JP2013253540A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、排気浄化用触媒へ流入する排気の温度を上昇させることにより、該排気浄化用触媒の温度を目標温度まで昇温させる内燃機関の排気浄化システムにおいて、排気の温度上昇量を必要最小限に抑えつつ、排気浄化用触媒を目標温度まで昇温させることができる技術の提供を課題とする。
【解決手段】本発明の内燃機関の排気浄化システムは、内燃機関の排気通路にされた排気浄化用触媒と、前記排気浄化用触媒へ流入する排気の温度を上昇させることにより該排気浄化用触媒を昇温させる昇温手段と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、排気浄化用触媒の劣化度合いと排気浄化用触媒より上流に配置される部品の熱容量とに基づいて、排気の温度上昇量を補正するようにした。
【選択図】図4

Description

本発明は、内燃機関の排気浄化システムに関し、特に内燃機関の排気通路に配置される排気浄化用触媒を昇温させる技術に関する。
従来、内燃機関を搭載した車両においては、NO触媒等の排気浄化用触媒を収容した触媒ケーシングが内燃機関の排気通路に配置されている。排気浄化用触媒は活性温度以上のときに浄化能力を発揮するため、内燃機関が冷間始動された場合等は排気浄化用触媒を早期に昇温させる必要がある。
排気浄化用触媒を昇温させる技術としては、触媒ケーシングへ流入する排気の温度を上昇させることにより、排気浄化用触媒を昇温させる技術が知られている。また、排気浄化用触媒の昇温速度は、該排気浄化用触媒の劣化度合いに応じて変化する。そのため、排気浄化用触媒の劣化度合いに応じて、排気温度の上昇量を補正する技術も提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2009−057851号公報 特開2004−245133号公報
ところで、排気浄化用触媒を所望の目標温度まで昇温させる際に必要となる排気温度の上昇量(要求上昇量)は、排気浄化用触媒の劣化度合いのみならず、種々の要因によって変化する可能性がある。例えば、排気浄化用触媒より上流に配置される部品(排気通路、酸化触媒、又はパティキュレートフィルタ等)の熱容量等によって、排気温度の要求上昇量が変化する。前記部品の熱容量は、該部品に付着する排気成分(例えば、煤等のPM(Particulate Matter))の量によって変化する。
従って、前記部品の熱容量を考慮せずに排気浄化用触媒を昇温させようとすると、排気温度の上昇量が不足する事態や、排気温度の上昇量が過剰に多くなる事態を招く可能性がある。特に、内燃機関の運転状態が不規則に変化する場合に、前記部品の熱容量等が考慮されていないと、如何様な運転状態にも対応できるような過剰な昇温を行う必要があるため、昇温処理に起因した燃料消費量の大幅な増加を招く可能性がある。
本発明は、上記したような実状に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気通路に配置された排気浄化用触媒と、排気浄化用触媒へ流入する排気の温度を上昇させることにより該排気浄化用触媒を昇温させる昇温手段と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、排気温度の上昇量を少なく抑えつつ、排気浄化用触媒を目標温度まで昇温させることができる技術の提供にある。
本発明は、上記した課題を解決するために、内燃機関の排気通路にされた排気浄化用触媒と、前記排気浄化用触媒へ流入する排気の温度を上昇させることにより該排気浄化用触媒を昇温させる昇温手段と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、排気浄化用触媒の劣化度合いと、排気浄化用触媒より上流に配置される部品の熱容量と、に基づいて
、排気温度の上昇量を補正するようにした。
ここで、排気浄化用触媒の劣化度合いが大きい場合は小さい場合に比べ、排気浄化用触媒の浄化能力が活性する温度が高くなる可能性がある。その結果、排気浄化用触媒の劣化度合いが大きい場合は小さい場合に比べ、排気温度の上昇量を多くする必要がある。
また、排気浄化用触媒より上流に配置される部品の熱容量は、該部品に付着する排気成分の量が少ない場合より多い場合に大きくなる。前記部品の熱容量が大きい場合は小さい場合に比べ、排気から前記部品へ伝達される熱量が多くなる。そのため、前記部品の熱容量が大きい場合は小さい場合に比べ、排気浄化用触媒へ流入する際の排気の温度が低くなる。よって、前記部品の熱容量が大きい場合は小さい場合に比べ、排気温度の上昇量を多くする必要がある。
上記したような要件に対し、排気浄化用触媒の劣化度合いと前記部品の熱容量とに基づいて、排気温度の上昇量が補正されると、排気温度の上昇量が排気浄化用触媒を目標温度まで昇温させるのに適した量となる。つまり、排気温度の上昇量は、排気浄化用触媒を目標温度まで昇温させるために必要な最小限の量になる。その結果、排気浄化用触媒の温度が目標温度まで到達しなくなったり、或いは排気浄化装置の温度が目標温度より過剰に高くなったりする事態を回避することができる。
