JP2013227950A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

内燃機関の排気浄化システム Download PDF

Info

Publication number
JP2013227950A
JP2013227950A JP2012101632A JP2012101632A JP2013227950A JP 2013227950 A JP2013227950 A JP 2013227950A JP 2012101632 A JP2012101632 A JP 2012101632A JP 2012101632 A JP2012101632 A JP 2012101632A JP 2013227950 A JP2013227950 A JP 2013227950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reducing agent
reduction catalyst
internal combustion
combustion engine
addition valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012101632A
Other languages
English (en)
Inventor
Keiji Ueda
啓仁 植田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2012101632A priority Critical patent/JP2013227950A/ja
Publication of JP2013227950A publication Critical patent/JP2013227950A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/12Improving ICE efficiencies

Landscapes

  • Exhaust Gas After Treatment (AREA)
  • Exhaust Gas Treatment By Means Of Catalyst (AREA)

Abstract

【課題】本発明は、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒と、選択還元型触媒へ流入する排気中にNH又はNHの前駆体である還元剤を添加する還元剤添加弁と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、選択還元型触媒のNO浄化率を好適に高めることを課題とする。
【解決手段】本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒と、選択還元型触媒へ流入する排気中にNH又はNHの前駆体である還元剤を添加する還元剤添加弁と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、選択還元型触媒へ流入する排気のNH濃度を検出し、NHが排気中で均一に分散されているときのNH濃度である基準濃度に対し、検出されたNH濃度が一定値以上乖離している場合に、NHの分散度合いを高める処理を実行するようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関し、特にアンモニア又はアンモニアの前駆体である還元剤を利用して排気中の窒素酸化物(NO)を浄化する技術に関する。
内燃機関の排気に含まれる二酸化窒素(NO)や一酸化窒素(NO)等の窒素酸化物(NO)を浄化する技術として、内燃機関の排気通路に配置される選択還元型触媒と、選択還元型触媒へ流入する排気にアンモニア(NH)又はアンモニア(NH)の前駆体である還元剤(たとえば、尿素やカルバミン酸アンモニウムなどの水溶液)を添加する還元剤添加弁と、を備えた排気浄化システムが知られている。
還元剤として尿素水溶液を用いるシステムにおいて、還元剤添加量を変更することにより、選択還元型触媒のNH吸着量が最大量(選択還元型触媒が吸着することができるNHの最大量)となる状態から徐々にNH吸着量を低減させ、その後徐々にNH吸着量を増加させることにより、NH吸着量の低減開始からアンモニアセンサによってNHスリップが検出されるまでの時間を求め、該時間に基づいて尿素水溶液に含まれる尿素の濃度を求める技術が提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。また、特許文献1には、尿素水溶液に含まれる尿素の濃度に応じて還元剤の添加量を補正する技術についても記述されている。
