JP2015103950A - 水晶デバイス - Google Patents
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Abstract
【課題】 水晶素子に発生したガスが付着することを抑え、水晶素子の発振周波数の変動を低減することができる水晶デバイスを提供する。【解決手段】 水晶デバイスは、矩形状の基板110aと、基板110aの上面に設けられた矩形状の枠体110bと、枠体110bで囲まれる領域であって基板110aの上面に設けられた電極パッド111に実装された水晶素子120と、枠体110b上に設けられた第一接合部材150と、枠体110b上に設けられ、第一接合部材150よりも融点が高い第二接合部材160と、第一接合部材150と第二接合部材160とを介して、枠体110b上に接合された蓋体130と、を備えている。【選択図】図2
Description
本発明は、例えば電子機器等に用いられる水晶デバイスに関するものである。
水晶デバイスは、水晶素子の圧電効果を利用して、特定の周波数を発生させるものである。例えば、基板の上面に設けられた電極パッドに実装された水晶素子と、基板の上面に接合部材を介して接合され、水晶素子を気密封止するための蓋体と、を備えた水晶振動子が提案されている(例えば、下記特許文献1参照)。このような水晶振動子で用いられている接合部材は、ガラスが用いられ、熱を印加することで、蓋体の下面と基板の上面とを接合することができる。
上述した水晶デバイスは、枠体と蓋体とが接合部材を介して接合されているため、導電性接着剤から発生したガスが、基板と枠体によって形成された凹部から外に排出されずにいるため、水晶素子に付着してしまう。水晶素子にガスが付着することで、水晶素子の厚みすべり振動が阻害され、水晶素子の発振周波数が変動してしまう虞があった。
本発明は前記課題に鑑みてなされたものであり、導電性接着剤から発生したガスを凹部の外に排出し、水晶素子に発生したガスが付着することを抑え、水晶素子の発振周波数の変動を低減することができる水晶デバイスを提供する。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、矩形状の基板と、基板の上面に設けられた矩形状の枠体と、枠体で囲まれる領域であって基板の上面に設けられた電極パッドに実装された水晶素子と、枠体上に設けられた第一接合部材と、枠体上に設けられ、第一接合部材よりも融点が高い第二接合部材と、第一接合部材と第二接合部材とを介して、枠体上に接合された蓋体と、を備えている。
本発明の一つの態様による水晶デバイスは、枠体上に設けられた第一接合部材と、枠体上に設けられ、第一接合部材よりも融点が高い第二接合部材と、第一接合部材と第二接合部材とを介して、枠体上に接合された蓋体と、を有している。このような構成にすることによって、第一接合部材がまず溶融した後に、第二接合部材が溶融することで、蓋体と枠体とが接合されることになるので、導電性接着剤から発生したガスが、第二接合部材が設けられている箇所から外に排出され、その後、第二接合部材が溶融接合されるので、発生したガスが水晶素子に付着することを低減することができる。よって、水晶デバイスは、水晶素子にガスが付着することを抑制し、水晶素子の厚みすべり振動が阻害されないため、水晶素子の発振周波数が変動することを低減することが可能となる。
本実施形態における水晶デバイスは、図1〜図3に示されているように、パッケージ110と、パッケージ110の上面に接合された水晶素子120と、パッケージ110の上面に接合された蓋体130とを含んでいる。パッケージ110には、基板110aの上面と枠体110bの内側面によって囲まれた凹部Kが形成されている。このような水晶デバイスは、電子機器等で使用する基準信号を出力するのに用いられる。
基板110aは、矩形状であり、上面で実装された水晶素子120を実装するための実装部材として用いるものである。基板110aの上面には、水晶素子120を接合するための電極パッド111が設けられている。
基板110aは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料である絶縁層からなる。基板110aは、絶縁層を一層用いたものであっても、絶縁層を複数層積層したものであってもよい。基板110aの表面及び内部には、上面に設けられた電極パッド111と、基板110aの下面に設けられた外部端子Gとを電気的に接続するための配線パターン及びビア導体が設けられている。
