JP2015104956A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動パワーステアリング装置において、電流検出部異常判断部の判断精度を向上させることにある。
【解決手段】電流検出部31が正常でステアリングが高速操舵された場合であっても、推定操舵速度θs2と検出操舵速度θs1との間に相関関係があるため、第1の条件における推定操舵速度θs2と検出操舵速度θs1との差分は第1のしきい値未満を維持する。よって、PI演算部36は、第1の条件を満たさないとして、電流検出部31が異常である旨判断しない。一方、電流検出部31が異常である場合には、PI演算部36は、フィードバック制御を通じて適切にモータ20に電圧を印加できなくなる。このため、推定操舵速度θs2と検出操舵速度θs1との間に相関関係がなくなり、第1の条件における上記差分は第1のしきい値以上となる。このため、PI演算部36は、第1の条件を満たすとして、電流検出部31が異常である旨判断可能となる。
【選択図】図2

Description

この発明は、電動パワーステアリング装置に関する。
従来、車両の操舵機構にモータの駆動力を付与することによりステアリングに操舵アシスト力を付与する電動パワーステアリング装置が知られている。
例えば、特許文献1においては、図5に示すように、電動パワーステアリング装置100は、コントローラ110と、モータ120とを備えている。そして、コントローラ110は、マイクロコンピュータ111と、モータ駆動回路112と、モータ電流検出回路115とを備えている。
モータ駆動回路112は、複数のスイッチング素子を有するH型ブリッジ回路である。このモータ駆動回路112には、モータ電流検出回路115が接続されている。このモータ電流検出回路115は、モータ駆動回路112、ひいてはモータ120に流れるモータ電流検出値を検出し、その検出結果をマイクロコンピュータ111に出力する。
マイクロコンピュータ111は、車速センサ130からの車速と、操舵トルクセンサ131からの操舵トルクとに応じて目標電流値を演算し、その目標電流値にモータ電流検出値を追従させるべく、所定のデューティ比のPWM制御信号を、各スイッチング素子に出力する。これにより、モータ120に正方向及び逆方向の電流が流れるため、モータ120が駆動する。このモータ120の駆動によって、ステアリングに操舵アシスト力が付与される。
例えば、モータ電流検出回路115にショート等の異常が発生した場合、モータ電流検出回路115が検出するモータ電流検出値が0(ゼロ)Aに固着することがある。ここで、モータ電流検出回路115の正常時には、操舵トルクの増大に応じてマイクロコンピュータ111によってPWM制御信号のデューティ比が大きく設定され、これに伴いモータ電流検出値も大きくなる。これに対して上記モータ電流検出回路115の異常時には、特許文献2にも記載のようにステアリングが振動する現象が生じる。すなわち、目標電流値に対してモータ電流検出値が0Aとなるため、目標電流値にモータ電流検出値を追従させるべく、マイクロコンピュータ111によってPWM制御信号のデューティ比が100%に近い状態となる。このため、ステアリングの操舵時に、モータ120を通じて過大な操舵アシスト力がステアリングに付与される。例えば、ユーザによって操舵トルクが加えられると、所定のプラスの操舵トルク検出値が検出されるが、モータ120の駆動に伴う操舵アシスト力によって操舵トルク検出値が急激に減少する。このため、操舵トルク検出値がゼロを超えてマイナスとなる。このマイナスの操舵トルク検出値が検出されることによって、そのマイナスの操舵トルク検出値を打ち消すべく、今度は上記操舵アシスト方向と反対方向に操舵アシスト力が付与されることになる。これが連続することにより、ステアリングが振動する現象が生じる。
マイクロコンピュータ111は、操舵トルク検出値の絶対値が所定値以下に低下したときに、デューティ比が設定値以上であると、上記振動現象が生じているとして、モータ電流検出回路115に異常がある旨判断し、電動パワーステアリング装置100におけるアシスト機能を停止する。アシスト機能が停止した場合には、例えば、イグニッションをオフした後に、再度イグニッションをオンしなければ、アシスト機能を復帰させることができない。
特開2006−321411号公報 特開平10−226349号公報
