JP2015104788A - 移動装置 - Google Patents

移動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015104788A
JP2015104788A JP2013248578A JP2013248578A JP2015104788A JP 2015104788 A JP2015104788 A JP 2015104788A JP 2013248578 A JP2013248578 A JP 2013248578A JP 2013248578 A JP2013248578 A JP 2013248578A JP 2015104788 A JP2015104788 A JP 2015104788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
contact
monotonic
robot
possibility
model
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013248578A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6026393B2 (ja
Inventor
智士 藤井
Satoshi Fujii
智士 藤井
南己 淺谷
Nanki Asatani
南己 淺谷
五十志 奈良村
Itoshi Naramura
五十志 奈良村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Honda Motor Co Ltd filed Critical Honda Motor Co Ltd
Priority to JP2013248578A priority Critical patent/JP6026393B2/ja
Publication of JP2015104788A publication Critical patent/JP2015104788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6026393B2 publication Critical patent/JP6026393B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Abstract

【課題】動作状態を変化させながら移動するように構成されているにもかかわらず、物体との接触をより確実に回避しながら移動可能な移動装置を提供する。
【解決手段】接触判定モデルとして「非単調接触判定モデル」が用いられる。当該モデルは、局所的指定動作軌道に応じて揺らぎながら指定経路に沿って非単調に延在する局所的歩容モデルGait2(非単調予測通行領域)により定義されている。これにより、当該判定結果には、局所的指定動作軌道により表わされるロボット1の着床態様の変化に応じたロボット1の空間占有態様の揺らぎまたは不規則性が反映される。
【選択図】 図5

Description

本発明は、指定経路にしたがって移動するように構成されている移動装置に関する。
車両等の移動体を障害物との接触を回避しながら移動させるための技術的手法が提案されている。たとえば、車両の移動態様に基づいて当該車両の形状に適当なマージンを持たせたモデルが定義され、当該モデルから導出される車両の通過予測領域と障害物との重なりの有無に応じて車両と障害物との接触可能性の有無を判定する手法が提案されている(特許文献1参照)。
移動体から障害物までの距離が複数方位について検出され、当該検出結果に基づいて方位角に対する当該距離を表わす連続曲線が多項式近似により求められ、当該曲線が極大値を示す方位を当該移動体の進行方位として決定する手法が提案されている(特許文献2参照)。
特開2012−226613号公報 特開2005−316759号公報
しかし、移動装置の動作状態を変化させながら移動するためにその通行領域の延在態様予測が困難である場合、前記のような技術的手法では、当該移動装置を指定経路にしたがって移動させたとしても物体との接触可能性の有無の判定精度が低下してしまう。
そこで、本発明は、動作状態を変化させながら移動するように構成されているにもかかわらず、物体との接触をより確実に回避しながら移動可能な移動装置を提供することを課題とする。
本発明の移動装置は、指定経路にしたがって移動するように構成されている移動装置であって、前記指定経路にしたがって延在する予測通行領域と、物体の存在領域との重なり態様を表わす接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、当該接触可能性があると判定したことを要件として行動計画を補正するように構成されている制御装置を備え、前記制御装置が、前記指定経路とともに行動計画を構成する指定動作軌道に応じて揺らぎながら前記指定経路にしたがって非単調に延在する前記予測通行領域としての非単調予測通行領域により定義される前記接触判定モデルとしての非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることを特徴とする。
本発明の移動装置によれば、移動装置の予測通行領域と物体の存在領域との重なり態様を表わす接触判定モデルを用いて、移動装置と物体との接触可能性があるか否か(または高いか否か)が判定される。接触判定モデルとして、指定動作軌道に応じて揺らぎながら指定経路にしたがって非単調に延在する非単調予測通行領域により定義されている「非単調接触判定モデル」が用いられる。「軌道」とは、時系列的な変化態様を表わす。
これにより、当該判定結果には、指定動作軌道により表わされる移動装置の動作状態の時系列的な変化態様に応じた移動装置の空間占有態様の揺らぎまたは不規則性が反映される。このため、当該判定結果に応じて行動計画(指定経路および指定動作軌道のうち少なくとも一方)が適宜補正されることにより、動作状態を変化させながら移動するように構成されている移動装置を、物体との接触をより確実に回避させながら移動させることができる。
前記移動装置が基体と、前記基体から延在する複数の脚体とを備え、前記複数の脚体の着床および離床を繰り返しながら前記基体の並進を伴って移動するように構成されている脚式移動ロボットであり、前記制御装置が、前記複数の脚体のそれぞれの着床位置および姿勢の時間変化態様またはこれに応じて定まる前記基体の揺動態様を前記指定動作軌道として定義される前記非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることが好ましい。
当該構成の移動装置によれば、脚式移動ロボットの行動計画を構成する歩容に応じた当該ロボットの基体を含む全体的な揺らぎが勘案された上で、物体との接触可能性の有無が判定される。これにより、動作状態としての各脚体の歩容パラメータを変化させながら移動するように構成されているロボットを、物体との接触をより確実に回避させながら移動させることができる。