枠体110bは、基板110aの上面に配置され、基板110aの上面に凹部Kを形成するためのものである。枠体110bは、例えばアルミナセラミックス又はガラス−セラミックス等のセラミック材料からなり、基板110aと一体的に形成されている。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、1.0〜3.0mmであり、パッケージ110の上下方向の寸法が、0.7〜1.5mmである場合を例にして、凹部Kの大きさを説明する。凹部Kの長辺の長さは、0.7〜2.0.mmであり、短辺の長さは、0.5〜1.5mmとなっている。また、凹部Kの上下方向の長さは、0.2〜0.5mmとなっている。
また、基板110aの下面の四隅には、外部端子Gが設けられている。外部端子Gの内の二つの端子は、基板110aの上面に設けられた電極パッド111と電気的に接続されている。また、電極パッド111と電気的に接続されている外部端子Gは、基板110aの下面の対角に位置するように設けられている。外部端子Gは、マザーボード上に実装する際に、半田を介して接合するためのものである。
電極パッド111は、水晶素子120を実装するためのものである。電極パッド111は、基板110aの上面に一対で設けられており、基板110aの一辺に沿うように隣接して設けられている。電極パッド111は、基板110aに設けられた配線パターン及びビア導体を介して、基板110aの下面に設けられた外部端子Gと電気的に接続されている。
ここで、パッケージ110の作製方法について説明する。基板110a及び枠体110bがアルミナセラミックスから成る場合、まず所定のセラミック材料粉末に適当な有機溶剤等を添加・混合して得た複数のセラミックグリーンシートを準備する。また、セラミックグリーンシートの表面或いはセラミックグリーンシートに打ち抜き等を施して予め穿設しておいた貫通孔内に、従来周知のスクリーン印刷等によって所定の導体ペーストを塗布する。さらに、これらのグリーンシートを積層してプレス成形したものを、高温で焼成する。最後に、導体パターンの所定部位、具体的には、一対の電極パッド111又は外部端子Gとなる部位にニッケルメッキ又は金メッキ等を施すことにより作製される。また、導体ペーストは、例えばタングステン、モリブデン、銅、銀又は銀パラジウム等の金属粉末の焼結体等から構成されている。
水晶素子120は、図2に示されているように、導電性接着剤140を介して電極パッド111上に接合されている。水晶素子120は、安定した機械振動と圧電効果により、電子装置等の基準信号を発振する役割を果たしている。
水晶素子120は、図1及び図2に示されているように、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに励振用電極122及び引き出し電極123を被着させた構造を有している。励振用電極122は、水晶素板121の上面及び下面のそれぞれに金属を所定のパターンで被着・形成したものである。引き出し電極123は、励振用電極122から水晶素板121の短辺に向かって延出されており、水晶素板121の長辺又は短辺に沿った形状で設けられている。
本実施形態においては、電極パッド111と接続されている水晶素子120の一端を基板110aの上面と接続した固定端とし、他端を基板110aの上面と間を空けた自由端とした片持ち支持構造にて水晶素子120が基板110a上に固定されている。ここで、水晶素子120の動作について説明する。水晶素子120は、外部からの交番電圧が引き出し電極123から励振用電極122を介して水晶素板121に印加されると、水晶素板121が所定の振動モード及び周波数で励振を起こすようになっている。
ここで、水晶素子120の作製方法について説明する。まず、水晶素子120は、人工水晶体から所定のカットアングルで切断し、水晶素板121の外周の厚みを薄くし、水晶素板121の外周領域と比べて水晶素板121の中央領域が厚くなるように設けるベベル加工を行う。そして、水晶素子120は、水晶素板121の両主面にフォトリソグラフィー技術、蒸着技術又はスパッタリング技術によって、金属膜を被着させることにより、励振用電極122及び引き出し電極123を形成することにより作製される。
水晶素子120の基板110への接合方法について説明する。まず、導電性接着剤140は、例えばディスペンサによって電極パッド111上に塗布される。水晶素子120は、導電性接着剤140上に搬送され、導電性接着剤140上に載置される。そして導電性接着剤140は、加熱硬化させることによって、硬化収縮される。水晶素子120は、一対の電極パッド111に接合される。