特開2011−163165号公報
ところで、選択還元型触媒へ流入するNOのうち、該選択還元型触媒で浄化されるNOの割合(NO浄化率)は、還元剤の添加量や還元剤に含まれる尿素の濃度によっても変化するが、排気が選択還元型触媒へ流入する際の該排気におけるNHの分散度合いによっても変化する。たとえば、排気中におけるNHの分散度合いが低い場合(排気中におけるNHの分布に偏りがある場合)は、排気中におけるNHの分散度合いが高い場合(排気中におけるNHの分布が均一である場合)に比べ、選択還元型触媒のNO浄化率が低くなる可能性がある。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒と、選択還元型触媒へ流入する排気中にアンモニア(NH)又はアンモニア(NH)の前駆体である還元剤を添加する還元剤添加弁と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、選択還元型触媒のNO浄化率を好適に高めることができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒と、選択還元型触媒へ流入する排気中にアンモニア(NH)又はアンモニア(NH)の前駆体である還元剤を添加する還元剤添加弁と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、選択還元型触媒へ流入する排気のNH濃度を検出し、NHが排気中において理想状態(たとえば、均一状態)で分散されているときのNH濃度である基準濃度に対し、検出されたNH濃度が一定値以上乖離している場合に、NHの分散度合
いを高まるための処理を実行するようにした。
詳細には、本発明の内燃機関の排気浄化システムは、
内燃機関の排気通路に配置される選択還元型触媒と、
前記選択還元型触媒へ流入する排気にアンモニア又はアンモニアの前駆体である還元剤を添加する還元剤添加弁と、
前記還元剤添加弁から還元剤が添加された後の排気であって、前記選択還元型触媒へ流入する前の排気に含まれるアンモニアの濃度を検出するアンモニアセンサと、
前記還元剤添加弁から添加された還元剤の排気中における分散度合いを変更する変更機構と、
還元剤が添加されたときに前記アンモニアセンサによって検出される濃度が基準濃度に対して一定値以上乖離している場合に、排気中におけるアンモニアの分散度合いが高くなるように、前記変更機構を制御する制御手段と、
を備えるようにした。
なお、ここでいう「基準濃度」は、前述したように、還元剤が排気中において理想状態で分散されているときにアンモニアセンサによって検出されるアンモニア(NH)の濃度である。また、ここでいう「NHの濃度」は、濃度の絶対量を示す値に限られず、濃度と相関する値であればよく、たとえば、排気中に含まれるNHの絶対量であってもよい。
還元剤添加弁から還元剤が添加されたときに、該還元剤が排気中において十分に分散されていなければ、排気中におけるアンモニアの分散度合いも低くなり易い。その結果、アンモニアセンサにより検出されるNHの濃度は、基準濃度に対して過薄となったり、又は過濃となったりする。たとえば、排気通路の径方向における還元剤の濃度分布が偏った状態になると、アンモニアセンサのセンシング部が配置される位置においてNHの濃度が基準濃度より薄くなったり、又は濃くなったりする。
NHの濃度分布が偏った状態の排気が選択還元型触媒へ流入すると、選択還元型触媒におけるNHの濃度分布も偏ってしまう可能性がある。選択還元型触媒においてNHの量が過多となる領域では、NOと反応しきれない余剰のNH(又は、選択還元型触媒が吸着しきれない余剰のNH)が選択還元型触媒の下流へ流出する可能性がある。また、選択還元型触媒においてNHの量が過少となる領域では、NHと反応しきれないNOが選択還元型触媒の下流へ流出する可能性がある。その結果、選択還元型触媒のNO浄化率は、NHの濃度分布が均一であるとき(アンモニアセンサにより検出される濃度が前記基準濃度と等しいとき)のNO浄化率(以下、「目標NO浄化率」と称する)より小さくなる。
これに対し、本発明の内燃機関の排気浄化システムによれば、アンモニアセンサによって検出されるNHの濃度が基準濃度に対して一定値以上乖離しているときに、還元剤の分散度合いが高められるため、排気中におけるNHの濃度分布を均一に近づけることができる。その結果、選択還元型触媒におけるNHの濃度分布も均一に近づくため、選択還元型触媒から流出するNHやNOの量を少なく抑えることができるとともに、選択還元型触媒のNO浄化率を目標NO浄化率に近づけることができる。
