JP2013221487A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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徹 木所
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Abstract

【課題】本発明は、選択還元型触媒の前後の排気通路に配置されたNOセンサの出力信号に基づいて選択還元型触媒のNO浄化率を演算する内燃機関の排気浄化システムにおいて、NO浄化率の誤差をより早期に校正することを課題とする。
【解決手段】本発明は、選択還元型触媒より上流の排気通路に配置された第1NOセンサと、選択還元型触媒より下流の排気通路に配置された第2NOセンサと、第1NOセンサ及び第2NOセンサの測定値に基づいて選択還元型触媒のNO浄化率を演算する演算手段と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、内燃機関の冷間始動時から選択還元型触媒の温度が活性温度より低く且つ脱離完了温度以上となるまでの期間における積算NO流入量と積算NO流出量を演算し、それら二つの積算値の比に基づいてNO浄化率を補正するようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関し、特に、選択還元型触媒のNO浄化率を求める技術に関する。
従来、内燃機関の排気通路に選択還元型触媒を含む触媒コンバータを配置するとともに、該選択還元型触媒へアンモニア又はアンモニアの前駆体である還元剤を供給する装置を備えた排気浄化システム(所謂、尿素SCRシステム)が知られている。
上記したような尿素SCRシステムにおいては、触媒コンバータの前後の排気通路(すなわち、触媒コンバータより上流の排気通路と下流の排気通路)にNOセンサを配置し、それらNOセンサの出力信号に基づいて選択還元型触媒のNO浄化率を演算する技術が提案されている(たとえば、特許文献1を参照)。
特開2009−180150号公報 特開2006−037771号公報 特開2010−106715号公報
ところで、尿素SCRシステムにおいては、還元剤供給装置等の異常を検出する際のパラメータとして、NO浄化率が用いられる場合がある。そのような場合において、NO浄化率の演算値に誤差(演算値と実際の値との差)が生じると、上記の異常検出処理の精度が低下する可能性がある。たとえば、2つのNOセンサのゲインに差が生じると、NO浄化率の演算値に誤差が生じるため、上記の異常検出処理を正確に行えなくなる可能性がある。
しかしながら、NOセンサのゲインを校正するための処理が内燃機関の暖機完了後や運転停止後等に実施されると、NO浄化率の演算値に誤差が生じた状態で内燃機関が長期間に亘って運転される可能性がある。その結果、異常検出処理の誤検出を招いたり、又は排気エミッションの増加を招いたりする可能性がある。
本発明は、上記したような実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、選択還元型触媒の前後の排気通路に配置されたNOセンサの出力信号に基づいて選択還元型触媒におけるNO浄化率を演算する内燃機関の排気浄化システムにおいて、NO浄化率の誤差をより早期に校正することができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、選択還元型触媒の前後の排気通路に配置されたNOセンサの出力信号に基づいて該選択還元型触媒におけるNO浄化率を演算する内燃機関の排気浄化システムにおいて、内燃機関の冷間始動時から所定時期までの期間に2つのNOセンサの各々の出力信号を積算し、それら2つの積算値の比に基づいてNO浄化率の演算値を補正するようにした。
詳細には、本発明は、内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒と、
前記選択還元型触媒より上流の排気通路に配置され、前記選択還元型触媒へ流入するNOの量であるNO流入量を測定する第1NOセンサと、
前記選択還元型触媒より下流の排気通路に配置され、前記選択還元型触媒から流出するNOの量であるNO流出量を測定する第2NOセンサと、
前記第1NOセンサ及び前記第2NOセンサの測定値に基づいて、NO流入量に対して前記選択還元型触媒で浄化されるNO量の割合であるNO浄化率を演算する演算手段と、
を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、
前記内燃機関の冷間始動時から前記選択還元型触媒が活性する前の所定時期までの期間に前記NO流入量及び前記NO流出量を積算し、それらの積算値の比に基づいて前記NO浄化率を補正する補正手段を備えるようにした。
