JP2015102783A - プロジェクター、及び、プロジェクターの表示制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】投射光学系43から投射された光を反射して表示する反射鏡35を備え、反射鏡35は、投射光学系43の出射方向の光路36上に延在して画像を反射する位置と該光路36から外れた位置との間を変位可能に設けられ、反射鏡35の開度を検出する開度検出部21と、検出された反射鏡35の開度に応じて、光変調装置42が形成する画像の向きを調整する向き調整部23を備えた。
【選択図】図2
Description
しかし、従来のものでは、被投射面を変更して画像を表示する場合には、被投射面を予め設定・変更して、表示される画像の向きを調整する操作が必要となり、一連の操作が面倒であるという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、被投射面を自由に選択した場合であっても、表示される画像の向きを容易に調整することができるプロジェクター、及び、プロジェクターの表示制御方法を提供することを目的とする。
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1を示す断面模式図である。
プロジェクター1は、図1に示すように、高さ方向に長尺な中空箱状の筐体30を備える、いわゆるボトル側のプロジェクターである。このプロジェクター1は、後述する光源部41から出射された光を変調し、変調された光をスクリーン等の被投射面上に拡大投射することで、当該被投射面上に画像を表示する。
筐体30内には、高さ方向(長手方向)に、光源部41と、光源部41から出射された光を変調して画像を形成する光変調装置(光変調部)42と、光変調装置42により形成された画像を投射する投射光学系(光学部)43とが並べて配置されている。光源部41は、該光源部41の光軸Kが筐体30の高さ方向となるように配置され、光変調装置42及び投射光学系43は、該光軸K上に配置されている。また、図1では図示を省略するが、プロジェクター1は、当該プロジェクター1を制御する制御部10(図2)、当該プロジェクター1を構成する電子部品に電力を供給する電源装置、プロジェクター1内の冷却対象を冷却する冷却装置等を備える。
筐体30は、光源部41側に設置面として機能する一端面31と、投射光学系43側に他端面32とを備え、この他端面32の略中央には、光軸Kが通過する開口32Aが形成されている。
また、蓋体33は、この蓋体33の内面33A(蓋体33を閉じた際に他端面32と対向する面)に反射鏡(画像反射部)35を備える。この反射鏡35は、投射光学系43から出射される光の光路36上に延在し、光軸K方向に出射される光を反射して光路の方向を変更する。反射鏡35は、蓋体33と一体に形成されており、蓋体33の開閉動作に合わせて蓋体33とともに位置(開度)が変更される。
本実施形態では、筐体30の他端面32と、蓋体33の反射鏡35とがなす角θを開度とし、蓋体33を閉じた状態の開度を0度とする。
例えば、プロジェクター1が床面に載置された状態で、蓋体33の開度を45度程度に開いた場合には、投射光学系43から投射された画像は反射鏡35で反射されて、部屋の壁面等に表示(反射表示)される。また、この状態で、蓋体33の開度を90度以上に開いた場合には、投射光学系43から投射された画像は天井にそのまま表示(直接表示)される。
このように、ボトル型のプロジェクター1は、該プロジェクター1の設置態様や被投射面の選択の自由度を向上させることができ、ユーザーが所望する場所に設置して投射画像を自由に楽しむことができる。
図2は、プロジェクター1の機能ブロック図である。
プロジェクター1は、パーソナルコンピューターや各種映像プレーヤー等の外部の画像供給装置(図示略)に接続され、この画像供給装置から入力される入力画像データDをスクリーンSC(部屋の壁面や天井面、床面含)の被投射面に表示する。
上記の画像供給装置としては、ビデオ再生装置、DVD再生装置、テレビチューナー装置、CATVのセットトップボックス、ビデオゲーム装置等の映像出力装置、パーソナルコンピューター等が挙げられる。プロジェクター1は、静止画像および動画像(映像)のいずれであっても表示可能である。
光変調装置42は、光源部41から射出された光を画像データに基づいて変調する変調手段に相当する。光変調装置42は、例えば、RGBの各色に対応した3枚の透過型液晶パネルを用いた構成とする。各液晶パネルは、複数の画素をマトリクス状に配置して構成されている。光変調装置42は、後述する光変調装置駆動部17によって駆動され、画像処理部15からの情報に基づいて、各画素における光の透過率を変化させることにより、画像を形成する。
