JP2015105320A - 環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤および積層体 - Google Patents

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Abstract

【課題】環状オレフィン樹脂と銅とを強固に接着することができる、環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤を提供すること。
【解決手段】環状オレフィン樹脂と銅とを接着するために用いられる接着剤であって、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体をその芳香環および共役ジエン単量体単位中の不飽和結合を水素化して得られる、共重合体水素化物を主成分とする環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤。共重合体水素化物は、エポキシ基、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、およびオキシシリル基からなる群から選択される官能基を有していることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、環状オレフィン樹脂と銅とを接着するために用いられる、環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤に関し、さらに詳しくは、環状オレフィン樹脂と銅とを強固に接着することができる、環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤に関する。
プリント配線板などに用いられる樹脂基板としては、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂を用いた基板が広く用いられている。しかし、近年の電気回路に対する、信号の高周波化や回路の高密度化の要求の高まりを鑑みると、エポキシ樹脂やポリイミド樹脂は、樹脂基板の材料として、低吸水性や電気特性(低誘電率・低誘電正接)が不足する傾向があった。
そこで、樹脂基板の材料などとして用いられる電気絶縁材料として、環状オレフィン樹脂の利用が検討されている。例えば、特許文献1には、環状オレフィン樹脂の一種であるノルボルネン系開環重合体水素添加物が、低吸水性、低誘電率などに優れ、回路基板を形成するためなどに用いられる電気絶縁材料などとして好適であることが開示されている。しかしながら、環状オレフィン樹脂には、回路を形成するために用いる銅などの金属と強固に接着することが困難であるという課題があるため、その課題を解決すべく、種々の検討が行われている。
例えば、特許文献2には、環状オレフィン樹脂の一種である熱可塑性ノルボルネン系樹脂からなる基材の表面に、ビニル芳香族化合物と共役ジエン類の共重合体、またはその水素添加物に極性基を導入した変性物からなる層を形成した後、その層の表面に金属や金属化合物を蒸着すると、各層が強固に接着された積層体が得られることが開示されている。しかしながら、特許文献2に具体的に開示されるような、商品名「タフテック」のように共役ジエン単量体単位部分の不飽和結合を水素化したビニル芳香族化合物と共役ジエン類との共重合体を用いる場合では、環状オレフィン樹脂と金属との接着力が不十分となる場合があるという問題があった。
特開平7−41550号公報 特開平7−62126号公報
そこで、本発明は、環状オレフィン樹脂と銅とを強固に接着することができる、環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するために鋭意研究した結果、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体を、共役ジエン単量体単位中の不飽和結合のみならず、芳香族ビニル単量体中の芳香環の不飽和結合をも水素化して得られる、共重合体水素化物を接着剤として用いると、環状オレフィン樹脂と銅とを強固に接着することができることを見出した。本発明は、この知見に基づいて完成するに至ったものである。
かくして、本発明によれば、環状オレフィン樹脂と銅とを接着するために用いられる接着剤であって、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体をその芳香環および共役ジエン単量体単位中の不飽和結合を水素化して得られる、共重合体水素化物を主成分とする環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤が提供される。
上記の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤では、上記共重合体水素化物が、エポキシ基、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、およびオキシシリル基からなる群から選択される官能基を有していることが好ましい。
上記の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤では、上記共重合体水素化物の上記官能基の含有量が、上記共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して、0.1〜20モル%であることが好ましい。
上記の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤では、上記共重合体水素化物100重量部に対して、0.1〜20重量部の架橋剤をさらに含有することが好ましい。
また、本発明によれば、環状オレフィン樹脂からなる層、請求項1〜4のいずれかに記載の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤からなる層、および銅からなる層がこの順で積層されてなる積層体が提供される。
本発明によれば、環状オレフィン樹脂と銅とを強固に接着することができる、環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤を提供することができる。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤は、環状オレフィン樹脂と銅とを接着するために用いられる接着剤であって、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体をその芳香環および共役ジエン単量体単位中の不飽和結合を水素化して得られる、共重合体水素化物を主成分とするものである。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤において、主成分として用いられる共重合体水素化物は、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体(以下の記載において、「共重合体A」と称する場合がある)について、その芳香環および共役ジエン単量体単位中の不飽和結合を水素化することにより得ることができる。