導電性接着剤140は、シリコーン樹脂等のバインダーの中に導電フィラーとして導電性粉末が含有されているものであり、導電性粉末としては、アルミニウム、モリブデン、タングステン、白金、パラジウム、銀、チタン、ニッケル又はニッケル鉄のうちのいずれか、或いはこれらの組み合わせを含むものが用いられている。また、バインダーとしては、例えばシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂又はビスマレイミド樹脂が用いられる。
蓋体130は、例えば、鉄、ニッケル又はコバルトの少なくともいずれかを含む合金からなり、一体的に形成されている。このような蓋体130は、真空状態にある収容空間K又は窒素ガスなどが充填された収容空間Kを気密的に封止するためのものである。
第一接合部材150は、枠体110bの上面にかけて設けられている。第一接合部材150は、後述する第二接合部材160よりも融点が低くなるように設けられ、その融点が300℃〜400℃で溶融するガラスである例えばバナジウムを含有した低融点ガラス又は酸化鉛系ガラスから構成されている。ガラスは、バインダーと溶剤とが加えられペースト状であり、溶融された後固化されることで他の部材と接着する。第一接合部材150は、例えば、ガラスフリットペーストをスクリーン印刷法で蓋体130の下面又は枠体110bの上面に沿って塗布され乾燥することで設けられる。また、この酸化鉛系ガラスの組成は、酸化鉛、フッ化鉛、二酸化チタン、酸化ニオブ、酸化ビスマス、酸化ホウ素、酸化亜鉛、酸化第二鉄、酸化銅及び酸化カルシウムとから構成されている。
第二接合部材160は、枠体110bの上面の四隅の内の少なくともいずれか1つに設けられている。このようにすることにより、導電性接着剤140から発生したガスが、第二接合部材160が設けられている箇所から外に排出され易くなり、その後、溶融接合されるので、発生したガスが水晶素子120に付着することを低減することができる。第二接合部材160は、例えば、ガラスの場合には、500℃〜800℃で溶融するガラスである例えばバナジウムを含有した低融点ガラス又は酸化鉛系ガラスから構成されている。第二接合部材160は、バインダーと溶剤とが加えられペースト状であり、溶融された後固化されることで他の部材と接着する。また、第二接合部材160は、第一接合部材150が設けられた後に、蓋体130の下面又は枠体110bの上面の第一接合部材150が空いた箇所に塗布され乾燥することで設けられる。
蓋体130の接合方法について説明する。蓋体130は、所定雰囲気で、枠体110bの上面に設けられた第一接合部材150及び第二接合部材160上に載置する。次に、第一接合部材150の融点よりも高く、第二接合部材160の融点よりも低くなるように熱を印加することで、第一接合部材150が溶融接合される。最後に、真空雰囲気下にて第二接合部材160の融点よりも高くなるように熱を印加することで、第一接合部材150を再溶融させ接合させると共に第二接合部材160を溶融接合し、蓋体130と枠体110bとが接合されることになる。よって、熱を印加した際に、導電性接着剤140から発生したガスが、第一接合部材150の溶融温度以上になっても、未溶融の第二接合部材160が設けられている箇所より真空雰囲気下の状態で凹部Kの外へ排出されるため、凹部K内の気密性を向上させることができる。
本実施形態における水晶デバイスは、枠体110b上に設けられた第一接合部材150と、枠体110b上に設けられ、第一接合部材150よりも融点が高い第二接合部材160と、第一接合部材150と第二接合部材160とを介して、枠体110b上に接合された蓋体130と、を有している。このような構成にすることによって、第一接合部材150がまず溶融することで、蓋体130と枠体110bとが接合されることになるので、導電性接着剤140から発生したガスが、第二接合部材160が設けられている箇所から外に排出されることになる。第二接合部材160の融点を超える温度を印加することによって、第二接合部材160が溶融接合されるので、凹部K内を気密封止することができる。このようにすることで、蓋体130と枠体110bとを接合する第一接合部材150の溶融温度を超えた状態でも、導電性接着剤140から発生したガスを凹部K内から外部へ多く排出させることができ、導電性接着剤140から発生したガスが水晶素子120に付着することを低減することができる。よって、水晶デバイスは、水晶素子120にガスが付着することを抑制し、水晶素子120の厚みすべり振動が阻害されないため、水晶素子120の発振周波数が変動することを低減することが可能となる。