上記特許文献1の構成では、モータ電流検出回路115の異常判定に操舵トルク検出値を利用しているため、トルクセンサが故障した場合には、上記手法でモータ電流検出回路115の異常判定を行うことができない。そこで、トルクセンサが故障した場合には、マイクロコンピュータ111におけるモータ電流検出回路115の異常判定条件を、デューティ比がしきい値以上であること、及びモータ電流検出値がしきい値以下であることにすることが考えられる。この異常判定条件は、モータ電流検出回路115の正常時にみられるPWM制御信号のデューティ比とモータ電流検出値との対応関係が成立しなくなったときに満たされる。
しかし、この異常判定条件では、モータ電流検出回路115が正常であっても、ステアリングを高速で操舵したときには、モータ120に逆起電圧が生じる。これに伴いモータ電流が減少する。マイクロコンピュータ111は、このモータ電流の減少に応じてPWM制御信号のデューティ比を増大させる。よって、モータ電流検出回路115が正常であるにも関わらず、上記異常判定条件を満たし、アシスト機能が停止されるおそれがあった。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電流検出部異常判断部の判断精度を向上させた電動パワーステアリング装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
上記課題を解決する電動パワーステアリング装置は、モータに供給されるモータ電流を検出する電流検出部と、車両状態センサを通じて検出される検出値に基づき目標電流値を算出し、その目標電流値に前記電流検出部を通じて検出された前記モータ電流を追従させるように、前記モータに電圧を印加することでステアリングに操舵アシスト力を付与する制御を行う制御部と、車両状態センサの検出結果に基づき前記ステアリングの操舵速度を検出する操舵速度検出部と、前記モータの端子間電圧に基づき前記ステアリングの操舵速度を推定する操舵速度推定部と、前記操舵速度検出部を通じて検出された検出操舵速度及び前記操舵速度推定部を通じて推定された推定操舵速度の差が第1のしきい値以上であることを第1の条件とし、当該第1の条件が少なくとも成立したとき、前記電流検出部に異常がある旨判断する電流検出部異常判断部と、を備えている。
この構成によれば、電流検出部が正常で、かつステアリングが高速操舵された場合であっても、推定操舵速度と検出操舵速度との間に相関関係があるため、第1の条件における、検出操舵速度と推定操舵速度との差は第1のしきい値未満を維持する。よって、電流検出部異常判断部は、第1の条件を満たさないとして、電流検出部が異常である旨判断しない。
一方、電流検出部が異常である場合には、制御部は、目標電流値にモータ電流を追従させるモータ制御を適切に行うことができなくなる。この場合には、推定操舵速度と検出操舵速度との間に相関関係がなくなり、第1の条件における上記差は第1のしきい値以上となることがある。よって、電流検出部異常判断部は、第1の条件を満たすとして、電流検出部が異常である旨判断可能となる。
以上のように、第1の条件を利用して電流検出部の異常判断を行うことで、電流検出部異常判断部の判断精度を向上させることができる。
上記電動パワーステアリング装置について、前記モータへの印加電圧が第2のしきい値以上であることを第2の条件とし、前記電流検出部を通じて検出した前記モータ電流が第3のしきい値以下であることを第3の条件とし、前記電流検出部異常判断部は、前記第1〜第3の条件が成立したとき、前記電流検出部に異常がある旨判断することが好ましい。
上記背景技術で述べたように、電流検出部が正常であってもステアリングが高速操舵された場合には、第2の条件及び第3の条件を満たすおそれがある。上記構成によれば、この場合にあっても、第1の条件における上記差は第1のしきい値未満を維持する。よって、電流検出部異常判断部は、第1の条件を満たさないとして、電流検出部が異常である旨判断しない。したがって、電流検出部異常判断部の判断精度を向上させることができる。
本発明によれば、電流検出部異常判断部の判断精度を向上させることができる。
本発明の一実施形態における電動パワーステアリング装置の構成を示す概略図。 本発明の一実施形態における電動パワーステアリング装置の構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態におけるECUが実行する処理手順を示したフローチャート。 本発明の一実施形態における推定操舵速度及び検出操舵速度を示したグラフ。 背景技術における電動パワーステアリング装置の構成を示すブロック図。