共重合体Aを得るために用いる芳香族ビニル単量体としては、芳香族ビニル化合物であれば特に限定されないが、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、2−メチルスチレン、3−メチルスチレン、4−メチルスチレン、2−エチルスチレン、3−エチルスチレン、4−エチルスチレン、2,4−ジイソプロピルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、4−t−ブチルスチレン、5−t−ブチル−2−メチルスチレン、2−クロロスチレン、3−クロロスチレン、4−クロロスチレン、4−ブロモスチレン、2−メチル−4,6−ジクロロスチレン、2,4−ジブロモスチレン、ビニルナフタレンなどが挙げられる。これらのなかでも、スチレンを用いることが好ましい。また、これらの芳香族ビニル単量体は、共重合体Aを得るにあたり、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
共重合体Aを得るために用いる共役ジエン単量体としては、共役ジエン化合物であれば特に限定されないが、例えば、1,3−ブタジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−クロロ−1,3−ブタジエン、1,3−ペンタジエン、1,3−ヘキサジエンなどが挙げられる。これらのなかでも、1,3−ブタジエンおよび/またはイソプレンを用いることが好ましく、後述するように共重合体水素化物に官能基を有する化合物を反応させる場合には、その反応が容易となることから、イソプレンを用いることが特に好ましい。
共重合体Aにおける芳香族ビニル単量体単位と共役ジエン単量体単位との含有比率は、特に限定されないが、芳香族ビニル単量体単位:共役ジエン単量体単位の重量比で、20:80〜65:35であることが好ましく、30:70〜60:40であることがより好ましい。
共重合体Aを得るにあたり、芳香族ビニル単量体および共役ジエン単量体以外の他の単量体を、本発明を逸脱しない範囲でさらに共重合させてもよい。他の単量体としては、α,β−不飽和ニトリル単量体、不飽和エポキシ単量体、不飽和カルボン酸または酸無水物単量体、不飽和アルコキシシラン単量体、不飽和カルボン酸エステル単量体、非共役ジエン単量体が例示されるが、これらに限定されるものではない。共重合体Aにおける、芳香族ビニル単量体単位および共役ジエン単量体単位以外の他の単量体単位の含有量は、特に限定されないが、全単量体単位に対する占める割合として、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることが特に好ましい。
共重合体Aの共重合様式は、特に限定されず、ランダム共重合、テーパー共重合、ブロック共重合、グラフト共重合などのいずれであってもよいが、得られる共重合体水素化物の柔軟性と強度とのバランスを良好なものとする観点からは、少なくとも1つの芳香族ビニル重合体ブロック(芳香族ビニル単量体単位を主たる構成単位とする重合体ブロック)と少なくとも1つの共役ジエン重合体ブロック(共役ジエン単量体単位を主たる構成単位とする重合体ブロック)とを有してなる、芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体であることが好ましく、少なくとも2つの芳香族ビニル重合体ブロックと少なくとも1つの共役ジエン重合体ブロックとを含有してなり、芳香族ビニル重合体ブロックが重合体鎖の両端部を占める芳香族ビニル−共役ジエンブロック共重合体であることがより好ましく、共役ジエン重合体ブロックの両端に芳香族ビニル重合体ブロックが結合してなる芳香族ビニル−共役ジエントリブロック共重合体であることが特に好ましい。
共重合体Aが、芳香族ビニル重合体ブロックと共役ジエン重合体ブロックとを有してなるブロック共重合体である場合において、芳香族ビニル重合体ブロックにおける芳香族ビニル単量体単位以外の他の単量体単位の含有量および共役ジエン重合体ブロックにおける共役ジエン単量体単位以外の他の単量体単位の含有量は、特に限定されないが、それぞれ、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、1重量%以下であることが特に好ましい。
共重合体Aを得るための重合方法は、用いる単量体の種類などに応じて選択すればよく、特に限定されない。用いうる重合方法の例としては、ラジカル重合、アニオン重合法、カチオン重合法、配位アニオン重合法、配位カチオン重合法を挙げることができる。共重合体Aをブロック共重合体とする場合には、アニオン重合法が好適であり、なかでもリビングアニオン重合法が好適である。
リビングアニオン重合法を用いる場合は、開始剤として、例えば、n−ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム、フェニルリチウムなどのモノ有機リチウム、ジリチオメタン、1,4−ジリチオブタン、1,4−ジリチオ−2−エチルシクロヘキサンなどの多官能性有機リチウム化合物などが使用でき、なかでもモノ有機リチウムが好適である。また、重合反応温度は特に限定ないが、通常0℃〜100℃、好ましくは10℃〜80℃、特に好ましくは20℃〜70℃の範囲で選択される。
共重合体Aを得るための重合反応形態も、特に限定されず、溶液重合、スラリー重合などのいずれを用いてもよいが、溶液重合を用いると、反応熱の除去が容易で好適である。溶液重合を用いる場合の溶媒としては、例えば、n−ブタン、n−ペンタン、イソペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン、イソオクタンなどの脂肪族炭化水素類;シクロペンタン、シクロヘキサン、メチルシクロペンタン、メチルシクロヘキサン、デカリンなどの脂環式炭化水素類;ベンゼン、トルエンなどの芳香族炭化水素類などが挙げられる。なかでも脂環式炭化水素類を用いると、後述する水素化反応にも不活性な溶媒としてそのまま使用でき、共重合体Aの溶解性も良好であるため好ましい。これらの溶媒は、それぞれ単独で用いてもよいし、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
共重合体Aを得るための重合方法としてアニオン重合法を用いる場合には、反応の進行速度向上や共重合体Aのミクロ構造を制御するなどの目的で、重合反応系にルイス塩基化合物を添加することができる。このルイス塩基化合物としては、例えば、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジフェニルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールメチルフェニルエーテルなどのエーテル化合物;テトラメチルエチレンジアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジンなどの第3級アミン化合物;カリウム−t−アミルオキシド、カリウム−t−ブチルオキシドなどのアルカリ金属アルコキシド化合物;トリフェニルホスフィンなどのホスフィン化合物;などが挙げられる。これらのルイス塩基化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、あるいは2種類以上を組み合わせて使用することもできる。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤において、主成分として用いられる共重合体水素化物は、例えば以上のようにして得られる共重合体Aの芳香環および共役ジエン単量体単位中の不飽和結合を水素化することにより得ることができる。このとき、共役ジエン単量体単位中の不飽和結合のみならず、少なくとも芳香族ビニル単量体単位中に存在する芳香環の不飽和結合を水素化することが必要である。共重合体Aの共役ジエン単量体単位中の不飽和結合のみを水素化した場合には、環状オレフィン樹脂と銅とを強固に接着することが困難であるからである。
