JP2015101974A - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】尿素水が衝突する衝突部における尿素の析出を抑制する。【解決手段】本発明に係る内燃機関の排気浄化装置は、選択還元型NOx触媒と、NOx触媒の上流側に設けられ尿素水を添加する添加弁と、添加弁とNOx触媒の間に設けられ添加弁から添加された尿素水を衝突させる衝突部と、添加弁を制御する制御装置とを備える。制御装置は、NOx触媒または衝突部の温度が第1温度であるときには、排ガスのNOx濃度の値aに対応した量bの尿素水が添加されるよう、添加弁を制御し、NOx触媒または衝突部の温度が第1温度より低い第2温度であるときには、排ガスのNOx濃度の移動平均値に対応した量cの尿素水が添加されるよう、添加弁を制御する。【選択図】図2

Description

本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
例えば車両用の圧縮着火式内燃機関(ディーゼルエンジン)において、排気通路に選択還元型NOx触媒を設けることがある。この場合、NOx触媒の上流側の排気通路には、排気中に還元剤としての尿素水を添加する添加弁が設けられる。そして特許文献1には、添加された尿素水を衝突させ分散させる分散板を設けることが開示されている。
特開2009−275666号公報
尿素水を衝突させる衝突部を備える構成では、尿素水添加量が多いときに衝突部の温度が低下し、衝突部に尿素が析出するという問題がある。
そこで本発明は上記事情に鑑みて創案され、その一の目的は、尿素水が衝突する衝突部における尿素の析出を抑制することができる内燃機関の排気浄化装置を提供することにある。
本発明の一の態様によれば、
排気通路に設けられた選択還元型NOx触媒と、
前記排気通路において前記NOx触媒の上流側に設けられ、前記排気通路内に尿素水を添加する添加弁と、
前記排気通路において前記添加弁と前記NOx触媒の間に設けられ、前記添加弁から添加された尿素水を衝突させる衝突部と、
前記添加弁を制御する制御装置と、
を備え、
前記制御装置は、
前記NOx触媒または前記衝突部の温度が第1温度であるときには、排ガスのNOx濃度の値に対応した量の尿素水が添加されるよう、前記添加弁を制御し、
前記NOx触媒または前記衝突部の温度が前記第1温度より低い第2温度であるときには、排ガスのNOx濃度の移動平均値に対応した量の尿素水が添加されるよう、前記添加弁を制御する
ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置が提供される。
本発明によれば、尿素水が衝突する衝突部における尿素の析出を抑制することができるという、優れた効果が発揮される。
本発明の実施形態の概略図である。 NOx濃度と尿素水添加量の時間的推移を示すタイムチャートである。 NOx濃度と目標添加量の関係を示すマップである。 尿素析出限界値およびアンモニア許容吸着量の温度特性を示すグラフである。 尿素水添加制御の第1の例のフローチャートである。 尿素水添加制御の第2の例のフローチャートである。 触媒温度とサンプル数の関係を示すマップである。
以下、本発明の実施形態を添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は本実施形態に係る内燃機関の排気浄化装置を概略的に示す。本実施形態の内燃機関(エンジン)Eは車両(自動車)に搭載された多気筒圧縮着火式内燃機関すなわちディーゼルエンジンである。シリンダブロック、シリンダヘッド、ピストン、燃料噴射弁等を含むエンジン本体1には吸気通路2と排気通路3が接続されている。なおエンジンEの気筒数、形式、種類、用途等は特に限定されない。
排気通路3には、酸化触媒4とNOx触媒5が上流側からこの順番で直列に設けられている。酸化触媒4とNOx触媒5の間には所定の間隔が設けられている。酸化触媒4は、HC,COなどの未燃成分を酸素Oと反応させてCO,CO,HO等とする。
NOx触媒5は、排気中のNOxを還元して浄化するものであり、選択還元型NOx触媒(SCR: Selective Catalytic Reduction)からなる。選択還元型NOx触媒は、還元剤の供給時に排気中のNOxを連続的に還元処理するものである。本実施形態における還元剤は尿素水である。
