JP2015107753A - 乗物用シート - Google Patents
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Abstract
【解決手段】支持部材内に面状部材6Sを張設しつつ、フック部材20aを、支持部材の一部をなす棒状又は平板状の掛止部10bに掛け回し状に嵌めつけながら、第一部位21に対して第二部位22を対面状に配置させてこれらの間に掛止部10bを保持する構成の乗物用シートにおいて、フック部材20aに、第一部位21と第二部位22の離間方向の相対移動を規制する規制部(31,32)を設けてこれらの対面状態を維持可能な構成とした。
【選択図】図5
Description
この乗物用シートでは、シートバックが、シートフレーム(支持部材)と、ネット部材(面状部材)と、フック部材を有する。ネット部材(面状部材)は、シートバックの着座側をなす面材であり、例えば三次元構造を有する編物にて形成される。
またシートフレーム(支持部材)は、シートバック骨格をなす略矩形の枠体であり、一対のサイドフレームと、ネット固定部を有する。一対のサイドフレームは、それぞれ側部骨格をなす平板部材であり、シート側部で対面状に配置する。またネット固定部は、各サイドフレームの前端側(着座側)をシート外方に屈曲させてなる平板状の部位である。
公知技術では、支持部材内にネット部材を張設しつつ、ネット部材の端部を、フック部材を介してサイドフレームに係止する。このときフック部材を、ネット固定部に掛け回し状に嵌めつけながら、第一部位に対して第二部位を対面状に配置させてこれらの間にネット固定部を保持する。こうしてネット部材を支持部材内に張設することで、ネット部材の伸縮により乗員を弾性的に支持することができる。
このときフック部材が拡開する向きに過度に撓むなどして、第一部位に対して第二部位が離間方向に相対移動することにより、ネット固定部から抜け外れるおそれがあった(取付け安定性にやや欠ける構成であった)。
本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、面状部材を、フック部材を介して支持部材により安定的に係止することにある。
本発明では、支持部材内に面状部材を張設しつつ、フック部材を、支持部材の一部をなす棒状又は平板状の掛止部に掛け回し状に嵌めつけながら、第一部位に対して第二部位を対面状に配置させてこれらの間に掛止部を保持する。この種の構成では、面状部材を、フック部材を介して支持部材により安定的に係止できることが望ましい。
そこで本発明では、フック部材に、第一部位と第二部位の離間方向の相対移動を規制する規制部を設けてこれらの対面状態を維持可能な構成とした。このため本発明では、フック部材の張引時などに、第一部位と第二部位の離間が規制部にて規制されて(これらの対面状態が維持されて)、フック部材が掛止部から抜け外れることを防止又は低減することができる。
そして本発明では、面状部材の張設の際に、第一部位に対して第二部位を対面状に配置させつつ、第一係止部と第二係止部を係止することにより、第一部位と第二部位の離間方向の相対移動を規制する構成とした。本発明では、フック部材と一体の規制部(比較的シンプルな構成)にて、フック部材の抜け外れを防止又は低減することができる。
そして本発明では、面状部材の張設の際に、第一部位に対して第二部位を対面状に配置させつつ、第二係止部を第一係止部に挿入しながら、爪部を、第一係止部のシート外側に配置する縁部に係止する構成とした。
本発明では、フック部材がシート中央に張引されるに従って、次第に第一係止部と第二係止部(爪部)の係止が強くなることから、フック部材の抜け外れを好適に防止又は低減することができる。
図1の乗物用シート2は、シートクッション4と、シートバック6と、ヘッドレスト8を有する。シートバック6は、シートクッション4に起倒可能に連結する部材である。またヘッドレスト8は、シートバック6(起立状態)の上部に、一対のヘッドレストステー(図示しない棒材)にて連結する部材である。
本実施例では、シートバック6が、シートフレーム6F(支持部材)と、シートカバー6S(面状部材)と、複数のフック部材20a〜20jを有する(各部材の詳細は後述、図1を参照)。
そして後述するようにシートカバー6Sを、シートフレーム6Fに張設して乗員を弾性的に支持可能に配設する。このとき本実施例では、シートカバー6Sの端部を、複数のフック部材20a〜20jを介してシートフレーム6Fの一部(複数の掛止部10a〜10c)に係止する。この種の構成では、シートカバー6Sを、各フック部材20a〜20jを介してシートフレーム6Fにより安定的に係止できることが望ましい。