共重合体水素化物を得るにあたっての共重合体Aの水素化率は、共重合体Aの芳香環および共役ジエン単量体単位の両方について、それぞれの少なくとも一部の不飽和結合が水素化される限りにおいて特に限定されないが、共重合体A中の全不飽和結合のうちの水素化された不飽和結合の割合として、好ましくは90%以上、より好ましくは97%以上、特に好ましくは99%以上である。なお、共重合体水素化物を得るにあたっての共重合体Aの水素化率は、H−NMR測定に基づいて求めることができる。
水素化触媒は、不均一系触媒、均一系触媒のいずれも使用可能であり、水素化反応は有機溶媒中で行うのが好ましい。共重合体水素化物を得るにあたり、共重合体Aの不飽和結合の水素化方法や反応形態などは特に限定されず、公知の方法に従って行えばよいが、芳香環を含む不飽和結合の水素化率を高くでき、かつ、重合体鎖切断反応の少ない水素化方法が好ましい。このような好ましい水素化方法としては、ニッケル、コバルト、ロジウム、パラジウム、白金などから選ばれる少なくとも1種の金属を含む触媒を用いて行う方法が挙げられる。水素化触媒は、不均一系触媒、均一系触媒のいずれも使用可能であり、水素化反応は有機溶媒中で行うのが好ましい。
水素化触媒として、不均一系触媒を用いる場合は、金属または金属化合物のままで、または適当な担体に担持して用いることができる。担体としては、例えば、活性炭、シリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、チタニア、マグネシア、ジルコニア、ケイソウ土、炭化珪素、フッ化カルシウムなどが挙げられる。触媒の担持量は、触媒と担体との合計量に対して通常0.1〜60重量%、好ましくは1〜50重量%の範囲である。
水素化触媒として、均一系触媒を用いる場合は、例えば、ニッケルまたはコバルト化合物と有機金属化合物(例えば、有機アルミニウム化合物、有機リチウム化合物)とを組み合わせた触媒;ロジウム、パラジウム、白金などの有機金属錯体触媒などを用いることができる。ニッケルまたはコバルト化合物としては、例えば、各種金属のアセチルアセトナト化合物、カルボン酸塩、シクロペンタジエニル化合物などが用いられる。有機アルミニウム化合物としては、トリエチルアルミニウム、トリイソブチルアルミニウムなどのアルキルアルミニウム;ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリドなどのハロゲン化アルミニウム;ジイソブチルアルミニウムハイドライドなどの水素化アルキルアルミニウムなどが挙げられる。有機金属錯体触媒としては、例えば、クロロトリス(トリフェニルホスフィン)ロジウム、酢酸パラジウム、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムなどの遷移金属錯体が挙げられる。
これらの水素化触媒は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。水素化触媒の使用量は、重合体A100重量部に対して、通常0.01〜100重量部、好ましくは0.05〜50重量部、より好ましくは0.1〜30重量部である。
水素化反応温度は、特に限定されないが、通常10℃〜250℃、好ましくは50℃〜200℃、より好ましくは80℃〜180℃である。また水素圧力も、特に限定されないが、通常0.1MPa〜30MPa、好ましくは1MPa〜20MPa、より好ましくは2MPa〜10MPaである。
共重合体Aの水素化反応によって得られる共重合体水素化物は、水素化触媒および/または重合触媒を、共重合体水素化物を含む反応溶液から、例えば濾過、遠心分離などの方法により除去した後、反応溶液から回収される。反応溶液から共重合体水素化物を回収する方法としては、例えば、共重合体水素化物溶液から、スチームストリッピングにより溶媒を除去するスチーム凝固法、減圧加熱下で溶媒を除去する直接脱溶媒法、共重合体水素化物の貧溶媒中に溶液を注いで析出、凝固させる凝固法などの公知の方法を挙げることができる。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤は、例えば以上のようにして得られる共重合体水素化物をそのまま主成分として用いたものであってもよいが、環状オレフィン樹脂と銅との接着をより強固なものとする観点からは、共重合体水素化物に官能基を導入して用いることが好ましく、なかでも、エポキシ基、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、およびオキシシリル基からなる群から選択される官能基を有している共重合体水素化物を用いることが好ましい。
共重合体水素化物として、エポキシ基、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、およびオキシシリル基からなる群から選択される官能基を有する共重合体水素化物を用いる場合において、その官能基の含有量は特に限定されるものではないが、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対する官能基の割合として、0.1〜20モル%であることが好ましく、0.2〜15モル%であることがより好ましく、0.3〜10モル%であることが特に好ましい。共重合体水素化物に含まれる官能基の量が少なすぎると、官能基を含有することによる接着力の改良効果が不十分となるおそれがあり、官能基の量が多すぎると、共重合体水素化物の低吸水性や優れた電気特性を損なうおそれがある。なお、共重合体水素化物がオキシシリル基を有するものである場合に、そのオキシシリル基の割合を求めるにあたっては、オキシシリル基中のケイ素原子の数を基準に求めるものとする。
共重合体水素化物に官能基を導入する手法は、特に限定されず、例えば、前述したように共重合体Aを得る際に単量体の少なくとも一部として、目的の官能基を有する化合物を用いて、予め官能基を有するものとしてもよい。ただし、共重合体Aをブロック共重合体とする場合などには、官能基を導入するための反応の容易さの観点から、共重合体水素化物に目的の官能基を有する化合物を反応させる方法が好適であり、なかでも、分子中に目的の官能基およびエチレン性不飽和結合を包含する化合物を、過酸化物の存在下で、共重合体水素化物に反応させる方法が特に好適である。