また本実施形態におけるNOx触媒5には、排気中の煤等の微粒子(以下「PM」という)を捕集するフィルタ(DPF)が一体的に形成されている。言い換えれば本実施形態のNOx触媒5は、本来のNOx触媒としての機能の他に、フィルタとしての機能も併せ持っている。フィルタは、貴金属からなる触媒が担持され、捕集したPMを連続的に酸化除去する連続再生式のものである。
もっとも、NOx触媒5はフィルタを一体化したものでなくてもよい。フィルタを別体として他の位置に設置してもよく、この場合、NOx触媒5の上流側であって酸化触媒4の下流側(好ましくは直後)にフィルタを設置するのが好ましい。
排気通路3においてNOx触媒5の上流側には、排気通路3内に尿素水Uを添加もしくは噴射する添加弁6が設けられている。
また排気通路3において添加弁6とNOx触媒5の間には、添加弁6から添加された尿素水Uを衝突させる衝突部7が設けられている。衝突部7は、尿素水Uを衝突させると同時に分散させ、排気通路3内の排ガスにできるだけ均等に尿素水Uを混合させるために設けられている。衝突部7は図示の如くNOx触媒5に近接した位置に設けられるのが好ましい。
この衝突部7は様々な構成とすることができる。例えば、衝突部7は板状の部材すなわち衝突板から構成することができるし、板状以外の部材すなわち衝突部材から構成することもできる。いずれにしても衝突部7は、尿素水Uが衝突させられる衝突壁もしくは衝突面を有する。また例えば衝突部7は、排気通路3内に設置され排ガスを通過させる少なくとも一つの穴、通路もしくは開口部を有する分散板もしくは分散部材から構成することもできる。また例えば衝突部7は、排気通路3内に設置され排ガス流を旋回させるミキサもしくは混合器に設けることもできる。かかるミキサは、生成した排ガスの旋回流を利用して排ガスと尿素水Uの攪拌混合を促進するためのものである。衝突部7はミキサの入口部に設けるのが好ましいが、ミキサの中間部または出口部に設けてもよい。
エンジンEは、車両に搭載された制御装置としての電子制御ユニット(以下、ECUという)100により総括的に制御される。ECU100は、エンジン制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータを記憶するROM、CPUの演算結果等を一時記憶するRAM、外部との間で信号を入出力するための入出力ポート等を備えて構成される。
ECU100には、吸入空気量を検出するためのエアフローメータ11と、排ガスのNOx濃度を検出するためのNOxセンサ12と、排ガスの温度を検出するための上流排気温センサ13および下流排気温センサ14と、エンジンのクランク角ひいては回転数(rpm)を検出するためのクランク角センサ15と、アクセル開度を検出するためのアクセル開度センサ16とが接続されている。
エアフローメータ11は吸気通路2に設けられている。NOxセンサ12は、図示例では酸化触媒4の上流側の排気通路3に設けられているが、酸化触媒4の下流側で且つ添加弁6の上流側(すなわち酸化触媒4と添加弁6の間)の排気通路3に設けられてもよい。上流排気温センサ13は、酸化触媒4と添加弁6の間の排気通路3に設けられ、下流排気温センサ14は、NOx触媒5の下流側の排気通路3に設けられている。
ECU100は、NOxセンサ12の出力に基づいて、エンジン本体1から排出された排ガスのNOx濃度、ひいてはNOx触媒5に流入する排ガスのNOx濃度を検出する。なお本実施形態では排ガスのNOx濃度を、NOxセンサ12を用いて直接検出するが、検出されたエンジン運転状態(例えばエンジン回転数とアクセル開度)に基づいてECU100により推定してもよい。
またECU100は、上流排気温センサ13および下流排気温センサ14の出力に基づいて、NOx触媒5の温度(床温)すなわち触媒温度Tcを推定する。この際の温度推定方法は公知方法を含め任意の方法が可能である。なお触媒温度Tcを、NOx触媒5に設置された温度センサで直接検出してもよい。
ECU100には添加弁6も接続されている。ECU100は、詳しくは後述するが、NOxセンサ12により検出されたNOx濃度の値に対応した量の尿素水Uが添加されるよう、添加弁6を制御する。