前記制御装置が、前記非単調予測通行領域が前記指定動作軌道に応じて定まる指定変数について偏微分可能な関数により近似され、かつ、前記非単調予測通行領域と前記物体の存在領域との重なり態様が前記関数に基づいて定まる評価値により表わされる前記非単調接触判定モデルを用い、前記評価値が0であるか否かに応じて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するとともに、当該接触可能性があると判定されたことを要件として、前記指定変数による前記関数の偏微分形式を用いて前記評価値を0に近づけるような最適化問題を解いて、前記指定変数の値を決定することにより前記行動計画を補正するように構成されていることが好ましい。
当該構成の移動装置によれば、指定変数の偏微分形式を用いた最適化問題の解として、物体との接触を確実に回避可能な行動計画が生成されるように非単調接触判定モデルが定義されている。このため、行動計画の生成に要する制御装置の演算処理の負荷軽減および速度向上が図られる。これにより、移動装置が行動計画にしたがって移動している過程で、物体との接触回避の観点から最適な形で行動計画を適応的に補正することができる。
同様の観点から、前記制御装置が、前記非単調予測通行領域が前記指定変数について極値を有する連続関数の線形結合関数により近似されている前記非単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることが好ましい。
前記制御装置が、前記非単調予測通行領域と、前記物体の存在領域との重なり態様が、前記移動装置に対して位置および姿勢が固定されている極座標系で表わされている前記非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることが好ましい。
前記制御装置が、前記非単調予測通行領域と、前記物体の存在領域とのそれぞれを直交座標系で認識した上で、直交座標系から前記極座標系への座標変換処理をすることにより前記重なり態様が前記極座標系で表わされている前記非単調接触判定モデルを定義するように構成されていることが好ましい。
前記制御装置が、高さが異なる複数の平面のそれぞれにおいて、前記非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、当該接触可能性があると判定したことを要件として前記行動計画を補正するように構成されていることが好ましい。
当該構成の移動装置によれば、高さまたは鉛直方向の位置の相違に応じて移動装置および物体のそれぞれの空間占有態様が相違する場合でも、当該物体との接触を確実に回避させながら移動装置を移動させることができる。
前記制御装置が、前記指定動作軌道に応じて揺らぎながら延在する前記移動装置の予測通行領域を包含する広がりを有し、かつ、前記指定経路にしたがって単調に延在する前記予測通行領域としての単調予測通行領域により定義されている前記接触判定モデルとしての単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、当該接触可能性があると判定したことを要件として前記指定経路を補正し、当該補正後の指定経路に連続し、かつ、前記補正後の指定経路よりも短い新たな前記指定経路により定義される前記非単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることが好ましい。
当該構成の移動装置によれば、単調接触判定モデルによる接触判定後に、必要に応じて非単調接触モデルによる接触判定が実行される。単調接触判定モデルは、指定動作軌道に応じて揺らぎながら延在する移動装置の予測通行領域(非単調接触判定モデルにおける非単調予測通行領域に相当する。)を包含しながら、非単調予測通行領域よりも形状が簡単な単調予測通行領域により定義されている。
これにより、非単調接触判定モデルによる厳密な接触判定が省略されるので、その分だけ行動計画の生成に要する制御装置の演算処理の負荷軽減および速度向上が図られる。このため、移動装置が行動計画にしたがって移動している過程で、物体との接触回避の観点から最適な形で行動計画を適応的に補正することができる。
前記制御装置が、一の前記単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性があると判定したことを要件として、前記一の単調接触判定モデルを定義する一の単調指定経路に連続し、かつ、前記一の単調指定経路よりも短い他の前記単調指定経路により定義される他の前記単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、最後の当該補正後の指定経路に連続し、かつ、前記補正後の指定経路よりも短い新たな前記指定経路により定義される前記非単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることが好ましい。
当該構成の移動装置によれば、複数の異なる単調接触判定モデルによる接触判定後に、必要に応じて非単調接触モデルによる接触判定が実行される。これにより、非単調接触判定モデルによる厳密な接触判定のさらなる省略が図られるので、その分だけ行動計画の生成に要する制御装置の演算処理の負荷軽減および速度向上が図られる。
本発明の移動装置の一実施形態としてのロボットの構成説明図。 移動装置の制御装置の構成に関する説明図。 ロボットの占有領域の時系列的な変化態様に関する説明図。 ロボットの歩容生成方法の手順を表わすフローチャート。 歩行周期の長短に応じた重心軌道の計算結果に関する説明図。 ロボット1の並進姿勢に応じた占有空間の時系列に関する説明図。 ロボットの歩容生成方法に関する説明図(第1実施例)。 基準点の設定方法に関する説明図。 局所的歩容モデルの近似による補正方法に関する説明図。 局所的歩容モデルの最適化による補正方法に関する説明図。 ロボットの歩容生成方法に関する説明図(第2実施例)。 ロボットの歩容例に関する説明図。
(構成)
図1に示されている本発明の移動装置の一実施形態としてのロボット1は脚式移動ロボットである。左右の区別のために適宜符号「L」および「R」が用いられる。人間と同様に基体10と、基体10の上部に設けられた頭部11と、基体10の上部左右両側から延設された左右の腕体12と、腕体12の先端部に設けられた手部13と、基体10の下部から下方に延設された左右の脚体14と、脚体14の先端部に取り付けられている足平部15とを備えている。ロボット1は、アクチュエータMOT(図2参照)から伝達される力によって、人間の肩関節、肘関節、手首関節、股関節、膝関節、足首関節等の複数の関節に相当する複数の関節機構において腕体12や脚体14を屈伸運動させることができる。
腕体12は肩関節機構を介して基体10に連結された第1腕リンクと、一端が第1腕リンクの端部に肘関節機構を介して連結され、他端が手首関節を介して手部13の付根部に連結されている第2腕リンクとを備えている。肩関節機構は、ヨー軸およびピッチ軸のそれぞれの回りの2つの回転自由度を有する。肘関節機構は、ピッチ軸回りの1つの回転自由度を有する。手首関節機構は、ロール軸およびピッチ軸のそれぞれの回りの2つの回転自由度を有する。
