JP2015105245A - 防虫消臭剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 防虫効果と消臭脱臭効果の両効果を、同時かつ十分に発揮できるシート状の防虫消臭剤を提供する。
【解決手段】 この防虫消臭剤は、常温揮散性防虫剤と、前記常温揮散性防虫剤と相溶性が低く、かつ常温で難揮散性の消臭脱臭剤と、前記常温揮散性防虫剤および前記消臭脱臭剤の両方を溶解する溶剤を含むので、前記消臭脱臭剤が、前記常温揮散性防虫剤を吸着又は分解することはないので、防虫効果を著しく阻害するという問題がなく、防虫効果と消臭脱臭効果の両効果を同時かつ十分に発揮できるものである。
【選択図】 図1

Description

この発明は、防虫消臭剤に関するものである。
より具体的には、洋服タンス、引き出し、クローゼット、プラスチック製衣装ケースなどの収納空間に配置される防虫消臭剤であって、この収納空間内に収納される衣類などを防虫するとともに、収納空間の内部を消臭する防虫消臭剤に関するものである。
従来、洋服タンス、引き出し、クローゼット、プラスチック製衣装ケースなどの収納空間の、内部に収納される衣類などを防虫する防虫剤がある。
前記収納空間の内部には、防虫剤や、タンス、衣類から発せられる臭気が存在する。
そのため、収納空間の内部を消臭する消臭剤も知られている。
従来、衣類などの防虫と収納空間の内部の消臭のため、防虫剤と消臭剤を各々別個に用意し、これらを組み合わせて使用していた。
しかしながら、防虫剤と消臭剤を組み合わせて使用する場合には、収納空間の利用が効率的にできず、さらに経済的にも余分な出費を強いられるなどの問題があった。
さらに、使用(併用)中に、消臭ないし脱臭剤が防虫成分を吸着あるいは分解し、防虫効果が阻害されるといった問題もあった。
かかる課題に鑑み、防虫および消臭脱臭の両機能が同時に発揮できる、衣料用防虫消臭剤の一例が特許文献1(特許第4903923号公報)に開示されている。
この特許文献1においては、
植物抽出物である消臭剤を、0.01〜5(w/w)%の配合割合で含有せしめた樹脂成形容器に、常温蒸散性ピレスロイド系防虫剤であるエムペントリン、テラレトリンを含有する基材を収容した衣料用防虫消臭剤が提案されている。
すなわち、この衣料用防虫消臭剤は、消臭剤を含有せしめた樹脂成形容器に、常温蒸散性ピレスロイド系防虫剤を含有する基材を収容したものであって、消臭剤は、樹脂成形容器材質中に存在し、常温蒸散性ピレスロイド系防虫剤は、前記容器に収容された基材、含浸体中に存在する形態をとる。
したがって、両者が相互に作用して各々の安定性、性能に影響を与えるようなことはない、とされている(段落0005)。
特許第4903923号公報(特許請求の範囲)
前記特許文献1に記載された衣料用防虫消臭剤では、消臭剤を樹脂成形容器材質中に含有させているので、使用中に消臭ないし脱臭剤が防虫成分を吸着あるいは分解し、防虫効果が阻害されるという問題は解決されている。
しかしながら、消臭剤が樹脂成形容器材質中に存在する形態をとるため、十分な消臭効果が発揮できないという問題があった。
さらに、樹脂製の容器を成型する際に予め消臭剤を含有させる必要があるため、一度ある数量の容器を成形してしまうと使用する消臭剤を変更することができないという問題もあった。
この発明はかかる現状に鑑み、防虫効果と消臭脱臭効果の両効果を同時かつ十分に発揮できる防虫消臭剤を提供せんとするものである。
すなわち、この発明にかかる請求項1に記載の発明は、
常温揮散性防虫剤と、
前記常温揮散性防虫剤と相溶性が低く、かつ常温で難揮散性の消臭脱臭剤と、
前記常温揮散性防虫剤および前記消臭脱臭剤の両方を溶解する溶剤を
含むこと
を特徴とする防虫消臭剤である。
この発明の請求項2に記載の発明は、
請求項1に記載の防虫消臭剤において、
前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤は、
同時に又は任意の順序で、一つの担体に保持されること
を特徴とするものである。
この発明の請求項3に記載の発明は、
請求項2に記載の防虫消臭剤において、
前記担体は、
前記常温揮散性防虫剤と前記溶剤を含むものと、
前記消臭脱臭剤と前記溶剤を含むもの
の2剤を任意の順序で保持されること
を特徴とするものである。