さて、上述したような衝突部7を備える構成では、尿素水添加量が多いときに衝突部7の温度が低下し、衝突部7に尿素が析出するという問題がある。
すなわち、尿素水添加量が多くなると、尿素水の急激な気化熱により衝突部7における放熱量が受熱量を上回り、衝突部7の温度が低下する。衝突部7付近の排ガス流速が低く、排ガスから衝突部7への受熱量が少ない場合にはなおさらである。すると、衝突部7に衝突した尿素水の加水分解が妨げられ、尿素水の水分のみが蒸発し、固体尿素が衝突部7の壁面に析出する。
そこで本実施形態では、かかる尿素析出を抑制すべく、以下の如く、触媒温度Tcに応じて尿素水添加方法を変更する制御を行う。
図2には、NOxセンサ12により検出されたNOx濃度C(線a)と、添加弁6から添加された尿素水添加量M(線b,c)との時間的推移の一例を示す。なお、以下に述べる「第1温度」および「第2温度」とは、両者間において相対的に高い温度および低い温度を表す用語である。つまり第1温度は第2温度より高い温度である。
本実施形態において、ECU100は、触媒温度Tcが高温側の第1温度であるときには、線bで示すように、NOx濃度Cの値に対応した尿素水添加量Mの尿素水が添加弁6から添加されるよう、添加弁6を制御する。この方法自体は一般的であり、NOx触媒5に流入する排ガスのNOx濃度が高くなるほど尿素水添加量Mも増大させられ、NOx触媒5からのNOx排出が抑止される。従って線bで示される尿素水添加量Mの波形は、線aで示されるNOx濃度Cの波形と近似したものとなる。
しかし、この方法を常に採用すると、期間d1,d2で示す如く、NOx濃度Cの突発的な増大に応答して、尿素水添加量Mが一時的もしくは瞬間的に析出限界値Mlimを超えることがある。ここで析出限界値Mlimとは、衝突部7の壁面に固体尿素が析出しない尿素水添加量Mの上限値である。尿素水添加量Mが析出限界値Mlimを超えると固体尿素の析出が起こり得る。
そこで本実施形態において、ECU100は、触媒温度Tcが低温側、すなわち第1温度より低い第2温度であるときには、NOx濃度Cの移動平均値に対応した尿素水添加量Mの尿素水が添加弁6から添加されるよう、添加弁6を制御する。これにより、線cで示すように尿素水添加量Mは移動平均化され、尿素水添加量Mの波形は、線bで示される波形よりも平滑化され、あるいはなまされる。
よって、NOx濃度Cの増大に応答して尿素水添加量Mが析出限界値Mlimを超えることを回避することができる。そして衝突部7の壁面の急激な温度低下を抑制し、衝突部7における尿素の析出を抑制することができる。
ここで、尿素水添加制御の詳細を以下に説明する。この尿素水添加制御はECU100が所定の演算周期τ毎に繰り返し実行する。
まず触媒温度Tcが第1温度であるとき、ECU100は、演算周期τ毎に、図3に示すような所定のマップ(関数でもよい。以下同様)から、NOx濃度Cの検出値に対応した目標添加量Mtを求める。マップにおいては、NOx濃度Cに対し比例的に増加する目標添加量Mtが予め定められている。そしてECU100は、目標添加量Mtに等しい量の尿素水が実際に添加弁6から添加されるよう、添加弁6を制御する。このような触媒温度Tcが第1温度であるときの制御を、以下、「通常制御」という。
他方、触媒温度Tcが第2温度であるときには、ECU100は、次の手順により制御を行う。
ステップ1:NOx濃度Cの移動平均値Cmaを算出する。
ステップ2:NOx濃度Cの移動平均値Cmaに対応した目標添加量Mtをマップから求める。
ステップ3:目標添加量Mtに等しい量の尿素水が実際に添加されるよう添加弁6を制御する。
ステップ1において、ECU100は、今回(n)の演算時期から(N−1)回前の演算時期までのNOx濃度Cのデータに基づき、次式により、今回の演算時期におけるNOx濃度の移動平均値Cmaを算出する。Nは予め定められたサンプル数であり、例えばN=100である。
Figure 2015101974
この移動平均値Cmaを演算周期毎に毎回更新することで、各演算時期において最新の移動平均値Cmaを算出することができる。
