/f<−0.08 (2)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    である。
  4. 前記前側レンズ群は全体で正屈折力を有することを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  5. 前記前側レンズ群は前記開口絞りの直前に配置されていることを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  6. 前記像側レンズ群は、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項1から5の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.07<fR2/f<0.7 (3)
    ただし、
    R2は、前記像側レンズ群の焦点距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    である。
  7. 前記後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、
    前記像側レンズ群は、前記合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ少なくとも正レンズと負レンズとを有することを特徴とする請求項1から6の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  8. 前記像側レンズ群は、前記合焦レンズ群の像側の直後に配置されていることを特徴とする請求項1から7の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  9. 前記前側レンズ群が以下の条件式(4)を満足する正レンズを有することを特徴とする請求項1から8の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    80<νdFp<98 (4)
    ただし、
    νdFpは、前記前側レンズ群中の何れかの正レンズのアッベ数、
    である。
  10. 以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項1から9の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    1.5<fG2/ffo<6.0 (5)
    ただし、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  11. 以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項1から10の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
    ただし、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    である。
  12. 前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    以下の条件式(7)を満足することを特徴とする請求項1から11の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.31<|fG1/fG2|<3.0 (7)
    ただし、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    である。
  13. 前記第2レンズ群は、正レンズと負レンズとを含むことを特徴とする請求項12に記載の単焦点距離レンズ系。
  14. 以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項1から13の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    −2.0<fG2/f<−0.08 (2)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    である。
  15. 前記合焦レンズ群は、前記開口絞りの像側の直後に配置されることを特徴とする請求項1から14の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  16. 前記後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、
    前記像側レンズ群は、前記合焦レンズ群よりも像側に配置され、且つ少なくとも正レンズと負レンズを有することを特徴とする請求項15に記載の単焦点距離レンズ系。
  17. 前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有することを特徴とする請求項1から16の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  18. 前記後側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することを特徴とする請求項1から17の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  19. 前記第1レンズ群から前記合焦レンズ群の直前までの合成レンズ群全体が正屈折力を有し、
    前記合焦レンズ群が負屈折力を有し、
    以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項1から18の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    −4.5<fFA/ffo<−1.5 (9)
    ただし、
    FAは、前記合成レンズ群全体の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  20. 前記前側レンズ群が正屈折力を有し、
    前記合焦レンズ群が負屈折力を有し、
    以下の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項1から19の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    −8.0<fFF/ffo<−1.8 (10)
    ただし、
    FFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  21. 前記第1レンズ群は、物体側の第1−1副レンズ群と、像側の第1−2副レンズ群と、を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群との光軸上空気間隔は、前記第1レンズ群中で最も長く、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正屈折力を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    以下の条件式(11)を満足することを特徴とする請求項1から20の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.35<DG1/fG1<1.3 (11)
    ただし、