本発明の内燃機関の排気浄化システムは、選択還元型触媒へ流入するNO量に対して選択還元型触媒で浄化されるNO量の割合であるNO浄化率を演算する演算手段をさらに備えるようにしてもよい。その場合、制御手段は、演算手段により算出されるNO浄化率と目標NO浄化率との差に基づいて、前記変更機構をフィードバック制御するようにしてもよい。
このような構成によれば、選択還元型触媒における実際のNO浄化率をより確実に目標NO浄化率に近づけることができるとともに、選択還元型触媒から流出するNHやNOの量をより確実に低減することができる。
本発明の変更機構としては、たとえば、還元剤添加弁の噴射圧力や噴射間隔(噴射周期)を変更する機構や、分散板などの角度を変更する機構等を用いることができる。
また、本発明において、アンモニアセンサは、該センサのセンシング部(たとえば、センサ素子)が排気通路の径方向においてNHが偏在しやすい位置(NHの濃度が高くなり易い位置)、又はNHが偏在し難い位置(NHの濃度が低くなり易い位置)に配置されてもよい。その場合、NHの濃度分布の偏りをより確実に検出することが可能になる。
本発明によれば、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒と、選択還元型触媒へ流入する排気中にアンモニア(NH)又はアンモニア(NH)の前駆体である還元剤を添加する還元剤添加弁と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、選択還元型触媒のNO浄化率を好適に高めることができる。
本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。 アンモニアが均一に分散していない場合におけるアンモニアの濃度分布の例を示す図である。 アンモニアが均一に分散していない場合におけるアンモニアの濃度分布の他の例を示す図である。 分散処理ルーチンを示すフローチャートである。 分散処理実行時における実NH濃度Cnh3の変化と実NO浄化率Enoxの変化を時系列に示す図である。 還元剤添加弁の噴射間隔と選択還元型触媒の実NO浄化率Enoxとの関係を示す図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明を適用する内燃機関の排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)であるが、希薄燃焼運転(リーンバーン運転)可能な火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)であってもよい。
図1において、内燃機関1には、排気通路2が接続されている。排気通路2は、内燃機関1の気筒内から排出される既燃ガス(排気)を流通させるための通路である。排気通路2の途中には、第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4が上流側から直列に配置されている。
第1触媒ケーシング3は、筒状のケーシング内に酸化触媒とパティキュレートフィルタを内装している。その際、酸化触媒は、パティキュレートフィルタの上流に配置される触媒担体に担持されてもよく、あるいはパティキュレートフィルタに担持されてもよい。
第2触媒ケーシング4は、筒状のケーシング内に、選択還元型触媒が担持された触媒担体を収容したものである。触媒担体は、たとえば、コーディライトやFe−Cr−Al系の耐熱鋼から成るハニカム形状の横断面を有するモノリスタイプの基材に、アルミナ系又はゼオライト系の活性成分(担体)をコーティングしたものである。さらに、触媒担体には、酸化能を有する貴金属触媒(たとえば、白金(Pt)やパラジウム(Pd)等)が担持されている。なお、第2触媒ケーシング4の内部において、酸化触媒を担持した触媒担体が選択還元型触媒より下流に配置されてもよい。その場合の酸化触媒は、後述する還元剤添加弁5から選択還元型触媒へ供給される還元剤のうち、選択還元型触媒をすり抜けた還元剤を酸化するための触媒である。
第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4との間の排気通路2には、NH又はNHの前駆体である還元剤を排気中へ添加(噴射)するための還元剤添加弁5が取り付けられている。還元剤添加弁5は、ニードルの移動により開閉される噴孔を有する弁装置である。還元剤添加弁5は、ポンプ50を介して還元剤タンク51に接続されている。ポンプ50は、還元剤タンク51に貯留されている還元剤を吸引するとともに、吸引された還元剤を還元剤添加弁5へ圧送する。還元剤添加弁5は、ポンプ50から圧送されてくる還元剤を排気通路2内へ噴射する。なお、還元剤添加弁5の開閉タイミングやポンプ50の吐出圧力は、ECU9によって電気的に制御されるようになっている。