そこで本実施例では、後述の構成にて、シートカバー6Sを、各フック部材20a〜20jを介してシートフレーム6Fにより安定的に係止することとした。以下、各構成について詳述する。
シートフレーム6Fは、略矩形状(正面視)の枠体であり、アッパフレーム6aと、一対のサイドフレーム6bと、ロアフレーム6cと、リクライニング軸6dと、複数の掛止部10a〜10c(後述)を有する(図2及び図3を参照)。
アッパフレーム6aは、上部骨格をなす箱状部材(ハット断面形状)であり、一対のサイドフレーム6bの間に橋渡し状に配置する。本実施例では、一対のホルダーHM(比較的短尺な筒材)が、それぞれアッパフレーム6aの孔部に挿設されて、図示しないヘッドレストステーを挿設可能に配置される。
また一対のサイドフレーム6bは、それぞれシート側部をなす平板部材であり、シート側部に対面状に配置する。またロアフレーム6cは、シート下部において一対のサイドフレーム6b間に橋渡しされた平板部材(断面視で略J字状)である。そしてリクライニング軸6dは、シートクッション4に対するシートバック6の起倒動作の回転中心となる棒材であり、シート下部において一対のサイドフレーム6b間に橋渡しされる。
複数の掛止部(第一掛止部10a,一対の第二掛止部10b,第三掛止部10c)は、それぞれワイヤ状(棒状)の部材であり、シートフレーム6Fの着座側に固定される(図2及び図3を参照)。
ここで第一掛止部10aは、アッパフレーム6aに配設可能な棒材(シート幅方向に長尺)であり、両端部側が、外方に向かうにつれて次第に下方に傾斜する。そして第一掛止部10aは、第一固定部F1と第二固定部F2を介してアッパフレーム6aに溶接(固定)される(図3を参照)。第一固定部F1は、第一掛止部10aを途中で略U字状に(アッパフレーム6aに向けて)湾曲させてなる部位である。また第二固定部F2は、第一掛止部10aの両端を、アッパフレーム6aに向けて屈曲させてなる部位である。
そして本実施例では、第一掛止部10a(各固定部を除く部分)が、アッパフレーム6aに沿って配設されて、後述の上方フック部材20d〜20fを係止可能に配置する。
また第三掛止部10cは、ロアフレーム6cに配設可能な棒材(比較的短尺)である。そして本実施例では、第三掛止部10cが、ロアフレーム6cの中央部分に沿って配設されて、後述の下方フック部材20jを係止可能に配置する。このとき第三掛止部10cも、第二固定部F2(第一掛止部10aの第二固定部と略同一構成)を介してロアフレーム6cに溶接(固定)される(図3を参照)。
シートカバー6Sは、乗員を弾性的に支持する面材であり、シートバック6の着座面を構成する(図1及び図2を参照)。
ここでシートカバー6Sの素材として、布帛(織物,編物,不織布)、皮革(天然皮革,合成皮革)、ネット体(繊維を網目状に織製した部材)を例示できる。なおネット体は、繊維(天然繊維や合成繊維)を二次元的に交絡させてもよく、繊維を三次元的に交絡させてもよい。
本実施例では、シートカバー6Sとして、シートフレーム6Fの外形に倣った略矩形(正面視)のネット体を使用する。そしてシートカバー6Sを、後述の各フック部材20a〜20jを介して、シートフレーム6Fの着座側に張設しつつ、乗員を弾性的に支持可能に配置する。
ここで本実施例では、複数のフック部材20a〜20jを、シートカバー6Sの周囲に適宜の間隔で固定できる(図1及び図2を参照)。
例えばシートカバー6S上部に、複数の上方フック部材20d〜20fを適宜の間隔で固定して、それぞれ第一掛止部10a(固定部を除く箇所)に係止可能に配設する。またシートカバー6S両側部に、それぞれ複数の側方フック部材20a〜20c(20g〜20i)を適宜の間隔で固定して、各第二掛止部10b(固定部を除く箇所)に係止可能に配置する。そしてシートカバー6S下部(中央)に、単数の下方フック部材20jを固定して、第三掛止部10c(固定部を除く箇所)に係止可能に配置する。
本実施例の側方フック部材20aは、略矩形(正面視)の平板部材であり、第二掛止部10bの延びる方向に長尺である(隣り合う固定部の間に配置可能である)。ここで側方フック部材20aは、可撓性を有する材質(典型的にポリエチレンやポリプロピレンなどの樹脂やエラストマ)で形成される。
そして側方フック部材20aは、略横J字状(断面視)をなして、第一部位21と、第二部位22と、後述の規制部(第一係止部31,第二係止部32)を有する。