詳細には、本発明は、
内燃機関の排気通路に配置される排気浄化用触媒と、
前記排気浄化用触媒へ流入する排気の温度を所定量上昇させることにより、該排気浄化用触媒の温度を昇温させる昇温手段と、
前記所定量を補正する補正手段と、
を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、
前記補正手段は、前記排気浄化用触媒の劣化度合いに応じた第一補正量と前記排気浄化用触媒より上流に配置される部品の熱容量に応じた第二補正量により、前記所定量を補正するようにした。
ここでいう「所定量」は、排気浄化用触媒が劣化しておらず、且つ前記部品の熱容量が新品時の熱容量と同等(例えば、前記部品に排気成分が付着していない)のときに、前記排気浄化用触媒を所望の目標温度まで昇温させるのに必要な排気温度の上昇量である。
本発明の内燃機関の排気浄化システムによれば、排気浄化用触媒が劣化した場合に加え、前記部品の熱容量が変化した場合において、排気浄化用触媒を目標温度まで昇温させる際に必要となる排気温度の上昇量が正確に求められる。そのため、内燃機関の冷間始動後に排気浄化用触媒を活性温度まで昇温させる場合等において、内燃機関の運転状態がランダムに変化しても、排気温度の上昇量を必要最小限に抑えることが可能になる。その結果、昇温処理に伴う燃料消費量の増加を必要最小限に抑えることが可能になる。
ところで、前記第一補正量を求めるときに、前記部品の熱容量が新品時の熱容量と異なると、前記第一補正量を正確に求めることが困難になる。前記部品の熱容量は該部品に付着している排気成分の量に応じて変化するため、前記部品に排気成分が付着していないときに前記第一補正量が求められることが望ましい。
前記部品に付着した排気成分は、排気の流量が一定量以上となる状態が所定時間以上継続されたときに、前記部品から脱離する。また、前記部品がパティキュレートフィルタを含む場合は、該パティキュレートフィルタの捕集物を酸化させるための再生処理が行われたときに、酸化及び除去される。よって、排気の流量が一定量以上となる状態が所定時間
以上継続されたとき、又は前記部品に含まれるパティキュレートフィルタの再生処理が行われたときに、前記第一補正量を特定する処理が行われてもよい。このような方法によれば、前記部品に付着している排気成分の量の影響を受けることなく、排気浄化用触媒の劣化度合いに適応した第一補正量を求めること可能になる。
ここで、前記排気浄化用触媒が排気中の窒素酸化物(NO)を浄化するNO触媒である場合は、前記補正手段は、昇温手段によりNO触媒へ流入する排気の温度(すなわち、NO触媒の温度)を変化させるとともに、NO触媒の温度変化量に対するNO浄化率(NO触媒へ流入するNOの量に対してNO触媒で浄化されるNOの量の割合)の変化量をパラメータとして、前記第一補正量を演算してもよい。例えば、補正手段は、NO触媒の温度変化量に対するNO浄化率の変化量からNO触媒のNO浄化能力が活性する温度を求め、その活性温度と新品時の活性温度との差に基づいて第一補正量を求めてもよい。ここでいう「活性温度」は、例えば、昇温処理によってNO触媒を活性させるときに、目標となるNO浄化率を達成し得る温度である。
なお、昇温手段として、NO触媒より上流に配置される酸化触媒と該酸化触媒へ未燃燃料を供給する供給装置が用いられる場合は、酸化触媒から流出する一酸化窒素(NO)の量と酸化触媒から流出する二酸化窒素(NO)との比率(以下、「NO/NO比率」と称する)に応じて、前記NO触媒のNO浄化率が変化する。前記NO/NO比率は、酸化触媒の劣化度合いに応じて変化する。例えば、前記酸化触媒の劣化度合いが大きい場合は小さい場合に比べ、酸化触媒において生成されるNOの量が減少するため、前記NO/NO比率が小さくなる。前記NO/NO比率が小さい場合は大きい場合に比べ、選択還元型触媒のNO浄化率が小さくなる。従って、前記第一補正量は、NO触媒の劣化度合いに加え、酸化触媒の劣化度合いも考慮して決定されることが望ましい。
これに対し、NO触媒の温度変化量に対するNO浄化率の変化量に基づいて求められる第一補正量は、NO触媒の劣化度合いに応じた補正分と酸化触媒の劣化度合いに応じた補正分を含むものとなる。そのため、昇温手段として酸化触媒と供給装置が用いられる場合、言い換えると、NO触媒の上流に酸化触媒が配置される場合は、酸化触媒の劣化度合いとNO触媒の劣化度合いに適応した第一補正量を求めることが可能になる。
次に、補正手段は、昇温手段が排気温度を一定量高める処理を実行したときの排気浄化用触媒の温度変化量から第二補正量を求めてもよい。前記部品の熱容量が大きいとき(前記部品に付着している排気成分の量が多いとき)に昇温手段によって排気温度を一定量高める処理が実行されると、排気浄化用触媒の温度変化量は前記一定量より少なくなるとともに、それらの差は前記部品の熱容量が大きくなるほど(前記部品に付着している排気成分の量が多くなるほど)大きくなる。このように、昇温手段が排気温度を一定量高める処理を実行したときの排気浄化用触媒の温度変化量は、前記部品の熱容量(前記部品に付着している排気成分の量)と相関する。従って、上記した方法によれば、前記部品の熱容量に適した第二補正量を求めることができる。