ここでいう「内燃機関の冷間始動時」は、選択還元型触媒が活性していない状態(すなわち、選択還元型触媒がNOを浄化することができない状態)において内燃機関が始動されるとき(クランキングが開始されるとき)をいう。
内燃機関が冷間始動されたとき(選択還元型触媒が活性していない状態で内燃機関が始動されたとき)は、選択還元型触媒は、排気中のNOを吸着する。その後、選択還元型触媒の温度が活性温度より低い所定の脱離開始温度に上昇すると、選択還元型触媒に吸着されていたNOが該選択還元型触媒から脱離する。さらに、選択還元型触媒が前記脱離開始温度より高く、且つ前記活性温度より低い所定の脱離完了温度に上昇すると、該選択還元型触媒に吸着されているNO量が略零(全てのNOの脱離が終了)になる。
なお、ここでいう「活性温度」は、選択還元型触媒の全体が活性する温度ではなく、選択還元型触媒の一部が活性する温度(すなわち、選択還元型触媒の一部においてNOが浄化され始める温度であり、以下では「部分活性温度」と称する)をいう。また、「脱離開始温度」は、選択還元型触媒に吸着されているNOが該選択還元型触媒から脱離し始める温度である。「脱離完了温度」は、選択還元型触媒に吸着されている全てのNOが脱離し終わる温度、言い換えると、選択還元型触媒がNOを吸着しなくなる最低の温度である。
内燃機関の冷間始動時から選択還元型触媒が活性する前の所定時期までの期間において選択還元型触媒へ流入するNO量の積算値と選択還元型触媒から流出するNO量の積算値は略同等になる。
したがって、内燃機関の冷間始動時から選択還元型触媒が活性する前の所定時期までの期間におけるNO流入量の積算値(以下、「積算NO流入量」と称する)とNO流出量の積算値(以下、「積算NO流出量」と称する)との比は、第1NOセンサのゲインと第2NOセンサのゲインとの比に相当する。
ここで、第1NOセンサのゲインと第2NOセンサのゲインが相異する場合は、NO浄化率の演算値と実際の値との間に誤差が生じる。これに対し、積算NO流入量と積算NO流出量との比に基づいてNO浄化率が補正されると、第1NOセンサのゲインと第2NOセンサのゲインの差に起因したNO浄化率の誤差を解消若しくは小さくすることができる。さらに、本発明におけるNO浄化率の補正は、内燃機関が冷間始動された直後の早い時期に行われるため、NO浄化率の誤差をより早期に校正することができる。その結果、NO浄化率の演算値と実際の値との間に誤差が生じた状態で内燃機関が長期間に亘って運転される事態を回避することができる。
なお、上記した所定時期は、選択還元型触媒の温度が部分活性温度より低く、且つ脱離
完了温度以上となる時期に設定されてもよい。その場合、積算NO流入量と積算NO流出量との比は、第1NOセンサのゲインと第2NOセンサのゲインとの差がより正確に反映された値となる。その結果、選択還元型触媒のNO浄化率をより正確に補正することができる。
本発明において、補正手段は、積算NO流入量を積算NO流出量で除算することにより補正係数を演算してもよい。すなわち、補正手段は、以下の式(1)にしたがって補正係数を演算してもよい。
α=ΣAnoxin/ΣAnoxout・・・(1)
式(1)中のαは、補正係数である。式(1)中のΣAnoxinは、積算NO流入量である。式(1)中のΣAnoxoutは、積算NO流出量である。
これに対し、演算手段は、第1NOセンサの測定値を第2NOセンサの測定値で除算して得られる値と前記補正係数とを乗算し、その積を1から減算することによりNO浄化率を演算してもよい。すなわち、演算手段は、以下の式(2)にしたがってNO浄化率を演算してもよい。
Enox=1−(Anoxout/Anoxin)*α・・・(2)
上記式(2)中のEnoxは、選択還元型触媒のNO浄化率である。式(2)中のAnoxoutは、NO流出量(第2NOセンサの測定値)である。式(2)中のAnoxinは、NO流入量(第1NOセンサの測定値)である。
上記式(1)、(2)にしたがってNO浄化率Enoxが演算されると、第1NOセンサ及び第2NOセンサのゲインずれに起因したNO浄化率の誤差を解消若しくは小さくすることができる。
本発明によれば、選択還元型触媒の前後の排気通路に配置されたNOセンサの出力信号に基づいて選択還元型触媒におけるNO浄化率を演算する内燃機関の排気浄化システムにおいて、NO浄化率の誤差をより早期に校正することができる。