第一部位21は、側方フック部材20aの基部側をなす平板部位(シート内外方向に比較的長尺)であり、シートカバー6Sの端部に縫製等の手法で固定できる(図5の縫合線SEWを参照)。また第二部位22は、側方フック部材20aの自由端側をなす平板部位(シート内外方向に比較的短尺)であり、第一部位21から内折状に屈曲したのちそれに対面状に配置する。
規制部は、第一部位21と第二部位22の離間方向の相対移動を規制する(これらの対面状態を維持する)構成である。本実施例の規制部は、第一係止部31と第二係止部32を有して、これらが第一部位21または第二部位22に一体的に設けられる(図4及び図5を参照)。
そして第一係止部31は、第一部位21を厚み方向に貫通する貫通孔(正面視で略矩形状)であり、第一部位21の長尺方向に長尺である。各第一係止部31は、短尺方向の寸法W1(シート内外方向の開口寸法)が比較的大きく設定されており、後述する第二係止部32(爪部34)を挿入可能である(図4(a)を参照)。
本実施例では、複数の第一係止部31を、第一部位21の長尺方向に適宜の間隔で並列して形成しつつ、シートカバー6Sとの固定箇所(SEW)よりも外方に配置する。例えば側方フック部材20aでは、三つの第一係止部31が形成されて、第一部位21の長尺方向に適宜の間隔で並列する。
そして本実施例では、第二部位22の末端側が、第一係止部31(貫通孔)に対応して複数に分割されており(複数の第二係止部32が形成されており)、それぞれ対応する第一係止部31に挿入可能に配置する。例えば側方フック部材20aでは、第二部位22の末端側が三分割されており、これらの間が切欠き(符号省略)にて区分けされる。
なお他のフック部材では、第一係止部31と第二係止部32の形成数を適宜変更できる。例えば本実施例では、上方フック部材20d〜20fと、下方フック部材20jに、それぞれ第一係止部と第二係止部が一対形成される(なお図1及び図2では、便宜上、各係止部の符号を省略する)。
図1〜図3を参照して、シートカバー6Sを、各フック部材20a〜20jを介してシートフレーム6Fに配設してシートバック6を形成する。
本実施例では、シートフレーム6F内にシートカバー6Sを張設しつつ、各フック部材20a〜20jを、対応する掛止部10a〜10cに掛け回し状に嵌めつける(図1及び図5(a)を参照)。
こうして第一部位21と第二部位22を対面状に配置させてこれらの間に各掛止部10a〜10cを保持しつつ、シートカバー6Sにて乗員を弾性的に支持する。そしてこの種の構成では、シートカバー6Sの中央が押圧されるなどして、その端部側が、各フック部材20a〜20jとともに中央に引っ張られる。このとき各フック部材20a〜20jが拡開する向きに過度に撓むなどして、対応する掛止部10a〜10cから抜け外れるおそれがある。
例えば図4及び図5を参照して、側方フック部材20aを第二掛止部10bに嵌めつけつつ、第一部位21と第二部位22を対面状に配置させる。そして各第二係止部32を、ロール状に内向きに湾曲させながら第一係止部31に挿入して、爪部34を、第一係止部31のシート外側の縁部(長尺方向に沿って延びる縁部)に係止する。
こうして第一係止部31と第二係止部32の係止により、第一部位21に対する第二部位22の離間方向の相対移動(拡開方向の撓み)が規制されてこれらの対面状態が維持されることとなる。さらに本実施例では、爪部34が、第一係止部31のシート外側の縁部に係止する。このため側方フック部材20aがシート中央に張引されるに従って、次第に第一係止部31に対して第二係止部32が強く押付けられる(係止が強くなる)構成である(図5(b)を参照)。
このため本実施例では、シートカバー6Sが、各フック部材20a〜20jとともに中央に引っ張られても、規制部31,32にて、各フック部材20a〜20jの過度の撓みが規制されてその抜け外れを防止又は低減できる。
また本実施例では、各フック部材20a〜20jと一体の規制部31,32(比較的シンプルな構成)にて、各フック部材20a〜20jの抜け外れを防止又は低減できる。
そして本実施例では、各フック部材20a〜20jがシート中央に張引されるに従って、次第に第一係止部31と第二係止部32の係止が強くなる構成である。
このため本実施例によれば、シートカバー6S(面状部材)を、各フック部材20a〜20jを介してシートフレーム6F(支持部材)により安定的に係止することができる。