本発明によれば、内燃機関の排気通路に配置される排気浄化用触媒と、排気浄化用触媒へ流入する排気の温度を上昇させることにより該排気浄化用触媒を昇温させる昇温手段と、を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、排気温度の上昇量を必要最小限に抑えつつ、排気浄化用触媒を目標温度まで昇温させることができる。
本発明を適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。 選択還元型触媒の温度Tcatと浄化率(NO浄化率)Enoxとの関係を示す図である。 前段部品に付着している排気成分の量と前段部品の熱容量との関係を示す図である。 第一補正量及び第二補正量を求める際にECUが実行する処理ルーチンを示すフローチャートである。 選択還元型触媒の実際の目標活性温度を特定する方法を示す図である。 一定量の未燃燃料が供給される前後における選択還元型触媒の温度を示すタイミングチャートである。
以下、本発明の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載される構成部品の寸法、材質、形状、相対配置等は、特に記載がない限り発明の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本発明を適用する内燃機関とその吸排気系の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、圧縮着火式の内燃機関(ディーゼルエンジン)であるが、希薄燃焼運転可能な火花点火式の内燃機関(ガソリンエンジン)であってもよい。
内燃機関1には、吸気通路2と排気通路3が接続されている。吸気通路2は、大気中から取り込まれた新気(空気)を内燃機関1の気筒へ導く通路である。排気通路3は、内燃機関1の気筒内から排出される既燃ガス(排気)を流通させるための通路である。
吸気通路2の途中には、スロットル弁4が配置されている。スロットル弁4は、吸気通路2の通路断面積を変更することにより、内燃機関1の気筒内に吸入される空気量を調整する弁機構である。なお、スロットル弁4は、弁体と該弁体を開閉駆動するための電動機とを備え、電動機は後述するECU11によって制御される。
排気通路3の途中には、第一触媒ケーシング5と第二触媒ケーシング6が上流側から直列に配置されている。第一触媒ケーシング5は、筒状のケーシング内に酸化触媒とパティキュレートフィルタを内装している。その際、酸化触媒は、パティキュレートフィルタの上流に配置される触媒担体に担持されてもよく、或いはパティキュレートフィルタに担持されてもよい。
また、第二触媒ケーシング6は、筒状のケーシング内に、選択還元型触媒が担持された触媒担体を収容したものである。触媒担体は、例えば、コーディライトやFe−Cr−Al系の耐熱鋼から成るハニカム形状の横断面を有するモノリスタイプの基材に、アルミナ系又はゼオライト系の活性成分(担体)をコーティングしたものである。このように構成された触媒担体には、酸化能を有する貴金属触媒(例えば、白金(Pt)やパラジウム(Pd)等)が担持されている。なお、第二触媒ケーシング6に収容される選択還元型触媒は、本発明に係わる排気浄化用触媒に相当する。
第二触媒ケーシング6の内部において、選択還元型触媒より下流には酸化触媒を担持した触媒担体が配置されるようにしてもよい。その場合の酸化触媒は、後述する還元剤添加弁7から選択還元型触媒へ供給される還元剤のうち、選択還元型触媒をすり抜けた還元剤を酸化するための触媒である。
第一触媒ケーシング5と第二触媒ケーシング6との間の排気通路3には、NH又はNHの前駆体である還元剤を排気中へ添加(噴射)するための還元剤添加弁7が取り付けられている。還元剤添加弁7は、ニードルの移動により開閉される噴孔を有する弁装置である。還元剤添加弁7は、ポンプ70を介して還元剤タンク71に接続されている。ポン
プ70は、還元剤タンク71に貯留されている還元剤を吸引するとともに、吸引された還元剤を還元剤添加弁7へ圧送する。還元剤添加弁7は、ポンプ70から圧送されてくる還元剤を排気通路3内へ噴射する。なお、還元剤添加弁7の開閉タイミングやポンプ70の吐出圧力は、電子制御ユニット(ECU)11によって電気的に制御されるようになっている。
ここで、還元剤タンク71に貯留される還元剤としては、尿素やカルバミン酸アンモニウム等の水溶液や、NHガスを用いることができる。本実施例では、還元剤として、尿素水溶液を用いる例について述べる。
還元剤添加弁7から尿素水溶液が噴射されると、該尿素水溶液が排気とともに第二触媒ケーシング6へ流入する。その際、尿素水溶液は、排気や第二触媒ケーシング6の熱を受けて熱分解又は加水分解される。尿素水溶液が熱分解又は加水分解されると、NHが生成される。このようにして生成されたNHは、選択還元型触媒に吸着又は吸蔵される。選択還元型触媒に吸着又は吸蔵されたNHは、排気中に含まれるNOと反応して窒素(N)や水(HO)を生成する。つまり、NHは、NOの還元剤として機能する。その際、選択還元型触媒の広い範囲においてNHが均一に吸着されていると、選択還元型触媒におけるNOの浄化率を高めることができる。