脚体14は股関節機構を介して基体10に連結された第1脚リンクと、一端が第1脚リンクの端部に膝関節機構を介して連結され、他端が足首関節を介して足平部15に連結されている第2脚リンクとを備えている。股関節機構は、ヨー軸、ピッチ軸およびロール軸のそれぞれの回りの3つの回転自由度を有する。膝関節機構は、ピッチ軸回りの1つの回転自由度を有する。足首関節機構は、ピッチ軸およびロール軸のそれぞれ回りの2つの回転自由度を有する。ロボット1は、左右の脚体14のそれぞれの離床および着床の繰り返しを伴う動きによって自律的に移動することができる。
(制御装置の構成)
図2に示されている制御装置2はロボット1に搭載されているプログラマブルコンピュータまたは電子制御ユニット(CPU,ROM,RAM,I/O回路等により構成されている。)により構成されている。制御装置2は内部状態センサ群S1および外部状態センサ群S2のそれぞれの出力信号に基づいて種々の状態変数の値を認識し、当該認識結果に基づいて各アクチュエータMOTの動作を制御するように構成されている。
内部状態センサ群S1にはロボット1の位置(重心位置)を測定するためのGPS測定装置または加速度センサのほか、基体10の姿勢を測定するためのジャイロセンサ、各関節機構の屈曲角度等を測定するロータリーエンコーダ等が含まれている。
外部状態センサ群S2にはロボット1とは別個独立のモーションキャプチャーシステム(図示略)のほか、ボール等のタスク実行に関連する物体の位置軌道を測定するため、頭部11に搭載されているステレオイメージセンサや、基体10に搭載されている赤外光を用いたアクティブ型センサ等が含まれる。
制御装置2は、第1演算処理要素21と、第2演算処理要素22とを備えている。第1演算処理要素21は、ロボット1と物体との接触判定処理を実行するように構成されている。第2演算処理要素22は、第1演算処理要素21の判定結果に応じてロボット1の歩容(行動計画)の生成処理を実行するように構成されている。単一のプロセッサ(演算処理装置)が当該3つの演算処理要素21および22として機能してもよいし、複数のプロセッサが相互通信により連携しながら当該2つの演算処理要素21および22として機能してもよい。
各演算処理要素が担当演算処理を実行するように「構成されている」とは、各演算処理要素を構成するCPU等の演算処理装置が、ROM、RAM等のメモリ又は記録媒体から必要な情報に加えてソフトウェアを読み出し、当該情報に対して当該ソフトウェアにしたがって演算処理を実行するように「プログラムされている」または「デザイン(設計)されている」ことを意味する。
(機能)
前記構成のロボット1によって実行される、行動計画としての歩容の生成方法について説明する。ロボット1は人間と同様に左右の脚体14を交互に前方に運ぶことで、左右の足平部15の着床(床面に対する接触)および離床(床面からの離間)を繰り返しながら歩行または走行する。
このため、ロボット1の指定経路が直線状であっても、移動に際して図3(a)に示されているように基体10が左右に揺動し、ロボット1の空間占有態様が変化する。実線は右脚体14Rが基体10の前方にあって右足平部15Rが着床している状態を表わし、破線は左脚体14Lが基体10の前方にあって左足平部15Lが着床している状態を表わしている。
これに応じて、図3(b)に実線で示されているように、上方からロボット1を見た場合、ロボット1の指定経路が直線状であってもその占有空間軌道(予測通行領域)は緩やかに揺らぐ形状または波形状になる。
このようなロボット1に特有の性質が勘案されて、次のように歩容が生成される。図3ではこの性質の理解の容易のため、実際よりもロボット1の揺動が強調して表現されているが、実際の揺動幅はロボット1の姿勢安定性に影響を与えない程度に十分に小さく設計されている。
(1次接触判定処理)
ロボット1の大局的歩容モデルGait1と、環境モデルObとにより定義される「単調接触判定モデル」に基づき、ロボット1が大局的歩容にしたがって移動した場合に物体と接触する可能性の有無または高低が判定される(図4/STEP02)。
大局的歩容モデルGait1は、指定動作軌道に応じて揺らぐロボット1の予測通行領域を包含する広がりを有し、かつ、大局的指定経路にしたがって単調に延在する「単調予測通行領域」を表現している。具体的には、大局的歩容モデルGait1は、図7(1)に示されているように、直交座標系においてロボット1の大局的指定経路(矢印参照)に沿って延在する領域により定義される。ロボット1の大局的歩容(大局的行動計画)は、ロボット1の指定経路の延在態様のほか、足平部15の歩容パラメータ(着床している足平部15の左右の別、歩幅、ならびに足平部15の着床位置および姿勢など)によって定義される。
たとえば、当該延在領域の幅は、図3(b)に一対の曲線状の実線で挟まれている蛇行領域を包含する、一対の直線状の破線で挟まれている帯状領域の幅以上になるように定義される。当該蛇行領域は、大局的歩容を構成する足平部15の歩容パラメータに応じて揺らぐロボット1の予測通行領域を表わしている。
大局的指定経路は、ロボット1を目標位置に到達させるための経路であり、ロボット1が目標位置の情報に基づいて自ら大局的指定経路を生成してもよいし外部のサーバ(図示略)から無線通信網を介して大局的指定経路に関する情報を受信してもよい。直交座標系としては、世界座標系のほか、ロボット1に対して位置および姿勢が固定されているロボット座標系が採用されてもよい。
環境モデルObは、図7(1)に示されているように、直交座標系において物体が占有する領域により定義されている。ロボット1が外部状態センサ群S2および必要に応じて内部状態センサ群S1の出力信号に基づいて自ら環境モデルObの情報を収集してもよく、外部のサーバから当該情報を受信してもよい。
大局的歩容モデルGait1および環境モデルObのそれぞれが3次元直交座標系(X,Y,Z)から、ロボット1に対して位置および姿勢が固定されている3次元極座標系(r,θ,φ)に座標変換される。これにより、たとえば図8に実線および破線のそれぞれにより示されているように、極座標系において大局的歩容モデルGait1(θ)および環境モデルOb(θ)が表現される。大局的歩容モデルGait1(θ)の動径成分rの最大値は大局的指定経路の長短を表わし、動径成分rが最大となる偏角成分θは大局的指定経路のおおまかな延在方位を表わしている。
大局的歩容モデルGait1(θ)と環境モデルOb(θ)との重なり(交点または接点)の有無に応じて、ロボット1が大局的指定経路にしたがって移動した場合における物体と接触する可能性の有無または高低が判定される(図4/STEP02)。図8では、大局的歩容モデルGait1(θ)と環境モデルOb(θ)とが重なる(交差するまたは接する)領域が存在することから、ロボット1と物体との接触可能性があるまたは高いと判定される。当該重なり領域は、大局的歩容モデルGait1(θ)の動径成分rが、環境モデルOb(θ)の動径成分rよりも大きくなる偏角領域により定義される。