共重合体水素化物に官能基を導入するために用いられうる分子中に官能基およびエチレン性不飽和結合を包含する化合物としては、例えば、アリグリシジルエーテル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレートなどのエチレン性不飽和基含有エポキシ化合物、マレイン酸、マレイン酸モノメチル、アクリル酸、メタクリル酸、4−ペンテン酸などのエチレン性不飽和基含有カルボン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸、4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、ビシクロ[2.2.1]−5−ヘプテン−2,3−ジカルボン酸無水物などのエチレン性不飽和ジカルボン酸無水物、ビニルトリエトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、アリルトリエトキシシラン、ジメトキシメチルビニルシラン、ジエトキシメチルビニルシラン、p−スチリルトリメトキシシラン、p−スチリルトリエトキシシランなどのエチレン性不飽和シラン化合物を挙げることができる。これらの分子中に官能基およびエチレン性不飽和結合を包含する化合物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。官能基およびエチレン性不飽和結合を包含する化合物の使用量は、共重合体水素化物100重量部に対して、通常0.1〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部、より好ましくは0.5〜5重量部である。
共重合体水素化物に官能基を導入するために用いられうる過酸化物としては、例えば、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ラウロイルパーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、p−メンタンハイドロパーオキサイドなどの有機過酸化物から選択される少なくとも1種類のものを用いることができる。これらの過酸化物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。過酸化物の使用量は、特に限定されないが、共重合体水素化物100重量部に対して、通常0.01〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部、より好ましくは0.1〜0.5重量部である。
分子中に官能基およびエチレン性不飽和結合を包含する化合物を、過酸化物の存在下で、共重合体水素化物と反応させる方法は、過熱混練機や反応器を用いて行うことができる。例えば、共重合体水素化物と反応させる化合物と過酸化物との混合物を、二軸混練機にて、共重合体水素化物の溶融温度以上で加熱溶融させて、所望の時間混練することにより反応を行うことができる。このときの反応温度(共重合体水素化物の温度)は、特に限定されないが、通常180〜240℃、好ましくは190〜230℃、より好ましくは200〜220℃である。反応時間(加熱混練時間)は、通常0.2〜10分、好ましくは0.3〜5分、より好ましくは0.5〜2分程度である。二軸混練機、短軸押出し機などの連続混練設備を使用する場合は、滞留時間が上記範囲になるようにして、連続的に混練、押し出しをすればよい。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤において、主成分として用いられる共重合体水素化物の分子量は、特に限定されないが、テトラヒドロフランを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)として、通常30,000〜200,000、好ましくは40,000〜100,000、より好ましくは45,000〜60,000である。また、共重合体水素化物の、テトラヒドロフランを溶媒としたゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量(Mw)に対する数平均分子量(Mn)の比として求められる分子量分布(Mw/Mn)も、特に限定されないが、通常3以下、好ましくは2以下、より好ましくは1.5以下である。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤は、上述したような共重合体水素化物のみからなるものであってもよいが、共重合体水素化物が主成分となる限りにおいて、さらに他の成分を含んでいてもよい。このような他の成分の具体例としては、架橋剤、酸化防止剤、難燃剤、難燃助剤、着色剤、帯電防止剤、可塑剤、紫外線吸収剤、光安定剤、近赤外線吸収剤、滑剤などを挙げることができる。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着剤は、架橋剤を含んでいてもよい。架橋剤を含ませて、環状オレフィン樹脂−銅接着剤を架橋することにより、接着剤層の機械的強度が増し、環状オレフィンと銅との接着もより強固なものとすることができる。このような架橋剤としては、例えば、過酸化物を挙げることができ、特に有機過酸化物が好ましく用いられる。具体的には、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−2−メチルシクロヘキサン、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル−4,4−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ヘキシルパーオキシド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルパーオキシイソブチレート、ラウロイルパーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、p−メンタンハイドロパーオキサイドなどが例示される。これらの有機過酸化物は、それぞれ単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。架橋剤の使用量は、特に限定されないが、環状オレフィン樹脂−銅接着剤を構成する共重合体水素化物100重量部に対して、好ましくは0.1〜20重量部であり、より好ましくは1〜15重量部であり、特に好ましくは1.5〜10重量部である。なお、前述したように、過酸化物は共重合体水素化物に官能基を導入する際にも用いうるが、過酸化物の使用量や反応温度を調節することにより、共重合体水素化物を架橋させることなく、官能基を導入することが可能である。
酸化防止剤としては、例えば、(テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタンなどのフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤などを特に制限なく使用することができる。酸化防止剤を配合する場合の配合量は、特に限定されないが、共重合体水素化物100重量部に対して、通常0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜4重量部、より好ましくは0.1〜3重量部である。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤は、環状オレフィン樹脂と銅とを接着するために用いられる接着剤である。接着の対象とする環状オレフィン樹脂は、主鎖および/または側鎖に脂環式構造を含有する重合体からなる樹脂であれば特に限定されず、例えば、ノルボルネン環を有するモノマーの開環重合体およびその水素化物、ノルボルネン環を有するモノマーとα−オレフィン類との付加重合体、環状オレフィンや環状ジエンの付加重合体およびその水素化物などが挙げられる。これらの環状オレフィン樹脂は市販されており、市販品の具体例は、日本ゼオン社製ZEONEX(登録商標)、ZEONOR(ゼオノア:登録商標)、三井化学社製APEL(登録商標)、APO(登録商標)、ポリプラスチック社製TOPAS (登録商標)などである。但し、環状オレフィン樹脂と銅とを接着して得られる積層体を、耐熱性および機械的強度に優れるものとする観点からは、環状オレフィン樹脂のなかでも、融点を有する(すなわち、結晶性の)環状オレフィン樹脂が好適であり、そのなかでも、特開2002−20464号公報に記載されるような、特定の開環重合触媒を用いて得ることができる、結晶性を有するジシクロペンタジエン開環重合体の水素化物が好適である。