この発明の請求項4に記載の発明は、
請求項1〜3のいずれかに記載の防虫消臭剤において、
前記消臭脱臭剤は、
ポリフェノール類であること
を特徴とするものである。
この発明の請求項5に記載の発明は、
請求項4に記載の防虫消臭剤において、
前記ポリフェノール類は、
カテキン類、タンニン類、アントシアニン類、ルチン類、およびイソフラボン類からなる群より選択される、少なくとも1種であること
を特徴とするものである。
この発明の請求項6に記載の発明は、
請求項1〜5のいずれかに記載の防虫消臭剤において、
前記常温揮散性防虫剤は、
ピレスロイド系防虫剤、防虫効果を有する植物精油、ナフタレン、樟脳およびパラジクロロベンゼンからなる群より選択される、少なくとも1種であること
を特徴とするものである。
この発明の請求項7に記載の発明は、
請求項6に記載の防虫消臭剤において、
前記防虫効果を有する植物精油は、
α−ピネン、オイゲノール、ツヨン、チモール、ヒノキチオール、シンナミックアルデヒドおよびヘキシルシンナムアルデヒドを成分とするもの、ならびにナツメグ油、チョウジ油、セージ油、タイム油、ラベンダー油、バジル油およびヒノキ油からなる群より選択される、少なくとも1種であること
を特徴とするものである。
この発明の請求項8に記載の発明は、
請求項1〜7のいずれかに記載の防虫消臭剤において、
前記溶剤は、
クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、ミリスチン酸イソプロピル、IPソルベント、フェニルエチルアルコールからなる群より選択される、少なくとも1種であること
を特徴とするものである。
この発明の防虫消臭剤は、常温揮散性防虫剤と消臭脱臭剤を含むもので、前記消臭脱臭剤として、前記常温揮散性防虫剤と相溶性が低く、かつ常温で難揮散性のものを選択・使用する。
したがって、前記消臭脱臭剤が、前記常温揮散性防虫剤を吸着又は分解することはないので、防虫効果を著しく阻害するという問題がなく、防虫効果と消臭脱臭効果の両効果を同時かつ十分に発揮できる。
特に、この発明の防虫消臭剤は、前記常温揮散性防虫剤と前記消臭脱臭剤の両方を溶解することができる溶剤を含むので、一つの担体に前記常温揮散性防虫剤と前記消臭脱臭剤を、安定かつ容易に保持させることが可能である。
さらに、前記消臭脱臭剤は、常温で難揮散性であるため、前記常温揮散性防虫剤が一度に揮散することを防止するので、常温揮散性防虫剤の揮散調整を行うことができる。
図1は、この発明の防虫消臭剤の一実施形態を示す図である。
以下、この発明にかかる防虫消臭剤を実施するための形態を、詳細に説明するが、この発明は、これらに限定されるものではない。
この発明の防虫消臭剤は、常温揮散性防虫剤と、前記常温揮散性防虫剤と相溶性が低くかつ常温で難揮散性の消臭脱臭剤と、前記常温揮散性防虫剤および前記消臭脱臭剤の両方を溶解する溶剤を含むものである。
前記常温揮散性防虫剤としては、
ピレスロイド系防虫剤、防虫効果のある植物精油、ナフタレン、樟脳又はパラジクロロベンゼンなど
が挙げられる。
前記ピレスロイド系防虫剤としては、
例えば、メトフルトリン、トランスフルトリン、プロフルトリン、アレスリン、dl・d−T80−アレスリン、d・d−T80−アレスリン、バイオアレスリン、フタルスリン、レスメトリン、d−T80−フラメトリン、ペルメトリン、フェノトリン、フェンバレレート、エスフェンバレレート、d・d−T80−プラレトリン、テフルスリン、シペルメトリン、シフェノトリン、フェンプロパトリン、フェンフルスリン、エムペントリン、テラレスリン、d−T80−フタルスリン、エトフェンプロックス、イミプロトリンなど
が挙げられる。
これらの中では、防虫効果に優れ、低汚染性で、薬効の持続性に優れ、かつ安全性にも優れていることから、メトフルトリン、トランスフルトリンおよびプロフルトリン、エムペントリンが好ましい。
前記防虫効果のある植物精油としては、
α−ピネン、オイゲノール、ツヨン、チモール、ヒノキチオール、シンナミックアルデヒドおよびヘキシルシンナムアルデヒド等を成分とするものや、ナツメグ油、チョウジ油、セージ油、タイム油、ラベンダー油、バジル油、ヒノキ油など
が挙げられる。
前記消臭脱臭剤としては、例えば、ポリフェノール類が挙げられる。