あとは通常制御のときと同様、ECU100は、ステップ2で移動平均値Cmaに対応した目標添加量Mtをマップから求め、ステップ3で目標添加量Mtに等しい量の尿素水を添加弁6から添加させる。ステップ1でNOx濃度Cが移動平均化されているので、結果的に実際の尿素水添加量Mも、図2の線cに示すように、NOx濃度Cの値に直接対応した量(図2の線b)よりも移動平均化され、尿素水添加量Mが析出限界値Mlimを超えることを回避できる。
代替的にECU100は、触媒温度Tcが第2温度であるとき、次の手順により制御を行ってもよい。
ステップ11:NOx濃度Cの値に対応した目標添加量Mtをマップから求める。
ステップ12:目標添加量Mtの移動平均値Mtmaを算出する。
ステップ13:目標添加量Mtの移動平均値Mtmaに等しい量の尿素水が実際に添加されるよう添加弁6を制御する。
ステップ11は通常制御のときと同様である。ステップ12において、ECU100は、今回(n)の演算時期から(N−1)回前の演算時期までの目標添加量Mtのデータに基づき、次式により、今回の演算時期における目標添加量Mtの移動平均値Mtmaを算出する。Nは予め任意に定められたサンプル数であり、例えばN=100である。
Figure 2015101974
この移動平均値Mtの算出を演算周期毎に繰り返すことで、各演算時期において最新の移動平均値Mtを算出することができる。
あとは前記同様、ECU100は、ステップ13で目標添加量Mtの移動平均値Mtmaに等しい量の尿素水を添加弁6から添加させる。ステップ13で目標添加量Mtが移動平均化されているので、結果的に実際の尿素水添加量Mも、図2の線cに示すように、NOx濃度Cの値に直接対応した量(図2の線b)よりも移動平均化され、尿素水添加量Mが析出限界値Mlimを超えることを回避できる。
この代替例も、「NOx濃度Cの移動平均値に対応した尿素水添加量Mの尿素水が添加弁6から添加されるよう、添加弁6を制御する」という制御に含まれる。なぜなら、前者の基本例とは移動平均化処理の対象が異なるだけで、基本例と同じ結果が得られるからである。より言えば、NOx濃度の検出から尿素水添加までの過程で、移動平均化処理はどの段階で行ってもよく、またどの段階で移動平均化処理が行われた場合もかかる制御に含まれる。かかる制御は必ずしも、基本例のようにNOx濃度Cの値に対し移動平均化処理を行った場合に限られない。
以下、上述したような触媒温度Tcが第2温度のときの制御を「平均化制御」という。平均化制御とは所謂なまし制御のことであるとも言える。
次に、触媒温度Tcが第1温度のときと第2温度のときとで制御方法を変更する理由を以下に述べる。
図4に、尿素水添加量Mの析出限界値Mlim、およびNOx触媒5におけるアンモニア(NH)の許容吸着量Mammの温度特性を示す。ここで横軸の温度は、析出限界値Mlimについては衝突部7の温度であり、アンモニア許容吸着量MammについてはNOx触媒5の温度Tcである。なお本実施形態のように衝突部7とNOx触媒5が互いに近接して配置されている場合には、両者の温度を同等とみなして差し支えなく、またNOx触媒5の温度変化に追従して衝突部7も温度変化する。両者の温度には一定の相関性がある。NOx触媒5におけるアンモニア許容吸着量Mammとは、NOx触媒5が吸着し得るアンモニアの最大量をいう。
図示するように、析出限界値Mlimは、温度が上昇するにつれ増大する、つまりより多くの尿素水添加量Mに対して尿素析出が起こらなくなるという特性がある。またアンモニア許容吸着量Mammは、逆に、温度が上昇するにつれ減少するという特性がある。
低温側の第2温度のときには、析出限界値Mlimが低いため、平均化制御を行う必要性が大きい。一方、平均化制御を行うと、NOx濃度Cの変化に対する尿素水添加量Mの追従が遅れる。しかし低温側の第2温度のときには、NOx触媒5におけるアンモニア許容吸着量Mammが多い。このためNOx触媒5には多くのアンモニアが吸着していると考えられ、この吸着アンモニアによってNOxを還元浄化できるので、かかる追従遅れがあってもNOx浄化率の低下を招きにくい。特に、NOx濃度Cの値に対応した目標添加量Mtよりも実際の添加量が少ない場合でも、吸着アンモニアの利用によってNOx浄化率の低下を招きにくい。なおこの場合とは、図2(B)において線cが線bを下回った場合が相当する。よって第2温度のときには尿素水添加量Mが析出限界値Mlimを超えるのを優先的に抑制すべく、平均化制御を実行する。