図1〜図4を参照して、電動パワーステアリング装置の一実施形態について説明する。
<全体構成>
図1に示すように、電動パワーステアリング装置1は、動力伝達機構10と、モータ20と、ECU(Electronic Control Unit)30とを備える。
動力伝達機構10は、ステアリングシャフト11と、ラックピニオン機構12と、ラック軸13とを備える。ステアリングシャフト11の上端にはステアリング2が固定されている。また、ステアリングシャフト11の下端にはラックピニオン機構12を介してラック軸13が機械的に接続されている。また、図中の左右方向に延出するラック軸13の各端にはタイロッドおよびナックルアームを介して転舵輪3が接続されている。
運転者がステアリング2を回転させると、ステアリングシャフト11が軸回転する。この回転運動は、ラックピニオン機構12によりラック軸13の直線運動に変換される。このラック軸13の直線運動により転舵輪3の向きが変わる。
また、ステアリングシャフト11には、ブラシ付きのDCモータであるモータ20が減速機51を介して機械的に接続されている。モータ20が回転することによって、ステアリングシャフト11に操舵アシスト力が付与される。モータ20は、ECU30によって制御される。
ECU30には、一対のトルクセンサ52a,52bと、車速センサ53と、舵角センサ54と、操舵速度検出部33とが電気的に接続されている。なお、トルクセンサ52a,52b、車速センサ53及び舵角センサ54は、車両状態センサの一例である。
トルクセンサ52a,52bは、ステアリング2の操作によってステアリングシャフト11に付与される操舵トルクThを電圧として検出し、その検出した操舵トルクTh(電圧)をECU30に出力する。車速センサ53は車速Vを検出し、その検出した車速VをECU30に出力する。舵角センサ54は、ステアリング2の舵角θを検出し、その検出した舵角θをECU30及び操舵速度検出部33に出力する。
操舵速度検出部33は、舵角センサ54からの舵角θを微分することにより検出操舵速度θs1を検出し、その検出した検出操舵速度θs1をECU30に出力する。
<ECUの構成>
図2に示すように、ECU30は、電流検出部31と、電流指令値演算部35と、PI演算部36と、モータ駆動回路37と、トルクセンサ故障判定部34と、操舵速度推定部38と、を備えている。
モータ駆動回路37は、スイッチング素子であるFET37A〜37Dを備えたH型ブリッジ回路である。また、モータ駆動回路37はバッテリBt及びグランドGnd間に接続されている。2つのFET37A,37Cが直列に接続され、2つのFET37B,37Dが直列に接続され、さらに両FET37A,37Cと、両FET37B,37Dとが並列接続されている。
FET37A〜37Dは、PWM信号Spに基づいてOFF状態からON状態に切り替わる。FET37A,37DがON状態、かつ、FET37B,37CがOFF状態になれば、モータ20は正方向に回転する。また、FET37B,37CがON状態、かつ、FET37A,37DがOFF状態になれば、モータ20は逆方向に回転する。このように、ON状態のFET37A〜37Dが切り替わることによりモータ20の回転方向が変化する。また、各FET37A〜37DにおけるOFF状態を維持する時間とON状態を維持する時間との比、すなわちPWM信号Spのデューティ比によりモータ20への印加電圧、ひいては回転速度が制御される。本例では、上段のFET37A,37Bに出力されるPWM信号Spのデューティ比をデューティ比D1と規定し、下段のFET37C,37Dに出力されるPWM信号Spのデューティ比をデューティ比D2と規定する。
電流検出部31は、電流センサ32と、抵抗Rとを備える。抵抗Rは、モータ駆動回路37とグランドGndとの間に電気的に接続されている。また、電流センサ32は、抵抗Rの両端に電気的に接続されている。そして、電流センサ32は、抵抗Rに流れる電流を通じて、モータ駆動回路37、ひいてはモータ20に流れる電流(以下、モータ電流Imという)の大きさを検出し、その検出したモータ電流ImをPI演算部36に出力する。