接着の対象とする環状オレフィン樹脂の形態は、特に限定されないが、得られる接着物(積層体)を優れた柔軟性を有するものとするために、フィルムの形態が好適である。環状オレフィン樹脂がフィルムである場合において、その厚さは特に限定されないが、10〜150μmであることが好ましく、15〜100μmであることがより好ましい。また、接着の対象とする環状オレフィン樹脂には、より接着力を強固なものとする目的で、必要に応じて、プラズマ処理、紫外線(UV)処理、コロナ放電処理などの公知の表面処理を行ってもよい。
接着の対象とする銅の形態も、特に限定されないが、銅の層を用いて電気回路を得ることを目的とする場合には、銅箔の形態が好適である。銅箔の厚みや粗化状態は、使用目的に応じて適宜選定すればよい。また、銅箔には、より接着力を強固なものとする目的で、必要に応じて、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤などで処理を行ってもよい。特に、共重合体水素化物として、カルボキシル基またはカルボン酸無水物基を含むものを用いる場合には、アミノシランカップリング剤を用いて銅箔の表面を処理すると、接着力をより強固なものとすることができる。
本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤は、環状オレフィン樹脂からなる層と銅からなる層との間に介在することにより、各層が強固に接着された積層体を得るために好適に用いることができる。すなわち、本発明の積層体は、環状オレフィン樹脂からなる層、本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤からなる層、および銅からなる層がこの順で積層されてなる積層体である。
本発明の積層体を得るにあたり、環状オレフィン樹脂からなる層と銅からなる層とを、本発明の接着剤を用いて接着する方法は特に限定されず、例えば、本発明の接着剤をフィルムの形態として、そのフィルムを環状オレフィン樹脂からなる層と銅からなる層との間に介在させた状態で、熱プレスする方法や、本発明の接着剤を溶液の形態として、環状オレフィン樹脂からなる層および銅からなる層の少なくとも一方に塗布することにより本発明の接着剤の層を形成し、その接着剤の層が環状オレフィン樹脂からなる層と銅からなる層との間に介在するようにして熱プレスする方法を挙げることができる。
本発明の接着剤をフィルムの形態にする場合の成形方法は、特に限定されず、例えば、Tダイを備えた押出機を用いて溶融押し出し成形をするなどの従来公知の方法を特に制限なく採用することができる。このフィルムの厚さは、特に限定されないが、5〜100μmであることが好ましく、10〜50μmであることがより好ましい。
また、本発明の接着剤を、環状オレフィン樹脂からなる層や銅からなる層に塗布する場合には、本発明の接着剤を、例えば、シクロヘキサン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンなどの有機溶媒に溶解させて溶液の形態として、その溶液をドクターブレードやワイヤーバーなどを用いて塗布したのち、溶媒を蒸発させればよい。このとき形成される接着剤層の厚さは、特に限定されないが、1〜50μmであることが好ましく、2〜20μmであることがより好ましい。なお、接着剤層の厚さは、塗布する溶液の濃度と塗布量で制御することができる。
積層体を強固に接着させるために行うことができる、熱プレスの条件は、特に限定されないが、例えば、ラミネータなどの装置を用いて、温度80〜250℃、圧着圧力0.1〜10MPa、圧着時間0.1〜3000秒の条件で行うことができる。また、接着剤の層から気泡を除去するために、真空ラミネータなどを用いて、減圧下で熱プレスを行ってもよい。
例えば、以上のようにして得られる本発明の積層体の用途は特に限定されず、低吸水性や電気特性(低誘電率・低誘電正接)に優れた環状オレフィン樹脂に、銅が強固に接着された構造を活かした、各種の用途に用いることができ、なかでも、プリント配線板などの回路基板を得るために好適に用いることができる。
以下に、実施例および比較例を挙げて、本発明についてより具体的に説明する。なお、各例中の「部」は、特に断りのない限り、重量基準である。
各種の測定および評価については、以下の方法に従って行った。
〔共重合体水素化物の重量平均分子量(Mw)および分子量分布(Mw/Mn)〕
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)システム「HLC−8220」(東ソー社製)で、「Hタイプカラム」(東ソー社製)を用い、テトラヒドロフランを溶媒として40℃で測定し、ポリスチレン換算値として求めた。
〔共重合体の不飽和結合の水素化率〕
H−NMR測定に基づいて求めた。
〔共重合体水素化物の官能基の含有量〕
H−NMR測定に基づいて、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対する官能基の含有量(割合)を求めた。
〔引き剥がし強さ〕
試料となる積層樹脂フィルム(積層体)を10×100mmの大きさに切断した後、積層樹脂フィルムの銅箔の一部を引き剥がして、銅箔のみを引っ張れるように引っ張り試験器に固定し、10mm/分の速度で積層樹脂フィルムに対して垂直に銅箔を引っ張ったときの応力を測定し、その試料の引き剥がし強さとした。値が高いものほど、接着がより強固であるといえる。
〔製造例1〕(オキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の合成)