また、本実施形態における水晶デバイスは、第二接合部材160が電極パッド111と近接する位置にある枠体110b上面に設けられている。このようにすることによって、電極パッド111に設けられた導電性接着剤140と第二接合部材160との距離が短くなることにより、導電性接着剤140から発生したガスが、第二接合部材160が設けられている箇所から外に排出され易くなり、発生したガスが水晶素子120に付着することをさらに低減することができる。よって、水晶デバイスは、水晶素子120にガスが付着することを抑制し、水晶素子120の厚みすべり振動が阻害されないため、水晶素子120の発振周波数が変動することをさらに低減することが可能となる。
(第一変形例)
以下、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、図4に示されているように、第二接合部材260が、電極パッド111と近接する位置にある枠体110bの上面に設けられている点において、本実施形態と異なる。
以下、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、本実施形態の第一変形例における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、図4に示されているように、第二接合部材260が、電極パッド111と近接する位置にある枠体110bの上面に設けられている点において、本実施形態と異なる。
第二接合部材260は、電極パッド111と近接する位置にある枠体110b上面に設けられるようにしても構わない。このようにすることで、電極パッド111に設けられた導電性接着剤140と第二接合部材260との距離が短くなることにより、導電性接着剤140から発生したガスが、第二接合部材260が設けられている箇所から外に排出され易くなり、発生したガスが水晶素子120に付着することをさらに低減することができる。
本実施形態の第一変形例における水晶デバイスは、第二接合部材260が電極パッド111と近接する位置にある枠体110b上面に設けられている。このようにすることで、電極パッド111に設けられた導電性接着剤140と第二接合部材260との距離が短くなることにより、導電性接着剤140から発生したガスが、第二接合部材260が設けられている箇所から外に排出され易くなり、発生したガスが水晶素子120に付着することをさらに低減することができる。
(第二変形例)
以下、本実施形態の第二変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、本実施形態の第二変形例における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の第二変形例における水晶デバイスは、図5に示されているように、第一接合部材350は、第二接合部材360と交互になるように枠体110bの上面に設けられている点において、本実施形態と異なる。
以下、本実施形態の第二変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、本実施形態の第二変形例における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。本実施形態の第二変形例における水晶デバイスは、図5に示されているように、第一接合部材350は、第二接合部材360と交互になるように枠体110bの上面に設けられている点において、本実施形態と異なる。
第一接合部材350及び第二接合部材360は、図5に示すように、交互になるように枠体110bの上面に設けられるようにしても構わない。このようにすることで、導電性接着剤140から発生したガスが、第二接合部材360が設けられている箇所から外に排出され易くなり、発生したガスが水晶素子120に付着することをさらに低減することができる。