(基準点設定処理)
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP02‥NO)、基準点P0は定義されない。一方、当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP02‥YES)、基準点P0が定義される(図4/STEP04)。たとえば、図8に示されているように、大局的歩容モデルGait1(θ)と環境モデルOb(θ)との重複領域における最低の動径成分およびその偏角成分とにより定まる点(●参照)と比較して、動径成分が所定量だけ小さい点が定義される(○参照)。この点が極座標系から直交座標系に座標変換された結果が基準点P0として定義される(図7(2)参照)。
(2次接触判定処理)
基準点P0が定められた後、局所的歩容モデルGait2と、環境モデルObとにより定義される「非単調接触判定モデル」に基づき、ロボット1が局所的歩容にしたがって移動した場合に物体と接触する可能性の有無または高低が判定される。
具体的にはまず、局所的歩容モデルGait2が定義される(図4/STEP06)。局所的歩容モデルGait2は、指定動作軌道に応じて揺らぎながら局所的指定経路にしたがって非単調に延在する「非単調予測通行領域」を表現している。具体的には、局所的歩容モデルGait2は、直交座標系において基準点を始点とした指定歩数分(たとえば2歩分)の足平部15の歩容パラメータ(着床位置および姿勢)により定まるロボット1の占有領域軌道(予測通行領域)により定義され、図7(2)に示されているように緩やかな揺らぎ形状または蛇行形状である(図3(b)参照)。
局所的歩容(局所的行動計画)は、局所的指定経路(大局的指定経路よりも短い。)のほか、基準点P0におけるロボット1の足平部15の歩容パラメータGait2(0)=(px(0),py(0),T(0))と、その後の指定歩数分(n歩分)の足平部15の歩容パラメータGait2i=(px(i),py(i),T(i))(i=1,2,‥)とにより定義される。「px(m)」および「py(m)」(m=0,1,2,‥)のそれぞれは、足平部15の着床位置のX座標値およびY座標値のそれぞれを表わしている。「T(m)」はロボット1の歩行周期を表わしている。
局所的歩容モデルGait2は、ロボット1の重心軌道の延在態様および基体10等の姿勢に基づいて定義される。ロボット1の重心軌道(または代表点軌道)(「指定動作軌道」に相当する。)は、たとえば、関係式(02)により表わされる有理ベジエ曲線G(t)により近似される。この有理ベジエ曲線において、n歩分の着床位置pi=(px(i),py(i))がn個の制御点の位置として定義され、歩行周期T(i)の増加関数が重み係数wiとして定義されている。歩行周期T(i)が長くなるほど重み係数wiの値が段階的または連続的に大きくなるように定義されている(k=1,2,‥,i,‥)。
制御点は、着地位置の代わりに、両足平が着地している期間の両足平の中心でも良く、局所的歩容に応じて着地位置と両足平の中心のうち適当なものを選択しても良い。
図5には、ロボット1の4歩分の着床位置が同じである一方、歩行周期の長短が異なる場合の当該ロボット1の重心軌道の計算結果が示されている。図5(a)には、歩行周期が比較的長い場合の重心軌道の計算結果が示されている。図5(b)には、歩行周期が比較的短い場合の重心軌道の計算結果が示されている。図5から、歩行周期が長いほど並進方向と垂直な方向について重心位置の振幅が大きくなる一方、歩行周期が短いほど並進方向と垂直な方向について重心位置の振幅が小さくなることがわかる。局所的歩容Gait2iからZMP軌道が求められ、当該ZMP軌道から重心軌道が求められる(たとえば、特許第3726081号公報参照)。
一方の足平部15の歩容パラメータに加えて、行動計画により定まる他方の足平部15が着床するまでの間のロボット1の各関節角度軌道に基づき、ロボット1の各時点における全体的な位置および姿勢が予測される。当該予測に際して、ロボット1の各リンクの長さにより定義される幾何学的モデルが用いられる。そして、ロボット1の基体10等の身体部分の各時点における位置および姿勢に応じた空間占有状態が反映されるようにパラメータ(αi,βi,γi)(後述)の値が定められる。
ロボット1の各時点における占有空間の形状は、パラメータ(αi,βi,γi)の値の決定に際してたとえば楕円によって近似される。ロボット1の前後方向および左右方向のそれぞれが、楕円の短軸方向および長軸方向のそれぞれに相当する。楕円の位置は重心軌道上の点の位置により定義される。楕円の姿勢は、その長軸方向が当該中心における重心軌道の接線に対してなす角度により定義される。楕円の姿勢は、たとえば足平部15の着床姿勢の関数として定義されてもよい。
図6には、ロボット1の重心軌道が同じである一方、当該ロボット1の重心軌道に対する姿勢が異なる場合のロボット1の占有空間の時系列が示されている。
図6(a)には、ロボット1が前に並進(前歩き)する場合(上記角度が90°である場合)におけるロボット1の占有空間の時系列が示されている。
図6(b)には、ロボット1がクロスステップにより横に並進(横歩き)する場合(上記角度が0°である場合)におけるロボット1の占有空間の時系列が示されている。「クロスステップ」は、左右の足平部15を交互に着床させながら、両足平部15Lおよび15Rの着床位置の左右関係を交互させるようにロボット1が横に並進する横歩き態様を意味する。たとえば、右足平部15Rの着床位置(2歩目)を左足平部15Lの着床位置(1歩目の)よりも右側に位置させ、これに続く左足平部15Lの着床位置(3歩目)を右足平部15Rの着床位置(2歩目)よりも右側に位置させるようにロボット1が右に並進する(図6(b)参照)。
図6(c)には、ロボット1がカニ歩きにより横歩きする場合におけるロボット1の占有空間の時系列が示されている。「カニ歩き」は、左右の足平部15を交互に着床させながら、両足平部15Lおよび15Rの着床位置の左右関係が維持されるようにロボット1が横に並進する横歩き態様を意味する。たとえば、右足平部15Rの着床位置(1歩目)をそれまでよりも右側に位置させ、これに続く左足平部15Lの着床位置(2歩目)をそれまでの着床位置よりも右側である一方、右足平部15Rの着床位置(1歩目の)よりも左側に位置させるようにロボット1が右に並進する(図6(c)参照)。
図6から、前歩きの場合よりも横歩きの場合のほうが、並進方向に対して垂直な方向についてロボット1の占有空間が狭いことがわかる。これは、ロボット1の前後方向および左右方向のアスペクト 比に由来している(図3(b)参照)。ロボット1が横歩きする場合、前歩きする場合よりも当該ロボット1の重心軌道の振幅が小さくなるように局所的歩容が定義されてもよい。これにより、前歩きの場合よりも横歩きの場合のほうが、並進方向に対して垂直な方向についてロボット1の占有空間の時系列がより狭くなるように局所的歩容モデルGait2が定義される。