窒素置換された撹拌装置を備えた反応器に、脱水シクロヘキサン550部、脱水スチレン25部およびジ−n−ブチルエーテル0.475部を入れ、60℃で撹拌しながらn−ブチルリチウム(15重量%シクロヘキサン溶液)0.68部をさらに加えて重合を開始し、撹拌しながら60℃で60分間反応させた。次に、脱水イソプレン50部を加え、撹拌しながら60℃で30分間反応させた。次いで、脱水スチレンを25部加え、撹拌しながら60℃で30分間反応させた。その後、イソプロピルアルコール0.5部を加えて反応を停止することにより、スチレン−イソプレン−スチレントリブロック共重合体である共重合体を得た。次いで、得られた共重合体溶液(a−1)のうち300部を、撹拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒としてシリカ−アルミナ担持型ニッケル触媒(商品名「T−8400RL」、ズードケミー触媒社製)1.5部および脱水シクロヘキサン50部を添加して混合した。そして、反応器内部の気体を水素ガスで置換し、更に溶液を撹拌しながら水素を供給し、温度170℃、圧力4.5MPaにて6時間水素化反応を行った。得られた水素化反応液を多量のイソプロピルアルコールに注いで共重合体水素化物を完全に析出させ、濾別洗浄後、60℃で24時間減圧乾燥して、共重合体水素化物を得た。共重合体水素化物の重量平均分子量(Mw)は65,300、分子量分布(Mw/Mn)は1.06で、全不飽和結合の水素化率は99%以上であった。次いで、得られた共重合体水素化物100部に対して、ビニルトリメトキシシラン2.0部およびジ−t−ブチルパーオキサイド0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出機(商品名「TEM37B」、東芝機械社製)を用いて、樹脂温度210℃、滞留時間80〜90秒で混練して、オキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)を得た。この共重合体水素化物(A−1)について、官能基(トリメトキシシリル基)の含有量を測定したところ、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して1.4モル%であった。
得られたオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)100部に酸化防止剤(テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、商品名「イルガノックス1010」、BASFジャパン社製)0.8部を添加し、二軸押出機により、樹脂温度平均210℃にて溶融混練し、ペレタイザーによりペレット化した。このペレットを、幅300mmのTダイを備えた押出機(バレル温度:210℃、Tダイ温度:210℃、冷却ロール温度:50℃)を用いて溶融押出成形し、厚み50μmのフィルムを成形し、オキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)のフィルムを得た。
〔比較製造例1〕(オキシシリル基を含有するイソプレン単位部分限定共重合体水素化物(A’−1)の合成)
製造例1と同様にして得られた共重合体溶液(a−1)300部を、撹拌装置を備えた耐圧反応器に移送し、水素化触媒としてクロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.035部をトルエン10部に溶解させてなる水素化触媒液を添加し、水素圧4.5MPa、160℃で5時間水素化反応を行った。得られた水素化反応液を多量のイソプロピルアルコールに注いで共重合体水素化物を完全に析出させ、濾別洗浄後、60℃で24時間減圧乾燥して、共重合体水素化物を得た。共重合体水素化物の重量平均分子量(Mw)は63,200、分子量分布(Mw/Mn)は1.05で、イソプレン単位部分の不飽和結合は99%以上水素化され、スチレン単位部分の不飽和結合(芳香環)はほぼ100%水素化されずに残っていた。次に、得られたイソプレン単位部分限定共重合体水素化物100部に対して、ビニルトリメトキシシラン2.0部およびジ−t−ブチルパーオキサイド0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出機(商品名「TEM37B」、東芝機械社製)を用いて、樹脂温度210℃、滞留時間80〜90秒で混練して、オキシシリル基を含有するイソプレン単位部分限定共重合体水素化物(A’−1)を得た。この共重合体水素化物(A’−1)について、官能基(トリメトキシシリル基)の含有量を測定したところ、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して1.5モル%であった。
〔製造例2〕(カルボン酸無水物基含有共重合体水素化物(A−2)の合成)
ビニルトリメトキシシランに代えて、無水マレイン酸3.0部を共重合体水素化物100部に添加したこと以外は、製造例1と同様に操作をすることにより、カルボン酸無水物基含有共重合体水素化物(A−2)を得た。官能基(カルボン酸無水物基)の含有量を測定したところ、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して2.5モル%であった。
〔製造例3〕(カルボキシル基含有共重合体水素化物(A−3)の合成)
ビニルトリメトキシシランに代えて、マレイン酸モノメチル3.0部を共重合体水素化物100部に添加したこと以外は、製造例1と同様に操作をすることにより、カルボキシル基含有共重合体水素化物(A−3)を得た。官能基(カルボキシル基)の含有量を測定したところ、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して2.1モル%であった。
〔製造例4〕(エポキシ基含有共重合体水素化物(A−4)の合成)
ビニルトリメトキシシランに代えて、アリルグリシジルエーテル3.0部を共重合体水素化物100部に添加したこと以外は、製造例1と同様に操作をすることにより、エポキシ基含有共重合体水素化物(A−4)を得た。官能基(エポキシ基)の含有量を測定したところ、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して1.2モル%であった。
〔比較製造例2〕(カルボン酸無水物基を含有するイソプレン単位部分限定共重合体水素化物(A’−2)の合成)
ビニルトリメトキシシランに代えて、無水マレイン酸3.0部をイソプレン単位部分限定共重合体水素化物100部に添加したこと以外は、比較製造例1と同様に操作をすることにより、カルボン酸無水物基を含有するイソプレン単位部分限定共重合体水素化物(A’−2)を得た。官能基(カルボン酸無水物基)の含有量を測定したところ、共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して2.5モル%であった。
〔比較製造例3〕(オキシシリル基を含有するポリエチレン(A’−3)の合成)
市販の直鎖状低密度ポリエチレン(商品名「ユメリット20B」、融点119℃、宇部丸善ポリエチレン社製)のペレット100部に対して、ビニルトリメトキシシラン2.0部および2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシヘキサン)0.2部を添加した。この混合物を、二軸押出機(商品名「TEM37B」、東芝機械社製)を用いて、樹脂温度200℃、滞留時間80〜90秒で混練して、オキシシリル基を含有するポリエチレン(A’−3)を得た。このオキシシリル基を含有するポリエチレン(A’−3)について、官能基(トリメトキシシリル基)の含有量を測定したところ、ポリエチレンの全繰り返し単位に対して0.3モル%であった。
得られたオキシシリル基を含有するポリエチレン(A’−3)100部に酸化防止剤(テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、商品名「イルガノックス1010」、BASFジャパン社製)0.8部を添加し、二軸押出機により、樹脂温度平均210℃にて溶融混練し、ペレタイザーによりペレット化した。このペレットを、幅300mmのTダイを備えた押出機(バレル温度:210℃、Tダイ温度:210℃、冷却ロール温度:50℃)を用いて溶融押出成形し、厚み50μmのフィルムを成形し、オキシシリル基を含有するポリエチレン(A’−3)のフィルムを得た。