本発明を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。 第2NOセンサのゲインに対する第1NOセンサのゲインの比(g2/g1)とNO浄化率の演算値Enoxとの関係を示す図である。 内燃機関が冷間始動されたときの選択還元型触媒の温度(床温)とNO流入量とNO流出量との関係を示す図である。 ECUがNO浄化率Enoxを補正する際に実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明を適用する内燃機関とその排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)又は希薄燃焼(リーンバーン運転)可能な火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)である。
内燃機関1には、排気通路2が接続されている。排気通路2は、内燃機関1の気筒内から排出される既燃ガス(排気)を流通させるための通路である。排気通路2の途中には、
第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4が上流側から直列に配置されている。
第1触媒ケーシング3は、たとえば、筒状のケーシング内に酸化触媒とパティキュレートフィルタを内装している。その際、酸化触媒は、パティキュレートフィルタの上流に配置される触媒担体に担持されてもよく、あるいはパティキュレートフィルタに担持されてもよい。
第2触媒ケーシング4は、筒状のケーシング内に、選択還元型触媒が担持された触媒担体を収容したものである。触媒担体は、たとえば、コーディライトやFe−Cr−Al系の耐熱鋼等から形成されるハニカム形状の横断面を有するモノリスタイプの基材に、アルミナ系又はゼオライト系の活性成分(担体)をコーティングしたものである。さらに、触媒担体には、酸化能を有する貴金属触媒(たとえば、白金(Pt)やパラジウム(Pd)等)が担持されている。
なお、第2触媒ケーシング4の内部において、選択還元型触媒より下流には酸化触媒を担持した触媒担体が配置されるようにしてもよい。その場合の酸化触媒は、後述する還元剤添加弁5から選択還元型触媒へ供給される還元剤のうち、選択還元型触媒をすり抜けた還元剤を酸化するための触媒である。
第1触媒ケーシング3と第2触媒ケーシング4との間の排気通路2には、アンモニア又はアンモニアの前駆体である還元剤を排気中へ添加(噴射)するための還元剤添加弁5が取り付けられている。還元剤添加弁5は、ニードルの移動により開閉される噴孔を有する弁装置である。還元剤添加弁5は、ポンプ50を介して還元剤タンク51に接続されている。ポンプ50は、還元剤タンク51に貯留されている還元剤を吸引するとともに、吸引された還元剤を還元剤添加弁5へ圧送する。還元剤添加弁5は、ポンプ50から圧送されてくる還元剤を排気通路2内へ噴射する。なお、還元剤添加弁5の開閉タイミングやポンプ50の吐出圧力は、電子制御ユニット(ECU)9によって電気的に制御されるようになっている。
ここで、還元剤タンク51に貯留される還元剤は、アンモニアの前駆体である還元剤である。アンモニアの前駆体である還元剤としては、尿素やカルバミン酸アンモニウム等の水溶液を用いることができる。本実施例では、当該還元剤として尿素水溶液を用いるものとする。
還元剤添加弁5から尿素水溶液が噴射されると、該尿素水溶液が排気とともに第2触媒ケーシング4へ流入する。その際、尿素水溶液が排気や選択還元型触媒の熱を受けて熱分解又は加水分解される。尿素水溶液が熱分解又は加水分解されると、アンモニア(NH)が生成される。このようにして生成されたアンモニア(NH)は、選択還元型触媒に吸着又は吸蔵される。選択還元型触媒に吸着又は吸蔵されたアンモニア(NH)は、排気中に含まれる窒素酸化物(NOx)と反応して窒素(N)や水(HO)を生成する。つまり、アンモニア(NH)は、窒素酸化物(NO)の還元剤として機能する。その際、選択還元型触媒の広い範囲においてアンモニア(NH)が吸着されていると、選択還元型触媒における窒素酸化物(NO)の浄化率を高めることができる。
このように構成された内燃機関1には、ECU9が併設されている。ECU9は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等を備えた電子制御ユニットである。ECU9には、第1NOセンサ6、第2NOセンサ7、排気温度センサ8、クランクポジションセンサ10、及びアクセルポジションセンサ11等の各種センサが電気的に接続されている。
第1NOセンサ6は、第1触媒ケーシング3より下流、且つ第2触媒ケーシング4より上流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4へ流入する排気に含まれる窒素酸化物(NO)の量(以下、「NO流入量」と称する)に相関する電気信号を出力する。第2NOセンサ7は、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4から流出するNOの量(以下、「NO流出量」と称する)に相関する電気信号を出力する。排気温度センサ8は、第2触媒ケーシング4より下流の排気通路2に配置され、第2触媒ケーシング4から流出する排気の温度と相関する電気信号を出力する。クランクポジションセンサ10は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ11は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関する電気信号を出力する。