ここで、還元剤タンク51に貯留される還元剤としては、尿素やカルバミン酸アンモニウムなどの水溶液や、NHガスを用いることができる。本実施形態では、還元剤として、尿素水溶液を用いる例について述べる。
還元剤添加弁5から尿素水溶液が噴射されると、該尿素水溶液が排気とともに第2触媒ケーシング4へ流入する。その際、尿素水溶液が排気の熱を受けて熱分解又は加水分解される。尿素水溶液が熱分解又は加水分解されると、アンモニア(NH)が生成される。このようにして生成されたアンモニア(NH)は、選択還元型触媒に吸着又は吸蔵される。選択還元型触媒に吸着又は吸蔵されたアンモニア(NH)は、排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)と反応して窒素(N)や水(HO)を生成する。つまり、アンモニア(NH)は、窒素酸化物(NO)の還元剤として機能する。その際、選択還元型触媒の広い範囲においてアンモニア(NH)が均一に吸着されていると、選択還元型触媒における窒素酸化物(NO)の浄化率を高めることができる。
このように構成された内燃機関1には、ECU9が併設されている。ECU9は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどを備えた電子制御ユニットである。ECU9には、上流側NOセンサ6、NHセンサ(アンモニアセンサ)7、下流側NOセンサ8、クランクポジションセンサ10、アクセルポジションセンサ11、及びエアフローメータ12などの各種センサが電気的に接続されている。
上流側NOセンサ6は、第1触媒ケーシング3より下流、且つ第2触媒ケーシング4より上流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4へ流入する排気中に含まれる窒素酸化物(NO)の量(以下、「NO流入量」と称する)に相関する電気信号を出力する。NHセンサ7は、還元剤添加弁5より下流、且つ第2触媒ケーシング4より上流の排気通路2に配置され、排気中に含まれるNHの濃度に相関する電気信号を出力する。下流側NOセンサ8は、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4から流出するNOの量(以下、「NO流出量」と称する)に相関する電気信号を出力する。クランクポジションセンサ10は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ11は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関する電気信号を出力する。エアフローメータ12は、内燃機関1に吸入される空気量(吸入空気量)に相関する電気信号を
出力する。
なお、NOセンサは、排気中のNOに加え、NHにも反応するため、NHセンサ7の位置に上流側NOセンサ6を配置し、該上流側NOセンサ6をNOセンサ及びNHセンサとして機能させてもよい。なお、上流側NOセンサ6をNHセンサとして機能させる場合は、排気中に含まれるNO量が少ないことが条件となる。なお、内燃機関1の気筒内で燃焼される混合気の空燃比が理論空燃比以下となる場合や、第1触媒ケーシング3において排気中のNOが十分に浄化される場合に、排気中に含まれるNOの量が少なくなる。よって、それらの条件が成立しているときであって、還元剤添加弁5から還元剤が添加されたとき(或いは添加直後)に、上流側NOセンサ6が検出する値をNHの濃度として用いればよい。
ECU9には、内燃機関1に取り付けられた各種機器(たとえば、燃料噴射弁など)、還元剤添加弁5、及びポンプ50などが電気的に接続されている。ECU9は、前記した各種センサの出力信号に基づいて、内燃機関1の各種機器、還元剤添加弁5、及びポンプ50などを電気的に制御する。たとえば、ECU9は、内燃機関1の燃料噴射制御や、還元剤添加弁5から間欠的に還元剤を噴射させる添加制御などの既知の制御に加え、排気中における還元剤の分散度合いを高めるための分散処理を実行する。以下、分散処理の実行方法について述べる。
分散処理では、ECU9は、第2触媒ケーシング4へ流入する排気のNH分散度合いを判定する。具体的には、ECU9は、NHセンサ7の出力信号(実NH濃度)と基準濃度との差が一定値以上であるか否かを判別する。ここでいう「基準濃度」は、排気通路2の径方向においてNHが均一に分散しているときにNHセンサ7によって検出されるNHの濃度に相当し、以下の式(1)によって演算することができる。
Cnh3base=Anh3/(Aex+Anh3)*100・・・(1)
上記式(1)中のCnh3baseは基準濃度である。Anh3は、還元剤添加弁5から排気中へ供給されるNHの量である。Aexは、排気の量である。なお、排気の量Aexとしては、エアフローメータ12の出力信号(吸入空気量)Gaを用いることができる。