〔参考例〕(結晶性環状オレフィン樹脂の合成)
充分に乾燥した後、窒素置換したガラス製耐圧反応容器に、ジシクロペンタジエン(エンド体含有率99%以上)の75重量%シクロヘキサン溶液40部(ジシクロペンタジエンの量として30部)と1−ヘキセン1.0部とを仕込み、さらに、シクロヘキサン76部を加え、続いて、ジエチルアルミニウムエトキシドの19重量%n−ヘキサン溶液0.46部を加えて攪拌した。次いで、テトラクロロタングステンフェニルイミド(テトラヒドロフラン)錯体0.11部を2部のトルエンに溶解した溶液を加えて、50℃に加温して開環重合反応を開始した。3時間後、少量のイソプロパノールを加えて、重合反応を停止した後、重合反応溶液を多量のイソプロパノール中に注ぎ込み、開環重合体を凝固させた。凝固した開環重合体はろ過により溶液より分離して回収した後、真空下40℃で20時間乾燥した。得られた開環重合体の収量は29部(収率97%)であった。次いで、得られた開環重合体10部とシクロヘキサン44部とを耐圧反応容器に加えて攪拌し、開環重合体をシクロヘキサンに溶解させた後、クロロヒドリドカルボニルトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム0.0065部をトルエン6部に溶解させてなる水素化触媒液を添加し、水素圧4MPa、160℃で5時間水素化反応を行った。得られた水素化反応液を多量のイソプロピルアルコールに注いで重合体を完全に析出させ、濾別洗浄後、60℃で24時間減圧乾燥して、結晶性環状オレフィン樹脂を得た。得られた結晶性環状オレフィン樹脂100部に酸化防止剤(テトラキス〔メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、商品名「イルガノックス1010」、BASFジャパン社製)0.8部添加し、二軸押出機により、樹脂温度平均280℃にて溶融混練し、ペレタイザーによりペレット化した。このペレットを、幅300mmのTダイを備えた押出機(バレル温度:280℃、Tダイ温度:290℃、冷却ロール温度:90℃)を用いて、1.5m/分の速度で溶融押出し、その後200℃で結晶化アニール処理して、厚み50μmのフィルムを成形し、結晶性環状オレフィン樹脂フィルムを得た。
〔実施例1〕
参考例で得た結晶性環状オレフィン樹脂フィルムに、製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の30重量%トルエン溶液を、ドクターブレードを用いて塗工した後、これを200℃のイナートオーブン中で30分間加熱することにより、結晶性環状オレフィン樹脂フィルムに厚さ10μmのオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の層が積層された積層樹脂フィルムを得た。次いで、この積層樹脂フィルムのオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)層側に、厚さ12μmの電解銅箔(商品名「F3−WS−12」、表面粗さ(十点平均粗さRz):2.4μm、古河電工社製)を積層した。そして、この積層体を、耐熱ゴム製プレス板を上下に備えた真空ラミネータを用いて、雰囲気を200Paに減圧して、温度170℃、圧着圧力1MPaで60秒間加熱圧着して、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
Figure 2015105320
〔実施例2〕
参考例で得た結晶性環状オレフィン樹脂フィルム、製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)のフィルム、および厚さ12μmの電解銅箔(商品名「F3−WS−12」、表面粗さ(十点平均粗さRz):2.4μm、古河電工社製)をこの順に重ね、その積層体を、耐熱ゴム製プレス板を上下に備えた真空ラミネータを用いて、雰囲気を200Paに減圧して、温度170℃、圧着圧力1MPaで60秒間加熱圧着して、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔比較例1〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、比較製造例2で得たオキシシリル基を含有するイソプレン単位部分限定共重合体水素化物(A’−1)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例3〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、製造例2で得たカルボン酸無水物基含有共重合体水素化物(A−2)を用いたこと、および銅箔に事前にアミノシランカップリング剤処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例4〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、製造例3で得たカルボキシル基含有共重合体水素化物(A−3)を用いたこと、および銅箔に事前にアミノシランカップリング剤処理を施したこと以外は、実施例1と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例5〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、製造例4で得たエポキシ基含有共重合体水素化物(A−4)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔比較例2〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、比較製造例2で得たカルボン酸無水物基を含有するイソプレン単位部分限定共重合体水素化物(A’−2)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例6〕
厚さ12μmの電解銅箔(商品名「F3−WS−12」、表面粗さ(十点平均粗さRz):2.4μm、古河電工社製)に、製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の30重量%トルエン溶液を、ワイヤーバーを用いて塗工した後、これを200℃のイナートオーブン中で30分間加熱することにより、銅箔に厚さ5μmのオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の層が積層された積層体を2枚作製した。次いで、参考例で得られた結晶性環状オレフィン樹脂フィルムにプラズマ処理を施した後、その結晶性環状オレフィン樹脂フィルムをオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の層側が接するように2枚の積層体で挟んで、実施例1と同様の条件で加熱圧着することにより、両面銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた両面銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔比較例3〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、比較製造例1で得たオキシシリル基を含有するイソプレン単位部分限定共重合体水素化物(A’−1)を用いたこと以外は、実施例6と同様にして、両面銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた両面銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例7〕