ECU9には、内燃機関1に取り付けられた各種機器(たとえば、燃料噴射弁等)、還元剤添加弁5、及びポンプ50等が電気的に接続されている。ECU9は、前記した各種センサの出力信号に基づいて、内燃機関1の各種機器、還元剤添加弁5、及びポンプ50等を電気的に制御する。たとえば、ECU9は、内燃機関1の燃料噴射制御、還元剤添加弁5から間欠的に還元剤を噴射させる添加制御、あるいは還元剤添加弁5等の異常検出処理等を行う。
たとえば、異常検出処理では、ECU9は、先ず、第1NOセンサ6及び第2NOセンサ7の出力信号に基づいて、選択還元型触媒(第2触媒ケーシング4)へ流入するNO量(NO流入量)に対して選択還元型触媒で浄化されるNO量の割合(NO浄化率)を演算する。詳細には、ECU9は、以下の式(3)にしたがって、NO浄化率Enoxを演算する。
Enox=1−(Anoxout/Anoxin)・・・(3)
式(3)中のAnoxoutは第2NOセンサ7の出力信号(NO流入量)であり、Anoxoutは第1NOセンサ6の出力信号(NO流出量)である。
続いて、ECU9は、前記式(3)にしたがって演算されたNO浄化率Enoxが下限値未満であるか否かを判別し、NO浄化率Enoxが下限値未満であれば還元剤添加弁5が異常であると判定する。
ところで、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインが相異している場合は、前記式(3)にしたがって算出されるNO浄化率Enoxと実際の値との間に誤差が生じる可能性がある。たとえば、図2に示すように、第1NOセンサ6のゲインg1が第2NOセンサ7のゲインg2より大きい場合(図2中において、(g2/g1)が1.0より小さい場合)は、NO浄化率の演算値Enoxが実際の値より大きくなる。この傾向は、第1NOセンサ6のゲインg1と第2NOセンサ7のゲインg2との差が大きくなるほど顕著となる。一方、第2NOセンサ7のゲインg2が第1NOセンサ6のゲインg1より大きい場合(図2中において、(g2/g1)が1.0より大きい場合)は、NO浄化率の演算値Enoxが実際の値より小さくなる。この傾向は、第1NOセンサ6のゲインg1と第2NOセンサ7のゲインg2との差が大きくなるほど顕著となる。
したがって、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインが相異する場合に、NO浄化率Enoxをパラメータとして異常検出処理が実施されると、還元剤添加弁5が正常であるにもかかわらず異常であると誤判定されたり、還元剤添加弁5が異常であるにもかかわらず正常である誤判定されたりする虞がある。
また、NO浄化率Enoxをパラメータとして還元剤の添加量が調整される場合に、上記したような誤差が発生すると、排気エミッションが増加したり、還元剤の消費量が不
要に増加したりする虞もある。
そこで、本実施例では、ECU9は、内燃機関1が冷間始動されたときに、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインとの比に基づく補正係数を演算し、その補正係数を用いてNO浄化率Enoxを補正するようにした。具体的には、ECU9は、内燃機関1が冷間始動されたときから選択還元型触媒が活性する前の所定時期までの期間において、第1NOセンサ6及び第2NOセンサ7の出力信号を各々積算し、それらの積算値から補正係数を演算する。
ここで、内燃機関1の冷間始動時におけるNO流入量とNO流出量と選択還元型触媒の温度(床温)との関係を図3に示す。NO流入量は、内燃機関1の冷間始動時(クランキング開始時)に増加し始め(図3中のt1)、始動完了後(機関回転数がアイドル回転数に収束した後)に略一定量で安定する(図3中のt3)。
一方、NO流出量は、内燃機関1の冷間始動時から選択還元型触媒の温度が脱離開始温度Te1に達するまでは略零となる(図3中のt1からt2までの期間)。これは、第2触媒ケーシング4へ流入したNOが選択還元型触媒に吸着又は付着するためである。そして、選択還元型触媒の温度が脱離開始温度Te1に到達すると、NO流出量が増加し始める(図3中のt2)。その後、選択還元型触媒の温度が脱離完了温度Te2に到達すると、NO流出量がNO流入量と略同等になる(図3中のt4)。これは、第2触媒ケーシング4へ流入したNOが選択還元型触媒において吸着及び還元されずに第2触媒ケーシング4から流出するためである。さらに、選択還元型触媒の温度が部分活性温度Te3に達すると、NO流出量がNO流入量より少なくなる(図3中のt5)。これは、第2触媒ケーシング4へ流入したNOの一部が選択還元型触媒の一部(活性した部分)において浄化されるためである。