局所的歩容モデルGait2は、ロボット1の占有空間の時系列を包絡する曲線(図6(a)〜(c)破線参照)により定義される。当該包絡曲線は、たとえばパラメータ(αi,βi,γi)に基づき、関係式(04)により近似される。
関係式(04)の右辺における三角関数(極値を有する連続関数)の線形結合により、局所的歩容モデルGait2がY軸方向に略周期的に振動するようなゆらぎ形状または蛇行形状が表現されている(図3(b)および図6(a)〜(c)破線参照)。局所的歩容パラメータGait2(i)の値に基づき、局所的歩容モデルGait2のゆらぎ形状を表わすパラメータ(αi,βi,γi)の値が定められる。
たとえば、基準点P0において着床している足平部15の左右の別により、局所的歩容モデルGait2のY軸方向への振幅が局所的経路に対して略反転する。このため、着床している足平部15が基準点P0から右→左→‥と遷移するか、左→右→‥と遷移するかの別に応じて、パラメータαiはその極性が異なるように定められる。
ロボット1のX軸方向への歩幅が大きくなるほど局所的歩容モデルGait2のX軸方向の振動周期が大きくなる。このため、ロボット1のX軸方向への歩幅が大きくなるほど、パラメータβiが大きい値に定義される。後側が前側より高くなるような姿勢で足平部15が着床するため、当該足平部15の着床姿勢が水平である場合と比較してロボット1が前側に大きく傾斜する場合も同様に、パラメータβiが大きい値に定義される。
内側が外側より高くなるような姿勢で足平部15が着床するため、当該足平部15の着床姿勢が水平である場合と比較してロボット1が外側に大きく傾斜する場合、局所的歩容モデルGait2のY軸方向の振幅が大きくなるため、パラメータαiの絶対値が大きい値に定義される。ロボット1のX軸方向への歩幅が大きくなることにより、基体10のY軸方向への揺らぎ幅が大きくなる場合もパラメータαiの絶対値が大きい値に定義される。
図9(a)には、直交座標系における局所的歩容モデルGait2が破線で示されている。局所的歩容モデルGait2がY軸方向について略波形状を示すように定義されていることがわかる。ロボット1の空間占有態様の揺らぎ(図3(a)(b)参照)を表わすことができるように、関係式(04)とは異なる、少なくとも1つの極値を有する連続関数の線形結合により局所的歩容モデルGait2が定義されていてもよい。たとえば、関係式(041)にしたがって、Xの高次式により局所的歩容モデルGait2が定義されていてもよい。
ロボット1が局所的歩容にしたがって移動した場合に物体と接触する可能性の有無判定に際して、まず、直交座標系における局所的歩容モデルGait2(X)が極座標に変換されることにより、極座標系における局所的歩容モデルGait2(θ)が求められる。図9(b)には、極座標系における局所的歩容モデルGait2(θ)が破線で示されている。
局所的歩容モデルGait2(θ)はそのままではθ(指定変数)について偏微分不可能なモデルである。このため、後述する最適化計算に際して演算処理負荷が過大となる可能性がある。そこで、局所的歩容モデルGait2(θ)がθについて偏微分可能な形になるように近似または補正される(図4/STEP08)。具体的には、歩容モデルGait2(θ)は、計算高速化の観点から関係式(06)で表わされるGMM(Gaussian Mixture Model)によって近似される。
図9(b)には、極座標系においてGMM近似された局所的歩容モデルGait2(θ)が実線で示されている。図9(a)には、GMM近似された極座標系における局所的歩容モデルGait2が実線で示されている。
補正前後の局所的歩容モデルGait2(θ)の偏差の二乗値を最小にするような最適化問題が解かれることにより局所的歩容モデルパラメータGp=(ki,φi,σi,δi)の値が求められる。最適化問題の解の探索に際して、補正前の局所的歩容モデルGait2(θ)が補正後の局所的歩容モデルGait2(θ)を包含する(任意の偏角成分θについて補正前Gait2(θ)≧補正後Gait2(θ)である)ことが要件とされている。
環境モデルOb(θ)に対して、関係式(08)にしたがって評価値err(Gp)が算出される。j(coll)は、局所的歩容モデルGait2(θ)と環境モデルOb(θ)との重複領域を意味する。
評価値err(Gp)が0であるか否かに応じて、ロボット1が局所的歩容にしたがって移動した際、物体と接触する可能性の有無または高低が判定される(図4/STEP10)。たとえば、図10(a)に示されているように近似された局所的歩容モデルGait2(θ)は、環境モデルOb(θ)に重なっているので、評価値err(Gp)が正値に評価される。当該重なり度合いが大きいほど評価値err(Gp)が大きく評価される。
(局所的歩容生成処理)
当該判定結果が否定的である場合(図4/STEP10‥NO)、局所的歩容パラメータGpはそのままに維持される。一方、当該判定結果が肯定的である場合(図4/STEP10‥YES)、評価値err(Gp)が0になるように局所的歩容モデルパラメータGpの値が最適化されることで補正後局所的歩容モデルGait2_mdfdが定義される(図4/STEP12)。具体的には、関係式(10)により表わされるGauss−Newton法にしたがって、非線形最適化問題が解かれることにより局所的歩容モデルパラメータGpの値が最適化される。局所的歩容モデルパラメータGpに関する局所的歩容モデルGait2(θ)のヤコビアンJGpが用いられる。
ヤコビアンの成分は、関係式(12)で表わされるように、前記のように近似された局所的歩容モデルGait2の偏微分形式を含んでいる。
最適化された局所的歩容モデルパラメータGpにより補正後局所的歩容モデルGait2_mdfd(θ)が定義される。これにより、たとえば図10(b)に示されているように環境モデルOb(θ)に対して重ならないような補正後局所的歩容モデルGait2_mdfd(θ)が定義される。
補正後局所的歩容モデルGait2_mdfd(θ)における動径成分rの最大値と、それに対応する偏角成分θとに対応する点(図10(b)●参照)が、極座標系から直交座標系に座標変換された結果が、新たな基準点P0_mdfdとして定義される。これにより、図7(3)に示されているように、直交座標系において先に定義された基準点P0からずれている基準点P0_mdfdが新たに定義される。
また、補正後局所的歩容モデルGait2_mdfd(θ)が極座標系から直交座標系に座標変換される。これにより、図7(3)に示されているように、直交座標系において先に定義された局所的歩容モデルGait2からずれている新たな局所的歩容モデルGait2_mdfdが定義される。
補正後局所的歩容モデルGait2_mdfd(θ)が極座標系から基準座標系に座標変換された結果に基づき、関係式(02)にしたがってパラメータ(αi,βi,γi)の値が新たに定められる。パラメータ(αi,βi,γi)の新たな値に基づき、局所的歩容パラメータGait20およびST2kが新たに定められる。これにより、図7(4)に示されているように、基準点P0_mdfdにおけるロボット1の足平部15の歩容パラメータGait20と、その後の2歩分の足平部15の歩容パラメータGait21およびST22が定義される(図4/STEP14)。