ここで、NHが排気中で均一に分散していないときは、排気通路2の径方向におけるNHの濃度分布が偏ったものとなる。その結果、NHセンサ7によって検出される実NH濃度は、基準濃度Cnh3baseより高くなったり、又は低くなったりする。
図2,3は、NHが排気中で均一に分散していない場合のNHの濃度分布を示す図である。図2,3中の領域Aは排気中に含まれるNHの量が相対的に多い領域を示し、領域Bは排気中に含まれるNHの量が相対的に少ない領域を示す。図2に示すように、NHセンサ7のセンシング部70の位置が領域Aに含まれる場合は、NHセンサ7によって検出される実NH濃度は、基準濃度Cnh3baseより高くなる。一方、図3に示すように、NHセンサ7のセンシング部70の位置が領域Bに含まれる場合は、NHセンサ7によって検出される実NH濃度は、基準濃度Cnh3baseより低くなる。
図2,3に示すような状態の排気が第2触媒ケーシング4へ流入した場合は、選択還元型触媒におけるNHの濃度分布も偏ってしまう可能性がある。選択還元型触媒においてNHの量が過多となる領域では、NOと反応しきれない余剰のNHや、選択還元型触媒が吸着しきれない余剰のNHが第2触媒ケーシング4の下流へ流出する可能性がある。また、選択還元型触媒においてNHの量が過少となる領域では、NHと反応しきれないNOが選択還元型触媒の下流へ流出する可能性がある。その結果、選択還元型触
媒におけるNO浄化率(以下、「実NO浄化率」と称する)は、NHの濃度分布が均一であるとき(実NH濃度が基準濃度Cnh3baseと等しいとき)のNO浄化率(目標NO浄化率)より小さくなる。
したがって、NHセンサ7によって検出される実NH濃度が基準濃度Cnh3baseに対して一定値以上乖離しているとき(実NO浄化率が目標NO浄化率に比して所定値以上低いとき)は、ECU9は、還元剤の分散度合いを高めるようにした。ここでいう「一定値」は、実NO浄化率が許容範囲より低くなるときの実NO浄化率と目標NO浄化率との最小の差、又は第2触媒ケーシング4の下流へ流出するNOの量が許容量を超えるときの実NO浄化率と目標NO浄化率との最小の差に相当し、予め実験などを用いた適合処理によって求められた値である。
排気中におけるNHの分散度合いは、還元剤添加弁5から添加された還元剤の排気中における分散度合いに相関する。そのため、排気中におけるNHの分散度合いを高める場合は、排気中における還元剤の分散度合いを高める必要がある。排気中における還元剤の分散度合いを高める方法としては、還元剤添加弁5の噴射圧力を高める方法、還元剤添加弁5の噴射周期(還元剤の噴射間隔)を短くする方法、還元剤添加弁5から噴射される還元剤の飛行経路上に配置される分散板の角度を変更する方法(たとえば、還元剤と分散板の衝突角度を直角に近づけることにより、還元剤の微粒化(霧化)の促進する方法)、等を用いることができる。なお、還元剤として、NHガスが使用される場合は、分散板に衝突する還元剤の量が増加するように分散板の角度を調整することにより、還元剤の滞留時間(還元剤と排気との混合時間)を長くする方法を用いることもできる。以下では、還元剤添加弁5の噴射圧力を高める方法を用いる例について述べる。
ところで、還元剤添加弁5の噴射圧力が過剰に高くなると、排気中における還元剤の貫徹力が大きくなるため、排気通路2の壁面に付着する還元剤の量が増加し、還元剤の分散度合いが却って低下する可能性がある。これに対し、還元剤添加弁5の噴射圧力を高める前のNO浄化率に対し、還元剤添加弁5の噴射圧力を高めた後のNO浄化率が低くなった場合は、還元剤添加弁5の噴射圧力を低下させてもよい。このように還元剤添加弁5の噴射圧力がフィードバック制御されると、還元剤添加弁5の噴射圧力の過剰な上昇に起因したNO浄化率の低下を抑制することができる。
以下、本実施形態における分散処理の実行手順について図4に沿って説明する。図4は、分散処理ルーチンを示すフローチャートである。この分散処理ルーチンは、予めECU9のROMに記憶されており、ECU9によって周期的に実行される。
図4の分散処理ルーチンでは、ECU9は、先ずS101において上流側NOセンサ6の出力信号(NOx流入量)Anoxin、NHセンサ7の出力信号(実NH濃度)Cnh3、下流側NOセンサ8の出力信号(NO流出量)Anoxout、及びエアフローメータ12の出力信号(吸入空気量)Gaを読み込む。
S102では、ECU9は、前記S101で読み込まれたNO流入量AnoxinとNO流出量Anoxoutをパラメータとして、現時点におけるNO浄化率Enox1を演算する。具体的には、ECU9は、以下の式(2)にしたがって、NO浄化率Enox1を演算する。