平均化制御を実行した場合、通常制御時に比べ、尿素水の所定時間当たりの総添加量は同等に維持される。すなわち、当該所定時間内において、目標添加量Mtよりも多くなった分の添加量は、目標添加量Mtよりも少なくなった分の添加量により、相殺される。逆も同様である。よって通常制御時と同等のNOx浄化率を達成することが可能である。
一方、高温側の第1温度のときには、析出限界値Mlimが高いため、平均化制御を行う必要性は小さい。一方、高温側の第1温度のときには、NOx触媒5におけるアンモニア許容吸着量Mammが少ない。よってNOx触媒5に吸着されたアンモニア量は少ないと考えられ、吸着アンモニアによるNOx還元浄化をそれ程期待できない。よって第1温度のときにはNOx濃度Cの変化に対する尿素水添加量Mの追従性を優先し、通常制御を実行する。
ところで、制御変更の判定基準となる温度は、NOx触媒5の触媒温度Tcの代わりに、衝突部7の温度(特に尿素水が衝突する壁面の温度)を用いてもよい。この場合、衝突部7の温度を温度センサで直接検出してもよいし、推定してもよい。尿素析出が衝突部7で起こるため、衝突部7の温度に応じて制御変更を行うのも好ましい。但し本実施形態では、他の制御等への利用のためにも触媒温度Tcを推定していること、NOx触媒5におけるアンモニア吸着量が触媒温度Tcの関数であること、衝突部7の温度が触媒温度Tcに相関し且つ近似した値であることなどの理由から、触媒温度Tcを用いている。
次に、本実施形態におけるより具体的な尿素水添加制御の例を説明する。まず始めに図5を参照して第1の例を説明する。ECU100は、図示されるようなルーチンを所定の演算周期τ毎に繰り返し実行する。
まずステップS101において、触媒温度Tcの値(推定値)が取得される。そしてステップS102において、触媒温度Tcが所定のしきい値Tcsと比較される。触媒温度Tcがしきい値Tcs以上の場合、ステップS103〜S105において通常制御が実行される。他方、触媒温度Tcがしきい値Tcs未満の場合、ステップS106〜S109において平均化制御が実行される。つまりしきい値Tcsは、衝突部7において尿素析出が起こり得る触媒温度Tcの上限値に相当する。あるいはしきい値Tcsは、衝突部7において尿素水が加水分解可能な触媒温度Tcの下限値に相当する。
触媒温度Tcがしきい値Tcs以上の場合、ステップS103においてNOx濃度Cの値(検出値)が取得される。そしてステップS104において、図3に示したようなマップから、NOx濃度Cの値に対応した目標添加量Mtの値が算出される。最後にステップS105において、目標添加量Mtに等しい量の尿素水が添加されるよう添加弁6が制御される。
他方、触媒温度Tcがしきい値Tcs未満の場合、ステップS106においてNOx濃度Cの値(検出値)が取得される。そしてステップS107において、NOx濃度の移動平均値Cmaが算出される。このときのサンプル数Nは所定の一定値(例えばN=100)である。
次いでステップS108において、図3に示したようなマップから、NOx濃度の移動平均値Cmaに対応した目標添加量Mtが算出される。最後にステップS108において、目標添加量Mtに等しい量の尿素水が添加されるよう添加弁6が制御される。
この第1の例において、しきい値Tcs以上の任意の触媒温度Tcが前述の第1温度に相当する。またしきい値Tcs未満の任意の触媒温度Tcが前述の第2温度に相当する。
なお、この第1の例では前述の基本例に従う制御を示したが、前述の代替例に従う制御となるよう第1の例を変形できることが、当業者に容易に理解されるであろう。
次に、図6を参照して第2の例を説明する。ECU100は、図示されるようなルーチンを所定の演算周期τ毎に繰り返し実行する。
まずステップS201において、触媒温度Tcの値(推定値)が取得される。そしてステップS202において、触媒温度Tcに基づきサンプル数Nが決定される。この決定は図7に示すような所定のマップに従って行われる。
マップにおいては、触媒温度Tcとサンプル数Nの関係が規定されており、触媒温度Tcが高くなるほどサンプル数Nは少なくなる傾向にある。また触媒温度Tcが所定のしきい値Tcs’以上のとき、サンプル数Nは常に最小の1である。しきい値Tcs’は、第1の例のしきい値Tcsと同様、衝突部7において尿素析出が起こり得る触媒温度Tcの上限値に相当し、あるいは衝突部7において尿素水が加水分解可能な触媒温度Tcの下限値に相当する。