トルクセンサ故障判定部34は、一対のトルクセンサ52a,52bのうち何れか一方の電圧が正常範囲外となったとき、一対のトルクセンサ52a,52bの電圧の対応関係が不適当になったとき、又はトルクセンサ52a,52bの電源電圧が正常範囲外となったときに、トルクセンサ52a,52bが故障している旨判断し、故障がある旨の故障信号Saを電流指令値演算部35及びPI演算部36に出力する。
電流指令値演算部35は、故障信号Saを受けていない状態では、トルクセンサ52a,52bを通じて検出された操舵トルクThと、車速センサ53を通じて検出された車速Vとに基づき目標電流値Ibを演算し、その演算した目標電流値IbをPI演算部36に出力する。
また、電流指令値演算部35は、故障信号Saを受けている状態では、舵角センサ54を通じて検出された舵角θと、車速センサ53を通じて検出された車速Vとに基づき目標電流値Ibを演算し、その演算した目標電流値IbをPI演算部36に出力する。
操舵速度推定部38は、モータ20の端子間電圧Vmを取得する。操舵速度推定部38は、モータ20の端子間電圧Vmに基づき推定操舵速度θs2を推定する。詳しくは、操舵速度推定部38は、以下の式(1)に基づき推定操舵速度θs2を算出し、算出した推定操舵速度θs2をPI演算部36に出力する。
推定操舵速度θs2=[(端子間電圧Vm―モータ抵抗×電流)/逆起定数)]/減速比・・・(1)
上記式(1)におけるモータ抵抗及び電流は、固定値であって、モータ20に電流を流したときのモータ20に流れる電流値に基づき設定される。減速比は、減速機51を介したモータ20とステアリングシャフト11との間の減速比である。さらに、逆起定数は、モータ20の仕様により定まる定数であって大きいほどモータ20に生じる逆起電圧が大きくなる。
そして、PI演算部36は、検出操舵速度θs1及び推定操舵速度θs2を利用して、以下の式(2)に基づき差分Δθを算出する。
差分Δθ=|検出操舵速度θs1−推定操舵速度θs2|・・・(2)
PI演算部36は、モータ電流Imを目標電流値Ibに追従させるフィードバック制御を通じて電流指令値を生成し、その生成した電流指令値に応じたデューティ比D1,D2のPWM信号Spを生成し、その生成したPWM信号Spを、上述のようにモータ駆動回路37の各FET37A〜37Dに出力する。
図4に示すように、上記PI演算部36のフィードバック制御によって、電流検出部31が正常である状態にあっては、検出操舵速度θs1と推定操舵速度θs2との間には相関関係がある。
ここで、上記背景技術でも説明したように、電流検出部31における抵抗Rの両端が異物によってショートすること等によって、実際のモータ電流の値に関わらず、電流検出部31が検出するモータ電流Imが0(ゼロ)Aに固着する故障(異常)が生じうる。本実施形態では、2つの手法にてこの異常を判定可能である。以下、説明する。
<操舵トルクに基づく電流検出部の異常判定>
PI演算部36は、検出された操舵トルクThが第1の設定値以下であって、かつデューティ比D1,D2が第2の設定値以上であるとき、電流検出部31に異常がある旨判断し、電動パワーステアリング装置1におけるアシスト機能を停止する。すなわち、上記両設定値は、操舵トルクThとデューティ比D1,D2との対応関係が不適当と判断可能な値に設定されている。この電流検出部31の故障判定は、トルクセンサ52a,52bを通じて検出された操舵トルクThを利用していることからトルクセンサ52a,52bの故障時には実行することができない。
なお、上記アシスト機能の停止とは、ECU30の電源がオフ状態とされるとともに、スイッチ素子(図示略)を通じてECU30及びモータ20間の電気的接続が遮断された状態をいう。上記アシスト機能が停止した場合には、例えば、一度車両のイグニッションをオフした後に、再度イグニッションをオンにしなければ、アシスト機能を復帰させることができない。
<トルクセンサ故障中の電流検出部の異常判定>
PI演算部36は、トルクセンサ52a,52bの故障中においては、以下の3つの条件を満たしたとき、電流検出部31に異常があると判断する。
第1の条件 差分Δθ≧第1のしきい値Th1
第2の条件 デューティ比D1+デューティ比D2≧第2のしきい値Th2(=200%)
第3の条件 モータ電流Im≦第3のしきい値Th3
一般的には、上記フィードバック制御のもと、デューティ比D1,D2が大きいほどモータ電流Imが大きくなる関係がある。電流検出部31が上記異常となると、この対応関係が成立せず、上記第2及び第3の条件が満たされることになる。