ここでパッケージ110を平面視したときの一辺の寸法が、0.8〜3.0mmであり、パッケージ110の上下方向の寸法が、0.7〜1.5mmである場合を例にして、第一接合部材350及び第二接合部材360の大きさを説明する。第一接合部材350及び第二接合部材360の長辺の長さは、0.2〜0.8mmであり、短辺の長さは、0.1〜0.4mmとなっている。また、第一接合部材350及び第二接合部材360の上下方向の長さは、0.2〜0.5mmとなっている。
本実施形態の第二変形例における水晶デバイスは、第一接合部材350と第二接合部材360とが枠体110bの上面の周方向に互い違いとなるように設けられていることによって、導電性接着剤140から発生したガスが、第二接合部材360が設けられている箇所から外に排出され易くなり、発生したガスが水晶素子120に付着することをさらに低減することができる。
(第三変形例)
本実施形態の第二変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、第二実施形態における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。実施形態の第二変形例における水晶デバイスは、図6に示されているように、水晶素子220が音叉型屈曲水晶素子である点で本実施形態と異なる。
本実施形態の第二変形例における水晶デバイスについて説明する。なお、第二実施形態における水晶デバイスのうち、上述した水晶デバイスと同様な部分については、同一の符号を付して適宜説明を省略する。実施形態の第二変形例における水晶デバイスは、図6に示されているように、水晶素子220が音叉型屈曲水晶素子である点で本実施形態と異なる。
水晶素子220は、図6に示すように、水晶片221と、その水晶片221の表面に設けられた励振電極224a、224b、225a及び225bと、引き出し用電極226a及び226bと、周波数調整用金属膜227a及び227bと、水晶基部222の下面に設けられた凹部228とにより構成されている。水晶片221は、図6に示すように、水晶基部222と水晶振動部223とからなり、水晶振動部223が第一水晶振動部223a及び第二水晶振動部223bとから成る。水晶基部222は、結晶の軸方向として電気軸がX軸、機械軸がY軸、及び光軸がZ軸となる直交座標系としたとき、X軸回りに−5°〜+5°の範囲内で回転させたZ′軸の方向が厚み方向となる平面視略四角形の平板である。第一水晶振動部223a及び第二水晶振動部223bは、水晶基部222の一辺からY′軸の方向に平行に延設されている。このような水晶片221は、水晶基部222と各水晶振動部223とが一体となって音叉形状を成しており、フォトリソグラフィー技術と化学エッチング技術により製造される。
励振電極224aは、図6に示すように、第一水晶振動部223aの表裏主面に設けられている。また、励振電極224bは、第一水晶振動部223aの対向する両側面に設けられている。周波数調整用金属膜227aは、第一水晶振動部223aの表主面及び側面の先端部に設けられている。また、引き出し電極226aは、水晶基部222の第一水晶振動部223a側であって、水晶基部222の表裏主面に設けられている。
また、励振電極225aは、図6に示すように、第二水晶振動部223bの表裏主面に設けられている。また、励振電極225bは、第二水晶振動部223bの対向する両側面に設けられている。周波数調整用金属膜227bは、第二水晶振動部223bの表主面及び両側面の先端部に設けられている。引き出し電極226bは、水晶基部222の第二水晶振動部223b側であって、水晶基部222の表裏主面に設けられている。
なお、水晶素子220は、周波数調整用金属膜227a及び227bを構成する金属の量を増減させることにより、その周波数値を所望する値に調整することができる。励振電極224a及び225bと、周波数調整用金属膜227aとは、図6に示すように、水晶片221表面に設けられた引き出し電極226aにより電気的に接続している。また、励振電極224b及び225aと、周波数調整用金属膜227bとは、水晶片221表面に設けられた引き出し電極226bにより電気的に接続している。
この水晶素子220を振動させる場合、引き出し電極226a及び226bに交番電圧を印加する。印加後のある電気的状態を瞬間的にとらえると、第二水晶振動部223bの励振電極225bは+(プラス)電位となり、励振電極225aは−(マイナス)電位となり、+から−に電界が生じる。一方、このときの第一水晶振動部223aの励振電極は、第二水晶振動部223bの励振電極に生じた極性とは反対の極性となる。これらの印加された電界により、第一水晶振動部223a及び第二水晶振動部223bに伸縮現象が生じ、各水晶振動部223に設定した共振周波数の屈曲振動を得る。