このように構成された内燃機関1には、ECU11が併設されている。ECU11は、CPU、ROM、RAM、バックアップRAM等を備えた電子制御ユニットである。ECU11は、第一NOセンサ8、第二NOセンサ9、排気温度センサ10、クランクポジションセンサ12、アクセルポジションセンサ13、及びエアフローメータ14等の各種センサと電気的に接続されている。
第一NOセンサ8は、第一触媒ケーシング5より下流、且つ第二触媒ケーシング6より上流の排気通路3に配置され、第二触媒ケーシング6へ流入する排気に含まれるNOの量(NOx流入量)に相関する電気信号を出力する。第二NOセンサ9は、第二触媒ケーシング6より下流の排気通路3に配置され、第二触媒ケーシング6から流出する排気に含まれるNOの量(NO流出量)に相関する電気信号を出力する。排気温度センサ10は、第二触媒ケーシング6より下流の排気通路3に配置され、第二触媒ケーシング6から流出する排気の温度と相関する電気信号を出力する。クランクポジションセンサ12は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転位置に相関する電気信号を出力する。アクセルポジションセンサ13は、アクセルペダルの操作量(アクセル開度)に相関する電気信号を出力する。エアフローメータ14は、内燃機関1に吸入される空気量(吸入空気量)に相関する電気信号を出力する。
ECU11は、内燃機関1に取り付けられた各種機器(例えば、燃料噴射弁等)、スロットル弁4、還元剤添加弁7、及びポンプ70等と電気的に接続されている。ECU11は、前記した各種センサの出力信号に基づいて、内燃機関1の各種機器、スロットル弁4、還元剤添加弁7、及びポンプ70等を電気的に制御する。例えば、ECU11は、内燃機関1の燃料噴射制御や、還元剤添加弁7から間欠的に還元剤を噴射させる添加制御等の既知の制御に加え、第二触媒ケーシング6の選択還元型触媒が未活性状態にあるときに該選択還元型触媒を活性させるための昇温処理を実行する。以下、本実施例における昇温処理の実行方法について述べる。
内燃機関1が冷間始動されたときや、内燃機関1の低負荷運転状態が継続されたときは、選択還元型触媒の温度が目標活性温度より低くなる可能性がある。そのような場合は、選択還元型触媒の温度を速やかに目標活性温度まで上昇させる必要がある。なお、ここでいう「目標活性温度」は、選択還元型触媒のNO浄化率が所望の値(目標NO浄化率
)と等しくなるときの選択還元型触媒の温度である。
そこで、ECU11は、選択還元型触媒の温度が目標活性温度より低いときに、第二触媒ケーシング6へ流入する排気の温度を上昇させるための処理(昇温処理)を実行する。昇温処理の実行方法としては、膨脹行程中又は排気行程中の気筒の燃料噴射弁から燃料を噴射(アフター噴射)させる方法、或いは酸化触媒より上流の排気通路3に燃料添加弁を配置して該燃料添加弁から排気中へ燃料を噴射させる方法等を用いることができる。これらの方法によれば、未燃燃料が酸化触媒によって酸化される際に酸化反応熱が発生し、その酸化反応熱によって第一触媒ケーシング5から流出する排気の温度(第二触媒ケーシング6へ流入する排気の温度)が上昇する。その結果、第二触媒ケーシング6の選択還元型触媒は、排気の熱を受けて昇温することになる。
昇温処理の実行時において目標とされる排気温度の上昇量は、酸化触媒へ供給される未燃燃料の量によって変化する。そのため、酸化触媒へ供給される未燃燃料の量は、選択還元型触媒を目標活性温度まで昇温させるのに適した量にされることが望ましい。
ところで、選択還元型触媒を目標活性温度まで昇温させる際に必要となる未燃燃料量は、選択還元型触媒の劣化度合いや、酸化触媒から選択還元型触媒へ至る排気の経路に配置される部品(例えば、パティキュレートフィルタ、及びパティキュレートフィルタから選択還元型触媒に至る排気通路3)に付着している排気成分(例えば、煤等のPM)の量によって変化する。なお、以下では、酸化触媒から選択還元型触媒へ至る排気の経路に配置される部品を「前段部品」と称する。
前記選択還元型触媒の劣化度合いが大きいときは小さいときに比べ、該選択還元型触媒の目標活性温度が高くなる。ここで、選択還元型触媒の温度TcatとNO浄化率Enoxとの相関を図2に示す。図2中の実線は、選択還元型触媒が劣化していないとき(例えば、新品時)のNO浄化率を示す。図2中の一点鎖線は、選択還元型触媒が劣化しているときのNO浄化率を示す。
図2において、NO浄化率Enoxが増加し始める温度、言い換えると、第二触媒ケーシング6に収容される選択還元型触媒の一部が活性する温度(部分活性温度)Te1は、選択還元型触媒が劣化していない場合より劣化している場合に高くなる。同様に、NO浄化率が略最大となる温度、すなわち、第二触媒ケーシング6に収容される選択還元型触媒の全体が活性する温度(完全活性温度)Te2も、選択還元型触媒が劣化していない場合より劣化している場合に高くなる。これらの傾向は、選択還元型触媒の劣化度合いが小さい場合より大きい場合に顕著となる。