かかるポリフェノール類としては、カテキン類、タンニン類、アントシアニン類、ルチン類、イソフラボン類などが挙げられる。
これらは単独で用いても混合物としてもよい。
前記ポリフェノール類は、市販のものであってもよく、前記ポリフェノール類を含む植物からの抽出などをして製造されたもの(抽出物)を用いてもよい。
前記抽出物としては、例えば、柿抽出物、茶抽出物などが挙げられる。
この発明において、前記溶剤は、前記常温揮散性防虫剤および前記消臭脱臭剤の両方を溶解することができるものであればよい。
前記溶剤としては、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、ミリスチン酸イソプロピル、IPソルベント、フェニルエチルアルコールなどが挙げられる。
この発明では、このような特定の溶剤を用いることによって、前記常温揮散性防虫剤と前記消臭脱臭剤とを各々分散した状態で安定に担体に保持させることができる。
したがって、局所的に消臭脱臭剤の濃度が高くなることによって、防虫成分の変質が起こったり、防虫成分の揮散を必要以上に抑制することがない。
そのため、防虫効果と消臭効果の両方を、最大限に発揮することができる。
この発明の防虫消臭剤には、さらに、この発明の目的及び効果(防虫および消臭脱臭効果)を阻害しない範囲で、各種添加剤を任意に添加することができる。
例えば、効力増強剤、揮散率向上剤、安定化剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、変色防止剤などを適宜添加することができる。
この発明において、前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤は、通常一つの担体に保持される。
前記担体としては、紙、不織布、織布、樹脂、無機系鉱物、ゲルなどが挙げられる。
この担体の形態については特に制限はなく、シート状、粒状、ペレット状、粉末、繊維状、成形品、あるいはこれらを加工したものなどを適宜選択することができる。
前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤は、同時に又は任意の順序で一つの担体に保持させることができる。
したがって、前記担体に前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤を保持させるに際しては、これら3成分の混合液として担体に保持させてもよい。
さらに、常温揮散性防虫剤と溶剤の混合液(防虫液)、ポリフェノール類と溶剤の混合液(消臭液)を各々調製し、任意の順序で保持させてもよい。
前記担体に前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤を保持させる方法については、前記常温揮散性防虫剤の防虫成分の揮散性が損なわれない限り、特に制限はない。
例えば、前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤を、そのまま、又は各種樹脂、バインダー、溶剤などと任意に組み合わせて、各種版を使った印刷、含浸、浸漬、スプレー塗布、滴下、担体への練り込みなどの公知の方法によって担体に保持させることができる。
前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤を保持した担体は、通常、容器に収納した状態で収納空間に設置する。
前記容器としては、プラスチック成形容器、紙器、袋状物などを使用することができる。
この発明において、防虫脱臭剤は、前記常温揮散性防虫剤の揮散終了ないし効力期間を目視で判るように色調変化する等のインジケータ機能を有するものとしてもよい。
具体的には、前記担体に、インジケータ機能を付与してもよいし、あるいはこの担体とは別に、インジケータ機能を有する基材と組み合わせるようにしてもよい。
以下、具体的な実施例によって、この発明の防虫消臭剤をより詳細に説明する。
なお、この発明は、これらの実施例に限定されるものではない。
1)試験例1;相溶性の評価
下記表1に示した組成に従い、常温揮散性防虫剤10gと常温で難揮散性の消臭脱臭剤0.5gを混合し、攪拌して、混合液を得た。
得られた混合液の外観を、目視により評価した。
その結果を表2に示す。
Figure 2015105245
Figure 2015105245
<結 果>