また、図4に示すように、電流検出部31が上記異常となると、適切なフィードバック制御を実行できず、検出操舵速度θs1と推定操舵速度θs2との間の相関関係がなくなる。このため、第1の条件についても差分Δθが第1のしきい値Th1以上となるほどに大きくなりうる。言い換えると、第1のしきい値Th1は、電流検出部31が異常となったときにのみ検出される差分Δθを基準に設定されている。
上記背景技術で述べたように、たとえ電流検出部31が正常であってもステアリング2が高速操舵されると、モータ20に逆起電圧が生じることによって、モータ電流Imが減少し、それに伴い、PI演算部36が設定するデューティ比D1,D2が増大する。このため、ステアリング2の高速操舵時には、電流検出部31が正常にも関わらず、第2及び第3の条件を満たすおそれがある。しかし、電流検出部31が正常であれば、第1の条件における上記差分Δθは第1のしきい値Th1未満を維持する。よって、PI演算部36は、第1の条件を満たさないとして、電流検出部31が異常である旨判断しない。したがって、PI演算部36の判断精度を向上させることができる。
PI演算部36は、上記第1〜第3の条件のうち少なくとも1つを満たさない旨判断すると、電流検出部31に異常がないと判断する。
PI演算部36は、上記第1〜第3の条件を満たすと電流検出部31に異常がある旨判断する。PI演算部36は、電流検出部31に異常がある旨判断すると、電動パワーステアリング装置1におけるアシスト機能を停止する。
なお、PI演算部36は、制御部及び電流検出部異常判断部の一例である。
<フローチャート>
以下、図3を参照しつつトルクセンサ52a,52bの故障時におけるPI演算部36の処理手順について説明する。PI演算部36は、このフローチャートに係る処理をトルクセンサ52a,52bの故障中に繰り返し実行する。
まず、PI演算部36は、第1の条件が成立するか否かを判断する(S101)。PI演算部36は、第1の条件が成立した旨判断すると(S101でYES)、第2の条件が成立するか否かを判断する(S102)。
PI演算部36は、第2の条件が成立した旨判断すると(S102でYES)、第3の条件が成立するか否かを判断する(S103)。PI演算部36は、第3の条件が成立した旨判断すると(S103でYES)、電流検出部31に異常がある旨判断する(S104)。そして、PI演算部36は、電動パワーステアリング装置1におけるアシスト機能を停止する(S105)。以上で本フローチャートに係る処理を終了する。
一方、PI演算部36は、第1〜第3の条件の何れかが成立しない旨判断すると(S101〜S103の何れかでNO)、電動パワーステアリング装置1におけるアシスト機能を停止することなく、本フローチャートに係る処理を終了する。
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)電流検出部31が正常でステアリング2が高速操舵された場合であっても、推定操舵速度θs2と検出操舵速度θs1との間に相関関係があるため、第1の条件における上記差分Δθは第1のしきい値Th1未満を維持する。よって、PI演算部36は、第1の条件を満たさないとして、電流検出部31が異常である旨判断しない。
一方、電流検出部31が異常である場合には、PI演算部36は、フィードバック制御を通じて適切にモータ20に電圧を印加できなくなる。このため、推定操舵速度θs2と検出操舵速度θs1との間に相関関係がなくなり、第1の条件における上記差分Δθは第1のしきい値Th1以上となる。このため、PI演算部36は、第1の条件を満たすとして、電流検出部31が異常である旨判断可能となる。
以上のように、第1の条件を利用して電流検出部31の異常判断を行うことで、PI演算部36の判断精度を向上させることができる。
(2)電流検出部31が正常であってもステアリング2が高速操舵されると、上記背景技術で述べたように、第2の条件及び第3の条件を満たすおそれがあるものの、第1の条件における上記差分Δθは第1のしきい値Th1未満を維持する。よって、PI演算部36は、第1の条件を満たさないとして、電流検出部31が異常である旨判断しない。したがって、PI演算部36の判断精度を向上させることができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記実施形態においては、PI演算部36は、図3のステップS101〜S103に示すように、第1〜第3の条件の順に、条件の成否に係る判断を行っていたが、その判断の順番はこれに限らない。