なお、光変調装置42は、透過型の液晶パネルを用いた構成に限定されず、反射型の液晶パネルを用いてもよい。また、例えば、1枚の液晶パネルとカラーホイールを組み合わせた方式、RGB各色の色光を変調する3枚のデジタルミラーデバイス(DMD)を用いた方式、1枚のデジタルミラーデバイスとカラーホイールを組み合わせた方式等により構成してもよい。
表示部40には、制御部10の制御に従って投射光学系43が備える駆動モーターを駆動する投射光学系駆動部18、及び、制御部10の制御に従って光源部41が備える光源を駆動する光源駆動部19が接続されている。
また、プロジェクター1は、このプロジェクター1が設置される姿勢を検出するための姿勢センサー13を備える。姿勢センサー13は、三次元方向(互いに直交する3軸)の加速度に基づいてプロジェクター1の姿勢を検出する加速度センサーである。姿勢センサー13は、検出結果を制御部10の姿勢判定部22に出力する。
また、プロジェクター1は、該プロジェクター1の操作指示を与える操作部14を備える。この操作部14は、筐体30の外面に設けられた操作パネル(不図示)を備えて構成され、当該操作パネルには、プロジェクター1を操作するための各種スイッチが配設されている。操作部14は、各種スイッチの状態を示す操作信号を制御部10に出力する。
開度検出部21は、蓋体33の開閉操作により回転したエンコーダー12の回転量に基づいて蓋体33の開度を検出する。具体的には、蓋体33の閉塞時(開度0度)と、開放時(例えば開度120度)でのエンコーダー12の各検出値がそれぞれ基準値として記憶部11に記憶されている。そして、蓋体33が開かれた場合に、エンコーダー12が検出した値と2つの基準値とに基づいて、検出した値に対応する蓋体33の開度を検出する。
また、本実施形態では、反射鏡35は、蓋体33と一体に形成され、蓋体33と一体に動作する。このため、開度検出部21は、反射鏡35が投射光学系43の出射方向の光路36上に延在して画像を反射する位置にあるか、光路36から外れた位置にあるかを検出する位置検出部としても機能する。
なお、プロジェクター1の姿勢を検出・判定する構成は、姿勢センサー13を備えるものに限らない。例えば、プロジェクター1は、筐体30の一端面31に脚部を備え、この脚部を一端面31から進退可能とし、該脚部の突出量をエンコーダー等により計測し、エンコーダーから出力された検出信号に基づいて姿勢を検出しても良い。
また、蓋体33が光を反射しない範囲(90度以上)では、ズーム度合は蓋体33(反射鏡35)の開度が所定の第三開度(例えば90度)の場合に、直接表示の最高倍率に設定される。そして、蓋体33(反射鏡35)の開度が、第三開度よりも大きな第四開度(例えば120度)の場合に、ズーム度合は直接表示の最小倍率に設定されている。
ここで、反射表示の最高倍率と直接表示の最高倍率とは同一の倍率に設定され、蓋体33の開度が鋭角から鈍角に代わる過程で、ズームレンズのズーム調整をせずにスムーズな処理を実現している。また、本実施形態では、反射表示の最小倍率と直接表示の最小倍率とを同一の倍率に設定しているが、被投射面(壁面、天井または床面)までの距離に応じて、これらを異なる設定値としても良い。
なお、蓋体33(反射鏡35)の開度が第一開度より小さい範囲(例えば0度から30度)では最少倍率を維持し、第二開度よりも大きな範囲(例えば60度から90度)では最高倍率に維持される。また、蓋体33(反射鏡35)の開度が第四開度(例えば120度以上)では最小倍率に維持される。これらの各開度とズーム倍率との関係は、予め設定されて記憶部11に記憶されている。
なお、予め蓋体33の開度と、ズーム調整用モーターの操作量との関係をテーブル化し、このテーブルを記憶部11に記憶させておき、検出された開度に相当する操作量を読み出す構成としても良い。
画像がすべて反射される蓋体33(反射鏡35)の開度(位置)範囲は、光学設計時に判明しているため、この開度(位置)範囲は、予め記憶部11に記憶されている。
そして、開度検出部21により検出された蓋体33(反射鏡35)の開度が、上記開度範囲を逸脱している場合には、ミュート制御部25は画像表示を停止する信号を画像処理部15に出力する。
図3は、投射画像の向きを調整する動作手順を示すフローチャートである。
まず、操作部14を介して、画像の投射開始が指示される(ステップSa1)と、制御部10は、姿勢センサー13による姿勢検出を行う(ステップSa2)。
続いて、姿勢判定部22は、姿勢センサー13から出力された結果に基づいて、プロジェクター1の姿勢が正立状態であるか倒立状態であるかを判定する(ステップSa3)。