また、前段部品の熱容量は、該前段部品に付着している排気成分の量によって変化する。ここで、前段部品に付着している排気成分の量と該前段部品の熱容量との関係を図3に示す。図3において、前段部品に付着している排気成分の量が多い場合は少ない場合に比べ、前段部品の熱容量が大きくなる。前段部品の熱容量が大きい場合は小さい場合に比べ、排気から前段部品へ伝達される熱量が多くなる。その結果、前段部品の熱容量が大きい場合は小さい場合に比べ、第二触媒ケーシング6へ流入する排気の温度(以下、「流入排気温度」と称する)が低くなる。
図2、3に示したような特性を鑑みると、昇温処理において酸化触媒へ供給される未燃燃料の量は、予め選択還元型触媒の劣化や前段部品の熱容量の増加を見込んだ量に設定されてもよい。しかしながら、選択還元型触媒の劣化度合いが小さい場合や、前段部品の熱容量が小さい場合は、燃料消費量が不要に増加する虞がある。特に、内燃機関1の冷間始動後にアイドル運転状態や低負荷運転状態が継続された場合等は、昇温処理の実行時間が
長くなり易いため、燃料消費量が著しく増加する可能性がある。
そこで、本実施例においては、選択還元型触媒の劣化度合いに応じた第一補正量と前段部品の熱容量に応じた第二補正量とを使用して、酸化触媒へ供給される未燃燃料の量を補正するようにした。以下、第一補正量と第二補正量を求める手順について図4に沿って説明する。図4は、第一補正量及び第二補正量を求める際にECU11が実行する処理ルーチンである。この処理ルーチンは、予めECU11のROMに記憶されており、ECU11によって周期的に実行される。
図4の処理ルーチンでは、ECU11は、先ずS101において、フィルタ再生処理の終了時であるか否かを判別する。ここでいう「フィルタ再生処理」は、第一触媒ケーシング5に収容されているパティキュレートフィルタを昇温させることにより、該パティキュレートフィルタの捕集物(PM)を酸化及び除去する処理である。
フィルタ再生処理が実行されたときは、パティキュレートフィルタを含む前段部品の温度がPMの酸化可能な温度域まで高められる。その場合、前段部品に付着している排気成分は、パティキュレートフィルタの捕集物と同様に酸化及び除去される。その結果、前段部品は、排気成分が付着していない状態となる。従って、前記S101において肯定判定された場合は、前段部品の熱容量は、該前段部品に排気成分が付着していないとき(新品時)の熱容量と略同等になる。
前記S101において肯定判定された場合は、S102乃至S108において第一補正量が演算されることになる。すなわち、前段部品の熱容量の影響を受けない条件下において、第一補正量が求められることになる。
S102では、ECU11は、選択還元型触媒の温度Tcatが下限値Telmt以上であるか否かを判別する。前記下限値Telmtは、選択還元型触媒が劣化している場合であっても該選択還元型触媒の少なくとも一部が活性し得る温度であり、予め実験等を利用した適合処理によって求められた値である。なお、選択還元型触媒の温度Tcatとしては、排気温度センサ10の出力信号を用いるものとする。S102において肯定判定された場合は、ECU11は、S103の処理へ進む。
S103では、ECU11は、還元剤添加処理を実行する。具体的には、ECU11は、還元剤添加弁7から目標添加量の尿素水溶液水を添加させるべく、還元剤添加弁7を制御する。ここでいう「目標添加量」は、選択還元型触媒に吸着されるNHの量が既定の目標吸着量Anh3trgとなるように定められた量である。
S104では、ECU11は、選択還元型触媒に実際に吸着されたNHの量(実NH吸着量)Anh3を演算する。詳細には、ECU11は、先ず選択還元型触媒の温度を該選択還元型触媒からNHが脱離する温度(NH脱離温度)まで昇温させる。例えば、ECU11は、燃料噴射弁からアフター噴射させることにより、第二触媒ケーシング6へ流入する排気の温度を上昇させる。その際のアフター噴射量は、前段部品の熱容量が大きい場合においても選択還元型触媒の温度がNH脱離温度以上まで昇温し得る量であり、予め実験等を利用した適合処理によって求められた量である。
続いて、ECU11は、選択還元型触媒から脱離したNHの総量を演算する。その際、ECU11は、第二NOセンサ9の出力信号を用いてNH脱離量を演算する。第二NOセンサ9は、排気中に含まれるNOに加え、NHにも反応する。ただし、選択還元型触媒をNH脱離温度まで昇温させるためにアフター噴射が実施されているときは、排気の空燃比が理論空燃比以下になるため、内燃機関1から排出されたNOは酸化触
媒及び選択還元型触媒において浄化される。よって、選択還元型触媒の温度がNH脱離温度以上であるときの第二NOセンサ9の出力信号を積算することにより、選択還元型触媒から脱離したNHの総量、言い換えれば選択還元型触媒の実NH吸着量Anh3を算出することができる。
S105では、ECU11は、前記S104において算出された実NH吸着量Anh3と前記目標吸着量Anh3trgとの差の絶対値が許容値αより大きいか否かを判別する。前記許容値αは、例えば、実NH吸着量Anh3の演算誤差に基づいて決定される値である。