Enox1=(Anoxin−Anoxout)/Anoxin・・・(2)
S103では、ECU9は、前記S101で読み込まれた吸入空気量Gaと還元剤添加弁5から添加されている還元剤の量(NHの量Anh3)と前述の式(1)に基づいて、基準濃度Cnh3baseを演算する。その際、式(1)中の排気の量Aexの値とし
て、吸入空気量Gaを代入するものとする。
S104では、ECU9は、前記S103で算出された基準濃度Cnh3baseと前記S101で読み込まれた実NH濃度Cnh3との差(=Cnh3base−Cnh3)が一定値α以上であるか否かを判別する。S104において否定判定された場合(Cnh3base−Cnh3<α)は、ECU9は、分散処理を実行せずに、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、S104において肯定判定された場合(Cnh3base−Cnh3≧α)は、ECU9は、S105乃至S109において分散処理を実行する。
先ず、ECU9は、S105において、還元剤添加弁5の噴射圧力を増加させる。その際、噴射圧力の増加量は、予め適合された固定値であってもよく、又は基準濃度Cnh3baseと実NH濃度Cnh3の差に応じて変更される可変値(前記差が大きいときは小さいときより大きな値に設定される可変値)であってもよい。なお、還元剤添加弁5の噴射圧力を高める方法としては、ポンプ50の吐出圧力を高める方法を用いることができる。その場合、ポンプ50が本発明の変更機構に相当し、ECU9が制御手段に相当する。
続いて、ECU9は、S106の処理へ進み、上流側NOセンサ6の出力信号(NO流入量)Anoxinと下流側NOセンサ8の出力信号(NO流出量)Anoxoutを再度読み込む。
S107では、ECU9は、前記S106で読み込まれたNO流入量AnoxinとNO流出量Anoxoutをパラメータとして、還元剤添加弁5の噴射圧力が増加された後のNO浄化率Enox2を演算する。その際の演算方法は、前述したS102と同様である。
S108では、ECU9は、前記S108で算出されたNO浄化率Enox2が前記S102で演算されたNO浄化率Enox1(還元剤添加弁5の噴射圧力が増加される前のNO浄化率)より高くなっているか否かを判別する。S108において肯定判定された場合(Enox2>Enox1)は、ECU9は、本ルーチンの実行を一旦終了する。一方、S108において否定判定された場合(Enox2≦Enox1)は、還元剤添加弁5の噴射圧力が過剰に高くなっているため、NHの分散度合いが却って低下しているとみなすことができる。そのため、ECU9は、S109の処理へ進み、還元剤添加弁5の噴射圧力を低下させる。その際、ECU9は、還元剤添加弁5の噴射圧力が前記S105の実行前の噴射圧力より低くなるようにしてもよく、又は前記S105の実行前の噴射圧力より高く、且つ前記S105の実行後の噴射圧力より低くなる範囲に収まるようにしてもよい。
ECU9が図4の分散処理ルーチンを繰り返し実行すると、図5に示すように、実NH濃度Cnh3が基準濃度Cnh3baseに対して一定値α以上低い状態にあっても、実NH濃度Cnh3が基準濃度Cnh3base±αの範囲内まで上昇する。さらに、実NH濃度Cnh3が基準濃度Cnh3base±αの範囲まで上昇すると、実NO浄化率Enoxが顕著に上昇する。
したがって、本実施形態の内燃機関の排気浄化システムによれば、選択還元型触媒の実NO浄化率を可及的に高めることができる。
ところで、図4の分散処理ルーチンにおいて、ECU9がS105の処理を実行する際に、還元剤添加弁5の噴射圧力が上限値に達している場合も想定される。そのような場合は、還元剤添加弁5の噴射圧力の増加によるNHの分散度合いの向上を図ることができ
ない。
そこで、ECU9は、還元剤添加弁5の噴射圧力が上限値(還元剤添加弁5やポンプ50の構造などに起因した噴射圧力の上限値)に達している場合は、他の手段を利用してNHの分散度合いを高めるようにしてもよい。たとえば、ECU9は、一定期間あたりに還元剤添加弁5から噴射される還元剤の量を一定量に保ちつつ、還元剤の噴射周期(噴射間隔)を短くするようにしてもよい。
ここで、還元剤添加弁5の噴射周期と選択還元型触媒の実NO浄化率Enoxとの関係を図6に示す。図6において、還元剤の噴射周期が短いときは長いときに比べ、実NO浄化率Enoxが大きくなる傾向がある。これは、一定期間あたりに還元剤添加弁5から噴射される還元剤の量を一定量に保ちつつ、還元剤の噴射周期が短縮されると、1回当たりの噴射量が少なくなるため、還元剤が排気中において偏在し難くなるものと考えられる。つまり、一定期間あたりに還元剤添加弁5から噴射される還元剤の量を一定量に保ちつつ、還元剤の噴射周期が短縮されると、排気中における還元剤の分散度合いが高くなるものと考えられる。