    G1は、前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上での距離、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    である。
  22. 前記第1レンズ群は、物体側の第1−1副レンズ群と、像側の第1−2副レンズ群と、を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群との光軸上空気間隔は、前記第1レンズ群中で最も長く、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正屈折力を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    以下の条件式(12)を満足することを特徴とする請求項1から21の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.1<DG112/fG1<0.6 (12)
    ただし、
    G112は、前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群との間の光軸上距離、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    である。
  23. 前記合焦レンズ群は、前記後側レンズ群中に1つのみ配置されることを特徴とする請求項1から22の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  24. 前記後側レンズ群は、ブレ補正レンズ群を有し、
    前記ブレ補正レンズ群は、前記単焦点距離レンズ系のブレによる像のブレを軽減させるように光軸の方向とは異なる方向に移動することを特徴とする請求項1から23の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  25. 前記後側レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群の直前に配置された第2の所定のレンズ群を有し、
    前記第2の所定のレンズ群は、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項24に記載の単焦点距離レンズ系。
  26. 前記後側レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群の直後に配置された第3の所定のレンズ群を有し、
    前記第3の所定のレンズ群は、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項1から25の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  27. 前記ブレ補正レンズ群は、複数のレンズと、所定のレンズと、を有し、
    前記複数のレンズは、前記ブレ補正レンズ群と符号が同じ屈折力を有し、
    前記所定のレンズは、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項1から26の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  28. 前記後側レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群の直前に配置された第2の所定のレンズ群と、前記ブレ補正レンズ群の直後に配置された第3の所定のレンズ群と、を有し、
    前記第2の所定のレンズ群と前記第3の所定のレンズ群の各々は、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項1から27の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  29. 前記ブレ補正レンズ群は負屈折力を有することを特徴とする請求項1から28の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  30. 前記合焦レンズ群のみが光軸方向に移動可能なレンズ群であることを特徴とする請求項1から29の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  31. 前記合焦レンズ群と前記ブレ補正レンズ群のみが移動可能なレンズ群であることを特徴とする請求項1から30の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  32. 前記第2レンズ群は前記前側レンズ群中の最も像側に配置されたレンズ群であることを特徴とする請求項1から31の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  33. 前記第2レンズ群が以下の条件式(13)を満足する負レンズを有することを特徴とする請求項1から32の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    37<νG2nMAX<60 (13)
    ただし、
    νG2nMAXは、前記第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、である。
  34. 前記合焦レンズ群が開口絞りよりも像側に配置されており、
    以下の条件式(14)を満足することを特徴とする請求項1から33の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    1<νG2nMAX−νG2pMIN<40 (14)
    ただし、
    νG2nMAXは、前記第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、
    νG2pMINは、前記第2レンズ群中の正レンズのアッベ数のうち、最小となるアッベ数、
    である。
  35. 前記合焦レンズ群は2枚以下のレンズからなることを特徴とする請求項1から34の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  36. 前記合焦レンズ群は、1つの正レンズと1つの負レンズとの2つのレンズからなることを特徴とする請求項1から35の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  37. 前記後側レンズ群は、物体側から順に、負屈折力の合焦レンズ群と、正屈折力のレンズ群と、負屈折力のブレ補正レンズ群と、正屈折力のレンズ群と、を有することを特徴とする請求項1から36の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  38. 以下の条件式(15)を満足するブレ補正レンズ群を有することを特徴とする請求項1から37の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.8<|MGISback×(MGIS−1)|<5.0 (15)
    ただし、
    MGISは、任意の合焦状態での前記ブレ補正レンズ群の横倍率、
    MGISbackは、前記任意の合焦状態での、前記ブレ補正レンズ群と像面との間の光学系全体の横倍率、
    である。