選択還元型触媒のNH吸着性能が劣化していたり、或いは還元剤添加弁7の噴射特性が経時変化していたりすると、実NH吸着量Anh3と目標吸着量Anh3trgとの差の絶対値が許容値αより大きくなる。よって、S105において肯定判定された場合は、ECU11は、S106へ進み、前記目標添加量の補正処理を実行する。その際、ECU11は、実NH吸着量Anh3と目標吸着量Anh3trgとの差をパラメータとして前記目標添加量を補正する。このような手順によって目標添加量が補正されると、次回以降の尿素水溶液の添加処理が実施されたときに、実NH吸着量Anh3と目標吸着量Anh3trgとの差の絶対値を前記許容値α以下に抑えることができる。なお、前記S105において否定判定された場合は、ECU11は、S106の処理をスキップしてS107の処理へ進む。
S107では、ECU11は、還元剤添加処理を再度実行する。その際、S106において目標添加量が補正されていれば、ECU11は、補正後の目標添加量に従って還元剤添加処理を実行する。その結果、選択還元型触媒の実NH吸着量Anh3は、前記目標吸着量Anh3trgと略同等になる。すなわち、実NH吸着量Anh3と目標吸着量Anh3trgとの差は、前記許容値α以下となる。
S108では、ECU11は、第一補正量の演算処理を実行する。詳細には、ECU11は、選択還元型触媒の実際の目標活性温度を特定し、特定された目標活性温度と選択還元型触媒が劣化していない場合の目標活性温度との差から第一補正量を演算する。
ここで、選択還元型触媒の実際の目標活性温度を特定する方法について図5に基づいて説明する。図5は、選択還元型触媒の温度TcatとNO浄化率Enoxとの関係を示す図である。図5中の実線は選択還元型触媒が劣化していないとき(新品時)のNO浄化率を示し、図5中の一点鎖線は選択還元型触媒が劣化しているときのNO浄化率を示す。また、図5中のTe2baseは選択還元型触媒が劣化していないときの目標活性温度を示し、図5中のEnoxtrgは昇温処理実行時の目標NO浄化率を示す。
図5に示すように、ECU11は、選択還元型触媒の温度TcatをTcat01からTcat05へ段階的に上昇させる。なお、図5に示す例では、選択還元型触媒の温度が5段階に上昇させられているが、5段階未満、若しくは5段階以上であってもよい。また、選択還元型触媒の温度は、無段階に上昇されてもよい。
ECU11は、図5中の白丸で示すように、各温度Tcat01、Tcat02、Tcat03、Tcat04、Tcat05におけるNO浄化率Enoxを演算する。ここで、選択還元型触媒のNO浄化率Enoxは、以下の式に従って演算される。
Enox=(Anoxin−Anoxout)/Anoxin
上記の式中のAnoxinは、選択還元型触媒へ流入するNO量(NOx流入量)を示すパラメータであり、第一NOセンサ8の出力信号値が代入される。上記式中のAn
oxoutは、選択還元型触媒から流出するNO量(NOx流出量)を示すパラメータであり、第二NOセンサ9の出力信号値が代入される。
ECU11は、上記の方法により算出された複数のNO浄化率Enoxと目標NO浄化率Enoxtrgとを比較することにより、NO浄化率Enoxが前記目標NO浄化率Enoxtrgと等しくなる温度(実際の目標活性温度)を判別する。図5に示す例では、選択還元型触媒の温度がTcat05であるときのNO浄化率Enoxが目標NO浄化率Enoxtrgと等しいため、Tcat05が実際の目標活性温度と判定される。
なお、図5に示す例では、目標NO浄化率Enoxtrgは、第二触媒ケーシング6に収容される選択還元型触媒の全体が活性するときのNO浄化率に設定されているが、第二触媒ケーシング6に収容される選択還元型触媒の一部が活性するときのNO浄化率であってもよく、或いは選択還元型触媒が部分活性したときのNO浄化率と完全活性したときのNO浄化率との間のNO浄化率であってもよい。
ECU11は、選択還元型触媒が劣化していないときの目標活性温度Te2baseと実際の目標活性温度Tcat05との差(Tcat05−Te2base)をパラメータとして第一補正量を演算する。その際、選択還元型触媒が劣化していないときの目標活性温度Te2baseに対して実際の目標活性温度Tcat05が高くなるほど、昇温処理実行時に酸化触媒へ供給される未燃燃料量が多くなるように、第一補正量が定められるものとする。
前記S102乃至前記S108に示すような手順によれば、前段部品の熱容量が新品時の熱容量と略同等であり、且つ選択還元型触媒の実NH吸着量Anh3が目標吸着量Anh3trgと略同等であるときに、第一補正量が特定(演算)されることになる。そのため、前段部品に付着している排気成分の量や選択還元型触媒の実NH吸着量の影響を受けることなく、選択還元型触媒の劣化度合いに適合した第一補正量を算出することが可能になる。
ところで、選択還元型触媒のNO浄化率は、選択還元型触媒の実NH吸着量や劣化度合いに加え、排気中のNO/NO比率(酸化触媒から流出するNOの量と酸化触媒から流出するNOの量の比率)によっても変化する。前記NO/NO比率は、酸化触媒の劣化度合いに応じて変化する。例えば、酸化触媒の劣化度合いが大きい場合は小さい場合に比べ、前記NO/NO比率が小さくなる。前記NO/NO比率が小さい場合は大きい場合に比べ、選択還元型触媒のNO浄化率が小さくなる。よって、前記第一補正量は、NO触媒の劣化度合いに加え、酸化触媒の劣化度合いも考慮して決定されることが望ましい。