何れの混合液においても、白濁や溶け残りが発生し、相溶性がないことが確認できた。
2)試験例2;相溶性の評価
下記表3に示した組成に従い、常温揮散性防虫剤0.5gと溶剤10gを混合し、攪拌して、混合液を得た。
得られた混合液の外観を、目視により評価した。
その結果を、表4に示す。
Figure 2015105245
Figure 2015105245
<結 果>
溶剤としてクエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、IPソルベント、フェニルエチルアルコールを選択した場合には、混合液に溶け残りや白濁は認められず、これらの溶剤には、前記常温揮散性防虫剤との相溶性があることが示された。

一方、溶剤としてグリセリン、プロピレングリコールを選択した場合には、混合液に白濁や溶け残りが発生し、これらの溶剤には、前記常温揮散性防虫剤との相溶性がないことが示された。
3)試験例3;相溶性の評価
下記表5に示した組成に従い、常温揮散性防虫剤(A)と常温で難揮散性の消臭脱臭 剤(B)と溶剤(C)を混合し、攪拌して、混合液を得た。
なお、下記表5中、常温揮散性防虫剤(A)と常温で難揮散性の消臭脱臭剤(B)と溶剤(C)との比率(A:B:C)は、質量比で表してある。
得られた混合液の外観を、目視により評価した。
その結果を、表6に示す。
Figure 2015105245
Figure 2015105245
<結 果>
上記試験例1に示したように、常温揮散性防虫剤と常温で難揮散性の消臭脱臭剤(柿エキス)の2成分では、相溶性は示されなかった。

しかしながら、溶剤としてクエン酸トリエチル、ミリスチン酸イソプロピル、IPソルベント、フェニルエチルアルコールを用いて上記2成分を混合した場合には、混合液には溶け残りや白濁が認められず、これらを製剤化できることが確認できた。
4)試験例4;防虫剤成分揮散速度の評価
下記表7〜9に示した組成に従い、常温揮散性防虫剤(A)と常温で難揮散性の消臭脱臭剤(B)と溶剤(C)を混合し、攪拌して、混合液を得た。
なお、下記表5中、常温揮散性防虫剤(A)と常温で難揮散性の消臭脱臭剤(B)と溶剤(C)との比率(A:B:C)は、質量比で表してある。
得られた混合液を、実施例6において得られたものついては100mg、実施例7および8において得られたものついては1000mg、パルプ紙に滴下して、防虫消臭剤を得た。
1週間後、得られた防虫消臭剤のパルプ紙に残存している防虫剤成分量をガスクロマトグラフィーにて定量し、防虫剤成分揮散量を算出した。
さらに、常温で難揮散性の消臭脱臭剤(柿エキス)を添加しなかった場合の、防虫脱臭剤(対照例)の防虫剤成分揮散量を100%としたときの、常温揮散性防虫剤と常温で難揮散性の消臭脱臭剤と溶剤を用いて得た防虫脱臭剤(実施例)の防虫剤成分揮散量の割合を、防虫剤成分揮散速度(%)として算出した。
その結果を、表10〜12に示す。
Figure 2015105245
Figure 2015105245
Figure 2015105245
Figure 2015105245
Figure 2015105245
Figure 2015105245
<結 果>
何れの実施例において得られた防虫消臭剤でも、柿エキスにより常温揮散性防虫剤の揮散速度が調整されている。

したがって、この発明の防虫消臭剤では、特定の消臭脱臭剤(常温で難揮散性の消臭脱臭剤)を使用しているため、常温揮散性防虫剤の揮散調整を行うことができることが分かる。
5)試験例5;防虫剤成分揮散速度の評価
下記表13に示した組成に従い、常温揮散性防虫剤(A)と溶剤(C)を混合して、混合液(I液)を得た。
一方、下記表14に示した組成に従い、常温で難揮散性の消臭脱臭剤(B)と溶剤(C)を混合し、混合液(II液)を得た。
得られたI液とII液を、I液、II液の順で、50mgずつ一つのパルプ紙に滴下して、防虫消臭剤を得た。
なお、下記表13および14中、常温揮散性防虫剤(A)と溶剤(C)の比率(A:C)および常温で難揮散性の消臭脱臭剤(B)と溶剤(C)の比率(B:C)は、それぞれ質量比で表してある。
1週間後、得られた防虫消臭剤のパルプ紙に残存している防虫剤成分量をガスクロマトグラフィーにて定量し、防虫剤成分揮散量を算出した。