ここでフック部材(規制部)は、上述の構成のほか、各種の構成を取ることができる。
例えば変形例1では、側方フック部材20Aの規制部が、複数の第一係止部31A(貫通孔)と、複数の第二係止部32A(平板状)を有する(図6及び図7を参照)。
各第一係止部31Aは、第一部位21Aの貫通孔(正面視で略矩形状)であり、第一部位21Aの長尺方向に長尺である。そして各第一係止部31Aは、その短尺方向の寸法W2が、後述の第二係止部32Aの厚み寸法に倣って比較的小さく(実施例1の幅寸法W1よりも小さく)設定される(図4及び図6を参照)。
また第二部位22Aの末端側が、第一係止部31Aに対応して複数に分割されており(複数の第二係止部32Aが形成されており)、それぞれ対応する第一係止部31Aに挿入可能に配置する。
補強片44は、第二係止部32Aの中央をなす平板部位(正面視で略矩形)である(図6(b)を参照)。また第一係止片41と第二係止片42は、補強片44よりも幅狭な平板部位であり、補強片44の両側にそれぞれ(切欠きを挟んで)配置する。
そして第一係止片41には、第一係止部31Aの長尺方向(補強片44とは反対方向)に突出する爪部34Aが形成されて、第一係止部31Aの一縁部(短尺方向に沿って延びる縁部)に係止可能に配置する。また同様に第二係止片42には、第一係止部31Aの長尺方向(補強片44とは反対方向)に突出する爪部34Aが形成されて、第一係止部31Aの他縁部(短尺方向に沿って延びる縁部)に係止可能に配置する。
このとき本変形例では、第一係止片41と第二係止片42を、互いに近づく方向(補強片44側)に撓ませながら第一係止部31Aに挿入する。そして各係止片41,42が弾性的に元に戻ることで、各爪部34Aが、第一係止部31Aの両縁部(短尺方向に沿って延びる両縁部)に係止されて、第一部位21Aと第二部位22Aの離間方向の相対移動が規制される。さらに本変形例では、側方フック部材20Aの張引時に、第一係止部31Aの縁部(長尺方向に沿って延びる縁部)に対して各係止片41,42と補強片44が強く押付けられてその係止が強くなる構成である(図6及び図7を参照)。
また変形例2では、側方フック部材20Bの規制部が、第一係止部31B(貫通孔)と、第二係止部32B(貫通孔)と、係止部材50を有する(図8(a)を参照)。
第一係止部31Bは、第一部位21Bの貫通孔(実施例1と同一構成)である。また第二係止部32Bは、第二部位22Bの貫通孔(第一係止部31Bと同形同寸)であり、嵌めつけ時を基準として第一係止部31Bに対面状に配置する。そして係止部材50は、第一係止部31Bと第二係止部32Bの双方に挿入可能な平板部材であり、その両端に爪部54を有する。
そして本変形例では、側方フック部材20Bの嵌めつけ時に、第一部位21Bと第二部位22Bを対面状に配置するとともに、第一係止部31Bと第二係止部32Bを対面状に配置する。この状態で各係止部31B,32Bに係止部材50を挿入しつつ、両端の爪部54を、それぞれ各係止部31B,32Bの縁部(長尺方向に沿って延びる縁部)に係止する。こうして本変形例においても、係止部材50を介した第一係止部31Bと第二係止部32Bの係止により、第一部位21Bと第二部位22Bの離間方向の相対移動が規制されることとなる。
また変形例3では、側方フック部材20Cの規制部が、第一係止部31C(平板状の突部)と、第一係止部31Cに係止可能な第二係止部32C(平板状の突部)を有する(図8(b)を参照)。
第一係止部31Cは、フック状(断面視)をなす平板状の突部であり、第一部位21Cの内面から突出しつつ、その先端側が、第一部位21Cに向けて外向きに湾曲する。また第二係止部32Cは、逆フック状(断面視)をなす平板状の突部であり、第二部位22Cの内面から突出しつつ、その先端側が、第二部位22Cに向けて内向きに湾曲する。
本変形例では、側方フック部材20Cの嵌めつけ時に、第一部位21と第二部位22を対面状に配置しつつ、第一係止部31Cと第二係止部32Cを互いの先端側で係止する。こうして本変形例においても、第一係止部31Cと第二係止部32Cの係止により、第一部位21Cと第二部位22Cの離間方向の相対移動が規制されることとなる。
また変形例4では、側方フック部材20Dの規制部が、第一係止部31D(凹部位)と、第二係止部32D(平板状)を有する(図8(c)を参照)。
第一係止部31Dは、第一部位21D(内面)の凹部位(非貫通孔)である。また第二係止部32Dは、第一部位21Dの内面に対面可能な平板部位であり、その外面側に、第一部位21Dに嵌装可能な凸部位34Dを有する。