厚さ12μmの電解銅箔(商品名「F3−WS−12」、表面粗さ(十点平均粗さRz):2.4μm、古河電工社製)に、製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の30重量%トルエン溶液を、ワイヤーバーを用いて塗工した後、これを200℃のイナートオーブン中で30分間加熱することにより、銅箔に厚さ5μmのオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の層が積層された積層体を2枚作製した。次いで、市販の非晶性環状オレフィン樹脂フィルム(商品名「ゼオノアフィルム」、ガラス転移温度163℃、膜厚50μm、日本ゼオン社製)に、プラズマ処理を施した後、その非晶性環状オレフィン樹脂フィルムをオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の層側が接するように2枚の積層体で挟み、それを、耐熱ゴム製プレス板を上下に備えたラミネータを用いて、大気圧下、温度120℃、圧着圧力1MPaで60秒間加熱圧着し、その後、大気圧下、温度150℃、圧着圧力1MPaで60秒間加熱圧着して、両面銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた両面銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例8〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、製造例2で得たカルボン酸無水物基含有共重合体水素化物(A−2)を用いたこと、および銅箔に事前にアミノシランカップリング剤処理を施したこと以外は、実施例6と同様にして、両面銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた両面銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例9〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)に代えて、製造例2で得たカルボン酸無水物基含有共重合体水素化物(A−2)を用いたこと、および銅箔に事前にアミノシランカップリング剤処理を施したこと以外は、実施例6と同様にして、両面銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた両面銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔比較例5〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)のフィルムに代えて、比較製造例3で得たオキシシリル基を含有するポリエチレン(A’−3)のフィルムを用いたこと以外は、実施例2と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例10〕
製造例1で得たオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)の30重量%トルエン溶液を得る際に、架橋剤としてジクミルパーオキサイドをオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)100部に対して8部、さらに添加したこと以外は、実施例1と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた両面銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
〔実施例11〕
製造例2で得たカルボン酸無水物基含有共重合体水素化物(A−2)の30重量%トルエン溶液を得る際に、架橋剤としてα,α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,3−ジイソプロピルベンゼンをオキシシリル基含有共重合体水素化物(A−1)100部に対して6部、さらに添加したこと以外は、実施例3と同様にして、銅箔積層樹脂フィルムを作製した。得られた両面銅箔積層樹脂フィルムについては、引き剥がし強さを測定した。その結果は表1に示した。
表1から判るように、本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤に該当する共重合体水素化物を用いて、銅箔と環状オレフィン樹脂フィルムとを接着して得られた積層樹脂フィルム(実施例1〜11)は、引き剥がし強さの値が高いものであった。一方、芳香族ビニル単量体(スチレン)と共役ジエン単量体(イソプレン)との共重合体の共役ジエン単量体(イソプレン)単位部分の不飽和結合のみを水素化して得られた共重合体水素化物(比較例1〜4)およびポリエチレン(比較例5)を用いて得られた積層樹脂フィルムは、いずれも、引き剥がし強さの値が低いものであった。以上より、本発明の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤は、環状オレフィン樹脂と銅とを強固に接着することができるといえる。

Claims (5)

  1. 環状オレフィン樹脂と銅とを接着するために用いられる接着剤であって、芳香族ビニル単量体と共役ジエン単量体との共重合体をその芳香環および共役ジエン単量体単位中の不飽和結合を水素化して得られる、共重合体水素化物を主成分とする環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤。
  2. 前記共重合体水素化物が、エポキシ基、カルボキシル基、カルボン酸無水物基、およびオキシシリル基からなる群から選択される官能基を有している請求項1に記載の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤。
  3. 前記共重合体水素化物の前記官能基の含有量が、前記共重合体水素化物を構成する全繰り返し単位に対して、0.1〜20モル%である請求項2に記載の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤。
  4. 前記共重合体水素化物100重量部に対して、0.1〜20重量部の架橋剤をさらに含有する請求項1〜3のいずれかに記載の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤。
  5. 環状オレフィン樹脂からなる層、請求項1〜4のいずれかに記載の環状オレフィン樹脂−銅接着用接着剤からなる層、および銅からなる層がこの順で積層されてなる積層体。
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