  39. 前記合焦レンズ群が以下の条件式(16)を満足することを特徴とする請求項1から38の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    1.5<|(MGfoback2×{(MGfo2−1}|<8.0 (16)
    ただし、
    MGfoは、任意の合焦状態での前記合焦レンズ群の横倍率、
    MGfobackは、前記任意の合焦状態での、前記合焦レンズ群と像面との間の光学系全体の横倍率、
    である。
  40. 前記前側レンズ群は、前記第1レンズ群と、前記第2レンズ群と、からなることを特徴とする請求項1から39の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  41. 前記開口絞りは、前記後側レンズ群中の何れのレンズよりも物体側に配置されることを特徴とする請求項1から40の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  42. 前記後側レンズ群は、前記開口絞りの直前に配置された正レンズ群を有することを特徴とする請求項1から41の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  43. 前記後側レンズ群中の前記開口絞りの直前に配置された前記正レンズ群は単レンズであることを特徴とする請求項42に記載の単焦点距離レンズ系。
  44. 以下の条件式(17)を満足することを特徴とする請求項1から43の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0<MGG2 (17)
    ただし、
    MGG2は、無限遠物体合焦時の前記第2レンズ群の横倍率、
    である。
  45. 以下の条件式(18)を満足することを特徴とする請求項1から44の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.4<DG1img/f<1.3 (18)
    ただし、
    G1imgは、無限遠物体合焦時における前記第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    である。
  46. 以下の条件式(19)を満足することを特徴とする請求項1から45の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0≦|f/rG2b|<7.0 (19)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    G2bは、前記合焦レンズ群の物体側直前のレンズ面の近軸曲率半径、
    である。
  47. 以下の条件式(20)を満足することを特徴とする請求項1から46の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.5≦Φfo/ΦLa≦0.92 (20)
    ただし、
    Φfoは、前記合焦レンズ群を構成するレンズの有効口径のうち、最大となる有効口径、
    ΦLaは、前記単焦点距離レンズ系の中で最も像側に位置するレンズにおける最大有効口径、
    である。
  48. 以下の条件式(21)を満足することを特徴とする請求項1から47の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.023≦Dsfo/DLTL≦0.110 (21)
    ただし、
    sfoは、前記開口絞りから前記合焦レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
    LTLは、前記単焦点距離レンズ系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離であって、
    いずれの距離も無限遠物体合焦時の距離、
    である。
  49. 以下の条件式(22)を満足することを特徴とする請求項1から48の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.2≦Dsfo/φs≦0.8 (22)
    ただし、
    sfoは、前記開口絞りから前記合焦レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離であって、無限遠物体合焦時の距離、
    φsは、前記開口絞りの最大直径、
    である。
  50. 前記合焦レンズ群より像側に位置する光学系は、少なくとも正レンズ2枚と負レンズ1枚を有することを特徴とする請求項1から49の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  51. 光学系と、
    撮像面を持ち且つ前記光学系により前記撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、
    前記光学系が請求項1から50のいずれか一項に記載の単焦点距離レンズ系であることを特徴とする撮像装置。
  52. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、
    前記第1の所定のレンズ群は、前記合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、前記合焦時に光軸方向に移動せず、
    以下の条件式(18)、(7)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.4<DG1img/f<1.3 (18)
    0.31<|fG1/fG2|<3.0 (7)
    ただし、
    G1imgは、無限遠物体合焦時における前記第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    である。
  53. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、
    前記第1の所定のレンズ群は、前記合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、前記合焦時に光軸方向に移動せず、
    以下の条件式(18)、(1)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.4<DG1img/f<1.3 (18)
    0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
    ただし、
    G1imgは、無限遠物体合焦時における前記第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  54. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、
    前記第1の所定のレンズ群は、前記合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、前記合焦時に光軸方向に移動せず、
    以下の条件式(18)、(5)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.4<DG1img/f<1.3 (18)
    1.5<fG2/ffo<6.0 (5)
    ただし、