本変形例では、側方フック部材20Dの嵌めつけ時に、第一部位21Dと第二部位22Dを対面状に配置するとともに、第二係止部32Dをロール状に内折しながらその外面側を第二係止部32Dの内面に対面させる。この状態で第二係止部32Dの凸部位34Dを、第一係止部31Dに嵌装して係止する。こうして本変形例においても、第一係止部31Dと第二係止部32Dの係止により、第一部位21Dと第二部位22Dの離間方向の相対移動が規制されることとなる。
また変形例5では、側方フック部材20Eの規制部が、第一係止部31E(切欠き状の貫通孔)と、第二係止部32E(平板状)を有する(図9を参照)。
第一係止部31Eは、第一部位21Eの側部(長尺方向で見た側部)を切欠いてなる貫通孔である。
また第二係止部32Eは、第二部位22Eの末端部につながる平板部位であり、その厚み方向に突出する爪部34を有する。そして第二係止部32Eが、第二部位22Eの側部(長尺方向で見た側部)に設けられて、第一係止部31Eに挿入可能に配置する。
本変形例では、側方フック部材20Eの嵌めつけ時に、第一部位21Eと第二部位22Eを対面状に配置させる。そして第二係止部32Eを、第一係止部31Eに挿入しながら第一係止部31Eの縁部に係止する。こうして本変形例においても、第一係止部31Eと第二係止部32Eの係止により、第一部位21Eと第二部位22Eの離間方向の相対移動が規制されることとなる。
(1)本実施形態では、各フック部材20a〜20jの構成(形状、寸法、配設数、配設位置等)を例示したが、同部材の構成を限定する趣旨ではない。例えばフック部材は、面状部材に複数又は単数設けることができる。また面状部材に対するフック部材の固定方法として、縫合のほか、接着、融着、一体成形、ボルト材やクリップやファスナ部材等を用いた物理的手法を例示できる。
(2)また本実施形態では、規制部(第一係止部31,第二係止部32)の構成(形状、寸法、配設数、配設位置等)を例示したが、同部の構成を限定する趣旨ではない。例えば第一係止部と第二係止部は、各フック部材にそれぞれ単数又は複数設けることができる。なお第一係止部と第二係止部は、実施例1のように着脱可能に係止することができ、着脱不能に係止することもできる。
4 シートクッション
6 シートバック
8 ヘッドレスト
6F シートフレーム(支持部材)
6S シートカバー(面状部材)
10a〜10c 掛止部
20a〜20j フック部材
21 第一部位
22 第二部位
22 第二部位
31 第一係止部(規制部)
32 第二係止部(規制部)
34 爪部
Claims (3)
- シートクッションやシートバック等のシート構成部材を備えるとともに、前記シート構成部材が、枠状の支持部材と、前記支持部材内に張設される面状部材と、前記面状部材に設けられた可撓性を備えるフック部材とを有し、
前記フック部材が、前記面状部材に固定される平板状の第一部位と、前記第一部位から内折方向に湾曲又は屈曲したのち対面状に配置する平板状の第二部位とを有し、
前記支持部材内に前記面状部材を張設しつつ、前記フック部材を、前記支持部材の一部をなす棒状又は平板状の掛止部に掛け回し状に嵌めつけながら、前記第一部位に対して前記第二部位を対面状に配置させてこれらの間に前記掛止部を保持する構成の乗物用シートにおいて、
前記フック部材に、前記第一部位と前記第二部位の離間方向の相対移動を規制する規制部を設けてこれらの対面状態を維持可能な構成とした乗物用シート。 - 前記規制部が、前記第一部位に設けられた第一係止部と、前記第二部位に設けられて前記第一係止部に係止可能な第二係止部を有するとともに、
前記面状部材の張設の際に、前記第一部位に対して前記第二部位を対面状に配置させつつ、前記第一係止部と前記第二係止部を係止することにより、前記第一部位と前記第二部位の離間方向の相対移動を規制する構成とした請求項1に記載の乗物用シート。 - 前記第一係止部が、前記第一部位をその厚み方向に貫通する貫通孔であるとともに、前記第二係止部が、前記第一部位に挿入可能な前記第二部位の末端側に連なる平板部位であって前記第一部位側に突出する爪部を有し、
前記面状部材の張設の際に、前記第一部位に対して前記第二部位を対面状に配置させつつ、前記第二係止部を前記第一係止部に挿入しながら、前記爪部を、前記第一係止部のシート外側に配置する縁部に係止する構成とした請求項2に記載の乗物用シート。
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