図3中のt1からt4までの期間、言い換えると、内燃機関1の冷間始動時から選択還元型触媒の温度が脱離完了温度Te2以上、且つ部分活性温度Te3未満の温度に達する時期(所定時期)までの期間において、NO流入量の積算値とNO流出量の積算値は等しくなる。よって、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインが同等である場合は、内燃機関1の冷間始動時から選択還元型触媒の温度が脱離完了温度Te2以上、且つ部分活性温度Te3未満の温度に達するまでの期間(以下、「積算期間」と称する)における第1NOセンサ6の出力信号の積算値(積算NO流入量)と第2NOセンサ7の出力信号の積算値(積算NO流出量)とは等しくなる。一方、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインが相異する場合は、積算NO流入量と積算NO流出量が相異する。その際、積算NO流入量と積算NO流出量との比は、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインとの比に等しくなる。すなわち、以下の式(4)に示す関係が成立する。
g1/g2=ΣAnoxin/ΣAnoxout・・・(4)
式(4)中のΣAnoxinは、積算期間における第1NOセンサ6の出力信号の積算値(積算NO流入量)である。式(4)中のΣAnoxoutは、積算期間における第2NOセンサ7の出力信号の積算値(積算NO流出量)である。
したがって、ECU9は、積算NO流出量ΣAnoxoutに対する積算NO流入量ΣAnoxinの比(=ΣAnoxin/ΣAnoxout)を補正係数αとして、NO浄化率Enoxを補正することにより、NO浄化率Enoxと実際の値との誤差を解消又は縮小させることができる。具体的には、ECU9は、以下の式(2)にしたがって、NO浄化率Enoxを演算する。
Enox=1−(Anoxout/Anoxin)*α・・・(2)
このような方法によりNO浄化率Enoxが算出されると、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインとが相異する場合であっても、NO浄化率Enoxと実際の値との誤差を解消又は縮小させることができる。また、NO浄化率Enoxの補正は内燃機関1の始動直後の早い時期に実施されるため、NO浄化率Enoxと実際の値との間に誤差が生じた状態で内燃機関1が長期間に亘って運転される事態を回避することができる。その結果、NO浄化率Enoxをパラメータとして異常検出処理が実施される場合に、還元剤添加弁5が正常であるにもかかわらず異常であると誤判定されたり、還元剤添加弁5が異常であるにもかかわらず正常である誤判定されたり事態を回避することができる。また、NO浄化率Enoxをパラメータとして還元剤の添加量が調整される場合に、排気エミッションが増加したり、還元剤の消費量が不要に増加したりする事態を回避することも可能になる。
以下、本実施例におけるNO浄化率Enoxの補正手順について図4に沿って説明する。図4は、ECU9がNO浄化率Enoxを補正する際に実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。図4に示す処理ルーチンは、内燃機関1が始動されるとき(たとえば、イグニッションスイッチがオフからオンへ切り替えられたとき)に実行されるルーチンであり、予めECU9のROMに記憶されている。
図4の処理ルーチンでは、ECU9は、先ずS101において内燃機関1の冷間始動条件が成立している否かを判別する。ここでいう「冷間始動条件」は、選択還元型触媒の温度Tcatが前記脱離開始温度Te1より低いことである。なお、選択還元型触媒の温度Tcatは、第2触媒ケーシング4に温度センサを取り付けて直接測定されても良く、内燃機関1の冷却水温度や排気温度センサ8の出力信号が代替値として用いられてもよい。
S101において否定判定された場合は、ECU9は、本ルーチンの実行を終了する。一方、S101において肯定判定された場合は、S102へ進む。S102では、ECU9は、内燃機関1のクランキングが開始されたか否か(たとえば、スタータスイッチがオフからオンへ切り替えられたか否か)を判別する。
S102において否定判定された場合は、ECU9は、該S102の処理を繰り返し実行する。一方、S102において肯定判定された場合は、ECU9は、S103へ進む。S103では、ECU9は、第1NOセンサ6の出力信号(Anoxin)と第2NOセンサ7の出力信号(Anoxout)の積算を開始する。すなわち、ECU9は、積算NO流入量ΣAnoxinと積算NO流出量ΣAnoxoutの演算を開始する。