したがって、還元剤添加弁5の噴射圧力が上限値に達しているときに、一定期間あたりに還元剤添加弁5から噴射される還元剤の量を一定量に保ちつつ、還元剤の噴射周期が短縮されると、NHの分散度合いが高くなるとともに、選択還元型触媒における実NO浄化率Enoxが高くなる。
なお、還元剤添加弁5から噴射される還元剤の飛行経路上に、角度を変更な分散板やフィンなどが配置されている場合は、ECU9は、還元剤添加弁5の噴射圧力が上限値に達しているときに、該分散板やフィンの角度を変更することにより、還元剤の分散度合い(NHの分散度合い)を高めるようにしてもよい。
ところで、還元剤添加弁5の噴射圧力が上限値に達しているにもかかわらず、実NH濃度Cnh3が基準濃度Cnh3baseより低くなる要因として、尿素水溶液に含まれる尿素の濃度が想定値より低いことも考えられる。つまり、基準濃度Cnh3baseを演算する際の前提となる還元剤の量とNHの量との相関関係が想定値と異なることが考えられる。よって、ECU9は、還元剤添加弁5の噴射圧力が上限値に達している場合は、還元剤添加弁5から噴射される還元剤の量を増加させるようにしてもよい。
なお、図4の分散処理ルーチンにおいて、ECU9は、S109の処理を実行した後に、還元剤の噴射周期を短くする処理、又は分散板やフィンの角度を変更する処理を実行してもよい。その場合、還元剤の分散度合い及びNHの分散度合いをより確実に高めることが可能になる。その結果、選択還元型触媒における実NO浄化率をより確実に高めることが可能になる。
1 内燃機関
2 排気通路
3 第1触媒ケーシング
4 第2触媒ケーシング
5 還元剤添加弁
6 上流側NOセンサ
7 NHセンサ
8 下流側NOセンサ
9 ECU
50 ポンプ
51 還元剤タンク
70 センシング部

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に配置される選択還元型触媒と、
    前記選択還元型触媒へ流入する排気にアンモニア又はアンモニアの前駆体である還元剤を添加する還元剤添加弁と、
    前記還元剤添加弁から還元剤が添加された後の排気であって、前記選択還元型触媒へ流入する前の排気に含まれるアンモニアの濃度を検出するアンモニアセンサと、
    前記還元剤添加弁から添加された還元剤の排気中における分散度合いを変更する変更機構と、
    還元剤が添加されたときに前記アンモニアセンサによって検出される濃度が基準濃度に対して一定値以上乖離している場合に、排気中におけるアンモニアの分散度合いが高くなるように、前記変更機構を制御する制御手段と、
    を備える内燃機関の排気浄化システム。
  2. 請求項1において、前記選択還元型触媒へ流入する窒素酸化物の量に対して該選択還元型触媒で浄化される窒素酸化物の量の割合であるNO浄化率を演算する演算手段をさらに備え、
    前記制御手段は、前記演算手段により算出されるNO浄化率と目標NO浄化率との差に基づいて、前記変更機構をフィードバック制御する内燃機関の排気浄化システム。
  3. 請求項1又は2において、前記変更機構は、前記還元剤添加弁の噴射圧力又は噴射間隔を変更する機構である内燃機関の排気浄化システム。
  4. 請求項1又は2において、前記変更機構は、前記還元剤添加弁から噴射される還元剤の飛行経路上に配置される分散板の角度を変更する機構である内燃機関の排気浄化システム。
JP2012101632A 2012-04-26 2012-04-26 内燃機関の排気浄化システム Pending JP2013227950A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012101632A JP2013227950A (ja) 2012-04-26 2012-04-26 内燃機関の排気浄化システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012101632A JP2013227950A (ja) 2012-04-26 2012-04-26 内燃機関の排気浄化システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013227950A true JP2013227950A (ja) 2013-11-07

Family

ID=49675796