触媒温度Tcがしきい値Tcs’以上のときサンプル数Nが1なので、仮にこの場合に移動平均化処理が行われたとしても、前記式(1)または(2)から明らかな通り、それが行われていないのと同じとなる。
次に、ステップS203においてNOx濃度Cの値(検出値)が取得される。そしてステップS204において、NOx濃度の移動平均値Cmaが、ステップS202で決定されたサンプル数Nと、少なくともステップS203で取得されたNOx濃度Cの値とに基づき算出される。
次いでステップS205において、図3に示したようなマップから、NOx濃度の移動平均値Cmaに対応した目標添加量Mtが算出される。最後にステップS206において、目標添加量Mtに等しい量の尿素水が添加されるよう添加弁6が制御される。
この第2の例において、しきい値Tcs’以上の任意の触媒温度がTcが前述の第1温度に相当する。またしきい値Tcs’未満の任意の触媒温度がTcが前述の第2温度に相当する。
この第2の例によれば、触媒温度Tcがしきい値Tcs’以上のとき、サンプル数Nが1なので、ステップS204では、ステップS203で取得されたNOx濃度Cの値に等しい移動平均値Cmaが算出される。よって結果的に、移動平均化処理を実質的に伴わない通常制御が実行される。
他方、触媒温度Tcがしきい値Tcs’未満のときには、ステップS202において2以上のサンプル数Nが得られる。よってステップS204では、ステップS203で取得されたNOx濃度Cの値とはおそらく異なるであろう移動平均値Cmaが算出される。よって結果的に、移動平均化処理を伴う平均化制御が実行される。
しかも、図4の析出限界値Mlimの温度特性に合わせて、触媒温度Tcが低くなるほど移動平均化の程度が大きくされる。つまり図2(B)に示されるような尿素水添加量Mの波形はより平滑化され、なまされる。よって尿素水添加量Mが析出限界値Mlimを超えるのを確実に回避できると共に、尿素水添加量Mの追従遅れあるいは過剰な過不足によるNOx浄化率低下を抑制できる。それ故、尿素析出とNOx浄化率の両立を好適に図ることができる。
なお、この第2の例では前述の基本例に従う制御を示したが、前述の代替例に従う制御となるよう第2の例を変形できることが、当業者に容易に理解されるであろう。
以上、本発明の好適実施形態を説明したが、本発明の実施形態は他にも様々なものが考えられる。例えば本発明は火花点火式内燃機関、より具体的にはストイキよりもリーンな空燃比で運転するリーンバーンガソリンエンジンにも好適に適用できる可能性がある。
本発明には、特許請求の範囲によって規定される本発明の思想に包含されるあらゆる変形例や応用例、均等物が含まれる。従って本発明は、限定的に解釈されるべきではなく、本発明の思想の範囲内に帰属する他の任意の技術にも適用することが可能である。
E 内燃機関(エンジン)
1 エンジン本体
3 排気通路
5 NOx触媒
6 添加弁
7 衝突部
100 電子制御ユニット(ECU)

Claims (1)

  1. 排気通路に設けられた選択還元型NOx触媒と、
    前記排気通路において前記NOx触媒の上流側に設けられ、前記排気通路内に尿素水を添加する添加弁と、
    前記排気通路において前記添加弁と前記NOx触媒の間に設けられ、前記添加弁から添加された尿素水を衝突させる衝突部と、
    前記添加弁を制御する制御装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記NOx触媒または前記衝突部の温度が第1温度であるときには、排ガスのNOx濃度の値に対応した量の尿素水が添加されるよう、前記添加弁を制御し、
    前記NOx触媒または前記衝突部の温度が前記第1温度より低い第2温度であるときには、排ガスのNOx濃度の移動平均値に対応した量の尿素水が添加されるよう、前記添加弁を制御する
    ことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
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