これに対し、前記S101乃至前記S108に示すような手順に従って求められる第一補正量は、NO触媒の劣化度合いに応じた補正分と酸化触媒の劣化度合いに応じた補正分を含むものとなる。そのため、酸化触媒と選択還元型触媒の少なくとも一方が劣化している場合であっても、その劣化度合いに適合した第一補正量を求めることが可能である。
ここで図4の処理ルーチンに戻り、ECU11は、前記S108の処理を実行した後、又は前記S101において否定判定された場合に、S109の処理へ進む。S109では、ECU11は、第二補正量の演算処理を実行する。詳細には、ECU11は、酸化触媒に対して一定量の未燃燃料を供給したときの選択還元型触媒の実際の温度上昇量を特定し、実際の温度上昇量と前段部品の新品時における温度上昇量との差から第二補正量を演算する。
ここで、選択還元型触媒の実際の温度上昇量を特定する方法について図6に基づいて説明する。図6は、一定量の未燃燃料が供給される前後における選択還元型触媒の温度Tcatを示すタイミングチャートである。図6中の実線は選択還元型触媒の実際の温度変化を示し、図6中の一点鎖線は前段部品の新品時における選択還元型触媒の温度変化を示す。
図6に示すように、ECU11は、一定量の未燃燃料を酸化触媒へ供給する直前における選択還元型触媒の温度と一定量の未燃燃料が酸化触媒へ供給された後における選択還元型触媒の最高温度との差(実際の温度上昇量)ΔTcatを演算する。すなわち、ECU11は、未燃燃料の供給後における選択還元型触媒の最高温度から未燃燃料の供給直前における選択還元型触媒の温度を減算することより、実際の温度上昇量ΔTcatを算出する。続いて、ECU11は、前段部品が新品状態にあるときの温度上昇量ΔTcat0と前記した実際の温度上昇量ΔTcatとの差をパラメータとして、第二補正量を演算する。その際、新品時の温度上昇量ΔTcat0に対して実際の温度上昇量ΔTcatが小さくなるほど、昇温処理の実行時に酸化触媒へ供給される未燃燃料量が多くなるように、第二補正量が定められるものとする。
このような手順によりS109の処理が実行されると、前段部品の熱容量に適合した第二補正量を求めることができる。言い換えれば、前段部品に付着している排気成分の量に適合した第二補正量を求めることができる。
したがって、ECU11が図4の処理ルーチンを実行することにより、選択還元型触媒の劣化度合い及び酸化触媒の劣化度合いに適合した第一補正量を求めることができるとともに、前段部品の熱容量(前段部品に付着している排気成分の量)に適合した第二補正量を求めることができる。
ここで、第一補正量及び第二補正量を使用して、昇温処理実行時に酸化触媒へ供給される未燃燃料量を補正する例について述べる。ECU11は、選択還元型触媒の温度(排気温度センサ10の出力信号)が目標活性温度より低いとき(選択還元型触媒のNO浄化率が目標NO浄化率より低いとき)に、選択還元型触媒の実際の温度と目標活性温度との温度差、及び排気の流量(エアフローメータ14の出力信号)をパラメータとして、酸化触媒へ供給すべき未燃燃料量(以下、「基準未燃燃料量」と称する)を演算する。ここでいう「基準未燃燃料量」は、選択還元型触媒及び酸化触媒が劣化しておらず、且つ前段部品に排気成分が付着していない場合において、選択還元型触媒を目標活性温度まで昇温させるのに必要となる未燃燃料量である。なお、前記温度差と排気流量と基準未燃燃料量との関係は、予めマップ化しておいてもよい。
ECU11は、前記基準未燃燃料量に第一補正量と第二補正量を乗算することにより、酸化触媒へ供給すべき未燃燃料量を算出する。このような方法により未燃燃料量が補正されると、選択還元型触媒を目標活性温度まで昇温させる際に必要となる未燃燃料の量を正確に求めることができる。そのため、選択還元型触媒の昇温処理に起因した燃料消費量の増加を最小限に抑えつつ、選択還元型触媒のNO浄化率を目標NO浄化率まで高めることが可能になる。
なお、本実施例では、フィルタ再生処理の終了時に第一補正量を求める例について述べたが、排気流量が一定量以上となる状態が所定時間以上継続されたときに第一補正量を求めてもよい。
第一触媒ケーシング5と第二触媒ケーシング6との間に配置される部品(例えば、排気
通路3)に付着している排気成分は、排気の流量が一定量以上となる状態が所定時間以上継続されたときに脱離する。また、第一触媒ケーシング5のパティキュレートフィルタに捕集されているPMの量は既知の種々の方法によって求めることができる。よって、排気の流量が一定量以上となる状態が所定時間以上継続されたときは、パティキュレートフィルタのPM捕集量をパラメータとして、前段部品の熱容量を特定(演算)することが可能である。
そこで、ECU11は、前記S101の処理の代わりに、排気流量が一定量以上となる状態が所定時間以上継続されている否かを判別するための処理を実行し、該処理において肯定された場合に、前記S102乃至前記S108の処理を実行してもよい。