さらに、常温で難揮散性の消臭脱臭剤(柿エキス)を添加しなかった場合の、防虫脱臭剤(対照例)の防虫剤成分揮散量を100%としたときの、常温揮散性防虫剤と常温で難揮散性の消臭脱臭剤と溶剤を用いて得た防虫脱臭剤(実施例)の防虫剤成分揮散量の割合を、防虫剤成分揮散速度(%)として算出した。
その結果を、表15に示す。
Figure 2015105245
Figure 2015105245
Figure 2015105245
<結 果>
何れの実施例において得られた防虫消臭剤でも、柿エキスにより常温揮散性防虫剤の揮散速度が調整されている。
したがって、この発明の防虫消臭剤では、常温揮散性防虫剤と溶剤を含むものと、消臭脱臭剤と溶剤を含むものの2剤を一つの担体に保持させた場合であっても、消臭脱臭剤として特定のもの(常温で難揮散性の消臭脱臭剤)を使用しているため、常温揮散性防虫剤の揮散調整を行うことができることが分かる。
6)実施例10;防虫消臭剤の製造
図1に示すように、上記実施例6−2において得られた常温揮散性防虫剤と、常温で難揮散性の消臭脱臭剤と溶剤の混合液を、担体(パルプ紙)に含浸することによって得たシート状基材2を、プラスチック製の容器3で覆い、防虫消臭剤1を製造した。
この発明の防虫消臭剤は、常温揮散性防虫剤と、前記常温揮散性防虫剤と相溶性が低くかつ常温で難揮散性の消臭脱臭剤と、前記常温揮散性防虫剤および前記消臭脱臭剤の両方を溶解する溶剤を含むので、常温揮発性防虫剤を吸着又は分解することはなく、防虫効果を阻害することがない。
したがって、防虫効果と消臭脱臭効果の両効果を同時かつ十分に発揮できるので、防虫消臭剤のさらなる普及を図ることができる。
1 防虫消臭剤
2 シート状基材
3 容器

Claims (8)

  1. 常温揮散性防虫剤と、
    前記常温揮散性防虫剤と相溶性が低く、かつ常温で難揮散性の消臭脱臭剤と、
    前記常温揮散性防虫剤および前記消臭脱臭剤の両方を溶解する溶剤を含むこと
    を特徴とする防虫消臭剤。
  2. 前記常温揮散性防虫剤と、前記消臭脱臭剤と、前記溶剤は、
    同時に又は任意の順序で、一つの担体に保持されること
    を特徴とする請求項1に記載の防虫消臭剤。
  3. 前記担体は、
    前記常温揮散性防虫剤と前記溶剤を含むものと、
    前記消臭脱臭剤と前記溶剤を含むもの
    の2剤を任意の順序で保持されること
    を特徴とする請求項2に記載の防虫消臭剤。
  4. 前記消臭脱臭剤は、
    ポリフェノール類であること
    を特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の防虫消臭剤。
  5. 前記ポリフェノール類は、
    カテキン類、タンニン類、アントシアニン類、ルチン類、およびイソフラボン類からなる群より選択される、少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項4に記載の防虫消臭剤。
  6. 前記常温揮散性防虫剤は、
    ピレスロイド系防虫剤、防虫効果を有する植物精油、ナフタレン、樟脳およびパラジクロロベンゼンからなる群より選択される、少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の防虫消臭剤。
  7. 前記防虫効果を有する植物精油は、
    α−ピネン、オイゲノール、ツヨン、チモール、ヒノキチオール、シンナミックアルデヒドおよびヘキシルシンナムアルデヒドを成分とするもの、ならびにナツメグ油、チョウジ油、セージ油、タイム油、ラベンダー油、バジル油およびヒノキ油からなる群より選択される、少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項6に記載の防虫消臭剤。
  8. 前記溶剤は、
    クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、ミリスチン酸イソプロピル、IPソルベント、フェニルエチルアルコールからなる群より選択される、少なくとも1種であること
    を特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の防虫消臭剤。
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