    G1imgは、無限遠物体合焦時における前記第1レンズ群の物体側レンズ面から像面までの光軸上に沿った距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  55. 前記前側レンズ群は前記開口絞りの直前に配置されていることを特徴とする請求項52から54の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  56. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は開口絞りを含むと共に、第1の所定のレンズ群を有し、
    前記第1の所定のレンズ群は、前記合焦レンズ群とは符号が異なる屈折力を有すると共に、前記合焦時に光軸方向に移動せず、
    前記開口絞りは、前記後側レンズ群中のどのレンズよりも物体側に配置されていることを特徴とする単焦点距離レンズ系。
  57. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群及び前記後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    以下の条件式(7)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.31<|fG1/fG2|<3.0 (7)
    ただし、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    である。
  58. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群及び前記後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    以下の条件式(1)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  59. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記第1レンズ群、前記第2レンズ群及び前記後側レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    開口絞りが、前記合焦レンズ群よりも物体側に配置され、
    以下の条件式(14)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    1<νG2nMAX−νG2pMIN<40 (14)
    ただし、
    νG2nMAXは、前記第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、
    νG2pMINは、前記第2レンズ群中の正レンズのアッベ数のうち、最小となるアッベ数、
    である。
  60. 光軸に沿って物体側から像側に順に、
    前側レンズ群と、後側レンズ群と、を有し、
    前記光軸上に他のレンズ群を含まず、
    前記前側レンズ群は、物体側から像側に順に、正屈折力の第1レンズ群と、負屈折力の第2レンズ群と、を有し、
    前記後側レンズ群は、合焦レンズ群を有し、
    前記合焦レンズ群は、無限遠物体から近距離物体への合焦時に光軸に沿って移動し、
    前記前側レンズ群は、光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記後側レンズ群は、前記合焦時以外に光軸方向に移動するレンズを含まず、
    前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    前記合焦レンズ群は負屈折力を有し、
    以下の条件式(1)を満足することを特徴とする単焦点距離レンズ系。
    0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  61. 前記前側レンズ群は全体で正屈折力を有することを特徴とする請求項52から60の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  62. 前記合焦レンズ群は負屈折力を有することを特徴とする請求項52から61の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  63. 開口絞りは前記第2レンズ群よりも像側に配置されていることを特徴とする請求項52から62の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  64. 以下の条件式(5)を満足することを特徴とする請求項52から63の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    1.5<fG2/ffo<6.0 (5)
    ただし、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  65. 以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項52から64の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.06<|ffo/f|<0.4 (1)
    ただし、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    である。
  66. 前記前側レンズ群が以下の条件式(4)を満足する正レンズを有することを特徴とする請求項52から65の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    80<νdFp<98 (4)
    ただし、
    νdFpは、前記前側レンズ群中の何れかの正レンズのアッベ数、
    である。
  67. 前記後側レンズ群は、正屈折力の像側レンズ群を有し、
    前記像側レンズ群は、前記合焦レンズ群よりも像側に配置されていることを特徴とする請求項52から66の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  68. 前記像側レンズ群は、以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項67に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.07<fR2/f<0.7 (3)
    ただし、
    R2は、前記像側レンズ群の焦点距離、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    である。
  69. 前記像側レンズ群は、前記合焦レンズ群の像側の直後に配置されていることを特徴とする請求項67に記載の単焦点距離レンズ系。
  70. 前記像側レンズ群は、正レンズと、負レンズと、を有することを特徴とする請求項67に記載の単焦点距離レンズ系。
  71. 以下の条件式(7)を満足することを特徴とする請求項52から70の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.31<|fG1/fG2|<3.0 (7)
    ただし、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    である。
  72. 前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有することを特徴とする請求項52から71の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  73. 前記第1レンズ群から前記合焦レンズ群の直前までの合成レンズ群全体が正屈折力を有し、