ところで、図4に示したような方法によって第一補正量及び第二補正量が求められる前に昇温処理が実行される場合も想定される。そのような場合に、基準未燃燃料量に基づいて昇温処理が実行されると、選択還元型触媒のNO浄化率が目標NO浄化率まで上昇しない可能性がある。つまり、選択還元型触媒と酸化触媒の少なくとも一方の劣化、およびまたは前段部品の熱容量の増加が発生しているときに、基準未燃燃料量に基づいて昇温処理が実行されると、選択還元型触媒の温度が目標活性温度に到達しなかったり、選択還元型触媒のNO浄化率が目標NO浄化率に到達しなかったりする可能性がある。
そこで、ECU11は、図4の説明で述べた方法とは異なる方法に従って、第一補正量及び第二補正量の暫定値を求めておくようにしてもよい。例えば、選択還元型触媒及び酸化触媒の劣化度合いは、選択還元型触媒及び酸化触媒が車両に搭載された時点からの総走行距離や選択還元型触媒及び酸化触媒が曝された排気温度の積算値等と相関する。よって、ECU11は、前記総走行距離や前記積算値をパラメータとして、第一補正量の暫定値を随時求めておくようにしてもよい。
また、前段部品に付着している排気成分の量は、内燃機関1から排出されるPMの積算量に相関する。内燃機関1から排出されるPMの量は、内燃機関1の運転状態(吸入空気量や燃料噴射量)に基づいて演算することができる。よって、ECU11は、内燃機関1から排出されるPMの積算量をパラメータとして、第二補正量の暫定値を随時求めておくようにしてもよい。
第一補正量及び第二補正量の暫定値が随時求められるになると、図4に示した方法によって第一補正量や第二補正量が求められる前に昇温処理が実行される場合に、前記暫定値を用いて基準未燃燃料量を補正することができる。その結果、選択還元型触媒の温度が目標活性温度から大幅に乖離する事態や、不要な燃料消費量の大幅な増加を抑えることができる。
なお、第一補正量の暫定値は、図4の方法によって第一補正量が算出されたときに、該第一補正量と同等の値に修正されてもよい。その場合、第一補正量の暫定値が適正値から大幅に乖離しにくくなる。また、第二補正量の暫定値は、フィルタ再生処理の終了時や排気流量が一定量以上となる状態が所定時間以上継続されたときにリセットされてもよい。その場合、第二補正量の暫定値が適正値から大幅に乖離しにくくなる。従って、第一補正量及び第二補正量の暫定値が用いられた場合であっても、選択還元型触媒の昇温処理に起因した燃料消費量の増加を最小限に抑えつつ、選択還元型触媒のNO浄化率を目標NO浄化率の近傍まで高めることが可能になる。
1 内燃機関
2 吸気通路
3 排気通路
4 スロットル弁
5 第一触媒ケーシング
6 第二触媒ケーシング
7 還元剤添加弁
8 第一NOセンサ
9 第二NOセンサ
10 排気温度センサ
11 ECU
12 クランクポジションセンサ
13 アクセルポジションセンサ
14 エアフローメータ
70 ポンプ
71 還元剤タンク

Claims (5)

  1. 内燃機関の排気通路に配置される排気浄化用触媒と、
    前記排気浄化用触媒へ流入する排気の温度を所定量上昇させることにより、該排気浄化用触媒の温度を昇温させる昇温手段と、
    前記所定量を補正する補正手段と、
    を備えた内燃機関の排気浄化システムにおいて、
    前記補正手段は、前記排気浄化用触媒の劣化度合いに応じた第一補正量と前記排気浄化用触媒より上流に配置される部品の熱容量に応じた第二補正量により、前記所定量を補正することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 請求項1において、前記補正手段は、排気の流量が一定量以上となる状態が所定時間以上継続されたときに、前記第一補正量を特定する処理を実行することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  3. 請求項1又は2において、前記部品は、前記排気浄化用触媒より上流に配置されるパティキュレートフィルタを具備し、
    前記補正手段は、前記パティキュレートフィルタの捕集物を酸化させるための再生処理が実行されたときに、前記第一補正量を特定する処理を実行することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  4. 請求項2又は3において、前記排気浄化用触媒は、排気中の窒素酸化物を浄化するNO触媒であり、
    前記昇温手段は、前記排気浄化用触媒より上流に配置された酸化触媒と、該酸化触媒へ未燃燃料を供給する供給装置を具備し、
    前記第一補正量を特定する処理は、前記昇温手段により前記NO触媒の温度を変化させるとともに、その際の前記NO触媒のNO浄化率の変化量から前記第一補正量を演算する処理であることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項において、前記補正手段は、前記昇温手段により排気温度を一定量増加させる処理が行われたときの前記排気浄化用触媒の温度変化量から前記第二補正量を演算することを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
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