S104では、ECU9は、選択還元型触媒の温度Tcatが前記脱離完了温度Te2以上であるか否かを判別する。S104において否定判定された場合(Tcat<Te2)は、ECU9は、S104の処理を繰り返し実行する。S104において肯定判定された場合(Tcat≧Te2)は、ECU9は、S105へ進む。
S105では、ECU9は、選択還元型触媒の温度Tcatが前記部分活性温度Te3未満であるか否かを判別する。すなわち、ECU9は、選択還元型触媒の温度Tcatが前記脱離完了温度Te2以上、且つ前記部分活性温度Te3未満であるか否かを判別する。
S105において否定判定された場合(Tcat≧Te3)は、ECU9は、本ルーチンの実行を終了する。一方、S105において肯定判定された場合(Tcat<Te3)は、ECU9は、S106へ進む。S106では、ECU9は、積算NO流入量ΣAnoxin及び積算NO流出量ΣAnoxoutの演算を終了し、終了時の積算NO流入量ΣAnoxinと積算NO流出量ΣAnoxoutとを用いて補正係数αを演算す
る。すなわち、ECU9は、積算終了時の積算NO流入量ΣAnoxinと積算NO流出量ΣAnoxoutを以下の式(1)に代入することにより、補正係数αを演算する。
α=ΣAnoxin/ΣAnoxout・・・(1)
S107では、ECU9は、前記S106で算出された補正係数αによりNO浄化率Enoxを補正する。詳細には、ECU9は、前記式(2)にしたがってNO浄化率Enoxを演算する。
以上述べたようにECU9が図4の処理ルーチンを実行することにより、本発明に係わる演算手段及び補正手段が実現される。その結果、第1NOセンサ6のゲインと第2NOセンサ7のゲインとが相異する場合であっても、NO浄化率Enoxと実際の値との誤差を解消又は縮小させることができる。また、NO浄化率Enoxの補正は内燃機関1の始動直後の早い時期に実施されるため、NO浄化率Enoxと実際の値との間に誤差が生じた状態で内燃機関1が長期間に亘って運転される事態を回避することができる。
したがって、本実施例の内燃機関の排気浄化システムによれば、NO浄化率の誤差をより早期に校正することができる。その結果、NO浄化率Enoxをパラメータとして異常検出処理が実施される場合に、還元剤添加弁5が正常であるにもかかわらず異常であると誤判定されたり、還元剤添加弁5が異常であるにもかかわらず正常である誤判定されたり事態を回避することができる。また、NO浄化率Enoxをパラメータとして還元剤の添加量が調整される場合に、排気エミッションが増加したり、還元剤の消費量が不要に増加したりする事態を回避することも可能になる。
1 内燃機関
2 排気通路
3 第1触媒ケーシング
4 第2触媒ケーシング
5 還元剤添加弁
6 第1NOセンサ
7 第2NOセンサ
8 排気温度センサ
9 ECU
50 ポンプ
51 還元剤タンク

Claims (3)

  1. 内燃機関の排気通路に配置された選択還元型触媒と、
    前記選択還元型触媒より上流の排気通路に配置され、前記選択還元型触媒へ流入するNOの量であるNO流入量を測定する第1NOセンサと、
    前記選択還元型触媒より下流の排気通路に配置され、前記選択還元型触媒から流出するNOの量であるNO流出量を測定する第2NOセンサと、
    前記第1NOセンサ及び前記第2NOセンサの測定値に基づいて、NO流入量に対して前記選択還元型触媒で浄化されるNO量の割合であるNO浄化率を演算する演算手段と、
    を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、
    前記内燃機関の冷間始動時から前記選択還元型触媒が活性する前の所定時期までの期間に前記NO流入量及び前記NO流出量を積算し、それらの積算値の比に基づいて前記NO浄化率を補正する補正手段を備える内燃機関の排気浄化システム。
  2. 請求項1において、前記所定時期は、前記選択還元型触媒の温度が該選択還元型触媒の活性温度より低い温度であって、且つ、該選択還元型触媒に吸着されていたNOが脱離し終わる温度以上となる時期である内燃機関の排気浄化システム。
  3. 請求項1又は2において、前記補正手段は、前記NO流入量の積算値を前記NO流出量の積算値で除算することにより補正係数を演算し、
    前記演算手段は、前記第1NOセンサの測定値を前記第2NOセンサの測定値で除算して得られる値と前記補正係数との積を演算し、その積を1から減算することによりNO浄化率を演算する内燃機関の排気浄化システム。
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