    前記合焦レンズ群が負屈折力を有し、
    以下の条件式(9)を満足することを特徴とする請求項52から72の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    −4.5<fFA/ffo<−1.5 (9)
    ただし、
    FAは、前記合成レンズ群全体の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  74. 前記前側レンズ群が正屈折力を有し、
    前記合焦レンズ群が負屈折力を有し、
    以下の条件式(10)を満足することを特徴とする請求項52から73の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    −8.0<fFF/ffo<−1.8 (10)
    ただし、
    FFは、前記前側レンズ群の焦点距離、
    foは、前記合焦レンズ群の焦点距離、
    である。
  75. 前記第1レンズ群は、物体側の第1−1副レンズ群と、像側の第1−2副レンズ群と、を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群との光軸上空気間隔は、前記第1レンズ群中で最も長く、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正屈折力を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    以下の条件式(11)を満足することを特徴とする請求項52から74の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.35<DG1/fG1<1.3 (11)
    ただし、
    G1は、前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面から最も像側のレンズ面までの光軸上での距離、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    である。
  76. 前記第1レンズ群は、物体側の第1−1副レンズ群と、像側の第1−2副レンズ群と、を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群との光軸上空気間隔は、前記第1レンズ群中で最も長く、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正屈折力を有し、
    前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群の各々は、正レンズと、負レンズと、を有し、
    以下の条件式(12)を満足することを特徴とする請求項52から75の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.1<DG112/fG1<0.6 (12)
    ただし、
    G112は、前記第1−1副レンズ群と前記第1−2副レンズ群との間の光軸上距離、
    G1は、前記第1レンズ群の焦点距離、
    である。
  77. 以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項52から76の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    −2.0<fG2/f<−0.08 (2)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    G2は、前記第2レンズ群の焦点距離、
    である。
  78. 前記合焦レンズ群は、前記後側レンズ群中に1つのみ配置されることを特徴とする請求項52から77の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  79. 前記合焦レンズ群は負屈折力を有し、
    前記後側レンズ群は、前記合焦レンズ群よりも像側に配置された正屈折力の像側レンズ群を有することを特徴とする請求項52から78の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  80. 前記後側レンズ群は、前記合焦レンズ群の直前に配置された開口絞りを有することを特徴とする請求項52から79の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  81. 前記後側レンズ群はブレ補正レンズ群を有し、
    前記ブレ補正レンズ群は、前記単焦点距離レンズ系のブレによる像のブレを軽減させるように光軸の方向とは異なる方向に移動することを特徴とする請求項52から80の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  82. 前記後側レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群の直前に配置された第2の所定のレンズ群を有し、
    前記第2の所定のレンズ群は、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項52から81の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  83. 前記後側レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群の直後に配置された第3の所定のレンズ群を有し、
    前記第3の所定のレンズ群は、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項52から82の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  84. 前記ブレ補正レンズ群は、複数のレンズと、所定のレンズと、を有し、
    前記複数のレンズは、前記ブレ補正レンズ群と符号が同じ屈折力を有し、
    前記所定のレンズは、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項52から83の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  85. 前記後側レンズ群は、前記ブレ補正レンズ群の直前に配置された第2の所定のレンズ群と、前記ブレ補正レンズ群の直後に配置された第3の所定のレンズ群と、を有し、
    前記第2の所定のレンズ群と前記第3の所定のレンズ群の各々は、前記ブレ補正レンズ群とは符号が異なる屈折力を有することを特徴とする請求項52から84の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  86. 前記ブレ補正レンズ群は負屈折力を有することを特徴とする請求項52から85の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  87. 前記合焦レンズ群のみが光軸方向に移動可能なレンズ群であることを特徴とする請求項52から86の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  88. 前記合焦レンズ群と前記ブレ補正レンズ群のみが移動可能なレンズ群であることを特徴とする請求項52から87の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  89. 前記第2レンズ群は前記前側レンズ群中の最も像側に配置されたレンズ群であることを特徴とする請求項52から88の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  90. 前記第2レンズ群が以下の条件式(13)を満足する負レンズを有することを特徴とする請求項52から89の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    37<νG2nMAX<60 (13)