尚、本実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更、改良等が可能である。上記の実施形態では、枠体110bが基板110aと同様にセラミック材で一体的に形成した場合を説明したが、枠体110bが金属製であっても構わない。この場合、枠体は、銀−銅等のロウ材を介して基板の導体膜に接合されている。上記実施形態では、基板の上面に枠体が設けられている場合について説明したが、基板に水晶素子を実装した後に、下面に壁部が設けられた蓋体を用いて、水晶素子を気密封止する構造であっても構わない。
また、水晶素子120は、水晶素板121の外周の厚みを薄くし、水晶素板121の外周部と比べて水晶素板121の中央部が厚くなるように設けるベベル加工を用いても構わない。また、水晶素子120のベベル加工方法について説明する。所定の粒度のメディアと砥粒とを備えた研磨材と、所定の大きさに形成された水晶素板121とを用意する。円筒体に用意した研磨材と水晶素板121とを入れ、円筒体の開口した端部をカバーで塞ぐ。研磨材と水晶素板121とを入れた円筒体を、円筒体の中心軸線を回転軸として回転させる水晶素板121が研磨材で研磨されてベベル加工が行われる。
110a・・・基板
110b・・・枠体
110・・・パッケージ
111、211・・・電極パッド
120、220・・・水晶素子
121、221・・・水晶素板
122、222・・・励振用電極
123、223・・・接続用電極
130・・・蓋体
140・・・導電性接着剤
150、250、350・・・第一接合部材
160、260、360・・・第二接合部材
K・・・収容空間
G・・・外部端子
110b・・・枠体
110・・・パッケージ
111、211・・・電極パッド
120、220・・・水晶素子
121、221・・・水晶素板
122、222・・・励振用電極
123、223・・・接続用電極
130・・・蓋体
140・・・導電性接着剤
150、250、350・・・第一接合部材
160、260、360・・・第二接合部材
K・・・収容空間
G・・・外部端子
Claims (5)
- 矩形状の基板と、
前記基板の上面に設けられた矩形状の枠体と、
前記枠体で囲まれる領域であって前記基板の上面に設けられた電極パッドに実装された水晶素子と、
前記枠体上に設けられた第一接合部材と、
前記枠体上に設けられ、前記第一接合部材よりも融点が高い第二接合部材と、
前記第一接合部材と前記第二接合部材とを介して、前記枠体上に接合された蓋体と、を備えた水晶デバイス。 - 請求項1記載の水晶デバイスであって、
前記第二接合部材が前記枠体の四隅の内の少なくともいずれか一つに設けられていることを特徴とする水晶デバイス。 - 請求項1記載の水晶デバイスであって、
前記第二接合部材が、前記電極パッドと近接する位置にある前記枠体上面に設けられていることを特徴とする水晶デバイス。 - 請求項1記載の水晶デバイスであって、
前記第一接合部材と前記第二接合部材とが前記枠体上面の周方向に互い違いとなるように設けられていることを特徴とする水晶デバイス。 - 請求項1乃至請求項4記載の水晶デバイスであって、
前記水晶素子が、矩形状の水晶基部と、前記水晶基部の側面より同一の方向に延出するように一対で設けられている水晶振動部とを有していることを特徴とする水晶デバイス。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2013
- 2013-11-25 JP JP2013242859A patent/JP2015103950A/ja active Pending
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JP2017022241A (ja) * | 2015-07-09 | 2017-01-26 | 株式会社東芝 | 半導体装置及び電子機器 |
US10409338B2 (en) | 2015-07-09 | 2019-09-10 | Toshiba Memory Corporation | Semiconductor device package having an oscillator and an apparatus having the same |
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