・上記実施形態においてトルクセンサ52a,52bの故障中にPI演算部36が行っていた電流検出部31の異常判定を、トルクセンサ52a,52bの故障中でない期間に行ってもよい。この場合、PI演算部36が2つの手法で同時に電流検出部31の異常判断を行うことで、よりその判断精度が向上する。
・上記実施形態においては、PI演算部36はデューティ比D1,D2の変更を通じてモータ20への印加電圧を制御していたが、その他の方法でモータ20への印加電圧を制御してもよい。
・上記実施形態においては、操舵速度検出部33は、ECU30と別に設けられていたが、ECU30内に設けられていてもよい。
・上記実施形態における第2及び第3の条件を省略してもよい。
次に、前記実施形態から把握できる技術的思想を記載する。
(イ)前記ステアリングに対する操舵トルクを検出するとともに前記車両状態センサの一つであるトルクセンサの故障を検出するトルクセンサ故障判定部と、を備え、前記制御部は、前記トルクセンサ故障判定部を通じて前記トルクセンサに故障がない旨判断されると、前記トルクセンサを通じて検出される操舵トルクに基づき前記目標電流値を算出し、前記トルクセンサ故障判定部を通じて前記トルクセンサに故障がある旨判断されると、前記車両状態センサの一つである舵角センサを通じて検出される前記ステアリングの舵角に基づき前記目標電流値を算出し、前記電流検出部異常判断部は、前記トルクセンサ故障判定部を通じて前記トルクセンサに故障がある旨判断されたとき、前記電流検出部に異常があるか否かの判断を行う電動パワーステアリング装置。
(ロ)前記電流検出部異常判断部を通じて前記電流検出部に異常があると判断されたとき操舵アシスト機能を停止する機能停止部を備えた電動パワーステアリング装置。
(ハ)前記電流検出部異常判断部とは別に、前記トルクセンサを通じて検出される操舵トルクと前記モータへの印加電圧とに基づき前記電流検出部の異常の有無を判断するトルクセンサの正常時の異常判断部を備えた電動パワーステアリング装置。
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリング、3…転舵輪、10…動力伝達機構、11…ステアリングシャフト、12…ラックピニオン機構、13…ラック軸、20…モータ、30…ECU、31…電流検出部、33…操舵速度検出部、34…トルクセンサ故障判定部、35…電流指令値演算部、36…PI演算部、37…モータ駆動回路、37A〜37D…FET、38…操舵速度推定部、51…減速機、52a,52b…トルクセンサ、53…車速センサ、54…舵角センサ。

Claims (2)

  1. モータに供給されるモータ電流を検出する電流検出部と、
    車両状態センサを通じて検出される検出値に基づき目標電流値を算出し、その目標電流値に前記電流検出部を通じて検出された前記モータ電流を追従させるように、前記モータに電圧を印加することでステアリングに操舵アシスト力を付与する制御を行う制御部と、
    車両状態センサの検出結果に基づき前記ステアリングの操舵速度を検出する操舵速度検出部と、
    前記モータの端子間電圧に基づき前記ステアリングの操舵速度を推定する操舵速度推定部と、
    前記操舵速度検出部を通じて検出された検出操舵速度及び前記操舵速度推定部を通じて推定された推定操舵速度の差が第1のしきい値以上であることを第1の条件とし、当該第1の条件が少なくとも成立したとき、前記電流検出部に異常がある旨判断する電流検出部異常判断部と、を備えた電動パワーステアリング装置。
  2. 請求項1に記載の電動パワーステアリング装置において、
    前記モータへの印加電圧が第2のしきい値以上であることを第2の条件とし、前記電流検出部を通じて検出した前記モータ電流が第3のしきい値以下であることを第3の条件とし、
    前記電流検出部異常判断部は、前記第1〜第3の条件が成立したとき、前記電流検出部に異常がある旨判断する電動パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2017198264A (ja) * 2016-04-26 2017-11-02 株式会社デンソー シフトレンジ制御装置

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