    ただし、
    νG2nMAXは、前記第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、である。
  91. 前記合焦レンズ群が開口絞りよりも像側に配置されており、
    以下の条件式(14)を満足することを特徴とする請求項52から90の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    1<νG2nMAX−νG2pMIN<40 (14)
    ただし、
    νG2nMAXは、前記第2レンズ群中の負レンズのアッベ数のうち、最大となるアッベ数、
    νG2pMINは、前記第2レンズ群中の正レンズのアッベ数のうち、最小となるアッベ数、
    である。
  92. 前記合焦レンズ群は2枚以下のレンズからなることを特徴とする請求項52から91の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  93. 前記合焦レンズ群は、1つの正レンズと1つの負レンズとの2つのレンズからなることを特徴とする請求項52から92の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  94. 前記後側レンズ群は、物体側から順に、負屈折力の合焦レンズ群と、正屈折力のレンズ群と、負屈折力のブレ補正レンズ群と、正屈折力のレンズ群と、を有することを特徴とする請求項52から93の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  95. 以下の条件式(15)を満足するブレ補正レンズ群を有することを特徴とする請求項52から94の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.8<|MGISback×(MGIS−1)|<5.0 (15)
    ただし、
    MGISは、任意の合焦状態での前記ブレ補正レンズ群の横倍率、
    MGISbackは、前記任意の合焦状態での、前記ブレ補正レンズ群と像面との間の光学系全体の横倍率、
    である。
  96. 前記合焦レンズ群が以下の条件式(16)を満足することを特徴とする請求項52から95の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    1.5<|(MGfoback2×{(MGfo2−1}|<8.0 (16)
    ただし、
    MGfoは、任意の合焦状態での前記合焦レンズ群の横倍率、
    MGfobackは、前記任意の合焦状態での、前記合焦レンズ群と像面との間の光学系全体の横倍率、
    である。
  97. 前記前側レンズ群は、前記第1レンズ群と、前記第2レンズ群と、からなることを特徴とする請求項52から96の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  98. 前記後側レンズ群は、前記後側レンズ群中の何れのレンズよりも物体側に配置された開口絞りを有することを特徴とする請求項52から97の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  99. 前記後側レンズ群は、開口絞りと、前記開口絞りの直前に配置された正屈折力のレンズ群と、を有することを特徴とする請求項52から97の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  100. 前記後側レンズ群中の前記開口絞りの直前に配置された前記正屈折力のレンズ群は1つの単レンズで構成されていることを特徴とする請求項99に記載の単焦点距離レンズ系。
  101. 以下の条件式(17)を満足することを特徴とする請求項52から100の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0<MGG2 (17)
    ただし、
    MGG2は、無限遠物体合焦時の前記第2レンズ群の横倍率、
    である。
  102. 以下の条件式(19)を満足することを特徴とする請求項52から101の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0≦|f/rG2b|<7.0 (19)
    ただし、
    fは、無限遠物体合焦時における前記単焦点距離レンズ系の焦点距離、
    G2bは、前記合焦レンズ群の物体側直前のレンズ面の近軸曲率半径、
    である。
  103. 以下の条件式(20)を満足することを特徴とする請求項52から102の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.5≦Φfo/ΦLa≦0.92 (20)
    ただし、
    Φfoは、前記合焦レンズ群を構成するレンズの有効口径のうち、最大となる有効口径、
    ΦLaは、前記単焦点距離レンズ系の中で最も像側に位置するレンズにおける最大有効口径、
    である。
  104. 以下の条件式(21)を満足することを特徴とする請求項52から103の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.023≦Dsfo/DLTL≦0.110 (21)
    ただし、
    sfoは、前記開口絞りから前記合焦レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離、
    LTLは、前記単焦点距離レンズ系の最も物体側のレンズ面から像面までの光軸上の距離であって、
    いずれの距離も無限遠物体合焦時の距離、
    である。
  105. 以下の条件式(22)を満足することを特徴とする請求項52から104の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
    0.2≦Dsfo/φs≦0.8 (22)
    ただし、
    sfoは、前記開口絞りから前記合焦レンズ群の最も物体側のレンズ面までの光軸上の距離であって、無限遠物体合焦時の距離、
    φsは、前記開口絞りの最大直径、
    である。
  106. 前記合焦レンズ群より像側に位置する光学系は、少なくとも正レンズ2枚と負レンズ1枚を有することを特徴とする請求項52から105の何れか一項に記載の単焦点距離レンズ系。
  107. 光学系と、
    撮像面を持ち且つ前記光学系により前記撮像面上に形成された像を電気信号に変換する撮像素子と、を有し、
    前記光学系が請求項52から106のいずれか一項に記載の単焦点距離レンズ系であることを特徴とする撮像装置。
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