この判定において、プロジェクター1が正立状態であると判定した場合(ステップSa3;yes)、姿勢判定部22は、プロジェクター1の姿勢を向き調整部23に出力する。これに続いて、開度検出部21は蓋体33の開度検出を行う(ステップSa4)。
開度検出は、エンコーダー12の実際の検出値と記憶部11に記憶された2点の基準値とに基づいて行われ、エンコーダー12の検出値に対応する蓋体33の開度が検出される。
検出した蓋体33(反射鏡35)の開度が光路36上に延在して投射画像を反射する位置範囲(0〜90度)にない(ステップSa5;no)場合、該位置範囲にある結果を向き調整部23に出力し、天井面表示の設定を行う(ステップSa7)に移行する。
図4は、反射用対応処理の動作手順を示すフローチャートである。
反射用対応処理において、向き調整部23には、プロジェクター1は正立状態であり、蓋体33(反射鏡35)が投射画像を反射する位置範囲(0〜90度)にあるという情報が入力されている。
向き調整部23は、蓋体33(反射鏡35)が投射画像の全体を反射できる位置範囲にあるか否かを判定する(ステップSb1)。筐体30にヒンジ連結された蓋体33(反射鏡35)を備える構成では、蓋体33(反射鏡35)の位置によって、投射画像の一部しか反射されずに正しい画像が鉛直方向に沿う面(壁面)に表示できないこともある。このため、本構成では、蓋体33(反射鏡35)が投射画像の全体を反射できる位置範囲あるか否かを判定することで、ユーザーがプロジェクター1を所望する場所に設置した場合でも容易に表示画像を楽しむことができる。
本実施形態では、図1に示すように、プロジェクター1は正立状態であって、壁面に表示する場合には、プロジェクター1の後方から壁面に正対して鑑賞することとなる。このため、この場合の投射画像の向きは、図5に示すように、プロジェクター1の連結部34を手前に向けた状態で、上面から見た場合に、投射画像を表示画像と同一の向き(以後、基準投射画像の向きという)となるように調整する。
画像の全体がすべて反射される蓋体33(反射鏡35)の開度(位置)範囲は、光学設計時に判明しているため、この開度(位置)範囲は、予め記憶部11に記憶されている。このため、向き調整部23は、記憶部11に予め記憶されている投射画像の全体を反射可能な開度(位置)範囲と、蓋体33(反射鏡35)の現在の開度(位置)とを比較する。そして、現在の開度(位置)の全体を反射可能な開度(位置)範囲に含まれていれば、投射画像の向きを基準投射画像の向きに設定し、この設定を画像処理部15に出力する。
また、蓋体33(反射鏡35)が投射画像の全体を反射できる位置範囲にない場合(ステップSb1;no)、向き調整部23は、その結果をミュート制御部25に出力し、ミュート制御部25が、画像処理部15を通じて、表示停止信号を光変調装置42に出力する。そして、光変調装置42は、例えば、マトリクス状に配置された各画素における光の透過率を0に設定することで、表示画面全体を黒色として投射画像の表示を停止し(ステップSb3)、処理を終了する。
天井面に投射画像の表示を行う場合、図6に示すように、ユーザーは、プロジェクター1の連結部34に対向した状態で天井面を見上げて表示画像を鑑賞する。
このため、向き調整部23は、天井面表示として(2)プロジェクター1は正立状態であって、蓋体33(反射鏡35)が投射画像を反射しない位置、光路36から外れた位置にある状態の投射画像の向きを調整する(ステップSa7)。
具体的には、図7に示すように、基準投射画像を上下方向に反転させた向きに設定し、この設定を画像処理部15に出力する。
この場合の手順としては、上述したステップSa4〜Sa8とほぼ同様ではあるが、プロジェクター1の姿勢が異なっているため、向き調整部23によって調整される投射画像の向きが異なる。
また、向き調整部23は、床面表示として(4)プロジェクター1は倒立状態であって、蓋体33(反射鏡35)が投射画像を反射しない位置、光路36から外れた位置にある状態の投射画像の向きを調整する。この場合は、図9に示すように、基準投射画像を左右方向に反転させた向きに設定し、この設定を画像処理部15に出力する。そして、画像処理部15は、設定された向きを光変調装置42に出力し、この光変調装置42が出力された向きに合致した画像を形成して、画像投射を開始する(ステップSa13)。そして処理を終了する。
本構成では、装置構成を簡素化するとともに、表示される画像の表示サイズを容易に調整できる構成を備える。
この動作は、プロジェクター1における投射が開始された後に実行される。