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012101632A Pending JP2013227950A (ja) 2012-04-26 2012-04-26 内燃機関の排気浄化システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2013227950A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104950022A (zh) * 2014-03-28 2015-09-30 日立造船株式会社 用于发动机的脱硝率测定方法和测定装置
JP2015190460A (ja) * 2014-03-31 2015-11-02 日立造船株式会社 エンジンのための脱硝率の測定方法およびその測定装置
JP2016196826A (ja) * 2015-04-02 2016-11-24 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104950022A (zh) * 2014-03-28 2015-09-30 日立造船株式会社 用于发动机的脱硝率测定方法和测定装置
KR20150112848A (ko) * 2014-03-28 2015-10-07 히다치 조센 가부시키가이샤 엔진을 위한 탈초율의 측정방법 및 측정장치
JP2015190356A (ja) * 2014-03-28 2015-11-02 日立造船株式会社 エンジンのための脱硝率の測定方法および測定装置
CN104950022B (zh) * 2014-03-28 2019-01-22 日立造船株式会社 用于发动机的脱硝率测定方法和测定装置
KR102274546B1 (ko) 2014-03-28 2021-07-06 히다치 조센 가부시키가이샤 엔진을 위한 탈초율의 측정방법 및 측정장치
JP2015190460A (ja) * 2014-03-31 2015-11-02 日立造船株式会社 エンジンのための脱硝率の測定方法およびその測定装置
JP2016196826A (ja) * 2015-04-02 2016-11-24 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の排気浄化装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5907286B2 (ja) 排気浄化装置の故障診断装置
US9133749B2 (en) Ammonia storage set-point control for selective catalytic reduction applications
JP5293811B2 (ja) エンジンの排気浄化装置
US8769928B2 (en) Exhaust system having cross-sensitive sensor
EP2894318B1 (en) Control system for internal combustion engine
US20170306818A1 (en) Control apparatus for exhaust gas purification apparatus
EP2570625B1 (en) Exhaust gas purification system for internal combustion engine
JP6015753B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP6149940B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
EP2937536A1 (en) Exhaust purification device for internal combustion engine
JP2013227950A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5672296B2 (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP6128122B2 (ja) 内燃機関の排気浄化装置
JP2013170570A (ja) 排気浄化装置の異常検出システム
JP2015010589A (ja) 排気浄化装置の異常診断装置
JP2013253540A (ja) 内燃機関の排気浄化システム
JP5892047B2 (ja) Scrシステムの劣化診断装置
JP2013234608A (ja) 排気浄化装置の昇温制御システム
JP2013181465A (ja) 排気浄化装置の異常検出システム
JP2022100067A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2013221487A (ja) 内燃機関の排気浄化システム