(大局的歩容生成処理)
局所的歩容パラメータにより定義される足平部15の歩容パラメータに連続するように、ロボット1の現在位置から基準点P0_mdfdに至るまでの足平部15の歩容パラメータを含む大局的歩容が生成される。これにより、図7(5)に示されているように、局所的歩容ST20〜ST22に連続するような大局的歩容ST11〜ST14が生成される(図4/STEP16)。
そして、ロボット1が大局的歩容ST11〜ST14にしたがい、これに続いて局所的歩容ST20〜ST22にしたがって足平部15の歩容パラメータを変化させながら移動するように、当該ロボット1の動作が制御される。
(作用効果)
本発明のロボット1および制御装置2によれば、接触判定モデルとして「非単調接触判定モデル」が用いられる。当該モデルは、局所的指定動作軌道に応じて揺らぎながら指定経路にしたがって非単調に延在する局所的歩容モデルGait2(非単調予測通行領域)により定義されている(図3(b)実線および図7(2)〜(5)参照)。
これにより、当該判定結果には、局所的指定動作軌道により表わされるロボット1の歩容パラメータの変化に応じたロボット1の空間占有態様の揺らぎまたは不規則性が反映される(図3(a)参照)。このため、当該判定結果に応じて行動計画(指定経路および指定動作軌道のうち少なくとも一方)が適宜補正されることにより、各脚体14または各足平部15の着床および離床を繰り返しながら移動するように構成されているロボット1を、物体との接触をより確実に回避させながら移動させることができる。
単調接触判定モデルによる接触判定後に、必要に応じて非単調接触モデルによる接触判定が実行される。単調接触判定モデルは、指定動作軌道に応じて揺らぎながら延在するロボット1の予測通行領域を包含しながら、局所的歩容モデルGait2(非単調予測通行領域)(図3(b)実線参照)よりも形状が簡単な大局的歩容モデルGait1(単調予測通行領域)(図3(b)破線参照)により定義されている。
これにより、非単調接触判定モデルによる厳密な接触判定が省略されるので、その分だけ行動計画の生成に要する制御装置2の演算処理の負荷軽減および速度向上が図られる。このため、ロボット1が行動計画にしたがって移動している過程で、物体との接触回避の観点から最適な形で行動計画または歩容を適応的に補正することができる。
ロボット1が前歩きするような局所的歩容モデルGait2が定義されている場合(図6(a)参照)、図12(a)に示されているように、ロボット1に対向する一対の物体(たとえば建造物の壁または棚など)Ob1およびOb2との接触を回避させながら、当該一対の物体により挟まれている空間を前歩きさせることができる。ロボット1が横歩きするような局所的歩容モデルGait2が定義されている場合(図6(b)(c)参照)、図12(b)に示されているように、ロボット1に対向する一対の物体Ob1およびOb2との接触を回避させながら、当該一対の物体により挟まれている空間を横歩きさせることができる。
(本発明の他の実施形態)
床面に沿って移動する機能を有する移動装置として、図1に示されている構成の脚式移動ロボット1のほか、占有領域の位置および姿勢が予測困難な構成のあらゆる自律移動装置が採用されてもよい。たとえば、掃除用の器具を基体から伸縮または進退させて床面を掃除しながら移動する自律移動ロボットが移動装置として採用されてもよい。
前記実施形態では大局的歩容モデルGait1と環境モデルObとの重なり態様に基づいて基準点P0が設定された(図7(2)および図8参照)。他の実施形態として、前記実施形態における局所的歩容の生成時と同様に、極座標系における大局的歩容モデルGait1が偏微分可能な形に修正された上で(関係式(04)参照)、最適化問題が解かれることにより修正されてもよい(関係式(08)参照)。そして、当該修正された大局的歩容モデルGait1_mdfd(θ)において、動径成分の極大値およびその偏角により定まる極座標系の点が、直交座標系に座標変換された結果が基準点P0として決定されてもよい。
局所的歩容モデルGait2の最適化された結果、前記実施形態では基準点P0の位置が変更されたが、基準点P0の位置が変更されない場合もある。たとえば、図11(1)に示されているように直交座標系において局所的歩容モデルGait2が環境モデルObに重なっている場合、評価値err(Gp)が正値になる(関係式(06)参照)。これは、図7(2)に示されているのと同じ状況である。
局所的歩容モデルGait2_mdfdの最適化により、図11(2)に示されているように基準点P0は変更されないまま、当該基準点P0において左足平部15Lではなく、右足平部15Rが着床するように局所的歩容が決定される。そして、前記実施形態と同様に、図11(3)に示されているように、局所的歩容に連続するように大局的歩容が決定される。
高さが異なる複数の平面のそれぞれにおいて、第1演算処理要素21によりロボット1と物体との接触可能性の有無の判定処理、および、当該判定結果に応じて第2演算処理要素22による行動計画の補正または生成処理が実行されるように制御装置2が構成されていてもよい。
当該構成によれば、高さまたは鉛直方向の位置の相違に応じてロボット1および物体のそれぞれの空間占有態様が相違する場合でも、当該物体との接触を確実に回避させながらロボット1を移動させることができる。
前記実施形態では単一の大局的歩容モデルGait1による接触判定が実行された後、必要に応じて局所的歩容モデルGait2による接触判定が実行された。他の実施形態として、複数の大局的歩容モデルGait1_q(q=1,2,‥)による接触判定が逐次的に実行された後、必要に応じて局所的歩容モデルGait2による接触判定が実行されてもよい。第q+1の大局的歩容モデルGait1_q+1を定義する第q+1の大局的経路は、第qの大局的歩容モデルGait1_qを定義する第qの大局的経路に連続し、かつ、第qの大局的経路よりも短い経路に定められている。
たとえば、まず、第1の大局的歩容モデルGait1_1を用いてロボット1と物体との接触可能性の有無が判定される。当該接触可能性があるという判定結果に応じて、第2の大局的歩容モデルGait1_2を用いてロボット1と物体との接触可能性の有無が判定される。そして、当該接触可能性があるという判定結果に応じて、局所的歩容モデルGait2を用いてロボット1と物体との接触可能性の有無が判定される。
1‥脚式移動ロボット(移動装置)、2‥制御装置、21‥第1演算処理要素、22‥第2演算処理要素。

Claims (11)

  1. 指定経路にしたがって移動するように構成されている移動装置であって、
    前記指定経路に沿って延在する予測通行領域と、物体の存在領域との重なり態様を表わす接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、当該接触可能性があると判定したことを要件として行動計画を補正するように構成されている制御装置を備え、