まず、プロジェクター1の投射動作が開始されると(ステップSc1)、制御部10は、蓋体33(反射鏡35)の開閉操作がなされたか否かを監視する(ステップSc2)。具体的には、蓋体33の連結軸34aに設けたエンコーダー12の検出結果が変更されるか否かを監視する。
この場合、蓋体33の開閉操作がなされない場合(ステップSc2;no)、操作されるまで処理を戻して待機する。
一方、蓋体33の開閉操作がなされた場合(ステップSc2;yes)には、開度検出部21は、操作後のエンコーダー12の検出値に基づき、該蓋体33の開度を検出する(ステップSc3)。本実施形態では、エンコーダー12が検出した値と予め記憶された2つの基準値とに基づいて、検出した値に対応する蓋体33の開度を検出する。
この検出された開度は、ズーム調整部24に出力される。ズーム調整部24は、検出された開度に相当するズーム倍率となるように、検出された開度と予め設定された第一開度〜第四開度との関係から、検出された開度に相当するズーム倍率を算出し、このズーム倍率に応じた操作量を投射光学系駆動部18に出力する。そして、投射光学系駆動部18は、設定された操作量に応じて投射光学系43のズーム倍率を調整する(ステップSc4)。
また、本実施形態では、反射鏡35は蓋体33と一体に設けられているため、蓋体33の開度が大きくなるにつれて、表示される画像の位置が壁面の上方に移動する。これにより、表示される画像が上方に移動するにつれて大きくなるため、表示画像を鑑賞しやすくなる。
例えば、上記実施形態では、姿勢判定部22は、プロジェクター1が正立であるか倒立であるかを検出する構成としたが、これに限るものではなく、光軸Kが水平面に沿って延びるように配置された場合のプロジェクター1の姿勢を検出しても良い。
Claims (8)
- 光源部から出射された光を変調して画像を形成する光変調部と、前記光変調部により形成された画像を投射する光学部と、前記光学部から投射された画像を反射して表示する画像反射部とを備えたプロジェクターであって、
前記画像反射部は、前記光学部の出射方向の光路上に延在して前記画像を反射する位置と該光路から外れた位置との間を変位可能に設けられ、
前記画像反射部の位置を検出する位置検出部と、前記位置検出部が検出した前記画像反射部の位置に応じて、前記光変調部が形成する画像の向きを調整する向き調整部と、を備えたことを特徴とするプロジェクター。 - 前記プロジェクターの姿勢を判定する姿勢判定部を備え、
前記向き調整部は、前記画像反射部の位置と該プロジェクターの姿勢とに応じて前記光変調部が形成する画像の向きを調整することを特徴とする請求項1に記載のプロジェクター。 - 前記画像反射部が所定の範囲を逸脱した位置にあると検出された場合、画像の表示を停止する表示停止部を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載のプロジェクター。
- 前記表示停止部は、前記画像反射部が前記光路の一部に延在して前記画像の一部のみを反射する位置にあると検出された場合に、画像の表示を停止することを特徴とする請求項3に記載のプロジェクター。
- 前記画像反射部の外側に前記光学部を覆う開閉自在のカバー部材と、前記カバー部材の開度を検出する開度検出部と、前記開度検出部が検出した前記カバー部材の開度に応じて、前記光学部が投射して表示する画像の表示サイズを可変調整する表示サイズ調整部とを備えたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のプロジェクター。
- 前記画像反射部が前記光路上に延在して前記画像を反射する位置にある場合、前記表示サイズ調整部は、前記カバー部材の開度が大きくなるにつれて、表示される画像の表示サイズを大きくすることを特徴とする請求項5に記載のプロジェクター。
- 前記画像反射部が前記光路から外れた位置まで変位した場合、前記表示サイズ調整部は、前記カバー部材の開度が大きくなるにつれて、表示される画像の表示サイズを小さくすることを特徴とする請求項6に記載のプロジェクター。
- 光源部から出射された光を変調して画像を形成し、該画像を光学部を通じて出射し、この出射された前記画像を画像反射部で反射して表示するプロジェクターの表示制御方法であって、
前記画像反射部が前記光学部の出射方向の光路上に延在して前記画像を反射する位置と該光路から外れた位置との間のいずれの位置にあるかを検出し、検出された前記画像反射部の位置に応じて、光変調して形成される画像の向きを調整することを特徴とするプロジェクターの表示制御方法。
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