    前記制御装置が、前記指定経路とともに行動計画を構成する指定動作軌道に応じて揺らぎながら前記指定経路に沿って非単調に延在する前記予測通行領域としての非単調予測通行領域により定義される前記接触判定モデルとしての非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  2. 請求項1記載の移動装置において、
    前記移動装置が基体と、前記基体から延在する複数の脚体とを備え、前記複数の脚体の着床および離床を繰り返しながら前記基体の並進を伴って移動するように構成されている脚式移動ロボットであり、
    前記制御装置が、前記複数の脚体のそれぞれの着床位置および姿勢の時間変化態様またはこれに応じて定まる前記基体の揺動態様を前記指定動作軌道として定義される前記非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  3. 請求項2記載の移動装置において、
    前記制御装置が、前記脚式移動ロボットの局所的歩容に基づき、前記脚式移動ロボットの重心軌道または代表点軌道を前記指定動作軌道として決定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  4. 請求項3記載の移動装置において、
    前記制御装置が、前記脚式移動ロボットの局所的歩容に基づき、前記脚式移動ロボットのZMP軌道を決定したうえで、前記ZMP軌道に基づいて重心軌道または代表点軌道を前記指定動作軌道として決定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  5. 請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の移動装置において、
    前記制御装置が、前記非単調予測通行領域が前記指定動作軌道に応じて定まる指定変数について偏微分可能な関数により近似され、かつ、前記非単調予測通行領域と前記物体の存在領域との重なり態様が前記関数に基づいて定まる評価値により表わされる前記非単調接触判定モデルを用い、前記評価値が0であるか否かに応じて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するとともに、
    当該接触可能性があると判定されたことを要件として、前記指定変数による前記関数の偏微分形式を用いて前記評価値を0に近づけるような最適化問題を解いて、前記指定変数の値を決定することにより前記行動計画を補正するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  6. 請求項5記載の移動装置において、
    前記制御装置が、前記非単調予測通行領域が前記指定変数について極値を有する連続関数の線形結合関数により近似されている前記非単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  7. 請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の移動装置において、
    前記制御装置が、前記非単調予測通行領域と、前記物体の存在領域との重なり態様が、前記移動装置に対して位置および姿勢が固定されている極座標系で表わされている前記非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  8. 請求項7記載の移動装置において、
    前記制御装置が、前記非単調予測通行領域と、前記物体の存在領域とのそれぞれを直交座標系で認識した上で、直交座標系から前記極座標系への座標変換処理をすることにより前記重なり態様が前記極座標系で表わされている前記非単調接触判定モデルを定義するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  9. 請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の移動装置において、
    前記制御装置が、高さが異なる複数の平面のそれぞれにおいて、前記非単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、当該接触可能性があると判定したことを要件として前記行動計画を補正するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  10. 請求項1〜9のうちいずれか1つに記載の移動装置において、
    前記制御装置が、前記指定動作軌道に応じて揺らぎながら延在する前記移動装置の予測通行領域を包含する広がりを有し、かつ、前記指定経路に沿って単調に延在する前記予測通行領域としての単調予測通行領域により定義されている前記接触判定モデルとしての単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、当該接触可能性があると判定したことを要件として前記指定経路を補正し、
    当該補正後の指定経路に連続し、かつ、前記補正後の指定経路よりも短い新たな前記指定経路により定義される前記非単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
  11. 請求項10記載の移動装置において、
    前記制御装置が、一の前記単調接触判定モデルを用いて前記移動装置と前記物体との接触可能性があると判定したことを要件として、前記一の単調接触判定モデルを定義する一の単調指定経路に連続し、かつ、前記一の単調指定経路よりも短い他の前記単調指定経路により定義される他の前記単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定し、
    最後の当該補正後の指定経路に連続し、かつ、前記補正後の指定経路よりも短い新たな前記指定経路により定義される前記非単調接触判定モデルを用いて、前記移動装置と前記物体との接触可能性の有無を判定するように構成されていることを特徴とする移動装置。
JP2013248578A 2013-11-29 2013-11-29 移動装置 Active JP6026393B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013248578A JP6026393B2 (ja) 2013-11-29 2013-11-29 移動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013248578A JP6026393B2 (ja) 2013-11-29 2013-11-29 移動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015104788A true JP2015104788A (ja) 2015-06-08
JP6026393B2 JP6026393B2 (ja) 2016-11-16

Family

ID=53435231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013248578A Active JP6026393B2 (ja) 2013-11-29 2013-11-29 移動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6026393B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018527646A (ja) * 2015-12-02 2018-09-20 ゴーアテック インコーポレイテッドGoertek Inc 二足ロボットの歩行制御方法及び歩行制御装置
JP2019168925A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 カシオ計算機株式会社 ロボット、ロボットの制御方法及びプログラム
WO2020075621A1 (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 ソニー株式会社 移動体、移動体の制御方法、及びプログラム
JP2020518925A (ja) * 2017-08-03 2020-06-25 三菱電機株式会社 車両の運動を制御するシステム及び方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136992A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Honda Motor Co Ltd ロボット
JP2009214255A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Toyota Motor Corp 脚式ロボット、及びその制御方法
JP2012226613A (ja) * 2011-04-20 2012-11-15 Toyota Central R&D Labs Inc 衝突防止機能付き車両

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009136992A (ja) * 2007-12-10 2009-06-25 Honda Motor Co Ltd ロボット
JP2009214255A (ja) * 2008-03-12 2009-09-24 Toyota Motor Corp 脚式ロボット、及びその制御方法
JP2012226613A (ja) * 2011-04-20 2012-11-15 Toyota Central R&D Labs Inc 衝突防止機能付き車両

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018527646A (ja) * 2015-12-02 2018-09-20 ゴーアテック インコーポレイテッドGoertek Inc 二足ロボットの歩行制御方法及び歩行制御装置
JP2020518925A (ja) * 2017-08-03 2020-06-25 三菱電機株式会社 車両の運動を制御するシステム及び方法
JP2019168925A (ja) * 2018-03-23 2019-10-03 カシオ計算機株式会社 ロボット、ロボットの制御方法及びプログラム
JP7139643B2 (ja) 2018-03-23 2022-09-21 カシオ計算機株式会社 ロボット、ロボットの制御方法及びプログラム
WO2020075621A1 (ja) * 2018-10-09 2020-04-16 ソニー株式会社 移動体、移動体の制御方法、及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP6026393B2 (ja) 2016-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11225294B1 (en) Mechanically-timed footsteps for a robotic device
JP4975503B2 (ja) 脚式移動ロボット
JP5859036B2 (ja) ロボット
JP4929506B2 (ja) 脚式移動ロボット
US8768507B2 (en) Robot and behavior control system for the same
US8849452B2 (en) Robot and control system
US20080249662A1 (en) Mobile apparatus, control device and control program
JP5465137B2 (ja) ロボットおよび制御システム
JP6026393B2 (ja) 移動装置
JP7130062B2 (ja) 経路決定方法
JP5480799B2 (ja) 移動装置およびロボットならびにこれらの制御システム
JP2008152714A (ja) 移動装置、ならびにその制御システム、制御プログラムおよび監督システム
JP6450273B2 (ja) 移動ロボットの動作環境情報生成装置
US9193070B2 (en) Robot, control system for controlling motion of a controlled object, and recording medium for control program for controlling motion of a controlled object
US8082063B2 (en) Mobile apparatus and mobile apparatus system
JP5306934B2 (ja) ロボットおよび制御システム
JP6647143B2 (ja) 機能装置ならびにその制御装置および制御方法
JP2011235380A (ja) 制御装置
JP5306933B2 (ja) ロボットおよび制御システム
JP5539000B2 (ja) 制御装置
JP2011230213A (ja) ロボット、制御システムおよび制御プログラム
JP5921979B2 (ja) 制御システム
CN116945168A (zh) 控制足式机器人的方法和装置、及足式机器人
JP5465129B2 (ja) ロボットおよび行動制御システム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20151126

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20160908

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20160920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6026393

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250